JP2013189246A - 樹脂製キャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】側壁の白化やネジ山の変形を生じ難くして成形不良を抑え、生産サイクルを速めてコストを低減できる樹脂製キャップを提供する。
【解決手段】天板4とこの天板4の外縁4aから延びる円筒状の側壁5とを有し、この側壁5の内周面5aを周回するネジ山12を備えた樹脂製キャップ1であり、ネジ山12を、側壁5の全周に渡って軸方向へ同じ山数で形成して、側壁5の内周面5aで軸方向に異なる山数の領域は存在しないようにする。これにより、成形時の無理抜きの際に、側壁5における力のかかる軸方向幅Dを、全周に渡って略均一となるようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、飲料用の樹脂製ボトルなどを密封するために装着される樹脂製キャップに関する。
飲料用の樹脂製ボトルに装着される樹脂製キャップとして、不正開栓の有無を確認できるタンパーエビデンス性能を有するものが広く用いられている。例えば、天板、及びこの天板の縁部から延びる側壁からなるキャップ本体と、キャップ本体の開口端に破断可能な複数のブリッジを介して連結されたタンパーエビデンスバンドとを備えた不正開栓の有無を確認できるものが知られている。
樹脂製キャップは、装着状態からの開栓操作によって、係止部がボトルの口部の膨出部に係止され、複数のブリッジに対して引張力などが作用して当該複数のブリッジが破断され、キャップ本体とタンパーエビデンスバンドとが互いに分離されるようになっている。従って、ブリッジが破断していることが確認された場合、開封されていることが認識される。開栓されていることを購入前の消費者が認識できれば、いたずらによる被害を防止でき、内容物の品質を保証することができる。
樹脂製キャップは、射出成形法か圧縮成形法を用いて成形するのが一般的である。いずれの成形法においても、溶融樹脂が金型に注入された後、冷やされてから、成形品の型抜きが行われる。樹脂製キャップの側壁の内周面に設けられたネジ山は、当該内周面から突出しており、成形品を金型から抜く際のアンダーカット部になっている。そのため、成形品を金型から取り出すためには、成形品のタンパーエビデンスバンド側から払い出してアンダーカット部であるネジ山の無理抜きを行う。
例えば、1.5周のネジ山を有する成形品では、軸方向で山数が2つの2山領域と1つの1山領域が存在する。その場合、無理抜き際の周方向における離型抵抗のバランスが崩れ、離型抵抗が大きい2山領域側に成形品が傾き、当該領域側に座屈変形が生じ易くなる。また、無理抜きの際に、ネジ山が側壁を径方向外側へ押し広げるが、その時にネジ山にかかる力は、2山領域では2つのネジ山に分散され、1山領域では1つのネジ山に集中する。そのため、1山領域の1つのネジ山が変形し易くなる。更に、側壁における力のかかる軸方向幅は、2山領域よりも1山領域の方が狭いので、1山領域の側壁が急に押し広げられる。1山領域の側壁が急に押し広げられて変形することで、その部分に白化が生じ易くなる。
側壁の白化や、ネジ山の変形のような成形不良を抑えるためには、生産サイクルを適切な速度に調整してゆっくり冷やす必要があるが、生産性が低下してしまう。例えば、特許文献1には、ガス抜き溝が形成されていない長いネジ山の始端部の上方に位置するネジ切り終端部をなくすことによって、長いネジ山の始端部が完全に単条域に属するものとし、この部分の抵抗を減少させ、型抜きに際してネジ山を介してキャップが受ける力を全周に渡って均一に分散させている樹脂製キャップが記載されている(同文献の図2参照)。
特開平8−34455号公報
特許文献1の樹脂製キャップにおいて、長いネジ山の始端部が完全に単条域に属し、この部分の抵抗が減少しているとはいえ、無理抜きの際に、側壁における力のかかる軸方向幅は、周方向の単条域と2条域とで大きく異なっている。力のかかる軸方向幅が、周方向において大きく異なっていると、生産サイクルを速めた場合に側壁の白化やネジ山の変形が生じ、成形不良を抑えることはできない。
そこで本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、側壁の白化やネジ山の変形を生じ難くして成形不良を抑え、生産サイクルを速めてコストを低減できる樹脂製キャップを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、次の技術的手段を講じた。
即ち本発明は、天板とこの天板の外縁から延びる円筒状の側壁とを有し、この側壁の内周面を周回するネジ山を備えた樹脂製キャップにおいて、前記ネジ山は、前記側壁の全周に渡って軸方向へ同じ山数で形成されていることを特徴とする。
上記本発明によれば、側壁の内周面を周回するネジ山が、当該側壁の全周に渡って軸方向へ同じ山数で形成されているため、例えば軸方向へ1つの山数の領域と2つの山数の領域がどちらも存在する場合とは異なり、全周に渡って同じ山数の領域のみが存在することになる。そのため、無理抜きの際に、側壁における力のかかる軸方向幅が、全周に渡って略均一となる。これにより、生産サイクルを速めた場合であっても、側壁の白化やネジ山の変形が生じ難く、成形不良を抑えることができる。
前記ネジ山に、軸方向に通じる複数の通し溝が周回方向に沿って規則正しく形成され、かつ前記側壁の内周面において周回方向で当該ネジ山が存在する複数のネジ領域と、当該ネジ山が存在しない複数の溝領域とが規則正しく交互に形成されているものであってもよい。軸方向に通じる複数の通し溝が存在する場合であっても、それらが、規則正しく形成され、ネジ山が存在する複数のネジ領域とネジ山が存在しない複数の溝領域とが規則正しく交互に形成されていれば、無理抜きの際に、側壁における力のかかる軸方向幅を、全周に渡って略均一にすることができる。
前記ネジ山が、完全ネジ部のみで形成されているものであってもよい。この場合には、ネジ山の終端や始端に形成される先細り部分が存在しなくなり、無理抜きの際に、側壁における力のかかる軸方向幅を、全周に渡ってより均一なものとすることができる。
前記ネジ山における終端から始端に向かう所定長さ部分が、成形時にアンダーカット部として抵抗を受けるネジ幅減少部からなるものであってもよい。口部のネジ部が、例えば1.5周で設けられている場合には、樹脂製キャップのネジの山数を2とすれば、樹脂製キャップの口部への螺合に寄与しない0.5周分だけ重量が増えることになる。そこで、例えば、ネジ山の終端から始端に向かって0.5周部分を、成形時にアンダーカット部として抵抗を受けるネジ幅減少部からなるものとすれば、ネジ幅が減少した分だけ重量が低減され、軽量化を図ることができる。
前記ネジ山は、前記側壁の内周面を2周回する長さで形成されると共に、前記天板側の1周回領域となる上段ネジ山と前記側壁縁側の1周回領域となる下段ネジ山とで構成されており、前記上段ネジ山の前記各ネジ領域長さが前記下段ネジ山の前記各ネジ領域長さよりも短く、かつ軸方向において当該上段ネジ山の各ネジ領域が当該下段ネジ山の各ネジ領域の周方向範囲内に存在しているものであってもよい。
この場合、軸方向において上段ネジ山の各ネジ領域が下段ネジ山の各ネジ領域の周方向範囲内に存在しているため、側壁における力のかかる軸方向幅を、全周に渡って略均一とする作用を維持でき、それと共に上段ネジ山の各ネジ領域長さが下段ネジ山の各ネジ領域長さよりも短くなっているため、軽量化を図ることができる。
上記の樹脂製キャップは、どのようなタイプのキャップにも適用可能であり、例えば、前記天板と前記側壁でキャップ本体が構成され、このキャップ本体の開口端に破断可能な複数のブリッジを介して連結されたタンパーエビデンスバンドを備えているものとするのが好適である。
上記の通り、上記本発明によれば、無理抜きの際に、側壁における力のかかる軸方向幅が、全周に渡って略均一となっているため、側壁の白化やネジ山の変形が生じ難くなって成形不良が抑えられ、生産サイクルを速めることができ、コストを低減できる。
本発明の第1実施形態に係る樹脂製キャップを裏側からみた斜視図である。 図1の樹脂製キャップの断面図である。 図1の樹脂製キャップのネジ山を表す展開図である。 本発明の第2実施形態に係る樹脂製キャップのネジ山を表す展開図である。 本発明の第3実施形態に係る樹脂製キャップのネジ山を表す展開図である。 本発明の第4実施形態に係る樹脂製キャップの断面図である。 図6の樹脂製キャップのネジ山を表す展開図である。 本発明の第5実施形態に係る樹脂製キャップのネジ山を表す展開図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る樹脂製キャップ1を裏側からみた斜視図であり、図2はその樹脂製キャップ1の断面図である。以下の説明において、図2の樹脂製キャップ1の軸方向上側に対応する側を単に上、軸方向下側に対応する側を単に下とする。樹脂製キャップ1は、飲料用の樹脂製ボトルなどの口部に装着されて使用されるものであり、コンプレッション成形又はインジェクション成形によってポリプロピレンで一体的に成形されており、上部に位置するキャップ本体2と、このキャップ本体2の下端に連結されたタンパーエビデンスバンド3で構成されている。樹脂製キャップ1を形成する素材は特に限定されるものではなく、本実施形態で用いたポリプロピレンの他、ポリエチレン、ポリ乳酸等が好適に用いられる。
樹脂製キャップ1を装着する図示しない口部は、上端から下端まで略同径に形成された円筒状の本体部、この本体部の外周側に形成された雄ネジ、膨出部、及びサポートリング等で構成されている。キャップ本体2は、最上部に位置する天板4、及びこの天板4の外縁4aから下方へ向かって延びる側壁5によって構成されており、このうち天板4は、所要寸法を有する円盤状に形成されており、当該天板4の内側には容器を密封するための図示しないパッキンが設けられる。なお、容器を密封するためのシール構造はどのようなものでもよく、例えば、天板の内面に一体に形成された中足、環状リブ、及び外足などによるワンピースタイプのものであってもよい。
側壁5は円筒状に形成されており、その内周面5aには、口部に螺合する雌ネジ部14が形成されている。側壁5の外周面5bには、軸方向に延びるローレット9が設けられている。側壁5とタンパーエビデンスバンド3との境目部分には、複数のブリッジ10が周方向に沿って所定間隔をおいて設けられている。キャップ本体2とタンパーエビデンスバンド3とを互いに連結している複数のブリッジ10は、所定の力で引っ張られると破断するようになっている。タンパーエビデンスバンド3の内側には係止部11が設けられている。係止部11は、タンパーエビデンスバンド3の下端部3aから内側斜め上方へ折り返され、かつ周方向に沿って断続的に形成されている。係止部11は、内方、外方及び下方へ弾性変形可能となっており、口部に装着された状態で、その膨出部の直下へ位置し、開栓操作によって当該膨出部へ係止される。なお、ブリッジや係止部の形態は限定されず、例えば係止部を周方向に沿って連続的に形成したものであってもよい。
装着された樹脂製キャップ1が開栓方向に回され始めると、係止部11が口部の膨出部に係止され、複数のブリッジ10に引張力が作用し始める。樹脂製キャップ1が更に回されると、複数のブリッジ10は大きく引っ張られて次第に細くなっていき、破断に至る。これにより、天板4及び側壁5からなるキャップ本体2が、タンパーエビデンスバンド3から分離され、樹脂製ボトルが開栓される。
図3は樹脂製キャップ1のネジ山12の展開図である。側壁5の内周面5aに形成された雌ネジ部14は、当該内周面5aを周回する断面略台形状のネジ山12からなる。なお、ネジ山は、断面台形状のものに限られず、断面湾曲状など他の形状のものでもよい。図2及び図3に示すように、ネジ山12は、切り始めの始端12aから切り終わりの終端12bまで、円筒状の側壁5の内周面5aを2回に渡って周回している。従って、ネジ山12における側壁中点を中心とする周回角度は720°となっている。図2のようにネジ山12の始端12aと終端12bの軸方向位置が略一致している。ネジ山12は、側壁5の全周に渡って軸方向へ同じ山数で形成されており、側壁5の内周面5aで軸方向に異なる山数の領域は存在しない。
樹脂製キャップ1の成形に際して、溶融樹脂が成形金型に注入された後、所定温度まで冷却され、成形品の型抜きが行われる。樹脂製キャップ1の側壁5の内周面5aの位置で型取られたネジ山12は、成形品を型抜きする際のアンダーカット部になっているため、無理抜きの際には、ネジ山12の抵抗で側壁5が径方向外側へ押し広げられて変形する。
本実施形態の樹脂製キャップ1では、上述のようにネジ山12が側壁5の全周に渡って軸方向へ同じ山数で形成されており、側壁5の内周面5aで軸方向に異なる山数の領域は存在しない。従って、無理抜きの際に、側壁5における力のかかる軸方向幅D(図3参照)が、全周に渡って略均一となっている。
上記本実施形態の樹脂製キャップ1によれば、側壁5の内周面5aを周回するネジ山12が、当該側壁5の全周に渡って軸方向へ同じ山数で形成されているため、例えば軸方向へ1つの山数の領域と2つの山数の領域がどちらも存在する場合とは異なり、全周に渡って同じ山数の領域のみが存在することになる。そのため、無理抜きの際に、側壁5における力のかかる軸方向幅Dが、全周に渡って略均一となる。従って、生産サイクルを速めた場合であっても、側壁5の白化やネジ山12の変形が生じ難く、成形不良を抑えることができる。これにより、樹脂製キャップ1の生産サイクルを速めることができ、コストを低減することができる。
図4は本発明の第2実施形態に係る樹脂製キャップ20のネジ山21を表す展開図である。本実施形態のネジ山21には、軸方向に通じる複数の通し溝22が周回方向に沿って略等間隔をおいて形成されている。1周目である下側に位置する各通し溝22Aと、2周目である上側に位置する各通し溝22Bとの軸方向位置は一致しており、側壁5の内周面5aにおいて、周回方向でネジ山21が存在する複数のネジ領域23と、ネジ山21が存在しない複数の溝領域24とが、規則正しく交互に形成されている。なお、側壁5の全周に渡って軸方向へ同じ山数で形成されている本発明のネジ山とは、複数の溝領域24も含めた連続的となっているネジ山全体のことをいう。
本実施形態では、軸方向に通じる複数の通し溝22が、周回方向に沿って略等間隔をおいて形成されており、それと共にネジ領域23と溝領域24とが、周回方向において規則正しく交互に配置されているため、通し溝22の存在によって、側壁5における力のかかる軸方向幅Dが変わることはなく、全周に渡って略均一となっている。
軸方向に通じる複数の通し溝が、周回方向に沿って略等間隔をおいて形成されていない場合であっても、例えば、軸方向に通じる複数の通し溝が、周回方向に沿って規則正しく形成されており、ネジ領域と溝領域とが、周回方向において規則正しく交互に配置されていれば、側壁5における力のかかる軸方向幅が変わることはなく、全周に渡って略均一となる。このような場合として、ネジ山が、その長さを周方向に長、短、長、短、長、・・・、というように断続的になっているものが挙げられる。
図5は本発明の第3実施形態に係る樹脂製キャップ30のネジ山31を表す展開図である。本実施形態のネジ山31には、軸方向に通じる複数の通し溝32が周回方向に沿って略等間隔をおいて形成されている。1周目である下側に位置する通し溝32Aと、2周目である上側に位置する通し溝32Bとの軸方向位置は一致しており、側壁5の内周面5aにおいて、周回方向でネジ山31が存在するネジ領域33と、ネジ山31が存在しない溝領域34とが、規則正しく交互に形成されている。
本実施形態では、ネジ山31における終端から始端に向かう所定長さ部分を、成形時にアンダーカット部として抵抗を受けるネジ幅減少部31aとしている。ネジ幅減少部31aでは、ネジ幅s1が他の部分のネジ幅s2よりも約半分程度に減少しており、軽量化が図られている。つまり、ネジ山31における終端から始端に向かう上記所定長さ部分が、飲料ボトルの口部への螺合に寄与しない場合、その所定長さ部分だけネジ幅を減少させれば、減少させた分だけ重量が低減され、閉栓形態に影響を与えることなく軽量化を図ることができる。この場合でも、側壁5における力のかかる軸方向幅Dはほとんど変わることはなく、全周に渡って略均一となっている。
図6は本発明の第4実施形態に係る樹脂製キャップ40の断面図であり、図7は樹脂製キャップ40のネジ山を表す展開図である。本実施形態の樹脂製キャップ40の係止部41は周方向に連続した蛇腹状に形成されており、くの字状に折り込まれた複数の内突部41aが構成されている。天板4の内側には、飲料ボトルなどの容器を密封するためのパッキン42が図示されている。パッキン42は、円盤状の本体部43と、この本体部43の外周から下方へ折れ曲がる環状のサイドシール部44と、本体部43の下面から下方へ向かって延びる円筒状の中足部45とを有している。サイドシール部44は、容器の口部と側壁5との間に入り込み、中足部45は当該口部の内面へ密着する。これらによるシール構造が、容器の口部を良好にシールすることで、容器の内部の気密性が高く維持される。
本実施形態におけるネジ山46は、上記実施形態と同様に側壁5の内周面5aを2周回する長さで形成されている。そして、図7の展開図に示すように、ネジ山46は、天板側の1周回領域となる上段ネジ山47と側壁縁側の1周回領域となる下段ネジ山48とで構成されている。上段ネジ山47と下段ネジ山48は、それぞれ7つのネジ領域と7つの溝領域で構成されている。上段ネジ山47の各ネジ領域長さt1は、下段ネジ山48の各ネジ領域長さt2よりも短い。軸方向において上段ネジ山47の各ネジ領域47rが、下段ネジ山48の各ネジ領域48rの周方向範囲内に存在している。上段ネジ山47の各ネジ領域47rと下段ネジ山48の各ネジ領域48rの周方向中心が一致している。
側壁5の内周面5aは、各ネジ領域47r、48rに対応するように図7左側から第1〜第7区域49A〜Gからなる。各区域49A〜Gの周方向範囲は、各ネジ領域47r、48rとその周方向両側の半溝領域の範囲である。第1〜第3区域49A〜C、及び第5〜第7区域49E〜Gはそれぞれ50°の周回角度で構成され、第4区域49Dのみが60°の周回角度で構成されている。
上段ネジ山47の複数のネジ領域長さt1は互いに同じである。下段ネジ山48の第1〜第3区域49A〜C、及び第5、第6区域49E、Fに対応するネジ領域長さt2は互いに同じであり、第4区域49Dに対応するネジ領域長さt3が他の区域よりも長くなっている。下段ネジ山48の第7区域49Gに対応するネジ領域48rの切り始めが先窄みとなっている。第1〜第3区域49A〜C、及び第5、第6区域49E、Fにおける上段ネジ山47の各ネジ領域長さt1は、下段ネジ山48の各ネジ領域長さt2の60%となっている。第4区域49D及び第7区域49Gにおける上段ネジ山47のネジ領域長さt1は、下段ネジ山48のネジ領域長さt3の50%となっている。上段ネジ山47の各ネジ領域長さt1は、下段ネジ山48の各ネジ領域長さt2、t3の40%〜80%であることが好ましく、より好ましくは50%〜60%である。
本実施形態の樹脂製キャップ40によれば、軸方向において上段ネジ山47の各ネジ領域47rが下段ネジ山48の各ネジ領域48rから周方向にはみ出さず、かつ下段ネジ山48の各ネジ領域48rの周方向範囲内に存在しているため、無理抜きの際に、側壁5における力のかかる軸方向幅Dを、全周に渡って略均一とする作用を維持できる。従って、生産サイクルを速めた場合であっても、側壁5の白化やネジ山の変形が生じ難く、成形不良を抑えることができる。これにより、樹脂製キャップ40の生産サイクルを速めることができ、コストを低減することができる。
上段ネジ山47の各ネジ領域長さt1が、下段ネジ山48の各ネジ領域長さt2、t3よりも短くなっているため、上段ネジ山47の各ネジ領域長さと下段ネジ山48の各ネジ領域長さが同じ場合に比べて、軽量化を図ることができる。さらに、上段ネジ山47の各ネジ領域長さt1がより短くなっているため、容器の口部内周に形成されたネジ部との接触面積が減少する。接触面積が減少すると、容器の口部への樹脂製キャップ40の巻締め時及び開栓時の抵抗が減ることになり、製造し易く、かつ消費者がより少ない力で開栓できる。樹脂製キャップ40を容器の口部へ装着した後、樹脂製キャップ40の外面に向けて洗浄水又は熱水を吹き付け、側壁5に形成された洗浄孔55(図6参照)を通じてこの洗浄水又は熱水を容器の口部の外周面に導く。これにより、樹脂製キャップ40の内面と、容器の口部の外周面とが洗浄される。上段ネジ山47の各ネジ領域長さt1がより短くなっているために、洗浄水の流路が従来よりも広がり、口部の洗浄性を向上させることができる。
図8は本発明の第5実施形態に係る樹脂製キャップ50のネジ山51を表す展開図である。本実施形態の樹脂製キャップ50が図7の第4実施形態と異なる点は、側壁5の内周面5aが、各ネジ領域に対応するように第1〜第6区域52A〜Fからなる点である。
上段ネジ山53の各ネジ領域長さt1は、下段ネジ山54の各ネジ領域長さt2よりも短い。軸方向において上段ネジ山53の各ネジ領域53rが、下段ネジ山54の各ネジ領域54rの周方向範囲内に存在している。上段ネジ山53の各ネジ領域53rと下段ネジ山54の各ネジ領域54rの周方向中心が一致している。
第1〜第6区域52A〜Fがそれぞれ60°の周回角度で構成されている。上段ネジ山53の複数のネジ領域長さt1は互いに同じである。下段ネジ山54の第1〜第5区域52A〜Eに対応するネジ領域長さt2は互いに同じであり、下段ネジ山54の第6区域52Fに対応するネジ領域54rの切り始めが先窄みとなっている。第1〜第5区域52A〜Eにおける上段ネジ山53の各ネジ領域長さt1は、下段ネジ山54の各ネジ領域長さt2の60%である。第6区域52Fにおける上段ネジ山53の各ネジ領域長さt1は、下段ネジ山54の各ネジ領域長さt3の50%である。本実施形態の樹脂製キャップ50においても、コストが低減され、かつ軽量化が図れるなど第4実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
上記で開示した実施形態は、本発明に係る樹脂製キャップを例示したものであり、各部の形状、寸法等は適宜変更されるものである。例えば、ネジ山が、完全ネジ部のみで形成されているものであってもよい。この場合には、ネジ山の終端や始端に形成される先細り部分が存在しなくなり、無理抜きの際に、側壁における力のかかる軸方向幅を、全周に渡ってより均一なものとすることができる。本発明を、タンパーエビデンスバンドをもたない他の形式の樹脂製キャップへ適用することもできる。本発明の樹脂製キャップが適用される容器はどのようなものでもよく、口部の形状を限定するものでもない。図6〜図8では、上段ネジ山の各ネジ領域長さが下段ネジ山の各ネジ領域長さよりも短くなっている例を示したが、これらの変形例として、上下段の各ネジ領域長さを変更することや、下段の各ネジ領域に対する上段の各ネジ領域の周方向位置を変更した樹脂製キャップとしてもよい。
1、20、40、50 樹脂製キャップ
2 キャップ本体
3 タンパーエビデンスバンド
4 天板
5 側壁
12、21、46 ネジ山
12a 始端
12b 終端
21、46、51 ネジ山
22 通し溝
22A 1周目の通し溝
22B 2周目の通し溝
14 雌ネジ部
23 ネジ領域
24 溝領域
D 軸方向幅
31a ネジ幅減少部
42 パッキン
47、53 上段ネジ山
t1 上段のネジ領域長さ
47r ネジ領域
48、54 下段ネジ山
t2、t3 下段のネジ領域長さ
48r、54r ネジ領域
49A〜G 第1〜第7区域
52A〜F 第1〜第6区域
55 洗浄孔

Claims (6)

  1. 天板とこの天板の外縁から延びる円筒状の側壁とを有し、この側壁の内周面を周回するネジ山を備えた樹脂製キャップにおいて、
    前記ネジ山は、前記側壁の全周に渡って軸方向へ同じ山数で形成されていることを特徴とする樹脂製キャップ。
  2. 前記ネジ山に、軸方向に通じる複数の通し溝が周回方向に沿って規則正しく形成され、かつ前記側壁の内周面において周回方向で当該ネジ山が存在する複数のネジ領域と、当該ネジ山が存在しない複数の溝領域とが規則正しく交互に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂製キャップ。
  3. 前記ネジ山が、完全ネジ部のみで形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂製キャップ。
  4. 前記ネジ山における終端から始端に向かう所定長さ部分が、成形時にアンダーカット部として抵抗を受けるネジ幅減少部からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂製キャップ。
  5. 前記ネジ山は、前記側壁の内周面を2周回する長さで形成されると共に、前記天板側の1周回領域となる上段ネジ山と前記側壁縁側の1周回領域となる下段ネジ山とで構成されており、
    前記上段ネジ山の前記各ネジ領域長さが前記下段ネジ山の前記各ネジ領域長さよりも短く、かつ軸方向において当該上段ネジ山の各ネジ領域が当該下段ネジ山の各ネジ領域の周方向範囲内に存在していることを特徴とする請求項2に記載の樹脂製キャップ。
  6. 前記天板と前記側壁でキャップ本体が構成され、このキャップ本体の開口端に破断可能な複数のブリッジを介して連結されたタンパーエビデンスバンドを備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂製キャップ。
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