JP2013189233A - プリフォーム殺菌方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プリフォームを簡易かつ迅速に殺菌する。
【解決手段】有底筒状に形成された多数のプリフォーム(1)をコンベア(4)上に投入して不揃いな横臥状態にし、これらプリフォームを、コンベアごとチャンバ(5)内を通過させ、チャンバ内ではコンベアの両側からコンベアを横切る方向に過酸化水素水(M)をスプレーし、このスプレーした過酸化水素水をコンベア上のプリフォーム(1)の内外面に付着させ、しかる後、プリフォームの口部(1a)を含む全表面のうち少なくとも内面に、水から作った200℃〜500℃の大気圧よりも高い圧力の過熱蒸気を吹き付ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、ボトル等の容器を作るためのプリフォームを殺菌する方法及び装置に関する。
従来、PET(ポリエチレンテレフタレート)製のボトルを過酸化水素水で殺菌するには、ボトルをチャンバ内に導き、過酸化水素水をチャンバ内にスプレーし、かつチャンバ内に空気流を導入するようにしている。これにより、複雑な形状を有するボトルであっても過酸化水素水のミストがボトル表面に均一に付着するようにし、ボトル表面がむらなく殺菌されるようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
また、ボトル成形前のプリフォームの段階で殺菌することも試みられている。すなわち、プリフォームの口部を垂直下方に開口したノズルに正対させ、過酸化水素等の薬剤をノズルから噴射し、続いてプリフォームを加熱炉内に導入し、プリフォームをブロー成形温度まで加熱するとともに殺菌効果を高め、しかる後に成形型で挟みボトルにブロー成形している(例えば、特許文献2参照。)。
また、プリフォームの段階で殺菌する場合、各々過酸化水素水溶液を滴下した多数のプリフォームをコンテナ内に入れて密封し、このコンテナを輸送、保管する際にコンテナ内で気化した過酸化水素の蒸気でプリフォームの内外面を殺菌することも試みられている。コンテナの搬入先でコンテナから取り出されたプリフォームは搬入先の成形機によって無菌状態のボトルに成形されることとなる(例えば、特許文献3参照。)。
特開平5−65148号公報 特表2001−510104号公報 特開2000−326935号公報
従来の過酸化水素水のミストを用いてボトルを殺菌する方法は、過酸化水素水のミストを微細化する必要があることから、高価なミスト生成器を使用しなければならず、そのため、コストアップを招くという問題がある。
また、プリフォームに過酸化水素等の薬剤を噴射する方法は、プリフォームを正立状態で整列走行させる必要があり、しかも薬剤を付着させた後ただちに加熱炉内に導いて殺菌剤による殺菌効果を高める必要がある。このため、殺菌システムが複雑化、大型化し、コストアップを招くという問題がある。
本発明は、このような問題点を解消することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は次のような構成を採用する。
すなわち、請求項1に係る発明は、有底筒状に形成された多数のプリフォーム(1)をコンベア(4)上に投入して不揃いな横臥状態にし、これらプリフォーム(1)を、コンベア(4)ごとチャンバ(5)内を通過させ、チャンバ(5)内ではコンベア(4)の両側からコンベア(4)を横切る方向に過酸化水素水(M)をスプレーし、このスプレーした過酸化水素水(M)をコンベア(4)上のプリフォーム(1)の内外面に付着させ、しかる後、プリフォーム(1)の口部(1a)を含む全表面のうち少なくとも内面に、水から作った200℃〜500℃の大気圧よりも高い圧力の過熱蒸気(S)を吹き付けるプリフォーム殺菌方法を採用する。
請求項2に記載されるように、請求項1に記載のプリフォーム殺菌方法において、上記過酸化水素水は加圧エアを用いた二流体スプレーによりミスト化することができる。
請求項3に記載されるように、請求項1又は請求項2に記載のプリフォーム殺菌方法において、上記過酸化水素水の濃度は20%〜35%としてもよい。
請求項4に記載されるように、請求項2又は請求項3に記載のプリフォーム殺菌方法において、過酸化水素水のミストに40℃〜150℃に加温された空気を混合してもよい。
請求項5に記載されるように、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のプリフォーム殺菌方法において、プリフォーム(1)の殺菌を開始する前に予め上記チャンバ(5)内を過酸化水素水のスプレーにより殺菌しておいてもよい。
また、請求項6に係る発明は、有底筒状に形成されたプリフォーム(1)を横臥状態で乗せて搬送するコンベア(4)と、このコンベア(4)の水平走行部に設置されたチャンバ(5)と、このチャンバ(5)内で上記コンベア(4)の両側からコンベア(4)を横切る方向に過酸化水素水(M)をスプレーし、過酸化水素水(M)をコンベア(4)上のプリフォーム(1)の内外面に付着させるスプレーノズル(10)と、上記コンベア(4)により上記チャンバ(5)の外へ搬出されたプリフォーム(1)を受け取って正立状態で走行させながら、プリフォーム(1)の口部(1a)を含む全表面のうち少なくとも内面に、水から作った200℃〜500℃の大気圧よりも高い圧力の過熱蒸気(S)を吹き付ける過熱蒸気供給手段とを具備したプリフォーム殺菌装置を採用する。
本発明によれば、有底筒状に形成された多数のプリフォーム(1)をコンベア(4)上に投入して不揃いな横臥状態にし、これらプリフォーム(1)を、コンベア(4)ごとチャンバ(5)内を通過させ、チャンバ(5)内ではコンベア(4)の両側からコンベア(4)を横切る方向に過酸化水素水をスプレーし、このスプレーした過酸化水素水をコンベア(4)上のプリフォーム(1)の内外面に付着させ、しかる後、プリフォーム(1)の口部(1a)を含む全表面のうち少なくとも内面に、水から作った200℃〜500℃の大気圧よりも高い圧力の過熱蒸気(S)を吹き付けるプリフォーム殺菌方法であるから、プリフォーム成形機から放出されるプリフォーム(1)をコンベア(4)で受け止め、コンベア(4)上で横臥状態にしたままコンベア(4)ごとチャンバ(5)内に導入することで足りる。そして、チャンバ(5)内ではコンベア(4)の両側からコンベア(4)を横切る方向に過酸化水素水をスプレーするので、過酸化水素水のミスト(M)はコンベア(4)上のプリフォーム(1)の外面に付着する。その際、プリフォーム(1)はコンベア(4)上で振動等によって横転しうるのでプリフォーム(1)の外面に過酸化水素水が均一に付着する。また、同時に過酸化水素水のミスト(M)は横向きになったプリフォーム(1)の口部(1a)からもプリフォーム(1)内に流入し、プリフォーム(1)内面にも均一に付着する。これにより、プリフォーム(1)の全表面が過酸化水素によって適正に殺菌される。この過酸化水素によって殺菌されたプリフォーム(1)は、次いで梱包され保管、搬送された後に梱包が解かれ、ブロー成形機等に送られる場合があるが、ブロー成形機等に供給される際に過熱蒸気(S)が吹き付けられることで、更に確実に殺菌されたうえでブロー成形機により容器に形成される。また、過酸化水素によって殺菌されたプリフォーム(1)がそのままブロー成形機等に供給される場合は、コンベア(4)からブロー成形機等に移行する段階で過熱蒸気(S)によって更に殺菌されることから、確実に殺菌されたプリフォーム(1)がブロー成形機により容器(12)に形成されることとなる。
また、上記本発明の方法を採用する結果、従来のようなプリフォーム整列装置や高価な過酸化水素水定量吐出装置を必要とせず、大量のプリフォームを確実にかつ安価にて殺菌することができる。
本発明に係る殺菌方法により殺菌しうるプリフォームの一例を示し、(A)は平面図、(B)正面図である。 プリフォームを過酸化水素で殺菌する方法を実施するための装置の概略を示す部分切欠平面図である。 上記装置の概略を示す垂直断面図である。 過熱蒸気でプリフォームを殺菌する方法の説明図である。 プリフォームの過熱蒸気殺菌工程からブロー成形工程までの説明図である。 ブロー成形後からキャッピング工程までの説明図である。 過酸化水素で殺菌したプリフォームを更に過熱蒸気で殺菌した後ブロー成形して飲料を充填する装置の概略平面図である。
以下に本発明を実施するための形態について説明する。
本発明が殺菌の対象とするプリフォームは、PETを射出成形することによって、試験管状の有底筒状体として形成される。プリフォームは、後に所望の形状の容器であるボトル12(図6(D)参照)に成形されるが、図1(A)(B)に示すように、プリフォーム1には、成形後のボトル12におけると同様な口部1aがその成形当初に付与される。この口部1aの外周面にはプリフォーム1の成形と同時に雄ネジ2が形成される。この雄ネジ2は、ボトルの口部1aに被せられるキャップ(図示せず)の雌ネジと螺合可能である。雄ネジ2の下方には後にボトル12内へ飲料等を充填する際にボトル12の保持に利用されるサポートリング3が形成される。
このプリフォーム1を殺菌する装置は、図2及び図3のように構成される。
図2及び図3中、符号4は無端ベルト式のコンベアを示す。このコンベア4の矢印で示す走行方向の上流側には、プリフォーム成形機(図示せず)が配置される。プリフォーム成形機から放出される成形済のプリフォーム1はコンベア4の上流部で図示しないホッパ等の使用によって受け止められる。図2に示すように、成形されたプリフォーム1は、コンベア4上に不揃いな向きで横臥状態になって乗せられる。
コンベア4の中間部は水平に走行可能であり、この中間部にはチャンバ5がフード状に被せられる。
チャンバ5は、コンベア4を両側から挟むように配置される両側壁6と、両側壁6の前後端に配置された前後壁7,8と、両側壁6及び前後壁7,8の上側を遮蔽する天壁9とを有する。
両側壁6には、コンベア4の側縁側からコンベア4を横切る方向に過酸化水素水をスプレーするスプレーノズル10が各々取り付けられる。スプレーノズル10は両側壁6に一個ずつ取り付けることも可能であるが、望ましくは両側壁6にコンベア4の走行方向に向かって複数個ずつ配列される。
また、スプレーノズル10としては望ましくは二流体スプレーノズルが採用され、各ノズル10の一方の流路から過酸化水素水が供給され、他方の流路からは加温エアが供給されるようになっている。
加温エアが二流体スプレーノズル10内を高速で流れると、過酸化水素水が加温エアに取り込まれミストMとなって各ノズル10の先端からチャンバ5内に吐出される。この過酸化水素水の噴霧によるミストMがコンベア4上のプリフォーム1の表面に付着する。
このミストに40℃〜150℃の加温エアを混合してプリフォーム1に噴霧してもよい。
図2及び図3中、符号46はこの加温エアを噴射するノズルを示す。このノズルから噴射された加温エアは上記二流体スプレーノズル10でミスト化された過酸化水素水と混じり合い、ミストを加温しつつプリフォームに向かって流れる。このミストの加温により、殺菌効果が高まる。
また、過酸化水素水のミストMはチャンバ5内でコンベア4の両側からコンベア4を横切る方向に吐出され、プリフォーム1はコンベア4上で振動等によって横転しうるので過酸化水素水がプリフォーム1の外面にまんべんなく均一に付着する。同時に過酸化水素水のミストMは横向きになったプリフォーム1の口部1aからもプリフォーム1内に流入し、プリフォーム1の内面に均一に付着する。さらに、二流体スプレーノズル10から吐出された過酸化水素水のミストMはチャンバ5内に充満して循環することから、この流れのミストMもプリフォーム1の表面に均一に付着する。これにより、プリフォーム1の全表面が過酸化水素によって適正に殺菌される。
上記プリフォーム1の殺菌に用いる過酸化水素水の濃度は20%〜35%であるのが望ましい。濃度が20%よりも小さいと、芽胞細菌が生残する等殺菌不良が生じやすくなり、また、35%よりも大きいと、多くの過酸化水素がプリフォームに残留しやすくなる。
また、上記ミストには40℃〜150℃の加温エアを混ぜるのが望ましい。ミストの温度は40℃よりも低いと、殺菌不良を生じ易くなり、150℃よりも高いと、プリフォームに変形を生じ易くなるという問題がある。
上記チャンバ5の前後壁7,8には、コンベア4とその上に乗ったプリフォーム1が通過することができるように、開口7a,8aが形成される。また、天壁9には排気ダクト11が連結される。上記チャンバ5内に吐出された過酸化水素水のミストMは図示しないブロアの駆動により排気ダクト11内に吸引され、回収装置へと流れる。これにより、過酸化水素水のミストMは前後壁7,8の開口7a,8a等からチャンバ5外への流出が防止される。
上記コンベア4におけるチャンバ5よりも下流側は、図示しないコンテナ等の大型容器に向かって伸びている。上記チャンバ5内で過酸化水素水のミストMが付着したプリフォーム1は、コンベア4により大型容器へと運ばれ、大型容器内に投入される。大型容器は所定量のプリフォーム1が入れられた後密閉され、保管され、ボトルに成形する工場へと搬送される。この保管、搬送の間においてもプリフォーム1はプリフォーム1と共に大型容器内に閉じ込められた過酸化水素によって殺菌される。
上記大型容器は他の工場へ搬送され、梱包を解かれ、そこから取り出されたプリフォーム1は次に述べるような処理に付された後に無菌包装体(図6(F)参照)とされる。
次に、この処理手順について説明する。
図4に示すように、すでに過酸化水素により殺菌されたプリフォーム1の更なる殺菌が、プリフォーム1の口部1aを含むプリフォーム全体の内外面に、水から作った200℃〜500℃の略大気圧の過熱蒸気Sを吹き付けることにより行われる。
プリフォームに吹き付ける過熱蒸気の温度は望ましくは200℃〜500℃であり、より望ましくは250℃〜400℃である。200℃〜500℃の温度範囲であれば、プリフォームの表面のみ高温に曝すことで、短時間でプリフォームの表面に付着した菌を殺菌することができる。過熱蒸気Sの温度が200℃未満では、殺菌のため長時間の吹き付けが必要となって、プリフォームを構成するPET自体が高温となり、プリフォームの変形が大きくなる。また、500℃を超えると、短時間でもプリフォームを構成するPET自体の温度が上がり、プリフォームに変形を生じ易くなる。
プリフォームに吹き付ける過熱蒸気の圧力は、大気圧よりも高い圧力であり、望ましくは0.1MPaよりも高く0.3MPa未満である。0.1MPaの近傍であれば、過熱蒸気がプリフォームに接して温度が低下しても、結露する可能性は低く、0.3MPaよりも圧力が高いと、プリフォームに加熱蒸気を吹き付けた際にプリフォームの表面で結露する可能性がある。結露が発生すると、後にボトル等にブロー成形した際にボトルの表面に白化等を生じるおそれがある。
なお、プリフォームの殺菌は、プリフォーム内面については必須であるが、外面については後述するブロー成形のための加熱によって行うことも可能であり、あるいは、ブロー成形後に所望の殺菌工程を付加することによって行うことも可能である。
上記過熱蒸気Sは、市販の過熱蒸気発生装置13を使用することにより得ることができる。具体的には、トクデン株式会社製の商品名UPSSである過熱蒸気発生装置を用いることができる。これは、図示しないが、螺旋状に巻回された導電体からなる通水パイプの螺旋の中央に誘導加熱コイルを挿入してなるもので、水を通水パイプ内に導き、誘導加熱コイルに交流電圧を印加するようになっている。交流電圧をインバータにより周波数変換して通電することも可能である。交流電圧の印加により、誘導加熱コイルが交番磁束を発生し、通水パイプに誘導電流が流れ、通水パイプが発熱する。この通水パイプの発熱によって中を流れる水が加熱されて飽和蒸気となり、さらに過熱蒸気Sとなり、通水パイプ外へ取り出される。
なお、誘導加熱コイルを導電性のチューブとし、これに通水することでさらに加熱効果を高めることも可能である。
過熱蒸気Sとしては、圧力が0.1MPaより高く0.3MPa未満で、温度が200℃〜500℃のものを得ることが可能である。上記誘電加熱方式を採用することにより、通電開始から短時間で水を200℃以上の過熱蒸気とすることができる。
図4中、符号14は筒状ノズルを示す。この筒状ノズル14は過熱蒸気発生装置13の通水パイプの終端に接続された導管15の先端から垂下するように取り付けられ、その開口14aは垂直下方に向けられる。
プリフォーム1は、その口部1aを上にした正立状態で筒状ノズル14における円形開口14aの直下を一方向に搬送される。搬送方式は、プリフォーム1を連続走行させる連続搬送方式であってもよいし、筒状ノズル14の開口14a直下で一時停止させる間欠搬送方式であってもよい。プリフォーム1はそのサポートリング3が図示しないクランパにより把持されることにより搬送可能である。
また、図4中、符号16はスリット状ノズルを示す。このスリット状ノズル16は上記導管15から分岐する分岐管15aの先端に接続され、そのスリット16aがプリフォーム1の側面に対峙するように配置される。望ましくは、スリット状ノズル16は対になってプリフォーム1をその側面から挟むように対向配置され、また、プリフォーム1はその軸芯の回りで回転させられつつ搬送される。プリフォーム1を回転させることなく搬送することも可能であるが、その場合はスリット状ノズル16が複数対配置される。
図示例ではスリット状ノズルであるが、上記筒状ノズルの如き円形ノズルをプリフォーム1の側面あるいは底面に対向配置してもかまわない。
プリフォーム1の殺菌に際しては、過熱蒸気発生装置13から過熱蒸気Sが筒状ノズル14及びスリット状ノズル16へ常時供給され、筒状ノズル14の円形の開口14aとスリット状ノズル16のスリット16aからプリフォーム1に向かって噴出する。ノズル径、角度、プリフォームの軸等は任意であり、上記噴出した過熱蒸気Sがプリフォーム1の全内面に接触するように予め設定される。
これにより、筒状ノズル7の開口14aから噴出した過熱蒸気Sはプリフォーム1の口部1aからプリフォーム1内へと入り、プリフォーム1の全内面に接触し、プリフォーム1の内面に付着した一般細菌、カビ、酵母類を殺菌する。また、この殺菌は過熱蒸気Sをプリフォームの内部に向かって短時間吹き込むことで達成可能であるから、プリフォーム1の口部1aにおける内側からの過度な加熱が防止され、従ってプリフォーム1の口部1aの変形が確実に回避される。
また、スリット状ノズル16のスリット16aから噴出した過熱蒸気Sは、軸芯を中心に回転するプリフォーム1の口部1aを含む全外面に接触して加熱殺菌する。これにより、プリフォーム1の外面に付着した一般細菌、カビ、酵母類が殺菌される。また、この殺菌は過熱蒸気Sをプリフォーム1の外面に向かって短時間吹き付けることで達成可能であるから、プリフォーム1の口部1aにおける外側からの過度な加熱が防止され、従ってプリフォーム1の口部1aの変形が確実に回避される。
上記過熱蒸気Sによるプリフォーム殺菌手段は、図5乃至図7に示すインラインシステムに組み込まれ、これにより無菌包装体の大量生産が行われる。
このインラインシステムでは、プリフォーム1が所望の速度で連続的に搬送され、図5及び図6に示す各工程を経て無菌包装体とされる。
まず、図5(A)に示すように、プリフォーム1が正立状態で搬送されつつ、筒状ノズル7とスリット状ノズル9の設置箇所を一定速度で通過する。この通過の際に、上述したように、プリフォーム1内に口部1aから過熱蒸気Sが吹き込まれ、プリフォーム1の外面に過熱蒸気Sが吹き付けられ、プリフォーム1の内外面を含めてプリフォーム1の内外面の全体が短時間内で殺菌される。
図示例では過熱蒸気Sの吹き付け時にプリフォーム1は正立状態になっているが、倒立状態であってもかまわない。
短時間内の殺菌であるからプリフォーム1の口部1aに変形を来したり、プリフォーム1の樹脂が過度に加熱されたりすることはない。また、蒸気ドレンがプリフォーム1の表面で結露して残留することもないので、後のブロー成形において製造されたボトル12に白化等を来すこともない。
なお、プリフォーム1の内外面は、筒状ノズル14とスリット状ノズル16の設置箇所を相互にずらすことにより、時間的にずらして殺菌することも可能である。
図5(B)に示すように、プリフォーム1の搬送路に沿ってヒータ17が壁状に配置され、このヒータ17によってプリフォーム1は走行しながら加熱される。プリフォーム1は、この加熱によって約90℃から約130℃程度まで均一に加熱され、ブロー成形に適した加熱状態とされる。
加熱時には、プリフォーム1は、その口部1aにスピンドル18が挿入されることによって正立状態で吊下げられ、スピンドル18と共に回転することによってヒータ17で均一に加熱される。
加熱によってブロー成形に適した温度状態とされたプリフォーム1は、図5(C)に示すように、ブロー成形に付され、容器としてのボトル12に成形される。
ブロー成形型である金型19は、プリフォーム1の走行速度と同じ速度で連続的に走行しつつ、型締め状態とされ、金型19内でプリフォーム1に対するブロー成形が行われた後に型開き状態とされる。
プリフォーム1は、図5(B)に示した加熱工程でその全体の温度が成形に好適な温度域に上昇するようにほぼ均一に加熱されており、その加熱状態のままで、図5(C)に示すように、スピンドル18ごと金型19内に装着される。また、ブローノズル20が金型19の上部及びプリフォーム1の口部1a内のスピンドル18を貫通してプリフォーム1内に挿入される。
金型19が走行する間に、例えば一次ブロー用エアや二次ブロー用エアがブローノズル20からプリフォーム1内に順次吹き込まれること等によって、金型19のキャビティC内でプリフォーム1が最終成形品のボトル12まで膨張する。
このように金型19内でボトル12が成形されると、金型19が走行しつつ型開きし、図6(D)に示すように、ボトル12の完成品が金型19外へ取り出される。
ボトル12は成形後も連続走行しつつ、図6(E)に示すように内容物であるミネラルウォータ、茶飲料、乳飲料、炭酸飲料等のあらゆる飲料aが充填ノズル21からボトル12内に充填され、図6(F)に示すように、蓋であるキャップ22で密封される。
なお、上記ブロー成形の後、ボトル12に対し過酸化水素等の殺菌剤を含む蒸気の噴霧、電子線照射等によってボトル12の外面殺菌を行うことで殺菌効果を高めるようにしてもよい。過酸化水素水のミストによりボトルの内面を殺菌する場合は、過酸化水素の濃度をできるだけ低くし、ボトル内での過酸化水素の残留を低減する必要がある。
かくて、包装体とされたボトル12は、集積され市場へと搬出される。
上記インラインシステムを実施するための無菌充填装置は、例えば図7のごとく構成される。
この無菌充填装置は、図7に示すように、口部1aを有する有底筒状のプリフォーム1(図4、図5(A)参照)を所定の間隔で順次供給するプリフォーム供給機23と、ブロー成形機24と、成形されたボトル12に飲料aを充填、密封する充填機25とを備える。
プリフォーム供給機23は、上記プリフォーム1が収納された梱包大型容器からプリフォーム1を一本ずつ取り出して次に述べる第一の搬送路へと送り出すようになっている。上記コンベア4がこの無菌充填装置と同じ工場内に設置されている場合は、コンベア4をプリフォーム供給機23に直結することも可能である。
プリフォーム供給機23から充填機25に至る間には、プリフォーム1を第一の搬送路上で搬送するプリフォーム用搬送手段と、ボトル12の完成品形状のキャビティCを有する金型19(図5(C)参照)を上記第一の搬送路に接続される第二の搬送路上で搬送する金型用搬送手段と、金型19で成形されたボトル12を上記第二の搬送路に接続される第三の搬送路上で搬送するボトル用搬送手段とが設けられる。
プリフォーム用搬送手段の第一の搬送路と、金型用搬送手段の第二の搬送路と、ボトル用搬送手段の第三の搬送路は互いに連通し、これらの搬送路上にはプリフォーム1やボトル12を保持しつつ搬送する図示しないグリッパ等が設けられている。
プリフォーム用搬送手段は、その第一の搬送路上に、プリフォーム1を所定の間隔で順次供給するプリフォームコンベア26を備える。また、プリフォームコンベア26の終端からプリフォーム1を受け取って搬送するホイール27,28,29,30の列と、ホイール30からプリフォーム1を受け取って走行させるコンベア31とを具備する。
プリフォーム供給機23におけるプリフォームコンベア26がホイール27に接続される箇所よりもやや上流側には、過熱蒸気Sをプリフォーム1に向かって噴射する筒状ノズル14及びスリット状ノズル16が設けられる。これらのノズル14,16から加熱前のプリフォーム1に向かって過熱蒸気Sが吹き付けられる(図4、図5(A)参照)。これにより、プリフォーム1の内外面が均等に加熱殺菌される。
これらのノズル14,16はプリフォーム1がコンベア31に至る前の例えばホイール30の外周の定位置に設置することも可能である。
コンベア31は水平方向に長く伸びる無端搬送チェーンを有し、この無端搬送チェーンに沿って加熱部31aが設けられている。無端搬送チェーンには、図5(B)に示すスピンドル18が一定ピッチで多数取り付けられる。各スピンドル18は無端搬送チェーンの走行と共に走行しながら自転可能である。ホイール30側からコンベア31に送られたプリフォーム1には、図5(B)に示すようにスピンドル18がその口部1aから挿入され、スピンドル18に正立状態で保持される。
プリフォーム1は、プリフォームコンベア26、ホイール27,28,29,30の列を経てコンベア31に受け取られ、加熱部31a内をこのコンベア31によって往復移動する。加熱部31aの内壁面には、ヒータ17(図5(B)参照)が張り巡らされており、コンベア31によって搬送されるプリフォーム1がこのヒータ17によって加熱される。プリフォーム1はコンベア31上を走行中スピンドル18の回転と共に自転し、ヒータ17によって均一に加熱される。
ブロー成形機24は、上記プリフォーム供給機23の加熱部31aで加熱されたプリフォーム1を受け取ってボトル12に加熱成形する金型19及びブローノズル20(図5(C)参照)を複数セット備える。
ブロー成形機24内には、上記金型用搬送手段の第二の搬送路が通っている。この第二の搬送路は、ホイール32,33,34,29,35の列によって構成される。なお、このホイール32,33,34,29,35の列と上記プリフォーム用搬送手段のホイール27,28,29,30の列との間ではホイール29が共用される。
金型19及びブローノズル20は、ホイール33の回りに複数個配置され、ホイール33の回転とともにホイール33の回りを一定速度で旋回する。
ホイール32の図示しないグリッパがプリフォーム供給機23の加熱部31aで加熱されたプリフォーム1をスピンドル18ごと受け取ってホイール33の回りの金型19に受け渡すと、二つ割りの金型19が閉じてプリフォーム1を図5(C)のごとく把持する。金型19内のプリフォーム1はホイール33の回りを金型19及びブローノズル20と共に旋回しながら、ブローノズル20からブロー成形用の高圧エアでブローされることによりボトル12の完成品に成形される。プリフォーム1は、図5(B)に示したように、上記ヒータ17によって所定の温度まで均一に加熱されていることから、円滑にブロー成形される。
金型19のキャビティC内にプリフォーム1が密着しボトル12が形成されると、この金型19はホイール34に接したところで型開きし、ボトル12及びスピンドル18を解放する。そして、ボトル12がスピンドル18からホイール34の図示しないグリッパによって受け取られる。
一方、ボトル12を解放したスピンドル18は、ホイール32を経て上記コンベア31へと復帰し、引き続き他のプリフォーム1を保持して搬送する。
ブロー成形機24から出てホイール34に至ったボトル12は、ホイール34の外周に配置された検査装置36によって成形不良等について検査される。
検査装置36は、図示しないが、ボトル12の胴部の良否を判別するボトル胴部検査手段と、ボトル12のサポートリング3(図1参照)の良否を判別するサポートリング検査手段と、ボトル12の首部天面の良否を判別するボトル首部天面検査手段と、ボトル12の底部の良否を判別するボトル底部検査手段とを具備する。
ボトル胴部検査手段、サポートリング検査手段、及びボトル首部天面検査手段は、ホイール34の外周に沿うように配置される。
ボトル胴部検査手段、サポートリング検査手段、ボトル首部天面検査手段は、図示しないが、各々ランプとカメラでボトル12の所定箇所を撮像し、画像処理装置によって処理し、形状、傷、異物、変色等について異常があるかないかについて判別する。
なお、検査装置36は必要に応じて設置される。また、ボトル胴部検査手段、サポートリング検査手段、及びボトル首部天面検査手段は必要に応じて取捨選択される。
検査されたボトル12は、不合格の場合は図示しない排斥装置によって搬送路から排除され、合格品のみホイール34からホイール29を経てホイール35へと搬送される。
なお、上記ブロー成形後のボトル12に対し過酸化水素等の殺菌剤を含む蒸気の噴霧、電子線照射等をしてボトルの外面殺菌を付加したり、ボトルの内面の殺菌効果を高めたりしてもよい。例えばホイール29又は35に殺菌剤含有蒸気噴霧装置や電子線照射装置のような殺菌手段を設けてもよい。
充填機25は、上記ボトル用搬送手段の第三の搬送路をその内部に有する。この第三の搬送路は、ホイール37,38,39,40,41,42の列を有する。
充填機25内には、ボトル12に飲料aを充填するためのフィラー43が設けられ、飲料aが充填されたボトル12にキャップ22(図6(F)参照)を取り付けて密封するためのキャッパー44が設けられる。
なお、フィラー43及びキャッパー44は公知の装置と同様で良いため、説明を省略する。
また、この充填装置はチャンバ45で囲まれており、チャンバ45内は無菌ゾーンとグレーゾーンに仕切られている。そして、プリフォーム供給機23及びブロー成形機24はグレーゾーンに、充填機25は無菌ゾーンにそれぞれ配置されている。
グレーゾーンにはHEPAで無菌化されたエアが常時吹き込まれ、これにより、成形時に殺菌されたボトル12が微生物に二次汚染されることなく無菌ゾーンへと搬送される。
なお、上記コンベア4の上記チャンバ5よりも下流側がプリフォーム供給機23に接続されている場合は、過酸化水素で殺菌されたプリフォーム1は更に過熱蒸気Sによって殺菌された後ブロー成形に付され、ボトル12等の容器に成形される。さらに、ブロー成形機24が飲料等の充填機25に接続されている場合は、ボトル12に飲料aが充填され、密封され、無菌充填包装品として排出される。
次に、図2及び図3に示したプリフォーム殺菌装置及び図7に示した無菌充填装置の作用をプリフォーム殺菌方法と共に説明する。
プリフォーム1の殺菌処理を開始する前に予めスプレーノズル10から過酸化水素水がチャンバ5内にスプレーされ、チャンバ5内が殺菌処理される。
また、上記無菌充填装置のチャンバ37内も同様に殺菌処理される。
プリフォーム成形機の稼働により、成形されたプリフォーム1が走行するコンベア4の上流側に投入される。プリフォーム成形機から放出されるプリフォーム1はコンベア4の上流部で受け止められ、図2に示すように、コンベア4上に不揃いな横臥状態となる。
コンベア4上のプリフォーム1はコンベア4と共にチャンバ5内に入り、スプレーノズル10により過酸化水素水をスプレーされる。
過酸化水素水のミストはチャンバ5内でコンベア4の両側からコンベア4を横切る方向に吐出され、また、プリフォーム1はコンベア4上で振動等によって横転しうるのでプリフォーム1の外面に過酸化水素が均一に付着する。
過酸化水素水のミストは横向きになったプリフォーム1の口部1aからもプリフォーム1内に流入し、プリフォーム1の内面に均一に付着する。
スプレーノズル10から吐出された過酸化水素水のミストは、チャンバ5内に充満して循環することから、このミストも流れつつプリフォーム1の表面に均一に付着する。これにより、プリフォーム1の全表面が過酸化水素によって均一に殺菌される。
プリフォーム1は過酸化水素水のミストを吹き付けられつつコンベア4と共にチャンバ5を通過し、コンテナ等の大型容器内に投入される。
この大型容器は無菌充填装置の設置された工場まで搬送され、開封され、中味のプリフォームがプリフォーム供給機23に移し替えられる。
そして、プリフォーム供給機23によってプリフォーム1がプリフォームコンベア26に一列の整列状態で送られ、さらにホイール27,28,29,30の列によって加熱部31aへと搬送される。
加熱部31aに入る前に、図4に示すノズル14,16から、プリフォーム1の内外面に向かって過熱蒸気Sが吹き付けられる(図5(A)参照)。これにより、プリフォーム1の全表面が殺菌される。
加熱部31aにおいてプリフォーム1は、コンベア31によって搬送されつつ、全体の温度が成形に好適な温度域まで均一に加熱される(図5(B)参照)。
加熱部31aで加熱されたプリフォーム1は、ホイール33の外周を通過する際に金型19により抱持され、ブローノズル20からの高圧エアの吹き込みによってキャビティC内でボトル12の完成品まで膨張する(図5(C)参照)。
成形されたボトル12(図6(D)参照)は、金型19の型開き後にホイール34のグリッパによって金型19外に取り出され、検査装置36によって成形不良等の有無について検査される。
その後、ボトル12はホイール38,39,40,41,42の列へと受け渡されつつ充填機25内を走行する。
充填機25においてボトル12には、図6(E)のごとく滅菌処理された飲料aがフィラー43の充填ノズル21により充填される。飲料aが充填されたボトル12は、滅菌処理済のキャップ22がキャッパー44により口部1aに被せられて密封され(図6(F)参照)、チャンバ45の出口から排出される。
上述したようにフィラー43及びキャッパー44は公知の装置であるため、ボトル12への飲料の充填方法及びボトル12の密封方法の説明は省略する。
35%の過酸化水素水と加圧空気を2流体スプレーに供給し、生成されたミストに60℃の加温空気を混合し、ノズルよりチャンバ内に過酸化水素水からなるミストを噴霧した。チャンバは幅600mmのコンベアで長さ1.5mとした。コンベアに容量500mmボトル用プリフォームを860本/分供給し、コンベアは0.2m/秒の速度で運転した。このとき、プリフォーム1本当たりの過酸化水素水付着量は約50mgであった。また、2Lボトル用プリフォーム250本/分供給し、同様の操作を行った。このときプリフォーム1本当たりの過酸化水素付着量は約150mgであった。このプリフォームをさらに以下の操作を行った。
誘電加熱方式による過熱蒸気発生装置により水を加熱して発生させた流量0.7g/秒の過熱蒸気を内径8mmφのノズルから、吹き出し温度300℃で、プリフォームの各内面に向かって5秒間に噴射した。
この殺菌効果は、最初のプリフォーム内面に植菌した指標菌で評価したところ表1に示す通りであり、あらゆる飲料に対応できることを確認した。
Figure 2013189233
なお、表1中、「B.sub.」は、Bacillus subtilisの略語であり、「A.nig.」は、Aspergillus nigerの略語である。「D」は殺菌効果を示すD値である。
また、プリフォームの口部内径の変形量を測定したが、表2に示すように、キャップによる密封性を維持するうえで問題はなかった。
Figure 2013189233
実施例1と同様に500mlボトル用プリフォームに過酸化水素水を付着させ、さらに誘電加熱方式による過熱蒸気発生装置により水を加熱して発生させた流量0.7g/秒の過熱蒸気を、180℃〜550℃の範囲内の各種吹き出し温度で、内径8mmφのノズルからプリフォームの内面に向かって10秒〜3秒の各種時間だけ噴射した。
この過熱蒸気の噴射による殺菌効果とプリフォーム内径の変形は表3に示す通りである。
Figure 2013189233
ただし、表3中、殺菌効果については、Bacillus subtilisに対するD値が6以上、Aspergillus nigerに対するD値も6以上の場合を「○」(可)とし、それ以外の場合を「×」(不可)とした。変形については、プリフォームの内径の変化が0.05mm未満の場合を「○」(可)とし、それ以外の場合を「×」(不可)とした。
1…プリフォーム
1a…プリフォームの口部
4…コンベア
5…チャンバ
10…スプレーノズル
M…過酸化水素水のミスト
S…過熱蒸気

Claims (6)

  1. 有底筒状に形成された多数のプリフォームをコンベア上に投入して不揃いな横臥状態にし、これらプリフォームを、コンベアごとチャンバ内を通過させ、チャンバ内ではコンベアの両側からコンベアを横切る方向に過酸化水素水をスプレーし、このスプレーした過酸化水素水をコンベア上のプリフォームの内外面に付着させ、しかる後、プリフォームの口部を含む全表面のうち少なくとも内面に、水から作った200℃〜500℃の大気圧よりも高い圧力の過熱蒸気を吹き付けることを特徴とするプリフォーム殺菌方法。
  2. 請求項1に記載のプリフォーム殺菌方法において、上記過酸化水素水は加圧エアを用いた二流体スプレーによりミスト化することを特徴とするプリフォーム殺菌方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のプリフォーム殺菌方法において、上記過酸化水素水の濃度を20%〜35%とすることを特徴とするプリフォーム殺菌方法。
  4. 請求項2又は請求項3に記載のプリフォーム殺菌方法において、ミストに40℃〜150℃の加温エアを混合することを特徴とするプリフォーム殺菌方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のプリフォーム殺菌方法において、プリフォームの殺菌を開始する前に予め上記チャンバ内を過酸化水素水のスプレーにより殺菌しておくことを特徴とするプリフォーム殺菌方法。
  6. 有底筒状に形成されたプリフォームを横臥状態で乗せて搬送するコンベアと、このコンベアの水平走行部に設置されたチャンバと、このチャンバ内で上記コンベアの両側からコンベアを横切る方向に過酸化水素水をスプレーし、過酸化水素水をコンベア上のプリフォームの内外面に付着させるスプレーノズルと、上記コンベアにより上記チャンバの外へ搬出されたプリフォームを受け取って正立状態で走行させながら、プリフォームの口部を含む全表面のうち少なくとも内面に、水から作った200℃〜500℃の大気圧よりも高い圧力の過熱蒸気を吹き付ける過熱蒸気供給手段とを具備したことを特徴とするプリフォーム殺菌装置。
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