JP2013187980A - ワイヤハーネス及び配線具 - Google Patents
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Abstract
【課題】電線を曲がった状態に維持する配線具を備えるワイヤハーネスにおいて、コストを抑えつつ、ワイヤハーネスの形状の要求仕様の多様化に対して迅速に対応できること。
【解決手段】ワイヤハーネス1は、電線群90と配線具10と結束材8とを備える。配線具10は、紫外線硬化樹脂の板状の部材からなり、当該部材を横断して他の部分よりも屈曲しやすく形成された直線状の境目部12を有し、境目部12において屈曲した形状で硬化している。結束材8は、電線群90が配線具10に沿って曲がった状態で電線群90を配線具10に留める。
【選択図】図1
【解決手段】ワイヤハーネス1は、電線群90と配線具10と結束材8とを備える。配線具10は、紫外線硬化樹脂の板状の部材からなり、当該部材を横断して他の部分よりも屈曲しやすく形成された直線状の境目部12を有し、境目部12において屈曲した形状で硬化している。結束材8は、電線群90が配線具10に沿って曲がった状態で電線群90を配線具10に留める。
【選択図】図1
Description
本発明は、電線を曲がった状態に維持する配線具及びそれを備えるワイヤハーネスに関する。
自動車などの車両に搭載されるワイヤハーネスは、電線に取り付けられた樹脂製の配線具を備え、電線がその配線具によって予め定められた経路に沿って保持された状態で敷設されることが多い。
従来の一般的なワイヤハーネスにおいては、例えば、特許文献1に示されるように、電線は、粘着テープ又はベルト部材などの結束材により、予め曲がった形状に成形された硬い板状又は棒状の配線具に固定される。これにより、電線は、予め定められた形状で保持される。そのような配線具は、通常、熱可塑性樹脂の射出成形により成形される。
また、特許文献1に示される配線具(プロテクタ)が採用された場合、形状の異なる樹脂部材の組み合わせ方を変えることによって電線を異なる経路に沿って保持することが可能である。
しかしながら、熱可塑性樹脂の射出成形により得られる従来の一般的な配線具が採用される場合、配線経路に応じて三次元形状の異なる多くの種類の金型の設計及び製造が必要となる。この場合、ワイヤハーネスの形状の要求仕様の多様化に対して迅速に対応すること及びコストを抑えることが難しい。
また、特許文献1に示される配線具(プロテクタ)が採用されることにより、ワイヤハーネスの形状の自由度が高まるが、昨今、ワイヤハーネスの形状の要求仕様の多様化に対してより迅速に対応すること及びよりコストを抑えることが求められている。
本発明は、電線を曲がった状態に維持する配線具を備えるワイヤハーネスにおいて、コストを抑えつつ、ワイヤハーネスの形状の要求仕様の多様化に対して迅速に対応できることを目的とする。
本発明の第1態様に係るワイヤハーネスは、以下に示される各構成要素を備える。
(1)第1の構成要素は電線である。
(2)第2の構成要素は、紫外線硬化樹脂の板状の部材からなり、当該部材を横断して他の部分よりも屈曲しやすく形成された直線状の第1の境目部を有し、前記第1の境目部において屈曲した形状で硬化した配線具である。
(3)第3の構成要素は、前記電線が前記配線具に沿って曲がった状態で前記電線を前記配線具に留める電線留め部材である。
(1)第1の構成要素は電線である。
(2)第2の構成要素は、紫外線硬化樹脂の板状の部材からなり、当該部材を横断して他の部分よりも屈曲しやすく形成された直線状の第1の境目部を有し、前記第1の境目部において屈曲した形状で硬化した配線具である。
(3)第3の構成要素は、前記電線が前記配線具に沿って曲がった状態で前記電線を前記配線具に留める電線留め部材である。
本発明の第2態様に係るワイヤハーネスは、第1態様に係るワイヤハーネスの一態様である。第2態様に係るワイヤハーネスにおいて、前記電線留め部材は、前記配線具の一部を形成し前記電線の外周に沿って曲がった状態で硬化した帯状部を含む。
本発明の第3態様に係るワイヤハーネスは、第2態様に係るワイヤハーネスの一態様である。第3態様に係るワイヤハーネスにおいて、前記配線具の前記帯状部は、当該帯状部の幅方向に沿って他の部分よりも屈曲しやすく形成された直線状の第2の境目部を有し、前記第2の境目部において屈曲するとともに前記電線の外周に沿って曲がった状態で硬化している。
本発明の第4態様に係るワイヤハーネスは、第1態様から第3態様のいずれかに係るワイヤハーネスの一態様である。第4態様に係るワイヤハーネスにおいて、前記配線具は、当該配線具の前記第1の境目部に交差する方向の両端部において他の部分に対し段差を経て狭い幅で形成された舌片部を有し、前記配線留め部材は、前記電線の一部と前記配線具の前記舌片部とを束ねる結束材を含む。
また、本発明は、紫外光の照射により硬化する前の配線具の発明として捉えられてもよい。本発明の第5態様に係る配線具は、電線に取り付けられることにより前記電線の形状を屈曲した形状に維持する用具である。この配線具は、紫外線硬化樹脂の板状の部材からなり、当該部材を横断して他の部分よりも屈曲しやすく形成された直線状の第1の境目部を有し、紫外光の照射により硬化する前の可撓性を有する状態にある。
本発明の第6態様に係る配線具は、第5態様に係る配線具の一態様である。第6態様に係る配線具は、幅方向に伸びて形成された帯状部をさらに有する。
本発明の第7態様に係る配線具は、第6態様に係る配線具の一態様である。第7態様に係る配線具において、前記帯状部は、当該帯状部の幅方向に沿って他の部分よりも屈曲しやすく形成された直線状の第2の境目部を有する。
本発明の第8態様に係る配線具は、第5態様から第7態様のいずれかに係る配線具の一態様である。第8態様に係る配線具は、前記第1の境目部に交差する方向の両端部において他の部分に対し段差を経て狭い幅で形成された舌片部をさらに有する。
本発明の第1態様及び第5態様において、配線具は、紫外光が照射される前においては、可撓性を有する紫外線硬化樹脂の平板状の部材である。その平板状の部材は、屈曲しやすい境目部で曲げられた後に紫外光が照射されることにより、配線経路に沿う屈曲した形状で硬化し、電線の形状を維持する配線具となる。即ち、本発明における配線具は、屈曲した三次元形状への成形のための金型を必要とせず、予め用意された平板状の紫外線硬化樹脂の部材を折り曲げ、紫外光をその部材に照射するという簡易な工程により成形される。
従って、本発明によれば、電線を曲がった状態に維持する配線具を備えるワイヤハーネスにおいて、コストを抑えつつ、ワイヤハーネスの形状の要求仕様の多様化に対して迅速に対応することが可能となる。
また、第2態様及び第6態様においては、配線具の一部である帯状部が、曲がって固化した状態で電線を保持する。そのような配線具の帯状部が、粘着テープ又は結束ベルトなどの独立した電線留め部材の代わりに用いられれば、部品点数が低減し、電線に対する配線具の取り付け工数が低減する。また、そのような配線具の帯状部が、他の電線留め部材とともに用いられれば、帯状部が電線の仮留めの機能及び電線保持力を補強する機能を果たす。
また、第3態様及び第7態様によれば、配線具の帯状部を電線の周囲に沿って曲げることが容易となり、電線を配線具に留める作業が容易となる。
また、第4の態様及び第8態様によれば、配線具の舌片部が、粘着テープ又は結束ベルトなどの結束材を巻き付ける位置の目安となり、結束材によって電線を配線具に留める作業が容易となる。また、結束材は、板状の配線具における幅の広い他の部分に巻き付けられるよりも、幅の狭い舌片部に巻き付けられる方が、電線をより強固に配線具に留めることができる。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。
<第1実施形態>
まず、図1,2を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係るワイヤハーネス1及び配線具10の構成について説明する。図1に示されるように、ワイヤハーネス1は、複数の電線9からなる電線群90と、配線具10と、結束材8と、を備えている。
まず、図1,2を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係るワイヤハーネス1及び配線具10の構成について説明する。図1に示されるように、ワイヤハーネス1は、複数の電線9からなる電線群90と、配線具10と、結束材8と、を備えている。
電線9は、例えば、銅又はアルミニウムなどの金属を主成分とする導体と、その導体の周囲を覆う絶縁被覆とにより構成された絶縁電線である。
配線具10は、電線群90を曲がった状態に維持するための部材である。例えば図1に示されるように、電線群90が、車両のフレーム又は電装機器などの他の部材7との干渉を避けるために迂回して敷設される場合に、配線具10が用いられる。さらに、配線具10は、電線群90が他の部材7と接触して損傷することを防ぐ。なお、図1において、干渉回避の対象となる他の部材7が仮想線(二点鎖線)により描かれている。
配線具10は、紫外線硬化樹脂の板状の部材からなり、基部11と基部11の両端に連なる2つの舌片部13とにより構成されている。
基部11には、基部11を横断して他の部分よりも屈曲しやすく形成された直線状の境目部12が形成されている。本実施形態における境目部12は、基部11を横断して他の部分よりも薄く形成された直線状の薄肉部である。そのような境目部12は、基部11の表裏の主面のうちの少なくとも一方において直線状の溝を形成している。なお、境目部12は、第1の境目部の一例である。
舌片部13は、配線具10の境目部12に交差する方向の両端部において他の部分に対し段差14を経て狭い幅で形成された部分である。また、舌片部13の先端部131は、舌片部13の他の部分よりも広い幅で形成されている。
図2に示されるように、配線具10は、紫外光が照射される前においては、可撓性を有する紫外線硬化樹脂の平板状の部材である。即ち、電線群90に取り付けられる前の配線具10は、紫外線硬化樹脂の板状の部材からなり、直線状の境目部12を有し、紫外光の照射により硬化する前の可撓性を有する状態にある。
紫外線硬化樹脂は、各種考えられるが、例えば、アクリルレート、不飽和ポリエステル、エポキシ、オキセタン又はビニルエーテルなどを主成分とする樹脂である。
図1,2に示される例では、基部11に形成された2つの境目部12のうち、一方は基部11の第一主面111において直線状の溝を形成しており、他方は基部11の第二主面112において直線状の溝を形成している。基部11は、境目部12において、その境目部12が溝を形成する側の面を外側にして折り曲げられる。
電線群90に取り付けられた後の配線具10は、紫外線硬化樹脂の板状の部材からなり、他の部分よりも屈曲しやすく形成された直線状の境目部12において屈曲した形状で硬化した部材である。
また、ワイヤハーネス1において、結束材8は、電線群90が境目部12で屈曲した配線具10に沿って曲がった状態で、電線群90を少なくとも配線具10に留める電線留め部材の一例である。結束材8は、例えば、粘着テープ又は結束ベルトなどである。
本実施形態においては、2つの結束材8が、少なくとも電線群90の2箇所の部位各々と配線具10の2つの舌片部13各々とを束ねている。これにより、電線群90は、配線具10に沿って曲がった状態で配線具10に留められる。また、ワイヤハーネス1は、必要に応じて電線群90の基部11と配線具10とを束ねる結束材8を備える場合もある。
また、舌片部13の先端部131が他の部分よりも広い幅で形成されているため、舌片部13の先端部131以外の部分に巻き付けられた結束材8は、舌片部13から外れにくい。
次に、図3を参照しつつ、電線群90に対する配線具10の取り付け工程の一例について説明する。図3(a),図3(b)及び図3(c)は、配線具10の取り付け工程おける電線群90及び配線具10の側面図である。
配線具10の取り付け工程においては、まず、図3(a)に示されるように、電線群90の一部と、平板状の配線具10における一方の舌片部13とが、結束材8により結束される。
次に、平板状の配線具10が、屈曲しやすい2箇所の境目部12各々において曲げられ、さらに、電線群90が、2箇所の境目部12において屈曲した配線具10に沿って曲げられる。さらに、電線群90の一部と、配線具10における他方の舌片部13とが、結束材8により結束される。さらに、紫外光源6からの紫外光が、境目部12において屈曲した配線具10に照射される。これにより、配線具10は、配線経路に沿う屈曲した形状で硬化し、電線群90の形状を曲がった形状に維持する部材となる。
なお、図1及び図3に示される例では、基部11は、境目部12において直角に曲がった状態で硬化しているが、境目部12における基部11の折り曲げ角度は、電線群90の配線経路に応じて定められる。
また、図3(c)に示されるように、電線群90は、必要に応じて、配線具10における舌片部13以外の部分にも結束材8により結束される。
<第2実施形態>
次に、図4及び図5を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係るワイヤハーネス1A及び配線具10Aについて説明する。配線具10Aは、図1〜3に示された配線具10と比較して、一部の構成要素が追加された構成を有している。
次に、図4及び図5を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係るワイヤハーネス1A及び配線具10Aについて説明する。配線具10Aは、図1〜3に示された配線具10と比較して、一部の構成要素が追加された構成を有している。
図4は、配線具10Aの平面図である。図5は、配線具10Aを備えるワイヤハーネス1Aの側面図である。図4及び図5において、図1〜3に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、配線具10A及びワイヤハーネス1Aにおける配線具10及びワイヤハーネス1と異なる点についてのみ説明する。
配線具10Aは、配線具10が備える構成に加え、幅方向に伸びて形成された帯状部15をさらに有している。図4及び図5に示される例では、2つの帯状部15は、2つの舌片部13各々から側方へ伸びて形成されている。なお、帯状部15が基部11から側方へ伸びて形成されることも考えられる。
また、本実施形態においては、2つの帯状部15各々は、当該帯状部15の幅方向に沿って他の部分よりも屈曲しやすく形成された直線状の境目部151を有する。図4に示される例では、複数の境目部151が、帯状部15の根元部及びその他の部分において間隔を開けて並んで形成されている。なお、境目部151は、第2の境目部の一例である。
帯状部15における境目部151は、例えば、基部11の境目部12と同様に、帯状部15を横断して他の部分よりも薄く形成された直線状の薄肉部である。そのような境目部151は、電線群90に対向する側の面に対して反対側の面において直線状の溝を形成している。帯状部15は、境目部151において、その境目部151が溝を形成する側の面を外側にして折り曲げられつつ電線群90の周囲に巻き付けられる。
図5に示されるように、ワイヤハーネス1Aにおいて、帯状部15は、配線具10Aの一部を形成し電線群90の外周に沿って曲がった状態で硬化した部分である。即ち、帯状部15は、紫外光が照射される前に電線群90の周囲に巻き付けられた後、紫外光が照射されることによって硬化する。
図4及び図5に示されるような配線具10A及びワイヤハーネス1Aも、本発明の実施形態の一つである。
<第3実施形態>
次に、図6及び図7を参照しつつ、本発明の第3実施形態に係るワイヤハーネス1B及び配線具10Bについて説明する。配線具10Bは、図4及び図5に示された配線具10Aと比較して、一部の構成要素が除かれるとともに、一部の構成要素が追加された構成を有している。
次に、図6及び図7を参照しつつ、本発明の第3実施形態に係るワイヤハーネス1B及び配線具10Bについて説明する。配線具10Bは、図4及び図5に示された配線具10Aと比較して、一部の構成要素が除かれるとともに、一部の構成要素が追加された構成を有している。
図6は、配線具10Bの平面図である。図7は、配線具10Bを備えるワイヤハーネス1Bの側面図である。図6及び図7において、図1〜5に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、配線具10B及びワイヤハーネス1Bにおける配線具10,10A及びワイヤハーネス1,1Aと異なる点についてのみ説明する。
配線具10Bは、舌片部13を有しておらず、基部11の両端部と中間部分とに形成された4つの帯状部15を有している。4つの帯状部15は、配線具10Bの幅方向に伸びて形成され、電線群90の外周に巻き付けられる部分である。
なお、帯状部15が、基部11の両端部のみに設けられること、或いは、基部11の両端部と基部11の中間部における1箇所とに設けられることなども考えられる。
また、本実施形態においても、帯状部15各々は、当該帯状部15の幅方向に沿って他の部分よりも屈曲しやすく形成された直線状の境目部151を有する。図6に示される例では、複数の境目部151が、帯状部15の根元部及びその他の部分において間隔を開けて並んで形成されている。
図7に示されるように、ワイヤハーネス1Bにおいて、帯状部15は、配線具10Aの一部を形成し電線群90の外周に沿って曲がった状態で硬化した部分である。即ち、帯状部15は、紫外光が照射される前に電線群90の周囲に巻き付けられた後、紫外光が照射されることによって硬化する。
図6及び図7に示されるような配線具10B及びワイヤハーネス1Bも、本発明の実施形態の一つである。なお、基部11の中間部分の帯状部15が省略される場合、電線群90と基部11の中間部分とが結束材8により結束されることが望ましい。
<第4実施形態>
次に、図8〜10を参照しつつ、本発明の第4実施形態に係るワイヤハーネス1C及び配線具10Cについて説明する。配線具10Cは、図1〜3に示された配線具10と比較して、境目部12の代わりに境目部12Aを有する点のみが異なる。
次に、図8〜10を参照しつつ、本発明の第4実施形態に係るワイヤハーネス1C及び配線具10Cについて説明する。配線具10Cは、図1〜3に示された配線具10と比較して、境目部12の代わりに境目部12Aを有する点のみが異なる。
図8は、配線具10Cの平面図である。図9及び図10は、それぞれ配線具10Cを備えるワイヤハーネス1Aの第1の例及び第2の例の側面図である。図8〜10において、図1〜3に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、配線具10C及びワイヤハーネス1Cにおける配線具10及びワイヤハーネス1と異なる点についてのみ説明する。
配線具10Cは、配線具10と同様に、基部11とその両端に連なる舌片部13とにより構成されている。配線具10Cの基部11には、基部11を横断して他の部分よりも屈曲しやすく形成された直線状の境目部12Aが形成されている。
本実施形態における境目部12Aは、基部11の幅方向において間隔を開けて並ぶ複数の孔121が形成された部分である。そのような境目部12Aは、基部11における他の部分よりも屈曲しやすく、また、基部11における表裏両面のどちら側へも屈曲しやすい。本実施形態においては、配線具10Cの基部11に、3つの境目部12Aが形成されている。なお、境目部12Aは、第1の境目部の一例である。
図9及び図10に示されるワイヤハーネス1Cは、基部11の境目部12Aにおいて屈曲して硬化した配線具10Cと、その配線具10Cに沿って2箇所で曲がった電線群90と、配線具10Cに沿って曲がった状態の電線群90を配線具10Cに留める結束材8とを備える。
但し、図9に示されるワイヤハーネス1Cは、基部11における2箇所の境目部12Aにおいて屈曲して硬化した配線具10Cを備える。従って、図9に示されるワイヤハーネス1Cにおける電線群90の形状は、配線具10Cに沿って2箇所で曲がった状態で維持される。
一方、図10に示されるワイヤハーネス1Cは、基部11における1箇所の境目部12Aにおいてのみ屈曲して硬化した配線具10Cを備える。従って、図10に示されるワイヤハーネス1Cにおける電線群90の形状は、配線具10Cに沿って1箇所で曲がった状態で維持される。
図8〜10に示されるように、配線具10Cが複数の境目部12Aを有する場合、複数の境目部12Aから屈曲させる1つ又は複数の部位を選択することにより、1種類の配線具10Cから用途に応じて形状の異なる複数種類の配線具10Cを容易に作ることができる。図8〜10に示されるような配線具10C及びワイヤハーネス1Cも、本発明の実施形態の一つである。
<効果>
配線具10,10A,10B,10Cは、紫外光が照射される前においては、可撓性を有する紫外線硬化樹脂の平板状の部材である。その平板状の部材は、屈曲しやすい境目部12,12Aで曲げられた後に紫外光が照射されることにより、配線経路に沿う屈曲した形状で硬化し、電線群90の形状を維持する部材となる。
配線具10,10A,10B,10Cは、紫外光が照射される前においては、可撓性を有する紫外線硬化樹脂の平板状の部材である。その平板状の部材は、屈曲しやすい境目部12,12Aで曲げられた後に紫外光が照射されることにより、配線経路に沿う屈曲した形状で硬化し、電線群90の形状を維持する部材となる。
即ち、配線具10,10A,10B,10Cは、屈曲した三次元形状への成形のための金型を必要とせず、予め用意された平板状の紫外線硬化樹脂の部材を折り曲げ、紫外光をその部材に照射するという簡易な工程により成形される。
従って、配線具10,10A,10B,10Cが採用されることにより、曲がった状態に維持される電線群90を備えるワイヤハーネス1,1A,1B,1Cにおいて、コストを抑えつつ、ワイヤハーネスの形状の要求仕様の多様化に対して迅速に対応することが可能となる。
また、ワイヤハーネス1A,1Bにおいては、配線具10A,10Bの一部である帯状部15が、曲がって固化した状態で電線群90を保持する。そのような配線具10A,10Bの帯状部15が、結束材8などの独立した電線留め部材の代わりに用いられれば、部品点数が低減し、電線群90に対する配線具10Bの取り付け工数が低減する。また、配線具10Aの帯状部15が、結束材8とともに用いられれば、帯状部15が電線群90の仮留めの機能及び電線保持力を補強する機能を果たす。
また、配線具10A,10Bにおいては、他の部分よりも曲げやすい境目部151が帯状部15に形成されているため、帯状部15を電線群90の周囲に沿って曲げることが容易となり、電線群90を配線具10A,10Bに留める作業が容易となる。
また、ワイヤハーネス1,1A,1Cにおいては、配線具10,10A,10Cの舌片部13が、粘着テープ又は結束ベルトなどの結束材8を巻き付ける位置の目安となり、結束材8によって電線群90を配線具1,1A,1Cに留める作業が容易となる。また、結束材8は、板状の配線具1,1A,1Cにおける幅の広い基部11に巻き付けられるよりも、幅の狭い舌片部13に巻き付けられる方が、電線群90をより強固に配線具10,10A,10Cに留めることができる。
<その他>
配線具10A,10Bにおいて、帯状部15における境目部151が、配線具10Cの境目部12Aと同様の構成を有することも考えられる。
配線具10A,10Bにおいて、帯状部15における境目部151が、配線具10Cの境目部12Aと同様の構成を有することも考えられる。
また、図3に示された配線具10の取り付け工程の手順は一例であり、他の手順で配線具10,10A,10B,10Cが電線群90に取り付けられることも考えられる。
例えば、配線具10が、境目部12で折り曲げられ、紫外光の照射により硬化させられた後、屈曲した配線具10と電線群90とが結束材8により結束されることなども考えられる。
1,1A,1B,1C ワイヤハーネス
6 紫外光源
7 他の部材
8 結束材(電線留め部材)
9 電線
10,10A,10B,10C 配線具
11 基部
12,12A 境目部(第1の境目部)
13 舌片部
14 段差
15 帯状部(電線留め部材)
90 電線群
111 基部の第一主面
112 基部の第二主面
121 孔
131 舌片部の先端部
151 境目部(第2の境目部)
6 紫外光源
7 他の部材
8 結束材(電線留め部材)
9 電線
10,10A,10B,10C 配線具
11 基部
12,12A 境目部(第1の境目部)
13 舌片部
14 段差
15 帯状部(電線留め部材)
90 電線群
111 基部の第一主面
112 基部の第二主面
121 孔
131 舌片部の先端部
151 境目部(第2の境目部)
Claims (8)
- 電線と、
紫外線硬化樹脂の板状の部材からなり、当該部材を横断して他の部分よりも屈曲しやすく形成された直線状の第1の境目部を有し、前記第1の境目部において屈曲した形状で硬化した配線具と、
前記電線が前記配線具に沿って曲がった状態で前記電線を前記配線具に留める電線留め部材と、を備えるワイヤハーネス。 - 前記電線留め部材は、前記配線具の一部を形成し前記電線の外周に沿って曲がった状態で硬化した帯状部を含む、請求項1に記載のワイヤハーネス。
- 前記配線具の前記帯状部は、当該帯状部の幅方向に沿って他の部分よりも屈曲しやすく形成された直線状の第2の境目部を有し、前記第2の境目部において屈曲するとともに前記電線の外周に沿って曲がった状態で硬化している、請求項2に記載のワイヤハーネス。
- 前記配線具は、当該配線具の前記第1の境目部に交差する方向の両端部において他の部分に対し段差を経て狭い幅で形成された舌片部を有し、
前記配線留め部材は、前記電線の一部と前記配線具の前記舌片部とを束ねる結束材を含む、請求項1から請求項3のいずれかに記載のワイヤハーネス。 - 電線に取り付けられることにより前記電線の形状を屈曲した形状に維持する配線具であって、
紫外線硬化樹脂の板状の部材からなり、当該部材を横断して他の部分よりも屈曲しやすく形成された直線状の第1の境目部を有し、紫外光の照射により硬化する前の可撓性を有する状態にある配線具。 - 幅方向に伸びて形成された帯状部をさらに有する、請求項5に記載の配線具。
- 前記帯状部は、当該帯状部の幅方向に沿って他の部分よりも屈曲しやすく形成された直線状の第2の境目部を有する、請求項6に記載の配線具。
- 前記第1の境目部に交差する方向の両端部において他の部分に対し段差を経て狭い幅で形成された舌片部をさらに有する、請求項5から請求項7のいずれかに記載の配線具。
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2012
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