JP2013187390A - 有機発電素子 - Google Patents

有機発電素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2013187390A
JP2013187390A JP2012051775A JP2012051775A JP2013187390A JP 2013187390 A JP2013187390 A JP 2013187390A JP 2012051775 A JP2012051775 A JP 2012051775A JP 2012051775 A JP2012051775 A JP 2012051775A JP 2013187390 A JP2013187390 A JP 2013187390A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power generation
generation layer
electron
layer
ratio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012051775A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryo Kamai
亮 釜井
Takashi Sekiguchi
隆史 関口
Takeyuki Yamaki
健之 山木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2012051775A priority Critical patent/JP2013187390A/ja
Publication of JP2013187390A publication Critical patent/JP2013187390A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

【課題】電子取出層を有しない構成においても高い開放電圧を保持する有機発電素子を提供する。
【解決手段】陰極5と、陽極2と、両電極の間に前記陽極2に接するように設けられる正孔輸送層3と、この正孔輸送層3と前記陰極5の間に設けられる発電層4を有する。この発電層4が電子供与性化合物と電子受容性化合物とからなる有機発電素子に関する。前記陰極5に面する側の前記発電層4表面から前記陽極2側に5nmの点での前記発電層4の前記電子供与性化合物/前記電子受容性化合物の比が、前記発電層4中心部における前記電子供与性化合物/前記電子受容性化合物の比に比べ1.2倍以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池などとして用いられる有機発電素子に関するものである。
近年、産業の発展に伴いエネルギーの使用量が益々飛躍的に増加している。そのため、地球環境に負荷を与えない、経済的で高性能な新しいクリーンエネルギーの生産技術の開発が求められている。特に太陽電池は無限にあるといってよい太陽光を利用することから、新しいエネルギー源として注目されている。
現在実用化されている太陽電池の大部分は、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコンなどを用いた無機太陽電池である。しかし、これら無機シリコン系の太陽電池は、その製造プロセスが複雑でコストが高いという欠点を有するため、一般家庭に広く普及するには至ってない。このような太陽電池の欠点を解消するため、簡単なプロセスで低コスト・大面積化が可能な有機材料を用いた有機発電素子の研究が盛んになってきている。
特に最近では、有機発電素子をさらに簡易なプロセスで安価に作製するため、発電層だけでなく有機発電素子の全ての層を塗布法により形成した、新たなデバイス構造、材料の開発が図られている。例えば、非特許文献1のように金属薄膜の陰極上に発電層を塗布により形成し、その上に正孔輸送層としてポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン):ポリ(4−スチレンスルホン酸)(PEDOT:PSS)を、さらに陽極として銀ペーストを塗布により形成した素子、非特許文献2のように基板上に形成された高導電性PEDOT:PSSから成る陽極上に発電層を塗布により形成し、その上に液体金属であるガリウムインジウム共晶合金を陰極として塗布により形成した素子が知られている。
上記のような、全ての層を塗布法により形成する素子の場合、下地層の溶解、腐食、劣化を起こさないように膜を積層するに当たり、積層膜数を減らすことは技術難易度を低減するために極めて重要である。しかしながら、非特許文献3のように電子取出層を有しない状態においては開放電圧が低下することが一般に知られており、電子取出層を有しない構成においても高い開放電圧を保持する発電層の構造は、これまで実現されていなかった。
Organic Electronics、 Vol.12、 p.566−574 (2011) Advanced Materials、 Vol.23、 p.1771−1775 (2011) Applied Physics Letters、 Vol.80、 No.7、 p.1288−1290 (2002)
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、電子取出層を有しない構成においても高い開放電圧を保持する有機発電素子を提供することを目的とする。
本発明に係る有機発電素子は、陰極と、陽極と、両電極の間に前記陽極に接するように設けられる正孔輸送層と、前記正孔輸送層と前記陰極の間に設けられる発電層を有し、この発電層が電子供与性化合物と電子受容性化合物とからなる有機発電素子であって、前記陰極に面する側の前記発電層表面から前記陽極側に5nmの点での前記発電層の前記電子供与性化合物/前記電子受容性化合物の比が、前記発電層中心部における前記電子供与性化合物/前記電子受容性化合物の比に比べ1.2倍以上であることを特徴とするものである。
本発明にあっては、前記電子供与性化合物が、下式(1)〜(5)の群から選ばれる少なくとも一つの構造を分子内に含むことが好ましい。
Figure 2013187390
本発明にあっては、前記電子供与性化合物が上式(1)〜(5)の群から選ばれる少なくとも一つの構造を分子内に含み、かつ前記電子受容性化合物にフラーレン誘導体を含む有機発電素子であって、前記陰極に面する側の前記発電層表面から前記陽極側に5nmの点での前記発電層のN/C比及び/又はS/C比が0.005〜0.15であることが好ましい。
本発明にあっては、前記発電層の膜厚が、50nm以上300nm以下であることが好ましい。
本発明において、前記発電層が、80nm以上300nm以下のドメインを有することが好ましい。
本発明によれば、前記陰極に面する側の前記発電層表面から前記陽極側に5nmの点での前記発電層の前記電子供与性化合物/前記電子受容性化合物の比が、前記発電層中心部における前記電子供与性化合物/前記電子受容性化合物の比に比べ1.2倍以上であるので、光電変換効率の高い有機発電素子が得られる。
本発明の実施の形態の一例を示す概略の断面図である。
図1に本実施形態による有機発電素子の構成を示す。この有機発電素子は基板1、陽極2、正孔輸送層3、発電層4、陰極5、保護層6を備え、これらの要素が順番に積層している。
本実施形態では、基板1は光透過性を有する物質から構成される透明基板である。また、陽極2は光透過性を有する透明電極である。さらに、正孔輸送層3は光透過性を有する物質から構成されている。本実施形態における有機発電素子は、基板1の側から入射する外来光が基板1、陽極2及び正孔輸送層3を透過して発電層4に到達する。
尚、本発明に係る有機発電素子の構成は本実施形態に限るものではなく、例えば基材1の上に陰極5、発電層4、正孔輸送層3、陽極2、保護層6がこの順に積層した構造を有していてもよく、また基材1が陰極2そのものを兼ねていても良い。また、保護層6は有機発電素子の劣化を防ぐために必要に応じて形成する層であり、有機発電素子が保護層6を備えなくてもよい。さらに、陽極2が正孔輸送層3と同一の層であってもよい。
(基板1)
本実施形態において、基板1の材質は、光透過性を有し、且つこの基板1によって電極、発電層等の有機発電素子の要素が支持され得るならば特に制限されないが、例えばソーダライムガラスや無アルカリガラスなどの透明ガラス、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂などの樹脂材料などが挙げられる。基板1の形状としては、特に制限されないが、板状、シート状などが挙げられる。この基板1の発電層側の面の平滑性が高いことが好ましく、算術平均粗さRaが50nm以下であることが好ましく、さらに好ましくはRaが10nm以下である。また、基板1は光の透過率が高ければ高いほどよく、特に可視光領域において透過率が70%以上であることが好ましい。
(陽極2)
本実施形態において、陽極2は発電層4中で発生したホールを効率よく収集するための電極であり、仕事関数の大きい金属、合金、電気伝導性化合物、あるいはこれらの混合物からなる電極材料を用いることが好ましく、仕事関数が4eV以上のものを用いるのがよい。陽極2は仕事関数が6eV以下にすることができる。このような陽極2の材料としては、例えば、ITO(インジウム−錫酸化物)、SnO、ZnO、IZO(インジウム−亜鉛酸化物)、PEDOT:PSS、ポリアニリン等の導電性高分子及び任意のアクセプタ等でドープした導電性高分子、カーボンナノチューブなどの導電性光透過性材料を挙げることができる。陽極2は、例えば、これらの電極材料を基板1の表面に塗布法、スプレー熱分解法、スパッタリング法、真空蒸着法、化学気相成長(CVD)法などの方法により薄膜に形成することによって作製することができる。また、外来光は陽極2を透過して発電層4に入射させるため、陽極2は光の透過率が高ければ高いほどよく、特に可視光領域において透過率が70%以上であることが好ましい。さらに、陽極2のシート抵抗は数百Ω/□以下とすることが好ましく、特に好ましくは100Ω/□以下とするものである。ここで、陽極2の膜厚は、陽極2の光透過率、シート抵抗等の特性を上記のように制御するために、材料により異なるが、500nm以下、好ましくは10〜300nmの範囲に設定するのがよい。
(正孔輸送層3)
本実施形態において、正孔輸送層3は、仕事関数が4eV以上であることが好ましく、さらに好ましくは仕事関数が5eV以上である。正孔輸送層3は、正孔を輸送する能力を有し、発電層4から陽極2への正孔の移動性を向上し得る材料から形成されることが好ましい。また正孔輸送層3は電子の移動を阻害する材料から形成されることが好ましい。また正孔輸送層3は薄膜形成能に優れた材料から形成されることが好ましく、また塗布法により形成可能であることが好ましい。正孔輸送層3は仕事関数が6eV以下にすることができる。
正孔輸送層3を形成するための材料の好ましい例としては、ポリチオフェン誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリピロール誘導体、フタロシアニン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)や4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)等の芳香族ジアミン化合物、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、スチルベン誘導体、ピラゾリン誘導体、テトラヒドロイミダゾール、ポリアリールアルカン、ブタジエン、4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)、及びポリビニルカルバゾール、ポリシラン、アミノピリジン誘導体等の導電性高分子材料が挙げられる。また、無機材料であっても正孔輸送性を有するのであれば正孔輸送層3を形成するための材料として使用され得る。このような無機材料としては、特に限定されないが、正孔を輸送する能力を有する三酸化モリブデン、五酸化バナジウム、三酸化タングステン、酸化レニウムなどの無機酸化物が挙げることができる。上記に挙げた材料のうち、特に好ましくは、PEDOT:PSS、ポリ(チオフェン−3−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−2,5−ジイル)、三酸化モリブデンである。
正孔輸送層3を形成する方法としては、正孔輸送層3を形成するための材料が高分子材料である場合にはスピンコート法、ディップコート法、ダイコート法、グラビア印刷法などの塗布法が、正孔輸送層3を形成するための材料が無機材料や低分子材料である場合には真空蒸着法やスパッタリング法などが公知の例として挙げられるが、これらの形成方法は特に限定されるものではない。
尚、本実施形態において、陽極2そのものが正孔輸送層3を兼ねていても構わない。例えば、陽極2にPEDOT:PSSを用いる場合等である。
(発電層4)
本実施形態において、発電層4は、正孔輸送層3と陰極5の間に介在するように配置される。発電層4の材料である有機化合物は、溶媒可溶性であることが好ましい。
発電層4の材料である有機化合物のうち、電子供与性化合物(電子供与性半導体)としては、特に限定されないが、フタロシアニン系顔料、インジゴ、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、メロシアニン化合物、シアニン化合物、スクアリウム化合物、多環芳香族化合物などが挙げられる。また、有機電子写真感光体に用いられる電荷移動剤、電気伝導性有機電荷移動錯体、更には導電性高分子なども挙げられる。フタロシアニン系顔料としては、特に限定されないが、Cu、Zn、Co、Ni、Pb、Pt、Fe、Mg等の2価の中心金属を有するフタロシアニン;無金属フタロシアニン;アルミニウムクロロフタロシアニン、インジウムクロロフタロシアニン、ガリウムクロロフタロシアニン等のハロゲン原子が配位した3価金属のフタロシアニン;その他バアナジルフタロシアニン、チタニルフタロシアニン等の酸素が配位したフタロシアニン等が挙げられる。多環芳香族化合物としては、特に限定されないが、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、またそれらの誘導体などが挙げられる。電荷移動剤としては、特に限定されないが、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン化合物、トリフェニルメタン化合物、トリフェニルアミン化合物等が挙げられる。電気伝導性有機電荷移動錯体としては、特に限定されないが、テトラチオフルバレン、テトラフェニルテトラチオフラバレン等が挙げられる。電子を供与する導電性高分子としては、特に限定されないが、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体、チオフェン系ポリマー、導電性高分子のオリゴマー等の、有機溶媒に可溶なものが挙げられる。また、電子供与性化合物と電子受容性化合物とのブロックコポリマーも挙げられる。
発電層4の材料である有機化合物のうち、電子受容性化合物(電子受容性半導体)としては、特に限定されないが、フラーレン誘導体、炭素ナノチューブ、ポリフェニレンビニレン、ポリフルオレン、これらの誘導体、これらの共重合体、CN基またはCF基を含むポリマーなどが挙げられる。
発電層4が形成されるにあたっては、例えば発電層4の材料である有機化合物が溶媒に溶解されて溶液が調製され、この溶液が正孔輸送層3の上に塗布、成膜されることで発電層4が形成されることが好ましい。溶媒としては、特に限定されないが、1,2−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン、クロロベンゼン、クロロホルム、キシレン、トルエン、1−クロロナフタレン、アセトン、イソプロピルアルコール、エタノール、メタノール、シクロヘキサンなどの有機溶媒が挙げられる。溶媒として、互いに蒸気圧の異なる主溶媒と添加溶媒とが用いられてもよい。例えば主溶媒として1,2−ジクロロベンゼン(蒸気圧:160Pa(20℃))が用いられると共に添加溶媒としてクロロホルム(蒸気圧:21.2kPa(20℃))が用いられてもよい。溶媒の組み合わせはこれに限定されない。主溶媒と添加溶媒とは蒸気圧に二桁以上の相違があり、且つ全溶媒中の容積比が主溶媒>添加溶媒の関係にあることが好ましい。主溶媒として複数種の溶媒が用いられ、あるいは添加溶媒として複数種の溶媒が用いられても、蒸気圧の関係、混合の容積比の関係が前記のようになっていれば特に構わない。
主溶媒、添加溶媒に加えて、添加剤として200℃以上の高沸点溶媒を添加しても構わない。このような添加剤としては、例えば、1,8−オクタンジチオール、1,8−ジクロロオクタン、1,8−ジブロモオクタン、1,8−ジヨードオクタン、1,8−ジシアノオクタン、1,8−オクタンジアセテート、1−クロロナフタレン等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。添加剤は、体積%で0.1〜5%の範囲で添加されることが好ましい。
発電層4の厚みは、特に限定されないが、50nm以上300nm以下の範囲であることが好ましく、80〜240nmの範囲がより好ましい。発電層4の膜厚が上記の範囲であると、高い短絡電流密度を保持し、且つ高い開放電圧と曲線因子を保持することができる。
発電層4を塗布法により形成する場合、発電層4の材料である有機化合物を含有する溶液を塗布する方法としては、特に限定されないが、スピンコート法、ディップコート法、ダイコート法、グラビア印刷法など溶液を対象物に直接接触させる方法や、インクジェット、スプレーコート法など溶液を対象物へ向けて気相中に噴霧する方法などが挙げられる。
そして、発電層4は、陰極5に面する側の発電層4表面から陽極2側に5nmの点での発電層4に含有される電子供与性化合物/電子受容性化合物の比(モル比)が、発電層4中心部において含有される電子供与性化合物/電子受容性化合物の比(モル比)に比べ1.2倍以上である。これにより、発電層4の表面に電気双極子が形成することになり、有機発電素子が電子取出層を有しない構成においても高い開放電圧を保持することができる。また、陰極5に面する側の発電層4表面から陽極2側に5nmの点での発電層4に含有される電子供与性化合物/電子受容性化合物の比は、発電層4中心部において含有される電子供与性化合物/前記電子受容性化合物の比に比べて、1.2倍以上であればよく、上限は特に設定されない。
また、発電層4の材料である有機化合物のうち、電子供与性化合物としては、上式(1)〜(5)の群から選ばれる少なくとも一つの構造を分子内に含むことが好ましい。このような電子供与性化合物を含有する発電層4は、陰極5に面する側の発電層4表面から陽極2側に5nmの点での発電層4に含有される電子供与性化合物/電子受容性化合物の比が、発電層4中心部において含有される電子供与性化合物/電子受容性化合物の比より大きな値を有する発電層4を形成することができる。具体的には、上式(1)の構造を含むものはポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)、上式(2)の構造を含むものはポリ(N−ドデシル−2,5−ビス(2’−チエニル)ピロール−(2,1,3−ベンゾチアジアゾール))(PTPTB)、上式(3)の構造を含むものは[2,3−ビス−(3−オクチルオキシフェニル)キノキサリン−5,8−ジイル−アルト−チオフェン−2,5−ジイル](TQ1)、上式(4)の構造を含むものはポリ[N−9’’−ヘプタ−デカニル−2,7−カルバゾール−アルト−5,5−(4’,7’−ジ−2−チエニル−2’,1’,3’−ベンゾチアジアゾール)](PCDTBT)、上式(5)の構造を含むものはポリ[(4,8−ビス−(2−エチルヘキシルオキシ)−ベンゾ[1,2−b;4,5−b’]ジチオフェン)−2,6−ジイル−アルト−(5,5’−ビス(2−チエニル)−4,4−ジノニル−2,2’−ビチアゾール)−5’,5’’−ジイル](PBDTDTz)を例示することができる。
また、発電層4は、電子供与性化合物としては、上式(1)〜(5)の群から選ばれる少なくとも一つの構造を分子内に含み、かつ電子受容性化合物としてフラーレン誘導体を含むことができる。この場合、陰極5に面する側の発電層4表面から陽極2側に5nmの点での発電層4のN/C比及び/又はS/C比が0.005〜0.15であることが好ましい。ここで、電子供与性化合物としては、具体的には、上式(1)〜(5)の構造を含むものは上記と同様のものを例示することができる。また、フラーレン誘導体としては、フェニルC71酪酸エステルを例示することができる。また、N/C比とは、窒素原子(N)のモル/炭素原子(C)のモルの比率を示し、S/C比とは、硫黄原子(S)のモル/炭素原子(C)のモルの比率を示す。従って、陰極5に面する側の発電層4表面から陽極2側に5nmの点において、発電層4中に含まれている窒素原子と炭素原子とのモル比(N/C)と、発電層4中に含まれている硫黄原子と炭素原子とのモル比(S/C)の少なくとも一方が、0.005〜0.15の範囲であることが好ましい。このように形成される発電層4は、電子供与性化合物の方が電子受容性化合物に比べて表面に析出しやすい。従って、上記N/C比とS/C比の両方が0.005〜0.15の範囲を逸脱すると、上記の効果を十分に奏しにくくなるおそれがある。
発電層4中の電子供与性化合物/電子受容性化合物の比の制御方法は特に限定されるものではないが、例えば主溶媒および添加溶媒の極性、蒸気圧、溶媒温度、基板温度、添加剤の有無、添加剤の種類等によって行うことができる。例えば、上記に挙げたような添加剤には、電子受容性化合物としてよく用いられるフラーレン誘導体の[6,6]−フェニルC71酪酸メチルエステル(PC71BM)や[6,6]−フェニルC61酪酸メチルエステル(PC61BM)の溶解性が高いため、電子供与性化合物/電子受容性化合物比は表面付近において小さくなる傾向がある。電子供与性化合物/電子受容性化合物比の制御にはいずれの方法を用いても良く、またこれらの方法を複数組み合わせても良い。
また、発電層4は、80nm以上300nm以下のドメインを有することが好ましい。ここで、「ドメイン」とは、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope;AFM)における観察において、一つの粒子状の突起のように観察できる構造体を指し、その大きさは、構造体の直径を指す。そして、発電層4が上記範囲の大きさのドメインを有することにより、陰極5に面する側の発電層4表面から陽極2側に5nmの点での発電層4に含有される電子供与性化合物/電子受容性化合物の比が、発電層4中心部において含有される電子供与性化合物/電子受容性化合物の比に比べ1.2倍以上である部分の厚さが厚くなりやすい。
(陰極5)
本実施形態において、陰極5は発電層4中に発生した電子を効率よく収集するための電極である。陰極5の形成材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されないが、仕事関数の小さい金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物からなる電極材料を用いることが好ましく、仕事関数が5eV以下であることがより好ましい。陰極5は、仕事関数が2以上とすることができる。また、陰極5として用いることができる電極材料の例としては、アルカリ金属、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ金属の酸化物、アルカリ土類金属、希土類等、およびこれらと他の金属との合金、例えばナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム、マグネシウム、マグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金、Al/LiF混合物を例として挙げることができる。またアルミニウム、Al/Al混合物なども使用可能である。さらに、酸化スズや酸化亜鉛にドーピングをした導電性材料なども使用可能である。例えば、インジウム−スズ酸化物(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、リンドープ酸化スズ(PTO)、ニオブドープ酸化スズ(NbTO)、タンタルドープ酸化スズ(TaTO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、インジウムドープ酸化亜鉛(IZO)などが挙げられる。また、これらの材料は1層以上積層して用いてもよい。例えば、アルカリ金属/Alの積層、アルカリ金属のハロゲン化物/アルカリ土類金属/Alの積層、Al/Alの積層などが例として挙げられる。陰極5は、例えば、これらの電極材料を真空蒸着法やスパッタリング法等の方法により、薄膜に形成することによって作製することができる。また、陰極5は電極材料をインク化して用いることによって、塗布法によって形成することも可能である。インク化する際に用いる溶媒は、発電層4を溶解せず、また発電層4を腐食するものでなければ特に限定されないが、例えば、水や、エタノール、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、アセトン、1−クロロナフタレン等の有機溶媒が挙げられる。また、陰極5を形成するインクにはバインダーを添加しても良い。バインダーとしては、例えばエポキシ樹脂、セルロース系樹脂等が挙げられるが、特に限定されるものではない。さらに、陰極5は常温で液体の金属によって形成されても良い。このような材料としては、例えば、質量比でガリウム:インジウム=75.5:24.5、ガリウム:インジウム:錫=62:25:13、ガリウム:インジウム:亜鉛=67:29:4、ガリウム:錫=92:8、ガリウム:亜鉛=95:5などを挙げることができるが、特に限定されるものではない。陰極5のシート抵抗は数百Ω/□以下とすることが好ましく、特に好ましくは100Ω/□以下とするものである。陰極5の膜厚は、シート抵抗を上記のように制御できるよう適宜設定され、特に限定されるものではない。
(保護層6)
本実施形態において、陰極5の上に保護層6が形成されていてもよい。保護層6は、図1に示されるように、基板1に積層されている陽極2、正孔輸送層3、発電層4、陰極5を全て覆うように形成されてもよい。保護層6は、電極、発電層などを外界から保護するために設けられる。
保護層6はガスバリア性を有することが好ましい。また保護層6はフィルム状や板状の構造体であることが好ましい。このような保護層6は、特に限定されないが、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリカーボネートなどのフィルム上に、ガスバリア性を高めるために酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化セリウム、酸化ジルコニウムなどの無機酸化物蒸着薄膜層を形成することで構成され得る。
図1に示されるように、基板1に保護層6を接触させる場合、基板1と保護層6の間に、両者を接着するための接着層が介在してもよい。接着層は、特に限定されないが、基板1及び保護層6の劣化を引き起こさない材料から形成されることが好ましい。このような接着層は、接着性があれば特に制限されないが、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、紫外線硬化樹脂等を用いることができる。好ましい例としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、変性ポリエチレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エチレン・アクリル酸エステル共重合体樹脂などが挙げられる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更できることは勿論である。
[実施例1]
ガラス基板の上に陽極として、高導電性PEDOT:PSS(Heraeus社製、Clevios FE−T)をスピンコート法により300nmの膜厚で形成した。このシート抵抗をロレスタ−EP低抵抗率計(三菱化学製)と四探針プローブ(PSPプローブ、三菱化学製)を用いて測定したところ、約90Ω/□であった。
次に、高導電性PEDOT:PSSの上に正孔輸送層として、ポリ(チオフェン−3−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−2,5−ジイル)(ポリチオフェン誘導体1と略す;Plextronics社製、Plexcore OC1200、)をスピンコート法により30nmの膜厚で形成した。
次に、電子供与性化合物(Dと略す)としてポリ[2,3−ビス−(3−オクチルオキシフェニル)キノキサリン−5,8−ジイル−アルト−チオフェン−2,5−ジイル](TQ1と略す)を(上式(1)の構造を分子内に有する)、電子受容性化合物(Aと略す)としてフラーレン誘導体であるPC71BM(Solenne社製)を準備した。主溶媒として1,2−ジクロロベンゼン(蒸気圧;160Pa(20℃))を、添加溶媒としてクロロホルム(蒸気圧;21.2kPa(20℃))を準備した。1,2−ジクロロベンゼンにクロロホルムを容積比6:4で混合して混合溶媒を調製し、この混合溶媒中にTQ1とPC71BMを質量比1:2の割合で混合した材料を、固形分濃度が24mg/mLとなるように溶解することで混合溶液を調製した。調製した混合溶液に、1−クロロナフタレン(沸点:260℃)を体積比で1%添加した。
露点−76℃以下、酸素1ppm以下のドライ窒素雰囲気のグローブボックス内で、ポリチオフェン誘導体1の上に混合溶液をスピンコート法により塗布することで、厚み約100nmの発電層を形成した。この発電層のS/C比は、発電層中心部において0.015、陰極に面する側の発電層表面から陽極側に5nmの点において0.021であった。また、この発電層のN/C比は、発電層中心部において0.008、陰極に面する側の発電層表面から陽極側に5nmの点において0.011であった。
次にこの基板を、真空蒸着装置(アルバック社製)にセットし、真空蒸着法を用いてAlを80nmの膜厚で成膜し、陰極を形成した。
次に、この積層物を同じグローブボックス中において、吸水材として酸化カルシウムを練り込んだゲッターをガラス製の封止板に粘着剤で貼り付けておき、また、封止板の外周部には予め紫外線硬化樹脂製のシール剤を張り合わせ、UVでシール剤を硬化させることによって、表面保護層を形成した。
これにより、素子面積0.10cmの有機発電素子を得た。
[比較例1]
ガラス基板上に、実施例1と同様の条件で高導電性PEDOT:PSS、ポリチオフェン誘導体1を形成した。
次に、DとしてTQ1を、AとしてPC71BMを準備し、主溶媒としてクロロホルムを、添加溶媒として1,2−ジクロロベンゼンを準備した。クロロホルムに1,2−ジクロロベンゼンを容積比2:1で混合して混合溶媒を調製し、この混合溶媒中にTQ1とPC71BMを質量比1:2の割合で混合した材料を、固形分濃度が15mg/mLとなるように溶解することで混合溶液を調製した。
露点−76℃以下、酸素1ppm以下のドライ窒素雰囲気のグローブボックス内で、ポリチオフェン誘導体1の上に混合溶液をスピンコート法により塗布することで、厚み約100nmの発電層を形成した。この発電層のS/C比は、発電層中心部において0.015、陰極に面する側の発電層表面から陽極側に5nmの点において0.016であった。また、この発電層のN/C比は、発電層中心部において0.008、陰極に面する側の発電層表面から陽極側に5nmの点において0.009であった。
実施例1と同様の条件でAl、保護層を形成し、素子面積0.10cmの有機発電素子を得た。
[参考例1]
実施例1と同様の条件でガラス基板上に高導電性PEDOT:PSS、ポリチオフェン誘導体1、発電層を形成した。
次にこの基板を、真空蒸着装置にセットし、真空蒸着法を用いて、電子取出層としてLiFを0.5nm、続いて陰極としてAlを80nmの膜厚で成膜した。
実施例1と同様の条件で保護層を形成し、素子面積0.10cmの有機発電素子を得た。
[参考例2]
比較例1と同様の条件でガラス基板上に高導電性PEDOT:PSS、ポリチオフェン誘導体1、発電層を形成した。
次にこの基板を、真空蒸着装置にセットし、真空蒸着法を用いて、電子取出層としてLiFを0.5nm、続いて陰極としてAlを80nmの膜厚で成膜した。
実施例1と同様の条件で保護層を形成し、素子面積0.10cmの有機発電素子を得た。
[実施例2]
ガラス基板上に、実施例1と同様の条件で高導電性PEDOT:PSS、ポリチオフェン誘導体1を形成した。
次に、Dとしてポリ[(4,8−ビス−(2−エチルヘキシルオキシ)−ベンゾ[1,2−b;4,5−b’]ジチオフェン)−2,6−ジイル−アルト−(4−(2−エチルヘキサノイル)−チエノ[3,4−b]チオフェン)−2,6−ジイル](PBDTTT−Cと略す)を、AとしてPC71BMを準備し、主溶媒としてクロロホルムを、添加溶媒として1,2−ジクロロベンゼンを準備した。クロロホルムに1,2−ジクロロベンゼンを容積比2:1で混合して混合溶媒を調製し、この混合溶媒中にPBDTTT−CとPC71BMを質量比1:2の割合で混合した材料を、固形分濃度が24mg/mLとなるように溶解することで混合溶液を調製した。さらに、この溶液に1,8−ジヨードオクタンを3質量%添加した。
露点−76℃以下、酸素1ppm以下のドライ窒素雰囲気のグローブボックス内で、ポリチオフェン誘導体1の上に混合溶液を100℃に加熱し、スピンコート法により塗布することで、厚み約100nmの発電層を形成した。この発電層のS/C比は、発電層中心部において0.028、陰極に面する側の発電層表面から陽極側に5nmの点において0.034であった(Nは分子中に含まれていない)。
実施例1と同様の条件でAl、保護層を形成し、素子面積0.10cmの有機発電素子を得た。
[比較例2]
ガラス基板上に、実施例1と同様の条件で高導電性PEDOT:PSS、ポリチオフェン誘導体1を形成した。
次に、DとしてPBDTTT−Cを、AとしてPC71BMを準備し、主溶媒としてクロロホルムを、添加溶媒として1,2−ジクロロベンゼンを準備した。クロロホルムに1,2−ジクロロベンゼンを容積比2:1で混合して混合溶媒を調製し、この混合溶媒中にTQ1とPC71BMを質量比1:2の割合で混合した材料を、固形分濃度が24mg/mLとなるように溶解することで混合溶液を調製した。
露点−76℃以下、酸素1ppm以下のドライ窒素雰囲気のグローブボックス内で、ポリチオフェン誘導体1の上に混合溶液を25℃でスピンコート法により塗布することで、厚み約100nmの発電層を形成した。この発電層のS/C比は、発電層中心部において0.028、陰極に面する側の発電層表面から陽極側に5nmの点において0.029であった。
実施例1と同様の条件でAl、保護層を形成し、素子面積0.10cmの有機発電素子を得た。
[参考例3]
実施例2と同様の条件でガラス基板上に高導電性PEDOT:PSS、ポリチオフェン誘導体1、発電層を形成した。
次にこの基板を、真空蒸着装置にセットし、真空蒸着法を用いて、電子取出層としてLiFを0.5nm、続いて陰極としてAlを80nmの膜厚で成膜した。
実施例1と同様の条件で保護層を形成し、素子面積0.10cmの有機発電素子を得た。
[参考例4]
比較例2と同様の条件でガラス基板上に高導電性PEDOT:PSS、ポリチオフェン誘導体1、発電層を形成した。
次にこの基板を、真空蒸着装置にセットし、真空蒸着法を用いて、電子取出層としてLiFを0.5nm、続いて陰極としてAlを80nmの膜厚で成膜した。
実施例1と同様の条件で保護層を形成し、素子面積0.10cmの有機発電素子を得た。
[評価]
(光電変換特性評価)
上記実施例及び比較例並びに参考例で得られた有機発電素子の光電変換効率を、ソーラーシュミレータ(山下電装株式会社製)により擬似太陽光(AM1.5、1sun)を照射する条件で測定した。
(表面形状観察)
発電層の表面形状の観察を、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope;AFM、Bruker AXS社 Digital Instruments製)によって、走査範囲3μmで行った。
(D/A比評価)
発電層中のD/A比の評価を、X線光電子分光分析装置(X−ray Photoelectron Spectroscopy;XPS、アルバック・ファイ社製)によって、分析エリア約100μm×100μm、Arガスクラスターイオン銃(10kV)の条件で組成分析を行い、N/C比、S/C比を求め、その値からD/A比(電子供与性化合物/電子受容性化合物のモル比)を求めた。
[結果]
評価を行った結果を表1に示す。
Figure 2013187390
これより、実施例1および実施例2のように陰極に面する側の発電層表面から陽極側に5nmの点での発電層のD/Aの比が、発電層中心部におけるD/Aの比に比べ1.2倍以上である場合には、電子取出層であるLiFがない場合においても高い開放電圧を保持し、比較例1および比較例2のように陰極に面する側の発電層表面から陽極側に5nmの点での発電層のD/Aの比が、発電層中心部におけるD/Aの比に比べ1.2倍未満である場合には、電子取出層であるLiFがない場合において開放電圧が大きく低下することが確認できた。
また、実施例1および実施例2のように陰極に面する側の発電層表面から陽極側に5nmの点での発電層のD/Aの比が、発電層中心部におけるD/Aの比に比べ1.2倍以上である場合には、80nm以上300nm以下のドメインを有することが確認できた。
これより、実施例1および実施例2のように陰極に面する側の発電層表面から陽極側に5nmの点での発電層のD/Aの比が、発電層中心部におけるD/Aの比に比べ1.2倍以上である場合には、電子取出層であるLiF層がない場合においても高い開放電圧を保持し、高い変換効率を得ることができる。
尚、実施例1は、LiF層を有する参考例1よりも、開放電圧や変換効率がやや低下するが、LiF層を有する参考例2よりも開放電圧や変換効率が向上した。
1 基板
2 陽極
3 正孔輸送層
4 発電層
5 陰極

Claims (5)

  1. 陰極と、陽極と、両電極の間に前記陽極に接するように設けられる正孔輸送層と、前記正孔輸送層と前記陰極の間に設けられる発電層を有し、この発電層が電子供与性化合物と電子受容性化合物とからなる有機発電素子であって、前記陰極に面する側の前記発電層表面から前記陽極側に5nmの点での前記発電層の前記電子供与性化合物/前記電子受容性化合物の比が、前記発電層中心部における前記電子供与性化合物/前記電子受容性化合物の比に比べ1.2倍以上であることを特徴とする有機発電素子。
  2. 前記電子供与性化合物が、下式(1)〜(5)の群から選ばれる少なくとも一つの構造を分子内に含むことを特徴とする請求項1に記載の有機発電素子。
    Figure 2013187390
  3. 前記電子供与性化合物が上式(1)〜(5)の群から選ばれる少なくとも一つの構造を分子内に含み、かつ前記電子受容性化合物にフラーレン誘導体を含む有機発電素子であって、前記陰極に面する側の前記発電層表面から前記陽極側に5nmの点での前記発電層のN/C比及び/又はS/C比が0.005〜0.15であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機発電素子。
  4. 前記発電層の膜厚が、50nm以上300nm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の有機発電素子。
  5. 前記発電層が、80nm以上300nm以下のドメインを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の有機発電素子。
JP2012051775A 2012-03-08 2012-03-08 有機発電素子 Pending JP2013187390A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012051775A JP2013187390A (ja) 2012-03-08 2012-03-08 有機発電素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012051775A JP2013187390A (ja) 2012-03-08 2012-03-08 有機発電素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013187390A true JP2013187390A (ja) 2013-09-19

Family

ID=49388571

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012051775A Pending JP2013187390A (ja) 2012-03-08 2012-03-08 有機発電素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013187390A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Zhang et al. Toward solution-processed high-performance polymer solar cells: from material design to device engineering
Yan et al. Hole‐transporting materials in inverted planar perovskite solar cells
Li et al. Graphene oxide modified hole transport layer for CH3NH3PbI3 planar heterojunction solar cells
US10714270B2 (en) Photoelectric conversion device and method for manufacturing the same
US9296848B2 (en) Polymer material, solar cell using the same, and solar photovoltaic generation system
Chang et al. Cross-linked triarylamine-based hole-transporting layer for solution-processed PEDOT: PSS-free inverted perovskite solar cells
JP5680286B2 (ja) 光電変換素子
JP6223558B2 (ja) 有機太陽電池およびその製造方法
JP2011114004A (ja) 有機太陽電池
Xu et al. Edge-functionalized graphene quantum dots as a thickness-insensitive cathode interlayer for polymer solar cells
WO2016035432A1 (ja) 光電変換素子、光電変換素子の配線基板、光電変換素子の製造方法、および光電変換構造体
JP5862189B2 (ja) 有機光電変換素子およびこれを用いた太陽電池
US20130005072A1 (en) Process for producing an organic photoelectric conversion element
KR20150121673A (ko) 적층형 유기태양전지
WO2012160911A1 (ja) 有機発電素子
US20230225140A1 (en) Perovskite photoelectric element and method for manufacturing same
JP5362017B2 (ja) 有機薄膜太陽電池
US20160087214A1 (en) Photoactive layer, organic solar cell comprising same, and manufacturing method therefor
JP5889998B1 (ja) 有機薄膜太陽電池
JP5161699B2 (ja) 有機発電素子の製造方法
US20160379762A1 (en) Photoelectric conversion element
Chandrasekaran et al. Role of molecular and interchain ordering in the formation of a δ-hole-transporting layer in organic solar cells
JP2013128025A (ja) 有機発電素子
US20160268530A1 (en) Photoelectric conversion element and solar cell
JP2013187390A (ja) 有機発電素子