JP2013187079A - 組電池用伝熱板、および組電池用伝熱板の製造方法 - Google Patents

組電池用伝熱板、および組電池用伝熱板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】単電池で発生した熱を効果的に放熱し、単電池間の温度偏差を解消して常に適正な電池性能を発揮でき、さらに電池寿命を向上できる組電池用伝熱板を提供する。
【解決手段】一群の単電池と、単電池の間に配置される伝熱板を備えている。伝熱基板10と、その表裏両面の伝熱層11とを、インサート成形法で一体化して伝熱板を構成する。伝熱基板10には、金型のゲート35と対向する複数の樹脂流入口30と、複数個の連通口を形成する。伝熱層11の成形時に、樹脂流入口30の周囲の複数個所を、金型に設けた複数の入口保持具39で表裏から挟持する。さらに、樹脂流入口30から離れた伝熱基板10の板面の多数個所を、一群の板面保持具40で表裏から挟持する。両保持具39・40で、伝熱基板10を表裏から拘束した状態で樹脂を充填することにより、伝熱基板10の表裏両面に均等な厚みの膜状の伝熱層11を的確に形成できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、多数個の単電池で構成される組電池用の伝熱板、および組電池を構成する伝熱板の製造方法に関する。
伝熱板を備えている組電池に関して、特許文献1の電池パックが公知である。そこでは、周面同士が隣接する状態で配置される筒型の単電池と、一群の単電池を収容するケース本体と、ケース本体の開口を塞ぐ蓋部材(伝熱板)とで電池パックを構成している。蓋部材は、樹脂−金属複合材で形成してあり、その板面に各単電池の周面に密着する保持凹部が波形に形成してある。樹脂−金属複合材は、アルミニウム、ステンレス、銅合金などの厚みが0.2〜0.8mmの金属薄板の片面に、厚みが15〜100μmのポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどのフィルムを接着して形成してある。使用時には、蓋部材をケース本体に固定して、保持凹部のフィルム面を単電池の周面に密着させる。電池パックの給電時に単電池で発生した熱は、フィルムを介して金属板へ伝導され、金属板の外表面から空気中に放出される。
特許文献2には、平形単電池とスペーサ(伝熱板)を、ベース上面の左右方向に沿って交互に配置することにより直方体状に構成した組電池が開示してある。スペーサは、一対のアルミニウム板材の間に、ポリテトラフルオロエチレン製の断熱シートを密着して構成してある。各アルミニウム板材の下縁には断面がコ字状の脚片が溶接してあり、脚片をベースにビスで締結する際に、隣接するアルミニウム板材の間に断熱シートを密着配置している。ベースの下面には、格子状の空気通路が形成してあり、この通路に冷却空気を送給することにより組電池の冷却効果を向上している。
本発明においては、金属製の伝熱基板と、伝熱基板の表裏両面を覆う伝熱層とをインサート成形法で一体化し、成形の過程でキャビティに装填した伝熱基板の表裏を保持ピンで支持するが、この種の成形手法は特許文献3に開示されている。そこでは、キャビティ内に収容した金属板製のインサート品を、固定金型および可動金型に設けたスライドピンで表裏から挟持し、その状態でキャビティ内に溶融樹脂を1次充填する。次に、1次充填した樹脂が固化する前に各スライドピンを後退させ、再び溶融樹脂を2次充填してスライドピンの抜き跡に溶融樹脂を充満させ、インサート品の表裏両面を樹脂層で完全に覆っている。なお、特許文献3では、インサート成形法の適用例として、電気炊飯器を構成するプラスチック製のコイル台に、大小2種の環状コイルをインサート固定する事例が開示されており、コイル台の肉厚が充分に大きいため、溶融樹脂がキャビティ内で流動不良に陥る余地はない。
特許第4237452号公報(段落番号0033〜0034、図1) 特開2010−218716号公報(段落番号0039、図18) 特開平08−025410号公報(段落番号0013、図1)
特許文献1の電池パックは、単電池で発生した熱を樹脂フィルムを介して金属板へ伝導した後、金属板の外表面から空気中に放出する。しかし、樹脂フィルムを金属板に接着して蓋部材(伝熱板)を構成するので、電気絶縁性に問題はないものの、樹脂フィルムから金属板に至る間の熱伝導効率が低い点に問題がある。また、組電池が一般に普及するのに伴って、組電池の使用温度範囲の要求仕様が−40℃〜100℃と拡大されつつあるが、このように使用温度条件が過酷になると、フィルムの金属板に対する接着状態を長期にわたって維持するのが難しく、長期使用時の信頼性に問題がある。さらに、厚みが15〜100μmの薄い樹脂フィルムを使用するので、単電池で発生した熱を金属板へ満遍なく伝導できる反面、単電池の熱膨張を樹脂フィルムで吸収するのが難しく、発熱温度が高くなるのに伴い、単電池に過大な内部応力が作用するのを避けられない。また、単電池の熱膨張や、外部の振動や衝撃を吸収することができない。
特許文献2の組電池は、平形単電池と放熱用のスペーサを交互に配置して面接触させるので、平形電池の熱を一対のスペーサを介して効果的に放熱することができる。しかし、一対のアルミニウム板材の間に断熱シートを密着してスペーサを構成するので、スペーサを間にして隣接する平形単電池同士の熱伝導が断熱シートで遮断されてしまう。そのため、ひとつの平形単電池が異常な発熱状態に陥った場合に、その熱を十分に逃がすことができず、電池性能の低下および電池寿命の低下を招きやすく、先に説明した組電池の使用温度範囲の要求仕様を満足できない。
近年、2次電池を動力源とする電気自動車が普及過程に移行しつつあり、そこでは動力源となる組電池が、長期にわたって高度の信頼性と耐久性を発揮できること、あるいは先の使用温度範囲の要求仕様を満足できることが求められている。
本発明者等は、上記のような組電池に対する要求仕様を満足することを目指して、組電池の伝熱板を、金属製の伝熱基板と、伝熱基板の表裏を覆う伝熱層とで構成することを先に提案している(特願2011−067298)。そこでは、電気絶縁性と熱伝導性に優れたシリコーンゴムで伝熱層を形成することにより、伝熱板を介して隣接する単電池同士が短絡するのを防止する。また、単電池と伝熱板との間、あるいは伝熱板を介して隣接する単電池間の熱伝導を促進して、個々の単電池を常に好適な温度状態に維持する。さらに、シリコーンゴムで形成した伝熱層で単電池の熱膨張を吸収して、単電池に過大な内部応力が作用するのを解消し、同時に外部の振動や衝撃を伝熱層で吸収して組電池の耐久性を向上する。
上記構造の伝熱板を量産するために、本発明者等は金属製の伝熱基板と、伝熱基板の表裏両面を覆う伝熱層とをインサート成形法で一体化することを試行した。図10は試作を行ったときの金型内部の状況を示しており、符号50は固定金型、51は可動金型、52はゲートである。伝熱基板53としては厚みが0.5mmのアルミニウム板材を使用し、その周縁部分を固定金型50と可動金型51の接合面で挟持した。伝熱基板53の表面および裏面とキャビティ54の内面との対向隙間は0.25mmとして、伝熱基板53の中央部に形成した流入口55に向かってシリコーンゴムを充填するようにした。また、流入口55とは別に、伝熱基板53の板面の複数箇所にシリコーンゴムの流動を許す連通口57を設けて、伝熱基板53の表面または裏面に沿って流動するシリコーンゴムが、連通口57を介して裏面または表面へ流入できるようにした。
本来ならば、図10(a)に示すように、ゲート52から射出されたシリコーンゴムは、伝熱基板53の表面に沿って流動し、同時に流入口55から裏面側へも回込んで、表裏で均等に流動するはずである。しかし、実際にはシリコーンゴムのキャビティ54内における流動形態は、図10(b)に示すように伝熱基板53の表面に沿って流動するか、図10(c)に示すように伝熱基板53の裏面に沿って流動するかのいずれかの結果しか得られなかった。また、シリコーンゴムが伝熱基板53の表面全体に流動することは少なく、ショートショットに陥ることが多かった。
上記のような成形不良は、伝熱基板53が0.5mmと薄く、板材と言うよりはシート材に近いため、僅かな外力を受けるだけで厚み方向へ撓み変形しやすいのが要因のひとつである。また、ゲート52から射出されたシリコーンゴムの流動圧が、流入口55の周縁壁の表面と裏面とで必ずしも均等ではなく、シリコーンゴムの充填初期に、流入口55の周縁壁が流動圧を受けて固定金型50の側、あるいは可動金型51の側へ押付けられてしまうのがもうひとつの要因である。これらを総合すると、充填を開始した直後のシリコーンゴムの流入口55の周辺部における流動形態が一様ではないこと、さらに、キャビティ54内におけるシリコーンゴムの流動形態が、伝熱基板53の撓み変形の影響を受けて一様にならないことが成形不良の原因であると考えられる。本発明は、上記の知見を基にして、組電池の基本性能を大きく左右する伝熱板をインサート成形法で的確に形成するために提案されたものである。
因みに、特許文献3の成形方法に見られるように、伝熱基板53の表裏を保持ピンで固定支持すると、伝熱基板53の撓み変形をある程度は規制できる。しかし、1次充填した後に、保持ピンによる移動規制作用を解放すると、2次充填時に伝熱基板53が表裏いずれかへ撓み変形するため、伝熱層56の肉厚にばらつきが生じてしまう。そのため、得られた伝熱板の熱伝導性能がばらつくのを避けられず、組電池を構成する単電池に温度むらが生じて、電池性能の低下を招いてしまう。伝熱層56の肉厚のばらつきを抑止するために、伝熱層56の肉厚を大きくして成形条件を緩和することはできるが、そうした場合には伝熱板の厚みが大きくなるため組電池が大型化する。さらに、伝熱層56の肉厚が増加する分だけ伝熱板の熱伝導効率が低下し、組電池が過熱状態に陥って本来の電池性能を発揮できなくなるおそれがある。
本発明の目的は、個々の単電池で発生した熱を効果的に放熱し、あるいは単電池間の温度偏差を解消して常に適正な電池性能を発揮でき、さらに電池寿命を向上できる組電池用伝熱板を提供することにある。
本発明の目的は、組電池用の伝熱板をインサート成形法で確実にしかも安価に形成することができる組電池用伝熱板の製造方法を提供することにある。
本発明に係る組電池用伝熱板は、一群の単電池1と、隣接する単電池1の間に配置される伝熱板2とを備えている組電池に適用される。伝熱板2は、金属薄板で形成される伝熱基板10と、伝熱基板10の表裏両面に熱伝導性シリコーンゴムで形成される膜状の伝熱層11とで構成する。伝熱基板10と伝熱層11とはインサート成形法で一体化する。伝熱基板10には、成形用金型のゲート35と対向する板面に設けられる複数の樹脂流入口30と、樹脂流入口30から離れた板面の表裏を連通する複数個の連通口31とが形成してある。伝熱層11の成形時に、樹脂流入口30の周囲の複数個所と、樹脂流入口30から離れた伝熱基板10の板面の多数個所とを、それぞれ成形用金型に設けた複数の入口保持具39、および一群の板面保持具40で表裏から挟持した状態で成形して、伝熱基板10の表裏両面に均等な厚みの膜状の伝熱層11を形成することを特徴とする。
伝熱層11の厚み寸法は0.25mm以上、0.6mm以下に設定する。
伝熱基板10の周縁を固定金型33と可動金型34で挟持固定した状態で伝熱層11を成形して、伝熱基板10の周縁を除く板面の表裏に伝熱層11を形成する。表側の伝熱層11と裏側の伝熱層11とは、樹脂流入口30および連通口31の内部に形成された連結部42・43を介して相対移動不能に一体化する。
樹脂流入口30の周囲壁の複数個所を複数の入口保持具39で挟持した状態で伝熱層11を成形する。図5に示すように、各入口保持具39の抜跡穴45の中心どうしを結ぶ線は正多角形状ないし菱形に形成する。
図4に示すように、組電池は、単電池1に対して伝熱板2を介して熱の授受を行う熱交換部3と、熱交換部3に対して熱交換用の温熱ないし冷熱を供給する温度調整器7とを備えている。この種の組電池用の伝熱板2は、伝熱層11を介して単電池1に密着する第1伝導部12と、熱交換部3に密着する第2伝導部13とを備えている。
本発明に係る組電池用伝熱板の製造方法においては、金属薄板で形成される伝熱基板10と、伝熱基板10の表裏両面に形成される膜状の伝熱層11とをインサート成形法で一体化して電池用伝熱板を構成する。伝熱基板10には、板面の表裏を連通する樹脂流入口30と、樹脂流入口30から離れた板面の表裏を連通する複数個の連通口31とが予め形成してある。成形時には、位置決め工程と、型締め工程と、樹脂充填工程とを経て伝熱板2を形成する。位置決め工程においては、伝熱基板10を成形用金型のキャビティCに収容して、樹脂流入口30が成形用金型のゲート35と対向する状態で伝熱基板10を位置決めする。型締め工程においては、可動金型34を固定金型33に接合して、樹脂流入口30の周囲の複数個所と、樹脂流入口30から離れた伝熱基板10の板面の複数個所とを、それぞれ両金型33・34に設けた入口保持具39および板面保持具40で表裏から挟持する。樹脂充填工程においては、熱硬化性で熱伝導性に富む液状シリコーンゴム樹脂をキャビティC内に充填して、樹脂流入口30および連通口31を介して伝熱基板10の表裏に液状樹脂を流動させ、伝熱基板10の表裏に膜状の伝熱層11を形成する。
位置決め工程において、キャビティC内に設けた位置決めピン37を、伝熱基板10に設けた長穴状の位置決め穴32に係合して、伝熱基板10を位置決めする。型締め工程において、成形用金型に装填した伝熱基板10の周縁を、固定金型33と可動金型34で挟持固定する。樹脂充填工程において、液状樹脂をキャビティC内へ充填して、伝熱基板10の周縁を除く板面の表裏に伝熱層11を形成する。表側の伝熱層11と裏側の伝熱層11は、伝熱基板10の樹脂流入口30、連通口31、および位置決め穴32の内部に形成された連結部42・43・44を介して相対移動不能に一体化する。
入口保持具39の中心どうしを結ぶ線が正多角形ないし菱形となるように、入口保持具39をゲート35の周囲に配置する。
本発明においては、伝熱基板10と伝熱層11とをインサート成形法で一体化する際に、ゲート35に対応する樹脂流入口30を伝熱基板10の複数個所に設けて、ゲート35から射出される液状樹脂の板面に沿う方向の流動距離を小さくできるようにした。また、樹脂流入口30の周囲の複数個所を入口保持具39で表裏から挟持して、樹脂流入口30の周囲壁が、液状樹脂の流動圧を受けて撓み変形するのを確実に防止できるようにした。さらに、樹脂流入口30から離れた伝熱基板10の板面の多数個所を、一群の板面保持具40で表裏から挟持して、液状樹脂の流動圧を受けた伝熱基板10の板面が撓み変形するのを防止できるようにした。
以上のようにしてインサート成形した伝熱板2によれば、伝熱基板10の表裏両面に均等な厚みの膜状の伝熱層11を形成して、伝熱板2の構造を最適化できる。また、最適化された伝熱板2と単電池1とで組電池を構成することにより、個々の単電池1で発生した熱を伝熱板2で効果的に放熱し、あるいは単電池1間の温度偏差を伝熱板2で解消することができるので、組電池の電池性能を常に適正に発揮でき、しかも電池寿命を向上できる。
伝熱層11の厚み寸法は0.25mm以上、0.6mm以下に設定することが好ましい。伝熱層11の厚み寸法が0.25mm未満であると、単電池1の熱膨張を吸収するのが困難となり、発熱温度が高くなるのに伴って単電池1に過大な内部応力が作用するのを避けられない。加えて、単電池1に作用する外部の振動や衝撃を吸収するのが困難となる。また、伝熱層11の厚み寸法が0.6mmを越えると、伝熱板2の全体厚みが大きくなるため組電池が大型化するのを避けられない。さらに、伝熱層11の肉厚が増加する分だけ伝熱板2の熱伝導効率が低下し、組電池が過熱状態に陥って本来の電池性能を発揮できなくなるおそれがある。
伝熱基板10の周縁を固定金型33と可動金型34で挟持固定した状態で伝熱層11を成形する伝熱板2によれば、成形の過程で伝熱基板10の周縁が撓み変形するのを規制して、伝熱基板10の表裏両面に均等な厚みの膜状の伝熱層11を形成できる。従って、伝熱層11の面方向における熱伝導量のばらつきをさらに均一なものとして、単電池1と伝熱板2との間の熱伝導をさらに効果的に行える。また、伝熱基板10の表側の伝熱層11と裏側の伝熱層11とは、樹脂流入口30および連通口31の内部に形成された連結部42・43を介して一体化されているので、表裏の伝熱層11を伝熱基板10に対して相対移動不能に固定できる。さらに、伝熱層11が伝熱基板10から剥離するのを確実に防止して長期使用時の信頼性を向上できる。
入口保持具39の抜跡穴45の中心どうしを結ぶ線が、正多角形状ないし菱形に形成してあると、樹脂流入口30の周囲壁を複数の入口保持具39で均一に、しかも強固に挟持した状態で液状樹脂をキャビティC内へ充填できる。従って、液状樹脂の充填初期に、液状樹脂の流動圧を受けた樹脂流入口30の周囲壁が、固定金型33の側、あるいは可動金型34の側へ押付けられるのを確実に防止して、伝熱板2の表裏両面に形成される膜状の伝熱層11を均等な厚みにすることができる。また、伝熱板2と、伝熱板2の表裏に接触する単電池1との間の熱伝導を均一化して、一部の単電池1が過熱状態に陥るのをよく防止できる。
伝熱層11を介して単電池1に密着する第1伝導部12と、熱交換部3に密着する第2伝導部13とを備える伝熱板2は、単電池1と熱交換部3との間の熱伝導を効果的に行って、単電池1の温度状態を常に好適な状態に保持できる。従って、高温環境から寒冷環境に至る広範な使用環境において、単電池1の電池性能を常に適正に維持して安定した電力を出力することができる。
本発明に係る製造方法においては、位置決め工程と、型締め工程と、樹脂充填工程とを経て伝熱板2を形成するようにした。とくに型締め工程においては、樹脂流入口30の周囲の複数個所と、樹脂流入口30から離れた伝熱基板10の板面の複数個所とを、それぞれ両金型33・34に設けた入口保持具39および板面保持具40で表裏から挟持するようにした。
上記のように、樹脂流入口30の周囲の複数個所を入口保持具39で表裏から挟持すると、樹脂充填工程において、樹脂流入口30の周囲壁が、液状樹脂の流動圧を受けて撓み変形するのを確実に防止できる。さらに、樹脂流入口30から離れた伝熱基板10の板面の多数個所を、一群の板面保持具40で表裏から挟持することにより、樹脂充填工程において、液状樹脂の流動圧を受けた伝熱基板10の板面が撓み変形するのを防止できる。従って、成形の過程で伝熱基板10が撓み変形することで生じる成形不良を一掃して、伝熱基板10の表裏両面に膜状の伝熱層11が形成された伝熱板2を、確実にしかも安価に形成できる。得られた伝熱板2は、樹脂フィルムを金属板に接着して構成した従来の伝熱板に比べて、絶縁特性、熱伝導特性、寸法吸収および振動吸収特性に優れたものとなる。
型締め工程において、伝熱基板10の周縁を固定金型33と可動金型34で挟持固定すると、樹脂充填工程において、伝熱基板10の周縁が撓み変形するのを規制して、伝熱基板10の表裏両面に均等な厚みの膜状の伝熱層11を形成できる。また、伝熱基板10の表側の伝熱層11と裏側の伝熱層11とは、樹脂流入口30、連通口31、および位置決め穴32の内部に形成された連結部42・43・44を介して一体化されるので、表裏の伝熱層11を伝熱基板10に対して相対移動不能に固定できる。さらに、伝熱層11が伝熱基板10から剥離するのを確実に防止して、長期使用時の信頼性を向上できる。
入口保持具39をゲート35の周囲に正多角形状ないし菱形状に配置すると、樹脂流入口30の周囲壁を複数の入口保持具39で均一に、しかも強固に挟持した状態で液状樹脂をキャビティC内へ好適に充填できる。とくに、液状樹脂の充填初期に、液状樹脂の流動圧を受けた樹脂流入口30の周囲壁が、固定金型33の側、あるいは可動金型34の側へ押付けられるのを確実に防止して、伝熱板2の表裏両面に形成される膜状の伝熱層11を均等な厚みにすることができる。
図5におけるA−A線断面図である。 図5におけるB−B線断面図である。 本発明に係る組電池の縦断正面図である。 図3におけるC−C線断面図である。 図3におけるD−D線断面図である。 本発明に係る伝熱基板の平面図である。 伝熱基板をインサート成形する成形用金型の縦断正面図である。 伝熱板の別の実施例を示す平面図である。 伝熱板のさらに別の実施例を示す平面図である。 試作した伝熱板のインサート成形状況を示す成形用金型の縦断断面図である。
(実施例) 図1ないし図7は本発明に係る伝熱板を備えた組電池の実施例を示す。図3において組電池は、一群の単電池1と、上下に隣接する単電池1の間に配置される伝熱板2と、左右一対の熱交換部3・3と、上下一対の挟持板4・4などで構成する。単電池1は、左右横長の平形単電池からなり、その前後縁から正極側の出力端子5と負極側の出力端子6とが導出してある(図5参照)。組電池の温度状態を常に好適なものとするために、熱交換部3に熱交換用の温熱ないし冷熱を供給する温度調整器7が設けてある(図4参照)。
伝熱板2は、アルミニウム製の伝熱基板10と、伝熱基板10の表裏を覆う膜状の伝熱層11とで構成する。図6に示すように伝熱基板10は、単電池1に密着する左右に長い長方形状の第1伝導部12と、第1伝導部12の両側縁に折曲げ形成されて上向きに延びる第2伝導部13とを一体に備えている。第1伝導部12の左右長さは190mm、前後長さは140mmに設定してあり、左右長さが単電池1の左右長さより僅かに大きく設定してある。図3に示すように、単電池1と伝熱板2を積層した状態において、第2伝導部13が単電池1の外側方を覆っている。第2伝導部13は、第1伝導部12と熱交換部3との間で熱を伝導するために設けてあり、その上下長さは単電池1の上下厚みより小さく設定してある。
伝熱層11は電気絶縁性を有し、熱伝導性に優れた高伝熱性のシリコーンゴムで形成する。シリコーンゴムとしては、信越化学工業株式会社の液状シリコーンゴムLMS Xシリーズ、またはX−34−3065A/B等が好適である。このシリコーンゴムの熱伝導率は1.6W/m・Kであり、通常のシリコーンゴムの熱伝導率が0.16W/m・Kであるのに比べて、約10倍の熱伝導率を有する。伝熱層11の面積は、単電池1の面積と同じか、これより僅かに大きく設定してあり、伝熱層11の厚みは0.3mmであり、アルミニウム製の伝熱基板10の厚みは0.5mmである。
図4において、熱交換部3は、アルミニウム製の四角形の厚板からなり、その内部に水を送給する供給通路15が一筆書き状に形成してある。供給通路15の前後にはボルト挿通穴16が上下貫通状に形成してある。温度調整器7は、不凍液が添加された水(熱交換流体)を収容するタンク17と、水を循環させる給水ポンプ18と、水を加熱するヒーター(加熱構造)19と、放熱フィン(冷却構造)20などで構成してあり、組電池の使用環境に応じて温度調整された水を熱交換部3へ送給する。例えば常温あるいは高温の使用環境下では、水を熱交換部3に送給して単電池1の熱の放出を促進し、寒冷な使用環境下では、加熱した温水を熱交換部3に送給して単電池1の温度を適温に保持する。供給通路15から戻された熱交換後の水は、放熱フィン20で放熱したのちタンク17へ戻される。また、熱交換後の温水はヒーター19で再加熱される。
挟持板4は、四角形のアルミニウム板材からなり、その四隅にボルト挿通穴が形成され、前後のボルト挿通穴の間に前後一対の通水口24が形成してある。通水口24はそれぞれ通路を介して温度調整器7に連通してある。上下の挟持板4・4の間に伝熱板2と単電池1を交互に載置し、これらの部材を図示していない治具で位置決めすることにより、単電池1と伝熱板2と挟持板4を仮組みできる。次に、仮組みした伝熱板2の第2伝導部13に熱交換部3の面壁を密着させ、この状態で挟持板4のボルト挿通穴および熱交換部3のボルト挿通穴16に挿通したボルト25をナット26で締結することにより、組電池を完成できる。なお、正負の出力端子5・6のそれぞれは図示していない出力リードに接続してあり、挟持板4と熱交換部3の接合面は、図示していないシール材で水密状にシールしてある。挟持板4と熱交換部3をボルト25とナット26で締結した状態では、単電池1には適度の圧力が作用している。
先に説明したように、伝熱板2は伝熱基板10と伝熱層11とで構成するが、伝熱層11を成形する過程で伝熱基板10をインサートして、伝熱層11と伝熱基板10を一体化する。伝熱層11を適確に成形するために、図6に示すように、伝熱基板10の第1伝導部12の板面の4個所に丸穴からなる樹脂流入口30を形成し、樹脂流入口30から離れた板面の8個所に丸穴からなる連通口31を形成する。さらに、第1伝導部12の左右側縁寄りの前後中央と、前後縁寄りの左右中央と、第1伝導部12の中央のそれぞれに位置決め穴32を形成する。樹脂流入口30、連通口31、および位置決め穴32は、いずれも伝熱基板10の表裏を貫通する状態で形成してある。
樹脂流入口30は、成形用金型のゲート35と対向する伝熱基板10の板面に設けてあり、この実施例では4個の樹脂流入口30を、伝熱基板10の中央を通る左右方向の中心線上の左右2個所と、伝熱基板10の中央を通る前後方向の中心線上の前後2個所に設けるようにした。図5に想像線で示すように、前後方向の中心線上に設けた2個の樹脂流入口30と、伝熱基板10の左半部の中央寄りに配置した樹脂流入口30の中心同士を結ぶ線は概ね正三角形状になっている。同様に、前後2個の樹脂流入口30と、伝熱基板10の右半部の中央寄りに配置した樹脂流入口30の中心同士を結ぶ線も概ね正三角形状になっており、4個の樹脂流入口30の中心を結ぶ線は菱形になっている。ゲート35の直径寸法を0.4mmとするとき、樹脂流入口30の直径を3mmとして、ゲート35から射出された液状樹脂が樹脂流入口30を介して伝熱基板10の可動金型34側のキャビティCへも回込むようにした。
連通口31は、伝熱基板10の左半部および右半部のそれぞれに4個ずつ配置して、左半部および右半部に配置した連通口31の中心どうしを結ぶ線が等脚台形となるようにした(図5参照)。位置決め穴32は、伝熱基板10の中央位置と、伝熱基板10の中央を通る左右方向の中心線上の左右両端寄りの2個所と、伝熱基板10の中央を通る前後方向の中心線上の前後両端寄りの2個所の合計5個所に設けた。5個の位置決め穴32のうち、中央の位置決め穴32のみを丸穴で形成し、他の4個は長穴で形成してある。これらの位置決め穴32を、可動金型34に設けた位置決めピン36・37と係合する(図7参照)ことにより、伝熱基板10を前後左右に位置決めした状態で可動金型34に装着できる。連通口31の直径は3mm、中央の位置決め穴32の直径は3mm、長穴状の位置決め穴32の半円部の半径は1.5mmとした。
伝熱層11を成形する際には、位置決め工程と、型締め工程と、樹脂充填工程と、離型工程を経て、インサート成形法によって伝熱基板10を伝熱層11と一体化する。図1、図2、および図7において符号33は固定金型、34は可動金型、Cはキャビティ、35はゲートである。位置決め工程では、伝熱基板10を可動金型34に装填し、その位置決め穴32を可動金型34に設けた位置決めピン36・37に係合して伝熱基板10を位置決めする。伝熱基板10は、中央の位置決めピン36を位置基準にして、左右両側の位置決めピン37で前後位置が位置決めされ、前後両側の位置決めピン37で左右位置が位置決めされる。
型締め工程では、可動金型34を固定金型33に接合して型締めを行ない、図1に示すように、中央の樹脂流入口30をゲート35と正対させ、固定金型33と可動金型34の内面に設けた保持具で伝熱基板10を表裏から挟持する。詳しくは、樹脂流入口30の周囲の4個所を、入口保持ピン(入口保持具)39で表裏から挟持する。また、樹脂流入口30から離れた伝熱基板10の板面の56個所を、固定金型33と可動金型34に設けた一群の板面保持ピン(板面保持具)40で表裏から挟持する(図2参照)。入口保持ピン39および板面保持ピン40の直径はそれぞれ2mmとした。
入口保持ピン39は、樹脂流入口30の周りに一定間隔おきに配置して、入口保持ピン39の中心どうしを結ぶ線が菱形になるようにした。板面保持ピン40は、伝熱基板10の板面の4分の1の領域に対応して、各領域ごとに前後および左右に列を構成する状態で14個ずつ配置する。先の4分の1の領域は、4個の樹脂流入口30および5個の位置決め穴32が設けられた十文字状の領域で区分されている。樹脂流入口30と、入口保持ピン39と、板面保持ピン40の配置パターンは、伝熱基板10の右半部と左半部とで左右対称に設定してある。図7に示すように、可動金型34を型締めした状態では、伝熱基板10の長辺部と第2伝導部13の折曲げ基端部とが両金型33・34で挟持固定されている。
樹脂充填工程では、熱硬化性で熱伝導性に富む液状のシリコーンゴム樹脂をゲート35から樹脂流入口30へ向かって射出して、液状のシリコーンゴムをキャビティC内へ充填する。このとき、樹脂流入口30の周囲壁が4個の入口保持ピン39で表裏から挟持してあるので、樹脂流入口30の周囲壁が液状のシリコーンゴムの流動圧を受けて撓み変形することはなく、従って、伝熱基板10の表側(固定金型33の側)と裏側(可動金型34の側)の隙間空間に沿ってシリコーンゴムを適切に流動させることができる。
また、樹脂流入口30から離れた板面位置を、一群の板面保持ピン40で表裏から挟持し、さらに伝熱基板10の周縁を固定金型33と可動金型34で挟持しているので、伝熱基板10の板面が表裏に撓み変形するのを確実に防止した状態で液状のシリコーンゴムを流動させることができる。合計8個の連通口31に達したシリコーンゴムは、連通口31を介して表側から裏側へ流動し、あるいは裏側から表側へ流動する。これにより、伝熱基板10の表面と裏面におけるシリコーンゴムの充填度合を均一化して、キャビティCの全体にシリコーンゴムを充填することができる。長穴状の位置決め穴32においても、連通口31と同様にシリコーンゴムが表側から裏側へ流動し、あるいは裏側から表側へ流動するので、シリコーンゴムの充填度合を均一化できる。
離型工程では、キャビティC内のシリコーンゴムが熱硬化した時点で可動金型34を固定金型33から分離し、伝熱基板10の周縁の複数個所をノックアウトピンで突出操作することにより、伝熱板2を離型する。得られた伝熱板2の表裏には、均等な厚みの伝熱層11が形成されている。図1および図2に示すように、表裏の伝熱層11は、樹脂流入口30、連通口31、および長穴状の位置決め穴32の内部に形成された連結部42・43・44を介して16個所で連続している。そのため、表側の伝熱層11と裏側の伝熱層11とが相対移動することはなく、表側の伝熱層11と裏側の伝熱層11が伝熱基板10から剥離することもない。得られた伝熱板2の伝熱層11には、図5に示すように、入口保持ピン39の抜跡穴45と、板面保持ピン40の抜跡穴46と、中央の位置決めピン36の抜跡穴47と、周縁側の位置決めピン37の抜跡穴48の一群が形成される。以後、上記の各工程を繰返し行うことにより、伝熱基板10の表裏両面に膜状の伝熱層11が形成された伝熱板2を確実に形成することができる。
次に組電池を使用する時の熱交換部3の熱交換動作を説明する。組電池を常温環境下あるいは高温環境下で使用する場合には、単電池1のそれぞれが発熱するので、この熱を伝熱板2で熱交換部3へ伝導して放出する。単電池1の熱は、その上面および下面に密着する伝熱層11を介して第1伝導部12へ伝わり、第1伝導部12から第2伝導部13へと伝導され、さらに左右の熱交換部3へと伝導される。このように、個々の単電池1から放出される熱は、伝熱板2を介して熱交換部3へ効果的に放熱されるので、組電池の中央部分に配置した単電池1であっても、他の部位に配置した単電池1と同様に、発生した熱を熱交換部3へ効果的に放出できる。したがって、単電池1が過熱状態に陥るのを解消して電池寿命を向上できる。
熱交換部3は供給通路15を流れる水で冷却されて、単電池1から伝導された熱を冷却水に放出する。温度が上昇した水は、放熱フィン20を通過する間に空気と熱交換を行って冷却されたのちにタンク17へ回収される。このように、熱交換部3を水で強制的に冷却すると、伝熱板2の第1伝導部12と第2伝導部13の温度勾配を大きくできるので、単電池1の熱を熱交換部3に対して効果的に伝導できる。なお、所定温度を越えた状態の単電池1は自己の発熱作用で膨張するが、伝熱基板10の表裏に設けた伝熱層11がそれぞれ弾性変形することで膨張変形を吸収できるので、単電池1に異常な内部応力が作用するのを防止できる。伝熱層11は、組電池に作用する外部の振動や衝撃を吸収して、単電池1に異常な外力が作用するのを防止することにも役立っている。
上記のように、伝熱板2は、単電池1の熱を熱交換部3へ伝導するために設けるが、各単電池1の温度を均一化することにも役立っている。個々の単電池1の発熱特性にはばらつきがあるので、全ての単電池1の温度は必ずしも均一ではなく、他より発熱量が多い単電池1が混じっていることがある。また、多数個の単電池1を積層した組電池においては、中央部に位置する単電池1が、周囲の単電池1からのあおり熱を受けて高温になることがある。このように他より温度の高い単電池1の熱は、伝熱板2を介して熱交換部3へ放出されるが、同時に伝熱板2を介して隣接する単電池1にも伝導される。このように、隣接する単電池1の間で伝熱板2を介して熱伝導を行うと、発熱特性の大きな単電池1の温度が異常に高くなるのを防ぐことができ、従って、単電池1間の温度偏差を解消して単電池1の寿命を向上できる。
組電池を、例えば0℃から−40℃間での寒冷な環境下で使用する場合には、単電池1の出力電力が低下し、最悪の場合には起電力が得られないこともある。こうした場合には、ヒーター19で加熱した温水を熱交換部3に送給して熱交換部3の温度を上昇させる。さらに、熱交換部3の熱を伝熱板2を介して単電池1に伝導して、単電池1の温度を上昇させる。熱交換部3からタンク17に戻された温水は、ヒーター19で再加熱して熱交換部3へ送給される。
上記のように、単電池1を温水で加熱することにより、単電池1を常に好適な温度状態に維持して出力電圧が低下するのを防止できる。なお、組電池を使用するのに伴って、単電池1は自己の発熱作用で温度が上昇するので、適温になった時点で温水の供給を停止し、不必要な熱を熱交換部3で放出するとよい。上記の実施例において、送風ファンから送給される冷却風を単電池1と伝熱板2の積層部分に吹付けて、単電池1の熱を放出することができる。その場合には、単電池1と熱交換部3との間の隙間に臨む第1伝熱部12の両側端と、第2伝熱部13および熱交換部3の表面で熱を放出して、単電池1の温度を低下することができる。
本発明者は、伝熱板2の難燃性を確認するために燃焼試験を行った。燃焼試験を行うために、シリコーンゴムの単体シートからなる供試片1と、片面にシリコーンゴムが被覆してあるアルミニウム板材(伝熱板2に相当する)からなる供試片2とを用意した。供試片1および供試片2で使用したシリコーンゴムは、その厚みが3mm以上である場合に難燃性を発揮できるものを使用し、供試片1のシート厚みは0.5mmとした。供試片2のアルミニウム板材の厚みは0.6mm、シリコーンゴムの被覆厚みは0.25mmとした。
供試片1の表面をガスバーナーで加熱し、シリコーンゴムが発火した時点でガスバーナーの炎をシート表面から遠ざけて、以後の燃焼状態を観察した。同様にして、供試片2のシリコーンゴムの被覆表面をガスバーナーで加熱し、シリコーンゴムが発火した時点でガスバーナーの炎を被覆面から遠ざけて、以後の燃焼状態を観察した。
その結果、供試片1のシリコーンゴムの単体シートは、ガスバーナーの炎をシート表面から遠ざけたのちにも燃焼状態を持続し、炎を伴いながら燃え続けた。また、供試片2では、ガスバーナーの炎をシリコーンゴムの被覆表面から遠ざけて間もなく炎が消え、さらに炎が消えてすぐに燃焼が停止して、燃焼状態を持続することができなかった。発火した個所は、周辺の色とは異なり黒色に変色していた。以上のように、アルミニウム板材にシリコーンゴムを被覆した供試片2は、着火用の炎を遠ざけるのに伴って、シリコーンゴムの炎が消え燃焼を停止するので難燃性を発揮できる。このように、シリコーンゴムの炎が消え燃焼を停止するのは、燃焼熱がアルミニウム板材を介して周辺部へ伝導され分散されるためであると考えられる。従って、本発明に係る伝熱板2においても、供試片2の難燃性と同等程度の難燃性を発揮できるものと推測される。
本発明者は、伝熱板2の総合的な放熱特性を確認するために、伝熱板2の熱伝導率の測定と放熱性能の評価とを試験した。伝熱板2の熱伝導率の測定は定常法で行った。詳しくは、測定プローブと熱伝導率が既に判っているリファレンスブロックとの間に伝熱板2を挟み、プローブの側から一定電流を60秒間供給して、プローブに設けたセンサーで伝熱板2の温度上昇の変化を測定した。また、3種類のリファレンスブロックをそれぞれ単独で同様の温度測定を行ない、伝熱板2の測定結果との差から、熱伝導率を算出した。その結果、伝熱板2の熱伝導率は8W/m・Kであった。なお、伝熱板2としては、厚みが0.5mmのアルミニウム製の伝熱基板10の表裏に、厚みが0.4mmの伝熱層11を形成した伝熱板2を使用した。比較のために、熱伝導率が0.16W/m・Kの通常のシリコーンゴムで伝熱層を形成した伝熱板を供試体にして、同様に熱伝導率を算出したが、その熱伝導率は1.6W/m・Kであった。この測定結果から、得られた伝熱板2の熱伝導率は、通常のシリコーンゴムで伝熱層を形成した伝熱板に比べて約5倍の熱伝導率を発揮できることが判明した。
伝熱板2の放熱性能の評価は、通常のシリコーンゴムで伝熱層を形成した伝熱板(比較例1)と、伝熱層11を高伝熱性のシリコーンゴムで形成した本発明に係る伝熱板2と、伝熱層11を省略したアルミニウム板材製の伝熱基板(比較例2)とを用意して、放熱性能を評価した。伝熱板の構造は、熱伝導率の測定で使用した伝熱板と同じである。本発明の伝熱板2と、比較例1および比較例2の表面の中央に、熱源を想定したLED基板を貼付け、その裏面側をサーモグラフィで観察して、熱源から裏面への熱の伝導拡散状況を確認した。LED点灯後15分間、1分間隔で裏面の熱画像を撮影し、さらに15分後の裏面の最高温度を測定した。また、15分が経過したのちの、表面の熱源の最高温度を測定した。その結果、15分後の裏面の最高温度は、比較例1・2、および本発明の伝熱板2のいずれもが44℃であった。また、表面の熱源の最高温度は、比較例1が81℃、比較例2が68℃、本発明の伝熱板2が70℃であった。以上により、本発明に係る伝熱板2は、熱源から伝導した熱が伝熱層11を介して伝熱基板10へと伝導し、伝熱基板10内を効果的に熱移動すること、即ち、単電池1の熱を効率よく放出できることを確認できた。
図8は伝熱板2の別の実施例を示す。そこでは、樹脂流入口30を伝熱基板10の左右2個所に設け、その周囲6個所を入口保持ピン39で挟持できるようにした。また、伝熱基板10の左半部の6個所、および右半部の6個所を、それぞれ板面保持ピン40で挟持して、入口保持ピン39と板面保持ピン40で第1伝導部12を概ね均等に挟持できるようにした。さらに、入口保持ピン39と板面保持ピン40が配置される領域を除く伝熱基板10の板面に、合計41個の連通口31を概ね均等に配置した。位置決め穴32は、第1伝導部12の四隅に設けた。他は先の実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。図9の実施例においても同じとする。
図9は伝熱板2のさらに別の実施例を示す。そこでは、樹脂流入口30を伝熱基板10の左右2個所に設け、その周囲4個所を入口保持ピン39で挟持できるようにした。また、伝熱基板10の左半部の4個所と、右半部の4個所と、中央の前後2個所をそれぞれ板面保持ピン40で挟持して、入口保持ピン39と板面保持ピン40で第1伝導部12を概ね均等に挟持できるようにした。さらに、第1伝導部12の板面に合計13個の連通口31を概ね均等に配置した。位置決め穴32は、伝熱層11の四隅部分に設けた。
上記の実施例では、単電池1が平形単電池である場合について説明したが、その必要はなく、本発明は筒形単電池からなる単電池1で構成した組電池にも適用することができる。その場合には、伝熱基板10の第1伝導部12の表裏に、それぞれ単電池1の周面に対して面接触状に接触する伝熱面を断面波形に形成して、単電池1の熱を伝熱面を覆う伝熱層11を介して伝熱基板10に伝導するとよい。
伝熱基板10の厚みは0.5〜1.0mmの範囲で選定することができる。また、成形後の伝熱層11の厚みは0.25〜0.60mmの範囲で選定することができる。伝熱基板10の厚みが0.5mm未満であると、伝熱基板10の伝熱容量が不足して、単電池1の熱を充分に放出するのが難しくなる。また、伝熱基板10の厚みが1.0mmを越えると、伝熱容量を大きくできるが、伝熱板2の全厚寸法が大きくなるので、組電池が大型化するのを避けられない。成形後の伝熱層11の厚みが0.25mm未満であると、単電池1の膨張変形を充分に吸収するのが困難となり、単電池1の内部応力が許容値を越えるおそれがある。成形後の伝熱層11の厚みが0.60mmを越えると、伝熱板2の全厚寸法が大きくなるので、組電池が大型化するのを避けられない。
伝熱層11を形成するシリコーンゴムの熱伝導率は1.0〜2.0W/m・Kであることが好ましく、さらに、シリコーンゴムの硬度はA40〜70が好ましい。シリコーンゴムの熱伝導率が1.0W/m・K未満であると、伝熱板2による熱伝導を充分に行なうことができず、とくに単電池1の熱を充分に放出できなくなる。また、シリコーンゴムの熱伝導率が2.0W/m・Kを越えると、熱伝導作用を強化できるものの、成形可能なシリコーンゴムの開発が為されておらず実用的ではない。さらに、シリコーンゴムの硬度はA40未満であると、単電池1が熱膨張して伝熱層11が押し潰される場合に、伝熱層11が熱膨張に伴う押付け力に負けて面状に拡がるため絶縁機能が低下する。また、伝熱層11が柔らかくなりすぎるため単電池1が揺れ動きやすい。逆に、シリコーンゴムの硬度がA70を越えると伝熱層11が固くなるため、単電池1の不均一な熱膨張に追随して伝熱層11を密着させるのが困難になるおそれがある。
上記の実施例では、表側の伝熱層11と裏側の伝熱層11を連結部42・43・44を介して一体化したがその必要はない。例えば、伝熱基板10の周縁の複数個所に切欠を設けておいて、切欠内に充満する連結部と、先の連結部42・43・44を介して、表裏の伝熱層11を一体化することができる。入口保持具39の中心どうしを結ぶ線は、菱形とする以外に、三角形、四角形、五角形、六角形など正多角形状に形成することができる。伝熱基板10の形成素材としては、アルミニウム以外に、銅、ステンレスなどの金属薄板を使用することができ、
入口保持具39および一群の板面保持具40は、いずれも丸ピン状に形成する必要はなく、その断面形状は楕円状、多角形状などから選定することができ、要は液状樹脂の流動を妨げない断面形状であればよい。単電池1としては、上記の実施例で説明した平形単電池や筒形単電池以外に、角形単電池、アルミニウムラミネート型のリチウム−イオン電池、リチウム−ポリマー電池、Ni−MH電池、リチウム−キャパシタ電池、あるいは燃料電池などを適用できる。温度調整器7の熱交換媒体は水以外の流体、あるいは空気や窒素ガスなどの気体であってもよい。
第2伝導部13は、第1伝導部12の四周縁に沿って4個形成することができ、その場合には各第2伝導部13に対応して4個の熱交換部3を設け、これらの熱交換部3と伝熱板2との間で熱交換を行うとよい。第1伝導部12の四周縁のうち3個所に第2伝導部13を設けて、コ字状に形成した1個の熱交換部3と伝熱板2との間で熱交換を行ってもよい。本発明の組電池は、電気自動車の電源として使用することができ、その場合には、複数の組電池を電池ケースに組込んで、1個の電源ユニットとすればよい。
1 単電池
2 伝熱板
10 伝熱基板
11 伝熱層
30 樹脂流入口
31 連通口
33 固定金型
34 可動金型
35 ゲート
39 入口保持具(入口保持ピン)
40 板面保持具(板面保持ピン)
C キャビティ

Claims (8)

  1. 一群の単電池(1)と、隣接する単電池(1)の間に配置される伝熱板(2)とを備えている組電池用の伝熱板であって、
    伝熱板(2)は、金属薄板で形成される伝熱基板(10)と、伝熱基板(10)の表裏両面に熱伝導性シリコーンゴムで形成される膜状の伝熱層(11)とで構成されて、伝熱基板(10)と伝熱層(11)とがインサート成形法で一体化されており、
    伝熱基板(10)には、成形用金型のゲート(35)と対向する板面に設けられる複数の樹脂流入口(30)と、樹脂流入口(30)から離れた板面の表裏を連通する複数個の連通口(31)とが形成されており、
    伝熱層(11)の成形時に、樹脂流入口(30)の周囲の複数個所と、樹脂流入口(30)から離れた伝熱基板(10)の板面の多数個所とを、それぞれ成形用金型に設けた複数の入口保持具(39)、および一群の板面保持具(40)で表裏から挟持した状態で成形して、伝熱基板(10)の表裏両面に均等な厚みの膜状の伝熱層(11)が形成してあることを特徴とする組電池用伝熱板。
  2. 伝熱層(11)の厚み寸法が、0.25mm以上、0.6mm以下に設定してある請求項1に記載の組電池用伝熱板。
  3. 伝熱基板(10)の周縁を固定金型(33)と可動金型(34)で挟持固定した状態で伝熱層(11)を成形して、伝熱基板(10)の周縁を除く板面の表裏に伝熱層(11)が形成されており、
    表側の伝熱層(11)と裏側の伝熱層(11)とが、樹脂流入口(30)および連通口(31)の内部に形成された連結部(42・43)を介して相対移動不能に一体化してある請求項1または2に記載の組電池用伝熱板。
  4. 樹脂流入口(30)の周囲壁の複数個所を複数の入口保持具(39)で挟持した状態で伝熱層(11)が成形されており、
    各入口保持具(39)の抜跡穴(45)の中心どうしを結ぶ線が正多角形状ないし菱形に形成される請求項1、2または3のいずれかひとつに記載の組電池用伝熱板。
  5. 組電池が、単電池(1)に対して伝熱板(2)を介して熱の授受を行う熱交換部(3)と、熱交換部(3)に対して熱交換用の温熱ないし冷熱を供給する温度調整器(7)とを備えており、
    伝熱板(2)が、伝熱層(11)を介して単電池(1)に密着する第1伝導部(12)と、熱交換部(3)に密着する第2伝導部(13)とを備えている請求項1から4のいずれかひとつに記載の組電池用伝熱板。
  6. 金属薄板で形成される伝熱基板(10)と、伝熱基板(10)の表裏両面に形成される膜状の伝熱層(11)とをインサート成形法で一体化して構成してある組電池用伝熱板の製造方法であって、
    伝熱基板(10)には、板面の表裏を連通する樹脂流入口(30)と、樹脂流入口(30)から離れた板面の表裏を連通する複数個の連通口(31)とが予め形成されており、
    伝熱基板(10)を成形用金型のキャビティ(C)に収容して、樹脂流入口(30)が成形用金型のゲート(35)と対向する状態で伝熱基板(10)を位置決めする位置決め工程と、
    可動金型(34)を固定金型(33)に接合して、樹脂流入口(30)の周囲の複数個所と、樹脂流入口(30)から離れた伝熱基板(10)の板面の複数個所とを、それぞれ両金型(33・34)に設けた入口保持具(39)および板面保持具(40)で表裏から挟持する型締め工程と、
    熱硬化性で熱伝導性に富む液状シリコーンゴム樹脂をキャビティ(C)内に充填して、樹脂流入口(30)および連通口(31)を介して伝熱基板(10)の表裏に液状樹脂を流動させ、伝熱基板(10)の表裏に膜状の伝熱層(11)を形成する樹脂充填工程とを経て、
    伝熱板(2)を形成する組電池用伝熱板の製造方法。
  7. 位置決め工程において、キャビティ(C)内に設けた位置決めピン(37)を、伝熱基板(10)に設けた長穴状の位置決め穴(32)に係合して、伝熱基板(10)を位置決めし、
    型締め工程において、成形用金型に装填した伝熱基板(10)の周縁を、固定金型(33)と可動金型(34)で挟持固定し、
    樹脂充填工程において、液状樹脂をキャビティ(C)内へ充填して、伝熱基板(10)の周縁を除く板面の表裏に伝熱層(11)を形成し、
    表側の伝熱層(11)と裏側の伝熱層(11)とが、伝熱基板(10)の樹脂流入口(30)、連通口(31)、および位置決め穴(32)の内部に形成された連結部(42・43・44)を介して相対移動不能に一体化してある請求項6に記載の組電池用伝熱板の製造方法。
  8. 入口保持具(39)の中心どうしを結ぶ線が正多角形ないし菱形となるように、入口保持具(39)がゲート(35)の周囲に配置してある請求項6または7に記載の組電池用伝熱板の製造方法。
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