JP2013185855A - Pet用乳房パッドおよびそれを用いたマンモ用pet装置 - Google Patents

Pet用乳房パッドおよびそれを用いたマンモ用pet装置 Download PDF

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Abstract

【課題】外部線源を設けなくても様々な乳房の形状に対応して吸収補正を実施することができるPET用乳房パッドおよびそれを用いたマンモ用PET装置を提供する。
【解決手段】
内部に被検体の乳房を収納する中空部を有するPET用乳房パッド7と、PET用乳房パッド7を被検体が装着した際のPET検査の吸収補正マップが記憶されている記憶部19と、被検体において発生する放射線をエミッションデータとして検出するガントリ2と、収集されたエミッションデータに対して吸収補正マップを基に吸収補正を実施する吸収補正部13と、吸収補正されたエミッションデータを基にPET画像を再構成するPET画像再構成部15とを備えるマンモ用PET装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は核医学診断装置に係り、特に、マンモグラムを撮像するためのPET用乳房パッドおよびそれを用いたマンモ用PET装置に関する。
医療装置には、被検体から放出される放射線薬剤の分布をイメージングする核医学診断装置がある。核医学装置の中でも、PET(Positron Emission Tomography)装置が広く普及されている。PET装置は、陽電子(Positron)の消滅によって発生する放射線を円環状に並んで構成される検出器リングにより検出する。同時に検出された一対の放射線(消滅放射線対)を基に、被検体の断層画像を再構成する。
放射性薬剤が注射投与された被検体は、検出器リングの内部に導入される。PET装置は、検出器リングの内側に導入された被検体の部分について、放射性薬剤の分布をイメージングするのである。このように検出器リングの内部の空間が、PET装置の撮影視野となっている。
ところで、PET装置の中には、被検体の乳房を検診することができるマンモ用PET装置がある。この様なマンモ用PET装置においては、検出器リングの内部に被検体の乳房を導入することで、被検体の乳房をマンモ用PET装置の撮影視野の範囲内に納めて、放射性薬剤分布のイメージングを行う。
特許文献1には、被検体が寝台の上にうつ伏せになり、伏臥位で撮像するマンモ用PET装置が記載されている。被検体はガントリに開けられた穴に乳房を挿入した状態で放射線の検出が実施される。
検出された放射線の情報は、投影データとして収集され、吸収補正されて再構成される。吸収補正の方法として、外部線源から得られるトランスミッションデータを作成して吸収補正を実施する方法がある。この場合、外部線源を設けなければならないので、小型の検出器には実装できない問題や制御が複雑になる問題がある。そこで、特許文献2には、トランスミッションデータを作成する代わりに、被検体内部を均一な吸収体として仮定して、エミッションデータから被検体の輪郭を推定することで吸収補正できることが記載されている。
図8は、エミッションデータから被検体の輪郭を推定して吸収補正を実施する投影データの処理フローチャートである。検出器リングにおいて検出されたデータを収集することでエミッションデータを収集する(ステップS11)。収集されたエミッションデータからエミッション画像を再構成する(ステップS12)。再構成されたエミッション画像から被検体の乳房の輪郭を抽出する(ステップS13)。抽出された輪郭の内部を均一な吸収体として仮定して吸収補正マップを計算する(ステップS14)。計算された吸収補正マップを基に、エミッションデータの吸収補正を実施する(ステップS15)。このようにして、再構成されたエミッション画像から輪郭を抽出して乳房の形状を求めて、均一体としての吸収係数マップをさらに求めて吸収補正を実施する。
特開2009−300319号公報 特開2009−175140号公報
しかしながら、上述したマンモ用PET装置でデータを撮像した場合、被検体の乳房の形状によって、乳房の輪郭が正確に抽出できない場合がある。この場合、再構成されたエミッション画像から正確に吸収補正マップを作成することができず、被検体個々に対して補正係数を計算する必要があり、多大な演算時間を必要とする。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、外部線源を設けなくても乳房の形状に対応して吸収補正を実施することができるPET用乳房パッドおよびそれを用いたマンモ用PET装置を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係る第1の発明は、内部に被検体の乳房を収納する中空部を有するPET用乳房パッドである。被検体の乳房がPET用乳房パッドの内部の中空部に収納されるので、被検体の乳房の外形をPET用乳房パッドの外形に置き換えることができる。これにより、被検体の乳房の外形輪郭を単純化することができるので吸収補正マップの算出を容易にすることができる。
また、前記PET用乳房パッドの外形形状が対称性を有することが好ましい。この構成によれば、PET用乳房パッドの外形形状が対称性を有するので、PET用乳房パッドを装着した被検体の乳房の外形形状も対称性を有し、輪郭がより単純化されるので吸収補正マップの算出をより容易にすることができる。
また、前記PET用乳房パッドの外形が円柱形状または円錐形状の少なくともいずれか1つを有してもよい。PET用乳房パッドの外形が円柱形状または円錐形状の少なくともいずれか1つを有することで、より単純な対称性を有する外形形状となり吸収補正マップの算出を容易にする。
また、前記PET用乳房パッドの内側表面が粘着性を有することが好ましい。PET用乳房パッドの内側表面が粘着性を有することで、被検体の乳房との密着性を高めPET用乳房パッドと被検体の乳房との間に隙間ができるのを防止することができる。隙間の発生を防止することで、精度の高い吸収補正を実施することができる。
また、前記PET用乳房パッドの内側形状は被検体の乳房形状に合わせて形成されることが好ましい。PET用乳房パッドの内側形状を被検体の乳房形状に合わせて形成することで被検体の乳房との密着性を高めPET用乳房パッドと被検体の乳房との間に隙間ができるのを防止することができる。隙間の発生を防止することで、精度の高い吸収補正を実施することができる。
また、前記PET用乳房パッドの外側よりも内側の方が変形しやすいことが好ましい。PET用乳房パッドの外側と内側とで変形性に差があるので、外側を外形の形状保持性を高く、また、内側を被検体の乳房形状に合わせて変形しやすくすることができる。これにより、外形の変形を抑制しつつ複数の被検体の乳房形状に合わせて装着することができる。
また、前記PET用乳房パッドの表面は樹脂で形成されており、外側の樹脂よりも内側の樹脂の方が熱可塑性が大きくてもよい。外側樹脂により外形の形状保持性を高く、また、熱可塑性が外側樹脂よりも大きい内側樹脂により被検体の乳房形状に合わせて変形しやすくすることができる。
また、前記PET用乳房パッドの外側が熱硬化性樹脂で形成され、内側が熱可塑性樹脂で形成されていてもよい。PET用乳房パッドの外側表面が熱硬化性樹脂で形成されているので、外形の形状保持性を高くすることができる。また、内側表面が熱可塑性樹脂で形成されているので、被検体の乳房形状に合わせて変形しやすくすることができる。
また、前記PET用乳房パッドの内部にゲルまたは水またはシリコーンが充填されていることが好ましい。ゲルまたは水またはシリコーンは乳房の比重に近いので、吸収補正マップの算出を容易にする。
また、本発明に係る第2の発明は、放射性薬剤が投与された被検体から発生する放射線に基づいて画像を得るマンモ用PET装置において、内部に被検体の乳房を収納する中空部を有するPET用乳房パッドと、前記PET用乳房パッドを被検体が装着した吸収補正マップが記憶されている記憶部と、被検体において発生する放射線をエミッションデータとして検出するガントリと、収集されたエミッションデータに対して前記吸収補正マップを基に吸収補正を実施する吸収補正部と、吸収補正されたエミッションデータを基にPET画像を再構成するPET画像再構成部とを備える。
内部に被検体の乳房を収納する中空部を有するPET用乳房パッドを用いることで、エミッションデータの吸収補正を、被検体の乳房形状ではなくPET用乳房パッドの形状に応じて実施することができる。予め、PET用乳房パッドを装着した吸収補正マップを算出しておき、これを記憶部に記憶しておく。ガントリが、被検体において発生する放射線をエミッションデータとして検出し、吸収補正部は収集されたエミッションデータに対して記憶部に記憶されている吸収補正マップを基に吸収補正を実施する。PET画像再構成部は吸収補正されたエミッションデータを基にPET画像を再構成する。これにより、エミッションデータを検出してから放射線を検出してから吸収補正のための演算処理の多くを省略することが可能となり、PET画像を再構成するまでの時間を短縮することができる。このように、外部線源を設けなくても被検体の乳房の形状に対応して吸収補正を実施することができる。
また、前記PET用乳房パッドの種類に応じて前記吸収補正マップを選択する吸収補正マップ選択部を備え、前記吸収補正部は、選択された吸収補正マップを基に吸収補正することが好ましい。吸収補正マップ選択部を備えることで、外形および内形の形状を変えた複数のPET用乳房パッドに対応する吸収補正マップを選択することができる。これにより、被検体の乳房形状に対応するPET用乳房パッドを用いることができ、様々な被検体の乳房形状に対応することができる。
本発明に係るPET用乳房パッドおよびそれを用いたPET装置によれば、外部線源を設けなくても様々な乳房の形状に対応して吸収補正を実施することができる。
実施例に係るマンモ用PET装置の一部側面断面図である。 実施例に係るマンモ用PET装置の一部正面断面図である。 実施例に係るマンモ用PET装置のブロック図である。 図4(a)および(b)は、実施例に係るPET用乳房パッドの斜視図であり、図4(c)は実施例に係るPET用乳房パッドの縦断面図である。 実施例に係る被検体に装着されたPET用乳房パッドを示す側面図である。 実施例に係るマンモグラフィーPET撮像の流れを示すフローチャートである。 図7(a)は変形例に係るPET用乳房パッドの正面図であり、図7(b)は図7(a)のA−A線に沿ったPET用乳房パッドの縦断面図である。 従来例に係る吸収補正の実施の流れを示すフローチャートである。
1.マンモ用PET装置
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。図1は実施例におけるマンモ用PET装置の一部側面断面図であり、図2は実施例におけるマンモ用PET装置の一部正面断面図であり、図3は実施例におけるマンモ用PET装置のブロック図である。
図1および図2に示すように、本実施例におけるマンモ用PET装置1は、伏臥姿勢の被検体Mを載置するガントリ2を備えている。ガントリ2の載置面には、載置面よりも下方に左右いずれかの乳房を挿入する開口部3を設けている。
ガントリ2内には、被検体Mにおいて発生したγ線を検出するPET検出器4と、そのPET検出器4を支持するPET検出器支持部5と、そのPET検出器支持部5の支柱部分を上下方向に昇降移動させ、さらに、PET検出器支持部5を水平面に沿って往復移動させるPET検出器駆動部6とを備えている。
PET検出器4は、複数のγ線検出器群からなり、γ線検出器群をガントリ2の載置面に沿って円状に配設してPET検出器4を構成している。本実施例では、支持面は水平面となっており、PET検出器4のγ線検出器群を支持面である水平面に沿って円状に配設しており、開口部3に挿入された乳房を取り囲むようにPET検出器4のγ線検出器群を設置している。
PET検出器4のγ線検出器群は、シンチレータブロックとライトガイドと光電子増倍管と(いずれも図示省略)を備えている。シンチレータブロックは、複数個のシンチレータからなる。放射性薬剤が投与された被検体Mから放射されるγ線をシンチレータブロックが光に変換して、変換されたその光をライトガイドが案内して、光電子増倍管が光電変換して電気信号に出力する。
PET検出器支持部5の支柱部分は、支持面に対して垂直方向に移動する。このように移動することで、PET検出器支持部5に支持されたPET検出器4について、支持面の回転面に対して垂直方向にPET検出器4を移動させるように構成している。本実施例では、上述したように支持面は水平面となっており、PET検出器駆動部6は、PET検出器支持部5の支柱部分を、支持面である水平面に対して垂直となる上下方向に昇降移動させる。したがって、水平面に対して垂直となる上下方向にPET検出器4を昇降移動させるように構成している。
一方、PET検出器支持部5は、上述したように支持面(図1、図2では水平面)に対して垂直方向(図1、図2では上下方向)に移動する他、支持面に沿って移動する。このように移動することで、PET検出器支持部5に支持されたPET検出器4について、支持面に沿ってPET検出器4を、ガントリ2内を移動させるように構成している。本実施例では、PET検出器駆動部6はPET検出器支持部5を水平面に沿って往復移動させるので、PET検出器4は水平面に沿って往復移動されるように構成されている。
本実施例では、PET検出器駆動部6としては、例えばモータ,駆動軸,ピニオン,ラックおよびガイドレール(いずれも図示省略)などを設け、モータの駆動によって駆動軸を介してピニオンを回転させ、このピニオンの回転に伴ってピニオンに嵌合されたラックをガイドレールに沿って昇降移動させ、このガイドレールの昇降移動に伴って、PET検出器支持部5を電動で昇降移動させる。また、開口部3の下方の床面に沿ってレール(図示省略)を敷設し、PET検出器支持部5の基台部分の底部に車輪等を配設して、レール上を移動させるように構成することで、PET検出器支持部5を水平面に沿って往復移動させる。
被検体Mの乳房には、乳房パッド7が装着されている。乳房パッド7は、被検体Mの乳房形状に合うように複数個用意されている。乳房パッド7については後で詳述する。乳房パッド7は本発明におけるPET用乳房パッドに相当する。
続いて、マンモ用PET装置1のブロック図について説明する。図3に示すように、マンモ用PET装置1は、上述したガントリ2の他に、コンソール10を備えている。ガントリ2は、上述したPET検出器4、PET検出器支持部5、PET検出器駆動部6の他に、駆動制御部8およびエミッションデータ収集部9を備えている。コンソール10は、吸収補正マップ選択部12と、吸収補正部13と、PET画像再構成部15と、撮像制御部16と、入力部17と、モニタ18と、記憶部19とを備えている。
駆動制御部8は、PET検出器駆動部6の駆動部分(例えばモータ)を制御し、PET検出器支持部5に設けられた位置検出センサ(図示省略)に基づいて移動終了のタイミングを受信したら上述した駆動部分に制動命令を出力したり、撮像制御部16にデータ収集の命令を出力する。駆動制御部8および撮像制御部16は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されている。なお、位置検出センサについては、フォトセンサなどに代表される非接触型センサであってもよいし、マイクロスイッチなどに代表される接触型センサであってもよい。
エミッションデータ収集部9は、PET検出器4で検出されたγ線に基づいて核医学用データであるエミッションデータを収集する。エミッションデータ収集部9は同時計数回路の機能を備えている。収集されたエミッションデータは、コンソール10内の吸収補正部13に出力される。
吸収補正マップ選択部12は、記憶部19に予め保管されている各乳房パッド7の吸収補正マップの中から被検体Mの装着した乳房パッド7の吸収補正マップを選択する。マンモ用PET装置1の操作者は、被検体Mに装着した乳房パッド7の種類を入力部17において入力する。入力された乳房パッド7の情報は、撮像制御部16を介して吸収補正マップ選択部12へ入力される。吸収補正マップ選択部12は、入力された乳房パッド7の情報を基に吸収補正マップを選択し、これを吸収補正部13へ出力する。
吸収補正部13は、入力されたエミッションデータと吸収補正マップを基にエミッションデータの吸収補正を実施する。吸収補正されたエミッションデータはPET画像再構成部15へ出力される。
PET画像再構成部15は吸収補正されたエミッションデータを投影データとしてPET画像を再構成する。PET画像として操作者が領域指定した断層画像を再構成してもよいし、3Dデータを再構成してから断層画像を作成してもよい。これらの画像データはモニタ18にて表示されるか、記憶部19にて保管される。吸収補正マップ選択部12、吸収補正部13およびPET画像再構成部15は、マイクロプロセッサまたはFPGA(Field Programmable Gate Array)で構成してもよいし、撮像制御部16のCPUの一部構成であってもよい。
撮像制御部16は、本実施例におけるマンモ用PET装置1を構成する各部分を統括制御する。具体的には、撮像制御部16は、PET検出器駆動部6が実施する駆動に関しては、駆動制御部8を介して行わせる。PET検出器支持部5に設けられた位置検出センサに基づいて移動終了のタイミングを駆動制御部8が受信したら、駆動制御部8から出力されたデータ収集の命令を撮像制御部16が受信して、エミッションデータ収集部9や吸収補正部13に各々のデータの収集の命令を出力するとともに、PET画像再構成部15に投影データの再構成の命令を出力する。
入力部17は、操作者が入力したデータや命令を撮像制御部16へ出力する。また、操作者は断層像の領域指定なども入力部17に入力する。入力部17は、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイスで構成されている。モニタ18は液晶画像表示装置またはCRTなどで構成されている。記憶部19は種々の画像データおよび各乳房パッド7の吸収補正マップを記憶しており、フラッシュメモリ、ハードディスクやストレージなどで構成される。
2.PET用乳房パッド
次に、被検体Mの左右それぞれの乳房に装着される乳房パッドについて図4を参照して説明する。図4(a)および図4(b)はそれぞれ乳房パッド7の一例を示す斜視図であり、図4(c)は乳房パッド7の縦断面図である。
乳房パッド7は被検体Mの乳房の形状に合うように、形状の異なる複数種類用意されていることが好ましい。乳房パッド7の外面21は乳房パッド7の内面22よりも変形しにくく形状保持性を有する。乳房パッド7の内部は乳房が収納される中空部23を有する。乳房パッド7の外面21と内面22との間には、シリコーン、ゲルまたは水等の充填材24が充填されている。充填材の比重は人体に近いものが好ましく、特に乳房の比重に近いものが好ましい。これにより、乳房パッド7および乳房パッド7に装着された被検体Mの乳房部分はγ線の吸収率が一定であるとみなすことができる。また、乳房パッド7の外形形状は対称性のある形状が好ましく、円柱形状や円錐形状、おわん形といった回転体およびこれら回転体の組み合わせ形状が好ましい。このような形状とすることで、乳房パッド7の外形の輪郭を計算しやすい形状とすることができ、乳房パッド7が装着された被検体Mの乳房の吸収補正マップを算出しやすくすることができる。
また、乳房パッド7は、図4(c)に示すように、乳房パッド7を外面21のフィルムと、充填材24と、内面22のフィルムとの3層構造としてもよい。乳房パッド7の外形は型崩れすることなく均一に保たれることが好ましいので、外面21はたとえば熱硬化性樹脂等の形状保持効果のある樹脂フィルムを採用してもよい。内面22は、被検体Mの乳房形状に合わせて変形可能であることが好ましいので、外面21よりも柔軟性のある素材が好ましい。内面22の素材として、充填材と同じ材質かたとえば熱可塑性樹脂等の材質を採用する。熱可塑性樹脂として、さらに被検体Mの体温またはそれに近い温度で軟化する樹脂、すなわち30℃から45℃程度の温度をガラス転移温度とする樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂の一例として、ポリ酢酸ビニル系樹脂が挙げられる。
また、乳房パッド7の内面22として、熱可塑性樹脂ではなくとも変形可能な柔軟な樹脂を採用してもよい。乳房パッド7に挿入される被検体Mの乳房も柔軟であるので、挿入された被検体Mの乳房の変形と、外面21のフィルムと内面22のフィルムとの間内での充填材24の移動により、乳房パッド7と被検体Mとを隙間なく装着することができる。
乳房パッド7の種類は、外形の大きさの異なるものと、中空部23の容積の異なるものと複数種類用意することが好ましい。このように、外形および中空部23の大きさの異なるものを用意することで、様々な被検体Mの乳房の大きさに対応することができる。また、内面22の表面は粘着性または吸着性を有することが好ましい。内面22の粘着性または吸着性により被検体Mの乳房と密着して装着することができる。粘着性を有する樹脂を内面22のフィルムとして採用することで、内面22の粘着性を得ることができる。また、内面22の表面に微小な吸盤構造を有するように形成することで内面22に吸着性を得ることができる。
内面22に粘着性または吸着性が無い場合、被検体Mの乳房と内面22に両面テープを張り付けて装着するか、被検体Mと乳房パッド7とをテープを用いて固定してもよい。被検体Mがうつ伏せでガントリ2上に横たわった際に、乳房パッド7が被検体Mの乳房から落下しない程度の接着強度があればよい。
図5に示すように、被検体Mの乳房は、装着された乳房パッド7の自重により下方へ引っ張られる。これにより、PET検出器4の奥深くまで被検体Mの乳房が挿入されるとともに、被検体Mの乳房の根元部分である胸壁の一部もPET検出器4の中へ挿入される。これにより、従来困難であった乳房のより肋骨に近い側の部分mbから放射される放射線を検出することができ、乳房の肋骨側のPET画像を再構成することができる。
3.PETマンモグラフィー撮像
次に、図6を参照して、PETマンモグラフィー撮像の実施動作を説明する。図6は実施例に係るPETマンモグラフィーの撮像の流れを示すフローチャートである。
被検者Mの乳房には、乳房パッド7が装着される。操作者は、装着した乳房パッド7の種類を入力部17を用いてコンソール10へ入力する。入力された乳房パッド7の種類に関する情報は撮像制御部16を介して吸収補正マップ選択部12へ送られる。
被検体Mの乳房から放射されるγ線をPET検出器4が検出し、エミッションデータ収集部9が検出したγ線の同時計数補正等の処理を実施してエミッションデータとして収集する(ステップS01)。収集されたエミッションデータは吸収補正部13へ出力される。また、この処理と並行して、吸収補正マップ選択部12は、被検体Mに装着された乳房パッド7に対応する吸収補正マップを記憶部19に記憶されている吸収補正マップの中から選択して、吸収補正部13へ出力する(ステップS11)。吸収補正部13は入力されたエミッションデータに対して、入力された吸収補正マップを基に被検体Mの乳房および乳房パッド7の吸収補正を実施する(ステップS02)。吸収補正されたエミッションデータはPET画像再構成部15へ出力される。PET画像再構成部15は入力された吸収補正済みのエミッションデータを基にして、PET画像を再構成する(ステップS03)。再構成されたPET画像は、モニタ18に表示される。
このように、実施例の乳房パッド7およびマンモ用PET装置1によれば、乳房パッド7を用いてPETマンモグラフィーを撮像するので、吸収補正データが各被検体Mの乳房形状によらず、使用した乳房パッド7の外形形状により決められる。そこで、使用する乳房パッド7の吸収補正マップを予め算出しておくことができる。この予め算出された吸収補正マップを使用することで、放射線を検出してから吸収補正のための演算処理の多くを省略することが可能となり、PET画像を再構成するまでの時間を短縮することができる。
また、伏臥位の被検体Mの乳房に乳房パッド7を装着することで、被検体Mの乳房の自重でPET検出器4内に垂れ下がる以上に被検体Mの乳房がPET検出器4内に垂れ下がるので、乳房の肋骨側の部分mbもPET検出器4内に挿入することができ、PET画像の撮像範囲を広げることができる。
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、乳房パッド7の形状は予め用意された複数種類のいずれかを用いていたが、これに限らない。すなわち、乳房パッド7の内部形状を被検体Mの乳房の形状に型取りして個別に予め作成しておき、この乳房パッド7の吸収補正マップを予め算出しておいてもよい。個々の被検体Mの乳房に合わせて乳房パッド7の充填材の充填量を調節することで、個々の被検体Mの乳房形状に合わせた乳房パッド7を作成することができる。
(2)上述した実施例では、乳房パッド7の外形は対称性を有するものであったがこれに限られない。例えば図7に示されるような乳房パッド7’を採用してもよい。図7(a)は、変形例に係るPET用の乳房パッド7’の正面図であり、図7(b)は図7(a)のA−A線に沿ったPET用の乳房パッド7’の縦断面図である。乳房パッド7’は乳房パッド7と外形が異なるだけで、他の構成は同様の構成を有する。乳房パッド7’は被検体の右乳房に適合する乳房パッド7’aと被検体の左乳房に適合する乳房パッド7’bとを有する。
乳房パッド7’aと乳房パッド7’bとは外形が異なり、どちらの外形も対称性を有さない。しかしながら、乳房パッド7’aおよび乳房パッド7’bは、被検体Mの各乳房の全体を覆うので、被検体Mの乳房形状が固定化される。これにより、吸収補正データが各被検体Mの乳房形状によらず、使用した乳房パッド7’の外形形状により決められる。乳房パッド7’の外面21’は乳房パッド7’の内面22’よりも変形しにくく形状保持性を有する。乳房パッド7’の内部には乳房が収納される中空部23’を有する。
1 … マンモ用PET装置
2 … ガントリ
7 … 乳房パッド
12 … 吸収補正マップ選択部
13 … 吸収補正部
15 … PET画像再構成部
21 … 外面
22 … 内面

Claims (11)

  1. 内部に被検体の乳房を収納する中空部を有する
    ことを特徴とするPET用乳房パッド。
  2. 請求項1に記載のPET用乳房パッドにおいて、
    前記PET用乳房パッドの外形形状が対称性を有する
    ことを特徴とするPET用乳房パッド。
  3. 請求項2に記載のPET用乳房パッドにおいて、
    前記PET用乳房パッドの外形が円柱形状または円錐形状の少なくともいずれか1つを有することを特徴とするPET用乳房パッド。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載のPET用乳房パッドにおいて、
    前記PET用乳房パッドの内側表面が粘着性または吸着性を有する
    ことを特徴とするPET用乳房パッド。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載のPET用乳房パッドにおいて、
    前記PET用乳房パッドの内側形状は被検体の乳房形状に合わせて形成されている
    ことを特徴とするPET用乳房パッド。
  6. 請求項1から5のいずれか1つに記載のPET用乳房パッドにおいて、
    前記PET用乳房パッドの外側よりも内側の方が変形しやすい
    ことを特徴とするPET用乳房パッド。
  7. 請求項1から6のいずれか1つに記載のPET用乳房パッドにおいて、
    前記PET用乳房パッドの表面は樹脂で形成されており、
    外側の樹脂よりも内側の樹脂の方が熱可塑性が大きい
    ことを特徴とするPET用乳房パッド。
  8. 請求項7に記載のPET用乳房パッドにおいて、
    前記PET用乳房パッドの外側が熱硬化性樹脂で形成され、内側が熱可塑性樹脂で形成されている
    ことを特徴とするPET用乳房パッド。
  9. 請求項1から8のいずれか1つに記載のPET用乳房パッドにおいて、
    前記PET用乳房パッドの内部にゲルまたは水またはシリコーンが充填されている
    ことを特徴とするPET用乳房パッド。
  10. 放射性薬剤が投与された被検体から発生する放射線に基づいて画像を得るマンモ用PET装置において、
    内部に被検体の乳房を収納する中空部を有するPET用乳房パッドと、
    前記PET用乳房パッドを被検体が装着した吸収補正マップが記憶されている記憶部と、
    被検体において発生する放射線をエミッションデータとして検出するガントリと、
    収集されたエミッションデータに対して前記吸収補正マップを基に吸収補正を実施する吸収補正部と、
    吸収補正されたエミッションデータを基にPET画像を再構成するPET画像再構成部と
    を備えることを特徴とするマンモ用PET装置。
  11. 請求項10に記載のマンモ用PET装置において、
    前記PET用乳房パッドの種類に応じて前記吸収補正マップを選択する吸収補正マップ選択部を備え、
    前記吸収補正部は、選択された吸収補正マップを基に吸収補正する
    ことを特徴とするマンモ用PET装置。
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