JP2013185828A - 原子炉格納容器保全設備および原子炉格納容器保全方法 - Google Patents

原子炉格納容器保全設備および原子炉格納容器保全方法 Download PDF

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Abstract

【課題】排気機構による排気時期や排気量を、安全性を考慮して決定すること。
【解決手段】炉心を格納する原子炉圧力容器101を気密状態で収容する原子炉格納容器100に設けられる原子炉格納容器保全設備であって、原子炉格納容器100の外部に引き出される排気配管21、および排気配管21に接続されて原子炉格納容器100の内部に発生する水蒸気から放射性物質を除くフィルタ22を有する排気機構2と、原子炉格納容器100の内部の圧力情報iA、原子炉格納容器100周辺の気象情報iBおよび立地情報iCに基づいて排気機構2による排気時期や排気量を設定する制御部6と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、シビアアクシデント時での原子炉格納容器の安全を確保するための原子炉格納容器保全設備および原子炉格納容器保全方法に関する。
従来、原子力プラントにおいて、炉心が溶融して原子炉圧力容器から流出するシビアアクシデントを想定した対策として、例えば、特許文献1では、原子炉圧力容器から流出した溶融物を捕捉する捕捉部と、冷媒が貯蔵されている冷媒貯蔵部内に設けられて補足部を介して溶融物が流入する複数の筒部とを有する溶融物冷却構造が示されている。この溶融物冷却構造は、溶融物を複数に分散させて小分けに筒部内に堆積することで、流出した溶融物が山状に堆積することを防止する。しかも、筒部を介して当該筒部に流入した小分けにされた溶融物と、冷媒貯蔵部内の冷媒との接触面積を増加させることで、原子炉から流出した溶融物の冷却効率を向上させる。
また、例えば、特許文献2では、上部ドライウェルと圧力抑制プールとを結ぶ蒸気ベント管と、通常時における圧力抑制プールの水面の高さよりも低い位置の下部ドライウェル内部と圧力抑制プールとを結ぶ冷却水流路管と、下部ドライウェル内で冷却水流路管に設けられて、通常時には閉じていて下部ドライウェル内の温度が所定の温度よりも高くなったときに開放される温度作動弁機能と、圧力抑制プール側から下部ドライウェル側へ向かう流れを許容し下部ドライウェル側から圧力抑制プール側へ向かう流れを阻止する逆止弁機能と、を備えた原子力プラントが示されている。この原子力プラントは、原子炉の非常時に圧力抑制プールを水源として下部ドライウェルに注水を行なうことができ、しかも圧力抑制プールの圧力抑制機能を損なわない構成とする。
また、例えば、特許文献3は、原子力プラントにおいて、万が一、事故が起きた場合における避難計画などの対策や、避難訓練計画を立案するシステムについて示されている。このシステムでは、起因事故に基づいて対応する事故の事故解析を行い、起因事故において放出される放射能に関するソースターム情報を取得する事故解析手段と、原子力プラントの周辺の気象予測情報に基づいて原子力プラント周辺の3次元気流分布を解析する気流分布解析手段と、ソースターム情報および3次元気流分布に基づいて、対応する起因事象において放出される放射能の原子力システム周辺における3次元大気拡散状態を解析する拡散状態解析手段と、3次元大気拡散状態に基づいて、この放射能から放出される放射線の線量分布を計算する線量分布計算手段と、線量分布に基づいて、原子力プラント周辺の被ばく量を予測する被ばく量予測手段とを備える。
特開2011−174897号公報 特開2011−133372号公報 特開2003−215246号公報
溶融物を冠水させて冷却する場合、溶融物の崩壊熱により原子炉格納容器内で水蒸気が発生する。すると、水蒸気の充満によって原子炉格納容器の内部の圧力が上昇し、原子炉格納容器の耐圧を超えた場合、原子炉格納容器が破壊されるおそれがある。このような事態を回避するため、従来では、特許文献1や特許文献2に記載のように冷却効率や圧力抑制機能を高める工夫がなされている。
一方、原子炉格納容器の内圧が上昇し原子炉格納容器の耐圧を超える場合では、内圧を下げるために原子炉格納容器の外部に水蒸気を放出することが必要となり、その場合、水蒸気から放射性物質を除くためのフィルタを有する排気機構を備えることとなる。
このような排気機構は、放射性物質を除去し得る最善のフィルタ性能を有する設計がなされるが、さらなる安全性を考慮して、排気機構による排気の実行時期や排気量を決定することが望まれる。
本発明は上述した課題を解決するものであり、排気機構による排気時期や排気量を、安全性を考慮して決定することのできる原子炉格納容器保全設備および原子炉格納容器保全方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の原子炉格納容器保全設備は、炉心を格納する原子炉圧力容器を気密状態で収容する原子炉格納容器に設けられる原子炉格納容器保全設備であって、前記原子炉格納容器の外部に引き出される排気配管、および前記排気配管に接続されて前記原子炉格納容器の内部に発生する水蒸気から放射性物質を除くフィルタを有する排気機構と、前記原子炉格納容器の内部の圧力情報、前記原子炉格納容器周辺の気象情報および立地情報に基づいて前記排気機構による排気時期や排気量を設定する制御部と、を備えることを特徴とする。
この原子炉格納容器保全設備によれば、原子炉格納容器の内部の圧力を監視しつつ、原子炉格納容器周辺の気象状況および立地状況に応じて、排気機構による排気時期や排気量を設定することにより、排気機構による排気時期や排気量を、原子炉格納容器および原子炉格納容器周辺地域の安全性を考慮して決定することができる。
上述の目的を達成するために、本発明の原子炉格納容器保全方法は、炉心を格納する原子炉圧力容器を気密状態で収容する原子炉格納容器において、当該原子炉格納容器の外部に引き出される排気配管、および前記排気配管に接続されて前記原子炉格納容器の内部に発生する水蒸気から放射性物質を除くフィルタを有する排気機構を用いた原子炉格納容器保全方法であって、前記原子炉格納容器の内部の圧力情報、前記原子炉格納容器周辺の気象情報および立地情報を取得する工程と、次に、前記圧力情報、前記気象情報および前記立地情報に基づいて前記排気機構による排気時期や排気量を設定する工程と、を含むことを特徴とする。
この原子炉格納容器保全方法によれば、原子炉格納容器の内部の圧力を監視しつつ、原子炉格納容器周辺の気象状況および立地状況に応じて、排気機構による排気時期や排気量を設定することにより、排気機構による排気時期や排気量を、原子炉格納容器および原子炉格納容器周辺地域の安全性を考慮して決定することができる。
本発明によれば、排気機構による排気時期や排気量を、安全性を考慮して決定することができる。
図1は、原子力プラントの一例の概略構成図である。 図2は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器保全設備の構成図である。 図3は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器保全設備の動作を示すフローチャートである。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、原子力プラントの一例の概略構成図である。図1に示す原子力プラントは、加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)である。この原子力プラントは、原子炉格納容器100内において、原子炉圧力容器101、加圧器102、蒸気発生器103および一次冷却水ポンプ104が、一次冷却水管105により順次接続されて、一次冷却水の循環経路が構成されている。
原子炉圧力容器101は、内部に炉心である複数の燃料集合体101aを密閉状態で格納するもので、燃料集合体101aが挿抜できるように、容器本体101bとその上部に装着される容器蓋101cとにより構成されている。容器蓋101cは、容器本体101bに対して開閉可能に設けられている。容器本体101bは、上方が開口し、下方が半球形状とされて閉塞された円筒形状をなし、上部に一次冷却水としての軽水を給排する入口側管台101dおよび出口側管台101eが設けられている。出口側管台101eは、蒸気発生器103の入口側水室103aに連通するように一次冷却水管105が接続されている。また、入口側管台101dは、蒸気発生器103の出口側水室103bに連通するように一次冷却水管105が接続されている。
蒸気発生器103は、半球形状に形成された下部において、入口側水室103aと出口側水室103bとが仕切板103cによって区画されて設けられている。入口側水室103aおよび出口側水室103bは、その天井部に設けられた管板103dによって蒸気発生器103の上部側と区画されている。蒸気発生器103の上部側には、逆U字形状の伝熱管103eが設けられている。伝熱管103eは、入口側水室103aと出口側水室103bとを繋ぐように端部が管板103dに支持されている。そして、入口側水室103aは、入口側の一次冷却水管105が接続され、出口側水室103bは、出口側の一次冷却水管105が接続されている。また、蒸気発生器103は、管板103dによって区画された上部側の上端に、出口側の二次冷却水管106aが接続され、上部側の側部に、入口側の二次冷却水管106bが接続されている。
また、原子力プラントは、蒸気発生器103が、原子炉格納容器100外で二次冷却水管106a,106bを介して蒸気タービン107に接続されて、二次冷却水の循環経路が構成されている。
蒸気タービン107は、高圧タービン108および低圧タービン109を有するとともに、発電機110が接続されている。また、高圧タービン108および低圧タービン109は、湿分分離加熱器111が、二次冷却水管106aから分岐して接続されている。また、低圧タービン109は、復水器112に接続されている。この復水器112は、二次冷却水管106bに接続されている。二次冷却水管106bは、上述したように蒸気発生器103に接続され、復水器112から蒸気発生器103に至り、復水ポンプ113、低圧給水加熱器114、脱気器115、主給水ポンプ116、高圧給水加熱器117および主給水弁118が設けられている。
従って、原子力プラントでは、一次冷却水が原子炉圧力容器101にて加熱されて高温・高圧となり、加圧器102にて加圧されて圧力を一定に維持されつつ、一次冷却水管105を介して蒸気発生器103に供給される。蒸気発生器103では、一次冷却水と二次冷却水との熱交換が行われることにより、二次冷却水が蒸発して蒸気となる。熱交換後の冷却した一次冷却水は、一次冷却水管105を介して一次冷却水ポンプ104側に回収され、原子炉圧力容器101に戻される。一方、熱交換により蒸気となった二次冷却水は、蒸気タービン107に供給される。蒸気タービン107に係り、湿分分離加熱器111は、高圧タービン108からの排気から湿分を除去し、さらに加熱して過熱状態とした後に低圧タービン109に送る。蒸気タービン107は、二次冷却水の蒸気により駆動され、その動力が発電機110に伝達されて発電される。タービンの駆動に供された蒸気は、復水器112に排出される。復水器112は、取水管112aを介してポンプ112bにより取水した冷却水(例えば、海水)と、低圧タービン109から排出された蒸気とを熱交換し、当該蒸気を凝縮させて低圧の飽和液に戻す。熱交換に用いられた冷却水は、排水管112cから排出される。また、凝縮された飽和液は、二次冷却水となり、復水ポンプ113によって二次冷却水管106bを介して復水器112の外部に送り出される。さらに、二次冷却水管106bを経る二次冷却水は、低圧給水加熱器114で、例えば、低圧タービン109から抽気した低圧蒸気により加熱され、脱気器115で溶存酸素や不凝結ガス(アンモニアガス)などの不純物が除去された後、主給水ポンプ116により送水され、高圧給水加熱器117で、例えば、高圧タービン108から抽気した高圧蒸気により加熱された後、蒸気発生器103に戻される。ここで、二次冷却水を蒸気発生器103に給水する系統を主給水系という。主給水系は、蒸気発生器103の二次冷却水の水位を維持するため、主給水ポンプ116や主給水弁118などが制御される。
図2は、本実施形態に係る遮蔽構造および遮蔽方法の適用例である原子炉格納容器保全設備の構成図である。図2に示すように、原子炉格納容器100の内部において、原子炉圧力容器101の容器本体101bの下部を囲むように原子炉キャビティ10が設けられている。この原子炉キャビティ10は、炉心が溶融して原子炉圧力容器101から流出するシビアアクシデント時において、溶融物を捕捉し、かつ冷却水が注水されることで溶融物を冷却するものである。
そして、原子炉格納容器保全設備は、排気機構2を備える。排気機構2は、原子炉格納容器100の内部から、当該原子炉格納容器100の外部に引き出された排気配管21と、原子炉格納容器100の外部において排気配管21に接続されるフィルタ22とを有している。
排気配管21は、排気弁21aが設けられている。排気弁21aは、例えば、電動弁からなり、排気配管21における排気を開放または閉止する。フィルタ22は、上下が閉塞された筒体であり密閉構造とされている。
フィルタ22は、その内部の下方に、排気配管21に接続されたノズル配管22aが設けられている。ノズル配管22aは、例えば、排気配管21に接続されつつフィルタ22の内部で下方に向けて延在し、フィルタ22の内部の底で水平放射方向に複数に分岐して設けられている。そして、分岐した各先端に排気ノズル22bがそれぞれ設けられている。この排気ノズル22bは、フィルタ22の内部に注入された吸着液Lに浸されている。吸着液Lは、水であり、吸着剤が添加されていてもよい。また、フィルタ22は、その内部の上方に、気水分離器22cが設けられている。気水分離器22cは、複数の波板を並設したもので、吸着液Lから離隔して設けられている。また、フィルタ22は、その上部に、外部に通じる排気管22dが設けられている。
この排気機構2は、シビアアクシデント時に、原子炉キャビティ10において冷却水により溶融物を冷却する際、原子炉格納容器100の内部に発生する水蒸気を排出するものであり、排気弁21aを開放状態とすることで、原子炉格納容器100の内部に発生する水蒸気を、排気配管21および排気管22dを介して原子炉格納容器100の外部に排出する過程で、フィルタ22により吸着液Lに通して水蒸気から放射性物質を吸着して除く。また、排気機構2は、排気弁21aを閉止状態とすることで、原子炉格納容器100の外部への水蒸気の排出を停止する。
また、本実施形態において、原子炉格納容器100は、その内部の圧力を検出する圧力計4が設けられている。
また、本実施形態の原子炉格納容器保全設備は、制御部6を有している。制御部6は、CPU(Central Processing Unit)を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、このCPUの他に、処理プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、記憶装置とを含むコンピュータシステムである。
この制御部6は、圧力計4により検出される圧力情報iAを入力する。また、制御部6は、気象情報iBを入力する。この気象情報iBは、気象庁が提供している気象情報や、国立海洋大気圏局(National Oceanic and Atmospheric Administration)が提供している気象情報であってもよいが、これらの気象情報を独自に解析しデータベース化した気象情報データベース7を有し、この気象情報データベース7から気象情報iBを入力してもよい。気象情報iBは、主に、風向き、降雨、降雪、風速、気温などを含む。また、制御部6は、立地情報データベース8から立地情報iCを入力する。この立地情報データベース8は、原子力プラントを中心とした周囲の地形、地目などをデータベース化したものである。そして、制御部6は、圧力情報iA、気象情報iB、立地情報iCに応じた排気指令iDにより排気弁21aを開閉制御する。また、制御部6は、圧力情報iA、気象情報iB、立地情報iCに応じた排気指令iDにより排気開始または排気停止を報知する。この報知は、モニタへの表示や、ブザーやランプなどで行う。この場合、報知に基づいて作業員により排気弁21aが操作される。
制御部6が出力する排気指令iDは、排気弁21aの開放タイミングである排気時期、および排気弁21aの開放時間である排気量が含まれる。この排気時期および排気量を設定するため、制御部6は、排気時期判断部61および排気量判断部62を有している。
排気時期判断部61は、圧力情報iAの入力により、原子炉格納容器100の内部の圧力の上昇傾向を予測し、原子炉格納容器100が設計上耐え得る上限圧力に至るまでの時間から排気弁21aの開放タイミングを判断する。
また、排気時期判断部61は、気象情報iBおよび立地情報iCの入力により、現時点や予測される今後の風向き、および地形や地目に基づき、排気される水蒸気が到達する場所に応じて、排気弁21aの開放タイミングを判断する。
また、排気時期判断部61は、気象情報iBの入力により、現時点や予測される今後の降雨(降雨量)、降雪(積雪量)に基づき、排気される水蒸気の降下に応じて、排気弁21aの開放タイミングを判断する。
また、排気時期判断部61は、気象情報iBの入力により、現時点や予測される今後の風速に基づき、排気される水蒸気の拡大状況に応じて、排気弁21aの開放タイミングを判断する。
また、排気時期判断部61は、気象情報iBの入力により、現時点や予測される今後の気温(気温による気流)に基づき、排気される水蒸気の拡大状況に応じて、排気弁21aの開放タイミングを判断する。
なお、排気時期判断部61は、上述した判断に重み付けを設定することが可能である。例えば、第一に、原子炉格納容器100の圧力が上限圧力を超えてしまうと、原子炉格納容器100が破壊されるおそれがあることから、排気弁21aの開放タイミングを判断する。また、例えば、第二に、風向きおよび地形や地目に基づき、排気される水蒸気が到達する場所を考慮し、排気弁21aの開放タイミングを判断する。また、例えば、第三に、雨(降雨量)、降雪(積雪量)に基づき、排気される水蒸気の降下を考慮し、排気弁21aの開放タイミングを判断する。また、例えば、第四に、風速に基づき、排気される水蒸気の拡大状況を考慮して、排気弁21aの開放タイミングを判断する。また、例えば、第五に、気温に基づき、排気される水蒸気の拡大状況を考慮して、排気弁21aの開放タイミングを判断する。
排気量判断部62は、圧力情報iAの入力により、原子炉格納容器100の内部の圧力の上昇傾向を予測し、原子炉格納容器100が設計上耐え得る上限圧力に至る範囲で、原子炉格納容器100の内部の圧力を所定圧力に低下させ得る排気弁21aの開放時間を判断する。
また、排気量判断部62は、気象情報iBおよび立地情報iCの入力により、現時点や予測される今後の風向き、および地形や地目に基づき、排気される水蒸気が到達する場所に応じて、排気弁21aの開放時間を判断する。
また、排気量判断部62は、気象情報iBの入力により、現時点や予測される今後の降雨(降雨量)、降雪(積雪量)に基づき、排気される水蒸気の降下に応じて、排気弁21aの開放時間を判断する。
また、排気量判断部62は、気象情報iBの入力により、現時点や予測される今後の風速に基づき、排気される水蒸気の拡大状況に応じて、排気弁21aの開放時間を判断する。
また、排気量判断部62は、気象情報iBの入力により、現時点や予測される今後の気温(気温による気流)に基づき、排気される水蒸気の拡大状況に応じて、排気弁21aの開放時間を判断する。
なお、排気量判断部62は、上述した判断に重み付けを設定することが可能である。例えば、排気量の少ない順で重み付けを設定する。
図3は、本実施形態に係る原子炉格納容器保全設備の動作である原子炉格納容器保全方法を示すフローチャートである。
図3は、シビアアクシデントとなった場合を示している。シビアアクシデント時では、原子炉キャビティ10に冷却水が満たされ、捕捉した溶融物を冷却する。この際、溶融物の崩壊熱により原子炉格納容器100内で水蒸気が発生する。このため、原子炉格納容器100の内部の圧力が上昇することになる。
そこで、制御部6は、圧力情報iA、気象情報iBおよび立地情報iCを取得し、これら圧力情報iA、気象情報iBおよび立地情報iCに基づいて排気時期や排気量(排気弁21aの開放時間)を判断する。
具体的に、制御部6は、圧力情報iAを取得し(ステップS1)、原子炉格納容器100の内部の圧力の上昇傾向から、原子炉格納容器100が設計上耐え得る上限圧力に至るまでの時間を予測して排気弁21aの排気時期α1を判断するとともに、原子炉格納容器100の内部の圧力を所定圧力まで低下させ得る排気量(排気弁21aの開放時間)β1を判断する(ステップS2)。
同時に、制御部6は、気象情報iBおよび立地情報iCを取得し(ステップS3)、排気に適した排気時期α2および排気量(排気弁21aの開放時間)β2を判断する(ステップS4)。
次に、排気時期α1が、排気時期α2よりも近い場合、すなわち排気時期α2が、原子炉格納容器100が設計上耐え得る上限圧力に至るまでの時間の範囲を超える場合(ステップS5:Yes)、制御部6は、圧力情報iAにより判断した排気時期α1を選択する(ステップS6)。
次に、排気量β1が、排気量β2よりも少ない場合(ステップS7:Yes)、圧力情報iAにより判断した排気量β1を選択する(ステップS8)。
そして、選択した排気時期α1および排気量β1を設定し、排気指令iDを出力する(ステップS9)。
また、ステップS7において、排気量β1が、排気量β2よりも多い場合(ステップS7:No)、制御部6は、気象情報iBおよび立地情報iCにより判断した排気量β2を選択する(ステップS10)。
そして、制御部6は、選択した排気時期α1および排気量β2を設定し、排気指令iDを出力する(ステップS11)。
一方、ステップS5において、排気時期α1が、排気時期α2よりも遠い場合、すなわち排気時期α2が、原子炉格納容器100が設計上耐え得る上限圧力に至るまでの時間の範囲内である場合(ステップS5:No)、制御部6は、気象情報iBおよび立地情報iCにより判断した排気時期α2を選択する(ステップS12)。
次に、排気量β1が、排気量β2よりも少ない場合(ステップS13:Yes)、制御部6は、圧力情報iAにより判断した排気量β1を選択する(ステップS14)。
そして、制御部6は、選択した排気時期α2および排気量β1を設定し、排気指令iDを出力する(ステップS15)。
また、ステップS13において、排気量β1が、排気量β2よりも多い場合(ステップS13:No)、制御部6は、気象情報iBおよび立地情報iCにより判断した排気量β2を選択する(ステップS16)。
そして、制御部6は、選択した排気時期α2および排気量β2を設定し、排気指令iDを出力する(ステップS17)。
なお、ステップS9、ステップS11、ステップS15、ステップS17において、作業員が排気弁21aを操作する場合、制御部6は、排気時期および排気量を設定し、排気指令iDにより報知する。
このように、本実施形態の原子炉格納容器保全設備は、炉心(燃料集合体101a)を格納する原子炉圧力容器101を気密状態で収容する原子炉格納容器100に設けられる原子炉格納容器保全設備であって、原子炉格納容器100の外部に引き出される排気配管21、および排気配管21に接続されて原子炉格納容器100の内部に発生する水蒸気から放射性物質を除くフィルタ22を有する排気機構2と、原子炉格納容器100の内部の圧力情報iA、原子炉格納容器100周辺の気象情報iBおよび立地情報iCに基づいて排気機構2による排気時期や排気量を設定する制御部6と、を備える。
この原子炉格納容器保全設備によれば、原子炉格納容器100の内部の圧力を監視しつつ、原子炉格納容器100周辺の気象状況および立地状況に応じて、排気機構2による排気時期や排気量を設定することにより、排気機構2による排気時期や排気量を、原子炉格納容器100および原子炉格納容器100周辺地域の安全性を考慮して決定することが可能になる。
また、本実施形態の原子炉格納容器保全方法は、炉心(燃料集合体101a)を格納する原子炉圧力容器101を気密状態で収容する原子炉格納容器100において、当該原子炉格納容器100の外部に引き出される排気配管21、および排気配管21に接続されて原子炉格納容器100の内部に発生する水蒸気から放射性物質を除くフィルタ22を有する排気機構2を用いた原子炉格納容器保全方法であって、原子炉格納容器100の内部の圧力情報iA、原子炉格納容器100周辺の気象情報iBおよび立地情報iCを取得する工程と、次に、圧力情報iA、気象情報iBおよび立地情報iCに基づいて排気機構2による排気時期や排気量を設定する工程と、を含む。
この原子炉格納容器保全方法によれば、原子炉格納容器100の内部の圧力を監視しつつ、原子炉格納容器100周辺の気象状況および立地状況に応じて、排気機構2による排気時期や排気量を設定することにより、排気機構2による排気時期や排気量を、原子炉格納容器100および原子炉格納容器100周辺地域の安全性を考慮して決定することが可能になる。
なお、上述した実施形態では、原子炉格納容器保全設備の適用対象を加圧水型原子炉である原子力プラントとして説明したが、沸騰水型原子炉(BWR:Boiling Water Reactor)である原子力プラントにおいて原子炉格納容器保全設備を適用することも可能である。
2 排気機構
21 排気配管
21a 排気弁
22 フィルタ
22a ノズル配管
22b 排気ノズル
22c 気水分離器
22d 排気管
4 圧力計
6 制御部
61 排気時期判断部
62 排気量判断部
7 気象情報データベース
8 立地情報データベース
10 原子炉キャビティ
100 原子炉格納容器
101 原子炉圧力容器
iA 圧力情報
iB 気象情報
iC 立地情報
iD 排気指令
L 吸着液

Claims (2)

  1. 炉心を格納する原子炉圧力容器を気密状態で収容する原子炉格納容器に設けられる原子炉格納容器保全設備であって、
    前記原子炉格納容器の外部に引き出される排気配管、および前記排気配管に接続されて前記原子炉格納容器の内部に発生する水蒸気から放射性物質を除くフィルタを有する排気機構と、
    前記原子炉格納容器の内部の圧力情報、前記原子炉格納容器周辺の気象情報および立地情報に基づいて前記排気機構による排気時期や排気量を設定する制御部と、
    を備えることを特徴とする原子炉格納容器保全設備。
  2. 炉心を格納する原子炉圧力容器を気密状態で収容する原子炉格納容器において、当該原子炉格納容器の外部に引き出される排気配管、および前記排気配管に接続されて前記原子炉格納容器の内部に発生する水蒸気から放射性物質を除くフィルタを有する排気機構を用いた原子炉格納容器保全方法であって、
    前記原子炉格納容器の内部の圧力情報、前記原子炉格納容器周辺の気象情報および立地情報を取得する工程と、
    次に、前記圧力情報、前記気象情報および前記立地情報に基づいて前記排気機構による排気時期や排気量を設定する工程と、
    を含むことを特徴とする原子炉格納容器保全方法。
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