図1、図2に示すように、パチンコ遊技機1には、遊技ホールの島構造体に取付けられる外枠(図示略)に開閉枠2(内枠2)が開閉自在に装着され、開閉枠2に開閉扉3が開閉自在に装着されている。開閉扉3に窓3aが形成され、その窓3aに透明板3bが装着されている。開閉枠2の左端部に開閉扉3の左端部が鉛直軸心回りに回動自在に支持され、開閉扉3の右端部には、開閉扉3を開閉枠2に施錠するキーシリンダ3cが装着されている。開閉枠2に遊技盤4が装着され、遊技盤4とその前側の透明板3bとの間に遊技球が流下可能な遊技領域4aが形成され、この遊技領域4aが開閉扉3により開閉される。
開閉扉3には、窓3aの下側に遊技球を貯留する貯留皿5が設けられ、その貯留皿5に演出ボタンSW6(「SW」はスイッチを意味する)が装着され、貯留皿5の右下側に発射ハンドル7が装着されている。発射ハンドル7が回動操作されると、貯留皿5から発射位置に導入された遊技球が発射され、貯留皿5に複数の遊技球が貯留されている場合には、複数の遊技球が約0.6 秒間隔で連続発射される。発射された遊技球はガイドレール8で案内され遊技領域4aの上部に導入される。
図2、図3に示すように、遊技盤4の遊技領域4aには、多数の障害釘(図示略)の他、第1始動口10、開閉式の第2始動口11aを有する始動口装置11、1対のゲート12、開閉式の大入賞口13aを有する大入賞口装置13、複数の一般入賞口14が、夫々遊技球が通過可能に図示の配置で設けられている。第1始動口10、1対のゲート12、複数の一般入賞口14には、夫々、そこに入賞した遊技球を検出する第1始動口SW10a、1対のゲートSW12a、複数の一般入賞口SW14aが付設されている。
始動口装置11は、第2始動口11a、第2始動口11aを開閉する開閉部材11b、第2始動口11aに入賞した遊技球を検出する第2始動口SW11c、開閉部材11bを開閉駆動する第2始動口SOL11d(「SOL」はソレノイドアクチュエータを意味する)を有し、第2始動口11aに遊技球が入賞不可能な閉状態と入賞可能な開状態とに第2始動口11aを作動し得る。
大入賞口装置13は、大入賞口13a、大入賞口13aを開閉する開閉部材13b、大入賞口13aに入賞した遊技球を検出する大入賞口SW13c、開閉部材13bを開閉駆動する大入賞口SOL13dを有し、大入賞口13aに遊技球が入賞不可能な閉状態と入賞可能な開状態とに大入賞口13aを作動し得る。
遊技球が入賞口10,11a,13a,14に入賞した場合、遊技球1 個の入賞につき入賞口10,11a,13a,14毎に設定された数の遊技球が貯留皿5に払出される。遊技球が始動口10,11aに入賞した場合に大当り抽選が行われ、その大当り抽選で当選した場合、通常は閉塞の大入賞口13aが複数ラウンドに亙って開閉する大当り遊技が発生する。遊技球がゲート12を通過した場合に当り抽選が行われ、その当り抽選で当選した場合、通常は閉塞の第2始動口11aが1又は複数回開閉する補助遊技が発生する。
遊技盤4にはセンタ役物15が取付けられ、このセンタ役物15に遊技演出用の画像表示器16及び可動役物装置17が装備されている。センタ役物15は、そのセンタ枠体15aが遊技盤4に比較的大きく形成されたセンタ開口部(図示略)に嵌合装着され、そのセンタ枠体15aの下部には遊技球が転動するステージ15bが形成されている。
画像表示器16は、画面をパチンコ遊技機1の前側からセンタ枠体15aの内側を通して視認可能に配置され、この画像表示器16に、大当り抽選等に基づいて大当り期待度を示唆する遊技演出の演出画像(動画)が表示される。画像表示器16の下部には、第1,第2特図保留表示部16a,16bが設けられ、この画像表示器16(特図保留表示部16a,16b)が、所定の保留表示手段に相当する。可動役物装置17は、画像表示器16に表示される特定の遊技演出の一環として作動して、可動役物17aを画像表示器4の画面前側において遊技盤4の盤面と平行な方向へ移動させる。
遊技盤4の右下部に遊技表示盤19が設けられ、この遊技表示盤19は、第1特図表示器19a、第2特図表示器19b、普図表示器19c、第1特図保留ランプ19d、第2特図保留ランプ19e、普図保留ランプ19fを備えている。尚、第1,第2特図表示器19a,19bが、所定の図柄表示手段に相当する。
第1特図表示器19aには第1特別図柄が変動可能に表示され、第1特図保留ランプ19dには第1特図保留数が表示され、その第1特図保留数は4未満の場合に第1始動口10に遊技球が入賞する毎に1加算される。第2特図表示器19bには第2特別図柄が変動可能に表示され、第2特図保留ランプ19eには第2特図保留数が表示され、その第2特図保留数は4未満の場合に第2始動口11aに遊技球が入賞する毎に1加算される。
第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第1特図保留数が1以上の場合、第2特図保留数が0の場合には、第1特図保留数が1減算されて第1特別図柄が変動開始され、その後の停止図柄で大当り抽選の結果が表示される。第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第2特図保留数が1以上の場合、第1特図保留数に関わらず、第2特図保留数が1減算されて第2特別図柄が変動開始され、その後の停止図柄で大当り抽選の結果が表示される。
普図表示器19cには普通図柄が変動可能に表示され、普図保留ランプ19fには普図保留数が表示され、その普図保留数は4未満の場合にゲート12に遊技球が入賞する毎に1加算される。普通図柄が変動停止状態で、普図保留数が1以上の場合、普図保留数が1減算されて普通図柄が変動開始され、その後の停止図柄で当り抽選の結果が表示される。
次に、パチンコ遊技機1の制御系について説明する。
図3に示すように、制御装置20は、遊技制御基板21、払出制御基板22、演出制御基板23、画像制御基板24、ランプ制御基板25を備え、これら制御基板21〜25に夫々CPUとROMとRAMを含むコンピュータを備えて構成され、演出制御基板23は更にRTC(「RTC」はリアルタイムクロックを意味する)を備えている。
遊技制御基板21のコンピュータは、第1,第2始動口SW10a,11c、1対のゲートSW12a、大入賞口SW13c、複数の一般入賞口SW14aからの信号、払出制御基板22からの制御情報を受けて、第2始動口SOL11d、大入賞口SOL13d、図柄表示器19a〜19c、図柄保留ランプ19d〜19fを制御し、払出制御基板22、演出制御基板23に制御情報を出力する。
払出制御基板22のコンピュータは、遊技制御基板21からの制御情報、払出球検出SW26b、球有り検出SW26c、満タン検出SW26dからの信号を受けて、払出モータ26aを制御し、遊技制御基板22に制御情報を出力する。演出制御基板23のコンピュータは、遊技制御基板21、画像制御基板24、ランプ制御基板25からの制御情報、演出ボタンSW6からの信号を受けて、画像制御基板24、ランプ制御基板25に制御情報を出力する。
画像制御基板24のコンピュータは、演出制御基板23からの制御情報を受けて、遊技演出用の画像表示器16、スピーカ27を制御し、演出制御基板23に制御情報を出力する。ランプ制御基板25のコンピュータは、演出制御基板23からの制御情報を受けて、遊技演出用の枠ランプ28a、盤ランプ28b、可動役物装置17を制御し、演出制御基板23に制御情報を出力する。
図4に示すように、遊技制御基板21の主にコンピュータにより、図示の各手段30〜37,40〜47,50が構成されている。
特図カウンタ手段30は、16ビット構成の所謂ハード乱数である大当り判定値(大当りカウンタ値)を、設定範囲(0 〜65535 )内で微小時間(0.1 μs )毎に順次更新し、また、8 ビット構成の所謂ソフト乱数である特図判定値(特図カウンタ値)を、設定範囲(0 〜199 )内で微小時間(4 ms )毎に順次更新する。更に、ソフト乱数であるリーチ判定値(リーチカウンタ値)と変動パターン判定値(変動パターンカウンタ値)を、夫々設定範囲内で微小時間毎に順次更新する。
特図取得手段31は、判定情報取得手段に相当し、第1特図保留数が4未満のときに遊技球が第1始動口10に入賞した場合に特図始動条件が成立して、その遊技球入賞時に特図カウンタ手段30により更新された大当り判定値、特図判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値を取得し、これらの判定値が1組の第1特図判定情報となる。また、第2特図保留数が4未満のときに遊技球が第2始動口11aに入賞した場合に特図始動条件が成立して、その遊技球入賞時に特図カウンタ手段30により更新された大当り判定値、特図判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値を取得し、これらの判定値が1組の第2特図判定情報となる。この特図取得手段31により取得された特図判定情報が特図保留記憶手段32に一旦記憶(保留)される。
特図保留消化手段33は、特図保留記憶手段32に記憶されている特図判定情報を、特図表示器19a,19bでの特別図柄の変動開始毎に順次1ずつ特図判定手段34(変動時判定手段34a)による判定に供して特図保留記憶手段32から消去(保留消化)する。その際、複数の特図判定情報が特図保留記憶手段32に記憶されている場合、それら複数の特図判定情報を特図保留記憶手段32に記憶された順番(即ち、特図取得手段31により取得された順番)で消化し、但し、第1,第2特図判定情報の両方が特図保留記憶手段32に記憶されている場合には、第2特図判定情報を第1特図判定情報よりも優先して消化する。
特図判定手段34は、特図取得手段31により取得された(特図保留記憶手段32に記憶された)特図判定情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定し、特別遊技を行うと判定した場合には、当該特別遊技中の大入賞口13aの開閉パターン、及び当該特別遊技終了後の遊技状態を判定する。
具体的に、先ず、特図判定情報の大当り判定値に基づいて、特別遊技である大当り遊技を行うか否かを、また、大当り遊技と部類が異なる特別遊技である小当り遊技を行うか否かを判定する。この場合、図5に示すように、大当り判定テーブルとして低確テーブルと高確テーブルの何れかを用いて判定する。
低確テーブルを用いる場合、大当り判定値が約1/320 の割合で大当り特定値(3,247 ・・・)の何れかと一致する場合に、大当り遊技を行うと判定し、高確テーブルを用いる場合、大当り判定値が約10/320の割合で大当り特定値(3,7 ・・・)の何れかと一致する場合に、大当り遊技を行うと判定し、低確テーブルと高確テーブルの何れを用いる場合でも、大当り判定値が約3/320 の割合で小当り特定値(4,44・・・)の何れかと一致する場合に、小当り遊技を行うと判定する。
大当り遊技を行うと判定した場合には、次に、その大当り判定値と組の特図判定値に基づいて、複数種類の大当り図柄(図6に示す8種類の大当り図柄A〜H)の何れか1つを選択する。ここで、第1特図判定情報となる特図判定値に対しては、図6に第1図柄選択テーブルで示す選択率で図柄選択を行い、第2特図判定情報となる特図判定値に対しては、図6に第2図柄選択テーブルで示す選択率で図柄選択を行う。そして、選択された大当り図柄によって、当該特別遊技中の大入賞口13aの開閉パターン、及び当該特別遊技終了後の遊技状態が決定される。
特図表示制御手段35は、図柄表示制御手段に相当し、特図判定手段34による判定結果に基づいて、特図保留消化手段33により第1特図判定情報が消化されたことを契機に、第1特図表示器19aに第1特別図柄を変動表示させた後に当該判定結果を示す判定図柄を停止表示させ、特図保留消化手段33により第2特図判定情報が消化されたことを契機に、第2特図表示器19bに第2特別図柄を変動表示させた後に当該判定結果を示す判定図柄を停止表示させる。
特図判定手段34により大当り遊技を行うと判定された場合には、選択された大当り図柄A〜Hの何れか1つを停止表示させ、小当り遊技を行うと判定された場合には、小当り図柄を停止表示させ、特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行わないと判定された場合には、ハズレ図柄を停止表示させる。
ここで、特図表示制御手段35により特別図柄が変動表示されているときに特図始動条件が成立することにより、特図保留記憶手段32に特図取得手段31により取得された特図判定情報が記憶される。但し、特図表示制御手段35により特別図柄が変動表示されていないときでも特図始動条件が成立することにより、特図保留記憶手段32に特図取得手段31により取得された特図判定情報が記憶され、更に、その特図判定情報が直ちに変動時判定手段34aによる判定に供する場合にも一時記憶される。
ここで、特図判定手段34において、変動時判定手段34aが、特図表示制御手段35により特別図柄が変動表示される際、当該特別図柄の変動に対応する特図判定情報、つまり特図保留消化手段33により消化された特図判定情報に基づいて、前記の判定を行う。つまり、特図表示制御手段35は、変動時判定手段34aによる判定結果に基づいて、特別図柄を変動表示させた後に停止表示させる制御を行う。
また、特図判定手段34において、事前判定手段34bは、特図取得手段31により特図判定情報が取得された際、特図保留記憶手段32に記憶された特図判定情報、つまり後に特図保留消化手段33により消化される(変動時判定手段34aにより判定される)特図判定情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定を含む変動時判定手段34aと同等の判定を事前に行う。
特別遊技実行手段36は、特図判定手段34により特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行うと判定された場合、特図表示制御手段35により、その判定結果を示す判定図柄(大当り図柄、小当り図柄)が停止表示された後、大入賞口13aを開閉させる遊技者にとって有利な特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行う。図7に示すように、大当り遊技中の大入賞口13aの開閉パターンは、大当り図柄の種類に応じて図示のように設定され、小当り遊技中の大入賞口13aの開閉パターンは、大当り図柄D,E,G,Hに対応する開閉パターンと同様に設定される。
具体的に、16R(ラウンド)長期開放では、大入賞口13aが16Rに亙って開閉され、各ラウンドは、大入賞口13aを開放して開始後、大入賞口13aに遊技球が例えば10個入賞する、或いは例えば30秒経過するR終了条件が成立すると、大入賞口13aを閉塞して終了する。8 R長期開放では、大入賞口13aが8 Rに亙って開閉され、各ラウンドは開始後、16R長期開放と同様のR終了条件が成立すると終了する。8 R短期開放では、大入賞口13aが8 Rに亙って開閉され、各ラウンドは開始後、例えば0.1 秒経過するR終了条件が成立すると終了する。
確率設定手段37は、特図判定手段34により特別遊技(大当り遊技)を行うと判定される確率を、図5に示す低確テーブルを用いて低確率(約1/320 )にするか、図5に示す高確テーブルを用いて高確率(約10/320)にするかを択一的に設定する。
一方、普図カウンタ手段40は、8 ビット構成のソフト乱数である当り判定値(当りカウンタ値)を、設定範囲(0 〜199 )内で微小時間(4 ms )毎に順次更新し、また、8 ビット構成の所謂ソフト乱数である普図判定値(普図カウンタ値)を、設定範囲(0 〜9 )内で微小時間(4 ms )毎に順次更新する。
普図取得手段41は、普図保留数が4未満のときに遊技球がゲート12を通過した場合に普図始動条件が成立して、その遊技球通過時に普図カウンタ手段40により更新された当り判定値と普図判定値を取得し、これら両判定値がペアで普図判定情報となる。この普図取得手段41により取得された普図判定情報が普図保留記憶手段42に一旦記憶(保留)される。
普図保留消化手段43は、普図保留記憶手段42に記憶されている普図判定情報を普図表示器19cでの普通図柄の変動開始毎に順次1ずつ普図判定手段44による判定に供して普図保留記憶手段42から消去(保留消化)する。その際、複数の普図判定情報が普図保留記憶手段42に記憶されている場合、それら複数の普図判定情報を普図保留記憶手段42に記憶された順番(即ち、普図取得手段41により取得された順番)で消化する。
普図判定手段44は、普図取得手段41により取得された(普図保留記憶手段42に記憶された)普図判定情報に基づいて、詳しくは、普通図柄が変動表示される際、当該普通図柄の変動に対応する普通判定情報、つまり普図保留消化手段43により消化された普図判定情報に基づいて、補助遊技を行うか否かを判定する。
具体的に、先ず、普図判定情報の当り判定値に基づいて、補助遊技を行うか否か判定する。補助遊技を行うと判定した場合には、次に、その当り判定値とペアの普図判定値に基づいて、複数種類の当り図柄(図9に示す2種類の当り図柄a,b)の何れか1つを選択する。ここで、図9に示す選択率で図柄選択を行う。
普図表示制御手段45は、普図判定手段44による判定結果に基づいて、普図保留消化手段43により普図判定情報が消化されたことを契機に、普図表示器19cに普通図柄を変動表示させた後に当該判定結果を示す判定図柄を停止表示させる。普図判定手段44により補助遊技を行うと判定された場合には、選択された当り図柄a,bの何れかを停止表示させ、補助遊技を行わないと判定された場合には、ハズレ図柄を停止表示させる。
ここで、普図表示制御手段45により普通図柄が変動表示されているときに普図始動条件が成立することにより、普図保留記憶手段42に普図取得手段41により取得された普図判定情報が記憶される。但し、普図表示制御手段45により普通図柄が変動表示されていないときでも普図始動条件が成立することにより、普図取得手段41により取得された普図判定情報が記憶され、更に、その普図判定情報が直ちに普図判定手段44による判定に供する場合にも一時記憶される。
補助遊技実行手段46は、普図判定手段44により補助遊技を行うと判定された場合、普図表示制御手段45により、その判定結果を示す判定図柄(当り図柄)が停止表示された後、第2始動口11aを開閉させる補助遊技を行う。図8、図9に示すように、補助遊技中の第2始動口11aの開閉パターンは、当り図柄の種類、及び補助遊技作動モードに応じて図示のように設定される。
補助遊技設定手段47は、図8に示すように、補助遊技作動モードとして、第2始動口11aを開状態に作動させ難い低作動モードと、第2始動口11aを開状態に作動させ易い高作動モードの何れかを択一的に設定する。
具体的に、低作動モードでは、普図判定手段44により補助遊技を行うと判定される当り確率が1/10、普図表示器19cでの普通図柄の普図変動時間が12秒、補助遊技中の第2始動口11aの開閉パターンが0.1 秒×1 回又は0.1 秒×1 回+5.6 秒×1 回に設定され、高作動モードでは、当り確率が10/10 、普図変動時間が0.5 秒、補助遊技中の第2始動口11aの開閉パターンが1.0 秒×6 回又は2.0 秒×3 回に設定される。
遊技状態設定手段50は、複数種類の遊技状態(図10に示す4種類の通常遊技状態、時短遊技状態、潜確遊技状態、確変遊技状態)の何れか1つを択一的に設定する。尚、電源投入時には前回の電源遮断時に設定されていた遊技状態を継続的に設定し、電源投入時に所謂RAMクリアが実行された場合には通常遊技状態を設定する。
図10に示すように、通常遊技状態、時短遊技状態が設定された場合、確率設定手段37により大当り確率が低確率に設定され、潜確遊技状態、確変遊技状態が設定された場合、確率設定手段37により大当り確率が高確率に設定される。また、通常遊技状態、潜確遊技状態が設定された場合、補助遊技設定手段46により補助遊技作動モードが低作動モードに設定され、時短遊技状態、確変遊技状態が設定された場合、補助遊技設定手段46により補助遊技作動モードが高作動モードに設定される。
遊技状態設定手段50は、特別遊技実行手段36により大当り遊技が行われた場合、その大当り遊技終了後の遊技状態を図7に示すように設定変更する。即ち、特図表示器19a,19bに大当り図柄A〜Cの何れかが停止表示されて、所謂「確変大当り」になった場合、16R長期開放又は8 R長期開放となる当該大当り遊技終了時から確変遊技状態が設定され、大当り図柄A,Bの停止時には、特図表示器19a,19bでの特別図柄の特図変動回数が10000 回に達すると、通常遊技状態へ移行させ、大当り図柄Cの停止時には、先ず、特図変動回数が50回に達すると、潜確遊技状態へ移行させ、更に、特図変動回数が10000 回に達すると、通常遊技状態へ移行させる。
特図表示器19a,19bに大当り図柄Dが停止表示されて、所謂「突確大当り」になった場合、8 R短期開放となる当該大当り遊技終了時から確変遊技状態が設定され、特図変動回数が10000 回に達すると、通常遊技状態へ移行させる。特図表示器19a,19bに大当り図柄Eが停止表示されて、所謂「潜確大当り」になった場合、8 R短期開放となる当該大当り遊技終了時から潜確遊技状態(又は確変遊技状態)が設定され、特図変動回数が10000 回に達すると、通常遊技状態へ移行させる。
特図表示器19a,19bに大当り図柄Fが停止表示されて、所謂「通常大当り」になった場合、8 R長期開放となる当該大当り遊技終了時から時短遊技状態が設定され、特図変動回数が50回に達すると、通常遊技状態へ移行させる。特図表示器19a,19bに大当り図柄G,Hの何れかが停止表示されて、所謂「突通大当り」になった場合、大当り図柄Gの停止時には、8 R短期開放となる当該大当り遊技終了時から時短遊技状態が設定され、特図変動回数が50回に達すると、通常遊技状態へ移行させ、大当り図柄Hの停止時には、8 R短期開放となる当該大当り遊技終了時から通常遊技状態が設定される。尚、特図表示器19a,19bに小当り図柄が停止表示されても遊技状態は変更されない。
図4に示すように、演出制御基板23、画像制御基板24、ランプ制御基板25の主にコンピュータにより、図示の各手段60〜62,65〜67が構成されている。
保留表示制御手段60は、特図保留記憶手段32に記憶された第1特図判定情報に対応する第1特図保留図柄を第1特図保留数と相当数、画像表示器16の第1特図保留表示部16aに表示させ、特図保留記憶手段32に記憶された第2特図判定情報に対応する第2特図保留図柄を第2特図保留数と相当数、画像表示器16の第2特図保留表示部16bに表示させる。図2では、3個の第1特図保留図柄「○」が第1特図保留表示部16aに表示され、1個の第2特図保留図柄「●」が第2特図保留表示部16bに表示されている。
この保留表示制御手段60において、遊技状態設定手段50により通常遊技状態又は潜確遊技状態が設定されているとき(或いは、確変遊技状態又は時短遊技状態が設定されているときでもよい)、特殊保留表示判定手段61は、事前判定手段34bによる判定結果に基づいて、第1特図保留図柄を特殊な保留図柄にするか否かを判定し、特殊保留表示判定手段61により第1特図保留図柄を特殊な保留図柄にしないと判定された場合、第1特図保留図柄を通常態様で表示させ、特殊保留表示判定手段61により第1特図保留図柄を特殊な保留図柄にすると判定された場合、特殊保留表示制御手段62が、第1特図保留図柄を通常態様とは異なる特殊態様で表示させる。
具体的に、図11に示すように、通常態様の第1特図保留図柄としては、1種類の通常保留アイコン「○」が設定され、特殊態様の第1特図保留図柄としては、3種類の第1特殊保留アイコン「△」、第2特殊保留アイコン「□」、第3特殊保留アイコン「☆」が設定されている。
特殊保留表示判定手段61は、特図取得手段31により取得された第1特図判定情報が特図保留記憶手段32に記憶されたときに、その第1特図判定情報に対して行われた事前判定手段34bによる判定結果を受けて、図11に示す第1〜第3選択テーブルの何れか1つを用いて、その選択テーブルに示す図示の選択率により、表示される保留アイコンの種類(「○」「△」「□」「☆」の何れか1つ)を結果的に選択する。
事前判定手段34bにより、特別遊技を行うと判定された場合には第1選択テーブルが用いられ、特別遊技を行わないと判定されたが、大当り期待度が比較的高くなる判定が行われた場合には第2選択テーブルが用いられ、大当り期待度が比較的低くなる判定が行われた場合には第3選択テーブルが用いられる。特殊保留表示制御手段62は、特殊保留表示判定手段61により選択された種類の保留アイコンを表示させる。
ここで、図12に示すように、画像表示器16の第1保留表示部16aには、4つのアイコン表示部16a-1〜16a-4が左右に並設され、保留表示制御手段60は、第1特図保留数をMとした場合、M個の保留アイコンをアイコン表示部16a-1〜16a-Mに表示させる。同様に、画像表示器16の第2保留表示部16bには、4つのアイコン表示部16b-1〜16b-4が左右に並設され、保留表示制御手段60は、第2特図保留数をNとした場合、N個の保留アイコンをアイコン表示部16b-1〜16b-Nに表示させる。
特に、保留表示制御手段60は、特殊保留表示制御手段62により特殊保留アイコンが表示されているとき、特図保留記憶手段32に記憶されている第1特図判定情報において、表示された特殊保留アイコンに係る第1特図判定情報が特図保留消化手段33により消化される順番(即ち、特図取得手段31により取得された順番)が判るように、保留アイコンを画像表示器16の第1特図保留表示部16aに表示せる。
図13に示すように、第1特殊保留アイコン「△」の表示に関して、(1)の表示では第1特殊保留アイコンに係る第1特図判定情報の消化順番が4番目であり、(1)の表示へは(1-1)の表示状態から第1特殊保留アイコンに係る第1特図判定情報が取得記憶されると移行する。(2)の表示では第1特殊保留アイコンに係る第1特図判定情報の消化順番が3番目であり、(2)の表示へは(2-1)の表示状態から第1特殊保留アイコンに係る第1特図判定情報が取得記憶されると、或いは(1)の表示状態から第1特殊保留アイコンに係らない1つの第1特図判定情報が消化されると移行する。
(3)の表示では第1特殊保留アイコンに係る第1特図判定情報の消化順番が2番目であり、(3)の表示へは(3-1)の表示状態から第1特殊保留アイコンに係る第1特図判定情報が取得記憶されると、或いは(2)の表示状態から第1特殊保留アイコンに係らない1つの第1特図判定情報が消化されると移行する。(4)の表示では第1特殊保留アイコンに係る第1特図判定情報の消化順番が1番目であり、(4)の表示へは(4-1)の表示状態から第1特殊保留アイコンに係る第1特図判定情報が取得記憶されると、或いは(3)の表示状態から第1特殊保留アイコンに係らない1つの第1特図判定情報が消化されると移行する。尚、(5)の表示へは(4)の表示状態から第1特殊保留アイコンに係る第1特図判定情報が消化されると移行する。
また、図14に示すように、第1特殊保留アイコン「△」の表示に関して、(1)の表示状態から1つの第1特図判定情報が取得記憶されると(1-1)の表示へ移行する。(2)の表示状態から1つの第1特図判定情報が取得記憶される毎に(2-1)→(2-2)の表示へ順次移行する。(3)の表示状態から1つの第1特図判定情報が取得記憶される毎に(3-1)→(3-2)→(3-3)の表示へ順次移行する。
尚、第2特殊保留アイコン「□」、第3特殊保留アイコン「☆」の表示に関しては、第1特殊保留アイコン「△」に関して図13と図14を用いて説明した前記記載内容において、「第1特殊保留アイコン」「△」を「第2特殊保留アイコン」「□」に、「第3特殊保留アイコン」「☆」に夫々代えたものとなり、図示、並びに詳細な説明は省略する。
ここで、保留表示制御手段60において、遊技状態設定手段50により確変遊技状態又は時短遊技状態が設定されているとき(或いは、通常遊技状態又は潜確遊技状態が設定されているときでもよい)、特殊保留表示判定手段61は、事前判定手段34bによる判定結果に基づいて、第2特図保留図柄を特殊な保留図柄にするか否かを判定し、特殊保留表示判定手段61により第2特図保留図柄を特殊な保留図柄にしないと判定された場合、第2特図保留図柄を通常態様で表示させ、特殊保留表示判定手段61により第2特図保留図柄を特殊な保留図柄にすると判定された場合、特殊保留表示制御手段62が、第2特図保留図柄を通常態様とは異なる特殊態様で表示させるようにしてもよい。
この場合、図示省略するが、具体的に、通常態様の第2特図保留図柄としては、1種類の通常保留アイコン「●」が設定され、特殊態様の第2特図保留図柄としては、3種類の第1特殊保留アイコン「▲」、第2特殊保留アイコン「■」、第3特殊保留アイコン「★」が設定されている。尚、この通常保留アイコン「●」、第1,第2,第3特殊保留アイコン「▲」「■」「★」の表示に関しては、前記記載内容において、「○」「△」「□」「☆」を「●」「▲」「■」「★」に夫々代えたものとなる。
ここで、特殊保留表示判定手段61において、判定規制手段61aが、特殊保留表示制御手段62により保留図柄が特殊態様で表示されているときには、当該特殊態様で表示されている保留図柄以外の保留図柄を特殊な保留図柄にする判定をしないように規制する。つまり、2個以上の特殊な保留図柄が同時に表示されないようになる。
次に、遊技演出実行手段65は、特図判定手段34による判定結果に基づいて、特図表示制御手段35により特図表示器19a,19bに特別図柄が変動表示されているときに、演出機器69を用いてその画像表示器16での表示を主体に音や光を出力して遊技演出(変動演出)を行う。尚、演出機器69は、画像表示器16、可動役物装置17、スピーカ27、ランプ28a,28bにより構成され、遊技演出実行手段65に含まれるものとする。
この遊技演出実行手段65において、遊技状態設定手段50により通常遊技状態又は潜確遊技状態が設定されているとき、保留記憶手段31に記憶された第1特図判定情報に基づいて行われた事前判定手段34bによる判定結果に基づいて、特別遊技演出実行判定手段66が、先読み変動演出を行うか否かを判定し、特別遊技演出実行判定手段66により先読み変動演出を行うと判定された場合、その判定対象とされた第1特図判定情報が特図保留記憶手段32により記憶された時以前に記憶された第1特図判定情報に基づいて特図表示制御手段35により第1特別図柄が変動表示されているとき、特別遊技演出実行手段67が、通常変動演出とは異なる先読み変動演出を行う。
具体的に、図15に示すように、遊技演出(変動演出)としては、複数種類の通常変動演出(通常変動演出1,2・・・)、複数種類の第1先読み変動演出(第1先読み変動演出1,2・・・)、複数種類の第2先読み変動演出(第2先読み変動演出1,2・・・)が設定されている。
特別遊技演出実行判定手段66は、先読み変動演出を行うと判定する場合に連続先読み変動演出(特別遊技演出)と非連続先読み変動演出の何れを行うかを判定し、図16に示すように、この判定に基づく連続先読み変動演出、非連続先読み変動演出の実行率は、事前判定手段34bにより、特別遊技を行うと判定された場合には第1テーブルにより規定され、特別遊技を行わないと判定されたが、大当り期待度が比較的高くなる判定が行われた場合には第2テーブルにより規定され、大当り期待度が比較的低くなる判定が行われた場合には第3テーブルにより規定される。
特別遊技演出実行手段67は、特別遊技演出実行判定手段66により連続先読み変動演出を行うと判定された場合、事前判定手段34bによる判定結果に基づいて、特図表示制御手段35により特別図柄が所定回数連続的に変動表示されているときに、当該所定回数の特別図柄の変動表示にわたって、通常演出とは異なる第1先読み変動演出を1回行った後に第2特別遊技演出を1又は複数回行う連続先読み変動演出(特別遊技演出)を行い、この場合、複数種類の第1先読み変動演出の何れかと複数種類の第2先読み変動演出の何れかを選択して行う。また、特別遊技演出実行判定手段66により連続先読み変動演出を行うと判定された場合に対象とされた特図判定情報に基づいて特図表示制御手段35により特別図柄が変動表示されるときまで、連続先読み変動演出を続けて行う。
また、特別遊技演出実行判定手段66により非連続先読み変動演出を行うと判定された場合、事前判定手段34bによる判定結果に基づいて、通常演出とは異なる第1先読み変動演出を1回行った後に通常変動演出を行う非連続先読み変動演出を行い、この場合、複数種類の第1先読み変動演出の何れかと複数種類の通常変動演出の何れかが選択され行われる。尚、特別遊技演出実行判定手段66により連続先読み変動演出、非連続先読み変動演出を行わないと判定された場合、複数種類の通常変動演出の何れかを選択して行う。
ここで、画像表示器16に表示される通常変動演出、先読み変動演出(第1,第2先読み変動演出)、連続先読み変動演出、非連続先読み変動演出について具体的に説明する。
図17に示すように、通常変動演出では、画像表示器16の中央部部分に、横方向に並設された比較的大きな3つの図柄表示部16cが設定され、これら図柄表示部16cに、(1)3つの演出図柄(例えば「123」)が停止状態から、(2)3組の演出図柄列が縦スクロールにて変動した後、(3)先ず、左側の演出図柄列「X」が変動停止し、(4)次に、右側の演出図柄列「Y」が変動停止し、(5)最後に、中央の演出図柄列「Z」が変動停止して、3つの演出図柄「XZY」が特図判定手段34による判定結果を示す報知図柄列として停止する。
例えば、「X」「Y」「Z」は、夫々、「0」〜「9」の可変値であり、基本的に、特図表示器19a,19bに大当り図柄が停止表示されると、(5)3つの演出図柄「XZY」が同一図柄となる報知図柄列で停止する。また、画像表示器16には、演出図柄とは別に、通常変動演出専用の画面(動画を含む)が表示される。(4)演出図柄「XY」が同一図柄で停止して所謂リーチになった場合、その後、(5)3つの演出図柄「XZY」が停止する迄の間、画像表示器16に大当り期待度を示唆する発展演出が表示される。
図18に示すように、第1先読み変動演出では、図柄表示部16cに、(1)前回の通常変動演出の終了時に3つの演出図柄(例えば「123」)が停止状態から、(2)3組の演出図柄列が縦スクロールにて変動した後、(3)先ず、左側の演出図柄列として特別図柄「襖」が変動停止し、(4)次に、右側の演出図柄列として特別図柄「襖」が変動停止する。
(5)最後に、中央の演出図柄列として特別図柄「襖」が変動停止し、画像表示器16に、(6)その直後、シャッター(襖)が閉じるように表示され、すると、次に、第2先読み変動演出が行われ、即ち連続先読み変動演出(特別遊技演出)が行われることになる。或いは、(7)最後に、中央の演出図柄列「Z」が変動停止し、すると、次に、通常変動演出が行われ、即ち非連続先読み変動演出(ガセ演出)が行われることになる。
図19に示すように、第2先読み変動演出では、画像表示器16に、(1)前回の第1先読み変動演出の終了時にシャッター(襖)が表示された状態から、(2)シャッター(襖)が開くように表示されて、画像表示器16の右端側部分に、縦方向に並設された比較的小さな3つの図柄表示部16dが設定され、これら図柄表示部16bに、3組の演出図柄列が横スクロールにて変動する。
その後、(3)先ず、上側の演出図柄列「X」が変動停止し、(4)次に、下側の演出図柄列「Y」が変動停止し、(5)最後に、中央の演出図柄列「Z」が変動停止して、3つの演出図柄「XZY」が特図判定手段34による判定結果を示す報知図柄列として停止する。また、画像表示器16には、演出図柄とは別に、第2先読み変動演出専用の画面(動画を含む)が表示される。(4)演出図柄「XY」が同一図柄で停止して所謂リーチになった場合、その後、(5)3つの演出図柄「XZY」が停止する迄の間、画像表示器16に大当り期待度を示唆する発展演出が表示される。
第2先読み変動演出の終了後、続けて第2先読み変動演出を行う場合には、(5)前回の第2先読み変動演出の終了時に3つの演出図柄「XZY」が停止状態から、再度、図柄表示部16dに、(6)演出図柄列が横スクロールにて変動する。その後、同様に、(7)上側の演出図柄列「X」が変動停止し、図示省略するが、下側の演出図柄列「Y」、中央の演出図柄「Z」が順次変動停止して、(8)3つの演出図柄「XZY」が停止する。
第2先読み変動演出の終了後、通常変動演出を行う場合には、画像表示器16に、(9)第2先読み変動演出の終了時にシャッター(襖)が閉じるように表示され、(10)その後、シャッター(襖)が開くように表示されて、画像表示器16の中央部部分に3つの図柄表示部16cが設定され、これら図柄表示部16cに、3組の演出図柄列が縦スクロールにて変動する。その後、(11)先ず、上側の演出図柄列「X」が変動停止し、以降、前記同様の図17に示す表示が行われる。
ここで、特別遊技演出実行判定手段66により先読み変動演出を行うと判定された場合に対象とされた第1特図判定情報と、特殊保留表示判定手段61により保留図柄を特殊な保留図柄にすると判定された場合に対象とされた第1特図判定情報とが、同じ特図判定情報となる場合がある。
つまり、特別遊技演出実行手段67が、特殊保留表示制御手段62により保留図柄が特殊態様(特殊保留アイコン)で表示されている場合、当該特殊態様で表示されている保留図柄に係る特図判定情報が特図保留記憶手段32により記憶された時以前に記憶された特図判定情報に基づいて特図表示制御手段35により特別図柄が変動表示されているときに、通常遊技演出とは異なる特別遊技演出を行うことが可能である。
ところで、特別遊技演出実行手段67において、保留図柄態様判定手段67aが、特殊保留表示制御手段62により保留図柄が特殊態様で表示されているか否かを判定し、特別遊技演出選択手段67bが、保留図柄態様判定手段67aによる判定結果に基づいて、特図表示制御手段35による第1所定回数の特別図柄の変動表示にわたって行われる第1特別遊技演出(連続先読み変動演出)又は第1所定回数よりも少ない第2所定回数の特別図柄の変動表示にわたって行われる第2特別遊技演出(連続先読み変動演出)を選択する。
ここで、特別遊技演出選択手段67bは、特別遊技演出実行判定手段66により先読み変動演出を行うと判定された場合に対象とされた第1特図判定情報が特図保留記憶手段32に記憶された時以前に記憶されている第1特図判定情報の数(以下、残第1特図判定情報数と記す)が設定数(3)以上の場合、保留図柄が特殊態様で表示されていないときに第1特別遊技演出を選択し、保留図柄が特殊態様で表示されているときに第2特別遊技演出を選択する。そして、回数別特別遊技演出実行手段67cが、特別遊技演出選択手段67bにより選択された第1特別遊技演出又は第2特別遊技演出を行う。
特別遊技演出選択手段67bでは、具体的に、図20に示す3種類のテーブルの何れかを用いて、先読み変動演出の連続実行回数を設定する。尚、残第1特図判定情報数が1以下の場合、連続先読み変動演出(特別遊技演出)は行われないものとする。(1)残第1特図判定情報数=2の場合、特殊保留アイコンの表示が有る場合にも無い場合にも、連続実行回数;2が100 %の割合で設定される。
(2)残第1特図判定情報数=3の場合、特殊保留アイコンの表示が有る場合には、連続実行回数;2が100 %の割合で設定され、特殊保留アイコンの表示が無い場合には、連続実行回数;3が100 %の割合で設定される。ここで、先読み変動演出の連続実行回数;3となる連続先読み変動演出が第1特別遊技演出に相当し、先読み変動演出の連続実行回数;2となる連続先読み変動演出が第2特別遊技演出に相当する。
(3)残第1特図判定情報数=4の場合、特殊保留アイコンの表示が有る場合には、連続実行回数;2が100 %の割合で設定され、特殊保留アイコンの表示が無い場合には、連続実行回数;3が40%の割合で設定され、連続実行回数;4が60%の割合で設定される。ここで、先読み変動演出の連続実行回数;3又は4となる連続先読み変動演出が第1特別遊技演出に相当し、先読み変動演出の連続実行回数;2となる連続先読み変動演出が第2特別遊技演出に相当する。
次に、図4に示す各手段30〜37,40〜47,50,60〜62,65〜67の機能を達成するために、制御装置20(遊技制御基板21、演出制御基板23の各コンピュータ)が実行する主要な処理についてフローチャートに基づいて説明する。
図21に示すように、遊技制御基板21のコンピュータが実行するタイマ割込処理は微小時間(4 ms )毎に開始され、そのタイマ割込処理において、乱数更新処理(S1)、スイッチ処理(S2)、図柄処理(S3)、電動役物処理(S4)、賞球処理(S5)、出力処理(S6)が順次実行される。
図22に示すように、S2の始動口SW処理では、第1始動口SW10aがオンの場合(S11;Yes )、第1特図保留数U1が4未満の場合に(S12;Yes )、第1特図保留数U1がU1+1に加算され(S13)、大当り判定値、図柄判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値(第1特図判定情報)が取得・格納され(S14)、次に、事前判定処理(S15)が実行され、第1特図保留数増加コマンドがセットされる(S16)。
第2始動口SW11cがオンの場合(S17;Yes )、第2特図保留数U2が4未満の場合に(S18;Yes )、第2特図保留数U2がU2+1に加算され(S19)、大当り判定値、図柄判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値(第2特図判定情報)が取得・格納され(S20)、次に、事前判定処理(S21)が実行され、第2特図保留数増加コマンドがセットされる(S22)。
S15、S21の事前判定処理では、基本的に、次に説明するS3の特別図柄処理のS38とS39と同等の処理が行われ、S16、S22では、S15、S21の事前判定処理の判定結果に関する情報を含む特図保留数増加コマンドがセットされる。尚、S16、S22でセットされたコマンド、及び、その他のステップでセットされたコマンドについては、S6の出力処理により演出制御基板23に送信される。
図23に示すように、S3の特別図柄処理では、当り遊技フラグ(大当り遊技フラグや小当り遊技フラグ)がON(つまり、大当り遊技や小当り遊技が実行中)でない場合(S31;No)、特別図柄が変動中でない場合に(S32;No)、第2特図保留数U2が1以上か否か判定される(S33)。S32の判定がYes の場合、つまり、特別図柄が変動中である場合には、S42へ移行する。
S33の判定がYes の場合、第2特図保留数U2がU2−1に減算され(S34)、S33の判定がNoの場合、第1特図保留数U1が1以上か否か判定される(S35)。S35の判定がYes の場合、第1特図保留数U1がU1−1に減算され(S36)、S35の判定がNoの場合、客待ち設定処理(S46)が実行される。S34又はS36の実行後、客待ちフラグがOFFにされ(S37)、大当り判定処理(S38)が実行され、続いて、変動パターン選択処理(S39)が実行される。
図24に示すように、S38の大当り判定処理では、先ず、大当り判定値処理(S51)が実行され、ここで、特図保留記憶手段32に記憶されている特図判定情報のうち消化優先順位が最も高い特図判定情報の大当り判定値が、図5等を用いて説明したように、大当り特定値か否か判定されることで、大当りか否か判定される(S52) 。S52の判定がYes の場合、図柄判定値処理(S53)が実行され、ここで、前記大当り判定値と組の図柄判定値に基づいて、図6等を用いて説明したように、大当り図柄が複数種類の大当り図柄の中から選択設定される(S54)。
S52の判定がNoの場合、前記大当り判定値が、図5等を用いて説明したように、小当り特定値か否か判定されることで、小当りか否か判定される(S55)。S55の判定がYes の場合、小当り図柄が設定され(S56)、S55の判定がNoの場合、ハズレ図柄が設定される(S57)。尚、この大当り判定処理に供された特図判定情報は、特図保留記憶手段42から消去(消化)される。
図24に示すように、S38の大当り判定処理の実行後、S39の変動パターン選択処理では、S38(S54又はS56又はS57)で設定された図柄、及び、S52において大当りか否かの判定に供された大当り判定値と組のリーチ判定値、変動パターン判定値に基づいて、変動パターン(変動時間)が選択設定される。その後、第1又は第2特別図柄が変動開始され(S40)、S38で設定された特別図柄とS39で設定された変動パターン(変動時間)の情報を含む特図変動開始コマンドがセットされる(S41)。
次に、S39で設定された変動時間が経過した場合(S42;Yes )、第1又は第2特別図柄が変動停止され(S43)、ここで、S38で設定された図柄が第1又は第2特図表示器19a又は19bに表示される。続いて、特図変動停止コマンドがセットされ(S44)、停止中処理(S45)が実行される。尚、S45の停止中処理において、遊技状態に関する処理が実行される。
その後、S4の大入賞口処理において、当りフラグがONの場合、図7等を用いて説明したように、大当りの場合には、大当り図柄の種類に応じて、16R長期開放、8 R長期開放、8 R短期開放の何れかの開閉パターンにて大入賞口13aを開放する大当り遊技が実行され、小当りの場合には、8 R短期開放の開閉パターンにて大入賞口13aを開放する小当り遊技が実行される。尚、大当り遊技終了後に、大当り図柄の種類に応じた遊技状態を設定する遊技状態設定処理が実行される。
図25に示すように、演出制御基板23のコンピュータが実行するタイマ割込処理は微小時間(4 ms )毎に開始され、そのタイマ割込処理において、コマンド受信処理(S101)、演出ボタン処理(S102)、コマンド送信処理(S103)が順次実行される。
図26に示すように、S101のコマンド受信処理では、保留数増加コマンドを受信か否か判定され(S111)、S111の判定がYes の場合、保留数加算処理(S112)が実行され、続いて、保留数加算時先読み関連処理(S113)が実行され、その後、保留数増加コマンドがセットされる(S114)。尚、S114でセットされたコマンド、及び、その他のステップでセットされたコマンドについては、S103のコマンド送信処理により画像制御基板24、ランプ制御基板25に送信される。
図27に示すように、S113の保留数加算時先読み関連処理では、先ず、通常遊技状態又は潜確遊技状態か否か判定され(S131)、S131の判定がYes の場合、受信した保留数増加コマンドが解析され(S132)、その解析された情報に基づいて、図11等を用いて説明したように、保留アイコンの種類が選択される(S133)。その後、特殊保留アイコンを選択か否か判定され(S134)、S134の判定がYes の場合、画像表示器16に特殊保留アイコンが既に表示されているか否か、つまり、特殊保留アイコン表示フラグF1=1か否か判定される(S135)。
S135の判定がNoの場合、連続先読み変動演出が実行中又は実行予定か否か、つまり、連続先読み変動演出実行フラグF2=1か否か判定される(S136)。S136の判定がNoの場合、選択された特殊保留アイコンを表示と判定され(S137)、特殊保留アイコン表示フラグF1に1がセットされ(S138)、S114では、その判定結果の情報を含む保留数増加コマンドがセットされる。S135又はS136の判定がYes の場合、選択された特殊保留アイコンが、その選択対象となった特図判定情報に対応付けて記憶される(S139)。
S131又はS134の判定がNoの場合、或いはS138又はS139の実行後、図28に示すように、連続先読み変動演出実行フラグF2=1か否か判定され(S141)、S141の判定がYes の場合、リターンする。S141の判定がNoの場合、図16等を用いて説明したように、連続先読み変動演出の実行有無が判定される(S142)。次に、連続先読み変動演出を実行と判定された場合(S143;Yes )、図20等を用いて説明したように、その連続先読み変動演出の開始時(タイミング)と共に連続実行回数( 2〜4の何れか)が設定され(S144)、連続先読み変動演出実行フラグF2に1がセットされ(S145)、リターンする。
S143の判定がNoの場合、図29に示すように、非連続先読み変動演出が実行中又は実行予定か否か、つまり、非連続先読み変動演出実行フラグF3=1か否か判定される(S151)。S151の判定がNoの場合、図16等を用いて説明したように、非連続先読み変動演出の実行有無が判定される(S152)。次に、非連続先読み変動演出を実行と判定された場合(S153;Yes )、その非連続先読み変動演出の開始時(タイミング)が設定され(S154)、非連続先読み変動演出実行フラグF3に1がセットされ(S155)、リターンする。S151の判定がYes 又はS153の判定がNoの場合、リターンする。
図26に示すように、S111の判定がNoの場合、或いはS114の実行後、特図変動開始コマンドを受信か否か判定され(S115)、S115の判定がYes の場合、図柄変動演出選択処理(S116)が実行される。図30に示すように、S116の図柄変動演出選択処理では、受信した特図変動開始コマンドが解析され(S161)、設定されている演出モード(通常演出モード、時短演出モード、確変演出モード、特殊演出モードの何れか)が参照され(S162)、保留数減算処理が実行される(S163)。
次に、特殊保留アイコン表示フラグF1=1か否か判定され(S164)、S164の判定がYes の場合、表示された特殊保留アイコンに係る特図判定情報を消化か否か判定される(S165)。S165の判定がYes の場合、特殊保留アイコン表示フラグF1に0がセットされる(S166)。S164又はS165の判定がNoの場合、或いはS166の実行後、先ず、通常遊技状態又は潜確遊技状態か否か判定され(S167)、S167の判定がYes の場合、連続先読み変動演出実行フラグF2=1か否か判定される(S168)。
S168の判定がYes の場合、連続先読み変動演出の開始時か否か判定され(S169)、受信した特図変動開始コマンドの解析された情報に基づいて、図柄変動演出として、図15等を用いて説明したように、S169の判定がYes の場合、複数種類の第1先読み変動演出の何れか1つが選択され(S170)、S169の判定がNoの場合、連続先読み変動演出の開始後の場合は、複数種類の第2特別遊技演出の何れか1つが選択され、それ以外の場合は、複数種類の通常変動演出の何れかが選択される(S171)。
一方、S168の判定がNoの場合、非連続先読み変動演出実行フラグF3=1か否か判定される(S172)。S172の判定がYes の場合、非連続先読み変動演出の開始時か否か判定され(S173)、受信した特図変動開始コマンドの解析された情報に基づいて、図柄変動演出として、図15等を用いて説明したように、S173の判定がYes の場合、複数種類の第1先読み変動演出の何れか1つが選択され(S170)、S167又はS172又はS173の判定がNoの場合、複数種類の通常変動演出の何れか1つが選択される(S174)。S170又はS171又はS174の実行後、そこで選択された図柄変動演出の情報を含む変動演出開始コマンドがセットされる(S175)。
図26に示すように、S115の判定がNoの場合、或いはS116の実行後、特図変動停止コマンドを受信か否か判定され(S117)、S117の判定がYes の場合、図柄変動演出終了中処理(S118)が実行される。図31に示すように、S118の図柄変動演出終了中処理では、受信した特図変動停止コマンドが解析され(S181)、S162と同様、設定されている演出モードが参照される(S182)。次に、当り(大当り/小当り)か否か判定され(S183)、S183の判定がYes の場合、演出モード処理(S184)が実行される。
S184の演出モード処理では、大当り図柄A〜D(E)の何れかにより確変大当りとなった場合、確変演出モードが設定され、大当り図柄Fにより通常大当りとなった場合、及び大当り図柄Gにより突通大当りとなった場合、時短演出モードが設定され、大当り図柄Hにより突通大当りとなった場合、通常演出モードが設定される。大当り図柄Eにより潜確大当りとなった場合、及び小当りとなった場合、特殊演出モードが設定される。
更に、通常演出モード以外の演出モード設定された場合には、モード継続回数Mが設定される。具体的に、確変演出モードが設定された場合、モード継続回数Mに10000 がセットされ、時短演出モードが設定された場合、モード継続回数Mに50がセットされ、特殊演出モードが設定された場合、モード継続回数Mに10000 又は50がセットされる。
S183の判定がNoの場合、通常演出モードか否か判定され(S185)、S185の判定がNoの場合、モード継続回数Mが1減算される(S186)。次に、モード継続回数M=0か否か判定され(S187)、S187の判定がYes の場合、通常演出モードが設定される(S188)。S184又はS188の実行後、或いはS185の判定がYes 又はS187の判定がNoの場合、図柄変動演出終了時先読み関連処理(S189)が実行され、その後、変動演出終了コマンドがセットされ(S190)、リターンする。
図32に示すように、S189の図柄変動演出終了時先読み関連処理では、先ず、先読み変動演出の終了か否か判定され(S201)、S201の判定がNoの場合、リターンする。S201の判定がYes の場合、連続先読み変動演出実行フラグF2=1か否か判定され(S202)、S202の判定がYes の場合、連続先読み変動演出の終了時か否か判定される(S203)。S203の判定がNoの場合、リターンし、S203の判定がYes の場合、連続先読み変動演出実行フラグF2に0がセットされ(S204)、リターンする。
S202の判定がNoの場合、図33に示すように、非連続先読み変動実行フラグF3=1か否か判定される(S211)。S211の判定がNoの場合、リターンし、S211の判定がYes の場合、非連続先読み変動演出実行フラグF3に0がセットされる(S212)。次に、特殊保留アイコン表示フラグF1=1か否か判定され(S213)、S213の判定がNoの場合、リターンする。
S213の判定がYes の場合、表示されている特殊保留アイコンを通常保留アイコンに変更と判定される(S214)。次に、S139において記憶された特殊保留アイコンに係る特図判定情報が未消化か否か判定され(S215)、S215の判定がYes の場合、その特図判定情報に対応する通常保留アイコンを特殊保留アイコンに変更と判定され(S216)、リターンする。一方、S215の判定がNoの場合、特殊保留アイコン表示フラグF1に0がセットされ(S217)、リターンする。
S190では、S213の判定がYes の場合に、S214の判定結果の情報を含む変動演出終了コマンドがセットされ、更に、S215の判定がYes の場合には、S216の判定結果の情報を含む変動演出終了コマンドがセットされる。図26に示すように、その後、オープニングコマンドを受信した場合(S119;Yes )、当り演出選択処理(S120)が実行され、エンディングコマンドを受信した場合(S121;Yes )、エンディング演出選択処理(S122)が実行され、最後に、客待ちコマンド処理(S123)が実行される。
画像表示制御基板24のコンピュータが実行する処理については、そのフローチャートは図示省略するが、先ず、保留アイコンの表示処理では、S114でセットされた保留増加コマンドを受信したとき、その保留増加コマンドにS137の判定結果の情報が含まれている場合には、図13を用いて説明したように、選択された特殊保留アイコンを追加表示させ、その保留増加コマンドにS137の判定結果の情報が含まれていない場合には、通常保留アイコンを追加表示させる。
一方、図柄変動演出の表示処理では、S175でセットされた変動演出開始コマンドを受信したとき、その変動演出開始コマンドの解析結果に応じて、図17等を用いて説明したように、通常変動演出を表示させ、或いは、図18等を用いて説明したように、第1先読み変動演出を表示させて、連続先読み変動演出又は非連続先読み変動演出を表示させることになり、或いは、図19等を用いて説明したように、第2先読み変動演出を表示させて、連続先読み変動演出を表示させることになる。
以上説明したパチンコ遊技機1の作用・効果について説明する。
遊技者は、通常遊技状態又は潜確遊技状態が設定されているときには、発射ハンドル7を操作して遊技球がセンタ役物15の左側を落下するように、遊技球を発射させる所謂左打ちにより遊技を行い、時短遊技状態又は確変遊技状態が設定されているとき、或いは大当り遊技が行われているときには、発射ハンドル7を操作して遊技球がセンタ役物15の右側を落下するように、遊技球を発射させる所謂右打ちにより遊技を行う。
左打ちにより第1始動口10を狙うことができ、第1特図保留数が4未満のときに、遊技球が第1始動口10に入賞すると、第1特図判定情報が取得され特図保留記憶手段32に記憶され、特図保留記憶手段32に記憶された第1特図判定情報は第1特別図柄の変動開始毎に順次消化(消去)される。画像表示器16の第1特図保留表示部16aには第1特図保留数と相当数の第1特図保留図柄が表示され、遊技者は第1特図保留図柄の数から第1特図保留数を確認することができる。
右打ちにより開放した第2始動口11aを狙うことができ、第2特図保留数が4未満のときに、遊技球が第2始動口11aに入賞すると、第2特図判定情報が取得され特図保留記憶手段32に記憶され、特図保留記憶手段32に記憶された第2特図判定情報は第2特別図柄の変動開始毎に順次消化(消去)される。画像表示器16の第2特図保留表示部16bには第2特図保留数と相当数の第2特図保留図柄が表示され、遊技者は第2特図保留図柄の数から第2特図保留数を確認することができる。
左打ちにより左側のゲート12を、また、右打ちにより右側のゲート12を狙うことができ、普図保留数が4未満のときに、遊技球が左側又は右側のゲート12を通過すると、普図判定情報が取得され普図保留記憶手段42に記憶され、普図保留記憶手段42に記憶された普図判定情報は、普通図柄の変動開始毎に順次消化(消去)される。ここで先ず、普図判定情報の消化により当り抽選が行われ、その当り抽選で当選した場合、普図表示器19cに当り図柄が変動停止後、第2始動口11aが開放する補助遊技が発生する。
通常遊技状態又は潜確遊技状態が設定されている場合には、右打ちを行っても第1始動口10への遊技球の入賞を殆ど期待できないうえ、補助遊技作動モードとし低作動モードが設定され、第2始動口11aへの遊技球の入賞も殆ど期待できないため、左打ちにより所有の遊技球の数を減らしながら遊技を行うことになる。時短遊技状態又は確変遊技状態が設定されている場合には、補助遊技作動モードとし高作動モードが設定され、右打ちを行って第2始動口11aへの比較的多くの遊技球の入賞を期待できるため、右打ちにより所有の遊技球の数を略維持して遊技を行うことができる。
特図保留記憶手段32に記憶された特図判定情報は特別図柄の変動開始毎に順次消化(消去)されるが、その際、特図保留記憶手段32に複数の特図判定情報が記憶されている場合には、それら複数の特図判定情報は取得された順番で消化され、但し、第1,第2特図判定情報の両方が記憶されている場合には、第2特図判定情報が第1特図判定情報よりも優先消化される。そして、この特図判定情報の消化により大当り抽選が行われ、その大当り抽選で当選した場合、特図表示器19a,19bcに大当り図柄が変動停止後、大入賞口13aが開放する大当り遊技が発生する。
大当り遊技が発生すると、変動停止した大当り図柄の種類によって、当該大当り遊技中の大入賞口13aの開閉パターンとして、16R長期開放、8 R長期開放、8 R短期開放の何れかが選択実行される。右打ちを行うことにより、16R長期開放では、例えば約2000個の遊技球を獲得でき、8 R長期開放では、例えば約1000個の遊技球を獲得できる。但し、8R短期開放では、遊技者が右打ちを行なっても、遊技球を実質獲得できない。
ところで、特図判定手段34(変動時判定手段34a)による判定結果に基づいて、特図表示器19a,19bに特別図柄が変動表示された後に当該判定結果を示す判定図柄が停止表示されるが、特別図柄が変動表示されているとき、遊技演出実行手段65により大当り期待度を示唆する遊技演出が画像表示器16での表示を主体に行われるため、この遊技演出により、遊技性、並びに遊技興趣が高められ、更に、事前判定手段34bによる判定結果に基づいて、所謂先読み演出が行われ得るため、この先読み演出により、遊技性、並びに遊技興趣が一層高められる。
この先読み演出のために、先ず、特図保留記憶手段32に記憶された特図判定情報に対応する保留図柄を画像表示器16に表示させる保留表示制御手段60において、特殊保留表示判定手段61により、事前判定手段34bによる判定結果に基づいて、特図保留図柄を特殊な保留図柄にするか否か判定され、特殊な保留図柄にすると判定された場合、特殊保留表示制御手段62により、特図保留図柄が通常態様となる通常保留アイコンとは異なる特殊態様となる特殊保留アイコンで表示される。
特殊保留表示判定手段61による判定は、図11を用いて説明したように行われるため、第1特図保留図柄が特殊保留アイコンで表示された場合、その特殊保留アイコンに対する大当り期待度が高められ、更に、特殊保留アイコンの種類により、特殊保留アイコン「△」→「□」→「☆」の順番で大当り期待度が高められる。ここで、特殊保留表示判定手段61において、保留図柄が特殊態様で表示されているときに、判定規制手段62aにより保留図柄を特殊な保留図柄にする判定をしないように規制されるため、2個以上の特殊保留アイコンが同時に表示されること、つまり特殊保留アイコンの乱用が抑制される。
また、先読み演出のために、遊技演出実行手段65において、特別遊技演出実行判定手段66により、保留記憶手段31に記憶された第1特図判定情報に基づいて行われた事前判定手段34bによる判定結果に基づいて、先読み変動演出を行うか否か判定され、先読み変動演出を行うと判定された場合、その判定対象とされた第1特図判定情報が特図保留記憶手段32により記憶された時以前に記憶された第1特図判定情報に基づいて第1特図表示器19aに第1特別図柄が変動表示されているとき、特別遊技演出実行手段67により、通常変動演出とは異なる先読み変動演出が行われる。
ここで、特別遊技演出実行判定手段66により、先読み変動演出を行うと判定される場合に連続先読み変動演出(特別遊技演出)と非連続先読み変動演出の何れを行うか判定され、連続先読み変動演出を行うと判定された場合、特別遊技演出実行手段67により、第1先読み変動演出を1回行った後に第2先読み変動演出を1又は複数回行う連続先読み変動演出が行われ、非連続先読み変動演出を行うと判定された場合、特別遊技演出実行手段67により、第1先読み変動演出を1回行った後に通常変動演出を行う非連続先読み変動演出(ガセ演出)が行われる。
特別遊技演出実行判定手段66による判定は、図16を用いて説明したように行われるため、連続先読み変動演出が行われる場合、大当り期待度が高められ、その反面、非連続特先読み変動演出が行われる場合、大当り期待度は高められない。但し、連続先読み変動演出と非連続先読み変動演出は、何れも最初に第1先読み変動演出が行われるため、この第1先読み変動演出が行われているとき、非連続先読み変動演出となるかもしれないが、連続先読み変動演出となることを遊技者に期待させることができ、故に、演出効果が高められる。
さて、第1特図保留図柄が特殊保留アイコンで表示されている場合、当該特殊保留アイコンに係る第1特図判定情報が特図保留記憶手段32により記憶された時以前に記憶された第1特図判定情報に基づいて第1特別図柄が変動表示されているときに、特別遊技演出実行手段67により、連続先読み変動演出又は非連続先読み変動演出が行われない場合もあるし、行われる場合もある。
ここで、従来の連続先読み変動演出に関する技術では、特殊保留アイコンの表示有無に関係なく、連続先読み変動演出を行うと判定された場合、一般に、その連続先読み変動演出は、少なくとも次の特別図柄の変動表示から行われ、即ち、特殊保留アイコンが表示されても、少なくとも次の特別図柄の変動表示から連続先読み変動演出が行わなければ、それ以降、遊技者は、その特殊保留アイコンに係る判定情報に対して連続先読み変動演出が行われること、つまり大当り期待度が一層高められることを期待できなくなる。例えば、特殊保留アイコンが表示された場合、その特殊保留アイコンに対応する特図判定情報に対して連続先読み変動演出が行われるか否かが比較的早い段階で判明されるため、大当り期待度が一層高められる期待を比較的長く持続させることができない等の課題が生じる。
そこで、特別遊技演出実行手段67において、保留図柄態様判定手段67aにより、保留図柄が特殊保留アイコンで表示されているか否かが判定され、保留図柄態様判定手段67aによる判定結果に基づいて、特別遊技演出選択手段67bにより、第1所定回数の特別図柄の変動表示にわたる第1特別遊技演出又は第1所定回数よりも少ない第2所定回数の特別図柄の変動表示にわたる第2特別遊技演出が選択され、回数別特別遊技演出実行手段67cにより、特別遊技演出選択手段67bにより選択された第1特別遊技演出又は第2特別遊技演出が行われる。
特別遊技演出選択手段67bでは、具体的に、特別遊技演出実行判定手段66により先読み変動演出を行うと判定された場合に対象とされた第1特図判定情報が特図保留記憶手段32に記憶された時以前に記憶されている第1特図判定情報の数(残第1特図判定情報数と記す)が設定数(3)以上の場合、保留図柄が特殊保留アイコンで表示されていないときには、第1所定回数(3,4)の特別図柄の変動表示にわたる第1特別遊技演出が選択され、保留図柄が特殊保留アイコンで表示されているときには、第1所定回数よりも少ない第2所定回数(2)の特別図柄の変動表示にわたる第2特別遊技演出が選択される。こうして、上記課題を解決することができる。
尚、特殊保留アイコンが表示されているときに連続先読み変動演出が行われると、特殊保留アイコンに対する大当り期待度が一層高められるが、特殊保留アイコンが表示されているときに非連続先読み変動演出(ガセ演出)が行われると、特殊保留アイコンに対する大当り期待度が低下し、それにも関わらず、その特殊保留アイコンの表示を継続して行うことは、少なくとも、その特殊保留アイコンに係る特図判定情報の保留消化時迄の間、特殊保留アイコンの信頼性が低下し、特殊保留アイコンによる演出機能を低下させる。
また、特殊保留アイコンが表示されているときに非連続先読み変動演出が行われたにも関わらず、その特殊保留アイコンの表示を継続して行うだけでは、少なくとも、その特殊保留アイコンに係る特図判定情報の保留消化時迄の間、その特殊保留アイコンに係る特図判定情報が取得記憶された後に取得記憶された特図判定情報に対する大当り期待度も高め得ることができなくなり、やはり特殊保留アイコンによる演出機能を低下させる。
そこで、特殊保留アイコンが表示されているときに非連先読み変動演出(ガセ演出)が行われると、その特殊保留アイコンが通常保留アイコンに変更して表示され、つまり、非連続先読み変動演出(ガセ演出)が行われたにも関わらず、その特殊保留アイコンの表示が継続して行われることが禁止される。そして、特殊保留表示判定手段61において、特殊保留アイコンが表示されているとき、判定規制手段61aにより保留図柄を特殊な保留図柄にする判定をしないように規制されていたが、その規制を解除して保留図柄を特殊な保留図柄にする判定が許可される。これにより、特殊保留アイコンから変更された通常保留アイコンに係る特図判定情報が取得された時よりも後に取得された特図判定情報に対応する通常保留アイコンが特殊保留アイコンに変更して表示されることが可能になる。
このように、特殊保留表示判定手段61(判定規制手段61a)、特殊保留表示制御手段62に加え、特別遊技演出実行判定手段66、特別遊技演出実行手段67(保留図柄態様判定手段67a、特別遊技演出選択手段67b、回数別特別遊技演出実行手段67c)、を設けたことにより、前記のように、事前判定に基づく先読み演出として、保留図柄の特殊態様での表示、連続先読み変動演出(特別遊技演出)、非連続先読み変動演出を行うことが可能であり、こうした先読み演出を適切に効果的に行い、演出効果と共に、遊技性、並びに遊技興趣を高めることができる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を付加して実施が可能であり、本発明については、その他の種々のパチンコ遊技機等の遊技機に適用可能である。