以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動のうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。
図1に示すパチンコ遊技機1の構成例では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。
第1特図保留記憶数は、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ1加算(インクリメント)される。これにより、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。
第2特図保留記憶数は、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ1加算(インクリメント)される。これにより、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。
第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。このように、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したことに基づき、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときには、可変表示の保留が発生する。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
第1保留表示器25Aや第2保留表示器25Bとともに、あるいは、これらの保留表示器に代えて、画像表示装置5の表示領域に始動入賞記憶数表示エリアを設けてもよい。すなわち、始動入賞記憶表示エリアでは、可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入(通過)しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が通過(進入)不可能な閉鎖状態または通過(進入)困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9やその他の装飾用LEDといった、演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9および装飾用LEDなどにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。こうしたRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータが記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御パターンは、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用される。演出制御パターンには、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどが含まれている。パチンコ遊技機1において各種の演出装置により実行される演出の内容に応じて複数種類の演出制御パターンが予め用意され、所定の演出制御パターンテーブルに格納されてもよい。それぞれの演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、例えばRAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられて演出実行の経過時間を計測する演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)と比較され、一連の演出内容を区分(時間分割)した演出動作ごとに、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。各演出動作の制御内容を示す表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの一部または全部を含んで構成された演出制御実行データは、演出制御パターンにおいて演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられており、演出制御プロセスタイマ値と演出制御プロセスタイマ判定値とが合致したときに、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データを用いて、各種の演出装置による演出動作の制御が行われる。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部121には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)を通過(進入)する始動入賞(第1始動入賞)が発生したときに、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことなどにより、第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態または小当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)を通過(進入)する始動入賞(第2始動入賞)が発生したときに、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態または小当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難または通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)を予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の表示領域に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄とは異なる小当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「小当り」(特殊表示結果)となり、特定遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄と小当り図柄のいずれも導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる。
一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「1」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間(例えば29秒間または0.1秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「15」)に達するまで繰返し実行される。
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となり、「5」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「突確」となる。大当り種別が「非確変」または「確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となる通常開放ラウンドが実行される。一方、大当り種別が「突確」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となる短期開放ラウンドが実行される。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り種別が「突確」である場合の大当り遊技状態では、短期開放ラウンドにて特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放ラウンドにおける第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放ラウンドにて大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御される以外は、通常開放ラウンドが実行される場合と同様の制御が行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放ラウンドが実行される場合には、ラウンド遊技の実行回数が、通常開放ラウンドの実行回数である第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしていもよい。すなわち、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態に比べて、各ラウンド遊技にて大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンド遊技の実行回数が第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
このような短期開放ラウンドが実行される場合には、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば14個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間が第2期間(0.1秒間など)であることなどにより、実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態となる。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた小当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「小当り」となり、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、短期開放ラウンドと同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を開放状態として遊技者にとって有利な第1状態に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態とする動作が繰返し実行される。小当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態が維持されればよい。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数の可変表示が実行されること、あるいは次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。
一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」または「突確」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。小当り遊技状態が終了した後には、小当り遊技状態となる以前の遊技状態が継続する。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、確変状態や時短状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、確変状態や時短状態が終了して通常状態になることがある。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
確変状態にて確変制御が行われるときでも、高開放制御が行われない場合があってもよい。例えば高開放制御が行われていないときに可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となった場合には、大当り遊技状態の終了後に確変状態となり確変制御が行われるものの、高開放制御が行われないようにしてもよい。なお、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる以前の遊技状態が確変状態や時短状態であって高開放制御を伴う時短制御が行われていたときには、大当り遊技状態の終了後も高開放制御を伴う時短制御が行われるようにしてもよい。
パチンコ遊技機1において遊技媒体として用いられる遊技球や、その個数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、パチンコ遊技機1で再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
また、パチンコ遊技機1において付与可能となる遊技価値は、賞球となる遊技球の払出しや得点の付与に限定されず、例えば大当り遊技状態に制御することや、確変状態などの特別遊技状態に制御すること、大当り遊技状態にて実行可能なラウンド遊技の上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となること、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となること、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン数(例えば「10」)となることの一部または全部といった、遊技者にとってより有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
また、リーチ態様となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマル、スーパーA、スーパーBといったリーチ演出が予め設定されている。そして、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、ノーマルのリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。また、スーパーリーチのリーチ演出のうちでも、スーパーBといった特定のリーチ演出が実行された場合には、スーパーAのリーチ演出が実行された場合に比べて、大当り期待度が高くなる。
この実施の形態では、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行される場合に、まずは飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて、ノーマルのリーチ演出が実行される。その後、スーパーAのリーチ演出が実行され、スーパーBのリーチ演出が実行されない場合には、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されて確定表示される。一方、スーパーBのリーチ演出が実行される場合には、スーパーAのリーチ演出に続いて、スーパーAのリーチ演出よりも大当り信頼度が高いスーパーBのリーチ演出が実行されてから、確定飾り図柄が導出されて確定表示される。スーパーAのリーチ演出に続いて、スーパーBのリーチ演出が実行されることを、「リーチ演出が発展する」ともいう。スーパーAのリーチ演出は、発展前のリーチ演出となる。一方、スーパーBのリーチ演出は、発展後のリーチ演出となる。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」となる場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。一方、大当り種別が「突確」となる場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に所定の短期開放チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、特殊表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、大当り種別が「突確」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。特図表示結果が「小当り」となるときには、短期開放チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、特殊表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
大当り種別が「非確変」となる場合には、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されてもよい。非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組合せとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように非確変大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、非確変図柄(「通常図柄」ともいう)と称される。
大当り種別が「確変」となる場合には、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されることもあれば、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されることがあってもよい。確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組合せとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。
確定飾り図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、再抽選演出が実行されることがある。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに非確変大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、非確変大当り組合せとなる飾り図柄(非確変図柄)とのうち、いずれかを確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
大当り種別が「確変」となる場合には、飾り図柄の可変表示中に非確変大当り組合せとなる飾り図柄が一旦表示されて、可変表示中に再抽選演出が実行されたり、その後の大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に大当り中昇格演出が実行されたりして、確変状態となる制御の開始が報知されてもよい。大当り中昇格演出は、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知を行う。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。これらの再抽選演出や大当り中昇格演出が実行されずに、確変状態となる制御の開始が報知されてもよい。
特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
このように、画像表示装置5の画面上では、例えば「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の可変表示が行われて可変表示結果となる確定飾り図柄が導出される。また、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となったときには、リーチ演出を実行するために、画像表示装置5の画面上にて演出画像の表示などが行われる。その他にも、飾り図柄の可変表示中には、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)を示唆する予告演出を実行するために、画像表示装置5の画面上にて演出画像の表示などが行われる。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、変動パターン決定用の乱数値MR2とが含まれていればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定や、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR2は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする処理である。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図3は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。始動入賞判定処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かが判定される。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づいて、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数を更新するための第1始動入賞処理が行われる。一方、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づいて、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数を更新するための第2始動入賞処理が行われる。
一例として、第1始動入賞処理では、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき第1特図保留記憶数が上限値に達していれば、第1始動入賞処理を終了する。一方、第1特図保留記憶数が上限値未満であれば、RAM102の所定領域(例えば遊技制御カウンタ設定部)に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。その後、始動入賞の発生に対応した所定の遊技用乱数を抽出して、RAM102の所定領域(例えば第1特図保留記憶部)に保留データとして記憶させる。
第2始動入賞処理では、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき第2特図保留記憶数が上限値に達していれば、第2始動入賞処理を終了する。一方、第2特図保留記憶数が上限値未満であれば、RAM102の所定領域(例えば遊技制御カウンタ設定部)に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。その後、始動入賞の発生に対応した所定の遊技用乱数を抽出して、RAM102の所定領域(例えば第2特図保留記憶部)に保留データとして記憶させる。
図3に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。このとき、可変表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」といった複数種別のいずれかに決定する。大当り種別の決定結果を示すデータがRAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた大当り種別バッファに格納されることにより、大当り種別が記憶される。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。さらに、変動パターン設定処理は、特別図柄表示装置4において特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、特別図柄表示装置4において特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、特別図柄表示装置4にて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた大当りフラグや小当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。小当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「小当り」であることに基づく小当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“8”に更新する。大当りフラグや小当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。この処理では、例えば大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定することにより、通常開放ラウンドが実行されるようにすればよい。一方、大当り種別が「突確」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定することにより、短期開放ラウンドが実行されるようにすればよい。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理などが含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。そして、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
大当り終了処理において、CPU103は、RAM102の所定領域から大当り種別バッファ値を読み出すことにより、大当り種別が「非確変」、「確変」または「突確」のいずれであったかを特定する。このとき特定された大当り種別が「確変」または「突確」である場合には、確変制御の開始により遊技状態を確変状態とするための設定を行う。例えば、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた確変フラグをオン状態にセットする。また、特定された大当り種別が「非確変」または「確変」である場合には、時短制御を開始するための設定を行う。例えば、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた時短フラグをオン状態にセットするとともに、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた時短回数カウンタに所定のカウント初期値(例えば「100」)を設定すればよい。時短回数カウンタは、時短制御が終了するまでに実行可能な特図ゲームの残り回数をカウントする。なお、大当り種別が「確変」であることに対応して、次に可変表示結果が「大当り」となるまで時短制御を継続させる場合には、時短回数カウンタのカウント初期値を設定せずに、確変フラグと時短フラグとをいずれもオン状態にセットすればよい。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。一例として、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったときと同様に、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定することにより、小当り遊技状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、開放回数が所定の上限回数に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に再び大入賞口を開放状態とするまで待機する処理などが実行される。大入賞口の開放回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新される。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図4は、特別図柄通常処理として、図3のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図4に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、図3に示すステップS101の始動入賞判定処理で第2始動入賞口における始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されない。すなわち、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過(進入)した順番で、特図ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを、保留データとともに、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS236)。これにより、図3に示すステップS101の始動入賞判定処理で第1始動入賞口における始動入賞(第1始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「小当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「小当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。
図5(A)は、ステップS239の処理による特図表示結果の決定例を示している。このように、特図表示結果を「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかが、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや特図表示結果決定テーブルを用いて、所定割合で決定されればよい。図5(A)に示す決定例では、確変状態における確変制御の有無に応じて、特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定割合を異ならせている。CPU103は、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた確変フラグがオンである場合に、確変制御が行われていると判定すればよい。
図5(A)に示すように、確変状態にて確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図3に示すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」または「突確」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたことなどに基づいて、確変制御が行われる確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。また、図5(A)に示す決定例では、変動特図が第1特図である場合に、所定割合で特図表示結果が「小当り」に決定される。一方、変動特図が第2特図である場合には、特図表示結果が「小当り」に決定されることがない。
遊技状態が確変状態や時短状態であるときには、高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利開放態様で、普通可変入賞装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させることがある。こうした高開放制御が行われているときには、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づいて特図表示結果が「小当り」に決定されないように制限することで、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。なお、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合よりも低い割合で、特図表示結果が「小当り」に決定されることがあってもよい。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、変動特図が第1特図と第2特図のいずれであるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
図5(B)は、ステップS242の処理による大当り種別の決定例を示している。この決定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、大当り種別の決定割合を異ならせている。より具体的に、変動特図が第1特図である場合に、所定割合で大当り種別が「突確」に決定される。一方、変動特図が第2特図である場合には、大当り種別が「突確」には決定されない。すなわち、大当り種別が「突確」に決定されるのは、変動特図が第1特図のときだけになる。このように、特図ゲームにて可変表示される特別図柄に応じて、異なる大当り種別に決定されてもよい。また、大当り種別が「確変」に決定される割合は、変動特図が第1特図のときよりも、変動特図が第2特図のときに高くなる。このように、特図ゲームにて可変表示される特別図柄に応じて異なる割合で、所定の大当り種別に決定されてもよい。
遊技状態が確変状態や時短状態であるときには、高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利開放態様で、普通可変入賞装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させることがある。こうした高開放制御が行われているときに、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づいて特図表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別が「突確」に決定されないように制限することで、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。なお、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合よりも低い割合で、大当り種別が「突確」に決定されることがあってもよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合には(ステップS240;No)、その特図表示結果は「小当り」であるか否かを判定する(ステップS244)。このとき、特図表示結果が「小当り」である場合には(ステップS244;Yes)、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS245)。
ステップS244にて特図表示結果が「小当り」ではない場合や(ステップS244;No)、ステップS243、S245の処理のいずれかを実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS246)。一例として、ステップS240、S244にて特図表示結果が「大当り」や「小当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。ステップS244にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、小当り図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS246の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS247にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図6(A)は、変動パターン設定処理として、図3のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図6(A)に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。
ステップS261にて大当りフラグがオフである場合には、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS263)。そして、小当りフラグがオンである場合には(ステップS263;Yes)、特図表示結果が「小当り」となる小当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS264)。一方、小当りフラグがオフである場合には(ステップS263;No)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS265)。
図6(B)は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならない「非リーチ」である場合とリーチ態様になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」や「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
図7(A)は、大当り時における変動パターンの決定例を示している。例えば図6(A)に示すステップS262の処理では、変動パターン決定用の乱数値MR2に基づいて、ROM101の所定領域に予め記憶されて用意された大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、図7(A)に示すような決定割合で可変表示結果が「大当り」となる場合の変動パターンが決定されればよい。
図7(B)は、小当り時における変動パターンの決定例を示している。例えば図6(A)に示すステップS264の処理では、変動パターン決定用の乱数値MR2に基づいて、ROM101の所定領域に予め記憶されて用意された小当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、図7(B)に示すような決定割合で可変表示結果が「小当り」となる場合の変動パターンが決定されればよい。
図7(C)は、ハズレ時における変動パターンの決定例を示している。例えば図6(A)に示すステップS265の処理では、変動パターン決定用の乱数値MR2に基づいて、ROM101の所定領域に予め記憶されて用意されたハズレ変動パターン決定テーブルを参照することにより、図7(C)に示すような決定割合で可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンが決定されればよい。
図7(A)に示す決定例では、大当り種別が「非確変」または「確変」の場合に、変動パターンPA3−1といった、ノーマルのリーチ演出だけが実行されてスーパーAやスーパーBのリーチ演出が実行されない変動パターンの決定割合が、変動パターンPA3−2や変動パターンPA3−3といったスーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも低くなるように設定されている。一方、図7(C)に示す決定例では、変動パターンPA2−1といった、ノーマルのリーチ演出だけが実行されてスーパーAやスーパーBのリーチ演出が実行されない変動パターンの決定割合が、変動パターンPA2−2や変動パターンPA2−3といったスーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。また、大当り時には、スーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、ハズレ時よりも高くなるように設定されている。これにより、スーパーリーチのリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出されるときには、その可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高められる。
図7(C)に示す決定例では、スーパーAのリーチ演出まで実行されて可変表示結果が導出される変動パターンPA2−2の決定割合が、スーパーAのリーチ演出が実行された後にスーパーBのリーチ演出まで実行されて可変表示結果が導出される変動パターンPA2−3の決定割合よりも高くなるように設定されている。これに対して、図7(A)に示す決定例では、大当り種別が「非確変」の場合に、変動パターンPA3−2の決定割合が変動パターンPA3−3の決定割合よりも高くなる一方、大当り種別が「確変」の場合に、変動パターンPA3−2の決定割合が変動パターンPA3−3の決定割合よりも低くなるように設定されている。また、大当り時には、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、ハズレ時よりも十分に高くなるように設定されている。したがって、可変表示結果が「大当り」となって遊技状態が大当り遊技状態となる場合には、大当り遊技状態とならない場合よりも高い割合で、スーパーBのリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出される。
図6(B)に示すように、変動パターンPA2−1〜PA2−3と、変動パターンPA3−1〜PA3−3とでは、特図変動時間や内容が共通している一方で、可変表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかが異なっている。図7(A)や図7(C)に示す決定割合の設定により、スーパーリーチのリーチ演出が実行されたときには、ノーマルのリーチ演出が実行されたときよりも大当り期待度が高められる。また、スーパーBのリーチ演出が実行されたときには、スーパーAのリーチ演出が実行されたときよりも大当り期待度が高められる。
図6(A)に示すステップS262、S264、S265の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS266)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図6(B)に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。CPU103は、特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS266の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS267)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS267の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS268)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を通知する演出制御コマンドである。
ステップS268の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS269)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS269にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図8のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図8に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、メニュー処理を実行する(ステップS75)。メニュー処理では、例えば図9(A)に示すようなメニュー画面を画像表示装置5の画面上に表示可能とし、さらには、図9(B)に示すようなパスワード入力や、図9(C)に示すようなコード出力も可能にする。
ステップS75におけるメニュー処理に続いて、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。ステップS76の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用模型(可動部材)における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図10は、図8のステップS75にて実行されるメニュー処理の一例を示すフローチャートである。図10に示すメニュー処理において、演出制御用CPU120は、まず、特図ゲームの保留記憶数(特図保留記憶数)が「0」であるか否かを判定する(ステップS301)。このとき、保留記憶数が「0」である場合には(ステップS301;Yes)、特別図柄や飾り図柄の可変表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。例えばステップS302の処理では、演出プロセスフラグの値が「0」以外であるか否かにより、可変表示中であるか否かを判定すればよい。
ステップS302にて可変表示中ではない場合には(ステップS302;No)、所定のメニュー操作処理を実行するメニュー操作処理中であるか否かを判定する(ステップS303)。ステップS303の処理では、例えば後述するステップS306のメニュー操作処理を実行したことにより、図9(A)に示すようなメニュー画面が表示されているときや、図9(B)に示すようなパスワード入力が行われているとき、図9(C)に示すようなコード出力が行われているときなどに、メニュー操作処理中であると判定すればよい。一方、例えば画像表示装置5にてデモ画面表示が行われているときなどには、ステップS303の処理にてメニュー操作処理中ではないと判定すればよい。RAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)にメニュー操作処理中フラグを設けて、ステップS306のメニュー操作処理で所定の表示制御などが行われているときには、メニュー操作処理中フラグをオン状態にセットしてもよい。ステップS303の処理では、メニュー操作処理中フラグがオンであるか否かを判定し、オンである場合にはメニュー操作処理中であると判定する一方、オフである場合にはメニュー操作処理中ではないと判定すればよい。
ステップS303にてメニュー操作処理中ではないときには(ステップS303;No)、例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する所定操作による指示入力の検出結果などに基づいて、メニュー画面の表示を要求するメニュー表示要求があったか否かを判定する(ステップS304)。一例として、スティックコントローラ31Aにおける所定方向(例えば手前方向など)への傾倒操作またはプッシュボタン31Bにおける押下操作が、所定時間(例えば1秒間)にわたり継続して検出されたときには、メニュー表示要求があったと判定すればよい。
ステップS304にてメニュー表示要求がないときには(ステップS304;No)、メニュー処理の実行を終了する。一方、メニュー表示要求があったときには(ステップS304;Yes)、所定のメニュー画面表示制御を行うことにより、図9(A)に示すようなメニュー画面を画像表示装置5に表示させる制御を行う(ステップS305)。例えば演出制御用CPU120は、ROM121の所定領域に予め記憶させるなどして用意されたメニュー画面表示用の演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、表示制御部123に表示制御指令を送ることなどにより、画像表示装置5にメニュー画面を表示させればよい。
ステップS303にてメニュー操作処理中であるときや(ステップS303;Yes)、ステップS305の処理を実行した後には、メニュー操作処理を実行してから(ステップS306)、メニュー処理の実行を終了する。
ステップS301にて保留記憶数が「0」以外である場合や(ステップS301;No)、ステップS302にて可変表示中である場合には(ステップS302;Yes)、メニュー操作処理中であるか否かを判定する(ステップS307)。このとき、メニュー操作処理中ではない場合には(ステップS307;No)、メニュー処理の実行を終了する。一方、メニュー操作処理中である場合には(ステップS307;Yes)、実行中のメニュー操作処理を終了してから(ステップS308)、メニュー処理の実行を終了する。
ステップS305の表示制御により表示されるメニュー画面には、例えば図9(A)に示すように、「パスワード入力」、「コード表示」、「データクリア」、「遊技履歴一覧」、「終了」といった項目が設けられている。このメニュー画面が表示されたときには、スティックコントローラ31Aに対する所定操作(例えば操作桿の傾倒操作)により選択対象の項目(白黒反転で表示)を変更することができる。また、スティックコントローラ31Aに対する所定操作(例えばトリガボタンの押引操作)あるいはプッシュボタン31Bに対する所定操作(例えば押下操作)により、選択対象として表示された項目の選択が確定され、その項目に応じた処理が実行される。
図11は、図10のステップS306にて実行されるメニュー操作処理の一例を示すフローチャートである。図11に示すメニュー操作処理において、演出制御用CPU120は、まず、パスワードの入力要求があったか否かを判定する(ステップS321)。例えば図9(A)に示すメニュー画面において、「パスワード入力」という項目の選択が確定したときに、パスワードの入力要求があったと判定すればよい。
ステップS321にてパスワードの入力要求があったときには(ステップS321;Yes)、パスワードの入力を受け付けるための制御が行われる(ステップS322)。一例として、ステップS322の処理では、図9(B)に示すパスワード入力画面が表示されて、パスワードの受付けを可能にする。パチンコ遊技機1に入力されるパスワードは、例えばパチンコ遊技機1にて表示された2次元コードなどに基づいて、所定のネットワークアドレス(具体例としてURLやIPアドレスなど)を指定してアクセスした管理サーバにて発行されたものであればよい。あるいは、パチンコ遊技機1にて表示された2次元コードを遊技者が所持する端末装置(携帯端末)で撮影することにより発行されたものであってもよい。あるいは、パチンコ遊技機1にて画像表示装置5の画面上にパスワードが表示されてもよい。あるいは、所定の管理サーバから端末装置にダウンロードされて実行された遊技機アプリにより、パスワードが出力されてもよい。
図9(B)に示すパスワード入力画面には、入力したパスワード(記号列)が表示されるパスワード入力欄と、入力する記号を選択するために記号一覧が表示された入力選択欄と、パスワード入力欄に表示された記号列から一文字を消去する「一文字消去」の項目と、パスワード入力欄に表示された記号列を入力するパスワードとして確定(決定)する「決定」の項目と、パスワードの入力を中止してメニュー画面に戻す「戻る」の項目とが設けられている。パスワード入力画面が表示されたときには、スティックコントローラ31Aに対する所定操作などによる指示入力の検出結果に基づいて、パスワード入力欄に表示させる記号が入力選択欄から選択され、「決定」という項目の選択が確定することで、パスワード入力欄に表示された記号列が入力するパスワードとして決定される。
ステップS322の処理に続いて、パスワードの入力が完了したか否かを判定する(ステップS323)。例えば図9(B)に示す「決定」という項目の選択が確定することにより、パスワードの入力が完了したときには(ステップS323;Yes)、入力されたパスワードが有効なものであるか否かを判定する(ステップS324)。図9(B)に示すパスワード入力画面にて受付可能なパスワードとなる記号列は、予め定めたフォーマットに応じた所定記号数(例えば16記号)となるときに、有効なパスワードの入力であると判定される。
例えば演出制御基板12に搭載されたROM121の所定領域には、パスワードを構成する記号(英数字:10種類、ローマ字[大文字]:26種類、ローマ字[小文字]:26種類の合計62種類)に対応して「0」〜「61」の数値を定めるパスワード解析テーブルが記憶されている。パスワード入力画面にて受け付けたパスワードは、このパスワード解析テーブルを参照して対応する数値(10進数)に置き換えられる。こうして置き換えられた数値(10進数)を、さらに6桁(6ビット)の2進数に変換することなどにより、遊技者IDや共通データ、固有データが抽出される。遊技者IDは、パチンコ遊技機1を用いた遊技を行う遊技者を識別するための情報である。共通データには、このパスワード(あるいはパスワードを含む2次元コード)を発行したパチンコ遊技機1などを特定可能な機種情報や、例えば可変表示回数および大当り回数等といった、パチンコ遊技機1の機種によらず共通して利用可能な遊技の実行履歴などのデータが含まれていればよい。固有データは、パスワードが同一機種のパチンコ遊技機1などから出力された場合に利用可能となり、例えば実行された演出の種類および実行回数等といった、パチンコ遊技機1の機種に応じて利用可能な演出の実行履歴などのデータが含まれていればよい。このようにパスワードから抽出される各種情報に基づいて、パチンコ遊技機1における遊技や演出の実行履歴を示す遊技履歴情報を特定することができればよい。
このように、遊技履歴情報は、パチンコ遊技機1における遊技の実行履歴と演出の実行履歴との双方を示すデータを含んでいればよい。なお、遊技履歴情報は、遊技の実行履歴と演出の実行履歴との双方を示すデータを含むものに限定されず、遊技の実行履歴と演出の実行履歴とのうち、少なくともいずれか一方を示すデータを含むものであってもよい。例えば大当り回数は、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な大当り状態に制御された回数を示す。このように、遊技履歴情報は、遊技者にとって有利な遊技価値が付与された履歴を示すデータを含んでいてもよい。大当り回数に限定されず、例えば確変大当り回数や連チャン回数、賞球払出数、演出ポイント獲得数、所定の特典を付与するための2次元コード(パスワード発行用のものとは異なる)を表示した回数、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、遊技者に付与された所定価値を示すデータを含んでいてもよい。こうして、パチンコ遊技機1では、例えば演出制御用CPU120が図11に示すようなメニュー操作処理を実行して遊技者によるパスワードの入力を受け付けることで、遊技の進行に応じて遊技者に付与された所定価値を示す遊技履歴情報を特定してもよい。
演出ポイント獲得数は、例えば特定の演出態様となる予告演出またはリーチ演出が実行されたときに、遊技者に付与される演出ポイントの合計値であればよい。特定の演出態様となる予告演出やリーチ演出は、他の演出態様となる予告演出やリーチ演出に比べて実行割合が低くなるように設定され、出現頻度が低い演出であればよい。あるいは、演出ポイント獲得数は、可変表示の実行回数が所定回数に達したときに、遊技者に付与される演出ポイントの合計値であってもよい。あるいは、演出ポイント獲得数は、パチンコ遊技機1や端末装置(携帯端末)にて所定のミニゲームを実行した結果として、遊技者に付与される演出ポイントの合計値であってもよい。端末装置(携帯端末)では、所定のゲームアプリケーションプログラムをダウンロードして実行することや、所定のWebページにアクセスすることなどにより、パチンコ遊技機1による遊技を模したミニゲームを遊技者が実行できればよい。なお、特定の演出態様となる予告演出やリーチ演出が実行された場合に限定されず、何らかの予告演出やリーチ演出といった所定演出が実行されたときに、演出ポイントが遊技者に付与されてもよい。演出ポイントが付与される条件となる可変表示の実行回数は、例えば「1」(すなわち各回の可変表示ごと)であってもよいし「10」(すなわち複数回の可変表示ごと)であってもよい。このように、演出ポイントは、所定演出が実行されることや、可変表示の実行回数が所定回数に達したこと、所定のミニゲームが実行されたこと、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、予め定められたポイント付与条件が成立したことに基づいて、遊技者に付与可能となるものであればよい。また、ポイント付与条件が成立した場合でも、演出ポイントを付与するか否かや、付与する演出ポイントの数量などを、所定割合で決定してもよい。
演出ポイント獲得数が所定数に達したときには、遊技者への特典付与として、画像表示装置5の画面上にプレミアキャラクタとなる所定の演出画像を表示してもよい。あるいは、遊技者が所持する端末装置(携帯端末)で撮影することにより所定のデジタルコンテンツを取得するための2次元コードを示す画像を画像表示装置5の画面上に表示してもよい。あるいは、例えば予告演出やリーチ演出といった、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果が導出されるまでに実行される所定演出の演出態様を、通常の演出態様とは異なる特別な演出態様に変更してもよい。なお、演出ポイント獲得数が所定数に達するごとに、演出レベルが予め用意された複数レベルのいずれかに切り替えられることにより、所定演出の演出態様が変更されるようにしてもよい。
ステップS324にて入力されたパスワードが有効なものと判定されたときには(ステップS324;Yes)、このパスワードに基づいて特定された遊技履歴情報に対応して、遊技履歴管理テーブルの設定を行う(ステップS325)。遊技履歴管理テーブルは、例えば図12に示すように、「管理項目」に示される各種の遊技内容や演出内容ごとに、「回数(点数)」に示される実行回数やポイント獲得数(点数)を管理するためのテーブルデータから構成されている。演出制御用CPU120は、例えばROM121の所定領域から「管理項目」のフィールドデータを読み出し、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部の遊技履歴管理テーブルバッファなど)に書き込んで記憶させる。そして、入力されたパスワードに基づいて特定された遊技履歴情報に応じて、「回数(点数)」のフィールドデータを設定する。このように、パスワードを示すデータといった所定情報に基づいて特定された遊技履歴情報を、RAM122の所定領域に記憶させればよい。
「管理項目」のフィールドデータで示される演出は、例えば「ステップアップ予告」のように、複数種類の予告演出のうちで予め定められた一部の予告演出や、例えばスーパーBのリーチ演出のように、パチンコ遊技機1にて実行可能な複数種類の演出のうちから予め選択された演出であればよい。「ステップアップ予告」となる予告演出の一例として、飾り図柄の可変表示中に画像表示装置5の表示領域にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り換えて表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作を行えばよい。なお、「ステップアップ予告」の演出動作では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば所定の順番において最初に表示される演出画像など)が表示された後、演出画像が切り換えられることなく、予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。また、「ステップアップ予告」となる演出動作の他の一例として、飾り図柄の可変表示中に遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型を所定の順番に従って複数種類の動作態様で動作させる演出動作により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われることがある。なお、「ステップアップ予告」の演出動作では、演出用模型が1種類の動作態様で演出動作を行った後、2段階目の演出動作に切り換えられることなく、予告演出における演出動作を終了させることがあるようにしてもよい。このように、「ステップアップ予告」の演出動作は、1回の始動入賞(第1始動入賞口又は第2始動入賞口を1個の遊技球が通過したこと)に対応して実行される特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される予告演出の一種であり、特に演出の態様(表示、音、ランプ、可動物等)を1段階から複数段階まで段階的に変化(ステップアップ)させることによって可変表示結果が「大当り」となる可能性などを段階的に予告する。
一般的には、「ステップアップ予告」の演出動作において演出の態様が変化する回数(ステップ数)が多い程、信頼度(可変表示結果が「大当り」となる可能性)が高くなる。また、「ステップアップ予告」におけるステップ数、あるいは、各ステップにおける演出の態様に応じて、「確変大当り」となること、特定のリーチ演出が実行されること、大当り種別が「非確変」であることの報知から「確変」であることの報知へと昇格することのうち、少なくともいずれか1つを予告するものであってもよい。さらに変化する回数(ステップ数)によって予告する対象も変化するものでもよい。例えば第2段階まで変化すると「リーチ確定」、第3段階まで変化すると「スーパーリーチ確定」、第4段階まで変化すると「大当り確定」となるようなものでもよい。演出の態様における変化としては、異なるキャラクタ画像が順番に表示されるものであってもよいし、1つのキャラクタにおける形状や色等が変化することでステップアップするようなものであってもよい。すなわち、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであればよい。
スーパーBとなるリーチ演出の一例として、画像表示装置5の表示領域にて複数のキャラクタが対戦(バトル)を行い、自分のキャラクタが対戦相手のキャラクタに勝利するか否かに応じて、可変表示結果が「大当り」となるか否かを遊技者が認識可能に報知する演出表示(いわゆるバトル演出)などが実行されてもよい。
このように、「ステップアップ予告」の演出動作には、演出態様が異なる複数種類の演出動作が含まれている。また、スーパーBとなるリーチ演出には、例えば自分のキャラクタが勝利する演出態様と、自分のキャラクタが敗北する演出態様といった、演出態様が異なる複数種類の演出動作が含まれている。こうした演出態様が異なる複数種類の演出動作が含まれる所定演出内容のうちで、任意の演出態様による演出動作が実行されたことに対応して、遊技履歴管理テーブルにおける「回数(点数)」のフィールドデータを更新することにより、遊技履歴を更新して記憶できればよい。一方、所定の演出態様となる単一種類の演出動作を「管理項目」に設定しておき、その演出動作が実行されたことに対応して、遊技履歴管理テーブルにおける「回数(点数)」のフィールドデータを更新することにより、遊技履歴を更新して記憶できればよい。演出内容に関する遊技履歴の更新に限定されず、遊技内容に関する遊技履歴の更新についても同様に、遊技態様が異なる複数種類の遊技動作が含まれる所定遊技内容のうちで、任意の遊技態様による遊技動作が実行されたことや、所定の遊技態様となる単一種類の演出動作が実行されたことに対応して、遊技履歴管理テーブルにおける「回数(点数)」のフィールドデータを更新することにより、遊技履歴を更新して記憶できればよい。
予告演出やリーチ演出のような演出は、パチンコ遊技機1における可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態となる可能性を示唆する演出ではなるものの、これらの演出が実行されたからといって、必ずしも大当り遊技状態になるという遊技結果が得られることを確定させるわけではない。このように、「管理項目」のフィールドデータで示される演出は、パチンコ遊技機1における所定の遊技結果と対応していなくてもよく、その演出が実行された履歴を保存できるものであればよい。一方、例えば可変表示結果が「大当り」となったことを報知する複数種類の大当り報知演出のうちで予め定められた一部の大当り報知演出のように、パチンコ遊技機1における所定の遊技結果と対応する演出が、「管理項目」のフィールドデータを用いて管理されてもよい。こうした演出の実行履歴を示す情報を、遊技者が所持する端末装置(携帯端末)に送信し、この端末装置を用いて管理サーバにアクセスすることにより、例えば所定のデジタルコンテンツを提供するといった、遊技者に所定の特典を付与できるようにしてもよい。これにより、パチンコ遊技機1における遊技結果とは対応しない演出に関しても、遊技者の興味を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、遊技履歴管理テーブルにおいて「管理項目」のフィールドデータで示される演出は、例えば「ステップアップ予告」となる予告演出やスーパーBのリーチ演出のように、パチンコ遊技機1にて実行可能な複数種類の演出のうちから予め選択された演出に限定されず、パチンコ遊技機1にて実行可能な複数種類の所定演出をすべて含めた演出であってもよい。一例として、「管理項目」のフィールドデータで示される演出として「全演出」を設け、すべての予告演出やリーチ演出のうちいずれかが実行されたときに、遊技履歴管理テーブルにおいて「全演出」に対応する「回数(点数)」のフィールドデータを更新することにより、遊技履歴を更新して記憶できればよい。あるいは、パチンコ遊技機1にて実行可能な複数種類の予告演出をすべて含めた「予告演出」や、パチンコ遊技機1にて実行可能な複数種類のリーチ演出をすべて含めた「リーチ演出」を、遊技履歴管理テーブルにおいて「管理項目」のフィールドデータで示される演出としてもよい。このように、パチンコ遊技機1にて実行可能な演出を機能ごとに複数のグループに区分して、各グループに含まれる演出が実行された遊技履歴を更新可能に記憶してもよい。あるいは、例えば同一のキャラクタが出現する予告演出とリーチ演出といった、パチンコ遊技機1にて実行可能な演出を所定のテーマごとに複数のグループに区分して、各グループに含まれる演出が実行された遊技履歴を更新可能に記憶してもよい。
図12に示す遊技履歴管理テーブルは、「管理項目」で示される遊技内容や演出内容ごとに、「回数(点数)」のフィールドデータが設定される。すなわち、「回数(点数)」のフィールドデータは、パチンコ遊技機1において予め定められた遊技内容や演出内容が出現した回数や、こられの出現により遊技者に付与された得点といった、遊技の進行に応じて更新される遊技履歴情報を示している。このような遊技履歴管理テーブルを構成するテーブルデータは、RAM122の所定領域などに記憶される。こうして、パチンコ遊技機1における遊技の進行に応じて更新される遊技履歴情報は、RAM122の所定領域といった記憶領域に記憶することができる。
図11に示すステップS321にてパスワードの入力要求がないときや(ステップS321;No)、ステップS325にて遊技履歴管理テーブルの設定を行った後には、パチンコ遊技機1での遊技履歴に応じたコード出力を要求するコード出力要求があったか否かを判定する(ステップS326)。例えば図9(A)に示すメニュー画面において、「コード出力」という項目の選択が確定したときには、コード出力要求があったと判定すればよい。図11に示すステップS323にてパスワードの入力が完了していないときや、ステップS324にて入力されたパスワードが有効ではないときにも、ステップS326の処理に進んでもよい。なお、パスワードの入力が完了していないときや、入力されたパスワードが有効ではないときには、メニュー操作処理の実行を一旦終了させ、次回のタイマ割込みの発生に応じて、ステップS322の処理によるパスワードの入力制御が再び行われるようにしてもよい。
ステップS326にてコード出力要求があったときには(ステップS326;Yes)、遊技履歴管理テーブルをチェックする(ステップ327)。こうしたチェック結果に基づいて、遊技履歴に応じたコードを出力するための制御が行われる(ステップS328)。一例として、ステップS328の処理では、図9(C)に示すコード出力画面が表示されて、所定規格(具体例としてJIS X 0510規格あるいはISO/IEC 18004規格など)に適合する2次元コードを出力する。この2次元コードには、パチンコ遊技機1の機種を示す機種情報や遊技者IDの他に、可変表示回数や大当り回数、実行された演出の種類と実行回数などを特定可能な情報、および、遊技者が所持する端末装置(携帯端末)を用いて管理サーバにアクセスするためのネットワークアドレスなどが含まれていればよい。
図9(C)に示すようなコード出力画面で出力される2次元コードには、パチンコ遊技機1が発行したパスワードを示すパスワード情報が含まれてもよい。あるいは、2次元コードの表示に代えて、または2次元コードの表示とともに、パチンコ遊技機1が発行したパスワードを、コード出力画面にて表示してもよい。すなわち、パチンコ遊技機1における遊技や演出の実行結果などに応じて発行されたパスワードは、遊技者が所持する端末装置(携帯端末)を用いて撮影可能な2次元コードに含まれてもよいし、2次元コードとは異なる情報として提供されてもよい。パチンコ遊技機1がパスワードを発行するものに限定されず、2次元コードを撮影した端末装置を用いて管理サーバにアクセスすることにより、管理サーバで発行されたパスワードを取得できるようにしてもよい。あるいは、2次元コードを撮影した端末装置にて所定のパスワード発行プログラムが実行されることにより、端末装置にてパスワードが発行されるようにしてもよい。2次元コードやパスワードなどの情報は、パチンコ遊技機1にて画像表示装置5の画面上に表示して出力するものに限定されず、例えば2次元コードやパスワードを印刷したチケットを発行して出力するものであってもよい。
あるいは、パチンコ遊技機1と端末装置との間で無線または有線によりデータ通信などを実行するための機能を備えてもよい。そのために、例えば演出制御基板12の演出制御用CPU120などには、データ通信などを実行するための通信処理回路や通信インタフェースが内蔵または外付けされていればよい。パチンコ遊技機1が無線通信機能を備える場合、通信処理回路や通信インタフェースは、例えば所定の近距離無線通信規格(具体例としてIEEE802.15.1規格やIEEE802.11規格、ISO/IEC 15693規格、JIS X 6319-4規格あるいはISO/IEC 18092規格など)や赤外線通信規格(具体例としてIrDA規格など)のうち、少なくともいずれか1つに適合する無線通信を実行可能な構成を含んでいればよい。遊技機1が有線通信機能を備える場合、通信処理回路や通信インタフェースは、例えば所定のシリアルバス規格(具体例としてUSB-IFが標準化する汎用シリアルバス規格やIEEE1394規格など)に適合する有線通信を実行可能な構成を含んでいればよい。あるいは、パチンコ遊技機1が所定のカメラを備え、例えば遊技者が所持する端末装置(携帯端末)の画面上に表示された2次元コードを撮影した結果を解析して、パスワードを示す所定情報または遊技履歴管理テーブルのテーブルデータに相当する遊技履歴情報などを取得できるようにしてもよい。
例えば図10に示すステップS304の処理で判定されるメニュー表示要求や、図11に示すステップS321の処理で判定されるパスワード入力要求といった、各種の指示を入力するための構成は、例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bといった、遊技者による所定の操作を検出するための構成に限定されない。所定のカメラを用いて遊技者の手などを撮影した結果を解析(ビデオ式モーションキャプチャ)して、遊技者による指示入力を検出できるようにしてもよい。また、例えば回動操作が可能なジョグダイアルや、接触操作や押圧操作が可能なタッチパネルなどを用いてもよい。また、例えば赤外線センサや超音波センサ、CCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の指示入力行為を検出できるセンサを用いてもよい。すなわち、遊技者による指示入力を検出するための構成は、遊技者による所定の指示入力行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的(光学的を含む)に、検出できる任意の構成であればよい。
図11に示すステップS326にてコード出力要求がないときや(ステップS326;No)、ステップS328にてコード出力の制御を行った後には、特定演出の実行履歴などを示すデータの初期化を要求するデータクリア要求があったか否かを判定する(ステップS329)。例えば図9(A)に示すメニュー画面において、「データクリア」という項目の選択が確定したときに、データクリア要求があったと判定すればよい。
ステップS329にてデータクリア要求があったときには(ステップS329;Yes)、遊技履歴管理テーブルを初期化する(ステップS330)。例えば演出制御用CPU120は、遊技履歴管理テーブルにおける「回数(点数)」のフィールドデータをクリアして、いずれの演出についても「0」となるように設定すればよい。こうして遊技履歴管理テーブルを初期化することなどにより、パチンコ遊技機1などにおいて予め定められた遊技内容や演出内容が出現した履歴を示す遊技履歴情報を、消去することができる。
ステップS329にてデータクリア要求がないときや(ステップS329;No)、ステップS330にて遊技履歴管理テーブルを初期化した後には、所定の遊技内容や演出内容が出現した履歴について、一覧表示を要求する遊技履歴一覧要求があったか否かを判定する(ステップS331)。例えば図9(A)に示すメニュー画面において、「遊技履歴一覧」という項目の選択が確定したときに、遊技履歴一覧要求があったと判定すればよい。遊技履歴一覧要求がないときには(ステップS331;No)、メニュー操作処理の実行を終了する。
ステップS331にて遊技履歴一覧要求があったときには(ステップS331;Yes)、遊技履歴管理テーブルをチェックして(ステップS332)、「管理項目」で示された遊技内容や演出内容ごとに出現状況(回数または点数)を一覧表示するための制御を行う(ステップS333)。
こうしたメニュー処理(図10)やメニュー操作処理(図11)を実行可能なパチンコ遊技機1は、遊技履歴情報を含む2次元コードなどの遊技関連情報やパスワードといった所定情報の入出力を可能にして、パスワードの入力により遊技履歴を引き継いで遊技を行うことができる。なお、所定情報として、パスワードを示すデータの外部入力を可能にするものに限定されず、例えば2次元コードや遊技者の手といった所定の撮影対象をパチンコ遊技機1に内蔵または外付けされたカメラで撮影することなどにより生成された情報、赤外線や超音波やRF(Radio Frequensy)信号を受信して電気信号に変換することなどにより生成された情報、外部入力された電気信号に基づいて生成された情報、その他、遊技者による所定の指示入力行為を機械的、電気的あるいは電磁的(光学的)に検出して電気信号に変換することなどにより生成された情報、これらの一部または全部の組合せのように、遊技履歴管理テーブルのテーブルデータを設定して遊技履歴を特定可能な任意の設定情報が、所定情報として外部入力されてもよい。外部入力された所定情報に何らかの変換処理を施すことにより遊技履歴情報を取得できるものであってもよいし、外部入力された所定情報がそのまま遊技履歴情報として遊技履歴管理テーブルのテーブルデータとして設定されてもよい。すなわち、所定情報は、遊技履歴を特定可能なものであればよい。
このようなパチンコ遊技機1は、例えば遊技場に設置されて、図13に示すような遊技用システム900を構成してもよい。図13に示す遊技用システム900は、パチンコ遊技機1の他に、電気通信ネットワーク1002に接続された管理サーバ1000と、遊技者が所持(携行)する端末装置(携帯端末)1001とを備えて構成される。管理サーバ1000と端末装置1001との間では、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)、基地局およびパケット網を含む移動体通信網、公衆電話回線、インターネットの一部または全部といった電気通信ネットワーク1002を介して、所定のデータ通信を行うことができる。
管理サーバ1000は、複数のコンピュータシステムとして構築されたものであってもよいし、単一のコンピュータシステムとして構築されたものであってもよい。管理サーバ1000は、所定のデータベースと、中央処理回路と、各種入出力インタフェースと、通信処理回路と、通信インタフェースとを備えて構成されればよい。端末装置1001は、例えば携帯型コンピュータや携帯電話機、携帯型ゲーム機、携帯型オーディオプレーヤ、デジタルカメラの一部または全部といった、撮影機能や画像表示機能、データ通信機能を備えた情報処理端末であればよい。端末装置1001は、各種メモリ、中央処理回路、各種入出力インタフェース、周辺機能回路、画像処理回路、通信処理回路、通信インタフェース、カメラ、ディスプレイなどを備えて構成されればよい。これらの構成の一部または全部は、内部バスを介して相互に接続されていればよい。
遊技用システム900では、管理サーバ1000にて発行されたパスワード、他のパチンコ遊技機1から出力されたパスワード、あるいは遊技機アプリにより出力されたパスワードを入力することにより、予め定められた遊技内容や演出内容の出現状況に基づいて更新された遊技履歴情報を引き継いで遊技を行うことができる。こうした遊技履歴情報の引き継ぎは、同一機種のパチンコ遊技機1のみならず、継承対象機種とされている異なる機種(兄弟機種)でも可能となればよい。
図14は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図14に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、説明報知制御処理を実行する(ステップS160)。その後、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S178の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、予告演出、リーチ演出、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば演出制御タイマ設定部)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の小当り報知演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り報知演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の開始時における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態が開始されることに対応して小当り報知演出を実行するために、各種の演出制御を行う。小当り報知演出は、小当り遊技状態が開始されてから終了するまで、継続して実行されてもよい。あるいは、小当り報知演出は、小当り遊技状態が開始されてから終了するより前の所定期間において、実行されてもよい。小当り報知演出の実行期間が終了したときには、演出プロセスフラグの値が小当り終了演出処理に対応した値である“5”に更新される。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り開始時演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り開始時演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の開始時における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態が開始されることに対応して大当り開始時演出を実行するために、各種の演出制御を行う。大当り開始時演出は、大当り組合せを構成する確定飾り図柄の停止表示が終了してから大当り遊技状態における1回目のラウンド遊技が開始されるまでの所定期間において、実行されればよい。大当り開始時演出は、大当り遊技状態となることを明確に報知する大当り報知演出を含んでもよいし、大当り遊技状態となることは明確に報知しないが大当り遊技状態となることに対応して実行される任意の演出を含んでもよい。こうした大当り開始時演出の実行が終了することに対応して、演出プロセスフラグの値が大当り中演出処理に対応した値である“7”に更新される。
ステップS177の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を行って、大当り中演出を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“8”に更新する。
ステップS178のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“8”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を行って、エンディング演出を実行する。こうした大当り遊技状態の終了時における演出制御が行われた後には、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
図15は、説明報知制御処理として、図14のステップS160にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す説明報知制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、予め定められた遊技履歴更新条件が成立したか否かを判定する(ステップS401)。遊技履歴更新条件は、例えば図12に示す遊技履歴管理テーブルを用いて記憶される遊技履歴を更新するための条件であり、「管理項目」のフィールドデータで示される複数種類の遊技内容や演出内容に対応して、予め複数種類が定められていればよい。それぞれの遊技履歴更新条件は、対応する遊技内容や演出内容を出現させることが決定されたとき、決定された遊技内容や演出内容の出現が開始されたとき、決定された遊技内容や演出内容の出現が終了したとき、対応する遊技内容や演出内容が出現する可変表示が終了したときといった、対応する遊技内容や演出内容にあわせた所定のタイミングにて、成立するものであればよい。あるいは、遊技履歴更新条件は、「管理項目」のフィールドデータで示される複数種類の遊技内容や演出内容にかかわらず、予め単一の条件が定められていてもよい。
遊技履歴更新条件が成立する具体的な一例として、図17(A)に示すステップS501の処理では、所定の変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンが複数種類のうちいずれであるかの判定を行う。この処理にて、スーパーBのリーチ演出を伴う変動パターンであると判定されたときに、図12に示す遊技履歴管理テーブルにて「管理項目」が「リーチ:スーパーB」に対応する遊技履歴を更新するための遊技履歴更新条件が成立したと判定してもよい。あるいは、図17(A)に示すステップS503の処理では、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンに対応する演出制御パターンが使用パターンに決定される。この処理にて、スーパーBのリーチ演出を実行するための演出制御パターンが決定されたときに、「リーチ:スーパーB」に対応する遊技履歴を更新するための遊技履歴更新条件が成立したと判定してもよい。あるいは、図18に示すステップS555の処理では、演出制御パターンから読み出した演出制御実行データを用いて、リーチ演出を実行するための演出動作制御が行われる。この処理にて、演出制御実行データに基づいてスーパーBのリーチ演出が開始されるときに、「リーチ:スーパーB」に対応する遊技履歴を更新するための遊技履歴更新条件が成立したと判定してもよい。あるいは、図18に示すステップS555の処理にて、演出制御実行データに基づいてスーパーBのリーチ演出が終了するときに、「リーチ:スーパーB」に対応する遊技履歴を更新するための遊技履歴更新条件が成立したと判定してもよい。あるいは、スーパーBのリーチ演出が実行された後、図18に示すステップS558の処理にて最終停止図柄を導出表示するための制御が行われるときに、「リーチ:スーパーB」に対応する遊技履歴を更新するための遊技履歴更新条件が成立したと判定してもよい。
他の一例として、図17(A)に示すステップS502の処理では、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンや所定の可変表示結果通知コマンドで指定された可変表示結果に基づいて、所定の決定割合で予告演出を実行するか否かや実行する場合の演出態様(予告演出パターン)が決定される。この処理にて、「ステップアップ予告」を実行することが決定されたときに、図12に示す遊技履歴管理テーブルにて「管理項目」が「ステップアップ予告」に対応する遊技履歴を更新するための遊技履歴更新条件が成立したと判定してもよい。あるいは、図17(A)に示すステップS503の処理にて、「ステップアップ予告」を実行するための演出制御パターン(予告演出制御パターン)が決定されたときに、「ステップアップ予告」に対応する遊技履歴を更新するための遊技履歴更新条件が成立したと判定してもよい。あるいは、図18に示すステップS553の処理にて、演出制御実行データに基づいて「ステップアップ予告」の演出動作が開始されるときに、「ステップアップ予告」に対応する遊技履歴を更新するための遊技履歴更新条件が成立したと判定してもよい。あるいは、図18に示すステップS553の処理にて、演出制御実行データに基づいて「ステップアップ予告」の演出動作が終了するときに、「ステップアップ予告」に対応する遊技履歴を更新するための遊技履歴更新条件が成立したと判定してもよい。あるいは、「ステップアップ予告」の演出動作が実行された後、図18に示すステップS558の処理にて最終停止図柄を導出表示するための制御が行われるときに、「ステップアップ予告」に対応する遊技履歴を更新するための遊技履歴更新条件が成立したと判定してもよい。
複数種類の遊技内容や演出内容にかかわらず単一の遊技履歴更新条件が成立する具体的な一例として、図11に示すステップS326の処理にてコード出力要求があったと判定されたことに基づいて、ステップS327の処理が実行されるときに、図15に示すステップS401の処理にて遊技履歴更新条件が成立したと判定してもよい。この場合には、図11に示すステップS328の処理による2次元コードの出力が行われた後に、遊技履歴管理テーブルを初期化して、遊技履歴を消去するように更新してもよい。一方、遊技履歴管理テーブルとは別に、図11に示すステップS321〜S324の処理によりパスワードが入力されてからの遊技内容や演出内容が出現した履歴を示す今回遊技履歴データを、RAM122の所定領域(演出制御バッファ設定部など)に一時記憶させてもよい。この場合、コード出力要求があったと判定されたことに基づいて、今回遊技履歴データに示される遊技履歴を遊技履歴管理テーブルに反映させるための遊技履歴更新条件が成立したと判定してもよい。
他の一例として、遊技履歴管理テーブルとは別に、特別図柄や飾り図柄の可変表示回数が所定回数(例えば100回)に達するまでの期間ごとに、遊技内容や演出内容が出現した履歴を示す区分遊技履歴データを、RAM122の所定領域(演出制御バッファ設定部など)に一時記憶させてもよい。この場合、可変表示回数が所定回数に達したと判定されるごとに、区分遊技履歴データに示される遊技履歴を遊技履歴管理テーブルに反映させるための遊技履歴更新条件が成立したと判定してもよい。
予め定められた1の遊技内容または演出内容が出現したときに、複数の遊技履歴更新条件が成立してもよい。具体的な一例として、「管理項目」のフィールドデータに示される演出内容には、ステップアップ予告が実行された場合に対応する「ステップアップ予告」と、ステップアップ予告において演出の態様が変化する回数(ステップ数)が「3」以上となった場合に対応する「ステップアップ予告第3ステップ以上」とがあるものとする。この場合、ステップアップ予告におけるステップ数が「5」となるときには、「ステップアップ予告」の遊技履歴を更新するための遊技履歴更新条件と、「ステップアップ予告第3ステップ以上」の遊技履歴を更新するための遊技履歴更新条件とが、いずれも成立したと判定されてもよい。
あるいは、予め定められた複数の遊技内容や演出内容が組み合わせて出現したときにのみ成立する単一の遊技履歴更新条件を設けてもよい。具体的な一例として、「管理項目」のフィールドデータに示される遊技内容および演出内容には、スーパーBのリーチ演出が実行された後に可変表示結果が「大当り」となる場合に対応する「リーチ:スーパーB+大当り」があるものとする。この場合、スーパーBのリーチ演出が実行されても可変表示結果が「ハズレ」になるときや、スーパーAのリーチ演出が実行された後にスーパーBのリーチ演出が実行されずに可変表示結果が「大当り」になるときには、「リーチ:スーパーB+大当り」の遊技履歴を更新するための遊技履歴更新条件が成立しない。スーパーBのリーチ演出が実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることの双方が出現したときにのみ、「リーチ:スーパーB+大当り」の遊技履歴を更新するための遊技履歴更新条件が成立したと判定されればよい。
こうして遊技履歴更新条件が成立したと判定されたときには(ステップS401;Yes)、遊技履歴管理テーブルに記憶される遊技履歴を更新する(ステップS402)。例えば遊技内容や演出内容に応じて異なる複数種類の遊技履歴更新条件を設けた場合には、遊技履歴管理テーブルにおいて「管理項目」で示された遊技内容や演出内容のうちで、ステップS401の処理にて成立したと判定された遊技履歴更新条件に対応する遊技内容や演出内容について、「回数(点数)」のフィールドデータを書き換えることにより、遊技履歴を更新すればよい。あるいは、例えば今回遊技履歴データや区分遊技履歴データに示される遊技履歴を反映させるために、遊技履歴管理テーブルにおける「回数(点数)」のフィールドデータのうち、一部または全部が一括して書き換えられてもよい。
ステップS401にて遊技履歴更新条件が成立していないと判定されたときや(ステップS401;No)、ステップS402の処理を実行した後には、予め定められた説明報知設定条件が成立したか否かを判定する(ステップS403)。説明報知設定条件は、パチンコ遊技機1において実行される所定の遊技や演出に関して、所定の説明情報を報知する設定を行うための条件であり、説明対象となる遊技内容や演出内容に対応して、予め複数種類が定められていればよい。それぞれの説明報知設定条件は、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生したことに対応して、あるいは特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、所定の遊技内容や演出内容を出現させることが決定されたとき、所定の遊技内容や演出内容の出現が開始されたときといった、対応する遊技内容や演出内容にあわせた所定のタイミングにて、成立するものであればよい。あるいは、説明報知設定条件は、説明対象となる遊技内容や演出内容にかかわらず、予め単一の条件が定められていてもよい。
説明報知設定条件が成立する具体的な一例として、図3に示すステップS101の始動入賞判定処理では、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生したことに基づいて抽出された所定の遊技用乱数(例えば変動パターン決定用の乱数値MR2など)を用いて、変動パターンが特定の変動パターン(例えばスーパーBのリーチ演出を伴う変動パターンなど)に決定されるか否かを、その始動入賞に基づく可変表示が開始されるより前に判定するものとする。この場合、特定の変動パターンに決定されてスーパーBのリーチ演出が実行される旨の判定がなされたときには、スーパーBのリーチ演出に関する説明を報知するための説明報知設定条件が成立したと判定してもよい。あるいは、図17(A)に示すステップS501の処理にてスーパーBのリーチ演出を伴う変動パターンであると判定されたときに、スーパーBのリーチ演出に関する説明を報知するための説明報知設定条件が成立したと判定してもよい。あるいは、図17(A)に示すステップS503の処理にてスーパーBのリーチ演出を実行するための演出制御パターンが決定されたときに、スーパーBのリーチ演出に関する説明を報知するための説明報知設定条件が成立したと判定してもよい。あるいは、図18に示すステップS555の処理にて、演出制御実行データに基づいてスーパーBのリーチ演出が開始されるときに、スーパーBのリーチ演出に関する説明を報知するための説明報知設定条件が成立したと判定してもよい。
所定の遊技や演出を実行することが決定されたときに、決定された遊技や演出の実行結果が導出(または報知)されるよりも前に、その遊技内容や演出内容に対応した説明報知設定条件が成立することが望ましい。これにより、遊技や演出の実行結果が導出(または報知)されるよりも前に、その実行結果がどうなれば遊技者にとって有利になるかを説明内容とする説明情報の報知に十分な時間を確保して、説明情報の報知により遊技者の期待感を高めることで、遊技興趣を向上させることができる。また、遊技や演出の実行結果が導出(または報知)されるよりも前に、説明対象となる遊技内容や演出内容に応じて可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)を説明内容とする説明情報の報知に十分な時間を確保して、説明情報の報知により遊技者の期待感を高めることで、遊技の興趣を向上させることができる。
説明対象となる遊技内容や演出内容にかかわらず単一の説明報知設定条件が成立する具体的な一例として、可変表示結果や変動パターンにかかわらず飾り図柄の可変表示が開始されるときに、説明報知設定条件が成立したと判定してもよい。この場合には、説明対象となる遊技内容や演出内容を選択して、選択された遊技内容や演出内容が出現するか否かにかかわらず、例えば飾り図柄の可変表示が開始されてから飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となるより前(「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が停止表示されるまで)の所定期間にて、所定の遊技や演出に関する説明情報の報知が行われればよい。また、飾り図柄の可変表示が行われていない所定期間にて説明報知設定条件を成立させて、デモ画面表示とともに、あるいはデモ画面表示とは別に、所定の遊技や演出に関する説明情報の報知が行われてもよい。
こうして説明報知設定条件が成立したと判定されたときには(ステップS403;Yes)、遊技履歴管理テーブルを読み取り、説明対象となる遊技内容や演出内容に対応した遊技履歴を特定する(ステップS404)。そして、ステップS404の処理による読取結果に基づいて、説明報知パターンを決定する(ステップS405)。説明報知パターンは、説明対象となる1の遊技内容や演出内容に対応して、予め複数の説明報知パターンが用意されていればよい。この実施の形態では、ステップS404の処理により特定された遊技履歴に応じて、説明報知パターンの決定内容を異ならせる。ステップS405の処理では、説明報知パターンを決定するための使用テーブルとして、予め用意された説明報知パターン決定テーブルを選択してセットする。説明報知パターン決定テーブルでは、ステップS403の処理により成立したと判定された説明報知設定条件や、ステップS404の処理により特定された遊技履歴に対応して、複数の説明報知パターンのうちいずれかを使用パターンに決定するためのデータ(決定用データ)が設定されていればよい。演出制御用CPU120は、成立した説明報知設定条件や図12に示す遊技履歴管理テーブルに記憶される「回数(点数)」の読取結果に基づいて、説明報知パターン決定テーブルを参照することにより、複数の説明報知パターンのいずれかに決定すればよい。
図16(A)は、ステップS405の処理による説明報知パターンの決定例を示している。図16(B)は、複数の説明報知パターンに対応した説明内容の設定例を示している。図16(A)に示す決定例において、成立した説明報知設定条件がステップアップ予告を実行する旨の決定に基づく「ステップアップ予告決定」であるときには、「回数(点数)」の読取結果に応じて、説明報知パターンYSA〜YSCのいずれかが、使用パターンに決定される。図16(B)に示すように、説明報知パターンYSA〜YSCでは、ステップアップ予告に関する説明となるメッセージが報知される。より具体的には、ステップアップ予告が実行されたときに可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)に関する説明内容を示すメッセージが報知される。このように、所定の説明報知パターンに対応して報知される説明情報は、例えば可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)といった、遊技内容や演出内容に対応して遊技者にとって有利な所定価値が付与される可能性を示すものであればよい。
図16(B)に示す設定例では、説明報知パターンYSA〜YSCのいずれであるかに応じて、説明内容が異なっている。例えば「回数(点数)」が「1」〜「20」のいずれかであるときに決定される説明報知パターンYSAでは、ステップアップ予告について詳細な説明となるメッセージが報知される。一方、「回数(点数)」が「21」〜「40」のいずれかであるときに決定される説明報知パターンYSBでは、ステップアップ予告について簡潔な説明となるメッセージが報知される。さらに、「回数(点数)」が「41」以上であるときに決定される説明報知パターンYSCでは、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いために出現する頻度が低い演出態様といった、特別なステップアップ予告についての説明となるメッセージが報知される。このように、特定された遊技履歴に応じた「回数(点数)」がいずれであっても何らかの説明情報が報知される一方で、その説明内容を「回数(点数)」で示される遊技履歴に応じて異ならせてもよい。
図16(A)に示す決定例において、成立した説明報知設定条件がスーパーBのリーチ演出を実行する旨の決定に基づく「スーパーBのリーチ演出あり」であるときには、「回数(点数)」の読取結果に応じて、説明報知パターンRBA〜RBCのいずれかが、使用パターンに決定される。図16(B)に示すように、説明報知パターンRBAと説明報知パターンRBBでは、スーパーBのリーチ演出に関する説明となるメッセージが報知される。より具体的には、スーパーBのリーチ演出が実行されたときにリーチ演出の実行結果がどうなれば可変表示結果が「大当り」になるかに関する説明内容を示すメッセージが報知される。このように、所定の説明報知パターンに対応して報知される説明情報は、例えば可変表示結果が「大当り」になるときの演出内容といった、遊技や演出の実行結果がどうなれば遊技者にとって有利な所定価値が付与されるかを示すものであればよい。
図16(B)に示す設定例では、説明報知パターンRBAであるか説明報知パターンRBBであるかに応じて、説明内容が異なっている。例えば「回数(点数)」が「1」〜「10」のいずれかであるときに決定される説明報知パターンRBAでは、スーパーBのリーチ演出について詳細な説明となるメッセージが報知される。これに対して、「回数(点数)」が「11」〜「20」のいずれかであるときに決定される説明報知パターンRBBでは、スーパーBのリーチ演出について簡潔な説明となるメッセージが報知される。一方、説明報知パターンRBCでは、スーパーBのリーチ演出に関する説明となるメッセージが報知されない。このように、特定された遊技履歴に応じた「回数(点数)」が所定範囲内であれば何らかの説明情報が報知される一方で、所定範囲外である場合には説明情報が報知されないように制限してもよい。すなわち、遊技内容や演出内容の出現回数(実行回数)が所定数未満であるときには、所定の説明対象に対応する説明情報が報知される一方で、出現回数(実行回数)が所定数以上であるときには、所定の説明対象に対する説明情報の報知に制限が設けられてもよい。
なお、説明情報の報知に設けられる制限は、遊技に関する説明情報の全部を報知しないように、報知を禁止するものに限定されない。一例として、文字表示や音声出力、ランプ点灯といった複数種類の演出動作により説明情報が報知される場合に、一部の演出動作による説明情報の報知を実行しないように制限してもよい。他の一例として、説明となるメッセージを示す演出画像(文字表示)の透明度を高くすることや、メッセージを示す音声のボリュームを下げること、ランプを点灯するときの輝度を低下させること、メッセージの報知期間を短くすること、あるいは、これらの一部または全部の組合せを含む演出制御により、説明情報の報知態様を遊技者が認識しにくいものとなるように制限してもよい。さらに他の一例として、説明情報の報知が行われる所定期間において、説明となるメッセージが報知される回数または頻度(例えばランプの点滅回数など)を少なくするように制限してもよい。これらの演出制御のうち、一部または全部の組合せを含めた報知の制限が行われてもよい。
図15に示すステップS405の処理による説明報知パターンの決定結果に対応して、説明用演出制御パターンが決定される(ステップS406)。説明用演出制御パターンは、説明報知パターンに対応した説明情報を報知するために予め用意された演出制御パターンである。説明用演出制御パターンを決定することにより、遊技に関する説明情報が報知される期間(説明報知期間)や説明情報を報知するための演出動作態様などが決定される。
ステップS403にて説明報知条件が成立していないと判定されたときや(ステップS403;No)、ステップS406の処理を実行した後には、説明情報を報知するための説明報知期間であるか否かを判定する(ステップS407)。説明報知期間は、例えばステップS406の処理で決定された説明用演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS407にて説明報知期間ではないときには(ステップS407;No)、説明報知制御処理を終了する。一方、説明報知期間であるときには(ステップS407;Yes)、説明情報を報知するための演出動作制御を行ってから(ステップS408)、説明報知制御処理を終了する。
一例として、ステップS408の処理では、説明用演出制御パターンなどから読み出した演出制御実行データ(例えば表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データなど)に応じて、所定の演出態様により説明情報を報知するために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対し伝送させればよい。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯または点滅または消灯させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて遊技に関する説明情報を報知すればよい。
こうした説明報知制御処理の実行により説明情報を報知する対象(説明対象)となる遊技内容や演出内容は、図12に示すような遊技履歴管理テーブルにて「管理項目」のフィールドデータで示される全部の遊技内容や演出内容であってもよいし、一部の遊技内容や演出内容であってもよい。また、遊技履歴管理テーブルにて「管理項目」と対応付けられて記憶される「回数(点数)」などの遊技履歴情報に基づいて、その「管理項目」のフィールドデータで示される遊技内容や演出内容とは異なる遊技内容や演出内容に関する説明情報、あるいはパチンコ遊技機1における遊技内容や演出内容と何らかの関連性を有する説明情報が、報知されてもよい。より具体的には、例えばパチンコ遊技機1における演出で出現するキャラクタや、パチンコ遊技機1とタイアップした映画、テレビドラマ、テレビアニメ、小説、演劇などのストーリー、歌手の楽曲や人物の経歴、スポーツチームのメンバーや対戦結果、名勝負といった様々な事項を紹介するために、「管理項目」のフィールドデータで示される「大当り」と対応付けられた「回数(点数)」に応じて異なる説明内容を示す説明情報が報知されてもよい。あるいは、パチンコ遊技機1における遊技状態が大当り遊技状態であるときに実行される演出を紹介するために、「管理項目」のフィールドデータで示される「大当り」と対応付けられた「回数(点数)」に応じて異なる説明内容を示す説明情報が、大当り遊技状態であるときに、または大当り遊技状態とは異なる遊技状態であるときに、報知されてもよい。あるいは、パチンコ遊技機1の仕様(例えば大当り確率や確変突入率など)や打ち方(例えば大当り中と時短制御中は右打ちをすることなど)を紹介するために、「管理項目」のフィールドデータで示される「大当り」と対応付けられた「回数(点数)」に応じて異なる説明内容を示す説明情報が、大当り遊技状態であるときに、または大当り遊技状態とは異なる遊技状態であるときに、報知されてもよい。このような説明情報の報知による説明内容を多様化することにより、遊技興趣を向上させることができる。また、遊技履歴情報に応じて異なる説明内容を示す説明情報が報知されることで、様々な説明情報の報知を受けたい遊技者による遊技を促進させることができる。
図17(A)は、可変表示開始設定処理として、図14のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図17(A)に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップS501)。ステップS501の処理として、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、可変表示内容に基づいて、最終停止図柄を決定する。この実施の形態では、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容として、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「小当り」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」、「突確(大当り)」がある。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「小当り」の場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならずに、短期開放チャンス目として予め定められた特殊組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「小当り」となる。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる。可変表示内容が「突確(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる。
図17(B)は、ステップS501における最終停止図柄となる飾り図柄の決定例を示している。この例では、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124またはRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合には、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
可変表示内容が「小当り」である場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて短期開放チャンス目として予め定められた特殊組合せとなる飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される短期開放チャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された短期開放チャンス目決定テーブルを参照することなどにより、複数種類の短期開放チャンス目のうちで、最終停止図柄となる飾り図柄の組合せを決定する。
可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄と確変図柄のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。具体的には、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、大当り種別が「確変」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、大当り種別が「確変」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
可変表示内容が「突確(大当り)」である場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、短期開放チャンス目を構成する飾り図柄、または、リーチ組合せとなる飾り図柄を、最終停止図柄に決定する。例えば図6(B)に示す変動パターンのうち、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」に対応して変動パターンPC1−1が指定された場合には、可変表示内容が「小当り」である場合と同様にして、短期開放チャンス目を構成する飾り図柄を、最終停止図柄に決定すればよい。一方、変動パターンPC2−1が指定された場合には、可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合と同様にして、リーチ組合せとなる飾り図柄を、最終停止図柄に決定すればよい。
ステップS501の処理では、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄からなる非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難または認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示(再変動)させて同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。また、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に大当り中昇格演出を実行することによって確変状態に制御されることを報知できればよい。ステップS501の処理にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組合せなどを決定すればよい。
ステップS501における最終停止図柄などの決定に続いて、予告演出を決定する(ステップS502)。ステップS502の処理では、例えば予めROM121の所定領域に記憶するなどして用意された予告演出決定テーブルを用いて、予告演出の有無や、予告演出を実行する場合の演出態様などが決定されればよい。予告演出決定テーブルでは、例えば可変表示内容に応じて、予告演出決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、予告演出の有無や演出態様の決定結果に、割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される予告演出決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、予告演出決定テーブルを参照することにより、予告演出の有無や演出態様を決定すればよい。
ステップS502の処理に続いて、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS503)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、ステップS502の処理による予告演出の決定結果に対応して、複数用意された予告演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS503の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS504)。そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS505)。このときには、例えばステップS504にて使用パターンとして決定された演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS505の処理に続き、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を更新するための設定を行う(ステップS506)。例えば、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて保留番号が「1」に対応した表示部位を消去するとともに、全体の表示部位を1つずつ左方向に移動させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS507)、可変表示開始設定処理を終了する。
図18は、可変表示中演出処理として、図14のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図18に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS551)。一例として、ステップS551の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS551にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS551;No)、予告演出を実行するための予告演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS552)。予告演出実行期間は、例えば図17(A)に示すステップS503の処理にて選択された予告演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS552にて予告演出実行期間であるときには(ステップS552;Yes)、例えば所定のキャラクタ画像となる演出画像の表示といった、予告演出を実行するための演出制御を行う(ステップS553)。ステップS553の処理では、例えば図17(A)に示すステップS503の処理にて決定された予告演出制御パターンから、演出制御実行データを読み出す。こうして読み出された演出制御実行データに基づいて作成した各種指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯または点滅または消灯させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて予告演出を実行すればよい。
ステップS552にて予告演出実行期間ではないと判定されたときや(ステップS552;No)、ステップS553の処理を実行した後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS554)。リーチ演出実行期間は、例えば図17(A)に示すステップS503の処理にて選択された特図変動時演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS554にてリーチ演出実行期間であるときには(ステップS554;Yes)、リーチ演出を実行するための演出制御を行う(ステップS555)。ステップS554にてリーチ演出実行期間ではないと判定されたときや(ステップS554;No)、ステップS555にてリーチ演出制御を行った後には、例えば変動パターンに対応して選択された特図変動時演出制御パターンにおける設定などに基づいて、飾り図柄の可変表示動作を含めたその他の演出動作制御を行ってから(ステップS556)、可変表示中演出処理の実行を終了する。
ステップS551にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS551;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS557)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS557;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS557にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS557;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS558)。また、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS559)。そして、演出プロセスフラグの値を可変表示停止処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS560)、可変表示中演出処理を終了する。
図19は、「ステップアップ予告」となる予告演出が実行されることに対応して、画像表示装置5の画面上に演出画像を表示させることにより説明情報を報知する実行例を示している。例えば図15に示すステップS405の処理にて、成立した説明報知設定条件が「ステップアップ予告決定」であり、遊技履歴管理テーブルの読取結果から特定された「回数(点数)」が「1」〜「20」のいずれかであることに対応して、説明報知パターンYSAが使用パターンに決定される。この決定結果に基づき、ステップS406の処理にて決定された説明用演出制御パターンを用いて、ステップS408の処理による演出動作制御が行われる。こうして、図19に示す実行例では、所定のキャラクタCH1を示す演出画像とともに、このキャラクタCH1によるセリフとして、説明報知パターンYSAに対応したメッセージMS1を示す演出画像(文字画像)が表示される。なお、メッセージMS1を示す演出画像(文字画像)の表示に代えて、あるいは演出画像(文字画像)の表示とともに、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯などにより、「ステップアップ予告」に関する説明情報となるメッセージMS1の報知が行われてもよい。
図20(A)は、スーパーBのリーチ演出が実行されることに対応して、画像表示装置5の画面上に演出画像を表示させることにより説明情報を報知する実行例を示している。例えば図15に示すステップS405の処理にて、成立した説明報知設定条件が「スーパーBのリーチ演出あり」であり、遊技履歴管理テーブルの読取結果から特定された「回数(点数)」が「1」〜「10」のいずれかであることに対応して、説明報知パターンRBAが使用パターンに決定される。この決定結果に基づき、ステップS406の処理にて決定された説明用演出制御パターンを用いて、ステップS408の処理による演出動作制御が行われる。こうして、図20(A)に示す実行例では、図19(A)に示した実行例と同様のキャラクタCH1を示す演出画像とともに、このキャラクタCH1によるセリフとして、説明報知パターンRBAに対応したメッセージMS2を示す演出画像(文字画像)が表示される。なお、メッセージMS2を示す演出画像(文字画像)の表示に代えて、あるいは演出画像(文字画像)の表示とともに、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯などにより、スーパーBのリーチ演出に関する説明情報となるメッセージMS1の報知が行われてもよい。
一方、ステップS405の処理にて、成立した説明報知設定条件が「スーパーBのリーチ演出あり」となる場合に、遊技履歴管理テーブルの読取結果から特定された「回数(点数)」が「21」以上であることに対応して、説明報知パターンRBCが使用パターンに決定される。このときには、図20(B)に示すように、図20(A)に示した実行例とは異なり、キャラクタCH1を示す演出画像が表示されず、説明情報を報知するためのメッセージを示す演出画像(文字画像)も表示されない。こうして、スーパーBのリーチ演出に関する説明情報の報知は、遊技履歴管理テーブルの読取結果から特定される遊技履歴情報としての「回数(点数)」に応じて制限することができる。
図15に示すステップS403の処理にて判定される説明報知設定条件のうちには、始動入賞が発生したことに基づいて抽出された所定の遊技用乱数などを用いて、その始動入賞に基づく可変表示が開始されるより前に特定の可変表示結果(例えば「大当り」の可変表示結果など)や特定の可変表示態様(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)になると判定されたときに成立するものが含まれてもよい。このような可変表示の開始前に説明報知設定条件が成立したことに基づいて、図15に示すステップS408の演出動作制御により説明情報を報知してもよい。これにより、始動入賞に基づく可変表示が開始されるより前に、次回以降の可変表示で実行される演出などに関する説明情報を報知することができる。また、可変表示が開始されるときに説明報知設定条件が成立する場合でも、例えば「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、次回以降の可変表示(擬似連変動)で実行される演出などに関する説明情報を報知することができる。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が導出されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。
こうした「擬似連」の可変表示演出において、例えば擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。こうした見かけ上の可変表示が複数回実行される場合に、最初の可変表示が実行されるときに説明報知設定条件が成立することで、次回以降の可変表示(擬似連変動)で実行される演出などに関する説明情報を報知してもよい。
なお、擬似連変動(再変動)の繰返し実行回数(擬似連回数)が多くなったときには、擬似連回数が少ないときよりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなればよい。また、擬似連変動の繰返し実行回数(擬似連回数)によって演出の発生割合が変化するように制御されてもよい。例えば擬似連変動が2回行われることにより「リーチ確定」となり、擬似連変動が3回行われることにより「スーパーリーチ確定」となるようにしてもよい。「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
このように、説明情報が報知される期間は、説明対象となる遊技や演出が実行されている期間の一部または全部であってもよいし、説明対象となる遊技や演出が実行される期間よりも前の期間であってもよい。また、説明対象となる遊技や演出が実行されるか否かにかかわらず、例えばデモ画面の表示中や飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となる以前の可変表示期間中といった、所定の期間にて説明情報が報知されてもよい。あるいは、例えば飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に所定のリーチ演出が実行されているリーチ演出期間中といった、説明対象となり得る遊技や演出が実行されている所定の期間にて、そのリーチ演出とは異なる予告演出やパチンコ遊技機1の仕様もしくは打ち方といった、他の説明対象となる遊技や演出に関する説明情報が報知されてもよい。
図16(A)に示す決定例では、成立した説明報知設定条件が「スーパーBのリーチ演出あり」である場合に、「ステップアップ予告決定」である場合よりも、1つの説明報知パターンに割り当てられる「回数(点数)」が少なくなるように設定されている。一般的なパチンコ遊技機1において、可変表示結果が「大当り」となる確率は、可変表示結果が「ハズレ」となる確率よりも十分に低くなるように設定されている。そのため、例えばスーパーBのリーチ演出がステップアップ予告よりも大当り期待度(可変表示結果が「大当り」となる可能性)が高い場合に、スーパーBのリーチ演出が実行される頻度は、ステップアップ予告が実行される頻度よりも低くなる。こうした実行頻度が低い演出に対応した説明報知パターンに多くの「回数(点数)」を割り当ててしまうと、説明内容が変化するまでに長い時間を要し、演出を多様化することが困難になるおそれがある。そこで、実行頻度が低い演出に対応した説明報知パターンには、実行頻度が高い演出に対応した説明報知パターンよりも少ない回数(点数)を割り当てることにより、演出を多様化して遊技の興趣を向上させることができる。
一方、実行頻度が低い演出の説明情報は、報知される頻度も少ないので、遊技者が失念してしまう可能性もある。そこで、実行頻度が低い演出に対応した説明報知パターンには、実行頻度が高い演出に対応した説明報知パターンよりも多い回数(点数)を割り当てることにより、演出に対する遊技者の理解を高めて遊技の興趣を向上させてもよい。また、実行頻度が低い演出に対応する説明情報の報知は、実行頻度が高い演出に対応する説明情報の報知よりも、制限が設けられにくいようにしてもよい。一例として、実行頻度が高い演出の場合には、図16(A)および(B)に示す説明報知パターンRBCのように、回数(点数)が所定数以上であるときに説明情報を報知しないように制限するのに対して、実行頻度が低い演出の場合には、図16(A)および(B)に示す説明報知パターンYSCのように、回数(点数)が所定数以上であるときに継続して説明情報を報知してもよい。これにより、遊技者にとって煩わしい報知は抑制しつつ、遊技者の混乱を防止することができる。
なお、実行頻度が高い演出と実行頻度が低い演出について、例えば説明情報の報知を制限する回数(点数)が同一に設定された場合でも、実行頻度が低い演出では、その回数(点数)に達するまで長い時間を要する。こうして、実行頻度が低い演出については、結果的に説明情報の報知に制限が設けられにくくなるようにしてもよい。
例えばパチンコ遊技機1に入力されたパスワードなどに基づいて、遊技者がこれまで(過去)に遊技を行ってきたパチンコ遊技機1の機種を特定し、遊技者が現時点で遊技を行っているパチンコ遊技機1と比べた遊技や演出の共通点や相違点に関する説明情報が報知されるようにしてもよい。図9(C)に示すような2次元コードを図13に示す端末装置(携帯端末)1001により撮影したときに、遊技者を識別するためのプロフィール情報や、パチンコ遊技機1の機種情報を、遊技履歴情報とともに、管理サーバ1000に送信する。これにより、管理サーバ1000の遊技者データベースにおいて、機種情報や遊技履歴情報を遊技者ごとに管理することができればよい。管理サーバ1000は、例えば端末装置(携帯端末)1001からのパスワード発行要求を受けたときに、遊技者ごとに管理している機種情報や遊技履歴情報に応じたパスワードを発行する。こうして発行されたパスワードを、例えば図9(B)に示すようなパスワード入力画面にて入力することにより、遊技者がこれまでに遊技を行ってきたパチンコ遊技機1の機種を特定し、その特定結果に応じて異なる説明内容を示す説明情報が報知されればよい。複数機種のパチンコ遊技機1に共通する演出の具体例として、演出画像の表示態様が特定態様(表示柄がサクラの花柄であることなど)である場合には、大当り期待度が高くなるものであればよい。あるいは、複数種類の演出モードのうち、特定の演出モードに移行した場合には、今回の可変表示または複数回の可変表示のうちに可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるものであってもよい。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
具体的な一例として、上記実施の形態では、「ステップアップ予告」に関する説明情報のように、遊技履歴情報となる「回数(点数)」にかかわらず何らかの説明情報が報知される一方で、その説明内容を遊技履歴情報に応じて異ならせる場合と、スーパーBのリーチ演出に関する説明情報のように、遊技履歴情報となる「回数(点数)」に応じて報知を制限する場合とがある。このように、説明内容を遊技履歴情報に応じて異ならせる場合と、遊技履歴情報に応じて報知を制限する場合の双方が設けられるものに限定されず、いずれか一方のみが設けられたものであってもよい。
上記実施の形態では、図15に示すステップS405の処理にて図16(A)に示すような説明報知パターンの決定を行うことにより、遊技履歴管理テーブルから「回数(点数)」のフィールドデータで示される遊技履歴情報を読み取った結果に応じて、説明内容が異なる説明情報を報知したり、説明情報の報知に制限を設けるものとして説明した。これらの報知の設定とともに、例えば可変表示結果が「大当り」となるか否かに応じて異なる割合で、複数種類の説明報知パターンのいずれかに決定することにより、説明情報を報知するための演出態様を、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)に応じて異ならせるようにしてもよい。可変表示結果が「大当り」となるか否かに限定されず、遊技者にとって有利な任意の遊技価値が付与されるか否かに応じて異なる割合で、複数種類の説明報知パターンのいずれかに決定してもよい。すなわち、説明情報を報知するための演出態様に応じて、遊技者にとって有利な遊技価値が付与される可能性を異ならせてもよい。
例えば図19に示したようなメッセージMS1の内容が同一の場合であっても、これをセリフとして発するキャラクタの種類や表示色、形状、表示柄といった、演出画像の一部または全部の表示態様を異ならせることにより、大当り期待度を異ならせてもよい。キャラクタの演出画像の他にも、背景画像の表示態様(例えば表示色や表示柄がサクラの花柄であるか否かなどで、サクラの花柄である場合には大当り期待度が高い)や文字画像の表示態様(例えば表示色や文字の大きさ、形状、表示柄など)を異ならせてもよい。さらには、演出画像の表示とともにスピーカ8L、8Rから出力される音声の出力態様や、遊技効果ランプ9または装飾用LEDの点灯態様といった、演出態様の一部または全部を異ならせることにより、大当り期待度を異ならせてもよい。すなわち、遊技者からみて予告する手段(表示、音声、ランプ、可動部材等)の状態が少なくとも一部は異なるものと認識可能にすることで、異なる大当り期待度を示唆できればよい。
可変表示結果が「大当り」となる場合には、その可変表示中に実行された予告演出やリーチ演出といった、所定の演出を特定可能に示すデータ(大当り時演出指示データ)を、例えばRAM122の所定領域(演出制御バッファ設定部など)に格納して記憶させてもよい。例えば図15に示すステップS403の処理により説明報知設定条件が成立したと判定されたときには、成立した説明報知設定条件に対応する演出が、大当り時演出指示データで示される所定の演出と合致するか否かを判定する。このとき、合致すると判定された場合には、その演出が前回実行されたときには可変表示結果が「大当り」となった旨を示す説明情報を報知するようにしてもよい。可変表示結果が「大当り」となる場合に限定されず、遊技者にとって有利な任意の遊技価値が付与される場合に、これと対応して実行された所定の演出を特定可能なデータを記憶させておき、同一の演出が次回に実行されたときに、有利な遊技価値が付与された旨を示す説明情報を報知してもよい。これにより、遊技者にとって有利な遊技価値が付与される期待度を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
例えばプッシュボタン31Bに対する押下操作が行われた回数といった、遊技者により所定の指示入力が行われた回数を特定可能に示すデータ(指示入力回数データ)を、例えばRAM122の所定領域(演出制御バッファ設定部など)に格納して記憶させてもよい。図15に示すステップS405の処理では、遊技履歴管理テーブルから「回数(点数)」のフィールドデータで示される遊技履歴情報を読み取った結果と、指示入力回数データで示される指示入力の回数とに応じて、異なる説明内容を示す説明情報が報知されるようにしてもよい。これにより、遊技者の指示入力を促進して、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、遊技媒体となる遊技球を遊技領域に発射して、特別図柄や飾り図柄を可変表示するパチンコ遊技機1に、特定演出が実行されることを認識可能に報知するための構成や、操作内容に応じて異なる特典を付与するための構成などを、設けるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、スロットマシンなどの他の遊技機にも、この発明の特徴となる構成や機能を適用することができる。
図21は、スロットマシン500の正面図であり、主要部材のレイアウトを示す。スロットマシン500は、大別して、前面が開口する筐体と、この筐体の側端に回動自在に枢支された前面扉とから構成されている。スロットマシン500の筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリールRL、RC、RRを水平方向に並設した可変表示装置501が設置されている。リールRL、RC、RRの外周部には、例えば「黒7」、「網7」、「白7」、「白BAR」、「黒BAR」、「リプレイ」、「ベル」、「オレンジ」、「スイカ」、「チェリー」といった、互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。リールRL、RC、RRの外周部に描かれた図柄は、各々上中下三段に表示されている。
各リールRL、RC、RRは、各々対応して設けられたリールモータ651L、651C、651R(図22)によって回転させることで、各リールRL、RC、RRの図柄が連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リールRL、RC、RRの回転を停止させることで、3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。また、スロットマシン500の前面扉には、パチンコ遊技機1の画像表示装置5と同様の表示機能を有する画像表示装置510が設けられている。そして、スロットマシン500の前面扉における可変表示装置501の下部などには、遊技者が各種の操作を行うための各種入力スイッチ等が配される操作テーブルが設けられている。
操作テーブルの上面には、スロットマシン500において遊技媒体となるメダルを投入して収納可能なメダル投入口502や、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて1ゲームで賭けることのできる最高枚数分(本例では3枚分)の賭数を設定するためのMAXBETスイッチ504などが設けられている。メダル投入口502に投入されたメダルは、所定の投入メダルセンサによって検知される。また、メダル1枚分の賭数を設定するためのBETスイッチや、スロットマシン500による遊技に関する各種の情報を表示する遊技用表示部などが、操作テーブルの上面に設けられてもよい。
例えば操作テーブルの手前側と行った、前面扉の所定位置には、スロットマシン500にてゲームを開始する際に操作されるスタートレバー505、リールRL、RC、RRの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ506L、506C、506R、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算するための精算スイッチ508、遊技者による押下操作が可能な演出用のプッシュボタン(CHANCEボタン)531などが、設けられている。その他にも、スロットマシン500の前面扉には、効果音を発する2つのスピーカ511L、511Rや、遊技効果ランプ509、メダルが払い出されるメダル払出口507などが設けられている。
スロットマシン500においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入口502から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはBETスイッチやMAXBETスイッチ504を操作する。こうして賭数が設定されると、賭数に応じた複数の入賞ラインのいずれかが有効となり、スタートレバー505の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが実行可能な状態となって、可変表示の実行条件が成立する。なお、前回のゲームにてリプレイなどの再遊技役の入賞が発生した場合にも、続けて次のゲームが実行可能となり、可変表示の実行条件が成立する。
こうしてゲームが実行可能な状態でスタートレバー505が操作されると、その操作がスタートレバースイッチ505A(図22)により検知されたことに基づき、可変表示の開始条件が成立したことに対応して、各リールRL、RC、RRが回転し、各リールRL、RC、RRの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ506L、506C、506Rが操作されると、対応するリールRL、RC、RRの回転が停止し、表示結果が視認可能に導出表示される。そして、全てのリールRL、RC、RRの回転が停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ライン上に予め定められた役と呼ばれる図柄の組合せが各リールRL、RC、RRの表示結果として停止した場合には入賞が発生する。
入賞となる役の種類には、大別して、メダルの付与を伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役とがあり、遊技状態に応じて入賞となる役が定められている。スロットマシン500では、スタートレバー505が操作されたタイミングで抽出した乱数値に基づき、遊技状態に応じて定められた各役の入賞の発生を許容するか否かを決定する内部抽選を行う。この内部抽選に当選して入賞の発生が許容されていることを、「内部当選している」ともいう。各役の当選のうち、小役及び再遊技役の当選は、その当選が決定されたゲームにおいてのみ有効とされるが、特別役の当選は、その内部抽選により発生が許容された役が揃うまで有効とされる。すなわち特別役となる入賞の発生が一度許容されると、例え、各ゲームにて特別役となる入賞を発生させることができなかった場合でも、その当選は次のゲームへ持ち越されることになる。
スロットマシン500における遊技状態には、例えばレギュラーボーナス、ビッグボーナス、通常遊技状態がある。レギュラーボーナスの遊技状態では、例えばJAC、チェリー、スイカ及びベルなどの小役が、入賞となる役として定められており、内部抽選での抽選対象とされる。ビッグボーナスでは、所定の小役ゲームにおいて、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、レギュラーボーナス(あるいはJACIN)などの特別役が、入賞となる役として定められており、各小役ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。通常遊技状態では、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、リプレイなどの再遊技役、ビッグボーナス、レギュラーボーナスなどの特別役が、入賞となる役として予め定められており、各ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。
通常遊技状態においてビッグボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスでは、小役ゲームと称される所定のゲームを行うことができる。ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数(例えば297枚)以上となった場合に終了する。通常遊技状態やビッグボーナス中の小役ゲームにおいてレギュラーボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。
レギュラーボーナスは、12ゲーム消化した場合と、8ゲーム入賞(役の種類はいずれでもよい)した場合のいずれか早いほうで終了する。通常遊技状態時のレギュラーボーナスでは、遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となったときに、レギュラーボーナスを終了させるようにしてもよい。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となった場合は、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。
スロットマシン500では、遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に移行している場合に、通常遊技状態よりも多くのメダルを遊技者が獲得でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、特別遊技状態はレギュラーボーナスやビッグボーナスなどに限らず、通常遊技状態に比べて遊技者が多くのメダルを獲得することが期待でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利度が高い遊技状態であればよい。
このような通常遊技状態よりも遊技者にとって有利度が高い遊技状態としては、例えば、リールの導出条件(例えば停止順や停止タイミング)が満たされることを条件に発生する報知対象入賞の導出条件を満たす操作手順が報知される遊技状態(いわゆるアシストタイムAT)や、少なくともいずれか1つのリールの引込範囲を制限することで、ストップスイッチ506L、506C、506Rが操作された際に表示されている図柄が停止しやすいように制御し、遊技者が目押しを行うことで入賞図柄の組合せを導出させることが可能となるチャレンジタイム(CT)、特定の入賞(例えばリプレイ入賞やシングルボーナス入賞等)の発生が許容される確率が高まる遊技状態(いわゆるリプレイタイムRTや集中状態)等、さらには、これらを組み合わせた遊技状態などであればよい。
加えて、リプレイタイムとなった後、所定の転落役に当選して該転落役に対応する終了図柄組合せが導出されることによりリプレイタイムを終了させる場合に、リプレイタイムとなってから終了図柄組合せが導出されることなく所定数のゲームを消化したことを条件として、転落役に当選したときに当該転落役を回避するための情報を報知する報知期間(ART)に制御してもよい。あるいは、ビッグボーナスやレギュラーボーナスが終了した後、直ちにARTへの制御が開始されてもよい。
こうしたスロットマシン500において、遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に移行すること、所定の入賞が発生することにより所定数のメダルが景品として払い出されること、AT、CT、RT、ARTのいずれかに制御されること、あるいは、これらの一部または全部を組み合せた遊技価値付与条件のいずれかが成立することで、遊技者にとって有利な遊技価値が付与されればよい。
スロットマシン500には、例えば図22に示すような主基板600、演出制御基板620、リールユニット650などが搭載されている。その他にも、スロットマシン500には、主基板600に接続された電源基板や中継基板等の他の基板も搭載されている。
主基板600には、遊技制御用マイクロコンピュータ610が設けられている。遊技制御用マイクロコンピュータ610は、上記実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ100と同様に、プログラムに従った制御を行うCPU、ユーザプログラムやデータを記憶するROM、ワークエリアとしてCPUにより使用されるRAMなどを備えて構成されている。リールユニット650は、リールモータ651L、651C、651R、リールランプ652、リールセンサ653などを備えて構成される。リールモータ651L、651C、651Rは、各リールRL、RC、RRを回転させるためのモータである。リールランプ652は、各リールRL、RC、RRの内部に設けられ、各リールRL、RC、RRに描かれた図柄のうち、可変表示装置501にて視認可能となる図柄をリールの内側から照射するためのランプである。リールセンサ653は、各リールRL、RC、RRの回転状態や回転数などを検知するためのセンサである。
演出制御基板620には、プッシュボタン531からの検出信号などを伝送する配線が接続されており、演出制御用CPU630や、表示制御部631、音制御部632、ランプ制御部633などが搭載されていればよい。なお、図2に示すパチンコ遊技機1の構成と同様に、音声制御基板やランプ制御基板を演出制御基板620とは別個に設け、音制御部632の機能を音声制御基板に搭載された各種回路により実現し、ランプ制御部633の機能をランプ制御基板に搭載された各種回路により実現してもよい。
演出制御用CPU630は、上記実施の形態における演出制御用CPU120と同様に、プログラムに従った制御を行う。表示制御部631は、画像表示装置510における表示動作の制御を行うものであり、上記実施の形態における表示制御部123と同様に、演出制御用CPU630からの表示制御指令に従った画像データの処理を実行する画像処理プロセッサや、画像表示装置510の画面上に画像を表示させるために使用される各種の画像データなどを記憶する画像処理用データメモリを備えて構成される。
演出制御用CPU630では、主基板600から受信した演出制御コマンドに基づく演出制御パターンに従って画像表示装置510やスピーカ511L、511R、遊技効果ランプ509などによる演出動作を制御するための指令や処理が実行される。例えば画像表示装置510の画面上では、可変表示装置501における図柄の可変表示などに対応して、特別役などが内部当選している可能性を示唆する予告演出となる演出画像の表示が行われるようにしてもよい。その他にも、画像表示装置510の画面上では、例えば遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に移行することを報知する報知演出となる演出画像の表示といった、スロットマシン500における遊技の進行に関する演出画像の表示が行われる。さらに、画像表示装置510の画面上では、例えば客待ち中のデモンストレーション画面となる演出画像の表示といった、スロットマシン500における遊技が進行していなくても所定の演出画像が表示されることがあればよい。
なお、画像表示装置510の画面上には、例えば上記実施の形態における画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアと同様にして、「左」、「中」、「右」の可変表示部が設けられ、例えば演出制御用CPU630が上記実施の形態における図18のフローチャートに示した可変表示中演出処理をスロットマシン500に合わせて変更した処理を実行してもよい。これにより、可変表示装置501における図柄の可変表示に対応して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄が可変表示されてもよい。
スロットマシン500では、上記実施の形態と同様に、例えば図9(A)に示すようなメニュー画面を、画像表示装置510の画面上に表示できればよい。また、図9(B)に示すようなパスワード入力画面にてパスワードの入力を可能とし、入力されたパスワードに応じた遊技履歴管理テーブルを設定することで、遊技履歴情報を特定することができればよい。遊技履歴管理テーブルにおいて、「管理項目」のフィールドデータに示される遊技や演出は、例えば複数種類の予告演出のうちで予め定められた一部の予告演出のように、スロットマシン500にて実行可能な複数種類の演出のうちから予め選択された演出であればよい。スロットマシン500にて実行される予告演出は、特別役などが内部当選している可能性を示唆する演出ではあるものの、これらの演出が実行されたからといって、必ずしも内部当選している役の入賞が発生することを確定させるわけではない。このように、スロットマシン500の遊技管理管理テーブルにおいて「管理項目」のフィールドデータに示される演出は、スロットマシン500における所定の遊技結果と対応していなくてもよく、その演出が実行された履歴を保存できるものであればよい。もちろん、例えば遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に移行することを報知する報知演出や、アシストタイムにて実行可能なゲームの上限回数を報知する報知演出のように、スロットマシン500における所定の遊技結果と対応する演出が、「管理項目」に設定されてもよい。こうした遊技や演出の実行履歴を示す情報を、遊技者が所持する端末装置(携帯端末)に伝送し、この端末装置を用いて管理サーバにアクセスすることにより、例えば所定のデジタルコンテンツを提供するといった、遊技者に所定の特典を付与できるようにしてもよい。これにより、スロットマシン500における遊技結果とは対応しない演出に関しても、遊技者の興味を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
演出制御基板620に搭載された演出制御用CPU630は、上記実施の形態と同様に、例えば図15のフローチャートに示したような説明報知制御処理を実行することで、遊技履歴情報に応じた説明内容を示す説明情報の報知を行えばよい。このときには、同一の説明対象(例えば内部当選報知など)に対する説明情報として、遊技履歴管理テーブルの読取結果から特定された遊技履歴情報に応じて異なる演出内容を示す説明情報を報知してもよい。また、複数種類の説明対象のうち所定の説明対象に対応する説明情報の報知を、遊技履歴管理テーブルの読取結果から特定された遊技履歴情報に応じて制限してもよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。スロットマシン500は、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるものに限定されず、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。パチンコ遊技機1やスロットマシン500は、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちのいずれか一種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えばメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。例えばスロットマシン500は、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシン500といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
以上説明したように、上記実施の形態では、パチンコ遊技機1における遊技の進行に応じて更新される遊技履歴情報や、パスワードなどの外部入力される所定情報から特定される遊技履歴情報に基づいて、パチンコ遊技機1などにおける所定の遊技や演出に関する説明情報が報知される。これにより、遊技や演出の履歴から煩わしいと推測される報知は抑制しつつ、適切な報知を行うことで遊技者の混乱を防止して、遊技の興趣を向上させることができる。
例えばステップアップ予告やスーパーBのリーチ演出のように、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される可能性を示唆する演出の説明情報は、図15に示すステップS405の処理にて図16(A)および(B)に示すような説明報知パターンを決定した後にステップS408の処理を実行することで、報知される。また、例えば図9(C)に示すようなコード出力を行うときには、図11に示すステップS327の処理により遊技履歴管理テーブルをチェックすることで、例えば「管理項目」が「ステップアップ予告」や「リーチ:スーパーB」に対応する「回数(点数)」のフィールドデータといった、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される可能性を示唆する演出の実行回数を示す遊技履歴情報が含まれる2次元コードなどを出力することができる。一方、例えば図9(B)に示すようにパスワードが入力されたときには、図11に示すステップS325の処理により遊技履歴管理テーブルを設定することで、例えば「管理項目」が「ステップアップ予告」や「リーチ:スーパーB」に対応する「回数(点数)」のフィールドデータといった、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される可能性を示唆する演出の実行回数を示す遊技履歴情報を特定可能にする。これにより、大当り遊技状態となる可能性を示唆する演出の実行回数に応じて適切な説明情報を報知して、遊技の興趣を向上させることができる。
例えば図12に示すような遊技履歴管理テーブルでは、「管理項目」が「大当り」や「確変」、「特典ポイント」に対応する「回数(点数)」のフィールドデータといった、遊技の進行に応じて遊技者に付与された所定価値を示す遊技履歴情報が記憶される。図9(C)に示すようなコード出力が行われるときには、図11に示すステップS327の処理により遊技履歴管理テーブルをチェックすることで、遊技者に付与された遊技価値を示す遊技履歴情報が含まれる2次元コードなどを出力することができる。一方、図9(B)に示すようにパスワードが入力されたときには、図11に示すステップS325の処理により遊技履歴管理テーブルを設定することで、例えば「管理項目」が「大当り」や「確変」、「特典ポイント」に対応する「回数(点数)」のフィールドデータといった、遊技者に付与された所定価値を示す遊技履歴情報を特定可能にする。これにより、遊技者に付与された遊技価値に応じて適切な説明情報を報知して、遊技の興趣を向上させることができる。
図16(A)に示す説明報知パターンの決定例や図16(B)に示す説明報知パターンに対応した説明内容の設定例において、ステップアップ予告に関する説明情報を報知するための説明報知パターンYSA〜YSCでは、特定された遊技履歴に応じた「回数(点数)」がいずれであっても何らかの説明情報が報知される一方で、その説明内容を「回数(点数)」で示される遊技履歴に応じて異ならせる。これにより、パチンコ遊技機1などにおける遊技の進行に応じて同一の説明対象に対応して報知される説明情報を変化させて、遊技の興趣を向上させることができる。
図16(A)に示す説明報知パターンの決定例や図16(B)に示す説明報知パターンに対応した説明内容の設定例において、スーパーBのリーチ演出に関する説明情報を報知するための説明報知パターンRBA〜RBCでは、特定された遊技履歴に応じた「回数(点数)」が所定数(例えば「21」)未満であるときには説明情報が報知される一方で、「回数(点数)」が所定数以上であるときには説明情報が報知されないように制限する。これにより、遊技や演出の履歴から煩わしいと推測される報知を適切に抑制することができる。