以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示5Hエリアに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入(通過)しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が通過(進入)不可能な閉鎖状態または通過(進入)困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部121には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことなどにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難または通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の表示領域に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる。
一例として、「3」や「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。また、数字や記号として特定の意味を有する点灯パターンの特別図柄を大当り図柄やハズレ図柄とするものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおける任意の点灯パターンの特別図柄を、大当り図柄やハズレ図柄としてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「15」)に達するまで繰り返し実行される。
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」または「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。大当り種別が「非確変」または「確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となる通常開放ラウンドが実行される。なお、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となる短期開放ラウンドが実行される大当り種別(例えば「突確」など)を設けてもよい。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数の可変表示が実行されること、あるいは次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
パチンコ遊技機1において遊技媒体として用いられる遊技球や、その個数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、パチンコ遊技機1で再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
また、リーチ態様となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマル、スーパーA、スーパーBといったリーチ演出が予め設定されている。そして、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、ノーマルのリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作、あるいは演出用模型の所定動作などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどといった、パチンコ遊技機1において実行される遊技の有利度を、遊技者に予め告知(示唆)するための予告演出が実行されることがある。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容(演出態様)に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。
この実施の形態では、「ボタン予告」や「ウィンドウ予告」といった複数種類の予告演出が実行可能に設定されている。予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間に変化が生じないものであればよい。
「ボタン予告」となる予告演出が実行される場合には、全図柄変動が開始されてから、2つ以上の飾り図柄表示部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rなど)にて飾り図柄が導出表示されるより前に、操作有効期間中演出となる所定の演出動作が行われる。操作有効期間中演出は、例えば画像表示装置5の表示画面における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促す演出動作であればよい。このように、遊技者による所定の操作(例えばプッシュボタン31Bの押下操作など)を促す操作有効期間中演出は、操作促進演出ともいう。
遊技者による所定の操作を促す演出動作としては、画像表示装置5に演出画像を表示させるものに限定されず、スピーカ8L、8Rから所定の音声を出力させるもの、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定の点灯パターンで点灯あるいは点滅させるもの、遊技領域内あるいは遊技領域外に設けられた演出用模型が備える可動部材を所定の動作態様で動作させるもの、あるいは、これらのいずれかを組み合わせたものであってもよい。
操作有効期間中演出が行われるときには、遊技者によるプッシュボタン31Bなどの操作を有効に検出する操作有効期間となる。そして、操作有効期間内に遊技者によるプッシュボタン31Bの押下操作などが検出されると、その操作が検出されたタイミングにて、操作有効期間中演出の実行を停止するとともに、ボタン操作時演出となる所定の演出動作が行われる。ボタン操作時演出は、例えば画像表示装置5の表示画面における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性などを認識可能に予告する演出動作であればよい。こうして、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった所定の操作が、操作有効期間内に検出されたときに、操作有効期間中演出をボタン操作時演出に切り替えることなどにより、演出態様を変化させることができればよい。
「ウィンドウ予告」となる予告演出では、例えば「ボタン予告」となる予告演出に対応して操作有効期間が開始されるよりも後の所定タイミングにて、予め用意された複数種類のキャラクタなどを示す演出画像のうち、いずれかの演出画像を画像表示装置5の表示画面にてウィンドウ内に出現させるように表示させるなどの演出動作が実行される。なお、キャラクタなどを示す演出画像の表示とともに、そのキャラクタからのメッセージを報知するメッセージ画像を表示させたり、メッセージを報知する所定の音声をスピーカ8L、8Rから出力させるといった、各種の演出動作が行われてもよい。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」となる場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある(非リーチ)。また、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある(リーチハズレ)。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、普図表示結果決定用の乱数値MR4とがあればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を、例えば「非確変」や「確変」といった複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。普図表示結果決定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする処理である。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図3は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。始動入賞判定処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かが判定される。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づいて、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数を更新するための第1始動入賞処理が行われる。一方、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づいて、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数を更新するための第2始動入賞処理が行われる。
一例として、第1始動入賞処理では、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき第1特図保留記憶数が上限値に達していれば、第1始動入賞処理を終了する。一方、第1特図保留記憶数が上限値未満であれば、RAM102の所定領域(例えば遊技制御カウンタ設定部)に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。その後、始動入賞の発生に対応した所定の遊技用乱数を抽出して、RAM102の所定領域(例えば第1特図保留記憶部)に保留データとして記憶させる。
第2始動入賞処理では、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき第2特図保留記憶数が上限値に達していれば、第2始動入賞処理を終了する。一方、第2特図保留記憶数が上限値未満であれば、RAM102の所定領域(例えば遊技制御カウンタ設定部)に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。その後、始動入賞の発生に対応した所定の遊技用乱数を抽出して、RAM102の所定領域(例えば第2特図保留記憶部)に保留データとして記憶させる。
図3に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄やハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。さらに、変動パターン設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。この処理では、例えば大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定することにより、通常開放ラウンドが実行されるようにすればよい。なお、大当り種別に「突確」を設けた場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定することにより、短期開放ラウンドが実行されるようにすればよい。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理などが含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。例えば、大当り種別が「確変」であるか「非確変」であるかに応じて、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われる。その後、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図4は、特別図柄通常処理として、図3のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図4に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、図3に示すステップS101の始動入賞判定処理で第2始動入賞口における始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されない。すなわち、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過(進入)した順番で、特図ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを、保留データとともに、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS236)。これにより、図3に示すステップS101の始動入賞判定処理で第1始動入賞口における始動入賞(第1始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「小当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「小当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。
図5(A)は、ステップS239の処理による特図表示結果の決定例を示している。このように、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかが、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや特図表示結果決定テーブルを用いて、所定割合で決定されればよい。図5(A)に示す決定例では、確変状態における確変制御の有無に応じて、特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定割合を異ならせている。CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた確変フラグがオンである場合に、確変制御が行われていると判定すればよい。
図5(A)に示すように、確変状態にて確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図3に示すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたことなどに基づいて、確変制御が行われる確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。
この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、確変制御の有無に応じた所定割合で特図表示結果が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。この場合には、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合とでは、所定の特図表示結果(例えば「小当り」など)に対する決定値の割当てを異ならせてもよい。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、大当り種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
図5(B)は、ステップS242の処理による大当り種別の決定例を示している。この決定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、所定割合で大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれかに決定される。なお、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、決定可能な大当り種別を異ならせてもよいし、大当り種別の決定割合を異ならせてもよい。一例として、変動特図が第1特図である場合には所定割合で大当り種別が「突確」に決定可能とする一方、変動特図が第2特図である場合には大当り種別が「突確」には決定されないように設定してもよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS240;No)、ステップS243の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS244)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。より具体的には、大当り種別が「非確変」の場合には「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定すればよい。大当り種別が「確変」の場合には「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS245の処理にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図6(A)は、変動パターン設定処理として、図3のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図6(A)に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;Yes)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS263)。
図6(B)は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならない「非リーチ」である場合とリーチ態様になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
図6(A)に示すステップS262の処理では、例えば予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。大当り変動パターン決定テーブルでは、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
図6(A)に示すステップS263の処理では、遊技状態が通常状態である通常時の場合と、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短中の場合とに対応して、予め用意した複数のハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。複数のハズレ変動パターン決定テーブルでは、通常時であるか時短中であるかや、合計保留記憶数に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、通常時と時短中とに応じたハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを参照することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
ハズレ変動パターン決定テーブルでは、合計保留記憶数が所定数(例えば「2」)以上であるときに、所定数未満であるときよりも高い割合で、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」に決定されるように、決定値が割り当てられていればよい。このように、特図保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときよりも飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様に決定されにくいように設定されていればよい。これにより、特図保留記憶数が比較的に多いときには、比較的に少ないときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止(いわゆる「止め打ち」)を低減することができる。
図7(A)は、大当り時における変動パターンの決定例を示している。この決定例では、大当り種別が「非確変」または「確変」の場合に、変動パターンPA3−1といった、ノーマルのリーチ演出だけが実行されてスーパーAやスーパーBのリーチ演出が実行されない変動パターンの決定割合が、変動パターンPA3−2や変動パターンPA3−3といったスーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも低くなるように設定されている。
図7(B)は、ハズレ時における変動パターンの決定例を示している。この決定例では、変動パターンPA2−1といった、ノーマルのリーチ演出だけが実行されてスーパーAやスーパーBのリーチ演出が実行されない変動パターンの決定割合が、変動パターンPA2−2や変動パターンPA2−3といったスーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。また、大当り時には、スーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、ハズレ時よりも高くなるように設定されている。これにより、スーパーリーチのリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出されるときには、その可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高められる。
図7(B)に示す決定例において、スーパーAのリーチ演出が実行されて可変表示結果が導出される変動パターンPA2−2の決定割合は、スーパーBのリーチ演出が実行されて可変表示結果が導出される変動パターンPA2−3の決定割合よりも高くなるように設定されている。これに対して、図7(A)に示す決定例において、大当り種別が「非確変」の場合に、変動パターンPA3−2の決定割合が変動パターンPA3−3の決定割合よりも高くなる一方、大当り種別が「確変」の場合に、変動パターンPA3−2の決定割合が変動パターンPA3−3の決定割合よりも低くなるように設定されている。また、大当り時には、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、ハズレ時よりも十分に高くなるように設定されている。したがって、可変表示結果が「大当り」となって遊技状態が大当り遊技状態となる場合には、大当り遊技状態とならない場合よりも高い割合で、スーパーBのリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出される。
図6(B)に示すように、変動パターンPA2−1〜PA2−3と、変動パターンPA3−1〜PA3−3とでは、特図変動時間や内容が共通している一方で、可変表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかが異なっている。図7(A)および(B)に示す決定割合の設定により、スーパーリーチのリーチ演出が実行されたときには、ノーマルのリーチ演出が実行されたときよりも大当り期待度が高められる。また、スーパーBのリーチ演出が実行されたときには、スーパーAのリーチ演出が実行されたときよりも大当り期待度や確変期待度(可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる可能性)が高められる。
ステップS262、S263の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図6(B)に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。CPU103は、特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS265の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。
ステップS266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDなどの発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
図8は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S176の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送される第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。このような第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドのいずれかを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御などを行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の可変表示停止処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。可変表示停止処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果などに基づいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態が開始される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、可変表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174の大当り表示処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り表示処理は、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したことなどに基づいて、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出(ファンファーレ演出)を実行するための処理を含んでいる。そして、大当り報知演出の実行が終了するときには、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS175の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から伝送される大当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出制御プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS176の大当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
図9(A)は、図8のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図9(A)に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップS401)。このとき、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、変動開始時決定内容に基づいて、最終停止図柄を決定する。この実施の形態では、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた変動開始時決定内容として、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」がある。
図9(B)は、ステップS401の処理における最終停止図柄となる飾り図柄の決定例を示している。この例では、変動開始時決定内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124またはRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
変動開始時決定内容が「リーチ(ハズレ)」である場合には、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄と確変図柄のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。具体的には、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、大当り種別が「確変」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、大当り種別が「確変」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
ステップS401の処理では、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄からなる非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難または認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示(再変動)させて同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。また、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に大当り中昇格演出を実行することによって確変状態に制御されることを報知できればよい。ステップS401の処理にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組合せなどを決定すればよい。
ステップS401における最終停止図柄などの決定に続いて、予告演出決定処理を実行する(ステップS402)。そして、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS403)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS403の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS404)。そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS405)。このときには、例えばステップS404にて使用パターンとして決定された演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS405の処理に続き、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を更新するための設定を行う(ステップS406)。例えば、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて保留番号が「1」に対応した表示部位を消去するとともに、全体の表示部位を1つずつ左方向に移動させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS407)、可変表示開始設定処理を終了する。
図10(A)は、予告演出決定処理として、図9(A)のステップS402にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図10(A)に示す予告演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、「ボタン予告」となる予告演出を実行するか否かや、実行する場合における演出態様(演出内容)を決定する(ステップS501)。一例として、ステップS501の処理では、ボタン予告の有無や演出態様を決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶するなどして用意されたボタン予告決定テーブルを選択してセットする。ボタン予告決定テーブルでは、ボタン予告決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、ボタン予告を実行しない「ボタン予告なし」や、ボタン予告を実行する場合における複数種類の演出態様に対応した「ボタン予告BY1」または「ボタン予告BY2」といった決定結果に、割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)に設けられた演出用ランダムカウンタなどから抽出したボタン予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ボタン予告決定テーブルを参照することにより、ボタン予告の有無や演出態様を決定すればよい。
図10(B)は、「ボタン予告」となる予告演出の決定例を示している。この決定例において、「ボタン予告」となる予告演出を実行する場合における演出態様(演出内容)は、主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドなどにより特定される可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて異なる割合で決定される。より具体的には、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合には、可変表示結果が「大当り」となる場合よりも高い割合で、「ボタン予告BY1」に決定される。一方、可変表示結果が「大当り」となる場合には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合よりも高い割合で、「ボタン予告BY2」に決定される。また、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、「ボタン予告BY2」よりも「ボタン予告BY1」に決定される割合が高くなる。これに対して、可変表示結果が「大当り」となる場合には、「ボタン予告BY1」よりも「ボタン予告BY2」に決定される割合が高くなる。こうした決定割合に関する設定の一部または全部により、ボタン予告の演出態様(演出内容)が「ボタン予告BY2」となる場合には「ボタン予告BY1」となる場合よりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)が高いことを示唆できる。
「ボタン予告」となる予告演出における演出態様(演出内容)として、例えば「ボタン予告BY1」と「ボタン予告BY2」とでは、ボタン操作時演出にて表示されるキャラクタ画像の種類や形状(ポーズなど)、模様(表示柄など)または色彩(表示色など)といった表示態様の一部または全部を異ならせてもよい。あるいは、ボタン操作時演出にて表示されるメッセージ画像の内容や形状(文字フォントやフォントサイズなど)、模様または色彩といった表示態様の一部または全部を異ならせてもよい。その他、スピーカ8L、8Rから出力される音声の出力態様や、遊技効果ランプ9または装飾用LEDの点灯態様、演出用模型の動作態様といった、各種の演出態様の一部または全部を異ならせてもよい。
図10(A)に示すステップS501の処理により「ボタン予告」となる予告演出についての決定を行った後には、「ウィンドウ予告」となる予告演出を実行するか否かを決定する(ステップS502)。一例として、ステップS502の処理では、ウィンドウ予告の有無を決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶するなどして用意されたウィンドウ予告決定テーブルを選択してセットする。ウィンドウ予告決定テーブルでは、ウィンドウ予告決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、ウィンドウ予告を実行しない「予告なし」やウィンドウ予告を実行する「予告あり」の決定結果に、割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)に設けられた演出用ランダムカウンタなどから抽出したウィンドウ予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ウィンドウ予告決定テーブルを参照することにより、ウィンドウ予告の有無を決定すればよい。
図10(C)は、「ウィンドウ予告」となる予告演出の決定例を示している。この決定例において、「ウィンドウ予告」となる予告演出を実行するか否かは、主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドなどにより特定される可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて異なる割合で決定される。こうした決定に用いられるウィンドウ予告決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」であれば、「予告なし」に決定される割合が「予告あり」に決定される割合よりも十分に高くなるように、決定値などが設定されていればよい。また、可変表示結果が「大当り」であれば、「予告あり」に決定される割合が「予告なし」に決定される割合よりも十分に高くなるように、決定値などが設定されていればよい。こうした決定割合に関する設定の一部または全部により、「ウィンドウ予告」となる予告演出が実行される場合には実行されない場合よりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)が高いことを示唆できる。
図10(B)に示すように、ステップS501の処理にてボタン予告を実行しない「ボタン予告なし」に決定される割合は、可変表示結果が「ハズレ」の場合と「大当り」の場合とで同一になる。一方、図10(C)に示すように、ステップS502の処理にてウィンドウ予告を実行しない「予告なし」に決定される割合は、可変表示結果が「ハズレ」の場合に「大当り」の場合よりも高くなる。したがって、「ウィンドウ予告」となる予告演出が実行されるときには、「ボタン予告」となる予告演出が実行されるときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)が高くなる。
なお、可変表示結果に応じてボタン予告やウィンドウ予告を実行するか否かなどの決定割合は、図10(B)および(C)に示すものに限定されず、ウィンドウ予告が実行されることによりボタン予告が実行されるときよりも大当り信頼度が高くなるように設定されていればよい。また、互いに演出態様が異なる複数種類のウィンドウ予告を実行可能な場合に、演出態様が特定態様となる1のウィンドウ予告が実行されることにより、複数種類のボタン予告のうちいずれかが実行されるときよりも大当り信頼度が高くなるように設定されていてもよい。
図10(A)に示すステップS502の処理により「ウィンドウ予告」となる予告演出についての決定を行った後には、ボタン予告とウィンドウ予告の両方を実行することに決定されたか否かを判定する(ステップS503)。このとき、ボタン予告とウィンドウ予告のうち、いずれか一方の予告演出のみを実行することに決定された場合や、いずれの予告演出も実行しないことに決定された場合には(ステップS503;No)、予告演出決定処理を終了する。
ステップS503にてボタン予告とウィンドウ予告の両方を実行すると判定された場合には(ステップS503;Yes)、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限を設けるか否かを決定する(ステップS504)。一例として、ステップS504の処理では、ボタン予告の実行に対する制限の有無を決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶するなどして用意されたボタン予告制限決定テーブルを選択してセットする。ボタン予告制限決定テーブルでは、ボタン予告制限決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、ボタン予告の実行に制限を設けない「制限なし」や制限を設ける「制限あり」の決定結果に、割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)に設けられた演出用ランダムカウンタなどから抽出したボタン予告制限決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ボタン予告制限決定テーブルを参照することにより、ボタン予告の実行に対する制限の有無を決定すればよい。
図10(D)は、「ボタン予告」となる予告演出の実行に対する制限の決定例を示している。この決定例において、ボタン予告の実行に制限を設けるか否かは、ボタン予告における演出態様(演出内容)が「ボタン予告BY1」であるか「ボタン予告BY2」であるかに応じて異なる割合で決定される。より具体的には、ボタン予告の演出態様が「ボタン予告BY1」である場合には、常にボタン予告の実行に制限を設ける「制限あり」に決定される。一方、ボタン予告の演出態様が「ボタン予告BY2」である場合には、所定割合でボタン予告の実行に制限を設けない「制限なし」に決定されることがある。
図10(B)に示したようなボタン予告の決定割合により、ボタン予告の演出態様(演出内容)が「ボタン予告BY2」となる場合には「ボタン予告BY1」となる場合よりも、大当り信頼度が高くなる。図10(D)に示すような決定割合でボタン予告の実行に制限を設けるか否かを決定することで、可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態となる可能性により演出態様が異なる複数種類のボタン予告のうちいずれが実行されるかに応じて、ボタン予告の実行に制限を設ける割合を異ならせることができる。例えば、大当り信頼度が高い「ボタン予告BY2」となる場合には、大当り信頼度が低い「ボタン予告BY1」となる場合よりも高い割合で、予告演出の実行を制限しないように設定できる。
図10(D)に示すように、「ボタン予告」となる予告演出のうちには、例えば「ボタン予告BY1」のように、大当り信頼度が高い示唆演出として「ウィンドウ予告」となる予告演出が実行されるときには常に予告演出の実行に制限が設けられる第1演出態様と、例えば「ボタン予告BY2」のように、「ウィンドウ予告」となる予告演出が実行されるときには所定割合で予告演出の実行に制限が設けられる第2演出態様とが、含まれていればよい。なお、第1演出態様と第2演出態様の両方が含まれているものに限定されず、第1演出態様または第2演出態様の少なくとも一方が含まれているものであってもよい。第1演出態様や第2演出態様の他に、大当り信頼度が高い示唆演出として「ウィンドウ予告」となる予告演出が実行されるときでも予告演出の実行が制限されない特定演出態様が含まれていてもよい。
このような予告演出決定処理における決定結果に基づいて、図9(A)に示すステップS403の処理では、複数用意された予告演出制御パターンのうちから、いずれかを使用パターンに決定してセットする。図11(A)は、予告演出制御パターンの決定例を示している。この実施の形態では、「ボタン予告」となる予告演出の演出態様(演出内容)を「ボタン予告BY1」とする場合に、ボタン予告の実行に制限を設けるか否かの決定結果に対応して、予告演出制御パターンCPY1−1と予告演出制御パターンCPY1−2とが、予め用意されている。また、「ボタン予告」となる予告演出の演出態様(演出内容)を「ボタン予告BY2」とする場合に、ボタン予告の実行に制限を設けるか否かの決定結果に対応して、予告演出制御パターンCPY2−1と予告演出制御パターンCPY2−2とが、予め用意されている。さらに、「ウィンドウ予告」となる予告演出を実行する場合に対応して、予告演出制御パターンCPWが、予め用意されている。
複数の予告演出制御パターンはそれぞれ、予告演出における演出動作の制御内容を示すパターンデータなどから構成され、演出画像の表示位置や大きさ、更新表示手順、プッシュボタン31Bなどの操作手段に対する所定の操作(押下操作など)を有効に検出する操作有効期間の設定、操作検出時における演出動作の切替設定などのタイムスケジュールを規定していればよい。
この実施の形態では、ボタン予告の実行に制限を設けるか否かに応じて、操作有効期間の設定を異ならせる。図11(B)は、ボタン予告を実行するための予告演出制御パターンに応じた操作有効期間の設定例を示している。この設定例において、操作有効期間となることを遊技者が認識可能に報知する操作有効期間中演出の演出態様(演出内容)は、ボタン予告の実行に制限が設けられるか否かに応じて異なる演出態様(演出内容)に設定される。より具体的には、ボタン予告の実行に制限を設けない場合に対応した予告演出制御パターンCPY1−1や予告演出制御パターンCPY2−1では、操作有効期間中演出内容MDP1となる一方で、ボタン予告の実行に制限を設ける場合に対応した予告演出制御パターンCPY1−2や予告演出制御パターンCPY2−2では、操作有効期間中演出内容MDP2となる。操作有効期間中演出内容MDP1と操作有効期間中演出内容MDP2とでは、画像表示装置5の画面上に表示されるキャラクタ画像の種類や形状(ポーズなど)、模様(表示柄など)、色彩(表示色など)といった、表示態様の一部または全部を異ならせてもよい。あるいは、メッセージ画像の内容や形状(文字フォントやフォントサイズなど)、模様、色彩といった、表示態様の一部または全部を異ならせてもよい。その他、スピーカ8L、8Rから出力される音声の出力態様や、遊技効果ランプ9または装飾用LEDの点灯態様、演出用模型の動作態様といった、各種の演出態様の一部または全部を異ならせてもよい。
加えて、図11(B)に示す設定例において、プッシュボタン31Bなどの操作手段に対する所定の操作(例えば押下操作)が検出されない場合に対応する最長の操作有効期間は、ボタン予告の実行に制限が設けられるか否かに応じて異なる時間に設定される。より具体的には、ボタン予告の実行に制限を設けない場合に対応した予告演出制御パターンCPY1−1や予告演出制御パターンCPY2−1では、最長の操作有効期間が時間Ti10となる一方で、ボタン予告の実行に制限を設ける場合に対応した予告演出制御パターンCPY1−2や予告演出制御パターンCPY2−2では、最長の操作有効期間が時間Ti10よりも短い時間Ti13となる。
演出制御用CPU120は、図9(A)に示すステップS403の処理にて、「ボタン予告」や「ウィンドウ予告」となる予告演出を実行するか否かの決定結果や、「ボタン予告」となる予告演出を実行する場合の演出態様および予告演出の実行に制限を設けるか否かの決定結果に応じて、複数種類の予告演出制御パターンのいずれか1つ、または複数のパターンを選択して、使用パターンとしてセットすればよい。なお、「ボタン予告」や「ウィンドウ予告」となる予告演出のいずれも実行しないことに決定された場合には、予告演出制御パターンの選択が行われなくてもよい。
図12は、図8のステップS172にて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS451)。一例として、ステップS451の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して所定の演出制御パターン(例えば特図変動時演出制御パターン)から終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップ451にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS451;No)、「ボタン予告」や「ウィンドウ予告」となる予告演出の実行があるか否かを判定する(ステップS452)。一例として、演出制御用CPU120は、予め複数用意された予告演出制御パターンのいずれかが使用パターンにセットされているか否かに応じて、予告演出の有無を判定すればよい。そして、予告演出の実行があると判定された場合には(ステップS452;Yes)、予告演出動作制御処理を実行する(ステップS453)。
ステップS452にて予告演出の実行がないと判定された場合や(ステップS452;No)、ステップS453の予告演出動作制御処理を実行した後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS454)。リーチ演出実行期間は、例えば変動パターンに応じて使用パターンに決定された演出制御パターン(例えば特図変動時演出制御パターン)において、予め定められていればよい。ステップS454にてリーチ演出実行期間であるときには(ステップS454;Yes)、リーチ演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS455)。例えば、ステップS455の処理では、演出制御パターンなどから読み出した演出制御実行データ(例えば表示制御データまたはランプ制御データなど)に応じて、所定の演出態様によるリーチ演出を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させればよい。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯または点滅または消灯させること、演出用模型を動作させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にてリーチ演出を実行できればよい。
ステップS454にてリーチ演出期間ではないと判定されたときや(ステップS454;No)、ステップS455の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応して選択された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた演出動作制御を行ってから(ステップS456)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS451にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS451;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS457)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS457;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS457にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS457;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS458)。また、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS459)。そして、演出プロセスフラグの値を可変表示停止処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS460)、可変表示中演出処理を終了する。
図13は、予告演出動作制御処理として、図12のステップS453にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す予告演出動作制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、「ボタン予告」となる予告演出を実行するためのボタン予告演出期間であるか否かを判定する(ステップS511)。ボタン予告演出期間は、例えば「ボタン予告」となる予告演出を実行する場合に対応する予告演出制御パターンCPY1−1、CPY1−2、CPY2−1、CPY2−2において、予め定められていればよい。演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマ値と予告演出制御パターンとにより、ボタン予告演出期間であるか否かを判定できればよい。
ステップS511にてボタン予告演出期間であると判定されたときには(ステップS511;Yes)、そのボタン予告演出期間の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS512)。例えば、演出制御プロセスタイマ値が予告演出制御パターンにおいて設定された予告開始用のタイマ判定値と合致したときに、ボタン予告演出期間の開始タイミングであると判定すればよい。ステップS512にてボタン予告演出期間の開始タイミングであるときには(ステップS512;Yes)、操作有効期間を開始させるための設定を行う(ステップS513)。これにより、「ボタン予告」となる予告演出が実行される場合に、まずは操作有効期間を開始させて、プッシュボタン31Bといった操作手段に対する所定の操作を有効に検出可能とすればよい。ステップS512にてボタン予告演出期間の開始タイミングではないと判定された場合には(ステップS512;No)、操作有効期間であるか否かを判定する(ステップS514)。
ステップS513の処理を実行した後や、ステップS514にて操作有効期間であると判定されたときには(ステップS514;Yes)、操作有効期間中演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS515)。例えば、ステップS515の処理では、予告演出制御パターンから読み出した演出制御実行データに応じて、操作有効期間中演出内容MDP1または操作有効期間中演出内容MDP2による操作有効期間中演出を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させればよい。
ステップS515の処理を実行した後には、例えばプッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者による所定の指示操作が検出される操作検出ありか否かを判定する(ステップS516)。このとき、操作検出ありと判定された場合には(ステップS516;Yes)、ボタン操作時演出となる演出動作を開始するための設定を行う(ステップS517)。例えば、ステップS517の処理では、予告演出制御パターンから読み出した演出制御実行データに応じて、ボタン予告BY1またはボタン予告BY2によるボタン操作時演出を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させればよい。一方、ステップS516にて操作検出なしと判定された場合には(ステップS516;No)、例えば演出制御プロセスタイマ値や予告演出制御パターンの設定に基づいて、操作有効期間を終了させるか否かを判定する(ステップS518)。
ステップS517の処理を実行した後や、ステップS518にて操作有効期間を終了させると判定されたときには(ステップS518;Yes)、操作有効期間を終了させるための設定を行う(ステップS519)。ステップS519の処理を実行した後や、ステップS511にてボタン予告演出期間ではないと判定された場合(ステップS511;No)、ステップS514にて操作有効期間ではないと判定された場合(ステップS514;No)、あるいは、ステップS518にて操作有効期間を終了させないと判定されたときには(ステップS518;No)、「ウィンドウ予告」となる予告演出を実行するためのウィンドウ予告演出期間であるか否かを判定する(ステップS520)。ウィンドウ予告演出期間は、例えば「ウィンドウ予告」となる予告演出を実行する場合に対応する予告演出制御パターンCPWにおいて、予め定められていればよい。演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマ値と予告演出制御パターンCPWとにより、ウィンドウ予告演出期間であるか否かを判定できればよい。
ステップS520にてウィンドウ予告演出期間ではないと判定されたときには(ステップS520;No)、予告演出動作制御処理を終了する。一方、ウィンドウ予告演出期間であると判定されたときには(ステップS520;Yes)、例えば予告演出制御パターンCPWから読み出した演出制御実行データに応じて作成した各種指令を表示制御部123などに伝送させることなどにより、ウィンドウ予告を実行するための演出動作制御を行ってから(ステップS521)、予告演出動作制御処理を終了する。
図14は、「ボタン予告」や「ウィンドウ予告」となる予告演出の実行タイミングを示している。図15〜図17は、「ボタン予告」や「ウィンドウ予告」となる予告演出が実行される場合の演出動作例を示している。この実施の形態では、「ボタン予告」や「ウィンドウ予告」となる予告演出の両方が実行される場合に、プッシュボタン31Bに対する押下操作を有効に検出する操作有効期間が開始された後、「ウィンドウ予告」となる予告演出の実行が開始される。
図14(A)は、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限が設けられない場合の演出期間設定例を示している。例えば「ボタン予告」となる予告演出が実行される一方で、「ウィンドウ予告」となる予告演出が実行されない場合には、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限が設けられない。図15は、「ボタン予告」となる予告演出が実行される場合の演出動作例を示している。この場合には、例えば図15(A)に示すような飾り図柄の可変表示が開始された後、図13に示すステップS512の処理によりボタン予告演出期間の開始タイミングであると判定されたタイミングT1にて、ステップS513の処理における設定が行われることにより、操作有効期間が開始される。また、ステップS515の処理における演出動作制御により、例えば図15(B)に示すような操作有効期間中演出の実行が開始される。
図15(B)に示す操作有効期間中演出では、画像表示装置5の画面上にプッシュボタン31Bを模した演出画像を表示させることや、「PUSH!」といったメッセージを示す演出画像(メッセージ画像)を表示させることにより、プッシュボタン31Bに対する押下操作を有効に検出する操作有効期間となることを遊技者が認識可能に報知する。また、操作有効期間の残り時間が減少することに応じて表示量が減少してゆくメーター(ゲージ)を示す演出画像を表示させる。こうした操作有効期間中演出の実行により、プッシュボタン31Bに対する押下操作を遊技者に促す。なお、操作有効期間が開始されてから操作有効期間中演出を実行することにより、操作有効期間となることを報知するものに限定されず、例えば操作有効期間が開始されるより前にカウントダウンを行う演出画像の表示や効果音の出力などにより、これから操作有効期間となることを遊技者が認識可能に報知してもよい。
ボタン予告の実行に制限が設けられない場合に対応した予告演出制御パターンCPY1−1や予告演出制御パターンCPY2−1では、図11(B)および図14(A)に示すように、最長の操作有効期間が時間Ti10となるように設定される。また、操作有効期間中演出内容MDP1にて操作有効期間中演出が実行される。操作有効期間であるときには、図13に示すステップS516の処理により、プッシュボタン31Bに対する押下操作などが検出されたか否かを判定する。こうした所定の操作が検出されない場合には、操作有効期間が終了するまでにタイマ割込みが繰返し発生してステップS515の処理における演出動作制御が行われる。これにより、操作有効期間の残り時間に応じて図15(C)に示すようなメーター(ゲージ)の表示量を減少させるように、演出画像の表示を更新すればよい。
図14(A)に示す演出期間設定例にて操作有効期間が終了するタイミングT2となるまでに、プッシュボタン31Bに対する押下操作がなされたときには、図13に示すステップS516の処理にて操作検出ありと判定されたことに基づいて、ステップS517の処理が実行される。これにより、例えば図14(A)に示すボタン操作時演出期間Ti11では、「ボタン予告BY1」または「ボタン予告BY2」といった演出態様(演出内容)のうち、図10(A)に示すステップS501の処理で予め決定されたいずれかの演出態様(演出内容)にて、ボタン操作時演出が実行される。一例として、「ボタン予告BY1」の演出態様(演出内容)では、図14(D1)に示すような第1のキャラクタ画像が表示される一方で、「ボタン予告BY2」の演出態様(演出内容)では、図14(D2)に示すような第1のキャラクタ画像とは異なる第2のキャラクタ画像が表示される。
なお、図14(A)に示す演出期間設定例では、タイミングT1から最長の操作有効期間となる時間Ti10が経過したタイミングT2にて、ボタン操作時演出が開始される。これに対して、タイミングT2よりも前の操作有効期間にて、プッシュボタン31Bに対する押下操作が検出されたときには、そのタイミングにて操作有効期間中演出の実行を終了させるとともに、ボタン操作時演出の実行を開始させればよい。そして、ボタン操作時演出の実行を開始してからボタン操作時演出期間Ti11が経過したときには、ボタン操作時演出の実行を終了させればよい。
操作有効期間にてプッシュボタン31Bに対する押下操作がなされないまま、最長の操作有効期間に対応した時間Ti10が経過してタイミングT2となったときには、図13に示すステップS518の処理で操作有効期間を終了させると判定されたことに基づいて、ステップS519の処理にて操作有効期間を終了させるための設定が行われる。このときには、操作有効期間の残り時間が「0」となることに応じて図15(D3)に示すようなメーター(ゲート)の表示量が「0」になるとともに、操作有効期間中演出の実行が終了する。その後、例えば図15(E)に示すように、飾り図柄の可変表示が進行する。
図14(B)は、「ウィンドウ予告」となる予告演出を実行するための演出期間設定例を示している。図16は、「ウィンドウ予告」となる予告演出が実行される場合の演出動作例を示している。この場合には、例えば図16(A)に示すような飾り図柄の可変表示が開始された後、図13に示すステップS520の処理によりウィンドウ予告演出期間であると最初に判定されたタイミングT4にて、ステップS521の処理における演出動作制御により、例えば図16(B)に示すような「ウィンドウ予告」となる予告演出の実行が開始される。そして、ウィンドウ予告の実行を開始してからウィンドウ予告演出期間Ti21が経過してタイミングT5となったときには、図13に示すステップS520の処理によりウィンドウ予告演出期間ではないと判定されることなどにより、「ウィンドウ予告」となる予告演出の実行が終了すればよい。
図14(C)は、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限が設けられる場合の演出期間設定例を示している。例えば可変表示の開始条件が1回成立したことに基づく飾り図柄の可変表示中に、「ボタン予告」となる予告演出が実行されるとともに、「ウィンドウ予告」となる予告演出も実行される場合には、図10(A)に示すステップS504の処理により所定割合で「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限を設けることに決定される。図17は、「ボタン予告」となる予告演出に対応する操作有効期間が開始された後に「ウィンドウ予告」となる予告演出が実行される場合の演出動作例を示している。この場合には、例えば図17(A)に示すような飾り図柄の可変表示が開始された後、ボタン予告演出期間の開始タイミングとなるタイミングT1にて、操作有効期間が開始されるとともに、例えば図17(B)に示すような操作有効期間中演出の実行が開始される。
ボタン予告の実行に制限が設けられる場合に対応した予告演出制御パターンCPY1−2や予告演出制御パターンCPY2−2では、図11(B)および図14(C)に示すように、最長の操作有効期間が時間Ti13となるように設定される。この時間Ti13は、ボタン予告の実行に制限が設けられない場合に対応した最長の操作有効期間における時間Ti10よりも短く、例えば操作有効期間が開始されるタイミングT1からウィンドウ予告の実行が開始されるタイミングT4までの所要時間と同一の時間であればよい。また、予告演出制御パターンCPY1−2や予告演出制御パターンCPY2−2では、操作有効期間中演出における演出態様(演出内容)が、ボタン予告の実行が制限されない場合の操作有効期間中演出内容MDP1とは異なる操作予告期間中演出内容MDP2となるように、演出動作制御が行われる。これにより、例えば画像表示装置5の画面上に表示させるプッシュボタン31Bを模した演出画像の形状、模様、色彩の一部または全部などを異ならせて、操作有効期間中演出における演出態様(演出内容)を異ならせることができればよい。あるいは、予告演出制御パターンCPY1−2や予告演出制御パターンCPY2−2に基づく演出動作制御により、操作有効期間の残り時間を示すメーター(ゲージ)の表示量を高速で減少させることで、ボタン予告の実行に制限が設けられることに対応して、最長の操作有効期間が短くなることを、遊技者が認識可能に報知してもよい。
図14(C)に示す演出期間設定例の操作有効期間にてプッシュボタン31Bに対する押下操作がなされないまま、最長の操作有効期間に対応した時間Ti13が経過してタイミングT4となったときには、例えば図17(C)に示すような操作有効期間中演出が実行中であったとしても、操作有効期間を終了させるとともに、操作有効期間中演出の実行を終了させる。このときには、ウィンドウ予告演出期間が開始されることに対応して、例えば図17(D)に示すような「ウィンドウ予告」となる予告演出の実行が開始される。そして、ウィンドウ予告演出期間Ti21が経過してタイミングT5となったときには、「ウィンドウ予告」となる予告演出の実行が終了すればよい。
なお、操作有効期間が開始されてから時間Ti13が経過するより前にプッシュボタン31Bに対する押下操作がなされたときには、そのタイミングにて操作有効期間中演出の実行を終了させるとともに、ボタン操作時演出の実行を開始させる。この場合、タイミングT4となるより前にボタン操作時演出期間Ti11が経過したときには、そのタイミングにてボタン操作時演出の実行を終了させ、その後にタイミングT4となったときに、「ウィンドウ予告」となる予告演出の実行を開始させればよい。一方、ボタン操作時演出期間Ti11が経過するより前にタイミングT4となったときには、そのタイミングにてボタン操作時演出の実行を終了させるとともに、「ウィンドウ予告」となる予告演出の実行を開始させればよい。
このように、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限が設けられる場合には、操作有効期間となることを報知する操作有効期間中演出や、プッシュボタン31Bに対する押下操作に応じたボタン操作時演出が実行可能であるものの、タイミングT4となったときには、これらの演出の実行を終了させて「ウィンドウ予告」となる予告演出の実行が開始される。そのため、「ボタン予告」となる予告演出を実行可能な期間が短くなり、この期間が終了すれば操作有効期間中演出やボタン操作時演出の実行が強制的に終了させられるという、所定の制限が設けられる。したがって、大当り信頼度が高い「ウィンドウ予告」となる予告演出が実行されるときには、「ボタン予告」となる予告演出が重複して実行されることを防止して、「ウィンドウ予告」となる予告演出に対して遊技者が注目しやすくすることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
具体的な一例として、上記実施の形態では、図10(A)に示すステップS504の処理にて、図10(D)に示すような割合でボタン予告の実行に制限を設けるか否かが決定される。これにより、ボタン予告における演出態様(演出内容)に応じて異なる割合で、ボタン予告の実行に制限が設けられる。しかしながら、この発明はこれに限定されず、ボタン予告における演出態様(演出内容)にかかわらず、ボタン予告の実行に制限が設けられるようにしてもよい。
上記実施の形態では、例えば図14(A)〜(C)に示すように、「ボタン予告」となる予告演出に対応して操作有効期間が開始されるタイミングT1から「ウィンドウ予告」となる予告演出の実行が開始されるタイミングT4までの所要時間が、制限を設けない場合における最長の操作有効期間に対応した時間Ti10よりも短く、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限を設ける場合には、最長の操作有効期間が時間Ti13に短縮されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばタイミングT1からタイミングT4までの所要時間を時間Ti10よりも長く設定することなどにより、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限を設ける場合でも、操作有効期間は短縮されないように設定してもよい。この場合、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限を設けるときには、操作有効期間中演出の実行には制限が設けられない一方で、ボタン操作時演出の実行は、「ウィンドウ予告」となる予告演出の実行が開始されることに伴い強制的に終了させるといった、所定の制限が設けられるようにすればよい。
このように、大当り遊技状態となる可能性が高いことを示唆する「ウィンドウ予告」となる予告演出が実行されるときには、プッシュボタン31Bといった操作手段に対する所定の操作に応じて演出態様が変化する「ボタン予告」となる予告演出に含まれる操作有効期間中演出やボタン操作時演出のうち、操作有効期間となることを遊技者が認識可能に報知する操作有効期間中演出の実行には制限を設けない一方で、演出態様を変化させたボタン操作時演出の実行には制限を設けるようにしてもよい。
操作有効期間中演出の実行には制限が設けられない場合に、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限を設けるか否かにかかわらず、共通の演出態様(演出内容)にて操作有効期間中演出が実行されてもよい。これにより、操作有効期間中演出の演出態様(演出内容)からは、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限が設けられるか否かを、遊技者が認識困難または認識不可能にして、制限が設けられることによる演出の意外性を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、図10(A)に示すステップS502の処理にて、ステップS501の処理によるボタン予告の決定結果にかかわらず、図10(C)に示すような割合でウィンドウ予告の有無が決定される。そのため、例えばステップS501の処理により、「ボタン予告」となる予告演出のうちで大当り信頼度が比較的に高い「ボタン予告BY2」の演出態様に決定されたときに、ステップS502の処理によりウィンドウ予告を実行しない「予告なし」に決定される場合がある。この場合、大当り信頼度が比較的に高い「ボタン予告BY2」の演出態様でボタン予告が第1タイミングにて実行されてから、第1タイミングよりも遅い第2タイミングにてウィンドウ予告が実行されないために、遊技者がボタン予告により一旦は大当り遊技状態に制御されることへの期待感を抱いた後に、その期待感が損なわれて遊技の興趣が低下するおそれがある。
そこで、複数のタイミングのうち第1タイミングにて大当り信頼度が比較的に高いボタン予告が実行される場合には、第1タイミングより遅い第2タイミングにてウィンドウ予告を実行するまたは実行されやすいように、複数の予告演出について演出の有無や演出態様が決定されてもよい。具体的な一例として、図18(A)に示すように、ボタン予告の有無や演出態様とウィンドウ予告の有無とを組み合わせた複数の予告パターンYAP1〜予告パターンYAP6を、予めROM121の所定領域に記憶するなどして用意する。演出制御用CPU120は、図10(A)に示すステップS501やステップS502の処理に代えて、複数の予告パターンYAP1〜予告パターンYAP6のいずれかに決定する処理を実行する。例えば、予告パターンを決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶するなどして用意された予告パターン決定テーブルを選択してセットする。予告パターン決定テーブルでは、予告パターン決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、予告パターンの決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)に設けられた演出用ランダムカウンタなどから抽出した予告パターン決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、予告パターン決定テーブルを参照することにより、複数の予告パターンYAP1〜予告パターンYAP6のいずれかに決定すればよい。
図18(B)は、予告パターンの決定例を示している。この決定例において、予告パターンは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて異なる割合で決定される。ただし、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかにかかわらず、予告パターンYAP5の決定割合は「0/100」(0%)となるように設定されている。予告パターンYAP5は、「ボタン予告BY2」の演出態様でボタン予告を実行する一方、ウィンドウ予告は実行しない組合せとなる予告パターンである。このように、予告パターンYAP5には決定されることがないように設定することで、大当り信頼度が比較的に高い「ボタン予告BY2」の演出態様でボタン予告が実行される場合には、常にウィンドウ予告を実行する。これにより、第1タイミングにて実行されたボタン予告により遊技者が一旦抱いた大当り遊技状態への期待感が損なわれてしまうことを抑制して、遊技の興趣を向上させることができる。
図18(A)に示すようなボタン予告とウィンドウ予告とを組み合わせた複数の予告パターンYAP1〜予告パターンYAP6を予め用意するものに限定されず、複数のタイミングのうち1のタイミングにて所定の予告演出が実行されるか否かや実行する場合の演出態様に応じて異なる割合で、複数のタイミングのうち他のタイミングにて所定の予告演出とは異なる予告演出を実行するか否かや実行する場合の演出態様を決定するようにしてもよい。例えば図9(A)のステップS402にて実行される予告演出決定処理として、図10(A)に示す処理に代えて、図19(A)に示す処理が実行されてもよい。
図19(A)に示す予告演出決定処理では、まず、ステップS502の処理により「ウィンドウ予告」となる予告演出の有無を決定した後に、「ボタン予告」となる予告演出の有無や演出態様を決定する(ステップS502A)。このときには、ウィンドウ予告の決定結果に応じて異なる割合で、ボタン予告の有無や演出態様が決定されればよい。一例として、ステップS502Aの処理では、図19(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに加え、ウィンドウ予告の有無にも応じて異なる割合で、ボタン予告の有無や演出態様が決定される。ただし、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかにかかわらず、ウィンドウ予告を実行しない「予告なし」の場合には、「ボタン予告BY2」の決定割合は「0/100」(0%)となるように設定されている。こうした設定により、大当り信頼度が比較的に高い「ボタン予告BY2」のボタン予告が実行される場合には、常にウィンドウ予告を実行する。このように、第1タイミングにて実行されたボタン予告により遊技者が一旦抱いた大当り遊技状態への期待感が損なわれてしまうことを抑制して、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、「ボタン予告BY2」の演出態様でボタン予告が実行される場合には、常にウィンドウ予告を実行するものに限定されず、ウィンドウ予告が実行される可能性が十分に高くなるものであってもよい。すなわち、大当り信頼度が比較的に高い「ボタン予告BY2」の演出態様でボタン予告が実行される場合には、ウィンドウ予告が実行されやすくなるようにしてもよい。このようにしても、第1タイミングにて実行されたボタン予告により遊技者が一旦抱いた大当り遊技状態への期待感が損なわれてしまうことを抑制して、遊技の興趣を向上させることができる。
「ボタン予告」や「ウィンドウ予告」となる予告演出の他にも、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果が導出されるまでの複数のタイミングにて、可変表示結果が「大当り」となって遊技状態が大当り遊技状態となる可能性を予告する複数の予告演出が実行可能となるように、演出制御パターン(予告演出制御パターン)の決定や演出動作制御が行われてもよい。例えば演出制御用CPU120は、図9(A)に示すステップS402の予告演出決定処理にて、可変表示結果が「ハズレ」と「大当り」のいずれになるかに応じて異なる所定割合で、変動開始時予告、全図柄変動中予告、図柄減速時予告、リーチ成立後予告、リーチ発展時予告の一部または全部といった、複数の予告演出について、それぞれ実行するか否かの決定と、実行する場合における演出態様を示す予告パターンの決定との一方または双方を行えばよい。「ボタン予告」や「ウィンドウ予告」となる予告演出を、変動開始時予告、全図柄変動中予告、図柄減速時予告、リーチ成立後予告、リーチ発展時予告のいずれかとして決定してもよい。
変動開始時予告は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるタイミング(変動開始タイミング)にて、大当り遊技状態となる可能性を予告する演出動作である。全図柄変動中予告は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が変動(高速変動)しているタイミング(全図柄変動タイミング)にて、大当り遊技状態となる可能性を予告する演出動作である。図柄減速時予告は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部または全部にて飾り図柄が減速して停止(仮停止)に至るタイミング(図柄減速タイミング)にて、大当り遊技状態となる可能性を予告する演出動作である。
リーチ成立後予告は、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後のタイミング(リーチ成立後タイミング)にて、大当り遊技状態となる可能性を予告する演出動作である。リーチ成立後タイミングは、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった直後のタイミングであってもよい。あるいは、リーチ成立後タイミングは、例えばノーマルリーチのリーチ態様で飾り図柄が可変表示されている期間中の所定タイミングであってもよい。飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後には、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおける飾り図柄の変動速度が低下して、まずはノーマルリーチのリーチ態様で可変表示が行われる。そして、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて飾り図柄の変動速度がさらに低下して飾り図柄が停止し、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出される場合(ノーマルリーチの場合)と、再び変動速度が上昇してスーパーリーチのリーチ態様に移行する場合(スーパーリーチの場合)とがある。リーチ発展時予告は、スーパーリーチのリーチ演出における演出態様(リーチ態様)が第1段階(例えばスーパーAのリーチ演出)から第2段階(例えばスーパーBのリーチ演出)へと発展するタイミング(リーチ発展タイミング)にて、大当り遊技状態となる可能性を予告する演出動作である。
こうした複数のタイミングで実行可能な予告演出のそれぞれにおける演出態様(演出内容)は、例えば大当り遊技状態となる可能性である大当り信頼度に応じて、異なるものとなる。なお、予告演出における演出態様(演出内容)の相違は、予告演出が実行される場合の演出動作を異ならせることによって生じるだけでなく、各タイミングで予告演出を実行するか否かによって生じてもよい。複数のタイミングのうち1のタイミングで実行される予告演出における演出態様を大当り信頼度に応じて異ならせる場合には、例えば同一の演出装置を用いた演出動作であるものの、その動作態様を異ならせることにより、異なる演出態様となるようにすればよい。
例えば、変動開始時予告では、低信頼度と中信頼度のそれぞれに対応して、異なる演出態様となる。全図柄変動中予告では、低信頼度と中信頼度と高信頼度のそれぞれに対応して、異なる演出態様となる。図柄減速時予告では、低信頼度と中信頼度のそれぞれに対応して、異なる演出態様となる。リーチ成立後予告では、低信頼度と中信頼度と高信頼度のそれぞれに対応して、異なる演出態様となる。リーチ発展時予告では、対応する演出動作の有無によって、異なる演出態様となる。このように、予告演出における演出態様は、各予告演出の実行タイミングとともに、大当り遊技状態となる可能性(大当り信頼度)に応じて、異なるものとなる。なお、低信頼度に対応した演出態様で予告演出を実行するものに限定されず、所定の予告演出が実行されないことで、低信頼度であることを遊技者が認識できるようにしてもよい。変動開始時予告、全図柄変動中予告、図柄減速時予告、リーチ成立後予告、リーチ発展時予告の一部または全部における演出態様(演出内容)は、低信頼度、中信頼度、高信頼度といった予め定められた複数の大当り信頼度の一部または全部に応じて異ならせたものであればよい。例えば、変動開始時予告、全図柄変動中予告、図柄減速時予告、リーチ成立後予告、リーチ発展時予告のそれぞれにおける演出態様(演出内容)として、大当り信頼度が低信頼度、中信頼度、高信頼度のいずれであるかに応じて異なる演出態様(演出内容)を用意してもよい。
低信頼度の予告演出は、例えば大当り遊技状態となる可能性が「10%未満」であることを予告する。中信頼度の予告演出は、例えば大当り遊技状態となる可能性が「10%以上30%未満」であることを予告する。高信頼度の予告演出は、例えば大当り遊技状態となる可能性が「30%以上」であることを予告する。こうした予告演出により予告される大当り遊技状態となる可能性(大当り信頼度)は、可変表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて各予告パターンの決定割合を異ならせることで、予め設定できればよい。例えば、低信頼度の予告演出は、中信頼度や高信頼度の予告演出に比べて、大当りとなるときに実行される割合が低く、ハズレとなるときに実行される割合が高くなればよい。また、高信頼度の予告演出は、低信頼度や中信頼度の予告演出に比べて、大当りとなるときに実行される割合が高く、ハズレとなるときに実行される割合が低くなればよい。ここで、大当り遊技状態となる可能性が0%の場合には、常に可変表示結果が「ハズレ」となり、大当り遊技状態にはならないことを意味している。また、大当り遊技状態となる可能性が100%の場合には、常に可変表示結果が「大当り」となり、必ず大当り遊技状態となることを意味している。
なお、各信頼度の予告演出により予告される大当り遊技状態となる可能性(大当り信頼度)は、上記の例に限定されず、所定の段階数に応じて0%〜100%の範囲を区分したものであればよい。すなわち、高信頼度の予告演出は、大当り遊技状態となる可能性が所定の第1基準値以上であることを予告できればよく、低信頼度の予告演出は、大当り遊技状態となる可能性が第1基準値よりも低い所定の第2基準値未満であることを予告できればよい。この場合、中信頼度の予告演出は、大当り遊技状態となる可能性が第1基準値未満で第2基準値以上であることを予告できればよい。
例えば変動開始時予告の場合は低信頼度と中信頼度のそれぞれに対応して異なる演出態様となる一方で、全図柄変動中予告の場合は低信頼度と中信頼度さらには高信頼度のそれぞれに対応して異なる演出態様となる。そして、中信頼度の予告演出は大当り信頼度が第1基準値未満である一方で、高信頼度の予告演出は大当り信頼度が第1基準値以上である。すなわち、複数のタイミングのうち第1タイミングにて実行される予告演出により予告できる大当り信頼度の上限値に比べて、第1タイミングよりも遅い第2タイミングにて実行される予告演出により予告できる大当り信頼度の上限値が高く(大きく)なることがあるように設定されている。
複数のタイミングのうち1のタイミングにて実行される予告演出は、演出態様を異ならせることにより、異なる大当り信頼度を遊技者が認識可能に予告するようにしている。したがって、各予告演出における演出態様の種類数は、その予告演出により予告可能な大当り信頼度の段階数と等しくなってもよい。あるいは、各予告演出における複数種類の予告演出のうちには、互いに異なる演出態様によって同一の大当り信頼度を予告するものがあってもよい。この場合のように、各予告演出における演出態様の種類数は、その予告演出により予告可能な大当り信頼度の段階数よりも多くなってもよい。
例えば全図柄変動中予告とリーチ成立後予告のように、大当り信頼度の段階数が同一となる予告演出であっても、それぞれの予告演出に対応して、大当り信頼度の第1基準値や第2基準値を異ならせてもよい。より具体的な一例として、全図柄変動中予告の大当り信頼度は低信頼度が「5%未満」で中信頼度が「5%以上20%未満」で高信頼度が「20%以上」となる一方で、リーチ成立後予告の大当り信頼度は低信頼度が「10%未満」で中信頼度が「10%以上30%未満」で高信頼度が「30%以上」となるようにしてもよい。このように、予告演出が低信頼度と中信頼度と高信頼度のいずれになるかは、予告演出の実行タイミングごとに、異なる基準で分類(段階分け)されてもよい。また、例えばリーチ発展時予告が実行されたときには大当り信頼度が「80%以上」になるといったように、特定の予告演出が実行されたときには、大当り遊技状態となる可能性が飛躍的に向上することが予告されるようにしてもよい。
予告演出が低信頼度と中信頼度と高信頼度のいずれになるかは、予告演出の実行タイミングごとに、異なる基準で分類(段階分け)されてもよい。すなわち、予告演出の実行タイミングが異なれば、低信頼度と中信頼度と高信頼度とに段階分けするための第1基準値や第2基準値を異ならせてもよい。したがって、実行タイミングが異なる複数の予告演出のあいだでは、第1基準値と第2基準値とが一致しないことがあり、例えば1のタイミングで実行される予告演出を高信頼度と中信頼度とに段階分けするための第1基準値が、他のタイミングで実行される予告演出を中信頼度と低信頼度とに段階分けするための第2基準値よりも低くなることがあってもよい。こうした設定においても、複数のタイミングのうち第1タイミングにて大当り遊技状態となる可能性が第1基準値(第1タイミングに対応した基準値)以上であることを予告する高信頼度の予告演出が実行される場合に、第1タイミングよりも遅い第2タイミングにて大当り遊技状態となる可能性が第2基準値(第2タイミングに対応した基準値)未満であることを予告する低信頼度の予告演出が実行されることはないようにすればよい。
さらに、例えば中信頼度の変動開始時予告と中信頼度や高信頼度の全図柄変動中予告が実行された後に、低信頼度の図柄減速時予告やリーチ成立後予告が実行されるような予告演出の組合せとなる予告パターンも用意されていない。このように、複数のタイミングのうち所定タイミング(例えば全図柄変動中のタイミング)となる以前のタイミングにて大当り遊技状態となる可能性が所定値未満であることを予告する低信頼度の予告演出が実行されない場合には、所定タイミングより後のタイミングにて大当り遊技状態となる可能性が所定値未満であることを予告する低信頼度の予告演出が実行されないようにしてもよい。あるいは、複数のタイミングのうち所定タイミングとなる以前のタイミングにて大当り遊技状態となる可能性が所定値以上であることを予告する中信頼度や高信頼度の予告演出のみが実行された場合には、所定タイミングより後のタイミングにて、大当り遊技状態となる可能性が所定値未満であることを予告する低信頼度の予告演出は実行されず、所定値以上であることを予告する中信頼度や高信頼度の予告演出が実行されるようにしてもよい。
なお、1のタイミングで実行される予告演出により予告される大当り信頼度と、他のタイミングで実行される予告演出により予告される大当り信頼度とが、所定関係になることを禁止するものに限定されず、例えば所定関係以外の関係になる場合よりも決定割合が極めて低くなるように制限するなどしてもよい。例えば、複数のタイミングのうち第1タイミングにて大当り遊技状態となる可能性が第1基準値以上であることを予告する高信頼度の予告演出が実行される場合に、第1タイミングよりも遅い第2タイミングにて大当り遊技状態となる可能性が第2基準値未満であることを予告する低信頼度の予告演出が実行されにくいように制限してもよい。
こうして、複数のタイミングのうち1のタイミングで実行される第1予告演出として、大当り遊技状態となる可能性が第1通常段階よりも高い第1特定段階に対応した特定演出態様の予告演出が実行される場合に、第1予告演出よりも遅いタイミングで実行される第2予告演出として、大当り遊技状態となる可能性が第2特定段階よりも低い第2通常段階に対応した通常演出態様の予告演出が実行されないまたは実行されにくいように、複数のタイミングにて実行される予告演出が決定されればよい。
変動開始時予告、全図柄変動中予告、図柄減速時予告、リーチ成立後予告、リーチ発展時予告の一部または全部といった、飾り図柄などの可変表示が開始されてから表示結果が導出されるまでの複数のタイミングにて大当り遊技状態となる可能性(大当り信頼度)を予告する複数の予告演出には、選択予告演出、停止図柄予告演出、群表示予告演出、台詞予告演出となるもののうち、少なくとも1つの予告演出が含まれていてもよい。
選択予告演出では、複数の選択肢を提示してからいずれかの選択肢が選択されることで、その選択肢の選択結果に応じて異なる演出態様の選択後演出が行われる。一例として、選択予告演出には、複数の選択肢が選択可能となっていることを遊技者が認識可能に報知することにより複数の選択肢を提示する選択前演出と、選択前演出にて提示された複数の選択肢のうちいずれかが選択されたときの選択結果を報知する選択結果報知演出と、選択結果報知演出にて報知された選択結果に応じて演出態様が異なる選択後演出とが含まれていればよい。
選択前演出にて提示された複数の選択肢のうちいずれが選択されて選択結果報知演出にて選択結果として報知されるかは、可変表示結果が「大当り」となるか否かの決定結果(事前決定結果)に応じて異なる所定割合で決定されてもよいし、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bといった操作手段に対する所定操作の検出結果に基づいて決定されてもよい。すなわち、選択予告演出は、上記実施の形態において「ウィンドウ予告」となる予告演出に代えて実行されてもよいし、「ボタン予告」となる予告演出に代えて実行されてもよい。
例えば、選択前演出では、所定期間にわたりスティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作とトリガボタンに対する押引操作、もしくはプッシュボタン31Bに対する押下操作とのうち、一部または全部を有効に検出する操作有効期間となる。そして、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する所定操作が検出されたことに応じて、選択肢の選択状態を変更または確定すればよい。なお、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する所定操作が検出されずに操作有効期間が終了したときには、選択肢の選択状態をそのまま確定してもよいし、いずれの選択肢も選択されないことから選択結果報知演出や選択後演出が行われずに選択予告演出が終了してもよい。一方、選択前演出では、操作手段に対する所定操作の検出結果にかかわらず、所定期間が経過するまで選択肢の選択状態が所定順序で変更され、所定期間が経過したときに選択状態が確定するようにしてもよい(いわゆるルーレット演出)。
図20(A)および(B)は、選択予告演出が実行される場合に画像表示装置5の画面上における表示動作に基づく演出動作例を示している。これらの演出動作例では、まず、図20(A)および(B)の上段に示すように、3種類のキャラクタに対応した選択肢を提示する選択前演出が行われる。
その後、図20(A)に示す演出動作例では、図20(A)の中段に示すように、左上部のキャラクタに対応した選択肢が選択される選択結果を報知する選択結果報知演出が行われる。続いて、図20(A)の下段に示すように、選択された左上部のキャラクタが画面全体に表示されるとともに、「チャンス!」の台詞を発する選択後演出が行われる。
一方、図20(B)に示す演出動作例では、図20(B)の中段に示すように、中央下部のキャラクタに対応した選択肢が選択される選択結果を報知する選択結果報知演出が行われる。続いて、図20(B)の下段に示すように、選択された中央下部のキャラクタが画面全体に表示されるとともに、「どやっ?」の台詞を発する選択後演出が行われる。
選択予告演出における演出態様としては、複数の選択肢に対応するキャラクタの種類を異ならせた複数種類の演出態様のうち、いずれかの演出態様となる選択予告演出が実行されてもよい。この場合、提示される選択肢の数は同じで選択肢の種類(キャラクタの種類)により可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なるように設定してもよい。あるいは、複数の選択肢のうちから選択されて選択結果報知演出にて選択結果として報知される選択肢の種類(キャラクタの種類)により可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なるように設定してもよい。あるいは、同一種類の選択肢でも所定の演出態様(例えばキャラクタの一部または全部の表示色や模様がサクラの花柄であるか否かなど。サクラの花柄である場合には信頼度が高い)により可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なるように設定してもよい。あるいは、複数の選択肢のうちいずれが選択されたかにかかわらず、選択後演出における所定の演出態様(例えばキャラクタの一部または全部の表示色や模様がサクラの花柄であるか否か、台詞の内容など)により可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なるように設定してもよい。複数の選択肢として提示されるものは、人物その他の物体を表すキャラクタを示す演出画像であってもよいし、キャラクタ以外(例えば単純な表示色など)を示す静止画像、動画像、所定の演出用ランプや装飾用LEDの点灯、可動部材の表面に描かれた図柄や絵柄、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせたものなどであってもよい。
こうした選択予告演出よりも大当り遊技状態となる可能性が高いことを示唆する所定の示唆演出が実行されるときには、上記実施の形態において「ボタン予告」となる予告演出と同様に、選択予告演出の実行に制限を設ける。あるいは、上記実施の形態において「ボタン予告」となる予告演出よりも大当り遊技状態となる可能性が高いことを示唆する選択予告演出が実行されるときには、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限を設ける。これにより、大当り遊技状態となる可能性が高いことを示唆する演出に対する遊技者の注目度を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
停止図柄予告演出では、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄が導出される前に、導出または仮停止される飾り図柄が予告される。一例として、停止図柄予告演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリアにて最終停止図柄となる飾り図柄が導出表示されるより前に、飾り図柄が可変表示されている飾り図柄表示エリアの一部または全部において最終停止表示(導出表示)または仮停止表示される飾り図柄を予め報知する。
図21(A)および(B)は、停止図柄予告演出が実行される場合に画像表示装置5の画面上における表示動作に基づく演出動作例を示している。これらの演出動作例では、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の可変表示が開始された後に、導出または仮停止される飾り図柄などを半透明表示する予告演出が行われる。
例えば図21(A)に示す演出動作例では、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄が可変表示(高速変動表示)されているときに、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の数字「2」を示す飾り図柄を半透明表示する。これにより、「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の数字「2」を示す飾り図柄が停止表示されて可変表示状態がリーチ状態となることを予告する。その後、予告の通り飾り図柄が停止表示されてリーチ状態となる。
一方、図21(B)に示す演出動作例では、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄が可変表示(高速変動表示)されているときに、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて擬似連チャンス目となることを示す飾り図柄を半透明表示する。これにより、擬似連チャンス目が仮停止表示されることを予告する。その後、予告の通り擬似連チャンス目が仮停止表示されて「擬似連」の可変表示演出が実行される。
なお、停止図柄予告演出により予告された飾り図柄とは異なる飾り図柄が、所定割合で導出または仮停止されることがあってもよい。また、導出または仮停止される飾り図柄と同一の飾り図柄を表示(例えば半透明表示など)することにより予告するものに限定されず、導出または仮停止される飾り図柄に対応する演出態様(例えば複数種類の飾り図柄のそれぞれに対応したキャラクタを示す演出画像の表示など)により予告するものであってもよい。
停止図柄予告演出における演出態様としては、導出または仮停止される飾り図柄を予告する飾り図柄表示エリアの数や組合せなどを異ならせた複数種類の演出態様のうち、いずれかの演出態様となる停止図柄予告演出が実行されてもよい。この場合、予告される飾り図柄の数や組合せにより可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なるように設定してもよい。あるいは、予告される飾り図柄の数は同じでも所定の演出態様(例えば半透明表示の表示色や模様がサクラの花柄であるか否かなど)により可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なるように設定してもよい。
こうした停止図柄予告演出よりも大当り遊技状態となる可能性が高いことを示唆する所定の示唆演出が実行されるときには、上記実施の形態において「ボタン予告」となる予告演出と同様に、停止図柄予告演出の実行に制限を設ける。あるいは、上記実施の形態において「ボタン予告」となる予告演出よりも大当り遊技状態となる可能性が高いことを示唆する停止図柄予告演出が実行されるときには、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限を設ける。これにより、大当り遊技状態となる可能性が高いことを示唆する演出に対する遊技者の注目度を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
群表示予告演出では、所定のキャラクタを示す演出画像群を表示する。一例として、群表示予告演出では、同一または類似した多数のキャラクタを示す演出画像群が画像表示装置5の画面上を通過するような演出が行われる。この場合、他の予告演出(例えばステップアップ予告演出など)にて用いられるキャラクタと同じ種類のキャラクタを示す演出画像群を表示する群表示予告演出が行われてもよい。あるいは、他の予告演出にて用いられるキャラクタとは異なる種類でも同じモチーフのキャラクタ(例えば同じ映画の登場人物を模したキャラクタなど)を示す演出画像群を表示する群表示予告演出が行われてもよい。あるいは、他の予告演出にて用いられるキャラクタとは異なる種類でモチーフの共通性もない所定のキャラクタを示す演出画像群を表示する群表示予告演出が行われてもよい。
図22(A)および(B)は、群表示予告演出が実行される場合に画像表示装置5の画面上における表示動作に基づく演出動作例を示している。これらの演出動作例では、飾り図柄の可変表示が開始された後、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の数字「7」を示す飾り図柄が停止表示されて可変表示状態がリーチ状態となったときなどに、群表示予告演出が実行される。図22(A)に示す演出動作例では、「風船」のキャラクタを示す演出画像群が画面上を通過するように表示される。一方、図22(B)に示す演出動作例では、「女の子」のキャラクタを示す演出画像群が画面上を通過するように表示される。
群表示予告演出における演出態様としては、演出画像群により示されるキャラクタの数や種類などを異ならせた複数種類の演出態様のうち、いずれかの演出態様となる群表示予告演出が実行されてもよい。この場合、演出画像群により示されるキャラクタの数や種類により可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なるように設定してもよい。あるいは、演出画像群により示されるキャラクタの数や種類が同じでも所定の演出態様(例えばキャラクタの一部または全部の表示色や模様がサクラの花柄であるか否かなど)により可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なるように設定してもよい。
こうした群表示予告演出よりも大当り遊技状態となる可能性が高いことを示唆する所定の示唆演出が実行されるときには、上記実施の形態において「ボタン予告」となる予告演出と同様に、群表示予告演出の実行に制限を設ける。あるいは、上記実施の形態において「ボタン予告」となる予告演出よりも大当り遊技状態となる可能性が高いことを示唆する群表示予告演出が実行されるときには、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限を設ける。これにより、大当り遊技状態となる可能性が高いことを示唆する演出に対する遊技者の注目度を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
台詞予告演出では、可変表示結果が「大当り」となる可能性に応じた台詞をキャラクタが発する演出が行われる。一例として、台詞予告演出では、所定のキャラクタを示す演出画像が画像表示装置5の画面上に表示されるとともに、そのキャラクタが発する台詞を示す演出画像(例えば文字列画像など)の表示により、台詞の内容が報知される。なお、文字列画像といった演出画像の表示に代えて、あるいは演出画像の表示とともに、スピーカ8L、8Rからの音声出力により、キャラクタが発する台詞の内容が報知されてもよい。
台詞予告演出にて所定のキャラクタを示す演出画像などを表示してから、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bといった操作手段に対する所定操作の検出結果に基づいて、キャラクタが発する台詞の内容が報知されてもよい。例えば台詞予告演出におけるキャラクタの表示が行われるとともに、所定期間にわたりスティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作とトリガボタンに対する押引操作、もしくはプッシュボタン31Bに対する押下操作とのうち、一部または全部を有効に検出する操作有効期間となる。そして、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する所定操作が検出されたことに応じて、キャラクタが発する台詞の内容を報知する演出画像の表示(あるいは音声出力)などが行われてもよい。なお、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する所定操作が検出されずに操作有効期間が終了したときには、台詞の内容が報知されずに台詞予告演出が終了してもよい。一方、台詞予告演出では、操作手段に対する所定操作の検出結果にかかわらず、キャラクタが発する台詞の内容が報知されるようにしてもよい。すなわち、台詞予告演出は、上記実施の形態において「ボタン予告」となる予告演出に代えて実行されてもよいし、「ボタン予告」となる予告演出に代えて実行されてもよい。
なお、人物を模したキャラクタが発する台詞の内容を報知するものに限定されず、例えば画像表示装置5の画面上に表示されるメールあるいはカードに記載されたメッセージやコメントの内容を報知するものであってもよい。また、複数のキャラクタのうち、1のキャラクタは操作手段に対する所定操作が検出されなくても所定の台詞を発し、その後、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する所定操作が検出されたことに応じて、同一のキャラクタあるいは他のキャラクタが台詞を発することで、会話の内容を報知するものであってもよい。また、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する所定操作が検出されるごとに、複数種類の台詞のいずれかが所定の順番で発せられることで、台詞の内容が複数段階に変化可能な台詞予告演出が行われてもよい。
台詞予告演出における演出動作例として、図20(A)および(B)に示した選択予告演出における演出動作の一部または全部が実行されてもよい。一例として、図20(A)の下段あるいは図20(B)の下段に示すように、所定のキャラクタが画面全体に表示されるとともに、「チャンス!」の台詞(図20(A)の場合)あるいは「どやっ!」の台詞(図20(B)の場合)を発する台詞予告演出が行われてもよい。
台詞予告演出における演出態様としては、台詞を発するキャラクタの種類や台詞の内容などを異ならせた複数種類の演出態様のうち、いずれかの演出態様となる台詞予告演出が実行されてもよい。この場合、台詞を発するキャラクタの種類や台詞の内容により可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なるように設定してもよい。あるいは、台詞を発するキャラクタの種類や台詞の内容が同じでも所定の演出態様(例えばキャラクタや文字列画像の一部または全部の表示色や模様がサクラの花柄であるか否かなど)により可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なるように設定してもよい。
こうした台詞予告演出よりも大当り遊技状態となる可能性が高いことを示唆する所定の示唆演出が実行されるときには、上記実施の形態において「ボタン予告」となる予告演出と同様に、台詞予告演出の実行に制限を設ける。あるいは、上記実施の形態において「ボタン予告」となる予告演出よりも大当り遊技状態となる可能性が高いことを示唆する台詞予告演出が実行されるときには、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限を設ける。これにより、大当り遊技状態となる可能性が高いことを示唆する演出に対する遊技者の注目度を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、大当り信頼度に応じた演出を実行するための決定は、予告演出の決定に限定されるものではなく、例えばリーチ演出といった、任意の演出に適用されてもよい。より具体的には、リーチ演出の演出態様に応じて大当り信頼度を異ならせた場合に、大当り信頼度が第1通常段階よりも高い第1特定段階に対応した特定演出態様の予告演出が実行される場合に、予告演出よりも遅いタイミングで実行されるリーチ演出として、大当り信頼度が第2特定段階よりも低い第2通常段階に対応した通常演出態様のリーチ演出が実行されないまたは実行されにくいように、予告演出やリーチ演出などの演出態様が決定されればよい。
上記実施の形態では、図10(D)に示すような決定割合でボタン予告の実行に制限を設けるか否かを決定することで、大当り信頼度に応じて演出態様が異なる複数種類のボタン予告のうちいずれが実行されるかにより、ボタン予告の実行に制限を設ける割合を異ならせるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば大当り信頼度に応じて演出態様が異なる複数種類のウィンドウ予告を設け、ウィンドウ予告の演出態様に応じて、ボタン予告の実行に制限を設ける割合を異ならせてもよい。より具体的には、「ウィンドウ予告」となる予告演出のうちで、大当り遊技状態となる可能性が比較的に低い通常演出態様でウィンドウ予告が実行される場合には、大当り遊技状態となる可能性が比較的に高い特定演出態様でウィンドウ予告が実行される場合よりも、ボタン予告の実行に制限を設ける割合が低くなるように設定してもよい。
さらに、ボタン予告の演出態様と、ウィンドウ予告の演出態様との組合せに応じて、ボタン予告の実行に制限を設ける割合を異ならせてもよい。一例として、大当り信頼度に応じて演出態様が異なる複数種類のボタン予告とともに、大当り信頼度に応じて演出態様が異なる複数種類のウィンドウ予告を設ける。そして、「ウィンドウ予告」となる予告演出のうちで、大当り遊技状態となる可能性が比較的に低い通常演出態様でウィンドウ予告が実行される場合には、「ボタン予告」となる予告演出のうちで、大当り信頼度が比較的に低い通常演出態様のボタン予告について、大当り信頼度が比較的に高い特定演出態様のボタン予告よりも、ボタン予告の実行に制限を設ける割合が高くなるように設定してもよい。一方、「ウィンドウ予告」となる予告演出のうちで、大当り遊技状態となる可能性が比較的に高い特定演出態様でウィンドウ予告が実行される場合には、「ボタン予告」となる予告演出における演出態様にかかわらず、常にボタン予告の実行に制限を設けることに決定されてもよい。
上記実施の形態において、「ボタン予告」となる予告演出の実行を制限する場合に、操作有効期間中演出やボタン操作時演出は実行可能であるものの、「ウィンドウ予告」となる予告演出の実行が開始されるときには、操作有効期間中演出やボタン操作時演出の実行を終了させるという制限を設けるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、「ボタン予告」となる予告演出の実行に任意の制限を設けることができるものであればよい。
一例として、操作有効期間となることを禁止することにより、上記実施の形態で説明した「ボタン予告」となる予告演出に含まれる操作有効期間中演出やボタン操作時演出がいずれも実行されないように制限するものでもよい。あるいは、上記実施の形態で説明した「ボタン予告」となる予告演出に含まれる操作有効期間中演出と同様の演出(ダミー演出)が実行される一方で、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった所定の操作が行われたときでも、ボタン操作時演出が実行されないように制限してもよい。この場合、操作有効期間中演出と同様のダミー演出が開始されても、遊技者による所定の操作を検出するための操作有効期間は開始させないようにして、所定時間が経過したときにダミー演出の実行を終了させればよい。このようなダミー演出の実行により、遊技者が操作有効期間となるものと認識してプッシュボタン31Bの押下操作などを行っても、ボタン操作時演出は実行されない。したがって、「ウィンドウ予告」となる予告演出が実行されることを、遊技者が所定の操作を行ってもダミー演出の演出態様が変化しないといった、所定の操作後の違和感によって認識させることができる。
他の一例として、「ウィンドウ予告」となる予告演出の実行が開始されるときには、操作有効期間中演出やボタン操作時演出における演出画像を縮小表示したり、効果音出力の音量を低下させたり、あるいは、演出用模型の動作量を低下させたりすることにより、操作有効期間中演出やボタン操作時演出が遊技者に認識困難な演出態様で実行されるように制限するものであってもよい。
このように、「ボタン予告」となる予告演出の実行を制限する程度が異なる複数段階の演出制限レベルを設け、「ボタン予告」となる予告演出の実行を制限することに決定されるときには、いずれの演出制限レベルとするかを決定してもよい。例えば、操作有効期間となることを禁止して操作有効期間中演出やボタン操作時演出がいずれも実行されない演出制限レベルは、予告演出の実行を制限する程度が最も高い第1演出制限レベルとなる。また、「ウィンドウ予告」となる予告演出の実行が開始されるときに操作有効期間中演出やボタン操作時演出の実行を終了させる演出制限レベルは、第1演出制限レベルよりも予告演出の実行を制限する程度が低い第2演出制限レベルとなる。さらに、「ウィンドウ予告」となる予告演出の実行が開始されるときに操作有効期間中演出やボタン操作時演出が遊技者に認識困難な演出態様で実行される演出制限レベルは、予告演出の実行を制限する程度が最も低い第3演出制限レベルとなる。
演出制御用CPU120は、例えば図10(A)に示すステップS504の処理にて、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限を設けるか否かと、制限を設ける場合の演出制限レベルとを、所定割合で決定すればよい。より具体的に、ボタン予告制限決定テーブルでは、ボタン予告制限決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、ボタン予告の実行に制限を設けない「制限なし」の決定結果と、ボタン予告の実行に制限を設ける場合に対応した複数段階の演出制限レベルとに、割り当てられていればよい。
ボタン予告制限決定テーブルにおける設定の一例として、ボタン予告の演出態様(演出内容)が「ボタン予告BY2」となる場合には「ボタン予告BY1」となる場合よりも第3演出制限レベルに決定される割合が高く、第1演出制限レベルに決定される割合が低くなるように、決定値が第1〜第3演出制限レベルに割り当てられてもよい。すなわち、大当り遊技状態となる可能性が比較的に高い特定演出態様でボタン予告が実行される場合には、大当り遊技状態となる可能性が比較的に低い通常演出態様でボタン予告が実行される場合よりも高い割合で、ボタン予告の実行を制限する程度が低い演出制限レベルに決定されてもよい。言い換えると、ボタン予告の実行を制限する程度が高い演出制限レベルは、大当り遊技状態となる可能性が比較的に高い特定演出態様でボタン予告が実行される場合よりも、大当り遊技状態となる可能性が比較的に低い通常演出態様でボタン予告が実行される場合に、高い割合で決定されてもよい。より一般的に、ボタン予告の大当り信頼度が高くなるに従って、ボタン予告の実行を制限する程度が低くなる傾向に演出制限レベルが決定されてもよい。こうして、可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態となる可能性により演出態様が異なる複数種類のボタン予告のうちいずれが実行されるかに応じて異なる割合で、複数の演出制限レベルのいずれかに決定されればよい。
あるいは、可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態となる可能性により演出態様が異なる複数種類のウィンドウ予告のうちいずれが実行されるかに応じて異なる割合で、複数の演出制限レベルのいずれかに決定されてもよい。例えば、大当り遊技状態となる可能性が比較的に高い特定演出態様でウィンドウ予告が実行される場合には、大当り遊技状態となる可能性が比較的に低い通常演出態様でウィンドウ予告が実行される場合よりも高い割合で、ボタン予告の実行を制限する程度が低い演出制限レベルに決定されてもよい。言い換えると、ボタン予告の実行を制限する程度が高い演出制限レベルは、大当り遊技状態となる可能性が比較的に高い特定演出態様でウィンドウ予告が実行される場合よりも、大当り遊技状態となる可能性が比較的に低い通常演出態様でウィンドウ予告が実行される場合に、高い割合で決定されてもよい。より一般的に、ウィンドウ予告の大当り信頼度が高くなるに従って、ボタン予告の実行を制限する程度が高くなる傾向に演出制限レベルが決定されてもよい。
さらに、ボタン予告の演出態様と、ウィンドウ予告の演出態様との組合せに応じて、演出制限レベルの決定割合を異ならせてもよい。一例として、大当り信頼度に応じて演出態様が異なる複数種類のボタン予告とともに、大当り信頼度に応じて演出態様が異なる複数種類のウィンドウ予告を設ける。そして、「ウィンドウ予告」となる予告演出のうちで、大当り遊技状態となる可能性が比較的に低い通常演出態様でウィンドウ予告が実行される場合には、「ボタン予告」となる予告演出のうちで、大当り信頼度が比較的に低い通常演出態様のボタン予告について、大当り信頼度が比較的に高い特定演出態様のボタン予告よりも高い割合で、ボタン予告の実行を制限する程度が高い演出制限レベルに決定されてもよい。一方、「ウィンドウ予告」となる予告演出のうちで、大当り遊技状態となる可能性が比較的に高い特定演出態様でウィンドウ予告が実行される場合には、「ボタン予告」となる予告演出における演出態様にかかわらず、常にボタン予告の実行を制限する程度が最も高い演出制限レベルに決定されてもよい。
上記実施の形態では、図10(A)に示すステップS501の処理により「ボタン予告」となる予告演出を実行すると決定されたことに基づいて、図13に示すステップS516の処理により操作検出ありと判定されたときに、ステップS517の処理によりボタン操作時演出となる演出動作が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、遊技者による所定の操作を検出することなく、ボタン操作時演出と同様の予告演出が実行される場合を設けてもよい。一例において、「ボタン予告」となる予告演出を実行可能なタイミングとして、第1タイミングと、第1タイミングよりも遅い第2タイミングといった、複数のタイミングを予め用意しておく。そして、「ボタン予告」となる予告演出を実行すると決定された場合には、その予告演出を実行するタイミングを、複数のタイミングのうちいずれかに所定割合で決定する。このとき、第1タイミングに決定された場合には、上記実施の形態で説明したように、操作有効期間にて遊技者による所定の操作が検出されたことに基づいて、ボタン操作時演出が実行されるようにする。一方、第1タイミングよりも遅い第2タイミングに決定された場合には、遊技者による所定の操作が検出されたか否かにかかわらず、所定時間が経過したことに対応してボタン操作時演出と同様の演出動作が実行されるようにすればよい。
遊技者による所定の操作を検出するための構成は、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに限定されず、例えば回動操作が可能なジョグダイアルであってもよいし、タッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよい。また、例えば赤外線センサや超音波センサ、CCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の指示入力行為を検出できるセンサを用いてもよい。所定のカメラを用いて遊技者の手などを撮影した結果を解析(ビデオ式モーションキャプチャ)して、遊技者による指示入力を検出できるようにしてもよい。すなわち、遊技者による指示入力を検出するための構成は、遊技者による所定の指示入力行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できる任意の構成であればよい。
上記実施の形態では、遊技機の例として、特別図柄や飾り図柄を可変表示する機能や各種の演出画像を表示する機能を有するパチンコ遊技機1を用いて説明した。しかしながら、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1が備える構成及び機能の少なくとも一部は、スロットマシンなどの他の遊技機にも適用することができる。
スロットマシンでは、遊技媒体としてのメダルなどを用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。なお、遊技媒体としてのメダルを用いるものに限定されず、メダルの枚数に対応する点数(クレジットなど)を使用して、所定の遊技が実行可能となるものであってもよい。例えば、スロットマシンの筐体前面における所定位置に設けられた所定の投入口からメダルが投入された枚数や、データとして蓄積されているクレジットなどに応じて、賭け数(例えば「1」または「3」)が設定される。その後、所定のスタートスイッチが、遊技者によるスタートレバーに対する所定操作(例えば押下操作)を検出したことに基づいて、図柄表示装置に含まれる「左」、「中」、「右」の各リールが回転を開始し、図柄の可変表示(可変表示ゲーム)が開始される。
スタートレバーの操作が検出されて可変表示が開始されるときには、乱数回路などによって更新されている遊技用乱数の一部または全部が抽出される。このとき抽出される遊技用乱数には、所定の入賞役が発生することを許容するか否かを決定するために用いられる内部抽選用の乱数値などが含まれていればよい。こうして抽出された内部抽選用の乱数値や現在の遊技状態などに基づいて、所定の当選判定用テーブルを参照することで、内部抽選が行われる。内部抽選に当選した場合は、当選した役に対応した当選フラグが遊技制御用マイクロコンピュータにおけるRAMの所定領域に設定される。
役の種類には、大別して、メダルや得点の付与を伴う小役と、賭け数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役とがあり、遊技状態に応じて入賞となる役が定められている。各役の当選のうち、小役及び再遊技役の当選は、その当選が決定されたゲームにおいてのみ有効とされるが、特別役の当選は、その内部抽選により発生が許容された役が揃うまで有効とされる。すなわち特別役となる入賞の発生が一度許容されると、たとえ各ゲームにて特別役となる入賞を発生させることができなかった場合でも、その当選は次のゲームへ持ち越されることになる。ただし、例えばレギュラーボーナスといった所定の遊技状態中におけるゲーム(ボーナスゲーム)では、特別役の当選が次のゲームへと持ち越されることがないようにしてもよい。
各リールの回転動作による図柄の可変表示が開始された後、「左」、「中」、「右」のストップスイッチが、遊技者による所定操作(例えば押入操作)を検出したことに基づいて、対応するリールの回転を停止させ、入賞ライン上に図柄が停止表示される。スロットマシンの図柄表示装置では、例えば5本(上中下段の3本および対角線の2本)あるいは4本(上中段の2本および対角線の2本)といった、複数の入賞ラインが予め定められ、賭け数の設定などに応じて所定数の入賞ラインが有効化される。そして、すべてのリールが回転を停止することで、1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ライン上に停止した図柄の組合せなどにより、入賞が発生し得る。
スロットマシンにおける遊技状態には、例えばレギュラーボーナス、ビッグボーナス、通常遊技状態がある。レギュラーボーナスの遊技状態では、例えばJAC、チェリー、スイカ及びベルなどの小役が、入賞となる役として定められており、内部抽選での抽選対象とされる。ビッグボーナスでは、所定の小役ゲームにおいて、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、レギュラーボーナス(あるいはJACIN)などの特別役が、入賞となる役として定められており、各小役ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。通常遊技状態では、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、リプレイなどの再遊技役、ビッグボーナス、レギュラーボーナスなどの特別役が、入賞となる役として予め定められており、各ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。
通常遊技状態においてビッグボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスでは、小役ゲームと称される所定のゲームを行うことができる。ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数(例えば最大360枚)以上となった場合に終了する。通常遊技状態やビッグボーナス中の小役ゲームにおいてレギュラーボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲーム消化した場合と、8ゲーム入賞(役の種類はいずれでもよい)した場合のいずれか早いほうで終了する。通常遊技状態時のレギュラーボーナスでは、遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となったときに、レギュラーボーナスを終了させるようにしてもよい。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となった場合は、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。なお、スロットマシンは、景品遊技媒体となるメダルを直接に付与するものであってもよいし、景品遊技媒体となるメダルの枚数に対応した得点を付与するものであってもよい。
スロットマシンでは、遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に移行している場合に、通常遊技状態よりも多くのメダルを遊技者が獲得でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、特別遊技状態はレギュラーボーナスやビッグボーナスなどに限らず、通常遊技状態に比べて遊技者が多くのメダルを獲得することが期待でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であればよい。このような通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態としては、例えば、リールの導出条件(例えば停止順や停止タイミング)が満たされることを条件に発生する報知対象入賞の導出条件を満たす操作手順が報知されるアシストタイム(AT)や、少なくともいずれか1つのリールの引込範囲を制限することで、ストップスイッチが操作された際に表示されている図柄が停止しやすいように制御し、遊技者が目押しを行うことで入賞図柄の組合せを導出させることが可能となるチャレンジタイム(CT)、特定の入賞(例えばリプレイ入賞やシングルボーナス入賞等)の発生が許容される確率が高まる遊技状態(いわゆるリプレイタイムや集中状態)等、さらには、これらを組み合わせた遊技状態などであればよい。
こうしたスロットマシンにおいて遊技媒体として用いられるメダルや、その枚数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらのメダルや得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、スロットマシンで再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
また、スロットマシンにおいて付与可能となる遊技価値は、景品遊技媒体となるメダルの付与や得点の付与に限定されず、例えばレギュラーボーナスやビッグボーナスや他の特別遊技状態に制御すること、特別遊技状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「25」)よりも多い第1回数(例えば「50」)となることといった、遊技者にとって有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
例えばスロットマシンの前面扉には、各種の演出画像を表示可能な画像表示装置が設けられている。また、スロットマシンの上部左右には、効果音を出力する2つのスピーカが設けられている。その他、スロットマシンの前面扉における所定位置には、遊技効果ランプが設けられている。こうしたスロットマシンが備える画像表示装置やスピーカ、遊技効果ランプなどによる演出動作には、例えば遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に移行することといった、所定の遊技価値が付与される可能性を予告する予告演出が含まれていればよい。スロットマシンが備える演出制御用マイクロコンピュータのCPUは、例えば図柄の可変表示が開始されるときなどに、内部抽選の結果に基づいて、予告演出を実行するか否かと、実行する場合における予告演出の態様を決定する。このときには、予め用意された予告決定用データと、演出制御用マイクロコンピュータの乱数回路などから抽出した予告決定用の乱数値を示す数値データとを用いて、抽出した乱数値と予告演出の有無や演出態様に割り当てられた予告決定値とを比較し、乱数値と合致する決定値や乱数値が含まれる決定値範囲に対応して、予告なし、あるいは予告演出の態様を決定すればよい。
こうしたスロットマシンにおいて実行可能な予告演出として、上記実施の形態における「ボタン予告」や「ウィンドウ予告」となる予告演出などが含まれていればよい。そして、所定の遊技価値が付与される可能性が高いことを示唆する「ウィンドウ予告」となる予告演出が実行される場合には、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限を設けることができればよい。これにより、所定の遊技価値が高いことを示唆する演出に対する遊技者の注目度を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、「ボタン予告」や「ウィンドウ予告」となる予告演出などの所定演出を実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機1といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
以上説明したように、上記実施の形態では、例えば図10(A)に示すステップS504の処理にて「制限あり」に決定することなどにより、「ボタン予告」となる予告演出よりも大当り遊技状態となる可能性が高いことを示唆する「ウィンドウ予告」となる予告演出が実行されるときには、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限を設ける。こうして、大当り遊技状態となる可能性が高いことを示唆する演出に注目させやすくすることで、遊技の興趣を向上させることができる。
また、ボタン予告の演出態様(演出内容)が、例えば図10(A)に示すステップS504の処理では、図10(D)に示すような「ボタン予告BY1」や「ボタン予告BY2」といった、大当り遊技状態となる可能性により異なるボタン予告の演出態様(演出内容)に応じて、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限を設けるか否かの決定割合を異ならせる。これにより、大当り遊技状態となる可能性を適切に示唆する演出に注目させて、遊技の興趣を向上させることができる。
例えば図11(B)に示すような予告演出制御パターンに応じた操作有効期間の設定により、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限を設けるときには、このような制限が設けられないときとは異なる演出態様(演出内容)にて、操作有効期間となることの報知を行う。これにより、予告演出の実行に制限が設けられることを認識可能にして、プッシュボタン31Bなどの操作手段に対する操作を促進することができる。
また、図11(B)に示すような予告演出制御パターンに応じた操作有効期間の設定により、「ボタン予告」となる予告演出の実行に制限を設けるときには、このような制限が設けられないときよりも操作有効期間を短縮する。こうして、操作有効期間が短縮されることにより、大当り遊技状態となる可能性を適切に示唆する演出に注目させて、遊技の興趣を向上させることができる。
例えば図18(A)に示すような複数の予告パターンを用意して、図18(B)に示すような決定割合で予告パターンを決定する。あるいは、図19(A)に示すステップS502Aにて図19(B)に示すような決定割合でボタン予告の有無や演出態様を決定する。こうして、第1タイミングにて実行されたボタン予告により遊技者が一旦抱いた大当り遊技状態への期待感が損なわれてしまうことを抑制して、遊技の興趣を向上させることができる。