JP6177867B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、可変表示を行う遊技機に関する。
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、入賞領域に遊技媒体が入賞する(始動条件が成立する)と識別情報を変動可能に表示(可変表示)する可変表示手段が設けられ、可変表示手段において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果(大当り図柄)となった場合に「大当り」となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御可能になるように構成されたものがある。
このような遊技機として、所定の演出用画像を表示する画像表示装置に所定の背景画像をスクロール表示しつつ、可変表示結果として特定表示結果となる可能性を示唆する予告画像を表示すると決定した場合に、可変表示中にその予告画像を、スクロール表示される背景画像の特定部分に表示するものが提案されている(例えば特許文献1)。
また、背景画像の特定部分に予告画像を表示するか否かを決定する際に、背景画像のスクロール位置に応じた予告抽選テーブルを用いて、そのスクロール位置に応じた背景画像の特定部分に表示する予告画像を抽選するものが提案されている(例えば特許文献2)。
特開2007−50124号公報 特開2009−207920号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、予告画像を表示すると決定した場合であっても、可変表示中に画像表示装置に表示される背景画像において予告画像を表示するための特定部分がなければ、そもそも予告画像を表示することができない。従って、背景画像のスクロール位置によっては予告画像を表示できないおそれがある。
また、特許文献2に記載の技術では、背景画像の特定部分に表示する予告画像を、背景画像のスクロール位置に応じて異なる予告抽選テーブルを用いて抽選している。従って、背景画像のスクロール位置によって予告画像の出現確率が異なる、という問題がある。
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、予告画像を表示できない事態を防止することができ、背景画像の表示状況によらず予告画像の出現確率を一定にすることが可能な遊技機の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、可変表示を行う遊技機であって、所定の画像を表示する画像表示装置と、前記画像表示装置に表示する背景として所定の背景画像を可変表示毎に区切らず連続して移動表示する背景画像表示手段と、予告画像を前記背景画像の特定部分に表示するか否かを、予め定められた予告決定割合に基づいて決定する予告画像決定手段と、前記予告画像決定手段の決定結果に基づいて前記予告画像を前記背景画像表示手段によって移動表示される前記特定部分に表示する予告画像表示手段と、を備え、前記特定部分は、前記背景画像に複数設けられた第一特定部分と、前記背景画像に複数設けられた第二特定部分と、を含み、前記予告画像決定手段は、前記背景画像に設けられた複数の前記第一特定部分又は複数の前記第二特定部分それぞれにおいて、複数のうちいずれの特定部分が表示されるときであっても、前記予告画像を当該特定部分に表示するか否かを、前記予告決定割合に基づいて決定し、前記第一特定部分と前記第二特定部分とで表示される予告画像の組合せに応じて、信頼度が異なる、ことを特徴とする。
(1)あるいは、可変表示を行い表示結果として予め定められた特定表示結果(例えば大当り図柄となる確定特別図柄や大当り組合せを構成する確定飾り図柄など)が導出されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、所定の画像を表示する画像表示装置(例えば画像表示装置5など)と、前記画像表示装置に表示する背景として所定の背景画像(例えば図11(A)に示す背景画像Bなど)を可変表示毎に区切らず連続して移動表示する背景画像表示手段(例えばステップS160の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、可変表示の表示結果として前記特定表示結果が導出される可能性を示唆する予告画像(例えば第一予告画像や第二予告画像など)を前記背景画像に含まれる特定部分(例えば第一特定部分Pや第二特定部分Qなど)に表示するか否かを、予め定められた予告決定割合(例えば図10(B)、(C)参照)に基づいて決定する予告画像決定手段(例えばステップS503やステップS504の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記予告画像決定手段の決定結果に基づいて前記予告画像を前記背景画像表示手段によって移動表示される前記特定部分に表示する予告画像表示手段(例えばステップS512やステップS514の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、前記特定部分は、同一種類の予告画像を表示するためのものであり、前記背景画像のうち所定の可変表示毎に前記画像表示装置に表示される領域(例えば表示領域Gの左右方向の長さXに背景画像Bの移動距離Lを足した長さに相当する部分など)に少なくとも一つは表示されるように前記背景画像に複数設けられ、前記予告画像決定手段は、前記背景画像に設けられた複数の特定部分のうちいずれの特定部分が前記画像表示装置に表示されるときであっても、前記予告画像を前記特定部分に表示するか否かを、前記予告決定割合に基づいて決定する、ようにしてもよい。
このような構成によれば、予告画像を表示できない事態を防止することができ、背景の表示状況によらず予告画像の出現確率を一定にすることが可能となる。
(2)上記(1)の遊技機において、前記予告画像表示手段は、前記背景画像に設けられた複数の特定部分のうち二つ以上の特定部分(例えば第一特定部分P1、P2、P3など)で同一種類の予告画像を表示する。
このような構成においては、可変表示毎に表示される特定部分では同一種類の予告画像が表示されることとなるので、特定表示結果が導出される可能性があることを遊技者が認識しやすくなり、遊技の興趣を向上させることができる。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、前記特定部分は、表示される予告画像の種類が互いに異なる第一特定部分(例えば第一特定部分Pなど)と第二特定部分(例えば第二特定部分Qなど)とを含み、前記背景画像表示手段は、前記背景画像のうち所定の可変表示毎に前記画像表示装置に表示される領域に、前記第一特定部分と前記第二特定部分とを少なくとも一つずつ表示する。
このような構成においては、可変表示毎に表示され得る予告画像の種類が複数あるので、遊技の興趣を向上させることができる。
(4)上記(3)の遊技機において、可変表示中に第一特別演出(例えばリーチ演出など)及び第二特別演出(例えば擬似連の可変表示演出など)を含む複数種類の特別演出を実行可能な特別演出実行手段(例えばステップS453BとステップS455の処理を実行する演出制御用CPU120など)を備え、前記予告画像表示手段は、前記第一特別演出が実行されることを示唆する予告画像(例えば第一予告画像など)を前記第一特定部分に表示し、前記第二特別演出が実行されることを示唆する予告画像(例えば第二予告画像など)を前記第二特定部分に表示する。
このような構成においては、いずれの特定部分に予告画像が表示されるかにより、発生することが示唆される特別演出の種類が異なるので、遊技の興趣を向上させることができる。
(5)上記(3)または(4)の遊技機において、前記第一特定部分に表示される予告画像と前記第二特定部分に表示される予告画像との組み合わせ(例えば「ミニキャラA」と「ミニキャラC」との組み合わせや「ミニキャラB」と「ミニキャラC」との組み合わせなど)に応じて、特定表示結果が導出される割合が異なる。
このような構成においては、それぞれの特定部分に表示される予告画像に注目させることができる。
(6)上記(1)から(5)のうちいずれかの遊技機において、前記有利状態とするか否かを、可変表示の表示結果が導出される以前に決定する事前決定手段と、前記事前決定手段によって前記有利状態とすると決定されたか否かを画像表示により予告する複数の予告演出(例えば第1および第2ステップアップ予告、カットイン予告など)のうち可変表示中に実行する予告演出を決定する予告演出決定手段(例えばステップS402の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記予告演出決定手段によって決定された所定の予告演出の表示態様を、通常表示態様とするか、または前記通常表示態様よりも前記有利状態とされる可能性が高いことを示すとともに予告表示の一部または全部に各予告演出で共通のモチーフ態様(例えば花柄モチーフ態様など)を出現させる特殊表示態様とするかを決定する予告態様決定手段(例えばステップS600の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記予告態様決定手段が決定した表示態様で、可変表示中に前記予告演出決定手段によって決定された各予告演出をそれぞれ実行する予告演出実行手段(例えばステップS453の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記事前決定手段によって前記有利状態としないことに決定されている可変表示中において、出現させる前記共通のモチーフ態様の数を所定数未満(例えば3未満など)に制限するモチーフ態様制限手段(例えばステップS605でNoのときにステップS607、S608の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、前記モチーフ態様制限手段は、所定の予告演出に対してあらかじめ定められた優先順位に従って出現させる前記共通のモチーフ態様の数を前記所定数未満に制限し、前記優先順位は、実行割合が高い予告演出ほど制限対象となりやすいように定められている(例えば図22参照)。
このような構成においては、予告演出においてモチーフ態様を出現させる演出を行う場合に、実行割合が低い予告演出でモチーフ態様が出現しなくなってしまう事態を抑制することができる。
実施の形態1におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 特図表示結果などの決定例を示す説明図である。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートなどである。 変動パターンの決定例を示す説明図である。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートなどである。 予告演出決定処理の一例を示すフローチャートなどである。 背景画像と背景画像に設けられた複数の特定部分の一例を示す図である。 図11の背景画像において可変表示の開始タイミングが異なる場合の一例を示す図である。 変動パターンに応じた予告演出の決定内容と使用テーブルを示す図である。 ステップアップ予告を示す画像表示装置の表示画面図である。 カットイン予告と可動部材予告の内容を示す説明図である。 第1予告設定テーブルを表形式で示す図である。 第2予告設定テーブルを表形式で示す図である。 カットイン予告設定テーブルを表形式で示す図である。 可動部材予告設定テーブルを表形式で示す図である。 モチーフ態様設定処理の一例を示すフローチャートである。 モチーフ態様設定テーブルを表形式で示す図である。 モチーフ態様優先順位を示す説明図である。 花柄モチーフ態様の予告演出を示す画像表示装置の表示画面図である。 演出制御パターンの構成例などを示す説明図である。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 予告演出動作制御処理の一例を示すフローチャートである。 各予告演出の実行タイミングを示すタイミング図である。 実施の形態2におけるパチンコ遊技機の背景画像と背景画像に設けられた複数の特定部分の一例を示す図である。 実施の形態3におけるパチンコ遊技機の背景画像と背景画像に設けられた複数の特定部分の一例を示す図である。
(実施の形態1)
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態1におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示5Hエリアに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入(通過)しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が通過(進入)不可能な閉鎖状態または通過(進入)困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態または一部閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
画像表示装置5の所定縁部の近傍(図1に示す構成では右側近傍)には、可動部材である演出用役物127が設けられている。演出用役物127は、可動部材用モータ128の回転軸に取り付けられ、可動部材用モータ128が回転すると移動する。画像表示装置5を用いた演出を行う場合、演出用役物127等の可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われることがある。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ、画像表示装置5に背景画像を表示するために用いられる背景画像データなどが記憶されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことなどにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難または通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の表示領域に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる。
一例として、「3」や「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。また、数字や記号として特定の意味を有する点灯パターンの特別図柄を大当り図柄やハズレ図柄とするものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおける任意の点灯パターンの特別図柄を、大当り図柄やハズレ図柄としてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「15」)に達するまで繰り返し実行される。
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」または「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。大当り種別が「非確変」または「確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となる通常開放ラウンドが実行される。なお、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となる短期開放ラウンドが実行される大当り種別(例えば「突確」など)を設けてもよい。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数の可変表示が実行されること、あるいは次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
パチンコ遊技機1において遊技媒体として用いられる遊技球や、その個数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、パチンコ遊技機1で再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
また、リーチ態様となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の可変表示態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の可変表示態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマル、スーパーA、スーパーBといったリーチ演出が予め設定されている。そして、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、ノーマルのリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの、複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行われているように見せる可変表示演出として擬似連の可変表示演出が実行されることがある。擬似連の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、予め定めた複数種類の擬似連チャンス目のうちいずれかを構成する飾り図柄が、所定表示結果として仮停止し、その後に再変動を行う。擬似連の可変表示演出では、例えば、再変動の繰返し実行回数(擬似連の再変動回数ともいう)が多い程、大当りとなる信頼度(大当りとなるときとはずれとなるときとを含むすべての選択割合に対して大当りとなるときに選択される割合の度合い、大当りとなる割合の程度、すなわち、大当りとなる信頼性の度合い)が高くなる。より具体的には、大当りと決定されたときに選択される割合が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出や擬似連の可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作、あるいは演出用役物127などの演出用模型の所定動作などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどといった、パチンコ遊技機1において実行される遊技の有利度を、遊技者に予め告知(示唆)するための予告演出が実行されることがある。例えば、画像表示装置5にキャラクタ画像やメッセージ画像などを表示する画像表示により遊技者に予め告知(示唆)するための表示予告演出が実行されることがある。
この実施の形態では、画像表示装置5に表示される背景画像に含まれる特定部分に、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを示唆する予告画像を表示する背景予告となる表示予告演出が実行可能に設定されている。表示予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間に変化が生じないものであればよい。
背景画像は、例えば画像表示装置5に表示する背景として可変表示毎に区切らず連続して再生されるものであり、画像表示装置5には可変表示毎に背景画像のうち異なる領域が表示される。背景画像は、例えば画像表示装置5の表示画面に対し左右方向や上下方向、奥行き方向などといった所定の方向に移動させられながら、画像表示装置5に表示される領域が徐々に変わるものであればよい。
背景画像の特定部分に予告画像を表示する背景予告が実行される場合には、全図柄変動が開始されてから、2つ以上の飾り図柄表示部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rなど)にて飾り図柄が導出表示されるより前に、背景画像の特定部分に予告画像を表示する演出動作が行われる。この演出動作は、例えば背景画像のうち所定の可変表示毎に画像表示装置5に表示される領域にある特定部分に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった予告画像を表示させることなどにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることや飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるリーチ演出が実行される可能性があること、擬似連の可変表示演出が実行される可能性があることなどを示唆する演出動作であればよい。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容(演出態様)に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」となる場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある(非リーチ)。また、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある(リーチハズレ)。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、普図表示結果決定用の乱数値MR4とがあればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を、例えば「非確変」や「確変」といった複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。普図表示結果決定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする処理である。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図3は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。始動入賞判定処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かが判定される。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づいて、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数を更新するための第1始動入賞処理が行われる。一方、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づいて、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数を更新するための第2始動入賞処理が行われる。
一例として、第1始動入賞処理では、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき第1特図保留記憶数が上限値に達していれば、第1始動入賞処理を終了する。一方、第1特図保留記憶数が上限値未満であれば、RAM102の所定領域(例えば遊技制御カウンタ設定部)に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。その後、始動入賞の発生に対応した所定の遊技用乱数を抽出して、RAM102の所定領域(例えば第1特図保留記憶部)に保留データとして記憶させる。
第2始動入賞処理では、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき第2特図保留記憶数が上限値に達していれば、第2始動入賞処理を終了する。一方、第2特図保留記憶数が上限値未満であれば、RAM102の所定領域(例えば遊技制御カウンタ設定部)に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。その後、始動入賞の発生に対応した所定の遊技用乱数を抽出して、RAM102の所定領域(例えば第2特図保留記憶部)に保留データとして記憶させる。
図3に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄やハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。さらに、変動パターン設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。この処理では、例えば大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定することにより、通常開放ラウンドが実行されるようにすればよい。なお、大当り種別に「突確」を設けた場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定することにより、短期開放ラウンドが実行されるようにすればよい。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理などが含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。例えば、大当り種別が「確変」であるか「非確変」であるかに応じて、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われる。その後、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図4は、特別図柄通常処理として、図3のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図4に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、図3に示すステップS101の始動入賞判定処理で第2始動入賞口における始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されない。すなわち、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過(進入)した順番で、特図ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを、保留データとともに、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS236)。これにより、図3に示すステップS101の始動入賞判定処理で第1始動入賞口における始動入賞(第1始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。
図5(A)は、ステップS239の処理による特図表示結果の決定例を示している。このように、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかが、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや特図表示結果決定テーブルを用いて、所定割合で決定されればよい。図5(A)に示す決定例では、確変状態における確変制御の有無に応じて、特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定割合を異ならせている。CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた確変フラグがオンである場合に、確変制御が行われていると判定すればよい。
図5(A)に示すように、確変状態にて確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図3に示すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたことなどに基づいて、確変制御が行われる確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。
この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、確変制御の有無に応じた所定割合で特図表示結果が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。この場合には、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合とでは、所定の特図表示結果に対する決定値の割当てを異ならせてもよい。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、大当り種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
図5(B)は、ステップS242の処理による大当り種別の決定例を示している。この決定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、所定割合で大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれかに決定される。なお、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、決定可能な大当り種別を異ならせてもよいし、大当り種別の決定割合を異ならせてもよい。一例として、変動特図が第1特図である場合には所定割合で大当り種別が「突確」に決定可能とする一方、変動特図が第2特図である場合には大当り種別が「突確」には決定されないように設定してもよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS240;No)、ステップS243の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS244)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。より具体的には、大当り種別が「非確変」の場合には「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定すればよい。大当り種別が「確変」の場合には「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS245の処理にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図6(A)は、変動パターン設定処理として、図3のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図6(A)に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS263)。
図6(B)は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならない「非リーチ」である場合とリーチ態様になる「リーチ」である場合と擬似連変動後にリーチ態様になる「擬似連変動」(「擬似連」ともいう。)のそれぞれに対応して、複数の変動パターン(PA1−1〜PA1−3、PB1−1〜PB1−3、PA2−1〜PA2−3、PB2−1〜PB2−3)が予め用意されている。また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様になる「リーチ」である場合と擬似連変動後にリーチ態様になる「擬似連変動」のそれぞれに対応して、複数の変動パターン(PA3−1〜PA3−3、PB3−1〜PB3−3)が予め用意されている。
図6(A)に示すステップS262の処理では、例えば予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。大当り変動パターン決定テーブルでは、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
図6(A)に示すステップS263の処理では、遊技状態が通常状態である通常時の場合と、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短中の場合とに対応して、予め用意した複数のハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。複数のハズレ変動パターン決定テーブルでは、通常時であるか時短中であるかや、合計保留記憶数に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、通常時と時短中とに応じたハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを参照することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
ハズレ変動パターン決定テーブルでは、合計保留記憶数が所定数(例えば「2」)以上であるときに、所定数未満であるときよりも高い割合で、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」に決定されるように、決定値が割り当てられていればよい。このように、特図保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときよりも飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様に決定されにくいように設定されていればよい。これにより、特図保留記憶数が比較的に多いときには、比較的に少ないときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止(いわゆる「止め打ち」)を低減することができる。
図7(A)は、大当り時における変動パターンの決定例を示している。この決定例では、変動パターンPA3−1といった、ノーマルのリーチ演出だけが実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA3−2、PA3−3といったスーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンや変動パターンPB3−1、PB3−2、PB3−3といった擬似連の可変表示演出が実行される変動パターンの決定割合よりも低くなるように設定されている。
図7(B)は、ハズレ時における変動パターンの決定例を示している。この決定例では、変動パターンPA2−1といった、ノーマルのリーチ演出だけが実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA2−2、PA2−3といったスーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンや変動パターンPB2−1、PB2−2、PB2−3といった擬似連の可変表示演出が実行される変動パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。また、大当り時には、スーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンや擬似連の可変表示演出が実行される変動パターンの決定割合が、ハズレ時よりも高くなるように設定されている。これにより、スーパーリーチのリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出されるときや擬似連の可変表示演出が実行されてから可変表示結果が導出されるときには、その可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高められる。
図7(B)に示す決定例において、スーパーAのリーチ演出が実行されて可変表示結果が導出される変動パターンPA2−2の決定割合は、スーパーBのリーチ演出が実行されて可変表示結果が導出される変動パターンPA2−3の決定割合よりも高くなるように設定されている。これに対して、図7(A)に示す決定例において、変動パターンPA3−2の決定割合が変動パターンPA3−3の決定割合よりも低くなるように設定されている。また、大当り時には、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、ハズレ時よりも十分に高くなるように設定されている。したがって、可変表示結果が「大当り」となって遊技状態が大当り遊技状態となる場合には、大当り遊技状態とならない場合よりも高い割合で、スーパーBのリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出される。
また、図7(B)に示す決定例において、1回〜3回の擬似連を行う可変表示演出が実行されて可変表示結果が導出される変動パターンPB2−1〜PB2−3の決定割合は、変動パターンPB2−1、変動パターンPB2−2、変動パターンPB2−3の順に低くなるように設定されている。即ち、変動パターンPB2−1〜PB2−3の決定割合は、擬似連の変動回数が多くなるにつれて低くなるように設定されている。これに対して、図7(A)に示す決定例において、変動パターンPB3−1〜PB3−3の決定割合は、変動パターンPB3−1、変動パターンPB3−2、変動パターンPB3−3の順に高くなるように設定されている。
大当り時には、1回〜3回の擬似連を行う可変表示演出が実行される変動パターンの決定割合が、ハズレ時よりも十分に高くなるように設定されている。したがって、可変表示結果が「大当り」となって遊技状態が大当り遊技状態となる場合には、大当り遊技状態とならない場合よりも高い割合で、変動回数の多い擬似連を行う可変表示演出が実行されてから可変表示結果が導出される。
図6(B)に示すように、変動パターンPA2−1〜PA2−3及びPB2−1〜PB2−3と、変動パターンPA3−1〜PA3−3及びPB3−1〜PB3−3とでは、特図変動時間や内容が共通している一方で、可変表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかが異なっている。図7(A)および(B)に示す決定割合の設定により、スーパーリーチのリーチ演出が実行されたときには、ノーマルのリーチ演出が実行されたときよりも大当り期待度が高められる。スーパーBのリーチ演出が実行されたときには、スーパーAのリーチ演出が実行されたときよりも大当り期待度が高められる。また、2回の擬似連を行う可変表示演出が実行されたときには、1回の擬似連を行う可変表示演出が実行されたときよりも大当り期待度が高められる。3回の擬似連を行う可変表示演出が実行されたときには、2回の擬似連を行う可変表示演出が実行されたときよりも大当り期待度が高められる。
ステップS262、S263の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図6(B)に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。CPU103は、特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS265の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。
ステップS266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDなどの発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
図8は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、背景画像表示処理を実行する(ステップS160)。背景画像表示処理では、一定期間(例えば72秒)で再生される背景画像が、繰り返しあるいは適宜更新されて、画像表示装置5に表示される。背景画像表示処理では、一例として、演出制御用CPU120は、予めROM121に格納された背景画像データを読み出し、背景画像を画像表示装置5に表示するように表示制御部123に指示すればよい。
背景画像表示処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S176の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送される第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。このような第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドのいずれかを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御などを行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の可変表示停止処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。可変表示停止処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果などに基づいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態が開始される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、可変表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174の大当り表示処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り表示処理は、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したことなどに基づいて、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出(ファンファーレ演出)を実行するための処理を含んでいる。そして、大当り報知演出の実行が終了するときには、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS175の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から伝送される大当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出制御プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS176の大当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
図9(A)は、図8のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図9(A)に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップS401)。このとき、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、変動開始時決定内容に基づいて、最終停止図柄を決定する。この実施の形態では、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた変動開始時決定内容として、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」がある。
図9(B)は、ステップS401の処理における最終停止図柄となる飾り図柄の決定例を示している。この例では、変動開始時決定内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124またはRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
変動開始時決定内容が「リーチ(ハズレ)」である場合には、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄と確変図柄のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。具体的には、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、大当り種別が「確変」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、大当り種別が「確変」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
ステップS401の処理では、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄からなる非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難または認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示(再変動)させて同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。また、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に大当り中昇格演出を実行することによって確変状態に制御されることを報知できればよい。ステップS401の処理にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組合せなどを決定すればよい。
ステップS401における最終停止図柄などの決定に続いて、擬似連決定処理を実行する(ステップS401A)。擬似連の可変表示演出を実行する場合に、擬似連の可変表示演出における演出態様や、仮停止表示する擬似連チャンス目となる飾り図柄の組合せを決定する。なお、擬似連が複数回の場合は、各回における擬似連チャンス目となる飾り図柄の組合せを決定する。
ステップS401Aに続いて、予告演出決定処理を実行する(ステップS402)。そして、飾り図柄の可変表示中にモチーフ態様を出現させるための設定を行うモチーフ態様設定処理を実行する(ステップS402A)。
モチーフ態様とは、大当りと決定されたことを予告するための予告表示の一部に、各予告演出で共通に出現させる表示態様である。具体的には、モチーフ態様は、予告表示の一部に出現する所定の模様や色彩である。なお、モチーフ態様として、予告表示の一部に出現する所定の模様や色彩に加えて、形状も通常の表示態様と異ならせる(例えば、複数予告演出に登場する各キャラクタに、共通のアクセサリをつけた状態で登場させたり、共通のヘルメットや帽子をかぶらせた状態で登場させたりする演出を実行する)ようにしてもよい。また、例えば、各予告演出において、モチーフ態様として、共通の文字(例えば、大当りなどの文字)を登場させる演出を実行するなど、モチーフ態様は、予め定められた任意の表示態様であればよい。この実施の形態では、モチーフ態様としてサクラの花柄模様が各演出で共通の態様として表示される。こうしたサクラの花柄模様の態様を、花柄モチーフ態様ともいう。
ステップS402Aの処理に続き、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS403)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターン、及び、ステップS401AやステップS402の処理で決定した各種演出、ステップS402Aの処理で設定したモチーフ態様の各種演出制御パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS403の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS404)。そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS405)。このときには、例えばステップS403にて使用パターンとして決定された演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS405の処理に続き、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を更新するための設定を行う(ステップS406)。例えば、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて保留番号が「1」に対応した表示部位を消去するとともに、全体の表示部位を1つずつ左方向に移動させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS407)、可変表示開始設定処理を終了する。
図10(A)は、予告演出決定処理として、図9(A)のステップS402にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図10(A)に示す予告演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、実行する予告演出を決定する(ステップS501)。この予告演出には、例えば、背景予告、第1ステップアップ予告、第2ステップアップ予告、カットイン予告、可動部材予告などがある。
次に、演出制御用CPU120は、予告演出として背景予告を実行することに決定されたか否かを判定する(ステップS502)。背景予告を実行することに決定された場合には(ステップS502;Yes)、演出制御用CPU120は、第一特別演出であるリーチ演出が行われる可能性があることを示唆する予告画像としての「第一予告画像」を、背景画像に含まれる第一特定部分に表示するか否かや、第一予告画像を表示する場合における演出態様(演出内容)を決定する(ステップS503)。一例として、ステップS503の処理では、演出制御用CPU120は、第一予告画像を表示するか否かや演出態様を決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶するなどして用意された背景予告設定テーブルのうち第一予告画像決定テーブルを選択してセットする。第一予告画像決定テーブルでは、第一予告画像決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、第一予告画像の表示をしない「予告画像の表示なし」や、第一予告画像の表示をする場合における複数種類の演出態様に対応した「ミニキャラA」または「ミニキャラB」といった決定結果に、割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)に設けられた演出用ランダムカウンタなどから抽出した第一予告画像決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、第一予告画像決定テーブルを参照することにより、第一予告画像を表示するか否かや演出態様を決定すればよい。
図10(B)は、「第一予告画像」の決定例を示している。この決定例において、「第一予告画像」を表示するか否かや表示する場合における演出態様(演出内容)は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドなどにより特定される飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」であるか「リーチ」であるかに応じて異なる割合で決定される。こうした決定に用いられる第一予告画像決定テーブルでは、可変表示態様が「非リーチ」となる場合には、可変表示態様が「リーチ」となる場合よりも高い割合で、「ミニキャラA」に決定される。一方、可変表示態様が「リーチ」となる場合には、可変表示態様が「非リーチ」となる場合よりも高い割合で、「ミニキャラB」に決定される。また、可変表示態様が「非リーチ」となる場合には、「ミニキャラB」よりも「ミニキャラA」に決定される割合が高くなる。これに対して、可変表示態様が「リーチ」となる場合には、「ミニキャラA」よりも「ミニキャラB」に決定される割合が高くなる。こうした予告決定割合に関する設定の一部または全部により、第一予告画像を表示する背景予告の演出態様(演出内容)が「ミニキャラB」となる場合には「ミニキャラA」となる場合よりも、可変表示態様が「リーチ」となる可能性(大当り信頼度)が高いことを示唆できる。
「第一予告画像」を表示する場合における演出態様(演出内容)として、例えば「ミニキャラA」と「ミニキャラB」とでは、背景画像の第一特定部分にて表示されるキャラクタ画像の種類や形状(ポーズなど)、模様(表示柄など)または色彩(表示色など)といった表示態様の一部または全部を異ならせてもよい。あるいは、背景画像の第一特定部分にて表示されるメッセージ画像の内容や形状(文字フォントやフォントサイズなど)、模様または色彩といった表示態様の一部または全部を異ならせてもよい。
一例として、ミニキャラAを、「シュウマイ」を表す画像とし、ミニキャラBを、「肉まん」を表す画像とすればよい。また、例えば、背景画像に含まれる第一特定部分の画像を、シュウマイや肉まんに関連性のある「せいろ」を表示するものとすればよい。従って、背景画像に含まれる第一特定部分の画像である「せいろ」の上に、ミニキャラAとしての「シュウマイ」やミニキャラBとしての「肉まん」が表示されることとなる。このように第一特定部分の画像と第一予告画像とを互いに関連性を有する画像にすることで、遊技者は背景画像の第一特定部分が表示されたときに、第一特定部分の画像に関連のある第一予告画像が表示される可能性があることを認識し易くなり、遊技に対する興趣を向上させることができる。なお、ミニキャラAやミニキャラBは、「シュウマイ」を表す画像や「肉まん」を表す画像に限定されず、また、第一特定部分の画像は、「せいろ」を表示するものに限定されない。例えば、ミニキャラAやミニキャラBは、「ニュース番組」を表すものや「歌番組」を表すものであってもよく、第一特定部分の画像は、「街頭テレビ」を表すものであってもよい。
図10(A)に示すステップS503の処理により「第一予告画像」を表示するか否かについての決定を行った後には、演出制御用CPU120は、第二特別演出である擬似連の可変表示演出が行われる可能性があることを示唆する予告画像としての「第二予告画像」を、背景画像に含まれる第二特定部分に表示するか否かや、第二予告画像を表示する場合における演出態様(演出内容)を決定する(ステップS504)。一例として、ステップS504の処理では、演出制御用CPU120は、第二予告画像を表示するか否かや演出態様を決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶するなどして用意された背景予告設定テーブルのうち第二予告画像決定テーブルを選択してセットする。第二予告画像決定テーブルでは、第二予告画像決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、第二予告画像の表示をしない「予告画像の表示なし」や第二予告画像の表示をする場合における演出態様に対応した「ミニキャラC」といった決定結果に、割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)に設けられた演出用ランダムカウンタなどから抽出した第二予告画像決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、第二予告画像決定テーブルを参照することにより、第二予告画像を表示するか否かや演出態様を決定すればよい。
図10(C)は、「第二予告画像」の決定例を示している。この決定例において、「第二予告画像」を表示するか否かや表示する場合における演出態様(演出内容)は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドなどにより特定される擬似連の有無が「擬似連あり」であるか「擬似連なし」であるかに応じて異なる割合で決定される。こうした決定に用いられる第二予告画像決定テーブルでは、擬似連の有無が「擬似連なし」であれば、「予告画像の表示なし」に決定される割合が「ミニキャラC」に決定される割合よりも十分に高くなるように、決定値などが設定されていればよい。また、擬似連の有無が「擬似連あり」であれば、「ミニキャラC」に決定される割合が「予告画像の表示なし」に決定される割合よりも十分に高くなるように、決定値などが設定されていればよい。こうした予告決定割合に関する設定の一部または全部により、「第二予告画像」を表示する場合には表示しない場合よりも、擬似連の有無が「擬似連あり」となる可能性(大当り信頼度)が高いことを示唆できる。
一例として、ミニキャラCを、「車」を表す画像とし、また、例えば、背景画像に含まれる第二特定部分の画像を、車に関連性のある「道路」を表示するものとすればよい。従って、背景画像に含まれる第二特定部分の画像である「道路」の上に、ミニキャラCとしての「車」が表示されることとなる。このように第二特定部分の画像と第二予告画像とを互いに関連性を有する画像にすることで、遊技者は背景画像の第二特定部分が表示されたときに、第二特定部分の画像に関連のある第二予告画像が表示される可能性があることを認識し易くなり、遊技に対する興趣を向上させることができる。なお、ミニキャラCは、「車」を表す画像に限定されず、また、第二特定部分の画像は、「道路」を表示するものに限定されない。例えば、ミニキャラCは、「船」を表すものであってもよく、第二特定部分の画像は、「海」を表すものであってもよい。
ステップS503の第一予告画像を決定する処理とステップS504の第二予告画像を決定する処理を行うことにより、第一予告画像と第二予告画像を表示する背景予告の演出態様が、例えば「ミニキャラA」と「ミニキャラC」との組み合わせや「ミニキャラB」と「ミニキャラC」との組み合わせとなる場合がある。上述したように第一予告画像を表示する背景予告の演出態様(演出内容)が「ミニキャラB」となる場合には「ミニキャラA」となる場合よりも、可変表示態様が「リーチ」となる可能性(大当り信頼度)が高いことを示唆できる。従って、第一予告画像と第二予告画像を表示する背景予告の演出態様が、「ミニキャラB」と「ミニキャラC」との組み合わせとなる場合には「ミニキャラA」と「ミニキャラC」との組み合わせとなる場合よりも、「大当り」となる可能性(大当り信頼度)が高いことを示唆できる。このように、パチンコ遊技機1においては、第一特定部分に表示される第一予告画像と第二特定部分に表示される第二予告画像との組み合わせに応じて、特定表示結果が導出される割合が異なるので、それぞれの特定部分に表示される予告画像に注目させることができる。
図10(B)に示すように、ステップS503の処理にて第一予告画像を表示しない「予告画像の表示なし」に決定される割合は、可変表示態様が「非リーチ」の場合と「リーチ」の場合とで同一になる。また、図10(C)に示すように、ステップS504の処理にて第二予告画像を表示しない「予告画像の表示なし」に決定される割合は、擬似連の有無が「擬似連なし」の場合に「擬似連あり」の場合よりも高くなる。なお、可変表示態様に応じて第一予告画像を表示するか否かや擬似連の有無に応じて第二予告画像を表示するか否かなどの予告決定割合は、図10(B)および(C)に示すものに限定されない。例えば、第一予告画像を表示しない「予告画像の表示なし」に決定される割合を、可変表示態様が「非リーチ」の場合と「リーチ」の場合とで異なるようにしてもよい。また、例えば、第二予告画像を表示しない「予告画像の表示なし」に決定される割合を、擬似連の有無が「擬似連なし」の場合と「擬似連あり」の場合とで同一となるようにしてもよい。
ステップS502にて背景予告を実行しないと判定された場合や(ステップS502;No)、ステップS504の「第二予告画像」を表示するか否かについての決定をする処理を実行した後には、予告演出決定処理を終了する。
図11は、背景画像と背景画像に設けられた複数の特定部分の一例を示す図である。この実施の形態では、一例として、図11(A)に示すように背景画像Bは左右方向に長い長方形を為しており、背景画像Bのうち左右方向における一部分が画像表示装置5に表示されている領域G(以下、表示領域Gという。)となっている。背景画像Bの左右方向の長さは6Xに設定されており、また、表示領域Gの左右方向の長さ(画像表示装置5の表示画面の幅)はXに設定されている。
背景画像Bには、第一特定部分Pが左右方向に長さ2Xの間隔をあけて3つ(図11(A)において右から順にP1、P2、P3とする。)設けられている。また、背景画像Bには、第一特定部分Pの位置とは異なる位置に、第二特定部分Qが左右方向に長さ2Xの間隔をあけて3つ(図11(A)において右から順にQ1、Q2、Q3とする。)設けられている。なお、第一特定部分Pと第二特定部分Qの個数は3つずつに限られず、背景画像Bの長さに応じて適宜変更すればよい。例えば、背景画像Bの左右方向の長さが4Xの場合には、第一特定部分Pと第二特定部分Qの個数を2つずつとすればよく、背景画像Bの左右方向の長さが8Xの場合には、第一特定部分Pと第二特定部分Qの個数を4つずつとすればよい。
この実施の形態では、ステップS160において演出制御用CPU120は背景画像表示処理を実行することによって、背景画像Bを、図11(B)に示す矢印の方向(右方向)に移動させるように再生する。従って、表示領域Gは背景画像Bに対して相対的に図11(B)に示す矢印の方向とは反対方向(左方向)に移動する。演出制御用CPU120は、背景画像Bの左端と右端とに隙間が無いように背景画像Bを所定時間繰り返し連続して再生する。演出制御用CPU120は、背景画像Bの右端から左端までを72秒で再生する。なお、演出制御用CPU120が背景画像Bを一周再生する時間については、72秒以上であればよく、必ずしも72秒に限定されない。また、例えば、背景画像Bの長さが4Xの場合には48秒以上とすればよく、背景画像Bの長さが8Xの場合には96秒以上とすればよい。
図6(B)に示すように変動パターンPA1−1、PB1−3、PA2−1〜PA2−3、PB2−1〜PB2−3、PA3−1〜PA3−3又はPB3−1〜PB3−3の特図変動時間は12秒以上であるので、これらの変動パターンの一回の可変表示(所定の可変表示)における背景画像Bの移動距離LはX以上(L≧X)となる。なお、特図変動時間が12秒であるときは、一回の可変表示における背景画像Bの移動距離LはXとなる。
図11(A)では、3つの第一特定部分Pと3つの第二特定部分Qのうち、第一特定部分P1と第二特定部分Q1は表示領域Gに位置している。そして、例えば、変動パターンPA1−1の一回の可変表示が開始されると、図11(B)に示すように第一特定部分P1と第二特定部分Q1は背景画像Bと共に右方向へ距離L(X)移動して表示領域Gから外れた場所に位置して、変動パターンPA1−1の一回の可変表示が終了する。なお、その他の第一特定部分P2、P3と第二特定部分Q2、Q3も背景画像Bと共に右方向へ距離L(X)移動する。
図12は、図11で示した例において可変表示の開始タイミングが異なる場合の一例を示す図である。図12(A)では、3つの第一特定部分Pと3つの第二特定部分Qのうち、第一特定部分P2と第二特定部分Q2は表示領域Gから外れた領域(表示領域Gの左側の領域)に位置している。そして、例えば、変動パターンPA1−1の一回の可変表示が開始されると、図12(B)に示すように第一特定部分P2と第二特定部分Q2は背景画像Bと共に右方向へ距離L(X)移動して表示領域Gに位置して、変動パターンPA1−1の一回の可変表示が終了する。なお、その他の第一特定部分P1、P3と第二特定部分Q1、Q3も背景画像Bと共に右方向へ距離L(X)移動する。
このように上記所定の可変表示が行われることによって画像表示装置5に表示される領域(一回の可変表示中に表示領域Gとなる領域)は、表示領域Gの左右方向の長さXに背景画像Bの移動距離Lを足した長さに相当する部分であり、この部分は少なくとも長さ2Xを有する。従って、可変表示が開始するタイミングがどのようなときであっても、背景画像Bのうち上記所定の可変表示毎に画像表示装置5に表示される領域に、第一特定部分Pと第二特定部分Qとが少なくとも一つずつ表示されることとなる。
この実施の形態では、ステップS503において、演出制御用CPU120は、背景画像Bに設けられた3つの第一特定部分P1〜P3のうちいずれの第一特定部分Pが画像表示装置5に表示されるときであっても、第一予告画像を第一特定部分に表示するか否かを、図10(B)に示す「第一予告画像」の予告決定割合に基づいて決定する。また、ステップS504において、演出制御用CPU120は、背景画像Bに設けられた3つの第二特定部分Q1〜Q3のうちいずれの第二特定部分Qが画像表示装置5に表示されるときであっても、第二予告画像を第二特定部分に表示するか否かを、図10(C)に示す「第二予告画像」の予告決定割合に基づいて決定する。従って、パチンコ遊技機1においては、画像表示装置5には可変表示毎に特定部分が表示されるので、予告画像を表示できない事態を防止することができ、背景の表示状況によらず予告画像の出現確率を一定にすることが可能となる。
この実施の形態では、演出制御用CPU120は、背景画像Bに設けられた3つの第一特定部分P1〜P3の全ての第一特定部分Pで同一種類の予告画像、即ち、第一予告画像決定テーブルを参照することにより決定される第一予告画像を表示する。また、演出制御用CPU120は、背景画像Bに設けられた3つの第二特定部分Q1〜Q3の全ての第二特定部分Qで同一種類の予告画像、即ち、第二予告画像決定テーブルを参照することにより決定される第二予告画像を表示する。このように、パチンコ遊技機1においては、可変表示毎に表示される特定部分では同一種類の予告画像が表示されることとなるので、特定表示結果が導出される可能性があることを遊技者が認識しやすくなり、遊技の興趣を向上させることができる。
この実施の形態では、表示される予告画像の種類が互いに異なる第一特定部分と第二特定部分とがあり、背景画像Bのうち所定の可変表示毎に画像表示装置5に表示される領域に、第一特定部分と第二特定部分とが少なくとも一つずつ表示される。このように、パチンコ遊技機1においては、可変表示毎に表示され得る予告画像の種類が複数あるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、第一特別演出としてのリーチ演出が実行されることを示唆する第一予告画像を第一特定部分Pに表示し、第二特別演出としての擬似連の可変表示演出が実行されることを示唆する第二予告画像を第二特定部分Qに表示する。このように、パチンコ遊技機1においては、いずれの特定部分に予告画像が表示されるかにより、発生することが示唆される特別演出の種類が異なるので、遊技の興趣を向上させることができる。
図13は、予告演出を決定する処理(ステップS501)において予告演出を決定するときの決定内容や使用テーブルを示す図である。図13に示す設定では、非リーチはずれの変動パターン、ノーマルリーチはずれの変動パターン、スーパーリーチはずれの変動パターン、大当りの変動パターンに応じて、予告演出の決定内容や使用テーブルが指定されている。
この実施の形態では、可変表示の最終的な表示結果が「大当り」となる可能性を予告するための予告演出として、背景予告、第1ステップアップ予告、第2ステップアップ予告、カットイン予告、可動部材予告の一部または全部を選択して、実行することができる。このうち、カットイン予告と可動部材予告は、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるリーチ成立の後に、スーパーリーチのリーチ演出が実行されている期間にて実行される。そのため、非リーチはずれの変動パターンやノーマルリーチはずれの変動パターンが指定された場合には、カットイン予告や可動部材予告が実行されないように設定される。
次に、第1ステップアップ予告における各予告演出の内容と第2ステップアップ予告における各予告演出の内容について説明する。図14は、第1ステップアップ予告における各予告演出の内容と第2ステップアップ予告における各予告演出の内容を示す説明図である。
第1ステップアップ予告では、図14(a1),(b1),(c1),(d1),(e1)に示す5つの予告演出A、予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出Eの一部または全部が実行される。予告演出Aとして、画像表示装置5の表示画面の下方の領域において人のキャラクタAが画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行われる。予告演出Bとして、画像表示装置5の表示画面の下方の領域において人のキャラクタBが画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行われる。予告演出Cとして、画像表示装置5の表示画面の下方の領域において人のキャラクタCが画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行われる。予告演出Dとして、画像表示装置5の表示画面の下方の領域においてキャラクタA,B,Cが同時に画面左から登場し、画面の中央で停止する演出が行われる。予告演出Eとして、画像表示装置5の表示画面の下方の領域においてキャラクタA,B,Cが集合しているところに大きな人のキャラクタDが画面右から登場する演出が行われる。
第2ステップアップ予告では、図14(a2),(b2),(c2),(d2)に示す4つの予告演出W、予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z1の一部または全部が実行される。予告演出Wとして、画像表示装置5の表示画面の上方の領域においてカブト虫のキャラクタが画面右から飛んでくる演出が行われる。予告演出Xとして、画像表示装置5の表示画面の上方の領域においてカブト虫のキャラクタが木にとまる演出が行われる。予告演出Y1として、画像表示装置5の表示画面の上方の領域において風が吹いて木が揺れる演出が行われる。予告演出Z1として、画像表示装置5の表示画面の上方の領域においてかもめが飛んでくる演出が行われる。
これらの第1ステップアップ予告や第2ステップアップ予告のようなステップアップ予告演出は、予め定められた順番に従って1段階から複数段階まで演出の態様を段階的に変化させる予告演出である。この実施の形態では、特定表示結果(大当り)とする場合は特定表示結果としない場合よりもステップアップ予告演出において多い段階まで演出の態様を段階的に変化させる予告演出を実行する割合が高くなる。
なお、ステップアップ予告演出は、1つのキャラクタの形状や色が変化するようなものでもよく、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであれば「ステップアップ予告」と言える。例えば、段階的にキャラクタの数が増える、段階的に動くキャラクタの数が増える、キャラクタの動く回数や頻度などが段階的に増える、キャラクタの大きさが段階的に大きくなる、などの態様であってもよい。また、キャラクタを可動部材に置き換えた場合も同様である。すなわち、可動部材が複数設けられている場合に段階的に動く可動部材の数が増える、可動部材の動く回数や頻度などが段階的に増える、などの態様であってもよい。
また、カットイン予告や可動部材予告となる各予告演出の内容について説明する。図15は、カットイン予告となる予告演出の内容と可動部材予告となる予告演出の内容を示す説明図である。
前述したようにカットイン予告と可動部材予告は、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるリーチ成立の後に、スーパーリーチのリーチ演出が実行されている期間にて実行される。一例として、スーパーリーチのリーチ演出が開始されると、図15(a)に示すように、味方のキャラクタ画像と敵のキャラクタ画像とが争うような態様のバトル演出が行われる。その後、図15(b)に示すようにプッシュボタン31Bを示す画像が表示され、「PUSH!」という文字を表示することによりプッシュボタン31Bの操作を要求する画像が表示される煽り演出が行われる。このときには、プッシュボタン31Bに対する操作を有効に受け付けるカットイン予告用操作有効期間となる。そして、カットイン予告用操作有効期間の残り時間が減少するにしたがって残り表示量が減少するメータの演出画像MT1が表示される。
カットイン予告用操作有効期間内に遊技者がプッシュボタン31Bを操作した直後には、図15(c)に示すようにカットイン予告用の演出画像が画像表示装置5に表示(カットイン表示)される。図15(c)に示す演出画像では「激アツ」のメッセージが報知され、大当りとなる可能性が高いことが予告される。
その後、図15(d)に示すようなバトル演出が継続して、プッシュボタン31Bを示す画像が表示され、「PUSH!」という文字を表示することによりプッシュボタン31Bの操作を要求する画像が表示される煽り演出が行われる。このときには、プッシュボタン31Bに対する操作を有効に受け付ける可動部材予告用操作有効期間となる。そして、可動部材予告用操作有効期間の残り時間が減少するにしたがって残り表示量が減少するメータの演出画像MT2が表示される。
可動部材予告用操作有効期間内に遊技者がプッシュボタン31Bを操作した直後には、図15(e)に示すように演出用役物127が動作し、画像表示装置5には演出用役物127の動作に対応した所定の演出画像が表示される。そして、例えば図15(f)に示すように味方のキャラクタ画像が敵のキャラクタ画像を倒すような演出画像が表示されることで、可変表示において特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されるようにすればよい。
図10に示すステップS501の処理では、変動パターンコマンドで指定された変動パターンを確認して、予告演出の決定内容と使用テーブルを特定する。非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には、図17の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告の内容(有無、演出態様)を決定する。また、図16の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告の内容(有無、演出態様)を決定する。
図16の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、予告演出Aのみ実行される演出態様(「A」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行される演出態様(「A→B」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行され、その後に予告演出Cが実行される演出態様(「A→B→C」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出Dが順に実行される演出態様(「A→B→C→D」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出Eが順に実行される演出態様(「A→B→C→D→E」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、「割振」に示す数字は、各演出態様に割り振られた判定値の数を示している。他のテーブルにおいても同様である。図16に示す例では、非リーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」、「A」の発展パターン、および「A→B」の発展パターンにのみ判定値が割り振られている。
なお、図16の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)では、「A→B→C」、「A→B→C→D」、「A→B→C→D→E」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、リーチが発生しないときは、予告演出C以上の予告演出が出現しないようにするため、すなわち、予告演出C以上の演出が出現するとリーチの発生が確定するようにするためである。
図17の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、予告演出Wのみ実行される演出態様(「W」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行される演出態様(「W→X」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行され、その後に予告演出Y1が実行される演出態様(「W→X→Y1」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行され、その後に予告演出Y2が実行される演出態様(「W→X→Y2」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行され、その後に予告演出Y3が実行される演出態様(「W→X→Y3」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z1が順に実行される演出態様(「W→X→Y1→Z1」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y2、予告演出Z2が順に実行される演出態様(「W→X→Y2→Z2」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z2が順に実行される演出態様(「W→X→Y1→Z2」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y3、予告演出Z3が順に実行される演出態様(「W→X→Y3→Z3」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z3が順に実行される演出態様(「W→X→Y1→Z3」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y2、予告演出Z3が順に実行される演出態様(「W→X→Y2→Z3」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。図17に示す例では、非リーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」、「W」の発展パターン、および「W→X」の発展パターンにのみ判定値が割り振られている。
演出制御用CPU120は、ステップS501において、第2ステップアップ予告決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「W」、「W→X」・・・)にもとづいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
また、演出制御用CPU120は、ステップS501において、第1ステップアップ予告決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告の有無と演出態様を決定する。
図10のステップS501にてノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には、図17の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告の内容(有無、演出態様)を決定する。また、図16の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告の内容(有無、演出態様)を決定する。
図16の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。図16に示す例では、ノーマルリーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」、「A」の発展パターン、「A→B」の発展パターン、および「A→B→C」の発展パターンにのみ判定値が割り振られている。
なお、図16の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)では、「A→B→C→D」および「A→B→C→D→E」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、予告演出D以上の演出が出現するとスーパーリーチの発生が確定するようにするためである。
図17の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブルでは、左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。図17に示す例では、ノーマルリーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」、「W」の発展パターン、「W→X」の発展パターン、「W→X→Y1」の発展パターン、「W→X→Y2」の発展パターン、および「W→X→Y3」の発展パターンにのみ判定値が割り振られている。
図10のステップS501にてスーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には、図17の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告の内容(有無、演出態様)を決定する。また、図16の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告の内容(有無、演出態様)を決定する。
図16の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルや右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。図16に示す例では、スーパーリーチはずれとなる場合には、全ての発展パターンに対して判定値が割り振られている。
図17の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブルでは、左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルや右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。図17に示す例では、スーパーリーチはずれとなる場合には、全ての発展パターンに対して判定値が割り振られている。
スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信した場合には、さらに、図18の左側に示すはずれ用のカットイン予告設定テーブルを用いて、カットイン予告の内容(有無、演出態様)を決定する。また、図19の左側に示すはずれ用の可動部材予告設定テーブルを用いて、可動部材予告の有無を決定する。
図18の左側に示すはずれ用のカットイン予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、「・・・」のメッセージが報知される演出態様と、「チャンス」のメッセージが報知される演出態様と、「激アツ」のメッセージが報知される演出態様と、が設定されている。図18に示す例では、はずれとなる場合には、予告演出「なし」に決定される割合が、その他の予告演出に決定される割合よりも高く、「・・・」のメッセージ、「チャンス」のメッセージ、「激アツ」のメッセージとなるにしたがって決定割合が低くなるように判定値が割り振られている。
図19の左側に示すはずれ用の可動部材予告設定テーブルでは、可動部材予告有と、可動部材予告無と、が設定されている。図19に示す例では、はずれとなる場合には、可動部材予告無に決定される割合が、可動部材予告有に決定される割合よりも十分に高くなるように判定値が割り振られている。
演出制御用CPU120は、ステップS501において、カットイン予告決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値とカットイン予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「・・・」、「チャンス」、「激アツ」)にもとづいて、カットイン予告の有無と演出態様を決定する。また、可動部材予告用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と可動部材予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた可動部材予告有または可動部材予告無の決定結果にもとづいて、可動部材予告の有無を決定する。
図10のステップS501にて大当りの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には、図17の右下に示す大当り用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告の内容(有無、演出態様)を決定する。また、図16の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告の内容(有無、演出態様)を決定する。さらに、図18の右側に示す大当り用のカットイン予告設定テーブルや図19の右側に示す大当り用の可動部材予告設定テーブルを用いて、カットイン予告や可動部材予告の有無を決定する。
図16の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブルでは、左上、右上および左下に示す非リーチはずれ用、ノーマルリーチはずれ用およびスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。図16に示す例では、大当りとなる場合には、全ての発展パターンに対して判定値が割り振られている。
図17の左下に示す大当り用の第2予告設定テーブルでは、左上、右下および左下に示す非リーチはずれ用、ノーマルリーチはずれ用およびスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。図17に示す例では、大当りとなる場合には、全ての発展パターンに対して判定値が割り振られている。
図18の右側に示す大当り用のカットイン予告設定テーブルでは、左側に示すはずれ用のカットイン予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。図18に示す例では、大当りとなる場合には、予告演出「なし」に決定される割合が、はずれとなる場合よりも低く、「・・・」のメッセージ、「チャンス」のメッセージ、「激アツ」のメッセージとなるにしたがって決定割合が高くなるように判定値が割り振られている。
図19の左側に示す大当り用の可動部材予告設定テーブルでは、左側に示すはずれ用の可動部材予告設定テーブルと同じ内容の可動部材予告有または可動部材予告無に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。図19に示す例では、大当りとなる場合には、はずれとなる場合よりも可動部材予告有に決定される割合が高くなるように判定値が割り振られている。
図18に示すようなカットイン予告設定テーブルにおける判定値の割り振りと、図19に示すような可動部材予告設定テーブルにおける判定値の割り振りとにより、可動部材予告が実行されたときには、カットイン予告が実行されたときと比べて、大当りに対する期待感(信頼度)が高められる。
図20は、可変表示開始設定処理におけるモチーフ態様設定処理(ステップS402A)を示すフローチャートである。モチーフ態様設定処理では、地面や木、かもめ、キャラクタ(人物)、飾り図柄、カットイン背景などの絵を対象として、各演出で共通したサクラの花柄模様の態様(花柄モチーフ態様)で表示するか否かが設定される。
演出制御用CPU120は、これらの各設定対象について花柄モチーフ態様で表示するか否かを、図21に示すようなモチーフ態様設定テーブルを用いて決定する(ステップS600)。モチーフ態様設定テーブルでは、花柄モチーフ態様の設定対象や可変表示結果ごとに、モチーフ態様無と、モチーフ態様有と、が設定されている。なお、いずれの設定対象について花柄モチーフ態様の有無を決定するかは、設定許容条件の成否に応じて特定されればよい。演出制御用CPU120は、設定許容条件が成立した設定対象ごとに、モチーフ態様判定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値とモチーフ態様設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられたモチーフ態様有またはモチーフ態様無の決定結果にもとづいて、花柄モチーフ態様の有無を決定する。
図21に示すモチーフ態様設定テーブルでは、地面や飾り図柄が無条件でモチーフ態様の設定対象となり、モチーフ態様設定処理が実行されるごとに花柄モチーフ態様とするか否かが決定される。そのため、地面や飾り図柄が花柄モチーフ態様で出現する頻度は高くなる。一方、かもめは、第2ステップアップ予告において予告演出Z1まで実行されるときに、モチーフ態様の設定対象となる。また、カットイン背景は、スーパーリーチのリーチ演出中にカットイン予告が実行されるときに、モチーフ態様の設定対象となる。そのため、かもめやカットイン背景が花柄モチーフ態様で出現する頻度は低くなる。
ステップS600の処理が実行されることによって、この実施の形態では、1回の飾り図柄の可変表示中に花柄モチーフ態様が最大で6回まで出現可能に決定される。
次いで、演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態となっているか否かを確認する(ステップS601)。確変状態であるか否かは、例えば、主基板11から伝送される確変状態指定コマンド(遊技状態が確変状態であることの指定コマンド)を受信したか否かにもとづいて判定することができる。確変状態であると判定された場合には、通常大当りとすることが決定されているか否かを確認する(ステップS602)。通常大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果などにもとづいて判定される。通常大当りとすることに決定されている場合には(ステップS602;Yes)、1回の飾り図柄の可変表示中に花柄モチーフ態様を2以上出現させると決定したか否かを確認する(ステップS603)。
ステップS602の処理にて通常大当りではないと判定された場合や(ステップS602;No)、ステップS603の処理にて花柄モチーフ態様を出現させるのが2未満と判定された場合には(ステップS603;No)、モチーフ態様設定処理が終了する。
ステップS601の処理にて確変状態ではないと判定された場合には(ステップS601;No)、確変大当りとすることに決定されているか否かを確認する(ステップS604)。確変大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果などにもとづいて判定される。確変大当りとすることに決定されていなければ(ステップS604;No)、通常大当りとすることに決定されているか否かを確認する(ステップS605)。通常大当りとすることに決定されている場合には(ステップS605;Yes)、1回の飾り図柄の可変表示中に花柄モチーフ態様を5以上出現させると決定したか否かを確認する(ステップS606)。この実施の形態では、1回の飾り図柄の可変表示中に出現する花柄モチーフ態様を最大6つ決定可能であり、花柄モチーフ態様を最大の6つ、または最大より1つ少ない5つ決定した場合には、ステップS606の処理でYesと判定される。
ステップS604の処理にて確変大当りであると判定された場合には(ステップS604;Yes)、モチーフ態様設定処理が終了する。ステップS605の処理にて通常大当りではないと判定された場合には(ステップS605;No)、1回の飾り図柄の可変表示中に花柄モチーフ態様を3以上出現させると決定したか否かを確認する(ステップS607)。このとき、花柄モチーフ態様を出現させるのが3未満と判定された場合には、モチーフ態様設定処理が終了する。
ステップS603の処理にて花柄モチーフ態様を2以上出現させると判定された場合や(ステップS603;Yes)、ステップS606の処理にて花柄モチーフ態様を5以上出現させると判定された場合(ステップS605;Yes)、あるいはステップS607の処理にて花柄モチーフ態様を3以上出現させると判定された場合には(ステップS607;Yes)、図22に示すモチーフ態様優先順位のうちで、優先順位の低いものから通常の表示態様に変更することで、花柄モチーフ態様の数を制限する(ステップS608)。例えば、画像表示装置5の画面上に表示する地面を花柄モチーフ態様で表示することに決定している場合には、画像表示装置5の画面上に表示する地面を通常の表示態様で表示することに変更する。また、画像表示装置5の画面上に表示する飾り図柄を花柄モチーフ態様で表示することに決定している場合には、画像表示装置5の画面上に表示する飾り図柄を通常の表示態様で表示することに変更する。また、画像表示装置5の画面上に表示する木(第2ステップアップ予告の予告演出Wで出現)を花柄モチーフ態様で表示することに決定している場合には、画像表示装置5の画面上に表示する木を通常の表示態様で表示することに変更する。また、画像表示装置5の画面上に表示する人物(第1ステップアップ予告の予告演出Bなどで出現)を花柄モチーフ態様で表示することに決定している場合には、画像表示装置5の画面上に表示する人物を通常の表示態様で表示することに変更する。また、画像表示装置5の画面上に表示する「かもめ」(第2ステップアップ予告の予告演出Z1で出現)を花柄モチーフ態様で表示することに決定している場合には、画像表示装置5の画面上に表示する「かもめ」を通常の表示態様で表示することに変更する。この実施の形態では、花柄モチーフ態様の出現数の制限を行う場合に、いずれの演出で登場する花柄モチーフ態様を優先して残すかを示す優先順位が定められている。
花柄モチーフ態様を残すための優先順位は、実行割合が高い演出ほど制限対象となりやすいように定められている。例えば図22に示すように、非リーチはずれ時の演出の出現率で比較すると、カットイン予告や第2ステップアップ予告の予告演出Z1は出現率が0%であるので、カットイン背景やかもめの花柄モチーフ態様を優先的に残すものとする。なお、カットイン予告はリーチ状態となった後にスーパーリーチのリーチ演出が実行中に出現する一方、第2ステップアップ予告の予告演出Z1はリーチ状態となるより前に出現する。そこで、飾り図柄の可変表示中の遅いタイミングで出現するカットイン予告の背景を花柄モチーフ態様とする方を優先順位1とし、飾り図柄の可変表示中の早いタイミングで出現する第2ステップアップ予告の予告演出Z1を花柄モチーフ態様とする方を優先順位2としている。また、第1ステップアップ予告の予告演出Bは出現率が5%であるので、予告演出Bで出現する人物のキャラクタの花柄モチーフ態様を次に優先して残すものとする。第2ステップアップ予告の予告演出Wは出現率が25%であるので、予告演出Wで出現する木の花柄モチーフ態様を次に優先して残すものとする。
飾り図柄や地面については予告演出に関係なく出現するので、飾り図柄の花柄モチーフ態様や地面の花柄モチーフ態様については、最も優先順位を低くする。なお、飾り図柄の花柄モチーフ態様は飾り図柄の可変表示中に遅いタイミングで出現する一方、地面の花柄モチーフ態様は飾り図柄の可変表示中に早いタイミングで出現する。そこで、飾り図柄の可変表示中の遅いタイミングで出現する飾り図柄の花柄モチーフ態様を、飾り図柄の可変表示中の早いタイミングで出現する地面の花柄モチーフ態様よりも優先順位が高くなるように設定している。これに対して、飾り図柄の可変表示中の早いタイミングで出現する花柄モチーフ態様を、飾り図柄の可変表示中の遅いタイミングで出現する花柄モチーフ態様よりも優先順位が高くなるように設定してもよい。
以上のようなモチーフ態様設定処理が実行されることにより、大当り遊技状態の終了後に移行された確変状態に制御されている場合には、通常大当りと決定されたときに、花柄モチーフ態様の出現数を2未満に制限するように制御される。すなわち、確変大当りと決定されている場合には新たな確変状態が始まり、少なくともはずれと決定されている場合には現在の確変状態が終了しないのであるから、花柄モチーフ態様を2回以上出現させる演出の実行を許可し、通常大当りと決定されている場合には確変状態が終了してしまうのであるから、花柄モチーフ態様の出現数を2未満に制限する。そのようにすることによって、花柄モチーフ態様が2回以上出現すれば、遊技者は少なくとも確変状態が終了しないことを認識することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、確変状態に制御されていない場合には、確変大当りと決定されている場合にのみ、1回の飾り図柄の可変表示中に花柄モチーフ態様を5回以上出現させる演出が実行され、それ以外の場合には、出現させる花柄モチーフ態様を5未満に制限するように制御される。そのようにすれば、5以上の花柄モチーフ態様が出現すれば確変大当りとなることが確定することから、遊技者に対して演出に対する関心をより惹きつけさせることができる。
さらに、確変状態に制御されていない場合には、大当りと決定されている場合にのみ、1回の飾り図柄の可変表示中に花柄モチーフ態様を3回以上出現させる演出が実行され、それ以外の場合には、出現させる花柄モチーフ態様を3未満に制限するように制御される。そのようにすれば、3以上の花柄モチーフ態様が出現すれば大当りとなることが確定することから、遊技者に対してより演出に対する関心を惹きつけさせることができる。
なお、花柄モチーフ態様の出現数を制限する条件や閾値は、他の条件や閾値であってもよい。この実施の形態では、ステップS608の処理において、一度決定した花柄モチーフ態様を通常の表示態様に変更することによって出現させる花柄モチーフ態様を制限する場合を示したが、花柄モチーフ態様を出現させると決定した演出自体を実行しないようにするなど、他の制限方法を用いてもよい。
このように、ステップS600の処理にて各設定対象となる演出において花柄モチーフ態様を出現させるか否かを決定した後に、図22に示すモチーフ態様優先順位の設定にもとづいて、花柄モチーフ態様ではない通常の演出態様に差し替える制御が行われる。これにより、大当りであるか否かや、確変大当りであるか否かに応じて出現させる花柄モチーフ態様の数が制限される。また、出現割合が高い演出の花柄モチーフ態様を、出現割合が低い演出の花柄モチーフ態様よりも制限対象となりやすいように優先順位が設定されているので、実行割合が低い演出では、花柄モチーフ態様の出現が制限されにくくすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
出現割合が低い演出は、出現割合が高い演出と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高く、制限対象となりにくいように優先順位が設定されている。したがって、大当りとなる可能性が高いことを予告する予告演出では、花柄モチーフ態様の出現が制限されにくくすることができるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
図23は、第2ステップアップ予告が実行される場合に花柄モチーフ態様が出現する具体例を示す説明図である。この場合には、図23(a)に示すように、第2ステップアップ予告における予告演出Wとしてカブト虫のキャラクタが画面右から飛んでくる。このとき、画像表示装置5に表示される地面が花柄モチーフ態様で表示される。例えば、画像表示装置5の画面上に表示する地面を花柄モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、図14(a2)などに示したように、通常の表示態様(例えば、無模様で茶色など地面を示す色彩で表示する態様)で地面が表示される。これに対して、画像表示装置5の画面上に表示する地面を花柄モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、図23(a)に示すように、花柄モチーフ態様(具体的には、サクラの花柄模様)で地面を表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様としてサクラの花柄模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は唐草模様など他の模様や色彩であってもよい。
図23(a)に示すような地面が花柄モチーフ態様で表示された後、図23(b)に示すように、第2ステップアップ予告における予告演出Xとしてカブト虫のキャラクタが木にとまる。このとき、画像表示装置5に表示される木が花柄モチーフ態様で表示される。例えば、画像表示装置5の画面上に表示する木を花柄モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、図14(b2)などに示したように、通常の表示態様(例えば、無模様で緑色と茶色など木の葉と幹を示す色彩で表示する態様)で木が表示される。これに対して、画像表示装置5の画面上に表示する木を花柄モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、図23(b)に示すように、花柄モチーフ態様(具体的には、サクラの花柄模様)で木を表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様としてサクラの花柄模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は唐草模様など他の模様や色彩であってもよい。
図23(b)に示すような木が花柄モチーフ態様で表示された後、図23(c)に示すように、第2ステップアップ予告における予告演出Y1として風が吹いて木が揺れる演出が実行される。続いて、図23(d)に示すように、第2ステップアップ予告における予告演出Z1としてかもめが飛んでくる演出が実行される。このとき、画像表示装置5に表示される「かもめ」が花柄モチーフ態様で表示される。例えば、画像表示装置5の画面上に表示する「かもめ」を花柄モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、図14(d2)に示したように、通常の表示態様(例えば、くちばしと翼の先だけが黒く他は白色で表示する態様)でかもめが表示される。これに対して、画像表示装置5の画面上に表示する「かもめ」を花柄モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、図23(d)に示すように、花柄モチーフ態様(具体的には、サクラの花柄模様)でかもめを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様としてサクラの花柄模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は唐草模様など他の模様や色彩であってもよい。
図24(A)は、図9のステップS403で決定される演出制御パターンの構成例を示す説明図である。図24(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御プロセスタイマ判定値は、RAM122における所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の可変表示態様を示すデータといった、画像表示装置5における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L,8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、各種LED等の発光体における点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。
操作検出制御データには、例えばスティックコントローラ31Aの操作桿に対する指示操作(傾倒操作)とトリガボタンに対する指示操作(押引操作)とを有効に検出する操作有効期間、あるいはプッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)を有効に検出する操作有効期間や、各々の操作を有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を指定するデータといった、遊技者の操作行為に応じた演出動作態様を示すデータが含まれている。
なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば可動部材となる演出用役物127を動作させる可動部材用モータ128の駆動内容を示す可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
図24(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を示している。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L,8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で各種LED等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aのトリガボタンや操作桿あるいはプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータをROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L,8R、各種LED等の発光体など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、その指令に示される画像データをCGROMから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図25は、図8のステップS172にて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS451)。一例として、ステップS451の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して所定の演出制御パターン(例えば特図変動時演出制御パターン)から終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップ451にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS451;No)、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ(表示制御データ等)の内容にしたがって、花柄モチーフ態様の表示タイミングであるか否かを確認する(ステップS451A)。花柄モチーフ態様の表示タイミングであると判定した場合、プロセスデータの内容にしたがって、花柄モチーフ態様を表示させる(ステップS451B)。
ステップS451Aにて花柄モチーフ態様の表示タイミングでないと判定された場合や(ステップS451A;No)、ステップS451Bの花柄モチーフ態様の表示処理を実行した後には、予告演出の実行があるか否かを判定する(ステップS452)。一例として、演出制御用CPU120は、予め複数用意された予告演出制御パターンのいずれかが使用パターンにセットされているか否かに応じて、予告演出の有無を判定すればよい。そして、予告演出の実行があると判定された場合には(ステップS452;Yes)、予告演出動作制御処理を実行する(ステップS453)。
ステップS452にて予告演出の実行がないと判定された場合や(ステップS452;No)、ステップS453の予告演出動作制御処理を実行した後には、擬似連の可変表示演出の実行があるか否かを判定する(ステップS453A)。擬似連の可変表示演出の実行があると判定された場合には(ステップS453A;YES)、擬似連動作制御処理を実行する(ステップS453B)。ステップS453Bでは、飾り図柄の可変表示をステップS401Aで決定した仮停止図柄で一旦仮停止した後、すぐに再変動を行う。
ステップS453Aにて擬似連の可変表示演出の実行がないと判定された場合や(ステップS453A;No)、ステップS453Bの擬似連動作制御処理を実行した後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS454)。リーチ演出実行期間は、例えば変動パターンに応じて使用パターンに決定された演出制御パターン(例えば特図変動時演出制御パターン)において、予め定められていればよい。ステップS454にてリーチ演出実行期間であるときには(ステップS454;Yes)、リーチ演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS455)。例えば、ステップS455の処理では、演出制御パターンなどから読み出した演出制御実行データ(例えば表示制御データまたはランプ制御データなど)に応じて、所定の演出態様によるリーチ演出を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させればよい。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯または点滅または消灯させること、演出用模型を動作させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にてリーチ演出を実行できればよい。
ステップS454にてリーチ演出期間ではないと判定されたときや(ステップS454;No)、ステップS455の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応して選択された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた演出動作制御を行ってから(ステップS456)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS451にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS451;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS457)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS457;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS457にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS457;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS458)。また、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS459)。そして、演出プロセスフラグの値を可変表示停止処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS460)、可変表示中演出処理を終了する。
図26は、予告演出動作制御処理として、図25のステップS453にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す予告演出動作制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、背景画像Bの第一特定部分Pに第一予告画像を表示する背景予告を実行するための背景予告演出期間であるか否かを判定する(ステップS511)。第一予告画像の背景予告演出期間は、例えば第一予告画像を表示する背景予告を実行する場合に対応する予告演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマ値と予告演出制御パターンとにより、背景予告演出期間であるか否かを判定できればよい。
ステップS511にて背景予告演出期間であると判定されたときには(ステップS511;Yes)、演出制御用CPU120は、第一予告画像を背景画像Bの第一特定部分Pに表示する表示制御を行う(ステップS512)。
続いて、演出制御用CPU120は、背景画像Bの第二特定部分Qに第二予告画像を表示する背景予告を実行するための背景予告演出期間であるか否かを判定する(ステップS513)。第二予告画像の背景予告演出期間は、例えば第二予告画像を表示する背景予告を実行する場合に対応する予告演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマ値と予告演出制御パターンとにより、背景予告演出期間であるか否かを判定できればよい。
ステップS513にて背景予告演出期間であると判定されたときには(ステップS513;Yes)、演出制御用CPU120は、第二予告画像を背景画像Bの第二特定部分Qに表示する表示制御を行う(ステップS514)。
ステップS514の処理を実行した後や、ステップS513にて背景予告演出期間でないと判定されたときには(ステップS513;No)、第1ステップアップ予告、第2ステップアップ予告、カットイン予告、可動部材予告などのその他の予告演出を実行するための予告演出期間であるか否かをそれぞれ判定する(ステップS515)。これらの予告演出についての予告演出期間は、例えば、第1ステップアップ予告、第2ステップアップ予告、カットイン予告、可動部材予告などとなる予告演出を実行する場合に対応する予告演出制御パターンにおいて、それぞれ予め定められていればよい。
ステップS515にて予告演出期間であると判定されたときには(ステップS515;Yes)、第1ステップアップ予告、第2ステップアップ予告、カットイン予告、可動部材予告などの予告演出制御を行う(ステップS516)。
ステップS516の処理を実行した後や、ステップS515にて予告演出期間でないと判定されたときには(ステップS515;No)、予告演出動作制御処理を終了する。
図27は、第1ステップアップ予告や第2ステップアップ予告、さらにはカットイン予告や可動部材予告の実行タイミングを示すタイミング図である。この場合、まず、飾り図柄の可変表示が開始されると、画像表示装置5の画面上に表示する地面を花柄モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第1ステップアップ予告や第2ステップアップ予告が開始される前に、画像表示装置5に花柄モチーフ態様で地面が表示される。なお、図23(a)に示したように、第2ステップアップ予告における予告演出Wが実行されたときに、花柄モチーフ態様で地面が表示されてもよい。次いで、タイミングT1において飾り図柄の変動が高速変動になり、画像表示装置5の表示画面の下方において、第1ステップアップ予告における予告演出AとしてキャラクタAが画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Wとしてカブト虫のキャラクタが画面右から飛んでくる。このとき、画像表示装置5の画面上に表示する木を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第2ステップアップ予告の予告演出Wが実行されたことに対応して、画像表示装置5に花柄モチーフ態様で木が表示される。なお、図23(b)に示したように、第2ステップアップ予告における予告演出Xが実行されたときに、花柄モチーフ態様で木が表示されてもよい。
続いて、タイミングT2になると第1ステップアップ予告における予告演出BとしてキャラクタBが画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Xとしてカブト虫のキャラクタが木にとまる。このとき、画像表示装置5の画面上に表示する人物(キャラクタB)を花柄モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第1ステップアップ予告における予告演出Bが実行されたことに対応して、画像表示装置5に花柄モチーフ態様で人物が表示される。その後、タイミングT3になると、第1ステップアップ予告における予告演出CとしてキャラクタCが画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Y1として風が吹いて木が揺れる演出が実行される。
図27に示すタイミングT4になると、第1ステップアップ予告における予告演出DとしてキャラクタA、キャラクタB、キャラクタCが同時に画面左から登場する演出が実行されるとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Z1としてかもめが飛んでくる演出が実行され、さらに左図柄が停止される。このとき、画像表示装置5の画面上に表示する「かもめ」を花柄モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第2ステップアップ予告において予告演出Z1が実行されたことに対応して、画像表示装置5に花柄モチーフ態様でかもめが表示される。また、タイミングT5になると、第1ステップアップ予告における予告演出EとしてキャラクタDが画面左から登場する演出が実行され、右図柄が停止されリーチ状態となる。このとき、画像表示装置5の画面上に表示する飾り図柄を花柄モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第1ステップアップ予告における予告演出Dや第2ステップアップ予告における予告演出Z1が実行された以降に、飾り図柄が停止表示するまで、画像表示装置5に花柄モチーフ態様で飾り図柄の停止図柄が表示される。
飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後、スーパーリーチのリーチ演出が実行されてタイミングT11になると、画像表示装置5の画面上に表示するカットイン背景を花柄モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、カットイン予告用の操作有効期間となり、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作を促す予告用操作促進表示が行われる。そして、タイミングT12にて操作有効期間が終了するまでにプッシュボタン31Bに対する操作が検出されたときには、タイミングT13となるまでカットイン予告が実行されて、花柄モチーフ態様でカットイン背景が表示される。こうしたカットイン予告の実行タイミングよりも遅いタイミングT14になると、可動部材予告を実行することに決定されている場合には、可動部材予告用の操作有効期間となり、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作を促す予告用操作促進表示が行われる。そして、タイミングT15にて操作有効期間が終了するまでにプッシュボタン31Bに対する操作が検出されたときには、タイミングT16となるまで可動部材予告が実行されて、演出用役物127が動作する。
図27に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるまでには、第1ステップアップ予告および第2ステップアップ予告が実行される場合に、第1ステップアップ予告で予告演出Bが花柄モチーフ態様で1回出現可能であり、第2ステップアップ予告で予告演出W、予告演出Z1が花柄モチーフ態様で合計2回出現可能であり、予告演出に関係なく地面と飾り図柄の表示態様として花柄モチーフ態様が合計2回出現可能である。さらに、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後には、カットイン予告における背景画像の表示態様として花柄モチーフ態様が1回出現可能である。したがって、この実施の形態では、第1ステップアップ予告および第2ステップアップ予告と、カットイン予告とが実行される場合に、花柄モチーフ態様が合計で最大6回出現可能である。なお、花柄モチーフ態様は必ず6回出現するとは限らず、予告演出の決定結果などに応じて、飾り図柄の1回の可変表示中に、花柄モチーフ態様が1回だけ出現する場合や、2回出現する場合、3回出現する場合、4回出現する場合、5回出現する場合がある。
以上説明したように、上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えばステップS503において、演出制御用CPU120は、背景画像Bに設けられた3つの第一特定部分P1〜P3のうちいずれの第一特定部分Pが画像表示装置5に表示されるときであっても、第一予告画像を第一特定部分に表示するか否かを、図10(B)に示す「第一予告画像」の予告決定割合に基づいて決定する。従って、画像表示装置5には可変表示毎に特定部分が表示されるので、予告画像を表示できない事態を防止することができ、背景の表示状況によらず予告画像の出現確率を一定にすることが可能となる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば演出制御用CPU120は、背景画像Bに設けられた3つの第一特定部分P1〜P3の全ての第一特定部分Pで同一種類の予告画像、即ち、第一予告画像決定テーブルを参照することにより決定される第一予告画像を表示する。このように、可変表示毎に表示される特定部分では同一種類の予告画像が表示されることとなるので、特定表示結果が導出される可能性があることを遊技者が認識しやすくなり、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば表示される予告画像の種類が互いに異なる第一特定部分と第二特定部分とがあり、背景画像Bのうち所定の可変表示毎に画像表示装置5に表示される領域に、第一特定部分と第二特定部分とが少なくとも一つずつ表示される。このように、可変表示毎に表示され得る予告画像の種類が複数あるので、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば第一特別演出としてのリーチ演出が実行されることを示唆する第一予告画像を第一特定部分Pに表示し、第二特別演出としての擬似連の可変表示演出が実行されることを示唆する第二予告画像を第二特定部分Qに表示する。このように、いずれの特定部分に予告画像が表示されるかにより、発生することが示唆される特別演出の種類が異なるので、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えばステップS503の第一予告画像を決定する処理とステップS504の第二予告画像を決定する処理を行うことにより、第一予告画像と第二予告画像を表示する背景予告の演出態様が、例えば「ミニキャラA」と「ミニキャラC」との組み合わせや「ミニキャラB」と「ミニキャラC」との組み合わせとなる場合があり、この組み合わせに応じて、特定表示結果が導出される割合が異なる。従って、それぞれの特定部分に表示される予告画像に注目させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば図22に示すように出現割合が高い演出の花柄モチーフ態様を、出現割合が低い演出の花柄モチーフ態様よりも制限対象となりやすいように優先順位が設定されている。従って、表示予告演出においてモチーフ態様を出現させる演出を行う場合に、実行割合が低い表示予告演出でモチーフ態様が出現しなくなってしまう事態を抑制することができる。
(実施の形態2)
上記実施の形態1では、図11、図12において示したように、背景画像Bのうち所定の可変表示毎に画像表示装置5に表示される領域に、第一特定部分Pと第二特定部分Qとが少なくとも一つずつ表示されるように第一特定部分Pと第二特定部分Qとを複数設けた。この場合、例えば、図12(A)に示した可変表示が開始するタイミングでは、可変表示の開始時において特定部分(第一特定部分Pや第二特定部分Qなど)が表示領域Gに位置していないため、可変表示の開始時に予告画像(第一予告画像や第二予告画像)が画像表示装置5に表示されない。
そこで、可変表示が開始するタイミングがどのようなときであっても、可変表示の開始時に予告画像(第一予告画像や第二予告画像)が少なくとも一つは常に画像表示装置5に表示されるようにすればよい。
図28は、背景画像と背景画像に設けられた複数の特定部分の一例を示す図である。この実施の形態2では、一例として、図28(A)に示すように背景画像B2は左右方向に長い長方形を為しており、背景画像B2のうち左右方向における一部分が画像表示装置5に表示されている領域G(以下、表示領域Gという。)となっている。背景画像B2の左右方向の長さは6Xに設定されており、また、表示領域Gの左右方向の長さ(画像表示装置5の表示画面の幅)はXに設定されている。
背景画像B2には、第一特定部分Pが左右方向に長さXの間隔をあけて6つ(図28(A)において右から順にP1、P2、P3、P4、P5、P6とする。)設けられており、また、背景画像B2には、第一特定部分Pの位置とは異なる位置に、第二特定部分Qが左右方向に長さXの間隔をあけて6つ(図28(A)において右から順にQ1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6とする。)設けられている。なお、第一特定部分Pと第二特定部分Qの個数は6つずつに限られず、背景画像B2の長さに応じて適宜変更すればよい。例えば、背景画像B2の左右方向の長さが4Xの場合には、第一特定部分Pと第二特定部分Qの個数を4つずつとすればよく、背景画像B2の左右方向の長さが8Xの場合には、第一特定部分Pと第二特定部分Qの個数を8つずつとすればよい。
この実施の形態では、ステップS160において演出制御用CPU120は背景画像表示処理を実行することによって、背景画像B2を、図28(B)に示す矢印の方向(右方向)に移動させるように再生する。従って、表示領域Gは背景画像B2に対して相対的に図28(B)に示す矢印の方向とは反対方向(左方向)に移動する。演出制御用CPU120は、背景画像B2の左端と右端とに隙間が無いように背景画像B2を所定時間繰り返し連続して再生する。
図28(A)では、6つの第一特定部分Pと6つの第二特定部分Qのうち、第一特定部分P2と第二特定部分Q2は表示領域Gに位置している。そして、背景画像B2が右方向に距離X移動すると、図28(B)に示すように第一特定部分P2と第二特定部分Q2は背景画像B2と共に右方向へ距離X移動して表示領域Gから外れた場所に位置するとともに、第一特定部分P3と第二特定部分Q3は表示領域Gに位置する。なお、その他の第一特定部分P1、P4、P5、P6と第二特定部分Q1、Q4、Q5、Q6も背景画像B2と共に右方向へ距離X移動する。更に、背景画像B2が右方向に距離X移動すると、第一特定部分P3と第二特定部分Q3は背景画像B2と共に右方向へ距離X移動して表示領域Gから外れた場所に位置するとともに、第一特定部分P4と第二特定部分Q4は表示領域Gに位置する。即ち、背景画像B2が移動して第一特定部分Pと第二特定部分Qが画像表示装置5に表示されなくなると共に新たに第一特定部分Pと第二特定部分Qが画像表示装置5に表示されることとなる。
このように第一特定部分Pと第二特定部分Qは、背景画像B2のうち画像表示装置5に表示される領域(表示領域G)に少なくとも一つは常に表示されるように背景画像B2に複数(6つ)設けられている。従って、可変表示が開始するタイミングがどのようなときであっても、可変表示の開始時に予告画像(第一予告画像や第二予告画像)が少なくとも一つは常に画像表示装置5に表示される。そして、ステップS503において、演出制御用CPU120は、背景画像Bに設けられた6つの第一特定部分P1〜P6のうちいずれの第一特定部分Pが画像表示装置5に表示されるときであっても、第一予告画像を第一特定部分に表示するか否かを、図10(B)に示す「第一予告画像」の予告決定割合に基づいて決定する。また、ステップS504において、演出制御用CPU120は、背景画像Bに設けられたつの第二特定部分Q1〜Q6のうちいずれの第二特定部分Qが画像表示装置5に表示されるときであっても、第二予告画像を第二特定部分に表示するか否かを、図10(C)に示す「第二予告画像」の予告決定割合に基づいて決定する。
以上説明したように、上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えばステップS503において、演出制御用CPU120は、背景画像Bに設けられた6つの第一特定部分P1〜P6のうちいずれの第一特定部分Pが画像表示装置5に表示されるときであっても、第一予告画像を第一特定部分に表示するか否かを、図10(B)に示す「第一予告画像」の予告決定割合に基づいて決定する。従って、画像表示装置5には常に背景画像の特定部分が表示されるので、予告画像を表示できない事態を防止することができ、背景の表示状況によらず予告画像の出現確率を一定にすることが可能となる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば演出制御用CPU120は、背景画像B2に設けられた6つの第一特定部分P1〜P6の全ての第一特定部分Pで同一種類の予告画像、即ち、第一予告画像決定テーブルを参照することにより決定される第一予告画像を表示する。このように、画像表示装置に表示される複数の特定部分では同一種類の予告画像が表示されることとなるので、特定表示結果が導出される可能性があることを遊技者が認識しやすくなり、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば表示される予告画像の種類が互いに異なる第一特定部分と第二特定部分とがあり、背景画像B2のうち画像表示装置5に表示される領域に、第一特定部分と第二特定部分とが少なくとも一つずつ常に表示される。このように、画像表示装置5に表示され得る予告画像の種類が複数あるので、遊技の興趣を向上させることができる。
(実施の形態3)
上記実施の形態1、2では、図11、図12又は図28において示したように、背景画像BやB2には、第一特定部分Pと第二特定部分Qを左右方向に等間隔に複数設けているが、特定部分の間隔や密集度は必ずしも同じである必要はなく、背景画像の表示位置に応じて特定部分の間隔や密集度を異ならせてもよい。
図29は、背景画像と背景画像に設けられた複数の特定部分の一例を示す図である。この実施の形態3では、一例として、図29に示すように背景画像B3は左右方向に長い長方形を為しており、背景画像B3のうち左右方向における一部分が画像表示装置5に表示されている領域G(以下、表示領域Gという。)となっている。背景画像B3の左右方向の長さは6Xに設定されており、また、表示領域Gの左右方向の長さ(画像表示装置5の表示画面の幅)はXに設定されている。
背景画像B3には、5つの第一特定部分P(図29において右から順にP1、P2、P3、P4、P5とする。)が設けられている。また、背景画像B3には、5つの第二特定部分Q(図29において右から順にQ1、Q2、Q3、Q4、Q5とする。)が設けられている。第一特定部分Pや第二特定部分Qは左右方向において異なる間隔で配置されている。なお、例えばQ1とQ2との関係のように上下方向における位置が異なるように特定部分を配置してもよい。このように第一特定部分Pや第二特定部分Qの密集度を異ならせることで、例えば、変動パターンPA1−1の一回の可変表示中に第一特定部分Pや第二特定部分Qが一つだけ表示される場合や第二特定部分Pや第二特定部分Qが二つ以上表示される場合がある。これにより、パチンコ遊技機1においては、所定の可変表示中に表示される特定部分の数が異なることとなるので、それぞれの特定部分に表示される予告画像に注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第一特定部分Pや第二特定部分Qを、背景画像B3のうち画像表示装置5に表示される領域(表示領域G)に少なくとも一つは常に表示されるように、かつ、第一特定部分Pや第二特定部分Qの密集度を異ならせて背景画像B3に複数設けてもよい。このようにすれば、画像表示装置5に表示される領域に第一特定部分Pや第二特定部分Qが一つだけ表示される場合や第二特定部分Pや第二特定部分Qが二つ以上表示される場合がある。これにより、パチンコ遊技機1においては、背景画像B3が移動することによって画像表示装置5に表示される特定部分の数が異なることとなるので、それぞれの特定部分に表示される予告画像に注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
上記実施の形態では、特図変動時間が12秒以上ある変動パターンPA1−1、PB1−3、PA2−1〜PA2−3、PB2−1〜PB2−3、PA3−1〜PA3−3又はPB3−1〜PB3−3における一回の可変表示中に、第一特定部分Pと第二特定部分Qとが少なくとも一つずつ画像表示装置5に表示されるようにしたが、特図変動時間が12秒未満の変動パターンPA1−2、PA1−3、PB1−1、PB1−2における一回の可変表示中にも、第一特定部分Pと第二特定部分Qとが少なくとも一つずつ画像表示装置5に表示されるようにしてもよい。即ち、特図変動時間が12秒未満の短縮変動を含む全ての変動パターンのいずれであっても、一回の可変表示中に、第一特定部分Pと第二特定部分Qとが少なくとも一つずつ画像表示装置5に表示されるようにしてもよい。この場合には、例えば、背景画像の長さ、特定部分の個数、特定部分の間隔や密度、背景画像の移動速度などといった所定の数値の全部または一部を適宜変更すればよい。
上記実施の形態では、第一特別演出を、単にリーチ演出としたが、即ち、ノーマルリーチやスーパーリーチA、スーパーリーチBなどを含むリーチ演出としたが、第一特別演出を、特定の種類のリーチ演出、例えばスーパーリーチBとしてもよい。また、第二特別演出を、単に擬似連を行う可変表示演出としたが、即ち、1回の擬似連や2回の擬似連、3回の擬似連を含む擬似連を行う可変表示演出としたが、第二特別演出を、特定回数の擬似連の可変表示演出、例えば、3回の擬似連を行う可変表示演出としてもよい。また、特別演出には、リーチ演出や擬似連の可変表示演出の他に、例えば、再抽選演出や大当り中昇格演出、可変表示の最終的な表示結果が「大当り」にならないかのような印象を遊技者に一旦は与えた後に救済措置が講じられて表示結果が「大当り」となることを報知する救済演出などがある。第一特別演出と第二特別演出は、リーチ演出や擬似連の可変表示演出、再抽選演出、大当り中昇格演出、救済演出など複数種類の特別演出から任意に選択した二つの特別演出であれば、リーチ演出と擬似連の可変表示演出との組み合わせに限定されない。
上記実施の形態では、背景画像のうち可変表示毎に画面表示装置5に表示される領域に表示する特定部分を、表示される予告画像の種類が互いに異なる第一特定部分Pと第二特定部分Qの2つ特定部分で構成したが、更に、表示される予告画像の種類が異なる特定部分を追加して3つ以上の特定部分で構成してもよい。
例えば、図11(A)に示す背景画像Bにおいて、第一特定部分P及び第二特定部分Qの位置とは異なる位置に、第三特定部分Rを左右方向に長さ2Xの間隔をあけて3つ設ければよい。第三特定部分Rに表示される第三予告画像は、例えば、救済演出などの特別演出が実行されることを示唆するものであればよい。このような例においては、可変表示結果が「ハズレ」となる場合であっても、第一特定部分Pに第一予告画像が、第二特定部分Qに第二予告画像が、第三特定部分Rに第三予告画像が、それぞれ表示されることがある。そこで、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、第一特定部分Pに第一予告画像を表示する背景予告、第二特定部分Qに第二予告画像を表示する背景予告又は第三特定部分Rに第三予告画像を表示する背景予告のうちいずれか1つ又は2つの背景予告を取り消す処理を行うことによって、特定表示結果が導出される割合を異ならせるようにしてもよい。これにより、第一特定部分Pに第一予告画像が、第二特定部分Qに第二予告画像が、第三特定部分Rに第三予告画像が、それぞれ表示されたにもかかわらず、可変表示結果が「ハズレ」となることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
上記実施の形態では、背景画像Bを、図11(B)に示す矢印の方向(右方向)に移動させたが、背景画像Bを、図11(B)に示す矢印の方向とは反対方向(左方向)に移動させてもよい。また、背景画像を移動させる方向は左右方向(X軸方向)に限定されず、例えば、上下方向(Y軸方向)や奥行方向(Z軸方向)に背景画像を移動させるようにしてもよい。この場合には背景画像の形状を、上下方向(Y軸方向)や奥行方向(Z軸方向)への移動に対応する形状とすればよい。
上記実施の形態では、演出制御用CPU120は、背景画像Bに設けられた全ての第一特定部分P1〜P3で同一種類の予告画像を表示したが、例えば、演出制御用CPU120は、背景画像Bに設けられた3つの第一特定部分P1〜P3のうち2つの第一特定部分Pで同一種類の予告画像を表示するようにしてもよく、また、3つの第一特定部分P1〜P3でそれぞれ異なる種類の予告画像を表示するようにしてもよい。異なる種類の予告画像を表示する場合には、上記第一予告画像決定テーブルの他に異なる種類の予告画像を決定するための予告画像決定テーブルを背景予告設定テーブルとして予めROM121の所定領域に記憶するなどして用意しておけばよい。また、第二特定部分Qについても同様である。
上記実施の形態においては、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御マイクロコンピュータに通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御マイクロコンピュータは、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。尚、遊技制御用マイクロコンピュータの方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御マイクロコンピュータの方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
上記実施の形態では、遊技機の例として、特別図柄や飾り図柄を可変表示する機能や各種の演出画像を表示する機能を有するパチンコ遊技機1を用いて説明した。しかしながら、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1が備える構成及び機能の少なくとも一部は、スロットマシンなどの他の遊技機にも適用することができる。
スロットマシンでは、遊技媒体としてのメダルなどを用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。なお、遊技媒体としてのメダルを用いるものに限定されず、メダルの枚数に対応する点数(クレジットなど)を使用して、所定の遊技が実行可能となるものであってもよい。例えば、スロットマシンの筐体前面における所定位置に設けられた所定の投入口からメダルが投入された枚数や、データとして蓄積されているクレジットなどに応じて、賭け数(例えば「1」または「3」)が設定される。その後、所定のスタートスイッチが、遊技者によるスタートレバーに対する所定操作(例えば押下操作)を検出したことに基づいて、図柄表示装置に含まれる「左」、「中」、「右」の各リールが回転を開始し、図柄の可変表示(可変表示ゲーム)が開始される。
スタートレバーの操作が検出されて可変表示が開始されるときには、乱数回路などによって更新されている遊技用乱数の一部または全部が抽出される。このとき抽出される遊技用乱数には、所定の入賞役が発生することを許容するか否かを決定するために用いられる内部抽選用の乱数値などが含まれていればよい。こうして抽出された内部抽選用の乱数値や現在の遊技状態などに基づいて、所定の当選判定用テーブルを参照することで、内部抽選が行われる。内部抽選に当選した場合は、当選した役に対応した当選フラグが遊技制御用マイクロコンピュータにおけるRAMの所定領域に設定される。
役の種類には、大別して、メダルや得点の付与を伴う小役と、賭け数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役とがあり、遊技状態に応じて入賞となる役が定められている。各役の当選のうち、小役及び再遊技役の当選は、その当選が決定されたゲームにおいてのみ有効とされるが、特別役の当選は、その内部抽選により発生が許容された役が揃うまで有効とされる。すなわち特別役となる入賞の発生が一度許容されると、たとえ各ゲームにて特別役となる入賞を発生させることができなかった場合でも、その当選は次のゲームへ持ち越されることになる。ただし、例えばレギュラーボーナスといった所定の遊技状態中におけるゲーム(ボーナスゲーム)では、特別役の当選が次のゲームへと持ち越されることがないようにしてもよい。
各リールの回転動作による図柄の可変表示が開始された後、「左」、「中」、「右」のストップスイッチが、遊技者による所定操作(例えば押入操作)を検出したことに基づいて、対応するリールの回転を停止させ、入賞ライン上に図柄が停止表示される。スロットマシンの図柄表示装置では、例えば5本(上中下段の3本および対角線の2本)あるいは4本(上中段の2本および対角線の2本)といった、複数の入賞ラインが予め定められ、賭け数の設定などに応じて所定数の入賞ラインが有効化される。そして、すべてのリールが回転を停止することで、1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ライン上に停止した図柄の組合せなどにより、入賞が発生し得る。
スロットマシンにおける遊技状態には、例えばレギュラーボーナス、ビッグボーナス、通常遊技状態がある。レギュラーボーナスの遊技状態では、例えばJAC、チェリー、スイカ及びベルなどの小役が、入賞となる役として定められており、内部抽選での抽選対象とされる。ビッグボーナスでは、所定の小役ゲームにおいて、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、レギュラーボーナス(あるいはJACIN)などの特別役が、入賞となる役として定められており、各小役ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。通常遊技状態では、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、リプレイなどの再遊技役、ビッグボーナス、レギュラーボーナスなどの特別役が、入賞となる役として予め定められており、各ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。
通常遊技状態においてビッグボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスでは、小役ゲームと称される所定のゲームを行うことができる。ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数(例えば最大360枚)以上となった場合に終了する。通常遊技状態やビッグボーナス中の小役ゲームにおいてレギュラーボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲーム消化した場合と、8ゲーム入賞(役の種類はいずれでもよい)した場合のいずれか早いほうで終了する。通常遊技状態時のレギュラーボーナスでは、遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となったときに、レギュラーボーナスを終了させるようにしてもよい。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となった場合は、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。なお、スロットマシンは、景品遊技媒体となるメダルを直接に付与するものであってもよいし、景品遊技媒体となるメダルの枚数に対応した得点を付与するものであってもよい。
スロットマシンでは、遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に移行している場合に、通常遊技状態よりも多くのメダルを遊技者が獲得でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、特別遊技状態はレギュラーボーナスやビッグボーナスなどに限らず、通常遊技状態に比べて遊技者が多くのメダルを獲得することが期待でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であればよい。このような通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態としては、例えば、リールの導出条件(例えば停止順や停止タイミング)が満たされることを条件に発生する報知対象入賞の導出条件を満たす操作手順が報知されるアシストタイム(AT)や、少なくともいずれか1つのリールの引込範囲を制限することで、ストップスイッチが操作された際に表示されている図柄が停止しやすいように制御し、遊技者が目押しを行うことで入賞図柄の組合せを導出させることが可能となるチャレンジタイム(CT)、特定の入賞(例えばリプレイ入賞やシングルボーナス入賞等)の発生が許容される確率が高まる遊技状態(いわゆるリプレイタイムや集中状態)等、さらには、これらを組み合わせた遊技状態などであればよい。
こうしたスロットマシンにおいて遊技媒体として用いられるメダルや、その枚数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらのメダルや得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、スロットマシンで再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
また、スロットマシンにおいて付与可能となる遊技価値は、景品遊技媒体となるメダルの付与や得点の付与に限定されず、例えばレギュラーボーナスやビッグボーナスや他の特別遊技状態に制御すること、特別遊技状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「25」)よりも多い第1回数(例えば「50」)となることといった、遊技者にとって有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
例えばスロットマシンの前面扉には、各種の演出画像を表示可能な画像表示装置が設けられている。また、スロットマシンの上部左右には、効果音を出力する2つのスピーカが設けられている。その他、スロットマシンの前面扉における所定位置には、遊技効果ランプが設けられている。こうしたスロットマシンが備える画像表示装置やスピーカ、遊技効果ランプなどによる演出動作には、例えば遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に移行することといった、所定の遊技価値が付与される可能性を予告する予告演出が含まれていればよい。スロットマシンが備える演出制御用マイクロコンピュータのCPUは、例えば図柄の可変表示が開始されるときなどに、内部抽選の結果に基づいて、予告演出を実行するか否かと、実行する場合における予告演出の態様を決定する。このときには、予め用意された予告決定用データと、演出制御用マイクロコンピュータの乱数回路などから抽出した予告決定用の乱数値を示す数値データとを用いて、抽出した乱数値と予告演出の有無や演出態様に割り当てられた予告決定値とを比較し、乱数値と合致する決定値や乱数値が含まれる決定値範囲に対応して、予告なし、あるいは予告演出の態様を決定すればよい。
こうしたスロットマシンにおいて実行可能な予告演出として、上記実施の形態における「背景予告」となる表示予告演出などが含まれていればよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、「背景予告」となる表示予告演出などの所定演出を実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機1といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
5H … 始動入賞記憶表示エリア
5L、5C、5R … 図柄表示エリア
6A … 普通入賞球装置
6B … 普通可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 中継基板
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … カウントスイッチ
25A、25B、25C … 保留表示器
31A … スティックコントローラ
31B … プッシュボタン
35A … コントローラセンサユニット
35B … プッシュセンサ
41 … 通過ゲート
81、82 … ソレノイド
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
110 … スイッチ回路
111 … ソレノイド回路
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部
127 … 演出用役物
128 … 可動部材用モータ

Claims (1)

  1. 可変表示を行う遊技機であって、
    所定の画像を表示する画像表示装置と、
    前記画像表示装置に表示する背景として所定の背景画像を可変表示毎に区切らず連続して移動表示する背景画像表示手段と、
    予告画像を前記背景画像の特定部分に表示するか否かを、予め定められた予告決定割合に基づいて決定する予告画像決定手段と、
    前記予告画像決定手段の決定結果に基づいて前記予告画像を前記背景画像表示手段によって移動表示される前記特定部分に表示する予告画像表示手段と、を備え、
    前記特定部分は、前記背景画像に複数設けられた第一特定部分と、前記背景画像に複数設けられた第二特定部分と、を含み
    前記予告画像決定手段は、前記背景画像に設けられた複数の前記第一特定部分又は複数の前記第二特定部分それぞれにおいて、複数のうちいずれの特定部分が表示されるときであっても、前記予告画像を当該特定部分に表示するか否かを、前記予告決定割合に基づいて決定し、
    前記第一特定部分と前記第二特定部分とで表示される予告画像の組合せに応じて、信頼度が異なる、
    ことを特徴とする遊技機。
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