JP2013182891A - Led照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】放熱部によるLEDの放熱を向上させ、放熱部の放熱効果を維持した構造のLED照明装置を提供したい。
【解決手段】LED照明装置は、フィン部を有する放熱部と、LED(発光ダイオード)を搭載し、前記放熱部に取り付けられたLED基板と、を備え、前記放熱部の重さ(g)と消費電力(W)との比(g/W)が、2.8以上6.0以下であり、LED照明装置のLED温度を100度以下にできかつ器具適合率を維持できる。
【選択図】図19

Description

この発明は、LED電球等のLED照明装置に関するものであり、例えば、E17口金を持った小型電球やミニクリプトン電球に関する。
従来のLED電球は、LEDからの放熱のために放熱フィンを有する放熱部を設けている。
国際公開第WO2010/089397号パンフレット
放熱部によるLEDの放熱を向上させたLED照明装置を提供したい。
また、放熱部の放熱効果を維持した構造のLED照明装置を提供したい。
この発明に係るLED照明装置は、
フィン部を有する放熱部と、LED(発光ダイオード)を搭載し、前記放熱部に取り付けられたLED基板と、を備え、前記放熱部の重さ(g)と消費電力(W)との比(g/W)が、2.8以上6.0以下であることを特徴とする。
この発明では、放熱部の重さと消費電力との比(重さg/電力W)を、2.8以上6.0以下にすることで、LED温度を100度以下にできかつ器具適合率が維持できることができる。
実施の形態1のLED照明装置100の正面図である。 実施の形態1のLED照明装置100の右側面図である。 実施の形態1のLED照明装置100の左側面図である。 実施の形態1のLED照明装置100の背面図である。 実施の形態1のLED照明装置100の平面図である。 実施の形態1のLED照明装置100の底面図である。 実施の形態1のLED照明装置100の平面方向からの斜視図である。 実施の形態1のLED照明装置100の底面方向からの斜視図である。 実施の形態1のLED照明装置100の分解斜視図である。 実施の形態1のLED照明装置100のトップカバー10を取り除いた底面図である。 実施の形態1のLED照明装置100の正面図のAA断面図である。 実施の形態1のLED照明装置100のAA断面図の下部拡大図である。 実施の形態1のLED照明装置100の右側面図のBB断面図である。 実施の形態1のLED照明装置100のBB断面図の右下部拡大図である。 実施の形態1のLED照明装置100の平面図のCC断面図である。 実施の形態1のLED照明装置100のCC断面図の右下部拡大図である。 実施の形態1の放熱部40の四面図である。 実施の形態1の放熱部40の斜視図である。 実施の形態1のLED照明装置100の放熱部40と消費電力とLED温度との関係図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1のLED照明装置100の正面図である。
図2は、実施の形態1のLED照明装置100の右側面図である。
図3は、実施の形態1のLED照明装置100の左側面図である。
図4は、実施の形態1のLED照明装置100の背面図である。
図5は、実施の形態1のLED照明装置100の平面図である。
図6は、実施の形態1のLED照明装置100の底面図である。
図7は、実施の形態1のLED照明装置100の平面方向からの斜視図である。
図8は、実施の形態1のLED照明装置100の底面方向からの斜視図である。
LED照明装置100は、例えば、E17口金を持ったミニクリプトン電球である。
図1〜図4は、口金80を除き、同一の内容の図面である。すなわち、LED照明装置100の4方向からの形状や外観が同一である。
LED照明装置100は、平面視で円形をしており、全体として、口金80に向かってくびれた茄子形の回転体をしている。
以下、半径、直径、円弧、外周、内周という場合は、LED照明装置100の中央にある上下方向の回転軸を中心にした円の半径、直径、円弧、あるいは、回転軸を中心線にした回転面の外周、内周を意味する。
LED照明装置100の下部は、球状になっており、口金80に向かって、最大外径の部分から次第に径が小さくなっている。
LED照明装置100は、従来の市販されているフィラメントを用いたミニクリプトン電球の形状と同じ形状あるいはほぼ同じ形状をしており、従来の市販されているミニクリプトン電球の代わりに用いることができる。
LED照明装置100は、電球型の発光ダイオードランプである。
ランプのサイドに、4個の放熱フィン(張出部42、フィン部43)が口金80の下部近傍からトップカバー10までほぼ一定の幅で縦に形成されている。
ランプの発光方向(図1において下方向)には、1個の半球状のトップカバー10が放熱フィン(張出部42)の下部に固定されている。
4個の放熱フィンの下部(張出部42)の間には、トップカバー10と隣り合って4個のサイドカバー30が固定されている。
トップカバー10とサイドカバー30の内部には発光ダイオード(LED)を搭載したLED基板がある。
4個の放熱フィンの下部(張出部42)と1個のトップカバー10と4個のサイドカバー30とにより球状の外形を形成している。
4個の放熱フィンの上部(フィン部43)の内側には、点灯回路基板を収容した筒状の収容ハウジング57が固定されている。
図9は、実施の形態1のLED照明装置100の分解斜視図である。
図10は、実施の形態1のLED照明装置100のトップカバー10を取り除いた底面図である。
図11は、実施の形態1のLED照明装置100の正面図のAA断面図である。
図12は、実施の形態1のLED照明装置100のAA断面図の下部拡大図である。
図13は、実施の形態1のLED照明装置100の右側面図のBB断面図である。
図14は、実施の形態1のLED照明装置100のBB断面図の右下部拡大図である。
図15は、実施の形態1のLED照明装置100の平面図のCC断面図である。
図16は、実施の形態1のLED照明装置100のCC断面図の右下部拡大図である。
図17は、実施の形態1の放熱部40の正面図と平面図と底面図とAA断面図である。右側面図と左側面図と背面図は、正面図と同じなので省略している。
図18は、実施の形態1の放熱部40の四方向からの斜視図である。
放熱部40の説明(主として、図1、図9、図12、図17、図18)*****
LED照明装置100は、放熱部40を有している。放熱部40は、アルミニウムであり、ダイキャスト製法により製造する。
放熱部40は、胴部41と張出部42とフィン部43を有している。
胴部41は、上下方向(高さ方向)と半径方向とに厚みのある塊状のアルミニウム塊である。
胴部41は、胴部41は張出部42を除いて考えると、概略、四角柱(正四角柱)の外形を呈している。胴部41は、口金80側に上面を有し、口金80と反対側に下面を有している。胴部41は、上面と下面に直交する4つの側面を有している。4つの側面の隣り合う側面も直交している。下面と4との側面は、LED基板配置部となる。隣り合う側面の間からは、半径方向に90度の間隔で所定の幅の張出部42が四方向に張り出している。
胴部41の上面から下面に向かって、先細りしたくり抜き49がある。くり抜き49の形状は、おおむねラッパ型の形をしている。ラッパ型くり抜き49の回転面は、LED照明装置100の中心線すなわち胴部41の上下方向の中心線に近づくように滑らかに膨らんでいる。
このため、逆円錐台のくり抜きをするよりもラッパ型のくり抜きのほうが、胴部41の半径方向(横方向)の肉厚が厚くでき、アルミニウムの使用量を多くすることができる。
このように、胴部41は張出部42を除いて考えると、全体として環状をしているが、外形は四角柱であり、内部の形は、胴部41の上下方向の中心線をとおる断面が中心線側に膨らんだ弧状の内周面44(内周回転面)を有している。弧状の内周面44は、例えば、円弧または放物線又は楕円孤又はこれらを組合せた曲線をLED照明装置100の中心線すなわち胴部41の中心線を中心にして回転させた回転面である。
くり抜き49の先端には、くり抜き49の空間を閉じるストッパ48が形成されている。
ストッパ48の中央には、楕円形又は長穴の貫通孔45がある。
胴部41の4箇所の張出部42の下方には、下面から断面が外周方向に向かってL字状に折れ曲がったコーナー爪部46が形成されている。コーナー爪部46は、胴部41の下面の4箇所のコーナーの下部にあり、張出部42の下端外周より半径方向内側にある。
コーナー爪部46のL字状に折れ曲がった先の外周面は、外側に膨らんだ球面になっており、トップカバー10の内面のへこんだ球面と一致するように形成されている。
L字状に折れ曲がったコーナー爪部46と胴部41の下面とにより、コ字状のくさび受け入れ部を提供する。
胴部41の側面の上端部からは、胴部41の上面から上に向かって凸状の凸部47が形成されている。
張出部42とフィン部43との説明(主として、図1、図9、図16、図17、図18)*****
胴部41は、隣り合う2つの側面が直交する4箇所のコーナーに張出部42を有している。張出部42は、半径方向に凸状に突き出ている。
張出部42の凸状に突き出ている外周面の円弧長はL2である。
張出部42の下部にあるコーナー爪部46のL字状に折れ曲がった先端の外周面の円弧長もL2である。
張出部42は、LED照明装置100の外周となる外周囲部の一部を形成する。隣り合う張出部42の奥間に胴部41の側面がありLED基板が配置される。胴部41の側面と張出部42の側面とのなす角度は、135度である。張出部42の側面は平行である。
また、胴部41は、4箇所のコーナーから口金80方向に突出したフィン部43を有している。張出部42とフィン部43との外周面は連続した曲面を呈している。張出部42とフィン部43との外周面は、LED照明装置100の茄子形を形成する外周面である。張出部42とフィン部43との外周面は、LED照明装置100の高さ方向(上下方向)に応じて半径が滑らかに変化した回転面である。
フィン部43の内周面は、LED照明装置100の高さ方向(上下方向)に応じて半径が一定の回転面である。
張出部42の外周面は、胴部41の上面付近あるいは胴部41の上下中央付近で最大半径を有し、胴部41の下面に向かうにつれて次第に半径を減少させている。張出部42の外周面が最大半径を有する高さ方向(上下方向)の位置は、サイド基板22のLED23が配置される位置と同じ(ほぼ同じ)であり、サイド基板22のLED23からの放熱性を高めている。
フィン部43の外周面は、張出部42と繋がっている部分が最大半径であり、口金80に向かってほぼ厚さがなくなるように次第に半径を減少させている。
フィン部43の内周面は、胴部41の上面から直立しており、4本のフィン部43により、筒状の空間を提供している。フィン部43の内周面は、半径Rの回転面を有している。
フィン部43の外周面の円弧長と内周面の円弧長とは同じ円弧長L2を有している。
したがって、フィン部43は、左右に外周面と内周面とに直交する2つの側面を有している。フィン部43の2つの側面は平行であり、張出部42の平面と同一平面として繋がっている。
フィン部43と張出部42の横方向断面で扇形にせず、フィン部43の側面と張出部42の側面を平行にしているのは、アルミニウムの使用量を増やすためである。
フィン部43の内周面の直径は、胴部41の上面に開口しているくり抜き49の開口直径と同じ(あるいはほぼ同じ)である。
胴部41も張出部42もフィン部43も、アルミニウムで満たされており、内部に、隙間や空間はなく、アルミニウムの使用量を多くしている。
張出部42とフィン部43は熱フィンを兼ねている。
LED基板20の説明(主として、図9)*****
LED基板20は、1枚のトップ基板21と4枚のサイド基板22を有している。
トップ基板21は、胴部41の下面に固定される。
サイド基板22は、胴部41の側面に固定される。
各基板には、それぞれ3個のLED23(発光ダイオード)がある。
トップ基板21は、胴部41の下面の平面部分の大きさと同じあるいはやや小さい基板であり、角がない略正方形の基板である。トップ基板21の3箇所のコーナーにLED23を配置し、1箇所のコーナーに直流電線92を接合する電源端子を配置している。トップ基板21の中央には、貫通孔45と同じサイズの楕円形又は長穴の基板穴25がある。
トップ基板21は、胴部41の下面とトップカバー10とサイドカバー30の下部とで仕切られた空間に配置される。
サイド基板22は、胴部41の側面の平面部分の大きさと同じあるいはやや小さい横長長方形の基板である。サイド基板22は、上側に3個のLEDを横1列に固定し、下側に電源端子を配置している。3個のLEDを横1列に配置することにより、横方向に1個又は2個配置した時に比べて、張出部42に近い位置にLEDを配置する。こうして、張出部42により生じる縦方向の暗部を減少させることができる。張出部42により生じる縦方向の暗部を減少させるためには、少なくとも2個のLEDをできるだけ距離を離して張出部42に近づけて配置することが望ましい。
LED照明装置100は、サイド基板22により四方サイドを照らすので、トップ基板21だけの場合に比べて、サイド方向への配光が格段に向上する。
サイド基板22は、胴部41の側面と張出部42の側面とサイドカバー30とで仕切られた空間に配置される。
サイドカバー30の説明(主として、図16)*****
サイドカバー30は、中心角が90度の回転面を有し、球面状の外周面を有している。
サイドカバー30は、透明である。又は、透光性がある。
サイドカバー30は、ポリカーボネイト等の絶縁材で製造される。
サイドカバー30の左右両側の側面は、張出部42の側面に隙間なく接触する平面である。サイドカバー30の外周面と張出部42の外周面とは同一球面になるように連続しており、サイドカバー30と胴部41の外周面は全体として球状の曲面を提供する。
サイドカバー30の上部の両側には1対の上係合部31がある。上係合部31は、胴部41の凸部47と嵌め合わされるように下側にへこんだ凹形溝部を有している。
サイドカバー30の下部の両側には1対の下係合部32がある。下係合部32は、胴部41の側面下端部で下面に引っかかるように外周面から内周方向に折れ曲がって形成されている。下係合部32の内面が下面に接触してひっかけられる。下係合部32の外面には凸状に下方に突出した凸部がある。
トップカバー10の説明(主として、図12)*****
トップカバー10は、半球形状をしている。あるいは、半球形状よりも深みのない球面形状をしている。トップカバー10の外周は円形である。
トップカバー10は、透明である。又は、透光性がある。
トップカバー10は、ポリカーボネイト等の絶縁材で製造される。
トップカバー10の外周縁部には、4個のコーナー爪部46に対応して4個のコーナー固定部11がある。コーナー固定部11は、トップカバー10の外周縁部の内側から内部方向に延びたくさびを有している。
コーナー固定部11のくさびは、外側にL字状に折れ曲がったコーナー爪部46に下方から嵌めこまれる。
L字状のコーナー爪部46の先端の球面は上方に行くにしたがって中心線からの距離が大きくなるので、L字状のコーナー爪部46の先端は、斜面を提供していることになる。
コーナー固定部11のくさびは、L字状のコーナー爪部46の球面(斜面)を下方から上方への圧力により滑りながらL字状のコーナー爪部46の球面(斜面)の先端に達し、その後、L字状のコーナー爪部46の内側にはめ込まれる。
コーナー固定部11のくさびが、L字状に折れ曲がったコーナー爪部46と胴部41の下面とにより形成されたコ字状のくさび受け入れ部に90度の間隔をおいて4か所ではまり込むことにより、トップカバー10が胴部41(放熱部40)に固定される。
トップカバー10のコーナー固定部11の間の外周縁部には、保持部12がある。保持部12は、トップカバー10の外周縁部の内側から上方向に垂直に延びた弧状面を有している。保持部12の弧状面は、下係合部32の外面にある凸部の外側の外周面と接触する。保持部12は、下係合部32の内面が胴部41の下面に接触して固定されるように、下係合部32の外面の位置を下から上に向けて固定する。
サイドカバー30は、上部では上係合部31の凹形溝部が凸部47にはめ込まれており、下部ではトップカバー10により下係合部32の外面にある凸部の外側が保持部12により下から押さえられて保持される。こうして、トップカバー10のコーナー固定部11によるはめ込みによりサイドカバー30が放熱部40に固定され放熱部40から外れなくなる。
サイドカバー30の上下は、胴部41の上端部とトップカバー10とにより保持され、サイドカバー30の両サイドは張出部42の側面により保持される。
トップカバー10とサイドカバー30と張出部42の外周面は連続しており、トップカバー10とサイドカバー30と胴部41の外周面は全体として球状の曲面を提供する。
収容ハウジング57の説明(主として、図9)*****
収容ハウジング57は、点灯回路基板60を収容している。収容ハウジング57は、下部ハウジング50と上部ハウジング70とを有している。
点灯回路基板60への断熱効果を高めるため、放熱部40と収容ハウジング57との接触面積はできるだけ少ないほうがよい。このため、収容ハウジングは、4本のフィン部43によってのみ固定される。
下部ハウジング50の説明(主として、図9)*****
下部ハウジング50は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)やプラスチック樹脂などの絶縁材で製造される。
下部ハウジング50は、下に向かって狭くなった円錐形状あるいはラッパ形状あるいは上戸形状の絞り部51を有している。絞り部51の外周面は、胴部41の内周面44と接触していない。胴部41と内周面44の間には360度方向において外部に通じる空間がある。胴部41と内周面44との距離は回転面全体において一定以上あり、両者管には隙間がある。その理由は、LEDからの胴部41の熱が下部ハウジング50に伝わらないようにするためである。胴部41と内周面44とを非接触にすれば断熱効果が高まり、下部ハウジング50の上部にある点灯回路基板60に対する熱の影響を減少させることができる。
下部ハウジング50は、絞り部51の上部に下筒部53とスライド凹部54とが交互に形成された環状上部を有している。
下筒部53の外周半径は、半径Rよりも大きい。
スライド凹部54の外周半径は半径Rであり、フィン部43の内周面の半径Rと同じである。
スライド凹部54は、フィン部43に位置に対応して90度間隔で配置され4箇所ある。
スライド凹部54と下筒部53との半径方向の厚さはほぼ同じである。したがって、下部ハウジング50の環状上部の内部空間の横方向断面には、下筒部53の内周面が奥まって広くなる4箇所の奥広部分と、スライド凹部54の内周面が出っ張って狭くなる4箇所の狭部分とがある。
下筒部53の上部からは、挿入片55が突出している。
スライド凹部54の外周の円弧長は、フィン部43の内周面の円弧長L2と同じである。
スライド凹部54の外周半径は下筒部53の外周半径よりも小さく、スライド凹部54は両側の下筒部53よりもへこんだ回転面を提供している。
したがって、スライド凹部54は、フィン部43の内周面を半径方向において隙間なくおよび周方向において隙間なく上下方向にスライドすることができる。
下筒部53は、フィン部43の間にあるので、フィン部43の上下スライドを邪魔することはない。
下部ハウジング50は、絞り部51の下部の底面から絞り部の底面の面積よりも小さい断面積を持つ配線管52を突き出している。配線管52は、点灯回路基板60からの直流電線92を通過させるためにある。配線管52の断面外形は貫通孔45の楕円又は長穴の形と同一であり、配線管52は、貫通孔45に隙間なく嵌め込まれて貫通孔45と基板穴25とを貫通する。こうして、直流電線92を絶縁状態でトップ基板21の下面まで配線することができる。
下部ハウジング50の絞り部51の底面は、胴部41のストッパ48の周囲にあるストッパ48に当たる。ストッパ48により、下部ハウジング50の下方向へスライドが制限され、下部ハウジング50の位置決めがなされる。下部ハウジング50の絞り部51の底面がストッパ48により位置決めされた状態で、下部ハウジング50の絞り部51の外周面と胴部41の内周面44との間には隙間がある。また、その隙間の上部は、外気と連通しており外気との対流が可能である。すなわち、下部ハウジング50の絞り部51の深さ位置は、隙間が生じるように、設計する。
上部ハウジング70の説明(主として、図9)*****
上部ハウジング70は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)やプラスチック樹脂などの絶縁材で製造される。
上部ハウジング70は、全体としては筒状であるが、途中で円錐状に径が小さくなっている。上部ハウジング70は、あたかも、中空のボルト状の形状を有している。
上部ハウジング70は、螺旋状のネジ山が切られたネジ部71を上部から突き出している。ネジ部71は、口金80の内側にねじ込まれる。
上部ハウジング70は、上筒部73とフィン受け凹部74とが交互に形成された環状部を有している。
上筒部73の外周半径は、半径Rよりも大きい。
フィン受け凹部74の外周半径は、フィン部43の内周面の半径Rと同じである。
フィン受け凹部74は、フィン部43に位置に対応して90度間隔で配置され4箇所ある。
上筒部73とフィン受け凹部74との半径方向の厚さはほぼ同じである。したがって、上部ハウジング70の環状部の内部空間は、上筒部73の内周面が奥まって広くなる4箇所の奥広部分と、フィン受け凹部74の内周面が出っ張って狭くなる4箇所の狭部分とがある。
下筒部53の上部から突出した挿入片55は、上筒部73の内周面に挿入される。こうして、スライド凹部54とフィン受け凹部74が連続し、スライド凹部54とフィン受け凹部74とが同一面に配置される。
フィン受け凹部74の外周の長さは、フィン部43の内周面の円弧長L2と同じである。
フィン受け凹部74の外周半径は上筒部73の外周半径よりも小さく、フィン受け凹部74は両側の上筒部73よりもへこんだ回転面を呈している。
したがって、フィン受け凹部74は、フィン部43の内周面を下方向にスライドすることができる。
上筒部73は、フィン部43の間にあるので、フィン部43の上へのスライドを邪魔することはない。
上筒部73の下部にはフィン固定部75がある。フィン固定部75は、フィン部43の固定爪91を嵌め込む構造になっている。フィン部43の上へのスライドによりフィン固定部75が固定爪91を嵌め込むと、逆方向にスライドすることはできない。
このように、上部ハウジング70は、フィン部43で囲まれた空間にフィン部43により固定される。
点灯回路基板60の説明(主として、図9、図11、図13)*****
点灯回路基板60は、交流電源入力し、高周波に変換してから直流電流を生成して出力する。
点灯回路基板60は、上下方向に細長い四角形の基板61を有している。基板61の上部と下部は台形状にカットされている。基板61の上部と下部の幅を小さくして、下部ハウジング50の絞り部51やねじ部81の狭い空間に入り込めるようにしており、基板61の面積をできるだけ大きくしている。
基板61の上下中央付近に一次回路67があり、一次回路67の上部に二次回路68があり、一次回路67の下部に二次回路69がある。二次回路が二か所に分離されている理由は、アルミ電解コンデンサ62の配置を最上部に配置するようにしたからである。
一次回路67は、電源端子65とフィルムコンデンサ63を有している。基板61の上下中央付近の左右両側に電源端子65がある。電源端子65は、口金80からの交流電線66を接続する。電源端子65の隣にはフィルムコンデンサ63が横方向に取り付けられている。
二次回路68は、アルミ電解コンデンサ62を有している。アルミ電解コンデンサ62のリード線は、L字に曲げたれて基板61の上端部に接合されている。アルミ電解コンデンサ62の胴体は、基板61の上端よりも上の空間に配置され、ネジ部71の内部にまで達している。ネジ部71の高さをアルミ電解コンデンサ62の胴体の高さよりも上にすれば、ネジ部71によりアルミ電解コンデンサ62は口金80から絶縁されることになる。
二次回路69は、コイル64を有している。基板61には、一次回路67を通過して二次回路68と二次回路69とを連結する信号線のパターン回路が存在する。
基板61の背面には定電流回路が設けられ、基板61の下部から直流電線92が配線管52に向かって下方に伸びている。
基板61は、背の高い部品を片側面にまとめており、中心線よりも半径方向に偏って配置される。
基板61の左右の長辺は、2箇所の奥広部分に配置され、基板61の片側面に配置された背の高い部品の角が他の2箇所の奥広部分に配置される。こうして、せまい空間を有効利用している。
上部ハウジング70がフィン部43で囲まれた空間にフィン部43により固定されるので、点灯回路基板60も上部ハウジング70の絶縁樹脂に囲まれてフィン部43で囲まれた空間に配置されることになる。
「放熱部の重さ/消費電力」と「LED温度」との関係*****
図19は、実施の形態1のLED照明装置100の放熱部40の重さとLED照明装置100の消費電力とLED温度との関係との図である。
図19の横軸は、放熱部40の重さと消費電力との比(重さg/電力W)である。
図19の縦軸は、LED基板20のLED温度(摂氏)である。
測定条件は以下のとおりである。
LED温度は、トップ基板21のLEDとサイド基板22のLEDの温度の高い方を測定する。
LED温度は、カソード側の半田面の温度を測定する。
点灯方向は口金80を天井方向にする。
LED照明装置100を、100V、50/60Hzで点灯させる。
LED照明装置100を単体で点灯し、室温25℃で測定する。
LED温度の目標値は以下のとおりである。
LEDの熱劣化による明るさ低下を抑制するため、ランプ内のLED温度は100℃以下であることが必要である。
なお、通常LEDランプは光を放射する方向が解放された器具に装着されて点灯されるが、屋外や浴室で使用される場合等ランプカバーで覆われ密閉された場合、さらに温度条件が厳しくなる。このようなケ−スでは上記測定条件においてLED温度が95℃以下になることが望ましい。
図19に示すとおり、放熱部40の重さと消費電力との比が大きくなると、LED温度は低下する。
放熱部40の重さと消費電力との比が約2.6の時、LED温度は、約102度である。
放熱部40の重さと消費電力との比が約3.0の時、LED温度は、約98度である。
放熱部40の重さと消費電力との比が約3.9の時、LED温度は、約94度である。
放熱部40の重さと消費電力との比が約6.0の時、LED温度は、約90度である。
放熱部40の重さと消費電力との比が約7.6の時、LED温度は、約88度である。
放熱部40の重さと消費電力との比が約9.3の時、LED温度は、約87度である。
放熱部40の重さと消費電力との比が6程度までは、前述したLED照明装置100の外観を変えずにアルミニウムの金属部分を追加して測定が可能である。しかし、放熱部40の重さと消費電力との比が6程度以上になるとLED照明装置100の外観の変更があり、口金付近のくびれ部が太くなっていき、器具適合率(器具に装着しにくい)という面で劣ることになる。
以上の結果、放熱部40の重さと消費電力との比(重さg/電力W)を、2.8以上6.0以下にすれば、LED温度を100度以下にできかつ器具適合率が維持できることになる。
より好適には、LED温度を95度以下にするために、重さg/電力Wを3.4以上6.0以下にするのが好ましい。
また、重量を軽くしてLED温度を95度にするために、重さg/電力Wを3.4以上4.0以下にするのが好ましい。
さらに、LED照明装置100が密閉されて使用される場合を考慮すれば、LED温度を90度以下にするために、重さg/電力Wを6.0にするのがよい。
LED照明装置100の好適な仕様例(主として、図1、図9)*****
LED照明装置100がミニクリプトン電球である場合の、好適な仕様例は以下のとおりである。
LED照明装置100の高さH1=約67mm
LED照明装置100の最大外径L1=34〜36mm
LED照明装置100の定格消費電力=6〜7W
LED照明装置100の重さ=約50g
放熱部40の重さ=18〜25g
胴部41の対向する側面と側面との距離=約24mm
胴部41の高さ(胴部41の側面の高さ)H2=約13〜15mm 胴部41の側面の幅(張出部42を除く)L3=約14〜15.5mm
胴部41の側面から張出部42の半径方向の張出最大長さ=約5mm
フィン部43の内周面半径R=約11mm
フィン部43の外周面円弧長L2=フィン部43の内周面円弧長L2=6〜7mm
フィン部43の胴部41の上面からの高さH3=約20〜23mm
フィン部43の付け根の半径方向の長さ=約7mm
トップ基板21の数=1基板
トップ基板21のLED個数=3個
サイド基板22の数=4基板
サイド基板22のLED個数=3個
LEDの全個数=15個
LED照明装置100(とくに、放熱部40)の好適な構成比は以下のとおりである。
放熱部40の重さ(18〜25g)とLED照明装置100の重さ(50g)との比は、36%以上50%以下(18/50以上25/50以下)である。この実施の形態では、放熱部40の重さが23.6gがよく、放熱部40とLED照明装置100の重さの比は、47.2%(23.6/50)がよい。
上記LED照明装置100の最大径L1(34〜36mm)と張出部42の外周の円弧長L2(6〜7mm)との比が、4.86以上6.0以下(34/7以上36/6以下)である。
胴部41の側面の幅L3(14〜15.5mm)と張出部42の外周の円弧長L2(6〜7mm)との比は、2.0以上2.58以下(14/7以上15.5/6以下)である。
上記LED照明装置100の高さH1(67mm)と放熱部40の胴部41の高さH2(13〜15mm)との比が、4.47以上5.15以下(67/15以上67/13以下)である。
胴部41の上面からのフィン部43の突出の高さH3(20〜23mm)と放熱部40の胴部41の高さH2(13〜15mm)との比が、1.33以上1.77以下(20/15以上23/13以下)である。
フィン部43の内周面半径が11mmでフィン部43の内周面円弧長L2は6〜7mmであるから、フィン部43の中心角は、31.26度〜36.47度になる。フィン部43の上先端(LED照明装置100のくびれた部分)のLED照明装置100の外周半径(収容ハウジング57の上部ハウジング70の上筒部73の外周半径)も11mmとすると、4個のフィン部43の外周の合計円弧長(L2×4)とフィン部43の先端のLED照明装置100の外周長との比は、約38%(34.7%以上40.5%以下)である。
また、LED照明装置100の最大外径L1が34〜36mmのところで、LED照明装置100の外周は、最大外周長106.76〜113.04mm(34×π〜36×πmm)になるが、4個のフィン部43の外周の合計円弧長(L2×4、6×4〜7×4=24〜28)と最大外周長(106.76〜113.04mm)との比は、約25%(21.2%以上26.2%以下、24/113.04以上28/106.76以下)である。
実施の形態の構成の特徴*****
この実施の形態の特徴は以下のとおりである。
LED照明装置100の放熱部40は、上面と下面と複数の側面とを有する多角柱状の外形を有している。
放熱部40は、上面から下面に向けて先が細くなったくり抜き49を形成した胴部41と、胴部41のコーナーから横方向(半径方向)に張り出した複数の張出部42と、胴部41のコーナーから上方向に角状に突出した複数のフィン部43とを有する。
LED基板20は、複数のLED23(発光ダイオード)を搭載し、放熱部40に取り付けられる。
上記胴部41の内周面は、胴部41の上下方向の中心線を軸とした回転面により形成される。
上記くり抜き49は、胴部41の中心線側に出っ張ったラッパ状のくり抜きである。
上記LED照明装置100は、さらに、点灯回路基板60と、点灯回路基板60を収容した収容ハウジング57を備え、
収容ハウジング57は、胴部41に接触することなく複数のフィン部43により胴部41から離れて胴部41の上空に固定される。
収容ハウジングは、上部ハウジング70と、上部ハウジング70の下部から胴部41に向かって取り付けられた下部ハウジング50とを備え、
下部ハウジング50は、胴部41のくり抜き49の内周面に接触することなく、くり抜き49の空間内に配置されたこと。
上記胴部41は、くり抜き49の先端から下面まで貫通した貫通孔45を有し、
下部ハウジング50は、貫通孔45を貫通し直流電線92を胴部41の下面に引き出す配線管52を有する。
上記収容ハウジングは、筒状の空間に細長の点灯回路基板60を縦にして収容し、
点灯回路基板60は、交流電源を接続した電源端子65と交流を整流する整流回路とを有する一次回路67の上側にアルミ電解コンデンサ62を有する二次回路68を配置し、一次回路67の下側にコイル64を有する二次回路68を配置している。
上記胴部41は、LED基板20として、下面に取り付けられたトップ基板21と、側面に取り付けられたサイド基板22とを有し、サイド基板22は、LEDを横一列に配列している。
上記LED照明装置100は、上面と下面と複数の側面とを有する多角柱状の外形を有する放熱部40と、LED(発光ダイオード)を搭載し、放熱部の下面に取り付けられたトップ基板21と、トップ基板21をカバーしたトップカバー10とを備え、
放熱部40は、下面のコーナーに配置された複数のコーナー爪部46を有し、
トップカバー10は、コーナー爪部46に係合する複数のコーナー固定部11を有する。
上記LED照明装置100は、さらに、
LED23を搭載し、放熱部40の側面に取り付けられたサイド基板22と、
サイド基板22をカバーしたサイドカバー30と
を備え、
放熱部40は、側面の上部に配置された凸部47を有し、
トップカバー10は、外縁に保持部12を有し、
サイドカバー30は、凸部47に係合する上係合部31を上部に有し、保持部12により側面の下端部から外れないように保持される下係合部32を有する。
トップカバー10は、半球状の形状をしており、
複数のコーナー固定部11は、半球状の形状の外周縁部に形成され、
保持部12は、隣り合う2個のコーナー固定部11の間の弧状の外周縁部を有し、
下係合部32は、隣り合う2個のコーナー爪部46の間において、弧状の外周縁部に係合するように形成されている。
トップカバー10のコーナー固定部11は、放熱部40のコーナー爪部46に下部からはめ込まれ、
コーナー固定部11とコーナー爪部46とのはめ込みにより、トップカバー10が放熱部40に固定されるとともに、トップカバー10の保持部12がサイドカバー30の下係合部32を保持する状態になりサイドカバー30が放熱部40に固定される。
放熱部40のコーナー爪部46は、先端の外周面が球面のL字状の形状をしており、
トップカバー10のコーナー固定部11は、L字状のコーナー爪部46の球面を下方から上方へ滑りながらL字状のコーナー爪部46の内側にはめ込まれるくさびを有する。
放熱部40は、サイドカバー30の間に複数の張出部42を有し、
放熱部40のコーナー爪部46は、張出部42の下端の外周より内側の放熱部40の下面に形成され、
トップカバー10の外周面と複数の張出部42の外周面と複数のサイドカバー30の外周面とにより、切れ目のない球状の外形を形成する。
なお、LED照明装置100の放熱部40が四角柱の場合を示したが、多角柱であればよい。ただし、三角柱の場合は配光角度により暗部が生じる可能性がある。また、五角柱以上では、構造が複雑になり部品点数が増える。よって、四角柱が望ましい。
また、胴部41は、側面が上面と下面に対して直交していなくてもよく、数度の範囲で傾斜していてもかまわない。例えば、真横よりも斜め下に配光を高めたい場合は、側面を斜め下向きにすればよい。また、真横よりも斜め上に配光を高めたい場合は、側面を斜め上向きにすればよい。
また、上部、下部、上方向、下方向という用語は、図面に図示した構成を理解しやすくするために用いたものであり、相対的位置や相対的方向を意味しており、重力方向を意味しない。例えば、前記図面の内容が逆さに図示されている場合は、上部、下部、上方向、下方向という用語の意味は反対になる。
上記実施の形態で示した値は、各値の±10%(望ましくは±5%、さらに望ましくは±2%)の範囲で変化しても、各値と同じ効果あるいは類似の効果を奏する。
10 トップカバー、11 コーナー固定部、12 保持部、20 LED基板、21 トップ基板、22 サイド基板、23 LED、25 基板穴、30 サイドカバー、31 上係合部、32 下係合部、40 放熱部、41 胴部、42 張出部、43 フィン部、44 内周面、45 貫通孔、46 コーナー爪部、47 凸部、48 ストッパ、49 くり抜き、50 下部ハウジング、51 絞り部、52 配線管、53 下筒部、54 スライド凹部、55 挿入片、57 収容ハウジング、60 点灯回路基板、61 基板、62 アルミ電解コンデンサ、63 フィルムコンデンサ、64 コイル、65 電源端子、66 交流電線、67 一次回路、68 二次回路、69 二次回路、70 上部ハウジング、71 ネジ部、73 上筒部、74 フィン受け凹部、75 フィン固定部、80 口金、91 固定爪、92 直流電線、100 LED照明装置。

Claims (4)

  1. フィン部を有する放熱部と、LED(発光ダイオード)を搭載し、前記放熱部に取り付けられたLED基板と、を備え、前記放熱部の重さ(g)と消費電力(W)との比(g/W)が、2.8以上6.0以下であることを特徴とするLED照明装置。
  2. 前記放熱部の重さ(g)と消費電力(W)との比(g/W)が、3.4以上6.0以下であることを特徴とする請求項1記載のLED照明装置。
  3. 前記放熱部の重さ(g)と消費電力(W)との比(g/W)が、3.4以上4.0以下であることを特徴とする請求項2記載のLED照明装置。
  4. 前記放熱部の重さ(g)と消費電力(W)との比(g/W)が、6.0であることを特徴とする請求項2記載のLED照明装置。
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