JP2013182838A - 照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水中の被照射物に光を照射しても、水中の被照射物の色合いを陸上と同様の自然な色合いにすることができる照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置1は、主照明用白色LED5と、主照明用白色LED5が発光する光より色温度が低い光を発光する色調整用白色LED6と、2つの白色LED5,6からの光を制御する制御部9とを備え、色調整用白色LED6からの光は、CIE色度図において、主照明用白色LED5からの光の色度座標(x,y)と、主照明用白色LED5からの光の分光分布及び照明装置1からの水中距離に対応した水中の分光透過率分布から得られる色度座標(x,y)とを通る直線近傍で、主照明用白色LED5の色度座標(x,y)を基準としてxが増加する方向の色度座標(x,y)の色度を有する。
【選択図】 図10

Description

本発明は、照明装置に関する。
照明装置からの光を水中の被照射物に照射し、被照射物の観察を行う際、或いは水中スチルカメラや水中ビデオカメラ等の撮影装置を用いて被照射物の水中撮影を行う際、水中では光の減衰が大きく、また水中での光の透過率が波長ごとに異なるので、水中の被照射物の色彩は陸上と異なって認識される。
水中の光は、水中の分光透過率分布において、橙色から赤色までの波長に対応する範囲では、他の波長の範囲と比較して、透過率が小さくなるという性質を有するので、水中の被照射物は地上の被照射物よりも青く認識される。
そこで、従来より、照明装置からの光を水中の被照射物に照射して水中撮影を行う場合、被照射物の色合いを陸上と同様の色合いにするため、撮影された被照射物の画像に対して画像処理が行われている。また、色補正用フィルタを照明装置又は撮影装置に装着することも行われている(特許文献1参照)。
特開2000−244806号公報
しかしながら、特許文献1記載の色補正用フィルタを装着する撮影装置では、照明装置から被照射物に照射されて撮影装置に到達した光が色補正用フィルタで減光されるので、照明装置からの光を有効に利用することができない。また、色補正用フィルタによる色補正は一通りに限られるので、水中の被照射物から照明装置までの距離に応じた色補正を行うことが困難である。
このため、照明装置からの光を水中の被照射物に照射して水中撮影を行う場合、被照射物の色合いを陸上と同様の色合いにすることは難しいという不都合が生じる。
本発明は、かかる不都合を解消して、水中の被照射物に光を照射しても、被照射物の色合いを陸上と同様の自然な色合いにすることができる照明装置を提供することを目的とする。
本発明の照明装置は、少なくとも一つの主照明用白色LEDと、該少なくとも一つの主照明用白色LEDが発光する光より色温度が低い光を発光する少なくとも一つの色調整用白色LEDと、該少なくとも一つの主照明用白色LED及び該少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光を制御する制御部とを備える。
少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光は、CIE色度図において、主照明用白色LEDからの光の色度座標(x,y)と、該主照明用白色LEDからの光の分光分布及び該主照明用白色LEDからの水中距離に対応した水中の分光透過率分布から得られる色度座標(x,y)とを通る直線近傍で、該主照明用白色LEDの色度座標(x,y)を基準としてxが増加する方向の色度座標(x,y)の色度を有し、制御部は、水中透過後の該少なくとも一つの主照明用白色LEDからの光と該少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光との混色により得られる光の色合いを、水中透過前の該少なくとも一つの主照明用白色LEDからの光の色合いに調整することを特徴とする。
異なる色光を有する2種類のLEDからの光の混色により得られる光は、CIE(0:国際照明委員会)色度図上で、一のLEDの色度座標と他のLEDの色度座標とを通る直線上の色度座標の色度を有するという性質がある。
この性質に基づいて、2種類のLEDからの光の混色により得られる光を、水中においても陸上と同様の主照明用白色LEDからの光の色合いに調整するため、主照明用白色LEDと、次のようにして白色の色光を照射する色調整用白色LEDとを選択することができる。
まず、少なくとも一つの主照明用白色LEDからの光の分光分布から三刺激値を算出し、算出された三刺激値からCIE色度図上での主照明用白色LEDからの光の色度座標(x,y)を算出する。
次に、少なくとも一つの主照明用白色LEDからの光の分光分布と、主照明用白色LEDからの水中距離に対応した水中の分光透過率分布とから、水中での三刺激値を算出し、算出された水中での三刺激値からCIE色度図上での水中での主照明用白色LEDからの光の色度座標(x,y)を算出する。
ここで、水中での主照明用白色LEDの色度座標(x,y)は、一定の水中距離では、CIE色度図において主照明用白色LEDの色度座標(x,y)を通る同一直線上を移動するという性質を有する。
そして、水中を透過する主照明用白色LEDからの光は、水中透過距離が長くなるほど、色温度が高くなる。
そこで、CIE色度図上で、主照明用白色LEDの色度座標(x,y)と、水中での主照明用白色LEDの色度座標(x,y)とを通る直線近傍において、主照明用白色LEDの色度座標(x,y)を基準として、xが増加する方向の色度座標(x,y)の色度を有し、且つ主照明用白色LEDの光よりも色温度が低い光を、少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光として選択する。
水中において、少なくとも一つの主照明用白色LEDからの光と、少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光との混色により得られる光は、CIE色度図において、主照明用白色LEDの色度座標(x,y)と、水中での主照明用白色LEDの色度座標(x,y)とを通る直線上の色度座標の色度を有する。
従って、混色により得られる光を、陸上と同様の主照明用白色LEDからの光の色合いに調整することができるので、水中の被照射物に光を照射しても、被照射物の色合いを陸上と同様の自然な色合いにすることができる。
また、本発明の照明装置によれば、水中において、少なくとも一つの主照明用白色LEDからの光と、少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光との混色により得られる光を用いるので、照明装置から照射される光を減光することなく、有効に利用することができる。
また、本発明の照明装置によれば、水中距離に対応した水中の分光透過率を用いることにより、少なくとも一つの主照明用白色LEDからの光と、少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光との混色により得られる光を調整している。従って、制御部は水中距離に応じて2種類のLEDからの光を制御し、混色により得られる光を、陸上と同様の主照明用白色LEDからの光の色合いに確実に調整することができる。
さらに、本発明の照明装置によれば、制御部により少なくとも一つの主照明用白色LED及び少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光を制御するだけで、被照射物の色合いと同様に、自然な色合いにすることができるので、照明装置にフィルタ等の部材を装着する必要がなく、照明装置の部品点数を低減し、照明装置の製造工程における工数も低減し、さらに照明装置の操作も簡素化させることができる。
少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光として、例えば、CIE色度図において、前記主照明用白色LEDの色度座標(x,y)と、該主照明用白色LEDからの光の分光分布及び該主照明用白色LEDからの水中距離に対応した水中の分光透過率分布から得られる色度座標(x,y)とを通る直線近傍で、該主照明用LEDの色度座標(x,y)を基準としてxが増加する方向で、色温度が1800K〜3500Kの範囲内の色度座標である色度を有する光、ピーク波長が580nm以上である光、ドミナント波長が590nmである光等が挙げられる。尚、ドミナント波長が590nmであるとは、ドミナント波長が590nm〜610nmの範囲の波長であることをいう。
本発明の照明装置において、前記制御部は、水中透過後の調整された前記少なくとも一つの主照明用白色LED及び前記少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光量の総和が水中透過前の該少なくとも一つの主照明用白色LEDからの光量となるように、該少なくとも一つの主照明用白色LED及び該少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光を制御することが好ましい。
本発明の照明装置によれば、制御部により、水中透過後の調整された少なくとも一つの主照明用白色LED及び少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光量の総和が水中透過前の少なくとも一つの主照明用白色LEDからの光量と同じになるよう制御されるので、明るさを一定にすることができる。従って、混色により得られる光を、陸上と同様の明るさである主照明用白色LEDからの光の色合いに確実に調整することができる。
本発明の照明装置において、超音波を用いて前記水中距離を測定して距離情報とする距離計と、前記LEDの近傍に、該超音波を送信する送信部及び被照射物からの反射波を受信する受信部とを備え、前記制御部は、該距離計により得られた該距離情報に基づいて、前記少なくとも一つの主照明用白色LED及び前記少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光を制御することが好ましい。
本発明の照明装置によれば、制御部は、照明装置の距離計により得られた距離情報に基づいて、少なくとも一つの主照明用白色LEDからの光と、少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光とを制御するので、少なくとも一つの主照明用白色LEDからの光と少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光との混色により得られる光を、陸上と同様の主照明用白色LEDからの光の色合いに確実に調整することができる。
さらに、本発明の照明装置において、超音波を送信する送信部と、被照射物からの反射波を受信する受信部と、前記水中距離を測定して距離情報とする距離計と、該距離情報を該照明装置に送信する距離情報送信部とを備える撮像装置から距離情報を受信する距離情報受信部を備え、前記制御部は、該距離情報受信部で受信した該距離情報に基づいて、前記少なくとも一つの主照明用白色LED及び前記少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光を制御することも好ましい。
本発明の照明装置によれば、撮像装置により得られた距離情報を受信し、受信した距離情報に基づいて、少なくとも一つの主照明用白色LEDからの光と、少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光とを制御し、2種類のLEDからの光の混色により得られる光を、陸上と同様の主照明用白色LEDからの光の色合いに確実に調整することができる。
本実施形態の照明装置の一構成例を示す斜視図。 図1に示す照明装置の正面図。 図2のIII−III線断面図。 本実施形態の照明装置に用いられる、主照明用白色LEDの分光分布と、色調整用白色LEDの分光分布とを示すグラフ。 本実施形態の照明装置に用いられる主照明用白色LEDに用いられた蛍光体の分光分布を示すグラフ。 本実施形態の照明装置に用いられる色調整用白色LEDに用いられた混合蛍光体にブレンドされた蛍光体の分光分布を示すグラフ。 本実施形態の照明装置に用いられる、主照明用白色LEDの分光分布と、水中4m透過後の主照明用白色LEDの分光分布とを示すグラフ。 水中透過距離と、水中透過後の主照明用白色LEDの色温度との関係を示す図。 光の三刺激値を示すグラフ。 水中透過後の主照明用白色LEDからの光の色度座標の変化を示すCIE色度図。 水中距離と、主照明用白色LEDの光量と色調整用白色LEDの光量との関係を示す図。 本実施形態の照明装置の一構成例を示すブロック図。 変形例の照明装置を示すブロック図。 他の変形例の照明装置を示すブロック図。
次に、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
図1〜図3に示すように、本実施形態の照明装置1は、円筒状の筐体2と、キャップ部材3と、カバー部材4と、主光源としての主照明用白色LED5と、色調整用光源としての色調整用白色LED6と、主照明用白色LED5及び色調整用白色LED6からの光が照射される光学部材7と、主照明用白色LED5及び色調整用白色LED6が支持される基板8と、制御部9と、制御部9に電源を供給するバッテリ10と、ON/OFFスイッチと調整ダイヤルとを兼用するダイヤルスイッチ11とから構成される。
筺体2は、合成樹脂等の材料により、両端側が開放された略々円筒状に形成された部材である。筐体2は、照明装置1からの光が出射する前端側開口部に着脱可能に取り付けられるキャップ部材3と、後端側開口部に着脱可能に取り付けられるカバー部材4とを備える。キャップ部材3及びカバー部材4は、合成樹脂等の材料により、筺体2の外径に略々等しい内径の円環状に形成されている。
キャップ部材3は、光学部材7がその内周面側に嵌め込まれている。キャップ部材3が取り付けられる筐体2の前端側の開口部は、光学部材7により閉蓋される。
カバー部材4は、一端側が開放され、他端側が閉塞されている。カバー部材4は、開放された一端側を前方側となして、筺体2の後端部に突き合わせるようにして、筺体2に取付けられる。
そして、筐体2、キャップ部材3、カバー部材4及び光学部材7のそれぞれの間には、水の浸入を防止するため、シリコンゴム等の弾性を有する図示しないO−リング等の防水機構を備えている。
筐体2内部には、基板8に支持された主照明用白色LED5と色調整用白色LED6とを備える。主照明用白色LED5は、照明装置1の主光源として用いられる。一方、色調整用白色LED6は、色調整用光源として用いられる。
主照明用白色LED5は、ピーク波長450nmの半導体発光素子上に黄色蛍光体を配置した擬似白色LEDである。また、主照明用白色LED5は、黄色蛍光体中の蛍光物質の含有量が調整され、CIE色度図において、相関色温度が2500K〜7000Kで、黒体放射軌跡に対して偏差が−0.02〜0.02の範囲内の色度座標の光を発光するように構成されている。
図4に、主照明用白色LED5の分光分布を実線で示す。また、図5に、主照明用白色LED5に用いた蛍光体の分光分布を示す。主照明用白色LED5は、半導体発光素子の光によって黄色蛍光体で励起されたピーク波長550nmの光(図5)と、半導体発光素子が発光した光とが混色された白色、すなわち、図4の実線で表される光を発光する。
色調整用白色LED6は、ピーク波長450nmの半導体発光素子上に、主照明用白色LED5に用いた黄色蛍光体と、図6に示された分光分布を有するピーク波長600nmの光を半導体発光素子の光によって励起する蛍光体とをブレンドして形成した混合蛍光体を配置した擬似白色LEDである。
また、色調整用白色LED6は、色温度が1800K〜3500Kの色度座標である色度を有する光を発光する。色温度が1800K未満の場合、後述する方法により決定される色調整用白色LED6から発光される光の色座標が黒体放射軌跡上に存在せず、一方、色温度が3500Kを超える場合、主照明用白色LED5との色温度の差が小さく、色調整の機能を十分に発揮できない場合があるからである。
図4に、色調整明用白色LED6の分光分布を破線で示す。色調整用白色LED6は、半導体発光素子の光によって混合蛍光体で励起された光と、半導体発光素子が発光した光とが混色された白色、すなわち、図4の破線で表される光を発光する。
図7に示すように、水中4m透過後の主照明用白色LED5からの光の分光分布(破線)は、陸上での分光分布(実線)に対して、透過率が低下することがわかる。特に、550nm付近以降、すなわち、橙色から赤色の波長の範囲において、透過率が低下することがわかる。
また、図8に示すように、主照明用白色LED5からの光は、水中を透過する距離に対して、距離が長くなるほど水中透過後の色温度が高くなることがわかる。
本発明者らは、主照明用白色LED5からの光を水中の被照射物に照射したときに、被照射物の色合いを陸上と同様に自然な色合いにするため、水中における主照明白色LED5からの光の変化を観察し、次のように色調整用光源として色調整用白色LEDを採用した。
まず、主照明用白色LED5からの光の分光分布P(λ)(λは波長)から三刺激値X,Y,Zを算出し、算出された三刺激値X,Y,ZからCIE色度図上での主照明用白色LEDの色度座標である(x,y)を算出した。
三刺激値X,Y,Zは、以下のように求められる。
ここで、P(λ)は主光源である主照明用白色LED5からの光の分光分布であり、x(λ),y(λ),z(λ)はXYZ表色系のスペクトル三刺激値(図9)であり、kは刺激値Yの値を百分率で表した透過率に一致するように定める係数である。
そして、CIE色度図上での主照明用白色LEDの色度座標は、算出された三刺激値X,Y,Zから、以下のように求められる。
x=X/(X+Y+Z),y=Y/(X+Y+Z) ・・・(3)
本実施形態において、陸上での主照明用白色LED5からの光に対する三刺激値X,Y,Zは、Xが13.32、Yが13.01、Zが10.08と算出され、色度座標Q(x,y)は(0.366,0.357)となった。尚、色温度は4300Kである。
次に、主照明用白色LED5からの光の分光分布P(λ)と、照明装置1(主照明用白色LED1)からの水中距離に対応した水中の分光透過率分布ρ(λ)とから水中での光の三刺激値X,Y,Zを算出し、算出された水中での光の三刺激値X,Y,ZからCIE色度図上での水中での主照明用白色LED5の色度座標Q(x,y)を算出した。
三刺激値X,Y,Zは、以下のように求められる。ここで、Kは刺激値Yの値を百分率で表した透過率に一致するように定める係数である。
例えば、水中を4m透過した主照明用白色LED5の色度座標Q(x,y)は、(0.292,0.329)となった。図10に、計算した水中透過後の主照明用白色LED5の色度座標をプロットしたCIE色度図を示す。
図10に示すように、水中での主照明用白色LED5の色度座標は、一定の水中距離において、CIE色度図上で、主照明用白色LEDの色度座標Q(x,y)を通る同一直線上を移動するという性質を有する。
そこで、CIE色度図上で、色度座標Q(x,y)と、水中を4m透過した後の色度座標Q(x,y)とを通る直線を求め、色度座標Q(x,y)を基準に、xが増加する方向の直線上の色度座標であると共に、主照明用白色LEDからの光よりも低い色温度で、2500K〜3500Kの色温度範囲内の色度座標Q(x’,y’)を算出した。図10は、色度座標Q(x’,y’)として、色温度が2900Kである色度座標を算出した。
色度座標Q(x,y)と、水中を4m透過した後の色度座標Q(x,y)とを通る直線は、y=0.383×x+0.218と求められた。色度座標Q(x’,y’)は(0.432,0.379)となり、ドミナント波長は590nmと求められた。
ここで、水中において、主照明用白色LED5からの光と、色調整用白色LED6からの光との混色により得られる光は、CIE色度図上で、色度座標Q(x,y)と、水中での主照明用白色LED5の色度座標Q(x,y)とを通る直線上の色度座標の色度を有する。従って、混色により得られる光を陸上と同様の主照明用白色LED5からの光の色合いに調整するため、色度座標Q(x’,y’)の光を発光する色調整用白色LED6を色調整用光源として採用した。
筐体2内部には、主照明用白色LED5及び色調整用白色LED6からの光を制御する制御部9と、制御部9に電源を供給するバッテリ10とを備える。
制御部9は、主照明用白色LED5及び色調整用白色LED6の駆動を制御する図示しない駆動回路を備える。制御部9は、駆動回路により、主照明用白色LED5及び色調整用白色LED6に供給する電流量を制御し、被照射物から照明装置1までの距離に応じて、主照明用白色LED5と色調整用白色LED6とからの光量を制御する。
主照明用白色LED5と色調整用白色LED6に供給される電流量は、図11に示す照明装置1からの水中距離と主照明用白色LED5及び色調整用白色LED6からの光量との関係に基づいて定められる。照明装置1からの水中距離と主照明用白色LED5及び色調整用白色LED6からの光量との関係は、次のようにして定められる。
まず、主照明用白色LED5及び色調整用白色LED6の分光分布と、各LED5,6からの水中距離毎の分光透過率とから、各水中距離での刺激値X,Yを算出する。本実施形態において、水中距離2mの場合、主照明用白色LED5からの光の刺激値Xは10.64、Yは11.99、色調整用白色LED6からの光の刺激値X’は15.18、Y’は13.72と求められた。
次に、水中透過後の主照明用白色LED5からの光の刺激値(X=10.64、Y=11.99)と色調整用白色LED6からの光の刺激値(X’=15.18、Y’=13.72)とを各割合で加算し、陸上での主照明用白色LED5からの光の刺激値(X、Y)と等しくなるように、主照明用白色LED5の割合a及び色調整用白色LED6の割合bを算出する。各LED5,6の割合a,bは、次の方程式(6)により算出した。
=a×X+b×X,Y=a×Y+b×Y ・・・(6)
この結果、aは0.4、bは0.6と算出され、水中距離2mの場合、主照明用白色LED5の光量の割合aは0.4、色調整用白色LED6の光量の割合bは0.6と求められる。同様にして、水中距離毎に対する主照明用白色LED5の光量の割合と色調整用白色LED6の光量の割合を求め、プロットしたグラフが図11である。
制御部9は、主照明用白色LED5及び色調整用白色LED6に供給する電流量により各LED5,6の光量を制御するので、図11に従い各LED5,6に供給する電流量を調整することにより、各水中距離に対応した水中での自然な色合いを再現する。
筐体2側面には、ON/OFFスイッチと調整ダイヤルとを兼用するダイヤルスイッチ11が設けられている。ダイヤルスイッチ11は、ダイヤルを回転させることにより、照明装置1のON/OFF信号を制御部9に入力するだけでなく、陸上と水中との判別信号を入力し、水中を表す判別信号が入力された場合は照明装置1からの水中距離を距離情報として入力する。
次に、本実施形態の照明装置1の作動について説明する。
照明装置1では、図12に示すように、バッテリ10から制御部9に電源が供給され、撮影者のダイヤルスイッチ11の操作により、制御部9から主照明用白色LED5と色調整用白色LED6に電流を供給して各LED5,6の駆動を制御する。
照明装置1では、まず、撮影者により、ダイヤルスイッチ11を介して、照明装置1の状態をON状態とOFF状態のいずれかの状態に選択され、操作状態を表すON/OFF信号が制御部9に入力される。ON状態のときは、陸上操作と水中操作のいずれかの操作に選択され、選択された陸上操作又は水中操作を表す判別信号が制御部9に入力される。水中操作が選択されたときには、さらに照明装置1から被照射物までの往復距離である水中距離が距離情報としてダイヤル操作により制御部9に直接入力される。
次に、制御部9により陸上操作であると判断されたときは、電流を主照明用白色LED5のみに供給し、主照明用白色LED5のみが駆動される。一方、制御部9により水中操作であると判断されたときは、ダイヤルスイッチ11により制御部9に入力された距離情報と、図11に示した水中距離と主照明用白色LED5及び色調整用白色LED6からの光量との関係とに基づいて、主照明用白色LED5及び色調整用白色LED6に供給する電流量が調整され、主照明用白色LED5及び色調整用白色LED6が駆動される。そして、混色された光の光量が陸上と同じになるように制御される。
尚、本実施形態の照明装置1では、図1〜3に示すように、主光源としての主照明用白色LED5も色調整用光源の色調整用白色LED6も、各々1つ照明装置1に設けられているが、主照明用白色LED5と色調整用白色LED6とを複数にすることも可能である。主照明用白色LED5と色調整用白色LED6とを複数にすることにより、明るさを向上させるだけでなく、全体としてムラのない照射が可能となる。
さらに、本実施形態の照明装置1では、水中での被照射物の色合いを調整するために、フィルタ等の部材を装着する必要がなく、部品点数を削減し、製造工程も簡素化するので、製造費用を低減できる。また、本実施形態の照明装置1では、フィルタ等の部材を必要としないことから、撮影者の操作も簡素化できる。従って、潮流が速い水中で操作を行うときでも、撮影者は容易に操作を行うことができる。
次に、本実施形態に係る照明装置1の変形例を、図13に示す。変形例の照明装置21は、照明装置1がダイヤルスイッチ11により手動で距離情報を制御部9に入力するのに対して、距離計22により自動的に照明装置21から被照射物23までの往復距離である水中距離を計測し、水中での距離情報として制御部9に入力するように構成されている。また、水中では、赤外線は水の吸収率が高く、その光量が大きいので、水中での被照射物23までの距離を測距するために超音波を用いた。
変形例の照明装置21は、光を照射する主照明用白色LED5及び色調整用白色LED6近傍に、被照射物23に超音波を送信する超音波発信部24と、被照射物23から反射した超音波を受信する超音波受信部25とを備える。距離計22は、超音波発信部24と超音波受信部25とからの情報に基づいて、照明装置21からの水中距離を距離情報として制御部9に入力する。それ以外の構成は、照明装置1と同様である。
変形例の照明装置21によれば、距離計22による超音波を用いた測距により、撮影者は距離情報を照明装置に入力する必要がなくなり、陸上と同様の主照明用白色LEDからの光の色合いに確実に調整することができる。
本実施形態に係る照明装置1の他の変形例を、図14に示す。他の変形例の照明装置31は、照明装置21が照明装置21自体に設けられた距離計22により水中での被照射物23までの距離を測距するのに対して、照明装置31外部に設けられた撮像装置であるカメラ40の距離計32により自動的に水中距離を計測し、水中での距離情報をカメラ40から照明装置31に送信するように構成されている。
変形例の照明装置31に用いられるカメラ40は、被照射物33に超音波を送信する超音波発信部34と、被照射物33から反射した超音波を受信する受信する超音波受信部35と、距離計32で作成された距離情報を照明装置31に送信する距離情報送信部36とを備える。距離計32は、超音波発信部34と超音波受信部35とからの情報に基づいて、カメラ40から被照射物33までの距離を測距し、その結果から照明装置31から被照射物33までの往復距離を距離情報として距離情報送信部36に入力する。
照明装置31は、カメラ40から送信された距離情報を受信し、制御部9に入力する距離情報受信部37を備え、それ以外の構成は照明装置1と同様である。
変形例の照明装置31によれば、照明装置31の外部に設けられた撮像装置であるカメラ40の距離計32を用いて測距を行い、得られた距離情報を利用することにより、撮影者は距離情報を照明装置に入力する必要がなくなり、陸上と同様の主照明用白色LEDからの光の色合いに確実に調整することができる。
1,21,31…照明装置、 2…筺体、 5…主照明用白色LED、 6…色調整用LED、 7…光学部材、 9…制御部, 10…バッテリ, 11…ダイヤルスイッチ, 22…距離計, 24…超音波発信部, 25…超音波受信部, 32…距離計, 34…超音波発信部, 35…超音波受信部, 36…距離情報送信部, 37…距離情報受信部, 40…カメラ。

Claims (7)

  1. 少なくとも一つの主照明用白色LEDと、該少なくとも一つの主照明用白色LEDが発光する光より色温度が低い光を発光する少なくとも一つの色調整用白色LEDと、該少なくとも一つの主照明用白色LED及び該少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光を制御する制御部とを備え、
    該少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光は、CIE色度図において、該主照明用白色LEDからの光の色度座標(x,y)と、該主照明用白色LEDからの光の分光分布及び該主照明用白色LEDからの水中距離に対応した水中の分光透過率分布から得られる色度座標(x,y)とを通る直線近傍で、該主照明用白色LEDの色度座標(x,y)を基準としてxが増加する方向の色度座標(x,y)の色度を有し、
    該制御部は、水中透過後の該少なくとも一つの主照明用白色LEDからの光と該少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光との混色により得られる光の色合いを、水中透過前の該少なくとも一つの主照明用白色LEDからの光の色合いに調整することを特徴とする照明装置。
  2. 請求項1記載の照明装置であって、
    前記少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光は、CIE色度図において、前記主照明用白色LEDの色度座標(x,y)と、該主照明用白色LEDからの光の分光分布及び該主照明用白色LEDからの水中距離に対応した水中の分光透過率分布から得られる色度座標(x,y)とを通る直線近傍で、該主照明用LEDの色度座標(x,y)を基準としてxが増加する方向で、色温度が1800K〜3500Kの範囲内の色度座標である色度を有することを特徴とする照明装置。
  3. 請求項1又は2記載の照明装置であって、
    前記少なくとも一つの色調整用白色LEDの蛍光体の発光による光は、ピーク波長が580nm以上であることを特徴とする照明装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の照明装置であって、
    前記少なくとも一つの色調整用白色LEDの蛍光体の発光による光は、ドミナント波長が590nmであることを特徴とする照明装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の照明装置であって、
    前記制御部は、水中透過後の調整された前記少なくとも一つの主照明用白色LED及び前記少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光量の総和が水中透過前の該少なくとも一つの主照明用白色LEDからの光量となるように、該少なくとも一つの主照明用白色LED及び該少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光を制御することを特徴とする照明装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の照明装置であって、
    超音波を用いて前記水中距離を測定して距離情報とする距離計と、
    前記LEDの近傍に、該超音波を送信する送信部及び被照射物からの反射波を受信する受信部とを備え、
    前記制御部は、該距離計により得られた該距離情報に基づいて、前記少なくとも一つの主照明用白色LED及び前記少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光を制御することを特徴とする照明装置。
  7. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の照明装置であって、
    超音波を送信する送信部と、被照射物からの反射波を受信する受信部と、前記水中距離を測定して距離情報とする距離計と、該距離情報を該照明装置に送信する距離情報送信部とを備える撮像装置から距離情報を受信する距離情報受信部を備え、
    前記制御部は、該距離情報受信部で受信した該距離情報に基づいて、前記少なくとも一つの主照明用白色LED及び前記少なくとも一つの色調整用白色LEDからの光を制御することを特徴とする照明装置。
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