JP2013180967A - メイクアップ化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】延展性と付着性が良好で、色ムラなく仕上がり、化粧崩れせず、かつ肌荒れ防止とともに、肌荒れ改善効果や整肌効果を有する、メイクアップ化粧料を提供。
【解決手段】メイクアップ化粧料全量当たり、
A.下記一般式(I)により示されるポリアルキレングリコール誘導体0.1〜30質量%、
Z−{O−(EO)a−(BO)k−H}m (I) (式中、Zは、水酸基を3〜6個有する水溶性多価アルコールから水酸基を除いた残基、mは3〜6の整数、EOはオキシエチレン基、BOはオキシブチレン基を示し、EOとBOはブロック状に結合している。aはEOの平均付加モル数で10〜50の整数、kはBOの平均付加モル数で3〜40の整数。EOとBOの合計量100質量部に対し、EOの質量割合は10〜75質量部である。)

B.着色顔料0.1〜30質量%
を含有し、AとBの質量比(A/B)が1/100〜10/1である、メイクアップ化粧料。
【選択図】なし

Description

本発明は、ファンデーション、頬紅、口紅、アイライナー、アイシャドー、マスカラ、マニキュアなどのメイクアップ化粧料に関し、さらに詳しくは、使用時に必要な量を容易に取ることができ、使用時ののび(延展性)及び肌へのつき(付着性)が良好であり、色ムラ、色浮き、色分かれなどを抑えることによってきれいに仕上げることができ、化粧崩れなどを抑えることによって長時間の化粧もち(持続性)を可能にし、かつ肌荒れを防止するだけでなく、肌荒れ改善効果や整肌効果を有するメイクアップ化粧料に関する。
通常、ファンデーション、頬紅、口紅、アイライナー、アイシャドーなどのメイクアップ化粧料は油脂、ロウ、炭化水素、高級アルコールなどの油性成分、粉末及び着色料、必要に応じてその他の成分(溶剤、乳化剤、酸化防止剤、可塑剤など)を配合して製造される。メイクアップ化粧料には、これらの成分の1つとして、二酸化チタンなどの肌への被覆力を有する無機顔料が含まれる。しかし、これらの無機顔料は皮膚への付着性が強すぎて顔料の粒子と皮膚との摩擦抵抗が大きくなるので、のび(延展性)が悪くなるという問題がある。
そこで、球状の二酸化チタンを配合することで、上記欠点を克服しようとしたメイクアップ化粧料が報告されている(特許文献1)。しかし、この化粧料は肌へのつき(付着性)が不十分で、時間が経過すると化粧崩れを生じやすく、化粧もち(持続性)が悪くなる場合がある。
また、メイクアップ化粧料には、滑りを軽くすることによりのび(延展性)を良好にし、良好な感触を肌に与えるために、ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、セルロース、ナイロンなどの樹脂粉末が配合されることがあるが、これらの樹脂粉末は屈折率が低いために、肌への被覆力が弱く、屈折率が高く被覆力が強い顔料と併用するとすじむらを起こす原因となり、色ムラ、色浮き、色分かれなどが生じるという問題があった。当該問題を克服するものとして、無機粉末で表面を被覆した樹脂粉末を含むメイクアップ化粧料が、特許文献2に記載されている。しかし、この化粧料もまた、肌へのつき(付着性)の面で弱点があり、時間が経過すると化粧崩れを生じやすく、化粧もち(持続性)が悪くなることがある。
他方、化粧もち(持続性)を改善した化粧料として、例えば、特許文献3には、窒化ホウ素粉末を含むメイクアップ化粧料が開示され、特許文献4には、DNA(デオキシリボ核酸)で表面を被覆した顔料を含むメイクアップ化粧料が開示されている。しかし、これらの化粧料は肌へのつき(付着性)及びのび(延展性)が十分とはいえず、きれいに仕上げることができない場合がある。さらに、特許文献5には、特定のアルキレンオキシド誘導体(エチレンオキシド又はプロピレンオキシドと炭素数6〜40のアルキレンオキシドとのブロックポリマー)を含む油中水型固形エマルジョン型のメイクアップ化粧料が開示されている。しかし、この化粧料は、良好な滑り性を有するものの、肌へのつき(付着性)が十分ではなく、時間が経過すると化粧崩れを生じやすい。
また、メイクアップ化粧料は、肌を「化粧」で隠し、きれいに見せるための化粧料であり、その性質上肌に対する閉塞性が高く、皮膚呼吸を妨げて肌荒れなどを生じ易いという問題がしばしば生じている。そのため、スキンケア製品などとは異なり、メイクアップ化粧料に、肌荒れ防止効果を期待することは通常されていない。これに対し、特許文献6では、特定のポリアルキレングリコール誘導体を配合することにより、肌荒れ防止効果を付与したメイクアップ化粧料が提案されている。しかし、当該メイクアップ化粧料には、その使用に伴う肌荒れを抑制することはできても、すでに生じている肌荒れを改善し、肌のキメを整えるなどの積極的な作用効果を期待することはできなかった。
特開昭61−118311号公報 特開昭61−194010号公報 特開平7−145022号公報 特開平8−198728号公報 特開2004−339217号公報 特開2006−225324号公報
本発明が解決しようとする課題は、使用時に必要量を容易に取ることができ、のび(延展性)及び肌へのつき(付着性)が良好で、色ムラ、色浮き、色分かれなどを抑えることによってきれいに仕上げることができ、化粧崩れなどを抑えることによって長時間の化粧もち(持続性)を可能にし、かつ肌荒れを防止するとともに、肌荒れ改善効果や整肌効果をも有する、メイクアップ化粧料を提供することにある。
上記課題を解決するために研究を重ねたところ、特定のポリアルキレングリコール誘導体と着色顔料を特定の比率で組み合わせることにより、目的のメイクアップ化粧料を得るに至った。すなわち、本発明は、以下のとおりである。
メイクアップ化粧料全量当たり、
A.下記一般式(I)により示されるポリアルキレングリコール誘導体0.1〜30質量%、
Z−{O−(EO)a−(BO)k−H}m (I) (式中、Zは、水酸基を3〜6個有する水溶性多価アルコールから水酸基を除いた残基、mは3〜6の整数、EOはオキシエチレン基、BOはオキシブチレン基を示し、EOとBOはブロック状に結合している。aはEOの平均付加モル数、kはBOの平均付加モル数を示し、aは10〜50の整数、kは3〜40の整数である。EOとBOの合計量100質量部に対し、EOの質量割合は10〜75質量部である。)

B.着色顔料0.1〜30質量%
を含有し、AとBの質量比(A/B)が1/100〜10/1である、メイクアップ化粧料。
本発明のメイクアップ化粧料は、のび(延展性)がよいため、肌への塗布性や付着性に優れ、肌へ塗布したときには、色ムラ、色浮き、色分かれなどが生じにくく、きれいな仕上がりとなる。また、長時間にわたって化粧崩れし難く、化粧のもち(持続性)がよい上、その間、肌荒れなどのトラブルを生じることもない。逆に、肌のキメを整えるなど、整肌効果を有し、肌荒れ状態を改善する作用効果をも有する。
さらに、使用者が容器から直接手に取るタイプの製剤においては、必要量を容器から取り易いなど、製剤上の利点もある。
A成分は、式(I)で示され、式(I)中のZは、水酸基を3〜6個有する水溶性多価アルコールから水酸基を除いた残基を示し、具体的な水溶性多価アルコールとして、水酸基が3個のグリセリン、トリメチロールプロパン、水酸基が4個の、ジグリセリン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ソルビタン、メチルグルコシド、水酸基が5個のキシリトール、トリグリセリン、水酸基が6個のソルビトール、イノシトール、ジペンタエリスリトールが例示される。中でも使用感の問題から好ましくは、水酸基を4個以上持つ多価アルコールであり、さらに好ましくは、水酸基が4個のジグリセリン、ペンタエリスリトールである。
mはZの水酸基の数と同数で、3〜6の整数である。よって、好ましくは4〜6、より好ましくは4である。
EOはオキシエチレン基、BOはオキシブチレン基を示すが、重合性の問題からBOは1,2−オキシブチレン基であることが好ましく、かつEOとBOはブロック状に結合している。
aはEOの平均付加モル数、kはBOの平均付加モル数を示し、aは10〜50、好ましくは10〜40の整数であり、kは3〜40、好ましくは5〜30、更に好ましくは10〜25の整数である。
EOとBOの合計量100質量部に対し、EOの質量割合は10〜75質量部、好ましくは15〜75質量部、更に好ましくは20〜72質量部である。
B成分の着色顔料は、メイクアップ化粧料の着色を目的として使用される、水に不溶性の粉末である。着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛などの無機白色顔料;赤色酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄などの無機赤色系顔料;γ−酸化鉄などの無機褐色系顔料;黄色酸化鉄、黄土などの無機黄色系顔料;黒色酸化鉄、カーボンブラックなどの無機黒色系顔料;マンゴバイオレット、コバルトバイオレットなどの無機紫色系顔料;酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルトなどの無機緑色系顔料;群青、紺青などの無機青色系顔料;酸化チタン被覆雲母、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、着色酸化チタン被覆雲母などのパール顔料;アルミニウムパウダー、カッパーパウダーなどの金属粉末顔料;赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、青色404号などの有機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号、青色1号などのジルコニウム、バリウム又はアルミニウムのニウムレーキなどの有機顔料;クロロフィル、β−カロチン、炭などの天然色素が挙げられる。これらの中で、被覆力、付着性などの点から、無機顔料が好ましい。
A成分は、メイクアップ化粧料全量中に0.1〜30質量%、好ましくは0.3〜20質量%、更に好ましくは0.5〜15質量%含まれる。0.1質量%未満では、使用時の必要量の取り易さ及び延展性に問題が生じるとともに、色ムラ、色浮き及び色分かれ抑制効果、化粧崩れ抑制効果、肌荒れ防止・改善効果、整肌効果が弱くなる。30質量%を超えると、延展性及び付着性に問題が生じ、さらに化粧料の経時安定性が不良となる場合がある。
B成分はメイクアップ化粧料全量中に2〜15質量%、好ましくは2〜12質量%、更に好ましくは2〜10質量%である。2質量%未満では、整肌効果、肌荒れ防止・改善効果が弱くなり、15質量%を超えると、べたつき感を生じるとともに肌にはりを与える効果が弱くなる。
A成分とB成分の質量比(A/B)は、1/100〜10/1(0.01〜10)であり、好ましくは1/50〜5/1(0.02〜5)、更に好ましくは1/25〜3/1(0.04〜3)である。
本発明のメイクアップ化粧料には、本発明の効果を阻害しない範囲内で、メイクアップ化粧料に通常使用される添加剤を含有させることができる。添加剤としては、例えば、タルク、カオリン、セリサイト、雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪ソウ土、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸バリウム、珪酸ストロンチウム、硫酸バリウム、タングステン酸金属塩、シリカ、ゼオライト、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素、セラミックスパウダーなどの無機粉末;結晶セルロース、金属石ケン、ポリエチレン粉末、ポリ四フッ化エチレン粉末などの有機粉末;エタノール、イソプロピルアルコールなどの低級アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ソルビトール、マルチトールなどの多価アルコール類;カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム、ヒアルロン酸などの水溶性高分子化合物;流動パラフィン、流動イソパラフィン、スクワラン、ワセリン、固形パラフィンなどの炭化水素系油;ホホバ油、オリーブ油、ヒマシ油、ひまわり油など天然油脂類;トリ2−エチルヘキサン酸グリセリルなどの合成トリグリセライド;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、オレイン酸エチル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸オクチルドデシルなどのエステル油;ミツロウ、カルナバロウなどのロウ類;直鎖及び環状のジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン、アミノ変性ジメチルポリシロキサンなどのシリコーン誘導体;セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコールなどの高級アルコール;タンパク誘導体、ラノリン、ラノリン誘導体、レシチンなどのその他油性成分;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、グリセリンモノ脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、アルカノールアミドなどの非イオン性界面活性剤;石ケン、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アシルメチルタウリン塩、アシルグルタミン酸塩、アシルグリシン塩、アシルザルコシン塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アミドエーテル硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩などの陰イオン性界面活性剤;アルキルベタイン、アミドプロピルベタイン、アミドアミノ酸塩、アルキルイミノジ酢酸塩などの両性界面活性剤;アルキルアミンオキシド、ポリオキシエチレンアルキルアミンオキシドなどの半極性界面活性剤;塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウムなどの陽イオン性界面活性剤;アルキルアミン及びアミドアミンの塩酸塩、酢酸塩などの有機アミンの塩類;pH調整剤としての酸及びアルカリ;殺菌剤;キレート剤;抗酸化剤;紫外線吸収剤;動植物由来の天然エキス;色素;香料などが挙げられる。
次に実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[A成分(ポリアルキレングリコール誘導体)の合成]
水酸基価は、JISK1557 6.4に準じて測定した。
[合成例]
合成例1:ポリオキシブチレン(48モル)ポリオキシエチレン(88モル)ペンタエリスリトールエーテル(化合物1)
ペンタエリスリトール45g、トルエン50g、水酸化カリウム8gをオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、撹拌しながら、110℃にて、滴下装置より、エチレンオキシド1292gを滴下して2時間撹拌した。引き続き、110℃にて1,2−ブチレンオキシド1208gを滴下し、2時間撹拌した。その後、オートクレーブ内から、反応物を取り出し、塩酸で中和して、pH6〜7とし、含有するトルエン及び水分を除去するため、115℃、1時間、減圧処理を行い、最後に濾過をして塩を除去して、2345gの化合物1を得た。水酸基価は、エチレンオキシド反応後が56.0mgKOH/g、1,2−ブチレンオキシド反応後が30.0mgKOH/gであった。
合成例2:ポリオキシブチレン(45モル)ポリオキシエチレン(75モル)グリセリル(化合物2)
グリセリン31g、水酸化カリウム5gをオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、撹拌しながら、140℃にて滴下装置より、エチレンオキシド1100gを滴下して2時間撹拌した。引き続き、140℃にて、1,2−ブチレンオキシド1080gを滴下し、2時間撹拌した。その後、オートクレーブ内から、反応物を取り出し、塩酸で中和して、pH6〜7とし、含有する水分を除去するため、100℃にて1時間、減圧処理を行い、最後に濾過をして塩を除去して、2180gの化合物2を得た。水酸基価は、エチレンオキシド反応後が49.6mgKOH/g、1,2−ブチレンオキシド反応後が25.4mgKOH/gであった。
上記合成例1〜2に準じて、下記表1に示す組成のポリアルキレングリコール誘導体を合成した。
表1において、化合物1〜4は、本発明の成分(A)である。化合物5は、比較対象とする成分であり、表3及び5において(A´)と表記する。
Figure 2013180967
(実施例1)
A成分として上記の方法により合成した化合物1を10質量%、B成分として後述する表3に記載の着色顔料(二酸化チタン、赤色酸化鉄(ベンガラ)、黄色酸化鉄及び黒色酸化鉄)を合計で6.5質量%、表2に示す共通添加成分Xを35.8質量%、及び精製水を47.7質量%の割合で配合し、メイクアップ化粧料(O/W乳化型リキッドファンデーション)を調製した。
Figure 2013180967
調製した化粧料について、(1)使用時ののび(延展性)、(2)肌へのつき(付着性)、(3)化粧の仕上がり、(4)化粧もち(持続性)、(5)肌荒れ防止効果、(6)肌荒れ改善効果及び(7)整肌効果について、下記の方法によって評価を行った。
(1)使用時ののび(延展性)
20名の女性(21〜37歳)をパネラーとして、化粧料を使用してもらい、使用時の化粧料ののびについて、下記の基準で判定してもらった。
2点:使用時に化粧料ののびが良いと感じた。
1点:使用時に化粧料ののびがやや悪いと感じた。
0点:使用時に化粧料ののびが悪いと感じた。
20名の合計点を求め、以下のように評価した。
○:合計点が30点以上(使用時ののびが良好な化粧料)
×:合計点が30点未満(使用時ののびが悪い化粧料)
(2)肌へのつき(付着性)
20名の女性(21〜37歳)をパネラーとして、化粧料を使用してもらい、使用時の化粧料の肌へのつきについて、下記の基準で判定してもらった。
2点:肌へのつきが良いと感じた。
1点:肌へのつきがやや悪いと感じた。
0点:肌へのつきが悪いと感じた。
20名の合計点を求め、以下のように評価した。
○:合計点が30点以上(肌へのつきが良好な化粧料)
×:合計点が30点未満(肌へのつきが悪い化粧料)
(3)化粧の仕上がり
20名の女性(21〜37歳)をパネラーとして、化粧料を使用してもらい、使用後の仕上がりについて、下記の基準で判定してもらった。
2点:色ムラ、色浮きなどがなく、仕上がりが良いと感じた。
1点:やや色ムラ、色浮きなどがあり、仕上がりがやや悪いと感じた。
0点:色ムラ、色浮きなどがあり、仕上がりが悪いと感じた。
20名の合計点を求め、以下のように評価した。
○:合計点が30点以上(仕上がりが良好な化粧料)
×:合計点が30点未満(仕上がりが悪い化粧料)
(4)化粧もち(持続性)
20名の女性(21〜37歳)をパネラーとして、化粧料を使用してもらい、4時間後の肌の状態について、下記の基準で判定してもらった。
2点:色浮きがなく、化粧崩れが生じていないと感じた。
1点:やや色浮きがあり、やや化粧崩れが生じていると感じた。
0点:明らかに化粧崩れが生じていると感じた。
20名の合計点を求め、以下のように評価した。
○:合計点が30点以上(化粧もちが良好な化粧料)
×:合計点が30点未満(化粧もちが悪い化粧料)
(5)肌荒れ防止効果
敏感肌の女性10名(25〜37歳)をパネラーとして、化粧料を3日間連続で使用してもらい、3日後の肌の状態について、下記の基準で判定してもらった。
2点:肌荒れがまったく生じなかった。
1点:やや肌がかさかさして、やや荒れ気味であると感じた。
0点:肌荒れが生じた。
10名の合計点を求め、以下のように評価した。
○:合計点が15点以上(十分に肌荒れ防止効果を有する化粧料)
×:合計点が15点未満(肌荒れ防止効果が弱い化粧料)
(6)肌荒れ改善効果
肌荒れを生じている10名の女性(25才〜37才)をパネラーとし、化粧料を連日2週間に至って使用してもらい、2週間後の肌の状態について、下記の基準で判定してもらった。
2点:肌荒れが明らかに治ってきたと感じた。
1点:肌荒れがやや治ってきたと感じた。
0点:肌荒れ改善効果が全く見られないと感じた。
敏感肌の女性10名の合計点を求め、以下のように評価した。
○:合計点が15点以上(十分に肌荒れ改善効果を有する化粧料)
×:合計点が15点未満(肌荒れ改善効果効果が弱い化粧料)
(7)整肌効果
20名の女性(23才〜37才)をパネラーとし、化粧料を連日2週間に至って使用してもらい、2週間後の肌の状態について、下記の基準で判定してもらった。
2点:明らかに肌のキメが整ったと感じた。
1点:やや肌のキメが整ったと感じた。
0点:肌のキメが改善しない又はキメが荒くなった感じた。
20名の合計点を求め、以下のように評価した。
○:合計点が30点以上(十分な整肌効果を有する化粧料)
×:合計点が30点未満(整肌効果が弱い化粧料)
結果を表3に示す。
(実施例2及び3)
実施例1と同様にして、表3に示す各成分を表3に示す割合で配合した。得られたメイクアップ化粧料(O/W乳化型リキッドファンデーション)について、実施例1と同様にして、上記(1)〜(7)の評価を行った。結果を表3に示す。
(比較例1〜3)
比較例1では、A成分のポリアルキレングリコール誘導体を用いず、比較例2、比較
例3ではA成分の代わりに本発明以外のポリアルキレングリコール誘導体(化合物
A’)を用いた以外は実施例1と同様にして、表3に示す各成分を表3に示す割合で
配合した。得られたメイクアップ化粧料(O/W乳化型リキッドファンデーション)に
ついて、実施例1と同様に、上記(1)〜(7)の評価を行った。結果を表3に示
す。
Figure 2013180967
実施例1〜3より、本発明のメイクアップ化粧料(O/W乳化型リキッドファンデーション)は、延展性及び付着性が良好であり、色ムラ、色浮き、色分かれなどを抑えることによってきれいに仕上げることができ、化粧崩れが長時間抑制されるために化粧もち(持続性)がよく、かつ肌荒れ防止・改善効果に優れ、整肌効果に優れていた。
他方、比較例1〜3では、十分な性能が得られなかった。比較例1では、A成分が含まれていないため、化粧の仕上がり以外の評価は低かった。また、比較例2及び3ではA成分の代わりにこれとは異なるアルキレンオキシド誘導体(A’成分)が使用されたため、化粧の仕上がりが悪く、肌荒れ防止・改善効果や整肌効果の点でも評価は低かった。
(実施例4)
A成分として化合物1を1質量%、B成分として後述する表5に記載の着色顔料(二酸化チタン、酸化チタン被覆雲母、赤色酸化鉄(ベンガラ)、黄色酸化鉄及び黒色酸化鉄)を合計で16.1質量%、セリサイトを3.7質量%、及び表4に示す共通添加成分Yを79.2質量%の割合で配合し、メイクアップ化粧料(パウダリーファンデーション)を調製した。
Figure 2013180967
調製した化粧料について、上記(1)〜(7)の評価、及び(8)化粧料の取り易さについて、下記の方法によって評価を行った。
(8)化粧料の取り易さ
20名の女性(21〜37歳)をパネラーとして、化粧料の取り易さについて、下記の基準で判定してもらった。
2点:1回で必要量の化粧料を取ることができ、取りやすいと感じた。
1点:化粧料をやや取りにくいと感じた。
0点:明らかに化粧料を取りにくいと感じた。
20名の合計点を求め、以下のように評価した。
○:合計点が30点以上(使用時に取り易い化粧料)
×:合計点が30点未満(使用時に取りにくい化粧料)
結果を表5に示す。
(実施例5及び6)
実施例4と同様にして、表5に示す各成分を表5に示す割合で配合した。得られたメイクアップ化粧料(パウダリーファンデーション)について、実施例4と同様にして、上記(1)〜(8)の評価を行った。結果を表5に示す。
(比較例4〜6)
比較例4〜6では、A成分の代わりにこれとは異なるアルキレンオキシド誘導体(特許文献6記載の成分又はA’成分)を用いた以外は、実施例4と同様にして、表5に示す各成分を表5に示す割合で配合した。得られたメイクアップ化粧料(パウダリーファンデーション)について、実施例4と同様にして、上記(1)〜(8)の評価を行った。結果を表5に示す。
Figure 2013180967
本発明のメイクアップ化粧料(パウダリーファンデーション)は、延展性及び付着性が良好であり、色ムラ、色浮き、色分かれなどを抑えることによってきれいに仕上げることができ、化粧崩れが長時間抑制されるために化粧もちがよく、かつ、肌荒れ防止・改善効果や整肌効果にも優れる上、化粧料の取りやすさの点においても優れていた。
他方、比較例4〜6では、十分な性能が得られなかった。つまり、比較例4では成分に代えて特許文献6記載のアルキレンオキシド誘導体が配合されたため、化粧料の取り易さ、肌荒れ改善効果、整肌効果の評価が低くなっており、比較例5、6ではA成分に代えてA’成分が配合されたため、化粧もち以外の項目の評価が低い結果となっており、特に化粧の取り易さの評価、肌荒れ改善効果、整肌効果の評価が低かった。
(実施例7)
表6に示す各成分を表6に示す割合で配合し、メイクアップ化粧料(油性ファンデーション)を調製した。調製した油性ファンデーションについて、実施例4と同様にして、上記(1)〜(8)の評価を行った。結果を表6に示す。
Figure 2013180967
本発明のメイクアップ化粧料(油性ファンデーション)は、延展性及び付着性が良好であり、色ムラ、色浮き、色分かれなどを抑えることによってきれいに仕上げることができ、化粧崩れが長時間抑制されるために化粧もちがよく、かつ肌荒れを防止・改善でき、整肌効果にも優れ、さらに、使用時に必要な量が取り易かった。
(実施例8)
表7に示す各成分を表7に示す割合で配合し、メイクアップ化粧料(口紅)を調製した。調製した口紅について、実施例1と同様にして、上記(1)〜(7)の評価を行った。結果を表7に示す。
Figure 2013180967
本発明のメイクアップ化粧料(口紅)は、延展性及び付着性が良好であり、色ムラ、色浮き、色分かれなどを抑えることによってきれいに仕上げることができ、化粧崩れが長時間抑制されるために化粧もちがよく、かつ肌荒れを防止・改善でき、整肌効果に優れていた。
(実施例9)
表8に示す各成分を表8に示す割合で配合し、メイクアップ化粧料(アイシャドー)を調製した。調製したアイシャドーについて、実施例1と同様にして、上記(1)〜(7)の評価を行った。結果を表8に示す。
Figure 2013180967
本発明のメイクアップ化粧料(アイシャドー)は、延展性及び付着性が良好であり、色ムラ、色浮き、色分かれなどを抑えることによってきれいに仕上げることができ、化粧崩れが長時間抑制されるために化粧もちがよく、かつ肌荒れを防止・改善でき、整肌効果にも優れていた。

Claims (1)

  1. メイクアップ化粧料全量当たり、
    A.下記一般式(I)により示されるポリアルキレングリコール誘導体0.1〜30質量%、
    Z−{O−(EO)a−(BO)k−H}m (I) (式中、Zは、水酸基を3〜6個有する水溶性多価アルコールから水酸基を除いた残基、mは3〜6の整数、EOはオキシエチレン基、BOはオキシブチレン基を示し、EOとBOはブロック状に結合している。aはEOの平均付加モル数、kはBOの平均付加モル数を示し、aは10〜50の整数、kは3〜40の整数である。EOとBOの合計量100質量部に対し、EOの質量割合は10〜75質量部である。)

    B.着色顔料0.1〜30質量%
    を含有し、AとBの質量比(A/B)が1/100〜10/1である、メイクアップ化粧料。


















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