JP2013180955A - 組織トランスグルタミナーゼ阻害剤並びにカルコン誘導体及びその医薬用途 - Google Patents

組織トランスグルタミナーゼ阻害剤並びにカルコン誘導体及びその医薬用途 Download PDF

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Abstract

【課題】カルコン誘導体の組織トランスグルタミナーゼ阻害剤としての用途を提供するとともに、新規な組織トランスグルタミナーゼ阻害活性を有する化合物を提供すること。
【解決手段】本発明は、下記の構造式で代表されるカルコン誘導体又はその薬学的に許容される塩、並びにこれらを有効成分として含有する組織トランスグルタミナーゼ阻害剤を提供する。
Figure 2013180955

【選択図】なし

Description

本発明は、組織トランスグルタミナーゼ阻害剤並びにカルコン誘導体及びその医薬用途に関する。
組織トランスグルタミナーゼは、内皮細胞、線維芽細胞及び肝細胞等の生体内に広く分布している約80kDaのタンパク質であり、タンパク質中のグルタミン残基とリジン残基との間にイソペプチド結合を形成し、タンパク質の架橋結合形成を行うことが知られている(非特許文献1)。
一方、アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病、セリアック病、白内障、狂牛病、先天性葉状魚鱗症及び先天性止血障害症においては、タンパク質の異常架橋反応が病因になっている(非特許文献2〜4)。
タンパク質の異常架橋反応は、タンパク質のグルタミン残基のアミド基とリジン残基のアミノ基が脱アンモニアによりイソペプチド結合を形成する反応によって起こり、この反応は組織トランスグルタミナーゼによって触媒されることが明らかとなっている(非特許文献1)。
このため、組織トランスグルタミナーゼ阻害剤は、これらの難病の治療薬になり得ると考えられるようになり(非特許文献5)、現在では、組織トランスグルタミナーゼ阻害剤を、アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病、セリアック病、白内障、狂牛病、先天性葉状魚鱗症、先天性止血障害症、肝臓障害、自己免疫疾患及び脳梗塞の治療薬として開発する研究が進行している(非特許文献6〜8)。
組織トランスグルタミナーゼに対し阻害活性を有する化合物としては、例えば、p−ニトロシンナモイルピリジン誘導体やアクロイルチオフェン誘導体が報告されている(特許文献1及び2)。
一方、(E)−3−アリール−1−(5−アリールチオフェン−2−イル)−2−プロペン−1−オン構造を有する化合物としては、(E)−3−フェニル−1−(5−フェニルチオフェン−2−イル)−2−プロペン−1−オン誘導体の報告があるが(非特許文献9及び特許文献3)、組織トランスグルタミナーゼに対する阻活性や、タンパク質の異常架橋反応に基づく疾患に対する薬理作用についての報告は一切されていない。
国際公開第2008/144933号 国際公開第2011/055561号 国際公開第2008/087366号
長谷川ら、蛋白質核酸酵素、2004年、49巻5号、p.642−648 Hartleyら、Journl of Biological Chemistry、2008年、283巻、p.16790−16800 Thomasら、Journal of Neurochemistry、2008年、106巻1号、p.7−44 Kimら、Neurochem International、2002年、40巻1号、p.85−103 Duvalら、Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters、2005年、15巻7号、p.1885−1889 Wattsら、Journal of Medicinal Chemistry、2006年、49巻、p.7493−7501 Karpujら、Nature Medicine、2002年、8巻、p.143−149 Thungら、Chemistry and Biology、2008年、15巻、p.969−978 Lipkinら、KHIMIA GETEROCIKICHESKIH SOEDINENII、1966年、3巻、p.476−477
しかしながら、これまでに報告されている組織トランスグルタミナーゼ阻害剤は、組織トランスグルタミナーゼに対する阻害活性が十分ではなく、タンパク質の異常架橋反応を効果的に阻害するには、さらに強い阻害活性を有する化合物を見出す必要があると考えられた。特に、タンパク質の異常架橋反応に基づく疾患に対し治療効果を発揮する医薬を開発するには、ヒトの組織トランスグルタミナーゼに対する阻害活性が、IC50で10−6Mオーダーの阻害活性を有する化合物を見出す必要があると考えられた。
そこで本発明は、カルコン誘導体の組織トランスグルタミナーゼ阻害剤としての用途を提供するとともに、新規な組織トランスグルタミナーゼ阻害活性を有する化合物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、優れた組織トランスグルタミナーゼ阻害活性を有する化合物を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の一般式(I)で示されるカルコン誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する組織トランスグルタミナーゼ阻害剤を提供する。
Figure 2013180955
[式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、シアノ基、モルフォリノ基、−C(=O)OR、−NHSO、水素原子が1〜3個の炭素数1〜4のアルキルオキシ基で置換されていてもよいフェニル基、又は、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい環構成原子数6のヘテロアリール基を表し、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又はハロゲン原子を表し、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、モルフォリノ基又は炭素数1〜4のアルキル基若しくはアルキルオキシ基を表し、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を表す。]
上記の一般式(I)で示されるカルコン誘導体は、Rが、水素原子が1個のハロゲン原子で置換されていてもよい、2−ピリジル基、3−ピリジル基又は4−ピリジル基であり、R及びRが、水素原子であり、R〜Rが、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、モルフォリノ基又は炭素数1〜4のアルキル基若しくはアルキルオキシ基であることが好ましい。
また、上記の一般式(I)で示されるカルコン誘導体は、Rが、水素原子が1個のハロゲン原子で置換されていてもよい、3−ピリジル基又は4−ピリジル基であり、R、R、R及びRが、水素原子であり、R及びRが、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキルオキシ基であり、Rが、水素原子、水酸基又はモルフォリノ基であることがより好ましい。
これらの限定を加えることにより、組織トランスグルタミナーゼ阻害活性をさらに高めることができる。
また本発明は、以下の一般式(Ia)で示されるカルコン誘導体又はその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 2013180955
[式中、R10は、水素原子が1個のハロゲン原子で置換されていてもよい、2−ピリジル基、3−ピリジル基又は4−ピリジル基を表し、R11及びR12は、水素原子を表し、R13〜R17は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、モルフォリノ基又は炭素数1〜4のアルキル基若しくはアルキルオキシ基を表す。]
上記の一般式(Ia)で示されるカルコン誘導体は、R10が、水素原子が1個のハロゲン原子で置換されていてもよい、3−ピリジル基又は4−ピリジル基であり、R11、R12、R13及びR17が、水素原子であり、R14及びR16が、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキルオキシ基であり、R15が、水素原子、水酸基又はモルフォリノ基であることが好ましい。
これらの限定を加えることにより、組織トランスグルタミナーゼ阻害活性をさらに高めることができる。
また本発明は、上記の一般式(Ia)で示されるカルコン誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、組織トランスグルタミナーゼ阻害剤を提供する。
さらに本発明は、上記の一般式(Ia)で示されるカルコン誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、アルツハイマー病の治療薬又は予防薬を提供する。
本発明の組織トランスグルタミナーゼ阻害剤並びにカルコン誘導体及びその薬学的に許容される塩は、優れた組織トランスグルタミナーゼ阻害活性を有しており、タンパク質の異常架橋反応を強く阻害できる。また本発明の組織トランスグルタミナーゼ阻害剤並びにカルコン誘導体及びその薬学的に許容される塩は、優れた組織トランスグルタミナーゼ阻害活性を有しており、タンパク質の異常架橋反応に基づく疾患(例えば、アルツハイマー病)の治療薬及び予防薬として利用できる。
本発明の組織トランスグルタミナーゼ阻害剤は、以下の一般式(I)で示されるカルコン誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有することを特徴としている。
Figure 2013180955
[式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、シアノ基、モルフォリノ基、−C(=O)OR、−NHSO、水素原子が1〜3個の炭素数1〜4のアルキルオキシ基で置換されていてもよいフェニル基、又は、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい環構成原子数6のヘテロアリール基を表し、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又はハロゲン原子を表し、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、モルフォリノ基又は炭素数1〜4のアルキル基若しくはアルキルオキシ基を表し、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を表す。]
ここで、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を意味する。
「炭素数1〜4のアルキル基」とは、炭素原子を1〜4個有する直鎖状の炭化水素基又は炭素原子を3若しくは4個有する分岐鎖状の炭化水素基を意味する。直鎖状の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基が挙げられ、分岐鎖状の炭化水素基としては、例えば、イソプロピル基、イソブチル基又はtert−ブチル基が挙げられる。
「炭素数1〜4のアルキルオキシ基」とは、上記の炭素数1〜4のアルキル基が酸素原子に結合した基を意味し、例えば、メトキシ基、エトキシ基、1−プロピルオキシ基、1−ブチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基又はtert−ブチルオキシ基が挙げられる。
「水素原子が1〜3個の炭素数1〜4のアルキルオキシ基で置換されていてもよいフェニル基」としては、例えば、フェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基又は2,4−ジメトキシフェニル基が挙げられる。
「水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい環構成原子数6のヘテロアリール基」とは、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選択される同一又は異なる原子を環構成原子として1〜4個含む、環構成原子数6の複素芳香族基を意味し、例えば、ピリジル基、2−フルオロピリジル基、3−フルオロピリジル基、4−フルオロピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、2−クロロピラジニル基、ピリダジニル基、1,3,5−トリアジニル基又は1,2,4−トリアジニル基が挙げられる。
上記の一般式(I)において、Rは、水素原子が1個のハロゲン原子で置換されていてもよい、2−ピリジル基、3−ピリジル基又は4−ピリジル基であることが好ましく、水素原子が1個のハロゲン原子で置換されていてもよい、3−ピリジル基又は4−ピリジル基であることがより好ましい。
及びRは、水素原子であることが好ましい。
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、モルフォリノ基又は炭素数1〜4のアルキル基若しくはアルキルオキシ基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、モルフォリノ基又は炭素数1〜4のアルキル基若しくはアルキルオキシ基であることが好ましく、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキルオキシ基であることがより好ましい。
は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、モルフォリノ基又は炭素数1〜4のアルキル基若しくはアルキルオキシ基であることが好ましく、水素原子、水酸基又はモルフォリノ基であることがより好ましい。
上記の一般式(I)で示されるカルコン誘導体は、光学異性体やジアステレオマーが存在する場合があるが、単一異性体のみならず、ラセミ体及びジアステレオマー混合物も包含する概念である。
上記の一般式(I)で示されるカルコン誘導体のうち、好ましい具体例を表1に示す。
Figure 2013180955
上記の一般式(I)で示されるカルコン誘導体の「薬学的に許容される塩」としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩若しくは臭化水素酸塩等の無機酸塩又はシュウ酸塩、マロン酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、グルコン酸塩、安息香酸塩、アスコルビン酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩若しくはケイ皮酸塩等の有機酸塩が挙げられる。
また、上記の一般式(I)で示されるカルコン誘導体又はその薬学的に許容される塩は、水和物若しくは溶媒和物又は結晶多形を形成してもよい。
また本発明のカルコン誘導体又はその薬学的に許容される塩は、以下の一般式(Ia)で示されることを特徴としている。
Figure 2013180955
[式中、R10は、水素原子が1個のハロゲン原子で置換されていてもよい、2−ピリジル基、3−ピリジル基又は4−ピリジル基を表し、R11及びR12は、水素原子を表し、R13〜R17は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、モルフォリノ基又は炭素数1〜4のアルキル基若しくはアルキルオキシ基を表す。]
上記の一般式(Ia)において、R10は、水素原子が1個のハロゲン原子で置換されていてもよい、3−ピリジル基又は4−ピリジル基であることが好ましく、R11、R12、R13及びR17は、水素原子であることが好ましく、R14及びR16は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキルオキシ基であることが好ましく、R15は、水素原子、水酸基又はモルフォリノ基であることが好ましい。
上記の一般式(Ia)で示されるカルコン誘導体は、光学異性体やジアステレオマーが存在する場合があるが、単一異性体のみならず、ラセミ体及びジアステレオマー混合物も包含する概念である。
上記の一般式(Ia)で示されるカルコン誘導体のうち、好ましい具体例を表2に示す。
Figure 2013180955
上記の一般式(Ia)で示されるカルコン誘導体の「薬学的に許容される塩」としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩若しくは臭化水素酸塩等の無機酸塩又はシュウ酸塩、マロン酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、グルコン酸塩、安息香酸塩、アスコルビン酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩若しくはケイ皮酸塩等の有機酸塩が挙げられる。
また、上記の一般式(Ia)で示されるカルコン誘導体又はその薬学的に許容される塩は、水和物若しくは溶媒和物又は結晶多形を形成してもよい。
上記の一般式(I)で示されるカルコン誘導体(以下、カルコン誘導体(I))及び一般式(Ia)で示されるカルゴン誘導体(以下、カルコン誘導体(Ia))の製造に用いる原料化合物及び試薬は、市販品をそのまま用いてもよいし、公知の方法又はそれに準ずる方法により合成して用いてもよい。また、カルコン誘導体(I)及びカルコン誘導体(Ia)の製造に用いる原料化合物は、その塩であってもよい。
カルコン誘導体(I)及びカルコン誘導体(Ia)は、例えば、以下のスキーム1に示したように、塩基の存在下、チオフェン誘導体(II)とアルデヒド誘導体(III)との縮合反応により製造できる。
Figure 2013180955
[式中、R〜Rは、上記定義に同じ。]
縮合反応に用いるアルデヒド誘導体(III)の当量は、チオフェン誘導体(II)に対して1.0〜1.5当量が好ましく、1.0〜1.2当量がより好ましい。
縮合反応に用いる塩基の当量は、チオフェン誘導体(II)に対して1.0〜3.0当量が好ましく、1.0〜2.0当量がより好ましい。
縮合反応で用いる塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム若しくは炭酸セシウム等の金属炭酸塩類、水酸化ナトリウム若しくは水酸化カリウム等の無機塩基類、ピリジン若しくはルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン若しくはN−メチルモルホリン等の第3級アミン類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド若しくはリチウムヘキサメチルジシラジド等の金属アミド類又はナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド若しくはカリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド類が挙げられるが、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等の無機塩基類が好ましい。
縮合反応に用いる溶媒としては、例えば、トルエン、ベンゼン若しくはキシレン等の芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン若しくは1,4−ジオキサン等のエーテル類又はN,N−ジメチルホルムアミド若しくはN−メチルピロリドン等のアミド類が挙げられるが、トルエン又はテトラヒドロフランが好ましい。
縮合反応の反応温度は、−80〜60℃が好ましく、−20〜30℃がより好ましい。また、縮合反応の反応時間は、0.5〜48時間が好ましく、1〜24時間がより好ましい。
チオフェン誘導体(II)は、市販品をそのまま用いてもよいし、公知の方法又はそれに準ずる方法により合成して用いてもよい。
カルコン誘導体(I)の製造に用いるチオフェン誘導体(II)のうち、Rが、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいピリジル基である5−ピリジル−2−アセチルチオフェン誘導体(IV)は、鈴木と宮浦の方法(Chemical Reviews、1995年、95巻、p.2457−2483)に従って製造できる。例えば、以下のスキーム2に示したように、塩基及びパラジウム触媒の存在下、2−アセチル−5−ブロモチオフェン誘導体(V)に、ピリジルボロン酸(VI)を作用させるカップリング反応により製造できる。
Figure 2013180955
[式中、Xは、水素原子又はハロゲン原子を表す。R及びRは、上記定義に同じ。]
カップリング反応に用いるピリジルボロン酸(VI)の当量は、2−アセチル−5−ブロモチオフェン誘導体(V)に対して、1.0〜2.0当量が好ましく、1.0〜1.3当量がより好ましい。
カップリング反応に用いるパラジウム触媒の当量は、2−アセチル−5−ブロモチオフェン誘導体(V)に対して、0.01〜0.1当量が好ましく、0.02〜0.05当量がより好ましい。
カップリング反応に用いる塩基の当量は、2−アセチル−5−ブロモチオフェン誘導体(V)に対して、5.0〜30.0当量が好ましく、10.0〜15.0当量がより好ましい。
カップリング反応に用いるパラジウム触媒としては、例えば[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロ[1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン]パラジウム(II)、パラジウム(II)アセチルアセトナート又はテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)が挙げられるが、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)が好ましい。
カップリング反応に用いる塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム若しくは炭酸セシウム等の金属炭酸塩類、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン若しくはN−メチルモルホリン等の第3級アミン類又はナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド若しくはカリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド類が挙げられるが、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム又は炭酸セシウム等の金属炭酸塩類が好ましい。
カップリング反応に用いる溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド若しくはN−メチルピロリドン等のアミド類、トルエン、ベンゼン若しくはキシレン等の芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン若しくはジメトキシエタン等のエーテル類又はテトラヒドロフラン若しくはジメトキシエタン等のエーテル類と水との混合溶媒が挙げられ、テトラヒドロフラン若しくはジメトキシエタン等のエーテル類と水との混合溶媒が好ましい。
カップリング反応の反応温度は、20〜200℃が好ましく、20〜150℃がより好ましい。また、カップリング反応の反応時間は、0.5〜72時間が好ましく、6〜24時間がより好ましい。
以上のようにして製造したカルコン誘導体(I)、カルコン誘導体(I)の製造に用いる原料化合物及びその中間体、並びに、カルコン誘導体(Ia)、カルコン誘導体(Ia)の製造に用いる原料化合物及びその中間体は、公知の方法、例えば、溶媒抽出、再結晶及び/又はクロマトグラフィーにより単離精製できる。また、カルコン誘導体(I)及びカルコン誘導体(Ia)は、公知の方法又はそれに準ずる方法により目的とする塩に変換できる。
また、カルコン誘導体(I)、カルコン誘導体(Ia)及びそれらの薬学的に許容される塩は、組織トランスグルタミナーゼ阻害剤として用いることができ、タンパク質の異常架橋反応に基づく疾患、例えば、アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病、セリアック病、白内障、狂牛病、先天性葉状魚鱗症、先天性止血障害症、肝障害、自己免疫疾患及び脳梗塞に対し治療効果及び/又は予防効果を発揮し、特に、アルツハイマー病の治療薬又は予防薬として利用できる。
なお、カルコン誘導体(I)、カルコン誘導体(Ia)及びそれらの薬学的に許容される塩が組織トランスグルタミナーゼ阻害活性を有することは、Thomasらの方法(Thomasら、1992年、Analytical Biochemistry、205巻、p.166−171)に基づいて組織トランスグルタミナーゼ活性を測定し、その酵素活性に対する阻害作用を算出することにより確認できる。
以下、参考例、実施例及び比較例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の記載において、NMRデータ中の溶媒名は、測定に使用した溶媒を示している。また、400 MHz NMRスペクトルは、JNM−AL400型核磁気共鳴装置(日本電子株式会社)を用いて測定した。ケミカルシフトは、テトラメチルシランを基準としてδ(単位:ppm)で表し、シグナルはそれぞれs(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、quint(五重線)、sept(七重線)、m(多重線)、br(幅広)、dd(二重二重線)、dt(二重三重線)、ddd(二重二重二重線)、dq(二重四重線)、td(三重二重線)又はtt(三重三重線)で表した。ESI−MSスペクトルは1200LC/MSD(AgilentTechnology社)を用いて測定した。溶媒は全て市販のものを用い、フラッシュクロマトグラフィーはYFLC W−prep2XY(山善株式会社)を用いた。マイクロウェーブ反応装置はmonowave300(アントンパール社)を用いた。
カルコン誘導体(I)及びカルコン誘導体(Ia)の製造に用いる原料化合物及び中間体は、以下の参考例に記載する方法で合成した。なお、各参考例の化合物の合成に用いる化合物のうち、合成法の記載がないものについては、市販品をそのまま用いた。
(参考例1) 1−(5−(ピリジン−3−イル)チオフェン−2−イル)エタノンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン(300mg、1.46mmol)、3−ピリジルボロン酸(234mg、1.90mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(34mg、0.030mmol)及び炭酸カリウム(2.24g、16.1mmol)のテトラヒドロフラン−水(混合比率2:1 21ml)溶液をマイクロウェーブ反応装置にて150℃に加熱し、30分間撹拌した後、室温まで放冷した。得られた反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル=3/7)で精製し、1−(5−(ピリジン−3−イル)チオフェン−2−イル)エタノン(以下、参考例1の化合物)を淡黄色固体として得た(130mg、44%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:8.94(s,1H),8.61(d,J=3.9Hz,1H),7.92(dt,J=1.9,8.0Hz,1H),7.69(d,J=3.9Hz,1H),7.38(d,J=3.7Hz,1H),7.37(dd,J=4.9,8.1Hz,1H),2.57(s,3H).
Mass(ESI)204[M+H]
(参考例2) 1−(5−(ピリジン−4−イル)チオフェン−2−イル)エタノンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン(300mg、1.46mmol)、4−ピリジルボロン酸(234mg、1.90mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(34mg、0.030mmol)及び炭酸カリウム(2.24g、16.1mmol)のテトラヒドロフラン−水(混合比率2:1 21ml)溶液をマイクロウェーブ反応装置にて150℃に加熱し、30分間撹拌した後、室温まで放冷した。得られた反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル=3/7)で精製し、1−(5−(ピリジン−4−イル)チオフェン−2−イル)エタノン(以下、参考例2の化合物)を淡黄色固体として得た(180mg、61%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:8.67(2H,d,J=5.9Hz),7.70(1H,d,J=3.9Hz),7.52(2H,t,J=5.9Hz),7.50(1H,d,J=3.9Hz),2.60(3H,s).
Mass(ESI)204[M+H]
(参考例3) 1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オールの合成
Figure 2013180955
5−ブロモチオフェン−2−カルボアルデヒド(1ml、8.43mmol)のテトラヒドロフラン(25ml)溶液に、臭化ビニルマグネシウム−テトラヒドロフラン溶液(1mol/l、8.40ml、8.40mmol)を氷冷下滴下し、2時間撹拌した。反応溶液に水を加え、1規定塩酸(12.1ml)にて液性をpH7とした。反応溶液を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル=2/8)で精製し、1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オール(以下、参考例3の化合物)を淡黄色油状物質として得た(1.33g、72%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:6.92(d,J=3.7Hz,1H,),6.73(dd,J=0.9Hz,3.8Hz,1H),6.06(ddd,J=6.1,10.2,17.1Hz,1H),5.41(dt,J=1.2,17.1Hz,1H),5.35(t,J=5.1Hz,1H),5.28(dd,J=1.2,10.2Hz,1H).
Mass(ESI)220[M+H]
(参考例4) 3−メトキシ−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)ベンズアルデヒドの合成
Figure 2013180955
4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド(304mg、2.00mmol)のアセトン(10ml)溶液に、炭酸カリウム(552mg、4.00mmol)及び1−(クロロメチル)−4−メトキシベンゼン(296μl、2.20mmol)を加え、室温にて18時間撹拌した。反応溶液に水を加え、1規定水酸化ナトリウム水溶液で3回洗浄した後、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル=95/5)で精製し、3−メトキシ−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)ベンズアルデヒド(以下、参考例4の化合物)を白色固体として得た(170mg、31%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:9.84(s,1H),7.41(dd,J=1.7,6.1Hz,1H),7.38(d,J=2.0Hz,1H),7.37(d,J=8.8Hz,2H),7.01(d,J=8.1Hz,1H),6.91(dd,J=2.2,6.6Hz,2H),5.17(s,2H),3.93(s,3H),3.8(s,3H).
Mass(ESI)273[M+H]
(参考例5) 1−(4−(3−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)エタノンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−4−ブロモチオフェン、3−メトキシフェニルボロン酸、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)及び炭酸カリウムを用いて、参考例1と同様の手順により、1−(4−(3−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)エタノン(以下、参考例5の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.93(d,J=1.5Hz,1H),7.73(d,J=1.5Hz,1H),7.34(t,J=7.9Hz,1H),7.17(d,J=8.3Hz,1H),7.10(t,J=2.0Hz,1H),6.89(dd,J=2.4,8.1Hz,1H),3.87(s,3H),2.61(s,3H).
Mass(ESI)233[M+H]
(参考例6) 1−(5−モルフォリノチオフェン−2−イル)エタノンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン(1.00g、4.88mmol)のモルフォリン(2ml)溶液をシールドチューブに入れ、145℃で18時間撹拌した後、室温まで放冷した。反応液を塩化メチレンに溶解し、1規定水酸化ナトリウム水溶液及び水で洗浄した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル=1/4)で精製した後、クロロホルムに溶解後、n−ヘキサンを加えて再沈殿し、1−(5−モルフォリノチオフェン−2−イル)エタノン(以下、参考例6の化合物)を茶色油状物質として得た(763mg、74%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.46(d,J=4.4Hz,1H),6.06(d,J=4.4Hz,1H),3.84(t,J=5.0Hz,4H),3.27(t,J=4.9Hz,4H),2.43(s,3H).
Mass(ESI)212[M+H]
(参考例7) 1−(5−フェニルチオフェン−2−イル)エタノンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン、フェニルボロン酸、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)及び炭酸カリウムを用いて、参考例1と同様の手順により、1−(5−フェニルチオフェン−2−イル)エタノン(以下、参考例7の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.67−7.64(m,2H),7.66(d,J=3.9Hz,1H),7.44−7.36(m,3H),7.32(d,J=3.9Hz,1H),2.65(s,3H).
Mass(ESI)203[M+H]
(参考例8) N−(5−アセチルチオフェン−2−イル)メタンスルホンアミドの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン(300mg、1.4mmol)、メタンスルホンアミド(167mg、1.76mmol)、N,N‘−ジメチルグリシン(30mg、0.29mmol)、リン酸三カリウム(776mg、3.66mmol)、及びヨウ化第一銅(56mg、0.29mmol)のジメチルホルムアミド(10ml)溶液を145℃で2時間撹拌した後、室温まで放冷した。得られた反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール/クロロホルム=1/9)で精製し、N−(5−アセチルチオフェン−2−イル)メタンスルホンアミド(以下、参考例8の化合物)を薄茶色固体として得た(135mg、42%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.51(d,J=4.2Hz,1H),6.87(d,J=4.2Hz,1H),3.19(s,3H),2.52(s,3H).
Mass(ESI)220[M+H]
(参考例9) 1−(5−(2−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)エタノンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン、2−メトキシフェニルボロン酸、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)及び炭酸カリウムを用いて、参考例1と同様の手順により、1−(5−(2−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)エタノン(以下、参考例9の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.69(dd,J=1.6,7.7Hz,1H),7.66(d,J=4.3Hz,1H),7.50(d,J=4.2Hz,1H),7.33(td,J=1.5,7.9Hz,1H),7.02(t,J=7.6Hz,2H),3.96(s,3H),2.57(s,3H).
Mass(ESI)233[M+H]
(参考例10) 1−(5−(3−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)エタノンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン、3−メトキシフェニルボロン酸、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)及び炭酸カリウムを用いて、参考例1と同様の手順により、1−(5−(3−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)エタノン(以下、参考例10の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.65(d,J=3.9Hz,1H),7.33(t,J=7.9Hz,1H),7.31(d,J=3.9Hz,1H),7.25(dt,J=1.3,7.8Hz,1H),7.17(t,J=2.1Hz,1H),6.92(ddd,J=0.9,2.4,8.2Hz,1H),3.86(s,3H),2.56(s,3H).
Mass(ESI)233[M+H]
(参考例11) 1−(5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)エタノンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン、4−メトキシフェニルボロン酸、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)及び炭酸カリウムを用いて、参考例1と同様の手順により、1−(5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)エタノン(以下、参考例11の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.63(dd,J=0.6,4.0Hz,1H),7.59(d,J=8.5Hz,2H),7.21(dd,J=0.7,3.9Hz,1H),6.94(dd,J=2.2,6.6Hz,2H),3.85(s,3H),2.56(s,3H).
Mass(ESI)233[M+H]
(参考例12) 1−(5−メチルチオフェン−2−イル)エタノンの合成
Figure 2013180955
2−メチルチオフェン(986μl、10.19mmol)と無水酢酸(851μl、9.01mmol)の混合物にリン酸を3滴加え、70℃で2時間撹拌した後、室温まで放冷した。反応溶液にクロロホルムを加え、水及び飽和重曹水で洗浄した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/nーヘキサン=1/9)で精製し、1−(5−メチルチオフェン−2−イル)エタノン(以下、参考例12の化合物)を淡黄色油状物質として得た(898mg、71%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.51(d,J=3.9Hz,1H),6.79(dd,J=1.0,3.9Hz,1H),2.53(d,J=0.7Hz,3H),2.51(s,3H).
Mass(ESI)141[M+H]
(参考例13) 5−アセチルチオフェン−2−カルボニトリルの合成
Figure 2013180955
青酸銅(365mg、4.08mmol)を2−アセチル−5−ブロモチオフェン(760mg、3.70mmol)のジメチルホルムアミド(10ml)溶液に加え、140℃にて2時間撹拌後、室温まで放冷した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/n−ヘキサン=2/8)で精製し、5−アセチルチオフェン−2−カルボニトリル(以下、参考例13の化合物)を淡黄色油状物質として得た(100mg、18%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.63(d,J=3.9Hz,1H),7.62(d,J=3.9Hz,1H),2.61(s,3H).
(参考例14) (E)−3−(3−メトキシ−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)フェニル)−1−(5−(ピリジン−4−イル)チオフェン−2−イル)2−プロペンー1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−(ピリジン−4−イル)チオフェン−2−イル)エタノン(参考例2の化合物)(50mg、0.25mmol)及び3−メトキシ−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)ベンズアルデヒド(参考例4の化合物)(94mg、0.34mmol)のメタノール(1mL)溶液に、10%水酸化カリウム水溶液(150μL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応溶液をろ過して沈殿物をろ取し、水及びメタノールで洗浄後、減圧乾燥し、(E)−3−(3−メトキシ−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)フェニル)−1−(5−(ピリジン−4−イル)チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オン(以下、参考例14の化合物)を淡黄色固体として得た(26mg、23%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.85(1H,d,3.9Hz),7.83(1H,d,J=15.Hz),7.68−7.65(3H,m),7.55(1H,d,J=2.9Hz),7.47(1H,dt,J=2.8,7.6H),7.37(2H,d,J=8.5Hz),7.28(1H,d,J=12.9Hz),7.20(2H,t,J=8.2Hz),6.94(1H,d,J=8.3Hz),6.92(2H,d,J=8.5Hz),5.15(2H,s),3.96(3H,s),3,81(3H,s).
(参考例15) (E)−3−(3−メトキシ−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)フェニル)−1−(5−(ピリジン−3−イル)チオフェン−2−イル)2−プロペンー1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−(ピリジン−3−イル)チオフェン−2−イル)エタノン(参考例1の化合物)(70mg、0.34mmol)及び3−メトキシ−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)ベンズアルデヒド(参考例4の化合物)(94mg、0.34mmol)のメタノール(1mL)溶液に、10%水酸化カリウム水溶液(150μL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応溶液をろ過して沈殿物をろ取し、水及びメタノールで洗浄後、減圧乾燥し、(E)−3−(3−メトキシ−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)フェニル)−1−(5−(ピリジン−3−イル)チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オン(以下、参考例15の化合物)を淡黄色固体として得た(40mg、25%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:8.96(1H,brs),8.61(1H,d,4.2Hz),7.96(1H,dt,J=1.9,8.1Hz),7.85(1H,d,J=4.2Hz),7.82(1H,d,J=15.4Hz),7.44(1H,d,J=3.9Hz),7.38(3H,t,J=5.5Hz,),7.28(1H,d,J=15.4Hz),7.20(2H,dd,J=2.0,8.5Hz),6.94(1H,d,J=8.3Hz),6.90(2H,dd,J=2.2,8.5Hz),5.15(2H,s),3.96(3H,s),3,81(3H,s).
Mass(ESI)458[M+H]
(参考例16) (E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(3−メトキシ−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)フェニル)−2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン及び3−メトキシ−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)ベンズアルデヒド(参考例4の化合物)を用いて、参考例14と同様の手順により、(E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(3−メトキシ−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)フェニル)−2−プロペン−1−オン(以下、参考例16の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.78(d,J=15.4Hz,1H),7.59(d,J=4.2Hz,1H),7.37(d,J=8.3Hz,2H),7.17−7.13(m,3H),7.16(d,J=15.6Hz,1H),6.92(dd,J=6.3,8.5Hz,3H),5.14(s,2H),3.94(s,3H),3.81(s,3H).
Mass(ESI)459,461[M+H]
(実施例1) (E)−3−フェニル−1−(5−(ピリジン−3−イル)チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−(ピリジン−3−イル)チオフェン−2−イル)エタノン(参考例1の化合物)(50mg、0.25mmol)、及びベンズアルデヒド(25mg、0.25mmol)のメタノール(250μL)溶液に、10%水酸化カリウム水溶液(150μL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応溶液をろ過して沈殿物をろ取し、水及びメタノールで洗浄後、減圧乾燥し、(E)−3−フェニル−1−(5−(ピリジン−3−イル)チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例1の化合物)を淡黄色固体として得た(67mg、93%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:9.03(1H,brs),8.65(1H,brs),7.97(1H,d,J=8.1Hz),7.89(1H,d,J=12.9Hz),7.87(1H,s),7.67(2H,dd,J=2.7,6.6Hz),7.45(3H,dd,J=1.3,5.2Hz),7.43(1H,d,J=12.9Hz),7.42−7.40(2H,m).
Mass(ESI)292[M+H]
(実施例2) (E)−3−フェニル−1−(5−(ピリジン−4−イル)チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−(ピリジン−4−イル)チオフェン−2−イル)エタノン(参考例2の化合物)(50mg、0.25mmol)及びベンズアルデヒド(25μl、0.25mmol)のメタノール(1mL)溶液に、10%水酸化カリウム水溶液(150μL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応溶液をろ過して沈殿物をろ取し、水及びメタノールで洗浄後、減圧乾燥し、(E)−3−フェニル−1−(5−(ピリジン−4−イル)チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例2の化合物)を淡黄色固体として得た(40mg、25%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:8.68(2H,d,J=6.1Hz),7.89(1H,d,J=16Hz),7.87(1H,d,J=4.0Hz),7.70−7.65(2H,m),7.56(3H,t,J=3.5Hz),7.44(2H,t,J=6.1Hz),7.43(1H,d,J=3.2Hz),7.42(1H,d,J=15.2Hz).
Mass(ESI)292[M+H]
(実施例3) (E)−3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−(5−(ピリジン−4−イル)チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
(E)−3−(3−メトキシ−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)フェニル)−1−(5−(ピリジン−4−イル)チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オン(参考例14の化合物)(26mg、0.06mmol)のメタノール−トルエン(混合比率1:3 12ml)溶液に、トリフルオロ酢酸(67μl、0.87mmol)を滴下し、加熱還流下、3時間撹拌した後、室温まで放冷した。その後、1規定水酸化ナトリウム水溶液(0.87ml)を加え、反応溶液を酢酸エチルにて3回抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル=50/50〜0/100)で精製し、(E)−3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−(5−(ピリジン−4−イル)チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例3の化合物)を橙色固体として得た(5mg、25%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:8.66(2H,brs),8.38(1H,brs),8.01(1H,brs),7.80(2H,brs),7.71(2H,brs),7.53(1H,brs),7.32(1H,d,J=8.3Hz),6.65(1H,d,J=8.3Hz),3.88(3H,s).
Mass(ESI)338[M+H]
(実施例4) (E)−3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−(5−(ピリジン−3−イル)チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
(E)−3−(3−メトキシ−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)フェニル)−1−(5−(ピリジン−3−イル)チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オン(参考例15の化合物)(40mg、0.09mmol)のメタノール−トルエン(混合比率1:3 12ml)溶液に、トリフルオロ酢酸(67μl、0.87mmol)を滴下し、加熱還流下、3時間撹拌した後、室温まで放冷した。その後、1規定水酸化ナトリウム水溶液(0.87ml)を加え、反応溶液を酢酸エチルにて3回抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル=50/50〜0/100)で精製し、(E)−3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−(5−(ピリジン−3−イル)チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例4の化合物)を橙色固体として得た(20mg、66%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:9.73(1H,brs),9.05(1H,d,J=2.2Hz),8.60(1H,dd,J=1.5Hz,J=4.9Hz),8.37(1H,d,J=4.2Hz),8.21(1H,dt,J=2.0Hz,J=8.1Hz),7.87(1H,d,J=3.9Hz),7.73(1H,d,J=15.6Hz),7.68(1H,d,J=15.4Hz),7.54−7.49(2H,m),7.31(1H,dd,J=1.7Hz,J=8.3Hz),6.85(1H,d,J=8.3Hz),3.88(3H,s).
Mass(ESI)338[M+H]
(実施例5) (E)−1−(5−(6−フルオロピリジン−3−イル)チオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
(E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オン(実施例12の化合物)(75mg、0.26mmol)、2−フルオロ−5−ピリジルボロン酸(40mg、0.28mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(15mg、0.013mmol)及び炭酸カリウム(54mg、0.51mmol)のテトラヒドロフラン−水(混合比率2:1 3.5ml)溶液をマイクロウェーブ反応装置にて150℃に加熱し、30分間撹拌した後、室温まで放冷した。得られた反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル=3/7)で精製し、(E)−1−(5−(6−フルオロピリジン−3−イル)チオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オン(以下、実施例5の化合物)を淡黄色固体として得た(71mg、90%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:8.56(1H,d,J=2.4Hz),8.02−8.07(1H,m),7.88(1H,d,J=15.6Hz),7.85(1H,d,J=3.6),7.65−7.68(2H,m),7.38−7.46(5H,m)7.03(1H,dd,J=3.1,8.4Hz).
Mass(ESI)310[M+H]
(実施例6) (E)−3−(4−モルフォリノフェニル)−1−(5−(ピリジン−4−イル)チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−(ピリジン−4−イル)チオフェン−2−イル)エタノン(参考例2の化合物)(30mg、0.15mmol)及び4−モルホリノベンズアルデヒド(33mg、0.17mmol)のメタノール(1mL)溶液に、10%水酸化カリウム水溶液(250μL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応溶液をろ過して沈殿物をろ取し、水及びメタノールで洗浄後、減圧乾燥し、(E)−3−(4−モルフォリノフェニル)−1−(5−(ピリジン−4−イル)チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例6の化合物)を淡黄色固体として得た(30mg、54%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:8.67(2H,d,J=5.9Hz),7.83−7.87(2H,m),7.57−7.61(5H,m),7.28(1H,d,J=15.0Hz),6.91(2H,d,J=8.8Hz),3.88(4H,t,J=4.8Hz),3.29(4H,t,J=4.8Hz).
Mass(ESI)377[M+H]
(実施例7) 5−シンナモイルチオフェン−2−カルボニトリルの合成
Figure 2013180955
5−アセチルチオフェン−2−カルボニトリル(参考例14の化合物)及びベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、5−シンナモイルチオフェン−2−カルボニトリル(以下、実施例7の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.92(d,J=15.6Hz,1H),7.79(d,J=3.9Hz,1H),7.67−7.64(m,2H),7.66(d,J=3.9Hz,1H),7.49−7.43(m,3H),7.35(d,J=15.6Hz,1H).
Mass(ESI)240[M+H]
(実施例8) (E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(p−トルイル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン及びp−トルアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(p−トルイル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例8の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.82(d,J=15.6Hz,1H),7.59(d,J=4.2Hz,1H),7.52(dt,J=8.1Hz,2H),7.28(d,J=14.6Hz,1H),7.23(t,J=8.1Hz,2H),7.15(d,J=3.9Hz,1H),2.40(s,3H).
Mass(ESI)308[M+H]
(実施例9) (E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(4−メトキシフェニル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン及びp−アニスアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(4−メトキシフェニル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例9の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.82(d,J=15.4Hz,1H),7.60(dd,J=2.0,6.8Hz,2H),7.58(d,J=3.9Hz,1H),7.20(d,J=15.6Hz,1H),7.15(d,J=4.1Hz,1H),6.94(dd,J=2.0,6.8Hz,2H),3.86(s,3H).
Mass(ESI)322,324[M+H]
(実施例10) (E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン及びp−トリフルオロメチルベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例10の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.84(d,J=15.6Hz,1H),7.74(d,J=8.1Hz,2H),7.68(t,J=8.5Hz,2H),7.62(d,J=3.9Hz,1H),7.37(d,J=15.6Hz,1H),7.18(d,J=3.9Hz,1H).
Mass(ESI)361,363[M+H]
(実施例11) (E)−4−(3−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−オキソプロペン−1−イル)ベンゾニトリルの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン及びp−シアノベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−4−(3−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−オキソプロペン−1−イル)ベンゾニトリル(以下、実施例11の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.80(d,J=15.6Hz,1H),7.72(s,4H),7.61(d,J=3.9Hz,1H),7.38(d,J=15.6Hz,1H),7.18(d,J=4.2Hz,1H).
Mass(ESI)318,320[M+H]
(実施例12) (E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン(205mg、1.00mmol)及びベンズアルデヒド(101mg、1.00mmol)のメタノール(3mL)溶液に、10%水酸化カリウム水溶液(600μL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応溶液をろ過して沈殿物をろ取し、水及びメタノールで洗浄後、減圧乾燥し、(E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オン(以下、実施例12の化合物)を白色固体として得た(173mg、55%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.84(d,J=15.6Hz,1H),7.65−7.62(m,2H),7.60(d,J=3.9Hz,1H),7.43(t,J=3.2Hz,3H),7.32(d,J=15.6Hz,1H),7.16(d,J=3.2Hz,1H).
Mass(ESI)292,294[M+H]
(実施例13) (E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(2−クロロフェニル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン及びo−クロロベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(2−クロロフェニル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例13の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:8.22(d,J=15.9Hz,1H),7.72(dd,J=2.2,7.1Hz,1H),7.60(d,J=4.2Hz,1H),7.47−7.44(m,1H),7.37−7.30(m,2H),7.26(d,J=3.4Hz,1H),7.16(d,J=3.9Hz,1H).
Mass(ESI)327,329[M+H]
(実施例14) (E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(3−クロロフェニル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン及びm−クロロベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(3−クロロフェニル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例14の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.76(d,J=15.6Hz,1H),7.61(d,J=3.2,4.2Hz,1H),7.49(dd,J=0.5,7.1Hz,1H),7.42−7.34(m,2H),7.34(d,J=14.2Hz,1H),7.28(d,J=9.8Hz,1H),7.17(d,J=4.2Hz,1H).
Mass(ESI)327,329[M+H]
(実施例15) (E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(4−クロロフェニル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン及びp−クロロベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(4−クロロフェニル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例15の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.78(dd,J=1.5,15.6Hz,1H),7.59(dd,J=0.9,4.0Hz,1H),7.56(dd,J=1.5,8.3Hz,2H),7.40(dd,J=1.2,8.3Hz,2H),7.28(d,J=15.4Hz,1H),7.16(dd,J=1.2,3.9Hz,1H).
Mass(ESI)327,329[M+H]
(実施例16) (E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(4−フルオロフェニル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン及びp−フルオロベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(4−フルオロフェニル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例16の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.80(d,J=15.6Hz,1H),7.64−7.60(m,2H),7.59(d,J=4.2Hz,1H),7.23(d,J=15.6Hz,1H),7.15(dd,J=0.5,3.9Hz,1H),7.11(d,J=8.7Hz,2H).
Mass(ESI)311,313[M+H]
(実施例17) (E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(2,4−ジクロロフェニル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン及び2,4−ジクロロベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(2,4−ジクロロフェニル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例17の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:8.13(d,J=15.6Hz,1H),7.66(d,J=8.3Hz,1H),7.59(d,J=4.2Hz,1H),7.48(d,J=2.0Hz,1H),7.31(dd,J=2.2,8.5Hz,1H),7.27(d,J=15.6Hz,1H),7.16(d,J=3.9Hz,1H).
Mass(ESI)361,363[M+H]
(実施例18) (E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(4−ブロモフェニル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン及びp−ブロモベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(4−ブロモフェニル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例18の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.77(d,J=15.6Hz,1H),7.59(d,J=4.2Hz,1H),7.56(dd,J=2.0,8.5Hz,2H),7.49(dd,J=1.7,6.3Hz,2H),7.30(d,J=15.6Hz,1H),7.16(dd,J=1.1,4.0Hz,1H).
Mass(ESI)372,374[M+H]
(実施例19) (E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(m−トルイル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン及びm−トルアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(m−トルイル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例19の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.82(d,J=15.Hz,1H),7.60(d,J=4.2Hz,1H),7.44(d,J=6.3Hz,2H),7.33(t,J=3.8Hz,1H),7.30(d,J=15.6Hz,1H),7.24(d,J=7.8Hz,1H),7.15(d,J=3.9Hz,1H),2.40(s,3H).
Mass(ESI)307,309[M+H]
(実施例20) (E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(4−(tert−ブチル)フェニル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン及び4−(tert−ブチル)ベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(4−(tert−ブチル)フェニル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例20の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.84(d,J=15.6Hz,1H),7.59(d,J=3.9Hz,1H),7.57(d,J=8.0Hz,2H),7.45(d,J=8.3Hz,2H),7.29(d,J=15.6Hz,1H),7.15(d,J=4.2Hz,1H),1.34(s,9H).
Mass(ESI)349,351[M+H]
(実施例21) (E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(3,4−(ジメチルフェニル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−5−ブロモチオフェン及び3,4−ジメチルベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(3,4−(ジメチルフェニル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例21の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.80(d,J=15.6Hz,1H),7.60(d,J=4.2Hz,1H),7.40(s,1H),7.38(dd,J=1.7,7.8Hz,1H),7.27(d,J=15.6Hz,1H),7.18(d,J=7.6Hz,1H),7.15(d,J=3.9Hz,1H),2.31(s,6H).
Mass(ESI)320,322[M+H]
(実施例22) (E)−1−(4−ブロモチオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−4−ブロモチオフェン及びベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(4−ブロモチオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オン(以下、実施例22の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.87(d,J=15.6Hz,1H),7.75(t,J=0.6Hz,1H),7.65(dd,J=2.7,6.3Hz,2H),7.33(t,J=3.8Hz,1H),7.57(t,J=0.7Hz,1H),7.44(t,J=3.3Hz,2H),7.35(d,J=15.6Hz,1H).
Mass(ESI)293,295[M+H]
(実施例23) (E)−3−フェニル−1−(チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
2−アセチルチオフェン及びベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−3−フェニル−1−(チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例23の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.87(dd,J=1.2,3.2Hz,1H),7.86(d,J=15.9Hz,1H),7.69(dt,J=0.6,5.0Hz,1H),7.65(dd,J=2.7,6.6Hz,2H),7.43(d,J=15.6Hz,1H),7.43(t,J=3.2Hz,3H),7.19(t,J=4.4Hz,1H).
Mass(ESI)215[M+H]
(実施例24) (E)−1−(3−ブロモチオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
2−アセチル−3−ブロモチオフェン及びベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(3−ブロモチオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オン(以下、実施例24の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.85(d,J=15.4Hz,1H),7.75(d,J=15.4Hz,1H),7.67−7.65(m,2H),7.55(d,J=5.1Hz,1H),7.43(t,J=3.3Hz,3H),7.15(d,J=5.2Hz,1H).
Mass(ESI)293,295[M+H]
(実施例25) (E)−1−(5−(2−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−メチルチオフェン−2−イル)エタノン(参考例12の化合物)及びベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−(2−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オン(以下、実施例25の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.81(d,J=15.6Hz,1H),7.69(d,J=3.7Hz,1H),7.63(dd,J=2.8,6.5Hz,2H),7.41(dd,J=1.8,5.0Hz,3H),7.38(d,J=15.6Hz,1H),6.85(d,J=2.9Hz,1H),2.57(s,3H).
Mass(ESI)229[M+H]
(実施例26) (E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
(E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(3−メトキシ−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)フェニル)−2−プロペン−1−オン(参考例16の化合物)を用いて、実施例3と同様の手順により、(E)−1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例26の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.78(d,J=15.4Hz,1H),7.59(dd,J=0.6,4.0Hz,1H),7.23(dd,J=1.8,8.2Hz,1H),7.16(d,J=15.6Hz,1H),7.15(dd,J=0.6,4.0Hz,1H),7.102(d,J=2.0Hz,1H),6.96(d,J=8.1Hz,1H),5.92(s,1H),3.97(s,3H).
Mass(ESI)339,341[M+H]
(実施例27) (E)−1−(5−(3−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−(3−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)エタノン(参考例10の化合物)及びベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−(3−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オン(以下、実施例27の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.87(d,J=15.6Hz,1H),7.83(d,3.9Hz,1H),7.66(dd,J=3.1,6.5Hz,2H),7.45−7.41(m,4H),7.38(d,J=3.9Hz,1H),7.34(d,J=8.1Hz,1H),7.29(dd,J=1.5,6.3Hz,1H),7.21(t,J=2.1Hz,1H),6.93(dt,J=1.2,8.1Hz,1H),3.87(s,3H).
Mass(ESI)321[M+H]
(実施例28) (E)−1−(5−(2−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−(2−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)エタノン(参考例9の化合物)及びベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−(2−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オン(以下、実施例28の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.86(d,J=14.4Hz,1H),7.85(d,4.2Hz,1H),7.74(d,J=7.8Hz,1H),7.67(dd,J=2.2,7.1Hz,2H),7.58(d,J=4.2Hz,1H),7.47(d,J=15.6Hz,1H),7.43(dd,J=2.2,5.1Hz,3H),7.35(dt,J=1.5,7.8Hz,1H),7.04(t,J=7.9Hz,2H),3.99(s,3H).
Mass(ESI)321[M+H]
(実施例29) (E)−1−(5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)エタノン(参考例11の化合物)及びベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オン(以下、実施例29の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.85(d,J=15.6Hz,1H),7.81(d,J=3.9Hz,1H),7.65(dd,J=3.5,7.2Hz,2H),7.63(d,J=8.8Hz,2H),7.46−7.41(m,4H),7.28(d,J=4.2Hz,1H),6.95(d,J=8.8Hz,2H),3.86(s,3H).
Mass(ESI)321[M+H]
(実施例30) (E)−3−(4−メトキシフェニル)−1−(5−(2−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−(2−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)エタノン(参考例9の化合物)及びp−アニスアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−3−(4−メトキシフェニル)−1−(5−(2−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例30の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.83(d,J=15.4Hz,1H),7.83(d,J=4.2Hz,1H),7.73(dd,J=1.6,7.7Hz,1H),7.62(d,J=8.8Hz,2H),7.56(d,4.2Hz,1H),7.35(d,J=7.8Hz,1H),7.34(d,J=15.4Hz,1H),7.23(d,J=7.9Hz,2H),7.03(t,J=8.8Hz,2H),3.99(s,3H),3.86(s,3H).
Mass(ESI)351[M+H]
(実施例31) (E)−1−(5−モルフォリノチオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−モルフォリノチオフェン−2−イル)エタノン(参考例6の化合物)及びベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−モルフォリノチオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オン(以下、実施例31の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.75(d,J=15.6Hz,1H),7.66(d,4.4Hz,1H),7.62(dd,J=1.8,7.7Hz,2H),7.42(d,J=3.2Hz,2H),7.39(t,J=5.5Hz,1H),7.36(d,J=15.6Hz,1H),6.12(d,4.4Hz,1H),3.85(t,J=4.8Hz,4H),3.33(t,J=4.8Hz,4H).
Mass(ESI)300[M+H]
(実施例32) (E)−3−フェニル−1−(5−フェニルチオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−フェニルチオフェン−2−イル)エタノン(参考例7の化合物)及びベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−3−フェニル−1−(5−フェニルチオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オン(以下、実施例32の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.86(d,J=16.3Hz,1H),7.84(d,4.2Hz,1H),7.69(dd,J=1.6,7.0Hz,2H),7.67(d,J=3.7Hz,1H),7.65(d,J=2.2Hz,1H),7.72−7.70(m,6H),7.44(dd,J=2.2,6.1Hz,2H).
Mass(ESI)291[M+H]
(実施例33) (E)−N−(5−シンナモイルフェニルチオフェン−2−イル)メタンスルホンアミドの合成
Figure 2013180955
N−(5−アセチルチオフェン−2−イル)メタンスルホンアミド(参考例8の化合物)及びベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−N−(5−シンナモイルフェニルチオフェン−2−イル)メタンスルホンアミド(以下、実施例33の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:8.10(d,J=6.8Hz,1H),7.85(d,J=15.6Hz,1H),7.68(d,J=4.2Hz,1H),7.64(dd,J=6.46,3.05Hz,3H),7.49−7.41(m,2H),7.35(d,J=15.6Hz,1H),6.93(d,J=3.9Hz,1H),3.12(s,3H).
Mass(ESI)308[M+H]
(実施例34) (E)−3−(4−メトキシフェニル)−1−(5−フェニルチオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オンの化合物
Figure 2013180955
1−(5−フェニルチオフェン−2−イル)エタノン(参考例7の化合物)及びp−メトキシベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−3−(4−メトキシフェニル)−1−(5−フェニルチオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例34の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.84(d,J=15.6Hz,1H),7.82(d,J=3.6Hz,1H),7.69(d,7.1Hz,2H),7.62(d,J=7.3Hz,2H),7.43(t,J=7.3Hz,2H),7.38(d,J=4.2Hz,2H),7.32(d,J=15.6Hz,1H),6.95(d,J=8.8Hz,2H),3.87(s,3H).
Mass(ESI)320[M+H]
(実施例35) (E)−1−(5−モルフォリノチオフェン−2−イル)−3−(p−トルイル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−モルフォリノチオフェン−2−イル)エタノン(参考例6の化合物)及び4−メチルベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−モルフォリノチオフェン−2−イル)−3−(p−トルイル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例35の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.73(d,J=15.6Hz,1H),7.65(d,J=4.4Hz,1H),7.52(d,J=8.1Hz,2H),7.32(d,J=15.6Hz,1H),7.21(d,J=8.1Hz,2H),6.12(d,J=4.4Hz,1H)3.85(t,J=4.4Hz,4H),3.32(t,J=4.4Hz,4H),2.32(s,3H).
Mass(ESI)314[M+H]
(実施例36) (E)−3−(3−クロロフェニル)−1−(5−モルフォリノチオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−モルフォリノチオフェン−2−イル)エタノン(参考例6の化合物)及び3−クロロベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−3−(3−クロロフェニル)−1−(5−モルフォリノチオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例36の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.68(d,J=15.6Hz,1H),7.66(d,4.4Hz,1H),7.61(s,J=1H),7.48−7.43(m,1H),7.36−7.32(m,3H),6.13(d,4.4Hz,1H),3.86(t,J=4.9Hz,4H),3.34(t,J=5.0Hz,4H).
Mass(ESI)334[M+H]
(実施例37) (E)−1−(5−(2−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)−3−(p−トルイル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−(2−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)エタノン(参考例9の化合物)及び4−メチルベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−(2−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)−3−(p−トルイル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例37の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.84(d,J=15.4Hz,1H),7.83(d,J=4.2Hz,1H),7.73(t,J=4.6Hz,1H),7.57(d,J=4.4Hz,2H),7.56(d,4.6Hz,1H),7.42(d,J=15.6Hz,1H),7.35(dt,J=1.5,1.5Hz,1H),7.23(d,J=7.8Hz,2H),7.04(t,J=7.7Hz,2H),3.99(s,3H),2.40(s,3H).
Mass(ESI)335[M+H]
(実施例38) (E)−1−(5−(3−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)−3−(p−トルイル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−(3−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)エタノン(参考例10の化合物)及び4−メチルベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−(3−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)−3−(p−トルイル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例38の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.85(d,J=15.1Hz,1H),7.82(d,3.9Hz,1H),7.56(d,J=8.3Hz,2H),7.39(d,J=15.6Hz,1H),7.37(d,3.9Hz,1H),7.33(d,J=7.8Hz,1H),7.28(dt,J=1.3,7.9Hz,1H),7.24(d,J=8.1Hz,2H),7.21(t,J=2.1Hz,1H),6.92(dq,J=1.2,8.2Hz,1H),3.87(s,3H),2.40(s,3H).
Mass(ESI)335[M+H]
(実施例39) (E)−1−(5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)−3−(p−トルイル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)エタノン(参考例11の化合物)及び4−メチルベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)−3−(p−トルイル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例39の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.83(d,J=16.1Hz,1H),7.81(d,J=3.9Hz,1H),7.63(d,J=8.8Hz,2H),7.56(d,J=8.1Hz,2H),7.39(d,J=15.6Hz,1H),7.28(d,J=4.2Hz,1H),7.23(d,J=8.3Hz,2H),6.95(d,J=8.8Hz,2H),3.86(s3H),2.40(s,3H).
Mass(ESI)335[M+H]
(実施例40) (E)−3−(4−メトキシフェニル)−1−(5−モルフォリノチオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−モルフォリノチオフェン−2−イル)エタノン(参考例6の化合物)及び4−メトキシベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−3−(4−メトキシフェニル)−1−(5−モルフォリノチオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例40の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.72(d,J=15.6Hz,1H),7.64(d,4.4Hz,1H),7.57(d,J=8.8Hz,2H),7.24(d,J=15.9Hz,1H),6.92(d,J=8.8Hz,2H),6.11(d,4.4Hz,1H),3.85(t,J=5.0Hz,4H),3.85(s,3H),3.32(t,J=5.0Hz,4H).
Mass(ESI)330[M+H]
(実施例41) (E)−1−(5−(2−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)−3−(p−トルイル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−(2−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)エタノン(参考例9)及び3−クロロベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−1−(5−(2−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)−3−(p−トルイル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例41の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.85(d,J=4.2Hz,1H),7.77(d,J=15.6Hz,1H),7.74(dd,J=2.0,8.3Hz,1H),7.65(s,1H),7.58(d,4.2Hz,1H),7.51(dt,J=2.3,4.3Hz,1H),7.44(d,J=15.6Hz,1H),7.39−7.32(m,3H),7.04(t,J=7.9Hz,2H),3.99(s,3H).
Mass(ESI)335[M+H]
(実施例42) (E)−3−(3−クロロフェニル)−1−(5−(3−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−(3−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)エタノン(参考例10の化合物)及び3−クロロベンズアルデヒドを用いて、実施例1と同様の手順により、(E)−3−(3−クロロフェニル)−1−(5−(3−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オン(以下、実施例42の化合物)を合成した。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.84(d,J=4.2Hz,1H),7.78(d,J=15.6Hz,1H),7.65(s,1H),7.51(dt,J=1.5,6.8Hz,1H),7.42(d,J=15.6Hz,1H),7.39−7.36(m,3H),7.34(d,J=7.8Hz,1H),7.29(dt,J=1.3,7.9Hz,1H),7.21(t,J=2.1Hz,1H),6.94(dq,J=1.1,8.1Hz,1H),3.87(s,3H).
Mass(ESI)355[M+H]
(比較例1) 1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オール(参考例3の化合物)(100mg、0.46mmol)の塩化メチレン(7ml)溶液に、二酸化マンガン(198mg、2.28mmol)を加え、室温にて18時間撹拌した。反応溶液をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル=5/95)で精製し、1−(5−ブロモチオフェン−2−イル)2−プロペン−1−オン(以下、比較例1の化合物)を淡黄色固体として得た(44mg、44%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.51(d,J=4.2Hz,1H),7.13(d,J=4.2Hz,1H),6.99(dd,J=10.5,17.1Hz,1H),6.50(dd,J=1.5,17.1Hz,1H),5.90(dd,J=1.5,10.5Hz,1H).
Mass(ESI)216[M+H]
(比較例2) (E)−1−(4−(3−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オンの合成
Figure 2013180955
1−(4−(3−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)エタノン(参考例5の化合物)(115mg、0.49mmol)及びベンズアルデヒド(50μl、0.49mmol)のメタノール(1mL)溶液に、10%水酸化カリウム水溶液(300μL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応溶液をろ過して沈殿物をろ取し、水及びメタノールで洗浄後、減圧乾燥し、(E)−1−(4−(3−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)−3−フェニル−2−プロペン−1−オン(以下、比較例2の化合物)を黄色油状物質として得た(65mg、41%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:8.10(d,J=1.5Hz,1H),7.89(d,J=15.4Hz,1H),7.78(d,J=1.5Hz,1H),7.68(dd,J=2.7,6.6Hz,2H).7.46(d,J=15.4Hz,1H),7.45−7.42(m,3H),7.36(t,J=7.8Hz,1H),7.21(d,J=7.6Hz,1H),7.15(t,J=2.0Hz,1H),6.90(dd,J=2.0,8.3Hz,1H),3.88(s,3H).
Mass(ESI)321[M+H]
(実施例43) 組織トランスグルタミナーゼ阻害活性の測定
組織トランスグルタミナーゼ活性の阻害は、Thomasらの方法(Analytical Biochemistry、1992年、205巻、p.166−171)に基づいて、それを適宜改変して酵素活性を測定することにより決定した。
96ウェルプレート(IWAKI)に0.1mg/mLのN,N’−dimethylcasein(NMC)を200μL加え、4℃にて一晩インキュベートすることでNMCコートプレートを作製した。別の96ウェルプレート(BMBio)中で、酵素反応溶液(50mmol/L HEPES pH7.4、500mmol/L NaCl、2mmol/L MgCl、3mmol/L CaCl、1mmol/L DTT、0.5μg/mL ヒト組織トランスグルタミナーゼ)及び被験化合物(0.3、1、3、10、30、100μmol/L)を混合した。室温にて30分間プレインキュベーションした後、5μmol/Lになるように5−(biotinamido) phentylaminを加え反応混合溶液を調製した。NMCコートプレートに反応混合溶液を200μL加え、室温にて30分間インキュベーションした。250μLの200mmol/L EDTAで2回洗浄することで反応を停止させ、さらに250μLの洗浄溶液(0.1mol/L Tris−HCl pH7.4)で2回洗浄した。1.25μg/mL streptavidin−alkaline phosohataseを200μL加え、室温にて1時間インキュベートした。250μLの0.01% Triton X−100で1回洗浄することで反応を停止させ、さらに、250μLの洗浄溶液で4回洗浄した。0.2mg/mL phosphatase substrateを250μL加え、室温にて約1時間反応させた。マイクロプレートリーダー(BIO−RAD Model 680)にて405nmの吸光度を測定することで、被験化合物の組織トランスグルタミナーゼ阻害活性を算出した。コントロールとして被験化合物の代わりにDMSOを加えたときの吸光度を100%、酵素を加えなかったときの吸光度を0%として、被験化合物の反応率を算出した。50%阻害濃度(IC50)の算出は、50%に最も近い点とそれを挟む2点の計3点で直線回帰することにより算出した。
(実施例44)In vitroにおけるヒト組織トランスグルタミナーゼ阻害活性の評価
化合物の組織トランスグルタミナーゼ阻害活性は、Thomasらの方法(Thomasら、1992年、Analytical Biochemistry、205巻、p.166−171)に基づいて、それを適宜改変して酵素活性を測定し、その酵素活性に対する阻害作用を算出することにより評価した。
96ウェルプレートに0.1mg/mLのN,N’−dimethylcasein(以下、NMC)を200μL加え、4℃にて一晩インキュベートし、NMCコートプレートを作製した。別の96ウェルプレート中で、被験化合物と酵素反応溶液(pH7.4、50mmol/L HEPES、500mmol/L NaCl、2mmol/L MgCl、3mmol/L CaCl、1mmol/L DTT及び0.5μg/mL ヒト組織トランスグルタミナーゼを含む)を混合し、室温にて30分間プレインキュベーションした後、5μmol/Lになるように5−(biotinamido)phentylaminを加え、反応混合溶液を調製した。NMCコートプレートに反応混合溶液を200μL加え、室温にて30分間インキュベーションした。250μLの200mmol/L EDTAで2回洗浄して反応を停止させ、さらに250μLの洗浄溶液(0.1mol/L Tris−HCl、pH7.4)で2回洗浄した。1.25μg/mL streptavidin−alkaline phosohataseを200μL加え、室温にて1時間インキュベートした。250μLの0.01% Triton X−100で1回洗浄して反応を停止させ、さらに、250μLの洗浄溶液で4回洗浄した。発色基質である0.2mg/mL phosphatase substrateを250μL加え、室温にて約1時間反応させ、マイクロプレートリーダーにて405nmの吸光度を測定した。ヒト組織トランスグルタミナーゼ添加かつ被験化合物非添加の吸光度を100%反応率、ヒト組織トランスグルタミナーゼ非添加の吸光度を0%反応率として、得られた吸光度から、各被験化合物の各反応率を算出し、IC50を求めた。
その結果を表3に示す。表中、IC50値について、<100は50μmol/L以上100μmol/L以下であることを示し、>30は、30μmol/L以上50μmol/L以下を示し、<30は、20μmol/L以上30μmol/L以下を示し、>10は、10μmol/L以上20μmol/L以下を示し、<10は、5μmol/L以上10μmol/L以下を示し、>3は、3μmol/L以上5μmol/L以下を示す。
Figure 2013180955
表3に記載の比較例1の化合物を除く被験化合物は、いずれも(E)−3−アリール−1−(5−アリールチオフェン−2−イル)−2−プロペン−1−オン構造を有し、100μM以下のIC50値を示した。また、実施例1、4、6及び47の化合物は、(E)−3−アリール−1−(5−ピリジルチオフェン−2−イル)−2−プロペン−1−オン構造を有し、特に高い活性を示した。これらの結果から、カルコン誘導体(I)又はその薬学的に許容される塩が、優れたヒト組織トランスグルタミナーゼ阻害作用を有することが明らかとなった。
カルコン誘導体(I)、カルコン誘導体(Ia)及びそれらの薬学的に許容される塩は、組織トランスグルタミナーゼ阻害剤として利用できる。

Claims (7)

  1. 以下の一般式(I)で示されるカルコン誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、組織トランスグルタミナーゼ阻害剤。
    Figure 2013180955
    [式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、シアノ基、モルフォリノ基、−C(=O)OR、−NHSO、水素原子が1〜3個の炭素数1〜4のアルキルオキシ基で置換されていてもよいフェニル基、又は、水素原子が1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい環構成原子数6のヘテロアリール基を表し、
    及びRは、それぞれ独立に、水素原子又はハロゲン原子を表し、
    〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、モルフォリノ基又は炭素数1〜4のアルキル基若しくはアルキルオキシ基を表し、
    は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。]
  2. は、水素原子が1個のハロゲン原子で置換されていてもよい、2−ピリジル基、3−ピリジル基又は4−ピリジル基であり、
    及びRは、水素原子であり、
    〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、モルフォリノ基又は炭素数1〜4のアルキル基若しくはアルキルオキシ基である、請求項1記載の組織トランスグルタミナーゼ阻害剤。
  3. は、水素原子が1個のハロゲン原子で置換されていてもよい、3−ピリジル基又は4−ピリジル基であり、
    、R、R及びRは、水素原子であり、
    及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキルオキシ基であり、
    は、水素原子、水酸基又はモルフォリノ基である、請求項1記載の組織トランスグルタミナーゼ阻害剤。
  4. 以下の一般式(Ia)で示されるカルコン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
    Figure 2013180955
    [式中、R10は、水素原子が1個のハロゲン原子で置換されていてもよい、2−ピリジル基、3−ピリジル基又は4−ピリジル基を表し、R11及びR12は、水素原子を表し、R13〜R17は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、モルフォリノ基又は炭素数1〜4のアルキル基若しくはアルキルオキシ基を表す。]
  5. 10は、水素原子が1個のハロゲン原子で置換されていてもよい、3−ピリジル基又は4−ピリジル基であり、
    11、R12、R13及びR17は、水素原子であり、
    14及びR16は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキルオキシ基であり、
    15は、水素原子、水酸基又はモルフォリノ基である、
    請求項4記載のカルコン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
  6. 請求項4又は5記載のカルコン誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、組織トランスグルタミナーゼ阻害剤。
  7. 請求項4又は5記載のカルコン誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、アルツハイマー病の治療薬又は予防薬。
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