JP2013178374A - 光パルス圧縮装置および光パルス圧縮方法 - Google Patents

光パルス圧縮装置および光パルス圧縮方法 Download PDF

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Abstract

【課題】特殊なファイバーを用いずに所望形状の圧縮パルスを生成する光パルス圧縮装置等を提供する。
【解決手段】種光信号120のスペクトルの振幅および位相を周波数成分ごとに変調して光パルス整形を行い、当該光パルス整形により圧縮前光パルス130を生成する光パルス整形部30と、圧縮前パルスの周波数帯域を拡大するとともに群速度分散を調整することで圧縮パルス140を生成して出射する圧縮部40と、光パルス整形を行う前に目標とする所望形状の圧縮パルスの波形およびスペクトルに基づいて圧縮前パルスの波形、周波数成分ごとの振幅および位相の目標値150を計算するとともに、種光信号のスペクトルの振幅および位相を目標値と一致するように変調して圧縮前パルスを生成する演算制御部50を含み、光パルス整形部から出射される圧縮前パルスを圧縮部に導入して、圧縮パルスを生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光パルスを圧縮する技術に関し、具体的には所望形状の圧縮パルスを形成する光パルス圧縮装置および光パルス圧縮方法に関する。
従来から幅の広い光パルスを圧縮して、より細い光パルスを生成する方法が提案されており、次の2つに大別できる。1つ目は分散減少ファイバーを利用する方法であり断熱ソリトン圧縮と呼ばれるものである(以下、第1の方法)。2つ目は帯域幅拡大と分散を用いた圧縮方法である(以下、第2の方法)。
第1の方法は、分散減少ファイバー、すなわち異常分散領域で分散値が長手方向に対して徐々に減少する特殊なファイバーに光パルスを通すことで、パルス幅を狭窄化しピーク強度を増大させる。第1の方法では、背景雑音の少ない高品質の光パルスを得ることができる。特許文献1の発明も、第1の方法によるパルス圧縮を行っている。
また、第2の方法について、本出願人は先願である特願2011−17310号にて、生成された圧縮パルスと目標とする圧縮パルスとの差分を評価して光パルス整形器をフィードバック制御することで所望の圧縮パルスを得る手法(以下、フィードバックを用いた手法)を提案している。
特開2006−171677号公報
ここで、第1の方法において、例えば分散減少ファイバーの分散値の長手方向の分布が急激である場合には、圧縮された光パルスにペデスタルと呼ばれる非圧縮成分が付随することが知られている。特許文献1は、非線形ファイバーと線形ファイバーとを交互に接続した分散減少ファイバーを用いて分散分布を最適化する発明を開示している。
しかし、第1の方法を用いる光パルス圧縮装置は、分散減少ファイバーという特殊なファイバーを用いる必要があるためコストが増大してしまう。また、分散減少ファイバーの特性(分散分布)についても現在のところ製造ばらつきが大きく、所望の圧縮パルスが得られない可能性がある。また、生成される圧縮パルスは形状がsech型に限られ、形状を選択することが出来ない。
一方、第2の方法では、位相変調器又は非線形素子中での周波数帯域拡大と分散素子とを組み合わせて、光パルスを圧縮する。つまり、第1の方法のような特殊なファイバーを必要としないため、第2の方法を用いる光パルス圧縮装置は、比較的安価に製造可能である。
しかし、第2の方法では、例えばパルス光源から直接種光信号を入力したとしても、圧縮パルスにチャープとペデスタルが残ることを初めとして、所望の形状の圧縮パルスが得られないという問題があった。
ここで、本出願人が提案したフィードバックを用いた手法では、生成された圧縮パルスを実測して、繰り返しフィードバックして圧縮パルスを所望の形状に調整するが、確実に所望の形状に収束できるとは限らない。また、圧縮パルスを実測して繰り返しフィードバックしなければ収束しないため、所望の圧縮パルスを得るまでには所定の時間がかかる。そのため、所望形状の圧縮パルスを確実に得たい、得るまでの時間を短縮したいとの要求があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものである。本発明のいくつかの態様によれば、周波数帯域幅拡大と分散を用いた圧縮方法を用いながらも、短時間で確実に所望形状の圧縮パルスを生成する光パルス圧縮装置等を提供する。
(1)本発明は、種光信号のスペクトルの振幅および位相を周波数成分ごとに変調して光パルス整形を行い、当該光パルス整形により圧縮前光パルスを生成する光パルス整形部と、前記圧縮前パルスの周波数帯域を拡大するとともに、群速度分散を調整することで圧縮パルスを生成して出射する圧縮部と、前記光パルス整形を行う前に、所望形状の前記圧縮パルスの波形およびスペクトルに基づいて前記圧縮前パルスの波形、周波数成分ごとの振幅および位相の目標値を計算するとともに、前記種光信号のスペクトルの振幅および位相を前記目標値と一致するように前記光パルス整形部を制御して前記圧縮前パルスを生成する演算制御部と、を備える。
本発明に係る光パルス圧縮装置は、受け取った種光信号を、光パルス整形部で周波数成分ごとに変調してから、圧縮部でパルス圧縮を行う。このとき、光パルス整形部は、圧縮前パルスの周波数ごとの振幅および位相の目標値を得て、目標値と一致するように変調を行う。ここで、目標値は、圧縮パルスとして目標とする波形(以下、目標波形)および/またはスペクトル(以下、目標スペクトル)に基づいて計算される。つまり、これらの発明に係る光パルス圧縮装置では、圧縮部に入力される圧縮前パルスが、目標となる圧縮パルス(以下、目標パルス)に基づく計算によって生成される。そのため、任意形状の目標パルスと一致する圧縮パルスを生成することが可能になる。
本発明に係る光パルス圧縮装置は演算制御部を含んでいる。そして、演算制御部が目標波形および/または目標スペクトルに基づいて目標値を計算し、光パルス整形部に出力する。このとき、様々な目標パルスを設定可能な、柔軟性の高い光パルス圧縮装置を実現することができる。
ここで、目標値はメモリー等の記憶装置に記憶されてもよい。そして、圧縮部がパルス圧縮を行う前に、光パルス整形部は記憶装置から目標値を取得してもよい。このとき、演算制御部は、目標値の計算を光パルス整形部の動作とは無関係に実行できる。
なお、種光信号とは、圧縮前パルスおよび圧縮パルスの元となる、光源部から出射される光信号である。圧縮前パルスとは、種光信号に基づいて光パルス整形部で生成される、圧縮部で圧縮される前の光パルスである。圧縮部では、周波数帯域拡大と分散を用いた圧縮を行う。そのため、分散減少ファイバーを利用する断熱ソリトン圧縮を行う場合と比べて、光パルス圧縮装置のコストを抑えることが可能である。このとき、圧縮部は、周波数帯域拡大によって生じるチャープを調整する構成をとる。一般的には、光ファイバー中で生じる自己位相変調により周波数帯域を拡大し、それに伴うアップチャープを分散素子によるダウンチャープで分散調整を行う構成である。
目標パルスは、例えばチャープとペデスタルのないsech型パルス(「フーリエ変換限界パルス」と呼ばれる)であって、所定の幅や強度を設定したものであってもよい。目標値は、圧縮前パルスの周波数ごとの振幅および位相を直接的に表してもよいし、間接的に表してもよい。例えば、光パルス整形部が電流値によって振幅(すなわち強度)や位相を変調する光パルスシンセサイザーの場合には、目標値は電流値であってもよいし、適切な電流値を発生させる制御信号であってもよい。
ここで、本出願人は、先願である特願2011−17310号にて、フィードバックを用いた手法を提案している。フィードバックを用いた手法では、圧縮パルスが目標パルスとなるようにフィードバック制御を行うが、必ずしも目標パルスが得られるとは限らない、すなわち目標パルスの形状が得られる保証はない。また、収束可能だとしても、収束するまで、すなわち目標パルスが得られるまで所定の時間がかかる。また、生成された圧縮パルスを実測した後に初めて、目標パルスへと収束させる制御信号を生成することができる。すなわち、圧縮パルスを実測せずに、目標パルスを生成することはできない。
これに対し、本発明では、圧縮パルスではなく、圧縮前パルスが目標値に一致するような変調を行う。ここで、目標値は計算によって求められ、圧縮パルスを実測する必要はない。つまり、目標パルスへと収束するまで時間がかかることはなく、圧縮パルスの実測の前に、また光パルス整形の実行前に目標値を算出できる。従って、パルス圧縮動作の開始当初から、目標パルスを得ることが可能である。
(2)この光パルス圧縮装置において、前記演算制御部は、パルスの伝播を記述する方程式を基に、前記目標パルスが前記圧縮部を逆伝播するプロセスに基づいて、前記圧縮前パルスの波形および周波数成分ごとの振幅および位相を計算して前記目標値を求めてもよい。
本発明に係る光パルス圧縮装置の演算制御部は、圧縮パルスの伝播を記述する方程式を逆伝播計算(すなわち、逆伝播アルゴリズムを用いた計算)することで、目標値を求める。圧縮パルスの伝播を記述する方程式は、例えば非線形シュレディンガー方程式である。本発明に係る光パルス圧縮装置は、このような方程式を逆伝播計算することによって目標値の精度を高めることが可能である。
(3)この光パルス圧縮装置において、前記演算制御部は、前記光パルス整形部が生成した圧縮前パルス、および前記圧縮部が生成した圧縮パルスの少なくとも一方を受け取り、スペクトルおよび波形の少なくとも一方を実測して、前記目標値への修正を行ってもよい。
本発明に係る光パルス圧縮装置の演算制御部は、圧縮前パルスおよび圧縮パルスの少なくとも一方を受け取って評価を行うことができる。そして、評価結果に基づくフィードバック制御を行い、目標値のずれを修正することが可能である。そのため、例えば前記の非線形シュレディンガー方程式におけるファイバー損失の係数が実際の圧縮部の特性と一致していなかった場合でも、目標値のずれを修正して圧縮パルスを目標パルスと一致させることができる。
なお、ここでのフィードバック処理は、計算上の誤差を修正するものである。そのため、前記のフィードバックを用いた手法に比べて、収束時間は短い。
(4)この光パルス圧縮装置において、前記圧縮部は、周波数帯域を拡大する位相変調部と、群速度分散を調整する分散素子部と、を含み、前記位相変調部は、位相変調器または非線形素子を含み、前記分散素子部は、回折格子対または分散ファイバーを含んでもよい。
本発明に係る光パルス圧縮装置の圧縮部は、位相変調部と分散素子部とを含む。位相変調部としては位相変調器または非線形素子を用いることができ、周波数帯域を拡大できる。また、分散素子部としては回折格子対または分散ファイバーを用いることができ、群速度分散を調整する。
本発明の係る光パルス圧縮装置の圧縮部は、これらの構成要素を柔軟に選択することが可能であり、構成の柔軟性を有する。
(5)この光パルス圧縮装置において、前記種光信号を生成する光源部を含んでもよい。
(6)この光パルス圧縮装置において、前記光源部は、単一周波数の光を発生するレーザーと、前記単一周波数の光に基づいて、前記種光信号として光周波数コムを生成する周波数コム発生器を含んでもよい。
(7)この光パルス圧縮装置において、前記光源部は、前記種光信号としてパルス光を生成するパルス光源を含んでもよい。
(8)この光パルス圧縮装置において、前記光源部は、前記種光信号の波長を可変とする機能を含んでもよい。
これらの発明に係る光パルス圧縮装置は、装置の外部から種光信号を受け取るのではなく、種光信号を生成する光源部を含んでいてもよい。このとき、例えば光パルス整形部への入射に適した種光信号を常に得ることができる。このとき、これらの発明に係る光パルス圧縮装置の光源部は、様々な構成をとることが可能であり、設計上の柔軟性を有する。
例えば光源部は、レーザーと周波数コム発生器とを含んでいてもよい。波長可変レーザーは単一周波数の光を発生し、周波数コム発生器は単一周波数の光に基づいて光周波数コムを生成する。
また、例えば光源部は、種光信号としてパルス光を生成するパルス光源を含んでもよい。パルス光源から出射される光をそのまま種光信号とするので、光パルス圧縮装置の構成を単純化することができる。
また、光源部は、種光信号の波長を可変とする機能を含んでもよい。このとき、種光信号は波長可変の機能によって中心波長を選ぶことができる。その結果として、圧縮パルスの波長を選択する機能が実現され、柔軟な圧縮パルス発生の機能が実現できる。
(9)この光パルス圧縮装置において、前記光パルス整形部は、前記種光信号を回折させる平面導波路型回折格子と、前記種光信号の振幅を周波数成分ごとに変調する強度変調器と、前記種光信号の位相を周波数成分ごとに変調する位相変調器と、を含んでもよい。
(10)この光パルス圧縮装置において、前記光パルス整形部は、前記種光信号を回折させる回折格子と、前記種光信号の振幅および位相を周波数成分ごとに変調する空間変調器と、を含んでもよい。
(11)この光パルス圧縮装置において、前記光パルス整形部は、奥行き方向に屈折率の分布構造を有する光ファイバーであって、当該分布構造により種光信号の周波数成分ごとに振幅および位相を変調する光ファイバーと、を含んでもよい。
これらの発明に係る光パルス圧縮装置の光パルス整形部は、様々な構成をとることが可能であり、設計上の柔軟性を有する。光パルス整形部は、平面導波路型回折格子と強度変調器と位相変調器とを含んでいてもよい。このとき、光パルス整形部を例えば1チップ化することも可能であり、小型化できる。また、光パルス整形部は、回折格子と空間変調器とを含んでいてもよい。このとき、設計変更にも比較的容易に対応可能である。さらに、光パルス整形部は、光ファイバー型のパルス整形器であってもよい。
(12)この光パルス圧縮装置において、前記圧縮部への入力光強度を調整するための光増幅器および/または光減衰器を含んでもよい。
本発明に係る光パルス圧縮装置の光パルス整形部は、増幅器および/または光減衰器を含んでいてもよい。このとき、圧縮部への入力光強度を調整することができる。
(13)光パルス整形により圧縮前光パルスを生成する光パルス整形部と、圧縮パルスを生成して出射する圧縮部と、前記光パルス整形部を制御して前記圧縮前パルスを生成する演算制御部と、を備えた光パルス圧縮装置の光パルス圧縮方法であって、前記演算制御部において、前記目標パルスを設定するステップと、前記演算制御部において、前記圧縮パルスの波形およびスペクトルに基づいて、前記圧縮前パルスの波形、周波数成分ごとの振幅および位相の目標値を計算するステップと、前記光パルス整形部において、前記演算制御部から前記目標値を取得し、受け取った種光信号の振幅および位相を周波数成分ごとに変調して、前記目標値通りの周波数成分ごとの振幅と位相を持つ前記圧縮前パルスを生成するステップと、前記光パルス整形部が生成した前記圧縮前パルスを前記圧縮部に導入することで、周波数帯域拡大と分散調整により圧縮して圧縮パルスを出力するステップと、を含む。
(14)この光パルス圧縮方法において、前記演算制御部が、前記光パルス整形部が生成した圧縮前パルス、および前記圧縮部が生成した圧縮パルスの少なくとも一方を受け取るステップと、前記演算制御部が、スペクトルおよび波形の少なくとも一方を実測して、前記目標値への修正を行うステップと、を含んでもよい。
これらの発明に係る光パルス圧縮方法によれば、光パルス整形部が光パルス整形を実行する前に、演算制御部が目標値を計算するステップと、光パルス整形部が、圧縮前パルスを目標値と一致させるように変調するステップとを含む。そのため、本発明に係る光パルス圧縮方法は、光パルス圧縮装置が目標パルスと一致した所望の任意形状の圧縮パルスを生成することを可能にする。
そして、さらに演算制御部が、光パルス整形部が生成した圧縮前パルス、および圧縮部が生成した圧縮パルスの少なくとも一方を受け取るステップと、スペクトルおよび波形の少なくとも一方を実測して、前記目標値への修正を行うステップと、を含むことで、目標値のずれを修正して圧縮パルスを目標パルスと一致させることができる。
第1実施形態の光パルス圧縮装置のブロック図。 図2(A)〜図2(B)は、本実施形態における光源部の構成例を示す図。 本実施形態における光パルス整形部が行う変調を説明する図。 本実施形態における光パルス整形部の構成例を示す図。 本実施形態における圧縮部の構成例を示す図。 図6(A)〜図6(D)は、自己位相変調と分散を用いたパルス圧縮の従来例の圧縮パルスと目標パルスとを説明する図。 図7は本実施形態における演算制御部が行う計算を説明する図。 図8(A)〜図8(B)は、計算で求められた圧縮前パルスを説明する図。 図9(A)〜図9(B)は、従来例の圧縮パルスと本実施形態の圧縮パルスを説明する図。 図10(A)〜図10(B)は変形例の光パルス圧縮装置のブロック図。
1.第1実施形態
1.1.光パルス圧縮装置の構成
図1は、第1実施形態の光パルス圧縮装置10のブロック図である。図1に示すように、第1実施形態の光パルス圧縮装置10は、光源部20、光パルス整形部30、圧縮部40、演算制御部50を含んで構成されている。なお、種光信号120を装置の外部から受け取ることが可能であれば、光源部20を除く構成、すなわち光パルス圧縮装置11の構成もとり得る。しかし、本実施形態では光源部20が含まれているとして説明する。
本実施形態における光源部20は種光信号120を生成する。種光信号120は圧縮前パルス130および圧縮パルス140の元となる光信号である。光パルス整形部30は種光信号120の振幅および位相を周波数成分ごとに変調する光パルス整形を実行して圧縮前パルス130を生成する。なお、図1の種光信号120、圧縮前パルス130、圧縮パルス140のように例えば光ファイバーを通って伝送される光信号は、電気信号と区別するために図1〜図10(B)において太線で表すものとする。
圧縮部40は、圧縮前パルス130をパルス圧縮して圧縮パルス140を生成する。圧縮部40は、周波数帯域幅拡大と分散を用いた圧縮を行う。そのため、特殊な分散減少ファイバーを利用する断熱ソリトン圧縮を行う場合と比べて、光パルス圧縮装置のコストを抑えることが可能である。
ここで、従来行われていたように、光パルス整形部30は、例えば雑音成分のない短光パルスである圧縮前パルス130を生成すること(以下、従来例とする)ができる。しかし、圧縮パルス140はペデスタルを含むものとなり、ペデスタルに対応するスペクトル密度の分布異常も生じていた。
図6(A)〜図6(B)は、従来例における、このような圧縮パルス140の波形、スペクトルをそれぞれ示すものである。図6(A)は、圧縮された光パルスにペデスタルPDが付随している波形となっている。また、図6(B)は、ペデスタルPDに対応してスペクトル密度の分布異常DEが生じている。
一方、図6(C)〜図6(D)は、目標波形の例としてチャープとペデスタルのない圧縮パルス140の波形、スペクトルをそれぞれ示すものである。すなわち、図6(C)は目標波形を、図6(D)は目標スペクトルを表している。例えば、目標波形は幅T[ps]、ピーク強度P[W]であってペデスタルがない図6(C)のような形状であると定めることができる。また、目標スペクトルは中心周波数F[THz]で図6(D)のような分布をしていると定めることができる。図6(C)〜図6(D)のような波形、スペクトルが得られれば、チャープとペデスタルのない圧縮パルス140であるといえる。
ここで、再び図1に戻る。本実施形態における演算制御部50は、図6(C)〜図6(D)のような、目標波形および目標スペクトルをもとに、後述する所定の計算を行う。そして、圧縮前パルス130の周波数ごとの振幅および位相の目標値150を生成して、光パルス整形部30に出力する。
この目標値150は、圧縮前パルス130の周波数ごとの振幅および位相を目標値150の指示通りにしたときに、圧縮パルス140が目標パルスになる値である。つまり、本実施形態における光パルス整形部30は、目標値150に従って変調を制御して、圧縮パルス140が目標パルスとなるようにする。
ここで、光パルス整形部30は、光パルス整形を実行する前に、目標値150を取得する。そのため、本実施形態の光パルス圧縮装置10がパルス圧縮を開始したときに、当初から目標パルスに一致する圧縮パルス140を生成することができる。これは、フィードバック処理により徐々に圧縮パルスを目標パルスに近づける方法に比べて、確実に目標パルスが得られるとともに、収束にかかる時間を短くすることを可能にする。
また、光パルス整形部30は、目標波形および目標スペクトルに基づく目標値150を得ている。よって、圧縮パルス140が目標パルスから大きく乖離することはなく、チャープとペデスタルのない圧縮パルス140が生成される。
本実施形態の光パルス圧縮装置10は、光パルス整形部30が目標値150に基づいて圧縮前パルス130を生成することで、周波数帯域拡大と分散を用いた圧縮方法を用いながらも、所望形状の圧縮パルス140を生成できる。以下では、本実施形態における圧縮装置10の、光源部20、光パルス整形部30、圧縮部40および演算制御部50の詳細について順に説明する。
なお、目標値150は、目標波形および目標スペクトルに基づいて計算された、圧縮前パルス130の周波数ごとの振幅および位相そのものを表す値でもよい。しかし、本実施形態において、目標値150は、光パルス整形部30において計算された振幅および位相に変調するための制御信号として与えられるものとする。これは、後述するように、本実施形態における光パルス整形部30は、振幅(すなわち強度)や位相を電流制御器からの電流値に従って変調する。そのため、電流制御器への制御信号として目標値150を計算することが、最も効率的であるからである。
また、本実施形態では、光パルス整形部30は、演算制御部50が計算した目標値150を受け取る。しかし、別の実施形態として演算制御部50を省略し、光パルス整形部30は記憶装置に記憶された目標値150、又は圧縮装置10の外部から供給される目標値150を受け取ってもよい。
そして、本実施形態では、光信号が伝送される経路に適宜増幅器が配置されてもよい(図外)。特に位相変調部42に光ファイバーを用いる場合には、入力する光強度の調整が重要である。そのため、例えば光パルス整形部30の入射部および出射部の少なくとも一方にEDFA(エルビウム添加光ファイバー増幅器)に代表される光増幅器や光減衰器のいずれか一方が配置されていてもよい。
1.2.光源部
図2(A)は、本実施形態における光源部20の構成を例示する図である。光源部20は、単一周波数の光122を発生するレーザー22と、単一周波数の光122に基づいて、種光信号120として光周波数コムを生成する周波数コム発生器24を含む。周波数コム発生器24は、信号発生器26からの信号126によりコム間隔の設定が可能である。
本実施形態における光源部20は、波長可変レーザー22を用いることで、光周波数コムの中心波長を選択することができる。周波数コム発生器24は、例えば2つの従続接続されたニオブ酸リチウム材料の位相変調器を含んでいてもよい。また、信号発生器26はマイクロ波発生器であってもよい。
このとき、信号発生器26から例えば周波数12.5GHzのマイクロ波信号が出力される。そして、マイクロ波信号は2つに分岐されて、一方は増幅後に片方のニオブ酸リチウム材料の位相変調器を駆動する。そして、もう一方のマイクロ波信号は、周波数逓倍器により25.0GHzのマイクロ波信号となり、もう片方のニオブ酸リチウム材料の位相変調器を駆動する。このことにより、単一周波数の光122に位相変調を施し、変調周波数である12.5GHzの周波数間隔を持つ光周波数コムが種光信号120として生成される。
なお、本実施形態における光源部20は、図2(B)のように光周波数コムではなく通常のパルス光源28の出力光を種光信号120としてもよい。パルス光源から出射される光をそのまま種光信号とするので、光パルス圧縮装置10の構成を単純化することができる。
1.3.光パルス整形部
図3は、本実施形態における光パルス整形部30が行う変調を説明する図である。なお、光パルス整形部は図3に示す構成であってもよいが、本実施形態における光パルス整形部30は後述する図4の構成を例として説明する。光パルス整形部30が行う変調の原理については、図3の構成でも図4の構成でも同じであるため、図3を用いて説明する。
図3には、空間型の回折格子72A、72B、空間変調器74、レンズ76A、76Bと入射光f(t)と出射光f(t)*h(t)が示されている。なお、*はコンボリューション(畳み込み積分)を表す。空間変調器74は周波数面上に配置されているものとする。なお、図3では周波数面に重ねて仮想のx軸が示されている。
図3の入射光f(t)は種光信号120に対応する。入射光f(t)は、回折格子72Aとレンズ76Aによって時間−空間変換されて、周波数毎に空間的に分解される。つまり、周波数面上でF(ω)と表すことができる。
そして、周波数面上に透過関数がH(ω)である空間変調器74を配置すると、変調された信号F(ω)・H(ω)が得られる。空間変調器74としては例えば液晶を用いることができ、振幅および位相を周波数成分ごとに変調できる。
信号F(ω)・H(ω)をレンズ76Bと回折格子72Bによって空間−時間変換すると、出射光f(t)*h(t)が出力される。図3の出射光f(t)*h(t)は圧縮前パルス130に対応する。
本実施形態の光パルス圧縮装置10では、光パルス整形部30は、目標波形および目標スペクトルに基づく目標値150を取得する。そこで、光パルス整形部30は、圧縮前パルス130の周波数ごとの振幅および位相が目標値150に従う空間変調器74を選択すればよい。つまり、光パルス整形部30は、図3に示す空間的な変調を行う構成をとり得る。
図4は、平面導波路型回折格子35を用いた本実施形態における光パルス整形部30の構成を示す図である。図4の光パルス整形部30は図3と同じ変調を平面的に行う。そのため、光パルス整形部30のサイズが小さくなり集積化も可能である。
図4のように、光パルス整形部30は、サーキュレーター31、平面導波路型回折格子35、強度変調器37、位相変調器38、ミラー39、電流制御器62を含む。平面導波路型回折格子35は、アレイ導波路132で接続されている第1のスラブ導波路32と第2のスラブ導波路34とを含む。
光パルス整形部30に入射された種光信号120は、サーキュレーター31によって導波路131を通り、平面導波路型回折格子35の第1のスラブ導波路32に入射される。
第1のスラブ導波路32の内部において、入射された種光信号120は扇型に発散し、波面に合わせて設けられた円弧状の接続部で各々のチャネルに分岐されてアレイ導波路132に同相入射する。
そして、第2のスラブ導波路34において周波数が異なる波は周波数に依存して波面傾斜するために、導波路134との接続部で集束することになる。周波数成分ごとに分岐した導波路134のそれぞれの信号は強度変調器37、位相変調器38を通る。そして、ミラー39で反射されて逆の経路をたどり、サーキュレーター31によって圧縮前パルス130として出射される。
図4の通り、強度変調器37、位相変調器38は周波数ごとに、それぞれ振幅、位相の変調を行う。これは、図3の位相変調器74に対応する。また、平面導波路型回折格子35は、時間−空間変換、空間−時間変換を行う。つまり、ミラー39で反射される前は、図3の回折格子72Aとレンズ76Aによる時間−空間変換に対応し、ミラー39で反射された後は、図3のレンズ76Bと回折格子72Bによる空間−時間変換に対応する。
なお、ミラー39に代えて別の平面導波路型回折格子を設けてもよいが、回路規模および回折格子の個別の誤差を考慮すると図4の構成が好ましい。
ここで、強度変調器37、位相変調器38は電流制御器62からの電流値によって変調特性が変化する。すなわち、本実施形態における光パルス整形部30は光パルスシンセサイザーである。例えば、平面導波路型回折格子35は約30本の導波路134に12.5GHz間隔で周波数成分を分岐してもよい。
また、例えば強度変調器37はマハツェンダー型の干渉計であって2つあるアームの一方にヒーターを備えていてもよい。このとき、電流制御器62からヒーターに電流を流すことで、熱光学効果によって石英ガラスの屈折率が変化して伝播する光の位相が変調される。両アームの信号が干渉する際、両アームからの光の位相差を調整することで、減衰量を変更できる。すなわち、強度を変調させることが可能である。
位相変調器38はヒーターを備える導波路であってもよい。電流制御器62からヒーターに電流を流すことで、導波路の屈折率が変化して位相を変調させることが可能である。
本実施形態において、目標値150は、圧縮前パルス130の周波数ごとの振幅と位相とを直接的に表すものではなく、電流制御器62に適切な電流値162、164を出力させる制御信号であるとする。
1.4.圧縮部
図5は、本実施形態における圧縮部40の構成例を示す図である。圧縮部40は、位相変調部42と分散素子部44とを含む。圧縮部40は、特殊な分散減少ファイバーを用いておらず、光パルス圧縮装置10のコストを抑えることが可能である。
位相変調器42は、圧縮前パルス130を受け取り、周波数帯域拡大後のパルス信号142を出射する。位相変調部42としては、位相変調器としてニオブ酸リチウム変調器等を用いることができる。パルス信号142は、位相の変調によりスペクトルが拡大しているが、このときチャープが発生している。
分散素子44は、パルス信号142を受け取り、圧縮パルス140を出射する。分散素子44としては、回折格子対やファイバー等を用いることができる。分散素子44は、周波数帯域拡大に伴うチャープを調整する群速度分散を生じさせる。
なお、位相変調部42には、位相変調器に代えて高非線形ファイバー等の非線形素子を用いることもできる。
1.5.演算制御部
圧縮部40は、例えば雑音成分のない短光パルスである圧縮前パルス130を受け取っても、チャープやペデスタルを含む圧縮パルス140を出射する。本実施形態の光パルス圧縮装置10は、図7のように、演算制御部50が目標値150を逆伝播計算で求めることで、この問題を解決できる。なお、図7では、図1と同じ要素には同じ符号を付しており説明を省略する。
演算制御部50は、例えば演算処理を行うCPU等であってもよい。演算制御部50は、光パルス整形部30が光パルス整形を実行する前に、目標波形(図6(C)参照)および/または目標スペクトル(図6(D)参照)から逆伝播計算を行う。なお、目標波形は例えばsech型パルスであるが、どのような波形でも目標波形とすることが可能である。
演算制御部50は、下記の式(1)の非線形シュレディンガー方程式を、逆伝播アルゴリズムを用いて計算することで目標値150を求める。
Figure 2013178374
式(1)では、非線形項に自己位相変調だけを考慮しており、圧縮部40におけるファイバー中の光パルスの伝播を適切に表している。式(1)は、非線形項に自己位相変調だけを考慮しており、ファイバー中の光パルスの伝播を適切に表している。ここで、αはファイバー損失、βは分散、γは非線形定数である。また、zはファイバーの分散距離で正規化した軸方向の距離、tはパルス幅で正規化した群速度で動く時間である。
逆伝播計算では前記の目標パルスを設定して圧縮前パルスを求めることになる。つまり、ファイバーを通って出力される光パルス(圧縮パルスに対応)を求めるのではない。従って、前記のα、β、γの符号を逆符号に変えて計算し、求めた圧縮前パルスの波形、周波数ごとの振幅および位相を得る。式(1)を逆伝播計算することによって目標値の精度を高めることが可能である。
図8(A)〜図8(B)は、計算で求められた圧縮前パルスの波形とスペクトルの例を表す。一般に、チャープとペデスタルのない目標パルスから逆伝播計算すると、図8(A)〜図8(B)のような結果が得られる。つまり、従来例で用いられていた雑音成分のない短光パルスの波形やスペクトルとは異なる、多くの雑音成分を含む波形、スペクトルが得られる。そして、演算制御部50は、この計算結果に基づいて目標値150を生成する。
図9(A)のように、従来例では圧縮前パルスとして、パルスレーザや強度変調により容易に得られるチャープやペデスタルのないきれいなパルスが用いられた結果、チャープやペデスタルが残った圧縮パルス140が得られるのに対し、本実施形態では、図9(B)のように目標パルス通りの圧縮パルス140が得られる。つまり、光パルス整形部30において目標値150に従った圧縮前パルス130を生成した場合、圧縮部40を通過した圧縮パルス140はチャープやペデスタルの無いパルスとなる。従来の方法では、このような目標値150に従った圧縮前パルスを求めることと実際に生成することが困難であった。
1.6.光パルス圧縮方法
ここで、本実施形態の光パルス圧縮装置10は、次のようなステップを含む光パルス圧縮方法を用いる。まず、演算制御部50が所望形状の圧縮パルス(目標パルス)を設定するステップを含み、演算制御部50において、目標パルスの波形およびスペクトルに基づいて、圧縮前パルスの波形、周波数成分ごとの振幅および位相の目標値を計算するステップを含む。また、その後に、光パルス整形部30が、圧縮前パルス130の周波数成分ごとの振幅および位相が目標値150と一致するように変調して、目標値150通りの周波数成分ごとの振幅と位相を持つ圧縮前パルス130を生成するステップを含む。また、最後に、生成した圧縮前パルス130を圧縮部40に導入することで、周波数帯域拡大と分散調整により圧縮して圧縮パルス140を出力するステップを含む。
以上のように、本実施形態の光パルス圧縮装置10は、演算制御部50が目標波形および目標スペクトルに基づいて目標値150を計算し、光パルス整形部30が目標値150に基づいて変調を行う。そのため、光パルス圧縮装置10は、目標パルスと一致したチャープとペデスタルのない圧縮パルス140を生成することができる。
2.変形例
第1実施形態の光パルス圧縮装置10の説明では、圧縮パルス140は目標パルスと一致するとしていた。しかし、例えば式(1)におけるパラメーターαが実際のファイバー損失とずれているような場合に、圧縮パルス140は目標パルスと完全には一致しない可能性がある。そこで、演算制御部50が実測値に基づいて目標値150を修正できる本変形例について説明する。なお、第1実施形態と同じ要素には同じ符号を付しており説明を省略する。
図10(A)〜図10(B)は本変形例のブロック図を表す。図10(A)〜図10(B)では、演算制御部50が実測値に基づいて目標値150を修正するためのフィードバックの経路を有している。本変形例では、演算制御部50は波形測定装置および光スペクトラムアナライザーを含む(図外)。
図10(A)の光パルス圧縮装置10Aでは、演算制御部50は圧縮前パルス130を測定する。このとき、目標値を直ちに修正できるという利点がある。一方、図10(B)の光パルス圧縮装置10Bでは、演算制御部50は圧縮パルス140を測定する。このとき、圧縮パルス140自体の波形とスペクトルを直接に測定することができる。なお、光パルス圧縮装置は、圧縮前パルス130および圧縮パルス140の両方を測定可能であってもよい。
ここで、光パルス圧縮装置10Bを例にとって測定方法について説明する。なお、光パルス圧縮装置10Aについては説明を省略するが、光パルス圧縮装置10Bと同様の測定方法を行うことができる。
演算制御部50の波形測定装置は、圧縮パルス140を目標波形と比較することで、ペデスタルの発生を判断できる。ペデスタルが発生している場合には、例えば式(1)の係数を修正した上で目標値を再計算するといった対応がとれる。
演算制御部50の光スペクトラムアナライザーは、強度スペクトルについては直接に測定できる。強度スペクトルが目標スペクトルと一致しない場合には、強度変調器37(図4参照)について調整を行うといった対応がとれる。
なお、演算制御部50の光スペクトラムアナライザーでも位相スペクトルについては直接的な測定はできない。しかし、例えば測定した波形をある評価関数で評価し、目標波形に近づくように位相変調器38(図4参照)について調整を行うといった対応がとれる。このときの評価関数として、波形のピーク強度の大きさを評価するものや、目標波形との差分を評価するものを用いることができる。なお、フィードバックのアルゴリズムには遺伝的アルゴリズムなどを用いてもよい。
3.その他
これらの例示に限らず、本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
10…光パルス圧縮装置、10A…光パルス圧縮装置、10B…光パルス圧縮装置、11…光パルス圧縮装置、20…光源部、22…波長可変レーザー、24…周波数コム発生器、26…信号発生器、28…パルス光源、30…光パルス整形部、31…サーキュレーター、32…第1のスラブ導波路、34…第2のスラブ導波路、35…平面導波路型回折格子、37…強度変調器、38…位相変調器、39…ミラー、40…圧縮部、42…位相変調部、44…分散素子部、50…演算制御部、62…電流制御器、72A…回折格子、72B…回折格子、74…空間変調器、76A…レンズ、76B…レンズ、120…種光信号、122…単一周波数の光、126…信号、130…圧縮前パルス、131…導波路、132…アレイ導波路、134…導波路、140…圧縮パルス、142…パルス信号、150…目標値、162…電流値、164…電流値

Claims (14)

  1. 種光信号のスペクトルの振幅および位相を周波数成分ごとに変調して光パルス整形を行い、当該光パルス整形により圧縮前光パルスを生成する光パルス整形部と、
    前記圧縮前パルスの周波数帯域を拡大するとともに、群速度分散を調整することで圧縮パルスを生成して出射する圧縮部と、
    前記光パルス整形を行う前に、所望形状の前記圧縮パルスの波形およびスペクトルに基づいて前記圧縮前パルスの波形、周波数成分ごとの振幅および位相の目標値を計算するとともに、前記種光信号のスペクトルの振幅および位相を前記目標値と一致するように前記光パルス整形部を制御して前記圧縮前パルスを生成する演算制御部と、
    を備えたことを特徴とする光パルス圧縮装置。
  2. 請求項1に記載の光パルス圧縮装置において、
    前記演算制御部は、
    パルスの伝播を記述する方程式を基に、前記目標パルスが前記圧縮部を逆伝播するプロセスに基づいて、前記圧縮前パルスの波形および周波数成分ごとの振幅および位相を計算して前記目標値を求める、光パルス圧縮装置。
  3. 請求項1乃至2のいずれか1項に記載の光パルス圧縮装置において、
    前記演算制御部は、
    前記光パルス整形部が生成した圧縮前パルス、および前記圧縮部が生成した圧縮パルスの少なくとも一方を受け取り、スペクトルおよび波形の少なくとも一方を実測して、前記目標値への修正を行う、光パルス圧縮装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光パルス圧縮装置において、
    前記圧縮部は、
    周波数帯域を拡大する位相変調部と、
    群速度分散を調整する分散素子部と、を含み、
    前記位相変調部は、
    位相変調器または非線形素子を含み、
    前記分散素子部は、
    回折格子対または分散ファイバーを含む、光パルス圧縮装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光パルス圧縮装置において、
    前記種光信号を生成する光源部を含む、光パルス圧縮装置。
  6. 請求項5に記載の光パルス圧縮装置において、
    前記光源部は、
    単一周波数の光を発生するレーザーと、
    前記単一周波数の光に基づいて、前記種光信号として光周波数コムを生成する周波数コム発生器を含む、光パルス圧縮装置。
  7. 請求項5に記載の光パルス圧縮装置において、
    前記光源部は、
    前記種光信号としてパルス光を生成するパルス光源を含む、光パルス圧縮装置。
  8. 請求項5乃至7のいずれか1項に記載の光パルス圧縮装置において、
    前記光源部は、
    前記種光信号の波長を可変とする機能を含む、光パルス圧縮装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光パルス圧縮装置において、
    前記光パルス整形部は、
    前記種光信号を回折させる平面導波路型回折格子と、
    前記種光信号の振幅を周波数成分ごとに変調する強度変調器と、
    前記種光信号の位相を周波数成分ごとに変調する位相変調器と、を含む、光パルス圧縮装置。
  10. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光パルス圧縮装置において、
    前記光パルス整形部は、
    前記種光信号を回折させる回折格子と、
    前記種光信号の振幅および位相を周波数成分ごとに変調する空間変調器と、を含む、光パルス圧縮装置。
  11. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光パルス圧縮装置において、
    前記光パルス整形部は、
    奥行き方向に屈折率の分布構造を有する光ファイバーであって、当該分布構造により種光信号の周波数成分ごとに振幅および位相を変調する光ファイバーと、を含む、光パルス圧縮装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の光パルス圧縮装置において、
    前記圧縮部への入力光強度を調整するための光増幅器および/または光減衰器を含む、光パルス圧縮装置。
  13. 光パルス整形により圧縮前光パルスを生成する光パルス整形部と、圧縮パルスを生成して出射する圧縮部と、前記光パルス整形部を制御して前記圧縮前パルスを生成する演算制御部と、を備えた光パルス圧縮装置の光パルス圧縮方法であって、
    前記演算制御部において、所望形状の圧縮パルスを設定するステップと、
    前記演算制御部において、前記圧縮パルスの波形およびスペクトルに基づいて、前記圧縮前パルスの波形、周波数成分ごとの振幅および位相の目標値を計算するステップと、
    前記光パルス整形部において、前記演算制御部から前記目標値を取得し、受け取った種光信号の振幅および位相を周波数成分ごとに変調して、前記目標値通りの周波数成分ごとの振幅と位相を持つ前記圧縮前パルスを生成するステップと、
    前記光パルス整形部が生成した前記圧縮前パルスを前記圧縮部に導入することで、周波数帯域拡大と分散調整により圧縮して圧縮パルスを出力するステップと、を含む光パルス圧縮方法。
  14. 請求項13に記載の光パルス圧縮方法において、
    前記演算制御部が、前記光パルス整形部が生成した圧縮前パルス、および前記圧縮部が生成した圧縮パルスの少なくとも一方を受け取るステップと、
    前記演算制御部が、スペクトルおよび波形の少なくとも一方を実測して、前記目標値への修正を行うステップと、を含む光パルス圧縮方法。
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