JP2013178127A - 超音波流量計および超音波式熱量計 - Google Patents

超音波流量計および超音波式熱量計 Download PDF

Info

Publication number
JP2013178127A
JP2013178127A JP2012041381A JP2012041381A JP2013178127A JP 2013178127 A JP2013178127 A JP 2013178127A JP 2012041381 A JP2012041381 A JP 2012041381A JP 2012041381 A JP2012041381 A JP 2012041381A JP 2013178127 A JP2013178127 A JP 2013178127A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
fluid
ultrasonic
flow rate
temperature sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012041381A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5820304B2 (ja
Inventor
Koji Izumi
浩司 泉
Tomonori Shintani
知紀 新谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Azbil Corp filed Critical Azbil Corp
Priority to JP2012041381A priority Critical patent/JP5820304B2/ja
Publication of JP2013178127A publication Critical patent/JP2013178127A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5820304B2 publication Critical patent/JP5820304B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)
  • Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)

Abstract

【課題】使用温度範囲が限定されることのない超音波流量計および超音波式熱量計を提供する。
【解決手段】測定管1の上流側および下流側に配置した超音波送受信器2,3に加え、測定管1を流れる流体の温度を検知する温度センサ4を設ける。例えば、流体を水とした場合、動粘度算出部506において、0〜55℃の温度範囲では音速cから求められた水温Tから動粘度νを求め、55〜100℃の温度範囲では温度センサ4によって検知された水温TRから動粘度νを求める。この動粘度算出部506によって求められた動粘度νと流速算出部502によって求められた流速V’とからレイノルズ数Reを計算し、このレイノルズ数Reから流量補正係数kを求め、この求めた流量補正係数kによって計測流量Q’を補正する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、超音波を用いて流体の流量を測定する超音波流量計およびこの超音波流量計を用いた超音波式熱量計に関するものである。
従来より、超音波を用いて流体の流量を測定する超音波流量計が用いられている。この超音波流量計では、図7にその模式図を示すように、測定対象の流体が流れる測定管1の上流側の外周面に第1の超音波送受信器2を配置し、下流側の外周面に第2の超音波送受信器3を配置し、超音波送受信器2と超音波送受信器3との間の超音波の伝播時間の差に基づいて流体の流速Vを測定し、この測定した流速Vと測定管1の断面積SとからQ=V×Sとして流体の流量を求める。
この流量Qを求める際の演算式を下記(1)〜(4)式として示す。
t1=L/(c+V・cosθ) ・・・・(1)
t2=L/(c−V・cosθ) ・・・・(2)
V=c2・(t2−t1)/(2・L・cosθ) ・・・・(3)
Q=S・V ・・・・(4)
但し、上記(1)〜(4)式において、t1は超音波送受信器2から送信された超音波が超音波送受信器3で受信されるのに要した時間、t2は超音波送受信器3から送信された超音波が超音波送受信器2で受信されるのに要した時間、cは超音波の流体中における伝播速度、Lは超音波送受信器2と超音波送受信器3との相互間の距離(超音波伝播経路(パス)の距離)、θは測定管1の管軸Oに対する超音波伝播経路の傾きである。
この超音波流量計においては、超音波伝播経路上の平均流速V’を流速Vとして測定しているため、V’×Sにより計算される計測流量Q’は、真の流量Qと若干異なる。この超音波で計測した平均流速V’と管断面の平均流速(真の流速)Vとの比V’/V=Q’/Q=kが実流校正等で予め分かっていれば、この比を流量補正係数kとすることにより、超音波で計測された超音波伝播経路上の平均流速V’と流量補正係数kとを用いて、真の流量Qを求めることができる。
この流量補正係数kには次のような特徴がある。測定管1内の流体の流速分布は流量に依存して変化する。すなわち、流量が少ない場合には層流となり、流量が多い場合には乱流となる。このため、超音波伝播経路上の管内の流速分布は、流量の少ない層流域においては放物状の凸型となり(図8(a)参照)、流量の多い乱流域においては比較的平坦な形となる(図8(b)参照)。
したがって、超音波伝播経路で計測した平均流速V’と真の流速Vとの比である流量補正係数kは、層流と乱流とで同じ値とはならない。すなわち、層流域において、超音波伝播経路で計測した平均流速V’をV1’、真の流速をV1とした場合、その流量補正係数k1はk1=V1’/V1となる。乱流域において、超音波伝播経路で計測した平均流速V’をV2’、真の流速をV2とした場合、その流量補正係数k2はk2=V2’/V2となる。この場合、層流域でのV1とV1’との差を偏差ΔV1、乱流域でのV2とV2’との差を偏差ΔV2とすると、層流域での偏差ΔV1と乱流域での偏差ΔV2との差が大きいために、層流域での流量補正係数k1と乱流域での流量補正係数k2とは等しくならない(k1≠k2)。
このように、超音波伝播経路で計測した平均流速V’と管断面の平均流速Vとの比である流量補正係数kは、層流と乱流とで同じ値とはならず、例えば図9に示すような層流側で急激に変化する流量依存性をもつ。この曲線を厳密に求めるためには数多くの流量測定点での実流量校正を行えばよいが、実製品の製造においては製造時間を短くしたいため、数多くの流量測定点で校正することは効率的ではない。したがって、実際の機器の校正である実流量校正においては、少なくとも2点以上の数点での流量における校正を行い、各点での流量補正係数から直線近似式または曲線近似式などを求め、その値(式)を超音波流量計のメモリに記憶させている。
図9に示した流量補正係数kの変化特性において、横軸は流体のレイノルズ数Reで表現することが最も都合がよい。超音波流量計において、レイノルズ数Reは、流体の動粘度をνとした場合、この動粘度νと計測流速V’と超音波伝播経路の距離Lとから、Re=V’・L/νとして得ることができる。したがって、超音波流量計において流量の補正を行う場合、流体の動粘度νを求めることが必要となる。
そこで、特許文献1に示された超音波流量計では、例えば流体を水とした場合、音速cと水温Tとの関係を数値化したテーブル(音速−温度テーブル)と、水温Tと動粘度νとの関係を数値化したテーブル(温度−動粘度テーブル)とをメモリに記憶させておき、超音波の伝播時間から水中の超音波の伝播速度である音速cを求め、この求めた音速cに対応する水温Tを音速−温度テーブルより求め、この求めた水温Tに対応する動粘度νを温度−動粘度テーブルより求めるようにしている。
特開2007−051913号公報
しかしながら、上述した特許文献1に示された方法では、音速cと温度Tとの関係において、同じ音速で2つの温度が得られる領域がある。すなわち、水温Tが74℃のときに音速cが最高となり、それ以上の水温Tでは音速cが減少する。このため、同じ音速で2つの温度が得られる領域が生じる。例えば、55〜100℃の温度範囲において、1つの音速で2つの温度が得られる。従って、特許文献1に示された方法では、超音波流量計の使用温度範囲を0〜74℃もしくは74〜100℃の何れかに限定する必要があり、1つの超音波流量計で0〜100℃の温度範囲の水の流量を計測するができなかった。なお、この例では、流体を水としたが、他の流体でも同様の問題が生じる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、使用温度範囲が限定されることのない超音波流量計および超音波式熱量計を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、測定対象の流体が流れる測定管と、この測定管の上流側に配置された第1の超音波送受信器と、測定管の下流側に配置された第2の超音波送受信器と、第1の超音波送受信器と第2の超音波送受信器との間の超音波の伝播時間の差に基づいて流体の流量を測定する流量測定手段とを備えた超音波流量計において、超音波の伝播時間の差から流体の流速を求める流速算出手段と、超音波の伝播時間から流体中における超音波の伝播速度である音速を求める音速算出手段と、音速算出手段によって求められた音速から流体の温度を求める温度算出手段と、温度算出手段によって求められた流体の温度から流体の動粘度を求める動粘度算出手段と、流速算出手段によって求められた流体の流速と動粘度算出手段によって求められた流体の動粘度とに基づいて流量測定手段によって測定された流体の流量を補正する流量補正手段と、流体の温度を検知する温度センサとを備え、動粘度算出手段は、流体の現在の温度が所定の温度範囲に属する場合、温度算出手段によって求められた流体の温度からではなく、温度センサによって検知された流体の温度から流体の動粘度を求めることを特徴とする。
この発明において、動粘度算出手段は、流体の現在の温度が所定の温度範囲に属する場合、温度算出手段によって求められた流体の温度(音速から求められた流体の温度)からではなく、温度センサによって検知された流体の温度から流体の動粘度を求める。例えば、音速から求められた流体の温度をその流体の現在の温度とし、あるいは温度センサによって検知された流体の温度をその流体の現在の温度とし、この流体の現在の温度が所定の温度範囲に属しているか否かを判断するようにし、所定の温度範囲に属していれば、温度センサによって検知された流体の温度から流体の動粘度を求めるようにする。
本発明において、所定の温度範囲は、例えば流体を水とした場合、55〜100℃とするなど、音速と温度との関係において同じ音速で複数の温度が得られる領域とするとよい。また、閾値を定め、この閾値よりも高い温度範囲を所定の温度範囲とするなどしてもよい。また、閾値を、常温で使用する範囲で流体が上昇し得る温度の上限より高い温度点から、音速と温度との関係において同じ音速で複数の温度が得られる領域の下限よりも低い温度点との間で、任意に設定可能とするようにしてもよい。
また、本発明の超音波流量計は、超音波式熱量計に用いることができる。超音波式熱量計は、負荷への流体の往温度を検知する第1の温度センサと、負荷から戻される流体の還温度を検知する第2の温度センサとを備え、第1の温度センサが検知する流体の往温度と第2の温度センサが検知する流体の還温度と超音波によって測定される負荷を流れる流体の流量に基づいて負荷への供給熱量を求める。この超音波式熱量計において、本発明の超音波流量計を用い、また第2の温度センサを超音波流量計の自己の温度センサとして、負荷を流れる流体の流量を測定するようにする。そして、超音波流量計によって測定される流体の流量と、第1の温度センサによって検知される流体の往温度と、第2の温度センサ(超音波流量計の自己の温度センサ)によって検知される流体の還温度とに基づいて負荷への供給熱量を演算するようにする。
本発明によれば、流体の現在の温度が所定の温度範囲に属する場合、音速から求められた流体の温度からではなく、温度センサによって検知された流体の温度から流体の動粘度を求めるようにしたので、例えば流体を水とした場合、0〜55℃の温度範囲では音速から求められた流体の温度から流体の動粘度を求め、55〜100℃の温度範囲では温度センサによって検知された流体の温度から流体の動粘度を求めるようにして、使用温度範囲が限定されることのない超音波流量計および超音波式熱量計を提供することが可能となる。
本発明に係る超音波流量計の一実施の形態の要部を示す図である。 音速cと水温Tとの関係を数値化したテーブル(音速−温度テーブル)を示す図である。 水温Tと動粘度νとの関係を数値化したテーブル(温度−動粘度テーブル)を示す図である。 図1に示した超音波流量計における流量演算部の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る超音波式熱量計の一実施の形態の使用例を示す図である。 この超音波式熱量計の実際の構成例を示す図である。 従来の超音波流量計の模式図である。 超音波伝播経路上の管内の層流である場合と乱流である場合の流速分布を示す図である。 この超音波流量計における流量補正係数の変化特性を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〔超音波流量計〕
図1はこの発明に係る超音波流量計の一実施の形態の要部を示す図である。同図において、図7と同一符号は図7を参照して説明した構成要素と同一或いは同等構成要素を示し、その説明は省略する。
この超音波流量計100は、測定管1の上流側および下流側に配置された第1の超音波送受信器2および第2の超音波送受信器3に加え、測定管1を流れる流体の温度を検知する温度センサ4を備えている。
また、超音波送受信器2および3からの出力と温度センサ4からの出力とを入力とし、測定管1を流れる流体の流量Qを演算する流量演算部5を備えている。なお、この実施の形態において、流体は水とする。
流量演算部5は、プロセッサや記憶装置からなるハードウェアと、これらのハードウェアと協働して各種機能を実現させるプログラムとによって実現され、伝播時間検出部501と、流速算出部502と、流量算出部503と、音速算出部504と、温度算出部505と、動粘度算出部506と、レイノルズ数算出部507と、補正係数決定部508と、流量補正部509と、流量出力部510と、現在温度比較部511と、メモリ512とを備えている。
メモリ512には、図2に示すような音速cと水温Tとの関係を数値化したテーブル(音速−温度テーブル)TAと、図3に示すような水温Tと動粘度νとの関係を数値化したテーブル(温度−動粘度テーブル)TBと、図9に示されたようなレイノルズ数Reと流量補正係数kとの関係を数値化したテーブル(レイノルズ数−流量補正係数テーブル)TCが記憶されている。なお、音速cと水温Tとの関係は「Greenspan-Tschieggの式(1957)」として知られており、水温Tと動粘度νとの関係は理科年表に記載されている。
以下、図4に示すフローチャートを参照して、流量演算部5における各部の機能を交えながらその動作について説明する。
伝播時間検出部501は、超音波送受信器2および3からの出力より、超音波送受信器2から送信された超音波が超音波送受信器3で受信されるのに要した時間(伝播時間)t1と、超音波送受信器3から送信された超音波が超音波送受信器2で受信されるのに要した時間(伝播時間)t2とを検出する(ステップS101)。
音速算出部504は、伝播時間検出部5によって検出された伝播時間t1と伝播時間t2とから水中の超音波の伝播速度である音速cを求める(ステップS102)。音速cは次のようにして求められる。
前述した式(1),(2)から伝播時間t1,t2の平均伝播時間は下記(5)式で示される。
(t1+t2)/2=L・c/(c2−V2・cos2θ) ・・・・(5)
通常では、水中の音速cは1000m/s以上、気体中の音速cは300m/s以上であって、流速Vは高々数m/sであり、cosθ<1であるから、c2 >>V2・cos2θである。従って、c2−V2・cos2θ=c2 となり、音速cは次式のように伝播時間t1,t2から求めることができる。
c=2・L/(t1+t2) ・・・・(6)
流速算出部502は、伝播時間検出部501によって検出された伝播時間t1と伝播時間t2とから伝播時間差Δtを求め(ステップS103)、この伝播時間差Δtと音速算出部504によって求められた音速cとから下記(7)式によって流体の平均流速V’を求める(ステップS104)。
V’=c2・Δt/(2・L・cosθ) ・・・・(7)
流量算出部503は、流速算出部502によって求められた流体の平均流速(計測流速)V’と測定管1の断面積Sとから、Q’=S・V’として流体の流量(計測流量)Q’を求める(ステップS105)。
温度算出部505は、音速算出部504によって求められた音速cを入力とし、この音速cに対応する水温Tをメモリ512に記憶されている音速−温度テーブルTAより求める(ステップS106)。なお、温度算出部505は、音速cに対応する水温Tが2つ求められた場合は、高い方の温度を水温Tとする。
現在温度比較部511は、温度算出部505によって求められた水温Tを現在の水温とし、この現在の水温Tと予め定められている閾値Tth(この例では、Tth=55℃)とを比較し(ステップS107)、その比較結果を動粘度算出部506へ送る。
動粘度算出部506は、現在温度比較部511からT≦Tthという比較結果が送られてきている場合(ステップS107のYES)、温度算出部505によって求められた水温T、すなわち音速cから求められた水温Tを採用し、この水温Tに対応する動粘度νをメモリ512に記憶されている温度−動粘度テーブルTBより求める(ステップS108)。
これに対し、現在温度比較部511からT>Tthという結果が送られてきている場合(ステップS107のNO)、動粘度算出部506は、温度センサ4からの水温TR、すなわち実際に検知されている水温TRを採用し、この水温TRに対応する動粘度νを温度−動粘度テーブルTBより求める(ステップS109)。
レイノルズ数算出部507は、動粘度算出部506からの動粘度νと、流速算出部502からの計測流速V’とから、下記(8)式によってレイノルズ数Reを計算する(ステップS110)。
Re=V’・L/ν ・・・・(8)
補正係数決定部508は、レイノルズ数算出部507で求められたレイノルズ数Reを入力とし、このレイノルズ数Reに対応する流量補正係数kをメモリ512に記憶されているレイノルズ数−流量補正係数テーブルTCより求める(ステップS111)。
流量補正部509は、補正係数決定部508で求められた流量補正係数kと流量算出部503で算出された計測流量Q’とを入力とし、Q=Q’/kとして真の流量Qを求める(ステップS112)。すなわち、計測流量Q’を流量補正係数kで補正し、真の流量Qを求める。
流量出力部510は、流量補正部509によって求められた真の流量Qを入力とし、この入力された真の流量Qを外部の表示器等に出力する(ステップS113)。
このようにして、本実施の形態の超音波流量計100では、流体を水とした場合、0〜55℃の温度範囲では音速cから求められた水温Tから動粘度νが求められ、55〜100℃の温度範囲では温度センサ4によって検知された水温TRから動粘度νが求められ、この動粘度νから求められる流量補正係数kによって計測流量Q’が補正されるものとなり、1つの超音波流量計100で0〜100℃の温度範囲の水の流量を計測するができるようになる。
なお、この実施の形態では、温度算出部505によって求められた水温Tを現在温度比較部511で使用する現在の水温としたが、温度センサ4によって検知されている水温TRを現在温度比較部511で使用する現在の水温としてもよい。
また、この実施の形態では、補正係数決定部508で求めた流量補正係数kを使用し、Q=Q’/kとして真の流量Qを求るようにしたが、V=V’/kとして真の流速Vを求め、この真の流速VからQ=V・Sとして真の流量Qを求めるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、現在温度比較部511で使用する閾値Tthを55℃としたが、55℃〜100℃の温度範囲として定めてもよく、55℃よりも低い温度を閾値Tthとして定めてもよい。また、閾値Tthを、常温で使用する範囲で水が上昇し得る温度の上限より少し高い温度点から、音速と水温との関係において同じ音速で複数の温度が得られる領域の下限(55℃)よりも少し低い温度点との間で、任意に設定可能とするようにしてもよい。
また、この実施の形態では、流体を水とした場合について説明したが、他の流体でも同様にして適用することが可能である。この場合、使用する流体に合わせて、閾値Tthの設定や温度範囲の設定を適切に行うようにする。
〔超音波式熱量計〕
図5に本発明に係る超音波式熱量計の一実施の形態の使用例を示す。この超音波式熱量計200は、上述した超音波流量計100を用いて構成されており、ファンコイルユニット(負荷)300への供給熱量を測定する。
この超音波式熱量計200は、ファンコイルユニット300への冷温水の温度(往温度)T1を検知する温度センサS1と、ファンコイルユニット300から戻される冷温水の温度(還温度)T2を検知する温度センサS2とを備え、温度センサS1が検知する往温度T1と温度センサS2が検知する還温度T2と超音波流量計100によって測定されるファンコイルユニット300を流れる冷温水の流量Qとに基づいて、ファンコイルユニット300への供給熱量Wを演算部21において求める。この超音波式熱量計200において、超音波流量計100は、還温度T2を検知する温度センサS2を自己の温度センサ4として、ファンコイルユニット300を流れる冷温水の流量Qを測定する。
なお、図5では、超音波式熱量計200において超音波流量計100が用いられていることを示すために、超音波流量計100と演算部21とを別個に示したが、実際には図6に示すように、体積計量部22と演算部23とに分けられ、流量Qの演算と熱量Wの演算とは1つの演算部23で行われる。
超音波式熱量計200では、熱量Wを計測するための基本構成として温度センサS1,S2を備えており、図5に示した構成では、温度センサS1,S2のうち温度センサS2を超音波流量計100の自己の温度センサ4として使用している。したがって、超音波流量計100のために専用の温度センサ4を設ける必要がなく、超音波式熱量計200の基本構成を維持したまま、使用温度範囲が限定されることのない超音波式熱量計200を提供することができる。
また、超音波式熱量計200の実流量校正において、実流量の測定方式に合わせて、超音波の伝播時間から音速を求め、この求めた音速から流体の温度を求め、この求めた流体の温度から流体の動粘度を求めて、レイノルズ数−流量補正係数テーブルを作成するという方式を採用することが可能となるので、実流量校正の時間が大幅に短縮されるものとなる。すなわち、実流量校正において、音速から流体の温度を求めるようにすることにより、温度センサが流体の温度と平衡し安定するまで待つ必要がなくなり、実流量校正の時間が大幅に短縮され、生産効率が格段に高まる。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
1…測定管、2…第1の超音波送受信器、3…第2の超音波送受信器、4…温度センサ、5…流量演算部、501…伝播時間検出部、502…流速算出部、503…流量算出部、504…音速算出部、505…温度算出部、506…動粘度算出部、507…レイノルズ数算出部、508…補正係数決定部、509…流量補正部、510…流量出力部、511…現在温度比較部、512…メモリ、TA…音速−温度テーブル、TB…温度−動粘度テーブル、S1,S2…温度センサ、21…演算部、22…体積計量部、23…演算部、100…超音波流量計、200…超音波式熱量計、300…ファンコイルユニット(負荷)。

Claims (7)

  1. 測定対象の流体が流れる測定管と、この測定管の上流側に配置された第1の超音波送受信器と、前記測定管の下流側に配置された第2の超音波送受信器と、前記第1の超音波送受信器と前記第2の超音波送受信器との間の超音波の伝播時間の差に基づいて前記流体の流量を測定する流量測定手段とを備えた超音波流量計において、
    前記超音波の伝播時間の差から前記流体の流速を求める流速算出手段と、
    前記超音波の伝播時間から前記流体中における超音波の伝播速度である音速を求める音速算出手段と、
    前記音速算出手段によって求められた音速から前記流体の温度を求める温度算出手段と、
    前記温度算出手段によって求められた流体の温度から前記流体の動粘度を求める動粘度算出手段と、
    前記流速算出手段によって求められた流体の流速と前記動粘度算出手段によって求められた流体の動粘度とに基づいて前記流量測定手段によって測定された流体の流量を補正する流量補正手段と、
    前記流体の温度を検知する温度センサとを備え、
    前記動粘度算出手段は、
    前記流体の現在の温度が所定の温度範囲に属する場合、前記温度算出手段によって求められた流体の温度からではなく、前記温度センサによって検知された流体の温度から前記流体の動粘度を求める
    ことを特徴とする超音波流量計。
  2. 請求項1に記載された超音波流量計において、
    前記温度算出手段によって求められた流体の温度をその流体の現在の温度とし、この流体の現在の温度が前記所定の温度範囲に属するか否かを判断する現在温度比較手段
    を備えることを特徴とする超音波流量計。
  3. 請求項1に記載された超音波流量計において、
    前記温度センサによって検知された流体の温度をその流体の現在の温度とし、この流体の現在の温度が前記所定の温度範囲に属するか否かを判断する現在温度比較手段
    を備えることを特徴とする超音波流量計。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載された超音波流量計において、
    前記所定の温度範囲は、
    音速と温度との関係において同じ音速で複数の温度が得られる領域である
    ことを特徴とする超音波流量計。
  5. 請求項1〜3の何れか1項に記載された超音波流量計において、
    前記所定の温度範囲は、
    予め定められた閾値よりも高い温度範囲である
    ことを特徴とする超音波流量計。
  6. 請求項5に記載された超音波流量計において、
    前記閾値は、常温で使用する範囲で前記流体が上昇し得る温度の上限より高い温度点から、音速と温度との関係において同じ音速で複数の温度が得られる領域の下限よりも低い温度点との間で、任意に設定可能とされている
    ことを特徴とする超音波流量計。
  7. 負荷への流体の往温度を検知する第1の温度センサと、前記負荷から戻される流体の還温度を検知する第2の温度センサとを備え、前記第1の温度センサが検知する流体の往温度と前記第2の温度センサが検知する流体の還温度と超音波によって測定される前記負荷を流れる流体の流量に基づいて前記負荷への供給熱量を求める超音波式熱量計において、
    前記第2の温度センサを自己の温度センサとして前記負荷を流れる流体の流量を測定する請求項1〜6の何れか1項に記載された超音波流量計と、
    前記超音波流量計によって測定される流体の流量と、前記第1の温度センサによって検知される流体の往温度と、前記超音波流量計の自己の温度センサによって検知される流体の還温度とに基づいて前記負荷への供給熱量を演算する演算部と
    を備えることを特徴とする超音波式熱量計。
JP2012041381A 2012-02-28 2012-02-28 超音波流量計および超音波式熱量計 Active JP5820304B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012041381A JP5820304B2 (ja) 2012-02-28 2012-02-28 超音波流量計および超音波式熱量計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012041381A JP5820304B2 (ja) 2012-02-28 2012-02-28 超音波流量計および超音波式熱量計

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013178127A true JP2013178127A (ja) 2013-09-09
JP5820304B2 JP5820304B2 (ja) 2015-11-24

Family

ID=49269898

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012041381A Active JP5820304B2 (ja) 2012-02-28 2012-02-28 超音波流量計および超音波式熱量計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5820304B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103808381A (zh) * 2014-03-04 2014-05-21 华南理工大学 一种时差式超声波流量计的温度影响消除方法
US20140195173A1 (en) * 2011-08-03 2014-07-10 Endress + Hauser Flowtec Ag Method for Ascertaining Flow by Means of Ultrasound
JP2015121222A (ja) * 2013-12-18 2015-07-02 シーメンス エナジー インコーポレイテッド ガスタービン燃焼器内を含め、ガス流速度を能動的に測定する方法または速度と温度を同時に測定する方法
CN105318991A (zh) * 2015-11-23 2016-02-10 成都兴联宜科技有限公司 民用超声波远传热量表
KR20160072879A (ko) * 2014-12-15 2016-06-24 세메스 주식회사 유량 측정 유닛, 이를 가지는 기판 처리 장치, 그리고 유량 측정 방법
KR20160128220A (ko) 2015-04-28 2016-11-07 아즈빌주식회사 초음파식 적산 열량계
CN110375818A (zh) * 2019-04-12 2019-10-25 宁夏隆基宁光仪表股份有限公司 全温度范围超声波流量计量高精度低功耗补偿方法
CN114485863A (zh) * 2021-12-24 2022-05-13 广东艾科技术股份有限公司 超声波水表的流量误差校正方法、系统、计算机及介质

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20140195173A1 (en) * 2011-08-03 2014-07-10 Endress + Hauser Flowtec Ag Method for Ascertaining Flow by Means of Ultrasound
JP2015121222A (ja) * 2013-12-18 2015-07-02 シーメンス エナジー インコーポレイテッド ガスタービン燃焼器内を含め、ガス流速度を能動的に測定する方法または速度と温度を同時に測定する方法
CN103808381A (zh) * 2014-03-04 2014-05-21 华南理工大学 一种时差式超声波流量计的温度影响消除方法
KR20160072879A (ko) * 2014-12-15 2016-06-24 세메스 주식회사 유량 측정 유닛, 이를 가지는 기판 처리 장치, 그리고 유량 측정 방법
KR102375623B1 (ko) * 2014-12-15 2022-03-18 세메스 주식회사 유량 측정 유닛, 이를 가지는 기판 처리 장치, 그리고 유량 측정 방법
KR20160128220A (ko) 2015-04-28 2016-11-07 아즈빌주식회사 초음파식 적산 열량계
CN106092228A (zh) * 2015-04-28 2016-11-09 阿自倍尔株式会社 超声波式累计热量计
US20160334286A1 (en) * 2015-04-28 2016-11-17 Azbil Corporation Ultrasonic Integrating Calorimeter
CN105318991A (zh) * 2015-11-23 2016-02-10 成都兴联宜科技有限公司 民用超声波远传热量表
CN110375818A (zh) * 2019-04-12 2019-10-25 宁夏隆基宁光仪表股份有限公司 全温度范围超声波流量计量高精度低功耗补偿方法
CN114485863A (zh) * 2021-12-24 2022-05-13 广东艾科技术股份有限公司 超声波水表的流量误差校正方法、系统、计算机及介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP5820304B2 (ja) 2015-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5820304B2 (ja) 超音波流量計および超音波式熱量計
US9581479B2 (en) Ultrasonic meter flow measurement monitoring system
JP6843024B2 (ja) 熱式流量計
US20190049278A1 (en) Thermal type flowmeter
US9816847B2 (en) Ultrasonic flowmeter and method for measuring flow
JP2014092467A (ja) 流量計測装置
JP2004020524A (ja) 差圧発信器
JP6867909B2 (ja) 熱式流量計
CN106643937A (zh) 一种基于超声波流量计的流量测量方法及装置
JP7248455B2 (ja) 熱式流量計および流量補正方法
JP2007051913A (ja) 超音波流量計の補正方法
JP2010256075A (ja) 流量計及び流量計測方法
WO2015063079A1 (en) A flow meter for ultrasonically measuring the flow velocity of fluids
CN104062038B (zh) 全温度补偿型超声波热能表
JP5282955B2 (ja) 超音波流量計の補正方法、及び超音波流量計
JP6405520B2 (ja) 超音波流量計
KR101522249B1 (ko) 초음파를 이용한 질량유량측정 프로그램 및 이를 이용한 측정장치
KR101488694B1 (ko) 체적감지형 액체유량계 프로그램 및 액체유량 측정방법
CN104296817B (zh) 一种通过动态温度补偿提高热式质量流量计测量精度的方法
JP2017111140A (ja) 流量測定装置、燃費測定装置、流量測定装置用プログラム、及び流量測定方法
JP2016206147A (ja) 超音波式積算熱量計
JPH0882540A (ja) 超音波流量測定方法及びその超音波流量計
Tezuka et al. Calibration tests of pulse-Doppler flow meter at national standard loops
JP2019082346A (ja) 熱式流量計
CN106872078A (zh) 一种用于超声波热量表的双声道管体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141017

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150813

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150924

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151002

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5820304

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150