JP2013178117A - ジャイロ素子及び電子機器 - Google Patents

ジャイロ素子及び電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2013178117A
JP2013178117A JP2012041222A JP2012041222A JP2013178117A JP 2013178117 A JP2013178117 A JP 2013178117A JP 2012041222 A JP2012041222 A JP 2012041222A JP 2012041222 A JP2012041222 A JP 2012041222A JP 2013178117 A JP2013178117 A JP 2013178117A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
driving
piezoelectric
detection
gyro element
arms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012041222A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeo Funekawa
剛夫 舟川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2012041222A priority Critical patent/JP2013178117A/ja
Publication of JP2013178117A publication Critical patent/JP2013178117A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Gyroscopes (AREA)

Abstract

【課題】振動腕の駆動効率の向上と、角速度の検出感度の向上とを両立可能なジャイロ素子の提供。
【解決手段】ジャイロ素子100は、基部190と、駆動用振動腕101,102及び検出用振動腕103,104と、駆動用振動腕101,102に設けられた駆動用圧電素子110,120,130,140と、検出用振動腕103,104に設けられた検出用圧電素子150,160とを備え、駆動用圧電素子(110など)は、下部電極(111など)と上部電極(113など)との間にある駆動用圧電膜(112など)を有し、検出用圧電素子150,160は、下部電極151,161と上部電極153,163との間にある検出用圧電膜152,162を有し、駆動用圧電膜(112など)の圧電定数は、検出用圧電膜152,162の圧電定数より大きく、検出用圧電膜152,162の誘電率は、駆動用圧電膜(112など)の誘電率より小さい。
【選択図】図1

Description

本発明は、ジャイロ素子、及びこのジャイロ素子を備えた電子機器に関する。
従来、角速度などの物理量を検出するジャイロ素子として、基部と、基部から延在された2つのアーム(以下、振動腕いう)と、2つの振動腕のそれぞれの主面上に形成された駆動部(以下、駆動用圧電素子という)及び検出部(以下、検出用圧電素子という)とが備えられた薄膜微小機械式共振子ジャイロ(以下、ジャイロ素子という)が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1のジャイロ素子の駆動用圧電素子は、主面における振動腕の延在方向に沿った中心線の内側及び外側に設けられた第1、第2の電極と、第1、第2の電極上に設けられた第1、第2の圧電薄膜(以下、駆動用圧電膜という)と、第1、第2の駆動用圧電膜上に設けられた第3、第4の電極とを有する。
また、検出用圧電素子は、駆動用圧電素子と同一主面に設けられ、第1、第2の電極と離れるようにして設けられた第5の電極と、第5の電極上に設けられた第3の圧電薄膜(以下、検出用圧電膜という)と、検出用圧電膜上に設けられた第6の電極とを有する。
そして、特許文献1のジャイロ素子は、駆動用圧電膜及び検出用圧電膜に、チタン酸ジルコン酸鉛(以下、PZTという)が主体の材料が用いられている。
特許文献1のジャイロ素子は、駆動用圧電膜に交流電圧が印加されて振動腕が腕幅方向に振動している状態で、振動腕の延在方向に沿った軸周りに角速度が加わると、振動腕の主面に対して直角方向に発生するコリオリ力によって、振動腕が厚み方向に振動する。
これにより、特許文献1のジャイロ素子は、検出用圧電膜が振動腕の厚み方向に撓むことから、圧電効果によって検出用圧電膜に発生した電荷を検出することで、角速度の検出が可能な構成となっている。
特開2003−227719号公報
上述したように、特許文献1のジャイロ素子は、駆動用圧電膜及び検出用圧電膜に、ともにPZTが主体の材料が用いられている。
PZTは、圧電歪定数(d)(以下、圧電定数ともいう)の絶対値が、圧電材料の中で大きい方に位置付けられている。これにより、PZTは、所定の電気エネルギーを効率よく機械エネルギーに変換できることから、振動腕を効率よく駆動できるという長所を有する。
一方、PZTは、誘電率(ε)の絶対値が、圧電材料の中で大きい方に位置付けられている。これにより、PZTは、圧電効果によって生じる電荷を取り出しにくくなる虞がある。
例えれば、PZTは、湯が張られた公衆浴場の大きな湯船(静電容量が大きく、通常時に有している電荷が大きい)であり、そこにバケツ数杯分の湯(圧電効果によって生じる電荷)が足されても、湯が張られた一般家庭の小さな湯船(誘電率が小さい圧電材料:静電容量が小さく、通常時に有している電荷が小さい)にバケツ1杯分の湯を足したときのようには、湯量の変化を把握しにくいということである。
これにより、特許文献1のジャイロ素子は、振動腕の駆動効率の向上と、角速度の検出感度の向上とが両立しにくいという問題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係るジャイロ素子は、基部と、前記基部から延びる振動腕と、前記振動腕の第1面に設けられ、前記振動腕を屈曲振動させる駆動用圧電素子と、前記第1面に設けられた検出用圧電素子と、を備え、前記駆動用圧電素子は、一対の電極の間にある駆動用圧電膜を有し、前記検出用圧電素子は、一対の電極の間にある検出用圧電膜を有し、前記駆動用圧電膜の圧電定数は、前記検出用圧電膜の圧電定数より大きく、前記検出用圧電膜の誘電率は、前記駆動用圧電膜の誘電率より小さいことを特徴とする。
これによれば、ジャイロ素子は、振動腕の第1面に駆動用圧電素子と、検出用圧電素子とを備え、駆動用圧電膜の圧電定数が検出用圧電膜の圧電定数より大きく、検出用圧電膜の誘電率が駆動用圧電膜の誘電率より小さい。
このことから、ジャイロ素子は、駆動用圧電膜の圧電定数が大きいことで、駆動用圧電素子に印加された電荷が、効率よく圧電歪に変換されることにより、振動腕が屈曲振動しやすくなるとともに、検出用圧電膜の誘電率が小さいことで、角速度の印加に伴い検出用圧電素子に発生する電荷の、通常時の電荷に対する割合が大きくなることにより、角速度を感度よく検出することができる。
これによって、ジャイロ素子は、振動腕の駆動効率の向上と、角速度の検出感度の向上とを両立することが可能となる。
[適用例2]上記適用例に係るジャイロ素子において、前記駆動用圧電膜は、PZTを主成分とする材料を用い、前記検出用圧電膜は、AlNまたはZnOを主成分とする材料を用いることが好ましい。
これによれば、ジャイロ素子は、駆動用圧電膜にPZTを主成分とする材料を用い、検出用圧電膜にAlN(窒化アルミニウム)またはZnO(酸化亜鉛)を主成分とする材料を用いる。
PZTは、他の材料に比べて圧電定数の大きな材料であり、駆動用圧電膜に用いることで、より効率よく振動腕を振動させることができる。
また、AlNまたはZnOは、他の圧電材料に比べて誘電率の小さな圧電材料であり、検出用圧電膜に用いることで、より検出用圧電膜の静電容量を小さくし、角速度の印加に伴い発生する電荷の割合を大きくすることができる。
これらによって、ジャイロ素子は、振動腕の駆動効率と角速度の検出感度とを、より向上させることができる。
[適用例3]上記適用例に係るジャイロ素子において、前記基部及び前記振動腕は、Siを主成分とする材料を用いることが好ましい。
これによれば、ジャイロ素子は、基部及び振動腕にSi(シリコン)を主成分とする材料を用いる。
Siは、他の材料と比較して高精度な微細加工が容易であるため、基部形状と振動腕形状とを高精度に製造することができる。
これによって、Siを用いたジャイロ素子は、振動腕の振動が安定し、振動腕の駆動効率と角速度の検出感度とを、更に向上させることができる。
[適用例4]上記適用例に係るジャイロ素子において、前記振動腕は、駆動用振動腕と検出用振動腕とを備え、前記駆動用振動腕には、前記駆動用圧電素子が設けられ、前記検出用振動腕には、前記検出用圧電素子が設けられていることが好ましい。
これによれば、ジャイロ素子は、振動腕が駆動用振動腕と検出用振動腕とを備え、駆動用振動腕には、駆動用圧電素子が設けられ、検出用振動腕には、検出用圧電素子が設けられている。
これにより、ジャイロ素子は、駆動用振動腕と検出用振動腕とが独立していることから、駆動用圧電素子による駆動用振動腕の振動が、検出用振動腕の検出用圧電素子へ及ぼす影響を抑制することができる。
これによって、ジャイロ素子は、検出用圧電素子に発生する本来の電荷に加わるノイズ成分を小さくできることから、より高感度及び高精度に角速度を検出することができる。
[適用例5]上記適用例に係るジャイロ素子において、前記基部の一端から延びる少なくとも2本の前記駆動用振動腕と、前記基部の他端から延びる少なくとも2本の前記検出用振動腕と、を備えたことが好ましい。
これによれば、ジャイロ素子は、基部の一端から延びる少なくとも2本の駆動用振動腕と、基部の他端から延びる少なくとも2本の検出用振動腕と、を備えている。
これにより、ジャイロ素子は、駆動用振動腕と検出用振動腕とが独立し、基部を挟んで互いに反対側に延びていることから、駆動用圧電素子による駆動用振動腕の振動が、検出用振動腕の検出用圧電素子へ及ぼす影響を更に抑制することができる。
これによって、ジャイロ素子は、検出用圧電素子に発生する本来の電荷に加わるノイズ成分をより小さくできることから、更に高感度及び高精度に角速度を検出することができる。
[適用例6]上記適用例に係るジャイロ素子において、前記基部の第1方向の両端から、平面視で前記第1方向と交差する第2方向に沿って前記基部の両側に延びる各一対の前記駆動用振動腕と、前記基部の前記両側における各一対の前記駆動用振動腕の間に設けられ、前記第2方向に沿って延びる一対の前記検出用振動腕と、を備えたことが好ましい。
これによれば、ジャイロ素子は、基部の両側に延びる各一対の駆動用振動腕と、各一対の駆動用振動腕の間に設けられた一対の検出用振動腕と、を備えている。
これにより、ジャイロ素子は、角速度の検出軸を第1面に対して直交する軸とすることができる。
[適用例7]上記適用例に係るジャイロ素子において、前記基部は、基部本体と、前記基部本体の前記第1方向の両端から前記第1方向に沿って延びる一対の連結腕と、を含み、各一対の前記駆動用振動腕が、前記一対の連結腕に設けられていることが好ましい。
これによれば、ジャイロ素子は、基部が基部本体と基部本体の両端から延びる一対の連結腕と、を含み、各一対の駆動用振動腕が、一対の連結腕に設けられている。
これにより、ジャイロ素子は、角速度が印加されたときの連結腕の揺動(振動)により、一対の検出用振動腕にコリオリ力が伝達されやすくなることから、角速度の検出感度を向上させることができる。
[適用例8]本適用例に係る電子機器は、上記適用例のいずれかに記載のジャイロ素子を備えたことを特徴とする。
これによれば、本構成の電子機器は、上記適用例のいずれかに記載のジャイロ素子を備えたことから、上記適用例のいずれかに記載の効果が反映された電子機器を提供することができる。
実施形態1のジャイロ素子の概略構成を示す模式平面図。 図1の模式断面図であり、(a)は図1のA−A線での模式断面図、(b)は図1のB−B線での模式断面図。 実施形態2のジャイロ素子の概略構成を示す模式平面図。 図3の模式断面図であり、(a)は図3のA−A線での模式断面図、(b)は図3のB−B線での模式断面図、(c)は図3のC−C線での模式断面図、(d)は、図3のD−D線での模式断面図。 実施形態3のジャイロ素子の概略構成を示す模式図であり、(a)は模式平面図、(b)は(a)のA−A線での模式断面図。 ジャイロ素子を備えた電子機器としてのモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図。 ジャイロ素子を備えた電子機器としての携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図。 ジャイロ素子を備えた電子機器としてのデジタルスチルカメラの構成を示す斜視図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、分かりやすくするために、各構成要素の寸法比率を実際とは異ならせてある。
(実施形態1)
図1は、実施形態1のジャイロ素子の概略構成を示す模式平面図である。図2は、図1の模式断面図である。図2(a)は、図1のA−A線での模式断面図であり、図2(b)は、図1のB−B線での模式断面図である。なお、図中のX軸、Y軸及びZ軸は、互いに直交する軸である。
図1、図2に示すように、ジャイロ素子100は、基部190、駆動用振動腕101,102、検出用振動腕103,104などから構成されている。
詳述すると、ジャイロ素子100は、略矩形平板状の基部109の+(プラス)Y側の一端(一辺)から、Y軸に沿って+Y方向に延びる互いに略平行な一対(2本)の角柱状の駆動用振動腕101,102と、基部109の−(マイナス)Y側の他端(他辺)から、Y軸に沿って−Y方向に延びる互いに略平行な一対の角柱状の検出用振動腕103,104と、を有している。
ジャイロ素子100の基部190、駆動用振動腕101,102、検出用振動腕103,104は、一体で形成され、例えば、Siを主成分とする材料が用いられている。ジャイロ素子100は、その平面形状からH型ジャイロとも呼ばれている。
ここで、駆動用振動腕101,102(検出用振動腕103,104)において、駆動用振動腕101,102の延在方向(Y軸方向)と駆動用振動腕101,102の配列方向(X軸方向)とにより規定される面に沿った面の一つを、第1面としての主面191とする。なお、主面191は、Z軸と直交する面である。
駆動用振動腕101,102の主面191の根元寄りの領域には、Y軸方向に延びる略矩形状の駆動用圧電素子110,120,130,140が設けられている。
駆動用圧電素子110は、駆動用振動腕101の主面191上に設けられた下部電極111と、下部電極111と対になって上方に設けられた上部電極113との間にある駆動用圧電膜112とを有している。
同様に、駆動用圧電素子120は、駆動用振動腕101の主面191上に設けられた下部電極121と、下部電極121と対になって上方に設けられた上部電極123との間にある駆動用圧電膜122とを有している。
同様に、駆動用圧電素子130は、駆動用振動腕102の主面191上に設けられた下部電極131と、下部電極131と対になって上方に設けられた上部電極133との間にある駆動用圧電膜132とを有している。
同様に、駆動用圧電素子140は、駆動用振動腕102の主面191上に設けられた下部電極141と、下部電極141と対になって上方に設けられた上部電極143との間にある駆動用圧電膜142とを有している。
検出用振動腕103,104の主面191の根元寄りの領域には、Y軸方向に延びる略矩形状の検出用圧電素子150,160が設けられている。
検出用圧電素子150は、検出用振動腕103の主面191上に設けられた下部電極151と、下部電極151と対になって上方に設けられた上部電極153との間にある検出用圧電膜152とを有している。
同様に、検出用圧電素子160は、検出用振動腕104の主面191上に設けられた下部電極161と、下部電極161と対になって上方に設けられた上部電極163との間にある検出用圧電膜162とを有している。
駆動用圧電素子110と駆動用圧電素子120とは、駆動用振動腕101の主面191上の中心線C1に対して、互いに略線対称形状となるように設けられている。
同様に、駆動用圧電素子130と駆動用圧電素子140とは、駆動用振動腕102の主面191上の中心線C2に対して、互いに略線対称形状となるように設けられている。
検出用圧電素子150は、検出用振動腕103の主面191上の中心線C3に対して、+X側と−X側とが略線対称形状となるように設けられている。
検出用圧電素子160は、検出用振動腕104の主面191上の中心線C4に対して、+X側と−X側とが略線対称形状となるように設けられている。
なお、駆動用圧電素子110,120,130,140及び検出用圧電素子150,160は、主面191上のみに設けられ、主面191の反対側の裏面192(−Z側の面)には設けられていない。
下部電極111,121,131,141,151,161、上部電極113,123,133,143,153,163には、例えば、Pt(プラチナ)、Al(アルミニウム)、Mo(モリブデン)、Cr(クロム)、Ti(チタン)、Ni(ニッケル)、Cu(銅)、Ag(銀)、Au(金)などが用いられている。
駆動用圧電膜112,122,132,142には、PZT(比誘電率(εr)=800〜3000)が用いられ、検出用圧電膜152,162には、AlNまたはZnO(ともに比誘電率(εr)=8〜10)が用いられている。
これにより、ジャイロ素子100は、検出用圧電膜152,162の誘電率を、駆動用圧電膜112,122,132,142の誘電率よりも小さくすることができる。
ここで、比誘電率(εr)とは、当該物質の誘電率(ε)と真空の誘電率(ε0)との比(εr=ε/ε0)を表す。
下部電極111,121,131,141,151,161、駆動用圧電膜112,122,132,142、検出用圧電膜152,162、上部電極113,123,133,143,153,163の成膜には、例えば、スパッタ法が用いられ、パターニング(外形形状形成)には、例えば、フォトリソグラフィー法及びエッチング法が用いられる。
駆動用振動腕101,102の下部電極111と、上部電極123,133と、下部電極141とは、図示しない配線により互いに電気的に接続され、基部190に設けられた図示しない一方の駆動電極と接続されている。
駆動用振動腕101,102の上部電極113と、下部電極121,131と、上部電極143とは、図示しない配線により互いに電気的に接続され、基部190に設けられた図示しない他方の駆動電極と接続されている。
一方、検出用振動腕103,104の下部電極151,161と、上部電極153,163とは、それぞれ電気的に独立した状態で、基部190に設けられた図示しない各検出電極と接続されている。
ここで、ジャイロ素子100の角速度を検出する動作について説明する。
まず、ジャイロ素子100の一方の駆動電極と他方の駆動電極との間に交流電圧を印加することによって、駆動用圧電膜112,122,132,142が逆圧電効果によって伸長または収縮し、駆動用振動腕101,102が+X方向と−X方向とに交互に屈曲振動する。このとき、駆動用圧電膜112,142が収縮しているときには駆動用圧電膜122,132は伸長し、駆動用圧電膜112,142が伸長しているときには駆動用圧電膜122,132は収縮する。
これにより、駆動用振動腕101が+X方向へ振れるときには駆動用振動腕102は−X方向へ振れ、駆動用振動腕101が−X方向へ振れるときには駆動用振動腕102は+X方向へ振れることとなる。
つまり、ジャイロ素子100は、駆動用振動腕101と駆動用振動腕102とが、X軸方向において、互いに近づいたり離れたりするように屈曲振動をする。このとき、検出用振動腕103,104は振動しない。
この際、ジャイロ素子100は、駆動用圧電膜112,122,132,142の材料として圧電定数の大きな材料であるPZTが用いられていることから、印加した交流電気エネルギーを効率よく駆動用振動腕101,102の振動エネルギーに変換することができ、駆動用振動腕101,102の振幅を大きくすることができる。
これにより、ジャイロ素子100は、角速度に伴って生じるコリオリ力を受けやすくなる。
次に、ジャイロ素子100は、駆動用振動腕101,102が上記屈曲振動をしている状態で、Y軸周りに角速度ωが加わると、駆動用振動腕101,102にコリオリ力が発生し、駆動用振動腕101,102が+Z方向(図1の紙面手前側)と−Z方向(図1の紙面奥側)とに交互に屈曲振動する。
駆動用振動腕101,102がZ軸方向に屈曲振動すると、駆動用振動腕101,102の振動エネルギーが基部190を通して検出用振動腕103,104に伝達される。これにより、検出用振動腕103,104は、駆動用振動腕101,102と同様に、+Z方向と−Z方向とに交互に屈曲振動することとなる。
検出用振動腕103,104がZ軸方向に屈曲振動すると、検出用圧電膜152,162に歪みが生じ、圧電効果によって検出用圧電膜152,162の表面に電荷が生じる。
ジャイロ素子100は、検出用圧電膜152の表面に生じた電荷を下部電極151と上部電極153とを通して検出し、検出用圧電膜162の表面に生じた電荷を下部電極161と上部電極163とを通して検出する。
この際、ジャイロ素子100は、検出用圧電膜152,162の材料として、PZTに比べて誘電率の小さな材料であるAlNまたはZnOを用いていることから、静電容量を小さくすることができ、コリオリ力によって発生した電荷を効率よく検出することができる。これにより、ジャイロ素子100は、角速度ωの検出感度を向上させることが可能となる。
上述したように、実施形態1のジャイロ素子100は、駆動用振動腕101,102の主面191に駆動用圧電素子110,120,130,140を備え、検出用振動腕103,104の主面191に検出用圧電素子150,160を備えている。
そして、ジャイロ素子100は、駆動用圧電膜112,122,132,142の圧電定数が検出用圧電膜152,162の圧電定数より大きく、検出用圧電膜152,162の誘電率が駆動用圧電膜112,122,132,142の誘電率より小さい。
ジャイロ素子100は、駆動用圧電膜112,122,132,142の圧電定数が大きいことで、駆動用圧電素子110,120,130,140に印加された電荷が、効率よく圧電歪に変換される。これにより、ジャイロ素子100は、駆動用振動腕101,102が屈曲振動しやすくなる。
加えて、ジャイロ素子100は、検出用圧電膜152,162の誘電率が小さいことで、角速度ωの印加に伴い検出用圧電素子150,160に発生する電荷の、通常時の電荷に対する割合が大きくなることにより、角速度ωを感度よく検出することができる。
これらによって、ジャイロ素子100は、駆動用振動腕101,102の駆動効率の向上と、検出用圧電素子150,160による角速度ωの検出感度の向上とを両立することが可能となる。
具体的には、ジャイロ素子100は、駆動用圧電膜112,122,132,142に圧電定数が大きいPZTを用いることで、印加した電気エネルギーを効率良く駆動用振動腕101,102の振動エネルギーに変換することができ、駆動用振動腕101,102を大きく振動させることができるため、効率的にコリオリ力を受けることができる。
さらに、ジャイロ素子100は、検出用圧電膜152,162にPZTよりも誘電率が小さいAlNやZnOを用いることで、検出用圧電膜152,162の静電容量をより小さくし、角速度ωの印加に伴い発生する電荷の割合を大きくすることができる。
これにより、ジャイロ素子100は、コリオリ力により発生する検出用圧電膜152,162の表面の電荷を効率よく検出することが可能となり、わずかなコリオリ力でも検出することが可能となる。
これらによって、ジャイロ素子100は、駆動用振動腕101,102の駆動効率の向上と、検出用圧電素子150,160による角速度ωの検出感度の向上とを両立することが可能となる。
また、ジャイロ素子100は、駆動用振動腕101,102と検出用振動腕103,104とが独立し、基部190を挟んで互いに反対側に延びていることから、駆動用圧電素子110,120,130,140による駆動用振動腕101,102の振動が、検出用振動腕103,104の検出用圧電素子150,160へ及ぼす影響を、例えば、駆動用振動腕と検出用振動腕とが一体の構成と比較して、大幅に抑制することができる。
これによって、ジャイロ素子100は、検出用圧電素子150,160に発生する本来の電荷に加わるノイズ成分をより小さくできることから、更に高感度及び高精度に角速度ωを検出することができる。
また、ジャイロ素子100は、基部190、駆動用振動腕101,102、検出用振動腕103,104に、Siを主成分とする材料が用いられている。ジャイロ素子100は、Siが他の材料と比較して高精度な微細加工が容易であるため、基部190形状、駆動用振動腕101,102形状、検出用振動腕103,104形状を高精度に形成することができる。
これによって、ジャイロ素子100は、駆動用振動腕101,102、検出用振動腕103,104の振動が安定し、駆動用振動腕101,102の駆動効率と角速度ωの検出感度とを、更に向上させることができる。
(実施形態2)
図3は、実施形態2のジャイロ素子の概略構成を示す模式平面図である。図4は、図3の模式断面図である。図4(a)は、図3のA−A線での模式断面図であり、図4(b)は、図3のB−B線での模式断面図であり、図4(c)は、図3のC−C線での模式断面図であり、図4(d)は、図3のD−D線での模式断面図である。なお、実施形態1との共通部分については、詳細な説明を省略する。
図3、図4に示すように、ジャイロ素子200は、基部290、駆動用振動腕201a,201b,202a,202b、検出用振動腕203,204などから構成されている。
詳述すると、ジャイロ素子200は、基部290の第1方向としてのX軸方向の両端から、平面視でX軸方向と交差する第2方向としてのY軸方向に沿って基部290のY軸方向の両側(+Y側、−Y側)に延びる各一対の駆動用振動腕201a,201b,202a,202bを備えている。
そして、ジャイロ素子200は、基部290のY軸方向の両側における各一対の駆動用振動腕201a,201b,202a,202bの間(201aと202aとの間及び201bと202bとの間)に設けられ、Y軸方向に沿って+Y側及び−Y側に延びる一対の検出用振動腕203,204とを備えている。
ジャイロ素子200の基部290は、基部本体290aと、基部本体290aのX軸方向の両端からX軸方向に沿って延びる一対の連結腕293,294と、を含み、一対の駆動用振動腕201a,201bが連結腕293に設けられ、もう一対の駆動用振動腕202a,202bが、連結腕294に設けられている。なお、ジャイロ素子200は、その平面形状からWT型ジャイロとも呼ばれている。
駆動用振動腕201a,201b,202a,202bの第1面としての主面291には、駆動用振動腕201aと駆動用振動腕201bとの間、及び駆動用振動腕202aと駆動用振動腕202bとの間に跨るように、Y軸方向に延びる略矩形状の駆動用圧電素子210,220,230,240が設けられている。
駆動用圧電素子210は、駆動用振動腕201a,201bの主面291上に設けられた下部電極211と、下部電極211と対になって上方に設けられた上部電極213との間にある駆動用圧電膜212とを有している。
同様に、駆動用圧電素子220は、駆動用振動腕201a,201bの主面291上に設けられた下部電極221と、下部電極221と対になって上方に設けられた上部電極223との間にある駆動用圧電膜222とを有している。
同様に、駆動用圧電素子230は、駆動用振動腕202a,202bの主面291上に設けられた下部電極231と、下部電極231と対になって上方に設けられた上部電極233との間にある駆動用圧電膜232とを有している。
同様に、駆動用圧電素子240は、駆動用振動腕202a,202bの主面291上に設けられた下部電極241と、下部電極241と対になって上方に設けられた上部電極243との間にある駆動用圧電膜242とを有している。
検出用振動腕203,204の主面291の根元寄りの領域には、Y軸方向に延びる略矩形状の検出用圧電素子250,260,270,280が設けられている。
検出用圧電素子250は、検出用振動腕203の主面291上に設けられた下部電極251と、下部電極251と対になって上方に設けられた上部電極253との間にある検出用圧電膜252とを有している。
同様に、検出用圧電素子260は、検出用振動腕203の主面291上に設けられた下部電極261と、下部電極261と対になって上方に設けられた上部電極263との間にある検出用圧電膜262とを有している。
同様に、検出用圧電素子270は、検出用振動腕204の主面291上に設けられた下部電極271と、下部電極271と対になって上方に設けられた上部電極273との間にある検出用圧電膜272とを有している。
同様に、検出用圧電素子280は、検出用振動腕204の主面291上に設けられた下部電極281と、下部電極281と対になって上方に設けられた上部電極283との間にある検出用圧電膜282とを有している。
駆動用圧電素子210と駆動用圧電素子220とは、駆動用振動腕201a(201b)の主面291上の中心線C5に対して、互いに略線対称形状となるように設けられている。
同様に、駆動用圧電素子230と駆動用圧電素子240とは、駆動用振動腕202a(202b)の主面291上の中心線C6に対して、互いに略線対称形状となるように設けられている。
同様に、検出用圧電素子250と検出用圧電素子260とは、検出用振動腕203の主面291上の中心線C7に対して、互いに略線対称形状となるように設けられている。
同様に、検出用圧電素子270と検出用圧電素子280とは、検出用振動腕204の主面291上の中心線C8に対して、互いに略線対称形状となるように設けられている。
なお、駆動用圧電素子210,220,230,240及び検出用圧電素子250,260,270,280は、主面291上のみに設けられ、主面291の反対側の裏面292(−Z側の面)には設けられていない。
なお、ジャイロ素子200の各構成要素に用いられる材料、成膜方法、加工方法は、実施形態1と同様である。また、ジャイロ素子200は、配線構成も実施形態1に準じている。
ここで、ジャイロ素子200の角速度を検出する動作について説明する。
まず、ジャイロ素子200の一方の駆動電極と他方の駆動電極との間に交流電圧を印加することによって、駆動用圧電膜212,222,232,242が逆圧電効果によって伸長または収縮し、駆動用振動腕201a,201b,202a,202bが+X方向と−X方向とに交互に屈曲振動する。
詳述すると、駆動用振動腕201a,201bが+X方向へ振れるときには駆動用振動腕202a,202bは−X方向へ振れ、駆動用振動腕201a,201bが−X方向へ振れるときには駆動用振動腕202a,202bは+X方向へ振れることとなる。
つまり、ジャイロ素子200は、駆動用振動腕201a,201bと駆動用振動腕202a,202bとが、X軸方向において、互いに近づいたり離れたりするように屈曲振動をする。このとき、検出用振動腕203,204は振動しない。
この際、上述したように、ジャイロ素子200は、駆動用圧電膜212,222,232,242の材料として圧電定数の大きな材料であるPZTが用いられていることから、印加した交流電気エネルギーを効率よく駆動用振動腕201a,201b,202a,202bの振動エネルギーに変換することができ、駆動用振動腕201a,201b,202a,202bの振幅を大きくすることができる。
これにより、ジャイロ素子200は、角速度に伴って生じるコリオリ力を受けやすくなる。
次に、ジャイロ素子200は、駆動用振動腕201a,201b,202a,202bが上記屈曲振動をしている状態で、Z軸周りに角速度ωが加わると、コリオリ力により駆動用振動腕201a,201b,202a,202bが+Y方向と−Y方向とに交互に揺動(振動)する。
駆動用振動腕201a,201b,202a,202bがY軸方向に揺動すると、この動きに連動して連結腕293,294がY軸方向に揺動(振動)し、この振動に連動して基部本体290aが周方向に振動し、この基部本体290aの周方向の振動に連動して検出用振動腕203,204がX軸方向に屈曲振動することとなる。
この検出用振動腕203,204の屈曲振動により、検出用圧電膜252,262,272,282に歪みが生じ、圧電効果によって検出用圧電膜252,262,272,282の表面に電荷が生じる。
ジャイロ素子200は、検出用圧電膜252,262,272,282の表面に生じた電荷を検出することで角速度ωを検出する。
この際、ジャイロ素子200は、検出用圧電膜252,262,272,282の材料として、PZTに比べて誘電率の小さな材料であるAlNまたはZnOを用いていることから、静電容量を小さくすることができ、コリオリ力によって発生した電荷を効率よく検出することができる。これにより、ジャイロ素子200は、角速度ωの検出感度を向上させることが可能となる。
上述したように、実施形態2のジャイロ素子200は、基部290の両側(+Y側、−Y側)に延びる各一対の駆動用振動腕201a,201b,202a,202bと、各一対の駆動用振動腕201a,201b,202a,202bの間に設けられた一対の検出用振動腕203,204と、を備えている。
これにより、ジャイロ素子200は、角速度ωの検出軸を主面291に対して直交する軸(Z軸)とすることができる。
また、ジャイロ素子200は、基部290が基部本体290aと、基部本体290aの両端からX軸方向に沿って延びる一対の連結腕293,294と、を含み、各一対の駆動用振動腕201a,201b,202a,202bが、一対の連結腕293,294に設けられている。
これにより、ジャイロ素子200は、角速度ωが印加されたときの連結腕293,294の揺動(振動)により、一対の検出用振動腕203,204にコリオリ力が伝達されやすくなることから、角速度ωの検出感度を更に向上させることができる。
また、ジャイロ素子200は、各一対の駆動用振動腕201a,201b,202a,202b及び一対の検出用振動腕203,204の振動方向が、X軸方向とY軸方向のみであり、Z軸方向には振動しないことから、実施形態1と比較して、駆動用振動腕201a,201b,202a,202b及び検出用振動腕203,204の厚みのバラツキの影響を受けにくい。
(実施形態3)
図5は、実施形態3のジャイロ素子の概略構成を示す模式図である。図5(a)は、模式平面図であり、図5(b)は、図5(a)のA−A線での模式断面図である。なお、実施形態1との共通部分については、詳細な説明を省略する。
図5に示すように、ジャイロ素子300は、基部390と、基部390から延びる一対の振動腕301,302などから構成されている。
詳述すると、ジャイロ素子300は、略矩形平板状の基部390の+Y側の一端から、Y軸に沿って+Y方向に互いに略平行に延びる角柱状の一対の振動腕301,302を備えている。なお、ジャイロ素子300は、その平面形状から音叉型ジャイロとも呼ばれている。
振動腕301,302の第1面としての主面391の根元寄りの領域には、Y軸方向に延びる略矩形状の駆動用圧電素子310,320,330,340が設けられている。
また、駆動用圧電素子310と駆動用圧電素子320との間には、検出用圧電素子350が設けられ、駆動用圧電素子330と駆動用圧電素子340との間には、検出用圧電素子360が設けられている。
駆動用圧電素子310と駆動用圧電素子320とは、振動腕301の主面391上の中心線C9に対して、互いに略線対称形状になるように設けられている。
駆動用圧電素子330と駆動用圧電素子340とは、振動腕302の主面391上の中心線C10に対して、互いに略線対称形状になるように設けられている。
検出用圧電素子350は、振動腕301の主面391上の中心線C9に対して、+X側と−X側とが互いに略線対称形状になるように設けられている。
検出用圧電素子360は、振動腕302の主面391上の中心線C10に対して、+X側と−X側とが互いに略線対称形状になるように設けられている。
駆動用圧電素子310,320,330,340及び検出用圧電素子350,360は、主面391上のみに設けられ、主面391の反対側の裏面392(−Z側の面)には設けられていない。
なお、ジャイロ素子300の各構成要素に用いられる材料、成膜方法、加工方法は、実施形態1と同様である。また、ジャイロ素子300は、配線構成も実施形態1に準じている。
ここで、ジャイロ素子300の角速度を検出する動作について説明する。
まず、ジャイロ素子300の一方の駆動電極と他方の駆動電極との間に交流電圧を印加することによって、駆動用圧電膜312,322,332,342が逆圧電効果によって伸長または収縮し、振動腕301,302が+X方向と−X方向とに交互に屈曲振動する。
つまり、ジャイロ素子300は、振動腕301と振動腕302とが、X軸方向において、互いに近づいたり離れたりするように屈曲振動をする。
この際、ジャイロ素子300は、駆動用圧電膜312,322,332,342の材料として圧電定数の大きな材料であるPZTが用いられていることから、印加した交流電気エネルギーを効率よく振動腕301,302の振動エネルギーに変換することができ、振動腕301,302の振幅を大きくすることができる。
これにより、ジャイロ素子300は、角速度に伴って生じるコリオリ力を受けやすくなる。
次に、ジャイロ素子300は、振動腕301,302が上記屈曲振動をしている状態で、Y軸周りに角速度ωが加わると、振動腕301,302にコリオリ力が発生し、振動腕301,302が+Z方向(図5(a)の紙面手前側)と−Z方向(図5(a)の紙面奥側)とに交互に屈曲振動する。
振動腕301,302がZ軸方向に屈曲振動すると、検出用圧電膜352,362に歪みが生じ、圧電効果によって検出用圧電膜352,362の表面に電荷が生じる。
ジャイロ素子300は、検出用圧電膜352,362の表面に生じた電荷を検出することにより、角速度ωを検出する。
この際、ジャイロ素子300は、検出用圧電膜352,362の材料として、PZTに比べて誘電率の小さな材料であるAlNまたはZnOを用いていることから、静電容量を小さくすることができ、コリオリ力によって発生した電荷を効率よく検出することができる。これにより、ジャイロ素子300は、角速度ωの検出感度を向上させることが可能となる。
上述したように、実施形態3のジャイロ素子300は、基部390と一対の振動腕301,302とを備えた構成であることから、他の実施形態と比較して、小型化が容易である。
また、ジャイロ素子300は、外部部材への取り付けにおいて、基部390を外部部材へ固定しても、その音叉型の形状から他の実施形態と比較して、振動腕301,302への影響が極めて少ない。
(電子機器)
次に、上記各実施形態で述べたジャイロ素子(100,200,300のいずれか)を備えた電子機器について説明する。
図6は、ジャイロ素子を備えた電子機器としてのモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。
図6に示すように、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1101を有する表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピューター1100には、ジャイロ素子(100,200,300のいずれか)が内蔵されている。
図7は、ジャイロ素子を備えた電子機器としての携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
図7に示すように、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204及び送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1201が配置されている。
このような携帯電話機1200には、ジャイロ素子(100,200,300のいずれか)が内蔵されている。
図8は、ジャイロ素子を備えた電子機器としてのデジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図8には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面(紙面手前側)には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。
また、ケース1302の正面側(紙面奥側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。
また、このデジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、ビデオ信号出力端子1312には、テレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314には、パーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。更に、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなデジタルスチルカメラ1300には、ジャイロ素子(100,200,300のいずれか)が内蔵されている。
このような電子機器は、角速度の検出特性に優れたジャイロ素子(100,200,300のいずれか)を備えたことから、優れた性能を発揮することができる。
なお、上記ジャイロ素子(100,200,300のいずれか)を備えた電子機器は、図6のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図7の携帯電話機、図8のデジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、各種ナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば、電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーターなどに適用することができる。
100…ジャイロ素子、101,102…駆動用振動腕、103,104…検出用振動腕、110,120,130,140…駆動用圧電素子、111,121,131,141…下部電極、112,122,132,142…駆動用圧電膜、113,123,133,143…上部電極、150,160…検出用圧電素子、151,161…下部電極、152,162…検出用圧電膜、153,163…上部電極、190…基部、191…第1面としての主面、192…裏面、200…ジャイロ素子、201a,201b,202a,202b…駆動用振動腕、203,204…検出用振動腕、210,220,230,240…駆動用圧電素子、211,221,231,241…下部電極、212,222,232,242…駆動用圧電膜、213,223,233,243…上部電極、250,260,270,280…検出用圧電素子、251,261,271,281…下部電極、252,262,272,282…検出用圧電膜、253,263,273,283…上部電極、290…基部、291…第1面としての主面、292…裏面、300…ジャイロ素子、301,302…振動腕、310,320,330,340…駆動用圧電素子、311,321,331,341…下部電極、312,322,332,342…駆動用圧電膜、313,323,333,343…上部電極、350,360…検出用圧電素子、351,361…下部電極、352,362…検出用圧電膜、353,363…上部電極、390…基部、391…第1面としての主面、392…裏面、1100…電子機器としてのパーソナルコンピューター、1101…表示部、1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1200…電子機器としての携帯電話機、1201…表示部、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1300…電子機器としてのデジタルスチルカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1310…表示部、1312…ビデオ信号出力端子、1314…入出力端子、1430…テレビモニター、1440…パーソナルコンピューター、C1,C2,C3,C4,C5,C6,C7,C8,C9,C10…中心線。

Claims (8)

  1. 基部と、
    前記基部から延びる振動腕と、
    前記振動腕の第1面に設けられ、前記振動腕を屈曲振動させる駆動用圧電素子と、
    前記第1面に設けられた検出用圧電素子と、を備え、
    前記駆動用圧電素子は、一対の電極の間にある駆動用圧電膜を有し、
    前記検出用圧電素子は、一対の電極の間にある検出用圧電膜を有し、
    前記駆動用圧電膜の圧電定数は、前記検出用圧電膜の圧電定数より大きく、
    前記検出用圧電膜の誘電率は、前記駆動用圧電膜の誘電率より小さいことを特徴とするジャイロ素子。
  2. 請求項1に記載のジャイロ素子において、
    前記駆動用圧電膜は、PZTを主成分とする材料を用い、
    前記検出用圧電膜は、AlNまたはZnOを主成分とする材料を用いることを特徴とするジャイロ素子。
  3. 請求項1に記載のジャイロ素子において、
    前記基部及び前記振動腕は、Siを主成分とする材料を用いることを特徴とするジャイロ素子。
  4. 請求項1に記載のジャイロ素子において、
    前記振動腕は、駆動用振動腕と検出用振動腕とを備え、
    前記駆動用振動腕には、前記駆動用圧電素子が設けられ、
    前記検出用振動腕には、前記検出用圧電素子が設けられていることを特徴とするジャイロ素子。
  5. 請求項4に記載のジャイロ素子において、
    前記基部の一端から延びる少なくとも2本の前記駆動用振動腕と、
    前記基部の他端から延びる少なくとも2本の前記検出用振動腕と、を備えたことを特徴とするジャイロ素子。
  6. 請求項4に記載のジャイロ素子において、
    前記基部の第1方向の両端から、平面視で前記第1方向と交差する第2方向に沿って前記基部の両側に延びる各一対の前記駆動用振動腕と、
    前記基部の前記両側における各一対の前記駆動用振動腕の間に設けられ、前記第2方向に沿って延びる一対の前記検出用振動腕と、を備えたことを特徴とするジャイロ素子。
  7. 請求項6に記載のジャイロ素子において、
    前記基部は、基部本体と、
    前記基部本体の前記第1方向の両端から前記第1方向に沿って延びる一対の連結腕と、を含み、
    各一対の前記駆動用振動腕が、前記一対の連結腕に設けられていることを特徴とするジャイロ素子。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載のジャイロ素子を備えたことを特徴とする電子機器。
JP2012041222A 2012-02-28 2012-02-28 ジャイロ素子及び電子機器 Pending JP2013178117A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012041222A JP2013178117A (ja) 2012-02-28 2012-02-28 ジャイロ素子及び電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012041222A JP2013178117A (ja) 2012-02-28 2012-02-28 ジャイロ素子及び電子機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013178117A true JP2013178117A (ja) 2013-09-09

Family

ID=49269892

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012041222A Pending JP2013178117A (ja) 2012-02-28 2012-02-28 ジャイロ素子及び電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013178117A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018048897A (ja) * 2016-09-21 2018-03-29 株式会社東芝 センサ及びセンサパッケージ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018048897A (ja) * 2016-09-21 2018-03-29 株式会社東芝 センサ及びセンサパッケージ
US10473685B2 (en) 2016-09-21 2019-11-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Sensor and sensor package

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6344033B2 (ja) 角速度センサー、電子機器及び移動体
JP6195051B2 (ja) ジャイロセンサー、電子機器、及び移動体
JP6435596B2 (ja) 振動素子、振動デバイス、電子機器、および移動体
US9939268B2 (en) Physical quantity sensor element, physical quantity sensor, electronic equipment, and movable body
US9939270B2 (en) Physical quantity sensor element, physical quantity sensor, electronic equipment, and movable body
JP2013192013A (ja) 振動素子、振動デバイスおよび電子機器
JP2013238437A (ja) ジャイロセンサー、および電子機器
JP6245459B2 (ja) ジャイロセンサーおよび電子機器
JP6269992B2 (ja) ジャイロセンサーおよび電子機器
US9048418B2 (en) Sensor element, sensor device, and electronic apparatus
JP6070920B2 (ja) ジャイロセンサーおよび電子機器
US9939269B2 (en) Physical quantity sensor element, physical quantity sensor, electronic equipment, and movable body
JP6078957B2 (ja) ジャイロセンサーおよび電子機器
JP2013213728A (ja) ジャイロセンサーおよび電子機器
JP6083110B2 (ja) 振動素子、振動デバイス、ジャイロセンサーおよび電子機器
JP2013181957A (ja) ジャイロセンサーおよび電子機器
JP5966460B2 (ja) ジャイロセンサーおよび電子機器
JP2013178117A (ja) ジャイロ素子及び電子機器
JP5652112B2 (ja) 物理量センサーおよび電子機器
JP2012083112A (ja) 物理量センサー素子、物理量センサーおよび電子機器
JP2012083316A (ja) 物理量センサー素子、物理量センサーおよび電子機器
JP5966461B2 (ja) ジャイロセンサーおよび電子機器
JP2016017768A (ja) センサー素子、センサーデバイス、電子機器および移動体
JP2015179933A (ja) 振動素子、ジャイロセンサー素子、電子デバイス、電子機器および移動体
JP2015099115A (ja) 角速度センサー、電子機器及び移動体