JP2013175529A - 固体撮像装置、及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゲッタリング領域を有する固体撮像装置において、画素の微細化が進んだ場合であっても、飽和信号量を確保することが可能な固体撮像装置を提供する。
【解決手段】固体撮像装置は、撮像画素30と、該撮像画素30とは別に設けられた、金属不純物を捕獲するゲッタリング領域を有するゲッタリング画素60と、を画素領域内に配置する。
【選択図】図6

Description

本発明は、固体撮像装置、及び電子機器に関し、特にはゲッタリング領域を有する固体撮像装置、及びこの固体撮像装置を用いた電子機器に関する。
固体撮像装置においては、製造工程中において半導体層内に混入した金属不純物により画像欠陥が生じるといった問題がある。この問題に対する解決策として、金属不純物を捕獲するゲッタリング領域を半導体層内に設けた構成が知られている。
この一例として、固体撮像装置において光電変換素子を分離する素子分離領域にゲッタリング領域を設けた構成が開示されている。この構成は、素子分離領域に光が照射される側から不純物を注入することにより、ゲッタリング領域を素子分離領域の光が照射される側に設けた構成である。このゲッタリング領域を構成する具体的な材料として、単結晶シリコン層内の半導体領域を構成する不純物元素とは異なる不純物元素、例えばカーボンが用いられる。また、これ以外に、リン(P)や砒素(As)等を用いることもできる(下記特許文献1参照)。
特開2005−294705号公報
しかしながら上述の構成では、ゲッタリング領域の形成において、素子分離領域に注入された不純物が注入後の熱工程により拡散し、ゲッタリング領域が拡大する。拡大したゲッタリング領域を素子分離領域の内側に収めて形成することは困難であり、特に微細化された固体撮像装置において困難である。このため、ゲッタリング領域を素子分離領域内に収めておくには、素子分離領域にある程度の幅が求められる。これは、微細化した固体撮像装置においての光電変換素子の容量を減少させ、飽和信号量を低下させる要因となる。
そこで本技術は、ゲッタリング領域を有する固体撮像装置において、画素の微細化が進んだ場合であっても、飽和信号量を確保することが可能な固体撮像装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本技術の固体撮像装置は、撮像画素と、金属不純物を捕獲するゲッタリング領域を有するゲッタリング画素と、撮像画素とゲッタリング画素とが配置された画素領域とを備えている。
このような構成の固体撮像装置は、撮像画素とは別に設けられたゲッタリング画素にゲッタリング領域を設けた構成であるから、ゲッタリング領域の配置に影響されることなく、撮像画素の占有面積が確保される。
以上説明したように本技術によれば、ゲッタリング領域を有する固体撮像装置において、ゲッタリング領域の配置に影響されることなく、撮像画素の占有面積が確保される。これにより、容量の確保されたフォトダイオード(光電変換素子)を撮像画素内に設けることができる。したがって、ゲッタリング領域を有する固体撮像装置において、画素の微細化が進んだ場合であっても、飽和信号量の確保された固体撮像装置を提供することが可能となる。
本技術が適用される固体撮像装置の一例を示す概略構成図である。 本技術が適用される固体撮像装置の構成を説明する平面模式図である。 第1実施形態の固体撮像装置の構成を説明する平面模式図及び要部断面図である。 第1実施形態の固体撮像装置の画素駆動回路の一例を示す概略構成図である。 第1実施形態の固体撮像装置の構成を示す要部の平面模式図及び要部断面図である。 第1実施形態の固体撮像装置の構成を説明する平面模式図である。 第2実施形態の固体撮像装置の構成を説明する平面模式図及び要部断面図である。 第3実施形態の固体撮像装置の構成を説明する平面模式図である。 第4実施形態の固体撮像装置の構成を説明する平面模式図である。 第4実施形態における変形例の固体撮像装置の構成を説明する平面模式図である。 第5実施形態の固体撮像装置の構成を説明する平面模式図である。 第6実施形態の固体撮像装置の構成を説明する平面模式図である。 第7実施形態の固体撮像装置の構成を説明する平面模式図である。 第8実施形態の固体撮像装置の構成を説明する平面模式図である。 第9実施形態の固体撮像装置の構成を説明する平面模式図である。 第9実施形態の固体撮像装置の構成を説明する平面模式図及び断面図である。 第10実施形態の電子機器の構成を示す概略構成図である。
以下、図面に基づいて、本技術の実施の形態を次に示す順に説明する。
1.実施形態の固体撮像装置の概略構成例
2.第1実施形態(撮像画素とほぼ同一の構成を有するゲッタリング画素を設けた例)
3.第2実施形態(ゲッタリング領域が画素の全面に設けられたゲッタリング画素を備えた例)
4.第3実施形態(1つのゲッタリング画素と3つの撮像画素とから構成された2行×2列の4画素でフローティングディフュージョンを共有した例)
5.第4実施形態(ゲッタリング画素及び撮像画素がそれぞれ2行×2列の4画素でフローティングディフュージョンを共有した例)
6.第5実施形態(ベイヤ配列において2行×2列の4画素を単位として、行列方向にそれぞれ1単位以上空けた間隔でG画素としてゲッタリング画素が配置された例)
7.第6実施形態(ゲッタリング画素が画素領域に不規則に配置された例)
8.第7実施形態(ゲッタリング画素が無効画素領域に配置された例)
9.第8実施形態(ゲッタリング画素が無効画素領域及び有効画素領域に配置された例)
10.第9実施形態(ゲッタリング画素が無効画素領域及び位相差検出領域に配置された例)
11.第10実施形態(固体撮像装置を用いた電子機器の例)
なお、各実施形態において共通の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
<1.実施形態の固体撮像装置の概略構成例>
<1−1.固体撮像装置の概略構成>
図1に、本技術の固体撮像装置の一例として、MOS型の固体撮像装置を用いた固体撮像装置の概略構成を示す。
この図に示す固体撮像装置1は、支持基板2の一面上に光電変換素子を含む複数の画素3が2次元的に配列された画素領域4を有している。画素領域4に配列された各画素3には、以降に説明するように、光電変換素子と、フローティングディフュージョンと、読出ゲートと、その他の複数のトランジスタ(いわゆるMOSトランジスタ)とで構成された画素回路とが設けられている。尚、複数の画素3で画素回路の一部を共有している場合もある。
以上のような画素領域4の周辺部分には、垂直駆動回路5、カラム信号処理回路6、水平駆動回路7、及びシステム制御回路8などの周辺回路が設けられている。
垂直駆動回路5は、例えばシフトレジスタによって構成され、画素駆動線9を選択し、選択された画素駆動線9に画素3を駆動するためのパルスを供給し、画素領域4に配列された画素3を行単位で駆動する。すなわち、垂直駆動回路5は、画素領域4に配列された各画素を行単位で順次垂直方向に選択走査する。そして、画素駆動線9に対して垂直に配線された垂直信号線10を通して、各画素3において受光量に応じて生成した信号電荷に基づく画素信号をカラム信号処理回路6に供給する。
カラム信号処理回路6は、画素の例えば列ごとに配置されており、1行分の画素3から出力される信号を画素列ごとにノイズ除去などの信号処理を行う。すなわちカラム信号処理回路6は、画素固有の固定パターンノイズを除去するための相関二重サンプリング(CDS:Correlated Double sampling)や、信号増幅、アナログ/デジタル変換(AD:Analog/Digital Conversion)等の信号処理を行う。
水平駆動回路7は、例えばシフトレジスタによって構成され、水平走査パルスを順次出力することによって、カラム信号処理回路6の各々を順番に選択し、カラム信号処理回路6の各々から画素信号を出力させる。
システム制御回路8は、入力クロックと、動作モードなどを指令するデータを受け取り、また固体撮像装置1の内部情報などのデータを出力する。すなわち、システム制御回路8では、垂直同期信号、水平同期信号及びマスタクロックに基づいて、垂直駆動回路5、カラム信号処理回路6、及び水平駆動回路7などの動作の基準となるクロック信号や制御信号を生成する。そして、これらの信号を垂直駆動回路5、カラム信号処理回路6、及び水平駆動回路7等に入力する。
<1−2.画素領域の構成>
図2は、図1を用いて説明した画素領域4の構成を示す平面模式図である。画素領域4は、有効画素領域41、遮光画素領域42、及び無効画素領域43から構成される。
有効画素領域41は、画素領域4の中央部分に配置された領域である。この有効画素領域41は、画素開口を有する遮光膜により画素間が覆われている。
遮光画素領域42は、有効画素領域41の外周に配置され、全面が遮光膜で覆われた領域である。
無効画素領域43は、有効画素領域41と遮光画素領域42との間に配置された領域である。この無効画素領域43は、有効画素領域41と遮光画素領域42との境界にあたり、有効画素領域41から遮光画素領域42に構成が切り替わる部分である。このような無効画素領域43は、基本的には有効画素領域41と同様の構成であり、画素開口を有する遮光膜により画素間が覆われている。
<2.第1実施形態>
(撮像画素とほぼ同一の構成を有するゲッタリング画素を設けた例)
図1及び図2を用いて説明した画素領域4には、画素3として、撮像画素とゲッタリング画素とが並列して配置される。画素領域4に配列された画素3はその多数が撮像画素であり、その中に少数のゲッタリング画素が配置されている。この撮像画素及びゲッタリング画素について、図3〜図6を用いて以下に説明する。
<2−1.撮像画素の構成>
図3は、第1実施形態の固体撮像装置1における撮像画素30の一画素分を示す図である。図3Aは、撮像画素30の構成を示す平面模式図であり、図3Bは、図3AにおけるA−A断面に対応する要部断面図である。以下、これらの図面に基づいて撮像画素30の構成を説明する。
撮像画素30は、図3Aに示すように、光電変換素子として用いられるフォトダイオードPDと、4つの画素トランジスタとを有する。この4つの画素トランジスタは、転送トランジスタTr1、リセットトランジスタTr2、増幅トランジスタTr3、及び選択トランジスタTr4から構成される。また撮像画素30は、図3Bに示すように、半導体層31の表面側を画素分離領域20で区画した1つのアクティブ領域S内に電荷蓄積領域32、界面領域33、及びフローティングディフュージョンFDを有し、さらに半導体層31上にゲート絶縁膜を介して転送ゲートTGを有する。
以下、電荷蓄積領域32、界面領域33、フローティングディフュージョンFD、転送ゲートTG、及び画素回路の詳細を説明する。
[電荷蓄積領域32]
電荷蓄積領域32は、p型の半導体層31の内部に設けられたn型の不純物領域である。n型の電荷蓄積領域32と、これに接するp型の不純物領域との間のpn接合によってフォトダイオードPDが構成される。電荷蓄積領域32は、このフォトダーオードPDにより光電変換された電荷を蓄積する。
[界面領域33]
界面領域33は、電荷蓄積領域32と接合して半導体層31の表面層に設けられたp+型の不純物領域である。この界面領域33は、半導体層31の表面における界面準位を抑制する。
[フローティングディフュージョンFD、転送ゲートTG]
フローティングディフュージョンFDは、電荷蓄積領域32と同じn型の不純物領域であり、電荷蓄積領域32と間隔を空けて半導体層31の表面層に設けられている。転送ゲートTGは、フローティングディフュージョンFDと電荷蓄積領域32との間の半導体層31上にゲート絶縁膜を介して設けられている。そして、これらフローティングディフュージョンFD、転送ゲートTG、及び電荷蓄積領域32により、転送トランジスタTr1が構成される。この転送ゲートTGをON状態にすると、転送ゲートTG下のp型の半導体層31にチャネルが形成され、電荷蓄積領域32からフローティングディフュージョンFDへ電荷が読み出される。なお、フローティングディフュージョンFDから連続するアクティブ領域Sを横切る状態で、リセットトランジスタTr2のリセットゲートRG、増幅トランジスタTr3の増幅ゲートAG、及び選択トランジスタTr4の選択ゲートSGがこの順に設けられている。
[画素回路の構成]
撮像画素30の画素回路について、図4の等価回路図を用いて説明する。上述したとおり、撮像画素30は、光電変換素子として用いられるフォトダイオードPDと、4つの画素トランジスタとから構成される。4つの画素トランジスタは、転送トランジスタTr1、リセットトランジスタTr2、増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4から構成される。ここでは、これらトランジスタTr1〜Tr4として、例えばnチャネルのMOSトランジスタが用いられる。
フォトダイオードPDは、転送トランジスタTr1に接続される。転送トランジスタTr1は、フローティングディフージョン部FDを介してリセットトランジスタTr2に接続される。フォトダイオードPDで光電変換され、ここに蓄積された信号電荷(ここでは、電子)は、転送トランジスタTr1のゲート(転送ゲート)に転送パルスφTRGが与えられることによってフローティングディフージョン部FDに転送される。転送パルスφTRGは、画素駆動線9のうちの1つから与えられる。
フローティングディフージョン部FDは、増幅トランジスタTr3のゲートに接続される。増幅トランジスタTr3のドレイン及びリセットトランジスタTr2のドレインは、電源VDDが接続される。ここでは、リセットトランジスタTr2のソース(転送トランジスタTr1のドレイン)がフローティングディフージョン部FDとして構成される。フォトダイオードPDからフローティングディフージョン部FDへの信号電荷の転送に先立って、リセットゲートにリセットパルスφRSTが与えられることによってフローティングディフージョン部FDの電位がリセットされる。リセットパルスφRSTは、画素駆動線9のうちの1つから与えられる。
増幅トランジスタTr3のソースが、選択トランジスタTr4のドレインに接続され、選択トランジスタのソースが垂直信号線10に接続される。選択トランジスタTr4のゲートに選択パルスφSELが与えられることによってオン状態となり、画素3が選択される。選択パルスφSELは、画素駆動線9のうちの1つから与えられる。増幅トランジスタTr3は、リセットトランジスタTr2によってリセットした後のフローティングディフージョン部FDの電位をリセットレベルとして選択トランジスタTr4を介して垂直信号線10に出力する。さらに増幅トランジスタTr3は、転送トランジスタTr1によって信号電荷を転送した後のフローティングディフージョン部FDの電位を信号レベルとして選択トランジスタTr4を介して垂直信号線10に出力する。なお、選択トランジスタTr4については、電源VDDと増幅トランジスタTr3のドレインとの間に接続した構成を採ることも可能である。このときは、増幅トランジスタTr3のソースが垂直信号線10に接続される。
<2−2.ゲッタリング画素の構成>
図5は、第1実施形態の固体撮像装置1におけるゲッタリング画素60の一画素分を示す図である。図5Aは、ゲッタリング画素60の構成を示す平面模式図であり、図5Bは、図5AにおけるA−A断面に対応する要部断面図である。以下、これらの図面に基づいてゲッタリング画素60の構成を説明する。
ゲッタリング画素60は、上述した撮像画素の一部を変更した構成であり、金属不純物を捕獲するゲッタリング領域63を有する点が特徴的である。またゲッタリング画素60は、電源VDDに接続されたコンタクト部64を有する。さらにゲッタリング画素60は、転送ゲートTG下に設けられ、電荷蓄積領域32からフローティングディフュージョンFDへの電荷転送を阻止する電荷転送阻止領域65を有する。なお、これ以外の構成要素は、撮像画素30と同様である。
これらゲッタリング領域63、コンタクト部64、及び電荷転送阻止領域65は、撮像画素30とは異なりゲッタリング画素60に特有の構成要素である。以下、これらの構成要素と、電荷蓄積領域32について詳細を説明する。
[ゲッタリング領域63]
ゲッタリング領域63は、金属不純物を捕獲する領域であり、フォトダイオードPDを構成する電荷蓄積領域32と接合して半導体層31の表面層に設けられている。またゲッタリング領域63は、単結晶シリコンからなる半導体層31に対して不純物を打ち込み格子欠陥を設けた領域であり、格子欠陥を含む半導体で構成される。このゲッタリング領域63に含まれる格子欠陥により、半導体層31に含まれる金属不純物が捕獲される。
このようなゲッタリング領域63は、電荷蓄積領域32と同じ導電型であり、半導体層31の表面層にn型の不純物を打ち込み格子欠陥を設けたn+型の不純物領域である。例えば、ゲッタリング領域63の深さは、図5に示すように、フローティングディフュージョンFDと同程度の深さである。この場合、電荷蓄積領域32のn型の不純物注入工程と、さらにフローティングディフュージョンFDのn型の不純物注入工程とにおいて、ゲッタリング領域63に2回のn型の不純物注入を行うことにより、n+型のゲッタリング領域63を形成してもよい。
またゲッタリング領域63は、電荷蓄積領域32と同じ導電型であり、半導体層31の表面層にn型の不純物と炭素(C)とを打ち込み格子欠陥を設けた、炭素(C)を含むn型の不純物領域であってもよい。例えば、半導体層31の表面まで達するn型の電荷蓄積領域32を形成し、この電荷蓄積領域32の表面層に炭素(C)を注入して格子欠陥を設けることで、n型のゲッタリング領域63を形成してもよい。
[コンタクト部64]
コンタクト部64は、ゲッタリング領域63に接続して設けられている。このコンタクト部64を介してゲッタリング領域63は電源VDDに接続され、電荷蓄積領域32に蓄積された電荷が電源VDDに排出される構成となっている。
[電荷転送阻止領域65]
電荷転送阻止領域65は、転送ゲートTG下の半導体層31に設けられ、電荷蓄積領域32からフローティングディフュージョンFDへの電荷転送を阻止する領域である。
また電荷転送阻止領域65は、例えば半導体層31に形成した溝を絶縁膜で埋め込んだSTI構造であり、ゲッタリング領域63とフローティングディフュージョンFDとの間に設けられている。電荷転送阻止領域65の深さは、ゲッタリング領域63及びフローティングディフュージョンFDの深さよりも深い。このような電荷転送阻止領域65により、電荷蓄積領域32とフローティングディフュージョンFDとが電気的に分離される。このため、ゲッタリング画素60では、転送トランジスタが構成されない。したがって、ゲッタリング画素60において、上述の電荷転送が阻止され、電荷蓄積領域32の電荷はフローティングディフュージョンFDに読み出されない。
また電荷転送阻止領域65は、画素分離領域20と同様のSTI構造であり、画素分離領域20と連続的に設けられている。図5Aに示すように、連続した電荷転送阻止領域65と画素分離領域20とにより、ゲッタリング画素60は2つに分割されたアクティブ領域S1,S2を有する。一方のアクティブ領域S1にはゲッタリング領域63が設けられ、他方のアクティブ領域S2にはフローティングディフュージョンFDと、リセットトランジスタTr2、増幅トランジスタTr3、及び選択トランジスタTr4のソース/ドレインとが設けられている。
[電荷蓄積領域32]
ゲッタリング画素60は、撮像画素30と同様の構成の電荷蓄積領域32を有する。この電荷蓄積領域32は、ゲッタリング画素60自身に入射された光、及び隣接する撮像画素30から漏れ込んだ光による電荷を蓄積する。さらに電荷蓄積領域32は、周囲の半導体層31内に拡散された電荷も蓄積する。
またゲッタリング画素60において、電荷蓄積領域32内の電荷はコンタクト部64を介して電源VDDに捨てられるので、ゲッタリング画素60のフォトダイオードはダミーフォトダイオードとして配置される。このようにダミーフォトダイオードを有するゲッタリング画素60の画素信号は、周囲の撮像画素30からの画素信号を用いて補間処理される。
<2−3.ゲッタリング画素の配置>
図6は、第1実施形態の固体撮像装置1におけるゲッタリング画素60の配置を説明する平面模式図であり、画素領域内の有効画素領域における4行×4列画素分の配列を示した図である。
第1実施形態の有効画素領域では、ベイヤ配列でR(赤)、G(緑)、及びB(青)の各画素が配列されている。R(赤)、G(緑)、及びB(青)の各画素は、半導体層の上方に遮光膜を介して各色のカラーフィルタを有している。ベイヤ配列の2行×2列の4画素単位に、2つのG画素のうちの1つとしてゲッタリング画素60を配置した例を示した。
具体的には、このベイヤ配列における2行×2列の4画素の単位には、ゲッタリング画素60が2つのG(緑)画素のうち1つとして配置され、撮像画素30が残りのR(赤)、G(緑)、及びB(青)の各画素として配置されている。この場合、1行おきでかつ1列おきに、ゲッタリング画素60を配置することにより、周囲の4つのG(緑)画素で得られた信号電荷によって、ゲッタリング画素60の信号電荷を補間する構成とすることができる。
以上のようなゲッタリング画素60の配置は、あくまでも一例であり、有効画素領域を含むゲッタリング画素60の配置状態が、上述した構成に限定されることはない。また、ゲッタリング画素60は、上述したような有効画素領域への配置に限定されることはなく、無効画素領域や遮光画素領域にも配置されていてもよい。この場合、無効画素領域は、有効画素領域と同様にカラーフィルタが配置された領域であるため、有効画素領域と同様の配置状態でゲッタリング画素60を配置すればよい。また、有効画素領域を含む画素領域に対するゲッタリング画素60の配置は、上述した配置状態に限定されることはない。
<2−4.第1実施形態の効果>
以上説明した第1実施形態の固体撮像装置1は、撮像画素30と、金属不純物を捕獲するゲッタリング領域63を有するゲッタリング画素60とが配置された画素領域4を備える。このように、撮像画素30とは別に設けられたゲッタリング画素60にゲッタリング領域63を設けた構成であるから、ゲッタリング領域63の配置に影響されることなく、撮像画素30の占有面積が確保される。また画素分離領域20ではなく、ゲッタリング画素60にゲッタリング領域63を設けた構成であるから、画素分離領域20を微細化でき、撮像画素30の占有面積が確保される。これらにより、容量の確保されたフォトダイオードPDを撮像画素30内に設けることができる。したがって、ゲッタリング領域63を有する固体撮像装置1において、画素の微細化が進んだ場合であっても、飽和信号量の確保された固体撮像装置1を提供することが可能となる。
さらに第1実施形態では、ゲッタリング画素60が、半導体層31内に設けられフォトダイオードPDを構成する電荷蓄積領域32と、電荷蓄積領域32と接合して半導体層31の表面層に設けられたゲッタリング領域63とを有する。この場合、ゲッタリング画素60に入射された光、及び隣接する撮像画素30から漏れ込んだ光による電荷は、ゲッタリング画素60の有する電荷蓄積領域32に蓄積される。このため、ゲッタリング画素60内で光電変換された電荷が隣接する撮像画素30へ混入することは抑制される。したがって、固体撮像装置1におけるクロストークを抑制することが可能である。
また第1実施形態では、ゲッタリング画素60が電源VDDに接続されたコンタクト部64を有しており、コンタクト部64を介して電荷蓄積領域32内の電荷が電源VDDに排出される構成となっている。このため、ゲッタリング画素60における半導体層上部の遮光膜が、周囲の撮像画素30と同様の規則性を有して画素開口を備えていた場合であっても、ゲッタリング画素60の電荷蓄積領域32から電荷が溢れることがない。このような構成によっても、固体撮像装置1におけるクロストークが抑制される。
さらに第1実施形態では、撮像画素30及びゲッタリング画素60は、電荷蓄積領域32と、転送ゲートTGと、フローティングディフュージョンFDとをそれぞれ有しており、ゲッタリング画素60はゲッタリング領域63をさらに有する。これにより、撮像画素30と共にゲッタリング画素60を配列しても画素同士の規則性が保たれることにより、ゲッタリング画素60の周囲の撮像画素30における撮像特性を確保できる。またゲッタリング画素60が周囲の撮像画素30と同様に画素開口を備えた遮光膜を有することにより、遮光膜における画素開口の規則性が保たれ、ゲッタリング画素の周囲の撮像画素においての受光特性を確保できる。さらには、このように周囲の撮像画素30の規則性を保ってゲッタリング画素60を設けるため、固体撮像装置1の製造工程において、ゲッタリング画素の形成が撮像画素の形成に影響を及ぼすことを防止できる。
また第1実施形態では、上述したように、撮像画素30とは別に設けられたゲッタリング画素60がゲッタリング領域63を有する構成である。これにより、ゲッタリング領域63と撮像画素30との間に距離が確保され、リーク電流を抑制できる。したがって、ゲッタリング領域63を有する固体撮像装置1において、画素の微細化が進んだ場合であっても、リーク電流が抑制されると共に、飽和信号量の確保された固体撮像装置1を提供することが可能となる。
さらに第1実施形態では、最終製品となる固体撮像装置1が、ゲッタリング領域63を有する構成であるから、製造工程において生じた金属汚染だけでなく、製品完成後の後発的な金属汚染にも対応する。
なお、第1実施形態では、ゲッタリング領域63に接続されたコンタクト部64を有するゲッタリング画素60の例を説明した。しかしながら、ゲッタリング領域63及び電荷蓄積領域32の飽和電荷量が十分に大きく、ゲッタリング画素60内で生じた電荷が溢れない場合には、コンタクト部64を設けなくてもよい。この場合には、ゲッタリング領域63を、n+型の不純物領域または炭素(C)を含むn型の不純物領域とする。これにより、ゲッタリング領域63内にも電荷を蓄積することで飽和電荷量が増大できる。
また、ゲッタリング領域63は半導体層の表面層に設けられていると説明したが、必ずしも半導体層の表面に接している必要はなく、コンタクト部64が接続されると共に電荷蓄積領域32に接合した状態であれば、半導体層の表面と離間して内部に設けられてもよい。
また、ゲッタリング領域63の深さについて、一例としてフローティングディフュージョンFDと同程度の深さを説明したが、これに限らない。上述したゲッタリング領域63は、n+型の不純物領域または炭素(C)を含むn型の不純物領域であり、電荷蓄積も兼ねているため、さらに深くまで形成してよい。この場合には、電荷蓄積領域32と同程度の深さを最大の深さとして、ゲッタリング領域63を深く形成できる。これにより、ゲッタリング容量と合わせて飽和信号量も確保できる。
<2−5.第1実施形態の変形例>
上述の第1実施形態では、撮像画素30の一部を変更したゲッタリング画素60の構成例を挙げたが、これに限定されない。
[変形例1]
変形例1として、転送ゲートTG下の半導体層に絶縁膜を埋め込んだSTI構造の電荷転送阻止領域65に代えて、転送ゲートTG下の半導体層にp+型の不純物領域を設けた電荷転送阻止領域としてもよい。これにより、ゲッタリング画素60では、転送トランジスタが形成されるが、ゲート電圧の閾値が充分高くなるので転送トランジスタがON状態にならず、電荷転送が阻止される。
[変形例2]
変形例2として、例えば転送ゲートTGにコンタクト部を設けないことにより、ゲッタリング画素60の回路構成を、図4に示した撮像画素30の回路構成において転送ゲートTGに転送パルスφTRGが与えられない構成としてもよい。これにより、ゲッタリング画素60では、転送トランジスタが常にOFF状態となり、電荷転送が阻止される。
[変形例3]
また、ゲッタリング画素60が、撮像画素30からの変更箇所をゲッタリング領域63のみとした構成であってもよい。このゲッタリング領域63は、半導体層31に不純物を打ち込み格子欠陥を設けた領域であればよいので、導電型は限定されず、また導電型をもたない非電気の領域であってもよい。例えば、半導体層31にn型またはp型の不純物、または炭素(C)を打ち込んで格子欠陥を設けることにより、ゲッタリング領域63を形成する。このゲッタリング画素60では、電荷蓄積領域32と、転送ゲートTGと、フローティングディフュージョンFDとから転送トランジスタが構成される。この場合、ゲッタリング画素60の信号は出力されるが、この信号は画像処理には使用されない設定とする。
以上の変形例1〜3の固体撮像装置においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、変形例1〜3においても、ゲッタリング領域は、必ずしも半導体層の表面に接している必要はなく、コンタクト部64が接続されると共に電荷蓄積領域32に接合した状態であれば、半導体層の表面と離間して内部に設けられてもよい。
<3.第2実施形態>
(ゲッタリング領域が画素の全面に設けられたゲッタリング画素を備えた例)
図7は、第2実施形態の固体撮像装置1−2の構成を説明する図である。図7Aは、ゲッタリング画素60−2を含む2行×2列の4画素分の平面模式図であり、図7Bは、図7AおけるA−A断面に対応するゲッタリング画素60−2の要部断面図である。以下、これらの図面に基づいて第2実施形態のゲッタリング画素60−2の構成を説明する。
ゲッタリング画素60−2は、第1実施形態のゲッタリング画素をさらにシンプルな構造としたものである。ゲッタリング画素60−2は、同じ導電型である電荷蓄積領域32及びゲッタリング領域63と、ゲッタリング領域63に接続されたコンタクト部64とを有する。またゲッタリング画素60−2は、互いに接合された電荷蓄積領域32及びゲッタリング領域63が画素の全面に設けられた点が特徴的である。
このようなゲッタリング画素60−2は、図7Aに示すように、画素分離領域20で区画されアクティブ領域Sの全面にゲッタリング領域63が設けられている。またゲッタリング画素60−2は、図7Bに示すように、電荷蓄積領域32と、これと同じ導電型のゲッタリング領域63とが画素の全面にわたって接合して設けられている。さらにゲッタリング画素60−2は、ゲッタリング領域63に接続して設けられたコンタクト部64を有する。
[第2実施形態の効果]
以上説明した第2実施形態の固体撮像装置1−2は、撮像画素30とは別に設けられたゲッタリング画素60−2にゲッタリング領域63を設けた構成である。これにより、撮像画素30の占有面積が確保されるので、容量の確保されたフォトダイオード(光電変換素子)を撮像画素30内に設けることができる。したがって、第1実施形態と同様に、ゲッタリング領域63を有する固体撮像装置1−2において、画素の微細化が進んだ場合であっても、飽和信号量の確保された固体撮像装置1−2を提供することが可能となる。
さらに第2実施形態では、ゲッタリング画素60−2が、半導体層31内に設けられフォトダイオードPDを構成する電荷蓄積領域32を有する。これにより、ゲッタリング画素60内で生じた電荷が、隣接する撮像画素30へ混入することを防ぐ。したがって、第1実施形態と同様に、固体撮像装置1−2におけるクロストークを抑制することが可能である。
また第2実施形態では、ゲッタリング画素60−2が、接合されたゲッタリング領域63及び電荷蓄積領域32が画素の全面に設けられた構成である。このゲッタリング画素60−2は、ゲッタリング領域63が画素の全面に設けられ、1画素あたりのゲッタリング領域63の占有面積が最大限に確保された構成である。このようなゲッタリング画素60−2は1画素あたりのゲッタリング効果が高いので、画素領域への配置数が少なくすむ。この結果、固体撮像装置の撮像特性の劣化を最低限に抑えることができる。
なお、第2実施形態では、ゲッタリング画素60−2が、ゲッタリング領域63、電荷蓄積領域32、及びコンタクト部64を有する構成の例を説明した。しかしながら、第1実施形態と同様に、ゲッタリング領域63及び電荷蓄積領域32の飽和電荷量が十分に大きく、ゲッタリング画素60内で生じた電荷が溢れない場合には、コンタクト部64を設けなくてもよい。この場合には、ゲッタリング領域63を、n+型の不純物領域または炭素(C)を含むn型の不純物領域とする。これにより、ゲッタリング領域63内にも電荷を蓄積することで飽和電荷量が増大できる。
また、さらにシンプルな構成として、ゲッタリング画素60−2は、ゲッタリング領域63のみを有する構成であってもよい。この場合には、ゲッタリング領域63は、ゲッタリング画素60−2内で光電変換された電荷を蓄積する必要があるため、電荷蓄積領域32と同程度に深く形成する。このゲッタリング領域63は、電荷蓄積とゲッタリングとを兼ねたものであるので、n+型の不純物領域または炭素(C)を含むn型の不純物領域とする。
また、ゲッタリング領域63は、必ずしも半導体層の表面に接している必要はなく、半導体層の表面と離間して内部に設けられてもよい。
<4.第3実施形態>
(1つのゲッタリング画素と3つの撮像画素とから構成された2行×2列の4画素でフローティングディフュージョンを共有した例)
図8は、第3実施形態の固体撮像装置1−3の構成を説明する図である。第3実施形態の固体撮像装置1−3における画素領域は、1つのゲッタリング画素60−3と3つの撮像画素30−3とから構成された2行×2列の4画素でフローティングディフュージョンFDを共有した構成である。例えば、ベイヤ配列において、G(緑)画素となるゲッタリング画素60と、R(赤)G(緑)B(青)の各画素となる撮像画素30とから構成される2行×2列の4画素がフローティングディフュージョンFDを共有する。また、転送ゲートTGは各画素に設けられ、リセットトランジスタTr2、増幅トランジスタTr3、及び選択トランジスタTr4は4画素で共有して設けられている。
撮像画素30−3は、第1実施形態の撮像画素と同様に、電荷蓄積領域32、界面領域33、転送ゲートTG、及びカラーフィルタを画素ごとに有する。また撮像画素30−3は、第1実施形態の撮像画素とは異なり、ベイヤ配列の2行×2列の4画素で共有された、フローティングディフュージョンFD、リセットトランジスタTr2、増幅トランジスタTr3、及び選択トランジスタTr4を有する。
一方、ゲッタリング画素60−3は、第1実施形態のゲッタリング画素と同様に、電荷蓄積領域32、ゲッタリング領域63、コンタクト部64、電荷転送阻止領域65、転送ゲートTG、及びカラーフィルタを有する。またゲッタリング画素60−3は、第1実施形態の撮像画素とは異なり、ベイヤ配列の2行×2列の4画素で共有された、フローティングディフュージョンFD、リセットトランジスタTr2、増幅トランジスタTr3、及び選択トランジスタTr4を有する。このようなゲッタリング画素60−3は、転送ゲートTG下に電荷転送阻止領域65を有しており、電荷蓄積領域32からフローティングディフュージョンFDへの電荷の読み出しが行われない。このゲッタリング画素60−3の画素信号は、同色G画素の撮像画素30の画素信号により補間処理される。
[第3実施形態の効果]
以上説明した第3実施形態の固体撮像装置1−3は、撮像画素30−3とは別に設けられたゲッタリング画素60−3にゲッタリング領域63を設けた構成である。これにより、撮像画素30−3の占有面積が確保されるので、容量の確保されたフォトダイオード(光電変換素子)を撮像画素30−3内に設けることができる。したがって、第1実施形態と同様に、ゲッタリング領域63を有する固体撮像装置1−3において、画素の微細化が進んだ場合であっても、飽和信号量の確保された固体撮像装置1−3を提供することが可能となる。
さらに第3実施形態では、ゲッタリング画素60−3が、半導体層31内に設けられフォトダイオードPDを構成する電荷蓄積領域32を有する。これにより、ゲッタリング画素60−3内で生じた電荷が、隣接する撮像画素30−3へ混入することを防ぐ。したがって、第1実施形態と同様に、固体撮像装置1−3におけるクロストークを抑制することが可能である。
また第3実施形態では、1つのゲッタリング画素60−3と3つの撮像画素30−3とから構成された2行×2列の4画素でフローティングディフュージョンFDを共有する。このゲッタリング画素60−3は、撮像画素30−3の一部を変更した構成である。したがって、画素領域に撮像画素30−3と共にゲッタリング画素60−3を配置しても、画素同士の規則性を維持できる。このため、ゲッタリング画素60−3を設けたことによって、撮像画素30−3での撮像特性が劣化することを防止できる。また固体撮像装置1−3の製造工程が簡便である。
<5.第4実施形態>
(ゲッタリング画素及び撮像画素がそれぞれ2行×2列の4画素でフローティングディフュージョンを共有した例)
図9は、第4実施形態の固体撮像装置1−4の構成を説明する図である。第4実施形態の固体撮像装置1−4における画素領域は、第3実施形態で説明した2行×2列の4画素でフローティングディフュージョンを共有する構成の変形例である。
第4実施形態の画素領域は、撮像画素30−3及びゲッタリング画素60−3が、それぞれ2行×2列の4画素でフローティングディフュージョン(図示省略)を共有する構成である。例えば画素領域は、ベイヤ配列でR(赤)、G(緑)、及びB(青)の各画素が配列され、2行×2列の4画素でフローティングディフュージョンを共有した構成である。この画素領域は、4画素の撮像画素30−3で共有されるフローティングディフュージョンと、4画素のゲッタリング画素60−3で共有されるフローティングディフュージョンとを有する。そして、撮像画素30−3及びゲッタリング画素60−3は、R(赤)、G(緑)、及びB(青)の各画素として配置される。
また画素領域に配列された画素は、1つのフローティングディフュージョンを共有する4画素を全て撮像画素30−3とする一方、1つのフローティングディフュージョンを共有する4画素を全てゲッタリング画素60−3とする。この4画素全てゲッタリング画素60−3のグループは、周囲から補完できる程度の間隔で、4画素全て撮像画素30−3のグループの間に配置する。
なお、これら撮像画素30−3及びゲッタリング画素60−3の各構成要素は第1実施形態と同様である。2行×2列の4画素でフローティングディフュージョンを共有する構造は第3実施形態と同様であり、リセットトランジスタ、増幅トランジスタ、及び選択トランジスタも4画素で共有する。また、ゲッタリング画素60−3において、各色のカラーフィルタを省略してもよい。
[変形例]
図10は、第4実施形態の変形例を説明する。この変形例の画素領域は、図9を用いて説明した上述の構成において、4つのゲッタリング画素からなる2行×2列の4画素を1つのゲッタリング画素60−4と置換した構成である。このゲッタリング画素60−4は、第2実施形態のゲッタリング画素と同様に、電荷蓄積領域、ゲッタリング領域、コンタクト部を有する。ただしゲッタリング画素60−4は、第2実施形態のゲッタリング画素とサイズが異なり、4つの撮像画素30−3からなる2行×2列の4画素分のサイズと同じサイズである。またゲッタリング画素60−4では、カラーフィルタを省略してもよく、または周囲の撮像画素30−3のベイヤ配列に伴う各色カラーフィルタを同様に設けてもよい。またゲッタリング画素60−4の有する遮光膜のパターンは、4画素分の開口を設けて、周囲と同じ規則性を持たせてもよい。
[第4実施形態の効果]
以上説明した第4実施形態では、撮像画素30−3及びゲッタリング画素60−3が、それぞれ2行×2列の4画素でフローティングディフュージョンを共有する構成である。このようなゲッタリング画素60−3の配置は第3実施形態とは異なるが、ゲッタリング画素60−3の構成は第3実施形態と同様である。したがって、第1実施形態と同様に、ゲッタリング領域63を有する固体撮像装置1−4において、画素の微細化が進んだ場合であっても、飽和信号量の確保された固体撮像装置1−4を提供することが可能となる。
さらに固体撮像装置1−4におけるクロストークを抑制することが可能である。
<6.第5実施形態>
(ベイヤ配列において垂直水平方向にそれぞれ1単位以上空けた間隔でG画素としてゲッタリング画素が配置された例)
図11は、第5実施形態の固体撮像装置1−5の構成を説明する図である。第5実施形態の画素領域は、第1実施形態で説明したベイヤ配列の2行×2列の4画素の単位には、ゲッタリング画素が2つのG画素のうちの1つとして配置され、撮像画素が残りのR、G、及びBの各画素として配置された構成の変形例である。
本第5実施形態の画素領域では、ベイヤ配列における2行×2列の4画素を単位として、行列方向にそれぞれ1単位以上空けた間隔でゲッタリング画素60がG(緑)として配置されている。さらに撮像画素30が残りのR(赤)、G(緑)、及びB(青)の各画素として配置されている。画素領域のベイヤ配列において、すべての単位にゲッタリング画素60が配置されるのではなく、2つのG画素のひとつとしてゲッタリング画素60を含んだ単位と、4画素すべてに撮像画素30が配置された単位とを有する。画素領域は、このゲッタリング画素60を含んだ単位が、垂直水平方向にそれぞれ1単位以上空けた間隔で配置された構成である。
また図11に示すベイヤ配列では、R(赤)、Gr(緑)、Gb(緑)、及びB(青)の各画素が配列されている。Gr画素は、R画素と同じ列に配列されたG画素であり、一方、Gb画素は、B画素と同じ列に配列されたG画素である。第5実施形態のゲッタリング画素60の配置構成は、このようなベイヤ配列に適用しても、Gr画素とGb画素を区別した上で、ゲッタリング画素60の画素信号を、同色の撮像画素30からの画素信号により補間処理できる。このような第5実施形態の構成は、ゲッタリング画素60の画素信号を、周囲の同色の撮像画素30の画素信号により補間する際の、補間処理の精度を考慮した構成である。
なお、ゲッタリング画素60の構成は、第1実施形態のゲッタリング画素と同様であるが、これに限らず、第2実施形態のゲッタリング画素と同様であってもよい。さらに、ゲッタリング画素60及び撮像画素30の構成は、第3実施形態の2行×2列の4画素でフローティングディフュージョンを共有したゲッタリング画素及び撮像画素と同様の構成であってもよい。
[第5実施形態の効果]
以上説明した第5実施形態の画素領域では、ベイヤ配列の2行×2列の4画素を単位として、行列方向にそれぞれ1単位以上空けた間隔でゲッタリング画素60がG(緑)として配置される。さらに撮像画素30が残りのR(赤)、G(緑)、及びB(青)の各画素として配置される。このゲッタリング画素60の配置構成は、補間処理の精度を考慮してものであるから、画像を高精細に保つことができる。
<7.第6実施形態>
(ゲッタリング画素が画素領域に不規則に配置された例)
図12は、第6実施形態の固体撮像装置1−6の構成を説明する図である。本第6実施形態は、ゲッタリング画素60が、画素領域に不規則に配置された構成である。
画素領域は、例えばベイヤ配列でR(赤)、Gr(緑)、Gb(緑)、及びB(青)の各画素が配列され、画素の色を限定せずにゲッタリング画素60を不規則に配置し、残りのR(赤)、Gr(緑)、Gb(緑)、及びB(青)の各画素に撮像画素30を配置する。
またゲッタリング画素60の画素信号は、近接して配置された同色の撮像画素30の画素信号を用いて補間処理される。
なお、ベイヤ配列による画素領域において、画素の色を限定してゲッタリング画素60を不規則に配置してもよく、この一例としてG画素に限定した上でゲッタリング画素60を不規則に配置するとよい。また、画素領域の配列はベイヤ配列に限定されず、その他の配列においても、ゲッタリング画素60を不規則に配置すればよい。
[第6実施形態の効果]
以上説明した第6実施形態は、ゲッタリング画素60が画素領域に不規則に配置された構成である。画像において、補間処理されたゲッタリング画素60と、周囲の補間処理されない撮像画素30との間に差があり違和感のある場合があっても、ゲッタリング画素60が不規則に配置されているため、画像において補間処理された画素が目立ちにくい。つまり、画像において補間処理の跡が目立たず認識されにくい。このため、このようなゲッタリング画素60を不規則に配置する構成は、特に有効画素領域に適した構成である。なお、有効画素領域に限らず、無効画素領域及び遮光画素領域においても、適した構成である。
なお、このように不規則に配置されたゲッタリング画素60は画像において目立たず認識されにくいため、ゲッタリング画素60の画素信号を補間処理しなくてもよい。この場合には、信号処理回路の構成が簡便になる。
<8.第7実施形態>
(ゲッタリング画素が無効画素領域に配置された例)
図13は、第7実施形態の固体撮像装置1−7の構成を説明する図である。また図2を用いて詳しく説明したように、画素領域は、有効画素領域41、遮光画素領域42、及び無効画素領域43から構成される。第7実施形態では、図13に示すように、ゲッタリング画素60が無効画素領域43に配置される。
無効画素領域43に配置されたゲッタリング画素60は、画素領域の全域にわたる半導体層に含まれる金属不純物を捕獲する。このゲッタリング画素60は、第1実施形態と同様に、画素のフォトダイオードPD位置にゲッタリング領域が設けられた構成である。このようなゲッタリング画素60は、撮像画素と構成が近く、周囲の撮像画素との規則性を維持できるので、特にゲッタリング画素の配置密度が高い場合に有効である。なお、ゲッタリング画素は、第2実施形態と同様に、画素の全面にゲッタリング領域が設けられた構成でもよい。この画素の全面にゲッタリング領域が設けられたゲッタリング画素は、1画素あたりのゲッタリング能力が高く、特にゲッタリング画素の配置密度が低い場合に有効である。
また無効画素領域43は、有効画素領域41と遮光画素領域42との間の領域である。この無効画素領域43は有効画素領域41から遮光画素領域42に構造が切り替わる領域であり画素の特性が安定しないため、無効画素領域43に配置された画素は画像処理に使用されない。すなわち、無効画素領域43に配置されたゲッタリング画素60は、画像処理に使用されない。このため、ゲッタリング画素60は、周囲の撮像画素30による補間処理をしなくてよい。
[第7実施形態の効果]
以上説明した第7実施形態は、ゲッタリング画素60が無効画素領域43に配置された構成である。画像処理に使用されない無効画素領域43にゲッタリング画素60を配置したので、ゲッタリング画素60は、周囲の撮像画素30による補間処理をしなくてよい。したがって、信号処理回路の構成が簡便になる。
またゲッタリング画素60が有効画素領域に配置されないことにより、有効画素領域からの画素信号によって形成される画像を高精細に保つことができる。
<9.第8実施形態>
(ゲッタリング画素が無効画素領域及び有効画素領域に配置された例)
図14は、第8実施形態の固体撮像装置1−8の構成を説明する図である。第8実施形態では、ゲッタリング画素60が無効画素領域43及び有効画素領域41に配置される。
金属不純物による汚染具合は固体撮像装置ごとに異なるので、ゲッタリング画素の配置割合も固体撮像装置ごとに異なる。金属不純物が多く含まれる固体撮像装置であれば、無効画素領域43に加えて、有効画素領域41にもゲッタリング画素60を配置する。
また、無効画素領域43に配置されたゲッタリング画素60は、画像処理に使用されないので補間処理の必要がない。一方、有効画素領域41に配置されたゲッタリング画素60は、画像処理に使用されるので、周囲の撮像画素30による補間処理が必要となる。このため、有効画素領域41には金属不純物汚染に対して必要最低限の数のゲッタリング画素60を配置し、無効画素領域43に大半のゲッタリング画素60を配置する。
また、ゲッタリング画素60は、第1実施形態のゲッタリング画素と同様の構成である。しかしこれに限らず、配置された領域によりゲッタリング画素の構成が異なっていてもよい。例えば、無効画素領域43に配置されたゲッタリング画素は、ゲッタリング効率を優先し、第2実施形態と同様に、画素の全面にゲッタリング領域が設けられた構成である。一方、有効画素領域41に配置されたゲッタリング画素は、周囲の撮像画素との規則性を優先し、第1実施形態と同様に、画素のフォトダイオードPD領域にゲッタリング領域が設けられた構成である。
なお、無効画素領域43及び有効画素領域41だけでなく、遮光画素領域42にもゲッタリング画素を配置してもよい。ただし、遮光画素領域42の画素信号は、有効画素領域41の撮像画素の画素信号に対する黒レベル設定のために使用される。このため、遮光画素領域42に配置されるゲッタリング画素は、周囲の撮像画素と同様に画素の全面を覆う遮光膜を有する。
[第8実施形態の効果]
以上説明した第8実施形態は、ゲッタリング画素60が無効画素領域43及び有効画素領域41に配置された構成である。無効画素領域43に加えて、有効画素領域41にもゲッタリング画素60を配置したことにより、より確実に半導体層内の金属不純物をゲッタリングし、信頼性のある固体撮像装置1−8を提供することが可能となる。
<10.第9実施形態>
(ゲッタリング画素が無効画素領域及び位相差検出領域に配置された例)
図15は、第9実施形態の固体撮像装置1−9の構成を説明する図である。第9実施形態では、有効画素領域41が位相差検出領域44を有し、ゲッタリング画素60が無効画素領域43及び位相差検出領域44に配置される。また図16Aは、位相差検出領域44とその周辺領域の構成を示す平面模式図であり、図16Bは、図16AにおけるA−A断面に対応する断面図である。以下、これらの図面に基づいて第9実施形態の固体撮像装置1−9の構成を説明する。
画素領域は、有効画素領域41、遮光画素領域42、及び無効画素領域43から構成され、この有効画素領域41は位相差検出領域44を有する。ゲッタリング画素60は、無効画素領域43及び位相差検出領域44に配置される。無効画素領域43に配置されたゲッタリング画素60は、第7実施形態で説明したゲッタリング画素と同様の構成である。位相差検出領域44に配置されたゲッタリング画素60について、次に説明する。
位相差検出領域44は、有効画素領域41の中央部に配置され、行方向(例えば図面の左右方向)に配列された複数の位相差検出画素44A,44Bを備えている。
この位相差検出領域44の上方に配置された遮光膜21には、画素上部において行方向のうちの第1の方向(図面の左方向)に偏って設けられた画素開口21aと、画素上部において行方向のうちの第2の方向(図面の右方向)に偏って設けたれた画素開口21aとが、行方向に交互に配置されている。以上のような画素開口21aは、位相差検出領域44の周囲に配置された撮像画素30に対応する画素開口21cに対して、行方向に1/2のサイズである。
またこのような遮光膜21が設けられた位相差検出領域44を含む有効画素領域41上には、撮像画素30に対応させて、同一形状のオンチップレンズ22が行列状に配列されている。これにより、位相差検出領域44においては、オンチップレンズ22の下方において、行方向の1/2に対応して画素開口21aが配置された状態となっている。
またこのような位相差検出領域44に配置された位相差検出画素44A,44Bは、各画素開口21aに対応し、周囲の撮像画素30に対して行方向に1/2に縮小されたサイズを有して配置されている。具体的には、行方向のうちの第1の方向(図面上の左方向)に偏って設けられた位相差検出画素44Aと、行方向のうちの第2の方向(図面上の右方向)に偏って設けられた位相差検出画素44Bとが、行方向に交互に配置された構成である。
以上のように構成された位相差検出領域44には、2つのオンチップレンズ22の下方において遮光膜21が連続する部分の下方で、行方向に1/2に縮小された2つの位相差検出画素44A,44Bの間にゲッタリング画素60を備えている。
ゲッタリング画素60は、位相差検出画素44A,44Bの間に設けられ、画素全面が遮光膜21で覆われている。このゲッタリング画素60は、遮光膜21に覆われた位相差検出画素44A,44Bの間のスペースを活用して設けられたところが特徴的である。したがって、スペースに応じた画素サイズのゲッタリング画素60を配置するので、ゲッタリング画素60のサイズは、撮像画素30と同サイズでも1/2サイズでもよく、さらに小さいサイズでもよい。また位相差検出画素44A,44Bの間に、ゲッタリング画素60を1つまたは複数設けてよい。例えば、位相差検出画素44A,44Bと同じサイズのゲッタリング画素60を2つ設けることで、位相差検出領域44内の規則性を確保してもよい。
このゲッタリング画素60は、半導体層の上方が遮光膜21で覆われていること以外は、第1実施形態または第2実施形態と同様の構成であってもよい。
しかしこれに限らず、画素全面を遮光されたゲッタリング画素60は、光電変換によって生じる電荷量が極微量であり、電荷蓄積領域32から電荷が溢れることがない。このため、電荷蓄積領域32内に蓄積された電荷を排出するコンタクト部64を省略してもよい。この場合には、コンタクト部64を介して電荷蓄積領域32内の電荷を排出することがないため、ゲッタリング領域63は、接合された電荷蓄積領域32と同じ導電型である必要がない。つまり、ゲッタリング領域63は、どちらの導電型であってもよく、また導電型をもたない非電気の領域であってもよい。このゲッタリング領域63は、n+型の不純物領域、p+型の不純物領域、炭素(C)を含むn型またはp型の不純物領域、または炭素(C)を含む非電気の領域のいずれでもよい。
また画素全面を遮光されたゲッタリング画素60において、極微量である光電変換による電荷発生を考慮する必要がない場合には、電荷蓄積領域32を省略してもよい。この際、ゲッタリング領域63がp+型の不純物領域、または炭素(C)を含むp型の不純物領域である場合には、コンタクト部64を介してゲッタリング領域63を電源GNDに接続する。ゲッタリング領域63と半導体層31とが同じ導電型であるので、コンタクト部64を介して半導体層31を電源GNDに接続し、半導体層31の電位を固定できる。これにより、ゲッタリング画素60とその周囲の撮像画素30にわたり、半導体層31の電位を安定化できる。一方、ゲッタリング領域63がn+型の不純物領域、または炭素(C)を含むn型の不純物領域である場合には、コンタクト部64を介してゲッタリング領域63を電源VDDに接続する。
また画素全面を遮光されたゲッタリング画素60において、極微量である光電変換による電荷発生を考慮する必要がない場合には、コンタクト部64および電荷蓄積領域32を省略してもよい。この場合には、ゲッタリング領域63は、どちらの導電型であってもよく、また導電型をもたない非電気の領域であってもよい。このゲッタリング領域63は、n+型の不純物領域、p+型の不純物領域、炭素(C)を含むn型またはp型の不純物領域、または炭素(C)を含む非電気の領域のいずれでもよい。
また第9実施形態においても、ゲッタリング領域63の深さは特に限定されない。ゲッタリング領域63をより深く形成すれば、ゲッタリング容量が増大する。例えば、ゲッタリング領域63を電荷蓄積領域32と同程度の深さで設けてもよい。
なお、ゲッタリング画素60を位相差検出領域44のみに配置してもよい。
[第9実施形態の効果]
以上説明した第9実施形態は、ゲッタリング画素60が無効画素領域43及び位相差検出領域44に配置された構成である。画像処理に使用されない無効画素領域43及び位相差検出領域44にゲッタリング画素60を配置したので、ゲッタリング画素60は、周囲の撮像画素30による補間処理をしなくてよい。したがって、信号処理回路の構成が簡便になる。
またゲッタリング画素60が有効画素領域に配置されないことにより、有効画素領域からの画素信号によって形成される画像を高精細に保つことができる。
また位相差検出領域44に配置されたゲッタリング画素60は、ゲッタリング領域63と、画素の全面を覆う遮光膜21とを有する構成である。遮光膜21に覆われた領域にゲッタリング画素60を設けるので、ゲッタリング画素60の構成要素を最小にすることができる。
<11.第10実施形態>
(固体撮像装置を用いた電子機器の例)
上述の実施形態で説明した本技術に係る固体撮像装置は、例えばデジタルカメラやビデオカメラ等のカメラシステム、さらには撮像機能を有する携帯電話、あるいは撮像機能を備えた他の機器などの電子機器用の固体撮像装置に設けることができる。
図17は、本技術に係る電子機器の一例として、固体撮像素子を用いたカメラの構成図を示す。本実施形態例に係るカメラは、静止画像又は動画撮影可能なビデオカメラを例としたものである。このカメラ91は、固体撮像装置1と、固体撮像装置1の受光センサ部に入射光を導く光学系93と、シャッタ装置94と、固体撮像装置1を駆動する駆動回路95と、固体撮像装置1の出力信号を処理する信号処理回路96とを有する。
固体撮像装置1は、上述した第1実施形態,第2実施形態で説明した構成の固体撮像装置である。光学系(光学レンズ)93は、被写体からの像光(入射光)を固体撮像装置1の撮像面上に結像させる。この撮像面には、複数の画素が配列され、この画素を構成する固体撮像素子の光電変換領域に対して、光学系93からの入射光が導かれる。これにより、固体撮像装置1の光電変換領域内に、一定期間信号電荷が蓄積される。このような光学系93は、複数の光学レンズから構成された光学レンズ系としても良い。シャッタ装置94は、固体撮像装置1への光照射期間及び遮光期間を制御する。駆動回路95は、固体撮像装置1及びシャッタ装置94に駆動信号を供給し、供給した駆動信号(タイミング信号)により、固体撮像装置1の信号処理回路96への信号出力動作の制御、及びシャッタ装置94のシャッタ動作を制御する。すなわち、駆動回路95は、駆動信号(タイミング信号)の供給により、固体撮像装置1から信号処理回路96への信号転送動作を行う。信号処理回路96は、固体撮像装置1から転送された信号に対して、各種の信号処理を行う。信号処理が行われた映像信号は、メモリなどの記憶媒体に記憶され、あるいは、モニタに出力される。
以上説明した本実施形態に係る電子機器によれば、上述した各実施形態で説明したように、ゲッタリング領域を備えながらも飽和信号量の確保された固体撮像装置を備えたことにより、小型化および撮像画像の高品質化を達成することが可能になる。
なお、第1実施形態〜第8実施形態まで、ゲッタリング画素60が画素開口を備えた遮光膜を有する例を説明してきたが、周囲の撮像画素との規則性を考慮しなくてよい場合には、ゲッタリング画素60の画素全面が遮光膜に覆われていてもよい。この場合、第9実施形態のゲッタリング画素と同様に、画素全面を遮光されたゲッタリング画素60は、コンタクト部64または電荷蓄積領域32を省略してもよく、さらにはコンタクト部64および電荷蓄積領域32を合わせて省略してもよい。
また、第1実施形態〜第9実施形態まで、ゲッタリング領域63の形成において、炭素(C)を打ち込む例を説明したが、炭素(C)に限らず、半導体層31を構成する元素と同族元素であればよい。
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
撮像画素と、
金属不純物を捕獲するゲッタリング領域を有するゲッタリング画素と、
前記撮像画素と前記ゲッタリング画素とが配置された画素領域とを備えた
固体撮像装置。
(2)
前記ゲッタリング画素は、半導体層内に設けられフォトダイオードを構成する電荷蓄積領域と、当該電荷蓄積領域と積層して当該半導体層の表面層に設けられた前記ゲッタリング領域とを有する
(1)記載の固体撮像装置。
(3)
前記撮像画素及び前記ゲッタリング画素は、半導体層内に設けられたフォトダイオードを構成する電荷蓄積領域と、転送ゲートと、フローティングディフュージョンとをそれぞれ有し、
前記ゲッタリング画素は、当該電荷蓄積領域と積層して半導体層の表面層に設けられた前記ゲッタリング領域をさらに有する
(1)または(2)記載の固体撮像装置。
(4)
同じ導電型である前記ゲッタリング領域と前記電荷蓄積領域とが接合して設けられ、
前記ゲッタリング画素は、前記ゲッタリング領域に接続されたコンタクト部と、前記転送ゲートの下に設けられた電荷転送阻止領域とをさらに有する
(3)記載の固体撮像装置。
(5)
前記電荷転送阻止領域は、前記転送ゲート下の半導体層に埋め込まれた埋込絶縁膜で構成される
(4)記載の固体撮像装置。
(6)
前記電荷転送阻止領域は、半導体層に離間して設けられた前記電荷蓄積領域と前記フローティングディフュージョンとの間の当該半導体層の表面層に設けられ、
前記電荷蓄積領域及び前記フローティングディフュージョンの周囲の半導体層よりも不純物濃度が濃く、当該電荷蓄積領域及び当該フローティングディフュージョンとは逆導電型の領域である
(4)記載の固体撮像装置。
(7)
前記ゲッタリング画素に設けられた、前記電荷蓄積領域と、前記転送ゲートと、前記フローティングディフュージョンとによって転送トランジスタが構成される
(3)記載の固体撮像装置。
(8)
前記ゲッタリング画素は、同じ導電型である前記ゲッタリング領域及び前記電荷蓄積領域と、当該ゲッタリング領域に接続されたコンタクト部を有し、
接合された前記ゲッタリング領域及び前記電荷蓄積領域が画素の全面に設けられた
(2)記載の固体撮像装置。
(9)
前記ゲッタリング画素は、当該ゲッタリング画素の全面を覆う遮光膜をさらに有する
(1)〜(8)の何れか記載の固体撮像装置。
(10)
前記ゲッタリング領域は、格子欠陥を含む半導体で構成される
(1)〜(9)の何れか記載の固体撮像装置。
(11)
前記画素領域は、
有効画素領域と、
前記有効画素領域の外周に配置され全面が遮光膜で覆われた遮光画素領域と、
前記有効画素領域と前記遮光画素領域との間に配置された無効画素領域とを有し、
前記ゲッタリング画素は、前記無効画素領域に配置された
(1)〜(10)の何れか記載の固体撮像装置。
(12)
前記ゲッタリング画素は、前記無効画素領域及び前記有効画素領域に配置された
(11)記載の固体撮像装置。
(13)
前記有効画素領域は位相差検出領域を有し、
前記ゲッタリング画素は、前記無効画素領域及び前記位相差検出領域に配置された
(11)または(12)記載の固体撮像装置。
(14)
前記画素領域は位相差検出領域を有し、
前記ゲッタリング画素は、前記位相差検出領域に配置された
(1)〜(13)の何れか記載の固体撮像装置。
(15)
前記画素領域は、ベイヤ配列でR(赤)、G(緑)、及びB(青)の各画素が配列され、
2行×2列の4画素の単位には、前記ゲッタリング画素が2つのG(緑)画素のうちの1つとして配置され、前記撮像画素が残りのR(赤)、G(緑)、及びB(青)の各画素として配置された
(1)〜(14)の何れか記載の固体撮像装置。
(16)
前記ベイヤ配列における2行×2列の4画素を単位として、行列方向にそれぞれ1単位以上空けた間隔で前記ゲッタリング画素がG(緑)画素として配置され、前記撮像画素が残りのR(赤)、G(緑)、及びB(青)の各画素として配置された
(15)記載の固体撮像装置。
(17)
前記ゲッタリング画素は、前記画素領域に不規則に配置された
(1)〜(14)の何れか記載の固体撮像装置。
(18)
1つの前記ゲッタリング画素と3つの前記撮像画素とから構成された2行×2列の4画素で前記フローティングディフュージョンを共有する
(3)〜(7)の何れか記載の固体撮像装置。
(19)
前記撮像画素及び前記ゲッタリング画素は、それぞれ2行×2列の4画素で前記フローティングディフュージョンを共有する
(3)〜(7)の何れか記載の固体撮像装置。
(20)
撮像画素と、
金属不純物を捕獲するゲッタリング領域を有するゲッタリング画素と、
前記撮像画素と前記ゲッタリング画素とが配置された画素領域と、
前記画素領域に入射光を導く光学系とを備えた
電子機器。
1−2,1−3,1−4,1−5,1−6,1−7,1−8,1−9…固体撮像装置、4…画素領域、30,30−3…撮像画素、31…半導体層、32…電荷蓄積領域、41…有効画素領域、42…遮光画素領域、43…無効画素領域、44…位相差検出領域、60,60−2,60−3,60−4…ゲッタリング画素、63…ゲッタリング領域、64…コンタクト部、65…電荷転送阻止領域、91…カメラ(電子機器)、21…遮光膜、93…光学系、Tr1…転送トランジスタ

Claims (20)

  1. 撮像画素と、
    金属不純物を捕獲するゲッタリング領域を有するゲッタリング画素と、
    前記撮像画素と前記ゲッタリング画素とが配置された画素領域とを備えた
    固体撮像装置。
  2. 前記ゲッタリング画素は、半導体層内に設けられフォトダイオードを構成する電荷蓄積領域と、当該電荷蓄積領域と積層して当該半導体層の表面層に設けられた前記ゲッタリング領域とを有する
    請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記撮像画素及び前記ゲッタリング画素は、半導体層内に設けられたフォトダイオードを構成する電荷蓄積領域と、転送ゲートと、フローティングディフュージョンとをそれぞれ有し、
    前記ゲッタリング画素は、当該電荷蓄積領域と積層して半導体層の表面層に設けられた前記ゲッタリング領域をさらに有する
    請求項1記載の固体撮像装置。
  4. 同じ導電型である前記ゲッタリング領域と前記電荷蓄積領域とが接合して設けられ、
    前記ゲッタリング画素は、前記ゲッタリング領域に接続されたコンタクト部と、前記転送ゲートの下に設けられた電荷転送阻止領域とをさらに有する
    請求項3記載の固体撮像装置。
  5. 前記電荷転送阻止領域は、前記転送ゲートの下の半導体層に埋め込まれた埋込絶縁膜で構成される
    請求項4記載の固体撮像装置。
  6. 前記電荷転送阻止領域は、半導体層に離間して設けられた前記電荷蓄積領域と前記フローティングディフュージョンとの間の当該半導体層の表面層に設けられ、
    前記電荷蓄積領域及び前記フローティングディフュージョンの周囲の半導体層よりも不純物濃度が濃く、当該電荷蓄積領域及び当該フローティングディフュージョンとは逆導電型の領域である
    請求項4記載の固体撮像装置。
  7. 前記ゲッタリング画素に設けられた、前記電荷蓄積領域と、前記転送ゲートと、前記フローティングディフュージョンとによって転送トランジスタが構成される
    請求項3記載の固体撮像装置。
  8. 前記ゲッタリング画素は、同じ導電型である前記ゲッタリング領域及び前記電荷蓄積領域と、当該ゲッタリング領域に接続されたコンタクト部を有し、
    接合された前記ゲッタリング領域及び前記電荷蓄積領域が画素の全面に設けられた
    請求項2記載の固体撮像装置。
  9. 前記ゲッタリング画素は、当該ゲッタリング画素の全面を覆う遮光膜をさらに有する
    請求項1記載の固体撮像装置。
  10. 前記ゲッタリング領域は、格子欠陥を含む半導体で構成される
    請求項1記載の固体撮像装置。
  11. 前記画素領域は、
    有効画素領域と、
    前記有効画素領域の外周に配置され全面が遮光膜で覆われた遮光画素領域と、
    前記有効画素領域と前記遮光画素領域との間に配置された無効画素領域とを有し、
    前記ゲッタリング画素は、前記無効画素領域に配置された
    請求項1記載の固体撮像装置。
  12. 前記ゲッタリング画素は、前記無効画素領域及び前記有効画素領域に配置された
    請求項11記載の固体撮像装置。
  13. 前記有効画素領域は位相差検出領域を有し、
    前記ゲッタリング画素は、前記無効画素領域及び前記位相差検出領域に配置された
    請求項11記載の固体撮像装置。
  14. 前記画素領域は位相差検出領域を有し、
    前記ゲッタリング画素は、前記位相差検出領域に配置された
    請求項1記載の固体撮像装置。
  15. 前記画素領域は、ベイヤ配列でR(赤)、G(緑)、及びB(青)の各画素が配列され、
    2行×2列の4画素の単位には、前記ゲッタリング画素が2つのG(緑)画素のうちの1つとして配置され、前記撮像画素が残りのR(赤)、G(緑)、及びB(青)の各画素として配置された
    請求項1記載の固体撮像装置。
  16. 前記ベイヤ配列における2行×2列の4画素を単位として、行列方向にそれぞれ1単位以上空けた間隔で前記ゲッタリング画素がG(緑)画素として配置され、前記撮像画素が残りのR(赤)、G(緑)、及びB(青)の各画素として配置された
    請求項15記載の固体撮像装置。
  17. 前記ゲッタリング画素は、前記画素領域に不規則に配置された
    請求項1記載の固体撮像装置。
  18. 1つの前記ゲッタリング画素と3つの前記撮像画素とから構成された2行×2列の4画素で前記フローティングディフュージョンを共有する
    請求項3記載の固体撮像装置。
  19. 前記撮像画素及び前記ゲッタリング画素は、それぞれ2行×2列の4画素で前記フローティングディフュージョンを共有する
    請求項3記載の固体撮像装置。
  20. 撮像画素と、
    金属不純物を捕獲するゲッタリング領域を有するゲッタリング画素と、
    前記撮像画素と前記ゲッタリング画素とが配置された画素領域と、
    前記画素領域に入射光を導く光学系とを備えた
    電子機器。
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