JP2013174280A - 玉軸受とそれを装備するモールドモータ - Google Patents

玉軸受とそれを装備するモールドモータ Download PDF

Info

Publication number
JP2013174280A
JP2013174280A JP2012038442A JP2012038442A JP2013174280A JP 2013174280 A JP2013174280 A JP 2013174280A JP 2012038442 A JP2012038442 A JP 2012038442A JP 2012038442 A JP2012038442 A JP 2012038442A JP 2013174280 A JP2013174280 A JP 2013174280A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bearing
stator
rotating body
output shaft
cage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012038442A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Kurozumi
誠治 黒住
Keisaku Nakano
圭策 中野
Tomoko Yorino
知子 従野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2012038442A priority Critical patent/JP2013174280A/ja
Publication of JP2013174280A publication Critical patent/JP2013174280A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2380/00Electrical apparatus
    • F16C2380/26Dynamo-electric machines or combinations therewith, e.g. electro-motors and generators

Landscapes

  • Rolling Contact Bearings (AREA)
  • Motor Or Generator Frames (AREA)

Abstract

【課題】PWM方式でインバータ駆動されるモールドモータにおいて、出力負荷、外部環境変化しても軸受の電食の発生を抑制する。
【解決手段】固定子鉄心11には、固定子鉄心11を絶縁するインシュレータとしての樹脂21が介在して、固定子巻線12が巻装されている。そして、このような固定子鉄心11は、他の固定部材とともにモールド材としての絶縁樹脂13にてモールド成形されている。本実施の形態では、これらの部材をこのようにモールド一体成形することにより、外形が概略円筒形状をなす固定子10が構成されている。固定子10の内側には、空隙を介して回転子14が挿入されている。回転子14は、回転子鉄心31を含む円板状の回転体30と、回転体30の中央を貫通するようにして回転体30を締結したシャフト16とを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、玉軸受とそれを装備するモールドモータに関する。特に軸受の耐電食性を向上するように改良された玉軸受とそれを装備するモールドモータに関する。
近年、モータの駆動方式としては、モータの可変速性や高効率化のために、パルス幅変調(Pulse Width Modulation)方式(以下、適宜、PWM方式という)のインバータにより駆動する方式を採用するケースが多くなってきている。
しかしながら、PWM方式のインバータ駆動の場合、巻線の中性点電位が零とならないため、軸受の外輪と内輪間に電位差(以下、軸電圧という)を発生させる。軸電圧は、スイッチングによる高周波成分を含んでおり、軸電圧が軸受内部の油膜の絶縁破壊電圧に達すると、軸受内部に微小電流が流れ軸受内部に電食が発生する。電食が進行した場合、軸受内輪、軸受外輪または軸受ボールに波状摩耗現象が発生して異常音に至ることがあり、電動機における不具合の主要因の1つとなっている。
また、家電機器の送風機駆動用等に使用されるモータは、低騒音かつ低振動であることが強く要求されており、この要求に応えるため、ステータコア及び巻線更に場合によっては電子部品が搭載された回路基板等を合成樹脂で一体に成形したモールドモータが主流となっている。
このモールドモータでは、モールド材が樹脂のため軸受を固定するには強度が不十分であり、樹脂成形のため寸法精度が悪く、伝達負荷で発生したラジアル方向の力によって軸受とブラケットとの間で滑り現象によるクリープが発生しやすくなるため、予め鋼板で加工され寸法精度の良好な金属製のブラケットを軸受の固定に用いることが一般的になっているが、固定子がブラケットから絶縁されるために、固定子側のインピーダンスが高くなり、軸受の外輪と内輪との電圧差が大きくなるため、軸電圧がより高くなる。
更に、固定子とブラケットが独立するために、モータを取り付ける外部環境によって、軸電圧が変動しやすくなるという課題があった。
電食は軸受内輪と軸受外輪間に発生した軸電圧によって、軸受内輪−玉−軸受外輪間に軸電流が流れるために、軸受材料がアーク放電によって損傷を受ける現象であり、電食を抑制するために、以下のような対策が考えられている。
(1)軸受内輪と軸受外輪間の軸電圧を低減する。
(2)軸受内輪−玉−軸受外輪間の軸電流を低減する。
上記(1)の具体的方法としては、軸受の内輪と外輪との間に、導電性の接触型シールを備えることで軸受内外輪間の軸電圧を低減させる方法(例えば、特許文献1参照)が、開示されている。または、導電性のシール材のほかに潤滑剤を導電性とすることで、軸受内外輪間の軸電圧を低減させる方法(例えば、特許文献2参照)が、開示されている。
上記(2)の具体的方法としては、軸受内部の鉄ボールを非導電性のセラミックボールに変更することが挙げられるが、電食抑制の効果は非常に高いために、コストが高い課題があり、汎用的な電動機には採用できない。そのために、軸受は、外輪または内輪におけるハウジングまたは軸に取り付けられる面にセラミックスの絶縁層形成する方法(例えば、特許文献3参照)が開示されている。
ここで、静電容量と抵抗とを並列接続したときのインピーダンスは、Z=1/jωC+Rの関係式で表される。ここで、Zはインピーダンス、jは虚数、ωは角周波数、Cは静電容量、Rは抵抗を示す。この式からわかるように、静電容量が大きくまたは抵抗が小さくなるとインピーダンスは低くなる。また、逆に静電容量が小さく、または抵抗が大きくなるとインピーダンスは高くなる。
特開2010−7738号公報 特開2009−264401号公報 特開2009−299904号公報
しかしながら、例えば特許文献1のような従来の方法は、軸受の内輪と外輪との間に、導電性の接触型シールを設けて、固定子と回転子との間を短絡させる方法なので、接触部分が摩耗することで導電性が低下するので、長期的に軸電圧を抑制するのは困難を伴うと考察された。
また、例えば特許文献2のような従来の方法では、導電性のシール材のほかに潤滑剤を導電性とすることで、軸受内外輪間の軸電圧を低減する方法であり、導電性シールには前記摩耗の課題があり、さらに導電性潤滑剤は、固体または液体の導電材を油中に分散したものであるが、固体の導電材は長期的に安定した導電性を維持するのが困難であり、液体の導電材は軸受やシャフト自体を腐食させることも考察された。
また、例えば特許文献3のような従来の方法は、電食を防止する効果はあるものの、軸受の一部に安定にセラミックスを保持させるために、物理的な形状の工夫が必要であり、軸受作成の際に複雑な工程が必要になり、セラミックスボールほどではないにしろ軸受コストが大幅に増加するということも考察された。
また、軸受内輪−玉−軸受外輪間の軸電流を低減する方法は、軸受内輪−玉−軸受外輪間を絶縁する方法であり、軸電流は低減するが、軸電圧は増加するために、軸受内輪−玉−軸受外輪間の絶縁が崩れた瞬間に大きな軸電流が流れるために、電食発生を加速することも考察された。
本発明の軸受および電動機は、上記考察から勘案される課題に鑑みなされたものであり、軸受における電食の発生を抑制する電動機およびそれを備えた電気機器を提案するものである。
上記の課題点を解決するための第1の発明は、互いに対向して回転可能に配置された内側駆動輪及び外側駆動輪と、この内側駆動輪及び外側駆動輪に挟まれて転動可能に組み込まれた複数の転動体と、これら転動体を一定間隔で回転自在に保持する保持器とを備える玉軸受において、前記保持器は電気的伝導性を有する樹脂にて構成される玉軸受である。
また、第2の発明は、第1の発明の玉軸受において、保持器を構成する樹脂の電気的導電性の上限値が1×104Ω/mである玉軸受である。
また、第3の発明は、巻線を巻装した固定子鉄心をモールド樹脂によってモールドした固定子と、前記固定子に対向して周方向に永久磁石を保持した回転体と、前記回転体の中央を貫通するように前記回転体を締結したシャフトとを含む回転子と、前記シャフトを支持する玉軸受と、前記玉軸受を固定する2つの導電性のブラケットとを備え、前記2つのブラケットを電気的に接続し、かつ、前記シャフトと前記回転体の外周との間に誘電体層を設けた電動機において、互いに対向して回転可能に配置された内側駆動輪及び外側駆動輪と、この内側駆動輪及び外側駆動輪に挟まれて転動可能に組み込まれた複数の転動体と、これら転動体を一定間隔で回転自在に保持する保持器とを備える玉軸受であり、前記保持器は電気的伝導性を有する樹脂にて構成される玉軸受を具備するモールドモータ。
このような構成により、玉軸受の内輪−玉−外輪間に存在する静電容量に新たに内輪−保持器−外輪の静電容量が並列に接続されるので、玉軸受全体の静電容量が大きくなり、軸受の内外輪間で発生する軸電圧を低減することが可能となる。
特に、モールドモータにおいては、軸受を保持するブラケットと固定子間とのインピーダンスが高くなり、回転子とのインピーダンス差が大きいため、軸電圧が高くなる傾向があるが、本発明の玉軸受を適用することで電食発生を低減することができる。
また、好ましくは、巻線を巻装した固定子鉄心をモールド樹脂によってモールドした固定子と、前記固定子に対向して周方向に永久磁石を保持した回転体と、前記回転体の中央を貫通するように前記回転体を締結したシャフトとを含む回転子と、前記シャフトを支持する軸受と、前記軸受を固定する2つの導電性のブラケットとを備えたモールドモータにおいて、前記2つのブラケットを電気的に接続し、かつ、前記シャフトと前記回転体の外周との間に誘電体層を設けた構成として、軸受を保持するブラケットと固定子間とのインピーダンス差を小さくした構造のモータに、本発明の軸受を適用することで軸受電食の発生を防止することが可能となる。
以上のように、本発明の玉軸受は、固定子側と回転子側のインピーダンス不整合による軸電圧の上昇を防止して、軸電圧を低く抑えることが可能となるので電食発生を防止する玉軸受およびそれを備えたモールドモータを提供することができる。
本発明の実施例1におけるブラシレスモータの半断面図 実施例1の軸電圧波形を示す図 比較例の軸電圧波形を示す図
以下、本発明について、図面及び表を参照しながら説明する。なお、以下の実施例によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における電動機の断面を示す構造図である。本実施の形態では、電気機器としてのエアコン用に搭載され、送風ファンを駆動するためのブラシレスモータである電動機の一例を挙げて説明する。また、本実施の形態では、回転子が固定子の内周側に回転自在に配置されたインナロータ型の電動機の例を挙げて説明する。
図1において、固定子鉄心11には、固定子鉄心11を絶縁するインシュレータとしての樹脂21が介在して、固定子巻線12が巻装されている。そして、このような固定子鉄心11は、他の固定部材とともにモールド材としての絶縁樹脂13にてモールド成形されている。本実施の形態では、これらの部材をこのようにモールド一体成形することにより、外形が概略円筒形状をなす固定子10が構成されている。
固定子10の内側には、空隙を介して回転子14が挿入されている。回転子14は、回転子鉄心31を含む円板状の回転体30と、回転体30の中央を貫通するようにして回転体30を締結したシャフト16とを有している。
回転体30は、固定子10の内周側に対向して周方向に永久磁石であるフェライト樹脂の磁石32を保持している。回転体30は、図1に示すように、最外周部のフェライト樹脂の磁石32から内周側のシャフト16に向かって、回転子鉄心31の外周部を構成する外側鉄心31a、誘電体層50、回転子鉄心31の内周部を構成する内側鉄心31bと順に配置するような構造を有している。図1では、回転体30として、これらの回転子鉄心31、誘電体層50およびフェライト樹脂の磁石32が一体成形された構成例を示している。
このように、固定子10の内周側と回転体30の外周側とが対向するように配置されている。
回転子14のシャフト16には、シャフト16を支持する2つの軸受15aと軸受15bが取り付けられている。軸受15aと軸受15bは、複数の鉄ボールを有する円筒形状のベアリングであり、軸受15aと軸受15bの内輪側がシャフト16に固定されている。図1では、シャフト16がブラシレスモータ本体から突出した側となる出力軸側において、軸受15aがシャフト16を支持し、その反対側(以下、反出力軸側と呼ぶ)において、軸受15bがシャフト16を支持している。
そして、これらの軸受15aと軸受15bは、それぞれ導電性を有する金属製のブラケットにより、軸受15aと軸受15bの外輪側が固定されている。図1では、出力軸側の軸受15aが出力軸側ブラケット17により固定され、反出力軸側の軸受15bが反出力軸側ブラケット19により固定されている。以上のような構成により、シャフト16が2つの軸受15aと軸受15bに支承され、回転子14が回転自在に回転する。
さらに、このブラシレスモータには制御回路を含めた駆動回路を実装したプリント基板18が内蔵されている。このプリント基板18を内蔵したのち、出力軸側ブラケット17を固定子10に圧入することにより、ブラシレスモータが形成される。
また、プリント基板18には、巻線の電源電圧Vdc、制御回路の電源電圧Vccおよび回転数を制御する制御電圧Vspを印加するリード線や制御回路のグランド線などの接続線20が接続されている。
なお、駆動回路を実装したプリント基板18上のゼロ電位点部は、大地のアースおよび1次側(電源)回路とは絶縁され、大地のアースおよび1次側電源回路の電位とは、フローティングされた状態である。
ここで、ゼロ電位点部とは、プリント基板18上における基準電位としての0ボルト電位の配線のことであり、通常グランドと呼ばれるグランド配線を示している。接続線20に含まれるグランド線は、このゼロ電位点部、すなわちグランド配線に接続される。
また、駆動回路が実装されたプリント基板18に接続される巻線の電源電圧を供給する電源回路、制御回路の電源電圧を供給する電源回路、制御電圧を印加するリード線および制御回路のグランド線などは、巻線の電源電圧を供給する電源回路に対する1次側(電源)回路、制御回路の電源電圧を供給する電源回路に対する1次側(電源)回路、これら1次側(電源)回路と接続された大地のアースおよび独立して接地された大地のアースのいずれとも電気的に絶縁されている。
つまり、1次側(電源)回路電位および大地のアースの電位に対して、プリント基板18に実装された駆動回路は電気的に絶縁された状態であることから、電位が浮いた状態となっている。これは電位がフローティングされた状態とも表現され、よく知られている。
また、このようなことから、プリント基板18に接続される巻線の電源電圧を供給する電源回路および制御回路の電源電圧を供給する電源回路の構成は、フローティング電源とも呼称され、これもよく知られた表現である。
以上のように構成された本ブラシレスモータに対して、接続線20を介して各電源電圧および制御信号を供給することにより、プリント基板18の駆動回路により固定子巻線12が駆動される。固定子巻線12が駆動されると、固定子巻線12に駆動電流が流れ、固定子鉄心11から磁界が発生する。そして、固定子鉄心11からの磁界とフェライト樹脂の磁石32からの磁界とにより、それら磁界の極性に応じて吸引力および反発力が生じ、これらの力によってシャフト16を中心に回転子14が回転する。
次に、本ブラシレスモータのより詳細な構成について説明する。
まず、本ブラシレスモータは、上述するように、シャフト16が2つの軸受15aと軸受15bで支持されるとともに、それぞれの軸受15aと軸受15bもブラケットにより固定され、支持されている。さらに、上述するようなクリープによる不具合を抑制するため、本実施の形態では、それぞれの軸受15aと軸受15bが、導電性を有する金属製のブラケットにより固定されるような構成としている。
すなわち、本実施の形態では、予め鋼板で加工され寸法精度の良好な導電性のブラケットを軸受15aと軸受15bの固定に採用している。特に、電動機の高出力化が要求される場合には、このような構成とすることがより好ましい。
具体的には、まず、反出力軸側の軸受15bに対して、軸受15bの外周径とほぼ等しい外周径の反出力軸側ブラケット19により固定している。また、この反出力軸側ブラケット19は、絶縁樹脂13とモールド一体成形されている。
すなわち、図1に示すように、反出力軸側における絶縁樹脂13の形状は、本ブラシレスモータ本体から反出力軸方向へと突出する本体突出部13aを有する形状である。この本体突出部13aの本体内部側に、インナーブラケットとして反出力軸側ブラケット19を配置し、絶縁樹脂13とモールド一体成形している。反出力軸側ブラケット19は中空円筒状となるカップ形状を有しており、より具体的には、一方を開いた円筒部19aと、開いた側の円筒端部から外方向に少しだけ広がった環状のつば部19bとを有している。
円筒部19aの内周径は軸受15bの外周径とほぼ等しく、円筒部19aに軸受15bを圧入することにより、軸受15bは反出力軸側ブラケット19を介するようにして絶縁樹脂13にも固定されることになる。このように構成することで、軸受15bの外輪側は金属製の反出力軸側ブラケット19に固定されるため、クリープによる不具合を抑制できる。また、つば部19bの外周径は軸受15bの外周径よりも少しだけ大きくしている。
すなわち、つば部19bの外周径は、軸受15bの外周径よりも大きく、かつ少なくとも回転体30の外周径よりも小さくしている。反出力軸側ブラケット19をこのような形状とすることにより、例えばつば部が回転体30の外周を超えて固定子10まで広がるような構造に比べて、コスト高となる金属材料の使用を抑制している。
また、このように金属製の反出力軸側ブラケット19の面積を抑制し、さらに絶縁樹脂13で反出力軸側ブラケット19の外郭を覆うようにモールド一体成形しているため、軸受15bから発生する騒音を抑制することもできる。
次に、出力軸側の軸受15aに対しては、固定子10の外周径とほぼ等しい外周径の出力軸側ブラケット17により固定している。出力軸側ブラケット17は概略円板形状であり、円板の中央部に軸受15aの外周径とほぼ等しい径の突出部を有しており、この突出部の内側は中空となっている。
プリント基板18を内蔵したのち、このような出力軸側ブラケット17の突出部の内側を軸受15aに圧入するとともに、出力軸側ブラケット17の外周に設けた接続端部と固定子10の接続端部とが嵌合するように、出力軸側ブラケット17を固定子10に圧入することにより、本ブラシレスモータが形成される。このように構成することで、組立作業の容易化を図るとともに、軸受15aの外輪側は金属製の出力軸側ブラケット17に固定されるため、クリープによる不具合も抑制している。
また、反出力軸側ブラケット19には、反出力軸側ブラケットの導通ピン22が予め電気的に接続されている。すなわち、図1に示すように、反出力軸側ブラケット19のつば部19bに反出力軸側ブラケットの導通ピン22の一方の先端部22aが接続されている。反出力軸側ブラケットの導通ピン22は絶縁樹脂13の内部に配置され、反出力軸側ブラケット19と同様に絶縁樹脂13とモールド一体成形されている。
なお、反出力軸側ブラケットの導通ピン22を電動機内部として絶縁樹脂13の内部に配置することで、反出力軸側ブラケットの導通ピン22を錆や外力などから予防し、使用環境や外部応力などに対して、信頼性の高い電気的接続としている。反出力軸側ブラケットの導通ピン22は、絶縁樹脂13の内部において、つば部19bから本ブラシレスモータの外周方向へと延伸し、本ブラシレスモータの外周近辺からシャフト16とほぼ平行して出力軸側へとさらに延伸している。そして、絶縁樹脂13の出力軸側の端面から、反出力軸側ブラケットの導通ピン22の他方の先端部22bが露出している。
さらに、先端部22bには、反出力軸側ブラケットの導通ピン22を出力軸側ブラケット17に電気接続するための出力軸側ブラケットの導通ピン23が接続されている。すなわち、出力軸側ブラケット17を固定子10に圧入したとき、出力軸側ブラケットの導通ピン23が出力軸側ブラケット17に接触し、出力軸側ブラケット17と出力軸側ブラケットの導通ピン23との導通が確保される。
このような構成により、出力軸側ブラケット17と反出力軸側ブラケット19との2つのブラケットは、反出力軸側ブラケットの導通ピン22を介して電気的に接続される。また、出力軸側ブラケット17および反出力軸側ブラケット19は、絶縁樹脂13により固定子鉄心11と絶縁された状態で、この2つのブラケットが電気的に接続される。
そして、本実施の形態では、回転体30において、シャフト16と回転体30の外周との間に誘電体層50、シャフト16とシャフトを支持する軸受15aおよび15bとの間に誘電体層51を設けている。
図1に示すような構成で、シャフトと回転体の外周との間の誘電体層50にはPBT樹脂を用いて樹脂厚を2.5mmとし、これを樹脂モールドした固定子と組み合わせてブラシレスモータを作成して、軸電圧を測定する。
軸受は、小型精密玉軸受として608(内径8mm、外径22mm)を使用し、グリースにちょう度240のものを使用し、軸受内の転動体を保持する保持器に無機充填剤を配合して体積抵抗が1×104Ω/mとした樹脂を用いて軸受を作成する。
軸電圧の測定時には、同一固定子、回転子を使用し、それぞれの軸受を入れ替えて軸電圧を測定する。
本構成での軸電圧波形を、図2に示すが、PWM駆動の基準となるキャリア電圧波形が乱れなく、かつ軸電圧が2V以下と低くなっていることが確認できた。
(比較例1)
図1と同一の回転子および固定子を用いて、小型精密玉軸受として608(内径8mm、外径22mm)を使用し、グリースにちょう度240のものを使用し、軸受内の転動体を保持する保持器として体積抵抗が1×1012Ω/mとした樹脂を用いて軸受を作成する。
本構成での軸電圧波形を、図3に示すが、PWM駆動の基準となるキャリア電圧波形に乱れがあり、かつ軸電圧が4V以上と高くなっていることが確認できた。
以上説明するように、本発明の軸受は、対向して回転可能に配置された内外の駆動輪と、これら内外の駆動輪に挟まれて転動可能に組み込まれた複数の転動体と、これら転動体を一定間隔で回転自在に保持する保持器を備える玉軸受であって、この保持器を電気伝導性を持つ樹脂とする構成としている。
このため、軸受外輪−玉−軸受内輪の静電容量に、軸受外輪−保持器−軸受内輪の静電容量が並列に加わるために、軸受の静電容量が増加するので、回転子側インピーダンスと固定子側のインピーダンスとの差を吸収できるので、軸電圧を下げることが可能となる。
また、外部機器と接続する場合、負荷のインピーダンスが変化しても影響を受けにくく、外部負荷、環境変化しても電食の発生がないモールドモータを提供することができる。
また、本発明の電動機を電気機器に組み込むことにより、軸受における電食の発生を抑制した電動機を備えた電気機器を提供することができる。
本発明の電動機は、軸電圧を減少させることが可能であり、軸受の電食発生を抑制するのに最適である。このため、主に電動機の低価格化および高寿命化が要望される電気機器で、例えばエアコン室内機、エアコン室外機、給湯機、空気清浄機などに搭載される電動機に有効である。
10 固定子
11 固定子鉄心
12 固定子巻線
13 絶縁樹脂
14 回転子
15a 軸受
15b 軸受
16 シャフト
17 出力軸側ブラケット
18 プリント基板
19 反出力軸側ブラケット
20 接続線
21 樹脂(インシュレータ)
22 反出力軸側ブラケットの導通ピン
23 出力軸側ブラケットの導通ピン
30 回転体
31 回転子鉄心
31a 外側鉄心
31b 内側鉄心
32 磁石
50 誘電体層
51 誘電体層

Claims (3)

  1. 互いに対向して回転可能に配置された内側駆動輪及び外側駆動輪と、この内側駆動輪及び外側駆動輪に挟まれて転動可能に組み込まれた複数の転動体と、これら転動体を一定間隔で回転自在に保持する保持器とを備える玉軸受において、前記保持器は電気的伝導性を有する樹脂にて構成される玉軸受。
  2. 請求項1記載の玉軸受において、保持器を構成する樹脂の電気的導電性の上限値が1×104Ω/mである玉軸受。
  3. 巻線を巻装した固定子鉄心をモールド樹脂によってモールドした固定子と、前記固定子に対向して周方向に永久磁石を保持した回転体と、前記回転体の中央を貫通するように前記回転体を締結したシャフトとを含む回転子と、前記シャフトを支持する玉軸受と、前記玉軸受を固定する2つの導電性のブラケットとを備え、前記2つのブラケットを電気的に接続し、かつ、前記シャフトと前記回転体の外周との間に誘電体層を設けた電動機において、互いに対向して回転可能に配置された内側駆動輪及び外側駆動輪と、この内側駆動輪及び外側駆動輪に挟まれて転動可能に組み込まれた複数の転動体と、これら転動体を一定間隔で回転自在に保持する保持器とを備える玉軸受であり、前記保持器は電気的伝導性を有する樹脂にて構成される玉軸受を具備するモールドモータ。
JP2012038442A 2012-02-24 2012-02-24 玉軸受とそれを装備するモールドモータ Pending JP2013174280A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012038442A JP2013174280A (ja) 2012-02-24 2012-02-24 玉軸受とそれを装備するモールドモータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012038442A JP2013174280A (ja) 2012-02-24 2012-02-24 玉軸受とそれを装備するモールドモータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013174280A true JP2013174280A (ja) 2013-09-05

Family

ID=49267360

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012038442A Pending JP2013174280A (ja) 2012-02-24 2012-02-24 玉軸受とそれを装備するモールドモータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013174280A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5338641B2 (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP4957874B2 (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP5316629B2 (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP5110171B2 (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP5502822B2 (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
WO2012105193A1 (ja) モールドモータ
US8987955B2 (en) Electric motor and electric device including the same
WO2010067616A1 (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP2014107998A (ja) 電動機
JP2016129439A (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP5370431B2 (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP2015006072A (ja) 回転電機、回転負荷結合体及び回転負荷結合体を具備する空気調和機
JP5490200B2 (ja) 電動機、この電動機を搭載した空気調和機、およびこの電動機の製造方法
JP2015023750A (ja) 電動機
JP2012191734A (ja) 電動機
KR101360059B1 (ko) 전기 모터
JP2012239368A (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP2015023681A (ja) 電動機及び電気機器
JP2013174280A (ja) 玉軸受とそれを装備するモールドモータ
JP2014147241A (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP2013072491A (ja) 転がり軸受およびそれを備えた電動機
JP2013066252A (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP2015023751A (ja) 電動機、電気機器
JP2014121100A (ja) 電動機
WO2015001782A1 (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器