JP2013173294A - パターン転写装置 - Google Patents

パターン転写装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013173294A
JP2013173294A JP2012039804A JP2012039804A JP2013173294A JP 2013173294 A JP2013173294 A JP 2013173294A JP 2012039804 A JP2012039804 A JP 2012039804A JP 2012039804 A JP2012039804 A JP 2012039804A JP 2013173294 A JP2013173294 A JP 2013173294A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
substrate
pressing member
blanket
pressing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012039804A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5826670B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Ueno
博之 上野
Mikio Masuichi
幹雄 増市
Michifumi Kawagoe
理史 川越
Mika Nakajima
美佳 中嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2012039804A priority Critical patent/JP5826670B2/ja
Publication of JP2013173294A publication Critical patent/JP2013173294A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5826670B2 publication Critical patent/JP5826670B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Abstract

【課題】良好なパターン転写を繰り返して行うことができるパターン転写装置を提供する。
【解決手段】押さえ部7はブランケットBLの周縁部上に載置可能な形状を有する押さえ部材71の自重を利用してアライメント工程および転写工程においてブランケットBLの周縁部を吸着プレート51に押さえ付けている。この押さえ部材71に対して各ピストン724の先端部が遊嵌されており、押さえ部材71は水平面内で移動自在となっている。また、押さえ部材71を押さえ位置から退避位置に移動させる間に調芯動作が行われて押さえ部材71を調芯された元の初期位置に戻している。したがって、アライメント部4による位置合わせにより押さえ部材71が水平面内で移動したとしても、水平面内における押さえ部材71の位置は次のパターン転写までに初期位置に戻される。
【選択図】図5

Description

この発明は、ブランケット等の担持体が担持するパターンを基板に転写するパターン転写装置に関するものである。
上記したパターン転写技術を用いて電子部品を製造する発明が例えば特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載の発明では、ブランケットの表面中央部にパターン層が形成されており、表面中央部を取り囲むブランケットの周縁部が下部ステージに吸着保持された状態で、ブランケットの中央部を基板に加圧当接することでブランケットと基板とを相互に密着させる。そして、ブランケットと基板とを互いに離間することで両者を剥離する。これによって、ブランケット上のパターン層に形成されているパターンが基板に転写される。
特開2010−158799号公報
ところで、ブランケットを基板に加圧当接する前には、ブランケットが担持しているパターンと、基板とを精密に位置合せする必要がある。したがって、この精密位置合せ(アライメント)の際に、下部ステージ上でブランケットが移動してしまうと、アライメント精度が低下してしまい、パターン転写が不良となってしまう。また、ブランケットを基板に加圧当接する際には、ブランケットに対して大きな応力が作用してブランケットの中央部が基板側に浮き上がるが、周縁部までもが浮き上がって下部ステージ上で移動してしまうと、転写不良となる。したがって、良好なパターン転写を行うためには、アライメント時および転写時において、ブランケットの移動を防止することが非常に重要となってくる。
そこで、ブランケット移動を防止するために、次のような対応策が考えられる。例えばブランケット表面の周縁部上に押さえ部材などの重量物を載置し、これによってブランケットを保持しているステージに対してブランケットの周縁部を押し付けてもよい。この場合、アライメント動作によりブランケットとともに押さえ部材が位置決めされる。そして、位置決めされた状態のまま転写処理が実行される。このようにパターン転写を行う毎に押さえ部材の位置が変位する。しかも、その変位量や変位態様はパターン転写毎に異なることがある。したがって、良好なパターン転写を繰り返して行うためには、単に押さえ部材を用いたのみでは十分ではなく、さらなる対応策が必要となる。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、良好なパターン転写を繰り返して行うことができるパターン転写装置を提供することを目的とする。
この発明にかかるパターン転写装置は、上記目的を達成するため、基板を保持する基板保持手段と、基板保持手段に保持された基板から鉛直方向の下方に離れた位置で基板と向かい合わせた状態で、上面中央部でパターンを担持する担持体を保持する担持体保持手段と、水平面内で担持体保持手段を移動させて担持体保持手段により保持される担持体を基板に対して位置合せするアライメント手段と、アライメント手段により基板に対して位置合せされた担持体の中央部を浮上させて基板に押し付けてパターンを基板に転写する転写手段と、アライメント手段による位置合わせ時および転写手段による転写時に、担持体の中央部を取り囲む担持体の周縁部上に押さえ部材を載置して担持体の周縁部を担持体保持手段に押さえ付ける押さえ手段と、を備え、押さえ手段は、担持体の周縁部上の押さえ位置と担持体の周縁部から上方に離れた退避位置との間で、押さえ部材を昇降移動させる切替機構を有し、切替機構は、水平面内で移動自在に押さえ部材を押さえ位置に位置させる一方、押さえ位置から退避位置へ移動する押さえ部材を水平面内における初期位置に戻すことを特徴としている。
このように構成された発明では、切替機構が押さえ部材を押さえ位置に移動させ、これによって水平面内で移動自在な押さえ部材が担持体の周縁部を担持体保持手段に押さえ付ける。そして、押さえ部材により担持体の移動を防止しながらアライメント手段による位置合わせが行われる。したがって、位置合せ時に担持体保持手段が水平面内で移動したとしても、担持体の周縁部を押さえ付けたまま押さえ部材も担持体保持手段とともに一体的に移動し、その結果、担持体保持手段上で担持体が移動するのが防止される。また、こうして位置合せが完了した後で担持体の中央部が浮上させられてパターンの転写が実行されるが、その際にも押さえ部材は、位置合せが完了した状態のまま担持体の周縁部を押さえ付けており、担持体の周縁部が持ち上がるのを防ぐ。
また、切替機構は押さえ部材を押さえ位置から退避位置に移動させ、これによって押さえ部材による押さえ付けが解除されるが、この押さえ部材は水平面内における初期位置に戻される。したがって、アライメント手段による位置合わせにより押さえ部材が水平面内で移動したとしても、水平面内における押さえ部材の位置は次のパターン転写までに初期位置に戻される。このように退避位置への押さえ部材の移動に応じて押さえ部材が初期位置に調芯される。
ここで、切替機構としては、例えば担持体保持手段の上方で可動部材を鉛直方向に昇降させる昇降部を3個以上有するものを採用してもよい。より具体的には、各可動部材の下方端部に設けられる突起部が当該可動部材に対応して押さえ部材に形成される穴部に遊嵌された状態で3個以上の可動部材により押さえ部材を吊り下げながら3個以上の昇降部により押さえ部材を昇降させるように構成してもよい。この場合、切替機構が押さえ部材を押さえ位置に移動させて担持体の周縁部上に載置させると、押さえ部材の吊り下げ状態が解消される。その結果、押さえ部材は水平面内を移動自在となる。一方、切替機構が押さえ部材を退避位置に上昇移動させると、その移動中に押さえ部材が吊り下げられ、押さえ部材の自重により各突起部が穴部の内壁面に摺接し、これによって押さえ部材を水平面内で一定位置、つまり初期位置に戻して調芯する。
また、突起部については、可動部材の下方端部に直接取り付けてもよいし、バネやゴムなどの弾性体やフローティングジョイントを介して可動部材の下方端部に取り付けてもよい。特に、弾性体を介在させる場合、後述するようにアライメント時での押さえ部材の移動許容範囲を広げることができ、また上記した自重に加えて弾性体の復元力により押さえ部材が初期位置に戻されて調芯される。
また、突起部および穴部の形状について任意であるが、例えば穴部が円錐台形状の空間を有し、突起部が円錐台形状、球形状または半球形状を有するように構成してもよい。
さらに、切替機構としては、上記したものに限定されるものではなく、例えば担持体保持手段の上方で可動部材を鉛直方向に昇降させる3個以上の昇降部と、各可動部材の下方端部を押さえ部材に連結する3個以上の連結部とを有し、連結部により押さえ部材と連結した状態で3個以上の可動部材により押さえ部材を吊り下げながら3個以上の昇降部により押さえ部材を昇降させるものと用いてもよい。なお、各連結部として、ピストンロッドと、ピストンロッドの後端部がピストンロッドの軸方向に移動可能に挿入されるシリンダと、ピストンロッドの先端部およびシリンダの後端部のうちの一方を可動部材の下方端部に対して連結する第1ボールジョイントと、ピストンロッドの先端部およびシリンダの後端部のうちの他方を押さえ部材に連結する第2ボールジョイントとを有するものを用いることができる。
以上のように、本発明によれば、水平面内で移動自在に支持される押さえ部材を担持体の周縁部上に載置して担持体保持手段に押さえ付けている。このため、アライメント手段により水平面内で担持体を移動させたとしても、押さえ部材は担持体の押さえ付け状態を変更させることなく担持体をしっかりと担持体保持手段に押さえ付けたまま移動し、担持体が担持体保持手段に対して位置ズレを起こすのを確実に防止する。また、パターンの転写が実行される際には、押さえ部材はアライメントにより移動した位置で担持体の周縁部を担持体保持手段に押さえ付け、周縁部が持ち上がるのを防止する。これらの結果、優れた精度でパターンを基板に転写することができる。しかも、押さえ位置から退避位置へ移動する押さえ部材を水平面内における初期位置に戻しているので、上記した良好なパターン転写を繰り返して行うことができる。
本発明にかかるパターン転写装置を装備する印刷装置を示す斜視図である。 図1に示す印刷装置の断面を模式的に示す図である。 図1の装置の電気的構成を示すブロック図である。 図1の印刷装置の全体動作を示すフローチャートである。 本発明にかかるパターン転写装置の第1実施形態を示す図である。 本発明にかかるパターン転写装置の第2実施形態を示す図である。 本発明にかかるパターン転写装置の第3実施形態を示す図である。 本発明にかかるパターン転写装置の第4実施形態を示す図である。 本発明にかかるパターン転写装置の第5実施形態を示す図である。
ここでは、まず本発明にかかるパターン転写装置を装備する印刷装置の全体構成および全体動作を説明した後、本発明にかかるパターン転写装置および方法について詳述する。
図1は、本発明にかかるパターン転写装置を装備する印刷装置を示す概略斜視図であり、装置内部の構成を明示するために、装置カバーを外した状態で図示している。また、図2は図1に示す印刷装置の断面を模式的に示す図である。さらに、図3は図1の装置の電気的構成を示すブロック図である。この印刷装置100は、装置の左側面側より装置内部に搬入される版PPの下面に対して、装置の正面側より装置内部に搬入されるブランケットの上面を密着させた後で剥離することで、版PPの下面に形成されたパターンによりブランケット上の塗布層をパターニングしてパターン層を形成する(パターニング処理)。また、印刷装置100は、装置の右側面側より装置内部に搬入される基板SBの下面に対して、パターニング処理されたブランケットの上面を密着させた後で剥離することで、そのブランケットに形成されたパターン層を基板SBの下面に転写する(転写処理)。なお、図1および後で説明する各図では、装置各部の配置関係を明確にするために、版PPおよび基板SBの搬送方向を「X方向」とし、図1の右手側から左手側に向かう水平方向を「+X方向」と称し、逆方向を「−X方向」と称する。また、X方向と直交する水平方向のうち、装置の正面側を「+Y方向」と称するとともに、装置の背面側を「−Y方向」と称する。さらに、鉛直方向における上方向および下方向をそれぞれ「+Z方向」および「−Z方向」と称する。
この印刷装置100では、石定盤1上に装置各部(搬送部2、上ステージ部3、アライメント部4、下ステージ部5、押さえ部7、プリアライメント部8、除電部9)が設けられており、制御部6が装置各部を制御する。
搬送部2は版PPおよび基板SBをX方向に搬送する装置であり、次のように構成されている。この搬送部2では、石定盤1の上面の右後隅部および左隅部より2本のブラケット(図示省略)が立設されるとともに、両ブラケットの上端部を互いに連結するようにボールねじ機構21が左右方向、つまりX方向に延設されている。このボールねじ機構21においては、ボールねじ(図示省略)がX方向に延びており、その一方端には、シャトル水平駆動用のモータM21の回転軸(図示省略)が連結されている。また、ボールねじの中央部に対してボールねじブラケット(図示省略)が螺合されるとともに、それらのボールねじブラケットの(+Y)側面に対してX方向に延設されたシャトル保持プレート22が取り付けられている。
このシャトル保持プレート22の(+X)側端部に版用シャトル23Lが鉛直方向Zに昇降可能に設けられる一方、(−X)側端部に基板用シャトル23Rが鉛直方向Zに昇降可能に設けられている。これらのシャトル23L、23Rは、ハンドの回転機構を除き、同一構成を有しているため、ここでは、版用シャトル23Lの構成を説明し、基板用シャトル23Rについては同一符号または相当符号を付して構成説明を省略する。
シャトル23Lは、X方向に版PPの幅サイズ(X方向サイズ)と同程度、あるいは若干長く延びる昇降プレート231と、昇降プレート231の(+X)側端部および(−X)側端部からそれぞれ前側、つまり(+Y)側に延設された2つの版用ハンド232、232とを有している。昇降プレート231はボールねじ機構(図示省略)を介してシャトル保持プレート22の(+X)側端部に昇降可能に取り付けられている。すなわち、シャトル保持プレート22の(+X)側端部に対し、ボールねじ機構が鉛直方向Zに延設されている。このボールねじ機構の下端には、版用シャトル昇降モータM22L(図3)に回転軸(図示省略)が連結されている。また、ボールねじ機構に対してボールねじブラケット(図示省略)が螺合されるとともに、そのボールねじブラケットの(+Y)側面に対して昇降プレート231が取り付けられている。このため、制御部6のモータ制御部63からの動作指令に応じて版用シャトル昇降モータM22Lが作動することで、昇降プレート231が鉛直方向Zに昇降駆動される。
各ハンド232、232の前後サイズ(Y方向サイズ)は版PPの長さサイズ(Y方向サイズ)よりも長く、各ハンド232、232の先端側(+Y側)で版PPを保持可能となっている。
また、こうして版用ハンド232、232で版PPが保持されたことを検知するために、昇降プレート231の中央部から(+Y)側にセンサブラケットを介して版検知用のセンサ(図示省略)が取り付けられている。このため、両ハンド232上に版PPが載置されると、センサが版PPの後端部、つまり(−Y)側端部を検知し、検知信号を制御部6に出力する。
さらに、各版用ハンド232、232はベアリングを介して昇降プレート231に取り付けられ、前後方向(Y方向)に延びる回転軸を回転中心として回転自在となっている。また、昇降プレート231のX方向両端には、回転アクチュエータRA2、RA2(図3)が取り付けられている。これらの回転アクチュエータRA2、RA2は加圧エアーを駆動源として動作するものであり、加圧エアーの供給経路に介挿されたバルブの開閉により180゜単位で回転可能となっている。このため、制御部6のバルブ制御部64による上記バルブの開閉を制御することで、版用ハンド232、232の一方主面が上方に向いてパターニング前の版PPを扱うのに適したハンド姿勢(以下「未使用姿勢」という)と、他方主面が上方を向いてパターニング後の版PPを扱うのに適したハンド姿勢(以下「使用済姿勢」という)との間で、ハンド姿勢を切替え可能となっている。このようにハンド姿勢の切替え機構を有している点が、版用シャトル23Lが基板用シャトル23Rと唯一相違する点である。
次に、シャトル保持プレート22に対する版用シャトル23Lおよび基板用シャトル23Rの取り付け位置について説明する。この実施形態では、図2に示すように、版用シャトル23Lおよび基板用シャトル23Rは、版PPや基板SBの幅サイズ(なお実施形態では、版PPと基板SBの幅サイズは同一である)よりも長い間隔だけX方向に離間してシャトル保持プレート22に取り付けられている。そして、シャトル水平駆動モータM21の回転軸を所定方向に回転させると、両シャトル23L、23Rは上記離間距離を保ったままX方向に移動する。例えば図2では、符号XP23が上ステージ部3の直下位置を示しており、シャトル23L、23Rは、位置XP23からそれぞれ(+X)方向および(−X)方向に等距離(この距離を「ステップ移動単位」という)だけ離れた位置XP22、XP24に位置している。なお、本実施形態では、図2に示す状態を「中間位置状態」と称する。
また、この中間位置状態からシャトル水平駆動モータM21の回転軸を所定方向に回転させてシャトル保持プレート22をステップ移動単位だけ(+X)方向に移動させると、基板用シャトル23Rが(+X)方向に移動して上ステージ部3の直下位置XP23まで移動して位置決めされる。このとき、版用シャトル23Lも一体的に(+X)方向に移動し、印刷装置100の(+X)方向側に配置される版洗浄装置(図示省略)に近接した位置XP21に位置決めされる。
逆に、シャトル水平駆動モータM21の回転軸を所定方向と逆の方向に回転させてシャトル保持プレート22をステップ移動単位だけ(−X)方向に移動させると、版用シャトル23Lが中間位置状態から(−X)方向に移動して上ステージ部3の直下位置XP23まで移動して位置決めされる。このとき、基板用シャトル23Rも一体的に(−X)方向に移動し、印刷装置100の(−X)方向側に配置される基板洗浄装置(図示省略)に近接した位置XP25に位置決めされる。このように、本明細書では、X方向におけるシャトル位置として5つの位置XP21〜XP25が規定されている。つまり、版受渡し位置XP21は、版用シャトル23Lが位置決めされる3つの位置XP21〜XP23のうち最も版洗浄装置に近接位置であり、版洗浄装置との間で版PPの搬入出が行われるX方向位置を意味している。この基板受渡し位置XP25は、基板用シャトル23Rが位置決めされる3つの位置XP23〜XP25のうち最も基板洗浄装置に近接位置であり、基板洗浄装置との間で基板SBの搬入出が行われるX方向位置を意味している。また、位置XP23は上ステージ部3の吸着プレート34が鉛直方向Zに移動して版PPや基板SBを吸着保持するX方向位置を意味しており、版用シャトル23LがX方向位置XP23に位置している際には、当該位置XP23を「版吸着位置XP23」と称する一方、基板用シャトル23RがX方向位置XP23に位置している際には、当該位置XP23を「基板吸着位置XP23」と称する。また、このようにシャトル23L、23Rにより版PPや基板SBを搬送する鉛直方向Zでの位置、つまり高さ位置を「搬送位置」と称する。
また、本実施形態では、パターニング時での版PPとブランケットとのギャップ量、ならびに転写時での基板SBとブランケットとのギャップ量を正確に制御するため、版PPおよび基板SBの厚みを計測する必要がある。そこで、版厚み計測センサSN22および基板厚み計測センサSN23が設けられている。なお、本実施形態では、両センサSN22、23として、投光部と受光部とを有する反射タイプの光学センサを用いているが、これ以外のセンサを用いてもよい。
位置XP23では、上ステージ部3が配置されている。この上ステージ部3では、鉛直方向Zに延設されたボールねじ機構31が固定されており、そのボールねじ機構31の上端部には、第1ステージ昇降モータM31の回転軸(図示省略)が連結されるとともに、ボールねじ機構31に対してボールねじブラケット(図示省略)が螺合している。このボールねじブラケットには、支持フレーム32が固定されており、ボールねじブラケットと一体的に鉛直方向Zに昇降可能となっている。さらに、当該支持フレーム32のフレーム面で、別のボールねじ機構(図示省略)が支持されている。このボールねじ機構には、上記ボールねじ機構31のボールねじよりも狭ピッチのボールねじが設けられ、その上端部には、第2ステージ昇降モータM32(図3)の回転軸(図示省略)が連結されるとともに、中央部にはボールねじブラケットが螺合している。
このボールねじブラケットには、ステージホルダ33が取り付けられている。また、ステージホルダ33の下面には、例えばアルミニウム合金などの金属製の吸着プレート34が取り付けられている。したがって、制御部6のモータ制御部63からの動作指令に応じてステージ昇降モータM31、M32が作動することで、吸着プレート34が鉛直方向Zに昇降移動させられる。また、本実施形態では、異なるピッチを有するボールねじ機構を組み合わせ、第1ステージ昇降モータM31を作動させることで比較的広いピッチで吸着プレート34を昇降させる、つまり吸着プレート34を高速移動させることができるとともに、第2ステージ昇降モータM32を作動させることで比較的狭いピッチで吸着プレート34を昇降させる、つまり吸着プレート34を精密に位置決めすることができる。
この吸着プレート34の下面、つまり版PPや基板SBを吸着保持する吸着面に吸着機構が設けられ、負圧を独立して供給するための負圧供給経路を介して負圧供給源に接続されている。そして、制御部6のバルブ制御部64からの開閉指令に応じて吸着機構と繋がる吸着バルブV31(図3)を開閉制御することで吸着機構による版PPや基板SBの吸着が可能となる。なお、本実施形態では、上記した吸着機構および後述するようにブランケットを吸着保持する吸着機構は、負圧供給源として工場の用力を用いているが、装置100が真空ポンプなどの負圧供給部を装備し、当該負圧供給部から吸着機構に負圧を供給するように構成してもよい。
このように構成された上ステージ部3では、搬送部2の版用シャトル23Lによって版が図1の左手側から搬送空間を介して上ステージ部3の直下の版吸着位置XP23に搬送された後、上ステージ部3の吸着プレート34が下降して版PPを吸着保持する。逆に、版用シャトル23Lが上ステージ部3の直下位置に位置した状態で版PPを吸着した吸着プレート34が吸着を解除すると、版PPが搬送部2に移載される。こうして、搬送部2と上ステージ部3との間で、版の受渡しが行われる。
また、基板SBについても版PPと同様にして上ステージ部3に保持される。すなわち、搬送部2の基板用シャトル23Rによって基板SBが図1の右手側から搬送空間を介して上ステージ部3の直下位置に搬送された後、上ステージ部3の吸着プレート34が下降して基板SBを吸着保持する。逆に、基板用シャトル23Rが上ステージ部3の直下位置に位置した状態で基板SBを吸着した上ステージ部3の吸着プレート34が吸着を解除すると、基板SBが搬送部2に移載される。こうして、搬送部2と上ステージ部3との間で、基板SBの受渡しが行われる。
上ステージ部3の鉛直方向の下方(以下「鉛直下方」あるいは「(−Z)方向」という)では、石定盤1の上面にアライメント部4が配置されている。このアライメント部4では、支持プレート41が、図1に示すように、石定盤1の凹部を跨ぐように水平姿勢で配置され、石定盤1の上面に固定されている。また、この支持プレート41の上面にアライメントステージ42が固定されている。そして、アライメント部4のアライメントステージ42上に下ステージ部5が載置されて下ステージ部5の上面が上ステージ部3の吸着プレート34と対向している。この下ステージ部5の上面はブランケットBLを吸着保持可能となっており、制御部6がアライメントステージ42を制御することで下ステージ部5上のブランケットBLを高精度に位置決め可能となっている。
アライメントステージ42は、支持プレート41上に固定されるステージベース421と、ステージベース421の鉛直上方に配置されて下ステージ部5を支持するステージトップ422とを有している。これらステージベース421およびステージトップ422はいずれも中央部に開口を有する額縁形状を有している。また、これらステージベース421およびステージトップ422の間には、鉛直方向Zに延びる回転軸を回転中心とする回転方向、X方向およびY方向の3自由度を有する、例えばクロスローラベアリング等の支持機構423がステージトップ422の各角部近傍に配置されている。また、各支持機構423に対してボールねじ機構(図示省略)が設けられるとともに、各ボールねじ機構にステージ駆動モータM41(図3)が取り付けられている。そして、制御部6のモータ制御部63からの動作指令に応じて各ステージ駆動モータM41を作動させることで、アライメントステージ42の中央部に比較的大きな空間を設けながら、ステージトップ422を水平面内で移動させるとともに、鉛直軸を回転中心として回転させて下ステージ部5の吸着プレート51を位置決め可能となっている。なお、本実施形態において中空空間を有するアライメントステージ42を用いた理由のひとつは、下ステージ部5の上面に保持されるブランケットBLおよび上ステージ部3の下面に保持される基板SBに形成されるアライメントマークを撮像部43により撮像するためである。
下ステージ部5は、吸着プレート51と、柱部材52と、ステージベース53と、リフトピン部54とを有している。ステージベース53には、左右方向Xに延びる長孔形状の開口が前後方向Yに3つ並んで設けられている。そして、これらの長孔開口と、アライメントステージ42の中央開口とが上方からの平面視でオーバーラップするように、ステージベース53がアライメントステージ42上に固定されている。また、上記長孔開口には、撮像部43の一部が遊挿されている。また、ステージベース53の上面角部から柱部材52が(+Z)に立設され、各頂部が吸着プレート51を支持している。
この吸着プレート51は例えばアルミニウム合金などの金属プレートで構成されている。この吸着プレート51の上面には吸着機構(図示省略)が設けられるとともに、吸着機構に対して正圧供給配管(図示省略)の一方端が接続されるとともに、他方端が加圧用マニホールドに接続されている。さらに、各正圧供給配管の中間部に加圧バルブV51(図3)が介挿されている。この加圧用マニホールドに対しては、工場の用力から供給される加圧エアーをレギュレータで調圧することで得られる一定圧力のエアーが常時供給されている。このため、制御部6のバルブ制御部64からの動作指令に応じて所望の加圧バルブV51が選択的に開くと、その選択された加圧バルブV51に繋がる吸着機構に対して調圧された加圧エアーが供給される。
また、吸着機構の一部に対しては、加圧エアーの選択供給のみならず、選択的な負圧供給も可能となっている。すなわち、特定の吸着機構の各々に対して負圧供給配管(図示省略)の一方端が接続されるとともに、他方端が負圧用マニホールドに接続されている。さらに、各負圧供給配管の中間部に吸着バルブV52(図3)が介挿されている。この負圧用マニホールドには、負圧供給源がレギュレータを介して接続されており、所定値の負圧が常時供給されている。このため、制御部6のバルブ制御部64からの動作指令に応じて所望の吸着バルブV52が選択的に開くと、その選択された吸着バルブV52に繋がる吸着機構に対して調圧された負圧が供給される。
このように本実施形態では、バルブV51、V52の開閉制御によって吸着プレート51上にブランケットBLを部分的あるいは全面的に吸着させたり、吸着プレート51とブランケットBLとの間にエアーを部分的に供給してブランケットBLを部分的に膨らませて上ステージ部3に保持された版PPや基板SBに押し付けることが可能となっている。
リフトピン部54では、リフトプレート541が吸着プレート51とステージベース53との間で昇降自在に設けられている。このリフトプレート541には、複数箇所に切欠部が形成されて撮像部43との干渉が防止されている。また、リフトプレート541の上面から鉛直上方に複数のリフトピン542が立設されている。一方、リフトプレート541の下面には、ピン昇降シリンダCL51(図3)が接続されている。そして、制御部6のバルブ制御部64がピン昇降シリンダCL51に接続されるバルブの開閉を切り替えることで、ピン昇降シリンダCL51を作動させてリフトプレート541を昇降させる。その結果、吸着プレート51の上面、つまり吸着面に対し、全リフトピン542が進退移動させられる。例えば、リフトピン542が吸着プレート51の上面から(+Z)方向に突出することで、図示しないブランケット搬送ロボットによりブランケットBLがリフトピン542の頂部に載置可能となる。そして、ブランケットBLの載置に続いて、リフトピン542が吸着プレート51の上面よりも(−Z)方向に後退することで、ブランケットBLが吸着プレート51の上面に移載される。その後、後述するように適当なタイミングで、吸着プレート51の近傍に配置されたブランケット厚み計測センサSN51(図3)によって当該ブランケットBLの厚みが計測される。
上記したように、本実施形態では、上ステージ部3と下ステージ部5とが鉛直方向Zにおいて互いに対向配置されている。そして、それらの間に、下ステージ部5上に載置されるブランケットBLを上方より押さえる押さえ部7と、版PP、基板SBおよびブランケットBLのプリアライメントを行うプリアライメント部8とがそれぞれ配置されている。これらのうち押さえ部7は本発明にかかるパターン転写装置の特徴的な構成であるため、押さえ部7の構成および動作については後で詳述する。
プリアライメント部8では、プリアライメント上部81およびプリアライメント下部82が鉛直方向Zに2段で積層配置されている。これらのうちプリアライメント上部81は、プリアライメント下部82よりも鉛直上方側に配置され、ブランケットBLとの密着に先立って、位置XP23で版用シャトル23Lにより保持される版PPおよび基板用シャトル23Rにより保持される基板SBをアライメントする。一方、プリアライメント下部82は、版PPや基板SBとの密着に先立って、下ステージ部5の吸着プレート51に載置されるブランケットBLをアライメントする。なお、プリアライメント上部81と、プリアライメント下部82とは基本的に同一構成を有している。そこで、以下においては、プリアライメント上部81の構成について説明し、プリアライメント下部82については同一または相当符号を付して構成説明を省略する。
プリアライメント上部81では、額縁状のフレーム構造体811に対して4つの上ガイド812が移動自在に設けられている。すなわち、フレーム構造体811は、互いに左右方向Xに離間し前後方向Yに延設される2本の水平フレームと、互いに前後方向Yに離間し左右方向Xに延設される2本の水平フレームとを組み合わせたものである。そして、図2に示すように、前後方向Yに延設された2本の水平プレートのうちの左側水平プレートに対し、その中央部で上ガイド812が図示を省略するボールねじ機構により左右方向Xに移動自在に設けられている。そして、このボールねじ機構に連結される駆動モータM81(図3)が制御部6のモータ制御部63からの動作指令に応じて作動することで上ガイド812が左右方向Xに移動する。また、右側水平プレートに対しても、上記と同様に、上ガイド812が駆動モータM81により左右方向Xに移動するように構成されている。さらに、前後方向Yに延設された2本の水平プレートの各々に対しても、上記と同様に、上ガイド812が駆動モータM81により左右方向Xに移動するように構成されている。このように、4つの上ガイド812が位置XP23の鉛直下方位置で版PPや基板SBを取り囲んでおり、各上ガイド812が独立して版PPなどに対して近接および離間可能となっている。したがって、各上ガイド812の移動量を制御することによって版PPおよび基板SBをシャトルのハンド上で水平移動あるいは回転させてアライメントすることが可能となっている。
また、本実施形態では、後で説明するように、ブランケットBL上のパターン層を基板SBに転写した後、ブランケットBLを基板SBから剥離するが、その剥離段階で静電気が発生する。また、版PPによりブランケットBL上の塗布層をパターニングした後、ブランケットBLを版PPから剥離した際にも、静電気が発生する。そこで、本実施形態では、静電気を除電するために、除電部9が設けられている。この除電部9は、(+X)側より上ステージ部3と下ステージ部5で挟まれた空間に向けてイオンを照射するイオナイザ91を有している。
制御部6は、CPU(Central Processing Unit)61、メモリ62、モータ制御部63、バルブ制御部64、画像処理部65および表示/操作部66を有しており、CPU61はメモリ62に予め記憶されたプログラムにしたがって装置各部を制御して、図4に示すように、パターニング処理および転写処理を実行する。
図4は、図1の印刷装置の全体動作を示すフローチャートである。この印刷装置100の初期状態では、版用シャトル23Lおよび基板用シャトル23Rはそれぞれ中間位置XP22、XP24に位置決めされている。そして、版洗浄装置の版搬送ロボット(図示省略)による版PPの搬送動作と同期して版PPの投入工程(ステップS1)、ならびに基板洗浄装置の基板搬送ロボット(図示省略)の基板SBの搬送動作と同期して基板SBの投入工程(ステップS2)を実行する。なお、版用シャトル23Lおよび基板用シャトル23Rが一体的に左右方向Xに移動するという搬送構造を採用しているため、版PPの搬入を行った(ステップS1)後、基板SBの搬入を行う(ステップS2)が、両者の順序を入れ替えてもよい。
このように、本実施形態では、パターニング処理を実行する前に、版PPのみならず、基板SBをも準備しておき、後で詳述するように、パターニング処理および転写処理を連続して実行する。これによって、ブランケットBL上でパターニングされた塗布層が基板SBに転写されるまでの時間間隔を短縮することができ、安定した処理が実行される。
次のステップS3では、シャトル水平駆動モータM21が回転軸を回転させ、シャトル保持プレート22を(−X)方向に移動させる。これによって、版用シャトル23Lが版吸着位置XP23に移動して位置決めされる。そして、版用シャトル昇降モータM22Lが回転軸を回転させ、昇降プレート231を下方向(−Z)に移動させる。これによって、版用シャトル23Lに支持されたまま版PPが搬送位置よりも低いプリアライメント位置に移動して位置決めされる。
次に、上ガイド駆動モータM81が作動して上ガイド812が移動し、各上ガイド812が版用シャトル23Lに支持される版PPの端面と当接して版PPを予め設定した水平位置に位置決めする。その後、各上ガイド駆動モータM81が逆方向に作動し、各上ガイド812が版PPから離間する。こうして、版PPのプリアライメント処理が完了すると、ステージ昇降モータM31が回転軸を所定方向に回転させ、吸着プレート34を下方向(−Z)に下降させて版PPの上面と当接させる。それに続いて、バルブV31が開き、これによって上ステージ用の吸着機構により版PPが吸着プレート34に吸着される。
こうして版PPの吸着が完了すると、ステージ昇降モータM31が逆方向に回転して、吸着プレート34が版PPを吸着保持したまま鉛直上方に上昇して版吸着位置XP23の鉛直上方位置に版PPを移動させる。そして、版用シャトル昇降モータM22Lが回転軸を回転させ、昇降プレート231を鉛直上方に移動させ、版用シャトル23Lをプリアライメント位置から搬送位置、つまり版吸着位置XP23に移動して位置決めする。その後、シャトル水平駆動モータM21が回転軸を回転させてシャトル保持プレート22を(+X)方向に移動させ、空になった版用シャトル23Lを中間位置XP22に位置決めする。
次のステップS4では、ステージ駆動モータM41が作動してアライメントステージ42を初期位置に移動させる。これによって、毎回スタートが同じ位置となる。それに続いて、ピン昇降シリンダCL51が動作してリフトプレート541を上昇させ、リフトピン542を吸着プレート51の上面から鉛直上方に突出させる。こうして、ブランケットBLの投入準備が完了すると、図示を省略するブランケット搬送ロボットがブランケットBLをリフトピン542の頂部に載置した後、装置100から退避する。次に、ピン昇降シリンダCL51が動作してリフトプレート541を下降させる。これによって、リフトピン542がブランケットBLを支持したまま下降してブランケットBLを吸着プレート51に載置する。すると、下ガイド駆動モータM82が作動し、下ガイド822が移動し、各下ガイド822が吸着プレート51に支持されるブランケットBLの端面と当接してブランケットBLを予め設定した水平位置に位置決めする。
こうしてブランケットBLのプリアライメント処理が完了すると、吸着バルブV52が開き、これによって下ステージ用の吸着機構に対して調圧された負圧が供給されてブランケットBLが吸着プレート51に吸着される。さらに、各下ガイド駆動モータM82が回転軸を逆方向に回転させ、各下ガイド822をブランケットBLから離間させる。これによって、パターニング処理の準備が完了する。
次のステップS5では、センサ水平駆動シリンダCL52(図3)が動作してブランケット厚み計測センサSN51をブランケットBLの右端部の直上位置に位置決めする。そして、ブランケット厚み計測センサSN51がブランケットBLの厚みに関連する情報を制御部6に出力し、これによってブランケットBLの厚みが計測される。その後で、上記センサ水平駆動シリンダCL52が逆方向に動作してブランケット厚み計測センサSN51を吸着プレート51から退避させる。
次に、第1ステージ昇降モータM31が回転軸を所定方向に回転させ、吸着プレート34を下方向(−Z)に下降させて版PPをブランケットBLの近傍に移動させる。さらに、第2ステージ昇降モータM32が回転軸を回転させ、狭いピッチで吸着プレート34を昇降させて鉛直方向Zにおける版PPとブランケットBLの間隔、つまりギャップ量を正確に調整する。なお、このギャップ量は版PPおよびブランケットBLの厚み計測結果に基づいて制御部6により決定される。
そして、押さえ部7の押さえ部材71を下降させてブランケットBLの周縁部を全周にわたって押さえ部材71で押さえ付ける。それに続いて、バルブV51、V52が動作して吸着プレート51とブランケットBLとの間にエアーを部分的に供給してブランケットBLを部分的に膨らませる。この浮上部分が上ステージ部3に保持された版PPに押し遣られる。その結果、ブランケットBLの中央部が版PPに密着して版PPの下面に予め形成されたパターンがブランケットBLの上面に予め塗布された塗布層と当接して当該塗布層をパターニングしてパターン層を形成する。
次のステップS6では、第2ステージ昇降モータM32が回転軸を回転させて吸着プレート34が上昇して版PPをブランケットBLから剥離させる。また、剥離処理を行うために版PPを上昇させるのと並行して適時、バルブV51、V52の開閉状態を切替え、ブランケットBLに負圧を与えて吸着プレート34側に引き寄せる。その後、第1ステージ昇降モータM31が回転軸を回転させ、吸着プレート34を上昇させて版PPをイオナイザ91とほぼ同一高さの除電位置に位置決めする。また、押さえ部7の押さえ部材71を上昇させてブランケットBLの押さえ付けを解除する。それに続いて、イオナイザ91が作動して上記版剥離処理時に発生する静電気を除電する。この除去処理が完了すると、第1ステージ昇降モータM31が回転軸を回転させ、版PPを吸着保持したまま吸着プレート34が初期位置(版吸着位置XP23よりも高い位置)まで上昇する。
次のステップS7では、回転アクチュエータRA2、RA2が動作し、版用ハンド232、232を180゜回転させて原点位置から反転位置に位置決めする。これによって、ハンド姿勢が未使用姿勢から使用済姿勢に切り替わり、使用済みの版PPの受取準備が完了する。そして、シャトル水平駆動モータM21が回転軸を回転させ、シャトル保持プレート22を(−X)方向に移動させる。これによって、版用シャトル23Lが版吸着位置XP23に移動して位置決めされる。
一方、第1ステージ昇降モータM31が回転軸を回転させ、版PPを吸着保持したまま吸着プレート34が版用シャトル23Lのハンド232、232に向けて下降してハンド232、232上に版PPを位置させた後、バルブV31,V32が閉じ、これによって吸着プレート34の吸着機構による版PPの吸着が解除されて搬送位置での版PPの受け渡しが完了する。そして、第1ステージ昇降モータM31が回転軸を逆回転させ、吸着プレート34を初期位置まで上昇させる。その後、シャトル水平駆動モータM21が回転軸を回転させ、シャトル保持プレート22を(+X)方向に移動させる。これによって、版用シャトル23Lが使用済み版PPを保持したまま中間位置XP22に移動して位置決めされる。
次のステップS8では、シャトル水平駆動モータM21が回転軸を回転させ、シャトル保持プレート22を(+X)方向に移動させる。これによって、処理前の基板SBを保持する基板用シャトル23Rが基板吸着位置XP23に移動して位置決めされる。そして、版PPのプリアライメント処理および吸着プレート34による版PPの吸着処理と同様にして、基板SBのプリアライメント処理および基板SBの吸着処理が実行される。その後、基板SBの吸着が検出されると、ステージ昇降モータM31が回転軸を回転させ、基板SBを吸着保持したまま吸着プレート34を鉛直上方に上昇させて基板吸着位置XP23より高い位置に基板SBを移動させる。そして、基板用シャトル昇降モータM22Rが回転軸を回転させ、基板用シャトル23Rをプリアライメント位置から搬送位置に移動させて位置決めする。その後、シャトル水平駆動モータM21が回転軸を回転させてシャトル保持プレート22を(−X)方向に移動させ、空になった基板用シャトル23Rを中間位置XP24に位置決めする。
次のステップS9では、ブランケット厚みが計測され、さらに精密アライメントが実行された後で、転写処理が実行される。すなわち、パターニング処理での厚み計測と同様にして、ブランケットBLの厚みが計測される。なお、このようにパターニング直前のみならず、転写直前においてもブランケットBLの厚みを計測する主たる理由は、ブランケットBLの一部が膨潤することでブランケットBLの厚みが経時変化するためであり、転写直前でのブランケット厚みを計測することで高精度な転写処理を行うことが可能となる。
次に、第1ステージ昇降モータM31が回転軸を所定方向に回転させ、吸着プレート34を下方向(−Z)に下降させて基板SBをブランケットBLの近傍に移動させる。さらに、第2ステージ昇降モータM32が回転軸を回転させ、狭いピッチで吸着プレート34を昇降させて鉛直方向Zにおける基板SBとブランケットBLの間隔、つまりギャップ量を正確に調整する。このギャップ量については、基板SBおよびブランケットBLの厚み計測結果に基づいて制御部6により決定される。そして、パターニング(ステップS5)と同様に、押さえ部材71によるブランケットBLの周縁部の押さえ付けを行う。
こうして、基板SBとブランケットBLとはいずれもプリアライメントされ、しかも転写処理に適した間隔だけ離間して位置決めされるが、ブランケットBLに形成されたパターン層を基板SBに正確に転写するためには、両者を精密に位置合せする必要がある。そこで、本実施形態では、撮像部43が、ブランケットBLにパターニングされたアライメントマークならびに基板SBに形成されるアライメントマークを撮像し、それらの画像を制御部6の画像処理部65に出力する。そして、それらの画像に基づいて制御部6は基板SBに対してブランケットBLを位置合せするための制御量を求め、さらにアライメント部4のステージ駆動モータM41の動作指令を作成する。そして、ステージ駆動モータM41が上記制御指令に応じて作動して吸着プレート51を水平方向に移動させるとともに鉛直方向Zに延びる仮想回転軸回りに回転させてブランケットBLを基板SBに精密に位置合せする(アライメント処理)。
そして、バルブV51、V52が動作して吸着プレート51とブランケットBLとの間にエアーを部分的に供給してブランケットBLを部分的に膨らませる。この浮上部分が上ステージ部3に保持された基板SBに押し付けられる。その結果、ブランケットBLが基板SBに密着する。これによって、ブランケットBL側のパターン層が基板SBの下面のパターンと精密に位置合せされながら、基板SBに転写される。
次のステップS10では、版剥離(ステップS6)と同様に、ブランケットBLからの基板SBの剥離、除電位置への基板SBの位置決め、押さえ部材71によるブランケットBLの押付解除、除電を実行する。その後、第1ステージ昇降モータM31が回転軸を回転させ、基板SBを吸着保持したまま吸着プレート34が初期位置(搬送位置よりも高い位置)まで上昇する。
次のステップS11では、シャトル水平駆動モータM21が回転軸を回転させ、シャトル保持プレート22を(+X)方向に移動させる。これによって、基板用シャトル23Rが基板吸着位置XP23に移動して位置決めされる。また、第1ステージ昇降モータM31が回転軸を回転させ、基板SBを吸着保持したまま吸着プレート34を基板用シャトル23Rのハンド232、232に向けて下降させる。その後、バルブV31が閉じ、これによって吸着機構による基板SBの吸着が解除される。そして、第1ステージ昇降モータM31が回転軸を逆回転させ、吸着プレート34を初期位置まで上昇させる。その後、シャトル水平駆動モータM21が回転軸を回転させ、シャトル保持プレート22を(−X)方向に移動させて当該基板SBを保持したまま基板用シャトル23Rを中間位置XP24に移動させて位置決めする。
次のステップS12では、バルブV51、V52が動作して吸着プレート51によるブランケットBLの吸着を解除する。そして、ピン昇降シリンダCL51が動作してリフトプレート541を上昇させ、使用済みのブランケットBLを吸着プレート51から鉛直上方に持ち上げる。そして、ブランケット搬送ロボットが、装置100にアクセスして使用済みのブランケットBLをリフトピン542の頂部から受け取り、装置100から退避する。これに続いて、ピン昇降シリンダCL51が動作してリフトプレート541を下降させ、リフトピン542を吸着プレート51よりも下方向(−Z)に下降させる。
次のステップS13では、シャトル水平駆動モータM21が回転軸を回転させ、シャトル保持プレート22が(+X)方向に移動する。これによって、版用シャトル23Lが版受渡し位置XP21に移動して位置決めされる。それに続いて、版洗浄装置の版搬送ロボットが使用済みの版PPを印刷装置100から取り出す。こうして版PPの搬出が完了すると、シャトル水平駆動モータM21が回転軸を回転させてシャトル保持プレート22を(−X)方向に移動させ、版用シャトル23Lを中間位置XP22に位置決めする。
次のステップS14では、シャトル水平駆動モータM21が回転軸を回転させ、シャトル保持プレート22を(−X)方向に移動させる。これによって、基板用シャトル23Rが基板受渡し位置XP25に移動して位置決めされる。それに続いて、基板洗浄装置の基板搬送ロボットが転写処理を受けた基板SBを印刷装置100から取り出す。こうして基板SBの搬出が完了すると、シャトル水平駆動モータM21が回転軸を回転させてシャトル保持プレート22を(+X)方向に移動させ、基板用シャトル23Rを中間位置XP23に位置決めする。これにより、印刷装置100は初期状態に戻る。
ところで、上記印刷装置100では、吸着プレート34に保持された基板SBから鉛直下方に離れた位置で基板SBと向かい合わせた状態で、ブランケットBLが吸着プレート51で保持されている。そして、アライメント部4が作動することで吸着プレート51が水平面内、つまりXY平面内でX方向および/またはY方向に移動し、あるいは回転してパターン層に形成されるパターンが基板SBに位置合せされる(精密アライメント)。この精密アライメント後、バルブV51が開いて加圧エアーを吸着プレート51の上面とブランケットBLの下面中央部との間に供給してブランケットBLの中央部を吸着プレート51の上面から浮き上がらせて基板SBに加圧当接させる。これによって、パターン層が基板SBに密着されてパターンが転写される。
このように、吸着プレート34、51がそれぞれ本発明の「基板保持手段」および「担持体保持手段」として機能している。また、アライメント部4が本発明の「アライメント手段」として機能している。また、吸着プレート51とブランケットBLとの間に加圧エアーを供給するために設けられた正圧供給配管および加圧バルブV51が本発明の「転写手段」として機能している。これらによって、ブランケットBLが担持するパターンを基板SBに転写するパターン転写装置が構成されているが、本発明では、さらに押さえ部7が設けられ、パターン転写装置内で次の作用効果を発揮している。
図5は、本発明にかかるパターン転写装置の第1実施形態を示す図であり、同図(a)は押さえ部7の構成を示す斜視図であり、同図(b)は吸着プレート51に吸着保持されるブランケットBLを押さえ部7により押さえた状態(以下「ブランケット押さえ状態」という)を示し、同図(c)はブランケット押さえ状態でアライメント処理(精密アライメント)の実行後の状態を示し、さらに同図(d)は押さえ部7によるブランケットBLを解除した状態(以下「ブランケット押さえ解除状態」という)を示している。この押さえ部7は、吸着プレート51の鉛直上方側に設けられる押さえ部材71を切替機構72によって鉛直方向Zに昇降することでブランケット押さえ状態とブランケット押さえ解除状態とを切り替える。なお、本明細書では、ブランケット押さえ状態での押さえ部材71の高さ位置を「押さえ位置」と称するとともに、押さえ部材71をブランケットBLの周縁部から上方に離れた高さ位置を「退避位置」と称する。
この切替機構72は、押さえ部材71の昇降駆動源として3本の押さえ部材昇降シリンダCL71を有している。より詳しくは、印刷装置100の本体フレームの一部である水平プレート17に対し、それぞれシリンダブラケット721〜723によって押さえ部材昇降シリンダCL71が、ピストン(可動部材)724を鉛直下方側に進退自在に、取り付けられている。これらのピストン724の先端部では、押さえ部材71がぶら下がり状態で遊嵌されている。
押さえ部材71は、支持プレート711と、4つのブランケット押さえプレート712とを有している。支持プレート711は、ブランケットBLと同一の平面サイズを有し、その中央部が開口しており、全体として額縁形状を有している。この支持プレート711の下面に対し、4枚のブランケット押さえプレート712が固定されて支持プレート711の下面全部を覆っている。
また、支持プレート711およびブランケット押さえプレート712には、図5(b)、(c)に示すように、押さえ部材昇降シリンダCL71に対応する位置に貫通孔713が穿設されている。各貫通孔713の内部には円錐台形状の空間が形成されている。そして、下方端部が貫通孔713の内部空間よりも若干小さな容積で相似形状に仕上げられた突起部725が下方側より各貫通孔713の内部空間に挿入されるとともに、突起部725の回転対称軸とピストン724の長手軸とが一致するように突起部725の上方端部がピストン724の下方端部に接続されている。このため、押さえ部材昇降シリンダCL71のピストン724の先端部(突起部725)は支持プレート711に遊嵌された状態で押さえ部材昇降シリンダCL71に連結される。つまり、押さえ部材71は押さえ部材昇降シリンダCL71に対してフローティング状態で支持されている。
さらに詳しく説明すると、本実施形態では、突起部725の下方端部および上方端部の外径Dd、Duと、貫通孔713の下方開口および上方開口の内径Wd、Wuとは、図5(b)に示すように、次の大小関係
Wd>Dd>Wu>Du
を有している。したがって、押さえ部材71を押さえ部材昇降シリンダCL71で支持いている状態では、例えば図5(d)に示すように、各突起部725の回転対称軸がそれに対応する貫通孔713の内部空間の回転対称軸と一致した状態(つまり調芯状態)で、各突起部725の傾斜側面がそれに対応する貫通孔713の傾斜内壁面に係止されて支持される。これにより、押さえ部材71を上昇移動させる間に押さえ部材71は一定位置に戻され、その結果、初期位置に位置決めされる。
そして、制御部6のバルブ制御部64が押さえ部材昇降シリンダCL71に接続されるバルブの開閉を切り替えることで、押さえ部材昇降シリンダCL71を作動させて押さえ部材71を下ステージ部5の吸着プレート51に対して当接または離間させる。例えば、調芯状態が保たれたまま押さえ部材71がブランケットBLを保持している吸着プレート51に下降してブランケット押さえ状態となると、図5(b)に示すように、押さえ部材71がブランケットBLの周縁部を全周にわたって吸着プレート51とで挟み込んでホールドする。しかも、各突起部725の傾斜側面がそれに対応する貫通孔713の傾斜内壁面から離れてクリアランスが形成されるため、押さえ部材71は当該クリアランスの範囲内で水平方向に移動自在となる。したがって、同図(c)に示すように、アライメント処理のために吸着プレート51が移動した際にも、押さえ部材71は吸着プレート51とともに水平方向(X方向、Y方向)に移動し、ブランケットBLを安定して保持する。
アライメント処理により突起部725の回転対称軸がそれに対応する貫通孔713の内部空間の回転対称軸と不一致になることがある。しかしながら、本実施形態では、押さえ部材昇降シリンダCL71を作動させて押さえ部材71を下ステージ部5の吸着プレート51から退避位置まで上昇させると、その移動途中で調芯動作が実行される。すなわち、移動途中で各突起部725の傾斜側面がそれに対応する貫通孔713の傾斜内壁面に摺接し、突起部725の回転対称軸がそれに対応する貫通孔713の内部空間の回転対称軸と一致するまで押さえ部材71を水平方向(X方向、Y方向)に移動させる(図5(d))。その結果、押さえ部材71は初期位置に位置決めされる。
以上のように、本実施形態によれば、押さえ部7はブランケットBLの周縁部上に載置可能な形状(本実施形態では額縁形状)を有する押さえ部材71の自重を利用してアライメント工程および転写工程においてブランケットBLの周縁部を吸着プレート51に押さえ付けている。この押さえ部材71に対して各ピストン724の先端部(突起部725)が遊嵌されており、水平面内で移動自在となっている。このため、アライメントのために下ステージ部5を水平面内で移動させた場合でも、押さえ部材71はブランケットBLの周縁部を押さえ付けたまま、下ステージ部5とともに移動してアライメント工程中にブランケットBLが吸着ステージ51上で移動するのを確実に防止することができる。また、吸着プレート51とブランケットBLとの間に加圧エアーを供給してブランケットBLの中央部を浮上させている最中も、押さえ部材71は、アライメント工程が完了した時点での位置決め状態のままブランケットBLの周縁部を押さえ付けており、ブランケットBLの周縁部が持ち上がるのを防ぐ。このように、アライメント時および転写時のいずれにおいても、吸着プレート51上でのブランケットBLの移動を防止してパターン転写を良好に行うことができる。
また、アライメント処理によって押さえ部材71の位置が変位することがあり、しかも変位量はパターン転写毎に相違するが、押さえ部材71を押さえ位置から退避位置に移動させる間に調芯動作が行われて押さえ部材71を調芯した元の初期位置に戻している。したがって、アライメント部4による位置合わせにより押さえ部材71が水平面内で移動したとしても、水平面内における押さえ部材71の位置は次のパターン転写までに初期位置に戻される。その結果、上記した良好なパターン転写を繰り返して行うことができる。
なお、上記第1実施形態では、突起部725の上方端部をピストン724の下方端部に接続してピストン724の先端部を構成しているが、ピストン724の下方端部を突起部形状に仕上げてもよい。
また、上記第1実施形態では、突起部725、つまりピストン724の先端部を円錐台形状に仕上げているが、その形状はこれに限定されるものではない。例えば半球形状、球形状などに仕上げてもよい。また、貫通孔713が本発明の「穴部」として機能しているが、穴部の形状は貫通形状に限定されるものではなく、上方が開口した溝形状であってもよく、例えば支持プレート711のみに円錐台形状の貫通孔を設けてブランケット押さえプレート712で当該貫通孔を塞ぐように構成してもよい。なお、これらの変形態様の適用については、後で説明する実施形態においても同様である。
図6は、本発明にかかるパターン転写装置の第2実施形態を示す図である。この第2実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、突起部725が略半球体形状に仕上げられており、傾斜側面が湾曲している点であり、その他の構成は第1実施形態と同様である。したがって、第2実施形態は第1実施形態と同様の作用効果を有している。
図7は本発明にかかるパターン転写装置の第3実施形態を示す図である。この第3実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、突起部725がバネやゴムなどの弾性体726を介してピストン724の下方端部に取り付けられている点であり、その他の構成は第1実施形態と同様である。したがって、第3実施形態は、第1実施形態と同様の作用効果を有するのみならず、次の作用効果を有している。すなわち、第1実施形態ではアライメント時に押さえ部材71が移動できる範囲はクリアランス内に限定されるのに対し、第3実施形態ではクリアランスを超えて移動可能となっている。つまり、押さえ部材71がクリアランス範囲を超えて変位しようとすると、それに応じて弾性体726が弾性変形して押さえ部材71の変位が可能となる。また、押さえ部材71を押さえ位置から退避位置に移動させる際には、自重による調芯動作に加え、弾性体726の復元力が加わり、上記調芯動作に寄与する。
図8は本発明にかかるパターン転写装置の第4実施形態を示す図である。この第4実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、突起部725がフローティングジョイント727を介してピストン724の下方端部に取り付けられている点であり、その他の構成は第1実施形態と同様である。したがって、第4実施形態では、アライメント時に発生する押さえ部材71の変位がフローティングジョイント727により吸収され、押さえ部材71を押さえ位置から退避位置に移動させる際には自重によるフローティングジョイント727の動作と第1実施形態と同様の動作により調芯されて初期位置に戻される。
図9は本発明にかかるパターン転写装置の第5実施形態を示す図である。この第5実施形態では、支持プレート711に対して3つの固定金具714が押さえ部材昇降シリンダCL71に対応して取り付けられている。また、各固定金具714が連結部728を介してピストン724の下方端部に取り付けられている。なお、その他の構成は基本的に第1実施形態と同様である。
各連結部728は、ピストンとリンク機構を組み合わせたものである。具体的には、連結部728は、ピストンロッド728aと、ピストンロッド728aの後端部がピストンロッド728aの軸方向に移動可能に挿入されるシリンダ728bと、シリンダ728bの後端部をピストン724の先端部に対して連結する第1ボールジョイント728cと、ピストンロッド728aの先端部を固定金具714に連結する第2ボールジョイント728dとを有する。したがって、第5実施形態では、アライメント時に発生する押さえ部材71の変位が吸収され、押さえ部材71を押さえ位置から退避位置に移動させる際には自重によるピストンとリンス機構の動作により調芯されて初期位置に戻される。なお、各連結部728の構成はこれに限定されるものではなく、ピストンロッド728aおよびシリンダ728bを逆転させた構成を採用してもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態では、切替機構72は3個の押さえ部材昇降シリンダCL71により構成しており、各シリンダCL71が本発明の「昇降部」として機能しているが、その他のアクチュエータにより「昇降部」を構成してもよく、また昇降部の個数も「3」に限定されるものではない。ただし、上記実施形態のようにシリンダのピストン(可動部材)の先端部で押さえ部材71を懸垂する場合、押さえ部材71を安定的に支持するためにはシリンダを3個以上設けるのが好適である。
また、上記実施形態では、1つの押さえ部材71によってブランケットBLの周縁部の全周を押さえ付けているが、押さえ部材を複数に分割して設け、これら複数の押さえ部材でブランケットBLの周縁部の全周を押さえ付けるように構成してもよい。
さらに、上記実施形態では、担持体として四角形状のブランケットBLを用いているが、これ以外の担持体を用いてもよいことはいうまでもなく、例えば円形形状や多角形形状を有する担持体を用いてパターンを転写するパターン転写技術に対しても本発明を適用することができる。
この発明は、ブランケット等の担持体が担持するパターンを基板に転写するパターン転写装置全般に適用することができる。
4…アライメント部(アライメント手段)
5…下ステージ部(担持体保持手段)
7…押さえ部(押さえ手段)
34…吸着プレート(基板保持手段)
51…吸着プレート(担持体保持手段)
71…押さえ部材
72…切替機構
100…印刷装置
711…支持プレート(押さえ部材)
712…ブランケット押さえプレート(押さえ部材)
713…貫通孔(穴部)
724…ピストン(可動部材)
725…突起部
726…弾性体
727…フローティングジョイント
728…連結部
728a…ピストンロッド
728b…シリンダ
SB…基板
BL…ブランケット(担持体)
CL71…押さえ部材昇降シリンダ(昇降部)
V51…加圧バルブ(転写手段)

Claims (7)

  1. 基板を保持する基板保持手段と、
    前記基板保持手段に保持された基板から鉛直方向の下方に離れた位置で前記基板と向かい合わせた状態で、上面中央部でパターンを担持する担持体を保持する担持体保持手段と、
    水平面内で前記担持体保持手段を移動させて前記担持体保持手段により保持される前記担持体を前記基板に対して位置合せするアライメント手段と、
    前記アライメント手段により前記基板に対して位置合せされた前記担持体の中央部を浮上させて前記基板に押し付けて前記パターンを前記基板に転写する転写手段と、
    前記アライメント手段による位置合わせ時および前記転写手段による転写時に、前記担持体の中央部を取り囲む前記担持体の周縁部上に押さえ部材を載置して前記担持体の周縁部を前記担持体保持手段に押さえ付ける押さえ手段と、
    を備え、
    前記押さえ手段は、前記担持体の周縁部上の押さえ位置と前記担持体の周縁部から上方に離れた退避位置との間で、前記押さえ部材を昇降移動させる切替機構を有し、
    前記切替機構は、水平面内で移動自在に前記押さえ部材を前記押さえ位置に位置させる一方、前記押さえ位置から前記退避位置へ移動する前記押さえ部材を水平面内における初期位置に戻すことを特徴とするパターン転写装置。
  2. 請求項1に記載のパターン転写装置であって、
    前記切替機構は、前記担持体保持手段の上方で可動部材を鉛直方向に昇降させる昇降部を3個以上有し、各可動部材の下方端部に設けられる突起部が当該可動部材に対応して前記押さえ部材に形成される穴部に遊嵌された状態で前記3個以上の可動部材により前記押さえ部材を吊り下げながら前記3個以上の昇降部により前記押さえ部材を昇降させるパターン転写装置。
  3. 請求項2に記載のパターン転写装置であって、
    前記突起部は前記可動部材の下方端部に取り付けられるパターン転写装置。
  4. 請求項2に記載のパターン転写装置であって、
    前記突起部は弾性体を介して前記可動部材の下方端部に取り付けられるパターン転写装置。
  5. 請求項2に記載のパターン転写装置であって、
    前記突起部はフローティングジョイントを介して前記可動部材の下方端部に取り付けられるパターン転写装置。
  6. 請求項2ないし5のいずれか一項に記載のパターン転写装置であって、
    前記穴部は円錐台形状の空間を有し、
    前記突起部は円錐台形状、球形状または半球形状を有するパターン転写装置。
  7. 請求項1に記載のパターン転写装置であって、
    前記切替機構は、前記担持体保持手段の上方で可動部材を鉛直方向に昇降させる3個以上の昇降部と、各可動部材の下方端部を前記押さえ部材に連結する3個以上の連結部とを有し、前記連結部により前記押さえ部材と連結した状態で前記3個以上の可動部材により前記押さえ部材を吊り下げながら前記3個以上の昇降部により前記押さえ部材を昇降させ、
    各連結部は、ピストンロッドと、前記ピストンロッドの後端部が前記ピストンロッドの軸方向に移動可能に挿入されるシリンダと、前記ピストンロッドの先端部および前記シリンダの後端部のうちの一方を前記可動部材の下方端部に対して連結する第1ボールジョイントと、前記ピストンロッドの先端部および前記シリンダの後端部のうちの他方を前記押さえ部材に連結する第2ボールジョイントとを有するパターン転写装置。
JP2012039804A 2012-02-27 2012-02-27 パターン転写装置 Expired - Fee Related JP5826670B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012039804A JP5826670B2 (ja) 2012-02-27 2012-02-27 パターン転写装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012039804A JP5826670B2 (ja) 2012-02-27 2012-02-27 パターン転写装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013173294A true JP2013173294A (ja) 2013-09-05
JP5826670B2 JP5826670B2 (ja) 2015-12-02

Family

ID=49266700

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012039804A Expired - Fee Related JP5826670B2 (ja) 2012-02-27 2012-02-27 パターン転写装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5826670B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005047123A (ja) * 2003-07-28 2005-02-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd スクリーン印刷装置およびスクリーン印刷方法
JP2007329255A (ja) * 2006-06-07 2007-12-20 Sharp Corp 薄型表示装置の製造装置及び製造方法
JP2008311463A (ja) * 2007-06-15 2008-12-25 Sony Corp 金属薄膜の形成方法
JP2013111909A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Dainippon Screen Mfg Co Ltd パターン転写装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005047123A (ja) * 2003-07-28 2005-02-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd スクリーン印刷装置およびスクリーン印刷方法
JP2007329255A (ja) * 2006-06-07 2007-12-20 Sharp Corp 薄型表示装置の製造装置及び製造方法
JP2008311463A (ja) * 2007-06-15 2008-12-25 Sony Corp 金属薄膜の形成方法
JP2013111909A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Dainippon Screen Mfg Co Ltd パターン転写装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5826670B2 (ja) 2015-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI661505B (zh) Transfer device, transfer method, exposure device, and component manufacturing method
TWI551462B (zh) 圖案形成裝置及圖案形成方法
TWI556979B (zh) 轉印裝置及轉印方法
JP5189370B2 (ja) 基板交換装置及び基板処理装置並びに基板検査装置
KR101423386B1 (ko) 패턴형성장치 및 패턴형성방법
JP5243585B2 (ja) 基板供給装置
TWI583535B (zh) 圖案形成裝置及圖案形成方法
JP5826670B2 (ja) パターン転写装置
JP2014184998A (ja) 板状被搬送物の受渡方法、受渡装置およびパターン形成装置
JP5878821B2 (ja) パターン形成装置
JP5977044B2 (ja) 印刷装置および印刷方法
TW201615445A (zh) 除去方法、除去裝置及印刷系統
JP5894466B2 (ja) パターン形成方法およびパターン形成装置
JP6013212B2 (ja) パターン形成装置
JP5878822B2 (ja) パターン転写装置およびパターン転写方法
JP5759349B2 (ja) パターン転写装置
JP2002164423A (ja) ウェーハリフト装置を備えたウェーハ保持装置
JP5773940B2 (ja) パターン形成装置およびパターン形成方法
JP5826087B2 (ja) 転写方法および転写装置
KR101636119B1 (ko) 패턴 형성 장치 및 패턴 형성 방법
JP2013114153A (ja) 撮像装置、アライメント装置およびパターン形成装置
JP2014164109A (ja) パターン形成装置およびパターン形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150609

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150610

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150713

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151006

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151014

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5826670

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees