JP2013173206A - 眼鏡レンズ用縁摺り加工装置および眼鏡レンズの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造コストがそれほど高くなることなく、眼鏡レンズの外径と外周縁の厚みとを測定可能な眼鏡レンズ用縁摺り加工装置を提供する。
【解決手段】眼鏡レンズ2を移動させる眼鏡レンズ移動装置11と、眼鏡レンズ2挟む一対の接触子32と、接触子32の変位量を測定する測定装置とを備える。測定装置によって測定された眼鏡レンズ2の測定データに基づいて眼鏡レンズ移動装置11と協働して縁摺り加工を行う加工工具26を備える。測定データは、レンズ面の形状データを含む。測定データは、眼鏡レンズ2を径方向に平行移動させて両接触子32が眼鏡レンズ2の外周縁から外れたときの外周縁の位置に基づく眼鏡レンズ2の外径を含む。測定データは、両接触子32が眼鏡レンズ2の外周縁から外れる直前の外周縁の厚みを含む。
【選択図】 図1
【解決手段】眼鏡レンズ2を移動させる眼鏡レンズ移動装置11と、眼鏡レンズ2挟む一対の接触子32と、接触子32の変位量を測定する測定装置とを備える。測定装置によって測定された眼鏡レンズ2の測定データに基づいて眼鏡レンズ移動装置11と協働して縁摺り加工を行う加工工具26を備える。測定データは、レンズ面の形状データを含む。測定データは、眼鏡レンズ2を径方向に平行移動させて両接触子32が眼鏡レンズ2の外周縁から外れたときの外周縁の位置に基づく眼鏡レンズ2の外径を含む。測定データは、両接触子32が眼鏡レンズ2の外周縁から外れる直前の外周縁の厚みを含む。
【選択図】 図1
Description
本発明は、眼鏡レンズの縁摺り加工を行うために用いる眼鏡レンズ用縁摺り加工装置および眼鏡レンズの製造方法に関するものである。
従来、眼鏡フレームの枠形状にあわせて未だ加工されていない状態の一般的には外形が丸型のアンカットレンズ(以下、「未加工レンズ」と言う)などの眼鏡レンズを眼鏡フレームに取付可能な形状(玉型形状)に形成するためには、例えば特許文献1や特許文献2に記載されているような眼鏡レンズ用縁摺り加工装置が用いられている。特許文献1に開示されている縁摺り加工装置は、加工部分の軌跡がスパイラル状になるように未加工レンズを回転砥石に対して回転させながら縁摺り加工を行うものである。
眼鏡レンズは、メニスカスレンズであり、一般的に凸メニスカスレンズと呼ばれるプラスレンズと凹メニスカスレンズと呼ばれるマイナスレンズに分けられる。マイナスレンズの厚みは、外周部から中心部に向かうにしたがって次第に薄くなる。一方、プラスレンズの厚みは、外周部から中心部に向かうにしたがって次第に厚くなる。このため、眼鏡レンズに縁摺り加工を施すためには、眼鏡レンズの厚みに応じて加工条件を調節する必要がある。
一方、眼鏡レンズは、レンズの材料やレンズの設計、度数などの条件により様々な外径がある。このため、縁摺り加工装置は、外径が異なる複数種類の眼鏡レンズを使用できるように形成されている。
特許文献2に記載されている眼鏡レンズ用縁摺り加工装置は、眼鏡レンズの外径を計測する測定機構を備えている。この測定機構は、眼鏡レンズの外周面が砥石に当たったときの眼鏡レンズと砥石との軸間距離に基づいて眼鏡レンズの外径を検出する構成のものである。
また、特許文献2に記載されている縁摺り加工装置は、眼鏡レンズを厚み方向から挟む接触子を用いて眼鏡レンズの形状を測定する測定装置を備えている。
また、特許文献2に記載されている縁摺り加工装置は、眼鏡レンズを厚み方向から挟む接触子を用いて眼鏡レンズの形状を測定する測定装置を備えている。
上述した従来の縁摺り加工装置において、スパイラル状に未加工レンズの縁摺り加工を行うにあたっては、加工開始位置における眼鏡レンズの外周部と回転砥石との間隔が加工時間に大きな影響を与える。これは、加工開始後に眼鏡レンズが実際に砥石に接触するまでの間も加工時のスパイラル状の加工軌跡にて眼鏡レンズを回転しながら徐々に回転砥石に近付いていくからである。すなわち、前記加工時間は、加工開始位置における眼鏡レンズの外周部と回転砥石との間隔が広ければ広いほど長くなる。
このような問題は、特許文献2に記載の前記測定機構を使用することによってある程度は解消することができる。しかし、特許文献2に記載の縁摺り加工装置は、未加工レンズの眼鏡レンズの外周縁の厚みに基づいて接触圧力を調整することはできないものである。
このため、例えばマイナスレンズの場合は、加工開始直後に接触圧力が過度に大きくなり、眼鏡レンズを支持する支持部材が眼鏡レンズに対して位置ずれを起こすおそれがあった。
このような問題を解消するにあたっては、装置の製造コストが高くなることは避けなければならない。すなわち、専ら眼鏡レンズの外周部の厚みを測定する新たな測定装置を装備することはできない。
このような問題を解消するにあたっては、装置の製造コストが高くなることは避けなければならない。すなわち、専ら眼鏡レンズの外周部の厚みを測定する新たな測定装置を装備することはできない。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、製造コストがそれほど高くなることなく、眼鏡レンズの外径と外周縁の厚みとを測定可能な眼鏡レンズ用縁摺り加工装置を提供することを第1の目的とし、この装置を使用して縁摺り加工の加工時間が短縮されかつ眼鏡レンズの外周縁の厚みに適した接触圧力で縁摺り加工が行われる眼鏡レンズの製造方法を提供することを第2の目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る眼鏡レンズ用縁摺り加工装置は、未加工レンズからなる眼鏡レンズを外周面の周方向に回転させるとともに径方向および軸線方向に移動させる眼鏡レンズ移動装置と、前記眼鏡レンズを厚み方向の両側から挟む位置に前記厚み方向へ移動可能に保持されかつ前記眼鏡レンズのレンズ面に押し付けられる一対の接触子と、前記周方向および前記径方向へ移動する前記眼鏡レンズに前記接触子が接触する状態でこの接触子の前記厚み方向への変位量を測定する測定装置と、前記測定装置によって測定された眼鏡レンズの測定データに基づいて前記眼鏡レンズ移動装置と協働して前記眼鏡レンズの縁摺り加工を行う回転型の加工工具とを備え、前記測定データは、前記眼鏡レンズの周方向と径方向とに異なる多数の測定位置に前記接触子を接触させて測定したレンズ面の形状データと、前記眼鏡レンズを径方向に平行移動させて前記両接触子が眼鏡レンズの外周縁から外れたときの前記外周縁の位置に基づいて測定した眼鏡レンズの外径と、前記眼鏡レンズを径方向に平行移動させて前記両接触子が眼鏡レンズの外周縁から外れる直前の前記外周縁の厚みとを含むことを特徴とするものである。
本発明に係る眼鏡レンズの製造方法は、前記発明に係る眼鏡レンズ用縁摺り加工装置を用いて実施する眼鏡レンズの製造方法であって、前記測定装置によって測定された前記外径に基づいて眼鏡レンズが前記加工工具の近傍の加工開始位置に位置するように前記眼鏡レンズ移動装置を動作させる加工準備ステップと、前記加工準備ステップの後に眼鏡レンズに縁摺り加工を施す縁摺り加工ステップとを有することを特徴とする。
本発明は、上記発明において、前記縁摺り加工ステップは、前記測定装置によって測定された前記外周縁の厚みが大きいほど眼鏡レンズと加工工具との接触圧力を小さくすることを特徴とする。
本発明においては、眼鏡レンズの面形状の測定を行う測定装置を用いて眼鏡レンズの外径と外周縁の厚みとを測定することができる。本発明に係る縁摺り装置においては、専ら眼鏡レンズの外周縁の厚みを測定する測定装置は不要である。したがって、本発明によれば、製造コストがそれほど高くなることなく、眼鏡レンズの外径と外周縁の厚みとを測定可能な眼鏡レンズ用縁摺り加工装置を提供することができる。
また、本発明に係る眼鏡レンズの製造方法によれば、加工準備ステップで眼鏡レンズの外周面が加工工具に接近させられる。したがって、縁摺り加工ステップで眼鏡レンズの外周面が加工工具に速やかに接触し、縁摺り加工が開始されるから、上述した縁摺り加工装置を使用して縁摺り加工の加工時間を短縮することができる。
さらに、前記製造方法においては、前記測定装置によって測定された外周縁の厚みが大きいほど眼鏡レンズと加工工具との接触圧力を小さくすることによって、眼鏡レンズの外周縁の厚みに適した接触圧力で縁摺り加工を行うことができる。
以下、本発明に係る眼鏡レンズ用縁摺り加工装置および眼鏡レンズの製造方法の一実施の形態を図1〜図5によって詳細に説明する。
図1に示す眼鏡レンズ用縁摺り加工装置1は、未加工レンズからなる眼鏡レンズ2を図3に示す玉型形状2Aに形成するためのものである。前記眼鏡レンズ2としては、いわゆるフィニッシュレンズと呼称されるものや、いわゆるセミフィニッシュレンズと呼称されるものを用いることができる。フィニッシュレンズは、注型重合法によって凸面および凹面が所定の光学面に仕上げられたものである。セミフィニッシュレンズは、一方の光学面が予め所定の光学面に仕上げられ、他方の光学面が所定の光学性能となるように研磨されるものである。
この縁摺り加工装置1は、図1に示すように、箱型の筐体3の中に収容されている。
図1に示す眼鏡レンズ用縁摺り加工装置1は、未加工レンズからなる眼鏡レンズ2を図3に示す玉型形状2Aに形成するためのものである。前記眼鏡レンズ2としては、いわゆるフィニッシュレンズと呼称されるものや、いわゆるセミフィニッシュレンズと呼称されるものを用いることができる。フィニッシュレンズは、注型重合法によって凸面および凹面が所定の光学面に仕上げられたものである。セミフィニッシュレンズは、一方の光学面が予め所定の光学面に仕上げられ、他方の光学面が所定の光学性能となるように研磨されるものである。
この縁摺り加工装置1は、図1に示すように、箱型の筐体3の中に収容されている。
前記眼鏡レンズ2は、注型重合法によって形成された円形(例えば、直径80φmm)のプラスチック製マイナスレンズ(前記フィニッシュレンズ)からなり、図示してはいないが、表面全体に保護膜層と撥水膜層が積層形成されている。マイナスレンズは、肉厚が外周より中心に向かって漸次薄くなるレンズである。
前記保護膜層は、眼鏡レンズ2の光学特性、耐久性、耐擦傷性等を向上させるために形成されるもので、通常ハードコート膜層と反射防止膜層とで構成されている。前記撥水膜層は、眼鏡レンズ2のレンズ面2a、2b(図2参照)の平滑度を高めて防汚性を向上させるとともに、水やけを防止するために形成されるものである。撥水材としては、例えばフッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物を含む撥水原料等が用いられている。
前記保護膜層は、眼鏡レンズ2の光学特性、耐久性、耐擦傷性等を向上させるために形成されるもので、通常ハードコート膜層と反射防止膜層とで構成されている。前記撥水膜層は、眼鏡レンズ2のレンズ面2a、2b(図2参照)の平滑度を高めて防汚性を向上させるとともに、水やけを防止するために形成されるものである。撥水材としては、例えばフッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物を含む撥水原料等が用いられている。
この眼鏡レンズ2の凸曲面からなるレンズ面2aには、図2に示すように、レンズホルダ4が貼り付けられている。このレンズホルダ4は、第1のレンズ回転軸5の先端部に一体に回転するように嵌合している。眼鏡レンズ2の凹曲面からなるレンズ面2bには、第2のレンズ回転軸6に設けられたレンズ押え7が弾性部材を介して押し付けられている。すなわち、眼鏡レンズ2は、第1、第2のレンズ回転軸6に挟持された状態でこれらの回転軸5,6に一体に回転するように支持されている。以下においては、第1、第2のレンズ回転軸5,6の軸線方向をX方向といい、このX方向とは直交する水平方向をY方向という。
レンズホルダ4は、眼鏡レンズ2の凸側レンズ面2aの加工中心部に貼り付けられる。眼鏡レンズ2の加工中心O(図3参照)は、図示していない眼鏡枠のフレームセンターまたは眼鏡レンズ2の光学中心である。この実施の形態による加工中心Oは、眼鏡レンズ2の幾何学中心C1とは異なる位置に位置付けられている。加工中心Oと幾何学中心C1との間の長さ(以下、この長さを中心間長さL1という)は、予め定められており、この縁摺り加工装置1の制御装置(図示せず)に入力されて記憶されている。この加工中心Oは、例えば累進屈折力レンズにおけるプリズム測定基準点または単焦点レンズにおける光学中心と略同一位置となる幾何学中心等でもよい。眼鏡レンズ2の加工中心Oにレンズホルダ4が貼り付けられることによって、前記加工中心Oが第1、第2のレンズ回転軸5,6の軸線C2(図2参照)上に位置するようになる。
第1、第2のレンズ回転軸5,6は、図1中に符号11で示すレンズ移動装置の一部を構成するものである。
レンズ移動装置11は、前記第1、第2のレンズ回転軸5,6を支持するレンズ支持ユニット12と、このレンズ支持ユニット12を水平方向の2方向(眼鏡レンズ2の径方向と軸線方向)に移動させる移動装置本体13とによって構成されている。
レンズ移動装置11は、前記第1、第2のレンズ回転軸5,6を支持するレンズ支持ユニット12と、このレンズ支持ユニット12を水平方向の2方向(眼鏡レンズ2の径方向と軸線方向)に移動させる移動装置本体13とによって構成されている。
前記レンズ支持ユニット12は、前記第1のレンズ回転軸5を回転自在に支持する第1の支持アーム14と、前記第2のレンズ回転軸6を回転自在かつ軸線方向に移動自在に支持する第2の支持アーム15とを備えている。第2の支持アーム15の中には、第2のレンズ回転軸6を軸線方向に移動させる駆動装置(図示せず)が設けられている。また、第2の支持アーム15には、第1、第2のレンズ回転軸5,6を回転させるための駆動モータ16とベルト式伝動装置17とが設けられている。駆動モータ16は、第1、第2のレンズ回転軸5,6の回転方向の角度を検出できるように構成されている。
前記第1、第2の支持アーム14,15は、Y方向テーブル18の上に載せられて固定されている。Y方向テーブル18は、前記移動装置本体13の上端部に位置するもので、Y方向に延びるY軸リニアガイド19にY方向へ移動自在に支持されている。Y軸リニアガイド19は、X方向テーブル20に固定されている。
X方向テーブル20は、X方向に延びるX軸リニアガイド21を介して前記筐体3の床板3aにX方向へ移動自在に支持されている。
X方向テーブル20は、X方向に延びるX軸リニアガイド21を介して前記筐体3の床板3aにX方向へ移動自在に支持されている。
X方向テーブル20には、前記Y方向テーブル18を駆動するためのY方向駆動装置22が設けられている。このY方向駆動装置22は、駆動モータ23の回転を例えばボールねじ機構(図示せず)によって往復移動に変換してY方向テーブル18に伝達する構成を採ることができる。すなわち、Y方向テーブル18と、このY方向テーブル18に支持されたレンズ支持ユニット12および眼鏡レンズ2は、Y方向駆動装置22による駆動によってY方向に移動する。Y方向駆動装置22は、第1、第2のレンズ回転軸5,6の軸心のY方向の位置を検出可能なものが用いられている。
前記X方向テーブル20は、このX方向テーブル20と床板3aとの間に設けられたX方向駆動装置24によって駆動される。このX方向駆動装置24は、駆動モータ25の回転を例えばボールねじ機構(図示せず)によって往復移動に変換してX方向テーブル20に伝達する構成を採ることができる。このX方向テーブル20がX方向駆動装置24による駆動によってX方向に移動することによって、上述したY方向テーブル18と、レンズ支持ユニット12および眼鏡レンズ2がX方向に移動する。
前記床板3aにおけるY方向の一端側(図1において左下側)には、前記眼鏡レンズ移動装置11と協働して眼鏡レンズ2に縁摺り加工を施すための加工工具26が設けられている。この加工工具26は、X方向を軸線方向とする加工工具回転軸27の一端部に固定されており、この加工工具回転軸27と、この加工工具回転軸27を回転自在に支持する軸受部材(図示せず)とを介して前記床板3aに支持されている。
前記加工工具26の高さは、前記レンズ移動装置11に支持された眼鏡レンズ2の高さと略等しくなるように設定されている。前記加工工具回転軸27の他端部には、上下方向に延びるベルト式伝動機構28を介して加工工具用駆動モータ29が接続されている。
前記加工工具26は、円筒状に形成されたダイヤモンドホイール等の砥石によって構成されている。この実施の形態による加工工具26は、図2に示すように、一次加工用(荒加工用)の研削砥石26Aと、二次加工用(仕上げ加工用)の研削砥石26Bとによって構成されている。二次加工用研削砥石26Bの外周面には、軸線方向に対称なV字状の環状溝からなるヤゲン用溝30が形成されている。
前記加工工具26は、円筒状に形成されたダイヤモンドホイール等の砥石によって構成されている。この実施の形態による加工工具26は、図2に示すように、一次加工用(荒加工用)の研削砥石26Aと、二次加工用(仕上げ加工用)の研削砥石26Bとによって構成されている。二次加工用研削砥石26Bの外周面には、軸線方向に対称なV字状の環状溝からなるヤゲン用溝30が形成されている。
前記床板3aにおけるY方向の他端部には、面取り装置31と一対の接触子32,32とが設けられている。
面取り装置31は、縁摺り加工後に眼鏡レンズ2のエッジ部分33(図4参照)に面取り加工を施すためのものである。この面取り装置31は、X方向に対をなす面取り用加工工具34と、これらの加工工具34にベルト式伝動機構35を介して接続された面取り用駆動モータ36などによって構成されている。面取り用加工工具34としては、ダイヤモンドホイール等の研削ツールが用いられる。
面取り装置31は、縁摺り加工後に眼鏡レンズ2のエッジ部分33(図4参照)に面取り加工を施すためのものである。この面取り装置31は、X方向に対をなす面取り用加工工具34と、これらの加工工具34にベルト式伝動機構35を介して接続された面取り用駆動モータ36などによって構成されている。面取り用加工工具34としては、ダイヤモンドホイール等の研削ツールが用いられる。
前記一対の接触子32は、後述する各種の測定を行うために眼鏡レンズ2に接触させるものである。これらの接触子32は、図4に示すように、眼鏡レンズ2を厚み方向の両側から挟むことが可能な位置に配置されている。眼鏡レンズ2は、前記眼鏡レンズ移動装置11による駆動によって一対の接触子32どうしの間に挿入される。
この実施の形態による前記接触子32は、X方向に並ぶ一対の支持用ステー41の下端部にそれぞれ取付けられている。これらの支持用ステー41は、前記床板3aから上方に延びる支持用フレーム42にそれぞれアクチュエータ43を介してX方向へ移動可能に支持されている。
この実施の形態による前記接触子32は、X方向に並ぶ一対の支持用ステー41の下端部にそれぞれ取付けられている。これらの支持用ステー41は、前記床板3aから上方に延びる支持用フレーム42にそれぞれアクチュエータ43を介してX方向へ移動可能に支持されている。
アクチュエータ43は、支持用ステー41をX方向の一方と他方とに平行移動させる機能と、前記接触子32が眼鏡レンズ2に押し付けられるように支持用ステー41を眼鏡レンズ2側へ付勢する機能とを有している。すなわち、前記両接触子32は、アクチュエータ43によって、眼鏡レンズ2の厚み方向に移動可能に保持されている。また、接触子32は、両接触子32どうしの間に眼鏡レンズ2が挿入されている状態でアクチュエータ43が前記支持用ステー41を眼鏡レンズ2側に押すことによって、眼鏡レンズ2のレンズ面2a,2bに接触させられる。
また、アクチュエータ43には、支持用ステー41に設けられたリニアスケール44を検出するためのセンサ(図示せず)が設けられている。リニアスケール44は、X方向を検出方向とするものである。前記センサは、検出データを後述する測定装置45に送るように構成されている。すなわち、前記両接触子32のX方向の位置が前記リニアスケール44とセンサとによって検出され、測定装置45に検出データとして送られる。
測定装置45は、前記センサの検出データに基づいて眼鏡レンズ2の各種の測定を行うものである。測定される測定データは、眼鏡レンズ2のレンズ面2a,2bの形状データと、眼鏡レンズ2の外径と、眼鏡レンズ2の外周縁2cの厚みである。この測定は、前記接触子32が眼鏡レンズ2に接触する状態で眼鏡レンズ2を移動させて行う。すなわち、測定装置45は、移動する眼鏡レンズ2に接触子32が接触する状態でこの接触子32のX方向(眼鏡レンズ2の厚み方向)への変位量を測定することになる。
眼鏡レンズ2のレンズ面2a,2bの面形状は、眼鏡レンズ2の周方向と径方向とに異なる多数の測定位置に前記接触子32を接触させて測定する。すなわち、面形状の測定は、一対の接触子32を眼鏡レンズ2に接触させた状態で眼鏡レンズ2を所定の回転速度で回転させ、両接触子32が眼鏡レンズ2を押す状態を維持しながら眼鏡レンズ2をY方向に移動させることによって行う。
眼鏡レンズ2の外径は、前記眼鏡レンズ2を径方向に平行移動させて前記両接触子32が眼鏡レンズ2の外周縁2cから外れたときの前記外周縁2cの位置に基づいて測定する。すなわち、外径の測定は、前記面形状の測定が終了した後に眼鏡レンズ2の回転を停止させ、両接触子32が眼鏡レンズ2を押す状態を維持しながら眼鏡レンズ2をY方向において加工工具26側に移動させることによって行う。このように眼鏡レンズ2が移動すると、図4(B)に示すように、接触子32が眼鏡レンズ2の外周縁2cに接触した後に同図(C)に示すように眼鏡レンズ2の外周縁2cから径方向の外側に脱落する。
接触子32が眼鏡レンズ2から脱落すると、接触子32の変位量が急激に大きく変化する。この測定装置45は、眼鏡レンズ2がマイナスレンズの場合は、このように変位量が大きく変化したときの接触子32のY方向の位置と、眼鏡レンズ2の加工中心Oとの距離に基づいて眼鏡レンズ2の外径を演算によって求める。なお、眼鏡レンズ2がプラスレンズの場合は、接触子32が眼鏡レンズ2から脱落して両接触子32,32の先端どうしが互いに接触した位置、すなわち眼鏡レンズ2の厚みが0になった位置を外径測定位置とする。
この外径を測定するにあたって、図3に示すように、眼鏡レンズ2に貼り付けたレンズホルダ4の中心位置(加工中心O)が眼鏡レンズ2の幾何学中心C1とは異なる位置にある場合は、外径測定時の眼鏡レンズ2の周方向の位置を後述するように設定する。
この外径を測定するにあたって、図3に示すように、眼鏡レンズ2に貼り付けたレンズホルダ4の中心位置(加工中心O)が眼鏡レンズ2の幾何学中心C1とは異なる位置にある場合は、外径測定時の眼鏡レンズ2の周方向の位置を後述するように設定する。
例えば、図3に示すように、加工中心Oと幾何学中心C1とがY方向に並ぶように、換言すれば、加工中心Oに対して幾何学中心C1が加工工具26とは反対側に位置するように、眼鏡レンズ2の周方向の位置を設定する。そして、測定時には、加工中心Oと幾何学中心C1とを通る仮想線Mが接触子32の移動経路と一致するように眼鏡レンズ2を移動させる。この方法を採ることにより、一度の測定で外径を正確に測定することができる。
眼鏡レンズ2の外径は、図3に示すように、接触子32が眼鏡レンズ2から脱落したときのY方向の位置Yと、加工中心O(第1、第2のレンズ回転軸5,6の軸心)との間の長さL2と、加工中心Oと幾何学中心C1との間の長さ中心間長さL1とを用いて演算によって求めることができる。すなわち、外径は、前記長さL2から前記長さL1を差し引いて求めた半径を2倍することによって求めることができる。なお、外径の測定は、眼鏡レンズ2の周方向の位置を変えて複数回行うことができる。この場合は、測定開始時の眼鏡レンズ2の周方向の位置を任意の位置に設定することが可能である。
眼鏡レンズ2の厚みは、前記眼鏡レンズ2を径方向に平行移動させて前記両接触子32が眼鏡レンズ2の外周縁2cから外れる直前{図4(b)参照}の前記外周縁2cの厚みである。すなわち、前記外径を測定する際に接触子32が眼鏡レンズ2から脱落する直前(両接触子32の間隔が最も広くなるとき)の眼鏡レンズ2の厚みである。
なお、眼鏡レンズ2の外周縁2cの厚みは、累進レンズや乱視レンズの場合は一定ではない。乱視レンズの場合は、処方値(乱視軸方向)に基づいて厚みが厚くなる方向を判別することができる。このため、乱視レンズの場合は、前記方向が接触子32の移動方向となるように眼鏡レンズ2を移動させることによって、正確な最大コバ厚を測定することが可能になる。
なお、眼鏡レンズ2の外周縁2cの厚みは、累進レンズや乱視レンズの場合は一定ではない。乱視レンズの場合は、処方値(乱視軸方向)に基づいて厚みが厚くなる方向を判別することができる。このため、乱視レンズの場合は、前記方向が接触子32の移動方向となるように眼鏡レンズ2を移動させることによって、正確な最大コバ厚を測定することが可能になる。
次に、上述した眼鏡レンズ用縁摺り加工装置11によって眼鏡レンズ2の縁摺り加工を行う方法を図5に示すフローチャートによって説明する。
先ず、図5に示すフローチャートのレンズホルダ取付ステップS1において、レンズホルダ4で眼鏡レンズ2の凸側レンズ面2aの加工中心部を保持する。次に、レンズ装着ステップS2において、前記レンズホルダ4を第1のレンズ回転軸5に装着する。レンズホルダ4の装着は、レンズホルダ4を第1のレンズ回転軸5の先端面に形成されている凹陥部(図示せず)に嵌合することにより行なうことができる。
先ず、図5に示すフローチャートのレンズホルダ取付ステップS1において、レンズホルダ4で眼鏡レンズ2の凸側レンズ面2aの加工中心部を保持する。次に、レンズ装着ステップS2において、前記レンズホルダ4を第1のレンズ回転軸5に装着する。レンズホルダ4の装着は、レンズホルダ4を第1のレンズ回転軸5の先端面に形成されている凹陥部(図示せず)に嵌合することにより行なうことができる。
そして、第2のレンズ回転軸6を前進させてレンズ押え7を眼鏡レンズ2の凹側レンズ面2bに弾性部材51(図2参照)を介して押し付ける。これにより、眼鏡レンズ2の凸側と凹側のレンズ面2a、2bがレンズホルダ4とレンズ押え7とで挟持することによって保持され、第1、第2のレンズ回転軸5,6への眼鏡レンズ2の装着が終了する。このように眼鏡レンズ2が第1、第2のレンズ回転軸5,6に挟持されることによって、眼鏡レンズ2の加工中心Oが第1、第2のレンズ回転軸5,6と同一軸線上に位置するようになる。
その後、測定ステップS3において、眼鏡レンズ移動装置11が第1、第2のレンズ回転軸5,6を水平方向に移動させ、眼鏡レンズ2を前記一対の接触子32どうしの間に挿入する。このように眼鏡レンズ2が接触子32,32どうしの間に挿入された後に、前記測定装置45によって眼鏡レンズ2の面形状のデータと、外径と、厚みとが測定される。
測定終了後、加工準備ステップS4を実施する。加工準備ステップS4においては、眼鏡レンズ移動装置11が眼鏡レンズ2を前記接触子32の近傍から加工工具26側へY方向に移動させる。このときは、前記測定装置45によって測定された前記外径に基づいて眼鏡レンズ2が前記加工工具26の近傍の加工開始位置に位置するように前記眼鏡レンズ移動装置11を動作させる。
このとき眼鏡レンズ移動装置11は、第1、第2のレンズ回転軸5,6の軸線C2と、加工工具26の軸線C3(図2参照)との距離が所定の距離となるように第1、第2のレンズ回転軸5,6を移動させる。前記所定の距離とは、眼鏡レンズ2が加工工具26に接触することがなく、しかも、これら両者どうしが可及的接近するような距離である。この距離を設定するにあたっては、前記両者の接触を避けるためには、眼鏡レンズ2の加工中心Oと幾何学中心C1との間隔である前記中心間長さL1を考慮しなければならない。このため、前記所定の距離は、前記外径の1/2と、加工工具26の外径の1/2と、前記中心間長さL1と、予め定めた隙間S(図2参照)とを加えた距離になる。
加工準備ステップS4が終了した後に縁摺り加工ステップS5が実施される。縁摺り加工ステップS5は、荒加工である第1の加工ステップS5Aと、仕上げ加工である第2の加工ステップS5Bとによって実施する。縁摺り加工は、第1、第2のレンズ回転軸5,6と加工工具回転軸27とを回転させるとともに、第1、第2のレンズ回転軸5,6をY方向に移動させることにより加工工具26を眼鏡レンズ2の周面2d(図4参照)に押し付けて行う。前記加工準備ステップで眼鏡レンズ2が加工工具26に近接するように位置付けられているために、縁摺り加工を速やかに行うことができる。
縁摺り加工の加工軌跡は、第1、第2の加工ステップS5A,S5Bともスパイラル状の加工軌跡P、Q(図3参照)となる。ただし、第1の加工ステップS5Aにおけるスパイラル加工軌跡Pは、玉型形状2Aに関係のない円形のスパイラル加工軌跡である。一方、第2の加工ステップS5Bにおけるスパイラル加工軌跡Qは、玉型形状2Aに略相似形の形状のスパイラル加工軌跡である。なお、図3は、スパイラル加工軌跡P、Qを概念的に示しているため、そのスパイラル間隔dyを広く示しているが、実際にはパイラル間隔dyはきわめて狭い(例えば、2〜10mm程度)ものである。
前記第1の加工ステップS5Aは、一次加工用研削砥石26Aによって眼鏡レンズ2の周面2dを荒研削し、眼鏡レンズ2を一次形状に形成するステップである。なお、図4において、2eは一次加工後の周面、2fは二次加工後の周面である。
一次加工による眼鏡レンズ2の一次形状は、眼鏡フレームの枠形状に適合する玉型形状2Aが略内接する円形またはこれより若干大きい円形である。このため、一次加工におけるスパイラル加工軌跡Pは、図3に示すように眼鏡レンズ2の外周縁2cから周回しながら加工中心Oに向かう円形のスパイラル加工軌跡である。
一次加工による眼鏡レンズ2の一次形状は、眼鏡フレームの枠形状に適合する玉型形状2Aが略内接する円形またはこれより若干大きい円形である。このため、一次加工におけるスパイラル加工軌跡Pは、図3に示すように眼鏡レンズ2の外周縁2cから周回しながら加工中心Oに向かう円形のスパイラル加工軌跡である。
このときの削り込み深さは、研削前に測定装置45によって測定された前記厚みによって決定する。厚みが相対的大きい場合、研削負荷が大きくなるため、削り込み深さを浅くする。すなわち、前記厚みが大きいほど眼鏡レンズ2と加工工具26との接触圧力を小さくする。例えば、眼鏡レンズ2の肉厚を5段階に分け、削り込み深さを決定する。玉型形状2Aが略内接する円は、玉型形状2Aの最大半径Rに二次加工時の加工代b(図4)を加えた値と等しいか、この値より若干大きい半径を有する円(例えば、50φmm)である。
円形スパイラル加工軌跡Pのスパイラル間隔dyの制御は、眼鏡レンズ2の厚さに対応させて行なう。具体的には、眼鏡レンズ2がマイナスレンズである場合は、スパイラル間隔dyを外周から加工中心Oに向かうにしたがって徐々に広くなるように変化させる。一方、眼鏡レンズ2がプラスレンズである場合は、スパイラル間隔dyを等間隔または外周から加工中心Oに向かうにしたがって徐々に狭くなるように変化させる。
また、円形スパイラル加工軌跡Pのスパイラル間隔dyの別の制御方法としては、眼鏡フレームの玉型形状2A、および/または前記厚みに基づいて加工工具26の回転速度、加工工具26の移動速度、第1、第2のレンズ回転軸5,6の少なくともいずれか一つによって行うようにしてもよく、さらには加工負荷に対しても行なうようにしてもよい。
加工工具26の回転速度によってスパイラル間隔dyを制御する場合は、研削加工中において、常に加工工具用駆動モータ29の回転数を検知し、回転数が所定値以下になったとき、すなわち加工負荷が増大したときは第1、第2のレンズ回転軸5,6の回転を低速に切り替えて研削量を減らす。これにより加工負荷が減少するため駆動モータ29の回転数を元の回転数に復帰させる。そして、第1、第2のレンズ回転軸5,6の回転数を徐々に大きくして研削を継続する。
また、加工負荷が非常に大きくなり一次加工用研削砥石26Aの回転数が大きく落ちた場合は、上述したように第1、第2のレンズ回転軸5,6の回転数を落とすとともに、第1、第2のレンズ回転軸5,6を後方に移動させて加工工具回転軸27との軸間距離を大きくする。これにより加工負荷が減少するため、駆動モータ29の回転数を元の回転数に復帰させる。そして、第1、第2のレンズ回転軸5,6の回転数を徐々に大きくして研削を継続する。
一次加工が終了して玉型形状2Aが略内接する円形レンズ2B(図3参照)が形成されると、次に引き続き二次加工(第2の加工ステップ)を行なう。第2の加工ステップは、二次加工用研削砥石26Bによって周面2e(図4参照)を研削し、円形レンズ2Bを二次形状にするステップである。二次加工による眼鏡レンズ2の二次形状は、眼鏡フレームの枠形状に適合する玉型形状2Aである。二次加工におけるスパイラル加工軌跡Qは、玉型形状2Aに略相似形の形状スパイラル加工軌跡である。
円形スパイラル加工軌跡Pから形状スパイラル加工軌跡Qに切り替えて二次加工を行なうとき、玉型形状2AのA寸法とB寸法との違いにより加工負荷が急激に増加することがある。このため、形状スパイラル加工軌跡Qに切り替えるとき、第1、第2のレンズ回転軸5,6の回転を一旦低速にし、加工負荷の増大を防ぐことが望ましい。
形状スパイラル加工軌跡Qのスパイラル間隔の制御は、円形スパイラル加工軌跡Pのスパイラル間隔dyの制御と全く同様に、レンズの厚みや、眼鏡フレームの玉型形状2A、および/またはレンズの厚さによって加工工具26の回転速度、加工工具26の移動速度、第1、第2のレンズ回転軸5,6の少なくともいずれか一つによって行なわれるため、その説明を省略する。
二次加工が終了した後、面取りステップS6において、面取り装置31によって玉型形状2Aになったレンズの面取り加工を行なう。面取り加工は、レンズを第1、第2のレンズ回転軸5,6とともに回転させ、周面2f(図4参照)のエッジ部33に面取り用加工工具34(図1参照)を押し当てて行う。
面取り加工が終了すると、検査ステップS7において、レンズを第1、第2のレンズ回転軸5,6から取り外し、光学性能および外観検査を行う。
検査で合格品と判定されたレンズは眼鏡レンズ2として包装され、眼鏡店に出荷される
検査で合格品と判定されたレンズは眼鏡レンズ2として包装され、眼鏡店に出荷される
上述したように構成された眼鏡レンズ用縁摺り加工装置1においては、眼鏡レンズ2の面形状の測定を行う測定装置45を用いて眼鏡レンズ2の外径と外周縁2cの厚みとを測定することができる。このため、この縁摺り加工装置1においては、専ら眼鏡レンズ2の外周縁2cの厚みを測定する測定装置45は不要である。
したがって、この実施の形態によれば、製造コストがそれほど高くなることなく、眼鏡レンズ2の外径と外周縁2cの厚みとを測定可能な眼鏡レンズ用縁摺り加工装置を提供することができる。
したがって、この実施の形態によれば、製造コストがそれほど高くなることなく、眼鏡レンズ2の外径と外周縁2cの厚みとを測定可能な眼鏡レンズ用縁摺り加工装置を提供することができる。
また、この実施の形態による眼鏡レンズ2の製造方法によれば、加工準備ステップで眼鏡レンズ2の外周面が加工工具26に接近させられる。したがって、縁摺り加工ステップで眼鏡レンズ2の外周面が加工工具26に速やかに接触し、縁摺り加工が開始されるから、上述した縁摺り加工装置1を使用して縁摺り加工の加工時間を短縮することができる。
さらに、この実施の形態においては、前記測定装置45によって測定された外周縁2cの厚みが大きいほど眼鏡レンズ2と加工工具26との接触圧力が小さくなる。このため、この製造方法を採ることによって、眼鏡レンズ2の外周縁2cの厚みに適した接触圧力で縁摺り加工を行うことができる。
さらに、この実施の形態においては、前記測定装置45によって測定された外周縁2cの厚みが大きいほど眼鏡レンズ2と加工工具26との接触圧力が小さくなる。このため、この製造方法を採ることによって、眼鏡レンズ2の外周縁2cの厚みに適した接触圧力で縁摺り加工を行うことができる。
1…眼鏡レンズ用縁摺り加工装置、2…眼鏡レンズ、2a,2b…レンズ面、2c…外周縁、11…眼鏡レンズ移動装置、26…加工工具、32…接触子、45…測定装置、S4…加工準備ステップ、S5…縁摺り加工ステップ。
Claims (3)
- 未加工レンズからなる眼鏡レンズを外周面の周方向に回転させるとともに径方向および軸線方向に移動させる眼鏡レンズ移動装置と、
前記眼鏡レンズを厚み方向の両側から挟む位置に前記厚み方向へ移動可能に保持されかつ前記眼鏡レンズのレンズ面に押し付けられる一対の接触子と、
前記周方向および前記径方向へ移動する前記眼鏡レンズに前記接触子が接触する状態でこの接触子の前記厚み方向への変位量を測定する測定装置と、
前記測定装置によって測定された眼鏡レンズの測定データに基づいて前記眼鏡レンズ移動装置と協働して前記眼鏡レンズの縁摺り加工を行う回転型の加工工具とを備え、
前記測定データは、前記眼鏡レンズの周方向と径方向とに異なる多数の測定位置に前記接触子を接触させて測定したレンズ面の形状データと、
前記眼鏡レンズを径方向に平行移動させて前記両接触子が眼鏡レンズの外周縁から外れたときの前記外周縁の位置に基づいて測定した眼鏡レンズの外径と、
前記眼鏡レンズを径方向に平行移動させて前記両接触子が眼鏡レンズの外周縁から外れる直前の前記外周縁の厚みとを含むことを特徴とする眼鏡レンズ用縁摺り加工装置。 - 請求項1記載の眼鏡レンズ用縁摺り加工装置を用いて実施する眼鏡レンズの製造方法であって、前記測定装置によって測定された前記外径に基づいて眼鏡レンズが前記加工工具の近傍の加工開始位置に位置するように前記眼鏡レンズ移動装置を動作させる加工準備ステップと、
前記加工準備ステップの後に眼鏡レンズに縁摺り加工を施す縁摺り加工ステップとを有することを特徴とする眼鏡レンズの製造方法。 - 請求項2記載の眼鏡レンズの製造方法において、前記縁摺り加工ステップは、前記測定装置によって測定された前記外周縁の厚みが大きいほど眼鏡レンズと加工工具との接触圧力を小さくすることを特徴とする眼鏡レンズの製造方法。
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JP2012039625A JP2013173206A (ja) | 2012-02-27 | 2012-02-27 | 眼鏡レンズ用縁摺り加工装置および眼鏡レンズの製造方法 |
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2012
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