JP2013173039A - 超音波測定装置およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】情報取得部が、測定対象物に加わる力もしくは測定対象物の変形量の時間変化が増加期間であるか減少期間であるかに関する情報を取得する。第1の超音波プローブは、2つのプローブの超音波送信領域の重複箇所に位置する測定対象物によって反射された超音波を受信して、第1の受信データを生成する。第2の超音波プローブは、同様に第2の受信データを生成する。演算処理部は、第1の受信データの内、増加期間あるいは減少期間のいずれか一方の期間におけるデータを用いて、測定対象物の第1の方向に関する第1の変位関連情報を演算し、同期間の第2の受信データを用いて、測定対象物の第2の方向に関する第2の変位関連情報を演算する。
【選択図】図1
Description
第1の超音波プローブと第2の超音波プローブを少なくとも含む複数の超音波プローブと、
測定対象物に加わる力もしくは測定対象物の変形量の時間変化が増加傾向を示す増加期間であるか、または前記時間変化が減少傾向を示す減少期間であるかに関する情報を取得する情報取得部と、
前記第1及び第2の超音波プローブに、超音波を送信するための信号を入力する送信回路と、
前記第1及び第2の超音波プローブが超音波を受信することにより生成する信号を受信する受信回路と、
演算処理部と、
出力部と、
前記送信回路と前記受信回路と前記演算処理部と前記出力部とを制御するシステム制御部と、を備え、
前記第1の超音波プローブは、該第1の超音波プローブの超音波送信領域と前記第2の超音波プローブの超音波送信領域との重複箇所に位置する前記測定対象物によって反射された超音波を受信して、第1の受信データを生成し、
前記第2の超音波プローブは、前記重複箇所に位置する前記測定対象物によって反射された超音波を受信して、第2の受信データを生成し、
前記演算処理部は、
前記第1の受信データの内、前記増加期間あるいは前記減少期間のいずれか一方の期間におけるデータを用いて、前記測定対象物の第1の方向に関する第1の変位関連情報を演算し、且つ
前記第2の受信データの内、前記第1の変位関連情報を演算するために用いた期間と同じ期間におけるデータを用いて、前記測定対象物の第2の方向に関する第2の変位関連情報を演算し、
前記出力部は、前記第1及び第2の変位関連情報を用いて前記測定対象物の情報を出力する超音波測定装置である。
受信回路1090は、超音波プローブで受信した反射信号を増幅し、各素子の信号に対して適当な遅延量制御を行った後、整相加算を行う。1050は、後述する演算処理を行なうための演算処理部である。1080は、演算処理部1050により得られた情報を出力するための出力部であり、例えばディスプレイである。1070は、送信回路1060と受信回路1090と演算処理部1050と出力部1080とを制御するためのシステム制御部である。システム制御部1070は、例えば送信回路1060と受信回路1090の送受信タイミングの制御や送受信周波数の制御を行うものである。
ータと減少期間に得られた受信データとを混在して用いることを禁止し、必ず同じ(もしくは同じ種類の)期間において得られた受信データから変位関連情報を演算する。これにより、測定対象物1089の変形状態や挙動が共通する受信データから各方向の変位を算出することができ、極めて有用性の高い、高精度な歪情報及び弾性パラメータ情報が得られる。
本発明においては、2以上の複数の超音波プローブを備えていれば良く、使用する周波数帯域としては、例えば1MHzから15MHzである。
情報取得部1040は、圧力センサ、速度センサ、加速度センサ、あるいは位置センサで構成可能である。たとえばプローブ(あるいは圧迫手段)に圧力センサを設けることで、プローブ等が人体1099を押圧する力を検知することができるため、測定対象物1089に加わる力の時間変化を間接的に検知可能となる。同様に、プローブ等に速度センサ、加速度センサ、位置センサなどを設けることで、プローブ等の変位を検知でき、測定対象物1089の変形量の時間変化を間接的に検知することができる。
測定対象物1089に対して力を加える為の圧迫手段を、第1及び第2の超音波プローブ1010、1020とは別に設けることができる。勿論、圧迫手段として、第1及び第2の超音波プローブ1010、1020の一方あるいは両方を利用することもできる。
以下、実施例1では試料(測定対象物)を圧迫することによって試料の弾性特性を計測する方法について説明する。
ブ位置は受信回路系7に入力され、超音波信号の補正に使用される。さらに、プローブ1aには圧力センサ16が取付けられており、プローブ1aに加えられる力の状態をモニタできるようになっている。この圧力センサ16と圧迫データ処理部17が、上述した実施形態の情報取得部に該当する。
S1(t)=A1(t)exp〔−j(ω0t+Φ1(t))〕 …(1)
S2(t)=S1(t−Δt)=A1(t−Δt)exp〔−j(ω0・(t−Δt)
+Φ1(t−Δt))〕 …(2)
Δt=2・Δx/c …(3)
θ1(t)=Φ1(t)
=tan−1(Q1(t)/I1(t)) …(4)
θ2(t)=Φ1(t−Δt)+ω0Δt
=tan−1(Q2(t)/I2(t)) …(5)
Δθ=θ2(t)−θ1(t)
=Φ1(t−Δt)−Φ1(t)+ω0Δt
=tan−1(Q1(t)/I1(t))
−tan−1(Q2(t)/I2(t)) …(6)
Δx=(c/2ω0)Δθ
=(c/2ω0){tan−1(Q1(t)/I1(t))−tan−1(Q2(t)/I2(t))} …(7)
伴い歪量Sも以下の式にて求めることができる。
T=C:S …(9)
実施例2においては実施例1と異なる方法にて試料の歪を計測する方法を説明する。実施例1では試料を圧迫することによって試料の歪計測を行ったが、試料が自ら動く場合には測定点の移動を伴うため圧迫動作を行うことなく歪計測を行うことができる。たとえば、心臓や心臓周辺の部位は、心筋運動によって周期的に変形しているため、外部からの圧迫動作は不要である。このような場合、図3において超音波プローブ1a,1b,1cを動かすことなく歪計測を行う。また計測方法及び演算も実施例1と全く同じ方式であり、同様の効果を得ることが出来る。
実施例3においては実施例1と異なる圧迫手段を用いて弾性係数分布計測を行った例について説明する。図7に本実施例を用いた試料周辺の図を示す。実施例1と同様に超音波プローブ1a,1b,1c、位置センサ5a,5b,5c及び試料2が配置されているが、本実施例においてはプローブ以外に圧迫手段14が配置されている。超音波装置の全体システムは実施例1(図3)と同様である。測定時は、圧迫手段14で試料を圧迫し、圧迫前及び圧迫後の超音波信号を超音波プローブ1a,1b,1cによって取得する。また、各超音波プローブ1a,1b,1c及び圧迫手段14は対称性を持つことが最も測定精度が高くなる。よって、図8の上面図に示す如く、超音波プローブ1a,1b,1cを圧迫手段14を対称軸とする3回対称性を持つ配置とするのがよい。本実施例によっても実施例1と同様の歪量及び弾性量を取得することが可能となる。
2、2a 試料
3a、3b、3c 超音波プローブ面
4、4a 超音波プローブの作る視野と測定点
5a、5b、5c 位置センサ
6 送信回路系
7 受信回路系
8 プローブ位置処理系
9 断層信号処理系
10 変位信号処理系
11 画像処理系
12 画像表示装置
13 システム制御部
14 圧迫手段
15a、15b 超音波信号
16 圧力センサ
17 圧迫データ処理部
第1の超音波プローブと第2の超音波プローブを少なくとも含む複数の超音波プローブと、
演算処理部と、
を備え、
前記第1の超音波プローブは、該第1の超音波プローブの超音波送信領域と前記第2の超音波プローブの超音波送信領域との重複箇所に位置する測定対象物によって反射された超音波を受信して、第1の受信データを生成し、
前記第2の超音波プローブは、前記重複箇所に位置する前記測定対象物によって反射された超音波を受信して、第2の受信データを生成し、
前記演算処理部は、
前記第1の受信データと、前記第2の受信データと、
前記第1及び第2の超音波プローブの相対的な位置関係情報と、を用いて多次元の変位関連情報を生成することを特徴とする超音波測定装置である。
本発明の超音波測定装置の制御方法は、
第1の超音波プローブと第2の超音波プローブを少なくとも含む複数の超音波プローブと、演算処理部と、を備える超音波測定装置の制御方法であって、
前記第1の超音波プローブが、該第1の超音波プローブの超音波送信領域と前記第2の超音波プローブの超音波送信領域との重複箇所に位置する測定対象物によって反射された超音波を受信して、第1の受信データを生成するステップと、
前記第2の超音波プローブが、前記重複箇所に位置する前記測定対象物によって反射された超音波を受信して、第2の受信データを生成するステップと、
前記演算処理部が、前記第1の受信データと、前記第2の受信データと、前記第1及び第2の超音波プローブの相対的な位置関係情報と、を用いて多次元の変位関連情報を生成するステップと、
を有することを特徴とする超音波測定装置の制御方法である。
Claims (14)
- 超音波測定装置であって、
第1の超音波プローブと第2の超音波プローブを少なくとも含む複数の超音波プローブと、
測定対象物に加わる力もしくは測定対象物の変形量の時間変化が、増加傾向を示す増加期間であるか、または前記時間変化が減少傾向を示す減少期間であるかに関する情報を取得する情報取得部と、
前記第1及び第2の超音波プローブに、超音波を送信するための信号を入力する送信回路と、
前記第1及び第2の超音波プローブが超音波を受信することにより生成する信号を受信する受信回路と、
演算処理部と、
出力部と、
前記送信回路と前記受信回路と前記演算処理部と前記出力部とを制御するシステム制御部と、を備え、
前記第1の超音波プローブは、該第1の超音波プローブの超音波送信領域と前記第2の超音波プローブの超音波送信領域との重複箇所に位置する前記測定対象物によって反射された超音波を受信して、第1の受信データを生成し、
前記第2の超音波プローブは、前記重複箇所に位置する前記測定対象物によって反射された超音波を受信して、第2の受信データを生成し、
前記演算処理部は、
前記第1の受信データの内、前記増加期間あるいは前記減少期間のいずれか一方の期間におけるデータを用いて、前記測定対象物の第1の方向に関する第1の変位関連情報を演算し、且つ
前記第2の受信データの内、前記第1の変位関連情報を演算するために用いた期間と同じ期間におけるデータを用いて、前記測定対象物の第2の方向に関する第2の変位関連情報を演算し、
前記出力部は、前記第1及び第2の変位関連情報を用いて前記測定対象物の情報を出力することを特徴とする超音波測定装置。 - 前記情報取得部は、圧力センサ、速度センサ、加速度センサ、あるいは位置センサによって、前記測定対象物に加わる力もしくは前記測定対象物の変形量の時間変化を検知することを特徴とする請求項1に記載の超音波測定装置。
- 前記情報取得部は、前記第1の受信データあるいは前記第2の受信データから、前記測定対象物の変形量の時間変化を算出することを特徴とする請求項1に記載の超音波測定装置。
- 前記測定対象物に対して力を加える圧迫手段を有する請求項1から3のいずれか1項に記載の超音波測定装置。
- 前記圧迫手段は、前記第1及び第2の超音波プローブの間、若しくは前記複数の超音波プローブの形成する多角形の内側に位置することを特徴とする請求項4に記載の超音波測定装置。
- 前記複数の超音波プローブは治具により相対的に固定されており、且つ前記圧迫手段は前記第1及び第2の超音波プローブの中間、または前記多角形の中心若しくは重心に位置することを特徴とする請求項5に記載の超音波測定装置。
- 前記変位関連情報とは、前記測定対象物の変位、歪みあるいは弾性係数に関する情報のことである請求項1から6のいずれか1項に記載の超音波測定装置。
- 前記第1の超音波プローブの超音波送信領域と前記第2の超音波プローブの超音波送信領域とが前記重複箇所を有しているか否かの情報を出力する手段を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の超音波測定装置。
- 前記第1の超音波プローブの超音波の音線と前記第2の超音波プローブの超音波の音線とが、互いに交差しているか否かの情報を出力する手段を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の超音波測定装置。
- 前記システム制御部は、前記第1及び第2の超音波プローブが交互に超音波を送受信するように、前記送信回路及び前記受信回路を制御することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の超音波測定装置。
- 前記システム制御部は、前記第1及び第2の超音波プローブが互いに異なる周波数の超音波を送受信するように、前記送信回路及び前記受信回路を制御することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の超音波測定装置。
- 前記演算処理部は、前記第1の方向と前記第2の方向の相対関係に基づいて、前記第1及び第2の変位関連情報から多次元の変位関連情報を生成し、前記出力部に出力することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の超音波測定装置。
- 前記第1及び第2の超音波プローブの相対的な位置と向きに関する情報を取得するセンサを備え、
前記演算処理部は、該センサから取得される情報を用いて、前記第1の方向と前記第2の方向との相対関係を取得することを特徴とする請求項12に記載の超音波測定装置。 - 前記演算処理部は、前記第1及び第2の方向から構成される座標系から直交座標系へと、前記第1及び第2の変位関連情報を座標変換することにより、前記多次元の変位関連情報を生成することを特徴とする請求項12または13に記載の超音波測定装置。
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