JP2013172422A - 平面アンテナ - Google Patents

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JP2013172422A JP2012036743A JP2012036743A JP2013172422A JP 2013172422 A JP2013172422 A JP 2013172422A JP 2012036743 A JP2012036743 A JP 2012036743A JP 2012036743 A JP2012036743 A JP 2012036743A JP 2013172422 A JP2013172422 A JP 2013172422A
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亮平 細野
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Abstract

【課題】金属面に貼り付けることが可能な小型かつ薄型の平面アンテナを提供すること。
【解決手段】誘電体層と、上記誘電体層の上面に形成された地板11と、上記誘電体層の上面に形成されたメアンダ化された放射素子12とを備えた平面アンテナ10において、地板と放射素子は互いに孤立しており、地板11と放射素子12とを短絡せずに、給電点Qから放射素子12の先端までの長さを共振波長の0.12倍以上0.24倍以下とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、導体に貼り付け可能な平面アンテナに関する。
近年、携帯電話機、スマートフォン、RFIDタグ等の無線通信機器が急速に普及している。これらの無線通信機器は年々小型化してきており、これらの無線通信機器に内蔵される部品の設置スペースもより制限されてきている。このため、無線通信機器に内蔵されるアンテナについても、より小型かつ薄型であることが求められている。
また、無線通信機器においては、しばしば、筐体等として金属製の部品が使用される。このため、無線通信機器に内蔵されるアンテナには、小型かつ薄型であることに加え、金属板などの導体に貼り付けた状態でも使用可能であることが求められている。
このような需要がある中、従来、導体に貼り付けた状態でも使用可能な平面アンテナに関する様々な技術が考案されている。
例えば、特許文献1には、ダイポールアンテナが金属物品以外の貼り付けを目的に設計されたものであっても、絶縁基板の一方の面にT字型整合回路を設け、絶縁基板の他方の面にループ回路を設けるだけで、金属物品に貼り付けて使用することができると記載されている。
また、特許文献2には、スペーサを介して導電性の対象物に取り付けられるRFタグ用のダイポールアンテナにおいて、スペーサの厚み(1〜3mm)に応じてインダクタの長さを調節することで、インピーダンスを整合させることができると記載されている。
また、特許文献3には、ダイポールアンテナを備えたRFIDタグにおいて、ダイポールアンテナと金属物品との間に軟磁性体およびスペーサを設けることにより、金属物品上でも作動するUHF帯またはSHF帯用のアンテナを形成することができると記載されている。
特開2009−213009号公報 特開2011−120303号公報 特開2005−309811号公報
しかしながら、ダイポールアンテナは、共振波長の1/2程度の長さの放射素子を要する。このため、ダイポールアンテナを用いた特許文献1〜3に記載の技術では、小型化に限界がある。
もう少し具体的に言うと、上記特許文献1に開示されている技術では、その一部のループ回路だけでも比較的大きいサイズ(縦53mm、横21mmと記載されている)となっているうえに、さらにその両側に2つのダイポールアンテナを備える構成を要するため、アンテナ全体のサイズ(厚み1.2mmと記載されている)をより小型化および薄型化することは容易ではない。
また、上記特許文献2に開示されている技術では、比較的長い放射素子長(概ね、波長λの1/2の長さ)を要するダイポールアンテナを採用しているうえに、厚さ1mm〜3mm程度のスペーサが必要な構成となっているため、アンテナ全体のサイズ(縦11mm、横79mmと記載されている)をより小型化および薄型化することは容易ではない。
また、上記特許文献3に開示されている技術では、同じくダイポールアンテナを採用しているうえに、厚さ1mm以上のスペーサが必要な構成となっているため、やはりアンテナ全体のサイズをより小型化および薄型化することは容易ではない。
一方、地板と放射素子とを備え、地板と放射素子とが短絡部により短絡された逆F型アンテナは、放射素子の長さを共振波長の1/4程度に短縮することができるため、小型化に適している。しかしながら、逆F型アンテナを金属板上に設置すると、所望の動作帯域におけるVSWR特性が劣化してしまうという問題を生じる。これは、地板と放射素子とを短絡することにより、金属板との間の容量が過剰なリアクタンスの増加を招いてしまうためである。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、導体に貼り付けた状態で使用可能な小型かつ薄型の平面アンテナを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る平面アンテナは、導体に貼り付け可能な平面アンテナにおいて、誘電体層と、上記誘電体層の上面に形成された地板と、上記誘電体層の上面に形成されたメアンダ形状の放射素子とを備え、上記地板と上記放射素子とは互いに孤立しており、上記放射素子を構成する直線部のうち、上記地板と対向する直線部上に上記放射素子側の給電点が設けられ、該放射素子側の給電点から上記放射素子の先端までの長さが共振波長の0.12倍以上0.24倍以下である、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、上記平面アンテナは、モノポールアンテナとして機能する。したがって、上記放射素子の長さを、共振波長の1/4程度にすることができる。しかも、上記のように、上記放射素子はメアンダ化されているので、極めてコンパクトな平面アンテナを実現することができる。また、上記のように、上記地板と上記放射素子とが互いに孤立しているため、金属板上に配置した状態の逆Fアンテナで生じ得る問題、すなわち、所望の動作帯域におけるVSWR特性が劣化するという問題を回避することができる。
また、上記のように、上記給電点から上記放射素子の上記他端までの長さを共振波長の0.12倍以上0.24倍以下にすれば、短絡部によるインピーダンス整合を図らずとも、導体に貼り付けた状態で所望の動作帯域におけるVSRW特性を極めて良好にすることができる。
本発明に係る平面アンテナにおいては、当該平面アンテナが上記導体に貼り付けられたときの、上記放射素子と上記導体との間隔が0.5mm以下である、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記放射素子と上記導体との間隔を非常に小さくしつつ、所望の動作帯域におけるVSWR特性を良好なものとすることができる。
本発明に係る平面アンテナにおいては、上記給電点に接続される同軸ケーブルは、上記地板の上記放射素子側と反対側の端部において、当該平面アンテナが貼り付けられた導体からの距離が0.5mm以下となるように配線されている、ことが好ましい。
上記の構成によれば、所望の動作帯域におけるVSWR特性を良好なものとすることができる。
本発明に係る平面アンテナにおいては、上記地板の各辺の長さが、上記放射素子を構成する直線部のうち、上記地板と対向する直線部の長さ以下である、ことが好ましい。
上記の構成によれば、所望の動作帯域におけるVSWR特性を良好なものとすることができる。
本発明によれば、金属板に貼り付けた状態で使用可能な小型かつ薄型の平面アンテナを実現することができる。
実施形態に係る平面アンテナの構成を示す平面図である。 実施形態に係る平面アンテナの実装状態を示す側面図である。 実施形態に係る平面アンテナの断面構造を示す断面図である。 実施形態に係る平面アンテナの具体例を示す平面図である。 実施形態に係る平面アンテナのVSWR特性を示すグラフである。 実施形態に係る平面アンテナの入力インピーダンス特性を示すグラフである。 比較用の平面アンテナの構成を示す平面図である。 本実施形態に係る平面アンテナおよび比較用の平面アンテナの各々について、そのVSWR特性を示すグラフである。 本実施形態に係る平面アンテナにおける放射素子の先端から放射素子側の給電点までの長さとVSWR値との関係を示すグラフである。 本実施形態に係る平面アンテナにおける放射素子の先端から給電点までの長さとVSWR値との関係を示すグラフである。 本実施形態に係る平面アンテナにおける放射素子の線幅および放射素子間の間隔と、VSWR値との関係を示すグラフである。 本実施形態に係る平面アンテナにおける、同軸ケーブルと金属板との間隔と、VSWR値との関係を示すグラフである。 本実施形態に係る平面アンテナの放射指向性を示すグラフである。 本実施形態に係る平面アンテナにおける、放射素子と金属板との間隔と、VSWR値との関係を示すグラフである。 本実施形態に係る平面アンテナの構成と、地板のサイズを変えた比較例の構成とを示す平面図である。 本実施形態に係る平面アンテナのVSWR特性と、地板のサイズを変えた比較例のVSWR特性とを示すグラフである。
本発明の一実施形態に係る平面アンテナについて、図面を参照して以下に説明する。なお、本実施形態に係る平面アンテナは、無線通信機器の筐体を構成する金属板に貼り付けられ、GPS帯(1.573GHz以上1.577GHz)を動作帯域とする。ただし、平面アンテナを貼り付ける金属板は、無線通信機器の筐体を構成する金属板に限定されず、また、平面アンテナの動作帯域は、GPS帯に限定されない。
(平面アンテナの構成)
本実施形態に係る平面アンテナ10の構成について、図1を参照して説明する。図1は、平面アンテナ10をz軸正方向から見た平面図である。平面アンテナ10は、図1に示すように、地板11と放射素子12とを備えている。地板11と放射素子12とは、互いに孤立しており、地板11と放射素子12との間に、直流的な導通を生じる短絡はない。このため、平面アンテナ10は、モノポールアンテナとして機能する。
地板11は、面状の導体箔(例えば、銅箔)であり、後述する誘電体層13(図2参照)の上面に形成される。本実施形態においては、地板11として、長辺がx軸に平行な長方形の導体箔を用いている。ただし、地板11は、グランドとして機能するために必要な面積を有する板状導体であればよく、その形状は、任意である。例えば、地板11として、長辺がy軸に平行な長方形の導体箔を用いてもよいし、正方形の導体箔を用いてもよい。
地板11には、後述するように、同軸ケーブル30(図2参照)の外側導体が接続(例えば、半田付け)される。地板11において、同軸ケーブル30の外側導体が接続される点を、給電点Pと呼ぶ。本実施形態においては、地板11の頂点(y軸正方向側の端辺とx軸正方向側の端辺とが交差する頂点)近傍に給電点Pを設けている。ただし、給電点Pの位置は、これに限定されない。例えば、地板11の他の頂点近傍に給電点Pを設けてもよいし、地板11の中心に給電点Pを設けてもよい。
放射素子12は、線状又は帯状の導体箔(例えば、銅箔)であり、後述する誘電体層14(図2参照)の上面に形成される。放射素子12の全長は、平面アンテナ10の動作帯域に応じて設定される。本実施形態に係る平面アンテナ10は、GPS帯(1.573GHz以上1.577GHz以下)を動作帯域とするので、放射素子12の全長は、GPS波の波長の1/4(約47.6mm)程度に設定される。なお、放射素子12の全長とは、中心線に沿って測った、放射素子12の一端から他端までの長さのことを指す。
上記の全長を有する放射素子12を限られたスペース内に配置するために、放射素子12としては、メアンダ化された帯状導体箔を用いる。特に、本実施形態においては、放射素子12として、x軸に平行な直線部12A1〜12A9とy軸に平行に直線部12B1〜12B8とが交互に現れるようにメアンダ化された帯状導体箔を用いる。
ここで、直線部12A1は、地板11のy軸正方向側の端辺と同一の長さを有する帯状導体箔であり、地板11のy軸正方向側の端辺と平行に配置される。直線部12A2は、直線部12A1よりも短い帯状導体箔であり、直線部12A1のx軸正方向側の端部からy軸正方向に伸びる。直線部12A3は、直線部12A2の幅分だけ直線部12A1よりも短い帯状導体箔であり、直線部12A2のy軸正方向側の端部からx軸負方向に伸びる。以下、直線部B1、直線部12A2、直線部12B2、及び直線部12A3と同様の構造が繰り返し現れ、8つの折り返し箇所を有する8層のメアンダ形状が実現される。
放射素子12を構成する直線部12A1〜12A9,12B1〜12B8のうち、放射素子12の一端を含み、地板11に対向する直線部12A1のことを、以下では放射素子12の「基部」とも呼ぶ。放射素子12の基部12A1は、放射素子12の基部12A1以外の部分よりも幅が広くなっている。本実施形態においては、基部12A1の幅を2mm以上としている。
なお、本実施形態では、GPS波の波長の1/4程度の全長を有するコンパクトな放射素子12を実現するために、直線部12A1〜A9の長さを地板11のy軸正方向側の端辺の長さと同一又は略同一にしているが、これに限定されるものではない。すなわち、直線部124A1〜124A9の長さを、地板11のy軸正方向側の端辺よりも長くしてもよいし、地板11のy軸正方向側の端辺よりも短くしてもよい。また、本実施形態では、直線部124B1〜124B8の長さを、直線部124A1〜124A9よりも短くしているが、これに限定されるものではない。すなわち、直線部124B1〜124B8の長さを、直線部124A1〜124A9よりも長くしてもよい。
放射素子12には、後述するように、同軸ケーブル30(図2参照)の内側導体が接続(例えば、半田付け)される。放射素子12において、同軸ケーブル30の内側導体が接続される点を、給電点Qと呼ぶ。給電点Qの位置は、放射素子12の先端(直線部12A9側の端部)から給電点Qまでの長さが共振波長(本実施形態においては、GPS波の波長)の0.12倍以上0.24倍以下となるという条件を満たすように決める。この条件を満たすべく、本実施形態においては、基部12A1のx軸正方向側端辺の中央近傍に給電点Qを設けている。ただし、上記の条件を満たすのであれば、給電点Qの位置はこれに限定されない。すなわち、基部12A1の中心軸L上の他の位置に給電点Qを設けてもよい。なお、放射素子120の先端から給電点Qまでの長さを共振波長の0.12倍以上0.24倍以下にする理由については後述する。
次に、平面アンテナ10の実装状態について、図2および図3を参照して説明する。図2は、実装状態にある平面アンテナ10をx軸正方向から見た側面図である。図3は、実装状態にある平面アンテナ10の断面構造を示した断面図である。なお、図3では、地板11が形成された部分の断面構造を図示しているが、放射素子12が形成された部分の断面構造も、図3に示したものと同様である。
平面アンテナ10は、図2に示すように、地板11と放射素子12とに加えて、第1の誘電体層13と第2の誘電体層14とを備えており、地板11および放射素子12は、それぞれ、誘電体層13および誘電体層14の上面に形成される。そして、平面アンテナ10は、図2に示すように、無線通信機器の筐体等を構成する金属板20に貼り付けて使用される。
誘電体層14は、例えば、放射素子12と同一形状にカッティングされた樹脂フィルム14aを含んで構成される。この場合、誘電体層14は、図3に示すように、樹脂フィルム14aの上面に形成された接着層14bを含み、放射素子12は、この接着層14bによって樹脂フィルム14aの上面に接着される。また、誘電体層14は、図3に示すように、樹脂フィルム14aの下面に形成された接着層14cを含み、樹脂フィルム14aの下面は、この接着層14cによって金属板20に接着される。これらの接着層14b〜14cは、例えば、接着剤や粘着テープなどによって構成すればよい。誘電体層13も、誘電体層14と同様の構成を採る。
誘電体層14の厚みD(樹脂フィルム14aの厚み、接着層14bの厚み、及び接着層14cの厚みの合計)は、0.5mm以下に設定される。これは、放射素子12と金属板20との間隔を0.5mm以下とし、放射素子12と金属板20との間の容量を増加させることによって、共振周波数をシフトさせるためである。一例として、接着層14b、樹脂フィルム14a、接着層14cの厚みは、順に、28μm、125μm、40μmに設定される。この場合、誘電体層14の厚みDは、28μm+125μm+40μm=193μmであり、0.5m以下となる。誘電体層13の厚みも、誘電体層14の厚みと同様に設定される。なお、地板11及び放射素子12の厚みは、例えば、35μmである。
このように、平面アンテナ10は、導体に貼り付けることが可能であり、導体に貼り付けられた状態で所望の特性を発揮するように設計される。特に、本実施形態に係る平面アンテナ10は、図2に示すように、金属板20に貼り付けることが可能であり、金属板20に貼り付けられた状態で、GPS帯を動作帯域とするように設計されている。
実装状態において、平面アンテナ10には、図2に示すように、同軸ケーブル30が接続される。同軸ケーブル30の外側導体が地板11側の給電点Pに半田付けされ、同軸ケーブル30の内側導体が放射素子12側の給電点Qに半田付けされることは、上述したとおりである。なお、同軸ケーブル30の好ましい配置については、参照する図面を代えて後述する。
なお、本実施形態においては、2枚の樹脂フィルムを用意し、一方の樹脂フィルムの上面に地板11を接着し、他方の樹脂フィルムの上面に放射素子12を接着する構成を採用しているが、これに限定されるものではない。例えば、1枚の樹脂フィルムの上面に、地板11及び放射素子12の両方を接着する構成を採用してもよい。このような構成を採用した場合、平面アンテナ10全体を一体的に取り扱うことができるので、金属板20への貼り付けが容易になる。
(平面アンテナの具体例)
次に、図4を参照して、平面アンテナ10の各部の寸法について説明する。図4は、平面アンテナ10の具体例を示した平面図である。なお、以下に説明する各部の寸法は、平面アンテナ10の一具体例を示すものであり、これに限定されない。本具体例における平面アンテナ10の各部の寸法は以下のとおりである。
地板11 :縦3mm、横5mm
放射素子12(外形) :縦10mm、横5mm
地板11と放射素子12との間隔 :2mm
基部(直線部)A1の長さ :5mm
基部(直線部)A1の幅 :2mm
直線部A2〜A9の長さ(L1) :4.5mm
直線部A2〜A9の幅(p) :0.5mm
直線部B1〜B8の長さ(L2) :1mm
直線部B1〜B8の幅 :0.5mm
直線部A1〜A9同士の間隔(q):0.5mm
給電点Qから直線部12B1までの長さ(L3):1mm
中心線(図4における鎖線)に沿って測った、放射素子12側の給電点Qから放射素子12の先端までの長さは、以下の数式(1)によって求められ、45mmとなる。また、中心線に沿って測った、放射素子12の全長は、この長さに給電点Qから基部12A1のx軸負方向側の端辺までの長さ4.75mmを加えたものであり、49.75mmとなる。なお、これらの長さの算出に際しては、直線部A2〜A9に含まれる中心線の長さが、直線部A2〜A9の長さL1と同一であり、直線部B1〜B8に含まれる中心線の長さが、直線部B1〜B8の長さL2と同一であることを利用した。
(L1×8)+(L2×8)+L3=45mm・・・(1)
平面アンテナ10は、GPS帯(1.573GHz以上1.577GHz以下)を動作帯域とするものであり、その中心周波数1.575GHzに対応する共振波長は、約190.5mmである。上述した放射素子12の全長(49.75mm)は、この共振波長の概ね1/4に相当する。また、放射素子12側の給電点Qから放射素子12の先端までの長さ(45mm)は、この共振波長の0.236倍に相当し、この共振波長の0.12倍以上0.24倍以下の範囲に含まれている。
(平面アンテナの特性)
次に、図5および図6を参照して、図4に示す平面アンテナ10のアンテナ特性について説明する。ここでは、平面アンテナ10を金属板20に貼り付けた場合と貼り付けていない場合との各々について、平面アンテナ10のアンテナ特性について説明する。なお、上記金属板20として、100平方ミリメートルの面積を有するものを用いている。
図5は、平面アンテナ10のVSWR(Voltage Standing Wave Ratio:電圧定在波比)特性を示すグラフである。特に、図5において、実線は、平面アンテナ10を金属板20に貼り付けた場合に、この平面アンテナ10によって得られるVSWR特性を示し、点線は、平面アンテナ10を金属板20に貼り付けていない場合に、この平面アンテナ10によって得られるVSWR特性を示す。
図6は、本実施形態に係る平面アンテナ10の入力インピーダンス特性を示すグラフである。特に、図6(a)は、入力インピーダンス特性のうちの抵抗成分Rinを示し、また、図6(b)は、入力インピーダンス特性のうちのリアクタンス成分Xinを示す。
図6(実線)に示すように、平面アンテナ10を金属板20に貼り付けた場合、入力インピーダンスに極端なピークが生じておらず、概ね1.0GHz以上2.0GHz以下の帯域全体において、50Ω(同軸ケーブル30のインピーダンス)近辺におけるインピーダンス整合が得られていることが分かる。
これにより、図5(実線)に示すように、平面アンテナ10を金属板20に貼り付けた場合、この平面アンテナ10によって、概ね1.1GHz以上1.8GHz以下の帯域において、VSWR値として「3」以下が得られ、特に、概ね1.2GHz以上1.7GHz以下の帯域において、VSWR値として「2」以下が得られた。
一方、図6(点線)に示すように、平面アンテナ10を金属板20に貼り付けない場合、入力インピーダンスに極端なピークが生じており、インピーダンス整合が得られていないことが分かる。
これにより、図5(点線)に示すように、平面アンテナ10を金属板20に貼り付けない場合、この平面アンテナ10によって、1.0GHz以上2.0GHz以下の帯域の全域において、VSWR値として「4」以上が得られている。
すなわち、本実施形態の平面アンテナ10を金属板20に貼り付けたことにより、当該平面アンテナ10が目的とするGPS帯(1.573GHz以上1.577GHz以下)において、良好な動作特性が得られたことが分かる。
その理由は、平面アンテナ10を金属板20に貼り付けたことにより、平面アンテナ10と金属板20との容量結合により、平面アンテナ10から金属板20に電流が流れ込み、静電容量Cが増加するとともにリアクタンスが低下し、その結果、図6に示すように、動作帯域が低周波数側に大幅にシフトしたからであり、平面アンテナ10は、この動作帯域のシフトにより、所望の周波数帯であるGPS帯(1.573GHz以上1.577GHz以下)で共振するように構成されているからである。
したがって、本実施形態の平面アンテナ10は、金属板20に貼り付けられることにより、所望の周波数帯で共振するといえる。
(短絡部の有無によるアンテナ特性の変化)
続いて、図7および図8を参照して、短絡部の有無によるアンテナ特性の変化について説明する。ここでは、短絡部を有する平面アンテナ50を比較用に用いて、短絡部53の有無によるアンテナ特性の変化について説明する。図7は、比較用の平面アンテナ50の構成を示す平面図である。図8は、本実施形態に係る平面アンテナ10および比較用の平面アンテナ50の各々のVSWR特性を示すグラフである。
本実施形態に係る平面アンテナ10は、地板11と放射素子12とを電気的に短絡させるための、いわゆる短絡部を有していない。
一方、図7に示す平面アンテナ50は、地板51と放射素子52とが、短絡部53(縦2.0mm、横1.5mm)によって電気的に短絡されており、この点で、本実施形態に係る平面アンテナ10と異なる。
図8(実線)に示すように、いわゆる短絡部を有さない平面アンテナ10では、概ね1.1GHz以上1.8GHz以下の帯域において、VSWR値として「3」以下が得られ、特に、およそ1.2GH以上1.7GHz以下の帯域において、VSWR値として「2」以下が得られた。
一方、図8(点線)に示すように、短絡部53を有する平面アンテナ50では、1.0GHz以上2.0GHz以下の帯域の全域において、VSWR値として「7」以上が得られた。
すなわち、本実施形態の平面アンテナ10は、いわゆる短絡部を有さないことにより、金属板20に貼り付けた場合であっても、当該平面アンテナ10が目的とするGPS帯(1.573GHz以上1.577GHz以下)において、良好な動作特性が得られたことが分かる。
その理由は、いわゆる短絡部を有さないことにより、過剰なリアクタンスの相殺をなくしたためであると考えられる。
したがって、本実施形態の平面アンテナ10は、放射素子12と地板11とが互いに短絡されていないことで、所望の周波数帯で共振するといえる。
(放射素子の先端から給電点までの長さの規定)
次に、図9および図10を参照して、放射素子12の先端から放射素子12側の給電点Qまでの長さと、VSWR値との関係について説明する。図9および図10は、本実施形態に係る平面アンテナ10における、放射素子12の先端から放射素子12側の給電点Qまでの長さとVSWR値との関係を示すグラフである。
既に説明したとおり、本実施形態の平面アンテナ10は、放射素子12の先端から放射素子12側の給電点Qまでの長さが、45mmと規定されている。ここでは、試験的に、放射素子12の先端から放射素子12側の給電点Qまでの長さを、10mm,20mm,30mm,40mm,50mmに変更し、それぞれのVSWR値を測定した。その結果は、図9に示すとおりである。なお、放射素子12の先端から放射素子12側の給電点Qまでの長さを本来の45mmとした場合のVSWR値については、他の図面に示しているので、図9では省略されている。
また、放射素子12の先端から放射素子12側の給電点Qまでの長さを、当該平面アンテナ10が目的とするGPS帯の中心周波数(1.575GHz)に対応する共振波長(190.5mm)で規格化することによってこれを規格化長とし、各規格化長において得られる1.575GHzでのVSWR値を測定した。その結果は、図10に示すとおりである。
図10に示すように、本実施形態の平面アンテナ10は、放射素子12の先端から放射素子12側の給電点Qまでの長さを、上述した共振波長(GPS帯の中心周波数である1.575GHzに対応する波長)の0.12倍(およそ23mm)以上0.24倍(およそ46mm)以下とすることにより、VSWR値として「2」以下が得られることが判明した。
(同軸ケーブルの好ましい配置)
次に、同軸ケーブル30の好ましい配置について、図11および図12を参照して説明する。
図11は、平面アンテナ10の側面図であり、地板11の近傍を拡大したものである。同軸ケーブル30は、図11に示すように、その外側導体が地板11側の給電点Pに接続(例えば、半田付け)され、給電点Pからy軸負方向に向かって引き出される。この際、同軸ケーブル30は、地板11のy軸負方向側の端辺において、金属板20から距離dだけ離隔することなる。この距離dは、平面アンテナ10のアンテナ特性を左右する重要なパラメータのひとつである。
図12は、地板11のy軸負方向側の端辺における同軸ケーブル30と金属板20との間隔dと、平面アンテナ10のVSWR特性との関係を示すグラフである。ここでは、上記間隔dを0.1mm、0.5mm、1.0mmに設定し、それぞれのVSWR特性を測定した。なお、同軸ケーブル30として、被覆の外径が0.8mmの同軸ケーブルを使用した。
図12によると、本実施形態の平面アンテナ10は、上記間隔dを0.1mmおよび0.5mmとした場合、GPS帯の中心周波数(1.575GHz)におけるVSWR値として「2」以下が得られることが判明した。
一方、上記間隔dを1.0mmとした場合、GPS帯の中心周波数(1.575GHz)におけるVSWR値として「4」以上が得られることが判明した。
特に、上記間隔dが大きくなるにつれ、VSWR値が劣化していくことが判明した。これは、上記間隔dが大きくなるにつれ、給電部における容量結合の効果が減少していくからであると考えられる。
以上のことから、本実施形態の平面アンテナ10においては、上記間隔dを0.5mm以下に設定することにより、GPS帯におけるVSWR特性をより良好にできることが分かる。
(平面アンテナの放射指向性)
図13は、本実施形態に係る平面アンテナ10の放射指向性を示すグラフである。図13のうち、(a)は、1.575GHzにおけるxy平面の放射指向性を示す。また、(b)は、1.575GHzにおけるyz平面の放射指向性を示す。また、(c)は、1.575GHzにおけるzx平面の放射指向性を示す。特に、(a)〜(c)において、実線は、その平面がなす角度方向φの電界成分Eφを表し、点線はその平面がなす角度方向θの電界成分EΘを表す。何れも、平面アンテナ10が金属板20に貼り付けられている状態のときの、放射指向性を示す。
図13によれば、本実施形態の平面アンテナ10は、金属板20に貼り付けられているにも関わらず、そのサイズが非常に小型であること等から、当該平面アンテナ10が目的とするGPS帯の中心周波数(1.575GHz)において、無指向に動作し、かつ十分な利得を得られることが分かる。
(放射素子と金属板との間隔の規定)
次に、図14を参照して、放射素子12と金属板20との間隔(放射素子12と金属板20との間に介在する誘電体層14の厚み)Dと、VSWR特性との関係について説明する。図14は、本実施形態に係る平面アンテナ10における、放射素子12と金属板20との間隔Dと、VSWR値との関係を示すグラフである。
既に説明したとおり、本実施形態の平面アンテナ10は、GPS帯(1.573〜1.577GHz)を動作帯域とすることができるように、金属板20に貼り付けられたときに、放射素子12と金属板20との間隔が0.5mm以下となるように構成されている。その効果を検証すべく、ここでは、試験的に、上記間隔Dを0.1mm、0.5mm、1.0mm、1.5mm、2.0mmに設定し、それぞれのVSWR特性を測定した。その結果は、図14に示すとおりである。
図14によると、本実施形態の平面アンテナ10は、上記間隔Dを0.1mm又は0.5mmとした場合、GPS帯の中心周波数(1.575GHz)におけるVSWR値として「3」以下が得られることが判明した。
一方、上記間隔を1.0mm、1.5mm、又は2.0mmとした場合、動作帯域が高周波側にシフトし、GPS帯の中心周波数(1.575GHz)におけるVSWR値として「3」以下を得ることができないことが判明した。
以上のことから、本実施形態の平面アンテナ10は、上記間隔を0.5mm以下に設定することにより、GPS帯を動作帯域とすることができることが分かる。
(地板のサイズ)
最後に、図15および図16を参照して、地板11のサイズと、VSWR特性との関係について説明する。ここでは、図15に示すように、3mm×5mmの地板11を、(1)2mm×2mmの正方形、(2)5mm×5mmの正方形、(3)10mm×10mmの正方形に変形し、それぞれの場合のVSWR特性を比較する。なお、放射素子12のサイズについては、図4に示したとおりであり、その形状についても、変更はない。
図16は、地板11のサイズを3mm×5mm、2mm×2mm、5mm×5mm、10mm×10mmとした場合のVSWR特性を示すグラフである。地板11のサイズを3mm×5mm、2mm×2mm、または5mm×5mmとした場合には、GPS帯において良好なVSWR特性が得られるのに対し、地板11のサイズを10mm×10mmとした場合には、GPS帯におけるVSWR特性が悪化することが図16から見て取れる。
以上のことから、本実施形態の平面アンテナ10においては、地板11の各辺の長さを基部(地板11に対向する直線部)12A1の長さ(図4に示すとおり5mm)以上に設定することにより、GPS帯において良好なVSWR特性を得られることが分かる。
(補足説明)
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係る平面アンテナは、当該平面アンテナを介して無線通信をおこなう各種通信端末に利用可能であり、特に、利用可能な周波数帯が広帯域化しており、かつ小型化が要求されるスマートフォン、携帯電話機、カーナビゲーション装置等の通信端末への利用が適している。
10 平面アンテナ
20 金属板
30 同軸ケーブル
11 地板
12 放射素子
12A1〜A9 直線部
12B1〜B8 直線部
13〜14 誘電体層
P 給電点
Q 給電点

Claims (5)

  1. 導体に貼り付け可能な平面アンテナにおいて、
    誘電体層と、上記誘電体層の上面に形成された地板と、上記誘電体層の上面に形成されたメアンダ形状の放射素子とを備え、
    上記地板と上記放射素子とは互いに孤立しており、
    上記放射素子を構成する直線部のうち、上記地板と対向する直線部上に上記放射素子側の給電点が設けられ、該放射素子側の給電点から上記放射素子の先端までの長さが共振波長の0.12倍以上0.24倍以下である、ことを特徴とする平面アンテナ。
  2. 上記放射素子のうち上記地板と対向する直線部以外の部分の幅が0.5mm以上である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の平面アンテナ。
  3. 当該平面アンテナが導体に貼り付けられたときの、上記放射素子と導体との間隔が0.5mm以下である、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の平面アンテナ。
  4. 上記給電点に接続される同軸ケーブルは、上記地板の上記放射素子側と反対側の端部において、当該平面アンテナが貼り付けられた導体からの距離が0.5mm以下となるように配線されている、
    ことを特徴とする請求項1〜3までの何れか1項に記載の平面アンテナ。
  5. 上記地板の各辺の長さが、上記放射素子を構成する直線部のうち、上記地板と対向する直線部の長さ以下である、
    ことを特徴とする請求項1〜4までの何れか1項に記載の平面アンテナ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015088863A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 株式会社フジクラ 統合アンテナモジュール

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