JP2013171818A - 透過型電子顕微鏡および三次元画像取得方法 - Google Patents

透過型電子顕微鏡および三次元画像取得方法 Download PDF

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Abstract

【課題】透過型電子顕微鏡で観察領域の高画質の三次元画像を取得する。
【解決手段】制御コンピュータ30は、制御装置20を介して、所定の角度範囲内の所定の角度刻みの傾斜角度に試料6を傾斜させ、試料6に設定された観察範囲よりも狭い照射領域の電子線2を観察範囲全体にわたって走査させ、その走査時のあらかじめ定められた複数の位置で焦点合わせをして、その照射領域に対応する部分の試料の透過画像を、画像検出部9を介して取得し、その透過画像を観察範囲全体にわたって統合することにより、観察範囲全体の透過画像を取得する。さらに、制御コンピュータ30は、以上のようにして取得した前記角度刻み毎の観察範囲全体の透過画像を用いて観察範囲全体の三次元画像を作成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、試料の三次元画像を取得するのに好適な透過型電子顕微鏡および三次元画像取得方法に関する。
透過型電子顕微鏡を用いて試料を観察する際に、その試料の構造をより直感的に観察できるようにするため、近年では、しばしば、透過型電子顕微鏡で取得した試料の二次元画像から三次元画像を再構成することが行われている。
例えば、非特許文献1のp.228−p.231には、観察対象の試料を連続的に傾斜させて取得した二次元の連続傾斜画像群を、取得時の傾斜角度で逆投影させて三次元画像を再構成する逆投影法の技術が示されている。また、非特許文献1のp.231−p.234や非特許文献2には、前記の連続傾斜画像群を各投影方向における真値画像とし、未知なる三次元画像を、各方向に投影した結果と前記の真値画像の誤差が最小となるよう代数的に再構成する方法が示されている。
Jose-Maria Carazo, et al., "Algorithms for 3D reconstruction", ELECTRON TOMOGRAPHY 2, (USA), Springer, 2005, p.228-p.234 N. Baba, et al., "A novel Method of Reconstructing a Tomogram by Convergence of an Innumerable Dots Map Without the "Missing-Wedge" Effect", Frontiers of Electron Microscopy in Materials Science, S-15, Session-1, 2 October, 2009, p.71
一般に、透過型電子顕微鏡においては、試料の観察対象範囲よりも広範囲に電子線を照射するように電子線の径を広げ、試料の観察対象範囲を透過した電子線を検出することにより、試料の観察対象範囲の二次元画像を取得する。このとき、対物レンズの焦点は、観察対象範囲の中のある一点に合わせられている。通常、透過型電子顕微鏡による観察では、薄膜試料が用いられ、しかも、その薄膜試料が大きく傾斜されることはない。従って、対物レンズの焦点が観察対象範囲の中のある一点に合っていれば、観察対象範囲全体にわたって焦点がずれることはない。
しかしながら、非特許文献1に開示されている方法を用いると、観察対象の試料の三次元画像を二次元画像から再構成する場合には、試料を±70度程度の範囲で連続的に傾斜させたときの二次元画像を撮影する必要がある。その場合、試料を大きく傾斜させると、試料傾斜軸からの離軸距離が大きくなるほど、対物レンズ主面と試料との距離は短くなるか、または、長くなる。従って、試料を大きく傾斜させた場合には、観察対象範囲全体にわたって焦点が合った画像を得ることが困難になる。すなわち、試料傾斜角度が大きい場合には、このような焦点ずれが大きくなるので、取得された画像の画質が低下する。
また、非特許文献1,2などに示されているように、三次元画像の再構成は、前記連続傾斜画像群を、取得したときの傾斜角度で逆投影するか、あるいは、その画像を代数演算の真値として用いている。従って、元となる連続傾斜画像群の画質が低い場合には、再構成される三次元画像の画質も低くなる。
また、透過型電子顕微鏡に設けられている既存の試料傾斜装置は、試料を傾斜させるとき、位置ずれを起こす。そのため、前記の連続傾斜画像群のそれぞれの画像は、位置ずれを含んだ画像とならざるを得ない。これらの連続傾斜画像群のそれぞれの画像間で位置合わせをする場合、一般的には、画像マッチングなどの画像処理が適用される。しかしながら、それぞれの画像の画質が低いと、その位置合わせの精度も向上しないことになる。
以上のような従来技術の問題に鑑み、本発明は、高画質の三次元画像を取得することができる透過型電子顕微鏡およびその透過型電子顕微鏡における三次元画像取得方法を提供することにある。
本発明に係る透過型電子顕微鏡は、観察対象の試料に電子線を照射する電子線照射手段、前記試料に電子線を照射する照射領域を設定する照射領域設定手段、前記照射領域を走査させる走査手段、前記照射領域が設定された電子線の焦点を合わせる焦点合わせ手段、前記電子線の照射方向の垂直面に対して前記試料を傾斜させる試料傾斜手段、および、前記試料を透過した電子線の像を透過画像として検出する画像検出手段を含んで構成された電子光学系装置と、前記電子光学系装置を制御する制御装置と、前記制御装置を介して前記電子光学系装置を制御して、前記試料の傾斜角の異なる複数の透過画像を取得し、前記取得した複数の透過画像から前記試料の三次元画像を再構成する制御コンピュータと、 を備える。
そして、前記制御コンピュータは、前記試料傾斜手段を制御して前記試料を傾斜させる第1の処理と、前記照射領域設定手段を制御して前記照射領域を前記試料に設定された観察範囲よりも狭い範囲に設定する第2の処理と、前記第2の処理で設定された電子線の照射領域を、前記走査手段を制御して、前記試料の観察範囲全体にわたって走査させるとともに、その走査時に、あらかじめ定められた複数の位置で、前記焦点合わせ手段を制御して、前記焦点を前記試料の位置に合わせ、そのとき前記画像検出手段によって検出される前記照射領域に対応する透過画像を取得し、前記取得したそれぞれの透過画像を統合して前記試料の観察範囲全体の透過画像を取得する第3の処理と、前記第1の処理により、前記試料をあらかじめ設定された範囲内の複数の傾斜角度のそれぞれの角度に設定し、その設定したそれぞれの傾斜角度毎に、前記第3の処理を実行して、前記それぞれの傾斜角度に対する前記試料の観察範囲全体の透過画像を取得する第4の処理と、前記第4の処理によって取得した複数の傾斜角度それぞれに対する前記試料の観察範囲全体の透過画像を用いて三次元画像を作成する第5の処理と、を実行することを特徴とする。
本発明では、観察対象の試料を傾斜させ、その試料のある観察範囲の電子線による透過画像を取得するときには、その観察範囲よりも狭い照射領域の電子線をその観察範囲全体にわたって走査させ、その走査時のあらかじめ定められた複数の位置で焦点合わせをして、その照射領域に対応する部分の試料の透過画像を取得し、その透過画像を観察範囲全体にわたって統合することにより、観察範囲全体の透過画像を取得する。
従って、本発明では、試料を傾斜させたときに取得される観察範囲全体の透過画像に焦点ずれが生じることがない。すなわち、本発明では、三次元画像を再構成する場合、その元となる二次元画像の画質の向上を図ることができるので、その結果、高画質の三次元画像を得ることが可能となる。
本発明によれば、高画質の三次元画像を取得することができる透過型電子顕微鏡およびその透過型電子顕微鏡における三次元画像取得方法を提供することにある。
本発明の第1の実施形態に係る透過型電子顕微鏡の概略構成の例を示した図。 本発明の第1の実施形態における座標系の定義を示した図。 (a)従来技術での試料透過像の撮影方法、(b)本発明の第1の実施形態における試料透過像の撮影方法および(c)電子線照射領域の走査方法の例を模式的に示した図。 制御コンピュータの表示装置に表示されるGUI画面の例を示した図。 連続傾斜画像取得&三次元画像作成処理の処理フローの例を示した図。 局所領域照射撮影法による透過画像取得処理の詳細な処理フローの例を示した図。 局所領域照射撮影法による透過画像取得処理を説明するための補助図。 本発明の第2の実施形態に係る透過型電子顕微鏡で用いられる電子線照射領域の大きさと試料傾斜角度との関係を示した図。 本発明の第2の実施形態に係る連続傾斜画像取得&三次元画像作成処理の処理フローの例を示した図。 第3の実施形態に係る局所領域照射撮影法による透過画像取得処理(その1)の処理フローの例を示した図。 第3の実施形態に係る局所領域照射撮影法による透過画像取得処理(その2)の処理フローの例を示した図。 透過画像の中で試料傾斜軸を探索する方法の例を示した図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る透過型電子顕微鏡の概略構成の例を示した図である。図1に示すように、本実施形態に係る透過型電子顕微鏡100は、電子光学系装置10と、電子光学系装置10の各構成要素を個別的に制御する制御装置20と、制御装置20を介して電子光学系装置10の各構成要素を統合的に制御する制御コンピュータ30と、を含んで構成される。
電子光学系装置10は、電子線2を出射する電子銃1と、出射された電子線2を試料6に照射する照射領域を設定するための照射レンズ系3と、照射された電子線2を試料6に焦点を合わせるための対物レンズ系4と、試料6を透過した電子線2の像を拡大する拡大レンズ系5と、拡大された試料6の像を検出する画像検出部9と、試料6に対する電子線2の照射位置を変更する照射位置変更コイル7と、試料6に対する電子線2の照射角度を変更する照射角度変更コイル8と、を含んで構成される。
電子光学系装置10は、さらに、試料6を保持し、電子線2の照射方向に対し傾斜させる試料傾斜装置11と、電子線2に対し垂直な平面内で移動させる試料移動装置12と、を備える。ここで、電子銃1は、例えば、電子光学系装置10の最上部に設けられ、電子線2を垂直下方に向けて照射するものとする。また、試料6は、標準状態で試料傾斜装置11および試料移動装置12によって、電子線2の照射方向に垂直に(つまり、水平に)保持されるものとする。
画像検出部9には、その上部には、シンチレータ9aが配置され、また、その内部には、CCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子(図示せず)が設けられている。シンチレータ9aは、試料6を透過した電子線2により蛍光を発するので、撮像素子は、その蛍光を受光することによって、電子線2による試料6の透過像を撮影する。撮影された試料6の透過像は、画像データ(以下、透過画像という)として図示しないバッファメモリに格納された後、通信バス25を介して制御コンピュータ30へ送信される。
さらに、図1に示すように、制御コンピュータ30は、演算処理装置31と、記憶装置32と、キーボードやマウスなどからなる入力装置33と、出力装置として用いられる表示装置34と、通信バス25におけるデータ送受信制御する通信IF(Interface)制御装置35と、含んで構成される。
ここで、記憶装置32には、画像データを含む様々なデータが格納される他、制御コンピュータ30が試料6の透過画像を取得するために制御装置20を介して電子光学系装置10を制御する様々なプログラム、さらには、その制御に必要な制御データをユーザが設定するためのGUI(Graphical User Interface)プログラムなどが格納される。そして、演算処理装置31は、制御装置20に格納されているプログラムを読み出して実行することにより、制御コンピュータ30が果たすべき機能を実現する。
制御装置20は、制御コンピュータ30から通信バス25を介して送信される制御データに基づいて、電子銃1、照射レンズ系3、対物レンズ系4、拡大レンズ系5、照射位置変更コイル7、照射角度変更コイル8、試料傾斜装置11、試料移動装置12などをそれぞれ制御する。例えば、制御装置20には、制御電源21,22が設けられており、制御電源21,22の出力電圧は、制御コンピュータ30から送信される制御データによって決定される。そして、制御電源21,22の出力電圧は、試料傾斜装置11、試料移動装置12それぞれに入力され、試料傾斜装置11、試料移動装置12は、その電圧値に応じて、試料6を傾斜または移動させる。
図2は、本実施形態における座標系の定義を示した図である。図2に示すように、本実施形態においては、電子線2の照射方向(例えば、垂直下方)をZ軸と定める。そして、試料6は、標準状態でZ軸に垂直な平面に平行な状態で保持されるものとする。さらに、試料6が標準状態で保持される平面をXY平面(X軸、Y軸を含む平面)とし、そのXY平面の試料6上に、例えば、長方形の観察範囲61が設定され、その観察範囲61がXY平面の第1象限に位置するように、X軸,Y軸,Z軸の原点Oが定められるものとする。
また、試料6が試料傾斜装置11によって傾斜されるとき、その傾斜の中心軸を試料傾斜軸62と呼び、試料傾斜軸62は、観察範囲61の中心である観察範囲中心64を通り、Y軸に平行な直線であるとする。なお、試料6の傾斜角は、XY平面と平行にある場合を0度とし、回転方向63の矢印方向(右ネジの方向)に回転した角度を正の値で表し、回転方向63の矢印方向と反対方向に回転した角度を負の値で表すものとする。
画像検出部9の撮像素子(図示せず)は、この観察範囲61に対応する部分の試料6を透過した電子線2による透過像を撮影する。以下、画像検出部9の撮像素子により撮影された試料6の透過像を、単に、透過画像と呼ぶ。
図3は、(a)従来技術での試料透過像の撮影方法、(b)本発明の第1の実施形態における試料透過像の撮影方法および(c)電子線照射領域の走査方法の例を模式的に示した図である。図3(a)に示すように、従来技術では、電子線照射領域2aは、試料6上に設定された観察範囲61よりも広範囲に設定される。そして、試料6の観察範囲61全体の透過像がシンチレータ9a(図1参照)の上面である結像面9bに結像する。
そこで、制御コンピュータ30が試料6の三次元画像を取得しようとする場合には、通常、試料傾斜装置11により試料6を、例えば、−70度から+70度まで2度刻みで連続的に傾斜させ、それぞれの傾斜角度に傾斜させたときの試料6の観察範囲61の透過画像を取得する。
ところで、試料6を傾斜させた場合、対物レンズ系4の焦点が合う焦点面65は、観察範囲中心64(つまり、試料傾斜軸62)の位置に設定される。焦点面65は、対物レンズ系4の主面4aから等距離にある面であるから、試料6が大きく傾斜された場合には、試料傾斜軸62からの離脱距離が大きい観察範囲61内の位置については、焦点面65からの距離、すなわち、焦点ずれ量ΔZが大きくなる。
言い換えれば、試料6が大きく傾斜された場合には、試料傾斜軸62からの離脱距離が大きい観察範囲61のX軸方向の周辺部分については、結像面9bに結像される試料6の透過像がぼけることになり、その像質が劣化することになる。また、その像質の劣化は、試料6の傾斜角が大きいほど大きくなる。
これに対し、本実施形態では、図3(b)および図3(c)に示すように、照射レンズ系3によって定められる電子線照射領域2aを、試料6上に設定された観察範囲61よりも十分に狭い領域に限定する。そして、電子線照射領域2aの大きさに応じて、観察範囲61を、例えば、6×5の区画に分割し、分割した観察範囲61の各区画を1つずつ、電子線照射領域2aでカバーしながら、例えば、矢印の方向に走査する。そして、各区画に対応する試料6の透過像をシンチレータ9a(図1参照)上の結像面9bに結像させ、その透過画像を画像検出部9の撮像装置によって取得する。
この場合、試料6上に設定された観察範囲61の各区画の透過画像を取得するとき、その都度、焦点面65の位置を各区画の中心位置に合わせることができる。しかも、各区画の大きさは、観察範囲61全体に比べはるかに小さい。そのため、試料6が大きく傾斜された場合で、かつ、各区画のX軸方向の周辺部分であっても、その焦点面65からの焦点ずれ量ΔZは、それほど大きくならない。
なお、電子線照射領域2aの走査は、照射位置変更コイル7を制御装置20で制御することによって行われる。また、図3(c)では、電子線照射領域2aを走査するときの主走査方向を、X軸に平行な方向としているが、Y軸、つまり、試料傾斜軸62に平行な方向であってもよい。このほうが、主走査方向に走査するとき、一度だけ焦点合わせをすれば済むので、観察範囲61全体の透過画像取得の効率を向上させることができる。
以上のように、本実施形態では、電子線照射領域2aを局所的な領域、すなわち、試料6の観察範囲61を分割した小さな区画をカバーする程度の大きさに狭め、その狭めた電子線照射領域2aを焦点合わせしながら走査することによって、試料6の観察範囲61全体の透過画像を取得する。従って、試料6が大きく傾斜された場合であっても、焦点ボケをなくすことができるので、試料6の観察範囲61全体のより高画質な透過画像を取得することができる。
なお、本明細書の以下の説明では、このような観察範囲61全体の透過画像の取得方法を、従来方法と区別して、局所領域照射撮影法と呼ぶ。
以下、図4〜図7を参照して、局所領域照射撮影法を用いて、試料6の観察範囲61の連続傾斜画像を取得し、その連続傾斜画像から三次元画像を作成するまでの手順について説明する。ここで、連続傾斜画像とは、あらかじめ設定された傾斜角度の範囲内の所定の刻み角度毎の角度(例えば、−70度から+70度までの2度ごとの角度)に傾斜させたときの試料6から得られる観察範囲61の透過画像群をいう。
図4は、制御コンピュータ30(図1参照)の表示装置34に表示されるGUI画面の例を示した図である。すなわち、試料6の連続傾斜画像を取得し、三次元画像を作成しようとするとき、制御コンピュータ30は、GUI画面340を表示装置34に表示して、ユーザに必要なデータの入力を求める。
図4に示すように、GUI画面340には、試料6を試料傾斜装置11によって傾斜させるときの傾斜開始角度Astart、その傾斜を繰り返すときの刻み角度Astep、および、傾斜を終了させるための終了角度Aendをそれぞれ入力するための数値入力欄341〜343が表示される。ユーザは、この数値入力欄341〜343を介して、傾斜開始角度Astart、刻み角度Astepおよび終了角度Aendの各値を自在に設定することができる。
なお、傾斜開始角度Astart、刻み角度Astepおよび終了角度Aendについては、あらかじめデフォルト値を定めておくものとしてもよい。そして、数値入力欄341〜343から傾斜開始角度Astart、刻み角度Astepおよび終了角度Aendそれぞれに対応する数値が入力されない場合や、ユーザによるデフォルト値を使用する旨の指示を受け付けた場合には、制御コンピュータ30は、傾斜開始角度Astart、刻み角度Astepおよび終了角度Aendとして、前記のデフォルト値を用いるものとする。
また、GUI画面340には、傾斜開始角度Astartおよび終了角度Aendから自動計算される傾斜範囲の値を表示する傾斜範囲表示欄344、および、実行ボタン346が表示される。そこで、ユーザが実行ボタン346をクリックすると、制御コンピュータ30は、次に図5を用いて説明する連続傾斜画像取得&三次元画像作成処理の実行を開始する。そして、その処理の進行とともに、適宜、試料傾斜角度Aの表示欄345には、透過画像取得中の試料傾斜角度Aが表示され、また、透過画像表示領域347には、その試料傾斜角度Aで取得された試料6の透過画像が表示される。
図5は、連続傾斜画像取得&三次元画像作成処理の処理フローの例を示した図である。この連続傾斜画像取得&三次元画像作成処理は、演算処理装置31によって実行されるプログラムであるが、以下の説明では、演算処理装置31の上位の構成要素である制御コンピュータ30が実行するものとして説明する(後出する図6、図9〜図11の処理フローの説明でも同様)。
制御コンピュータ30が図5の処理を開始する前に、ユーザは、試料6を電子光学系装置10(図1参照)の内部に装着し、試料傾斜装置11および試料移動装置12によって保持された状態に設定する。また、その試料6には、結像面9b(図3参照)の大きさと拡大レンズ系5の倍率により定められる観察範囲61(図2参照)を設定しておく。さらに、ユーザは、前記のGUI画面340(図4参照)を介して、傾斜開始角度Astart、刻み角度Astepおよび終了角度Aendの値を制御コンピュータ30に入力する。
図5に示すように、制御コンピュータ30は、連続傾斜画像取得&三次元画像作成処理を開始すると、まず、試料傾斜角度Aの初期値として傾斜開始角度Astartを設定する(ステップS10)。すなわち、制御コンピュータ30は、試料傾斜角度Aの初期値として、GUI画面340の数値入力欄341から入力された傾斜開始角度Astartを設定し、その設定した試料傾斜角度Aを通信IF制御装置35および通信バス25を介して、制御装置20内の制御電源21へ送信する。制御電源21は、試料傾斜角度Aを受信すると、その値に応じた電圧値を試料傾斜装置11に出力し、試料傾斜装置11は、試料6をその電圧値に応じた傾斜角度に傾斜させる。
次に、制御コンピュータ30は、電子線照射領域S(x,y)を観察範囲W(x,y)よりも狭い範囲に設定する(ステップS11)。なお、ここでいう観察範囲W(x,y)は、図3(b)でいう観察範囲61に対応し、電子線照射領域S(x,y)は、電子線照射領域2aに対応する。また、本明細書では、電子線照射領域S(x,y)というとき、S(x,y)という記号は、中心座標が(x,y)の領域であることを表すとともに、その領域の大きさ(例えば、X軸方向の大きさ)をも表すものとする。このことは、観察範囲W(x,y)についても同様である。
つまり、ステップS11では、制御コンピュータ30が電子線照射領域S(x,y)を定めるデータを制御装置20に送信するので、制御装置20は、そのデータを受信すると、照射レンズ系3を制御して、電子線照射領域S(x,y)(図3(b)でいう電子線照射領域2a)を設定する。そして、その中心座標(x,y)の初期値は、走査開始位置となる、例えば、観察範囲W(x,y)を分割した複数の区画(図3(c)参照)の最上段左端の区画の中心座標である。
次に、図3(c)に示すように、制御コンピュータ30は、制御装置20を介して、電子線照射領域S(x,y)を走査させながら、観察範囲W(x,y)の各区画の透過画像を、その都度焦点を合わせながら取得し、観察範囲W(x,y)全体の透過画像を取得する(ステップS12)。なお、この焦点合わせでは、ユーザによる操作などの作業は必要でない。
次に、制御コンピュータ30は、取得した観察範囲W(x,y)全体の透過画像を、連続傾斜画像TI(x,y)(n=1〜N)の、試料傾斜角度AがAstartのときの画像として記憶装置32に格納する(ステップS13)。なお、ステップS12およびステップS13の処理は、図3で説明した局所領域照射撮影法による透過画像の取得処理であり、その処理の詳細については、別途、図6を用いて説明する。
次に、制御コンピュータ30は、試料傾斜角度Aを更新、すなわち、試料傾斜角度A=試料傾斜角度A+刻み角度Astepとし(ステップS14)、試料傾斜装置11を介して、試料6を更新後の試料傾斜角度Aに傾斜させる。ここで、刻み角度Astepは、GUI画面340の数値入力欄342を介して入力された数値である。
次に、制御コンピュータ30は、制御装置20を介して、電子線照射領域S(x,y)を走査させながら(図3(c)を参照)、観察範囲W(x,y)の各区画の透過画像を、その都度焦点を合わせながら撮影し、観察範囲W(x,y)全体の透過画像を取得する(ステップS15)。
次に、制御コンピュータ30は、取得した観察範囲W(x,y)全体の透過画像を、連続傾斜画像TI(x,y)(n=1〜N)の、試料傾斜角度AがAstart+k・Astep (k=1〜N−1)のときの画像として記憶装置32に格納する(ステップS16)。ここで、カウンタkは、ステップS12の直前にk=1に設定され、ステップS16の直前にk=k+1とカウントアップされるものとする。
なお、ステップS15およびステップS16の処理は、ステップS12およびステップS13の処理と同様に局所領域照射撮影法による透過画像の取得処理であり、その詳細については、別途、図6を参照して説明する。
次に、制御コンピュータ30は、試料傾斜角度Aが終了角度Aend以上であるか否かを判定し(ステップS17)、試料傾斜角度Aが終了角度Aend未満であった場合には(ステップS17でNo)、ステップS14へ戻り、ステップS14以下の処理を繰り返し実行する。ここで、終了角度Aendは、GUI画面340の数値入力欄343を介して入力された数値である。
一方、試料傾斜角度Aが終了角度Aend以上であった場合には(ステップS17でYes)、制御コンピュータ30は、GUI画面340を介して設定することが求められたすべての試料傾斜角度Aに対して連続傾斜画像TI(x,y)(n=1〜N)の取得が完了したものと判断し、その取得した連続傾斜画像TI(x,y)(n=1〜N)に対し、試料6を傾斜させるに際して生じた透過画像の位置ずれを補正して、位置補正連続傾斜画像TIalign(x,y)(n=1〜N)を作成する(ステップS18)。
最後に、制御コンピュータ30は、位置補正連続傾斜画像TIalign(x,y)(n=1〜N)を用いて、三次元画像RI(x,y,z)を作成し(ステップS19)、図5における連続傾斜画像取得&三次元画像作成処理を終了する。なお、三次元画像RI(x,y,z)を作成する方法については、ここでは、その説明を省略するが、例えば、非特許文献1,2などに記載されている方法を利用することができる。
図6は、局所領域照射撮影法による透過画像取得処理の詳細な処理フローの例を示した図である。また、図7は、局所領域照射撮影法による透過画像取得処理を説明するための補助図である。
図6に示すように、制御コンピュータ30は、まず、制御装置20を介して照射レンズ系3を制御して、一時的に電子線照射領域S(x,y)を観察範囲W(x,y)以上に広げ、その観察範囲W(x,y)の中心に対物レンズ系4の焦点を合わせる(ステップS20)。
次に、制御コンピュータ30は、試料傾斜角度Aおよび観察範囲W(x,y)に基づき、局所領域照射する場合の各電子線照射領域S(x,y)に対する焦点ずれ量ΔZ(x,y)を算出する(ステップS21)。ここで、観察範囲W(x,y)は、拡大レンズ系5の倍率Mと画像検出部9に設定された撮影範囲C(x,y)から求められ、式(1)に示す関係を有している。また、局所領域照射する場合の各電子線照射領域S(x,y)での焦点ずれ量ΔZ(x,y)は、図7から明らかなように、式(2)によって計算することができる。
Figure 2013171818
なお、図7において、観察範囲W(x,y)は、その一辺がY軸に平行な長方形であるものとし、その長方形のX軸方向の座標値が小さい側の辺のx座標値を0であるとする。また。観察範囲W(x,y)の中心を通る試料傾斜軸TAのz座標値を0であるとし、ステップS20での対物レンズ系4の焦点は、試料傾斜軸TAの位置(z=0)に合わせられるものとする。
次に、制御コンピュータ30は、電子線照射領域S(x,y)の初期値を設定、すなわち、x=x、y=yとする(ステップS22)。ここで、座標値(x,y)は、観察範囲W(x,y)を複数の区画に分割したときの、例えば、最上段左端の区画の中心座標である(図3(c)参照)。また、ステップS22では、制御コンピュータ30は、定数Xmax、Ymaxとして観察範囲(x,y)に含まれる点のx座標の最大値およびy座標の最大値を設定する。
次に、制御コンピュータ30は、試料6の観察範囲W(x,y)の撮影を行うために、画像検出部9に付属している図示しないシャッタを開放する(ステップS23)。
次に、制御コンピュータ30は、制御装置20を介して、照射レンズ系3および照射位置変更コイル7を制御して、電子線照射領域S(x,y)を設定するとともに(ステップS24)、対物レンズ系4を制御して、当該電子線照射領域S(x,y)に対する焦点ずれ量ΔZ(x,y)(ステップS21で算出したもの)を補正する(ステップS25)。そして、そのとき画像検出部9で検出される当該電子線照射領域S(x,y)部分の試料6の透過画像を取得する(ステップS26)。
次に、制御コンピュータ30は、当該電子線照射領域S(x,y)の中心の座標値xが定数Xmax以上であるか否かを判定し(ステップS27)、座標値xが定数Xmax未満であった場合には(ステップS27でNo)、その座標値xを更新、すなわち、x=x+Δxとし(ステップS28)、ステップS24へ戻ってステップS24以下の処理を繰り返し実行する。なお、Δxは、観察範囲W(x,y)を複数の区画に分割したときの各区画のX軸方向の幅に相当する。
また、ステップS27での判定で、座標値xが定数Xmax以上であった場合には(ステップS27でYes)、制御コンピュータ30は、さらに、当該電子線照射領域S(x,y)の中心の座標値yが定数Ymax以上であるか否かを判定する(ステップS29)。そして、その判定の結果、座標値yが定数Ymax未満であった場合には(ステップS29でNo)、その座標値yを更新、すなわち、y=y+Δyとし(ステップS30)、ステップS24へ戻ってステップS24以下の処理を繰り返し実行する。なお、Δyは、観察範囲W(x,y)を複数の区画に分割したときの各区画のY軸方向の幅に相当する。
また、ステップS29の判定で、座標値yが定数Ymax以上であった場合には(ステップS29でYes)、制御コンピュータ30は、電子線照射領域S(x,y)をX軸方向およびY軸方向に走査することによる試料6の透過画像の取得が終了したものと判断し、画像検出部9に付属のシャッタを閉鎖する(ステップS31)。
次に、制御コンピュータ30は、以上の処理によって取得した各電子線照射領域S(x,y)に対する試料6の透過画像を統合して、指定された試料傾斜角度Aに対する連続傾斜画像TI(x,y)(n=1〜N)のうちの1つを作成し、記憶装置に格納する(ステップS32)。
以上、図6に示した局所領域照射撮影法による透過画像取得処理により、制御コンピュータ30は、試料傾斜角度Aが大きい場合であっても、試料6の観察範囲W(x,y)全体に焦点が合った高画質の透過画像を得ることができる。さらに、図5に示した連続傾斜画像取得&三次元画像作成処理により、制御コンピュータ30は、あらかじめ設定された全傾斜角度範囲について、観察範囲W(x,y)全体に焦点が合った高画質の透過画像を得ることができることができるので、高精度な位置合わせが可能となり、高画質の三次元画像の再構成が可能となる。
なお、本実施形態では、試料傾斜角度の刻み角度が一定の連続傾斜画像を取得した場合を例として説明したが、その説明は、試料傾斜角度の刻み角度が一定でない不連続な傾斜画像を取得する場合でも、ほぼ同様に適用可能である。また、本実施形態では、電子線照射領域S(x,y)の走査方向を固定したが、その走査方向は、任意の方向であってもよい。また、本実施形態では、試料6の試料傾斜軸TAは、Y軸に平行であるとしたが、X軸に平行であってもよい。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る透過型電子顕微鏡は、第1の実施形態で示した透過型電子顕微鏡100の機能の一部を変更したものである。従って、図1などを用いて説明した透過型電子顕微鏡100の構成は、第2の実施形態でも同じであるので、その構成の説明を割愛する。そして、以下の説明では、第1の実施形態と同じ構成要素については、同じ符号を用いるものとし、主に、第1の実施形態と相違する点について説明する。
ところで、第1の実施形態では、観察範囲61(図3(b)、(c)など参照:観察範囲(x,y)とも記載)を分割した各区画に局所的に照射する電子線照射領域2a(図3(b):電子線照射領域S(x,y)とも記載)を一定の大きさの領域として扱った。それに対し、第2の実施形態では、電子線照射領域2aの大きさを試料傾斜角度Aに応じて適切に決定し、観察範囲61全体に焦点が合った高画質な透過画像を効率よく取得する方法を示す。
一般に、透過型電子顕微鏡100の場合、走査透過型電子顕微鏡や走査型電子顕微鏡とは異なり、その透過画像の分解能は、電子線照射領域2aの大きさには関係しない。そのため、高分解能であっても電子線照射領域2aの大きさを任意に変えることができる。
そして、透過型電子顕微鏡100を用いて三次元画像の再構成をするときには、試料6を±70度程度傾斜させ、連続傾斜画像を取得する必要がある。ここで、従来技術のように電子線照射領域2aを、観察範囲61全体をカバーするほど広いものにし、その焦点を観察範囲61の中心に設定し、さらに、試料6の試料傾斜角度Aが大きい場合には、試料傾斜軸TAからの離脱距離が大きい位置で焦点ボケが生じる。その焦点ずれ量ΔZ(x,y)は、式(2)に示した通り、試料傾斜角度Aと試料傾斜軸TAからの距離に大きく関係する。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る透過型電子顕微鏡100で用いられる電子線照射領域2aの大きさと試料傾斜角度Aとの関係を示した図である。
図8に示すように、試料傾斜角度Aが大きい場合(例えば、試料傾斜角度A=±50度の場合)には、対物レンズ系4の焦点が合う領域611は、観察範囲61と比較して相当に小さい領域となっている。そのため、電子線照射領域2aの大きさも小さく設定しなくてはならない。従って、電子線照射領域2aの大きさが観察範囲61に比べ小さい場合には、電子線照射領域2aで観察範囲61全範囲を走査し、観察範囲61全体の透過画像を取得しようとすると、長時間を要することになる。
一方、試料傾斜角度Aが小さい場合(例えば、試料傾斜角度A=±20度の場合)には、対物レンズ系4の焦点が合う領域612は、試料傾斜角度Aが大きい場合の対物レンズ系4の焦点が合う領域611に比べ大きくなっている。この場合には、領域612の大きさに合わせて、電子線照射領域2aの大きさを大きく設定することができる。そして、電子線照射領域2aの大きさを大きくすれば、その大きくした電子線照射領域2aで観察範囲61全範囲を走査し、その全体の透過画像を取得する時間が短縮される。
さらに、試料傾斜角度Aが0度である場合には、当然ながら、観察範囲61全体を1つの電子線照射領域2aでカバーすることができるようになるので、電子線照射領域2aを走査する必要もなくなる。
そこで、本実施形態では、電子線照射領域2aの大きさを試料傾斜角度Aに基づいて定めるようにした。その結果、観察範囲61全体にわたって焦点が合った高画質な連続傾斜画像をより効率的に得ることが可能となる。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る連続傾斜画像取得&三次元画像作成処理の処理フローの例を示した図である。この処理フローは、第1の実施形態の説明で示した図5の処理フローの一部を変更したものであり、例えば、電子線照射領域2aの大きさを試料傾斜角度Aから算出するように変更している。以下、図5に示した処理フローとの相違部分を主に説明する。
まず、この処理を開始するに当たって、ユーザは、GUI画面340(図4参照)を介して傾斜開始角度Astart、刻み角度Astepおよび終了角度Aendの値を制御コンピュータ30に入力し、実行ボタン346をクリックする。すると、制御コンピュータ30は、試料傾斜角度Aの初期値として、傾斜開始角度Astartを設定する(ステップS40)。この処理は、図5のステップS10と同じである。
次に、制御コンピュータ30は、式(3)を用いて試料傾斜角度Aに基づく電子線照射領域S(x、y)の大きさを算出し、制御装置20を介して、前記算出された大きさの電子線照射領域S(x、y)を照射レンズ系3にて設定する(ステップS41)。なお、式(3)において、フォーカス精度値Fは、ユーザがあらかじめ設定しておく数値である。
Figure 2013171818
次に、制御コンピュータ30は、制御装置20を介して、電子線照射領域S(x,y)を走査させながら(図3(c)を参照)、観察範囲W(x,y)の各区画の透過画像を、その都度焦点を合わせながら撮影し、観察範囲W(x,y)全体の透過画像を取得する(ステップS42)。なお、この処理は、基本的には、図5のステップS12と同じであるが、電子線照射領域S(x,y)を走査させるときの走査間隔が異なる。すなわち、第1の実施形態では(図5の場合)、走査間隔は、試料傾斜角度Aに依存せず同じであるが、ここでは、走査間隔を式(3)で算出した電子線照射領域S(x、y)の1/2であるとする。
以降、ステップS43〜ステップS49の処理は、図5のステップS13〜ステップS19の処理と同じであるので説明を割愛する。また、ステップS45、ステップS46の処理の詳細は、図6の局所領域照射撮影法による透過画像の取得処理と同じである。
以上、第2の実施形態では、電子線照射領域2aの大きさを試料傾斜角度Aに基づいて定めるようにしたことにより、観察範囲61全範囲を走査し、その全体の透過画像を取得する時間が短縮されるので、効率よく観察範囲61全体にわたって焦点の合った高画質の連続傾斜画像の取得が可能となる。その結果、高画質の三次元画像の再構成を効率よく行うことが可能となる。
なお、本実施形態では、電子線照射領域S(x,y)の走査間隔を電子線照射領域S(x,y)の大きさの1/2としたが、その走査間隔は、電子線照射領域S(x,y)の大きさよりも小さければ、他の値でもよい。また、本実施形態では、電子線照射領域S(x,y)の大きさの算出式として式(3)を用いたが、式(3)に限定されるものではない。また、本実施形態では、試料6の試料傾斜軸TAは、Y軸に平行であるとしたが、X軸に平行であってもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る透過型電子顕微鏡は、第1の実施形態で示した透過型電子顕微鏡100の機能の一部を変更して、不足焦点の観察方法に適用することを可能としたものである。従って、図1などを用いて説明した透過型電子顕微鏡100の構成は、第3の実施形態でも同じであるので、その構成の説明を割愛する。そして、以下の説明では、第1の実施形態と同じ構成要素については、同じ符号を用いるものとし、主に、第1の実施形態と相違する点について説明する。
透過型電子顕微鏡100を用いて生物試料などのコントラストが低い試料6を観察する場合には、しばしば、対物レンズ系4の焦点を大きく不足焦点にすることによって、コントラストを大きくする観察方法が用いられる。この観察方法では、対物レンズ系4の励磁が大きく変化するため、透過画像に回転が生じ、試料傾斜軸TAが透過画像のY軸と平行ではなくなってしまう。
そこで、本実施形態では、第1の実施形態における局所領域照射撮影法による透過画像取得処理(図6参照)に、傾斜軸を探索する処理、および、傾斜軸からの離脱距離を算出して、その離脱距離に応じた焦点ずれ量を算出する処理を組み込む。図10および図11は、第3の実施形態に係る局所領域照射撮影法による透過画像取得処理の処理フローの例を示した図である。また、図12は、透過画像の中で試料傾斜軸TAを探索する方法の例を示した図である。
図10に示すように、制御コンピュータ30は、まず、制御装置20を介して照射レンズ系3を制御して、一時的に電子線照射領域S(x,y)を観察範囲W(x,y)以上に広げ、その観察範囲W(x,y)の中心に対物レンズ系4の焦点を合わせる(ステップS50)。この処理は、図6のステップS20の処理と同じである。
次に、制御コンピュータ30は、その広げた電子線照射領域S(x,y)に対応する観察範囲W(x,y)全体の試料6の透過像を撮影して、透過画像NI(x,y)を取得し(ステップS51)、記憶装置32に格納する。なお、この撮影方法は、従来の一般的な撮影方法に他ならない。
次に、制御コンピュータ30は、制御装置20を介して照射角度変更コイル8を制御することにより、電子線2の照射軸をα度(例えば、2〜3度)傾斜させ、その傾斜した電子線2を試料6に照射する(ステップS52)。そして、制御コンピュータ30は、その電子線照射領域S(x,y)に対応する観察範囲W(x,y)全体の試料6の透過像を撮影して、透過画像TI(x,y)を取得し(ステップS53)、記憶装置32に格納する。
このとき、透過画像NI(x,y)と透過画像TI(x,y)とを比較すると、対物レンズ系4の焦点が合っている位置では、両者の画像は、ほとんど同じ画像になるが、焦点がずれている位置では、その焦点ずれの量および電子線2の傾斜角度αに応じて両者の画像にずれが生じる。このことを利用することにより、制御コンピュータ30は、透過画像NI(x,y)において焦点が合っている位置、すなわち、試料6の試料傾斜軸TAを定めることができる。
そこで、制御コンピュータ30は、図12(a),(b)に示すように、透過画像NI(x,y)70および透過画像TI(x,y)71を、XY平面上でそれぞれK個の区画に分割し、分割した各区画の画像により傾斜軸探索用画像群TNI(x,y)72およびTTI(x,y)73(n=1〜K)を作成する(図10:ステップS54)。
次に、制御コンピュータ30は、図12(c)に示すように、それぞれ対応する位置の画像TNI(x,y)74,76,78,… と、画像TTI(x,y)75,77,79,… と、を比較して、画像TNI(x,y)74,76,78,… に対する、画像TTI(x,y)75,77,79,… の移動量をそれぞれ算出する(図10:ステップS55)。なお、このステップでの移動量の算出には、例えば、テンプレートマッチング処理や相互相関処理などを利用する。
次に、制御コンピュータ30は、図12(c),(d)に示すように、各区画の画像について算出した移動量により、移動量マップM(x,y)80を作成し(図10:ステップS56)、さらに、その作成した移動量マップM(x,y)80から試料6の試料傾斜軸TAを導出する(図10:ステップS57)。
ここで、試料傾斜軸TAの導出には最小二乗法を利用する。前記したように試料傾斜軸TAの近傍では、透過画像NI(x,y)70と透過画像TI(x,y)71との間で画像のずれが生じないので、移動量マップM(x,y)上の試料傾斜軸TAの近傍には、移動量が0の区画(0とみなせる区画を含む)が現れる。そこで、図12(e)に示すように、移動量マップM(x,y)において移動量が0である複数の区画の中心点によって形成される点列を近似する直線81を最小二乗法により求め、求めた直線81を試料傾斜軸TAとする。
次に、制御コンピュータ30は、制御装置20を介して照射レンズ系3を制御して電子線照射領域S(x,y)を局所領域照射するときの大きさに戻し、試料傾斜角度A、および、観察範囲W(x,y)の各座標点の試料傾斜軸TAからの離脱距離に基づき、局所領域照射する場合の各電子線照射領域S(x,y)に対する焦点ずれ量ΔZ(x,y)を算出する(図10:ステップS58)。このとき、焦点ずれ量ΔZ(x,y)は、式(4)によって計算する。
Figure 2013171818
なお、式(4)において、離脱距離Lは、試料傾斜軸TAまでの最短距離を意味し、符号を含むものとする。なお、その符号は、(各座標点のx座標値)−(各座標点に対し最短距離となる試料傾斜軸TA上の点のx座標値)で算出されるときの符号を用いる。
続いて、制御コンピュータ30は、図11に示すステップS59〜ステップS69の処理を実行する。なお、このステップS59〜ステップS69の処理は、図6に示したステップS22〜ステップS32の処理と同じなので、その説明を割愛する。
以上の処理によって、試料6の試料傾斜軸TAが取得される透過画像のY軸と平行でない場合であっても、観察範囲W(x,y)全体に焦点が合った高画質な連続傾斜画像を取得することができる。
以上、第1〜第3の実施形態で説明した透過型電子顕微鏡100を用いることにより、半導体デバイスの三次元形状の可視化や計測、触媒粒子の粒径計測や分布状態の観察、いわゆるナノ材料の構造の三次元解析などが可能となり、材料解析分野での幅広い適用が期待される。また、細胞や生体高分子に対しても、細胞内器官の形態の可視化、成分混合状態の観察などが可能となる。
1 電子銃(電子線照射手段)
2 電子線
3 照射レンズ系(照射領域設定手段)
4 対物レンズ系(焦点合わせ手段)
4a 主面
5 拡大レンズ系
6 試料
7 照射位置変更コイル(走査手段)
8 照射角度変更コイル(電子線傾斜手段)
9 画像検出部(画像検出手段)
9a シンチレータ
9b 結像面
10 電子光学系装置
11 試料傾斜装置(試料傾斜手段)
12 試料移動装置
20 制御装置
21,22 制御電源
25 通信バス
30 制御コンピュータ
31 演算処理装置
32 記憶装置
33 入力装置
34 表示装置
35 通信IF制御装置
61 観察範囲
62,TA 試料傾斜軸
64 観察範囲中心
65 焦点面
100 透過型電子顕微鏡
340 GUI画面

Claims (14)

  1. 観察対象の試料に電子線を照射する電子線照射手段、前記試料に電子線を照射する照射領域を設定する照射領域設定手段、前記照射領域を走査させる走査手段、前記照射領域が設定された電子線の焦点を合わせる焦点合わせ手段、前記電子線の照射方向の垂直面に対して前記試料を傾斜させる試料傾斜手段、および、前記試料を透過した電子線の像を透過画像として検出する画像検出手段を含んで構成された電子光学系装置と、
    前記電子光学系装置を制御する制御装置と、
    前記制御装置を介して前記電子光学系装置を制御して、前記試料の傾斜角の異なる複数の透過画像を取得し、前記取得した複数の透過画像から前記試料の三次元画像を再構成する制御コンピュータと、
    を備え、
    前記制御コンピュータは、
    前記試料傾斜手段を制御して前記試料を傾斜させる第1の処理と、
    前記照射領域設定手段を制御して前記照射領域を前記試料に設定された観察範囲よりも狭い範囲に設定する第2の処理と、
    前記第2の処理で設定された電子線の照射領域を、前記走査手段を制御して、前記試料の観察範囲全体にわたって走査させるとともに、その走査時に、あらかじめ定められた複数の位置で、前記焦点合わせ手段を制御して、前記焦点を前記試料の位置に合わせ、そのとき前記画像検出手段によって検出される前記照射領域に対応する透過画像を取得し、前記取得したそれぞれの透過画像を統合して前記試料の観察範囲全体の透過画像を取得する第3の処理と、
    前記第1の処理により、前記試料をあらかじめ設定された範囲内の複数の傾斜角度のそれぞれの角度に設定し、その設定したそれぞれの傾斜角度毎に、前記第3の処理を実行して、前記それぞれの傾斜角度に対する前記試料の観察範囲全体の透過画像を取得する第4の処理と、
    前記第4の処理によって取得した複数の傾斜角度それぞれに対する前記試料の観察範囲全体の透過画像を用いて三次元画像を作成する第5の処理と、
    を実行すること
    を特徴とする透過型電子顕微鏡。
  2. 前記制御コンピュータは、前記第3の処理で前記照射領域を走査させるときには、前記試料を傾斜させるときの傾斜軸に平行な方向を主走査方向として走査させること
    を特徴とする請求項1に記載の透過型電子顕微鏡。
  3. 前記制御コンピュータは、前記第3の処理で焦点合わせをするときには、前記試料を傾斜させるときの傾斜軸の位置で焦点合わせをしておき、その後、前記照射領域を走査させるときには、前記照射領域の中心点の前記傾斜軸からの離脱距離と前記試料の傾斜角度とから算出される焦点ずれ量に基づいて焦点合わせをすること
    を特徴とする請求項1に記載の透過型電子顕微鏡。
  4. 前記制御コンピュータは、
    前記第2の処理で前記照射領域を設定する場合には、前記第1の処理で傾斜された前記試料の傾斜角に応じて設定し、前記傾斜角が大きいほど前記照射領域を狭く設定すること
    を特徴とする請求項1に記載の透過型電子顕微鏡。
  5. 前記電子光学系装置は、前記電子線の照射軸を傾斜させる電子線傾斜手段をさらに含んで構成され、
    前記制御コンピュータは、
    前記第3の処理で前記焦点合わせをする前に、
    前記照射領域設定手段を制御して前記電子線の照射領域を前記観察範囲よりも広い範囲に設定し、前記焦点合わせ手段を制御して、前記試料を傾斜させる傾斜軸上に前記焦点を合わせ、そのとき前記画像検出手段によって検出される前記観察範囲全体の第1の透過画像を取得し、引き続いて、前記電子線傾斜手段を制御して、前記電子線の照射軸を傾斜させ、そのとき前記画像検出手段によって検出される前記観察範囲全体の第2の透過画像を取得する処理と、
    前記第1の透過画像と前記第2の透過画像とを比較し、両者の透過画像のずれが生じない位置情報に基づき、前記第1の透過画像における前記試料の傾斜軸の位置を求める処理と、
    を実行しておき、
    前記照射領域を走査させるときに、前記照射領域の中心位置の前記傾斜軸からの離脱距離と前記試料の傾斜角度とから算出される焦点ずれ量に基づいて、前記焦点を合わせをすること
    を特徴とする請求項1に記載の透過型電子顕微鏡。
  6. 前記制御コンピュータは、
    前記試料の傾斜軸の位置を求める処理では、前記第1の透過画像および前記第2の透過画像それぞれ同じように複数の区画に分割し、それぞれ対応する区画ごとに両者の画像を比較して、両者の画像のずれ量を算出し、その画像のずれ量が0となる複数の区画の中心点を求め、その複数の中心点からなる点列を近似する直線を最小二乗法により前記傾斜軸として求めること
    を特徴とする請求項5に記載の透過型電子顕微鏡。
  7. 前記制御コンピュータは、
    前記第2の処理で前記照射領域を設定する場合には、前記第1の処理で傾斜された前記試料の傾斜角に応じて設定し、前記傾斜角が大きいほど前記照射領域を狭く設定すること
    を特徴とする請求項6に記載の透過型電子顕微鏡。
  8. 観察対象の試料に電子線を照射する電子線照射手段、前記試料に電子線を照射する照射領域を設定する照射領域設定手段、前記照射領域を走査させる走査手段、前記照射領域が設定された電子線の焦点を合わせる焦点合わせ手段、前記電子線の照射方向の垂直面に対して前記試料を傾斜させる試料傾斜手段、および、前記試料を透過した電子線の像を透過画像として検出する画像検出手段を含んで構成された電子光学系装置と、
    前記電子光学系装置を制御する制御装置と、
    前記制御装置を介して前記電子光学系装置を制御して、前記試料の傾斜角の異なる複数の透過画像を取得し、前記取得した複数の透過画像から前記試料の三次元画像を再構成する制御コンピュータと、
    を備えてなる透過型電子顕微鏡における三次元画像取得方法であって、
    前記制御コンピュータは、
    前記試料傾斜手段を制御して前記試料を傾斜させる第1の処理と、
    前記照射領域設定手段を制御して前記照射領域を前記試料に設定された観察範囲よりも狭い範囲に設定する第2の処理と、
    前記第2の処理で設定された電子線の照射領域を、前記走査手段を制御して、前記試料の観察範囲全体にわたって走査させるとともに、その走査時に、あらかじめ定められた複数の位置で、前記焦点合わせ手段を制御して、前記焦点を前記試料の位置に合わせ、そのとき前記画像検出手段によって検出される前記照射領域に対応する透過画像を取得し、前記取得したそれぞれの透過画像を統合して前記試料の観察範囲全体の透過画像を取得する第3の処理と、
    前記第1の処理により、前記試料をあらかじめ設定された範囲内の複数の傾斜角度のそれぞれの角度に設定し、その設定したそれぞれの傾斜角度毎に、前記第3の処理を実行して、前記それぞれの傾斜角度に対する前記試料の観察範囲全体の透過画像を取得する第4の処理と、
    前記第4の処理によって取得した複数の傾斜角度それぞれに対する前記試料の観察範囲全体の透過画像を用いて三次元画像を作成する第5の処理と、
    を実行すること
    を特徴とする三次元画像取得方法。
  9. 前記制御コンピュータは、前記第3の処理で前記照射領域を走査させるときには、前記試料を傾斜させるときの傾斜軸に平行な方向を主走査方向として走査させること
    を特徴とする請求項8に記載の三次元画像取得方法。
  10. 前記制御コンピュータは、前記第3の処理で焦点合わせをするときには、前記試料を傾斜させるときの傾斜軸の位置で焦点合わせをしておき、その後、前記照射領域を走査させるときには、前記照射領域の中心点の前記傾斜軸からの離脱距離と前記試料の傾斜角度とから算出される焦点ずれ量に基づいて焦点合わせをすること
    を特徴とする請求項8に記載の三次元画像取得方法。
  11. 前記制御コンピュータは、
    前記第2の処理で前記照射領域を設定する場合には、前記第1の処理で傾斜された前記試料の傾斜角に応じて設定し、前記傾斜角が大きいほど前記照射領域を狭く設定すること
    を特徴とする請求項8に記載の三次元画像取得方法。
  12. 前記電子光学系装置は、前記電子線の照射軸を傾斜させる電子線傾斜手段をさらに含んで構成され、
    前記制御コンピュータは、
    前記第3の処理で前記焦点合わせをする前に、
    前記照射領域設定手段を制御して前記電子線の照射領域を前記観察範囲よりも広い範囲に設定し、前記焦点合わせ手段を制御して、前記試料を傾斜させる傾斜軸上に前記焦点を合わせ、そのとき前記画像検出手段によって検出される前記観察範囲全体の第1の透過画像を取得し、引き続いて、前記電子線傾斜手段を制御して、前記電子線の照射軸を傾斜させ、そのとき前記画像検出手段によって検出される前記観察範囲全体の第2の透過画像を取得する処理と、
    前記第1の透過画像と前記第2の透過画像とを比較し、両者の透過画像のずれが生じない位置情報に基づき、前記第1の透過画像における前記試料の傾斜軸の位置を求める処理と、
    を実行しておき、
    前記照射領域を走査させるときに、前記照射領域の中心位置の前記傾斜軸からの離脱距離と前記試料の傾斜角度とから算出される焦点ずれ量に基づいて、前記焦点を合わせをすること
    を特徴とする請求項8に記載の三次元画像取得方法。
  13. 前記制御コンピュータは、
    前記試料の傾斜軸の位置を求める処理では、前記第1の透過画像および前記第2の透過画像それぞれ同じように複数の区画に分割し、それぞれ対応する区画ごとに両者の画像を比較して、両者の画像のずれ量を算出し、その画像のずれ量が0となる複数の区画の中心点を求め、その複数の中心点からなる点列を近似する直線を最小二乗法により前記傾斜軸として求めること
    を特徴とする請求項12に記載の三次元画像取得方法。
  14. 前記制御コンピュータは、
    前記第2の処理で前記照射領域を設定する場合には、前記第1の処理で傾斜された前記試料の傾斜角に応じて設定し、前記傾斜角が大きいほど前記照射領域を狭く設定すること
    を特徴とする請求項13に記載の三次元画像取得方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7431016B2 (ja) 2018-11-26 2024-02-14 エフ イー アイ カンパニ 電子顕微鏡を使用して試料を画像化する方法

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