JP2013170355A - 索条挟着装置および蔦巻き防止装置 - Google Patents

索条挟着装置および蔦巻き防止装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
索条を強固に自動的に挟着可能な索条挟着装置および蔦巻き防止装置を提供する。
【解決手段】
一方の半割れ体3aに、角変位することで索条を挟着するように構成される係止爪部13を含む挟着作動部4を設け、他方の半割れ体3bに、係止爪部13を角変位させるための円筒部23を含む挟着操作部5を設ける。
【選択図】 図2

Description

本発明は、索条挟着装置および蔦巻き防止装置に関する。
山野に立設される電柱Pは、蔦などの蔓性植物が支線などに巻付き昇柱して、短絡事故を起こしたり、架線作業に支障を来したりする。これを防ぐため、図23に示すように、支線を形成する索条Wに、2つの半割れ体G1,G2から構成される筒状の蔦巻き防止装置Gを遊嵌する。図23(a)に示す蔦巻き防止装置Gは、索条Wに沿って鉛直下方にずれ落ちないように、内部に、索条Wを挟着する索条挟着装置を備えている。図23(b)に示すように、蔦巻き防止装置Gの鉛直下方に、蔦巻き防止装置Gとは別体の索条挟着装置Hが設けられるものもある。
索条挟着装置として、たとえば、特許文献1に記載のような、2つの係止爪部を有し、この2つの係止爪部によって索条Wを挟着する装置がある。この2つの係止爪部は、先端部が互いに近づく方向に角変位するように、ばねによって弾性力が付与されている。このばねの力に逆らって2つの係止爪部を先端部が互いに遠ざかる方向に手動で角変位させ、2つの係止爪部の間に索条が位置するように索条挟着装置を配置し、その後、2つの係止爪部から手を離すと、2つの係止爪部は先端部が互いに近づく方向に角変位して索条Wを挟着する。
特許第2883045号公報
特許文献1に記載の索条挟着装置は、索条Wに対してずれ難いという利点を有する。具体的には、特許文献1に記載の索条挟着装置は、索条Wに沿って鉛直下方に少しずれたときに、2つの係止爪部が、索条Wとの摩擦によって、先端部が互いに近づく方向に角変位し、その結果、先端部間の距離が小さくなり、挟着力が増大し、それ以上のずれが防止される。また、特許文献1に記載の索条挟着装置は、2つの係止爪部が角変位することで索条Wを挟着する構成であるので、2つの係止爪部の、互いに対向する面のうちの一部によって、索条Wが局所的に挟着される。したがって、挟着力が分散され難く、索条Wを強固に挟着することができる。さらに、特許文献1に記載の索条挟着装置は、2つの係止爪部が角変位することで索条Wを挟着する構成であるので、索条挟着装置が鉛直下方にずれた場合であっても、2つの係止爪部が索条Wを局所的に挟着する状態が維持され、強固な挟着状態を維持することができる。
このように、特許文献1に記載の索条挟着装置は、いくつかの有利な効果を発揮するが、上述したように、索条挟着装置の取付けを手作業で行う必要がある。通常、取付けの作業は厚手の手袋を着けて行われるので、2つの係止爪部を手動で角変位させるのが難しく、索条挟着装置を取り付けるのが難しい。
このような問題を解決する索条挟着装置として、図24および図25に示す索条挟着装置Jが考えられる。索条挟着装置Jは、2つのL字状板31a,31bを有し、2つのL字状板31a,31bの、互いに平行な平板部31aa,31baによって索条を挟着する。2つのL字状板31a,31bは、基部32に設けられるガイド孔部32a,32bに沿ってそれぞれスライド移動可能に構成される。2つのL字状板31a,31bは、ガイド孔部32a,32bに沿って互いに近づくように、図示しないばねによって弾性力を付与されており、平板部31aa,31baの間に索条Wが挟まれない場合、図25(a)の状態となる。
図25(a)の状態から、紙面下方へトリガー部33を引くと、2つのL字状板31a,31bは、ガイド孔部32a,32bに沿って互いに遠ざかるようにスライド移動して、図25(b)の状態となる。図25(b)の状態になったとき、トリガー部33の図示しない凸部と基部32の図示しない凹部とが嵌合し、図25(b)の状態が維持される。索条挟着装置Jは、このような構造を一方の半割れ体に備えるとともに、他方の半割れ体に図示しない突起部を備える。他方の半割れ体に設けられる突起部は、他方の半割れ体が一方の半割れ体と合着される際に、トリガー部33を押圧して、トリガー部33の凸部と基部32の凹部との嵌合状態を解除し、これにより、2つのL字状板31a,31bは弾性力によってガイド孔部32a,32bに沿って互いに近づき、その結果、平板部31aa,31ba間に位置する索条Wが、平板部31aa,31baによって挟着される。したがって、索条挟着装置Jによれば、2つの半割れ体を合着したときに、自動的に索条Wを挟着することができる。
また、この索条挟着装置Jは、特許文献1に記載の索条挟着装置と同様に、索条Wに対してずれ難いという利点を有する。具体的には、索条挟着装置Jは、索条Wに沿って鉛直下方に少しずれたときに、2つのL字状板31a,31bが、索条Wとの摩擦によって、互いに近づく方向にスライド移動し、その結果、平板部31aa,31ba間の距離が小さくなり、挟着力が増大し、それ以上のずれが防止される。
しかしながら、索条挟着装置Jは、2つの平板部31aa,31baによって索条を挟着する構成であるので、索条を局所的に挟着することができず、挟着力が分散され易く、索条を強固に挟着することができない。また、L字状板31a,31bをスライド移動可能にするために、索条挟着装置Jを索条の延びる方向に長く構成する必要があり、索条挟着装置Jの小型化が難しく、部品点数が多くなる。
本発明は、上述した課題を解決するためのものであり、索条を強固に、かつ自動的に挟着可能な索条挟着装置および蔦巻き防止装置を提供することを目的とする。
本発明は、互いに合着可能な2つの半割れ体であって、合着されたとき、互いに対向し、索条が挿通される挿通孔を形成する対向壁部をそれぞれ有する2つの半割れ体と、
挟着作動部と挟着操作部とを有し、前記2つの半割れ体を合着することで、前記挟着操作部によって前記挟着作動部の一部が角変位して、前記挿通孔に挿通される索条を挟着する挟着部とを含み、
前記挟着作動部は、前記2つの半割れ体のうちの一方の半割れ体に設けられ、索条の延びる方向への該索条のずれに対して挟着力を大きくするように構成され、
前記挟着操作部は、前記2つの半割れ体のうちの他方の半割れ体に設けられることを特徴とする索条挟着装置である。
また本発明は、前記挟着作動部は、
前記一方の半割れ体の対向壁部に設けられ、角変位可能な係止爪部と、
前記係止爪部に、前記他方の半割れ体に向かう第1の弾性力を付与し、かつ、前記角変位の中心軸線まわりの一方向に前記係止爪部が角変位するときに、前記係止爪部に、前記中心軸線まわりの他方向に向かう第2の弾性力を付与する弾性力付与部と、
前記係止爪部が前記一方向に角変位した状態で、前記第1の弾性力によって前記係止爪部が前記他方の半割れ体に向かって移動したとき、移動した前記係止爪部と嵌合して、前記係止爪部の、前記他方向への角変位を阻止する角変位阻止部とを含み、
前記挟着操作部は、前記他方の半割れ体の対向壁部に設けられる阻止状態解除部であって、前記角変位阻止部によって前記他方向への角変位が阻止された前記係止爪部を、前記2つの半割れ体が合着されるときに前記一方の半割れ体に向けて押圧して、前記他方向への角変位の阻止状態を解除する阻止状態解除部を含み、
前記挟着作動部または前記挟着操作部の少なくとも一方は、前記対向壁部に設けられる爪受け部であって、前記阻止状態解除部によって前記阻止状態が解除されたとき、前記第2の弾性力によって前記他方向に付勢される前記係止爪部との間に、前記索条を挟着する爪受け部を含むことを特徴とする。
また本発明は、索条を嵌合可能な溝が形成される支持部材と、
前記支持部材に設けられ、前記索条が前記溝に嵌合されるときに、前記索条によって一部が角変位して前記索条を挟着する挟着作動部であって、前記索条の延びる方向への前記索条のずれに対して挟着力を大きくするように構成される挟着作動部とを備えることを特徴とする索条挟着装置である。
また本発明は、前記挟着作動部は、
前記支持部材の表面上に設けられ、角変位可能な係止爪部と、
前記係止爪部に、前記支持部材の前記表面から離れる向きの第1の弾性力を付与し、かつ、前記角変位の中心軸線まわりの一方向に前記係止爪部が角変位するときに、前記係止爪部に、前記中心軸線まわりの他方向に向かう第2の弾性力を付与する弾性力付与部と、
前記係止爪部が前記一方向に角変位した状態で、前記第1の弾性力によって前記係止爪部が前記支持部材の前記表面から離れる向きに移動したとき、移動した前記係止爪部と嵌合して、前記係止爪部の、前記他方向への角変位を阻止する角変位阻止部と、
前記係止爪部に接続される被押圧部と、
前記支持部材の前記表面上に設けられる爪受け部とを含み、
前記被押圧部は、
前記角変位阻止部によって前記係止爪部が前記他方向への角変位を阻止された状態にあるときに、前記係止爪部と前記爪受け部との間に位置し、
前記溝に前記索条が嵌合されるときに、前記索条によって前記支持部材の表面に近づく向きに押圧されることで、前記角変位阻止部によって前記他方向への角変位が阻止されている前記係止爪部を前記支持部材の前記表面に近づく向きに移動させ、前記他方向への角変位の阻止状態を解除するように構成され、
前記爪受け部は、前記被押圧部が前記索条によって押圧されることで前記阻止状態が解除されたとき、前記第2の弾性力によって前記他方向に付勢される前記係止爪部との間に、前記索条を挟着することを特徴とする。
また本発明は、前記弾性力付与部は、前記係止爪部に接続される圧縮ねじりコイルばねであって、前記一方の半割れ体から前記他方の半割れ体に向かう方向を圧縮方向とし、前記一方向をコイルが開く方向とする圧縮ねじりコイルばねであることを特徴とする。
また本発明は、前記弾性力付与部は、前記係止爪部に接続されるねじりコイルばねと、圧縮コイルばねとから構成され、
前記圧縮コイルばねは、前記一方の半割れ体から前記他方の半割れ体に向かう方向を圧縮方向とし、
前記ねじりコイルばねは、前記一方向をコイルが開く方向とすることを特徴とする。
また本発明は、前記索条挟着装置を含み、前記索条への蔦巻きを防止することを特徴とする蔦巻き防止装置である。
本発明によれば、2つの半割れ体を合着することで、挟着作動部および挟着操作部からなる挟着部によって、自動的に索条を挟着することができる。また、挟着作動部の一部が角変位することで索条を挟着する構成であるので、索条が局所的に挟着され、挟着力が分散され難くなるので、索条を強固に挟着することができる。さらに、挟着作動部の一部が角変位することで索条を挟着する構成であるので、索条挟着装置が鉛直下方にずれた場合であっても、索条を局所的に挟着する状態が維持され、強固な挟着状態を維持することができる。
また本発明によれば、支持部材の溝に索条を嵌合させることで、挟着作動部によって、自動的に索条を挟着することができる。また、挟着作動部の一部が角変位することで索条を挟着する構成であるので、索条が局所的に挟着され、挟着力が分散され難くなるので、索条を強固に挟着することができる。さらに、挟着作動部の一部が角変位することで索条を挟着する構成であるので、索条挟着装置が鉛直下方にずれた場合であっても、索条を局所的に挟着する状態が維持され、強固な挟着状態を維持することができる。
また本発明によれば、上記のように索条を強固に挟着できる索条挟着装置を含むので、蔦巻き防止装置の落下を防ぎ、索条への蔦の巻き上がりを防止することができる。
本発明の第1実施形態である索条挟着装置1を備える蔦巻き防止装置2の斜視図である。 蔦巻き防止装置2の一部分を拡大して示す図である。 合着状態の2つの半割れ体3a,3bを示す図である。 挟着作動部4の分解斜視図である。 挟着作動部4の平面図である。 弾性層15aによって被覆される爪受け壁部15の詳細を示す図である。 係止爪部13が角変位するときの様子を示す図である。 弾性層13cによって被覆される係止爪部13の詳細を示す図である。 ロック状態のときの係止爪部13および角変位軸部16を模式的に示す図である。 非ロック状態のときの係止爪部13および角変位軸部16を模式的に示す図である。 抜止め部18と角変位軸部16とが一体成形される変形例を示す図である。 圧縮ねじりコイルばね19を示す図である。 ねじりコイルばね20と圧縮コイルばね21とから構成される弾性力付与部17を示す図である。 挟着操作部5の平面図である。 索条挟着装置25を示す図である。 索条挟着装置27を示す図である。 索条挟着装置29を示す図である。 索条挟着装置34を示す図である。 挟着作動部35の分解斜視図である。 索条挟着装置34の使用方法を説明するための図である。
図20の線E−Eを切断面線とするときの断面図である。 索条挟着装置38を示す図である。 索条Wに蔦巻き防止装置Gを遊嵌した様子を示す図である。 索条挟着装置Jの斜視図である。 索条挟着装置Jの平面図である。
以下に、本発明の第1実施形態である索条挟着装置1を備える蔦巻き防止装置2について説明する。図1は、蔦巻き防止装置2の斜視図である。図2は、蔦巻き防止装置2の一部分を拡大して示す図である。蔦巻き防止装置2は、電柱の支線(索条)に取り付けられ、該支線への蔦巻きを防止する装置である。蔦巻き防止装置2は、2つの半割れ体3a,3bと、挟着作動部4および挟着操作部5からなる挟着部6とを備える。
なお、本実施形態では、図2に示す、挟着作動部4および挟着操作部5と、その近傍の2つの半割れ体3a,3bの部分とが、索条挟着装置1にあたる。ただし、本実施形態の変形例としては、索条挟着装置1は蔦巻き防止装置2の一部分でなくてもよく、たとえば、図2の2点鎖線を実線に変更して表される1つの装置として構成され、従来の蔦巻き防止装置2の鉛直方向下部に接して配置され、支線を挟着することで、この蔦巻き防止装置2の落下を防止する装置であってもよい。
2つの半割れ体3a,3bは、ヒンジ部7によって接続されており、図1に示すように、一方の半割れ体3aを矢符E1の方向に角変位させるか、または、他方の半割れ体3bを矢符E2の方向に角変位させることで、2つの半割れ体3a,3bを合着することができる。図3に、合着状態の2つの半割れ体3a,3bを示す。2つの半割れ体3a,3bにおいて、合着したときに互いに対向する部分を、それぞれの半割れ体3a,3bにおける対向壁部8a,8bと称する。各対向壁部8a,8bには溝9a,9bが形成されており、この2つの溝9a,9bは、合着状態のときに、支線が挿通される挿通孔10を形成する。
一方の半割れ体3aの対向壁部8aには、蔦巻き防止装置2を支線に装着したときに鉛直方向下部となる部分に凹所11aが形成され、この凹所11a内に挟着作動部4が配置される。また、他方の半割れ体3bの対向壁部8bにも、蔦巻き防止装置2を支線に装着したときに鉛直方向下部となる部分に凹所11bが形成され、この凹所11b内に挟着操作部5が配置される。一方の半割れ体3aの凹所11aと、他方の半割れ体3bの凹所11bとは、ヒンジ部7を挟んで対称な位置に形成され、2つの半割れ体3a,3bが合着状態のときに、1つの内部空間が形成される。この内部空間に、挟着作動部4および挟着操作部5からなる挟着部6が収容されることになる。
2つの半割れ体3a,3bは、合着状態のときに形成される内部空間や挿通孔10に蔦が入り込み、その中で蔦が成長することがないように、日光を遮断する材料(遮光性材料)から形成される。たとえば、2つの半割れ体3a,3bは、黒色や灰色の着色剤が分散されたポリエチレン樹脂等を用いて、ブロー成形または射出成形される。また、合着状態の2つの半割れ体3a,3bは、外周面12が、略三角柱の外周面状であり、この略三角柱の寸法は、蔦の習性を考慮して、蔦が巻きつき難い寸法に設定される。なお、合着状態の2つの半割れ体3a,3bの形状は、略三角柱に限られず、たとえば、略円柱や略円錐台であってもよい。
挟着作動部4は、角変位可能な係止爪部13を有している。この係止爪部13は、挿通孔10に支線が挿通されるように支線を2つの半割れ体3a,3bで挟み込みながら、2つの半割れ体3a,3bを合着するときに、挟着操作部5によって角変位させられる。挟着作動部4および挟着操作部5からなる挟着部6は、角変位した係止爪部13によって、挿通孔10に挿通される支線を挟着する。
図4は、挟着作動部4の分解斜視図である。図5は、挟着作動部4の平面図である。挟着作動部4は、係止爪部13と、基部14と、爪受け壁部15と、角変位軸部16と、弾性力付与部17と、抜止め部18とを含む。
基部14は、一方の半割れ体3aの対向壁部8aに設けられる矩形平板状部材である。なお、基部14は、一方の半割れ体3aの対向壁部8aの一部であってもよい。
爪受け壁部15は、基部14に立設される板状部材である。爪受け壁部15は、合着状態で形成される挿通孔10に沿うように設けられる。爪受け壁部15は、対向壁部8aから離反する方向(矢符Z1方向)に立設されており、この矢符Z1方向は、合着状態のときには、一方の半割れ体3aの対向壁部8aから他方の半割れ体3bの対向壁部8bに向かう方向である。
爪受け壁部15は、本発明における「爪受け部」であり、係止爪部13との間に支線を挟着する部材である。爪受け壁部15の、少なくとも係止爪部13に対向する面は、弾性層によって被覆される。図6に、弾性層15aによって被覆される爪受け壁部15の詳細を示す。図6に示す爪受け壁部15は、ポリカーボネートなどから形成される壁部本体15bの溝部に、合成ゴムなどから形成される弾性層15aを嵌合して構成されている。弾性層15aの厚さは、たとえば2mm〜6mmであり、ショア硬度は70度程度である。なお、図6のように構成する代わりに、壁部本体15bの表面に弾性層15aを接着してもよい。部品点数を少なくするために、爪受け壁部15(壁部本体15b)は、基部14と一体成形されることが好ましい。
係止爪部13は、矢符Z1方向および反対の方向である矢符Z2方向(矢符Z1方向と矢符Z2方向とを合わせてZ方向と称する)に延びる柱状部材であり、上述したように、角変位可能に構成される。係止爪部13には、角変位中心軸線Sが通る孔13aが形成される。孔13aの形状は、角変位中心軸線S方向に延びる柱状であり、この孔13aに、角変位軸部16が挿通される。
係止爪部13は、角変位することによって、係止爪部13の側面13bと爪受け壁部15との距離が連続的に変化するように構成される。図7に、係止爪部13が角変位するときの様子を示す。なお、図7では、抜止め部18を除いている。係止爪部13は、角変位中心軸線Sのまわりの一方向(矢符D1方向)および他方向(矢符D2方向)のいずれにも角変位可能であり、図7では、図7(a)、図7(b)、図7(c)の順に、係止爪部13が矢符D2方向に角変位している。図7(a)〜図7(c)に示すように、係止爪部13が矢符D2方向に角変位することで、係止爪部13の側面13bと爪受け壁部15との間の距離Lは徐々に小さくなる。ここで、距離Lは、係止爪部13の側面13bと爪受け壁部15との最短距離である。本実施形態では、図7(c)に示す状態からさらに矢符D2方向に係止爪部13を角変位させると、距離Lが0となる。すなわち、係止爪部13の側面13bが爪受け壁部15に当接する。
係止爪部13の、少なくとも爪受け壁部15に対向する面は、弾性層によって被覆される。図8に、弾性層13cによって被覆される係止爪部13の詳細を示す。図8に示す係止爪部13は、ポリカーボネートなどから形成される爪部本体13dの溝部に、合成ゴムなどから形成される弾性層13cを嵌合して構成されている。弾性層13cの厚さは、たとえば2mm〜6mmであり、ショア硬度は70度程度である。なお、図8のように構成する代わりに、爪部本体13dの表面に弾性層13cを接着してもよい。
角変位軸部16は、基部14に立設され、Z方向に延びる略柱状部材である。より詳細には、Z方向に延びる円柱16aの、矢符Z1方向側の端部である上端部の側面に、2つの突起部16bが形成された部材である。この円柱16aの中心軸線は、角変位中心軸線Sに一致する。上述したように、角変位軸部16は、係止爪部13の孔13aに挿通される。なお、本実施形態では、突起部16bは2つであるが、本実施形態の変形例としては、突起部16bは1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
図7(a)に示すように、矢符Z2方向に平面視したときの角変位軸部16の形状は、係止爪部13の孔13aを矢符Z2方向に平面視したときの形状と同一形状か、またはわずかに小さくした形状である。したがって、図7(a)に示す状態であり、かつ、角変位軸部16が挿通された係止爪部13の、Z方向における位置が基部14から比較的遠く、それによって、角変位軸部16の突起部16bの一部分または全部分が係止爪部13の孔13a内にあるときは、係止爪部13の、孔13aを取り囲む孔部13eと角変位軸部16の突起部16bとが嵌合し、係止爪部13は角変位することができない。
上記のように、孔部13eと突起部16bとが嵌合し、係止爪部13が角変位することができなくなった状態を、以下では、ロック状態と称する。ロック状態のときの係止爪部13の側面13bと爪受け壁部15との間の距離Lが、索条挟着装置1によって挟着可能な支線の最大の太さとなる。図7(a)〜図7(c)に示すように、係止爪部13は、ロック状態における距離Lよりも、距離Lが小さくなるように角変位することが可能である。
図9に、ロック状態のときの係止爪部13および角変位軸部16を模式的に示す。図9(a)は、図7(a)の線A−Aを切断面線とするときの断面図であり、図9(b)は、図7(a)の線B−Bを切断面線とするときの断面図である。図9では、突起部16bの全部分が係止爪部13の孔13a内にあり、それによってロック状態となっている。
角変位軸部16は、上記のように係止爪部13をロック状態とすることができる部材であり、本発明に係る「角変位阻止部」である。角変位阻止部は、係止爪部13が図7(a)のように矢符D1方向に角変位した状態で、図9のように係止爪部13が矢符Z1方向側の位置にきたときに、係止爪部13をロック状態とする。
ロック状態に対して、係止爪部13が角変位可能な状態を、非ロック状態と称する。たとえば、図7(a)に示す状態であっても、角変位軸部16が挿通された係止爪部13の、Z方向における位置が基部14に比較的近く、それによって、角変位軸部16の突起部16bの一部分も係止爪部13の孔13a内に入っていないときには、図7(a)〜図7(b)のように、係止爪部13は角変位することが可能である。
図10に、非ロック状態のときの係止爪部13および角変位軸部16を模式的に示す。図10(a)は、図7(c)の線C−Cを切断面線とするときの断面図であり、図10(b)は、図7(c)の線D−Dを切断面線とするときの断面図である。図10では、突起部16bの全部分が、係止爪部13の孔13a外にあり、それによって非ロック状態となっている。
抜止め部18は、係止爪部13の孔13aから、角変位軸部16が抜けないようにする部材である。たとえば、抜止め部18は、孔13aよりも大きな頭部18aを有するボルト、またはピンである。本実施形態では、図4に示すように、抜止め部18は、角変位軸部16の上端部の孔に挿通される別部材であるが、本実施形態の変形例としては、角変位軸部16と一体成形されてもよい。抜止め部18と角変位軸部16とが一体成形される変形例を図11に示す。図11に示す変形例は、角変位軸部16と抜止め部18との一体物を、係止爪部13の孔13aに挿通したあと、その一体物の端部を基部14に固定して構成される。このように抜止め部18と角変位軸部16とを一体成形することで部品点数を少なくすることができる。なお、本実施形態のように抜止め部18と角変位軸部16とが別部材である場合には、角変位軸部16と基部14とを一体成形することで、部品点数を少なくすることができる。
弾性力付与部17は、係止爪部13に、第1の弾性力および第2の弾性力を付与する部材である。第1の弾性力は、矢符Z1方向へ向かう力である。図9のようにロック状態のときは、第1の弾性力によって、係止爪部13が矢符Z1方向に押され、弾性力付与部17と抜止め部18の頭部18aとによって係止爪部13が挟まれた状態となる。図10のように非ロック状態のときは、第1の弾性力によって、係止爪部13が矢符Z1方向に押され、弾性力付与部17と角変位軸部16の突起部16bとによって係止爪部13が挟まれた状態となる。図10に示す非ロック状態から図9に示すロック状態となるように、矢符D1方向に係止爪部13を角変位させると、係止爪部13は、第1の弾性力によって、矢符Z1方向へ移動する。
第2の弾性力は、係止爪部13を矢符D2方向に角変位させる力であり、矢符D1方向に係止爪部13が角変位すると、大きさが増す力である。したがって、図7(c)に示す状態よりも、図7(a)に示す状態の方が、第2の弾性力は大きい。なお、係止爪部13の側面13bと爪受け壁部15との間の距離Lが0になるまで係止爪部13が矢符D2方向に角変位した状態のときには、第2の弾性力は0となってもよい。また、図9に示すロック状態では、第2の弾性力は大きくても、角変位することはできない。図7(b)に示す状態のときは、係止爪部13は、第2の弾性力によって、自動的に、図7(c)の状態となるように角変位する。
本実施形態では、弾性力付与部17は、係止爪部13に接続される圧縮ねじりコイルばねである。図12に圧縮ねじりコイルばねの一例である圧縮ねじりコイルばね19を示す。圧縮ねじりコイルばね19は、略螺旋状に形成される部材であり、圧縮コイルばねの特性とねじりコイルばねの特性との両方の特性を有するばねである。圧縮ねじりコイルばね19が弾性力付与部17として用いられるとき、略螺旋の中心軸線は、角変位中心軸線Sと一致し、圧縮ねじりコイルばね19は角変位軸部16を外囲するように装着される。
圧縮ねじりコイルばね19は、中心軸線方向に間隙を有しており、中心軸線方向に圧縮可能になっている。圧縮された圧縮ねじりコイルばね19は、中心軸線方向に伸びようとして、弾性力を発生する。上述したように、図9や図10に示す状態では、弾性力付与部17は、係止爪部13に対して第1の弾性力を作用させるものである。したがって、圧縮ねじりコイルばね19を弾性力付与部17として用いる場合、図9や図10に示す状態において、圧縮ねじりコイルばね19が自然状態よりも圧縮されるように、圧縮ねじりコイルばね19を、基部14と係止爪部13との間に設ける必要がある。
圧縮ねじりコイルばね19は、矢符R1方向に矢符Z1方向端部を動かしてコイルを開こうとするときに、コイルを閉じようとする矢符R2方向に弾性力を発生する。上述したように、弾性力付与部17は、矢符D1方向に係止爪部13が角変位したときに、係止爪部13に対して、矢符D2方向に角変位させようとする第2の弾性力を作用させるものである。したがって、圧縮ねじりコイルばね19を弾性力付与部17として用いる場合、矢符R1方向が矢符D1方向となるようにして、矢符Z1方向端部を係止爪部13に接続するとともに、矢符Z2方向端部を基部14に接続する必要がある。
本実施形態の変形例としては、弾性力付与部17は、ねじりコイルばねと、圧縮コイルばねとから構成されてもよい。図13に、ねじりコイルばね20と圧縮コイルばね21とから構成される弾性力付与部17を示す。ねじりコイルばね20は、コイルを開く方向が矢符D1方向と一致するようにして、基部14と係止爪部13とに接続され、コイルが開くときに第2の弾性力を係止爪部13に付与する。圧縮コイルばね21は、基部14と係止爪部13との間において、Z方向を圧縮方向とするように設けられる。圧縮コイルばねは、基部14および係止爪部13に接続される必要はない。このように、弾性力付与部17を、2つの部材から構成することで、圧縮ねじりコイルばね19の代わりとすることができる。なお、図13では、ねじりコイルばね20が圧縮コイルばね21の内側に配置されているが、ねじりコイルばね20を圧縮コイルばね21の外側に配置してもよい。
次に、挟着操作部5について説明する。挟着操作部5は、基部22と円筒部23とを含む。図14は、挟着操作部5の平面図である。図14では、合着状態における挟着操作部5の位置に対する、挟着作動部4の位置を、2点鎖線で示している。
基部22は、他方の半割れ体3bの対向壁部8bに設けられる矩形平板状部材である。なお、基部22は、他方の半割れ体3bの対向壁部8bの一部であってもよい。
円筒部23は、基部22に立設される部材であり、合着状態のときには、対向壁部8bから離反する矢符Z2方向に立設される。部品点数を少なくするために、円筒部23は、基部22と一体成形されることが好ましい。
円筒部23は、本発明における「阻止状態解除部」であり、2つの半割れ体3a,3bが合着されるときに、ロック状態の係止爪部13を矢符Z2方向へ押圧することで、ロック状態を解除する部材である。係止爪部13を矢符Z2方向へ押圧し、確実にロック状態を解除するために、図14に示すように、円筒部23の内径は、抜止め部18の頭部18aの外径よりも大きく設定され、合着状態において、円筒部23の中心軸線は、角変位中心軸線Sに一致する。なお、ロック状態を解除するための阻止状態解除部は、単なる突起部であってもよいが、押圧箇所が一点に集中すると、ロック状態がうまく解除されないおそれがあるので、円筒部23のように筒状に形成するのが好ましい。筒状に形成することで、押圧箇所を、係止爪部13において孔13aを取り囲む部分とすることができ、ロック状態を確実に解除することができる。
このように構成される挟着操作部5および挟着作動部4を含む蔦巻き防止装置2を使用する際には、まず、手動で係止爪部13を矢符D1方向に角変位させて、ロック状態とする。次に、2の半割れ体3a,3bのいずれか一方の溝(溝9aまたは溝9b)が、支線に沿うように、蔦巻き防止装置2を配置する。このとき、蔦巻き防止装置2の長手方向両端部のうち、索条挟着装置1に近い端部が鉛直方向下側となり、索条挟着装置に遠い端部が鉛直方向上側となるように、蔦巻き防止装置2を配置する。そして、支線に沿っていない方の半割れ体を角変位させて、2つの半割れ体3a,3bを合着する。合着されることによって、2つの溝9a,9bは挿通孔10を形成しており、この挿通孔10に支線が挿通された状態となる。
2つの半割れ体3a,3bが合着されるとき、円筒部23は、弾性力付与部17による第1の弾性力に抗して矢符Z2方向に係止爪部13を押圧し、これによってロック状態が解除される。ロック状態が解除され、非ロック状態となった係止爪部13は、弾性力付与部17によって付与される第2の弾性力によって、矢符D2方向に角変位する。挿通孔10に挿通された支線は、爪受け壁部15に沿って延びており、角変位した係止爪部13と該爪受け壁部15とによって挟着される。
したがって、本発明によれば、2つの半割れ体3a,3bを合着することで、挟着作動部4および挟着操作部5からなる挟着部6によって、蔦巻き防止装置2は、自動的に支線を挟着することができる。また、蔦巻き防止装置2に何らかの物が付着して、その物の荷重によって蔦巻き防止装置2が鉛直下方にずれたときには、係止爪部13は、支線との摩擦によって、矢符D1方向に角変位し、その結果、係止爪部13の側面13bと爪受け壁部15との間の距離Lが小さくなる。このとき、支線や、爪受け壁部15および係止爪部13の弾性層が圧縮され、係止爪部13と支線との間の摩擦力が増大し、蔦巻き防止装置2のさらなる落下が防止される。すなわち、索条挟着装置1は、支線の延びる方向において、該支線が、相対的に鉛直上方にずれたときに挟着力を大きくし、索条挟着装置1の落下を防止するように構成されている。
また、索条挟着装置1は、係止爪部13が角変位することで支線を挟着する構成であるので、係止爪部13の、爪受け壁部15に対向する面のうちの一部によって、支線が挟着される。すなわち、係止爪部13は、支線を局所的に挟着する。したがって、挟着力が分散されないので、支線を強固に挟着することができる。さらに、索条挟着装置1は、係止爪部13が角変位することで支線を挟着する構成であるので、蔦巻き防止装置2が鉛直下方にずれた場合であっても、係止爪部13が支線を局所的に挟着する状態が維持され、強固な挟着状態を維持することができる。
また、索条挟着装置1は、係止爪部13が角変位することで支線を挟着する構成であるので、支線の延びる方向に索条挟着装置1を長く構成する必要がなく、索条挟着装置1を小型化することができ、かつ、部品点数を少なくすることができる。
なお、本実施形態では、爪受け壁部15は、挟着作動部4の一部として、一方の半割れ体3aに設けられるけれども、本実施形態の変形例としては、挟着操作部5の一部として、他方の半割れ体3bに設けられてもよい。図15に、他方の半割れ体3bに爪受け壁部24が設けられた索条挟着装置25を示す。この索条挟着装置25では、2つの半割れ体3a,3bが合着したときにはじめて、爪受け壁部24と係止爪部13の側面13bとが対向することになる。このとき、爪受け壁部24は、上述した爪受け壁部15と同じ位置となるように設けられる。したがって、この索条挟着装置25によっても、上述した索条挟着装置1と同様に、支線を、強固に自動的に挟着することができる。
また、本実施形態では、円筒部23は、挟着操作部5の一部として、他方の半割れ体3bに設けられるけれども、本実施形態の変形例としては、挟着作動部4の一部として、一方の半割れ体3aに設けられてもよい。図16に、一方の半割れ体3aに円筒部26が設けられた索条挟着装置27を示す。この索条挟着装置27では、2つの半割れ体3a,3bが合着したときに、円筒部26の矢符Z1方向端部が基部22によって押圧され、その結果、係止爪部13のロック状態が解除される。このとき、円筒部26は、上述した円筒部23と同じ位置となるように設けられる。したがって、この索条挟着装置27によっても、上述した索条挟着装置1と同様に、支線を、強固に自動的に挟着することができる。なお、この索条挟着装置1では、基部22が本発明における「阻止状態解除部」である。さらに、基部22と他方の半割れ体3bとが一体成形される場合、他方の半割れ体3bが「阻止状態解除部」となる。
また、本実施形態では、爪受け壁部15が、本発明における「爪受け部」であるけれども、本実施形態の変形例としては、係止爪部13と同様に構成される第2係止爪部を、「爪受け部」としてもよい。図17に、第2係止爪部28を爪受け部とした索条挟着装置29を示す。この索条挟着装置29は、第2係止爪部28のロック状態を解除するために、円筒部23と同様に構成される第2円筒部30を有している。この索条挟着装置29では、2つの半割れ体3a,3bが合着したときに、円筒部23によって係止爪部13が押圧されてロック状態が解除され、矢符D2方向に角変位するとともに、第2円筒部30によって第2係止爪部28が押圧されてロック状態が解除され、矢符D3方向に角変位する。そして、矢符D2方向に角変位した係止爪部13の、第2係止爪部28に対向する面のうちの一部と、矢符D3方向に角変位した第2係止爪部28の、係止爪部13に対向する面のうちの一部とによって、支線が挟着される。したがって、この索条挟着装置29は、支線を局所的に挟着することができ、上述した索条挟着装置1と同様に、支線を、強固に自動的に挟着することができる。
なお、索条挟着装置29では、合着時に係止爪部13および第2係止爪部28に、円筒部23および第2円筒部30がほぼ同時に接触して押圧するように、ヒンジ部7を中心とする角変位において外側に配置される第2円筒部30の軸線方向長さを、内側に配置される円筒部23の軸線方向長さよりも長くすることが好ましい。
次に、本発明の第2実施形態である索条挟着装置34について説明する。図18は、索条挟着装置34を示す図であり、図2に対応する。索条挟着装置34は、2つの半割れ体3a,3bと、半割れ体3aの凹所11aに設けられる挟着作動部35とを備える。半割れ体3aは、本発明に係る支持部材であり、半割れ体3aの溝9aは、電柱の支線(索条)が嵌合可能な溝である。
図19は、挟着作動部35の分解斜視図であり、図4に対応する。挟着作動部35は、係止爪部13と、基部14と、爪受け壁部15と、角変位軸部16と、弾性力付与部17と、抜止め部18と、被押圧部36とを含む。
被押圧部36は、係止爪部13の側面13bにおける矢符Z2方向側の一部分に接続される柱状部材であり、Z方向に垂直に延びて設けられる。被押圧部36は、係止爪部13がロック状態にあるときに、係止爪部13と爪受け壁部15との間に位置するように設けられ、かつ、係止爪部13のロック状態が解除されて角変位するときに、爪受け壁部15に接触しないように設けられる。ここで、係止爪部13に接続される被押圧部36は、係止爪部13とは別の部材を係止爪部13に固定することで構成されてもよいし、係止爪部13(爪部本体13d)と一体的に成形することで構成されてもよい。
このように構成される挟着作動部35を含む索条挟着装置34の使用方法を、図20および図21を用いて説明する。図20は、図7に対応する図であり、図21は、図20の線E−Eを切断面線とするときの断面図である。
索条挟着装置34を使用する際には、まず、手動で係止爪部13を矢符D1方向に角変位させて、ロック状態とする。次に、図20(a)に示すように、支線W1が半割れ体3aの溝9aに嵌合するように、索条挟着装置34を設置する。このとき、支線W1によって、被押圧部36が矢符Z2方向に押圧されるように設置する。これによって、図21に示すように、ロック状態の係止爪部13が、矢符Z2方向に移動し、ロック状態が解除される。ロック状態が解除され、非ロック状態となった係止爪部13は、弾性力付与部17によって付与される第2の弾性力によって、矢符D2方向に角変位する。溝9aに嵌合する支線W1は、爪受け壁部15に沿って延びており、図20(b)に示すように、角変位した係止爪部13と該爪受け壁部15とによって挟着される。
なお、図20(b)に示すように、支線W1の挟着状態において、被押圧部36は支線W1に接しておらず、その結果、弾性力付与部17によって付与される第1の弾性力によって、係止爪部13は矢符Z1方向に移動している。したがって、弾性力付与部17は、支線W1の挟着状態において、Z方向の圧縮力が少し開放され、Z方向に少し伸びた状態となっている。
支線W1を挟着した後、半割れ体3bを角変位させて、2つの半割れ体3a,3bを合着する。合着されることによって、2つの溝9a,9bは挿通孔10を形成し、この挿通孔10に支線W1が挿通された状態となる。
以上のように、本発明によれば、半割れ体3aの溝9aに支線W1を嵌合させることで、挟着作動部35によって、索条挟着装置34は、自動的に支線W1を挟着することができる。また、索条挟着装置34に何らかの物が付着して、その物の荷重によって索条挟着装置34が鉛直下方にずれたときには、係止爪部13は、支線W1との摩擦によって、矢符D1方向に角変位し、その結果、係止爪部13の側面13bと爪受け壁部15との間の距離Lが小さくなる。このとき、支線W1や、爪受け壁部15および係止爪部13の弾性層が圧縮され、係止爪部13と支線W1との間の摩擦力が増大し、索条挟着装置34のさらなる落下が防止される。すなわち、索条挟着装置34は、支線W1の延びる方向において、該支線W1が、相対的に鉛直上方にずれたときに挟着力を大きくし、索条挟着装置34の落下を防止するように構成されている。
なお、本実施形態では、被押圧部36は、係止爪部13の側面13bにおける矢符Z2方向側の一部分に接続されるけれども、本実施形態の変形例としては、被押圧部36が、係止爪部13の側面13bにおける矢符Z2方向側の全部分にわたって設けられてもよい。図22に、係止爪部13の側面13bにおける矢符Z2方向側の全部分にわたって被押圧部37が設けられた索条挟着装置38を示す。図22は、図19に対応する図である。
この索条挟着装置38では、被押圧部37は、係止爪部13の側面13bにおける矢符Z2方向側の全部分にわたって設けられ、かつ、係止爪部13のロック状態が解除されて角変位するときに、爪受け壁部15に接触しないように設けられる。このように構成される索条挟着装置38では、支線W1の挟着状態において、被押圧部37は支線W1に接することになり、その結果、弾性力付与部17は、圧縮力が開放されない。弾性力付与部17がZ方向に伸びると挟着力が減少するが、索条挟着装置38では、圧縮力が開放されないので、挟着力が減少せず、それによって、より強固に支線W1を挟着することができる。
1,25,27,29,34,38 索条挟着装置
2 蔦巻き防止装置
3a,3b 半割れ体
4,35 挟着作動部
5 挟着操作部
6 挟着部
8a,8b 対向壁部
9a,9b 溝
10 挿通孔
13 係止爪部
14 基部
15 爪受け壁部
16 角変位軸部
17 弾性力付与部
18 抜止め部
19 圧縮ねじりコイルばね
20 ねじりコイルばね
21 圧縮コイルばね
23 円筒部
36,37 被押圧部

Claims (7)

  1. 互いに合着可能な2つの半割れ体であって、合着されたとき、互いに対向し、索条が挿通される挿通孔を形成する対向壁部をそれぞれ有する2つの半割れ体と、
    挟着作動部と挟着操作部とを有し、前記2つの半割れ体を合着することで、前記挟着操作部によって前記挟着作動部の一部が角変位して、前記挿通孔に挿通される索条を挟着する挟着部とを含み、
    前記挟着作動部は、前記2つの半割れ体のうちの一方の半割れ体に設けられ、索条の延びる方向への該索条のずれに対して挟着力を大きくするように構成され、
    前記挟着操作部は、前記2つの半割れ体のうちの他方の半割れ体に設けられることを特徴とする索条挟着装置。
  2. 前記挟着作動部は、
    前記一方の半割れ体の対向壁部に設けられ、角変位可能な係止爪部と、
    前記係止爪部に、前記他方の半割れ体に向かう第1の弾性力を付与し、かつ、前記角変位の中心軸線まわりの一方向に前記係止爪部が角変位するときに、前記係止爪部に、前記中心軸線まわりの他方向に向かう第2の弾性力を付与する弾性力付与部と、
    前記係止爪部が前記一方向に角変位した状態で、前記第1の弾性力によって前記係止爪部が前記他方の半割れ体に向かって移動したとき、移動した前記係止爪部と嵌合して、前記係止爪部の、前記他方向への角変位を阻止する角変位阻止部とを含み、
    前記挟着操作部は、前記他方の半割れ体の対向壁部に設けられる阻止状態解除部であって、前記角変位阻止部によって前記他方向への角変位が阻止された前記係止爪部を、前記2つの半割れ体が合着されるときに前記一方の半割れ体に向けて押圧して、前記他方向への角変位の阻止状態を解除する阻止状態解除部を含み、
    前記挟着作動部または前記挟着操作部の少なくとも一方は、前記対向壁部に設けられる爪受け部であって、前記阻止状態解除部によって前記阻止状態が解除されたとき、前記第2の弾性力によって前記他方向に付勢される前記係止爪部との間に、前記索条を挟着する爪受け部を含むことを特徴とする請求項1に記載の索条挟着装置。
  3. 索条を嵌合可能な溝が形成される支持部材と、
    前記支持部材に設けられ、前記索条が前記溝に嵌合されるときに、前記索条によって一部が角変位して前記索条を挟着する挟着作動部であって、前記索条の延びる方向への前記索条のずれに対して挟着力を大きくするように構成される挟着作動部とを備えることを特徴とする索条挟着装置。
  4. 前記挟着作動部は、
    前記支持部材の表面上に設けられ、角変位可能な係止爪部と、
    前記係止爪部に、前記支持部材の前記表面から離れる向きの第1の弾性力を付与し、かつ、前記角変位の中心軸線まわりの一方向に前記係止爪部が角変位するときに、前記係止爪部に、前記中心軸線まわりの他方向に向かう第2の弾性力を付与する弾性力付与部と、
    前記係止爪部が前記一方向に角変位した状態で、前記第1の弾性力によって前記係止爪部が前記支持部材の前記表面から離れる向きに移動したとき、移動した前記係止爪部と嵌合して、前記係止爪部の、前記他方向への角変位を阻止する角変位阻止部と、
    前記係止爪部に接続される被押圧部と、
    前記支持部材の前記表面上に設けられる爪受け部とを含み、
    前記被押圧部は、
    前記角変位阻止部によって前記係止爪部が前記他方向への角変位を阻止された状態にあるときに、前記係止爪部と前記爪受け部との間に位置し、
    前記溝に前記索条が嵌合されるときに、前記索条によって前記支持部材の表面に近づく向きに押圧されることで、前記角変位阻止部によって前記他方向への角変位が阻止されている前記係止爪部を前記支持部材の前記表面に近づく向きに移動させ、前記他方向への角変位の阻止状態を解除するように構成され、
    前記爪受け部は、前記被押圧部が前記索条によって押圧されることで前記阻止状態が解除されたとき、前記第2の弾性力によって前記他方向に付勢される前記係止爪部との間に、前記索条を挟着することを特徴とする請求項3に記載の索条挟着装置。
  5. 前記弾性力付与部は、前記係止爪部に接続される圧縮ねじりコイルばねであって、前記一方の半割れ体から前記他方の半割れ体に向かう方向を圧縮方向とし、前記一方向をコイルが開く方向とする圧縮ねじりコイルばねであることを特徴とする請求項2または4に記載の索条挟着装置。
  6. 前記弾性力付与部は、前記係止爪部に接続されるねじりコイルばねと、圧縮コイルばねとから構成され、
    前記圧縮コイルばねは、前記一方の半割れ体から前記他方の半割れ体に向かう方向を圧縮方向とし、
    前記ねじりコイルばねは、前記一方向をコイルが開く方向とすることを特徴とする請求項2または4に記載の索条挟着装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の索条挟着装置を含み、前記索条への蔦巻きを防止することを特徴とする蔦巻き防止装置。
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