JP2013169907A - 車両用シートのヘッドレスト装置 - Google Patents

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聖也 西村
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Abstract

【課題】乗員の頭部が通常姿勢から前倒れ姿勢になると、それに追従する格好で、ヘッドレストも前方に移動する場合でも、乗員の頭部を前倒れ姿勢から通常姿勢に戻すことができるヘッドレスト装置を提供すること。
【解決手段】車両用シートのヘッドレスト装置は、車両用シートに着座した乗員の頭部とヘッドレストとの距離を測定する測定手段を備えており、測定手段による測定距離が目標距離となるように前記ヘッドレストの位置を自動で前方に調整可能となっている。ヘッドレストの位置を自動で前方に調整しているとき、乗員の頭部が後方に戻ってきても、後方に戻った乗員の頭部がヘッドレストに干渉することがないように、ヘッドレストの前方への調整を規制する。
【選択図】図11

Description

本発明は、車両用シートに着座した乗員の頭部に対し、ヘッドレストの位置を自動調整する車両用シートのヘッドレスト装置に関する。
従来、車両用シートに着座した乗員(以下、単に「乗員」と記す)の体格に合わせてヘッドレストの前後位置をシートバックに対して調整可能なヘッドレスト装置が既に知られている。ここで、下記特許文献1には、乗員の頭部とヘッドレストとの距離を測定して、その距離が目標値となるようにフィードバック制御するヘッドレスト装置が開示されている。これにより、例えば、乗員の頭部が通常姿勢から前倒れ姿勢になると、それに追従する格好で、ヘッドレストも前方に移動する。したがって、この前倒れ姿勢のときに、車両に後突が発生しても、前方に移動しているヘッドレストが乗員の頭部を直ぐに受けるため、乗員の頚部への損傷を抑えることができる。すなわち、乗員への鞭打ちの低減を図ることができる。
特開2010−143572号公報
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、乗員の頭部の前倒れ姿勢に追従する格好でヘッドレストも前方に移動すると、この移動したヘッドレストは、その移動した状態のまま保持される。そのため、乗員の頭部を前倒れ姿勢から通常姿勢に戻していくと、この戻した乗員の頭部がヘッドレストに干渉してしまい、結果として、乗員の頭部を通常姿勢に戻せないという問題が発生していた。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、乗員の頭部が通常姿勢から前倒れ姿勢になると、それに追従する格好で、ヘッドレストも前方に移動する場合でも、乗員の頭部を前倒れ姿勢から通常姿勢に戻すことができるヘッドレスト装置を提供することである。
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、車両用シートに着座した乗員の頭部とヘッドレストとの距離を測定する測定手段を備えており、前記測定手段による測定距離が目標距離となるように前記ヘッドレストの位置を自動で前方に調整可能な車両用シートのヘッドレスト装置であって、前記ヘッドレストの位置を自動で前方に調整しているとき、前記乗員の頭部が後方に戻ってきても、後方に戻った前記乗員の頭部が前記ヘッドレストに干渉することがないように、前記ヘッドレストの前方への調整を規制することを特徴とする構成である。
この構成によれば、乗員の頭部が通常姿勢から前倒れ姿勢になると、それに追従する格好で、ヘッドレストも前方に移動する場合でも、ヘッドレストが大きく前方に移動することを規制される。そのため、乗員の頭部を前倒れ姿勢から通常姿勢に戻していっても、この戻した乗員の頭部がヘッドレストに干渉することを防止できる。したがって、乗員の頭部を前倒れ姿勢から通常姿勢に戻すことができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用シートのヘッドレスト装置であって、前記ヘッドレストの前方への調整は、前記測定距離が予め設定の距離以下になった場合、決定した調整量以下であっても停止させることを特徴とする構成である。
この構成によれば、ヘッドレストを前方調整開始後に、乗員の頭部が後方へ移動してきた場合でも、後方へ移動してきた乗員の頭部がヘッドレストに衝突するときの衝撃を軽減できる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の車両用シートのヘッドレスト装置であって、前記ヘッドレストの前方への調整は、前記ヘッドレストを予め設定の一定量以上前方に移動させた場合、決定した調整量以下であっても停止させることを特徴とする構成である。
この構成によれば、乗員が通常姿勢からしばらくの間、頭部を前方に移動した位置で保持し、その後、通常姿勢に戻るような動作をした時にも、前方調整後のヘッドレストと触れる程度になり、元の姿勢に戻れないような現象がなくなる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の車両用シートのヘッドレスト装置であって、前記ヘッドレストの前方への調整は、特定の位置より前方から、一定量以上の調整量が指定された場合、調整しないもしくは調整量を削減することを特徴とする構成である。
この構成によれば、車両用シートの形状的に調整しても安全性への効果が低い場合や、着座姿勢として無理のある位置への移動を抑えることで、乗員の頭部が通常姿勢に戻る時の干渉や再調整のための動作回数を減らすことができる。
図1は、本発明の一実施形態の外観を示す分解斜視図である。 図2は、上記実施形態におけるシステム構成図である。 図3は、上記実施形態における乗員頭部に対するヘッドレストの上下方向の位置関係を説明する説明図である。 図4は、上記実施形態における乗員頭部に対するヘッドレストの前後方向の位置関係を示す図である。 図5は、上記実施形態におけるコンピュータの制御概要を説明する説明図である。 図6は、図5のモード判定処理の処理内容を説明するフローチャートである。 図7は、図6の頭部動作判定処理における第1部分の処理内容を説明するフローチャートである。 図8は、図6の頭部動作判定処理における第2部分の処理内容を説明するフローチャートである。 図9は、図6の頭部動作判定処理における第3部分の処理内容を説明するフローチャートである。 図10は、図8における頭部移動方向判定の処理内容を説明するタイムチャートである。 図11は、図8の前方調整モードの処理内容を説明するフローチャートである。 図12は、図11における処理の一部の一例を説明する模式図である。 図13は、図11における処理の一部の他の例を説明する模式図である。 図14は、図11における処理の一部の他の例を説明する模式図である。 図15は、図9の後方調整モードの処理内容を説明するフローチャートである。
各図に示す一実施形態は、独立した一つの車両用シート60に本発明を適用した例である。図1に示すように、ヘッドレスト63の前面で乗員の頭部(不図示)に対向する部分には、公知の静電容量センサ50が設けられ、ヘッドレスト63内にはヘッドレスト63を前後方向に移動させるための前後調整用モータ30が内蔵されており、その前後調整用モータ30を駆動制御するためのヘッドレスト制御回路20も内蔵されている。また、シートバック62内にはヘッドレスト63を上下方向に移動させるための上下調整用モータ40が内蔵されており、その上下調整用モータ40を駆動制御するためのメイン制御回路10も内蔵されている。上記静電容量センサ50は、図示を省略したが、上下方向に5つのゾーンに分けられた5つのセンサから構成されている。なお、図1において、61は、シートクッションを示す。
図2に示すように、メイン制御回路10は、コンピュータ11、上下駆動回路12、及びマニュアルスイッチ13から成る。コンピュータ11は、上下調整用モータ40からの動作信号を受け、上下駆動回路12を介して上下調整用モータ40を駆動する信号を出力している。マニュアルスイッチ13はシート60の周辺に設けられ、乗員の任意の操作によりヘッドレスト63を前後、上下に駆動できるように、スイッチ信号がコンピュータ11に入力されている。
ヘッドレスト制御回路20は、コンピュータ21、前後駆動回路22、及び静電容量検知IC23から成る。コンピュータ21は、前後調整用モータ30からの動作信号を受け、前後駆動回路22を介して前後調整用モータ30を駆動する信号を出力している。静電容量検知IC23は、静電容量センサ50からの信号を受けて電圧に変換してコンピュータ21に送信している。そして、コンピュータ21は、この受信した電圧を距離に変換している。上述のように静電容量センサ50はヘッドレスト63の上下方向に5つのゾーンに分けて静電容量を測定しているので、静電容量検知IC23を介してコンピュータ21では、各ゾーンの静電容量の大きさから乗員の頭部Pの高さを検出することができる。なぜなら図3に示すように頭部Pの後方尖端部に対応する静電容量センサ50のゾーンが他のゾーンに比べて頭部Pとの距離が小さいため静電容量は大きくなり、それにより頭部Pの位置を検出することができる。
コンピュータ11とコンピュータ21とは、互いに連携動作ができるように互いに信号を送受している。また、コンピュータ11は、車両の電源スイッチ、車両用シート60への乗員の着座検出スイッチ、乗員保護シートベルトの装着検出スイッチなどの車両の状態を表す各種信号を受けるように接続している。図2では、各種車両信号を代表して車両信号70として示している。
図3及び図4に示すように、ヘッドレスト63は、基部65と、基部65に対して前後方向に移動可能に固定された移動部66とを備え、基部65はシートバック62に対してステー64と共に上下方向に移動可能に固定されている。そのため、基部65内には前後調整用モータ30が移動部66を前後方向に移動するように設けられ、シートバック62内には上下調整用モータ40がステー64を上下方向に移動するように設けられている。図3に示すように、乗員の頭部Pの後方尖端部とヘッドレスト63の移動部66の中心部との上下方向のずれ量を「h」として以下の説明では使用する。また、図4に示すように、乗員の頭部Pの後方尖端部とヘッドレスト63の移動部の前面との前後方向の距離を「x」として以下の説明では使用する。基準位置Oは移動部66がニュートラル位置(図4にて破線で示す位置)にあるときの移動部66の頭部P側表面の位置である。上述の静電容量センサ50は、移動部66の頭部P側表面に設けられている。
図5に基づいてヘッドレスト63の位置調整制御について説明する。
<初期調整モード>
車両の電源スイッチが入り、乗員が車両用シート60に着座して着座センサが着座を検出し、更に、乗員がシートベルトを装着して検出スイッチが装着を検出すると、車両信号70がコンピュータ11に信号を送信する。コンピュータ11では、その後一定時間(例えば、10秒間)が経過すると、初期調整モードの処理が実行される。
この初期調整モードでは、静電容量センサ50からの信号に基づき、ヘッドレスト63に対する乗員の頭部Pの高さ(上下方向のずれ量)h及び前後方向の距離xが測定され、それらの測定結果に基づいて、測定された乗員の頭部Pとヘッドレスト63との前後方向の距離xが上限値(例えば、100mm)より小さいか否かが判定される。前後方向の距離が上限値より小さいと判定されるまで、前後調整用モータ30を作動させて、ヘッドレスト63を前後方向に移動させる。その後、前後方向の距離xが上限値より小さいと判定されると、上下調整用モータ40を作動させて上下方向のずれ量hをなくすようにヘッドレスト63の高さが予備的に調整される。その後、静電容量センサ50からの信号に基づいて前後方向の距離xが目標距離(例えば、30mm)となるようにヘッドレスト63の位置が調整される。このようにしてヘッドレスト63の前後位置が調整されると、最後に再度上下のずれ量hをなくすようにヘッドレスト63の高さが調整される。
以上の初期調整モードの処理が終了すると、モード判定処理が実行される。モード判定処理では、図6のように、ステップS1で上述した初期調整が処理された後、ステップS2においてモード判定が開始され、ステップS3では乗員の頭部Pの位置が検知される。つまり、前後方向の距離x及び上下方向のずれ量hの情報がコンピュータ21に取り込まれる。頭部位置検出が完了すると、ステップS4において頭部動作判定処理が実行される。
<通常モード1>
ステップS4の頭部動作判定処理は、詳細には図7〜9の処理が実行される。図7〜9は一つの纏まった制御フローを示すものであるが、図面の大きさの制約のため3つに分割して示している。
図7に示すステップS41で判定処理が開始され、x−a<c(例えば、aは30mm、cは−20mm)が成立し、且つy≦0が成立するか、又はb<x−a≦z−a(例えば、bは20mm、zは100mm)が成立し、且つd≦y(例えば、dは30mm)が成立するとき、ステップS45で頭部動作方向判定結果ログ(後述の頭部動作方向判定が行われたことを記録するもの)が消去される。ステップS45の処理が実行されると、頭部移動方向判定継続回数のカウンタがリセットされ、ステップS46で通常モードの処理が実行される。上記各パラメータa、c、z等が上記例示のとおりとすると、距離xが10mmより小さく、ヘッドレスト63が基準位置Oより後退した位置にある場合、又は距離xが50〜100mmであり、ヘッドレスト63が基準位置Oより30mm以上前進した位置にある場合に通常モードが実行される。
通常モードが実行されると、ヘッドレスト63と乗員の頭部Pとの間の距離xの目標距離に対する偏差が指定範囲(例えば、x=0〜100mm)内の間、平均を取り続け、その平均値が閾値(例えば、25mm<x<35mm)を越えたとき、該平均値がゼロとなるようにヘッドレスト63を前後方向に移動させる。このように平均値が閾値を越えないとヘッドレスト63の移動は行われないため、ヘッドレストが頻繁に動作して乗員に煩わしさを感じさせることを防止できる。この通常モードが実行された後は、図5に示すように、再びモード判定処理に戻る。
<上下調整モード>
また、ステップS41で判定処理が開始され、c≦x−a≦bが成立するとき、ステップS42で頭部動作方向判定結果ログ消去が行われる。ステップS42の処理が実行され、頭部移動方向判定継続回数がリセットされると、ステップS43で頭部高さ検知開始判定の処理が実行され、このとき初期調整完了後、T1秒(例えば、10秒)を経過していないか、上下調整タイマーリセット後、T1秒を経過していれば、ステップS44に進み、上下調整モードの処理が実行される。上記各パラメータa、b、c等が経過していないか、前回の上下調整完了後10秒を経過している場合に、ステップS44の上下調整モードの処理が実行される。
上下調整モードの処理が実行されると、静電容量センサ50からの信号によって頭部高さの一定期間の平均値が求められ、その頭部高さからヘッドレスト63の上下方向のずれ量hを求め、このずれ量hが所定値(例えば、10mm)となるようにヘッドレスト63の高さが調整される。この調整は、閾値を超えた時にだけ行われる。この調整完了後に上記上下調整タイマーがリセットされる。この上下調整モードが実行された後は、図5に示すように、再びモード判定処理に戻る。
<通常モード2>
ステップS43で頭部高さ検知開始判定の処理が実行され、このとき初期調整完了後、T1秒を経過しているか、上下調整タイマーリセット後、T1秒を経過していなければ、ステップS46に進み、通常モードの処理が実行される。上記各パラメータa、b、c等が上記例示のとおりとすると、距離xが10〜50mmであり、初期調整完了後10秒を経過しているか、前回の上下調整完了後10秒を経過していない場合に通常モードの処理が実行される。
初期調整において上下調整が実施されているものと考えると、初期調整完了後10秒間内であっても、上下調整完了後10秒を経過していないため、距離xが10〜50mmの条件が満たされると、通常モードの処理が実行され、初期調整完了後10秒を経過した後も、距離xが10〜50mmの条件が満たされていれば、通常モードの処理が実行される。一方、上下調整モードの処理は、初期調整完了後10秒間内に距離xが10〜50mmの条件が満たされれば直ちに実行されるが、以降は10秒毎に実行されることとなる。なお、通常モードの処理は、コンピュータ21で行われ、上下調整モードの処理は、コンピュータ11で行われるため、各モードの処理は各コンピュータ11、21により同時に平行処理される。
<前方調整モード及び後方調整モード>
ステップS41で判定処理が開始され、b<x−a<z−aが成立し、且つy<dが成立するとき、ステップS49で前方動作予期の処理が実行される。また、x−a<cが成立し、且つ0<yが成立するとき、ステップS50の後方動作予期の処理が実行される。上記各パラメータa、b、c等が上記例示のとおりとすると、距離xが50〜100mmであり、ヘッドレスト63が基準位置Oから30mm前進した位置より後退位置にある場合に前方動作予期、つまり前方動作処理が開始されたことが記憶される。また、距離xが10mm未満であり、ヘッドレスト63が基準位置Oより前進位置にある場合に後方動作予期、つまり後方動作処理が開始されたことが記憶される。
<測定不能モード>
ステップS41で判定処理が開始され、z−a<x−aが成立すると、ステップS47で頭部動作方向判定結果ログ消去が行われる。ステップS47の処理が実行されて、頭部移動方向判定継続回数がリセットされると、ステップS48で測定不能モードの処理が実行される。上記各各パラメータa、zが上記例示のとおりとすると、距離xが100mmより大きい場合、測定不能モードが実行される、測定不能モードでは、前後調整用モータ30の作動は停止される。この測定不能モードが実行された後は、図5に示すように、再びモード判定処理に戻る。
<各モードへの振り分け>
以上説明した通常モード1、上下調整モード、通常モード2、前方調整モード、後方調整モード、及び測定不能モードの各モードへ、ステップS41の判定処理開始から振り分けられる条件について纏めると次のとおりとなる。
まず、乗員の頭部Pとヘッドレスト63との距離xが比較的小さい、例えば、10〜50mmのとき、上下調整モード及び通常モード2へ移行する。距離xがもう少し大きい、例えば、50〜100mmのときは、通常モード1か前方調整モードへ移行し、そのときのヘッドレスト63の移動部66の基準位置Oからの前方への移動量yの大小により、どちらのモードに移行するか決定される。移動量yが、例えば30mmより小さければ前方調整モード、30mmより大きければ通常モード1へ移行する。また、距離xが小さい、例えば10mmより小さいときには、通常モード1から後方調整モードへ移行し、そのときの移動量yの大小により、どちらのモードに移行するか決定される。移動量yが、例えば0mmより大きければ後方調整モード、0mmより小さければ通常モード1へ移行する。距離xが大幅に大きい、例えば100mmより大きいときは、測定不能モードへ移行する。
<前方調整モード>
図8に示すように、ステップS49で前方動作予期が実行され、このとき前方動作予期判定が未継続であると、即ちステップS49の処理が初めてのときは、ステップS51において頭部動作方向判定結果ログ消去が行われ、頭部動作方向判定継続回数がリセットされる。一方、ステップS49で前方動作予期が実行されたとき、前方動作予期判定が継続の場合、即ちステップS49の処理が前回行われていた場合は、ステップS51の処理がスキップされて、ステップS52において頭部移動方向判定の処理が実行される。このとき乗員の体が前回に比べて前傾されている、つまり頭部が前方に移動されていると判定されるか、前回から停止されたままにあると判定され、しかもその判定回数がn3回(例えば、3回)継続したときは、距離xの変化の方向が所定期間変化しないと判断されて、ステップS53で頭部前方動作ありとされ、ステップS54で頭部動作方向判定結果ログ消去が行われ、頭部動作方向判定継続回数がリセットされる。そして、ステップS55では、前方調整モードの処理が実行される。
このステップS55の詳細は、図11に示すステップS70〜ステップS75となっている。すなわち、ステップS70で頭部動作判定処理が開始され、ステップS71でn3回目に測定された距離xに基づいてヘッドレスト63の位置が目標距離となるように前後調整用モータ30を作動させる。このとき、n3回目に測定された距離xに基づいて直ちにヘッドレスト63の位置調整が行われるため、上述の通常モードの場合に比べて速い応答速度で位置調整が行われる。なお、この位置調整中において、ステップS72〜73で下記の3つの制御(第1の制御〜第3の制御)のいずれかが実行されている。
第1の制御は、図12(A)〜(B)に示すように、この位置調整中にも測定を行っており、距離xが目標距離(例えば、30mm)以下になった場合、決定した調整量以下でもヘッドレスト63を停止させるものである。この第1の制御が行われると、ヘッドレスト63を前方調整開始後に、乗員の頭部Pが後方へ移動してきた場合でも、後方へ移動してきた乗員の頭部Pがヘッドレスト63に衝突するときの衝撃を軽減できる。
また、第2の制御は、図13(A)〜(D)に示すように、ヘッドレスト63の前方調整を開始して、一定量(例えば、30mm)以上前方に作動させた場合、決定した調整量以下でもヘッドレスト63を停止させるものである。この第2の制御が行われると、乗員が通常姿勢からしばらくの間、頭部Pを前方に移動した位置で保持し、その後、通常姿勢に戻るような動作をした時にも、前方調整後のヘッドレスト63と触れる程度になり、元の姿勢に戻れないような現象がなくなる。
また、第3の制御は、図14(A)〜(B)に示すように、特定の位置より前方から、一定量(例えば、30mm)以上の調整量が指定された場合は、調整しないもしくは調整量を削減するものである。特定の位置や調整量は、固定値でも、シート60の調整状態に連動させたり、ヘッドレスト63にかかる加速度方向に連動させたりしても良い。この第3の制御が行われると、車両用シート60の形状的に調整しても安全性への効果が低い場合や、着座姿勢として無理のある位置への移動を抑えることで、乗員の頭部Pが通常姿勢に戻る時の干渉や再調整のための動作回数を減らすことができる。そして、ステップS74で短期的平均値ログ消去の処理が行われ、ステップS75で再びモード判定処理に戻る。なお、上記位置調整中において行われる制御は、第1の制御〜第3の制御のいずれかである必要はなく、組み合わせて行われてもよい。
ステップS52において乗員の体が前回に比べて前傾されている、つまり頭部が前方に移動されていると判定されるか、前回から停止されたままにあると判定され、しかもその判定回数がn3回継続していないときは、ステップS58で頭部動作方向判定結果ログ蓄積が行われて前方への頭部動作方向判定中であることが記憶され、頭部動作方向判定継続回数のカウンタがインクリメントされる。その後、上述のステップS46で通常モードの処理が実行される。
図10には、図8のステップS52〜ステップS54、及びステップS56〜ステップS58における頭部移動方向判定処理について説明している。図10では、1回目に測定された頭部位置(図4のx+y)に対して2回目に測定された頭部位置が所定範囲Tを超えて前傾している。従って、ステップS58で頭部動作方向判定結果ログ蓄積が行われる。
次の3回目の測定では、所定範囲Tを超えて前傾も後傾もされていないため頭部位置は停止状態と判定され、再びステップS58で頭部動作方向判定結果ログ蓄積が行われる。このように前回に比べて今回の測定結果が、所定範囲Tを超えて頭部が前傾しているか、所定範囲Tを超えて前傾も後傾もしておらず停止状態にあると判定される状態がn3回継続すると、ステップS53移行の処理によりステップS55の前方調整モードが実行されることになる。
<後方調整モード>
図9に示すように、ステップS50で後方動作予期が実行され、このとき後方動作予期判定が未継続であると、即ちステップS50の処理が初めてのときは、ステップS51において頭部動作方向判定結果ログ消去が行われ、頭部動作方向判定継続回数がリセットされる。一方、ステップS50で後方動作予期が実行されたとき、後方動作予期判定が継続の場合、即ちステップS50の処理が前回行われていた場合は、ステップS51の処理がスキップされて、ステップS60において頭部移動方向判定の処理が実行される。このとき乗員の体が前回に比べて後傾されている、つまり頭部が後方に移動されていると判定されるか、前回から停止されたままにあると判定され、しかもその判定回数がn4回(例えば、3回)継続したときは、距離xの変化の方向が所定期間変化しないと判断されて、ステップS61で頭部後方動作ありとされ、ステップS62で頭部動作方向判定結果ログ消去が行われ、頭部動作方向判定継続回数がリセットされる。そして、ステップS63では、後方調整モードの処理が実行される。
このステップS63の詳細は、図15に示すステップS80〜ステップS85となっている。すなわち、ステップS80で頭部動作判定処理が開始され、ステップS81でn4回目に測定された距離xに基づいてヘッドレスト63の位置が目標距離となるように前後調整用モータ30を作動させる。このとき、n4回目に測定された距離xに基づいて直ちにヘッドレスト63の位置調整が行われるため、上述の通常モードの場合に比べて速い応答速度で位置調整が行われる。なお、この位置調整中において、ステップS82〜83で下記の2つの制御(第4の制御〜第5の制御)のいずれかが実行されている。
第4の制御は、この位置調整中にも測定を行っており、距離xが目標距離(例えば、30mm)以上になった場合、決定した調整量以下でもヘッドレスト63を停止させるものである。この第4の制御が行われると、ヘッドレスト63を後方調整開始後に、乗員の頭部Pが前方へ移動していった場合でも、必要以上に後方へ移動するのを抑え、安全性の低下を低減することができる。
また、第5の制御は、特定の位置を越える調整量が指定された場合、特定の位置まで調整したところで停止、もしくは超えた分の調整量を削減するものである。特定の位置や調整量は、固定値でも、シート60の調整状態に連動させたり、ヘッドレスト63にかかる加速度方向に連動させたりしても良い。この第5の制御が行われると、シートバック62のリクライニング角度によるヘッドレスト63の位置の問題を解決しつつ、乗員が通常姿勢から一時的に頭部Pを後方へ動かした際、その動きに合わせて調整することによる安全性の低下を低減することが可能になる。そして、ステップS84で短期的平均値ログ消去の処理が行われ、ステップS85で再びモード判定処理に戻る。なお、上記位置調整中において行われる制御は、第4の制御〜第5の制御のいずれかである必要はなく、組み合わせて行われてもよい。
ステップS60において乗員の体が前回に比べて前傾されている、つまり頭部が前方に移動されていると判定されるか、前回から停止されたままにあると判定され、しかもその判定回数がn4回継続していないときは、ステップS58で頭部動作方向判定結果ログ蓄積が行われて後方への頭部動作方向判定中であることが記憶され、頭部動作方向判定継続回数のカウンタがインクリメントされる。その後、上述のステップS46で通常モードの処理が実行される。
ステップS60において乗員の体が前回に比べて前傾されている、つまり頭部が前方に移動されていると判定されると、ステップS56で頭部動作なしとされ、ステップS57で頭部動作方向判定結果ログ消去が行われ、頭部動作方向判定継続回数がリセットされる。その後、上述のステップS46で通常モードの処理が実行される。
図10に基づいて上述した、頭部の前傾動作に伴う前方調整モードについての説明は、頭部の後傾動作に伴う後方調整モードについても、前傾が後傾に変わるのみで同様である。
以上の実施形態によれば、乗員の頭部Pが通常姿勢から前倒れ姿勢になると、それに追従する格好で、ヘッドレスト63も前方に移動する場合でも、ヘッドレスト63が大きく前方に移動することを規制される。そのため、乗員の頭部Pを前倒れ姿勢から通常姿勢に戻していっても、この戻した乗員の頭部Pがヘッドレスト63に干渉することを防止できる。したがって、乗員の頭部Pを前倒れ姿勢から通常姿勢に戻すことができる。
また、常時は通常モードにおいて、乗員頭部とヘッドレスト63との距離xの目標距離に対する偏差の平均化処理を行うことにより、応答遅れを持ってヘッドレスト63の位置調整が行われる。一方、測定距離が大きくなったときは前方調整モード又は後方調整モードにより通常モードよりも速い応答速度でヘッドレスト63の位置調整が行われる。そのため、測定距離が大きく変化しないときはヘッドレスト63の位置調整を安定的に行うことができ、測定距離が大きく変化するときは応答よくヘッドレスト63を位置調整することができる。
また、測定距離xが大きくなって、前方調整モード又は後方調整モードに基づいてヘッドレスト63の位置調整が行われるに際し、所定期間(n3回又はn4回)、測定される。頭部Pの移動方向が停止状態を含めて一方向に安定したことを確認して位置調整が開始される。そのため、距離xの変化が一時的であるときに、その変化に追従して位置調整が行われてしまう不具合を防止することができる。
更に、前方調整モード及び後方調整モードにおける距離xの変化の方向の判定は、変化幅が所定範囲Tを超えているか否かにより行われる。そのため、所定距離の精度が低くても、少ない測定期間で距離変化の方向を確認することができる。
上記実施形態において、静電容量センサ50、静電容量検知IC23、ステップS3の処理は、本発明の測定手段に相当する。
本発明は、上記実施形態で説明した外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
50 静電容量センサ50(測定手段)
60 車両用シート
63 ヘッドレスト
P 頭部

Claims (4)

  1. 車両用シートに着座した乗員の頭部とヘッドレストとの距離を測定する測定手段を備えており、前記測定手段による測定距離が目標距離となるように前記ヘッドレストの位置を自動で前方に調整可能な車両用シートのヘッドレスト装置であって、
    前記ヘッドレストの位置を自動で前方に調整しているとき、前記乗員の頭部が後方に戻ってきても、後方に戻った前記乗員の頭部が前記ヘッドレストに干渉することがないように、前記ヘッドレストの前方への調整を規制することを特徴とする車両用シートのヘッドレスト装置。
  2. 請求項1に記載の車両用シートのヘッドレスト装置であって、
    前記ヘッドレストの前方への調整は、前記測定距離が予め設定の距離以下になった場合、決定した調整量以下であっても停止させることを特徴とする車両用シートのヘッドレスト装置。
  3. 請求項1に記載の車両用シートのヘッドレスト装置であって、
    前記ヘッドレストの前方への調整は、前記ヘッドレストを予め設定の一定量以上前方に移動させた場合、決定した調整量以下であっても停止させることを特徴とする車両用シートのヘッドレスト装置。
  4. 請求項1に記載の車両用シートのヘッドレスト装置であって、
    前記ヘッドレストの前方への調整は、特定の位置より前方から、一定量以上の調整量が指定された場合、調整しないもしくは調整量を削減することを特徴とする車両用シートのヘッドレスト装置。




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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017136994A (ja) * 2016-02-04 2017-08-10 テイ・エス テック株式会社 車両用アームレスト装置
US11760246B2 (en) 2022-01-13 2023-09-19 Toyota Research Institute, Inc. Systems and methods for improving the adjustment of a vehicle headrest
US11858395B2 (en) 2022-01-13 2024-01-02 Toyota Research Institute, Inc. Systems and methods for improving the adjustment of a vehicle headrest using gestures

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