JP2013169188A - 医療用ポート及び該医療用ポートを備える細胞保存容器 - Google Patents

医療用ポート及び該医療用ポートを備える細胞保存容器 Download PDF

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Abstract

【課題】専用の穿刺部材(ビン針)を用いることなく、収容した細胞を容易に取り出すことができる医療用ポート、及びこの医療用ポートを具備する細胞保存容器を提供すること。
【解決手段】医療用ポート1は、一端部及び他端部が開放された内部通路211を有する筒本体21、及び筒本体21の内部の他端部側に配置され内部通路211を閉鎖する隔膜部22を有する筒状部材2と、筒状部材2に対して摺動可能にその筒状部材の一端部から内部通路211に挿入される本体部31、その本体部31における隔膜部22が位置する側に設けられる針部32、及び少なくとも本体部31に形成され針部32側から本体部31側に流体を流通可能な連通部33を有する穿孔部材3と、を備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、医療用ポート及び該医療用ポートを備える細胞保存容器に関する。
従来、再生医療分野においては、生体試料から採取された幹細胞が、例えば、造血幹細胞移植や各種組織の再構築等の様々な用途に用いられている。幹細胞は、生体試料から採取された後、再生医療に用いられるまでの間、細胞保存容器に収容された状態で凍結保存される(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1で提案された細胞保存容器は、可撓性を有する樹脂部材により構成されており、細胞を収容可能な細胞収容室と、この細胞収容室に細胞を導入する細胞導入口と、細胞収容室に収容された細胞を導出する細胞導出口と、を備える。そして、細胞導出口は、針等の穿刺部材により貫通可能な隔膜で閉鎖されている。
特表2001−517103号公報
以上の細胞保存容器に細胞を収容して保存する場合には、まず、細胞導入口から細胞が導入される。次いで、細胞導入口は、この細胞導入口を形成する樹脂部材を溶着等することにより密閉される。一方、細胞導出口には、この細胞導出口を閉鎖する隔膜が設けられている。これにより、細胞が収容された細胞収容室の気密性は保たれる。
細胞保存容器に収容された細胞を使用する場合には、まず、細胞導出口に、樹脂製又は金属製の針等からなる専用の穿刺部材(ビン針)を挿入して隔膜を貫通させる。次いで、穿刺部材に接続されたシリンジ等により細胞収容室に収容された細胞を取り出す。
このような細胞保存容器に収容された細胞は、多くの場合、採取された後、数年から数十年の長期間にわたって保存される。また、通常、細胞を保存する者(例えば、細胞保存バンクの職員)と使用する者(医師)とは異なる。更に、上述のように、細胞を取り出す場合には、細胞保存容器に専用の穿刺部材を使用して隔膜を貫通させるが、穿刺部材は細胞保存容器によってその形態が異なり、その使用方法も異なる。
そのため、長期間保存した細胞を細胞保存容器から取り出して使用する場合、専用の穿刺部材を準備する必要があり、細胞の取り出し作業に手間取ってしまう。
従って、本発明は、専用の穿刺部材(ビン針)を用いることなく、収容した細胞を容易に取り出すことができる医療用ポート、及びこの医療用ポートを具備する細胞保存容器を提供することを目的とする。
本発明は、一端部及び他端部が開放された内部通路を有する筒本体、及び該筒本体の内部の他端部側に配置され前記内部通路を閉鎖する隔膜部を有する筒状部材と、前記筒状部材に対して摺動可能に該筒状部材の一端部から前記内部通路に挿入される本体部、該本体部における前記隔膜部が位置する側に設けられる針部、及び少なくとも前記本体部に形成され前記針部側から前記本体部側に流体を流通可能な連通部を有する穿孔部材と、を備える医療用ポートに関する。
また、前記筒状部材は、前記筒本体の他端部から該筒本体の軸方向に延びるガード部を更に備えることが好ましい。
また、前記本体部は、前記筒本体の内周面に当接するように突出する複数の突出部と、隣り合って配置される2つの前記突出部の間に形成され前記筒本体の内周面から離間するように凹む複数の凹状部と、を備え、前記連通部は、前記凹状部により構成されることが好ましい。
また、前記本体部は、一端部及び他端部が開放された中空部を有する筒状に形成され、前記針部には、該針部の外面から前記中空部に連通する孔部が形成され、前記連通部は、前記中空部及び前記孔部により構成されることもできる。
また、前記穿孔部材は、前記本体部の一端部側に設けられ、該本体部の径方向外側に延出するリブ部を更に備えることが好ましい。
また、本発明は、一端部に形成された第1開口部、他端部に形成された第2開口部、及び該第1開口部と該第2開口部とをつなぐ内部通路を有する筒状部材と、前記筒状部材の他端部側に配置され前記第2開口部を閉鎖可能な蓋部、一端部が前記蓋部に連結されると共に他端部が前記内部通路に配置され前記筒状部材の軸方向に移動可能な軸部、及び前記軸部の他端部に設けられ前記第2開口部に係止される係止部を有する蓋部材と、を備える医療用ポートに関する。
また、本発明は、細胞を収容する細胞収容室と、前記細胞収容室に細胞を導入する細胞導入口と、前記細胞収容室に収容された細胞を導出する細胞導出口と、前記細胞導出口に配置される医療用ポートと、を備える細胞保存容器であって、前記医療用ポートは、上述のいずれかの医療用ポートである細胞保存容器に関する。
本発明によれば、専用の穿刺部材(ビン針)を用いることなく、収容した細胞を容易に取り出すことができる医療用ポート、及びこの医療用ポートを具備する細胞保存容器を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る医療用ポートを具備する細胞保存容器を示す斜視図である。 図1に示す細胞保存容器の正面図である。 図1に示す細胞保存容器の分解斜視図である。 図2のA−A線断面図である。 図2のB−B線断面図である。 第1実施形態の医療用ポートを示す分解斜視図である。 第1実施形態の医療用ポートを示す斜視図である。 図7に示す医療用ポートの縦断面図である。 図7に示す医療用ポートにおいて穿孔部材が筒状部材を突き抜けた状態を示す縦断面図である。 第1実施形態の医療用ポートにおいて穿孔部材によって隔膜部を穿孔する前の状態を示す正面図である。 第1実施形態の医療用ポートにおいて穿孔部材によって隔膜部を穿孔した後の状態を示す正面図である。 第2実施形態の医療用ポートを示す斜視図である。 第2実施形態の医療用ポートを示す分解斜視図である。 第2実施形態の医療用ポートを示す縦断面図である(穿孔部材によって隔膜部を穿孔する前の状態を示す)。 第2実施形態の医療用ポートを示す縦断面図である(穿孔部材によって隔膜部を穿孔した後の状態を示す)。 第2実施形態の医療用ポートにおいて穿孔部材によって隔膜部を穿孔した後の状態を示す正面図である。 第3実施形態の医療用ポートを示す斜視図である。 第3実施形態の医療用ポートを示す分解斜視図である。 第3実施形態の医療用ポートの閉状態を示す縦断面図である。 第3実施形態の医療用ポートの開状態を示す縦断面図である。 第3実施形態の医療用ポートの閉状態を示す正面図である。 第3実施形態の医療用ポートの開状態を示す正面図である。
以下、本発明の医療用ポート1及びこの医療用ポート1を具備する細胞保存容器100の好ましい各実施形態について、図面を参照しながら説明する。まず、第1実施形態の医療用ポート1を具備する細胞保存容器100の全体構成について、図1〜図5を参照しながら説明する。
本実施形態の細胞保存容器100は、生体試料から採取された幹細胞や臍帯血等の細胞を保存する場合に用いられる。
本実施形態の細胞保存容器100は、図1〜図3に示すように、保存容器本体110と、医療用ポート1と、細胞導入チューブ130と、を備える。
保存容器本体110は、図4及び図5に示すように、EVA樹脂(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)等の可撓性を有する熱可塑性樹脂からなる2枚のシート状部材それぞれの周縁部の大部分及び所定の部位(後述の第1細胞収容室と第2細胞収容室との境界部分)が接合されて構成され、第1面110aと、この第1面110aに対向して配置される第2面110bと、を有する平面視で矩形の扁平形状に形成される。より具体的には、保存容器本体110は、平面視において幅方向WDの長さが高さ方向HDの長さよりも長い矩形形状に形成されると共に、厚さ方向TDの一方に第1面110aが配置され、厚さ方向TDの他方に第2面110bが配置されて構成される。この保存容器本体110には、細胞収容室111と、細胞導入口112と、細胞導出口113と、が形成される。
細胞収容室111は、生体試料から採取された細胞を収容する。本実施形態では、細胞収容室111は、図1〜図5に示すように、比較的多くの量(例えば、10ml〜30ml)の細胞を収容可能な第1細胞収容室111aと、この第1細胞収容室111aよりも少ない量(例えば、3ml〜10ml)の細胞を収容可能な第2細胞収容室111bと、これら第1細胞収容室111aと第2細胞収容室111bとを連通させる連通部111cと、を備える。
本実施形態では、第1細胞収容室111a及び第2細胞収容室111bは、図4に示すように、第1面110a及び第2面110bの面方向に沿って、保存容器本体110の幅方向WDに隣り合って配置される。また、連通部111cは、保存容器本体110の高さ方向HDの一端側である上端側及び他端側である下端側の2箇所に設けられる。
細胞導入口112は、細胞収容室111に細胞を導入する入口となる。この細胞導入口112は、図5に示すように、保存容器本体110を構成する2枚のシート状部材の周縁部の一部を非接合とすることにより構成される。本実施形態では、細胞導入口112は、図1及び図2に示すように、保存容器本体110の幅方向WDの一端側の上端部に設けられる。また、細胞導入口112は、第1細胞収容室111aに設けられる。
細胞導出口113は、細胞収容室111に収容された細胞を導出する出口となる。この細胞導出口113は、細胞導入口112と同様に、保存容器本体110を構成する2枚のシート状部材の周縁部の一部を非接合とすることにより構成される。本実施形態では、細胞導出口113は、第1細胞収容室111a及び第2細胞収容室112bのそれぞれの上端部に設けられる。
医療用ポート1は、図1〜図3に示すように、2つの細胞導出口113にそれぞれ配置される。この医療用ポート1は、図6に示すように、内部通路211を有する筒状部材2と、この内部通路211に摺動自在な穿孔部材3と、を備える。医療用ポート1の詳細については、後述する。
細胞導入チューブ130は、生体試料から採取された細胞を無菌的かつ気密の状態で細胞導入口112まで導く。この細胞導入チューブ130は、EVA樹脂等の熱可塑性樹脂により構成される。本実施形態では、細胞導入チューブ130の一端部は、細胞導入口112に接続され、細胞導入チューブ130の他端側は、血液等の生体試料を収容する生体試料収容容器(図示せず)に無菌的かつ気密に接続される。
次に、第1実施形態の医療用ポート1の詳細につき、図6〜図11を参照しながら説明する。
第1実施形態の医療用ポート1は、図6及び図7に示すように、筒状部材2と穿孔部材3と、を備える。
筒状部材2は、細胞保存容器100の細胞導出口113に配置される。この筒状部材2は、筒本体21と、隔膜部22と、ガード部24と、を備える。
筒本体21は、一端部及び他端部が開放された内部通路211を有する円筒形状に構成される。この筒本体21の外径は、細胞導出口113の内径とほぼ等しく設定されている。また、筒本体21の内径は、一般に使用されているシリンジ500の先端筒部501(図10及び図11参照)が挿入できる大きさに形成され、好ましくは、先端筒部501が密に挿入できる大きさに形成される。
隔膜部22は、筒本体21の内部の他端部側に配置され、内部通路211を閉鎖する。この隔膜部22は、肉薄の円板状に形成され、外力の作用によって穿孔される程度の強度を備える。
ガード部24は、筒本体21の他端部から、筒本体21の軸方向に延びるように形成される。このガード部24は筒本体21と連続的に形成され、相互に対向して配置される2つのガード壁241と、これら二つのガード壁241の間に形成された二つの開放部242と、を有する。開放部242の周方向の幅は、穿孔部材3の幅(外径)よりも小さく設定される。このガード部24は、細胞収容室111の内部に位置するように設けられる。
以上の筒状部材2は、EVA樹脂等の熱可塑性樹脂により形成される。
穿孔部材3は、本体部31と、針部32と、連通部33と、を備える。この穿孔部材3は、隔膜部22よりも硬質の材料で形成される。
本体部31は、筒状部材2の内部通路211に摺動可能に、筒状部材2の一端部から挿入される。この本体部31は、筒本体21の内周面に当接するように、その中心から等間隔で放射状に突出する4つの突出部311を備える。4つの突出部311は、その外周面が筒本体21の内周面に当接するように形成される。また、本体部31は、隣り合って配置される2つの突出部311の間に形成され、筒本体21の内周面から離間するように凹む4つの凹状部312を備える。即ち、本体部31は平面視において十字形状に形成される。
針部32は、本体部31の隔膜部22が位置する側に設けられる。この針部32は、4つの突出部311から連続して形成され、その中心に向かって傾斜して延び、正面逆三角形状(略逆角錐形状)に形成される。
連通部33は、本体部31に形成され、細胞保存容器100に収容された細胞を、針部32側から本体部31側に流通させる。この連通部33は、前記4つの凹状部312で構成される。
以上の穿孔部材3は、ポリカーボネート等の合成樹脂を一体成形することで形成される。
次に、第1実施形態の医療用ポート1の動作について、図6〜図11を参照しながら説明する。
第1実施形態の医療用ポート1は、図6〜図8に示されるように、筒状部材2の内部通路211に穿孔部材3を挿入して組み立てられる。この状態では、穿孔部材3の針部32の先端が、筒状部材2の隔膜部22に当接あるいは近接した位置にある。また、穿孔部材3の4つの突出部311は、内部通路211から不意の力によって抜け出すことがないように、その外周面が筒本体21の内周面に当接するように形成されている。こうして組み立てられた第1実施形態の医療用ポート1は、細胞保存容器100の細胞導出口113に配置されて組み付けられる。
細胞保存容器100に細胞を収容する場合、生体試料収容容器において分離された所定の細胞(例えば、血清や臍帯血)は、細胞導入チューブ130を介して細胞導入口112から細胞収容室111(第1細胞収容室111a及び第2細胞収容室111b)に導入される。細胞収容室111に細胞が収容された後、細胞導入チューブ130は、溶断される。これにより、細胞保存容器100は密閉される。また、必要に応じて連通部111cが溶着等により遮断され、第1細胞収容室111a及び第2細胞収容室111bは分離される。
この状態で、細胞保存容器100は、凍結保存等される。
第1実施形態の医療用ポート1から、細胞保存容器100の細胞を取り出す場合には、図10に示すように、まず、一般に使用されているシリンジ500の先端筒部501を筒状部材2の内部通路211に挿入し、その先端面を穿孔部材3の端面に当接させる。この状態から、シリンジ500を押すことによって穿孔部材3を隔膜部22の方向に押しやる。これによって、穿孔部材3の針部32によって隔膜部22が突き破られる。隔膜部22を突き破った穿孔部材3は、隔膜部22に突き刺さった状態で残存するか、あるいは、図9及び図11に示すように、隔膜部22を突き抜けて細胞保存容器100の内部に達する。
尚、穿孔部材3が隔膜部22に突き破った際、その針部32の周囲には筒状部材2のガード部24が存在するので、針部32は細胞保存容器100に接触しない。
この状態から、細胞保存容器100を操作して、細胞を細胞導出口113に案内した後、シリンジ500のピストン502を引く。これによって、細胞保存容器100の細胞は吸引されてシリンジ500の内部に取り出される。この際、穿孔部材3が隔膜部22に突き刺さった状態で残存した場合には、細胞は穿孔部材3の連通部33を通過してシリンジ500に達する。また、穿孔部材3が隔膜部22を突き抜けて細胞保存容器100に達した場合は、隔膜部22に形成された穿孔を通過してシリンジ500に到達する。
尚、細胞保存容器100に残存した細胞の量が少なくなった場合、ガード部24が細胞保存容器100の内部に位置しているので、細胞の取り出しが困難になると考えられる。しかし、このガード部24には2つの開放部242が形成されているので、細胞保存容器100に残り少なくなった細胞は、この開放部242を通過してシリンジ500の内部に取り出される。
以上説明した第1実施形態の医療用ポート1及びこの医療用ポート1を具備する細胞保存容器100によれば、以下のような効果を奏する。
(1)医療用ポート1を、筒本体21及び隔膜部22を有する筒状部材2と、筒状部材2に対して摺動可能に挿入される穿孔部材3とを含んで構成した。これにより、一般に使用されているシリンジ500の先端筒部501で穿孔部材3を押し、その穿孔部材3で隔膜部22を穿孔することによって、細胞保存容器100の細胞をシリンジ500の内部に吸い上げて取り出すことができる。よって、専用の穿刺部材(ビン針)を不要とし、細胞保存容器100に収容した細胞を容易に取り出すことができる。
(2)穿孔部材3を、隔膜部22よりも硬質の材料で形成した。これにより、針部32によって隔膜部22を確実に突き破って穿孔することができる。
(3)穿孔部材3の針部32を、正面視において逆三角形状に形成した。これにより、その先端が鋭角であるので、隔膜部22を容易に突き破って穿孔することができる。また、構造的な強度も高いので、隔膜部22を確実に穿孔することができる。
(4)筒状部材2を、筒本体21の他端部から筒本体21の軸方向に延びるガード部24を含んで構成した。これにより、隔膜部22を突き破った穿孔部材3の針部32が、細胞保存容器100に接触して、この細胞保存容器100を損傷させることがない。
(5)ガード部24を、開放部242を含んで構成した。これにより、細胞保存容器100に残り少なくなった細胞をこの開放部242から取り出すことができる。よって、細胞保存容器100に収容された細胞のほぼ全てを取り出すことができる。
(6)開放部242の周方向の幅を、穿孔部材3の幅(外径)よりも小さく設定した。これにより、隔膜部22を突き破った穿孔部材3が開放部242から突き出て、その針部32が細胞保存容器100を損傷させることがない。
(7)本体部31を、筒本体21の内周面に当接するように突出する複数の突出部311と、隣り合って配置される2つの突出部311の間に形成され筒本体21の内周面から離間するように凹む複数の凹状部312とを含んで構成した。また、連通部33をこの凹状部312によって構成した。これにより、隔膜部22を突き破った穿孔部材3が、そのまま隔膜部22に残存した場合、細胞保存容器100の細胞は、この連通部33を通過してシリンジ500の内部に取り出される。従って、細胞を確実に取り出すことができる。
(8)筒本体21の内径を、シリンジ500の先端筒部501が密に侵入できる大きさに設定した。これにより、筒本体21と先端筒部501との間の気密性を確保することができるので、細胞保存容器100の細胞を効率的に吸引して容易に取り出すことができる。
(9)細胞保存容器100は、液体窒素等を用いて超低温状態で長期間保存される場合がある。このように、超低温状態で保存される細胞保存容器100を、弾性部材を含む医療用ポート1を用いて構成した場合には、保存中に弾性部材が劣化(破損)して細胞保存容器100の密閉性を損なう可能性がある。そこで、細胞保存容器100を、本発明の医療用ポート1を細胞導出口113に配置して構成した。これにより、弾性部材を用いることなく構成した医療用ポート1を用いて細胞保存容器100を構成できるので、収容された細胞を複数回に分けて取り出せる細胞保存容器100を、超低温状態で長期間保存される細胞保存容器100に適用できる。
次に、本発明の医療用ポートの第2実施形態について、図12〜図16を参照しながら説明する。尚、第2実施形態の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
第2実施形態の医療用ポート1Aは、穿孔部材4の構成において第1実施形態と異なる。
第2実施形態では、穿孔部材4は、本体部41と、針部42と、連通部43と、リブ部44と、を備える。この穿孔部材4は、筒状部材2の筒本体21より長く形成されている。穿孔部材4は、隔膜部22よりも硬質の材料で形成されている。
本体部41は、筒状部材2に摺動可能に形成され、筒状部材2の一端部から内部通路211に挿入される。この本体部41も円筒状に形成され、一端部及び他端部が解放された中空部411を有する。
針部42は、本体部41における隔膜部22が位置する側に設けられる。この針部42は、本体部41の隔膜部22が位置する側の端面から、その中心に向かって斜め方向に延び、正面逆において三角形状(略逆円錐形状)に形成される。針部42には、その外面から本体部41の中空部411に連通する孔部421が形成されている。
連通部43は、本体部41の中空部411と針部42の孔部421とで形成される。この連通部43は流体の流れを許容する。
リブ部44は、本体部41の一端部側に設けられ、その本体部41の径方向外側に延出する。このリブ部44は、対向して2つ設けられている。
次に、第2実施形態の医療用ポート1Aの動作について、図13〜図16を参照しながら説明する。
第2実施形態の医療用ポート1Aは、図13及び図14に示すように、第1実施形態と同様、穿孔部材4が、筒状部材2の一端部から挿入されて組み立てられる。組み立てられた状態では、針部42の先端が隔膜部22に当接又は近接しており、また、本体部41のほぼ半分(一端部側)が筒本体21から露出している。
こうした状態の医療用ポート1Aは、細胞保存容器100の細胞導出口113に配置され、組み付けられる。
この状態で、図16に示すように、ロックシリンジ510のネジロック部511をリブ部44に螺合させて、ロックシリンジ510を穿孔部材4に組み付ける。組み付け完了後、ロックシリンジ510を押し、これによって、図15に示すように、針部42で隔膜部22を突き破って穿孔する。
隔膜部22を穿孔した後、細胞保存容器100を操作して適切な姿勢とし、シリンジのピストン512を引く。これにより、細胞保存容器100の細胞が吸い上げられ、針部42の孔部421と本体部41の中空部411とによって形成された連通部43を通過してシリンジの内部に取り出される。
第2実施形態の医療用ポート1Aによれば、上述した(1)〜(5)及び(7)〜(9)の効果を奏する他、以下のような効果を奏する。
(10)本体部41を、一端部及び他端部が開放された中空部411を有する筒状に形成し、針部42に、その外面から中空部411に連通する孔部421を形成し、この中空部411と孔部421とで連通部43を構成した。これにより、細胞保存容器100の細胞を、医療用ポートの内部のみを通過させて取り出すことができるので、より確実に細胞の取り出しを行うことができる。
(11)本体部41の径方向外側に延出するリブ部44を2つ設けた。これにより、このリブ部44をロックシリンジ510のネジロック部511に螺合させて、ロックシリンジ510を本体部41に組み付けることができる。よって、ロックシリンジ510を安定した姿勢で操作して、細胞をより確実に取り出すことができる。
次に、本発明の医療用ポートの第3実施形態について、図17〜図22を参照しながら説明する。
第3実施形態の医療用ポート1Bは、筒状部材5と、蓋部材6と、を備える。
筒状部材5は、筒状に構成され、第1開口部51と、第2開口部52と、内部通路53と、リブ部54と、を備える。
第1開口部51は、筒状部材5の一端部に形成される。この第1開口部51は、円形に形成される。第1開口部51の直径は、シリンジ500の先端筒部501(図10及び図11参照)が挿入できる大きさに形成され、好ましくは、先端筒部501が密に挿入できる大きさに形成される。
第2開口部52は、筒状部材5の他端部に形成される。第2開口部52は、第1開口部51よりも小径の円形に形成される。
内部通路53は、第1開口部51と第2開口部52とをつなぐ。この内部通路53は、第1開口部51と同径に形成される。
リブ部54は、筒状部材5の一端部側に設けられ、筒状部材5の径方向外側に延出する。このリブ部54は、対向して2つ設けられている。
蓋部材6は、筒状部材5の他端部側(第2開口部52側)に配置される。この蓋部材6は、蓋部61と、軸部62と、係止部63と、を備える。
蓋部61は、筒状部材5の他端部の外径と略等しい円板状に形成される大径部611と、第2開口部52の直径と略等しい円板状に形成される小径部612と、を備える。
軸部62は、蓋部61に直交して延び、一端部が蓋部61の小径部612に連結される。軸部62の他端部は、筒状部材5の内部通路53に配置される。第3実施形態では、軸部62は、一対設けられる。
係止部63は、軸部62の他端部に設けられる。より具体的には、係止部63は、軸部62の他端部から軸部62の径方向の外方に延びる。係止部63の先端部は、内部通路53において、第2開口部52よりも外側に配置される。
第3実施形態の医療用ポート1Bは、筒状部材5の他端部側から蓋部材6が挿入されて組み立てられる。より具体的には、医療用ポート1Bは、筒状部材5の第2開口部52に、蓋部材6の係止部63及び軸部62が挿入されて組み立てられる。
第3実施形態の医療用ポート1Bは、蓋部材6を筒状部材5側に押し込んだ状態では、蓋部61の小径部612が第2開口部52に挿入され、更に第2開口部52は、大径部611に覆われる。これにより、蓋部材6により第2開口部52が閉鎖され、筒状部材5を介した液体の流通は制限される。
第3実施形態の医療用ポート1Bを細胞保存容器100に用いる場合には、蓋部材6により第2開口部52を塞いだ状態で、細胞導出口113に取り付けられる。
第3実施形態の医療用ポート1Bが取り付けられた細胞保存容器100から細胞を取り出す場合には、図21及び図22に示すように、まず、ロックシリンジ510の先端筒部513を筒状部材5の内部通路53に挿入し、その先端面を蓋部材6の係止部63の端面に当接させる。この状態から、ロックシリンジ510のネジロック部511をリブ部54に螺合させつつ、ロックシリンジ510を更に押し込むと、蓋部材6がロックシリンジ510に押されて移動する。すると、図20に示すように、蓋部61の小径部612が第2開口部52から押し出され、第2開口部52が蓋部61により塞がれた状態が解除される。これにより、筒状部材5を介した液体の流通が可能となる。
この状態から、細胞保存容器100を操作して、細胞を細胞導出口113に案内した後、ロックシリンジ510のピストン512を引く。これによって、細胞保存容器100の細胞は吸引されてロックシリンジ510の内部に取り出される。ここで、軸部62の他端部には、係止部63が設けられているので、係止部63が第2開口部52に係止されることで、蓋部材6が筒状部材5から分離されることを防げる。
第3実施形態の医療用ポート1Bによれば、以下のような効果を奏する。
(12)医療用ポート1Bを、第1開口部51、第2開口部52及び内部通路53を有する筒状部材5と、第2開口部52を閉鎖可能な蓋部61を有する蓋部材6とを含んで構成した。これにより、蓋部材6を筒状部材5側に押し込むことで、筒状部材5を介した液体の流通を制限できる。また、ロックシリンジ510の先端筒部513で蓋部材6を押し込むことで、第2開口部52を開放でき、細胞保存容器100の細胞をロックシリンジ510の内部に吸い上げて取り出すことができる。よって、専用の穿刺部材(ビン針)を不要とし、細胞保存容器100に収容した細胞を容易に取り出すことができる。
(13)蓋部材6を、一端部が蓋部61に連結されると共に他端部が内部通路53に配置される軸部62と、この軸部62の他端部に設けられる係止部63と、を含んで構成した。これにより、ロックシリンジ510により蓋部材6が押し込まれた場合に、係止部63が第2開口部52に係止されることで、蓋部材6が筒状部材5から分離されることを防げる。
以上、本発明の好ましい各実施形態について説明したが、本発明は、上述した各実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、第1実施形態〜第3実施形態では、本発明の医療用ポート1、1A、1Bを、細胞保存容器100の細胞導出口113に適用したが、これに限らない。即ち、本発明の医療用ポートを、薬液や高カロリー輸液を貯留する医療用容器、又は血液を貯留する血液バッグのポートに適用してもよい。
また、第1実施形態では、穿孔部材3を、4つの突出部311及び4つの凹状部312を含んで構成したが、これに限らない。即ち、穿孔部材を、3つの突出部及び3つの凹状部を含んで構成してもよく、5つ以上の突出部及び5つ以上の凹状部を含んで構成してもよい。穿孔部材を、3つの突出部及び3つの凹状部を含んで構成した場合には、細胞を流通させる流路(連通部)の面積を大きくできる。
1、1A、1B 医療用ポート
2、5 筒状部材
3、4 穿孔部材
6 蓋部材
21 筒本体
22 隔膜部
24 ガード部
31、41 本体部
32、42 針部
33、43 連通部
44、54 リブ部
51 第1開口部
52 第2開口部
53 内部通路
61 蓋部
62 軸部
63 係止部
100 細胞保存容器
110 保存容器本体
111 細胞収容室
112 細胞導入口
113 細胞導出口
211 内部通路
241 ガード壁
242 開放部
311 突出部
312 凹状部
411 中空部
421 孔部
500 シリンジ
501 先端筒部
502 ピストン
510 ロックシリンジ
511 ネジロック部
512 ピストン

Claims (6)

  1. 一端部及び他端部が開放された内部通路を有する筒本体、及び該筒本体の内部の他端部側に配置され前記内部通路を閉鎖する隔膜部を有する筒状部材と、
    前記筒状部材に対して摺動可能に該筒状部材の一端部から前記内部通路に挿入される本体部、該本体部における前記隔膜部が位置する側に設けられる針部、及び少なくとも前記本体部に形成され前記針部側から前記本体部側に流体を流通可能な連通部を有する穿孔部材と、を備える医療用ポート。
  2. 前記筒状部材は、前記筒本体の他端部から該筒本体の軸方向に延びるガード部を更に備える請求項1に記載の医療用ポート。
  3. 前記本体部は、前記筒本体の内周面に当接するように突出する複数の突出部と、隣り合って配置される2つの前記突出部の間に形成され前記筒本体の内周面から離間するように凹む複数の凹状部と、を備え、
    前記連通部は、前記凹状部により構成される請求項1又は2に記載の医療用ポート。
  4. 前記本体部は、一端部及び他端部が開放された中空部を有する筒状に形成され、
    前記針部には、該針部の外面から前記中空部に連通する孔部が形成され、
    前記連通部は、前記中空部及び前記孔部により構成される請求項1又は2に記載の医療用ポート。
  5. 前記穿孔部材は、前記本体部の一端部側に設けられ、該本体部の径方向外側に延出するリブ部を更に備える請求項4に記載の医療用ポート。
  6. 細胞を収容する細胞収容室と、
    前記細胞収容室に細胞を導入する細胞導入口と、
    前記細胞収容室に収容された細胞を導出する細胞導出口と、
    前記細胞導出口に配置される医療用ポートと、を備える細胞保存容器であって、
    前記医療用ポートは、請求項1〜5のいずれかに記載の医療用ポートである細胞保存容器。
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CN114403126A (zh) * 2021-12-06 2022-04-29 起源细胞技术(滁州)有限公司 一种封闭式胚胎冷冻管和使用方法

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