JP2013167337A - スライド式ラジアル転がり軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】外輪1の内径側で保持器2aを軸方向に変位させる事に対する抵抗を、特に粘度の低いグリースを使用しなくても、低く抑えられる構造を実現する。
【解決手段】前記保持器2aを構成する柱部6a、6aの外周面のうちで、それぞれの周方向に関する中央位置に、この保持器2aの軸方向に亙って、それぞれの両端部が1対のリム部5、5の外側面に開口する通油凹溝8、8を設ける。これにより、前記外輪の内径側に存在するグリースが、前記保持器2aの軸方向に通過し易くして、上述した課題を解決する。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば自動車用変速機(主として手動変速機)に組み込まれて、所定長さの軸方向移動を可能としつつ、回転を可能にするラジアル転がり軸受の改良に関する。例えば、転動体として玉を使用して、両方向の変位を何れも転動体の転がりにより可能とする、スライドボール軸受が対象となる。
自動車用変速機には、例えば特許文献1〜3に記載されている様に、所定長さの軸方向移動を可能としつつ、回転を可能にするスライド式ラジアル転がり軸受が組み込まれている。図13〜14は、この様な目的で従来から広く使用されているラジアル転がり軸受の1例を示している。このラジアル転がり軸受は、上述したスライドボール軸受で、外輪1と、保持器2と、それぞれが転動体である複数個の玉3、3とから成る。このうちの外輪1は、軸受鋼、肌焼鋼等の硬質金属製で全体を円筒状に形成されており、軸方向両端部に内向フランジ状の鍔部4a、4bを形成している。又、前記保持器2は、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等の合成樹脂を射出成形する事により一体に形成したもので、1対のリム部5、5と複数本の柱部6、6とを備える。これら両リム部5、5は、互いに同径の円環状で、互いに間隔をあけて同心に配置されている。又、前記各柱部6、6は、それぞれが直線状で、前記両リム部5、5同士の間に、それぞれの両端部をこれら両リム部5、5の互いに対向する内側縁に連続させると共に、周方向に間隔をあけた状態で、互いに平行に配置されている。そして、周方向に隣り合う柱部6、6と前記両リム部5、5とにより四周を囲まれた部分を、それぞれポケット7、7としている。
前記各玉3、3は、これら各ポケット7、7内に、これら各ポケット7、7毎に複数個ずつ、転動自在に保持している。又、前記外輪1の軸方向両端部に設けた前記両鍔部4a、4bの内側面同士の間隔Dは、前記保持器2の軸方向長さLよりも十分に大きく(D≫L)している。従って、この保持器2は前記外輪1の内径側に、前記各玉3、3の転動に基づき、回転及び軸方向の移動自在に支持されている。例えば手動変速機への組み付け状態では、前記外輪1を内嵌固定したハウジングの内径側に、前記各玉3、3の内径側に挿通した軸を、回転及び軸方向に関する所定量(D−L)の変位を自在に支持する。
上述の様なスライドボール軸受を、例えば手動変速機のセレクト・シフト機構部分に組み込んだ場合、セレクト動作(一般的にはシフトレバーを左右方向に変位させて、接続すべきギヤを選択する動作)時には前記ハウジングと前記軸との軸方向の相対変位を許容し、シフト動作(一般的にはシフトレバーを前後方向に変位させて、前記セレクト動作により選択したギヤを接続する動作)時にはこれらハウジングと軸との、相対回転(揺動)を許容する。この様なスライド式ラジアル転がり軸受の内部には、一般的な転がり軸受と同様に、前記外輪1の内周面(外輪軌道)及び前記軸の外周面(内輪軌道)と各転動体(玉3、3)の転動面との接触部(転がり接触部乃至は滑り接触部)に潤滑剤を供給する必要がある。この潤滑剤として一般的には、グリースが使用される。即ち、前記外輪1の内径側にグリースを塗布し、前記保持器2及び前記各転動体が、このグリース内で変位する様にする。前記手動変速機のセレクト動作時には、これら保持器2及び各転動体が、前記グリースを押し除けながら、前記外輪1内で軸方向に変位する事になる。
ところが、この様な構造の場合、例えばセレクト動作の為に、前記外輪1の内径側で前記保持器2及び前記各転動体を、この外輪1の軸方向に変位させる際に、前記グリースにより抵抗を受ける。即ち、前記セレクト動作時には、前記外輪1の内周面と前記軸の外周面との間に存在する、径方向に関する幅寸法が限られた円筒状空間内で、前記保持器2及び前記各転動体を、前記グリースを押し除けながら軸方向に変位させる必要がある。この際、前記保持器2のうちで移動方向前側に存在するリム部5が、一種の堰板の如く作用し、前記グリースを径方向に押し除けつつ、前記外輪1の内径側を軸方向に変位する。この為、このグリースの粘性抵抗及び攪拌抵抗等によって、前記セレクト動作の為にシフトレバーの先端部を左右方向に動かす為に要する力(抵抗)が、多少なりとも大きくなる。従来は、このセレクト動作に対する抵抗が多少大きくなる事は、あまり問題にならなかった。
これに対して、近年、手動変速機が搭載される自動車は、所謂スポーツタイプである場合が多くなっている。この様な自動車は、シフトレバーが短く、モーメントの関係から前記抵抗の影響を受け易いだけでなく、運転者がこのシフトレバーの操作感を少しでも軽くする事を求める場合が多い。この為、前記セレクト動作に対する抵抗を少しでも小さくする事が求められる様になっている。前記グリースとして粘度の低いものを使用すれば、前記抵抗を低く抑える事はできるが、一般的に、粘度の低いグリースは、長期間に亙って必要な潤滑性を確保する面からは、粘度の高いグリースに比べて性能が劣る場合が多い。この為、グリースの粘度を低くして前記抵抗を抑える事は限度がある。一方、前記シフトレバーの操作に対する抵抗を低く抑える要求が特に強くない車種であっても、前記スライド式ラジアル転がり軸受の耐久性向上を図るべく、前記グリースとして高粘度のものを使用すると、前記抵抗の増大が問題になり易い。例えば、前記グリースとして、粘度のちょう度番号が3以上のものを使用すると、使用条件によっては、特にスポーツタイプの自動車でなくても、前記抵抗の増大が問題になる(運転者に違和感を与える)可能性がある。
特開平8−254269号公報 実願平4−34642号(実開平5−94528号)のCD−ROM 実願平5−23045号(実開平6−79627号)のCD−ROM
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、外輪の内径側で保持器を軸方向に変位させる事に対する抵抗を、特に粘度の低いグリースを使用しなくても低く抑えられる、スライド式ラジアル転がり軸受を実現すべく発明したものである。
本発明のスライド式ラジアル転がり軸受は、何れも、円筒状の外輪と、この外輪の内径側に配置された円筒状の保持器と、この保持器により転動自在に保持された複数個の転動体とを備える。
このうちの外輪は、軸受鋼、肌焼鋼の如き、鉄系の硬質金属製で、内周面を円筒面状の外輪軌道とし、軸方向両端部にそれぞれ内向フランジ状の鍔部を設けている。
又、前記保持器は、それぞれが円環状であって互いに同心に配置された1対のリム部同士の間に複数本の柱部を、周方向に間隔をあけて互いに平行に配置し、これら両リム部と周方向に隣り合う柱部とにより四周を囲まれた部分を、それぞれポケットとしている。そして、前記両リム部の外側面同士の間隔である軸方向寸法が、前記両鍔部の内側面同士の間隔よりも小さい。
又、前記各転動体は、前記各ポケット内に転動自在に保持されている。
特に、本発明のスライド式ラジアル転がり軸受に於いては、前記各柱部のうちの少なくとも一部の柱部の内外両周面のうちの少なくとも一方の周面に通油凹溝を、前記保持器の軸方向に亙り、この通油凹溝の両端部が前記両リム部の外側面に開口する状態で設けている。
上述の様な本発明のスライド式ラジアル転がり軸受を実施する場合に、例えば前記通油凹溝を、総ての前記各柱部の外周面に設ける。
或いは、前記通油凹溝を、総ての前記各柱部の内周面に設ける。
或いは、この通油凹溝を、少なくとも一部の柱部の内外両周面に設ける。
又、好ましくは、この通油凹溝に加えて、前記両リム部の周縁部の一部で前記各ポケットに整合する部分に、当該周縁から径方向に凹入する通油凹部を、前記両リム部の内外両側面同士を連通する状態で設ける。
上述の様に構成する本発明のスライド式ラジアル転がり軸受によれば、外輪の内径側で保持器を軸方向に変位させる事に対する抵抗を、特に粘度の低いグリースを使用しなくても、低く抑えられる。
即ち、例えば前記外輪を内嵌固定したハウジングの内径側で、各転動体の内径側に挿通した軸を軸方向に変位させるベく、前記外輪の内径側で前記保持器を軸方向に変位させる際には、この外輪の内径側に存在するグリースの一部が、この保持器を構成する柱部に形成した通油凹溝を通過しつつ、この保持器の変位方向に関して、この柱部の移動方向前側から後側に流れる。この為、この保持器の軸方向変位に伴って、リム部の外径側及び内径側に押し除けられるグリースの量が低減し、このグリースの粘性抵抗及び攪拌抵抗等により、前記保持器を軸方向に変位させる事に対する抵抗が低減される。
この為、例えば自動車用の手動変速機のセレクト・シフト機構部分に組み込んだ場合に、セレクト動作に要する力を低減して、シフトレバーの操作感の向上を図れる。
本発明の実施の形態の第1例を、外輪のみを切断した状態で示す斜視図。 同じく保持器のみを取り出して示す斜視図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図1と同様の図。 同じく、図2と同様の図。 本発明の実施の形態の第3例を示す、図1と同様の図。 同じく、図2と同様の図。 本発明の実施の形態の第4例を示す、スライドボール軸受を示す斜視図。 同じく、図1と同様の図。 同じく、図2と同様の図。 同じく、外輪のみを切断した状態を図8と別方向から見た状態で示す斜視図。 本発明の実施の形態の第5例を示す、図1と同様の図 同じく、図2と同様の図。 従来構造の1例を、外輪のみを切断した状態で示す斜視図。 同じく外輪を省略して示す、図13のA矢視図。
[実施の形態の第1例]
図1〜2は、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、スライドボール軸受に組み込まれる保持器2aを構成する複数本の柱部6a、6aの総ての外周面に、それぞれ通油凹溝8、8を形成する事により、グリース中で前記保持器2aが軸方向に変位する事に対する抵抗を低く抑えられる様にした点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図13〜14に示した、従来から知られているスライドボール軸受と同様であるから、同等部分には同一符号を付して重複する説明を省略し、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
本例の場合、総ての柱部6a、6aの外周面のうちで、それぞれの周方向に関する中央位置に通油凹溝8、8を、それぞれ前記保持器2aの軸方向に亙って、それぞれの両端部がこの保持器2aの軸方向両端部に設けられた1対のリム部5、5の外側面に開口する状態で形成している。即ち、前記各通油凹溝8、8により、前記両リム部5、5の軸方向外側面同士を連通させている。これら各通油凹溝8、8の、周方向に関する幅寸法及び径方向に関する深さ寸法は、前記各柱部6a、6a及び前記両リム部5、5の、強度及び剛性を確保できる範囲で、できる限り大きくする事が望ましい。又、前記各通油凹溝8、8の断面形状は、応力の集中を抑えて必要とする強度を確保しつつ、開口面積を確保する面から、部分円弧や半楕円形等の曲面形状が好ましいが、前記保持器2aの材料の工夫等により、必要とする強度を確保できるのであれば、長矩形等とする事もできる。又、前記保持器2aの軸方向両端部外周縁には、それぞれ大きめの面取り部9、9を、全周に亙り形成している。
上述した本例のスライドボール軸受によれば、特に粘度の低いグリースを使用しなくても、外輪1の内径側で前記保持器2aを軸方向に変位させる事に対する抵抗を低く抑えられる。即ち、例えば前記外輪1を内嵌固定したハウジングの内径側で、各玉3、3の内径側に挿通した軸を軸方向に変位させる際には、これら各玉3、3の転動に伴って、これら各玉3、3を保持した前記保持器2aが、軸方向に変位する。この保持器2aの軸方向変位に伴って、この保持器2aを構成する1対のリム部5、5のうち、この保持器2aの移動方向前側に存在するリム部5が、前記外輪1の内径側に存在するグリースを外径側及び内径側に押し除ける。但し、本例の場合には、前記移動方向前側のリム部5により押されるグリースの一部が、前記各柱部6a、6aの外周面に形成した前記各通油凹溝8、8内に、この移動方向前側のリム部5の外側面に設けられた開口から送り込まれる。これに伴って、これら各通油凹溝8、8内に存在していたグリースが、移動方向後側のリム部5の外側面に設けられた開口から、前記各通油凹溝8、8外に排出される。
これら各通油凹溝8、8内での前記グリースの流れ方向は、前記保持器2aの移動方向と平行であるから、これら各通油凹溝8、8内を通過するグリースが、この保持器2aの軸方向移動に対する抵抗となる程度は、前記両リム部5、5の径方向に押し除けられるグリースの場合よりも低い。そして、このグリースの一部が、前記各通油凹溝8、8を通過する分だけ、前記両リム部5、5によって径方向に押し除けられるグリースの量が少なく抑えられる。この為、このグリースの粘性抵抗及び攪拌抵抗等により生じる、前記保持器2aを軸方向に変位させる事に対する抵抗が、低減される。この結果、例えば自動車用の手動変速機のセレクト・シフト機構部分に組み込んだ場合に、セレクト動作に要する力を低減して、シフトレバーの操作感の向上を図れる。又、本例の場合には、前記大きめの面取り部9、9により、前記移動方向前側のリム部5により径方向外側に押し除けられたグリースが、前記保持器2aの外周面と前記外輪1の内周面との間に入り込み易くして、このグリースの存在に基づく抵抗を抑えられる。尚、前記両面取り部9、9の径方向に関する幅寸法は、各ポケット7、7に保持される玉3、3の直径の0.2倍以上にする事が好ましい。この様に大きめの面取り部9、9を設ける事によっても、前記両リム部5、5が、グリースの移動に対する抵抗となる事を抑えられる。
[実施の形態の第2例]
図3〜4は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、各柱部6b、6bの内周面のうちで、それぞれの周方向に関する中央位置に通油凹溝8a、8aを、それぞれ保持器2bの軸方向に亙って、それぞれの両端部がリム部5a、5aの外側面に開口する状態で形成している。そして、前記各通油凹溝8a、8aにより、前記両リム部5a、5aの外側面同士を連通させている。
更に、本例の場合には、前記保持器2bの軸方向両端部に設けた前記両リム部5a、5aの外周縁の周方向等間隔複数箇所で、それぞれが周方向に関して各ポケット7、7に整合する部分に、それぞれ通油凹部10、10を、前記外周縁から径方向内方に凹入する状態で形成している。そして、これら各通油凹部10、10により、前記両リム部5a、5aの外側面と内側面とを連通させている。
この様な本例の構造の場合には、前記各通油凹溝8a、8aに加え、前記各通油凹部10、10によっても、前記両リム部5a、5aによって径方向に押し除けられるグリースの量が少なく抑えられ、このグリースの粘性抵抗及び攪拌抵抗等により生じる、前記保持器2bを軸方向に変位させる事に対する抵抗を低減できる。即ち、移動方向前側のリム部5aにより押されるグリースの一部が、この移動方向前側のリム部5aの外周縁に形成した前記各通油凹部10、10を通過しつつ、前記各ポケット7、7内に送り込まれる。これに伴って、これら各ポケット7、7内に存在していたグリースが、移動方向後側のリム部5aの外周縁に形成した各通油凹部10、10から、前記各ポケット7、7外に排出される。
更に、前記グリースの一部は、移動方向前側のリム部5aの外周縁に形成した前記各通油凹部10、10から前記各ポケット7、7内に入り込み、移動方向後側のリム部5aの外周縁に形成した前記各通油凹部10、10からこれら各ポケット7、7外に排出される迄の間、外輪1の内周面(外輪軌道)及び軸の外周面(内輪軌道)と各玉3、3の転動面との転がり接触部を潤滑する。前記移動方向前側の各通油凹部10、10から前記移動方向後側の各通油凹部10、10に向けて前記グリースは、前記各玉3、3の配列方向に沿って送られる。この為、前記各転がり接触部を効果的に潤滑して、スライドボール軸受の耐久性向上を図れる。
その他、各通油凹溝8a、8aを形成する位置が、前記各柱部6b、6bの内周面に変わった以外の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第3例]
図5〜6は、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、保持器2cの柱部6c、6cの内外両周面のうちで、それぞれの周方向に関する中央位置に通油凹溝8、8aを、それぞれ前記保持器2cの軸方向に亙って、それぞれの両端部がリム部5、5の外側面に開口する状態で形成している。そして、これら各通油凹溝8、8aにより、前記両リム部5、5の外側面同士を連通させている。
この様な本例の構造の場合には、前記各柱部6c、6cの内外両周面に前記各通油凹溝8、8aを形成している分、これら各通油凹溝8、8a全体としての開口面積を確保して、グリースの存在に基づく抵抗を、より低く抑えられる。
各通油凹溝8、8aを形成する位置が、前記各柱部6c、6cの内外両周面に変わった以外の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第4例]
図7〜10は、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合には、保持器2dの柱部6d、6dの内外両周面のうちで、それぞれの周方向に関する中央位置に通油凹溝8b、8cを、それぞれ前記保持器2dの軸方向に亙って、それぞれの両端部がリム部5b、5bの外側面に開口する状態で形成している。そして、これら各通油凹溝8b、8cにより、前記両リム部5b、5bの外側面同士を連通させている。更に、本例の場合には、これら両リム部5b、5bの軸方向外側面に切り欠き11、11を設ける事により、これら両外側面に於いて、前記各柱部6d、6dの内周面に設けた通油凹溝8b、8bと、同じく外周面に設けた通油凹溝8c、8cとを径方向に連通させている。
この様な本例の構造の場合には、前記両リム部5b、5bの外側面に前記切り欠き11、11を形成している為、前記各柱部6d、6dの内外両周面に設けた通油凹溝8b、8cにグリースを送り込み易くできて、このグリースの存在に基づく抵抗を、より低く抑えられる。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例及び上述した実施の形態の第3例と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第5例]
図11〜12は、本発明の実施の形態の第5例を示している。本例の場合には、保持器2eの柱部6c、6cの内外両周面のうちで、それぞれの周方向に関する中央位置に通油凹溝8、8aを、それぞれ前記保持器2eの軸方向に亙って、それぞれの両端部がリム部5c、5cの外側面に開口する状態で形成している。そして、これら各通油凹溝8、8aにより、前記両リム部5c、5cの外側面同士を連通させている。又、前記保持器2eの内外両周縁の周方向等間隔複数箇所で、それぞれが周方向に関して各ポケット7、7に整合する部分に、それぞれ通油凹部10、10aを、前記各周縁から径方向に凹入する状態で形成している。そして、これら各通油凹部10、10aにより、前記両リム部5c、5cの軸方向外側面と内側面とを連通させている。
その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の各例と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
本発明は、転動体の内径側に挿通した軸と外輪との軸方向変位を、転動体の転がりに基づいて許容する、スライドボール軸受に適用した場合に大きな効果を得られる。
又、潤滑剤がグリースの場合に大きな効果を得られるが、潤滑油により潤滑を行う構造でも、或る程度の効果を得られる。
更に、本発明のスライド式ラジアル転がり軸受の用途は、自動車用の手動式変速機に限らない。軸方向変位と回転運動とを許容する必要がある、各種機械装置に適用できる。
1 外輪
2、2a〜2e 保持器
3 玉
4a、4b 鍔部
5、5a〜5c リム部
6、6a〜6c 柱部
7 ポケット
8、8a〜8c 通油凹溝
9 面取り部
10、10a 通油凹部
11 切り欠き

Claims (1)

  1. 円筒状の外輪と、この外輪の内径側に配置された円筒状の保持器と、この保持器により転動自在に保持された複数個の転動体とを備え、
    このうちの外輪は、内周面を円筒面状の外輪軌道とし、軸方向両端部にそれぞれ内向フランジ状の鍔部を設けたものであり、
    前記保持器は、それぞれが円環状であって互いに同心に配置された1対のリム部同士の間に複数本の柱部を、周方向に間隔をあけて互いに平行に配置し、これら両リム部と周方向に隣り合う柱部とにより四周を囲まれた部分をそれぞれポケットとしたものであって、前記両リム部の外側面同士の間隔である軸方向寸法が前記両鍔部の内側面同士の間隔よりも小さく、
    前記各転動体は、前記各ポケット内に転動自在に保持されているスライド式ラジアル転がり軸受に於いて、
    前記各柱部のうちの少なくとも一部の柱部の内外両周面のうちの少なくとも一方の周面に通油凹溝が前記保持器の軸方向に亙り、この通油凹溝の両端部が前記両リム部の外側面に開口する状態で設けられている事を特徴とするスライド式ラジアル転がり軸受。
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