JP2013167321A - ジャーナル軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転軸を傾けることなく軸受メタルへの回転軸の片当たりを防ぐこと。
【解決手段】固定体に支持される支持リング2と、回転軸3が支持される軸受面4aを内周面に有するとともに支持リング2で外周面4bが支持される軸受メタル4とを備えるジャーナル軸受1において、回転軸3が片当たりし得る軸受メタル4の軸受面4aが径方向外側に撓む態様で設けられる可撓手段5(51)を備える。
【選択図】図1
【解決手段】固定体に支持される支持リング2と、回転軸3が支持される軸受面4aを内周面に有するとともに支持リング2で外周面4bが支持される軸受メタル4とを備えるジャーナル軸受1において、回転軸3が片当たりし得る軸受メタル4の軸受面4aが径方向外側に撓む態様で設けられる可撓手段5(51)を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、回転軸を支持するジャーナル軸受に関する。
蒸気タービンなどの回転軸を摺動および回転自在に支持するジャーナル軸受においては、回転軸により回転される構造物の重量による回転軸の撓みや、回転軸の自重による静撓みや、ジャーナル軸受の内面に設けられた軸受メタルを支持する支持リングが支持される軸受台の変形に起因し、ジャーナル軸受の軸芯と回転軸の長手方向軸芯との間に相対傾斜が生じる場合がある。このため、軸受メタルの損傷や焼き付きの発生が懸念される。
従来、例えば、特許文献1に記載のジャーナル軸受(自動調心ジャーナル軸受およびそのための調心制御システム)は、上記問題を解消するため、支持リングと、軸受ケーシングと、回転軸を支持する軸受面を内周面に有するとともに支持リングで支持される球面座を外周面に有する軸受メタルとを備え、軸受ケーシングおよび支持リングの支持部間に、両者を間接的に点接触または線接触させるような形状を有するライナ装置を介在させることが示されている。
上述した特許文献1に記載のジャーナル軸受では、回転軸と軸受メタルとに相対傾斜が生じると、その相対傾斜角度を緩和させる方向に作用する調心モーメントが同様に生じ、その際に、支持リングは、調心モーメントによって、ライナ装置の点接触または線接触部分を支点にして適宜傾き、このため、回転軸と軸受メタルとの間の相対傾斜角度が小さくなり、片当たりによる軸受メタルの焼損、焼き付きを未然に防止できる。
しかし、上述した特許文献1に記載のジャーナル軸受は、支持リングが傾いてしまうため、回転軸が振れてしまい、回転軸により回転される構造物の回転に支障を来すおそれがある。
本発明は上述した課題を解決するものであり、回転軸を傾けることなく軸受メタルへの回転軸の片当たりを防ぐことのできるジャーナル軸受を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、第1の発明のジャーナル軸受は、固定体に支持される支持リングと、回転軸が支持される軸受面を内周面に有するとともに前記支持リングで外周面が支持される軸受メタルとを備えるジャーナル軸受において、前記回転軸が片当たりし得る前記軸受メタルの軸受面が径方向外側に撓む態様で設けられる可撓手段を備えることを特徴とする。
このジャーナル軸受によれば、片当たりする部分の軸受メタルの軸受面が径方向外側に撓むため、面圧が軸方向の両端部分に分散され、軸方向でほぼ均等に軸受メタルの軸受面に対して面圧が掛かる。そして、軸方向でほぼ均等に軸受メタルの軸受面に対して面圧が掛かることから、回転軸の軸芯に対する傾きが抑制される。この結果、回転軸を傾けることなく軸受メタルへの回転軸の片当たりを防ぐことができる。
また、第2の発明のジャーナル軸受は、第1の発明において、前記可撓手段は、前記回転軸が片当たりし得る前記軸受メタルの外周面と前記支持リングとの間に設けられる弾性部材からなることを特徴とする。
このジャーナル軸受によれば、可撓手段を弾性部材として構成することで、片当たりする部分の軸受メタルの軸受面が径方向外側に撓むため、面圧が軸方向の両端部分に分散され、軸方向でほぼ均等に軸受メタルの軸受面に対して面圧が掛かる。そして、軸方向でほぼ均等に軸受メタルの軸受面に対して面圧が掛かることから、回転軸の軸芯に対する傾きが抑制される。この結果、回転軸を傾けることなく軸受メタルへの回転軸の片当たりを防ぐことができる。
また、第3の発明のジャーナル軸受は、第2の発明において、前記弾性部材とともに設けられて前記軸受メタルの外周面に冷却油を供給する冷却油供給部を備えることを特徴とする。
このジャーナル軸受によれば、弾性部材の作用効果に加え、冷却油供給部により弾性部材を設けた部分の軸受メタルを冷却する。この結果、弾性部材により放熱性能が低下することを防止することができる。
また、第4の発明のジャーナル軸受は、第1の発明において、前記可撓手段は、前記回転軸が片当たりし得る前記軸受メタルにおける軸受面の背側となる外周面から、前記軸受メタルの径方向に離れた位置で前記支持リングに対して形成される切欠からなることを特徴とする。
このジャーナル軸受によれば、可撓手段を切欠として構成することで、片当たりする部分の軸受メタルの軸受面が径方向外側に撓むため、面圧が軸方向の両端部分に分散され、軸方向でほぼ均等に軸受メタルの軸受面に対して面圧が掛かる。そして、軸方向でほぼ均等に軸受メタルの軸受面に対して面圧が掛かることから、回転軸の軸芯に対する傾きが抑制される。この結果、回転軸を傾けることなく軸受メタルへの回転軸の片当たりを防ぐことができる。
また、第5の発明のジャーナル軸受は、第1の発明において、前記可撓手段は、前記回転軸が片当たりし得る前記軸受メタルにおける軸受面の背側となる外周面に設けられ、当該部分の前記軸受メタルの径方向寸法が、前記軸受メタルの他の部分と比較して小さく形成される逃部からなることを特徴とする。
このジャーナル軸受によれば、可撓手段を逃部として構成することで、片当たりする部分の軸受メタルの軸受面が径方向外側に撓むため、面圧が軸方向の両端部分に分散され、軸方向でほぼ均等に軸受メタルの軸受面に対して面圧が掛かる。そして、軸方向でほぼ均等に軸受メタルの軸受面に対して面圧が掛かることから、回転軸の軸芯に対する傾きが抑制される。この結果、回転軸を傾けることなく軸受メタルへの回転軸の片当たりを防ぐことができる。
また、第6の発明のジャーナル軸受は、第1〜第5の発明において、前記可撓手段が、前記回転軸が片当たりして前記軸受メタルの軸受面の面圧が高まり得る部分の近傍にのみ設けられていることを特徴とする。
このジャーナル軸受によれば、回転軸が片当たりしない運転条件(例えば、回転軸を回転させる定格運転時)において、軸受のサポート剛性を確保することができる。
本発明によれば、回転軸を傾けることなく軸受メタルへの回転軸の片当たりを防ぐことができる。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図1は、本実施形態に係るジャーナル軸受の側断面図であり、図2は、本実施形態に係るジャーナル軸受の横断面図であり、図3は、本実施形態に係るジャーナル軸受の作用を示す図であり、図4は、本実施形態に係るジャーナル軸受の他の例の横断面図である。
図1は、本実施形態に係るジャーナル軸受の側断面図であり、図2は、本実施形態に係るジャーナル軸受の横断面図であり、図3は、本実施形態に係るジャーナル軸受の作用を示す図であり、図4は、本実施形態に係るジャーナル軸受の他の例の横断面図である。
図1および図2に示すように、ジャーナル軸受1は、不図示の固定体に支持される支持リング2と、回転軸3が支持される軸受面4aを内周面に有するとともに支持リング2で外周面4bが支持される軸受メタル4とを備える。軸受メタル4の軸受面4aと回転軸3の外周面との間は、回転軸3を軸受面4aにより摺動自在および回転自在に支持するための油膜を形成する隙間が形成されている。そして、ジャーナル軸受1は、この隙間に対して油膜を形成するための潤滑油を供給する潤滑油供給機構(図示せず)を有している。
このようなジャーナル軸受1は、回転軸3により回転される構造物の重量による回転軸3の撓みや、回転軸3の自重による静撓みや、支持リング2が支持される固定体の変形に起因し、ジャーナル軸受1(軸受メタル4)の軸芯Cと回転軸3の長手方向軸芯C’との間に相対傾斜が生じる場合があり、軸受メタル4の損傷や焼き付きの発生が懸念される。この相対傾斜は、上述した要因を解析することで予め知ることができ、相対傾斜により回転軸3が軸受メタル4の軸受面4aに片当たりし得る部分を予め知ることが可能である。
そこで、本実施形態のジャーナル軸受1は、回転軸3が片当たりし得る軸受メタル4の軸受面4aが、その径方向外側に撓む態様で可撓手段5を有している。
本実施形態の可撓手段5は、図1および図2に示すように、回転軸3が片当たりし得る軸受メタル4の外周面4bと支持リング2との間に設けられる弾性部材51からなる。図1において、回転軸3が片当たりする軸受メタル4の軸受面4aは、図1中の軸芯C,C’の延在方向における左端側とする。そして、ここでの弾性部材51は、図2に示すように、軸受メタル4の周方向に沿ってリング状に設けられている。
このようなジャーナル軸受1によれば、図3に破線で示すように、弾性部材51(可撓手段5)を設けない場合、回転軸3が軸受メタル4の軸受面4aに片当たりすることにより、軸受面4aの軸方向(図1のL)において、片当たりする部分(軸方向Lの一端部分)に集中して面圧が高くなっている。これに対し、本実施形態のように弾性部材51を設けることにより、当該片当たりする部分の軸受メタル4の軸受面4aが弾性部材51とともに径方向外側に撓むため、面圧が軸方向Lの両端部分に分散され、軸方向Lでほぼ均等に軸受メタル4の軸受面4aに対して面圧が掛かることが分かる。そして、軸方向Lでほぼ均等に軸受メタル4の軸受面4aに対して面圧が掛かることから、回転軸3の軸芯C’に対する傾きが抑制されていることが分かる。このように、本実施形態のジャーナル軸受1によれば、回転軸3を傾けることなく軸受メタル4への回転軸3の片当たりを防ぐことが可能になる。
なお、可撓手段5としての弾性部材51は、面圧が軸方向Lの両端部分に分散されるように、軸受メタル4の軸受面4aを径方向外側に撓ませるために、片当たりする部分の面圧に応じた弾性率となるように、その厚さ、材質(硬度)などを設定すればよい。
また、本実施形態のジャーナル軸受1は、図4に示すように、可撓手段5としての弾性部材51が、回転軸3が片当たりして軸受メタル4の軸受面4aの面圧が高まり得る部分の近傍にのみ設けられていることが好ましい。
このジャーナル軸受1によれば、回転軸3が片当たりしない運転条件(例えば、回転軸3を回転させる定格運転時)において、軸受のサポート剛性を確保することが可能になる。
[実施形態2]
図5は、本実施形態に係るジャーナル軸受の側断面図である。本実施形態においては、上述した実施形態1と可撓手段5の構成が異なる。したがって、本実施形態の説明において、上述した実施形態1と同等の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。
図5は、本実施形態に係るジャーナル軸受の側断面図である。本実施形態においては、上述した実施形態1と可撓手段5の構成が異なる。したがって、本実施形態の説明において、上述した実施形態1と同等の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のジャーナル軸受1では、図5に示すように、可撓手段5は、上述した実施形態1の弾性部材51とともに、軸受メタル4の外周面4bに向けて開口する冷却油溝52aが設けられ、当該冷却油溝52aに冷却油を供給する冷却油供給部52を備える。
冷却油溝52aは、図5に示すように、弾性部材51を軸芯C,C’方向に複数に分割した間に設けられている。その他、冷却油溝52aは、図には明示しないが、弾性部材51自体において軸受メタル4の外周面4bに向けて開口して形成される溝であってもよい。
冷却油供給部52は、冷却油を貯留する冷却油貯留部52bと、当該冷却油貯留部52bの冷却油を冷却油溝52aに供給する供給管52cおよびポンプ52dとを有している。この冷却油供給部52は、回転軸3の外周面と軸受メタル4の軸受面4aとの間の隙間に潤滑油を供給する潤滑油供給機構を利用し、当該隙間に潤滑油を供給する前に、潤滑油を冷却油として冷却油溝52aに供給するようにしてもよい。
このジャーナル軸受1によれば、弾性部材51の作用効果に加え、冷却油供給部52により弾性部材51を設けた部分の軸受メタル4を冷却する。このため、弾性部材51により放熱性能が低下することを防止することが可能になる。
また、本実施形態のジャーナル軸受1は、弾性部材51が軸受メタル4の周方向に沿ってリング状に設けられている場合は、当該弾性部材51に沿ってリング状に冷却油溝52aを設けるが、図5に示すように、弾性部材51が、回転軸3が片当たりして軸受メタル4の軸受面4aの面圧が高まり得る部分の近傍にのみ設けられている場合は、当該弾性部材51が設けられる部分にのみ冷却油溝52aを設けることが好ましい。
このジャーナル軸受1によれば、回転軸3が片当たりしない運転条件(例えば、回転軸3を回転させる定格運転時)において、軸受のサポート剛性を確保することが可能になる。
[実施形態3]
図6は、本実施形態に係るジャーナル軸受の側断面図であり、図7は、本実施形態に係るジャーナル軸受の横断面図であり、図8は、本実施形態に係るジャーナル軸受の他の例の横断面図である。本実施形態においては、上述した実施形態1と可撓手段5の構成が異なる。したがって、本実施形態の説明において、上述した実施形態1と同等の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。
図6は、本実施形態に係るジャーナル軸受の側断面図であり、図7は、本実施形態に係るジャーナル軸受の横断面図であり、図8は、本実施形態に係るジャーナル軸受の他の例の横断面図である。本実施形態においては、上述した実施形態1と可撓手段5の構成が異なる。したがって、本実施形態の説明において、上述した実施形態1と同等の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のジャーナル軸受1では、図6および図7に示すように、可撓手段5は、回転軸3が片当たりし得る軸受メタル4における軸受面4aの背側となる外周面4bから、軸受メタル4の径方向に離れた位置で支持リング2に対して形成される切欠53からなる。図6において、回転軸3が片当たりする軸受メタル4の軸受面4aは、図6中の軸芯C,C’の延在方向における左端側とする。切欠53は、図6および図7に示すように、回転軸3が片当たりし得る部分において軸受メタル4の外周面4bに当接する支持リング2の一部を残すように、軸受メタル4の外周面4bから軸受メタル4の径方向に離れた位置で軸受メタル4の周方向に沿ってリング状に設けられている。
このようなジャーナル軸受1によれば、図3に破線で示すように、切欠53(可撓手段5)を設けない場合、回転軸3が軸受メタル4の軸受面4aに片当たりすることにより、軸受面4aの軸方向(図6のL)において、片当たりする部分(軸方向Lの一端部分)に集中して面圧が高くなっている。これに対し、本実施形態のように切欠53を設けることにより、当該片当たりする部分の軸受メタル4における軸受面4aの背側となる外周面4bに当接する支持リング2の一部が径方向外側に撓むことで、片当たりする部分の軸受メタル4の軸受面4aが径方向外側に撓むため、面圧が軸方向Lの両端部分に分散され、軸方向Lでほぼ均等に軸受メタル4の軸受面4aに対して面圧が掛かることが分かる。そして、軸方向Lでほぼ均等に軸受メタル4の軸受面4aに対して面圧が掛かることから、回転軸3の軸芯C’に対する傾きが抑制されていることが分かる。このように、本実施形態のジャーナル軸受1によれば、回転軸3を傾けることなく軸受メタル4への回転軸3の片当たりを防ぐことが可能になる。
なお、可撓手段5としての切欠53は、面圧が軸方向Lの両端部分に分散されるように、軸受メタル4の軸受面4aを径方向外側に撓ませるために、当該軸受面4aの背側となる外周面4bに当接する支持リング2の一部が、片当たりする部分の面圧に応じた弾性率となるように、切欠53の径方向寸法、切欠53の軸芯C,C’方向寸法、切欠53の径方向位置などを設定すればよい。
また、本実施形態のジャーナル軸受1は、図8に示すように、可撓手段5としての切欠53が、回転軸3が片当たりして軸受メタル4の軸受面4aの面圧が高まり得る部分の近傍にのみ設けられていることが好ましい。
このジャーナル軸受1によれば、回転軸3が片当たりしない運転条件(例えば、回転軸3を回転させる定格運転時)において、軸受のサポート剛性を確保することが可能になる。
[実施形態4]
図9は、本実施形態に係るジャーナル軸受の側断面図であり、図10は、本実施形態に係るジャーナル軸受の横断面図であり、図11は、本実施形態に係るジャーナル軸受の他の例の横断面図である。本実施形態においては、上述した実施形態1と可撓手段5の構成が異なる。したがって、本実施形態の説明において、上述した実施形態1と同等の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。
図9は、本実施形態に係るジャーナル軸受の側断面図であり、図10は、本実施形態に係るジャーナル軸受の横断面図であり、図11は、本実施形態に係るジャーナル軸受の他の例の横断面図である。本実施形態においては、上述した実施形態1と可撓手段5の構成が異なる。したがって、本実施形態の説明において、上述した実施形態1と同等の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のジャーナル軸受1では、図9および図10に示すように、可撓手段5は、回転軸3が片当たりし得る軸受メタル4における軸受面4aの背側となる外周面4bに設けられ、当該部分の軸受メタル4の径方向寸法が、軸受メタル4の他の部分と比較して小さく形成される逃部54からなる。図9において、回転軸3が片当たりする軸受メタル4の軸受面4aは、図9中の軸芯C,C’の延在方向における左端側とする。逃部54は、図9に示すように、回転軸3が片当たりし得る部分において軸受メタル4の外周面4bが、切り欠かれて徐々に他の径方向寸法と同じくなるように、支持リング2との間に楔形の隙間をなし、図10に示すように、軸受メタル4の周方向に沿ってリング状に設けられている。
このようなジャーナル軸受1によれば、図3に破線で示すように、逃部54(可撓手段5)を設けない場合、回転軸3が軸受メタル4の軸受面4aに片当たりすることにより、軸受面4aの軸方向(図9のL)において、片当たりする部分(軸方向Lの一端部分)に集中して面圧が高くなっている。これに対し、本実施形態のように逃部54を設けることにより、当該片当たりする部分の軸受メタル4における軸受面4aが逃部54側である径方向外側に逃げて、片当たりする部分の軸受メタル4の軸受面4aが径方向外側に撓むため、面圧が軸方向Lの両端部分に分散され、軸方向Lでほぼ均等に軸受メタル4の軸受面4aに対して面圧が掛かることが分かる。そして、軸方向Lでほぼ均等に軸受メタル4の軸受面4aに対して面圧が掛かることから、回転軸3の軸芯C’に対する傾きが抑制されていることが分かる。このように、本実施形態のジャーナル軸受1によれば、回転軸3を傾けることなく軸受メタル4への回転軸3の片当たりを防ぐことが可能になる。
なお、可撓手段5としての逃部54は、面圧が軸方向Lの両端部分に分散されるように、軸受メタル4の軸受面4aを径方向外側に撓ませるために、当該軸受メタル4が、片当たりする部分の面圧に応じた弾性率となるように、逃部54の径方向寸法、逃部54の軸芯C,C’方向寸法などを設定すればよい。また、逃部54は、楔形の隙間をなす以外に、矩形の隙間をなすように設けられていてもよい。楔形の場合は、軸受メタル4の径方向寸法が軸芯C,C’方向で徐々に変化するため、軸芯C,C’方向での面圧の変化を滑らかにすることが可能である。
また、本実施形態のジャーナル軸受1は、図11に示すように、可撓手段5としての逃部54が、回転軸3が片当たりして軸受メタル4の軸受面4aの面圧が高まり得る部分の近傍にのみ設けられていることが好ましい。
このジャーナル軸受1によれば、回転軸3が片当たりしない運転条件(例えば、回転軸3を回転させる定格運転時)において、軸受のサポート剛性を確保することが可能になる。
1 ジャーナル軸受
2 支持リング
3 回転軸
4 軸受メタル
4a 軸受面
4b 外周面
5 可撓手段
51 弾性部材
52 冷却油供給部
52a 冷却油溝
52b 冷却油貯留部
52c 供給管
52d ポンプ
53 切欠
54 逃部
C,C’ 軸芯
2 支持リング
3 回転軸
4 軸受メタル
4a 軸受面
4b 外周面
5 可撓手段
51 弾性部材
52 冷却油供給部
52a 冷却油溝
52b 冷却油貯留部
52c 供給管
52d ポンプ
53 切欠
54 逃部
C,C’ 軸芯
Claims (6)
- 固定体に支持される支持リングと、回転軸が支持される軸受面を内周面に有するとともに前記支持リングで外周面が支持される軸受メタルとを備えるジャーナル軸受において、
前記回転軸が片当たりし得る前記軸受メタルの軸受面が径方向外側に撓む態様で設けられる可撓手段を備えることを特徴とするジャーナル軸受。 - 前記可撓手段は、前記回転軸が片当たりし得る前記軸受メタルの外周面と前記支持リングとの間に設けられる弾性部材からなることを特徴とする請求項1に記載のジャーナル軸受。
- 前記弾性部材とともに設けられて前記軸受メタルの外周面に冷却油を供給する冷却油供給部を備えることを特徴とする請求項2に記載のジャーナル軸受。
- 前記可撓手段は、前記回転軸が片当たりし得る前記軸受メタルにおける軸受面の背側となる外周面から、前記軸受メタルの径方向に離れた位置で前記支持リングに対して形成される切欠からなることを特徴とする請求項1に記載のジャーナル軸受。
- 前記可撓手段は、前記回転軸が片当たりし得る前記軸受メタルにおける軸受面の背側となる外周面に設けられ、当該部分の前記軸受メタルの径方向寸法が、前記軸受メタルの他の部分と比較して小さく形成される逃部からなることを特徴とする請求項1に記載のジャーナル軸受。
- 前記可撓手段が、前記回転軸が片当たりして前記軸受メタルの軸受面の面圧が高まり得る部分の近傍にのみ設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のジャーナル軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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