JP2013166749A - 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明によって、酸に不安定な基及びアルカリ現像液の作用により開裂する基を有するアニオンと、有機カチオンとからなる塩、その塩を有効成分として含有する酸発生剤、及びその酸発生剤と樹脂とを含有し、該樹脂は酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸と作用してアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂であるレジスト組成物が提供される。
【選択図】なし
Description
〔1〕酸に不安定な基及びアルカリ現像液の作用により開裂する基を有するアニオンと、有機カチオンとからなる塩。
RA1、RA2及びRA3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表すか、RA1及びRA2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。該アルキル基、該脂環式炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わってもよく、該アルキル基、該脂環式炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる水素原子は、置換基に置き換わってもよい。]
RA1’及びRA2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基を表し、RA3’は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基を表すか、RA2’及びRA3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。該1価の炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わってもよく、該1価の炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる水素原子は、置換基に置き換わってもよい。]
RA1、RA2及びRA3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を表すか、RA1及びRA2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。該アルキル基、該脂環式炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わってもよく、該アルキル基、該脂環式炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる水素原子は、置換基に置き換わってもよい。]
RA1’及びRA2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基を表し、RA3’は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基を表すか、RA2’及びRA3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。該1価の炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わってもよく、該1価の炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる水素原子は、置換基に置き換わってもよい。]
RA3は、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を表す。該アルキル基又は該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。
環W1は、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂肪族環を表す。該脂肪族環を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。]
RB3及びRB4は、それぞれ独立に、水素原子又はフッ素原子を表す。]
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
LA1及びLA2は、それぞれ独立に、単結合又は置換基を有してもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基で置き換わっていてもよく、該炭化水素基に含まれるメチレン基は酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
RA3は、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を表す。該アルキル基又は該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。
環W1は、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂肪族環を表す。該脂肪族環を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。
RBは、下式(Ba)で表される基又は下式(Bb)で表される基を表す。
RB3及びRB4は、それぞれ独立に、水素原子又はフッ素原子を表す。)]
〔8〕前記〔1〕〜〔7〕のいずれか記載の塩を有効成分として含有する酸発生剤。
〔9〕前記〔8〕記載の酸発生剤と樹脂とを含有し、該樹脂は酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸と作用してアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂であるレジスト組成物。
〔10〕さらに塩基性化合物を含有する前記〔9〕記載のレジスト組成物。
〔11〕(1)前記〔9〕又は〔10〕記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程
を含むレジストパターンの製造方法。
さらに、本明細書において、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「CH2=CH−CO−」又は「CH2=C(CH3)−CO−」の構造を有するモノマーの少なくとも1種を意味する。同様に「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリル酸」とは、それぞれ「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも1種」並びに「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種」を意味する。
脂肪族炭化水素基は、鎖式及び環式の双方を含み、特に定義しない限り、鎖式及び脂環式の脂肪族炭化水素基が組み合わせられたものをも包含する。また、これら脂肪族炭化水素基は、その一部に炭素−炭素二重結合を含んでいてもよいが、飽和の基(脂肪族飽和炭化水素基)が好ましい。
アシル基としては、アセチル基(C2)、プロピオニル基(C3)、ブチリル基(C4)、バレイル基(C5)、ヘキサノイル基(C6)、ヘプタノイル基(C7)、オクタノイル基(C8)、デカノイル基(C10)及びドデカノイル基(C12)などのアルキル基とカルボニル基とが結合したもの並びにベンゾイル基(C7)などのアリール基とカルボニル基とが結合したものが挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基(C7)、フェネチル基(C8)、フェニルプロピル基(C9)、ナフチルメチル基(C11)及びナフチルエチル基(C12)などが挙げられる。
アリールオキシ基としては、フェニルオキシ基(C6)、ナフチルオキシ基(C10)、アントリルオキシ基(C14)、ビフェニルオキシ基(C12)、フェナントリルオキシ基(C14)及びフルオレニルオキシ基(C13)などのアリール基と酸素原子とが結合したものが挙げられる。
アリール基としては、フェニル基(C6)、ナフチル基(C10)、アントリル基(C14)、ビフェニル基(C12)、フェナントリル基(C14)及びフルオレニル基(C13)などが挙げられる。2価の芳香族炭化水素基は例えば、ここに例示したアリール基から、さらに水素原子1個と取り去ったアリーレン基を挙げることができる。
本発明の塩は、酸に不安定な基及びアルカリ現像液の作用により開裂する基を有するアニオンと、有機カチオンとからなる。以下この塩を「塩(I)」という場合がある。
酸に不安定な基及びアルカリ現像液の作用により開裂する基を有するアニオンとしては、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン及びヒドロキシドアニオンであることが好ましく、スルホン酸アニオン及びカルボン酸アニオンであることがより好ましく、スルホン酸アニオンであることがさらに好ましい。なかでも、後述する式(A−1)で表されるスルホン酸アニオンであることが特に好ましい。
RA1、RA2及びRA3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表すか、RA1及びRA2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。該アルキル基、該脂環式炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わってもよく、該アルキル基、該脂環式炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる水素原子は、置換基に置き換わってもよい。]
RA1’及びRA2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基を表し、RA3’は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基を表すか、RA2’及びRA3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。該1価の炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わってもよく、該1価の炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる水素原子は、置換基に置き換わってもよい。]
RA3は、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を表す。該アルキル基又は該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。
環W1は、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂肪族環を表す。該脂肪族環を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。]
RB3及びRB4は、それぞれ独立に、水素原子又はフッ素原子を表す。]
例えば、塩(I)を、溶剤に溶解し、アルカリ溶液を添加し、加熱する。これによって、塩基解離性基を、ヒドロキシ基又はカルボキシ基に変換させることができる。ヒドロキシ基又はカルボキシ基の確認方法としては、生成した化合物の酸性度測定、NMR測定及びMS測定などが挙げられる。
溶剤としては、ジメチルホルムアミドが好ましい。
アルカリとしては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドが好ましい。
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
LA1及びLA2は、それぞれ独立に、単結合又は置換基を有してもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基で置き換わっていてもよく、該炭化水素基に含まれるメチレン基は酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
RA3は、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を表す。該アルキル基又は該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。
環W1は、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂肪族環を表す。該脂肪族環を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。
RBは、上式(Ba)で表される基又は上式(Bb)で表される基を表す。]
L02及びL03は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
環W02は、炭素数3〜12の飽和炭化水素環を表し、該飽和炭化水素環に含まれるメチレン基は酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
vは、0〜2の整数を表す。
RA4は、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
wは、0〜2の整数を表す。wが2である場合、複数のR5は同じであっても異なっていてもよい。]
式(A−W02)で表される2価の基としては、例えば、以下で表される2価の基などが挙げられる。
Lb2は、単結合又は炭素数1〜18の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lb3は、単結合又は炭素数1〜15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lb4は、炭素数1〜16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。但しLb3及びLb4の合計炭素数の上限は16である。
Lb5は、単結合又は炭素数1〜17の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lb6は、炭素数1〜18の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。但しLb5及びLb6の合計炭素数の上限は18である。
Lb7は、単結合又は炭素数1〜18の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lb8は、炭素数1〜19の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。但しLb7及びLb8の合計炭素数の上限は19である。
Lb9は、単結合又は炭素数1〜16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lb10は、炭素数1〜17の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。但しLb9及びLb10の合計炭素数の上限は17である。
Lb11及びLb12は、単結合又は炭素数1〜14の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lb13は、炭素数1〜15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。但しLb11、Lb12及びLb13の合計炭素数の上限は15である。
Lb14及びLb15は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lb16は、炭素数1〜17の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。但しLb14、Lb15及びLb16の合計炭素数の上限は17である。]
X1、X2及びX3は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基、炭素数1〜6のアルカンジイル基と炭素数5〜12の2価の脂環式炭化水素基とが結合してなる基を表す。
X4は、炭素数5〜12の2価の脂環式炭化水素基とが結合してなる基を表す。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;及び、該直鎖状アルキレン基に、アルキル基(好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基)の側鎖を有したもの、例えば、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
LA2に含まれる*−CO−O−X2−としては、例えば、*−CO−O−CH2−等が挙げられる。
LA2は、単結合又は*−O−CH2−であることが好ましく、単結合であることがさらに好ましい。
Rb4、Rb5及びRb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。該アルキル基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、前記芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。また、Rb4とRb5が一緒になってそれらが結合している硫黄原子と共にヘテロ原子をさらに有してもよい環を形成してもよい。
Rb4とRb5が一緒になってヘテロ原子を有してもよい環としては、単環式、多環式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよく、イオウ原子を1以上含むものであれば、さらに、1以上のイオウ原子及び/又は1以上の酸素原子を含んでいてもよい。該環としては、炭素数3〜18の環が好ましく、炭素数4〜13の環がより好ましい。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。
Rb11は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
Rb9〜Rb11は、それぞれ同一であっても又は異なっていてもよい。該アルキル基の炭素数は1〜12が好ましい。該脂環式炭化水素基の炭素数は4〜12が好ましい。
Rb12は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。前記芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
Rb9とRb10及び/又はRb11とRb12は、それぞれ独立に、互いに結合して、それらが結合している原子とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよく、これらの環に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
Lb11は、酸素原子又は硫黄原子を表す。
o2、p2、s2及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上であるとき、複数のRb13は互いに同一であっても異なってもよく、p2が2以上であるとき、複数のRb14は互いに同一であっても異なってもよく、q2が2以上であるとき、複数のRb15は互いに同一であっても異なってもよく、r2が2以上であるとき、複数のRb16は互いに同一であっても異なってもよく、s2が2以上であるとき、複数のRb17は互いに同一であっても異なってもよく、t2が2以上であるとき、複数のRb18は互いに同一であっても異なってもよい。]
Rb19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。Rb19〜Rb21から選ばれる2つが一緒になってそれらが結合しているベンゼン環及び硫黄原子と共にヘテロ原子をさらに有してもよい環を形成してもよい。
v2、w2及びx2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。
v2が2以上のとき、複数のRb19は互いに同一でも異なってもよく、w2が2以上のとき、複数のRb20は互いに同一でも異なってもよく、x2が2以上のとき、複数のRb21は互いに同一でも異なってもよい。]
また、脂環式炭化水素基は、炭素数4〜18が好ましく、脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよい。
例えば、式(A−1)において、LA1が単結合、LA2が単結合、かつ、RBが式(Ba)で表されるアニオンを含む式(IA)で表される塩を例にとって説明する。
式(IB−a)で表される化合物としては、以下で表される化合物などが挙げられる。
式(IB−d)で表される化合物としては、以下で表される化合物などが挙げられる。
本発明の酸発生剤が塩(I)と酸発生剤(B)とを含む場合、塩(I)の含有量は、本発明の酸発生剤全量100質量部に対して、好ましくは10質量部以上(より好ましくは30質量部以上)、好ましくは90質量部以下(より好ましくは70質量部以下)である。
本発明の酸発生剤の含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは1質量部以上(より好ましくは3質量部以上)、好ましくは30質量部以下(より好ましくは25質量部以下)である。
樹脂(A)は上述のとおり、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に可溶となる特性(以下、場合により「酸作用特性」という。)を有するものである。なお、「酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る」とは、「酸との接触前ではアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸との接触後にはアルカリ水溶液に可溶となる」ことを意味する。
「酸不安定基」とは、酸と接触すると脱離基が開裂して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。酸不安定基としては、例えば、式(1)で表される基(酸不安定基(1))、式(2)で表される基(酸不安定基(2))などが挙げられる。
Ra1、Ra2及びRa3(Ra1〜Ra3)は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。*は結合手を表す。]
Ra1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。該1価の炭化水素基及び該2価の炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わってもよい。*は結合手を表す。]
かかる脂環式炭化水素基を有するモノマー(a1)を用いて得られる好適な構造単位(a1)を有する樹脂(A)について、さらに詳述する。該樹脂(A)の中でも、式(a1−1)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a1−1)」という。)又は式(a1−2)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a1−2)」という。)を有する樹脂(A)が好ましい。かかる樹脂(A)には、構造単位(a1−1)を単独種で有していてもよく、複数種有していてもよく、構造単位(a1−2)を単独種で有していてもよく、複数種有していてもよく、構造単位(a1−1)と構造単位(a1−2)とを合わせて有していてもよい。
La1は、酸素原子又は*−O−(CH2)k1−CO−O−(k1は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基との結合手を表す。)で表される基を表す。
Ra4は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra6は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
式(a1−2)中、
La2は、酸素原子又は*−O−(CH2)k1−CO−O−(k1は前記と同義である。)で表される基を表す。
Ra5は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra7は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n1’は0〜3の整数を表す。]
Ra4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
Ra6及びRa7の脂肪族炭化水素基のうち、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜10の脂環式炭化水素基であり、この炭素数の上限以下の範囲で、すでに例示したものと同じものを含む。Ra6及びRa7の脂肪族炭化水素基はそれぞれ独立に、好ましくは炭素数8以下のアルキル基又は炭素数8以下の脂環式炭化水素基であり、より好ましくは炭素数6以下のアルキル基又は炭素数6以下の脂環式炭化水素基である。
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1’は、好ましくは0又は1である。
Ra9は、水素原子、置換基(例えばヒドロキシ基)を有していてもよい炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、カルボキシ基、シアノ基、又は−COORa13で表される基を表し、Ra13は、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子はヒドロキシ基などで置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。Ra10、Ra11及びRa12は、それぞれ独立に、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基を表すか、或いはRa10及びRa11は互いに一緒になってこれらが結合している炭素原子と共に環を形成する。該脂肪族炭化水素基及に含まれる水素原子はヒドロキシ基などで置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
R10は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
laは0〜4の整数を表す。
R11は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表し、laが2以上である場合、複数のR11は互いに同一であっても異なってもよい。
R12及びR13はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表す。
Xa2は、置換基を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基又は単結合を表し、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基又は−N(Rc)−(ただし、Rcは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す)で表される基に置き換わっていてもよい。
Ya3は、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基を表す。]
R11のアルコキシ基は、炭素数1〜6の範囲において、すでに例示したものを含むが、中でも、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
R11のアシル基及びアシルオキシ基も、その炭素数が2〜4の範囲において、すでに例示したものを含む。
R12及びR13の炭化水素基は、その炭素数が1〜12の範囲において、Ya3の炭化水素基は、その炭素数が1〜18の範囲において、すでに例示した脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基のいずれかを含む。
Xa2の脂肪族炭化水素基は2価の鎖式炭化水素基、2価の脂環式炭化水素基又は、鎖式炭化水素基と脂環式炭化水素基とが組み合わさった2価の基であり、炭素数1〜17の範囲ですでに例示した基を適宜組み合わせた基を挙げることができる。
R31は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
L1〜L3は、オキシ基、チオキシ基又は*−O−(CH2)k1−CO−O−で表される基を表す。ここで、k1は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基(−CO−)との結合手である。
Z1は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基であり、該アルカンジイル基中に含まれるメチレン基は、オキシ基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
s1及びs2は、それぞれ独立して、0〜4の整数を表す。]
L1は、酸素原子が好ましい。
L2及びL3は、一方が酸素原子、他方が硫黄原子であると好ましい。
s1は、1が好ましい。
s2は、0〜2の整数が好ましい。
Z1は、単結合又は−CH2−CO−O−が好ましい。
樹脂(A)は、酸不安定基を含む構造単位(a1)に加え、酸不安定基を有さない構造単位(以下、場合により「酸安定構造単位」といい、該酸安定構造単位を誘導し得るモノマーを、「酸安定モノマー」という。)を有していると好ましい。該樹脂(A)中、酸安定構造単位は1種のみを有していてもよく、複数種を有していてもよい。
酸安定構造単位は、ヒドロキシ基又はラクトン環を有する構造単位が好ましい。ヒドロキシ基を有する酸安定構造単位(以下、場合により「酸安定構造単位(a2)」という。)及び/又はラクトン環を有する酸安定構造単位(以下、場合により「酸安定構造単位(a3)」という。)を有する樹脂(A)は、当該樹脂(A)を含有する本レジスト組成物を基板に塗布したとき、基板上に形成される塗布膜、又は塗布膜から得られる組成物層が基板との間に優れた密着性を発現し易くなり、この本レジスト組成物は良好な解像度で、レジストパターンを製造することができる。なお、ここでいう本レジスト組成物を用いるレジストパターンの製造方法に関しては後述する。まず、酸安定構造単位として好適な、酸安定構造単位(a2)及び酸安定構造単位(a3)に関して具体例を挙げつつ説明する。
酸安定構造単位(a2)を樹脂(A)に導入する場合、当該樹脂(A)を含有する本レジスト組成物からレジストパターンを製造する際の露光源の種類によって、各々、好適な酸安定構造単位(a2)を選択することができる。すなわち、本レジスト組成物を、KrFエキシマレーザ(波長:248nm)を露光源とする露光、電子線あるいはEUV光などの高エネルギー線を露光源とする露光に用いる場合には、酸安定構造単位(a2)として、フェノール性ヒドロキシ基を有する酸安定構造単位(a2−0)を樹脂(A)に導入することが好ましい。短波長のArFエキシマレーザ(波長:193nm)を露光源とする露光を用いる場合は、酸安定構造単位(a2)として、後述の式(a2−1)で表される酸安定構造単位を樹脂(A)に導入することが好ましい。このように、樹脂(A)が有する酸安定構造単位(a2)は各々、レジストパターンを製造する際の露光源によって好ましいものを選ぶことができるが、樹脂(A)が有する酸安定構造単位(a2)は、露光源の種類に応じて好適な酸安定構造単位(a2)1種のみを有していてもよく、露光源の種類に応じて好適な酸安定構造単位(a2)2種以上を有していてもよく、或いは、露光源の種類に応じて好適な酸安定構造単位(a2)と、それ以外の酸安定構造単位(a2)とを組み合わせて有していてもよい。
La3は、酸素原子又は*−O−(CH2)k2−CO−O−(k2は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基(−CO−)との結合手を表す。)で表される基を表す。
Ra14は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。]
Ra14は、好ましくはメチル基である。
Ra15は、好ましくは水素原子である。
Ra16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
Ra30は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Ra31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRa31は同一でも異なっていてもよい。]
Ra31のアルコキシ基の具体例は、炭素数1〜6の範囲で、すでに例示したものを含む。これらのうち、Ra31は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
maは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0が特に好ましい。
maは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0が特に好ましい。
酸安定構造単位(a3)が有するラクトン環は例えば、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環及びδ−バレロラクトン環のような単環式でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。これらラクトン環の中で、γ−ブチロラクトン環及びγ−ブチロラクトン環と他の環との縮合環が好ましい。
La4は、酸素原子又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra18は、水素原子又はメチル基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。
Ra21は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し、p1が2以上の場合、複数のRa21は同一でも異なっていてもよい。
式(a3−2)中、
La5は、酸素原子又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
q1は、0〜3の整数を表す。
Ra22は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し、q1が2以上の場合、複数のRa22は同一でも異なっていてもよい。
式(a3−3)中、
La6は、酸素原子又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra20は、水素原子又はメチル基を表す。
r1は、0〜3の整数を表す。
Ra23は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し、r1が2以上の場合、複数のRa23は同一でも異なっていてもよい。]
La4〜La6は、それぞれ独立に、酸素原子又は、k3が1〜4の整数である*−O−(CH2)k3−CO−O−で表される基が好ましく、酸素原子及び、*−O−CH2−CO−O−がより好ましく、さらに好ましくは酸素原子である。
Ra18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
Ra22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0又は1である。なお、p1が2である場合、2つのRa21は互いに同一でも異なっていてもよく、q1が2である場合、2つのRa22は互いに同一でも異なっていてもよく、r1が2である場合、2つのRa23は互いに同一でも異なっていてもよい。
樹脂(A)が有する酸安定構造単位として、好適な酸安定構造単位(a2)及び酸安定構造単位(a3)を説明したが、当該樹脂(A)は酸安定構造単位(a2)及び酸安定構造単位(a3)以外の酸安定構造単位を有していてもよい。ここで、酸安定構造単位(a2)及び酸安定構造単位(a3)以外の酸安定構造単位(a4)という。以下、この酸安定構造単位(a4)を、当該酸安定構造単位(a4)を誘導し得る酸安定モノマー(以下、場合により「酸安定モノマー(a4)」という。)を示すことで説明する。
Ra41は、炭素数1〜12の1価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜12の1価の芳香族炭化水素基を表し、該1価の脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。Aa41は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−g1)
sは0又は1を表す。
Aa42及びAa44は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
Aa43は、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基又は単結合を表す。
Xa41及びXa42は、それぞれ独立に、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
ただし、Aa42、Aa43、Aa44、Xa41及びXa42の炭素数の合計は6以下である。)
で表される基を表す。
Ra42は、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す。該脂肪族炭化水素基は部分的に、炭素炭素不飽和結合を有していてもよいが、炭素炭素不飽和結合を有さない脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。該脂肪族飽和炭化水素基としては、アルキル基(当該アルキル基は直鎖でも分岐していてもよい)及び脂環式炭化水素基、並びに、アルキル基及び脂環式炭化水素基を組み合わせた脂肪族炭化水素基などが挙げられる。]
Xa43は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Aa45は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数3〜17の脂肪族炭化水素基を表す。]
Aa46は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数3〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
Xa44は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Aa47は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数3〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、Aa46、Aa47及びXa44の炭素数の合計は18以下である。]
一方、Aa47の炭素数は4〜15の範囲が好ましく、5〜12の範囲がさらに好ましい。特に好ましいA14は、炭素数6〜12の脂環式炭化水素基であり、当該脂環式炭化水素基としては、シクロヘキシル基及びアダマンチル基が特に好ましい。
樹脂(A)は、構造単位(a1)を誘導するモノマー(a1)を、さらに好ましくは、該モノマー(a1)と、酸安定モノマーとを共重合させたものであり、より好ましくは、構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)を誘導するモノマー(a1)と、酸安定構造単位(a2)及び/又は酸安定構造単位(a3)を誘導する酸安定モノマーとを共重合させたものである。なお、本レジスト組成物を例えば、EUV露光用とするうえでは、構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)を誘導するモノマー(a1)と、酸安定構造単位(a2−0)を誘導する酸安定モノマーとを共重合させたものを挙げることができる。
樹脂(A)は、構造単位(a1)として、アダマンチル基を有する構造単位(a1−1)を有することがさらに好ましい。樹脂(A)は、上述したようなモノマーを公知の重合法(例えばラジカル重合法)に供し、重合(共重合)することにより製造できる。
本レジスト組成物は、塩基性化合物(C)を含有していると好ましい。かかる塩基性化合物(C)は当技術分野でクエンチャーと呼ばれるものである。塩基性化合物(C)は、好ましくは塩基性の含窒素有機化合物であり、例えばアミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。塩基性化合物(C)として、好ましくは、式(C1)で表される化合物〜式(C8)で表される化合物及び式(C1−1)で表される化合物が挙げられ、より好ましくは式(C1−1)で表される化合物が挙げられる。
Rc1、Rc2及びRc3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。]
Rc2及びRc3は、前記と同義である。
Rc4は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
m3は0〜3の整数を表し、m3が2以上のとき、複数のRc4は、互いに同一でも異なってもよい。]
Rc5、Rc6、Rc7及びRc8は、それぞれ独立に、Rc1と同義である。
Rc9は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基又は炭素数2〜6のアルカノイル基を表す。
n3は0〜8の整数を表し、n3が2以上のとき、複数のRc9は、互いに同一でも異なってもよい。]
Rc10、Rc11、Rc12、Rc13及びRc16は、それぞれ独立に、Rc1と同義である。
Rc14、Rc15及びRc17は、それぞれ独立に、Rc4と同義である。
o3及びp3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、o3が2以上であるとき、複数のRc14は互いに同一でも異なってもよい。p3が2以上であるとき、複数のRc15は互いに同一でも異なってもよい。
Lc1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
Rc18、Rc19及びRc20は、それぞれ独立に、Rc4と同義である。
q3、r3及びs3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、q3が2以上であるとき、複数のRc18は互いに同一でも異なってもよい。r3が2以上であるとき、複数のRc19は互いに同一でも異なってもよい。s3が2以上であるとき、複数のRc20は互いに同一でも異なってもよい。
Lc2は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
式(C3)で表される化合物としては、モルホリンなどが挙げられる。
式(C4)で表される化合物としては、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物などが挙げられる。
式(C5)で表される化合物としては、2,2’−メチレンビスアニリンなどが挙げられる。
式(C6)で表される化合物としては、イミダゾール及び4−メチルイミダゾールなどが挙げられる。
式(C7)で表される化合物としては、ピリジン及び4−メチルピリジンなどが挙げられる。
式(C8)で表される化合物としては、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン及びビピリジンなどが挙げられる。
本レジスト組成物は、溶剤(D)を含有してもよい。溶剤(D)は、式(I)で表される塩や樹脂(A)などの種類及びその量に応じ、さらに後述するレジストパターンの製造において、基板上に本レジスト組成物を塗布する際の塗布性が良好となるという点から適宜、最適なものを選ぶことができる。
本レジスト組成物は、塩(I)を含む酸発生剤及び樹脂(A)、好ましくは、塩(I)を含む酸発生剤、樹脂(A)並びに必要に応じて用いられる塩基性化合物(C)及び溶剤(D)を含有するものであるが、必要に応じて用いられる塩基性化合物(C)及び溶剤(D)以外の構成成分を含有していてもよい。この構成成分を「成分(F)」という。かかる成分(F)としては、本技術分野で公知の添加剤であり、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤及び染料などである。
続いて、本レジスト組成物の調製方法を説明する。
本レジスト組成物は、塩(I)及び樹脂(A)並びに必要に応じて用いられる溶剤(D)、酸発生剤(B)、塩基性化合物(C)及び/又は成分(F)を混合することで調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃の範囲から、樹脂(A)などの種類や樹脂(A)などの溶剤(D)に対する溶解度などに応じて適切な温度範囲を選べばよく、混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間が好ましい。なお、混合手段は特に限定されず、攪拌混合などを用いることができる。
本レジスト組成物を用いるレジストパターンの製造方法を具体的に示すと、
(1)本レジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程
を含む方法を挙げることができる。以下、ここに示す工程の各々を、「工程(1)」〜「工程(5)」のようにいう。
本発明のレジスト組成物からポジ型レジストパターンを製造する場合は、現像液としてアルカリ現像液を用いる。アルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。アルカリ現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。
現像後レジストパターンを超純水で洗浄し、次いで、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
有機系現像液に含まれる有機溶剤としては、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル溶剤;酢酸ブチル等のエステル溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル溶剤;N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド溶剤;アニソール等の芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。
有機系現像液中、有機溶剤の含有率は、90質量%以上100質量%以下が好ましく、95質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に有機溶剤のみであることがさらに好ましい。
中でも、有機系現像液としては、酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンを含む現像液が好ましい。有機系現像液中、酢酸ブチル及び2−ヘプタノンの合計含有率は、50質量%以上100質量%以下が好ましく、90質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。
有機系現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。また、有機系現像液には、微量の水分が含まれていてもよい。
現像の際、有機系現像液とは異なる種類の溶剤に置換することにより、現像を停止してもよい。
洗浄後は、基板及びパターン上に残ったリンス液を除去することが好ましい。
本レジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)照射用のレジスト組成物又はEUV露光機用のレジスト組成物として好適であり、半導体の微細加工に利用できる。
実施例及び比較例中、含有量及び使用量を表す「%」及び「部」は、特記ないかぎり質量基準である。
重量平均分子量は、ポリスチレンを標準品として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東ソー株式会社製HLC−8120GPC型、カラムは”TSKgel Multipore HXL−M”3本、溶媒はテトラヒドロフラン)により求めた値である。
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
MS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.1
MS(ESI(−)Spectrum):M− 549.1
展開媒体;シリカゲル60−200メッシュ;メルク社製
展開溶媒:n−ヘプタン/酢酸エチル=1/1(容量比)
MS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.1
MS(ESI(−)Spectrum):M− 563.1
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−3)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−2−3)及びモノマー(a3−1−1)を用い、そのモル比(モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−3):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−2−3):モノマー(a3−1−1))が、30:14:6:20:30となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.0×103の樹脂A1(共重合体)を収率60%で得た。この樹脂A1は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−5−1)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−2−3)及びモノマー(a3−1−1)を用い、そのモル比(モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−5−1):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−2−3):モノマー(a3−1−1))が、30:14:6:20:30となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.4×103の樹脂A2(共重合体)を収率62%で得た。この樹脂A2は、以下の構造単位を有するものである。
モノマー(1−1−2)、モノマー(a2−1−1)及びモノマー(a3−1−1)を、そのモル比〔モノマー(1−1−2):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−1−1)〕が、50:25:25となるように混合し、さらに、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のジオキサンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、1mol%と3mol%との割合で添加し、これを80℃で約8時間加熱することで重合を行った。その後、重合反応液を、大量のメタノールと水との混合溶媒(質量比メタノール:水=4:1)に注いで、樹脂を沈殿させた。この樹脂をろ過・回収した。再度、得られた樹脂を、ジオキサンに溶解させ、大量のメタノールと水との混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、沈殿した樹脂をろ過・回収するという操作を3回行うことにより再沈殿精製し、重量平均分子量が約9.2×103である共重合体を収率60%で得た。この共重合体は、モノマー(1−1−2)、モノマー(a2−1−1)及びモノマー(a3−1−1)に各々由来する、以下の各モノマーから導かれる構造単位を有するものであり、これを樹脂A3とする。
モノマーとして、モノマー(a4−1−7)を用い、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、0.7mol%及び2.1mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量1.8×104の樹脂A4(共重合体)を収率77%で得た。この樹脂A4は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−3)、モノマー(a3−2−3)及びモノマー(a3−1−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−2−3):モノマー(a3−1−1)〕が45:14:2.5:22:16.5となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、0.95mol%及び2.85mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/イオン交換水=4/1の混合用液に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し、重量平均分子量7.8×103の樹脂A5(共重合体)を収率73%で得た。この樹脂A5は、以下の構造単位を有するものであり、酢酸ブチルに可溶なものであった。
<レジスト組成物の調製>
表5に示すように、各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト組成物を調製した。
I−3:式(I−3)で表される塩
A1:樹脂A1
A2:樹脂A2
A3:樹脂A3
A4:樹脂A4
A5:樹脂A5
<塩基性化合物:クエンチャー>
C1:2,6−ジイソプロピルアニリン
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 265.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0部
2−ヘプタノン 20.0部
γ−ブチロラクトン 3.5部
シリコンウェハ上に、有機反射防止膜用組成物(ARC−29;日産化学(株)製)を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78nmの有機反射防止膜を形成した。この有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を、乾燥(プリベーク)後の膜厚が85nmとなるようにスピンコートした。
レジスト組成物を塗布して得られたシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表5の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベークし、レジスト膜を形成した。
得られたシリコンウェハに、液浸露光用ArFエキシマステッパー(XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、3/4Annular X−Y偏光)を用いて、コンタクトホールパターン(ホールピッチ100nm/ホール径70nm)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。
露光後、前記シリコンウェハを、ホットプレート上にて、表5の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベーク処理した。
次いでこのシリコンウェハを、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行い、レジストパターンを得た。
フォーカスマージン(DOF)評価:実効感度において、ホール径が52.2nm以上57.7nm以下を保持するフォーカス範囲をDOFとして求めた。これらの結果を表6に示す。
12インチのシリコンウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78nmの有機反射防止膜を形成した。
次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥(プリベーク)後の組成物層の膜厚が100nmとなるようにスピンコートした。塗布後、ダイレクトホットプレート上にて、表5の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベークして、シリコンウェハ上に組成物層を形成した。
組成物層が形成されたシリコンウェハに、液浸露光用ArFエキシマステッパー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、Annular σout=0.85 σin=0.65 XY−pol.照明]で、トレンチパターン(ピッチ120nm/トレンチ幅40nm)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。
露光後、ホットプレート上にて、表5の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行った。次いで、このシリコンウェハ上の組成物層を、現像液として酢酸ブチル(東京化成工業(株)製)を用い、23℃で20秒間ダイナミックディスペンス法によって現像を行うことにより、ネガ型レジストパターンを製造した。
Claims (11)
- 酸に不安定な基及びアルカリ現像液の作用により開裂する基を有するアニオンと、有機カチオンとからなる塩。
- 酸に不安定な基が、式(Aa)で表される基又は式(Ab)で表される基である請求項1記載の塩。
RA1、RA2及びRA3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表すか、RA1及びRA2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。該アルキル基、該脂環式炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わってもよく、該アルキル基、該脂環式炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる水素原子は、置換基に置き換わってもよい。]
RA1’及びRA2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基を表し、RA3’は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基を表すか、RA2’及びRA3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。該1価の炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わってもよく、該1価の炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる水素原子は、置換基に置き換わってもよい。] - 酸に不安定な基が、式(Aa)で表される基又は式(Ab)で表される基である請求項1記載の塩。
RA1、RA2及びRA3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を表すか、RA1及びRA2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。該アルキル基、該脂環式炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わってもよく、該アルキル基、該脂環式炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる水素原子は、置換基に置き換わってもよい。]
RA1’及びRA2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基を表し、RA3’は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基を表すか、RA2’及びRA3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。該1価の炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わってもよく、該1価の炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる水素原子は、置換基に置き換わってもよい。] - 酸に不安定な基及びアルカリ現像液の作用により開裂する基を有するアニオンが、式(A−1)で表されるアニオンである請求項1記載の塩。
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
LA1及びLA2は、それぞれ独立に、単結合又は置換基を有してもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基で置き換わっていてもよく、該炭化水素基に含まれるメチレン基は酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
RA3は、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を表す。該アルキル基又は該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。
環W1は、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂肪族環を表す。該脂肪族環を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。
RBは、下式(Ba)で表される基又は下式(Bb)で表される基を表す。
RB3及びRB4は、それぞれ独立に、水素原子又はフッ素原子を表す。)] - 有機カチオンが、トリアリールスルホニウムカチオンである請求項1〜6のいずれか記載の塩。
- 請求項1〜7のいずれか記載の塩を有効成分として含有する酸発生剤。
- 請求項8記載の酸発生剤と樹脂とを含有し、該樹脂は酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸と作用してアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂であるレジスト組成物。
- さらに塩基性化合物を含有する請求項9記載のレジスト組成物。
- (1)請求項9又は10記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程
を含むレジストパターンの製造方法。
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