JP2013165000A - 可動庇システム - Google Patents

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Ryotaro Ishibashi
良太郎 石橋
Tomohiro Kuroki
友裕 黒木
Jun Tsuruta
潤 鶴田
Takuya Ota
匠哉 太田
Shoichi Senda
尚一 千田
Masayuki Kawaharamura
真幸 川原村
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Abstract

【課題】3種の動作(昇降・傾動・伸縮)の組合わせで採光及び遮光を制御できる可動庇システムを提案する。
【解決手段】建物の天井側に設置した吊下げ機構4と、この吊下げ機構から窓付きの壁体に沿って昇降自在に吊り下げられ、かつ相互に向き合う一対の軸受部42と、これら軸受部に基端を軸着させた平行な一対の回動腕52を有し、かつこれら回動腕の間に板状の光反射部材76を架設した可動庇50と、少なくとも上記吊下げ機構を操作して可動庇の高さを調整するための制御部82と、具備する。上記可動庇は、垂直状態と室内へ最も大きく傾斜させた状態との間の複数の傾斜状態で傾斜角を変更し、かつこの傾斜角を保持することができるように設けるとともに、上記回動腕を長手方向に伸縮可能とし、その伸縮により光反射部材による光反射面が拡張収縮するように設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、可動庇システム、特に室内側又は室外側に傾動することで、直射光を制限しながら反射した光を採光に利用することが可能なライトシェルフ(庇)を有するシステムに関する。
この種の可動庇システムとして、図21に示す大面積の窓を上下方向中間部に設置した窓桟Bで上窓Wと下窓Wとに分割し、その窓桟Bに設けた回動支点で支えられた回動庇Aで上窓からの採光量を調節するようにしたシステムが知られている(特許文献1)。
特開2006−222011 特開平10−317850 特開平10−196958 特開平8−155876
特許文献1のシステムは、採光量を調整可能な範囲が上窓の範囲内に限られている。そのため、室内の奥部へは十分な光が到達しにくいという問題があり、より積極的に室内奥への採光を行う工夫が求められていた。
可動式ではないが、窓際から室内奥に均一に自然光を届かせるために、窓の上下全長に亘って多数のスラットを配置したブラインドであって、上から下に向かうに従って、スラットの傾斜角度が水平から斜め下方へ徐々に変化するものが知られている(特許文献2)。
しかしながらこの文献はブラインドに対するものであり、庇への適用方法については何も示唆していない。
また特許文献1〜2は、天井から離れた窓枠部分から室内側へ突出する庇の傾斜角度を変えることで採光量を調整するという着想(具体的には、一枚の庇を傾動させる、或いは複数の庇の傾きを各庇の位置により変化させるという着想)に基づいているが、これには次のような問題がある。
すなわち、太陽の位置は時刻によって変化するため、図21に矢示するように太陽の高度が低くなってしまうと、太陽光線が床側へ直射することになる。これを避けるために内庇の角度を変更すればよいが、内庇の出寸法Lが短いと、その変更操作を頻繁にしなければならず、面倒である。他方、内庇の出寸法Lが長くなるように設計すると、内庇が常時部屋内部で大きなスペースを占めることになるので、省スペース化の要請に反し、また居室者に対して圧迫感を与える可能性がある。
本発明の第1の目的は、窓際で昇降可能な基部(軸受部)より、起立状態から室内又は室外下方への回動(傾動)及び回動半径方向への伸縮が可能な可動庇を突出して構成し、3種の動作の組合わせで採光及び遮光を制御できる可動庇システムを提案することである。
本発明の第2の目的は、上記構成を有し、さらに上記基部から床近くまで伸縮可能な遮光手段を吊り下げることで庇によりカバーされる窓の面積と遮光手段で吊り下げることが可能な窓の面積との割合を調整する機能を有する可動庇システムを提案することである。
本発明の第3の目的は、上記の構成乃至機能を簡易な機構で実現した可動庇システムを提案することである。
第1の手段は、
建物の天井側に設置した吊下げ機構と、
この吊下げ機構から窓付きの壁体の内面に沿って昇降自在に吊り下げられ、かつ相互に向き合う一対の軸受部を含む受け部材と、
これら軸受部に基端を軸着させた平行な一対の回動腕を有し、かつこれら回動腕の間に板状の光反射部材を架設した可動庇と、
少なくとも上記吊下げ機構を操作して可動庇の高さを調整するための制御部と、
を具備し、
上記可動庇は、室内へ傾動させることが可能とすることで光反射部材からの反射光が天井へ到達する距離を調節出来るようにし、かつ垂直状態と最も大きく傾斜させた状態との間の複数の傾斜状態で傾斜角を変更するとともにこの傾斜角を保持することができるように設け、
上記回動腕を長手方向に伸縮可能とし、その伸縮により光反射部材による光反射面が拡張乃至収縮するように設けている。
本手段は、図1に示すように天井側の吊下げ機構4から一対の軸受部42を吊り下げ、これら軸受部42に軸着させた一対の回動腕52を有する可動庇50を設け、それら回動腕52を伸縮可能とし、可動庇50の昇降(図8)、傾動(図9)、及び伸縮(図10)を可能とすることを提案する。これにより採光状態を調整することができる。本手段の可動庇は、室内側へ傾動するタイプのもの(内庇)である。
「窓付きの壁体」とは、壁の一部に窓を設けた態様の他に、壁全体が透明である態様を含む意味である。「可動庇」は、休止状態(初期状態)で図1に示すように天井寄りに起立した姿態としてもよく、また図19のように水平向きの姿態としてもよい。この水平向きの姿態で天井側に設けた凹部内に収納させてもよい。
第2の手段は、第1の手段を有し、かつ
上記軸受部から下方へ、上記窓の上下方向のほぼ全長を覆うことが可能な長さでありかつ上下方向に伸縮可能な遮光手段を吊り下げた。
本手段は、図1に示すように軸受部42から吊り下げた伸縮可能な遮光手段84を提案する。図21に示す従来例と比較すると、同例の窓桟Bに相当する軸受部42が昇降可能である。従って可動庇50により覆う窓部分の面積(庇で透光量を調整できる箇所)と遮光手段84により覆う窓部分の面積との割合を調整できる。遮光手段は、ブラインドでもよい。
第3の手段は、第1の手段又は第2の手段を有し、かつ
上記制御部は、さらに可動庇の傾斜状態を調整できるものとし、
可動庇の水平方向に対する傾斜角度θを、斜め下方への傾斜状態で負、斜め上方への傾斜状態で正と表すとき、制御部と連係する室内光量センサ又は太陽高度センサの測定値、或いは制御部が有する操作部の操作による利用者の指示により、上記制御部が少なくとも−30°≦θ≦90°の範囲で水平方向に対する可動庇の傾きを調整できるように構成し、
上記軸受部に、建物の一部と当接して軸受部の姿勢を固定する姿勢制御手段を設けた。
本手段は、図9に示す可動庇50の傾動を少なくとも−30°≦θ≦90°の範囲で制御することを提案している。夏期には可動庇を室内側へ傾け、高い太陽高度の光を室内の奥まで取り入れられるように、また冬期には低い高度の太陽の光を、直達光を遮蔽できる範囲内で室内へ取り入れられるようにするとよい。これにより直達光が0°から入ってくるときに可動庇を90°とすることで直達光を全て遮蔽することできる。また好適な実施例として、傾斜角度を−45°≦θ≦90°の範囲とすることができる。直達光が90°から入ってくるときに可動庇を-45°に傾けることで、反射光を無限の距離まで反射することができる。広い範囲で回動する回動腕の基部(軸受部)の姿勢を制御するための姿勢制御手段30を設ける。この姿勢制御手段30は、図1に示すガイドレール32及びレール受46で形成することができ、また図17に示すように軸受部42から突出して壁体Wに接する脚片86とすることもできる。上記可動庇の傾斜角度の制御は、操作部(操作釦)などの操作により手動制御してもよく、或いは太陽高度などに応じて自動制御してもよい。
第4の手段は、第3の手段を有し、かつ
上記吊下げ機構は、
駆動部と、
この駆動部から軸受部へ延び、可動庇の荷重を支える第1連結紐と、
駆動部から可動庇の縮退状態での先部へ延び、可動庇の傾斜状態を支える第2連結紐と、
を具備し、
上記制御部は、軸受部の高さ及び庇の傾斜角度とから上記第2連結紐の繰り出し長さを決定することが可能に構成した。
本手段は、図1に示す第1連結紐20aで可動庇50の荷重を支え、かつ第2連結紐20bで可動庇50の傾斜状態を支えるようにしている(図9参照)。これにより簡易な構成で可動庇50の昇降及び傾動を制御できる。
第5の手段は、第4の手段を有し、かつ
上記回動腕の長さを少なくとも長・短2段階に制御できるものとし、この回動腕は、回動腕の長手方向に長い複数のスライド杆を、一のスライド杆の先端部で他のスライド杆の基端部を支える状態で伸び、全てのスライド杆が重なることで縮むように連結させてなり、
可動庇は、それら2つの回動腕の基端側からの順番が同じスライド杆同士の間にそれぞれ光反射部材を架設させており、
さらに、上記軸受部側から、上記一のスライド杆の先端側に配した滑車を経由して基端側へ戻し、他のスライド杆の基端部に連係させた回動腕伸長用第5連結紐と、軸受部側から先方へ延びて他のスライド杆の基端部に連係させた回動腕縮退用第6連結紐とを設け、
これら第5連結紐又は第6連結紐を上記駆動部へ連係させて軸受部側へ引き込むことが可能な措置を講じ、かつ上記制御部は、第5連結紐又は第6連結紐を軸受部側へ引き込む長さを調整することで、上記可動庇の長さを調整することが可能に構成し、
同時に伸縮する両回動腕の対応するスライド杆同士を対向腕部として、各一対の対向腕部毎に光反射部材を設けた。
本手段では、図9から図10の如く回動腕52の長さを長・短2段階に調整できるようにするものとし、かつ回動腕52の長さ調整用の機構としてスライド機構を採用している。スライド杆同士を組み合わせたスライド機構は特許文献3に、またスライドする部材同士を紐(ワイヤー)を用いた伸縮アームは特許文献4にそれぞれ開示されている。しかしながら、これらを2つの回動腕に応用して内庇の出寸法を制御すること、両回動腕の伸縮を同期させるように制御すること、これにより相互に対応するスライド杆を対向腕部とし、各対応腕部毎に光反射部材を設けることは、従来知られていない技術である。
第6の手段は、第4の手段又は第5の手段を有し、かつ
上記駆動部から引き出した2本の第1連結紐の先部を、軸受部の上部の内側及び外側の連結点にそれぞれ連結するとともに、
上記駆動部から引き出した1本の第7連結紐を、床側に設置した滑車を経由して、軸受部の下部の連結点に連結することで、少なくともこれら3つの連結点で軸受部を支持するとともに、
上記姿勢制御手段を、上記軸受部から下外方へ突出した脚片とした。
本手段では、図17に示すように軸受部42を、2本の第1連結紐20a及び1本の第7連結紐20gと連結する3つの連結点で3点支持するととともに、軸受部から姿勢制御手段である脚片86を下外方へ突出している。ガイドレールを建物に取り付ける態様に比べて構成を簡単にすることができる。
第7の手段は、第1の手段から第6の手段の何れかを有し、かつ
上記光反射部材は、上記回動腕の対向部分同士の間を延びる回転軸の周りを回転可能な複数の帯状のスラットを、それら回動腕の長手方向に並設し、これらスラットを動力伝達用のコードに連係させて、相互に重なり合う遮光モードと相互に離間する透光モードとの何れかを選択することが可能に構成した。
本手段は、図16に示すように光反射部材を複数のスラット76aで形成し、これらスラット76aを、動力伝達用のコードに連係させて、相互に重なり合う遮光状態(同図(A))と、相互に離れる透光状態(同図(B))とを選択可能に構成している。なお、回動腕の対向部分とは第6の手段を引用する場合には回動腕の対向腕部をいう。
第8の手段は、第1の手段から第7の手段の何れかに記載の可動庇システムであって、
上記吊下げ機構は、建物の天井側に代えて窓付きの壁体の外面の上側に設置され、
上記受け部材は、上記窓付きの壁体の内面に代えて、窓付きの壁体の外面に沿って昇降自在に吊下げ機構から吊り下げられており、
上記可動庇は、室内へ傾動させることが可能とする代わりに、室外へ傾動させることを可能とすることで光反射部材からの反射光が天井へ到達する距離を調節出来るようにしている。
本手段は、図20に示す如く窓の外側に可動庇50を設け、この可動庇を室外へ傾動させることが可能な外庇の態様を示している。窓の上側の外壁が外方へせり出しているような場合に本手段を適用し易い。「室外へ傾動させる」とは、垂直な起立状態から傾動させることだけではなく、任意の傾斜状態から水平状態へ傾動させることを含む。また可動庇の初期状態は図20に示す水平状態であっても構わない。先の各手段で述べた事項は、外庇タイプの技術的意義に反しない限り本手段に援用する。
先の第1の手段は、室内側に内方への傾動及び伸縮可能な可動庇(内庇)を設けた態様であるのに対して、本手段は、室内側に窓を、室外側に外方への傾動及び伸縮可能な可動庇(外庇)を設けた態様であり、相互に内外方向へ反転させた構造を有する。これら2つの態様を提案することにより、本発明を窓面の位置によらずに実施することができる。建物の基本設計や使用用途に応じて、窓の内側に庇のスペースを採り易いときには第1の手段を、逆に窓の外側に庇のスペースを採り易いときには第8の手段を採用すればよい。また内窓と外窓との間に室内側又は室外側への傾動可能な可動庇を昇降可能に設置してなるライトシェルフ付きのダブルスキンウィンドウとすることもできる。
第1の手段及び第8の手段に係る発明によれば、庇の昇降及び傾動により天井の所定範囲に反射光を導くことができる。
また第1の手段に係る発明によれば、可動庇の態様として内庇を採用しており、当該庇が窓付近から室内方へ突出する寸法(出寸法)を小さくすることが可能である。
第2の手段に係る発明によれば、可動庇の軸受部から伸縮可能な遮光手段を吊り下げたから、可動庇を設けた範囲と遮光手段を設けた範囲とを調整できる。
第3の手段に係る発明によれば、可動庇の傾斜角度を−30°≦θ≦90°の範囲で調整可能としたから、景観を壊さずに採光したいときには、θを、視線を遮らない小さな値にすることも、太陽高度に応じてθを大きくすることもできる。
第4の手段に係る発明によれば、ワイヤー構造を利用して可動庇の高さ及び傾斜角度を調整するから、構成が簡易となる。
第5の手段に係る発明によれば、季節に応じて可動庇の長さを選択できるから、可動庇の突出長を小さくできる。
第6の手段に係る発明によれば、軸受部の姿勢制御手段を設けたから、軸受部及び回動腕の姿勢が不安定になることがない。
第7の手段に係る発明によれば、可動庇の光反射部材を、相互に並設された回動可能なスラットで形成したから、可動庇の透光量を調整できる。
本発明の第1実施形態に係る可動庇システムの縦断面図である。 図1の可動庇システムの吊り下げ機構の横断面図である。 図1の可動庇システムの可動庇の横断面図である。 図3の可動庇の要部(回動腕を含む)の拡大横断面図である。 図4の回動腕の側面図である。 図5の回動腕の一部品(第2のスライド杆)の側面図である。 図5の要部の他の一部品(第1のスライド杆)の側面図である。 図1の可動庇システムの可動庇の昇降動作を示す作用説明図である。 図1の可動庇システムの可動庇の傾動動作を示す作用説明図である。 図1の可動庇システムの可動庇の伸縮動作を示す作用説明図である。 図1の可動庇システムの可動庇の作用を示す断面図であり、同図(A)は伸張前の断面図であり、同図(B)は可動庇の伸張後の断面図である。 図1の可動庇システムの運転の様子を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る可動庇システムの可動庇の縦断面図である。 図13の可動庇の伸張後の状態を示す説明図である。 図13の可動庇の横断面図である。 本発明の第3実施形態に係る可動庇システムの可動庇の側面図である。 本発明の第4実施形態に係る可動庇システムの縦断面図である。 図17のシステムの要部の横断面図である。 本発明の第5実施形態に係る可動庇システムの縦断面図である。 本発明の第6実施形態に係る可動庇システムの縦断面図である。 従来技術の概略図である。
図1から図12は、本発明の第1の実施形態に係る内庇タイプの可動庇システムを示している。同図中、Wは窓付きの壁体、Cは天井、Dは天井の開口部、Fは床である。
この可動庇システム2は、図1に示す如く、吊下げ機構4と、姿勢制御手段30と、受け部材40と、可動庇50と、制御部82と、遮光手段84とで構成している。
吊下げ機構4は、図1に示す如く、駆動部6と、駆動部6から繰り出される各連結紐20a…とで構成される。
上記駆動部6は、天井C側(図示例では天井裏)に設置されており、モーターなどの原動機8から原動軸10a…を経由して回動体12へ回動力を伝達している。この回動体12に各連結紐の基端を固定させて、回動体12の周面への連絡紐20a…の巻き付け及び巻き戻しを可能としている。
好適な図示例では、図2に示すように、ケーシング14の内部に、窓に平行な5本の原動軸10a,10a,10b,10c,10cを、それぞれ一対のブラケット16で支承させている。5本のうち2本の原動軸10a,10aは、第1連結紐20a用であり、ギア18及びチェーン19で相互に連係させている。また一本の原動軸10bは第2連結紐20b用、他の2本の原動軸10cは第3連結紐20c及び第4連結紐20d用であり、それぞれ一つの原動機8に接続している。
なお、各原動軸には、駆動部の停止状態で回動を停止するロック手段(図示せず)を設けるとよい。
第1連結紐20a,20aと第2連結紐20bと第3連結紐20c及び第4連結紐20dとは、天井板に穿設した挿通孔を介して部屋の内部に延びている。各連結紐の基端22は、上記各回動体12の周面の一箇所に固定しており、先端24は可動庇の各所に連結する。具体的な連結場所は後述する。これら各連結紐は、十分な荷重に耐久できる金属その他の素材で形成することができる。天井側に設置した駆動部から連結紐を介して操作を行うため、回動腕の基部に駆動源を設ける場合に比べて、昇降する部分を軽量化することができる。
姿勢制御手段30は、図4に示す如く、ガイドレール32と、後述の軸受部のレール受46とで構成される。ガイドレール32とレール受とは、相互に嵌り合う垂直な凸条及び凹溝を有し、軸受部42を回転不能に垂直方向に案内するものである。図示のガイドレール32は、縦長の板材の巾方向中間部に凸条32aを縦設させているが、板材の下端側では凸条32aを省略して(図1参照)、その省略箇所へ軸受部42を横方向から挿入して、凸条32aと凹溝とを嵌合できるように設けている。もっともこの構造は適宜変更することができる。ガイドレール32は、窓付き壁体の両側に位置させて、その両端部を天井C側及び床F側に固定するか、或いは窓付き壁体と直交する壁面に取り付ければよい。
受け部材40は、図4に示す如く、相互に向かい合う一対の軸受部42と、これら軸受部42を連結する連結材48とで構成される。
上記一対の軸受部42は、少なくとも互いに向かい合う対向面の中央部に軸受穴44を有し、それら対向面と反対側の面の内外方向中間部に上述のレール受46を形成している。このレール受46は、2本の縦リブの間に凹溝46aを形成してなる。図示の軸受部42は垂直板状に形成している。もっともこれらの構造は適宜変更することができる。
上記連結材48は、一対の軸受部42の対応する箇所を連結し、両軸受部42が同時に上昇乃至下降するように形成する。図示例では、両軸受部42の下端に連結材を連結しているが、例えば軸受部42の外側端に連結させてもよい(後述の図16参照)。
上記軸受部42の上部の内側及び外側にはそれぞれ第1連結紐20aの先端24を連結しており(図1参照)、これにより軸受部42及び可動庇50を吊り下げている。
可動庇50は、図4の如く回動腕52と光反射部材76とで形成している。
上記回動腕52は、その基端部54の中心部分に付設した回動軸56を有する。そして回動腕52は、当該回動軸56を上記軸受穴44内に挿入することにより、窓面と直交する仮想垂直面内を回動自在に枢着させている。
この回動腕52は、複数の回動半径方向に長い複数のスライド杆52A…を伸縮可能に重ね合せてなる。本実施形態では、2つのスライド杆で形成している。第1のスライド杆52Aは、図7に示すように、回動腕52の基端部54を含み、この基端部54を除く部分をチャンネル形状としている。第2のスライド杆52Bは、図6に示すように、その長手方向全長をチャンネル形状とし、両スライド杆のチャンネル形状部分を、その各溝部分が向かい合うように重ね合せている。
上記各チャンネル形状部分は、ウェブ部58と上フランジ部60及び下フランジ部62とで形成しており、第1のスライド杆52Aのウェブ部58は上記基端部54に連続している。そして回動腕52が水平方向へ突出した状態で、図5に示すように第1のスライド杆52Aの上側に位置する上フランジ部60の上に第2のスライド杆52Bの上フランジ部60が、また第1のスライド杆52Aの下側に位置する下フランジ部62の上に第2のスライド杆52Bの下フランジ部62がそれぞれ重なるようにしている。
第1のスライド杆52Aの上フランジ部60は、その先端側を切り欠いて、その切欠き64に隣接するウェブ部分に第1ローラー66Aを取り付ける。この第1ローラー66Aは上記切欠き64を介して上フランジ部60の上面側へ露出している。
また第2のスライド杆52Bの基端側のウェブ部分には、第2のスライド杆52Bの上側のウェブ部58との間に間隙gを存して第2ローラー66Bを取り付ける。その間隙gは、第1のスライド杆52Aの上側のウェブ部58の厚みに相当する。
上記第1ローラー66A及び第2ローラー66Bにより、第1のスライド杆52A及び第2のスライド杆52Bは少ない摩擦抵抗で相互にスライドすることが可能である。さらに好適な図示例では、第2のスライド杆52Bのウェブ部58の巾を第1のスライド杆52Aのウェブ部58の巾よりもやや短くして、両スライド杆の下フランジ部62の間に隙間を設けている。そして第1のスライド杆52Aの下フランジ部62の先部側の上面と第2のスライド杆52Bの下フランジ部62の基部側の下面との間に抜け止め用凸部68を付設する。
上記回動腕52の縮退状態の先部には、第2連結紐20bの先端24を連結する。回動腕52は起立状態での重心(図示せず)が回動軸56よりも内方にあるように構成し、図1の状態から第2連結紐20bの緊張状態を緩めると、回動腕52が内側へ傾くように構成している。
本実施形態では、第1のスライド杆52Aの先端部(図示例では図9に示す先端部の下縁)を回動腕52の「縮退状態の先部」として、当該箇所に第2連結紐20bを連結している。そうすると、回動腕52の伸縮に伴って第2連結紐20bの繰り出し長さを調整しなくてよいからである。しかしながら、第2のスライド杆52Bの先端部としてもよく、後の実施形態のように回動腕を3段以上の構造とするときには、3段目以降のスライド杆の先端部としてもよい。
第2連結紐20bの繰り出し長さは、図9に示す第2連結紐20bの回動体12からの繰り出し点をa、傾斜角度がθのときの回動腕52への第2連結紐20bの連結点をb、回動腕52の回転中心をoとすると、点a、b、oの幾何学的関係から容易に求まる。簡単のために第2連結紐20bに代えて図9に想像線で示すように先端(下端)を回転中心oと等しい高さとした第2連結紐20b’を想定し、かつ線分aoと垂直線とがなす角度を零とみなす。そうすると線分abの長さLは、L={Y+R−2YR×sinθ}1/2である。但し、Yは点aと点oとの高低差である。図1の初期状態でのLを計算し、次に任意のYに対するLを計算すれば、第2連結紐20bの繰り出し長さが求まる。こうした計算は制御部82により行えばよい。
上記回動腕52の基端部54は、垂直板状であり、基端部54の中心からずれた適所には、軸棒を貫設させて、この軸棒の両部をそれぞれ補助回動体70A、70Bとしている。大径の補助回動体70Aの周面には、第3連結紐20c及び第4連結紐20dの各先部を巻きつけている。また小径の補助回動体70Bの周面の一部には、第5連結紐20e及び第6連結紐20fの各基端先部が巻きつけている。
このようにすることで、回動体12の回転が第3連結紐20c及び第4連結紐20dを介して補助回動体70A、70Bへ伝達される。回動体同士の間の動力伝達手段としては、ベルトがあるが、本発明の場合には、軸受部の昇降により回動体12と補助回動体70A,70Bとの軸間距離が変化し、ベルトが緩んでしまうために、このように構成している。この構成により、軸受部42が昇降する過程では、各回動体12から第3連結紐20c及び第4連結紐20dがともに繰り出され、回動腕52が伸縮する過程では、第3連結紐20c及び第4連結紐20dの一方が繰り出されるとともに、他方を繰り戻すことが可能になる。
第1のスライド杆52Aの先部には、一つの第1滑車72Aが取り付けられている。第5連結紐20eは、図11(A)に示す如く補助回動体70Aから上記第1滑車72Aの内面側(室内側)を経由して外方側へ戻され、第2のスライド杆52Bの基端側の固定点73Aに連結される。第6連結紐20fは、補助回動体70Bから直接第2のスライド杆52Bの基端側へ延び、当該箇所の固定点73Bに連結される。
この構成によれば、第3連結紐20cを巻き取ることで第5連結紐20eを軸受部54側へ引き込むと、図11(B)の第1のスライド杆52Aに対して第2のスライド杆52Bが先方へスライドして回動腕52が延びる。また第4連結紐20dを巻き取ることで第6連結紐20fを軸受部42側へ引き込むと、回動腕52が縮む。
なお、図示例と異なり、第3連結紐20c及び第5連結紐20eを、一本の回動腕伸張用連結紐で、第4連結紐20d及び第6連結紐20fを一本の回動腕縮退用連結紐を兼用させてもよい。この場合には、連結紐の通り道の選び方次第で連結紐が回動腕の基端部に擦りつけられ、摩擦抵抗が大となる可能性があるが、基本的な作用は変わらない。
上記光反射部材76は、回動腕52の第1のスライド杆52A同士の間、第2のスライド杆52B同士の間にそれぞれ設けて、回動腕52の伸張状態及び縮退状態の何れでも光反射手段として機能するように設ける。光反射部材76は、各スライド杆の水平状態での下面にそれらスライド杆の伸縮動作を妨げないように取り付けるとよい。光反射部材76の好適な態様の一つは板材である。
制御部82は、上記各原動機8の出力を調整し、可動庇50の昇降、傾動、伸縮などの各動作を実現する。制御部は例えばマイクロコンピュータで構成することができる。
また制御部82は、図示しない太陽高度センサと連動してこのセンサにより測定される太陽高度に応じて、軸受部の高さ、回動腕52の角度及び長さを決定するようにすることができる。この太陽高度センサは上記壁体1の内側又は外側に設けるとよい。また太陽高度センサで太陽高度を測定する代わりに、太陽高度を計算するようにしてもよい。例えば一年中の日時・時間の太陽高度データを、緯度・経度毎にコンピュータの記憶装置に記憶させ、設置場所の緯度・経度を入力すると、コンピュータの時計機能と連係して、各時間の太陽高度を計算させるとよい。
遮光手段84は、図1に示す受け部材40の下面から床F付近まで届く程度の長さで垂下している。遮光手段84は長さを調整可能に設ける。遮光手段84は、全く光を通さないものである必要はなく、例えばブラインドなどとすることができる。
次に図12に基づいて、本発明の可動庇システムの運転操作について説明する。
太陽高度をαと表し、回動腕52の水平方向に対する角度θをθ=0とする。同図中、Hは、天井Cと可動庇50との高低差であり、窓を透過した太陽光が直接床Fに当たらないように設定する。
図12(A)に示すように太陽光は、水平面に対して入射角αの入射光Lとして可動庇50の水平な光反射部材76に入射して、反射角αで反射する。このときに、反射光Lが窓から天井Cを照らす範囲をHrで表す。この範囲Hrが小さすぎるときには、可動庇50を斜め下側へ傾斜させる(θ<0)。すると、入射角がα+θとなるので、反射角もα+θとなる。これにより反射光の到達範囲Hrは図12(B)のように広がる。中間期(春・秋)には可動庇を15°程度傾斜させると到達距離が数倍になる。
図12(C)の如く太陽高度が高くなったときには、可動庇の長さは短くてよい。この際には中間期と同じ様に可動庇を室内側へ30°程度傾斜させると到達距離が数倍になる。
他方、太陽光を室外へ反射させるように可動庇50の傾斜角度を調整してもよい。そのためには、本実施形態の内庇タイプの場合には、図12(D)に示す可動庇50の外端を固定端、内端を自由端として同図に示すように可動庇を室内斜め上方へ傾ける(θ>0)。そしてα+θ>90°となるようにする。換言すれば入射光Lに対して直角で可動庇50の固定端を通る仮想垂線Iを想定して、この仮想垂線Iの傾斜よりも可動庇50の傾斜を大きくすればよい。また後述の外庇タイプの場合には、窓付き壁体Wを可動庇の内側に位置変更するとともに図12(D)に示す可動庇50の外端を自由端、内端を固定端として、可動庇を室外斜め下方へ傾ける(θ’<0)。そしてα−θ’>0となるようにすればよい。
図12(E)の如く太陽高度が低い場合には、直射光が室内の床側へ入り易い。この場合には可動庇50を室外側へ傾けることで直射光を防ぐことができる(図12(F)参照)。
以下、本発明の他の実施形態を説明する。これらの説明において、第1実施形態と同じ構成については、解説を省略する。
図13から図15は、本発明の第2実施形態を示している。本実施形態は、回動腕52を、第1のスライド杆52Aと第2のスライド杆52Bと第3のスライド杆52Cとからなる3段構造としたものである。
本実施形態の第1のスライド杆52Aは、第1実施形態の第1のスライド杆52Aとほぼ同じ形状及び構造を有し、本実施形態の第3のスライド杆52Cは、第1実施形態の第2のスライド杆52Bとほぼ同じ形状・構造を有する。
本実施形態の第2のスライド杆52Bは、図15に示す如く断面横向きH型の形状をしている。換言すれば、第1実施形態の断面逆コ字形の第1のスライド杆52Aと、断面コ字形の第2のスライド杆52Bとを、背面側で重ね合わせ、連続させた形状としている。そして第2のスライド杆52Bは、図14に表側で現れる面に第2ローラー66Bを、裏側に現れる面に第1ローラー66Aをそれぞれ有する。また上記第2のスライド杆52Bは、図14の裏側に現れる面の先部に第1滑車72Aを有する。
第1実施形態に開示されていない構造として、第2のスライド杆52Bの図14の裏側に現れる面の基部に第2滑車72Bを有する。また図14に示す伸張状態で第1のスライド杆の第1滑車72Aと第2のスライド杆の第2滑車72Bとの中間位置に第2のスライド杆のウェブ部58を貫通する連絡口74を開口する。
そして補助回動体70Aから引き出された第5連結紐20eは、上記連絡口74を介して図14に示す第2のスライド杆52Bの表側から裏側へ入る。すなわち、第5連結紐20eは、補助回動体70A→第1のスライド杆の第1滑車72A→第2のスライド杆の連絡口74→第2のスライド杆の第2滑車72B→第2のスライド杆の第1滑車72A→第3のスライド杆の基端側の固定点73Aに至るが、同図に実線で表された補助回動体70Aから連絡口74までの紐部分は、第2のスライド杆52Bの表側にある。また同図に短い破線で表された連絡口74から固定点73Aまでの紐部分は、第2のスライド杆52Bの裏側にある。
また本実施形態では、他方の補助回動体70Bから図14に長い破線で表す第6連結紐20fを引き出し、この第6連結紐20fを第3のスライド杆52Cの基端側の固定点73Bへ連結している。
上記構成によれば、図13の状態から第5連結紐20eを軸受部42側へ引き込むと、図14のように回動腕52が伸び、次に第6連結紐20fを引くと、回動腕52が縮む。
図16は、本発明の第3実施形態を示している。本実施形態では、光反射部材76を複数のスラット76a…で形成するとともに、これらスラットの角度調整手段80を設けている。
上記複数のスラット76a…は、各スライド杆の下フランジ部62の下面に付設した枢着軸76bの回りを回動(揺動)可能に軸着させて、その回動により、相互に重なり合う遮光状態(図16(A)参照)と、互いに離間する透光状態(図16(B)参照)とを実現可能に形成されている。
各スラット76a…は、長手方向の両端部に、枢着軸76bの両側に位置する一対の挿通孔78を有している。
角度調整手段80は、図16(B)に示す各スラット76a…の下側の挿通孔78…を通過し、折り返して上側の挿通孔78を通過させたメインコード80aと、下側の挿通孔78を通るコード部分と上側の挿通孔78を通るコード部分との間に架設された補助コード80bとからなり、各スラット76の両側に一対の補助コード80bを設けたものである。メインコード80aは、挿通孔78から下方へ延びる2本のコード部分を有し、その一方を引くと、図16(A)から図16(B)の状態へ、他方を引くと、図16(B)から図16(A)の状態へ変化するように構成している。角度調整手段80は、各スライド杆毎に設ける。
本実施形態では、メインコード80aを手作業で操作する例を記載しているが、挿通孔78から延びる2本のコード部分を駆動部に延ばして連係させ、自動制御するように設けてもよい。
図17及び図18は、本発明の第4実施形態を示している。本実施形態では、第1実施形態のガイドレール及びレール受を省略するとともに、駆動部6から繰り出した第7連結紐20gを床F付近まで垂下し、床に配置した第3滑車88を経由して軸受部42の下端部へ延ばし、この下端部に連結したものである。これにより、2本の第1連結紐20aの先端部及び第7連結紐20gの先端部の3点で軸受部42の姿勢を支えることができる。
また本実施形態では、軸受部42の適所から図17に実線で示すように下外方へ斜めに脚片86を突設している。この脚片86の先端部86aは、窓付き壁体と近接乃至当接しており、少なくとも可動庇50を同図に想像線で示すように内方へ傾動させたときに窓付き壁体Wへ接することの反力で、軸受部42の姿勢を保持するように設ける。
好適な一実施例として、可動庇を急激に傾けたときでも脚片86の先端が上記壁体Wを傷つけることがないように上記脚片86は可撓性(或いは剛弾性)を有するものとするとよい。また脚片86の先端部86aの外面(壁体との当接面)にクッション材を取り付けるとよい。
図示の脚片86は、先端部86aと壁体Wとの間に僅かに間隙をとるように設計している。これにより可動庇50の起立状態では先端部86aと壁体Wとの摩擦を生ずることなく、昇降させることができ、可動庇50を起立状態から室内へ傾動させたときに上記先端部86aが壁体Wに突き当たって軸受部42の姿勢を制御することができる。これに対して、脚片86の基端部86bを軸受部42に回動可能に枢着させて、手動又は自動で図17に2点鎖線で示すように壁体Wから離れた位置と、同図に実線で示すように壁体Wと当接乃至近接する位置との間を回動することが可能に設けてもよい。この場合には上記実線位置で脚片86を固定する回り止め手段(図示せず)を設ける。当該脚片86は回動腕52とは無関係に回動するものとする。脚片86は手動で回動できるものとしてもよいが、前述の補助回動体及び第3・第4連結紐と同様の動力伝達機構を脚片回動用に設けてもよい。
図19は、本発明の第5実施形態を示している。本実施形態では、窓付き壁体W寄りの天井部分に収納凹部Eを形成し、この収納凹部E内に、上記可動庇50を水平状態として収納するように構成したものである。天井Cの開口部Dは、第2連結紐20b…などが開口部Dの口縁に当たらない程度に広く設けるとよい。
可動庇50を動かすときには、図19の状態から例えば想像線で示すように水平状態を保ったまま下降させ、この水平状態から可動庇50を矢示の如く垂直方向へ回動させたり、回動庇50の回動腕52を室内側へ伸張させたりすればよい。昇降・回動(傾動)・伸縮の順序は適宜変更できる。
上記の如く可動庇50を水平状態のままで下降させるときには、例えば原動軸10bの回動体12のロックを解除し、第2連結紐20bが自由に繰り出される状態として、第1連結紐20aと連係する回動軸10aを第1連結紐20aの繰り出し方向に回動させればよい。
図20は、本発明の第6実施形態を示している。本実施形態では、前述の内庇に代えて、窓の外側に設置する外庇の態様を示している。
すなわち第1の窓付き壁体Wの外面上方に吊下げ機構4を配置しており、この吊下げ機構4から第1の窓付き壁体Wの外面に沿って可動庇50を昇降可能に吊り下げている。この可動庇50は、回動腕52の回動軸56に対して垂直乃至これより外方の範囲で回動(傾動)させることができるように構成する。
本実施形態の図示例では、天井Cと連なる下向きの段差部Sを設け、この段差部Sの下側に水平方向の可動庇50を収納するとともに、段差部Sの上に配置した吊下げ機構4から開口部Dを介して各連結紐20a…を垂下している。もっともこれらの構成は適宜変更することができる。例えば可動庇50は図1と同様に初期状態において起立した姿態としておくこともできる。先の各実施形態で説明した構造は、外庇の技術的意味に反しない限り、本実施形態に援用する。
なお、図20に想像線で示すように、上記可動庇50のさらに外側に第2の窓付き壁体Wを設置し、2つの窓部の間に回動腕52の回動及び伸縮の余地を存して可動庇50を設けてもよい。こうすることで従来のダブルスキンウィンドウに本発明の可動庇システムを適用することができる。
2…可動庇システム 4…吊下げ機構 6…駆動部 8…原動機
10a,10b,10c…原動軸 12…回動体 14…ケーシング 16…ブラケット
18…ギア 19…チェーン
20a…第1連結紐 20b…第2連結紐 20c…第3連結紐 20d…第4連結紐
20e…第5連結紐 20f…第6連結紐 20g…第7連結紐
22…基端 24…先端
30…姿勢制御手段 32…ガイドレール 32a…凸条
40…受け部材 42…軸受部 44…軸受穴 46…レール受 46a…凹溝
48…連結材
50…可動庇 52…回動腕 52A…第1のスライド杆 52B…第2のスライド杆
52C…第3のスライド杆 54…基端部 56…回動軸
58…ウェブ部 60…上フランジ部 62…下フランジ部 64…切欠き
66A…第1ローラー 66B…第2ローラー 68…抜け止め用凸部
70A,70B…補助回動体 72A…第1滑車 72B…第2滑車
73A,73B…固定点 74…連絡口
76…光反射部材 76a…スラット 76b…枢着軸 78…挿通孔
80…角度調整手段 80a…メインコード 80b…補助コード 82…制御部
84…遮光手段 86…脚片 86a…先端部 88…第3滑車
A…回動庇 B…窓桟 C…天井 D…開口部 E…収納凹部 F…床
g…間隙 S…段差部 I…仮想垂線 L…入射光 L…反射光
W…壁体 W…第1壁体 W…第2壁体 W…上窓 W…下窓

Claims (8)

  1. 建物の天井側に設置した吊下げ機構と、
    この吊下げ機構から窓付きの壁体の内面に沿って昇降自在に吊り下げられ、かつ相互に向き合う一対の軸受部を含む受け部材と、
    これら軸受部に基端を軸着させた平行な一対の回動腕を有し、かつこれら回動腕の間に板状の光反射部材を架設した可動庇と、
    少なくとも上記吊下げ機構を操作して可動庇の高さを調整するための制御部と、
    を具備し、
    上記可動庇は、室内へ傾動させることが可能とすることで光反射部材からの反射光が天井へ到達する距離を調節出来るようにし、かつ垂直状態と最も大きく傾斜させた状態との間の複数の傾斜状態で傾斜角を変更するとともにこの傾斜角を保持することができるように設け、
    上記回動腕を長手方向に伸縮可能とし、その伸縮により光反射部材による光反射面が拡張乃至収縮するように設けたことを特徴とする、可動庇システム。
  2. 上記軸受部から下方へ、上記窓の上下方向のほぼ全長を覆うことが可能な長さでありかつ上下方向に伸縮可能な遮光手段を吊り下げたことを特徴とする、請求項1記載の可動庇システム。
  3. 上記制御部は、さらに可動庇の傾斜状態を調整できるものとし、
    可動庇の水平方向に対する傾斜角度θを、斜め下方への傾斜状態で負、斜め上方への傾斜状態で正と表すとき、制御部と連係する室内光量センサ又は太陽高度センサの測定値、或いは制御部が有する操作部の操作による利用者の指示により、上記制御部が少なくとも−30°≦θ≦90°の範囲で水平方向に対する可動庇の傾きを調整できるように構成し、
    上記軸受部と建物の一部とを当接して軸受部の姿勢を固定する姿勢制御手段を設けたことを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の可動庇システム。
  4. 上記吊下げ機構は、
    駆動部と、
    この駆動部から軸受部へ延び、可動庇の荷重を支える第1連結紐と、
    駆動部から可動庇の縮退状態での先部へ延び、可動庇の傾斜状態を支える第2連結紐と、
    を具備し、
    上記制御部は、軸受部の高さ及び庇の傾斜角度とから上記第2連結紐の繰り出し長さを決定することが可能に構成したことを特徴とする、請求項3記載の可動庇システム。
  5. 上記回動腕の長さを少なくとも長・短2段階に制御できるものとし、この回動腕は、回動腕の長手方向に長い複数のスライド杆を、一のスライド杆の先端部で他のスライド杆の基端部を支える状態で伸び、全てのスライド杆が重なることで縮むように連結させてなり、
    可動庇は、それら2つの回動腕の基端側からの順番が同じスライド杆同士の間にそれぞれ光反射部材を架設させており、
    さらに、上記軸受部側から、上記一のスライド杆の先端側に配した滑車を経由して基端側へ戻し、他のスライド杆の基端部に連係させた回動腕伸長用第5連結紐と、軸受部側から先方へ延びて他のスライド杆の基端部に連係させた回動腕縮退用第6連結紐とを設け、
    これら第5連結紐又は第6連結紐を上記駆動部へ連係させて軸受部側へ引き込むことが可能な措置を講じ、
    かつ上記制御部は、第5連結紐又は第6連結紐を軸受部側へ引き込む長さを調整することで、上記可動庇の長さを調整することが可能に構成し、
    同時に伸縮する両回動腕の対応するスライド杆同士を対向腕部とし、各一対の対向腕部毎に光反射部材を設けたことを特徴とする請求項4の可動庇システム。
  6. 上記駆動部から引き出した2本の第1連結紐の先部を、軸受部の上部の内側及び外側の連結点にそれぞれ連結するとともに、
    上記駆動部から引き出した1本の第7連結紐を、床側に設置した滑車を経由して、軸受部の下部の連結点に連結することで、少なくともこれら3つの連結点で軸受部を支持するとともに、
    上記姿勢制御手段を、上記軸受部から下外方へ突出した脚片としたことを特徴とする、請求項4又は請求項5に記載の可動庇システム。
  7. 上記光反射部材は、上記回動腕の対向部分同士の間を延びる回転軸の周りを回転可能な複数の帯状のスラットを、それら回動腕の長手方向に並設し、これらスラットを動力伝達用のコードに連係させて、相互に重なり合う遮光モードと相互に離間する透光モードとの何れかを選択することが可能に構成したことを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれかに記載の可動庇システム。
  8. 請求項1から請求項7の何れかに記載の可動庇システムであって、
    上記吊下げ機構は、建物の天井側に代えて窓付きの壁体の外面の上側に設置され、
    上記受け部材は、上記窓付きの壁体の内面に代えて、窓付きの壁体の外面に沿って昇降自在に吊下げ機構から吊り下げられており、
    上記可動庇は、室内へ傾動させることが可能とする代わりに、室外へ傾動させることを可能とすることで光反射部材からの反射光が天井へ到達する距離を調節出来るようにしていることを特徴とする、可動庇システム。
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