JP2013164907A - 押ボタン装置及び遊技機 - Google Patents

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【課題】ボタンが押下されたときのボタンの移動速度を検出可能な押ボタン装置を提供する。
【解決手段】押ボタン装置1は、所定方向に沿って移動可能なボタン部4と、ボタン部を所定方向に沿って移動可能に支持する支持部(2、3)と、ボタン部4の一部42を挟んで対向するように、支持部(2、3)に固定される発光素子61と受光素子62とを有し、発光素子61から発して受光素子62に達する光の光量に応じた信号を出力する光学センサ6と、検知された光量の変化からボタン部4が基準位置から所定距離を移動したことを検知し、その所定距離をボタン部4が移動するのに要した時間からボタン部4の移動速度を求める検知回路7とを有する。ボタン部4が基準位置から所定距離だけ押下された第1の位置にいる場合に発光素子61と受光素子62とを結ぶ線と交差するボタン部4の一部42の第1の部位に、その線に沿って貫通する孔45が形成される。
【選択図】図4

Description

本発明は、ボタン部が押下されたときのボタン部の移動速度を検知可能な押ボタン装置、及びそのような押ボタン装置を備えた遊技機に関する。
スロットマシンなどの遊技機には、遊技者が遊技機を操作するための1個以上の押ボタン装置が設けられている。このような押ボタン装置については、押ボタンを押下することによって単にオン・オフを切り替えるだけでなく、遊技者がボタンを押下したときの押し込み量に応じて多段階の出力値が利用可能であることが望ましいことがある。そこで、箱体基部に設けたホール素子の磁気感応面の前方を横切る方向に永久磁石が移動するように、その永久磁石を箱体上部に進退可能な押片に連動させて、押片の押し込み量に比例して出力を直線的に増加させる押ボタン形リニア出力装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開平2−4029号公報
しかし、遊技者がゆっくり押片を押下しても、速く押片を押下しても押下量そのものは変わらないことがある。そのため、押片の押下量に応じて遊技機の動作を制御しても、必ずしも遊技者が意図した動作とならないおそれがあった。一方、遊技者がボタンを押下する際の指の動かし方によって、そのボタンが移動する速度は変動する。そのため、ボタンの移動速度は、遊技者の意図が反映されている可能性が高い。そこで、ボタンが押下されたときのボタンの移動速度を検出可能な押ボタン装置が望まれている。
そこで、本発明は、ボタンが押下されたときのボタンの移動速度を検出可能な押ボタン装置を提供することを目的とする。
本発明の一つの形態として、押ボタン装置が提供される。この押ボタン装置は、所定方向に沿って移動可能なボタン部と、ボタン部を所定方向に沿って移動可能に支持する支持部と、ボタン部の一部を挟んで対向するように、支持部に固定される発光素子と受光素子とを有し、発光素子から発して受光素子に達する光の光量に応じた信号を出力する光学センサと、光学センサによって検知された光量の変化からボタン部が基準位置から所定距離を移動したことを検知し、その所定距離をボタン部が移動するのに要した時間からボタン部の移動速度を求める検知回路とを有する。そして、ボタン部が基準位置にいる場合に受光素子に達する光量と、ボタン部が基準位置から所定距離だけ押下された第1の位置にいる場合に受光素子に達する光量とが異なるように、ボタン部が第1の位置にいる場合に光学センサの発光素子と受光素子とを結ぶ線と交差するボタン部の一部の第1の部位に、その線に沿って貫通する孔が形成される。
この押ボタン装置において、上記の貫通孔は、ボタン部が第1の位置と異なる第2の位置にいる場合に発光素子と受光素子とを結ぶ線と交差するボタン部の一部の第2の部位においてもその線に沿って形成されることが好ましい。さらに、第1の部位における、所定方向と直交する方向におけるその孔の第1の幅が、第2の部位における、所定方向と直交する方向におけるその孔の第2の幅と異なることが好ましい。
この場合において、第2の部位は、第1の部位よりもボタン部の一部の支持部側の端部に近く、かつ、第2の幅は第1の幅よりも狭いことが好ましい。
また基準位置は、ボタン部の一部の支持部側の端部が光学センサの発光素子と受光素子とを結ぶ線と交差する位置であることが好ましい。
また他の実施形態として、押ボタン装置が提供される。この押ボタン装置は、所定方向に沿って移動可能なボタン部と、ボタン部を所定方向に沿って移動可能に支持する支持部と、支持部の一部を挟んで対向するように、ボタン部に固定される発光素子と受光素子とを有し、発光素子から発して受光素子に達する光の光量に応じた信号を出力する光学センサと、光学センサによって検知された光量の変化からボタン部が基準位置から所定距離を移動したことを検知し、その所定距離をボタン部が移動するのに要した時間からボタン部の移動速度を求める検知回路とを有する。そして、ボタン部が基準位置にいる場合に受光素子に達する光量と、ボタン部が基準位置から所定距離だけ押下された第1の位置にいる場合に受光素子に達する光量とが異なるように、ボタン部が第1の位置にいる場合に光学センサの発光素子と受光素子とを結ぶ線と交差する支持部の一部の第1の部位に、その線に沿って貫通する孔が形成される。
本発明のさらに他の形態によれば、遊技機が提供される。この遊技機は、上述した様々な押ボタン装置の何れかと、光源と、可動部と、押ボタン装置から出力されたボタン部の移動速度に応じて光源の発光強度または可動部の動作を制御する制御回路とを有する。
本発明に係る押ボタン装置は、ボタンが押下されたときのボタンの移動速度を検出できるという効果を奏する。
本発明の一つの実施形態による押ボタン装置の概略斜視図である。 押ボタン装置の分解斜視図である。 押ボタン装置の上面視分解図である。 図3のAA’で示された断面を矢印の方向から見た、押ボタン装置の断面斜視図である。 (a)は、発光素子及び受光素子を側面から見たときのボタン下部と光学センサとの位置関係を示す配置図であり、(b)は、ボタン下部を発光素子側から見た側面図である。 光学センサに対するボタン部の位置と、受光素子から出力される電圧との関係の一例を示す図である。 検知回路の回路ブロック図である。 押下判定及び移動速度測定処理の動作フローチャートである。 時間速度変換テーブルの一例を示す図である。 (a)〜(d)は、それぞれ、変形例による、ボタン下部に形成されたスリットの形状を示す、発光素子側から見たボタン下部の側面図である。 本発明の実施形態または変形例による押ボタン装置を備えた遊技機の概略斜視図である。 遊技機の制御回路の回路ブロック図である。
以下、図を参照しつつ、本発明の実施形態による押ボタン装置について説明する。この押ボタン装置は、所定方向に移動可能に支持されたボタン部が押下された際に、発光素子と受光素子とを有する光学センサを用いてボタン部が押下されたことを検知するとともに、ボタン部の移動速度を測定する。特にこの実施形態では、押ボタン装置は、発光素子から発し、受光素子に達する光の光量をボタン部の位置に応じて異ならせることで、その光量の変化を検出することによりボタン部の移動量を求める。そしてこの押ボタン装置は、その移動量を所要時間で除することによりボタン部の移動速度を求める。
なお、以下では、説明の便宜上、ボタン部が移動可能な方向を垂直方向とする。しかし、ボタン部が実際に移動する方向は、押ボタン装置の配置に応じて適宜決定される。
図1は、本発明の第1の実施形態による押ボタン装置1の概略斜視図であり、図2は、押ボタン装置1の分解斜視図である。図3は、押ボタン装置1の上面視分解図である。また図4は、図3のAA’で示された断面を矢印の方向から見た、押ボタン装置の断面斜視図である。押ボタン装置1は、ケース基部2と、ケースカバー3と、ボタン部4と、ケース基部2に取り付けられた4個の磁石5−1〜5−4と、ボタン部4に取り付けられた4個の磁石5−5〜5−8と、光学センサ6と、検知回路7とを有する。
ケース基部2は、ケースカバー3とともに、ボタン部4を垂直方向に沿って移動可能に支持する支持部を構成する。そのために、ケース基部2は、垂直方向に沿って略矩形の筒状に形成された側壁21と、その側壁21内に、側壁21と略直交するように配置された底板22とを有する。
側壁21の外周には、ケースカバー3をケース基部2に固定するためのラッチ21a及び内側に向けて窪んだ凹部21bが設けられている。また、底板22の略中央には、上方を向いた円筒状の突起部23が形成されている。そして突起部23には、後述するボタン部4のボタン下部42の先端が挿入され、ボタン部4の位置が水平方向にずれることを抑制する。
さらに、側壁21と突起部23の間には、ケース基部2の底板22の上面に、突起部23を囲むように四角形状の突起部24が形成される。この突起部24の各頂点には、磁石5−1〜5−4が配置される。
ケースカバー3は、ケース基部2の上方に配置され、ケース基部2とともに支持部を構成する。ケースカバー3の上面の中央には、略矩形状の開口31が形成されており、開口31のなかにボタン部4の上部が挿入される。そのため、開口31のサイズ及び形状は、ボタン部4の上部のサイズ及び外形と略等しくなっている。
ケースカバー3の外周のサイズは、ケース基部2の外周のサイズと略等しくなっている。ケースカバー3の外周の下部には、垂直方向に沿って4個の突起部32が形成されており(なお、図1及び図2では、4個の突起部32のうちの2個のみが図示されている)、その4個の突起部32のうちの2個には、ケース基部2の側壁21に形成されたラッチ21aと係合するための孔33が形成されている。そしてこの孔33がラッチ21aと係合し、突起部32のうちの他の2個がケース基部2の側壁21の凹部21bと係合することにより、ケースカバー3がケース基部2に固定される。そしてケースカバー3がケース基部2に固定された状態で、ケースカバー3と、ケース基部2の底板22の上面との間には、ボタン部4が垂直方向に沿って移動可能な空間が形成される。
なお、ケース基部2及びケースカバー3は、例えば、樹脂を射出成型することによって形成される。
ボタン部4は、ユーザが押下することによって垂直方向に移動する部材であり、押ボタン装置1は、ボタン部4が押下されていない状態から所定距離だけ下方へ移動することにより、押下されたことを表す信号を出力する。そのために、ボタン部4は、略直方体状のボタン上部41と、ボタン上部41の底面の略中央から下方に向けて形成された略円柱状のボタン下部42とを有する。
ボタン上部41の側面の外形及びサイズは、ケースカバー3の開口31の形状及びサイズと略等しくなっており、ボタン上部41は、ケースカバー3の底面側から開口31に挿入される。そのため、ボタン上部41の上面を、ユーザが直接押下できるようになっている。またボタン上部41の外周下部には、フリンジ43が形成されており、このフリンジ43の外周のサイズは、開口31のサイズよりも大きくなっており、ボタン部4が移動可能範囲の上端に位置したときにフリンジ43の上面がケースカバー3の開口31の外周の底面と当接するようになっている。そのため、ボタン部4が開口31を通り抜けて脱落することが防止される。
またボタン上部41の上面は、ユーザにとってボタンであることが分かり易いようにするために、上方に対して凸となる緩やかな曲面で形成されてもよい。さらに、ボタン上部41は、中空状に形成されてもよい。この場合において、ボタン上部41の上面を形成する部材は、透明または半透明な樹脂により形成されてもよい。さらに、ボタン上部41の内部に、発光ダイオードといった発光素子が配置され、その発光素子の発光強度がボタン部4の移動速度によって調整されてもよい。
ボタン下部42の外形及びサイズは、ケース基部2の突起部23の内側の形状及びサイズと略等しくなっており、ボタン下部42は、突起部23内に挿入される。そのため、ケース基部2の突起部23及びケースカバー3の開口31によって、ボタン部4が移動可能な方向が垂直方向に制限される。
また、ボタン下部42には、その下端近傍において、水平方向の幅が垂直方向に沿って変化するスリット45が形成されている。そしてボタン部4の位置によっては、光学センサ6が有する発光素子からの光がスリット45を通って光学センサ6が有する受光素子に達するようになっている。なお、スリット45の詳細については、光学センサ6とともに後述する。
さらに、ボタン部4のボタン上部41の下面、すなわち、押下される側と反対側には、ボタン上部41の外周に沿って下側へ向けて四角形状の突起部44が形成されている。この突起部44は、ケース基部2に形成された矩形状の突起部24と、水平断面の形状が相似形となっており、かつ、突起部24を囲うように形成されている。したがって、磁石5−1〜5−4は、突起部44と対向している。
なお、ボタン部4を構成する各部も、例えば、樹脂を射出成型することによって形成され、あるいは、樹脂を射出成型することによって形成された複数の部品を組み合わせることによって構成される。
突起部44の各頂点には、磁石5−5〜5−8が配置される。これにより、ボタン部4の水平面における中心Cを囲むように、磁石5−1〜5−8が配置される。なお、この中心Cは、垂直方向に沿ったボタン部4の中心軸上に位置する。
なお、磁石5−1〜5−4と磁石5−5〜5−8の位置関係を理解し易くするために、図3において、ケース基部2上に、点線で磁石5−5〜5−8の位置を示した。図3から明らかなように、中心軸上の中心Cから磁石5−1〜磁石5−4を通るように放射状に伸ばした直線上に、磁石5−5〜5−8も位置し、かつ、磁石5−5〜磁石5−8は、磁石5−1〜5−4よりも、所定距離だけ中心Cから離れている。なお、所定距離は、対応する二つの磁石の磁力同士の反発により、ボタン部4を上方に向けて付勢できる程度に離れた距離、例えば、1mm〜5mmに設定される。また、磁石5−1〜5−4は、同一の磁力を有し、磁石5−5〜5−8も同一の磁力を有する。なお、磁石5−1〜5−8は、それぞれ、ネオジウム磁石といった永久磁石であってもよく、あるいは、電磁石であってもよい。
また、磁石5−1〜5−4の上端側の磁極は、それぞれ、磁石5−5〜5−8の下端側の磁極と同一となっている。そのため、磁石5−1〜5−4の磁力と磁石5−5〜5−8の磁力とが互いに反発することによってボタン部4は上方、すなわちケース基部2から離れる方向へ向けて付勢され、その結果、ボタン部4が押下されていなければ、ボタン部4はその移動可能範囲の上端に位置する。また、ボタン部4が押下された時にも、ユーザは、その磁力に応じた弾力を感じることができる。これにより、押ボタン装置1は、ユーザにボタンを押下した感触を提供できる。またユーザがボタン部4から指を離すと、この磁力によって、ボタン部4はその移動可能範囲の上端に達するまで上方へ移動する。
さらに、磁石5−1、5−3と磁石5−5、5−7とは、それぞれ、中心Cを通る一本のライン上に位置している。そのため、磁石5−1の磁力と磁石5−5の磁力との相互作用によってボタン部4に働く力の水平方向成分と、磁石5−3の磁力と磁石5−7の磁力との相互作用によってボタン部4に働く力の水平方向成分とは、互いに逆向きであり打ち消しあう。同様に、磁石5−2、5−4と磁石5−6、5−8とは、それぞれ、中心Cを通る他の一本のライン上に位置している。磁石5−2の磁力と磁石5−6の磁力との相互作用によってボタン部4に働く力の水平方向成分と、磁石5−4の磁力と磁石5−8の磁力との相互作用によってボタン部4に働く力の水平方向成分とは、互いに逆向きであり打ち消しあう。このように、各磁石によってボタン部4に掛かる力の水平成分のバランスが取れているので、ボタン部4が押下されたときに、ボタン部4が水平方向にずれることが防止される。さらに、ボタン部4の各コーナーにおける、垂直方向に沿った反発力は略等しいので、ボタン部4が傾くことも防止される。その結果として、ユーザがボタン部4を押下したときのボタン部4の姿勢を容易に安定させることができるので、この押ボタン装置10は、ユーザに対するボタンの押下感触を向上できる。
光学センサ6は、発光ダイオードといった発光素子61と、フォトダイオード及び電流−電圧変換回路を含む受光素子62とを有する。押ボタン装置1に電力が供給されている間、発光素子61は点灯し、受光素子62は検知した光の光量に応じた電圧を検知回路7へ出力する。
図5(a)は、発光素子61及び受光素子62を側面から見たときのボタン下部42と光学センサ6との位置関係を示す配置図であり、図5(b)は、ボタン下部42を発光素子61側から見た側面図である。発光素子61と受光素子62とは、ボタン部4が移動可能範囲の上端に位置するとき、すなわちボタン部4が押下されていないときのボタン下部42の下端よりも所定距離下方に、ケース基部2の突起部23内において互いに対向するように配置される。この所定距離は、ボタン部4の移動可能範囲の長さよりも短く、例えば、2mm〜5mmに設定される。またボタン下部42の下端近傍には、垂直方向に沿って、かつ、発光素子61と受光素子62とを結ぶ線Lに沿って、ボタン下部42を貫通する孔の一例であるスリット45が形成されている。またスリット45は、その上半部45aにおける水平方向の幅Wuが、その下半部45bにおける水平方向の幅Wlよりも広くなるように形成されている。さらに、ボタン下部42の下端から上半部45aと下半部45bの境界までの長さΔは、ボタン部4の移動可能範囲の全長よりも短く設定される。これにより、ボタン部4が移動可能範囲の下端まで移動したときに、発光素子61からの光の一部がスリット45の上半部45aを通って受光素子62に達するようになる。
図6は、光学センサ6に対するボタン下部42の位置と、受光素子62から出力される電圧との関係の一例を示す図である。図6において、横軸は時間を表す。図6の上側には、発光素子61の中心と受光素子62の受光面の中心とを結ぶ線601とボタン下部42との位置関係が表され、図6の下側には、受光素子62から出力された電圧を表すグラフ602が示されている。
先ず、時刻t1では、ボタン部4がその移動可能範囲の上端近傍に位置している。この場合、発光素子61から発した光は、ボタン下部42に遮られずに受光素子62に達する。そのため、グラフ602に示されるように、受光素子62から出力される電圧は高い。その後、ボタン部4が押下されて少し下方へ移動すると、時刻t2におけるように、ボタン下部42の下端が線601より下方となり、かつスリット45の下端が線601よりも上方に位置するようになる。この場合、発光素子61から発した光はボタン下部42によって遮られるので、その光は殆ど受光素子62に達しない。その結果、受光素子62から出力される電圧は非常に低く、フォトダイオードに流れる暗電流に相当する値となる。
その後、時刻t3におけるように、ボタン部4がさらに下方へ移動すると、発光素子61からの光の一部がスリット45の下半部45bを通して受光素子62に達するようになる。その結果、受光素子62から出力される電圧は、時刻t2におけるその出力電圧よりも高く、かつ、時刻t1におけるその出力電圧よりも低くなる。
さらに、時刻t4におけるように、ボタン部4がさらに下方へ移動し、ボタン部4の移動可能範囲の下端近傍に達すると、発光素子61からの光の一部がスリット45の上半部45aを通して受光素子62に達するようになる。上述したように、上半部45aの水平方向の幅Wuは、下半部45bの水平方向の幅Wlよりも大きいので、発光素子61から出て受光素子62に達する光の光量も時刻t3において受光素子62に達した光の光量よりも多くなる。その結果として、受光素子62から出力される電圧も時刻t3における電圧よりも高くなる。
その後、ボタン部4が押下されなくなると、時刻t5から時刻t7と経過するにつれて、ボタン部4が上方へ移動する。そのため、受光素子62から出力される電圧の時間変化は、時刻t1から時刻t3へと経過したときの出力電圧の時間変化に対して反転したものとなる。
このように、ボタン部4が押下されることによってボタン部4が垂直方向に沿って移動すると、その移動に伴って光学センサ6の受光素子62により検知される光量も変化する。したがって、光学センサ6により検知された光量の変化は、ボタン部4の移動量を表している。また、スリット45の下半部45bの水平方向の幅よりも上半部45aの水平方向の幅を広くしたことにより、ボタン下部42が発光素子61と受光素子62の間に位置する限り、ボタン部4の移動量が多いほど受光素子62により検知される光量も増えるので、光量とボタン部4の移動量との関係を簡単化できる。
光学センサ6は、検知した光量に応じた電圧を検知回路7へ出力する。
検知回路7は、光学センサ6から出力された電圧に基づいて、ボタン部4が押下されたか否かを判定するとともに、ボタン部4の移動速度を求める。そのために、検知回路7は、ケース基部2とケースカバー3の空間に配置された基板(図示せず)上に配置され、光学センサ6の発光素子61及び受光素子62と信号線を介して接続される。あるいは、検知回路7は、ケース基部2及びケースカバー3の外部に設けられた基板上に配置されてもよい。さらに検知回路7は、押ボタン装置1が搭載される遊技機の主制御回路(図示せず)と信号線を介して接続され、その主制御回路へ、ボタン部4が押下されたこと、及びボタン部4の移動速度を表す信号を出力する。
図7は、検知回路7の回路ブロック図である。検知回路7は、アナログ/デジタル変換器71と、メモリ72と、演算回路73とを有する。アナログ/デジタル変換器71、メモリ72及び演算回路73は、別個の回路であってもよく、あるいは、一つの集積回路として一体的に形成されてもよい。
アナログ/デジタル変換器71は、光学センサ6の受光素子62から出力された電圧を、その電圧に応じたデジタル信号である電圧信号に変換し、その電圧信号を演算回路73へ出力する。なお、受光素子62からの電圧をアンプにより増幅し、その増幅された電圧がアナログ/デジタル変換器71に入力されてもよい。
メモリ72は、例えば、不揮発性の書き込み不能な半導体メモリと、揮発性の読み書き可能な半導体メモリとを有する。そしてメモリ72は、ボタン部4が押下されたか否かの判定に利用されるデータ、及びボタン部4の移動速度を検出するために使用されるデータを記憶する。例えば、メモリ72は、垂直方向におけるボタン部4の位置を判定するために用いられる閾値などを記憶する。
演算回路73は、例えば、汎用プロセッサまたはASICとして構成された専用の演算回路により構成される。そして演算回路73は、アナログ/デジタル変換器71から受け取った、光学センサ6からの出力電圧に対応する電圧信号に基づいて、ボタン部4が押下されたか否かを判定し、ボタン部4の移動速度を求める。
再度図6を参照する。本実施形態では、光学センサ6の受光素子62からの出力電圧は、垂直方向におけるボタン部4の位置に応じて4段階に区分される。そこで、隣接する段階の出力電圧間の中間の電圧V1〜V3に相当する電圧信号である3個の閾値Th1〜Th3が設定される。そして演算回路73は、電圧信号と各閾値Th1〜Th3とを比較することにより、垂直方向におけるボタン部4の位置を特定する。例えば、電圧信号が閾値Th1〜Th3のうちの最も高い閾値Th1よりも高ければ、演算回路73は、ボタン部4はその移動可能範囲の上端近傍に位置すると判定する。すなわち、演算回路73は、ボタン部4は押下されていないと判定する。また、電圧信号が閾値Th1〜Th3のうちの最も低い閾値Th3未満であれば、演算回路73は、ボタン部4のボタン下部42の下端近傍が発光素子61と受光素子62の間に位置すると判定する。また、電圧信号が閾値Th3以上であり、かつ、閾値Th2未満であれば、演算回路73は、スリット45の下半部45bが発光素子61と受光素子62とを結ぶ線と交差する位置にボタン部4が位置すると判定する。さらに、電圧信号が閾値Th2以上であり、かつ、閾値Th1未満であれば、演算回路73は、スリット45の上半部45aが発光素子61と受光素子62とを結ぶ線と交差する位置にボタン部4が位置すると判定する。
図8は、演算回路73により実行される押下判定及び移動速度測定処理の動作フローチャートである。演算回路73は、一定周期ごとに、下記の動作フローチャートに従って押下判定及び移動速度測定処理を実行する。なお、一定周期は、ユーザがボタンの押下操作を1回実施するのに要する時間よりも短い時間、例えば、10μsecに設定される。
なお、押ボタン装置1に電源が投入されたときに、演算回路73は、初期設定として、押ボタン装置1が一旦押下された後にボタン部4に押下圧力が掛けられていない状態に戻ったか否かを表す押下済みフラグFaを、押下圧力が掛けられていない状態に戻ったことを表すオフに設定する。また演算回路73は、ボタン部4の位置を表す位置フラグFsを'1'に設定する。なお、位置フラグFsは、'1'〜'4'の何れかの値となる。値'1'〜'4'は、それぞれ、以下に示すボタン部4の位置に対応する。
Fs = 1:ボタン部4が押下されていないときの位置(図6における時刻t1、t7でのボタン部4の位置に相当)。
Fs = 2:ボタン下部42が発光素子61からの光を遮っているときの位置(図6における時刻t2、t6でのボタン部4の位置に相当)。なお、この位置は、ボタン部4の移動量を求めるための基準位置の一例である。
Fs = 3:発光素子61からの光がスリット45の下半部45bを通って受光素子62に達するときの位置(図6における時刻t3、t5でのボタン部4の位置に相当)。
Fs = 4:発光素子61からの光がスリット45の上半部45aを通って受光素子62に達するときの位置(図6における時刻t4でのボタン部4の位置に相当)。
このように、位置フラグFsの値が大きいほど、ボタン部4は下方に位置している。
さらに演算回路73は、ボタン部4に押下圧力が掛けられた状態になった後に電圧信号値を取得した回数を表すカウンタCの値を0に設定する。
さらに演算回路73は、初期設定中に、ボタン部4が押下されていないときの電圧信号Vmaxをアナログ/デジタル変換器71から受け取り、その電圧信号Vmaxに基づいて閾値Th1〜Th3を決定してもよい。例えば、演算回路73は、閾値Th1=0.75*Vmax、閾値Th2=0.5*Vmax、閾値Th3=0.25*Vmaxに設定する。そして演算回路73は、設定した閾値Th1〜Th3を、それぞれ、メモリ72に記憶する。なお、閾値Th1〜Th3は、メモリ72に予め記憶された固定値であってもよい。この場合には、初期化処理中の閾値Th1〜Th3の設定処理は省略されてもよい。
演算回路73は、アナログ/デジタル変換器71から、光学センサ6の受光素子62からの出力電圧に対応する電圧信号Vを取得する(ステップS101)。そして演算回路73は、位置フラグFsが'1'か否か判定する(ステップS102)。位置フラグFsが'1'である場合、すなわち、直前の電圧信号取得時においてボタン部4が押下されていない状態であれば(ステップS102−Yes)、演算回路73は、電圧信号Vが閾値Th3未満か否か判定する(ステップS103)。電圧信号Vが閾値Th3以上であれば(ステップS103−No)、ボタン部4は押下されていない。そこで演算回路73は、押下済みフラグFaをオフに設定する(ステップS104)。その後、演算回路73は次の電圧信号Vの取得を待つ。
一方、電圧信号Vが閾値Th3未満であれば(ステップS103−Yes)、ボタン下部42の下端が発光素子61と受光素子62との間に位置するところまでボタン部4は押下されている。そこで演算回路73は、位置フラグFsの値を'2'に設定する(ステップS105)。また演算回路73は、カウンタCの値を0にリセットする(ステップS106)。なお、ステップS105とS106の処理の順序は入れ替えられてもよい。
その後、演算回路73は次の電圧信号Vの取得を待つ。
一方、ステップS102にて、位置フラグFsが'1'でなければ、すなわち、直前の電圧信号取得時においてボタン部4が押下されていれば(ステップS102−No)、演算回路73は、カウンタCの値を1インクリメントする(ステップS107)。そして演算回路73は、位置フラグFsが'2'か否か判定する(ステップS108)。位置フラグFsが'2'であれば、すなわち、直前の電圧信号の取得時において、ボタン下部42の下端が発光素子61と受光素子62の間に位置する程度にボタン部4が押下されている場合(ステップS108−Yes)、演算回路73は、電圧信号Vが閾値Th3以上であり、かつ、閾値Th2未満であるか否か判定する(ステップS109)。電圧信号VがステップS109の条件を満たさない場合(ステップS109−No)、演算回路73は、電圧信号Vが閾値Th1以上か否か判定する(ステップS110)。電圧信号Vが閾値Th1以上であれば(ステップS110−Yes)、ボタン部4は押下されていない位置まで戻っている。そこで演算回路73は、位置フラグFsの値を'1'に設定し、かつ、押下済みフラグFaをオフに設定する(ステップS111)。一方、電圧信号Vが閾値Th1未満であれば(ステップS110−No)、ボタン部4の位置は、直前の電圧信号Vの取得時から殆ど変化していない。そのため、演算回路73は、位置フラグFsの値をそのまま維持する。
ステップS111の後、またはステップS110にて電圧信号Vが閾値Th1以上であれば(ステップS110−Yes)、演算回路73は次の電圧信号Vの取得を待つ。
一方、ステップS109にて、電圧信号Vが閾値Th3以上であり、かつ、閾値Th2未満である場合(ステップS109−Yes)、ボタン部4は、発光素子61からの光がスリット45の下半部45bを通って受光素子62に達する位置にいる。そこで演算回路73は、位置フラグFsの値を'3'に設定する(ステップS112)。そして演算回路73は次の電圧信号Vの取得を待つ。
一方、ステップS108にて、位置フラグFsが'2'でなければ(ステップS108−No)、演算回路73は、位置フラグFsが'3'か否か判定する(ステップS113)。位置フラグFsが'3'でなければ、すなわち、直前の電圧信号の取得時において、ボタン部4が、発光素子61からの光がスリット45の上半部45aを通って受光素子62に達する位置にいる場合(位置フラグFs='4'に対応)(ステップS113−No)、演算回路73は、電圧信号Vが閾値Th3以上であり、かつ、閾値Th2未満であるか否か判定する(ステップS114)。電圧信号Vが閾値Th3以上であり、かつ、閾値Th2未満である場合(ステップS114−Yes)、ボタン部4は、一旦押下されてから、位置フラグFsの値が'3'である場合に相当する位置まで戻っている。そこで演算回路73は、位置フラグFsの値を'3'に設定する(ステップS112)。そして演算回路73は次の電圧信号Vの取得を待つ。
一方、電圧信号VがステップS114の条件を満たさない場合(ステップS114−No)、ボタン部4は一番下まで押下された状態のままとなっている。そのため、演算回路73は何もせず、次の電圧信号Vの取得を待つ。
またステップS113にて、位置フラグFsが'3'である場合、すなわち、直前の電圧信号Vの取得時において、ボタン部4が発光素子61からの光がスリット45の下半部45bを通って受光素子62に達する位置にいる場合(ステップS113−Yes)、演算回路73は、電圧信号Vが閾値Th2以上であり、かつ、閾値Th1未満であるか否か判定する(ステップS115)。電圧信号Vが閾値Th2以上であり、かつ、閾値Th1未満である場合(ステップS115−Yes)、ボタン部4は発光素子61からの光がスリット45の上半部45aを通って受光素子62に達する位置、すなわち、移動可能範囲の下端近傍にまで押下されている。そこで演算回路73は、位置フラグFsの値を'4'に設定する(ステップS116)。さらに、演算回路73は、押下済みフラグFaがオフになっているか否か判定する(ステップS117)。
押下済みフラグFaがオフであれば(ステップS117−Yes)、演算回路73は、ボタン部4の押下が開始されてから、この時点ではじめてボタン部4がその移動可能範囲の下端近傍に達したと判断できる。そこで演算回路73は、ボタン部4が押下されたと判定し、ボタン部4の押下が検知されたことを表す検知信号を遊技機(図示せず)の主制御回路(図示せず)へ出力する。また演算回路73は、カウンタCに基づいて、ボタン部4の移動速度を求め、その移動速度を表す信号を主制御回路へ出力する。さらに演算回路73は、押下済みフラグFaを、ボタン部4が一旦押下されたことを表すオンに設定する(ステップS118)。
ここで、ボタン部4の移動速度は以下のように算出される。この時点におけるカウンタCの値に電圧信号取得周期Pを乗じて得られる期間(C×P)は、ボタン下部42の下端が発光素子61からの光を遮る位置にボタン部4が達してから、発光素子61からの光がスリット45の上半部45aを通るようになるまでに要した期間に相当する。また、ボタン下部42の下端からスリット45の上半部45aと下半部45bの境界までの長さΔは既知である。したがって、演算回路73は、その長さΔを期間(C×P)で除することにより、ボタン部4の移動速度を算出できる。なお、長さΔは、例えば、メモリ72に予め記憶される。
あるいは、カウンタCの値と移動速度との関係を表す時間速度変換テーブルが予めメモリ72に記憶されていてもよい。この場合、演算回路73は、時間速度変換テーブルを参照して、カウンタCの値に対応する移動速度を特定することにより、ボタン部4の移動速度を求めることができる。
図9は、時間速度変換テーブルの一例を示す図である。図9に示した時間速度変換テーブル900の左側の列の各欄には、カウンタCの基準値が格納され、一方、右側の列の各欄には、その基準値に対応する移動速度を表す出力値が格納される。出力値は16進数で表され、例えば、一番下の欄に格納された値'0x10'は、0.5mm/secに対応し、一番上の欄に格納された値'0xFF'は50mm/secに対応する。演算回路73は、スリット45の上半部45aを通して発光素子61からの光が受光素子62に達する位置にまでボタン部4が押下されたときのカウンタCの値を、時間速度変換テーブル900の上側の欄から順に、その欄に格納された基準値と比較する。そして演算回路73は、カウンタCの値が基準値以下となったとき、その基準値と同じ行に格納された移動速度の値を、ボタン部4の移動速度として特定する。
ステップS118の後、あるいはステップS117にて押下済みフラグFaがオンに設定されている場合(ステップS117−No)、演算回路73は、次の電圧信号Vの取得を待つ。
一方、ステップS115にて、電圧信号VがステップS115の条件を満たさない場合、演算回路73は、電圧信号Vが閾値Th3未満か否か判定する(ステップS119)。電圧信号Vが閾値Th3未満になっていれば(ステップS119−Yes)、ボタン部4は、ボタン下部42の下端近傍が発光素子61からの光を遮る位置まで上昇している。そこで演算回路73は、位置フラグFsの値を'2'に設定する(ステップS120)。
ステップS120の後、あるいは、ステップS119にて電圧信号Vが閾値Th3以上となっている場合、すなわち、ボタン部4の位置が前回の電圧信号Vの取得時から殆ど移動していない場合(ステップS119−No)、演算回路73は、次の電圧信号Vの取得を待つ。
以上に説明してきたように、この押ボタン装置は、ボタン部が押下されたことを検知するだけでなく、ボタン部の移動速度を求めることができる。そのため、この押ボタン装置は、その移動速度を、ユーザがボタン部を押下する操作に応じた制御を意図する装置に対してそのユーザの操作を表す有用な情報として出力できる。またこの押ボタン装置は、ボタン部の移動速度を求めるために、一つの光学センサのみを利用するので、センサの配置スペースも小さくできる。したがって、この押ボタン装置は、その全体を小型化できる。さらにこの押ボタン装置は、移動可能範囲の上端にボタン部が位置するときに光学センサの受光素子に達する光量とその移動可能範囲の下端にボタン部が位置するときにその受光素子に達する光量との差を光学センサが検知できればよい。そのため、この押ボタン装置は、ボタン部の移動可能範囲を短くできるので、押ボタン装置全体の垂直方向のサイズを小型化できる。
変形例によれば、ボタン部がその移動可能範囲の上端に位置するときでも、ボタン下部42の下端とボタン下部42に形成されたスリット45の下端との間の部分が、光学センサ6の発光素子61からの光を遮るように、光学センサ6は配置されてもよい。この場合において、検知回路7は、スリット45の下半部45bの下端と、発光素子61と受光素子62とを結ぶ線が交差するときのボタン部4の位置を基準位置とし、その基準位置からスリット45の上半部45aと下半部45bの境界が発光素子61と受光素子62とを結ぶ線と交差するときのボタン部4の位置までの距離をボタン部が移動するのに要する時間で除することにより、ボタン部の移動速度を算出してもよい。
また、ボタン下部に設けられるスリットの形状は、上記の実施形態に限定されず、垂直方向におけるボタン部の位置に応じて発光素子から受光素子へ達する光の光量が変動するように決定されればよい。
図10(a)〜図10(d)は、それぞれ、変形例による、ボタン下部42に形成されたスリットの形状を示す、発光素子側から見たボタン下部42の側面図である。図10(a)〜図10(d)のそれぞれにおいて、図の下側に近い方のボタン下部42の端部が、ボタン下部42の下端である。
図10(a)に示された例では、上記の実施形態によるスリット45とは逆に、スリット451は、水平方向におけるその上半部451aの幅が、その下半部451bの幅よりも狭くなっている。この場合、検知回路は、電圧信号の値が、発光素子から上半部451aを通って受光素子に達する光の光量に相当する値V1となったときに、ボタン部が押下されたと判定すればよい。また検知回路は、電圧信号の値が上記の実施形態における閾値Th3未満となってから、V1になるまでの期間で、ボタン下部42の下端から上半部451aと下半部451b間の境界までの距離Δを除することで、ボタン部の移動速度を算出できる。
図10(b)に示された例では、スリット452は、台形の上下を反転させた形状を有している。すなわち、上側ほど、水平方向におけるスリット452の幅は広くなる。この場合も、検知回路は、電圧信号の値が、ボタン下部42の下端から距離Δだけ上方の位置と、発光素子と受光素子を結ぶ線とが交差するときに相当する値V1となったときに、ボタン部が押下されたと判定すればよい。そして検知回路は、上記の実施形態または図10(a)に示された変形例と同様に、電圧信号の値が上記の実施形態における閾値Th3未満となってからV1になるまでの期間で距離Δを除することで、ボタン部の移動速度を算出できる。
図10(c)に示された例では、スリット453は矩形状を有し、上半部453aと下半部453bとを有し、上半部453aと下半部453bとは分離している。そして水平方向における上半部453aの幅は、水平方向における下半部453bの幅よりも広くなっている。この変形例でも、検知回路は、上記の実施形態と同様に、電圧信号の値が、発光素子から上半部453aを通って受光素子に達する光の光量に相当する値V1となったときに、ボタン部が押下されたと判定すればよい。また検知回路は、電圧信号の値が上記の実施形態における閾値Th3未満となってから、下半部453bを通って受光素子に達する光の光量に相当する値V2となり、さらに、その値がV1に達するまでの期間で、ボタン下部42の下端から上半部453aの下端までの距離Δを除することで、ボタン部の移動速度を算出できる。
図10(d)に示された例では、スリット454は、ボタン下部42の下端から上方に距離Δだけ離れた位置に一つだけ形成されている。そしてこの変形例でも、検知回路は、電圧信号の値が、発光素子からスリット454を通って受光素子に達する光の光量に相当する値V1となったときに、ボタン部が押下されたと判定すればよい。また検知回路は、電圧信号の値が上記の実施形態における閾値Th3未満となってからV1になるまでの期間で距離Δを除することで、ボタン部の移動速度を算出できる。
また他の変形例によれば、光学センサの発光素子及び受光素子は、ケース基部2の底板22からボタン部4側へ向けて突出するように形成された部材、例えば、図4において点線で示されるように、光学センサ6’の発光素子61’及び受光素子62’は、突起部24を挟んで対向するように、ボタン部4に取り付けられてもよい。この場合も、発光素子61’と受光素子62’に挟まれる部材には、垂直方向に沿って水平方向の幅が変化し、かつ、発光素子61’と受光素子62’とを結ぶ線に沿ってその部材を貫通する孔45’が形成される。これにより、ボタン部4が垂直方向に移動することにより、受光素子62’で検知される光量が変化する。そこで、検知回路7は、上記の実施形態またはその変形例と同様に、その光量の変化に基づいて、ボタン部4が押下されたか否かを判定し、かつ、ボタン部4の移動速度を求めることができる。
さらに他の変形例によれば、押ボタン装置は、ボタン部が押下されたときの弾性を与えるために、複数の磁石の組を用いる代わりに、バネを用いてもよい。例えば、そのようなバネは、ケース基部2の突起部23の周囲に、その下端が底板22と接し、その上端がボタン上部41の背面に接するように取り付けられ、ボタン部4を上方に付勢する。
図11は、本発明の実施形態または変形例による押ボタン装置を備えた遊技機100の概略斜視図である。遊技機100は、遊技機本体である本体筺体101と、3本のリール102a〜102cと、複数の操作ボタン103と、スタートボタン104と、選択ボタン105とを有する。さらに遊技機100は、本体筺体101の内部に、制御回路110を有する。
図12は、制御回路110の回路ブロック図である。図12に示されるように、制御回路110は、遊技機100全体を制御する主制御回路111と、遊技の演出に関連する各部を制御する演出用制御回路112と、遊技機100の各部に電力を供給する電源回路113とを有する。
本体筺体101の前面の中央上部には開口101aが形成されており、その開口101aを通じて、リール102a〜102cが視認可能になっている。また開口101aの下側は、前面側に突出するように形成されており、その突出部の上面がテーブル状に形成されている。そしてそのテーブル状部分に、遊技機100の正面に向かって左から順に、複数の操作ボタン103と、スタートボタン104と、選択ボタン105とが配置されている。各操作ボタン103、スタートボタン104及び選択ボタン105は、上記の何れかの実施形態またはその変形例による押ボタン装置によって構成される。
さらに、本体筺体101の前面の下部には、メダルを排出するためのメダル排出口101bが形成されている。そしてメダル排出口101bの下方には、排出されたメダルが落下することを防止するためのメダル受け皿101cが取り付けられている。また本体筺体101の左上端近傍及び右上端近傍にはスピーカ(図示せず)が取り付けられてもよい。さらに、本体筺体101の開口101aの周囲、及び、各操作ボタン103の周囲または各操作ボタン103のボタン部内には、装飾用の発光ダイオード106が複数取り付けられてもよい。
リール102a〜102cは、可動部の一例であり、演出用制御回路112からの制御信号に応じて、本体筺体101の前面に対して略平行かつ略水平な回転軸(図示せず)を回転中心として、それぞれ、別個に回転可能となっている。各リール102a〜102cの表面は、それぞれ、回転方向に沿って複数の略同一幅を持つ領域に区切られ、領域ごとに様々な図柄が描かれている。なお、リール102a〜102cの代わりに、液晶ディスプレイなどの表示装置が、その表示画面が開口101aを介して視認可能なように設けられてもよい。この場合、表示装置は、演出用制御回路112からの制御信号に応じて、複数のドラムを模擬的に示した画像を表示画面に表示させる。
1枚以上のメダルが図示しないメダル投入口を通じて遊技機100に投入されると、図示しないメダル識別装置は、メダルが投入される度に、そのメダルを検知して、メダルが検知されたことを主制御回路111へ通知する。そして主制御回路111は、投入されたメダルの枚数に応じて、遊技の回数などを決定し、遊技機100が遊技を開始することを許可する。
その後に、遊技者が複数の操作ボタン103のうちの所定の操作ボタンを押下することにより、主制御回路111は、3本のリールに跨って複数の図柄を結ぶ複数のラインのうち、その操作ボタンに対応付けられたラインを、そのラインに沿って同一の図柄が並ぶと当選となる当選ラインとして選択する。さらに、主制御回路111は、複数の操作ボタン103のうちのベット数に対応するボタンが押下されると、ベット数をボタンの押下回数に応じて変更する。
また、押下された操作ボタン103は、その操作ボタン103のボタン部の移動速度を主制御回路111へ通知する。主制御回路111は、その移動速度を表す信号、またはその速度に対応する制御信号を演出用制御回路112へ出力する。演出用制御回路112は、速度を表す信号または制御信号に応じて、その操作ボタン103内、またはその操作ボタン103の周囲に配置された発光ダイオードの発光強度または発光色を変える。例えば、押下された操作ボタンのボタン部の移動速度が速いほど、演出用制御回路112は、その操作ボタン内またはその操作ボタンの周囲に配置された発光ダイオードの発光強度を高くする。あるいは、演出用制御回路112は、開口101aの周囲に配置された複数の発光ダイオードのうち、押下された操作ボタン103と対応する当選ラインの両端に位置する、発光ダイオードの発光強度を、その操作ボタンのボタン部の移動速度が高いほど大きくしてもよい。さらに、主制御回路111は、その移動速度が所定の閾値を超えると、ディスプレイ(図示せず)に故障を警告するメッセージを表示させてもよい。
当選ライン及びベット数が設定された後、スタートボタン104が操作されると、スタートボタン104が押下されたことを示す信号及びスタートボタン104のボタン部の移動速度が主制御回路111へ伝達される。そして主制御回路111は、演出用制御回路112に、リール102a〜102cの回転を開始させる。また演出用制御回路112は、押下されたスタートボタン104のボタン部の移動速度が速いほど、リール102a〜リール102cの回転速度を速くする。
その後、選択ボタン105が押下されると、主制御回路111は、その押下されたスイッチから押下されたことを示す信号及び選択ボタン105のボタン部の移動速度を表す信号を受信し、所定時間の経過後、各リール102a〜102cの回転を演出用制御回路112を介して停止させる。その際、主制御回路111は、選択ボタン105のボタン部の移動速度が速いほど、リール102a〜102cを停止させるまでの時間を短くする。
そして全てのリール102a〜102cが停止した時点で、当選ラインに沿って同一の図柄が全てのリールにわたって一列に並んでいると、主制御回路111は、その図柄に応じた所定枚数のメダルをメダル排出口を通じて排出する。またこの場合、演出制御回路111は、リールの回転時及び当選ラインに沿って同一の図柄が全てのリールにわたって一列に並ばなかったときの効果音と異なる効果音をスピーカを介して出力してもよい。
このように、当業者は、本発明の範囲内で、実施される形態に合わせて様々な変更を行うことができる。
1 押ボタン装置
2 ケース基部
21 側壁
22 底板
23、24 突起部
3 ケースカバー
31 開口
32 突起部
4 ボタン部
41 ボタン上部
42 ボタン下部
43 フリンジ
44 突起部
45、451〜453、45’ スリット(孔)
45a、451a、453a スリット上半部
45b、451b、453b スリット下半部
5−1〜5−8 磁石
6、6’ 光学センサ
61、61’ 発光素子
62、62’ 受光素子
7 検知回路
71 アナログ/デジタル変換器
72 メモリ
73 演算回路
100 遊技機
101 本体筺体
102a〜102c リール
103 操作ボタン
104 スタートボタン
105 選択ボタン
106 発光ダイオード
110 制御回路
111 主制御回路
112 演出用制御回路
113 電源回路

Claims (6)

  1. 所定方向に沿って移動可能なボタン部と、
    前記ボタン部を前記所定方向に沿って移動可能に支持する支持部と、
    前記ボタン部の一部を挟んで対向するように、前記支持部に固定される発光素子と受光素子とを有し、前記発光素子から発して前記受光素子に達する光の光量に応じた信号を出力する光学センサと、
    前記光学センサによって検知された光量の変化から前記ボタン部が基準位置から所定距離を移動したことを検知し、当該所定距離を前記ボタン部が移動するのに要した時間から前記ボタン部の移動速度を求める検知回路と、
    を有し、
    前記ボタン部が前記基準位置にいる場合に前記受光素子に達する光量と、前記ボタン部が前記基準位置から前記所定距離だけ押下された第1の位置にいる場合に前記受光素子に達する光量とが異なるように、前記ボタン部が前記第1の位置にいる場合に前記発光素子と前記受光素子とを結ぶ線と交差する前記ボタン部の一部の第1の部位に、当該線に沿って貫通する孔が形成される、押ボタン装置。
  2. 前記孔は、前記ボタン部が前記第1の位置と異なる第2の位置にいる場合に前記発光素子と前記受光素子とを結ぶ線と交差する前記ボタン部の一部の第2の部位において当該線に沿って形成され、かつ、前記第1の部位における、前記所定方向と直交する方向における前記孔の第1の幅が、前記第2の部位における、前記所定方向と直交する方向における前記孔の第2の幅と異なる、請求項1に記載の押ボタン装置。
  3. 前記第2の部位は前記第1の部位よりも、前記ボタン部の一部の前記支持部側の端部に近く、かつ、前記第2の幅は前記第1の幅よりも狭い、請求項2に記載の押ボタン装置。
  4. 前記基準位置は、前記ボタン部の一部の前記支持部側の端部が前記発光素子と前記受光素子とを結ぶ線と交差する位置である、請求項1〜3の何れか一項に記載の押ボタン装置。
  5. 所定方向に沿って移動可能なボタン部と、
    前記ボタン部を前記所定方向に沿って移動可能に支持する支持部と、
    前記支持部の一部を挟んで対向するように、前記ボタン部に固定される発光素子と受光素子とを有し、前記発光素子から発して前記受光素子に達する光の光量に応じた信号を出力する光学センサと、
    前記光学センサによって検知された光量の変化から前記ボタン部が基準位置から所定距離を移動したことを検知し、当該所定距離を前記ボタン部が移動するのに要した時間から前記ボタン部の移動速度を求める検知回路と、
    を有し、
    前記ボタン部が前記基準位置にいる場合に前記受光素子に達する光量と、前記ボタン部が前記基準位置から前記所定距離だけ押下された第1の位置にいる場合に前記受光素子に達する光量とが異なるように、前記ボタン部が前記第1の位置にいる場合に前記発光素子と前記受光素子とを結ぶ線と交差する前記支持部の一部の第1の部位に、当該線に沿って貫通する孔が形成される、押ボタン装置。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載の押ボタン装置と、
    光源と、
    可動部と、
    前記押ボタン装置から出力された前記ボタン部の速度に応じて前記光源の発光強度または前記可動部の動作を制御する制御回路と、
    を有する遊技機。
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