JP2013162750A - 収納構造、水耕栽培箱、キッチンセット、及び戸棚 - Google Patents

収納構造、水耕栽培箱、キッチンセット、及び戸棚 Download PDF

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Abstract

【課題】照明器具の熱等により閉空間が急激に温度変化するにも関わらず、植物の育成に最適な温度に調節できる状態で水耕栽培器を収容することができる収納構造を提供する。
【解決手段】収納構造1は、水耕栽培器10の貯留槽11に潜熱蓄熱材30が取り付けられている。従って、養水温が下降し、潜熱蓄熱材30が基準温度に達すると液体から固体に相変化することで熱を与える。また、養水温が下降し、潜熱蓄熱材30が基準温度に達すると液体から固体に相変化することで熱を与える。これにより、養水温は植物の育成に最適な温度に保たれる。
【選択図】図2

Description

本発明は、水耕栽培器を収納するための収納構造、水耕栽培箱、キッチンセット、及び戸棚に関する。
従来より、水耕栽培による野菜等の栽培を住宅の部屋内やベランダ、又は事務所等の各種の執務空間等において、水耕栽培器を備えた鉢やプランタを使い、観葉植物等のように手軽に野菜等の水耕栽培が行われてる。しかし、住宅の部屋内又は各種の執務空間等において、鉢やプランタの置き場所、収穫した野菜等を一時的に保管する場所を確保するのは難しい場合がある。また、部屋内に発生する虫の駆除等も煩雑である。
そこで、水耕栽培器を部屋内に設けられた造作棚、各種の家具、厨房設備等を収納内に入れて育成することが考えられる。ここで、野菜等の栽培には、良好な発育のための光の供給、栄養・水分の供給、気温・水温等の温度管理が要求され、日当りが確保できない場所では、一般に人工光源を使って光を供給する。しかし、水耕栽培器を換気の乏しい閉じた空間に収めた場合、照明器具の点灯による熱負荷によって熱気が激しく生じて、空間内の気温や水温が急激に上昇し、野菜等の植物が枯れてしまうことが予測される。また、換気が不十分になると野菜等の植物の成長にとって不利である。このため、収納等の閉空間を一定の温度範囲内に維持し、同空間内の換気量を確保する必要がある。
これに対して、特許文献1には、液肥循環水溶液の温度管理を行うために、高い伝導性を有するトレイと、トレイの下面に設けられた濡れ面と、濡れ面に水分を加水する加水手段と濡れ面の水分を気化させる気化手段を有し、濡れ面の水分を気化させることで液肥循環水溶液を冷却する水耕栽培装置の技術思想が開示されている。また、特許文献2には、相変化蓄熱材である発熱体を植木鉢の内面または外面に設け、植木を保温する技術思想が開示されている。更に、特許文献3には、芝の根に直接的に潜熱蓄熱材(PCM)を触れさせて土中の保温範囲を一定の温度にする技術思想が開示されている。
特開平8−9805号公報 実開平1−63359号公報 特開平9−275817号公報
しかし、上述の特許文献1に係る水耕栽培装置は、主に農業のビニールハウス等の室温より液肥温を低くすることを目的としてトレイを冷却するものであり、同水耕栽培装置を使用して冬季に室温を高めることはできない。すなわち、同水耕栽培装置は収納等の閉空間を一定の温度範囲内に管理するものではない。また、同空間内の換気量を確保するものでもない。また、このような或る程度規模の大きな水冷装置を家庭内等において設けることは困難である。
他方、特許文献2又は3に記載の技術も、水耕に対して、潜熱蓄熱材(PCM)を利用して養液の水温の調節をするものではなく、家庭用の水耕栽培器を換気の乏しい閉じた空間に収めて、照明器具の熱負荷の悪影響を排除することが考慮されたものではない。以上より、家庭等の家具や機器を使用して手軽に行うことができる水耕栽培器の収納構造が求められていた。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、家庭等の家具や機器を使用して手軽に行える水耕栽培器の収納構造を提供することを目的とする。主に、照明器具の熱等により閉空間が急激に温度変化するにも関わらず、植物の育成に最適な温度に調節できる状態で水耕栽培器を収容することができ、キッチンセット、食器棚、吊り戸棚等の戸棚、又は水耕栽培箱に適用可能な水耕栽培器の収納構造を提供することを目的とする。
本発明に係る収納構造は、上面、下面、及び側面にそれぞれ設けられる各仕切りで形成された閉空間に、植物の培地と養水の貯留槽を有する水耕栽培器を収納するための収納構造であって、各仕切りの何れかには、水耕栽培器の植物に向けて光を照射する照明器具が備えられ、下面の仕切り側には水耕栽培器が配置され、水耕栽培器の貯留槽には、養水温が所定の温度より上昇したときに固体から液体に相変化し、養水温が所定の温度より下降したときに液体から固体に相変化する潜熱蓄熱材が取り付けられていることを特徴とする。ここで、養水は、野菜等の植物を育成するために必要な栄養分(肥料)を含む水であり、養液、液肥と呼ばれることがある。養水温は、養水の温度をいう。
収納構造には、照明器具が備えられているため、当該照明器具の点灯により発生する熱による閉空間の温度上昇(空間内の気温は40℃〜50℃程度に昇る。)に伴い、水耕栽培器の養水温や植物周辺の空間の温度も上昇し、植物の育成の適性温度を超えて高くなり得る。
一方、気温が低い場合は、照明器具の熱に関わらず閉空間の温度も下降し、植物の育成の適性温度を下回って低くなり得る。しかし、本発明に係る収納構造は、水耕栽培器の貯留槽に潜熱蓄熱材が取り付けられている。従って、潜熱蓄熱材が、その取り付けられている水耕栽培器の温度変化に応じて相変化し、養水温が上昇したときは固体から液体に相変化することで熱を奪い、養水温が下降したときは液体から固体へ相変化することで熱を与える。これによって、水耕栽培器内の養水温、及びそれに伴って植物周辺の空間の温度を植物の育成に最適な温度に調節することができる状態で水耕栽培器を収納することができる。また、シンプルな構成であるにも関わらず水耕栽培器内の養水温の温度調節が可能な構造となっているため、本発明に係る収納構造は、家庭等の家具や機器に適用することが可能であり、これらの家具や機器を使用して手軽に水耕栽培を行うことが可能となる。
また、本発明に係る収納構造において、潜熱蓄熱材の相変化の基準温度は、植物育成に適した温度範囲(18℃〜25℃)であることが好ましい。これによって、植物の育成に最適な温度に調節することができる。
また、本発明に係る収納構造において、潜熱蓄熱材が袋状又は固型状の容器に充填されることによって、潜熱蓄熱体を構成し、当該潜熱蓄熱体は、下面の仕切りと貯留槽との間に介在することにより、貯留槽に接触することが好ましい。これにより、容易に潜熱蓄熱材を水耕栽培器に取り付けることが可能となる。また、潜熱蓄熱体は、脱着、交換が容易であるため、種々のメンテナンスがし易い。また、潜熱蓄熱体を下面側から貯留槽に接触させることで、効率よく温度調節を行うことができる。
また、本発明に係る収納構造において、閉空間は、上面の仕切りと照明器具との間に熱気溜まり層を有することが好ましい。照明器具の点灯により発生する熱気は対流によって閉空間内を上昇する。この熱気を熱気溜まり層に溜めておくことで、植物や水耕栽培器に対する熱気の影響を抑制することができる。
また、本発明に係る収納構造において、照明器具側の仕切りには、第1の換気口が設けられていることが好ましい。これにより、第1の換気口を照明器具の近傍に配置することが可能となり、照明器具の点灯により発生する熱を第1の換気口から直ちに閉空間内から外部に排出することができる。
また、本発明に係る収納構造において、熱気溜まり層に第1の換気口が設けられていることが好ましい。これにより、熱気溜まり層に溜められた熱気を効率良く第1の換気口から閉空間の外に排出することができる。
また、本発明に係る収納構造において、水耕栽培器側の仕切りには、第2の換気口が設けられ、閉空間には、第1の換気口、第2の換気口、及び第1の換気口と第2の換気口とをつなぐ空気流路により、換気路が形成されていることが好ましい。このような構成により、照明器具の点灯により発生する熱の影響により養水温や植物周辺の空間の温度が適性温度より高くなるような場合でも、水耕栽培器側の第2の換気口から外気(建物の居室や執務空間の温度の空気)を取り込み、空気流路を介して照明器具側の第1の換気口から排出して換気し続けることにより、養水温や植物周辺の空間の温度を植物の育成に最適な温度に調節することができる。他方、養水温や植物周辺の空間の温度が適性温度より低くなる場合は、照明器具側の第1の換気口から空気流路を介して水耕栽培器側の第2の換気口へ向かう空気の流れを形成することで、照明器具の熱を水耕栽培器側へ供給することで、冷温時において、養水温や植物周辺の空間の温度を植物の育成に最適な温度に調節することができる。
また、本発明に係る収納構造において、換気路の第1の換気口、第2の換気口、または空気流路の何れかの位置に、強制換気装置が設けられたことが好ましい。これによって、閉空間の換気路の換気の効率を向上させることができる。また、換気が不十分になると野菜等の植物の葉(葉裏)に風を通すことができず、光合成に必要な二酸化炭素の供給が不足しがちであるが、換気路に強制換気装置を設けて積極的に閉空間の換気を行えば、植物の生育を促すのに有効である。
また、本発明に係る収納構造において、強制換気装置は、換気路に、第2の換気口から第1の換気口の方向へ空気の流れを形成することが好ましい。強制換気装置によって水耕栽培器側の熱を積極的に第1の換気口から排出することができ、養水温や植物周辺の空気の温度を植物の育成に最適な温度に調節することができる。
また、本発明に係る収納構造において、強制換気装置は、換気路に、第1の換気口から第2の換気口の方向へ空気の流れを形成することが好ましい。強制換気装置によって照明器具側の熱を積極的に水耕栽培器側へ供給することができ、冷温時において、養水温や植物周辺の空気の温度を植物の育成に最適な温度に調節することができる。
また、本発明に係る収納構造において、強制換気装置は、温度検知手段を有し、当該温度検知手段が閉空間の何れかの部位の温度を検知することが好ましい。これにより、閉空間内の温度に合わせて適切な温度調節を行うことが可能となる。
また、本発明に係る収納構造において、閉空間の上面の仕切り又は下面の仕切りは、棚板であることが好ましい。これにより、水耕栽培器の収納構造を多段に設けることが可能となり、あるいは、一部の段を水耕栽培器の収納構造とし、他の段を通常の棚として用いることが可能となる。
本発明に係る収納構造は、具体的には、水耕栽培箱、キッチンセット、戸棚に備えられる。
本発明によれば、家庭等の家具や機器を使用して手軽に水耕栽培を行うことができ、照明器具の熱等により閉空間が急激に温度変化するにも関わらず、植物の育成に最適な温度に調節できる状態で水耕栽培器を収容することができる。
本発明の実施形態に係る収納構造を備えた水耕栽培箱の斜視図である。 図1に示すII−IIに沿った断面図である。 本発明の実施形態に係る収納構造を備えたキッチンセット、食器戸棚、吊戸棚の斜視図である。 キッチンセットに適用された収納構造の断面構造を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る水耕栽培器の収納構造の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る収納構造1を備えた水耕栽培箱100の斜視図である。また、図2は、図1に示すII−IIに沿った断面図である。図1及び図2に示すように、収納構造1を備えた水耕栽培箱100は、上面仕切り(上面の仕切り)2A、下面仕切り(下面の仕切り)2B、正面仕切り(側面の仕切り)2C、背面仕切り(側面の仕切り)2D、及び端面仕切り(側面の仕切り)2E,2Fを有する直方体状の筐体であり、筐体内部に水耕栽培器10が配置されており、筐体内部で植物Pを育成することが可能となっている。水耕栽培箱100は、他の装置とは独立しており、住宅の部屋内又は各種の執務空間等のあらゆる場所に設置することができる。すなわち、設置場所を気にすることなく、あらゆる場所で植物を育成させることが可能である。
収納構造1は、上面仕切り2A、下面仕切り2B、正面仕切り2C、背面仕切り2D、及び端面仕切り2E,2Fで形成された閉空間CSを有している。なお、本実施形態では、上底構造となっており、下面仕切り2Bは、仕切り2C〜2Fの下端よりも高い位置に配置されている。仕切り2C〜2Fの下端には、底面仕切り2Gが配置されている。仕切り2A〜2Gは、アクリル又は塩化ビニールなどの樹脂製の板材で形成されている。図1に示す例では、正面仕切り2C及び背面仕切り2Dの一部(全部でもよい)を透明なアクリルで形成することにより、閉空間CS内を目視可能としている。なお、正面仕切り2Cをスライドさせて開放可能としてよい。収納構造1は、閉空間CS内に収納される水耕栽培器10と、植物Pへ光を供給する照明器具20と、温度を保つための潜熱蓄熱材30と、を備えている。また、収納構造1の閉空間CSは、当該閉空間CS内の換気を行うための換気路40を有している。
水耕栽培器10は、閉空間CS内における下面仕切り2B側に配置されている。本実施形態では、潜熱蓄熱材30を介して下面仕切り2B上に配置されている。水耕栽培器10は、養水Wを貯留するための貯留槽11を有している。養水Wは、図示しない簡易なポンプによって、貯留槽11内を循環するように構成されている。貯留槽11は、上板12、下板13、側板14で囲まれた扁平な直方体形状をなしている。上板12には、植物の培地となるカップCPを嵌め込むための支持孔16が複数形成されている。カップCP内には、ウレタン、椰子ガラ等を入れて培地とし、該培地に固定した状態で植物の種子が詰められている。カップCPは、水耕栽培器10及び水耕栽培箱100から独立しており、使用者が支持孔16に自由にセットすることができる。カップCPを支持孔16にセットすると、カップCPの一部が養水に浸漬することで、カップCP内の種子が発芽し植物Pが育成される。側板14は、仕切り2C,2D,2E,2Fから離間して配置されており、これによって、貯留槽11の周囲に通気路17が形成される。
照明器具20は、各仕切り2A〜2Fの何れかに備えられており、水耕栽培器10の植物Pに向けて光を照射するものである。照明器具20の発光の方式は限定されるものではないが、照明器具20として、例えば、LED電球や蛍光灯や有機ELなどを適用することができる。なお、蛍光灯を適用する場合は、照明器具20の周囲に反射板を設けてもよい。照明器具20の位置は、植物Pに光を照射できる位置であれば特に限定されないが、本実施形態では、閉空間CSにおける上面仕切り2A側に配置されている。より具体的には、仕切り2C〜2Fの何れかにおける上端側の領域に取り付けられ、あるいは上面仕切り2Aに取り付けられている。照明器具20は、仕切り2A〜2Fの何れかに直接取り付けられてもよく、吊材や取り付け部材などを介して取り付けられてもよい。図2に示される例では、照明器具20は、上面仕切り2Aから下方に離間した位置に配置されている。照明器具20は、上面仕切り2Aから吊材で吊られていてもよく、仕切り2C〜2Fに板部材を固定して当該板部材に取り付けてもよく、端面仕切り2E,2Fに長手方向の両端を固定してもよい。
上述のような水耕栽培器10及び照明器具20の配置により、閉空間CSは、照明器具20からの熱気が溜められる熱気溜まり層HLと、植物Pが栽培される栽培層PLと、水耕栽培器10の周りで空気が通過する通気層AL(通気層ALは、水耕栽培器10が載置される「水耕栽培器設置層」ということができる。以下同じ。)と、を有することとなる。熱気溜まり層HLは、閉空間CSにおける照明器具20よりも上方の領域、すなわち照明器具20と上面仕切り2Aとの間に形成される。ただし、照明器具20が上面仕切り2Aに設けられることで熱気溜まり層HLが設けられていなくてもよい。栽培層PLは、閉空間CSにおける照明器具20の下方であって水耕栽培器10よりも上方の領域、すなわち照明器具20と貯留槽11の上板12との間に形成される。栽培層PLとして、植物Pが成長することができるだけの十分な空間が確保されている。通気層ALは、少なくとも水耕栽培器10の下方または周囲に形成される。すなわち上板12と下面仕切り2Bとの間に形成される。本実施形態では、水耕栽培器10を取り囲む通気路17が通気層ALを構成している。
潜熱蓄熱材30は、養水温が所定の温度より上昇したときに固体から液体に相変化し、養水温が所定の温度より下降したときに液体から固体に相変化する材料である。このように潜熱蓄熱材30は、基準温度で凍ったり溶けたりする動作によって周囲から融解熱を奪ったり凝固熱を発するので、周囲の温度の変化を緩やかにしてピーク温度に達するまでの時間を延ばすことができる。例えば、高温になる前に低温の状態を維持されるので何らエネルギーを用いないで冷房と同じ効果を発揮することができる。潜熱蓄熱材30として、熱対策素子・相変化材料『PCM-PAC』(日本ブロア-社製)が用いられる。潜熱蓄熱材30の相変化の基準温度は、植物育成に適した温度範囲(18℃〜25℃)である。潜熱蓄熱材30は、水耕栽培器10の貯留槽11に取り付けられることによって、貯留槽11内の養水Wの温度を調節する。本実施形態では、潜熱蓄熱材30が袋状又は固型状の容器に充填されることによって板状の潜熱蓄熱体31が構成される。この潜熱蓄熱体31が、下面仕切り2Bと貯留槽11の下板13との間に介在することにより、貯留槽11に接触する。これにより、貯留槽11の下板13に潜熱蓄熱材30が取り付けられる。養水温が上昇し、固体の潜熱蓄熱材30の温度が基準温度となると、潜熱蓄熱材30は養水Wから熱を奪いながら固体から液体へ相変化する。これにより、養水Wの温度上昇が抑制される。一方、養水温が下降し、液体の潜熱蓄熱材30の温度が基準温度となると、潜熱蓄熱材30は養水Wへ熱を与えながら液体から固体へ相変化する。これにより、養水Wの温度下降が抑制される。
換気路40は、第1の換気口41と、第2の換気口42と、第1の換気口41と第2の換気口42とをつなぐ空気流路43と、によって閉空間CSに形成されている。第1の換気口41は、照明器具20側の仕切りに設けられている。
第1の換気口41は、上面仕切り2A、あるいは仕切り2C〜2Fの何れかにおける上面仕切り2A側の領域に設けられている。第1の換気口41は、熱気溜まり層HLに設けられていることが好ましい。これによって、第1の換気口41は、熱気溜まり層HLに溜まっている熱気を直ちに閉空間CSの外へ排気することができ、あるいは、熱気溜まり層HLに溜まっている熱気を直ちに栽培層PLへ供給することができる。第1の換気口41が熱気溜まり層HLに設けられている状態とは、第1の換気口41が上面仕切り2Aに設けられている状態、あるいは第1の換気口41が仕切り2C〜2Fの何れかにおける照明器具20よりも上方の領域に設けられている状態である。ただし、第1の換気口41は、照明器具20付近の領域に設けられていればよく、例えば、仕切り2C〜2Fの何れかにおける、熱気溜まり層HLと栽培層PLの境界部分に設けられていてもよく、栽培層PLの上側の位置に設けられていてもよい。第1の換気口41の形状は特に限定されず、仕切りに形成された貫通孔であってもよく、仕切りと仕切りの間に形成される間隙であってもよい。本実施形態では、上面仕切り2Aの中央位置に形成された貫通孔によって第1の換気口41が構成されている。これにより、第1の換気口41は、熱気溜まり層HLに設けられる。
第2の換気口42は、各仕切り2A〜2Fの何れかに設けられており、形成位置は特に限定されない。ただし、第2の換気口42は、下面仕切り2B、あるいは仕切り2C〜2Fの何れかにおける下面仕切り2B側の領域に設けられていることが好ましく、通気層ALに設けられていることが好ましい。これによって、第2の換気口42は、貯留槽11や植物P付近の熱気を第1の換気口41へ向かわせることができ、あるいは照明器具20からの熱気を貯留槽11や植物P付近へ移動させることができる。第2の換気口42が通気層ALに設けられている状態とは、第2の換気口42が下面仕切り2Bに設けられている状態、あるいは第2の換気口42が仕切り2C〜2Fの何れかにおける栽培層PLよりも下方の領域に設けられている状態である。ただし、第2の換気口42は、水耕栽培器10の貯留槽11付近の領域に設けられていればよく、例えば、仕切り2C〜2Fの何れかにおける、通気層ALと栽培層PLの境界部分に設けられていてもよく、栽培層PLの下側の位置に設けられていてもよい。第2の換気口42の形状は特に限定されず、仕切りに形成された貫通孔であってもよく、仕切りと仕切りの間に形成される間隙であってもよい。本実施形態では、下面仕切り2Bの外縁部と、仕切り2C〜2Fとの間に形成された間隙によって第2の換気口42が構成されている。
空気流路43は、閉空間CSのうち、第1の換気口41と第2の換気口42との間に挟まれることによって、第1の換気口41と第2の換気口42との間の空気の流れが形成される部分である。第1の換気口41が熱気溜まり層HLに設けられ、第2の換気口42が通気層ALに設けられている場合、熱気溜まり層HL、栽培層PL、及び通気層ALが空気流路43として機能する。第1の換気口41が熱気溜まり層HLに設けられ、第2の換気口42が栽培層PLに設けられている場合、熱気溜まり層HL及び栽培層PLが空気流路43として機能する。第1の換気口41が熱気溜まり層HLに設けられ、第2の換気口42が熱気溜まり層HLに設けられている場合、熱気溜まり層HLが空気流路43として機能する。第1の換気口41が栽培層PLに設けられ、第2の換気口42が栽培層PLに設けられている場合、栽培層PLが空気流路43として機能する。第1の換気口41が栽培層PLに設けられ、第2の換気口42が通気層ALに設けられている場合、栽培層PL及び通気層ALが空気流路43として機能する。以上のように、それぞれの場合ごとに、どの層が空気流路43として機能するかを説明しているが、第1の換気口41及び第2の換気口42の位置によっては、空気流路43として機能しない層の一部にも空気の流れが形成され、空気流路43の一部として機能することもある。なお、空気流路43での空気の流れの影響を受けることで、閉空間CS内で空気の流れが形成される場合もある。例えば、第1の換気口41が熱気溜まり層HLに設けられ、第2の換気口42が熱気溜まり層HLに設けられている場合、空気流路43として機能する熱気溜まり層HLでの空気の流れに引っ張られて、栽培層PLの空気も熱気溜まり層HLへ入り込むような流れが形成される。ただし、このような部分は、本実施形態での「空気流路43」には該当しないものとする。本実施形態では、上面仕切り2Aに第1の換気口41が形成され、下面仕切り2Bに第2の換気口41が形成されるため、図2において矢印で示すような空気の流れが形成され、熱気溜まり層HL、栽培層PL、及び通気層ALが空気流路43として機能する。
なお、換気口41,42が形成されている仕切りが外気と接している部分であれば、換気口41,42から排出される空気は直ちに水耕栽培箱100の外部へ排気される。しかし、外気と接していない仕切りに換気口41,42が形成されている場合、換気口41,42から排出される空気は、水耕栽培箱100における閉空間CSを除く領域に形成される流路を介して、水耕栽培箱100の外部へ排気される。本実施形態では、水耕栽培箱100は、閉空間CSの下方、すなわち下面仕切り2Bの下方に更に空間ASを有している。また、底面仕切り2Gに第3の換気口46が形成されることにより、空間ASには、第2の換気口42と第3の換気口46との間で空気の流路47が形成される。この流路47は、閉空間CSの換気路40と連通されている。
収納構造1は、空気の流れを強制的に形成することによって閉空間CSの換気を行う強制換気装置50を備えている。強制換気装置50としては、空気の流れを形成することができるものであれば特に限定されないが、例えば、PCの熱膨張抑制用の薄型ファンを転用することができる。強制換気装置50は、換気路40の第1の換気口41、第2の換気口42、または空気流路43の何れかの位置に一つ、または複数設けられている。また、強制換気装置50は、閉空間CSの換気路40と連通された流路47に設けられていてもよい。これによって、強制換気装置50は、換気路40に、第1の換気口41と第2の換気口42との間で空気の流れを形成することができる。本実施形態では、第1の換気口41に強制換気装置50が設けられると共に、閉空間CSの換気路40と連通された流路47における第3の換気口46の位置に強制換気装置50が設けられている。なお、本発明に係る他の実施形態には、第1の換気口41にのみ強制換気装置50が設けられ、第2の換気口42には強制換気装置50を設けない実施形態(1)、第2の換気口42にのみ強制換気装置50が設けられ、第1の換気口41には強制換気装置50を設けない実施形態(2)、第1の換気口41及び第2の換気口42には強制換気装置50を設けない実施形態(3)が含まれる。この実施形態(3)の場合は閉空間CS内の温度が高くなるときに熱の対流の影響によって自然に第2の換気口42から第1の換気口41へ向かう空気の流れが形成される。
強制換気装置50は、換気路40に、第2の換気口42から第1の換気口41の方向へ空気の流れ(図2において実線の矢印で示す方向)を形成することができる。また、強制換気装置50は、換気扇(ファン)の回転軸に対する回転方向を逆にすること等により、換気路40に、第1の換気口41から第2の換気口42の方向へ空気の流れ(図2において点線の矢印で示す方向)を形成することができる。強制換気装置50は、閉空間CSの何れかの位置に設けられた温度センサ(温度検知手段)51を有している。温度センサ51は、強制換気装置50の制御部(不図示)と電気的に接続されている。これにより、強制換気装置50は、温度センサ51の検知結果に基づいて作動することができる。温度センサ51は、植物の育成に適した温度となるように閉空間CS内の温度を監視することができる位置であれば、どこに配置されていてもよい。本実施形態では、温度センサ51は、栽培層PLにおける水耕栽培器10の近傍に配置されている。温度センサ51が閉空間CSの温度上昇を検知すると、強制換気装置50は、第2の換気口42から第1の換気口41の方向への空気の流れを形成することで、照明器具20の点灯により生じる熱を栽培層PL及び通気層ALから除去する。なお、温度によって強制換気装置50の換気扇(ファン)の回転軸に対する回転速度を変化させてもよい。一方、温度センサ51が閉空間CSの温度下降を検知すると、強制換気装置50は、第1の換気口41から第2の換気口42の方向への空気の流れを形成することで、照明器具20の熱を栽培層PL及び通気層ALへ供給する。
次に、本実施形態における収納構造1の作用・効果について説明する。
まず、閉空間CS内の温度が植物の育成に適性な温度を越えて上昇する場合について説明する。水耕栽培箱100の外気(すなわち、建物の居室や執務空間の空気)の温度が高い時は勿論、外気が植物の育成にとって最適な温度であったとしても、閉空間CS内には熱を発する照明器具20が設けられているため、閉空間CS内には熱がこもる。従って、このままでは、照明器具20の点灯により発生する熱により閉空間CSは温度上昇(40℃〜50℃に昇る)し、水耕栽培器10の養水温や栽培層PLの温度も上昇し、植物の育成の適性温度を超えて高くなる。しかしながら、本実施形態に係る収納構造1は、水耕栽培器10の貯留槽11に潜熱蓄熱材30が取り付けられている。従って、養水温が上昇し、潜熱蓄熱材30が基準温度に達すると固体から液体に相変化することで周囲に接するものから熱を奪う。これにより、養水温は植物の育成に最適な温度に保たれる。また、これに伴って栽培層PLの温度も最適な温度に保たれる。また、閉空間CS内の温度が上昇する場合は、強制換気装置50が、換気路40に、第2の換気口42から第1の換気口41へ向かう空気の流れを形成する。これにより、第3の換気口46及び流路47を介して第2の換気口42から外気が閉空間CSに取り込まれる。取り込まれた空気は、空気流路43、すなわち通気層ALの通気路17、栽培層PL、照明器具20、及び熱気溜まり層HLを通過して、第1の換気口41から外部に排出される。取り込まれた空気は、水耕栽培器10の周りの通気路17を通過することで水耕栽培器10を冷却することができ、栽培層PL内にこもっている熱気を換気することができる。また、空気は照明器具20及び熱気溜まり層HLを介して第1の換気口41から排出されることで、照明器具20から発せられる熱気が栽培層PL側に供給されないようにすることができると共に、熱気溜まり層HLに溜まっている熱気を排出することができる。これにより、養水温及び栽培層PLの温度を植物の育成に最適な温度に調節することができる。
次に、閉空間CS内の温度が植物の育成に適性な温度から下降する場合について説明する。例えば冬期等で水耕栽培箱100の外気の温度が低い時は、点灯する照明器具20が熱を発しているにも関わらず、閉空間CS内の温度が下降し、水耕栽培器10の養水温や栽培層PLの温度も下降し、植物の育成の適性温度よりも低くなる。しかしながら、本実施形態に係る収納構造1は、水耕栽培器10の貯留槽11に潜熱蓄熱材30が取り付けられている。従って、養水温が下降し、潜熱蓄熱材30が基準温度に達すると液体から固体に相変化することで周囲に接するものに熱を与える。これにより、養水温は植物の育成に最適な温度に保たれる。また、これに伴って栽培層PLの温度も最適な温度に保たれる。また、閉空間CS内の温度が下降する場合は、温度センサ51が検知することにより、強制換気装置50が、換気路40に、第1の換気口41から第2の換気口42へ向かう空気の流れを形成する。これにより、第1の換気口41から外気が閉空間CSに取り込まれる。取り込まれた空気は、空気流路43、すなわち熱気溜まり層HL、照明器具20、栽培層PL、及び通気層ALの通気路17を通過して、第2の換気口42から流路47を介して外部に排出される。取り込まれた空気は、熱気溜まり層HL及び照明器具20を通過することで照明器具20の熱及び熱気溜まり層HLの熱気を栽培層PLへ供給し、栽培層PLを温めると共に、通気層ALの通気路17を通過して水耕栽培器10を温めることができる。これにより、養水温及び栽培層PLの温度を植物の育成に最適な温度に調節することができる。
以上のように、本実施形態に係る収納構造1では、水耕栽培器10の貯留槽11に潜熱蓄熱材30が取り付けられているため、収納構造1は、水耕栽培器10内の養水温、及びそれに伴って栽培層PLの温度を植物の育成に最適な温度に調節することができる状態で水耕栽培器10を収納することができる。また、シンプルな構成であるにも関わらず温度調節も可能な構造となっているため、本実施形態に係る収納構造は、居室内のあらゆる場所に設置可能な水耕栽培箱100に適用することが可能であり、このような水耕栽培箱100を使用して手軽に水耕栽培を行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る収納構造1において、潜熱蓄熱材30の相変化の基準温度は、植物育成に適した温度範囲(18℃〜25℃)である。これによって、植物の育成に最適な温度に調節することができる。
また、本実施形態に係る収納構造1において、潜熱蓄熱材30が袋状又は固型状の容器に充填されることによって構成される潜熱蓄熱体31は、下面仕切り2Bと貯留槽11との間に介在することにより、貯留槽11に接触する。これにより、容易に潜熱蓄熱材30を水耕栽培器10に取り付けることが可能となる。また、潜熱蓄熱体は、脱着、交換が容易であるため、種々のメンテナンスがし易い。また、潜熱蓄熱体31を下面側から貯留槽11に接触させることで、効率よく温度調節を行うことができる。
また、本実施形態に係る収納構造1において、閉空間CSは、上面仕切り2Aと照明器具20との間に熱気溜まり層HLを有する。照明器具20からの熱気は対流によって上昇する。この熱気を熱気溜まり層HLに溜めておくことで、熱気が溜まっている領域を、栽培層PLや水耕栽培器10から分離することができる。従って、植物や水耕栽培器10に対する熱気の影響を抑制することができる。
また、本実施形態に係る収納構造1において、照明器具20側の仕切りには、第1の換気口42が設けられている。これにより、第1の換気口41を照明器具20の近傍に配置することが可能となり、照明器具20の熱を第1の換気口41から直ちに排出することができる。
また、本実施形態に係る収納構造1において、熱気溜まり層HLに第1の換気口41が設けられている。これにより、熱気溜まり層HLに溜められた熱気を効率良く第1の換気口41から排出することができる。
また、本実施形態に係る収納構造において、閉空間CSには、照明器具20側の第1の換気口41、水耕栽培器10側の第2の換気口42、及び第1の換気口41と第2の換気口42とをつなぐ空気流路43により、換気路40が形成されている。このような構成により、照明器具20の熱の影響により養水温や栽培層PLの温度が適性温度より高くなるような場合でも、水耕栽培器10側の第2の換気口42から外気を取り込み、空気流路43を介して照明器具20側の第1の換気口41から排出して換気し続けることにより、養水温や栽培層PLの温度を植物の育成に最適な温度に調節することができる。他方、養水温や栽培層PLの温度が適性温度より低くなる場合は、照明器具20側の第2の換気口42から空気流路43を介して水耕栽培器10側の第2の換気口42へ向かう空気の流れを形成することで、照明器具20の熱を水耕栽培器10側へ供給することで、冷温時において、養水温や栽培層PLを植物の育成に最適な温度に調節することができる。
また、本実施形態に係る収納構造1において、換気路40の第1の換気口41、第2の換気口42、または空気流路43の何れかの位置に、強制換気装置50が設けられている。これによって、換気路40の換気の効率を向上させることができる。また、換気が不十分になると野菜等の植物の葉(葉裏)に風を通すことができず、光合成に必要な二酸化炭素の供給が不足しがちであるが、換気路40に強制換気装置50を設けて積極的に閉空間CSの換気を行えば、植物の生育を促すのに有効である。
また、本実施形態に係る収納構造1において、強制換気装置50は、換気路40に、第2の換気口42から第1の換気口41の方向へ空気の流れを形成する。強制換気装置50によって水耕栽培器10側の熱を積極的に第1の換気口41から排出することができ、養水温や栽培層PLの空気の温度を植物の育成に最適な温度に調節することができる。
また、本実施形態に係る収納構造1において、強制換気装置50は、換気路40に、第1の換気口41から第2の換気口42の方向へ空気の流れを形成する。強制換気装置50によって照明器具20側の熱を積極的に水耕栽培器10側へ供給することができ、冷温時において、養水温や栽培層PLの温度を植物の育成に最適な温度に調節することができる。
また、本実施形態に係る収納構造1において、強制換気装置50は、温度センサ51を有し、当該温度センサ51が閉空間CSの何れかの部位の温度を検知する。これにより、閉空間CS内の温度に合わせて適切な温度調節を行うことが可能となる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。上述のように、収納構造1は、シンプルな構成であるにも関わらず温度調節も可能な構造となっているため、家庭等の家具や機器に適用することが可能であり、これらの家具や機器を使用して手軽に水耕栽培を行うことが可能となる。従って、図3に示すように、収納構造1をキッチンセット200、食器戸棚300、吊戸棚400などの、家庭等で用いられている家具や機器に適用してもよい。また、収納構造1自体も図2に示すものとは異なる構造としてもよい。
図4は、キッチンセット200に適用された収納構造1の断面構造を示す図である。図4に示すように、収納構造1はキッチンセット200の収納内の棚板(水平方向の中仕切り202A)によって分割され、断面視、上下二段にそれぞれ構成されている。このとき、棚板(中仕切り202A)の下側の面は、下段の収納構造1にとっての「上面仕切り」として機能し、この棚板(中仕切り202A)の上側の面は、上段の収納構造1にとっての「下面仕切り」として機能する。ここで、棚板(中仕切り202A)の正面仕切り202C側の端部には、中仕切り202Aの上面及び下面から垂直方向に突出した前板202aが固定されている。すなわち、前板202aは、上段の収納構造1の水耕栽培器設置層ALの水耕栽培器の高さ寸法だけ、中仕切り202Aの上面から立ち上がって突出し、下段の収納構造1の熱溜まり層HLの高さ寸法だけ、中仕切り202Aの下面から垂下して突出している。ここで、図4の例では、水耕栽培器10の周りに間隙が設けられているが、空気が通過しないので、ALで示す層は、通気層として機能しない(水耕栽培器を設置する水耕栽培器設置層としてのみの機能となる)。下段の収納構造1の熱気溜まり層HLの熱が上段の収納構造1の潜熱蓄熱材30に伝わらないように、棚板上面の仕切り202A上に断熱材23を設けることが好ましい。このように、閉空間CSの上面仕切り又は下面仕切りが棚板を利用した構成であるため、水耕栽培器10の収納構造1を多段に設けることが可能となる。あるいは、一部の段を水耕栽培器10の収納構造1とし、他の段を通常の棚として用いることが可能となる。例えば、図3に示すキッチンセット200は、上下二段とも水耕栽培器10の収納構造1とされているが、上下の何れか一段のみを収納構造1とし、他方を通常の棚としてもよい。また、図3に示す食器戸棚300は、下側の二段が収納構造1とされ、それより上側の段が通常の棚として用いられているが、組み合わせは限定されない。また、正面仕切り202Cは、キッチンセット200の扉によって構成されている。
キッチンセット200の下段の収納構造1では、下面仕切り202B側の水耕栽培器設置層ALに水耕栽培器10が配置され、貯留槽11に潜熱蓄熱材30が取り付けられている。従って、潜熱蓄熱材30によって養水温や栽培層PLの温度が植物の育成に最適な温度に保たれる。なお、下面仕切り202Bの正面仕切り202C側の端部には、下面仕切り202Bの上面から垂直方向に立ち上がって突出した前板202bが固定されている。図4に示す収納構造1(下段)では、棚板(中仕切り202A)の下側の熱溜まり層HLと栽培層PLとの境界部分に格子網状に形成した仕切り部材21が配置されている。照明器具20は、この仕切り部材21に取り付けられている。仕切り部材21は格子網状であるため、照明器具20からの熱気を通過させて熱気溜まり層HLへ溜めることができる。また、第1の換気口41は熱溜まり層HLの領域内で、端面仕切りに形成されている。また、第2の換気口(不図示)は、第1の換気口41と対向する端面仕切りに形成されている。第2の換気口も熱溜まり層HLの領域内に設けられている。従って、熱溜まり層HLのみが空気流路43として機能する。なお、上述のように図4の例では、水耕栽培器10の周りに間隙が設けられているが、空気が通過しないので、ALで示す水耕栽培器設置層は、通気層として機能しない。図3に示すように、キッチンセット200の収納内では、水平方向の中仕切り202Aによって分割されることで、断面視、複数(上下二段)の収納構造1が形成されているが、さらに収納構造1は、キッチンセット200の収納内において二枚の垂直方向の縦間仕切り210によって、正面視、左側、中央、右側に三分割され、それぞれが一の収納構造1A、1B、1Cとして隣接して複数並べられている。図3において、正面から見て最も左側に配置される収納構造1Aの側面の仕切りに設けられた第1の換気口がキッチンセット200の外部に連通される。また、最も右側に配置される収納構造1Cの側面の仕切りに設けられた第2の換気口も外部と連通される。収納構造1Aと収納構造1Bの縦間仕切り210に設けられた換気口及び収納構造1Bと収納構造1Cの縦間仕切り210に設けられた換気口は、互いに縦間仕切り210を介して連通されている。
また、上述の実施形態では、収納構造1の閉空間CSは、六面の仕切りによって直方体状に形成されていた。しかし、形状は特に限定されず、側面の仕切りとして円筒状の仕切りを用い、円板状の上面仕切り及び下面仕切りを用いてもよい。
1…収納構造、2A…上面仕切り(上面の仕切り)、2B…下面仕切り(下面の仕切り)、2C…正面仕切り(側面の仕切り)、2D…背面仕切り(側面の仕切り)、2E…端面仕切り(側面の仕切り)、2F…端面仕切り(側面の仕切り)、10…水耕栽培器、11…貯留槽、12…上板、13…下板、14…側板、16…支持孔、17…通気路(通気層)、20…照明器具、21…仕切り部材、23…断熱材、30…潜熱蓄熱材、31…潜熱蓄熱体、40…換気路、41…第1の換気口、42…第2の換気口、43…空気流路、50…強制換気装置、51…温度センサ(温度検知手段)、100…水耕栽培箱、200…キッチンセット、202A…中仕切り(棚板)、202a…中仕切り202Aの前板、202B…下面仕切り、202b…下面仕切り202Bの前板、202C…正面仕切り、202D…背面仕切り、210…縦間仕切り、300…食器戸棚、400…吊戸棚、HL…熱気溜まり層、PL…栽培層、AL…通気層(水耕栽培器設置層)、CS…閉空間、AS…空間、P…植物、W…養水。

Claims (15)

  1. 上面、下面、及び側面にそれぞれ設けられる各仕切りで形成された閉空間に、植物の養水を貯留する貯留槽を有する水耕栽培器を収納するための収納構造であって、
    前記各仕切りの何れかには、前記水耕栽培器の前記植物に向けて光を照射する照明器具が備えられ、
    前記下面の仕切り側には前記水耕栽培器が配置され、
    前記水耕栽培器の前記貯留槽には、養水温が所定の温度より上昇したときに固体から液体に相変化し、養水温が所定の温度より下降したときに液体から固体に相変化する潜熱蓄熱材が取り付けられていることを特徴とする収納構造。
  2. 前記潜熱蓄熱材の相変化の基準温度は、植物育成に適した温度範囲(18℃〜25℃)であることを特徴とする請求項1に記載の収納構造。
  3. 前記潜熱蓄熱材が袋状又は固型状の容器に充填されることによって、潜熱蓄熱体を構成し、
    当該潜熱蓄熱体は、前記下面の仕切りと前記貯留槽との間に介在することにより、前記貯留槽に接触することを特徴とする請求項1又は2に記載の収納構造。
  4. 前記閉空間は、前記上面の仕切りと前記照明器具との間に熱気溜まり層を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の収納構造。
  5. 前記照明器具側の仕切りには、第1の換気口が設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の収納構造。
  6. 前記熱気溜まり層に第1の換気口が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の収納構造。
  7. 前記水耕栽培器側の仕切りには、第2の換気口が設けられ、
    前記閉空間には、前記第1の換気口、前記第2の換気口、及び前記第1の換気口と前記第2の換気口とをつなぐ空気流路により、換気路が形成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の収納構造。
  8. 前記換気路の前記第1の換気口、前記第2の換気口、または前記空気流路の何れかの位置に、強制換気装置が設けられたことを特徴とする請求項7に記載の収納構造。
  9. 前記強制換気装置は、前記換気路に、前記第2の換気口から前記第1の換気口の方向へ空気の流れを形成することを特徴とする請求項8に記載の収納構造。
  10. 前記強制換気装置は、前記換気路に、前記第1の換気口から前記第2の換気口の方向へ空気の流れを形成することを特徴とする請求項8又は9に記載の収納構造。
  11. 前記強制換気装置は、温度検知手段を有し、当該温度検知手段が前記閉空間の何れかの部位の温度を検知することに基づいて、作動することを特徴とする請求項8〜10の何れか一項に記載の収納構造。
  12. 前記収納構造において、前記閉空間の前記上面の仕切り又は前記下面の仕切りは、棚板であることを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の収納構造。
  13. 請求項1〜12の何れか一項に記載の収納構造を備えたことを特徴とする水耕栽培箱。
  14. 請求項1〜12の何れか一項に記載の収納構造を備えたことを特徴とするキッチンセット。
  15. 請求項1〜12の何れか一項に記載の収納構造を備えたことを特徴とする戸棚。
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