JP2013161488A - 光学情報記録再生装置、光学情報記録再生方法、及び光学情報記録再生装置の製造方法 - Google Patents

光学情報記録再生装置、光学情報記録再生方法、及び光学情報記録再生装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、特に、良好な再生と高速アクセス可能な、近接場光を利用した光学情報記録再生装置、光学情報記録再生方法、光学情報記録再生装置の製造方法を提供する。
【解決手段】光源14と、基板11と、上記基板11上に形成された導波路15a、13、15b、15cと、上記導波路15b、15c間に形成され、上記記録領域4との間でプラズモン共鳴が生じる共鳴部10を有するプラズモン共鳴素子9と、光検出器17を具備し、上記共鳴部10を上記記録領域4と近接させて配置し、上記光源14からの出射光12を上記導波路15aに入射し、上記導波路15b内の照射光5を、上記プラズモン共鳴素子9に照射し、上記プラズモン共鳴素子9からの透過光6を、上記光検出器17により検出し、上記光検出器17からの検出信号に基づいて、上記記録領域4に記録された情報を再生する光学情報記録再生装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学情報記録再生装置、光学情報記録再生方法、光学情報記録再生装置の製造方法に関し、特に、良好な再生と高速アクセス可能な、近接場光を利用した光学情報記録再生装置、光学情報記録再生方法、光学情報記録再生装置の製造方法に関する。
光学的な情報記録再生装置として、CD(コンパクトディスク)、DVD、BD(Blu−Rayディスク)等の光ディスクや光カード等を情報記録媒体に用いた光メモリシステムが実用化されている。
記録情報量のさらなる大容量化を実現するために、光の回折限界以下の微小スポットが可能な近接場光を用いて高密度光記録を行う装置やその情報記録媒体が提案されている。
図7(a)は、特許文献1に記載された従来の光学情報記録再生装置の近接場光発生素子と情報記録媒体であり、図7(b)は図7(a)のA−A’における断面図であり、従来の光学情報記録再生装置における近接場光発生素子と、情報記録媒体の記録領域との間で近接場光が発生する様子を示す図である。
なお、近接場光が発生する説明図である図7(b)は、本発明者らが下記課題を説明するために、記載したものである。
特許文献1に記載された従来の光学情報記録再生装置に対応した情報記録媒体103では、媒体基板101上に、GeTe−SbTeのような相変化記録材料からなり、記録光105の波長より十分小さいサイズ(3〜30nm程度)の微粒子状の記録領域104が、規則的に2次元配列されている。記録領域104の高さhも、記録領域104のサイズと同程度である。X方向、Y方向の記録領域104の配列周期は、それぞれ、Λx、Λyで、これらの値も光の回折限界以下であり、記録波長より十分小さいサイズである。
特許文献1の光学情報記録再生装置の近接場光発生素子109として、長手方向がY方向となるように三角形状の金属膜を、記録領域104の配置面(XY面)に平行に、その配置面からワーキングディスタンス(WD)として、数十nm程度に近接させて配置している。
この近接場光発生素子109に、プラズモン共鳴が生じやすいY方向の直線偏光(108は偏光方向)の記録光105を照射し、その結果、近接場光発生素子109の金属膜内で表面プラズモン共鳴を誘起させ、入射光に比べて電界強度が大きく増大した近接場光107を近接場光発生素子109の先端部(三角形状の頂点近傍)に発生させる。
発生した近接場光107は、近接配置した記録領域104に照射されることにより相変化(結晶からアモルファス、もしくはアモルファスから結晶)し、1つの記録領域を最小単位とする記録を行うというものである。
特許文献2には、特許文献1と同様な金属の微小構造からなる近接場光プローブ(近接場光発生素子)を用いた光記録再生装置が記載されている。特許文献2の記録再生装置では、近接場光プローブにより発生した近接場光により、相変化記録媒体の記録層(薄膜形態)を、結晶からアモルファスに相変化させることにより、記録マークを形成して記録が行われる。
また、記録マークを形成した相変化記録媒体に近接場光が照射されて、相変化記録媒体から戻ってくる散乱光強度の変化を検出することにより再生が行われる。近接場光は、発生源から離れるほど急速に減衰する局在化する光(伝搬しない光)であるため、一般には取り出すことはできないが、記録マーク等の物体を近接させることにより、近接場光のごく一部を散乱光として取り出すことができる。すなわち、相変化記録媒体の記録マークに近接場光が照射された場合、その近接場光が記録マークの有無により散乱される割合が変化する。そのため、特許文献2の光記録再生装置では、記録マークからの散乱光の強度変化を検出することにより再生が行われる。
また、特許文献3には、Si基板内に貫通させた構造のプラズモニック導波路と近接場光が生じる微小開口を用いた高密度光記録再生装置が記載されている。入射光をプラズモニック導波路により、光と表面プラズモンとの連成波である表面プラズモンポラリトンに変換して光の回折限界より小さなサイズのプラズモニック導波路内を伝送させることにより、微小開口に到達するエネルギーを増大させて、より強い近接場光を発生させ、その近接場光により微小領域に記録する。微小開口からの近接場光と記録マークとの相互作用により発生する散乱光を光検出器で読み出すことで再生を行うものである。
また、特許文献4には、カンチレバーにプラズモニック導波路と微小開口を形成した高密度光記録再生装置が記載されている。カンチレバーを薄くするために、カンチレバーにプラズモニック導波路を形成し、光源からの光を、プラズモニック導波路内で表面プラズモンポラリトンに変換して伝送させ、それをプラズモニック導波路上に形成したグレーティングカップラにより三次元光に戻して微小開口に入れ、微小開口から近接場光で記録領域に記録する。微小開口からの近接場光と記録マークとの相互作用により記録媒体を透過した散乱光を、情報記録媒体に対して記録再生装置とは反対側に設置した光検出器で読み出すことで再生を行う。
国際公開第2010/116707号 特開2003−114184号公報 特開2006−53978号公報 特開2001−141634号公報
特許文献1〜4の従来の光記録再生装置では、近接場光の大きさ程度(例えば、数10nm程度)の記録マークを形成して高密度記録はできるが、近接場光の大きさの記録マークを良好に再生することは困難であるという課題を本発明者らは検討の結果見いだした。
本発明者らの考察によると、再生光(伝搬光)から近接場光への変換効率が低い(一般には、たかだか1%程度)ことに加えて、記録マークのサイズdが、回折限界より小さくなり、いわゆるレーリー散乱領域(波長λに対して、d≦〜λ/10、例えば、λ=405nmのとき、d≦〜40nm)の大きさになってくると、近接場光を記録マークのサイズdの大きさ程度に集光して、記録マークに照射できたとしても、サイズdが小さくなるほど、戻ってくる散乱光の光量は急激に低下してしまう。例えば、20nm程度の記録マークでは、戻ってくる散乱光の光量は、照射した近接場光の光量に対して、例えば、0.001%程度であり、再生光の光量に対しては、戻ってくる散乱光の光量は、たかだか、上記の値の1%程度の、つまり、せいぜい0.00001%程度であると本発明者らは光学計算により見積もった。
その結果、記録マークの有無に対応して検出される散乱光の強度変化は、再生光量に対して例えば、0.00001%未満であり、小さすぎて良好な情報の再生は困難であるという課題があった。
本発明は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、情報を記録している記録マーク等の記録領域の大きさが、光の回折限界より小さくても、良好に再生でき、しかも高速のアクセス速度を有する小型軽量の光学情報記録再生装置、光学情報記録再生方法、及び光学情報記録再生装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明は、記録領域を有する情報記録媒体の光学情報記録再生装置であって、光源と、基板と、上記基板上もしくは基板内に形成された導波路と、上記導波路間、導波路内、導波路端近傍のいずれかに形成され、上記記録領域との間でプラズモン共鳴が生じる共鳴部を有するプラズモン共鳴素子と、光検出器を具備し、上記共鳴部を上記記録領域と近接させて配置し、上記光源からの出射光を上記導波路に入射し、上記導波路内もしくは導波路からの照射光を、上記プラズモン共鳴素子に照射し、上記プラズモン共鳴素子からの透過光もしくは反射光を、上記光検出器により検出し、上記光検出器からの検出信号に基づいて上記記録領域に記録された情報を再生する光学情報記録再生装置である。
これにより、特に、情報を記録している記録マーク等の記録領域の大きさが、光の回折限界より小さくても、良好に再生でき、しかも高速のアクセス速度を有する小型軽量の光学情報記録再生装置等を実現することができる。
以上説明したように、本発明によれば、記録領域とプラズモン共鳴素子の共鳴部との間のプラズモン共鳴度合いが記録領域の状態に応じて変化することによって、プラズモン共鳴素子からの透過光量又は反射光量が変化することを利用して、記録領域の大きさが光の回折限界より小さくても、良好に情報を再生することができる。
また、プラズモン共鳴素子の大きさは空間的な制限を受けないため、プラズモン共鳴素子を記録領域よりも大きくすることができるため、透過光量又は反射光量を大きくすることができる。さらに、プラズモン共鳴素子に近接場光ではなく、再生光を直接照射してプラズモン共鳴素子からの透過光又は反射光が検出されるので、透過光量、反射光量、透過光量の光量変化又は反射光量の光量変化も十分大きくすることができ、再生信号の変調度を向上させることができる。
さらに、基板上に形成した導波路と、導波路間、導波路内、導波路端近傍のいずれかに形成されたプラズモン共鳴素子の構成により、各部品の集積化可能な小型軽量の構造になる。半導体製造技術により、導波路とプラズモン共鳴素子間の位置あわせ精度の良い製造が可能になり、製造コストが安価で製造後の位置あわせ工程が不要になる。
その結果、良好な再生が可能で、高速アクセス速度を有する、小型軽量の光学情報記録再生装置、光学情報記録再生方法、及び光学情報記録再生装置の製造方法を実現することができる。
(a)は本発明の実施の形態1における光学情報記録再生装置の構成と、情報記録媒体に対して情報を記録再生する様子とを示す説明図、(b)は本発明の実施の形態1における光学情報記録再生装置の図1(a)のA−A’における断面図、(c)は本発明の実施の形態1における光学情報記録再生装置の図1(a)のB−B’における断面図 (a)は本発明の実施の形態1における光学情報記録再生装置のプラズモン共鳴素子周辺の拡大図と、情報記録媒体の記録領域が記録状態である場合の情報を再生する様子とを示す説明図、(b)は本発明の実施の形態1における光学情報記録再生装置のプラズモン共鳴素子周辺の拡大図と、情報記録媒体の記録領域が未記録状態である場合の情報を再生する様子とを示す説明図 (a)〜(e)は本発明の実施の形態1における光学情報記録再生装置の製造工程図であり、本発明の実施の形態1における光学情報記録再生装置の図1(a)のA−A’の断面図を用いた説明図 本発明の実施の形態2における光学情報記録再生装置の構成と、情報記録媒体に対して情報を記録再生する様子とを示す説明図 本発明の実施の形態3における光学情報記録再生装置の構成と、情報記録媒体に対して情報を記録再生する様子とを示す説明図 (a)は本発明の実施の形態4における光学情報記録再生装置の構成と、情報記録媒体に対して情報を記録再生する様子とを示す説明図、(b)は本発明の実施の形態4における光学情報記録再生装置の図6(a)のA−A’における断面図 (a)は従来の光学情報記録再生装置の近接場光発生素子と、情報記録媒体に対して情報を記録する様子とを示す説明図、(b)は従来の光学情報記録再生装置の近接場光発生素子と、情報記録媒体の記録領域との間で近接場光が発生する様子を示す図7(a)のA−A’における断面図
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1の光学情報記録再生装置、光学情報記録再生方法、及び光学情報記録再生装置の製造方法、図のように座標系をとり、図1から図3を用いて詳細に説明する。
図1(a)は本発明の実施の形態1における光学情報記録再生装置の構成と、情報記録媒体に対して情報を記録再生する様子とを示す説明図、(b)は本発明の実施の形態1における光学情報記録再生装置の図1(a)のA−A’における断面図、(c)は本発明の実施の形態1における光学情報記録再生装置の図1(a)のB−B’における断面図、図2(a)は本発明の実施の形態1における光学情報記録再生装置のプラズモン共鳴素子周辺の拡大図と、情報記録媒体の記録領域が記録状態である場合の情報を再生する様子とを示す説明図、図2(b)は本発明の実施の形態1における光学情報記録再生装置のプラズモン共鳴素子周辺の拡大図と、情報記録媒体の記録領域が未記録状態である場合の情報を再生する様子とを示す説明図、図3(a)〜(e)は本発明の実施の形態1における光学情報記録再生装置の製造工程図であり、本発明の実施の形態1における光学情報記録再生装置の図1(a)のA−A’の断面図を用いた説明図である。
本実施の形態1の光学情報記録再生装置は、記録領域4を有する情報記録媒体3の光学情報記録再生装置であって、光源14と、基板11と、上記基板11上(もしくは基板11内)に形成された導波路15a、13、15b、15cと、上記導波路15b、15c間(もしくは、導波路15b、15c内、導波路15b端近傍のいずれか)に形成され、上記記録領域4との間でプラズモン共鳴が生じる共鳴部10を有するプラズモン共鳴素子9と、光検出器17を具備し、上記共鳴部10を上記記録領域4と近接させて配置し、上記光源14からの出射光12(再生光)を上記導波路15aに入射し、上記導波路15b内(もしくは導波路15bから)の照射光5を、上記プラズモン共鳴素子9に照射し、上記プラズモン共鳴素子9からの透過光6を、上記光検出器17により検出し、上記光検出器17からの検出信号に基づいて情報記録媒体3の記録領域4に記録された情報を再生する光学情報記録再生装置である。
さらに、本実施の形態1の光学情報記録再生装置は、光源14からの出射光12(記録光)を導波路15aに入射し、上記導波路内15b(もしくは導波路15bから)の照射光5を、上記プラズモン共鳴素子9に照射し、上記プラズモン共鳴素子9の共鳴部10から発生した近接場光7の少なくとも1部を用いて、上記記録領域4に記録する光学情報記録再生装置である。
本実施の形態1の光学情報記録再生方法は、光源14と、基板11と、上記基板11上(もしくは基板11内)に形成された導波路15a、13、15b、15cと、上記導波路15b、15c間(もしくは、導波路15b、15c内、導波路15b端近傍のいずれか)に形成され、上記記録領域4との間でプラズモン共鳴が生じる共鳴部10を有するプラズモン共鳴素子9と、光検出器17を具備し、上記共鳴部10を上記記録領域4と近接させて配置し、上記光源14からの出射光12(再生光)を上記導波路15aに入射するステップと、上記導波路15b内(もしくは導波路15bから)の照射光5を、上記プラズモン共鳴素子9に照射するステップと、上記プラズモン共鳴素子9からの透過光6を、上記光検出器17により検出し、上記光検出器17からの検出信号に基づいて情報記録媒体3の記録領域4に記録された情報を再生するするステップとを含む。
さらに、本実施の形態1の光学情報記録再生方法は、光源14からの出射光12(記録光)を導波路15aに入射するステップと、上記導波路内15b(もしくは導波路15bから)の照射光5を、上記プラズモン共鳴素子9に照射するステップと、上記プラズモン共鳴素子9の共鳴部10から発生した近接場光7の少なくとも1部を用いて、上記記録領域4に記録するステップとを含む。
本実施の形態1の光学情報記録再生装置の製造方法は、基板11上に第1の誘電体膜20を形成する工程と、上記第1の誘電体膜20上に金属膜19を形成する工程と、上記金属膜19からプラズモン共鳴素子9を形成する工程と、上記第1の誘電体膜20上に第2の誘電体膜21を形成する工程と、上記第2の誘電体膜21から導波路15a、13、15b、15cを形成する工程を含む。
情報記録媒体3は、少なくとも記録領域4を有しているが、記録領域4は、媒体基板1上の記録層2内に、島状に配列され、上記記録領域4は、一部又は全てが記録材料からなる情報記録媒体であり、1つの記録領域4は記録状態か未記録状態のどちらかである。1つの記録領域4が、従来の記録マークに対応しており、記録情報を有している。
図2では、記録領域4aが記録状態で、記録領域4bが未記録状態を示している。記録領域4は、光源14からの記録光または再生光となる出射光12の波長より十分小さい、光の回折限界以下のサイズ、例えば、3〜30nm程度であり、XY面に、例えば、正方配列や六方最密配列のような規則的な2次元配列がされている。X方向の配列周期、記録領域4のサイズ、記録領域4間の間隔は、それぞれY方向と同じとしているが、異なっていても良い。
記録領域4は、必ずしもすべてが規則的に配列されている必要はなく、記録する情報によって配列間隔又は配列の仕方を変えても良い。また、配列間隔又は配列の仕方を種々変えることにより、記録領域4の位置情報等を含めることが可能となる。
本実施の形態1における光学情報記録再生装置に関して詳細に説明する。図1に示すように、実施の形態1の光学情報記録再生装置は、例えば、Si(シリコン)等の基板11上もしくは基板内に、光検出器17が形成され、光検出器17の領域を除くほぼ全面に、バッファ層として、例えば、SiOの第1の誘電体膜20を、例えば0.1〜数μm程度の厚さで形成している。第1の誘電体膜20が波長程度の厚さで形成されることが好ましく、その上に形成した光導波路15において、基板11への導波光の浸み出しが小さくなるので導波路損失が低減できる。
Si等の半導体基板を用いることにより、例えば、PN接合やPIN構造、Au等の金属膜との接合を利用したショットキーバリア構造の光検出器17を基板11上もしくは基板内に集積化できる効果がある。また、Si基板を用いることにより、熱酸化法により、第1の誘電体膜20として、導波路損失の少ない表面が非常に平坦なSiOの膜を表面に形成することが可能になる。なお、光検出器17を基板11の端面等に設けても動作は可能である。
導波路は、光源14側から順に、光導波路15a、プラズモニック導波路13、光導波路15b、15cの3つの領域(15bと15cは同じ光導波路であるため1つとみなす)から構成されており、光源側に近い光導波路15aはチャンネル型、他方の光導波路15b、15cはスラブ型である。
第1の誘電体膜20より屈折率の高い、例えば、Siの第2の誘電体膜21を用いてチャンネル型の光導波路15a、スラブ型の光導波路15b、15cを形成されている。チャンネル型の光導波路15aは、光が導波する領域は第2の誘電体膜21の厚さを厚くしてあり、スラブ型の光導波路15b、15cでは第2の誘電体膜21の厚さは均一である。
第1の誘電体膜20、第2の誘電体膜21のそれぞれの材料としては、例えば、ZrSiO、(ZrO25(SiO25(Cr50、SiCr、TiO、ZrO、HfO、ZnO、Nb、Ta、SiO、SnO、Al、Bi、Cr、Ga、In、Sc、Y、La、Gd、Dy、Yb、CaO、MgO、CeO、およびTeO等から選ばれる1または複数の酸化物等の無機材料を用いることができる。また、C−N、Ti−N、Zr−N、Nb−N、Ta−N、Si−N、Ge−N、Cr−N、Al−N、Ge−Si−N、およびGe−Cr−N等から選ばれる1または複数の窒化物を用いることもできる。また、ZnSなどの硫化物やSiCなどの炭化物、LaF、CeF、MgFなどの弗化物を用いることもできる。また、上記材料から選ばれる1または複数の材料の混合物を用いて、形成しても構わない。なお、光導波路15を形成するためには、第2の誘電体膜21の屈折率は、第1の誘電体膜20の屈折率より高くする必要がある。
光導波路15aを、幅のサイズを規定したチャンネル型の光導波路にすることにより、プラズモニック導波路13への結合効率は良くなる。また、光導波路15b、15cをスラブ型にすることにより、プラズモニック導波路13から出射してYZ面内に広がる光を多く利用できるため、プラズモン共鳴素子9、光検出器17へのそれぞれの光利用効率は良くなる。
チャンネル型のプラズモニック導波路13は、第2の誘電体膜21とAg等の金属膜19が互いに接するように構成され、第2の誘電体膜21と金属膜19の両方の界面で発生する表面プラズモンポラリトン18がお互いに結合して、プラズモニック導波路13を伝搬する。表面プラズモンポラリトン18は、基本的に光よりも波長を小さくすることができるので、プラズモニック導波路13は、幅のサイズを規定したチャンネル型にすることにより、導波路幅を、光導波路の幅よりも小さくでき、また、導波路13の曲率も、光導波路の場合よりも小さくして、曲げることができる。プラズモニック導波路13を構成する誘電体膜と光導波路15を形成する誘電体膜は、異なった誘電体膜にすることは可能であるが、実質的に同じにする(第2の誘電体膜にする)ことにより製造が容易になる。
また、プラズモン共鳴素子9は、第1の誘電体膜20上に、例えば、Ag、Au、Cu等を主成分とする金属膜から形成し、プラズモン共鳴素子9の長手方向(Z方向)が、照射光5の光軸と、最も好ましくはほぼ垂直で、先端の共鳴部10は尖るような形状で形成されている。プラズモン共鳴素子9の材料は、使用する波長に合わせて、記録材料とプラズモン共鳴やその増強ができるように選ぶことが好ましく、可視光から赤外領域で、プラズモン共鳴素子9での誘電損失(吸収)を低減したいときは、Auよりもむしろ、Agを主成分にした材料が良く、Agに数%〜0.数%程度のPd、Cu、Bi等の他の材料を添加した、例えば、AgPdCu、AgBi、AgGaCu等を用いることにより、低吸収で、腐食にも強いプラズモン共鳴素子9を構成することができる。Cuを主成分にした材料でも、誘電損失低減の効果はある。
さらに、プラズモニック導波路13を構成する金属膜19は、プラズモン共鳴素子9を構成する金属膜と実質的に同じにすることにより、製造が容易になる。また、プラズモン共鳴素子9は、導波路15、13と実質的に同一面上(第1の誘電体膜20上)に形成されていることが好ましく、半導体のプレーナ製造技術により、プラズモン共鳴素子9が精度良く作製できる効果がある。プラズモン共鳴素子9の厚さは、導波路15、13と同等としているが、求める特性に応じて、それよりも厚くしても良いし、薄くしても良い。プラズモン共鳴素子9の厚さが、導波路厚さよりも薄い場合は、光導波路15bと15cは上面がつながった1つの導波路と見なせる。
記録再生用の光源14として半導体レーザ光源を、その出射光12の偏光方向8またはその主成分を基板11に平行なY方向になるように、例えば、幅1μm程度のチャンネル型の光導波路15aに、基板11の端面に直接結合させ、偏光方向8’がY方向であるTE偏光の導波光22を励振させた。集光レンズなしの、光源14と導波路15aの直接結合の構成により、光学情報記録再生装置はコンパクトにできる。
半導体レーザ光源14からの出射光12は、基本的には直線偏光であるが、例えば、波長板を入れて、楕円偏光にした場合でも、その長軸方向が8のY方向を向いていれば、偏光の主成分が8のY方向を向いていると見なせる。なお、図1で示すように、光源14の位置は、基板11の情報記録媒体3の対抗面とは逆の面に配置して、曲がり導波路13を用いているが、例えば、基板11の左または右の端面に配置しても良い。その場合は、導波路13は真っ直ぐな構造で良い。
なお、光源14に光ファイバーを結合し、その光ファイバーのもう一方の端面を基板11の端面に接合しても良い。その場合は、光源14を、後述するスライダー部とは別に配置した十分大きなヒートシンク上に形成しても良いため、部品が増えるが放熱が容易になる。
導波光22は、光導波路15aをZ軸方向に伝搬し、第1の変換部23において、幅が光導波路15aより狭い、例えば、数10〜数100nm程度のプラズモニック導波路13に結合する。第1の変換部23では、導波光22から表面プラズモンポラリトン18に変換され、Z軸方向から、Y軸方向に曲がりながらプラズモニック導波路13を伝搬する。
第1の変換部23は、両導波路15a、13を直接接合された構造としたが、例えば、グレーティングカップラであるような他の構造でもかまわない。
第2の変換部24において、スラブ型光導波路15bに結合し、表面プラズモンポラリトン18から、導波光の照射光5に変換され、プラズモン共鳴素子9に照射(照射光5の光軸上での偏光方向は8”のZ方向)される。プラズモン共鳴素子9からの透過光6が光導波路15cを伝搬して、光検出器17により検出される。
第2の変換部24でも、両導波路13、15bを直接接合された構造であるが、例えば、グレーティングカップラであるような他の構造でも動作可能である。
プラズモン共鳴素子9の長手方向(Z方向)のサイズとプラズモニック導波路13の幅を同等、例えば100〜200nmに設定し、プラズモニック導波路13の出射端(第2の変換部24)近傍にプラズモン共鳴素子9を配置する(光導波路15bの長さを短くする)ことにより、効率良くプラズモン共鳴素子9に照射光5を照射することができるので好ましい。
プラズモン共鳴素子9の先端領域の共鳴部10と、記録領域4とを、例えば、約100nm以内、好ましくは3〜30nm程度の距離に、近接させて配置している。共鳴部10からプラズモン共鳴によって発生する近接場光7が記録領域4に照射できる配置にしている。
近接場光7を発生させるプラズモン共鳴には、照射光5の偏光方向8”又はその主成分が重要であり、電子が存在するプラズモン共鳴素子9の長手方向(Z方向)に照射光5の偏光方向8”又はその主成分が平行に近いほどプラズモン共鳴が生じて強い近接場光が発生することが知られている。
すなわち、プラズモン共鳴素子9に照射する照射光5の偏光方向8”又はその主成分は、プラズモン共鳴素子9の長手方向(Z方向)であることが最も好ましい。しかし、その角度が±45°の範囲内であれば、照射光5の光軸上の偏光方向8の主成分が、プラズモン共鳴素子9の長手方向(Z方向)になるので、プラズモン共鳴素子9の共鳴は可能である。
さらに、上記条件において、プラズモン共鳴素子9の長手方向(Z方向)に、誘電率の実数部の符号が負となる金属的な性質を有する記録領域4が存在するとき、プラズモン共鳴素子9と記録領域4がさらなるプラズモン共鳴が生じてプラズモン共鳴の増強度が増大することを見いだした。記録領域4が、島状に配列された微粒子状であるとき、上記プラズモン共鳴の増強度は大きくなり、好ましい。微粒子表面に誘電分極が生じやすくなるためと推測される。
従って、プラズモン共鳴素子9の長手方向と記録領域4の配置面(XY面)との角度は略直角のとき強いプラズモン共鳴増強が生じるので最も好ましいが、45〜135°の範囲内であれば、記録領域4への近接場光7の偏光方向の主成分が、プラズモン共鳴素子9の共鳴部10から記録領域4への方向になるので、プラズモン共鳴素子9と記録領域4はある程度のプラズモン共鳴の増強が生じる。
共鳴部10と記録領域4が相互作用してプラズモン共鳴の増強度が変わるとき、プラズモン共鳴素子9からの透過光6(もしくは反射光)の光量が変化することを、本発明者らは見いだした。プラズモン共鳴素子9と記録領域4とのプラズモン共鳴が増強すると、プラズモン共鳴素子9内で誘電損失(吸収)が増加すると考えており、その結果、プラズモン共鳴素子9からの透過光量(または反射光量)が変化する。プラズモン共鳴の度合いの大きい方が、透過光量は、一般的には小さくなる。
なお、反射光量の変化に関しては、プラズモン共鳴素子9の設計によっては、プラズモン共鳴が増強すると、大きくなる場合もあるし、小さくなる場合もある。プラズモン共鳴素子9と記録領域4が共鳴増強することによって、プラズモン共鳴素子9からの反射光量の変化を利用して再生する光学情報記録再生装置については、実施の形態2で説明する。
図2(a)では、記録状態の記録領域4aが、プラズモン共鳴素子9とプラズモン共鳴増強を生じて、近接場光7aの強度が大きくなり、プラズモン共鳴素子9からの透過光6aの強度が小さくなる様子を示している。
図2(b)では、未記録状態の記録領域4bが、プラズモン共鳴素子9とプラズモン共鳴増強はほとんど生じなく、近接場光7bの強度は小さくなり、プラズモン共鳴素子9からの透過光6aの強度は大きい様子を示している。
従って、記録領域4のサイズが、回折限界以下の大きさであっても、記録領域4が記録状態か未記録状態かで、その共鳴増強の度合いが変化し、透過光6(もしくは反射光)を光検出器17により検出し、その検出信号により記録領域4が記録状態か未記録状態かを判断して、記録領域4に記録された情報を再生することができる。
また、プラズモン共鳴素子9の大きさは空間的な制限を受けないため、プラズモン共鳴素子9を記録領域4よりも大きくすることができる。さらに、プラズモン共鳴素子9に近接場光ではなく、再生光である照射光5を直接照射してプラズモン共鳴素子9からの透過光(または反射光)が検出されるので、透過光量(または反射光量)、透過光量の光量変化(または反射光量の光量変化)も十分大きくすることができ、再生信号の変調度を向上させることができる。
また、プラズモン共鳴素子9からの透過光または反射光の偏光角等の偏光状態がプラズモン共鳴度合いによって変化する場合もある。この場合、検光子等の光学素子を組み合わせることによって、透過光又は反射光の光量変化に変えることができるため、検光子等の光学素子からの出射光を光検出器で検出することによって、同様に情報を再生することができる。
記録領域4は、その一部もしくはすべてが記録材料からなっているが、プラズモン共鳴を増強するには、その記録材料が金属的な性質をもつことが望ましく、具体的には、記録材料の誘電率の実数部の符号が負であることが望ましい。さらに、記録材料の比誘電率の実数部が−5以下になると、プラズモン共鳴の度合いが大きくなるため好ましい。例えば、実際の金属の場合の例では、再生光が可視光から赤外光の範囲内では、Auでは波長が0.54μm以上で、Agでは波長が0.44μm以上で、Cuでは波長が0.506μm以上で、比誘電率の実数部が−5以下となり、プラズモン共鳴度合いがその範囲で強くなっており、他の記録材料も比誘電率の実数部の値で共鳴度合いの目安を判断できる。
例えば、記録領域4の記録材料が、記録状態か未記録状態のどちらか一方では金属的な性質を示し、他方では非金属的な性質を示すなら、前者では後者よりもプラズモン共鳴素子9からの透過光量(もしくは反射光量)の変化が大きいため、透過光量(もしくは反射光量)が変化して、再生の変調度が大きくなり、良好な再生が期待できる。
すなわち、記録層2の記録領域4は、一部もしくはすべてが記録材料からなり、再生光の波長で、上記記録材料の記録状態での誘電率の実数部の符号と上記記録材料の未記録状態での誘電率の実数部の符号が互いに異なるようにすれば良い。
さらに、再生光の波長で、上記記録材料の記録状態での比誘電率の実数部と、上記記録材料の未記録状態での比誘電率の実数部は、一方が−5以下で、他方が−5より大きくするようにすれば、一方のプラズモン共鳴度合いが強くなって、さらに再生の変調度が良くなるという効果がある。
記録材料として、相変化記録材料、酸化ビスマスや酸化チタン等の無機材料、ジアリールエテン等のフォトクロミック材料や、有機色素等が知られているが、再生波長で上記の条件を満たせば再生の変調度が大きくなる効果がある。
本実施の形態では、記録領域4の記録材料の主成分として、例えば、GeTeとSbTeとを2:1の割合で含むGeSbTeのようなGeTe−SbTe系のカルコゲナイド系相変化記録材料を用いており、記録状態が結晶、未記録状態がアモルファスに対応させているが、その逆でも良い。なお、記録材料の主成分とは、記録領域4を構成する最も体積比の大きい材料の成分を指し、体積比で50%以上であれば、再生の変調度が大きくなるので好ましい。
一般的に、相変化記録材料は結晶になると、組成により波長範囲が異なるが、ある波長領域で、金属的な性質を示す特徴がある。
例えば、典型的な相変化材料であるGeSbTeの場合、光源14の半導体レーザ化に適した波長λとして、例えば、0.35μm≦λ≦0.45μmを満たし、例えば、青紫色半導体レーザのλ=0.41μmでは、その比誘電率の実数部が、結晶で−8.7、アモルファスで0.57となり、結晶では−5以下、アモルファスでは−5より大きいという条件を満たすため好ましい。
また、同様に、光源14の半導体レーザ化に適した、0.6μm≦λ≦0.7μmを満たす赤の波長、例えば、0.65μmでは、比誘電率の実数部が、結晶で−3.3、アモルファスで12となる。光源14の半導体レーザ化に適した、0.73μm≦λ≦0.83μmを満たす赤外の波長、例えば0.78μmでは、比誘電率の実数部が、結晶で5.9、アモルファスで17となる。
従って、GeSbTeの場合では、赤から青の波長(0.35μm≦λ≦0.7μm)では、結晶とアモルファスで誘電率の実数部の符号が互いに異なるため、好ましいが、特に、青の波長(0.35μm≦λ≦0.45μm)では比誘電率の実数部は、結晶では−5以下で、アモルファスでは−5より大きいため、より好ましい。GeTeとSbTeの成分比を22:1に変えたGe22SbTe25やその他の成分比でも同様の傾向を示し、青の波長での再生が好ましい。
また、GeTe−BiTe系のGe31BiTe34の場合、青波長で、その比誘電率の実数部が、結晶で−9.3、アモルファスで3.9、赤の波長では、比誘電率の実数部が、結晶で−2.9、アモルファスで14、赤外の波長では、比誘電率の実数部が、結晶で15、アモルファスで15となる。GeSbTeの場合と同様、Ge31BiTe34でも、赤から青の波長では、結晶とアモルファスで誘電率の実数部の符号が互いに異なるため、好ましいが、特に、青の波長では比誘電率の実数部は、結晶では−5以下で、アモルファスでは−5より大きいため、より好ましいと言える。成分比を変えた他のGeTe−BiTe系も同様の効果を示す。
また、Ge−Sb系のGe10Sb90の場合、青波長の、例えば、0.41μmでは、その比誘電率の実数部が、結晶で−11.0、アモルファスで−4.3、赤の波長の、例えば、0.65μmでは、比誘電率の実数部が、結晶で−10.8、アモルファスで13.2となる。赤外波長の、例えば、0.78μmでは、比誘電率の実数部が、結晶で−5.6、アモルファスで17.9で、波長0.83μmでは、比誘電率の実数部が、結晶で−0.62、アモルファスで20.2となり、波長0.86μmでは、比誘電率の実数部が、結晶で2.7、アモルファスで21.3となる。
Ge10Sb90の場合、波長0.492μm〜0.835μmでは、結晶とアモルファスで誘電率の実数部の符号が互いに異なるため、再生特性が良くなり好ましいが、特に、波長0.492μm〜0.787μmでは、比誘電率の実数部は、結晶では−5以下で、アモルファスでは−5より大きいため、より好ましいと言える。成分比を変えた他のGe−Sb系も同様の効果を示す。
また、他の相変化材料のTe60GeSn11Au25、AgInSb76Te16、GeTe、(Ge−Sn)Te、(Ge−Sn)Te−SbTe、(Ge−Sn)Te−BiTe、GeTe−(Sb−Bi)Te、(Ge−Sn)Te−(Sb−Bi)Te、GeTe−(Bi−In)Te、(Ge−Sn)Te−(Bi−In)Te、Sb−Ga、(Sb−Te)−Ga、(Sb−Te)−Ge、Sb−In、(Sb−Te)−In、Sb−Mn−Ge、Sb−Sn−Ge、Sb−Mn−Sn−Ge、及び(Sb−Te)−Ag−Inのいずれかを含む材料も、結晶になると、ある波長領域で、金属的な性質を示す特徴があり、比誘電率の実数部の値に注目して、上記好ましい条件を満たす波長の範囲で有効に用いることができる。
本実施の形態1の光学情報記録再生装置では、光源14からの出射光12のパワを再生光より強くして記録光とし、導波路15aに入射し、上記導波路内15b(もしくは導波路15bから)の照射光5を、上記プラズモン共鳴素子9に照射する。照射光5の照射により、プラズモン共鳴素子9内に存在する電子がその照射光5と相互作用を起こして、(表面)プラズモン共鳴を誘起させ、それに伴って先端領域の共鳴部10に近接場光7が発生する。この近接場光7の少なくとも1部が近接した記録領域4に照射され、記録領域4の屈折率や消衰係数等の光学特性が変化し記録される。
記録層2が連続的につながっている薄膜形状の場合、記録材料に記録マーク等の記録領域4を形成する際に、記録材料中に熱が拡散してしまい、記録スポットを超える大きな記録マークが記録されてしまう。このような熱拡散によって記録マークの大きさの差が顕著になり始めるのは、記録マークが30nm以下となる場合である。
したがって、記録層2の記録領域4を、島状に配列し、サイズが30nm以下となる構造にすることにより、それぞれの記録領域4間は分離されているため、記録の際の熱拡散の影響を避けて良好に30nm以下の記録領域4を有する情報記録媒体の作製が可能となる。
しかしながら、記録材料が3nm程度まで小さな粒子になってしまうと、粒子に含まれる原子数が少なくなり、融点が低くなりすぎて記録材料への記録の保持が熱的な揺らぎによって不安定になってしまう。よって、記録領域4のサイズは3nm〜30nmを満たすことが好ましい。
また、記録領域4は、できるだけ微小化してサイズを小さくし、且つ、孤立した状態の記録領域4同士をできるだけ近接して設けることが、記録の高密度化の面でより好ましく、このような高密度配列の情報記録媒体であっても、本発明の光学情報記録再生装置により、良好に記録再生できる。
なお、記録領域4は、微細な凸形状に加工されたものを指し、図1に示した円柱形状以外にも、円錐、3角錐、4角以上の多角錐、3角柱、又は4角以上の多角柱のような形状でも良い。特に、円錐、3角錐又は4角以上の多角錐等の先端が尖った形状や、円柱、3角柱又は4角以上の多角柱であっても、先端が丸まったり尖ったりした形状の記録領域は、近接場光が集光又は集中しやすいため、好ましい。
また、記録領域4は、基板1から突出した部分の全てが記録材料で形成されていてもよく、また、基板1から突出した部分の先端部分のみが記録材料で形成されていてもよい。
本実施の形態1における光学情報記録再生装置は、基板11をスライダー部(図示無し)に取り付けており、情報記録媒体3を高速に回転させることによる空気流によりスライダー部は浮上して、プラズモン共鳴素子9と記録層2との間隔WDが保たれる。また、電磁コイル等に基板11を取り付けて、WDを電気的に制御しても良い。
本実施の形態1の光学記録再生装置では、光源14は、記録光と再生光を出射する1波長光源であり、プラズモン共鳴素子9は記録用と再生用を兼ねた構成である。
プラズモン共鳴素子9が、例えば、主成分がAgから構成され、長手方向が130nm幅が30nmであり、記録及び再生波長λが0.78μmであり、記録領域4がGe10Sb90から構成され、記録領域4の微粒子の直径が20nmであり、記録層2の厚さとなる記録領域4の高さが20nmであり、共鳴部10と記録領域4との間隔が15nmである。このとき、記録領域4が結晶の場合のプラズモン共鳴素子9の透過率は10%であり、記録領域4がアモルファスの場合のその透過率は11%であった。プラズモン共鳴素子9の透過率の変化量は1%となり、再生の変調度は9.1%と計算できた。なお、再生の変調度は、透過率の変化量を、結晶及びアモルファスのうちの大きい方の透過率で除算することにより(=1/11)、計算できる。
また、プラズモン共鳴素子9が記録用と再生用を兼ねた構成においては、プラズモン共鳴増強が大きく生じる結晶の方が、記録領域4の記録感度は高くなる傾向がある。従って、記録前の記録領域4の相状態(結晶かアモルファスか)の感度差を考慮した記録光の強度制御が必要である。
また、プラズモン共鳴素子9が記録用と再生用をそれぞれ別にしても良い。上記感度差の補正が、例えば、プラズモン共鳴素子9の長手方向のサイズを調整することにより可能となる。
本実施の形態1の光学情報記録再生装置の製造方法について、図3を用いて詳細に説明する。
図3(a)に示す基板11上に、図3(b)に示すように、例えば、スパッタや蒸着、基板の熱酸化により、第1の誘電体膜20を形成する工程を行う。このとき、第1の誘電体膜20を、例えば、エッチングにより、一部削除して、基板11内もしくは基板11上に、光検出器17を形成する工程を有することが好ましい。光検出器17が基板11と集積化でき、安定かつ小型軽量化の光学情報記録再生装置が構成できるからである。
次に、第1の誘電体膜20上に、例えば、スパッタや蒸着により、プラズモニック導波路13を構成する金属膜19を形成する工程を行う。このとき、プラズモン共鳴素子9を、上記金属膜19と実質的に同じ金属膜で形成すれば、工程が簡素化され好ましい。すなわち、図3(c)に示すように、第1の誘電体膜20上に、金属膜19を形成する工程で、プラズモニック導波路13の金属膜19とプラズモン共鳴素子9の金属が同時に形成できるからである。
次に、図3(d)に示すように、第1の誘電体膜20上に、例えば、スパッタや蒸着により、第2の誘電体膜21を形成する工程を行う。プラズモニック導波路13を構成する誘電体膜と光導波路15を形成する誘電体膜を実質的に同じにすることにより、上記第2の誘電体膜21を形成する工程は一度で済むことになり好ましい。
最後に、上記第2の誘電体膜21から、例えば、表面を所望の厚さになるように削ってプラズモニック導波路13、光導波路15を形成する工程を行う。このとき、チャンネル型の光導波路15aは、導波領域が回りよりも厚くする必要があるので、例えば、フォトリソグラフィとエッチングを組み合わせて、導波領域以外を薄く削りとるプロセスをさらに行う。
本発明の実施の形態1における別の形態の光学情報記録再生装置は、記録のみを行う形態の光学情報記録再生装置であり、すなわち、光源と、基板と、上記基板上もしくは基板内に形成された導波路と、上記導波路間、導波路内、導波路端近傍のいずれかに形成され、上記記録領域との間でプラズモン共鳴が生じる共鳴部を有するプラズモン共鳴素子を具備し、上記共鳴部を上記記録領域と近接させて配置し、上記光源からの出射光を上記導波路に入射し、上記導波路内もしくは導波路からの照射光を、上記プラズモン共鳴素子に照射し、上記プラズモン共鳴素子の共鳴部から発生した近接場光の少なくとも1部を用いて、上記記録領域に記録する光学情報記録再生装置である。
本発明の実施の形態1における別の形態の光学情報記録再生方法は、記録のみを行う形態の光学情報記録再生方法であり、すなわち、光源と、基板と、上記基板上もしくは基板内に形成された導波路と、上記導波路間、導波路内、導波路端近傍のいずれかに形成され、上記記録領域との間でプラズモン共鳴が生じる共鳴部を有するプラズモン共鳴素子を具備し、上記共鳴部を上記記録領域と近接させて配置し、上記光源からの出射光を上記導波路に入射するステップと、上記導波路内もしくは導波路からの照射光を、上記プラズモン共鳴素子に照射するステップと、上記プラズモン共鳴素子の共鳴部から発生した近接場光の少なくとも1部を用いて、上記記録領域に記録するステップとを含む。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における光学情報記録再生装置について、図4を用いて上記実施の形態1の光学情報記録再生装置と異なる点を中心に説明する。図4は、本発明の実施の形態2における光学情報記録再生装置の構成と、情報記録媒体に対して情報を記録再生する様子とを示す説明図である。
本実施の形態2の光学情報記録再生装置が、実施の形態1の光学情報記録再生装置と異なる点は、プラズモン共鳴素子9からの反射光16を光検出器17で検出することにより再生を行う点である。
すなわち、本実施の形態2の光学情報記録再生装置は、記録領域4を有する情報記録媒体3の光学情報記録再生装置であって、光源14と、基板11と、上記基板11上(もしくは基板11内)に形成された導波路15a、13a、13b、15bと、上記導波路15b端近傍(もしくは上記導波路間、導波路内)、に形成され、上記記録領域4との間でプラズモン共鳴が生じる共鳴部10を有するプラズモン共鳴素子9と、光検出器17を具備し、上記共鳴部10を上記記録領域4と近接させて配置し、上記光源14からの出射光12(再生光で、光軸上での偏光方向は8のY方向)を上記導波路15aに入射し(導波光22の偏光方向は8’のY方向)、上記導波路15b内(もしくは導波路15bから)の照射光5(偏光方向は8”のZ方向)を、上記プラズモン共鳴素子9に照射し、上記プラズモン共鳴素子9からの反射光16を、上記光検出器17により検出し、上記光検出器17からの検出信号に基づいて情報記録媒体3の記録領域4に記録された情報を再生する光学情報記録再生装置である。
プラズモン共鳴素子9からの反射光16を光検出器17により検出する構成により、折り返し構成となり、基板11の情報記録媒体3に面した方向(Y方向)のサイズを小さくし、重量も低減できる効果がある。また、プラズモン共鳴素子9は、導波路内や導波路間に必ずしも形成する必要はなくなり、例えば、基板11の端面(例えば、図4における基板11の右側の端面)に形成しても良く、設計の自由度が広くなる。
プラズモン共鳴素子9からの反射光16を検出するために、プラズモニック導波路13は、プラズモン共鳴素子9の長手方向(Z方向)のサイズの半分以下、例えば、幅が数10〜50nm程度のチャンネル型のものを往路(光源14からプラズモン共鳴素子9への経路)と復路(プラズモン共鳴素子9から光検出器17への経路)にそれぞれ、13aと13bの2つ形成されている。プラズモニック導波路13の幅が狭いと、プラズモンポラリトン18a、18bの波長がそれぞれ小さくなって伝搬損失が増える傾向にあるが、より曲率が小さい曲がり導波路13aを形成することができる。
往路では、第1の変換部23aで導波光22から表面プラズモンポラリトン18aに変換されてZ方向からY方向に折れ曲がって伝搬し、第2の変換部24aでは、表面プラズモンポラリトン18aから導波光の照射光5に変換され、導波路15b内で広がってプラズモン共鳴素子9に照射される。
復路では、プラズモン共鳴素子9からの、導波路15b内の反射光16は、もう一方の第1の変換部23bで導波光16から表面プラズモンポラリトン18bに変換されて伝搬し、もう一方の第2の変換部24bで表面プラズモンポラリトン18bから導波光16’(反射光)に変換されて、導波路15c内で広がり、光検出器17で検出される。
共鳴部10と記録領域4が相互作用してプラズモン共鳴が増強すると、プラズモン共鳴素子9内で誘電損失(吸収)が増加する。その結果、プラズモン共鳴素子9からの反射率が変化することになる。
記録領域4が記録状態と未記録状態では、記録領域4とプラズモン共鳴素子9との共鳴度合いが異なるので、プラズモン共鳴素子9からの反射光量を検出することにより、記録領域4が記録状態及び未記録状態のいずれかであるかを判断して、記録領域4に記録された情報を再生することができる。なお、プラズモン共鳴素子9の設計によっては、プラズモン共鳴が増強すると、反射率が大きくなる場合もあるし、小さくなる場合もある。
記録に関しては、本実施の形態2の光学情報記録再生装置は、実施の形態1の光学情報記録再生装置と同じである。すなわち、本実施の形態2の光学情報記録再生装置は、光源14からの出射光12(記録光)を導波路15aに入射し、上記導波路内15b(もしくは導波路15bから)の照射光5を、上記プラズモン共鳴素子9に照射し、上記プラズモン共鳴素子9の共鳴部10から発生した近接場光7の少なくとも1部を用いて、上記記録領域4に記録する。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3における光学情報記録再生装置について、図5を用いて上記実施の形態1の光学情報記録再生装置と異なる点を中心に説明する。図5は、本発明の実施の形態3における光学情報記録再生装置の構成と、情報記録媒体に対して情報を記録再生する様子とを示す説明図である。
本実施の形態3の光学情報記録再生装置が、実施の形態1の光学情報記録再生装置と異なる点は、導波路が、光源14側から順に、プラズモニック導波路13、光導波路15b、15cの2つの領域(15bと15cは同じ光導波路であるため1つと見なす)から構成される点である。
光源14からのY方向の偏光(光軸上の偏光方向8)を有する出射光12が、基板11の端面である第1の変換部23を介してプラズモニック導波路13に入射されて、出射光12から表面プラズモンポラリトン18に変換されてZ方向からY方向に折れ曲がって伝搬し、第2の変換部24で、表面プラズモンポラリトン18から導波光の照射光5(光軸上の偏光方向は8’のZ方向)に変換され、導波路15b内で広がってプラズモン共鳴素子9に照射し、導波路15c内で透過光6として光検出器17で検出される。光検出器17からの検出信号に基づいて情報記録媒体3の記録領域4に記録された情報を再生する。
光源14を、光導波路を介さずに、プラズモニック導波路13に直接結合する構成により、導波路長を短くでき、その結果、基板11のZ方向サイズが短くなり、より小型軽量の光学情報記録再生装置化が構成可能となる。
光導波路は15bと15cはスラブ型が好ましく、光検出器17への結合効率が良くなる効果がある。
プラズモニック導波路13は金属膜19と第2の誘電体膜で構成され、光導波路15b、15cを形成する誘電体膜は、上記第2の誘電体膜と実質的に同じであることが好ましい。
また、プラズモニック導波路13は、金属膜19と第2の誘電体膜で構成され、プラズモン共鳴素子9は金属膜で構成され、上記プラズモニック導波路13を構成する金属膜と上記プラズモン共鳴素子9を形成する金属膜は、実質的に同じであることが好ましい。どちらも、製造工程が簡素化されるためである。
なお、光源14に光ファイバーを結合し、その光ファイバーのもう一方の端面を基板11の端面に接合して、プラズモニック導波路13に入射させても良い。その場合は、光源14を十分大きなヒートシンク上に形成しても良いため、部品が増えるが放熱が容易になる。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4の光学情報記録再生装置について、図6を用いて、上記実施の形態1の光学情報記録再生装置と異なる点を中心に説明する。
図6(a)は本発明の実施の形態4における光学情報記録再生装置の構成と、情報記録媒体に対して情報を記録再生する様子とを示す説明図、(b)は本発明の実施の形態4における光学情報記録再生装置の図6(a)のA−A’における断面図である。
本実施の形態4の光学情報記録再生装置が、実施の形態1の光学情報記録再生装置と異なる点は、導波路が、光導波路15のみから構成される点である。光源14からのY方向の偏光(光軸上の偏光方向8)を有する出射光12は、光導波路15に入射し、TE偏光の導波光22に変換されてZ方向からY方向に折れ曲がって伝搬し、照射光5(光軸上の偏光方向は8’のZ方向)として、導波路15内でプラズモン共鳴素子9に照射し、導波路15内で透過光6として光検出器17で検出される。光検出器17からの検出信号に基づいて情報記録媒体3の記録領域4に記録された情報を再生する。
光導波路15では、導波路幅を波長程度以下にはできないため、また導波路15の曲がりの曲率も大きいため、基板11のサイズが大きくなる傾向があるが、金属膜を使わない構成のため、導波路損失が小さいという効果がある。
導波路が、光導波路15のみという一種類であるため、製造が容易になる。ただし、プラズモン共鳴素子9への照射光5の幅は、数100〜数1000nm程度であるため、プラズモン共鳴素子9の長手方向(Z方向)サイズ、例えば、100〜200nmよりもかなり大きくなるため、プラズモン共鳴素子9からの透過光6の光量は小さくなり、再生信号も低下するという短所が生じる。光検出器17として、例えば、微弱信号が検出できるアバランシェフォトダイオードを使うことが好ましい。
なお、光源14に光ファイバーを結合し、その光ファイバーのもう一方の端面を基板11の端面に接合して、光導波路15に入射させても良い。その場合は、光源14を十分大きなヒートシンク上に形成しても良いため、部品が増えるが放熱が容易になる。
以上、実施の形態1〜4の光学情報記録再生装置、光学情報記録再生方法、及び光学情報記録再生装置の製造方法について説明してきたが、これらの実施の形態に限定されるものではなく、それぞれの実施の形態の光学情報記録再生装置、光学情報記録再生方法、及び光学情報記録再生装置の製造方法を組み合わせた光学情報記録再生装置、光学情報記録再生方法、及び光学情報記録再生装置の製造方法も本発明に含まれ、同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態においては、光学情報記録再生装置の対象である情報記録媒体としては、光ディスクを例に挙げて説明したが、同様の光学情報記録再生装置で、厚みや記録密度など複数の仕様の異なる媒体を記録再生することができるように設計されたカード状やドラム状、テープ状の製品に応用することも本発明の範囲に含まれる。
本発明の光学情報記録再生装置、光学情報記録再生方法、及び光学情報記録再生装置の製造方法によれば、特に、良好な再生と高速アクセス可能な、近接場光を利用した小型軽量の光学情報記録再生装置、光学情報記録再生方法、及び光学情報記録再生装置の製造方法の利用が可能である。
1 媒体基板(情報記録媒体)
2 記録層
3 情報記録媒体
4a 記録領域(記録状態)
4b 記録領域(未記録状態)
5 照射光(プラズモン共鳴素子への)
6 透過光(プラズモン共鳴素子からの)
7 近接場光
8 光軸上での光の偏光方向
9 プラズモン共鳴素子
10 共鳴部(プラズモン共鳴素子の)
11 基板(光学情報記録再生装置)
12 出射光
13 プラズモニック導波路
14 光源
15 光導波路
16 反射光(プラズモン共鳴素子からの)
17 光検出器
18 表面プラズモンポラリトン
19 金属膜
20 第1の誘電体膜
21 第2の誘電体膜
22 導波光
23 第1の変換部(光から表面プラズモンポラリトンに変換)
24 第2の変換部(表面プラズモンポラリトンから光に変換)

Claims (18)

  1. 記録領域を有する情報記録媒体の光学情報記録再生装置であって、光源と、基板と、上記基板上もしくは基板内に形成された導波路と、上記導波路間、導波路内、導波路端近傍のいずれかに形成され、上記記録領域との間でプラズモン共鳴が生じる共鳴部を有するプラズモン共鳴素子と、光検出器を具備し、上記共鳴部を上記記録領域と近接させて配置し、上記光源からの出射光を上記導波路に入射し、上記導波路内もしくは導波路からの照射光を、上記プラズモン共鳴素子に照射し、上記プラズモン共鳴素子からの透過光もしくは反射光を、上記光検出器により検出し、上記光検出器からの検出信号に基づいて上記記録領域に記録された情報を再生する光学情報記録再生装置。
  2. 光源からの出射光を導波路に入射し、上記導波路内もしくは導波路からの照射光を、上記プラズモン共鳴素子に照射し、上記プラズモン共鳴素子の共鳴部から発生した近接場光の少なくとも1部を用いて、上記記録領域に記録する請求項1に記載の光学情報記録再生装置。
  3. プラズモン共鳴素子の長手方向と記録領域の配置面との角度は45〜135°の範囲内である上記請求項1に記載の光学情報記録再生装置。
  4. プラズモン共鳴素子は、導波路と実質的に同一面上に形成された請求項1に記載の光学情報記録再生装置。
  5. 基板はSiであり、光検出器は、基板上もしくは基板内に形成された請求項1に記載の光学情報記録再生装置。
  6. 基板上に第1の誘電体膜を形成し、その上に導波路を形成する請求項1に記載の光学情報記録再生装置。
  7. 導波路は、光源側から順に、光導波路、プラズモニック導波路、光導波路の3つの領域から構成される請求項1に記載の光学情報記録再生装置。
  8. 光源側に近い光導波路はチャンネル型、他方の光導波路はスラブ型である請求項7に記載の光学情報記録再生装置。
  9. 導波路は、光源側から順に、プラズモニック導波路、光導波路の2つの領域から構成される請求項1に記載の光学情報記録再生装置。
  10. 光導波路はスラブ型である請求項9に記載の光学情報記録再生装置。
  11. プラズモニック導波路は、金属膜と第2の誘電体膜で構成され、プラズモン共鳴素子は金属膜で構成され、上記プラズモニック導波路を構成する金属膜と上記プラズモン共鳴素子を形成する金属膜は、実質的に同じである請求項7もしくは9に記載の光学情報記録再生装置。
  12. プラズモニック導波路は金属膜と第2の誘電体膜で構成され、光導波路を形成する誘電体膜は、上記第2の誘電体膜と実質的に同じである請求項7もしくは9に記載の光学情報記録再生装置。
  13. 記録領域を有する情報記録媒体の光学情報記録再生装置であって、光源と、基板と、上記基板上もしくは基板内に形成された導波路と、上記導波路間、導波路内、導波路端近傍のいずれかに形成され、上記記録領域との間でプラズモン共鳴が生じる共鳴部を有するプラズモン共鳴素子を具備し、上記共鳴部を上記記録領域と近接させて配置し、上記光源からの出射光を上記導波路に入射し、上記導波路内もしくは導波路からの照射光を、上記プラズモン共鳴素子に照射し、上記プラズモン共鳴素子の共鳴部から発生した近接場光の少なくとも1部を用いて、上記記録領域に記録する光学情報記録再生装置。
  14. 記録領域を有する情報記録媒体の光学情報記録再生方法であって、光源と、基板と、上記基板上もしくは基板内に形成された導波路と、上記導波路間、導波路内、導波路端近傍のいずれかに形成され、上記記録領域との間でプラズモン共鳴が生じる共鳴部を有するプラズモン共鳴素子と、光検出器を具備し、上記共鳴部を上記記録領域と近接させて配置し、上記光源からの出射光を上記導波路に入射するステップと、上記導波路内もしくは導波路からの照射光を、上記プラズモン共鳴素子に照射するステップと、上記プラズモン共鳴素子からの透過光もしくは反射光を、上記光検出器により検出し、上記光検出器からの検出信号に基づいて、上記記録領域に記録された情報を再生するステップとを含む光学情報記録再生方法。
  15. 光源からの出射光を導波路に入射するステップと、上記導波路内もしくは導波路からの照射光を、上記プラズモン共鳴素子に照射するステップと、上記プラズモン共鳴素子の共鳴部から発生した近接場光の少なくとも1部を用いて、上記記録領域に記録するステップとを含む請求項14に記載の光学情報記録再生方法。
  16. 記録領域を有する情報記録媒体の光学情報記録再生方法であって、光源と、基板と、上記基板上もしくは基板内に形成された導波路と、上記導波路間、導波路内、導波路端近傍のいずれかに形成され、上記記録領域との間でプラズモン共鳴が生じる共鳴部を有するプラズモン共鳴素子を具備し、上記共鳴部を上記記録領域と近接させて配置し、上記光源からの出射光を上記導波路に入射するステップと、上記導波路内もしくは導波路からの照射光を、上記プラズモン共鳴素子に照射するステップと、上記プラズモン共鳴素子の共鳴部から発生した近接場光の少なくとも1部を用いて、上記記録領域に記録するステップとを含む光学情報記録再生方法。
  17. 基板上に第1の誘電体膜を形成する工程と、上記第1の誘電体膜上に金属膜を形成する工程と、上記金属膜からプラズモン共鳴素子を形成する工程と、上記第1の誘電体膜上に第2の誘電体膜を形成する工程と、上記第2の誘電体膜から導波路を形成する工程を含む請求項1に記載の光学情報記録再生装置の製造方法。
  18. 導波路はプラズモニック導波路を含み、実質的に同じ金属膜から、プラズモン共鳴素子と上記プラズモニック導波路を形成する工程を含む請求項17に記載の光学情報記録再生装置の製造方法。
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