JP2013158573A - 開放型使い捨ておむつ - Google Patents

Abstract

【課題】容易に且つ正しく着用者に装着する。
【解決手段】本発明に係る吸収性物品１は、股下域２５内において吸収体４０が配置されている吸収体配置領域内に形成され、製品長手方向Ｌに伸縮可能なクロッチ伸縮部２００ａと、脚回り開口部３５に沿って形成され、少なくとも製品長手方向Ｌに伸縮可能な一対のレッグ伸縮部７５と、後胴回り域３０に形成され、製品幅方向Ｗに伸縮可能なウェスト伸縮部１００とを具備し、クロッチ伸縮部２００ａとレッグ伸縮部７５とウェスト伸縮部１００とによって囲まれており吸収体４０を構成する吸収体コア４０ａが配置されている吸収体コア配置領域３００は、伸縮しないように形成されており、製品長手方向Ｌにおける吸収体コア配置領域３００の長さＬ２は、製品長手方向Ｌにおけるクロッチ伸縮部２００ａの長さＬ１の半分よりも長くなるように構成されている。
【選択図】図２

Description

本発明は、開放型使い捨ておむつに関する。

従来、前胴回り域と後胴回り域と股下域とを有し、一対の脚回り開口部が形成されると共に、股下域を跨ぎ前胴回り域及び後胴回り域に延びる吸収体を備えた開放型使い捨ておむつが知られている（例えば、特許文献１参照）。

特開２００３-７０８４０号公報

しかしながら、近年、核家族化や少子化等により、乳児や幼児におむつを履かせた経験のない母親の増加により、上述のような開放型使い捨ておむつを着用者のどの位置に装着するべきか分からないという声をよく聞くようになった。

これに対して、メーカーは、店舗やインターネット当のツールを通じて、開放型おむつの装着手順を詳しく説明する取り組みもされている。

出願人は、かかる現状に着目して、かかる装着手順等を読まなくても、感覚的に、開放型使い捨ておむつのどの位置に着用者を引き込み、引き上げるか、が分かりやすい開放型使い捨ておむつに対する市場のニーズが高いと考えた。

そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、容易に且つ正しく着用者に装着することができる開放型使い捨ておむつを提供することを目的とする。

本発明の第１の特徴は、前胴回り域と、後胴回り域と、前記前胴回り域と前記後胴回り域との間に位置する股下域とを有し、一対の脚回り開口部が形成されると共に、前記股下域を跨ぎ前記前胴回り域及び前記後胴回り域に延びる吸収体を備え、前記前胴回り域から前記後胴回り域に向かう製品長手方向と、前記製品長手方向と直交する製品幅方向とを有する開放型使い捨ておむつであって、前記股下域内において前記吸収体が配置されている吸収体配置領域内に形成され、前記製品長手方向に伸縮可能なクロッチ伸縮部と、前記脚回り開口部に沿って形成され、少なくとも前記製品長手方向に伸縮可能な一対のレッグ伸縮部と、前記後胴回り域に形成され、前記製品幅方向に伸縮可能なウェスト伸縮部とを備え、前記クロッチ伸縮部とレッグ伸縮部とウェスト伸縮部とによって囲まれており前記吸収体を構成する吸収体コアが配置されている吸収体コア配置領域は、伸縮しないように形成されており、前記製品長手方向における前記吸収体コア配置領域の長さは、前記製品長手方向における前記クロッチ伸縮部の長さの半分よりも長くなるように構成されていることを要旨とする。

以上説明したように、本発明によれば、容易に且つ正しく着用者に装着することができる開放型使い捨ておむつを提供することができる。

本発明の実施形態に係る開放型使い捨ておむつの展開平面図である。 本発明の実施形態に係る開放型使い捨ておむつの展開平面図である。 本発明の第１の実施形態に係る開放型使い捨ておむつのＦ-Ｆ断面図である。 本発明の第１の実施形態に係る開放型使い捨ておむつを着用者に装着する様子を示す図である。 本発明の第１の実施形態に係る開放型使い捨ておむつを着用者に装着する様子を示す図である。 本発明の第１の実施形態に係る開放型使い捨ておむつを着用者に装着する様子を示す図である。

（本発明の第１の実施形態）
図１乃至図６を参照して、本発明の第１の実施形態に係る開放型使い捨ておむつ１０について説明する。

なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。

したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。

図１及び図２は、本実施形態に係る開放型使い捨ておむつ１０の展開平面図である。図３は、図１に示したＦ-Ｆ線に沿った開放型使い捨ておむつ１０の断面図である。

図１及び図２に示すように、開放型使い捨ておむつ１０は、前胴回り域２０と、股下域２５と、後胴回り域３０とを有する。また、開放型使い捨ておむつ１０には、一対の脚回り開口部３５が形成されている。

ここで、前胴回り域２０は、着用者の前胴回り部と接する部分であり、後胴回り域３０は、着用者の後胴回り部と接する部分であり、股下域２５は、前胴回り域２０と後胴回り域３０との間に位置する部分である。

なお、本実施形態では、前胴回り域２０から後胴回り域３０に向かう方向を製品長手方向Ｌと呼び、製品長手方向Ｌと直交する方向を製品幅方向Ｗと呼ぶこととする。

開放型使い捨ておむつ１０は、股下域２５を跨ぎ前胴回り域２０及び後胴回り域３０に延びる吸収体４０を備える。図３に示すように、吸収体４０は、吸収体コア４０ａとコアラップ４０ｂとによって構成されている。

吸収体コア４０ａは、従来の使い捨ておむつで用いられているものと同様であり、粉砕パルプや高吸収ポリマー等、公知の部材や材料を用いて、吸収体コア４０ａを適宜構成することができる。吸収体コア４０ａは、シート状のコアラップ４０ｂによって包まれている。

コアラップ４０ｂは、吸収体コア４０ａを被覆するシートである。コアラップ４０ｂの少なくとも肌当接面側の一部は、液透過性を有する各種の繊維不織布若しくはティッシュシートによって構成されている。

例えば、コアラップ４０ｂを構成する部材としては、質量約１０〜３０ｇ/ｍ^２のエアスルー繊維不織布や、スパンボンド不織布や、ＳＭＳ（スパンボンド-メルトブロン-スパンボンド）不織布や、質量約１０〜３０ｇ/ｍ^２のティッシュシートを用いることができる。

また、図３に示すように、吸収体４０の表面側（肌当接面側）には、液透過性のトップシート５０が備えられており、吸収体４０の裏面側（非肌当接面側）には、液不透過性のバックシート６０が備えられている。 吸収体４０の製品幅方向Ｗにおける側縁部には、サイドフラップ７０がそれぞれ備えられている。サイドフラップ７０は、１枚又は２枚以上の複数枚重ねた不織布によって構成されている。

また、後胴回り域３０における一対のサイドフラップ７０には、ファスニングテープ９０がそれぞれ備えられている。ファスニングテープ９０は、前胴回り域２０の非肌当接面側の所定領域に取り付け可能に構成されている。

開放型使い捨ておむつ１０は、股下域２５に形成され、製品長手方向Ｌに伸縮可能なクロッチ伸縮部２００ａを備えている。

具体的には、クロッチ伸縮部２００ａは、股下域２５に形成されているクロッチ部２００に配置されている。より具体的には、クロッチ伸縮部２００ａは、股下域２５内において吸収体４０が配置されている吸収体配置領域３００内に形成されている。

また、製品長手方向Ｌにおけるクロッチ伸縮部２００ａの中心は、製品長手方向Ｌにおける開放型使い捨ておむつ１０の中心よりも、前胴回り域２０側に配置されている。ただし、クロッチ伸縮部２００ａは、製品長手方向Ｌにおける開放型使い捨ておむつ１０の中心を跨ぐように配置されている。

本実施形態では、クロッチ伸縮部２００ａは、伸縮性シートによって構成されている。例えば、かかる伸縮性シートとしては、ウレタンやスチレンのような熱可塑性エラストマ樹脂を溶融しフィルム状とした伸縮性フィルムや、伸縮繊維からなる伸縮性不織布や、伸縮性フィルムや伸縮性不織布に部分的に切断され又は脆弱化された非伸張性シートを張り合わせた複合シート等を用いることができる。

また、かかる伸縮性シートの代わりに、ポリウレタン弾性繊維や天然ゴムからなる糸状・帯状の伸縮性弾性部材を、互いに並列に並べることによってクロッチ伸縮部２００ａを構成してもよい。

かかる場合、吸収体コア４０ａの剛性及び開放型使い捨ておむつ１０を構成する他の部材の剛性を考慮して、用いる弾性部材の太さや配置するピッチを適宜選択できるが、開放型使い捨ておむつ１０本体を自然状態（非伸張状態）とした際に、吸収体コア４０ａの製品幅方向Ｗにおける側縁部全域が収縮した状態となるようにすることが好ましい。

具体的には、クロッチ伸縮部２００ａの伸縮率は、１.２倍以上１.８倍以下であることが好ましい。例えば、本実施形態では、クロッチ伸縮部２００ａの伸縮率は、１.４倍に設定されていてもよい。

伸縮率は、伸縮方向（本実施形態では、製品長手方向Ｌ）におけるクロッチ伸縮部２００ａの伸縮の程度を意味し、以下のように規定される。

伸縮率＝（最大伸張状態におけるクロッチ伸縮部２００ａの伸縮方向における長さ）/（自然状態におけるクロッチ伸縮部２００ａの伸縮方向における長さ）

なお、本明細書において、かかる伸縮率は、例えば、次のように測定されるものとする。

第１に、開放型使い捨ておむつ１０がパッケージ等に封入されている場合には、パッケージから開放型使い捨ておむつ１０を取り出し、その状態にて２０℃±２℃、相対湿度６０％±５％ＲＨの雰囲気下において６０分間放置する。

第２に、かかる状態（すなわち、自然状態）における所望領域の伸縮方向における長さ、及び、自然状態から弾性部材による皺が目視にて確認できない状態まで延伸した時の所望領域の伸縮方向における長さを測定する。

このように、クロッチ伸縮部２００ａの伸縮率を、１.２倍以上１.８倍以下とすることによって、着用者の皮膚の伸縮に好適に追従することができる。

例えば、着用者が、身体前側が縮むような前屈みの姿勢をとると、着用者の臀部側の皮膚が、身体を伸ばした状態に対して３０％程度伸びる。

つまり、クロッチ伸縮部２００ａの伸縮率を１.２倍以下とすると、自然状態におけるクロッチ伸縮部２００ａの収縮が十分でなく、クロッチ伸縮部２００ａが設けられていない場合と比較して、開放型使い捨ておむつ１０の曲げ易さの差が小さく、所望の位置において前胴回り域２０が立ち上がらなくなってしまう。

一方、クロッチ伸縮部２００ａの伸縮率を１.８倍よりも大きくすると、クロッチ伸縮部２００ａの収縮方向における収縮寸法が大きくなり過ぎるため、クロッチ伸縮部２００ａが存在する領域が、身体に沿うよりも密着する状態となり易く、開放型使い捨ておむつ１０が、着用者の下方にズレ易くなってしまう。

吸収体４０の表面側（トップシート５０側）は、脚回り開口部３５に沿って形成され、少なくとも製品長手方向Ｌに伸縮可能な一対のレッグ伸縮部（レッグギャザー）７５が備えられている。

レッグ伸縮部７５は、製品長手方向Ｌにおいて、クロッチ伸縮部２００ａよりも長いと共に、製品幅方向Ｗにおいて、クロッチ伸縮部２００ａよりも外側に備えられている。

また、レッグ伸縮部７５は、クロッチ伸縮部２００ａと同様に、伸縮性シートで形成されている。具体的には、かかる伸縮性シートの幅（開放型使い捨ておむつ１０の自然状態における製品幅方向Ｗにおける幅）は、少なくとも股下域２５において、５ｍｍ以上３５ｍｍ以下であることが好ましい。

ここで、かかる伸縮性シートの幅が５ｍｍ未満では、実質的に面で着用者の脚回りに沿うという効果が発現せず、かかる伸縮性シートの幅が３５ｍｍを超えると、脚回りに沿う領域が広くなり、かかる伸縮性シートが着用者の身体側に巻き込んだり、めくれたりし易くなってしまう。

レッグ伸縮部７５の伸縮率は、１.５〜２.４倍であることが好ましい。例えば、本実施形態では、レッグ伸縮部７５の伸縮率は、１.９倍に設定されている。かかるレッグ伸縮部７５の伸縮率は、上述のクロッチ伸縮部２００ａの伸縮率と同様に規定されるものとする。

また、左右一対のレッグ伸縮部７５の製品幅方向Ｗにおける内側端の間隔は、股下域２５から前胴回り域２０に向かうに連れて広くなるとともに、股下域２５から後胴回り域３０に向かうに連れて広くなる。

なお、かかる間隔は、開放型使い捨ておむつ１０を自然状態から皺が目視にて確認できない状態まで製品長手方向Ｌ及び製品幅方向Ｗに延伸して保持した後、左右一対のレッグ伸縮部７５の製品幅方向Ｗにおける内側端間の距離を測定したものである。

また、開放型使い捨ておむつ１０は、後胴回り域３０に形成され、製品幅方向Ｗに伸縮可能なウェスト伸縮部（ウェストギャザー）１００を備えている。

本実施形態において、ウェスト伸縮部１００は、クロッチ伸縮部２００ａやレッグ伸縮部７５と同様に、伸縮性シートによって構成されている。ウェスト伸縮部１００を構成する部材については、特に限定されないが、出来る限り薄くて剛性が低く、幅入り率が小さいものを用いることが好ましい。

本実施形態では、ウェスト伸縮部１００として、目付けが３０ｇ/ｍ^２の伸縮性フィルムを用いた。かかる伸縮性フィルムを用いることは、目付けを低くする観点から好ましい。

ウェスト伸縮部１００は、非伸長状態（自然状態）における長さの１.５〜２.５倍に引き延ばされた後、ホットメルト接着剤又は加熱処理等によってバックシート６０に接着される。

ウェスト伸縮部１００は、トップシート５０とバックシート６０との間に配置されている。なお、図３に示すように、トップシート５０とウェスト伸縮部１００との間には、コアラップ４０ｂが配置されていてもよい。

或いは、吸収体４０とバックシート６０との間に配置される外装シート６０ａが備えられる場合には、ウェスト伸縮部１００は、外装シート６０ａとバックシート６０との間に配置されてもよい。

また、防漏シートが、製品長手方向Ｌにおいて間欠で配置される場合には、ウェスト伸縮部１００が、防漏材の役割を担うようにしてもよい。この場合、ウェスト伸縮部１００の幅は、吸収体４０の幅よりも広いことが好ましい。

また、ウェスト伸縮部１００は、製品幅方向Ｗに収縮した場合、製品長手方向Ｌにおける幅入り率が、３０％以下となるように構成されている。

ウェスト伸縮部１００の幅入り率を３０％以下、より好ましくは１０％以下とすることによって、製品長手方向Ｌにおけるウェスト伸縮部１００の収縮が抑制され、臀部にウェスト伸縮部１００を配置しても、後胴回り域３０の端部が製品長手方向Ｌの収縮によって所定位置からずれることを抑制できる。

なお、本明細書において、かかる幅入り率は、例えば、以下のように測定されるものとする。

第１に、ウェスト伸縮部１００を開放型使い捨ておむつ１０から取り外し、取り外したウェスト伸縮部１００を２０℃±２℃、相対湿度６０％±５％ＲＨの雰囲気下に２４時間放置した後、ウェスト伸縮部１００の開放型使い捨ておむつ１０への配置時における製品幅方向Ｗの中央に相当する位置の幅を自然状態におけるシート状弾性要素幅（ＷＡ）とする。

第２に、取り外したウェスト伸縮部１００の全幅を、引っ張り試験機（島津製作所社製オートグラフ）の測定チャックに保持し、１００ｍｍ/分の速度にて、開放型使い捨ておむつ１０への貼り付け時の幅まで伸張し、開放型使い捨ておむつ１０への配置時におけるウェスト伸縮部１００の製品幅方向Ｗの中央に相当する位置の幅（ＷＢ）を測定する。

そして、測定した（ＷＡ）及び（ＷＢ）を用いて、以下の式により、幅入り率を算出する。

幅入り率（％）＝（（ＷＡ）−（ＷＢ））/（ＷＡ））×１００

また、吸収体コア配置領域３００は、伸縮しないように形成されている。ここで、吸収体コア配置領域３００は、クロッチ伸縮部２００とレッグ伸縮部７５とウェスト伸縮部１００とによって囲まれており、吸収体４０を構成する吸収体コア４０ａが配置されている領域である。

本明細書において、「所定領域が伸縮しない」とは、製品長手方向Ｌに沿う所定領域の伸縮率及び製品幅方向Ｗに沿う所定領域の伸縮率が共に、１.１５倍以下となっていることを意味する。

なお、吸収性コア配置領域３００の伸縮率が、１.１５倍以下の状態では、吸収性コア配置領域３００には、実質的には、吸収体コア４０ａの収縮に起因する皺や凹凸が生じず、吸収性コア配置領域３００は、立ち上がることなく平面に近い状態に維持され得る。

吸収体４０は、クロッチ伸縮部２００ａの前胴回り域２０及び後胴回り域側３０の製品長手方向Ｌにおける端部に沿って、すなわち、クロッチ部２００の製品長手方向Ｌにおける端部に沿って、目付が低い或いは吸収体コア４０ａが存在しない低剛性領域１１５及び１２５を有している。

かかる構成によれば、図４及び図６に示すように、展開している自然状態の開放型使い捨ておむつ１０において、クロッチ伸縮部２００ａの後胴回り域３０側の製品長手方向Ｌの端部に沿った領域Ａ及びクロッチ伸縮部２００ａの前胴回り域３０側の製品長手方向Ｌの端部に沿った領域Ｂを基点として、股下域２５が立ち上がり得る。

また、図２に示すように、レッグ伸縮部７５の後胴回り域３０側の端部Ｅ１は、ウェスト伸縮部１００の製品長手方向Ｌにおける股下域２５側の端部Ｅ２よりも、前胴回り域２０側に配置されるように構成されている。

かかる構成によれば、図４及び図６に示すように、レッグ伸縮部７５の製品長手方向Ｌにおける後胴回り域３０側の端部Ｅ１とウェスト伸縮部１００の製品長手方向Ｌにおける股下域２５側の端部Ｅ２との間の領域Ｃを基点として、後胴回り域３０の一部が立ち上がり得る。

また、図２に示すように、レッグ伸縮部７５と接合部分８１との間の領域３００Ａには、吸収体コア４０ａが配置されていない。

かかる構成によれば、領域３００Ａの存在によって、吸収性コア配置領域３００は、レッグ伸縮部７５の立ち上がりの影響を受けにくく、平面に近い状態に維持され易くなる。

また、図２に示すように、製品長手方向Ｌにおける吸収体コア配置領域３００の長さＬ２は、製品長手方向Ｌにおけるクロッチ伸縮部２００ａの長さＬ１の半分よりも長くなるように構成されている。

かかる構成によれば、着用補助者は、展開している自然状態の開放型使い捨ておむつ１０において着用者を置くべき基準となる位置として、平面に近い状態に維持される吸収性コア配置領域３００を目視することができる。

また、一対のレッグ伸縮部７５の内側（製品幅方向Ｗにおける中央寄り）には、製品長手方向Ｌに沿って延びる一対のレッグサイドギャザー８０が備えられている。

レッグサイドギャザー８０は、接合部分８１と、かかる接合部分８１と反対側に位置し、弾性部材（不図示）が配置された自由端部分８２とを有する。

ここで、接合部分８１は、トップシート５０に接合されてもよいし、トップシート５０よりも非肌当接面側に配置されている防漏フィルムやバックシート６０に接合されていてもよい。

また、自由端部分８２の製品長手方向Ｌにおける端部は、トップシート５０に接合される。接合部分８１は、製品幅方向Ｗにおいて、クロッチ伸縮部２００ａとレッグ伸縮部７５との間に配置されている。

レッグサイドギャザー８０は、着用時には、接合部分８１を基端部として立ち上がり、自由端部分８２が頂点部として着用者の肌と接触する。

なお、クロッチ部２００よりも後胴回り域３０の領域において、接合部分８１と自由端部分８２との間の長さは、接合部分８１とレッグ伸縮部７５と長さよりも短くになるように構成されていてもよい。

かかる構成によれば、立ち上がっているレッグ伸縮部７５よりも製品幅方向Ｗの中央側（吸収性コア配置領域３００側）において、レッグサイドギャザー８０が立ち上がり、かつ、レッグサイドギャザー８０の立ち上がりの高さが、レッグ伸縮部７５の立ち上がりの高さよりも低くなるように構成されることにより、着用補助者が、吸収性コア配置領域３００に、より着目し易くなる。

また、吸収体４０は、後胴回り域３０において、吸収体４０の他の部位よりも目付けが低い又は吸収体コア４０ａが存在しない低剛性領域１１０を有する。

なお、ウェスト伸縮部１００及び吸収体４０は、開放型使い捨ておむつ１０の平面視において、少なくとも一部において重なるように構成されている。具体的には、ウェスト伸縮部１００は、開放型使い捨ておむつ１０の平面視において、低剛性領域１１０の少なくとも一部と重なるように構成されている。

また、低剛性領域１１０は、吸収体４０の製品長手方向Ｌにおける後胴回り域３０側の端部Ｅ３近傍まで延びるように形成されている。

製品幅方向Ｗにおける低剛性領域１１０の幅は、吸収体４０の製品長手方向Ｌにおける後胴回り域３０側の端部Ｅ３に向かうに連れて広くなっている。

さらに、吸収体４０は、製品幅方向Ｗにおける伸縮が他の領域よりも抑制された領域である伸縮抑制領域１２０を有する。

ここで、伸縮抑制領域１２０は、図２に示すように、低剛性領域１１０の製品幅方向Ｗの外側にそれぞれ形成されている。

より具体的には、低剛性領域１１０の形状は、開放型使い捨ておむつ１０の平面視において、くさび状である。

また、伸縮抑制領域１２０と低剛性領域１１０との境界は、製品幅方向Ｗの中心に向けて凸となるような円弧で形成されている。

かかる構成によれば、着用補助者に対して、着用者の臀部の形状のイメージを抱かせることができる。

図２に示すように、低剛性領域１１０の製品長手方向Ｌにおける股下域２５側の端部Ｅ４は、ファスニングテープ９０が設けられているテープ配置領域９０Ａよりも股下域２５寄りに配置されていてもよい。

ウェスト伸縮部１００の製品長手方向Ｌにおける後胴回り域側の端部Ｅ５は、吸収体４０の製品長手方向Ｌにおける後胴回り域３０側の端部Ｅ３と開放型使い捨ておむつ１０の製品長手方向Ｌにおける後胴回り域３０側の端部Ｅとの間に配置されていてもよい。

さらに、ウェスト伸縮部１００の製品長手方向Ｌにおける股下域２５側の端部Ｅ２は、低剛性領域１１０の製品長手方向Ｌにおける股下域２５側の端部Ｅ４まで延びていてもよいし、低剛性領域１１０の製品長手方向Ｌにおける股下域２５側の端部Ｅ４を超えて配置されていてもよい。

また、図１に示すように、クロッチ伸縮部２００ａが配置されている領域において、製品幅方向Ｗにおける吸収体コア４０ａの長さが最も短い領域Ｄが存在するように構成されていてもよい。

開放型使い捨ておむつ１０では、クロッチ伸縮部２００ａが、かかる開放型使い捨ておむつ１０の底の部分になるため、着用者の身体に沿うように開放型使い捨ておむつ１０を装着することができるように構成されている。

ここで、上述のように領域Ｄを存在させることによって、かかる開放型使い捨ておむつ１０の底の部分を、より確実に着用者の股下部に配置させることができる。

また、図１に示すように、製品長手方向Ｌにおけるクロッチ伸縮部２００ａの中央位置Ｏ２は、製品長手方向Ｌにおける開放型使い捨ておむつ１０の中央位置Ｏ１よりも前胴回り域２０側に配置されるように構成されていてもよい。

人間の身体の股上寸法は、臀部側の寸法の方が、腹側の寸法よりも大きい。したがって、上述の構成によれば、着用補助者は、着用者の股上寸法に基づく適切な位置に、容易に開放型使い捨ておむつ１０を履かせることができる。

さらに、図２に示すように、製品長手方向Ｌにおけるクロッチ伸縮部２００ａの中央位置Ｏ２における製品幅方向Ｗの長さＷ１は、製品長手方向Ｌにおけるクロッチ伸縮部２００ａの端部における製品幅方向Ｗの長さＷ２よりも短くなるように構成されていてもよい。

かかる構成によれば、クロッチ伸縮部２００ａの外観から見た形状が、女性の下着の股下部のようにくびれた形状となっているため、着用補助者は、着用者に開放型使い捨ておむつ１０を履かせる際に、クロッチ伸縮部２００ａが着用者の股下部に配置されるように装着し、さらに装着位置が正しいことを視覚的に確認することができる。

以下、図４乃至図６を参照して、開放型使い捨ておむつ１０を着用者に装着する方法について説明する。

第１に、パッケージから開放型使い捨ておむつ１０を取り出し、取り出した開放型使い捨ておむつ１０を展開すると、図４及び図６に示すように、自然状態において、股下域２５が、クロッチ伸縮部２００ａの後胴回り域３０側の製品長手方向Ｌの端部に沿った領域Ａ及びクロッチ伸縮部２００ａの前胴回り域２０側の製品長手方向Ｌの端部に沿った領域Ｂを基点として立ち上がる。

また、かかる場合、図４及び図６に示すように、後胴回り域３０の一部が、レッグ伸縮部７５の製品長手方向Ｌにおける後胴回り域３０側の端部Ｅ１とウェスト伸縮部１００の製品長手方向Ｌにおける股下域２５側の端部Ｅ２との間の領域Ｃを基点として、製品長手方向Ｌの股下域２５側に向けて立ち上がる。

なお、吸収体コア配置領域３００は、伸縮しないように形成されているため、立ち上がることなく平面に近い状態に維持される。

第２に、図４及び図６に示すように、着用補助者（例えば、母親）は、立ち上がっている後胴回り域３０の一部に着用者の背中部分を接触させ、立ち上がっている股下域２５と立ち上がっている後胴回り域３０との間の吸収体コア配置領域３００に着用者の臀部を接触させるように展開した状態の開放型使い捨ておむつ１０に着用者を寝かせる。

ここで、伸縮抑制領域１２０と低剛性領域１１０との境界のくさび型の形状が、着用補助者に対して、着用者の臀部の溝のイメージを抱かせることができるため、着用補助者は、上述のように、展開している自然状態の開放型使い捨ておむつ１０における伸縮抑制領域１２０と低剛性領域１１０との境界の近くに、着用者の臀部の溝を合わせるべきであることが感覚的に分かる。

第３に、展開している自然状態の開放型使い捨ておむつ１０に着用者を寝かせた後、図５に示すように、前胴回り域２０を折り返し、ファスニングテープ９０によって前胴回り域２０及び後胴回り域３０を取り付けることで、開放型使い捨ておむつ１０を着用者の身体に装着させる。

本実施形態に係る開放型使い捨ておむつ１０によれば、開放型使い捨ておむつ１０を展開した場合に、図４及び図６に示すように、自然状態において、股下域２５が、領域Ａ及び領域Ｂを基点として立ち上がり、後胴回り域３０の一部が、領域Ｃを基点として、製品長手方向Ｌの股下域２５側に向けて立ち上がり、吸収体コア配置領域３００は、平面に近い状態に維持される形態になるため、着用補助者は、立ち上がっている後胴回り域３０の一部に着用者の背中部分を接触させ、立ち上がっている股下域２５と吸収体コア配置領域３００との間に着用者の臀部を接触させることによって、正確に、開放型使い捨ておむつ１０を着用者に装着することができる。

また、本実施形態に係る開放型使い捨ておむつ１０によれば、着用補助者は、外観から見たクロッチ伸縮部２００ａの皺によって、着用者に開放型使い捨ておむつ１０を履かせる際に、クロッチ伸縮部２００ａが着用者の股下部に適切に配置されていることを視覚的に確認しながら引き上げることができる。

すなわち、着用補助者は、クロッチ伸縮部２００ａが着用者の股下部に適切に配置されていないことに気づいた場合には、ファスニングテープを止める前に開放型使い捨ておむつ１０の装着位置を直すこともできる。

以上のように、本実施形態に係る開放型使い捨ておむつ１０によれば、着用補助者は、正しい位置に開放型使い捨ておむつ１０を装着することが容易にできるため、開放型使い捨ておむつ１０の装着位置のズレによる漏れの誘発を回避することができる。

なお、以上に述べた本実施形態の特徴に係る開放型使い捨ておむつ１０は、以下のように表現されていてもよい。

本実施形態の特徴に係る開放型使い捨ておむつ１０は、展開された場合、自然状態において、後胴回り域３０の少なくとも一部が、製品長手方向Ｌの股下域２５側に向けて立ち上がり、股下域２５が、製品長手方向Ｌの後胴回り域３０側に向けて折れ曲がり、前胴回り域２０が、製品長手方向Ｌの後胴回り域３０側の反対側に向けて折れ曲がるように構成されていることを要旨とする。

以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。

１０…開放型使い捨ておむつ
２０…前胴回り域
２５…股下域
３０…後胴回り域
３５…脚回り開口部
４０…吸収体
４０ａ…吸収体コア
４０ｂ…コアラップ
５０…トップシート
６０…バックシート
７０…サイドフラップ
７５…レッグ伸縮部
８０…レッグサイドギャザー
８１…接合部分
８２…自由端部分
９０…ファスニングテープ
１００…ウェスト伸縮部
１１５、１２５…低剛性領域
２００…クロッチ部
２００ａ…クロッチ伸縮部

Claims (11)

1. 前胴回り域と、後胴回り域と、前記前胴回り域と前記後胴回り域との間に位置する股下域とを有し、
   一対の脚回り開口部が形成されると共に、前記股下域を跨ぎ前記前胴回り域及び前記後胴回り域に延びる吸収体を備え、
   前記前胴回り域から前記後胴回り域に向かう製品長手方向と、前記製品長手方向と直交する製品幅方向とを有する開放型使い捨ておむつであって、
   前記股下域内において前記吸収体が配置されている吸収体配置領域内に形成され、前記製品長手方向に伸縮可能なクロッチ伸縮部と、
   前記脚回り開口部に沿って形成され、少なくとも前記製品長手方向に伸縮可能な一対のレッグ伸縮部と、
   前記後胴回り域に形成され、前記製品幅方向に伸縮可能なウェスト伸縮部とを備え、
   前記クロッチ伸縮部とレッグ伸縮部とウェスト伸縮部とによって囲まれており前記吸収体を構成する吸収体コアが配置されている吸収体コア配置領域は、伸縮しないように形成されており、
   前記製品長手方向における前記吸収体コア配置領域の長さは、前記製品長手方向における前記クロッチ伸縮部の長さの半分よりも長くなるように構成されていることを特徴とする開放型使い捨ておむつ。
2. 前記吸収体は、前記クロッチ伸縮部の前記前胴回り域及び前記後胴回り域側の前記製品長手方向における端部に沿って、目付が低い或いは吸収体コアが存在しない低剛性領域を有することを特徴とする請求項１に記載の開放型使い捨ておむつ。
3. 前記レッグ伸縮部の前記後胴回り域側の端部は、前記ウェスト伸縮部の前記前胴回り域側の端部よりも、前記前胴回り域側に配置されるように構成されていることを特徴とする請求項１に記載の開放型使い捨ておむつ。
4. 前記ウェスト伸縮部及び前記吸収体は、重なるように構成されていることを特徴とする請求項１に記載の開放型使い捨ておむつ。
5. 前記吸収体は、前記後胴回り域において、前記吸収体の他の部位よりも目付けが低い又は吸収体コアが存在しない低剛性領域を有し、
   前記ウェスト伸縮部は、前記開放型使い捨ておむつの平面視において、前記低剛性領域の少なくとも一部と重なるように構成されており、
   前記製品幅方向における前記低剛性領域の幅は、前記吸収体の前記製品長手方向における前記後胴回り域側の端部に向かうに連れて広くなるように構成されていることを特徴とする請求項１に記載の開放型使い捨ておむつ。
6. 前記吸収体は、前記製品幅方向における伸縮が他の領域よりも抑制された領域である伸縮抑制領域を有し、
   前記伸縮抑制領域は、前記低剛性領域の前記製品幅方向の外側にそれぞれ形成されるように構成されている請求項５に記載の開放型使い捨ておむつ。
7. 前記低剛性領域の形状は、前記開放型使い捨ておむつの平面視において、くさび状であり、
   前記伸縮抑制領域と前記低剛性領域との境界は、前記製品幅方向の中心に向けて凸となるような円弧で形成されていることを特徴とする請求項６に記載の開放型使い捨ておむつ。
8. 前記クロッチ伸縮部が配置されている領域において、前記製品幅方向における前記吸収体コアの長さが最も短い領域が存在するように構成されていることを特徴とする請求項１に記載の開放型使い捨ておむつ。
9. 前記製品長手方向における前記クロッチ伸縮部の中央位置は、前記製品長手方向における前記開放型使い捨ておむつの中央位置よりも前記前胴回り域側に配置されるように構成されていることを特徴とする請求項１に記載の開放型使い捨ておむつ。
10. 前記製品長手方向における前記クロッチ伸縮部の中央位置における前記製品幅方向の長さは、前記製品長手方向における前記クロッチ伸縮部の端部における前記製品幅方向の長さよりも短くなるように構成されていることを特徴とする請求項１に記載の開放型使い捨ておむつ。
11. 前胴回り域と、後胴回り域と、前記前胴回り域と前記後胴回り域との間に位置する股下域とを有し、
    一対の脚回り開口部が形成されると共に、前記股下域を跨ぎ前記前胴回り域及び前記後胴回り域に延びる吸収体を備え、
    前記前胴回り域から前記後胴回り域に向かう製品長手方向を有する開放型使い捨ておむつであって、
    前記開放型使い捨ておむつが展開された場合、自然状態において、前記後胴回り域の少なくとも一部が、前記製品長手方向の前記股下域側に向けて立ち上がり、前記股下域が、前記製品長手方向の前記後胴回り域側に向けて折れ曲がり、前記前胴回り域が、前記製品長手方向の前記後胴回り域側の反対側に向けて折れ曲がるように構成されていることを特徴とする開放型使い捨ておむつ。

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