JP2013158069A - モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】ステータの巻線に電流が流れているときでも、ロータマグネットから発せられる磁気を精度良く検知することができるモータを提供する。
【解決手段】正巻回部44を形成する第1コアティース40と、正巻回部44と同相の逆巻回部46を形成する第2コアティース42との間に形成されたスロット100に磁気検知部92を配置することにより、ロータマグネット56から発せられる磁気を磁気検知部92によって精度良く検知することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、モータに関する。
従来、ロータマグネットから発せられる磁気を検出素子により検知してロータの回転位置を検出するモータがある。しかし、ステータから発せられる磁気の影響を受けて、ロータマグネットから発せられる磁気を検出素子によって精度良く検知することができない(ロータの回転位置を精度良く検出することができない)という問題がある。
特許文献1には、ティースに巻き回された巻線が非通電状態のときに、ロータマグネットからの磁束を検知する検出部の極性が切り替わるようにしたブラシレスモータが開示されている。しかし、このブラシレスモータでは、巻線が非通電状態のときに検出部の極性が切り替わるような位置に検出部を配置したり、検出部の極性が切り替わるときに巻線が非通電状態になるように巻線の通電状態を切り替えたりしなければならない。
特開2010−98887号公報
本発明は係る事実を考慮し、ステータの巻線に電流が流れているときでも、ロータマグネットから発せられる磁気を精度良く検知することができるモータを提供することを課題とする。
請求項1に記載のモータは、ロータマグネットを有するロータ部と、径方向に対して前記ロータマグネットに対向して配置され巻線が正巻方向へ巻き回されて正巻回部を形成する第1コアティース、及び巻線が前記正巻方向と反対の逆巻方向へ巻き回されて逆巻回部を形成する第2コアティースを有するステータ部と、前記ステータ部の周方向に隣り合い前記正巻回部と前記逆巻回部とが同相の前記第1コアティースと前記第2コアティースとの間に形成されたスロット、又は該スロットよりも前記ロータマグネット側に配置され、前記ロータマグネットから発せられる磁気を検知する磁気検知部と、を備える。
請求項1に記載のモータによれば、正巻回部から発生する磁束と、逆巻回部から発生する磁束とが磁気検知部の位置で打ち消し合うので、ロータマグネットから発せられる磁気を磁気検知部によって精度良く検知することができ、ロータ部の回転位置を精度良く検出することができる。
請求項2に記載のモータは、請求項1に記載のモータにおいて、前記磁気検知部は、前記ロータ部と前記ステータ部とにより構成されるモータ部から離間して配置され、該モータ部を駆動する回路部に設けられた磁気検知センサと、前記モータ部と前記磁気検知センサとの間に配置され、前記磁気を前記磁気検知センサへ誘導する第1磁気誘導部材と、を備える。
請求項2に記載のモータによれば、磁気検知部を磁気検知センサと第1磁気誘導部材とに分けることにより、磁気検知センサをモータ部から離間して配置することができ、磁気検知センサの配置の自由度を高めることができる。
請求項3に記載のモータは、請求項2に記載のモータにおいて、U相とV相とW相の前記正巻回部及び前記逆巻回部を備え、前記第1磁気誘導部材は、前記スロットの開口角度を二等分する線上に配置されている。
請求項3に記載のモータによれば、正巻回部と逆巻回部との間の真ん中に第1磁気誘導部材を配置して、正巻回部から発生する磁束と、逆巻回部から発生する磁束とを打ち消し合わせることにより、正巻回部及び逆巻回部から発生する磁束が第1磁気誘導部材の位置でより小さくなる。これにより、ロータマグネットから発せられる磁気を磁気検知部によってより精度良く検知することができる。
請求項4に記載のモータは、請求項2又は3に記載のモータにおいて、前記ステータ部は前記ロータマグネットに対向して前記ロータ部の径方向内側に配置され、前記第1コアティース及び前記第2コアティースの先端外面は、前記ステータ部の周方向に対する端部が中央部よりも前記ステータ部の径方向内側に位置し、前記ステータ部の周方向に対する前記第1コアティースの先端外面縁部と前記第2コアティースの先端外面縁部とを結ぶ仮想線よりも前記ステータ部の径方向外側に前記第1磁気誘導部材の少なくとも一部が位置している。
請求項4に記載のモータによれば、正巻回部及び逆巻回部から発生する磁束の影響を受けない、仮想線よりもステータ部の径方向外側の領域に、第1磁気誘導部材の少なくとも一部を位置させることにより、ロータマグネットから発せられる磁気を磁気検知部によってより精度良く検知することができる。
請求項5に記載のモータは、請求項2〜4の何れか1項に記載のモータにおいて、前記磁気検知センサに対して前記第1磁気誘導部材と反対側に配置され、前記磁気を前記磁気検知センサへ誘導する第2磁気誘導部材を備える。
請求項5に記載のモータによれば、第2磁気誘導部材により、磁気検知センサに誘導される磁気を増加させることができる。
本発明の実施形態に係るモータの外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るモータの断面図である。 図2のA−A矢視図である。 本発明の実施形態に係るロータマグネットから発せられる磁気が磁気検知センサへ誘導される様子を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るステータ部を示す拡大図である。 本発明の実施形態に係るステータ部を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係るモータの一例について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るモータ10の外観を示す斜視図であり、図2は、本発明の実施形態に係るモータ10の側断面図である。モータ10は、例えば、乗用自動車等の車両に搭載されるラジエータを冷却するためのファンモータとして用いられる。
モータ10は、モータ部12と、回路部としての回路基板16を収容する収容部14とを備えている。回路基板16は、モータ部12と電気的に接続され、モータ部12の駆動制御を行う。すなわち、モータ10は、モータ部12と回路基板16とが一体となった回路一体型のモータを構成している。
モータ部12は、ステータ部18とロータ部20とによって構成されており、ステータ部18は、モータシャフト22、ステータハウジング24、ステータコア26、及び巻線28A〜F(図2には、巻線28Cのみが描かれている)を備えている。モータシャフト22は、モータ10の軸方向Xに配置され、軸方向Xに対する収容部14から遠い側の一方端部に軸受け30が設けられている。ステータハウジング24は、略平板状の平板部32と、平板部32の略中央部に形成された凹部34と、凹部34の略中央部に形成された筒状部36とによって構成されている。モータシャフト22の他方端部は、筒状部36の内周面に固定されている。
図2のA−A矢視図である図3に示すように、ステータコア26は、環状の環状部38と、環状部38の外周側に放射状に形成される第1コアティースとしてのティース部40と、環状部38の外周側に放射状に形成され、環状部38の周方向に対してティース部40と隣り合って配置された第2コアティースとしてのティース部42とから構成されている。
環状部38は、その内周面がステータハウジング24の凹部34の外周面に固定されている。ティース部40には、銅線からなる巻線28A〜Fが正巻方向へ巻き回されて形成された正巻回部44が設けられており、ティース部42には、銅線からなる巻線28A〜Fが逆巻方向へ巻き回されて形成された逆巻回部46が設けられている。本実施形態では、ステータコア26の中心からティース部40、42の先端部へ向かって右回り(時計回り)の方向を正巻方向とし、ステータコア26の中心からティース部40、42の先端部へ向かって左回り(反時計回り)の方向を、正巻方向と逆方向の逆巻方向とする。
正巻回部44と逆巻回部46とを繋ぐ巻線28A〜Fの部分は、渡り線50A〜Fを構成している。また、X方向に対する収容部14から遠い側にある、環状部38の一方端面48には、凹状の渡り線逃がし部52が形成されており、この渡り線逃がし部52に渡り線50A〜Fが落とし込まれて収容された状態で配置されている。
巻線28A、28Bは、U相を構成し、巻線28C、28Dは、V相を構成し、巻線28E、28Fは、W相を構成する。すなわち、巻線28A、28Bが巻き回されて形成された正巻回部44と逆巻回部46とは、U相を構成し、巻線28C、28Dが巻き回されて形成された正巻回部44と逆巻回部46とは、V相を構成し、巻線28E、28Fが巻き回されて形成された正巻回部44と逆巻回部46とは、W相を構成する。これにより、同相(U相、V相、W相)の正巻回部44と逆巻回部46とが、ステータ部18の周方向Sに隣り合うようにして配置されている。
図2に示すように、ロータ部20は、ロータハウジング54とロータマグネット56とを備えている。ロータハウジング54は、有底円筒状に形成されており、側周部58と、側周部58と一体の底部60と、底部60の略中央部に形成される凹部62とを備えている。側周部58の内周面には、ロータマグネット56が固定されている。これにより、ロータマグネット56は、ステータ部18の径方向に対してティース部40、42に対向配置されている。
ロータハウジング54の凹部62には、ベアリング30が設けられている。これにより、ロータ部20は、モータシャフト22を中心軸としてステータ部18に対して回転可能に支持されている。ロータハウジング54の底部60には、取付孔64が設けられており、この取付孔64にファン(図示省略)などの被回転物が取り付けられる。
収容部14は、内部に回路基板16を収容している。図1に示すように、収容部14は、略円盤状の箱状部材と、この箱状部材の外側(図1では、上方)へ突出する冷却風取込部66とが一体に形成された部材である。回路基板16には、モータ部12の動作を制御するための種々の電子部品68(図2には、一部の電子部品68のみが描かれている)と、電子部品68を冷却するためのヒートシンク70とが設けられている。ヒートシンク70は、回路基板16の一端側に設けられており、冷却風取込部66の取込口72から取り込まれた冷却風が通過する通路74に臨むように配置されている。
ヒートシンク70が冷却風の通路74に臨むように配置されることで、冷却風に伴うダストを電子部品68の方へと進入させることなく、電子部品68を冷却することができる。ヒートシンク70を通過した冷却風は、モータ部12の方へ流れ、ロータハウジング54の底部60に形成された取出口76から外部へ排出される。
収容部14は、回路基板16を設置する載置体78と、載置体78を覆うケース体80と、ケース体80を覆うカバー体82とを備えている。モータ部12は、ケース体80の底部に形成される収容凹部84内に収容されている。カバー体82は、固定ネジ86によってケース体80に固定され、載置体78は、固定ネジ90によってケース体80に固定されている。
載置体78は、回路基板16を位置精度良く載置している。また、載置体78は、モータ部12側に突出して形成された円筒部88を有している。円筒部88の内周面には、モータシャフト22の他方端部が固定された筒状部36が挿入されて固定されている。円筒部88は、モータ部12の軸(モータシャフト22)を位置決めする機能を有している。
モータ部12の一部を描いた図4の拡大図に示すように、回路基板16のモータ部12側には、磁気検知部92が3つ配置されている(図4には、1つの磁気検知部92のみが描かれている)。磁気検知部92は、磁気検知センサ94と第1磁気誘導部材96とによって構成されている。磁気検知センサ94は、モータ部12から離間して配置され、回路基板16上に3つ搭載されている(図4には、1つの磁気検知センサ94のみが描かれている)。磁気検知センサ94は、モータ部12のロータマグネット56から発せられる磁気を検知することで、ロータ部20のステータ部18に対する回転位置を検出するものであり、例えばホール素子等によって構成される。
第1磁気誘導部材96は、モータ部12と磁気検知センサ94との間に配置され、ロータマグネット56から発せられる磁気を磁気検知センサ94へと誘導する。また、磁気検知センサ94に対して第1磁気誘導部材96と反対側には、第1磁気誘導部材96とで磁気検知センサ94を挟むように第2磁気誘導部材98が配置されている。第2磁気誘導部材98は、ロータマグネット56から発せられる磁気を磁気検知センサ94へと誘導する。
第1磁気誘導部材96及び第2磁気誘導部材98は、軸方向Xへ配置された棒状の部材であり、例えば、鉄材などの強磁性体によって形成されている。また、第1磁気誘導部材96、磁気検知センサ94、及び第2磁気誘導部材98は、同一直線上に配置されている。第1磁気誘導部材96は、載置体78に保持されており、第2磁気誘導部材98は、カバー体82に保持されている。よって、ロータマグネット56から発せられモータ部12側に生じる磁気は、第1磁気誘導部材96によって磁気検知センサ94へ誘導され、ロータマグネット56から発せられモータ部12とは反対側に生じる磁気は、第2磁気誘導部材98によって磁気検知センサ94へと誘導される。
図3、及び図3のステータ部18の一部を描いた図5の拡大図に示すように、第1磁気誘導部材96のモータ部12側の一方端部124は、ステータ部18の周方向Sに隣り合い正巻回部44と逆巻回部46とが同相のティース部40とティース部42との間に形成されたスロット100の開口角度を二等分する線上に配置されている。磁気検知部92は、U相、V相、W相に対応させて各1つ配置されている。
図5に示すように、ティース部40及びティース部42の先端外面102は、ステータ部18の周方向Sに対する端部104が中央部106よりもステータ部18の径方向内側に位置するように略傘状に形成されている。また、ステータ部18の周方向Sに対するティース部40の先端外面縁部108とティース部42の先端外面縁部108とを結ぶ仮想線110よりもステータ部18の径方向外側(ロータマグネット56側)に第1磁気誘導部材96の一方端部124の一部(領域112)が位置している。
ステータ部18を収容部14の側から見た図6の斜視図に示すように、ステータ部18のステータコア26は、積層した複数枚の鉄製薄板をかしめ加工により固定し一体化された積層コア116と、この積層コア116を積層方向の両側から挟み込むように装着された合成樹脂製のインシュレータ118とから構成されている。ステータコア26のティース部40、42は、環状部38から放射状に延出するように各6つ設けられている(図6の右側から見て、巻線28Aが巻き回されているティース部40から時計回りに、ティース部40、42、42、40、40、42、40、42、42、40、40、42の順に配置されている)。そして、巻線28A〜Fの端末部120は、回路基板16(図2を参照のこと)へ導出され、回路基板16に電気的に接続されている。
図4に示すように、載置体78には、3つの保持部122が一体的に形成されている(図4には、1つの保持部122のみが描かれている)。各保持部122には、第1磁気誘導部材96が保持されている。よって、3つの保持部122が載置体78に一体的に形成されると共に、3つの磁気検知センサ94を搭載する回路基板16が載置体78に対して精度良く位置決めされていることにより、3つの磁気検知センサ94と3つの第1磁気誘導部材96の他方端部126の端面とが確実に対向している。また、モータシャフト22が固定される円筒部88を有する載置体78に、3つの保持部122を一体的に形成することにより、モータ部12のモータシャフト22を基準にして3つの第1磁気誘導部材96が位置精度良く配置されている。
図4に示すように、第1磁気誘導部材96の他方端部126は、載置体78から回路基板16側へ突出している。これにより、第1磁気誘導部材96の他方端部126の端面は、磁気検知センサ94に対向して近接している。また、第1磁気誘導部材96の一方端部124は、載置体78(保持部122)からモータ部12側へ突出している。これにより、第1磁気誘導部材96の一方端部124は、モータ部12のロータマグネット56に近接している。
次に、本発明の実施形態に係るモータの一例の作用及び効果について説明する。
本発明の実施形態に係るモータ10では、図3に示すように、磁気検知部92を構成する第1磁気誘導部材96の一方端部124が、正巻回部44が形成されたティース部40と、この正巻回部44と同相の逆巻回部46が形成されたティース部42との間のスロット100に配置されているので、正巻回部44から発生する磁束と、逆巻回部46から発生する磁束とが、第1磁気誘導部材96の一方端部124の位置で打ち消し合う。これにより、ロータマグネット56から発せられる磁気を磁気検知部92によって精度良く検知することができ、ロータ部20の回転位置を精度良く検出することができる。
このことを詳しく説明すると、モータ10が駆動しているときに、同相の正巻回部44と逆巻回部46との両方には、電流が同時に流れているか、又は電流が同時に流れていないことになる。すなわち、同相の正巻回部44と逆巻回部46との一方のみに電流が流れていることはない。よって、同相の正巻回部44と逆巻回部46との両方に同時に電流が流れていないときには、磁気検知部92は、正巻回部44及び逆巻回部46から発生する磁束の影響を受けずに、ロータマグネット56から発せられる磁気を精度良く検知することができる。また、同相の正巻回部44と逆巻回部46との両方に同時に電流が流れているときには、正巻回部44から発生する磁束と、逆巻回部46から発生する磁束とが、第1磁気誘導部材96の一方端部124の位置で打ち消し合うので、ロータマグネット56から発せられる磁気を磁気検知部92によって精度良く検知することができる。
また、第1磁気誘導部材96の一方端部124は、スロット100の開口角度を二等分する線上に配置されている。すなわち、正巻回部44と逆巻回部46との間の真ん中に第1磁気誘導部材96の一方端部124を配置して、正巻回部44から発生する磁束と、逆巻回部46から発生する磁束とを打ち消し合わせることにより、正巻回部44及び逆巻回部46から発生する磁束が第1磁気誘導部材96の一方端部124の位置でより小さくなる。これにより、ロータマグネット56から発せられる磁気を磁気検知部92によってより精度良く検知することができる。
また、図4に示すように、磁気検知部92を磁気検知センサ94と第1磁気誘導部材96とに分けることにより、磁気検知センサ94をモータ部12から離間して配置することができ、磁気検知センサ94の配置の自由度を高めることができる。
また、図5に示すように、正巻回部44及び逆巻回部46から発生する磁束の影響を受けない、仮想線110よりもステータ部18の径方向外側(ロータマグネット56側)に、第1磁気誘導部材96の一方端部124の一部(領域112)を位置させることにより、ロータマグネット56から発せられる磁気を磁気検知部92によってより精度良く検知することができる。
また、ティース部40、42の先端外面縁部108を、ティース部40、42の先端外面102の中央部106を半径とするステータコア26の外周面128よりも、ステータコア26の半径方向内側に位置させているので、ステータコア26の外周面128よりも、ステータコア26の半径方向内側に仮想線110を配置できる。よって、ティース部40、42の先端外面縁部108をステータコア26の外周面128と同じ位置にした場合よりも、仮想線110よりもステータ部18の径方向外側(ロータマグネット56側)に位置する第1磁気誘導部材96の部分(領域112の面積)を大きくすることができる。また、回転するロータマグネット56に第1磁気誘導部材96の一方端部124が当たらないように、ステータコア26の半径方向のより内側に第1磁気誘導部材96の一方端部124を配置することができる。この効果は、特に、ステータコア26の外周面128と、ロータマグネット56の内周面の軌道130との間の隙間が小さい場合に有効となる。
また、図4に示すように、載置体78には、第1磁気誘導部材96を保持する保持部122が一体的に形成されているので、モータ10を構成する部品点数を増加させることなく、第1磁気誘導部材96を保持させることができる。また、回路基板16を位置精度良く載置する載置体78に保持部122を一体的に形成しているので、第1磁気誘導部材96の他方端部126の端面を磁気検知センサ94に確実に対向させることができる。
また、ロータマグネット56から発せられる磁気を磁気検知センサ94へ誘導する磁気誘導部材として、モータ部12と磁気検知センサ94との間に配置される第1磁気誘導部材96に加え、磁気検知センサ94に対して第1磁気誘導部材96とは反対側に配置される第2磁気誘導部材98を備えている。これにより、磁気検知センサ94に誘導される磁気を増加させることができ、磁気検知センサ94をモータ部12から離間して配置する場合でも、ロータマグネット56から発せられる磁気を精度良く検知することができる。
また、図4に示すように、第2磁気誘導部材98は、第1磁気誘導部材96との間で磁気検知センサ94を挟むように配置されている。すなわち、第1磁気誘導部材96及び第2磁気誘導部材98は、ロータマグネット56から発せられる磁気が磁気検知センサ94の一面側から反対面側へと通過するように配置されている。これにより、磁気検知センサ94に誘導される磁気を一層増加させることができる。
また、図4に示すように、第1磁気誘導部材96と第2磁気誘導部材98とは、棒状に形成され、軸方向Xの同一直線上に配置されている。これにより、ロータマグネット56から発せられる磁気を効率良く磁気検知センサ94に誘導することができる。
また、図4に示すように、モータシャフト22が固定される円筒部88を有する載置体78に、3つの保持部122を一体的に形成することにより、モータ部12のモータシャフト22を基準にして3つの第1磁気誘導部材96が位置精度良く配置されているので、第1磁気誘導部材96の一方端部124をロータマグネット56に近接する位置に精度良く配置させることが可能となり、ロータマグネット56から発せられる磁気を磁気検知センサ94に効率良く誘導することができる。
以上、本発明の実施形態に係るモータの一例について説明した。
なお、本実施形態では、図2に示すように、ステータ部18がロータマグネット56に対向してロータ部20の径方向内側に配置されたアウターロータ型のモータ10の例を示したが、ステータ部がロータマグネットに対向してロータ部の径方向外側に配置されたインナーロータ型のモータに本実施形態を適用してもよい。
また、本実施形態では、図5に示すように、第1磁気誘導部材96の一方端部124を、ティース部40とティース部42との間に形成されたスロット100の開口角度を二等分する線上に配置した例を示したが、第1磁気誘導部材96の一方端部124は、ティース部40とティース部42との間に形成されたスロット100、又はこのスロット100よりもロータマグネット56側に配置されていればよい。すなわち、第1磁気誘導部材96の一方端部124は、ティース部40とティース部42との間に形成されたスロット100に全部が配置されているか、このスロット100よりもロータマグネット56側に全部が配置されているか、又はこのスロット100と、このスロット100よりもロータマグネット56側との両方に跨るようにして配置されていればよい。
また、本実施形態では、図5に示すように、仮想線110よりもステータ部18の径方向外側(ロータマグネット56側)に第1磁気誘導部材96の一方端部124の一部(領域112)が位置するように、第1磁気誘導部材96の一方端部124を配置した例を示したが、第1磁気誘導部材96の一方端部124は、仮想線110よりもステータ部18の径方向外側(ロータマグネット56側)に少なくとも一部が位置していればよい。正巻回部44及び逆巻回部46から発生する磁束の影響を受ける領域114の面積よりも、正巻回部44及び逆巻回部46から発生する磁束の影響を受けない領域112の面積の割合がより大きくなるように第1磁気誘導部材96の一方端部124を配置するのが好ましく、領域112のみになるように(仮想線110よりもステータ部18の径方向外側(ロータマグネット56側)に、磁気誘導部材96の一方端部124の全てが位置するように)第1磁気誘導部材96の一方端部124を配置するのがより好ましい。
また、本実施形態では、図2に示すように、第2磁気誘導部材98をカバー体82で保持した例を示したが、別の部材によって第2磁気誘導部材98を保持するようにしてもよい。例えば、第2磁気誘導部材98へ向けて延出する保持部材を載置体78に設け、その保持部材によって第2磁気誘導部材98を保持するようにしてもよい。
また、本実施形態では、図2に示すように、磁気検知センサ94を回路基板16上のモータ部12側に搭載するように構成したが、磁気検知センサ94は、回路基板16上のカバー体82側に搭載するようにしてもよい。
また、本実施形態では、磁気検知部92を回路基板16のモータ部12側に3つ搭載した例を示したが、磁気検知部92は、回路基板16のモータ部12側にいくつ搭載してもよいし、正巻回部44が形成されたティース部40と、この正巻回部44と同相の逆巻回部46が形成されたティース部42との間のどのスロット100に配置してもよい。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10・・・モータ、12・・・モータ部、16・・・回路基板(回路部)、18・・・ステータ部、20・・・ロータ部、28A〜F・・・巻線、40・・・ティース部(第1コアティース)、42・・・ティース部(第2コアティース)、44・・・正巻回部、46・・・逆巻回部、56・・・ロータマグネット、92・・・磁気検知部、94・・・磁気検知センサ、96・・・第1磁気誘導部材、98・・・第2磁気誘導部材、100・・・スロット、102・・・先端外面、104・・・端部、106・・・中央部、108・・・先端外面縁部、110・・・仮想線、S・・・周方向

Claims (5)

  1. ロータマグネットを有するロータ部と、
    径方向に対して前記ロータマグネットに対向して配置され巻線が正巻方向へ巻き回されて正巻回部を形成する第1コアティース、及び巻線が前記正巻方向と反対の逆巻方向へ巻き回されて逆巻回部を形成する第2コアティースを有するステータ部と、
    前記ステータ部の周方向に隣り合い前記正巻回部と前記逆巻回部とが同相の前記第1コアティースと前記第2コアティースとの間に形成されたスロット、又は該スロットよりも前記ロータマグネット側に配置され、前記ロータマグネットから発せられる磁気を検知する磁気検知部と、
    を備えるモータ。
  2. 前記磁気検知部は、
    前記ロータ部と前記ステータ部とにより構成されるモータ部から離間して配置され、該モータ部を駆動する回路部に設けられた磁気検知センサと、
    前記モータ部と前記磁気検知センサとの間に配置され、前記磁気を前記磁気検知センサへ誘導する第1磁気誘導部材と、
    を備える請求項1に記載のモータ。
  3. U相とV相とW相の前記正巻回部及び前記逆巻回部を備え、
    前記第1磁気誘導部材は、前記スロットの開口角度を二等分する線上に配置されている請求項2に記載のモータ。
  4. 前記ステータ部は前記ロータマグネットに対向して前記ロータ部の径方向内側に配置され、
    前記第1コアティース及び前記第2コアティースの先端外面は、前記ステータ部の周方向に対する端部が中央部よりも前記ステータ部の径方向内側に位置し、
    前記ステータ部の周方向に対する前記第1コアティースの先端外面縁部と前記第2コアティースの先端外面縁部とを結ぶ仮想線よりも前記ステータ部の径方向外側に前記第1磁気誘導部材の少なくとも一部が位置している請求項2又は3に記載のモータ。
  5. 前記磁気検知センサに対して前記第1磁気誘導部材と反対側に配置され、前記磁気を前記磁気検知センサへ誘導する第2磁気誘導部材を備える請求項2〜4の何れか1項に記載のモータ。
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