JP2013158067A - H型ブリッジ回路およびモータ駆動装置 - Google Patents

H型ブリッジ回路およびモータ駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電源ラインの寄生インダクタンスと外付けしたデカップリングコンデンサの容量成分とによって発生する直列共振に伴う、電源ラインへの逆流電流の発生を回避する。
【解決手段】直列に接続されたトランジスタ部1およびMOSトランジスタTr3と、直列に接続されたトランジスタ部2およびMOSトランジスタTr4とを電源ライン間に並列に接続し、トランジスタ部1、2を、並列に接続されたトランジスタサイズの異なるMOSトランジスタTr1aおよびTr1bと、MOSトランジスタTr2aおよびTr2bとでそれぞれ構成する。トランジスタTr1a、Tr1b、Tr4をオン状態、他をオフ状態としてコイル5に電流を供給し、トランジスタTr1aをオフに切り換えた後、減衰時間Δw経過後トランジスタTr1bをオフに切り換え、コイル5の電流を回生しつつ、逆流防止用のオフセット電流を発生させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、MOSトランジスタなどで構成されるH型ブリッジ回路およびモータ駆動装置に関する。
従来、モータなどを駆動するための回路として、モータなどのコイルに電流を供給するH型ブリッジ回路(フルブリッジ回路)が知られている(例えば非特許文献1参照)。
このH型ブリッジ回路は、例えば図11に示すように、Pチャネル型のMOSトランジスタTr51およびTr52と、Nチャネル型のMOSトランジスタTr53およびTr54と、を備えている。そして、直列に接続されたMOSトランジスタTr51およびTr53と、直列に接続されたMOSトランジスタTr52およびTr54とが、電源VDDラインと電源VSSラインとの間に並列に接続されてなる。
MOSトランジスタTr51およびTr53のドレイン同士の接続部と、MOSトランジスタTr52およびTr54のドレイン同士の接続部との間に、負荷としてコイル55が接続される。また、電源VDDラインと電源VSSラインとの間には、外付けのデカップリングコンデンサ60が接続されている。
Pチャネル型のMOSトランジスタTr51およびTr52のゲートには制御信号PG51およびPG52がそれぞれ入力され、また、Nチャネル型のMOSトランジスタTr53およびTr54のゲートには制御信号NG53およびNG54がそれぞれ入力される。また、MOSトランジスタTr51〜Tr54のそれぞれは、寄生ダイオードD51〜D54を有する。
次に、このような従来のH型ブリッジ回路50において、負荷としてモータコイル55を接続し、モータをPWM制御する場合の動作例について説明する。
図12および図13は、図11に示すH型ブリッジ回路50の各部の信号の波形例を示したものである。
図12および図13において、(a)はモータの正転、反転を制御する切換信号の電圧値、(b)はH型ブリッジ回路50をPWM制御するための指令信号であるPWM入力信号PWMの電圧値を表す。(c)および(d)はMOSトランジスタTr51、Tr52のゲートにそれぞれ入力される制御信号PG51、PG52、(e)および(f)はMOSトランジスタTr53、Tr54のゲートにそれぞれ入力される制御信号NG53、NG54を表す。(g)および(h)はモータコイル55の両端の電圧、すなわちH型ブリッジ回路50の出力端子OUT1およびOUT2の電圧を表す。具体的には、出力端子OUT1はMOSトランジスタTr51とTr53との接続部の電圧、出力端子OUT2はMOSトランジスタTr52とTr54との接続部の電圧を表す。(i)は電源VDDラインからH型ブリッジ回路50に供給される回路電流IDDを示す。
図12は、正反転制御信号である切換信号HALLがローレベル(以下、Lレベルという。)である時の波形例を示す。
切換信号HALLがLレベルの時、例えばMOSトランジスタTr51には、制御信号PG51(図12(c))としてPWM入力信号PWM(図12(b))を反転した信号が入力され、MOSトランジスタTr52にはハイレベル(以下、Hレベルという。)の制御信号PG52(図12(d))、MOSトランジスタTr53にはLレベルの制御信号NG53(図12(e))、MOSトランジスタTr54にはHレベルの制御信号NG54(図12(f))がそれぞれ入力される。
これにより、MOSトランジスタTr51は、制御信号PG51の信号値に応じてオンオフが決まり、MOSトランジスタTr52およびTr53はオフとなり、Tr54はオンとなる。
ここで、PWM入力信号PWMがHレベルの時には、MOSトランジスタTr51にはLレベルの制御信号PG51が入力され、MOSトランジスタTr51はオンとなる。その結果、出力端子OUT1はHレベルとなり、出力端子OUT2はLレベルとなる。すなわち、コイル55の一端はHレベルとなり、コイル55の他端はLレベルとなる。このときのH型ブリッジ回路50における電流経路は、図11中に破線矢印で示すように、電源VDDラインから、MOSトランジスタTr51、コイル55、MOSトランジスタTr54、電源VSSラインを経由する経路となる。
一方、PWM入力信号PWMがLレベルの時には、MOSトランジスタTr51にはHレベルの制御信号PG51が入力され、MOSトランジスタTr51はオフとなる。この時、コイル55の一端(出力端子OUT1)は、Lレベル相当の電圧値からダイオード電圧分低下したレベルの電圧となり、他端(出力端子OUT2)はLレベルとなる。このときのH型ブリッジ回路50における電流経路は、図14中に破線矢印L11で示すように、電源VSSライン、寄生ダイオードD53、コイル55、MOSトランジスタTr54、電源VSSラインを経由する経路となる。
また、PWM入力信号PWMがHレベルからLレベルに切り替わった瞬間、すなわち、MOSトランジスタTr51がオフ状態に切り換わった瞬間に、電源VDDラインの寄生インダクタンス57と、電源VDDラインおよび電源VSSライン間に接続されたデカップリングコンデンサ60の容量成分と、電源VSSラインの寄生インダクタンス58とにより直列共振が発生し、図14中に破線矢印L12、L13、およびL14、L15で示すように、寄生インダクタンス57とデカップリングコンデンサ60との間、および寄生インダクタンス58とデカップリングコンデンサ60との間で振動電流が流れる。つまり、この振動電流により電源VDDラインへ逆流電流が流れる。
この時の逆流電流は図12(i)に示すように、回路電流IDDが0mA以下のマイナスの値となる電流のことを指している。
電源VDDラインおよび電源VSSラインには寄生インピーダンスも存在するため、時間の経過とともに共振振幅は減衰し、寄生インダクタンス57とデカップリングコンデンサ60との間、および寄生インダクタンス58とデカップリングコンデンサ60との間の振動電流も流れなくなる。
一方、PWM入力信号PWMがLレベルからHレベルに切り替わった瞬間、すなわち、MOSトランジスタTr51がオン状態に切り換わった瞬間においても、上記と同様に、電源VDDラインの寄生インダクタンス57とデカップリングコンデンサ60の容量成分と、電源VSSラインの寄生インダクタンス58とにより共振が発生し、寄生インダクタンス57とデカップリングコンデンサ60との間、および寄生インダクタンス58とデカップリングコンデンサ60との間で振動電流が流れるが、この場合は、MOSトランジスタTr51を介して比較的大きな電流が流れるため、振動電流が生じたとしても、回路電流IDDは正値となり、逆流電流が生じることはない。
図13は、正反転制御信号である切換信号HALLがHレベルである時の波形例を示す。切換信号HALLがHレベルの時、MOSトランジスタTr52には、制御信号PG52(図13(d))としてPWM入力信号(図13(b))を反転した信号が入力され、MOSトランジスタTr51にはHレベルの制御信号PG51(図13(c))、MOSトランジスタTr53にはHレベルの制御信号NG53、MOSトランジスタTr54にはLレベルの制御信号NG54、がそれぞれ入力される。
これにより、MOSトランジスタTr52は、制御信号PG52に応じてオンオフが決まり、MOSトランジスタTr51およびTr54はオフとなり、Tr53はオンとなる。
ここで、PWM入力信号PWMがHレベルの時には、MOSトランジスタTr52にはLレベルの制御信号PG52が入力され、MOSトランジスタTr52はオンとなる。その結果、コイル55の一端(出力端子OUT2)はHレベルとなり、他端(出力端子OUT1)はLレベルとなる。このときのH型ブリッジ回路50における電流経路は、図15中に破線矢印で示すように、電源VDDラインから、MOSトランジスタTr52、コイル55、MOSトランジスタTr53、電源VSSラインを経由する経路となる。
一方、PWM入力信号PWMがLレベルの時には、MOSトランジスタTr52にはHレベルの制御信号PG52が入力され、MOSトランジスタTr52はオフとなる。この時、コイル55の一端(出力端子OUT2)はLレベル相当の電圧値からダイオード電圧分低下したレベルの電圧となり、他端(出力端子OUT1)はLレベルのままとなる。このときのH型ブリッジ回路50における電流経路は、図16中に破線矢印L21で示すように、電源VSSライン、寄生ダイオードD54、コイル55、MOSトランジスタTr53、電源VSSラインを経由する経路となる。
また、PWM入力信号PWMがHレベルからLレベルに切り替わった瞬間、すなわち、MOSトランジスタTr52がオフ状態になった瞬間、電源VDDラインの寄生インダクタンス57と、電源VDDラインおよび電源VSSライン間に接続されたデカップリングコンデンサ60の容量成分と、電源VSSラインの寄生インダクタンス58とにより直列共振が発生し、図16中に破線矢印L22、L23、およびL24、L25で示すように、寄生インダクタンス57とデカップリングコンデンサ60との間、および寄生インダクタンス58とデカップリングコンデンサ60との間で振動電流が流れる。このため、この振動電流により電源VDDラインへ逆流電流が流れる。
電源VDDラインには寄生インピーダンスも存在するため、時間の経過とともに共振振幅は減衰し、寄生インダクタンス57とデカップリングコンデンサ60との間、および寄生インダクタンス58とデカップリングコンデンサ60との間の振動電流も流れなくなる。
つまり、この場合も同様に、PWM入力信号PWMがLレベルからHレベルに切り替わった瞬間においても、電源VDDラインの寄生インダクタンス57とデカップリングコンデンサ60の容量成分と、電源VSSラインの寄生インダクタンス58とにより直列共振が発生し、図13(i)に示すように、PWM入力信号PWMの切り替わり時に、回路電流IDDに振動電流が発生し、電源VDDラインへ逆流する。
坂本幸夫著,「よくわかる電源ラインのEMC・ノイズ対策設計」,日刊工業新聞社,2006年8月,p118
前述のように、寄生インダクタンス57、58とデカップリングコンデンサ60の容量成分とによる直列共振により逆流電流が発生した場合、次のような問題が生じる。
すなわち、ステップダウンコンバート型の電源を用いている場合、その電源は回路から電源側に電流を引くことができないため、コイルの回生電流を電源に流し込もうとすると、電源の電位が上昇する。このため、上記のように、逆流電流が発生した瞬間、電源VDDラインの電位が上昇する。
そのため、H型ブリッジ回路とその制御回路を同じ電源で駆動させる方法をとった場合、電源VDDの上昇により制御回路に影響を及ぼす可能性がある。
直列共振の影響を小さくするためには、共振周波数をPWM周波数よりも低くすることが考えられる。このように共振周波数を低くするためには、デカップリングコンデンサ60の容量値を大きくすればよいが、容量値の増加に伴いコンデンサの体積まで大きくなってしまい、実装に支障をきたす可能性がある。
そこで、本発明の目的は、上述の事情に鑑み、外付けのデカップリングコンデンサなどの容量成分と電源ラインの寄生インダクタンスとの直列共振による逆流電流の防止を図るようにしたH型ブリッジ回路およびモータ駆動装置を提供することにある。
本発明の請求項1にかかるH型ブリッジ回路は、第1の電源と第2の電源との間に直列に接続される第1の高電位側トランジスタ部および第1の低電位側トランジスタと、前記第1の電源と前記第2の電源との間に直列に接続される第2の高電位側トランジスタ部および第2の低電位側トランジスタと、を有し、前記第1の高電位側トランジスタ部および前記第1の低電位側トランジスタの接続点と前記第2の高電位側トランジスタ部および前記第2の低電位側トランジスタの接続点との間に負荷が接続されてなるH型ブリッジ本体と、前記負荷の通電方向を切り換える切換信号が入力され、当該切換信号にしたがって前記第1の高電位側トランジスタ部および第2の高電位側トランジスタ部と、前記第1の低電位側トランジスタおよび第2の低電位側トランジスタとをそれぞれ駆動制御する制御回路と、を備え、前記第1の高電位側トランジスタ部は、前記第1の電源と前記第1の低電位側トランジスタとの間に並列に接続された第1サブトランジスタおよび当該第1サブトランジスタよりもトランジスタサイズが小さい第2サブトランジスタを含んで構成され、前記第2の高電位側トランジスタ部は、前記第1の電源と前記第2の低電位側トランジスタとの間に並列に接続された第3サブトランジスタおよび当該第3サブトランジスタよりもトランジスタサイズが小さい第4サブトランジスタを含んで構成され、前記制御回路は、前記第1から第4サブトランジスタ、前記第1の低電位側トランジスタ、および前記第2の低電位側トランジスタの各トランジスタを予め定めた手順で個別にオンオフ制御し、且つ前記第1サブトランジスタおよび前記第3サブトランジスタを、負荷への通電量をPWM制御するためのトランジスタとして、前記負荷に電流を供給するモードおよび前記負荷の電流を回生させるモードでの駆動を繰り返し行い、前記第1サブトランジスタまたは前記第3サブトランジスタを前記負荷に電流を供給するモードで駆動する区間において前記第2サブトランジスタまたは前記第4サブトランジスタをオン状態に制御し、前記第1サブトランジスタまたは前記第3サブトランジスタが前記負荷の電流を回生させるモードでの駆動に切り換わった時点から所定時間が経過した時点で前記第2サブトランジスタまたは前記第4サブトランジスタをオフ状態に切り換えることを特徴としている。
つまり、前記制御回路は、前記切換信号が第1の通電方向を指示する信号であるときには、前記第1サブトランジスタを前記負荷に電流を供給するモードで駆動する区間において前記第2サブトランジスタをオン状態に制御し、前記第1サブトランジスタが前記負荷の電流を回生させるモードでの駆動に切り換わった時点から所定時間が経過した時点で前記第2サブトランジスタをオフ状態に切り換える。前記切換信号が第2の通電方向を指示する信号であるときには、前記制御回路は、前記第3サブトランジスタを前記負荷に電流を供給するモードで駆動する区間において前記第4サブトランジスタをオン状態に制御し、前記第3サブトランジスタが前記負荷の電流を回生させるモードでの駆動に切り換わった時点から所定時間が経過した時点で前記第4サブトランジスタをオフ状態に切り換える。
請求項2にかかるH型ブリッジ回路は、請求項1記載のH型ブリッジ回路において、前記制御回路は、前記負荷の通電量をPWM制御するための第1のPWM信号が入力され、当該第1のPWM信号から当該第1のPWM信号と同一周期であり且つパルス幅が前記所定時間相当だけ長い第2のPWM信号を生成するPWM調整回路を有し、前記第1のPWM信号および前記第2のPWM信号がハイレベルである区間において、前記第1サブトランジスタおよび第2サブトランジスタと前記第2の低電位側トランジスタとをオン状態且つ他のトランジスタをオフ状態に制御し、または前記第3サブトランジスタおよび第4サブトランジスタと前記第1の低電位側トランジスタとをオン状態且つ他のトランジスタをオフ状態に制御することにより、前記負荷に電流を供給し、前記第1のPWM信号がローレベルに切り換わり且つ前記第2のPWM信号がハイレベルである区間において、前記第2サブトランジスタおよび前記第2の低電位側トランジスタをオン状態に維持したまま前記第1サブトランジスタをオフ状態に切り換え、または前記第4サブトランジスタおよび前記第1の低電位側トランジスタをオン状態に維持したまま前記第3サブトランジスタをオフ状態に切り換えることにより、前記負荷の電流を回生しつつ前記第2サブトランジスタまたは前記第4サブトランジスタにより逆流電流防止用のオフセット電流を発生させ、前記第2のPWM信号がローレベルに切り換わり且つ前記第1のPWM信号がローレベルである区間において、前記第2の低電位側トランジスタをオン状態に維持したまま前記第2サブトランジスタをオフ状態に切り換え、または前記第1の低電位側トランジスタをオン状態に維持したまま前記第4サブトランジスタをオフ状態に切り換えることにより、前記オフセット電流を停止させて前記負荷の電流を回生させることを特徴としている。
つまり、前記制御回路は、前記切換信号が第1の通電方向を指示する信号であるときには、前記第1のPWM信号および前記第2のPWM信号がハイレベルである区間(第1区間)において、前記第1サブトランジスタおよび第2サブトランジスタと前記第2の低電位側トランジスタとをオン状態且つ他のトランジスタをオフ状態に制御することにより前記負荷に電流を供給し、前記第1のPWM信号がローレベルに切り換わり且つ前記第2のPWM信号がハイレベルである区間(第2区間)において、前記第2サブトランジスタおよび前記第2の低電位側トランジスタをオン状態に維持したまま前記第1サブトランジスタをオフ状態に切り換えることにより、前記負荷の電流を回生しつつ前記第2サブトランジスタにより逆流電流防止用のオフセット電流を発生させ、前記第2のPWM信号がローレベルに切り換わり且つ前記第1のPWM信号がローレベルである区間(第3区間)において、前記第2の低電位側トランジスタをオン状態に維持したまま前記第2サブトランジスタをオフ状態に切り換えることにより、前記オフセット電流を停止させて前記負荷の電流を回生させる。また、前記切換信号が第2の通電方向を指示する信号であるときには、前記制御回路は、前記第1区間において、前記第3サブトランジスタおよび第4サブトランジスタと前記第1の低電位側トランジスタとをオン状態且つ他のトランジスタをオフ状態に制御することにより、前記負荷に電流を供給し、前記第2区間では前記第4サブトランジスタおよび前記第1の低電位側トランジスタをオン状態に維持したまま前記第3サブトランジスタをオフ状態に切り換えることにより、前記負荷の電流を回生しつつ前記第4サブトランジスタにより逆流電流防止用のオフセット電流を発生させ、前記第3区間では前記第1の低電位側トランジスタをオン状態に維持したまま前記第4サブトランジスタをオフ状態に切り換えることにより、前記オフセット電流を停止させて前記負荷の電流を回生させる。
請求項3にかかるH型ブリッジ回路は、請求項1または請求項2記載のH型ブリッジ回路において、前記所定時間は、前記負荷に電流を供給するモードから前記負荷の電流を回生させるモードでの駆動への切り換わり時に、前記第1の電源および前記第2の電源の電源ラインの寄生インダクタンスと、前記第1の電源および前記第2の電源間に接続される容量成分と、により前記第1の電源および前記第2の電源間に生じる振動電流が減衰するまでの減衰時間であることを特徴としている。
また、本発明の請求項4に係るモータ駆動装置は、請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載のH型ブリッジ回路を備え、前記負荷はモータのコイルであることを特徴としている。
本発明によれば、H型ブリッジ回路を構成する2つの高電位側トランジスタ部を、トランジスタサイズが異なる並列に接続した2つのトランジスタでそれぞれ構成し、H型ブリッジ回路を構成する各トランジスタのオンオフ制御を別個に行うようにした。
このため、トランジスタサイズがより大きなサブトランジスタを、負荷への通電量をPWM制御するためのトランジスタとして駆動し、このトランジスタサイズがより大きなサブトランジスタが負荷の電流を回生させるモードでの駆動に切り換わった時点から所定時間の間、トランジスタサイズがより小さいサブトランジスタをオン状態に制御することにより、所定時間の間、トランジスタサイズがより小さなサブトランジスタを経由した電流経路を形成することができる。そのため、トランジスタサイズがより大きなサブトランジスタが、PWM制御によりオンオフ動作をすることに伴って、外付けのデカップリングコンデンサなどの容量成分と電源ラインの寄生インダクタンスとにより意図しない直列共振が発生し、電源ラインと容量成分との間に振動電流が生じた場合であっても、トランジスタサイズがより小さなサブトランジスタを経由する電流経路を流れる電流が、振動電流の逆流電流成分を打ち消すように作用するため、電源ラインに逆流電流が発生することを抑制することができる。したがって、寄生インダクタンスと外付けのデカップリングコンデンサの容量成分とにより意図しない直列共振が発生しても、逆流電流を防止することが可能となる。
また、トランジスタサイズがより小さなサブトランジスタを所定時間の間のみ、オン状態に制御するため、このトランジスタサイズがより小さなサブトランジスタを経由して逆流電流を防止するための電流を流すことによる、消費電流の増加を抑制することができる。
本発明におけるH型ブリッジ回路の一例を示す構成図である。 切換信号HALLがLレベルの時の各部の波形の一例を示す波形図である。 切換信号HALLがHレベルの時の各部の波形の一例を示す波形図である。 切換信号HALLがLレベル、PWM入力信号PWM1がHレベル、PWM調整信号PWM2がHレベルの時の電流経路を示す図である。 切換信号HALLがLレベル、PWM入力信号PWM1がLレベル、PWM調整信号PWM2がHレベルの時の電流経路を示す図である。 切換信号HALLがLレベル、PWM入力信号PWM1がLレベル、PWM調整信号PWM2がLレベルの時の電流経路を示す図である。 切換信号HALLがHレベル、PWM入力信号PWM1がHレベル、PWM調整信号PWM2がHレベルの時の電流経路を示す図である。 切換信号HALLがHレベル、PWM入力信号PWM1がLレベル、PWM調整信号PWM2がHレベルの時の電流経路を示す図である。 切換信号HALLがHレベル、PWM入力信号PWM1がLレベル、PWM調整信号PWM2がLレベルの時の電流経路を示す図である。 モータ回転数特性を示す図である。 従来のH型ブリッジ回路における、切換信号HALLがLレベル、PWM入力信号がHレベルの時の電流経路を示す図である。 従来のH型ブリッジ回路における、切換信号HALLがLレベルの時の各部の波形の一例を示す波形図である。 従来のH型ブリッジ回路における、切換信号HALLがHレベルの時の各部の波形の一例を示す波形図である。 従来のH型ブリッジ回路における、切換信号HALLがLレベル、PWM入力信号がLレベルの時の電流経路を示す図である。 従来のH型ブリッジ回路における、切換信号HALLがHレベル、PWM入力信号がHレベルの時の電流経路を示す図である。 従来のH型ブリッジ回路における、切換信号HALLがHレベル、PWM入力信号がLレベルの時の電流経路を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
<H型ブリッジ回路の構成>
図1は、本発明を適用したH型ブリッジ回路の一例を示す構成図である。
本実施形態におけるH型ブリッジ回路10は、図1に示すように、ブリッジ回路本体11とこのブリッジ回路本体11を駆動制御する制御回路12と、PWM調整回路13と、を備え、さらにブリッジ回路本体11の電源VDDラインと電源VSSラインとの間には、外付けのデカップリングコンデンサ6が接続されている。前記ブリッジ回路本体11と前記制御回路12とPWM調整回路13とは、例えばワンチップ化されて、H型ブリッジ回路10からなるICで構成される。
ブリッジ回路本体11は、図1に示すように、Pチャネル型のMOSトランジスタを含んで構成されるトランジスタ部1および2と、Nチャネル型のMOSトランジスタTr3、Tr4とを備えている。
トランジスタ部1とMOSトランジスタTr3とが直列に接続され、この直列に接続されたトランジスタ部1およびMOSトランジスタTr3が、高電位側の電源VDDラインと低電位側の電源VSSラインとの間に接続される。
同様に、トランジスタ部2とMOSトランジスタTr4とが直列に接続され、この直列に接続されたトランジスタ部2およびMOSトランジスタTr4が、電源VDDラインと電源VSSラインとの間に接続される。
このブリッジ回路本体11では、トランジスタ部1とMOSトランジスタTr3との共通接続部が出力端子OUT1と接続され、トランジスタ部2とMOSトランジスタTr4との共通接続部が出力端子OUT2と接続される。そして、出力端子OUT1およびOUT2間に負荷としてコイル5が接続される。
トランジスタ部1は、図1に示すように、Pチャネル型のMOSトランジスタTr1aと、このMOSトランジスタTr1aに比較してトランジスタサイズがより小さなPチャネル型のMOSトランジスタTr1bとから構成され、これらMOSトランジスタTr1aおよび1bが、電源VDDラインとMOSトランジスタTr3との間に並列に接続されている。なお、MOSトランジスタTr1aは寄生ダイオードD1aを有し、MOSトランジスタTr1bは寄生ダイオードD1bを有する。
同様に、トランジスタ部2は、図1に示すように、Pチャネル型のMOSトランジスタTr2aと、このMOSトランジスタTr2aに比較してトランジスタサイズがより小さなPチャネル型のMOSトランジスタTr2bとから構成され、これらMOSトランジスタTr2aおよび2bが、電源VDDラインとMOSトランジスタTr4との間に並列に接続されている。なお、MOSトランジスタTr2aは寄生ダイオードD2aを有し、MOSトランジスタTr2bは寄生ダイオードD2bを有する。
制御回路12は、負荷であるコイル5の通電方向を切り替える切換信号HALLおよび通電量を制御するPWM入力信号PWM1を図示しない上位装置から入力するとともに、PWM調整回路13から後述のPWM調整信号PWM2を入力し、これらに基づき各トランジスタを駆動するための制御信号を生成する。
このとき、制御回路12は、MOSトランジスタTr1a、Tr1b、Tr3およびTr4を、MOSトランジスタTr1aおよびTr2aを高電位側のトランジスタ、MOSトランジスタTr3およびTr4を低電位側のトランジスタとする、4つのMOSトランジスタおよび負荷がH型に接続されてなるいわゆるH型のブリッジ回路を構成するMOSトランジスタとして駆動し、MOSトランジスタTr1bおよびTr2bを、オフセット電流発生用のMOSトランジスタとして駆動する。具体的には、制御回路12は、切換信号HALLおよび通電量を制御するPWM入力信号PWM1にもとづき、MOSトランジスタTr1aおよびTr2aを駆動するための制御信号PG1a、PG1bを生成する。
また、切換信号HALLおよびPWM調整信号PWM2に基づき、MOSトランジスタTr1bおよびTr2bを駆動するための制御信号PG1b、PG2bを生成する。さらに、切換信号HALLに基づきMOSトランジスタTr3およびTr4を駆動するための制御信号NG3、NG4を生成する。これら制御信号はそれぞれ対応するMOSトランジスタのゲートに入力される。
PWM調整回路13は、図示しない上位装置から、PWM入力信号PWM1を入力し、このPWM入力信号PWM1に基づき、オフセット電流発生用のMOSトランジスタTr1b、Tr2bを制御するためのPWM調整信号PWM2を生成し、これを制御回路12に出力する。
PWM調整信号PWM2は、図2(c)に示すように、PWM入力信号PWM1と同一周期の信号であるが、Hレベルである区間が、PWM入力信号PWM1よりも長い信号である。すなわち、PWM入力信号PWM1のHレベルである区間をW1、PWM調整信号PWM2がHレベルである区間をW2としたとき、W1<W2を満足するように設定する。より具体的には、PWM調整信号PWM2のHレベルである区間W2は、W1<W2を満足し、かつ、“W2−W1”が“W2−W1=減衰時間Δw”を満足するように設定される。減衰時間Δwは、後述の、H型のブリッジ回路を構成するトランジスタとして動作するMOSトランジスタTr1aおよびTr2aの切り換わりに伴い生じる振動電流の減衰に要する所要時間相当に設定される。
<動作>
次に、図1に示すH型ブリッジ回路10の動作を説明する。
ここでは、H型ブリッジ回路10の負荷であるコイル5としてモータのコイルを接続し、モータ駆動装置を構成するH型ブリッジ回路10として適用した場合について説明する。
このモータの駆動制御のために、制御回路12にはモータの正転と逆転との動作を切り換える信号、すなわち通電方向を切り換える正反転制御信号としての切換信号HALLと、モータを駆動制御するためのPWM入力信号PWM1とが入力される。
制御回路12は、切換信号HALLおよびPWM入力信号PWM1にしたがって、図2および図3に示すように、MOSトランジスタTr1a、Tr2aを駆動制御するための制御信号PG1a、PG2aを生成する。また、切換信号HALLおよびPWM調整信号PWM2にしたがって、MOSトランジスタTr1b、Tr2bを駆動制御するための制御信号PG1b、PG2bを生成し、さらに、切換信号HALLにしたがって、MOSトランジスタTr3、Tr4を駆動制御するための制御信号NG3、NG4を生成する。
図2は、切換信号HALLがLレベルである場合のブリッジ回路本体11の各部の信号波形を表し、図3は、切換信号HALLがHレベルである場合の各部の信号波形を表す。
なお、図2および図3において、(a)は切換信号HALLの電圧値、(b)はPWM制御における指令信号であるPWM入力信号PWM1、(c)はPWM調整回路13からのオフセット電流発生用のPWM調整信号PWM2、(d)は制御信号PG1a、(e)は制御信号PG1b、(f)は制御信号PG2a、(g)は制御信号PG2b、(h)は制御信号NG3、(i)は制御信号NG4、(j)は出力端子OUT1の電圧、(k)は出力端子OUT2の電圧、(l)は電源VDDラインからブリッジ回路本体11に供給される回路電流IDDを表す。
<切換信号HALLがLレベルである場合の動作>
まず、切換信号HALLがLレベルである場合の動作を説明する。
切換信号HALLがLレベルである場合には、MOSトランジスタTr1aには、制御信号PG1a(図2(d))として、PWM入力信号PWM1(図2(b))の反転信号が入力される。また、MOSトランジスタTr1bには、制御信号PG1b(図2(e))としてPWM調整信号PWM2(図2(c))の反転信号が入力される。
MOSトランジスタTr2aおよびTr2bには、Hレベルの制御信号PG2a(図2(f))、PG2b(図2(g))がそれぞれ入力され、MOSトランジスタTr3には、Lレベルの制御信号NG3(図2(h))、MOSトランジスタTr4には、Hレベルの制御信号NG4(図2(i))がそれぞれ入力される。
MOSトランジスタTr1aは制御信号PG1aのレベルに応じてオンオフが決まり、MOSトランジスタTr1bは制御信号PG2bのレベルに応じてオンオフが決まり、MOSトランジスタTr2aおよびTr2bはともにオフ、MOSトランジスタTr3はオフ、MOSトランジスタTr4はオンとなる。そのため、出力端子OUT1(図2(j))は、MOSトランジスタTr1aおよびTr1bのオンオフ状態に応じて電圧値が決定され、出力端子OUT2(図2(k))はLレベルとなる。
ここで、図2の時点t1に示すように、PWM入力信号PWM1(図2(b))がHレベル、かつPWM調整信号PWM2(図2(c))がHレベルの場合、制御信号PG1a(図2(d))および制御信号PG1b(図2(e))は共にLレベルとなり、MOSトランジスタTr1aおよびTr1bは共にオンとなって、出力端子OUT1(図2(j))の電圧値はHレベルとなる。この時の電流経路は、図4中に破線矢印で示すように、電源VDDライン、MOSトランジスタTr1aおよびTr1bの2系統、コイル5、MOSトランジスタTr4、電源VSSラインを経由する経路となる。
この状態から、図2の時点t2に示すように、PWM入力信号PWM1(図2(b))がLレベルに切り換わると、制御信号PG1a(図2(d))はHレベルとなりMOSトランジスタTr1aはオフとなる。
このとき、PWM調整信号PWM2(図2(c))は、PWM入力信号PWM1よりもHレベルである区間がより長くなるように設定されているため、Hレベルを維持したままとなる。そのため、制御信号PG1b(図2(e))はLレベルを維持し、MOSトランジスタTr1bはオンを維持する。その結果、出力端子OUT1(図2(j))の電圧値は、Lレベル相当の電圧値よりもダイオード電圧分低下したレベルの電圧となる。
この時、MOSトランジスタTr1bがオンであり、MOSトランジスタTr1bに対して電源VDDラインから電流が供給されてはいるものの、トランジスタサイズがより大きいMOSトランジスタTr1aがオフに切り換わったため、コイル5は放電を開始する。
そのため、この時の電流経路は図5中に破線矢印L1で示すように、電源VDDライン、MOSトランジスタTr1b、コイル5、MOSトランジスタTr4、電源VSSラインの経路と、破線矢印L2で示すように、電源VSSライン、寄生ダイオードD3、コイル5、MOSトランジスタTr4、電源VSSラインの経路との、二つの電流経路となる。
また、制御信号PG1aが時点t2でLレベルからHレベルに切り換わった瞬間、すなわち、MOSトランジスタTr1aがオフ状態に切り替わった瞬間に、電源VDDラインの寄生インダクタンス7と、電源VDDラインおよび電源VSSライン間に接続された外付けのデカップリングコンデンサ6、電源VSSラインの寄生インダクタンス8の容量成分と、により直列共振が発生する。
この直列共振により、図5中に破線矢印L3a、L3b、およびL4a、L4bで示すように、電源VDDラインとデカップリングコンデンサ6との接続部であるA点とデカップリングコンデンサ6との間、および電源VSSラインとデカップリングコンデンサ6との接続部であるB点とデカップリングコンデンサ6との間において、振動電流が発生する。
しかしながら、振動電流が発生しても、MOSトランジスタTr1bがオンのままであり、電源VDDラインからブリッジ回路本体11に流れる電流経路(破線矢印L1)が形成され、この電源VDDラインからブリッジ回路本体11に流れる電流(以下、オフセット電流ともいう。)により、直列共振により発生した振動電流の逆流電流成分が打ち消されるため、電源VDDラインに逆流電流が発生することを抑制することができる。
つまり、図2(l)に示すように、オフセット電流を供給することにより、電源VDDラインからブリッジ回路本体11に供給される回路電流IDDは、図12(i)に示す、従来の、トランジスタサイズのより小さいMOSトランジスタTr1b、Tr2bを設けない場合に比較して、オフセット電流相当だけ増加する。そのため、MOSトランジスタTr1aのオンオフ動作に伴い、振動電流が発生したとしても、図2(l)に示すように回路電流IDDは正値をとる。したがって、逆流電流が発生することを防止することができる。
電源ライン(電源VDDライン、電源VSSライン)には、図5に示すように、抵抗成分が寄生しているため、振動電流は次第に小さくなる。
そして、図2の時点t2でMOSトランジスタTr1aがオフに切り換わった後、前記減衰時間Δwが経過した時点t3で、PWM調整信号PWM2(図2(c))がLレベルに切り換わると、制御信号PG1b(図2(e))はHレベルに切り換わる。そのため、ブリッジ回路本体11に対してオフセット電流を供給していたMOSトランジスタTr1bがオフに切り換わる。
このときも、図5と同様に、電源VDDラインの寄生インダクタンス7と、電源VDDラインおよび電源VSSライン間に接続された外付けのデカップリングコンデンサ6の容量成分と、電源VSSラインの寄生インダクタンス8とにより、直列共振が発生し、電源VDDラインとデカップリングコンデンサ6との接続部であるA点とデカップリングコンデンサ6との間、および電源VSSラインとデカップリングコンデンサ6との接続部であるB点とデカップリングコンデンサ6との間において、振動電流が発生する。
しかしながら、時点t3では、MOSトランジスタTr1aがオフに切り換わった時点から減衰時間Δwが経過しており、MOSトランジスタTr1aがオフに切り換わることにより生じた振動電流は減衰している。つまり、MOSトランジスタTr1bをオフ状態に切り換えることにより生じた直列共振が発生する直前に電源ライン(電源VDDライン、電源VSSライン)を流れていた電流量は、トランジスタサイズのより小さいMOSトランジスタTr1bを流れる電流量相当であって比較的少ない。そのため、MOSトランジスタTr1bがオフに切り換わることにより生じた振動電流の振幅を小さく抑えることができる。したがって、図2(l)に示すように時点t3で、振動電流が発生し逆流電流が生じたとしてもその振幅は比較的小さく比較的速やかに減衰するため、逆流電流が生じることにより他の回路に与える影響を抑えることができる。
そして、時間の経過に伴い、MOSトランジスタTr1bがオフに切り換わることにより生じた振動電流の振幅は次第に小さくなり、図6中に破線矢印で示すように、電源VSSライン、寄生ダイオードD3、コイル5、MOSトランジスタTr4、電源VSSラインを経由して回生電流が流れる状態となる。
したがって、PWM調整信号PWM2がHレベルとなる区間W2と、PWM入力信号PWM1がHレベルである区間W1との差“W2−W1”を、H型のブリッジ回路を構成するトランジスタとして動作するMOSトランジスタTr1aの切り換わりに伴い発生する振動電流が減衰したとみなすことの可能な状態となるまでの所要時間相当の減衰時間Δwに設定することによって、電源VDDラインにおける逆流電流の発生を防止することができることがわかる。
また、PWM入力信号PWM1がLレベルに切り換わった時点から、減衰時間Δwが経過した時点、すなわち、MOSトランジスタTr1aが切り換わったことに伴い生じる振動電流が十分減衰するために要する所要時間が経過し、振動電流が減衰して電源VDDラインへの逆流電流が生じないとみなすことができる状態となった時点で、オフセット電流発生用のMOSトランジスタTr1bをオフに切り換え、オフセット電流の供給を停止しているため、逆流電流の発生を確実に防止することができると共に、不要なオフセット電流が供給されることを抑制することができ、オフセット電流を発生させることによる消費電流の増加を抑制することができる。
なお、図2(l)に示すように、制御信号PG1aがHレベルからLレベルに切り換わった瞬間、すなわち、MOSトランジスタTr1aがオン状態に切り換わった瞬間にも、同様に振動電流が発生するが、トランジスタサイズのより大きいMOSトランジスタTr1aがオン状態となることにより、電源VDDラインからブリッジ回路本体11には比較的大きな回路電流IDDが流れるため、振動電流が発生しても回路電流IDDが負値となることはなく、逆流電流が生じることはない。
<切換信号HALLがHレベルである場合の動作>
次に、切換信号HALLがHレベルの場合の動作を説明する。
図3に示すように、切換信号HALL(図3(a))がHレベルである場合には、MOSトランジスタTr1aおよびTr1bには、Hレベルの制御信号PG1a(図3(d))、PG1b(図3(e))がそれぞれ入力され、MOSトランジスタTr2aにはPG2a(図3(f))としてPWM入力信号PWM1(図3(b))の反転信号が入力される。また、MOSトランジスタTr2bには、制御信号PG2b(図3(g))として、PWM調整信号PWM2(図3(c))の反転信号が入力され、MOSトランジスタTr3にはHレベルの制御信号NG3(図3(h))、MOSトランジスタTr4にはLレベルの制御信号NG4(図3(i))が入力される。
そのため、MOSトランジスタTr1a、Tr1bはオフ、MOSトランジスタTr2aは制御信号PG2aのレベルに応じてオンオフが決まり、MOSトランジスタTr2bは制御信号PG2bのレベルに応じてオンオフが決まる。また、MOSトランジスタTr3はオン、MOSトランジスタTr4はオフとなり、出力端子OUT1はLレベルとなり、出力端子OUT2は、MOSトランジスタTr2a、Tr2bのオンオフ状態に応じて電圧値が決定される。
ここで、図3の時点t11で、PWM入力信号PWM1(図3(b))がHレベルの場合、制御信号PG2a(図3(f))はLレベルとなり、MOSトランジスタTr2aはオンとなる。また、PWM調整信号PWM2(図3(c))はHレベルとなり、制御信号PG2b(図3(g))はLレベルとなり、MOSトランジスタTr2bはオンとなる。そのため、出力端子OUT2の電圧値はHレベルとなる。この時の電流経路は、図7中に破線矢印で示すように、電源VDDライン、MOSトランジスタTr2aおよびTr2bの2系統、コイル5、MOSトランジスタTr3、電源VSSラインを経由する経路となる。
この状態から、時点t12でPWM入力信号PWM1(図3(b))が、Lレベルに切り換わると、制御信号PG2a(図3(f))がHレベルに切り換わるため、MOSトランジスタTr2aはオフとなる。そのため、出力端子OUT2は、Lレベル相当の電圧値よりもダイオード電圧分低下したレベルの電圧となる。出力端子OUT1は、Lレベルのままである。
この時、MOSトランジスタTr2bがオンであり、MOSトランジスタTr2bに対して電源VDDラインから電流が供給されてはいるものの、トランジスタサイズがより大きいMOSトランジスタTr2aがオフに切り換わったため、コイル5は放電を開始する。そのため、この時の電流経路は図8中に破線矢印L6で示すように、電源VDDライン、MOSトランジスタTr2b、コイル5、MOSトランジスタTr3、電源VSSラインの経路と、破線矢印L7で示すように、電源VSSライン、寄生ダイオードD4、コイル5、MOSトランジスタTr3、電源VSSラインの経路との、二つの電流経路となる。
また、制御信号PG2aがLレベルからHレベルに切り換わった瞬間、すなわち、MOSトランジスタTr2aがオフ状態に切り換わった瞬間に、電源VDDラインの寄生インダクタンス7と、電源VDDラインおよび電源VSSライン間に接続されたデカップリングコンデンサ6の容量成分と、電源VSSラインの寄生インダクタンス8とにより直列共振が発生する。
この直列共振により、図8中に破線矢印L8a、L8b、およびL9a、L9bで示すように、電源VDDラインとデカップリングコンデンサ6との接続部であるA点とデカップリングコンデンサ6との間、および電源VSSラインとデカップリングコンデンサ6との接続部であるB点とデカップリングコンデンサ6との間において、振動電流が発生する。
しかしながら、振動電流が発生しても、MOSトランジスタTr2bがオンであり、電源VDDラインからブリッジ回路本体11に流れる電流経路(破線矢印L6)が形成され、この電源VDDラインからブリッジ回路本体11に流れる電流(すなわちオフセット電流)により、直列共振による振動電流の逆流電流成分が打ち消されるため電源VDDラインに逆流電流が発生することを抑制することができる。つまり、図3(l)に示すように、オフセット電流を供給することにより、電源VDDラインからブリッジ回路本体11に供給される回路電流IDDは、図13(i)に示す、従来の、トランジスタサイズのより小さいMOSトランジスタTr1b、Tr2bを設けない場合に比較して、オフセット電流相当だけ増加する。そのため、MOSトランジスタTr2aのオンオフ動作に伴い、振動電流が発生したとしても、図3(l)に示すように、回路電流IDDは正値をとる。したがって、電源ラインに逆流電流が発生することを防止することができる。
また、電源ライン(電源VDDライン、電源VSSライン)には、図8に示すように、抵抗成分が寄生しているため、振動電流は次第に小さくなる。
したがって、電源VDDラインにおける逆流電流の発生を防止することができる。
図3の時点t12でMOSトランジスタTr2aがオフに切り換わった後、減衰時間Δwが経過した時点t13でPWM調整信号PWM2(図3(c))がLレベルに切り換わると、制御信号PG2b(図3(g))がHレベルに切り換わる。そのため、ブリッジ回路本体11に対してオフセット電流を供給していたMOSトランジスタTr2bがオフに切り換わる。このとき、図8と同様に、電源VDDラインの寄生インダクタンス7と、電源VDDラインおよび電源VSSライン間に接続された外付けのデカップリングコンデンサ6の容量成分と、電源VSSラインの寄生インダクタンス8とにより直列共振が発生し振動電流が発生する。
しかしながら、時点t13では、MOSトランジスタTr2aがオフに切り換わった時点t12から減衰時間Δwが経過しており、MOSトランジスタTr2aがオフに切り換わることにより生じた振動電流は減衰している。つまり、時点t13でMOSトランジスタTr2bがオフに切り換わったことにより直列共振が発生する直前に電源ライン(電源VDDライン、電源VSSライン)を流れていた電流量は、トランジスタサイズのより小さいMOSトランジスタTr2bを流れる電流量相当であり比較的少ないため、MOSトランジスタTr2bがオフに切り換わることにより生じた振動電流の振幅を小さく抑えることができる。
したがって、図3(l)に示すように時点t13で、振動電流が発生し逆流電流が生じたとしてもその振幅は比較的小さく比較的速やかに減衰するため、逆流電流が生じることにより他の回路に与える影響を抑えることができる。
そして、時間の経過に伴い、MOSトランジスタTr2bがオフに切り換わることにより生じた振動電流の振幅は次第に小さくなり、図9中に破線矢印で示すように、電源VSSライン、寄生ダイオードD4、コイル5、MOSトランジスタTr3、電源VSSラインを経由して回生電流が流れる状態となる。
したがって、PWM調整信号PWM2がHレベルとなる区間W2と、PWM入力信号PWM1がHレベルである区間W1との差“W2−W1”を、H型のブリッジ回路を構成するトランジスタとして動作するMOSトランジスタTr2aの切り換わりに伴い発生する振動電流が減衰したとみなすことの可能な状態となるまでの所要時間相当の減衰時間Δwに設定することによって、電源VDDラインに逆流電流が発生することを防止することができることがわかる
また、MOSトランジスタTr2aがオフに切り換わったことに伴い生じる振動電流が十分減衰するために要する所要時間相当の減衰時間Δwが経過し、振動電流が減衰して電源VDDラインへの逆流電流が生じないとみなすことができる状態となった時点で、オフセット電流発生用のMOSトランジスタTr1bをオフに切り換え、この時点でオフセット電流の供給を停止しているため、逆流電流の発生を確実に防止することができると共に、不要なオフセット電流が供給されることを抑制することができ、オフセット電流を発生させることによる消費電流の増加を抑制することができる。
なお、この場合も、図3(l)に示すように、制御信号PG2aがHレベルからLレベルに切り換わった瞬間、すなわち、MOSトランジスタTr2aがオン状態に切り換わった瞬間にも、同様に振動電流が発生するが、トランジスタサイズのより大きいMOSトランジスタTr2aがオン状態となることにより、電源VDDラインからブリッジ回路本体11には比較的大きな回路電流IDDが流れるため、振動電流が発生しても回路電流IDDが負値となることはなく、逆流電流が生じることはない。
以上から、減衰時間Δwを、H型のブリッジ回路を構成するトランジスタとして動作するMOSトランジスタTr1a、Tr2aの切り換わりに伴い発生する振動電流が減衰するのに要する所要時間相当に設定し、PWM調整信号PWM2がHレベルとなる区間W2と、PWM入力信号PWM1がHレベルである区間W1との差“W2−W1”が減衰時間Δw相当となるようにすることによって、逆流電流の発生を防止することができる。
また、オフセット電流発生用のトランジスタとして動作するMOSトランジスタTr1b、Tr2bのトランジスタサイズは、逆流電流を打ち消すのに十分なオフセット電流を発生させることの可能なトランジスタサイズであればよい。つまり、図2(l)および図3(l)に示す回路電流IDDが、直列共振により振動電流が発生したとしても正値をとるように、トランジスタサイズを設定すればよい。例えば、H型ブリッジ回路10に接続される回路構成などに応じて想定される逆流電流の大きさに応じて設定すればよい。
<まとめ>
以上のように、本実施形態におけるH型ブリッジ回路10では、ブリッジ回路本体11を構成する高電位側のトランジスタ部1を、トランジスタサイズのより大きいMOSトランジスタTr1aと、トランジスタサイズのより小さいMOSトランジスタTr1bとを並列に接続して構成し、同様に、高電位側のトランジスタ部2を、トランジスタサイズのより大きいMOSトランジスタTr2aと、トランジスタサイズのより小さいMOSトランジスタTr2bとを並列に接続して構成した。そして、トランジスタサイズのより大きいMOSトランジスタTr1a、Tr2aを、負荷への通電量を制御するトランジスタとしてPWM制御し、且つMOSトランジスタTr1aまたはTr2aがオンとなるタイミングで、対応するMOSトランジスタTr1bまたはTr2bをオン状態に制御することで、ブリッジ回路本体11にオフセット電流を供給し、且つ、MOSトランジスタTr1aまたはTr2aがオフとなるタイミングよりも遅いタイミングで、対応するMOSトランジスタTr1bまたはTr2bをオフとする構成とした。
このため、電源ライン(電源VDDライン、電源VSSライン)の寄生インダクタンス7、8と外付けのデカップリングコンデンサ6の容量成分とによる直列共振が発生しても、直列共振により生じる振動電流の逆流電流成分が打ち消されることによって、VDDラインに逆流電流が発生することを防止することができる。
また、MOSトランジスタTr1b、Tr2bを、MOSトランジスタTr1a、Tr2aがオフとなるタイミングよりも遅いタイミングで、オフするように切り換えるようにしているため、PWMデューティが低い場合には、コイル5の平均電流が増加する。
ここで、通常、入力デューティ(PWM入力信号PWM1のデューティ比)とモータの回転数とは、図10に特性線K1で示すように、デューティがある程度の大きさとなるまでのは回転数は零を維持し、デューティがある程度の大きさとなった時点で、回転数は零から増加し且つデューティが増加するにつれて急峻に増加する。そして、その後緩やかに増加する特性となる。つまり、入力デューティに対して高回転域では回転数変化が小さいが、中回転域から低回転域での回転数変化が大きい。
これに対し、上記実施形態においては、図10に特性線K2で示すように、デューティがある程度の大きさになるまでは、ある程度の回転数を維持し、デューティがある程度の大きさよりも大きくなるとデューティの増加に伴って比較的緩やかに増加する特性となる。
このため、低回転域の回転数を向上させたい場合、または、低回転での動作は想定せず、中回転域から高回転域での制御をよりきめ細かく行いたい場合などには、MOSトランジスタTr1b、Tr1bをオフするタイミングや、オフセット電流の大きさを調整することによって、モータの設計を変更することなく、あらゆるモータに対して入力デューティと回転数特性との関係を調整することができ、より有効な制御を実現することができる。
なお、上記実施の形態において、MOSトランジスタTr1b、Tr2bよりもトランジスタサイズのより小さなPチャネル型のMOSトランジスタTr1c、Tr2cを、MOSトランジスタTr1aおよびTr1b、MOSトランジスタTr2aおよびTr2bと、並列にさらに接続し、MOSトランジスタTr1a、Tr2aがオン状態となるタイミングで、これらMOSトランジスタTr1b、Tr2bをオン状態に切り換えるとともに、MOSトランジスタTr1c、Tr2cもオン状態に切り換え、MOSトランジスタTr1a、Tr2aがオフとなるタイミングよりも遅い、MOSトランジスタTr1a、Tr2aがオフとなることにより生じた振動電流が減衰したとみなすことの可能なタイミングで、MOSトランジスタTr1b、Tr2bをオフに切り換え、さらに、MOSトランジスタTr1b、Tr2bがオフとなることにより生じた振動電流が減衰したとみなすことの可能なタイミングでMOSトランジスタTr1c、Tr2cを、オフ状態に切り換える構成とすることによって、より滑らかな電流変化を実現することができる。
この場合には、PWM調整信号PWM2よりもHレベル区間がより長い、PWM調整信号PWM3を生成し、このPWM調整信号PWM3に基づきMOSトランジスタTr1c、Tr2cを制御する構成とすればよい。
また、上記実施の形態においては、電源VDDラインと電源VSSラインとの間に設けたデカップリングコンデンサ6の容量成分と電源ラインの寄生インダクタンスとにより直列共振が生じる場合について説明したが、デカップリングコンデンサ6により生じる直列共振に限るものではなく、電源VDDラインと電源VSSラインとの間に設けられた容量成分と電源ラインの寄生インダクタンスとの間で生じる直列共振に伴い生じる、電源ラインへの逆流電流であっても抑制することができる。
この場合には、電源VDDラインと電源VSSラインとの間に設けられた容量成分と電源ラインの寄生インダクタンスとによる直列共振に伴って生じる振動電流の逆流電流成分および振動電流が減衰するまでの所要時間を予測などにより求め、これに基づき、減衰時間ΔwおよびMOSトランジスタTr1b、Tr2bのトランジスタサイズを設定すればよい。
なお、上記実施形態において、電源VDDラインおよび電源VSSラインが第1の電源および第2の電源に対応し、トランジスタ部1が第1の高電位側トランジスタ部に対応し、トランジスタ部2が第2の高電位側トランジスタ部に対応し、MOSトランジスタTr3が第1の低電位側トランジスタに対応し、MOSトランジスタTr4が第2の低電位側トランジスタに対応し、コイル5が負荷に対応し、ブリッジ回路本体11がH型ブリッジ本体に対応している。
また、MOSトランジスタTr1aが第1サブトランジスタに対応し、MOSトランジスタTr1bが第2サブトランジスタに対応し、MOSトランジスタTr2aが第3サブトランジスタに対応し、MOSトランジスタTr2bが第4サブトランジスタに対応している。
また、PWM入力信号PWM1が第1のPWM信号に対応し、PWM調整信号PWM2が第2のPWM信号に対応している。
本発明のH型ブリッジ回路およびモータ駆動装置は、家庭製品、工業用・医療用機器などの駆動源となる各種のモータの制御装置の他に、ボイスモータなどの駆動に適用することができる。
1、2 トランジスタ部
5 コイル
6 デカップリングコンデンサ
10 H型ブリッジ回路
11 ブリッジ回路本体
12 制御回路
Tr1a、Tr1b、Tr2a、Tr2b Pチャネル型MOSトランジスタ
Tr3、Tr4 Nチャネル型MOSトランジスタ
OUT1、OUT2 出力端子

Claims (4)

  1. 第1の電源と第2の電源との間に直列に接続される第1の高電位側トランジスタ部および第1の低電位側トランジスタと、前記第1の電源と前記第2の電源との間に直列に接続される第2の高電位側トランジスタ部および第2の低電位側トランジスタと、を有し、前記第1の高電位側トランジスタ部および前記第1の低電位側トランジスタの接続点と前記第2の高電位側トランジスタ部および前記第2の低電位側トランジスタの接続点との間に負荷が接続されてなるH型ブリッジ本体と、
    前記負荷の通電方向を切り換える切換信号が入力され、当該切換信号にしたがって前記第1の高電位側トランジスタ部および第2の高電位側トランジスタ部と、前記第1の低電位側トランジスタおよび第2の低電位側トランジスタとをそれぞれ駆動制御する制御回路と、を備え、
    前記第1の高電位側トランジスタ部は、前記第1の電源と前記第1の低電位側トランジスタとの間に並列に接続された第1サブトランジスタおよび当該第1サブトランジスタよりもトランジスタサイズが小さい第2サブトランジスタを含んで構成され、
    前記第2の高電位側トランジスタ部は、前記第1の電源と前記第2の低電位側トランジスタとの間に並列に接続された第3サブトランジスタおよび当該第3サブトランジスタよりもトランジスタサイズが小さい第4サブトランジスタを含んで構成され、
    前記制御回路は、前記第1から第4サブトランジスタ、前記第1の低電位側トランジスタ、および前記第2の低電位側トランジスタの各トランジスタを予め定めた手順で個別にオンオフ制御し、且つ前記第1サブトランジスタおよび前記第3サブトランジスタを、負荷への通電量をPWM制御するためのトランジスタとして、前記負荷に電流を供給するモードおよび前記負荷の電流を回生させるモードでの駆動を繰り返し行い、
    前記第1サブトランジスタまたは前記第3サブトランジスタを前記負荷に電流を供給するモードで駆動する区間において前記第2サブトランジスタまたは前記第4サブトランジスタをオン状態に制御し、前記第1サブトランジスタまたは前記第3サブトランジスタが前記負荷の電流を回生させるモードでの駆動に切り換わった時点から所定時間が経過した時点で前記第2サブトランジスタまたは前記第4サブトランジスタをオフ状態に切り換えることを特徴とするH型ブリッジ回路。
  2. 前記制御回路は、前記負荷の通電量をPWM制御するための第1のPWM信号が入力され、当該第1のPWM信号から当該第1のPWM信号と同一周期であり且つパルス幅が前記所定時間相当だけ長い第2のPWM信号を生成するPWM調整回路を有し、
    前記第1のPWM信号および前記第2のPWM信号がハイレベルである区間において、前記第1サブトランジスタおよび第2サブトランジスタと前記第2の低電位側トランジスタとをオン状態且つ他のトランジスタをオフ状態に制御し、または前記第3サブトランジスタおよび第4サブトランジスタと前記第1の低電位側トランジスタとをオン状態且つ他のトランジスタをオフ状態に制御することにより、前記負荷に電流を供給し、
    前記第1のPWM信号がローレベルに切り換わり且つ前記第2のPWM信号がハイレベルである区間において、前記第2サブトランジスタおよび前記第2の低電位側トランジスタをオン状態に維持したまま前記第1サブトランジスタをオフ状態に切り換え、または前記第4サブトランジスタおよび前記第1の低電位側トランジスタをオン状態に維持したまま前記第3サブトランジスタをオフ状態に切り換えることにより、前記負荷の電流を回生しつつ前記第2サブトランジスタまたは前記第4サブトランジスタにより逆流電流防止用のオフセット電流を発生させ、
    前記第2のPWM信号がローレベルに切り換わり且つ前記第1のPWM信号がローレベルである区間において、前記第2の低電位側トランジスタをオン状態に維持したまま前記第2サブトランジスタをオフ状態に切り換え、または前記第1の低電位側トランジスタをオン状態に維持したまま前記第4サブトランジスタをオフ状態に切り換えることにより、前記オフセット電流を停止させて前記負荷の電流を回生させることを特徴とする請求項1記載のH型ブリッジ回路。
  3. 前記所定時間は、前記負荷に電流を供給するモードから前記負荷の電流を回生させるモードでの駆動への切り換わり時に、前記第1の電源および前記第2の電源の電源ラインの寄生インダクタンスと、前記第1の電源および前記第2の電源間に接続される容量成分と、により前記第1の電源および前記第2の電源間に生じる振動電流が減衰するまでの減衰時間であることを特徴とする請求項1または請求項2記載のH型ブリッジ回路。
  4. 請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載のH型ブリッジ回路を備え、
    前記負荷はモータのコイルであることを特徴とするモータ駆動装置。
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