JP2013157241A - 照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】眼に対する安全性を向上させることが可能な照明装置を提供する。
【解決手段】この照明装置1は、励起光であるレーザ光が照射され蛍光を出射する蛍光部材5と、レーザ光の光路近傍の結露を検知する結露センサ20と、結露センサ20が結露を検知した場合に蛍光部材5へのレーザ光の照射を制限する制御部30と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】この照明装置1は、励起光であるレーザ光が照射され蛍光を出射する蛍光部材5と、レーザ光の光路近傍の結露を検知する結露センサ20と、結露センサ20が結露を検知した場合に蛍光部材5へのレーザ光の照射を制限する制御部30と、を備える。
【選択図】図1
Description
この発明は、照明装置に関し、特に、励起光であるレーザ光が照射される蛍光部材を備えた照明装置に関する。
従来、励起光であるレーザ光が照射される蛍光部材を備えた照明装置が知られている。このような照明装置の一例として、励起光であるレーザ光を出射する半導体レーザ(励起光源)と、レーザ光が照射され蛍光を出射する蛍光部材と、蛍光を外部に向かって反射する反射鏡(反射部材)と、蛍光を透過して外部に出射する透光部材とを備えた車両用前照灯(照明装置)が知られている。半導体レーザから出射したレーザ光は、蛍光部材により蛍光に変換されて透光部材を透過し、照明光として利用される。
なお、レーザ光を出射する励起光源とレーザ光が照射される蛍光部材とを備えた照明装置は、例えば特許文献1および特許文献2に開示されている。
しかしながら、本発明者は、上記従来の照明装置について種々検討した結果、従来の照明装置では照明装置の内部に結露が生じる場合があり、結露によりレーザ光が規定ビーム光路から逸脱する場合があることを見出した。なお、規定ビーム光路(defined beam path)とは、JIS C6802の定義によれば、レーザ製品内での意図されたレーザビーム光路のことを言う。
この点について具体的に説明する。空気は温度が高いほど多くの水蒸気を含むことができる。空気の温度が低下すると、空気中に含まれることができなくなった水蒸気は温度の低い物体の表面に水滴となって付着する。この現象を結露という。なお、本明細書および特許請求の範囲では、結露により生じた水滴のことを結露という場合もある。
例えば、上記従来の照明装置において、蛍光部材にレーザ光を照射すると、蛍光部材およびその周辺の温度が上昇し、反射鏡や透光部材で囲まれた空間の温度が上昇する。この空間の空気は、温度上昇前に比べてより多くの水蒸気を含むことができるようになる。
その後、照明装置を停止すると、蛍光部材およびその周辺の温度が低下し、前記空間の温度が低下する。これにより、前記空間内に結露が生じる。この場合、次回の照明装置の使用時には、前記空間内に結露が生じた状態でレーザ光を蛍光部材に照射することになる。規定ビーム光路(例えば蛍光部材の表面)に結露が生じていると、レーザ光が水滴により反射されたり屈折されたりして規定ビーム光路から逸脱する可能性がある。
そして、上記のようにレーザ光が規定ビーム光路から逸脱した場合、レーザ光が外部に出射して人間の眼に悪影響を及ぼす場合があるという問題点がある。
なお、蛍光部材にレーザ光を照射し所望の照明光を得る照明装置において、結露によりレーザ光が規定ビーム光路から逸脱するという問題点を課題に挙げた従来文献は見当たらなかった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、眼に対する安全性を向上させることが可能な照明装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の照明装置は、励起光であるレーザ光が照射され蛍光を出射する蛍光部材と、レーザ光の光路近傍の結露を検知する結露センサと、結露センサが結露を検知した場合に蛍光部材へのレーザ光の照射を制限する制御部と、を備える。
なお、本明細書および特許請求の範囲において、光路近傍の結露を検知するとは、光路上の結露を検知する場合を含む概念である。また、蛍光部材へのレーザ光の照射を制限するとは、励起光源の出力を人間の眼に対して安全なレベルまで抑えることや、レーザ光の光路を遮断または変更してレーザ光が照明装置の外部に出射しないようにすること等を含む概念である。
この発明の照明装置では、上記のように、レーザ光の光路近傍の結露を検知する結露センサと、結露センサが結露を検知した場合に蛍光部材へのレーザ光の照射を制限する制御部と、を備える。これにより、制御部により、蛍光部材へのレーザ光の照射を制限することができるので、人間の眼に悪影響を及ぼすような高出力のレーザ光が水滴により反射や屈折されて照明装置の外部に出射するのを抑制することができる。このため、照明装置の眼に対する安全性を向上させることができる。
上記照明装置において、好ましくは、制御部は、レーザ光を出射する励起光源の出力を所定値以下に制御する。このように構成すれば、人間の眼に悪影響を及ぼすような高出力のレーザ光が照明装置の外部に出射するのを、容易に抑制することができる。
この場合、好ましくは、制御部は励起光源の出力を0に制御する。このように構成すれば、結露センサが結露を検知した場合に、レーザ光が人間の眼に悪影響を及ぼすのを確実に防止できる。
上記照明装置において、好ましくは、制御部はレーザ光の光路を遮断または変更する。このように構成すれば、人間の眼に悪影響を及ぼすような高出力のレーザ光が照明装置の外部に出射するのを、容易に抑制することができる。
上記制御部がレーザ光の光路を遮断または変更する照明装置において、好ましくは、レーザ光の光路を遮断する遮光部材を備え、制御部はレーザ光の光路上に遮光部材を挿入する。このように構成すれば、レーザ光の光路を容易に遮断することができる。
上記制御部がレーザ光の光路を遮断または変更する照明装置において、好ましくは、レーザ光の光路を変更する光路変更部材を備え、制御部は光路変更部材の位置または角度を変更する。このように構成すれば、レーザ光の光路上に光路変更部材を移動させることにより、または、レーザ光の光路上に光路変更部材が配置されている場合は光路変更部材の角度を変えることにより、レーザ光の光路を容易に変更することができる。
上記光路変更部材を備える照明装置において、好ましくは、光路変更部材により変更されたレーザ光の光路上にビーム終端器が配置されている。なお、ビーム終端器(beam stop)とは、JIS C6802の定義によれば、レーザビーム光路を終端するデバイスのことを言う。
上記照明装置において、好ましくは、結露センサは電気抵抗および相対湿度の少なくとも一方を測定する機能を有する。このように構成すれば、結露センサにより、結露を容易に検知することができる。なお、本明細書および特許請求の範囲において、相対湿度を測定するとは、絶対湿度および温度(気温)を測定し、絶対湿度および温度から相対湿度を算出する場合を含む。
上記照明装置において、好ましくは、蛍光部材が内部に配置される本体部を備え、結露センサは本体部内の結露を検知する。このように構成すれば、蛍光部材近傍の結露を検知することができるので、特に効果的である。
上記照明装置において、好ましくは、レーザ光の光路上に配置される部材のレーザ光通過面上の結露を除去する結露除去装置を備える。このように構成すれば、結露除去装置によりレーザ光通過面上の結露を除去した後、蛍光部材へのレーザ光の照射の制限を解除することにより、所望の照明光を得ることができる。
なお、本明細書および特許請求の範囲において、レーザ光通過面とは、レーザ光が通過する面を意味し、例えば励起光源のレーザ光出射面、導光部材のレーザ光入射面およびレーザ光出射面、蛍光部材のレーザ光が照射される照射面等を含む概念である。また、結露を除去するとは、結露により生じた水滴を除去することを意味する。
上記結露除去装置を備える照明装置において、好ましくは、結露除去装置はレーザ光通過面を温めるためのヒータを含む。このように構成すれば、レーザ光通過面上の結露を容易に除去することができる。
上記結露除去装置を備える照明装置において、好ましくは、励起光源から出射したレーザ光を蛍光部材まで導く導光部材を備える。このように構成すれば、励起光源から出射したレーザ光を蛍光部材に容易に導くことができる。
上記導光部材を備える照明装置において、好ましくは、結露除去装置は、導光部材のレーザ光通過面上の結露を除去する。
この場合、好ましくは、結露除去装置はレーザ光通過面を温めるためのヒータを含み、レーザ光通過面は導光部材のレーザ光出射面を含み、導光部材の表面には、ヒータで発生した熱を導光部材のレーザ光出射面まで伝える熱伝導部が設けられている。このように、結露除去装置がレーザ光通過面を温めるためのヒータを含むことによって、レーザ光通過面上の結露を容易に除去することができる。また、導光部材の表面に、ヒータで発生した熱を導光部材のレーザ光出射面まで伝える熱伝導部を設けることによって、ヒータで発生した熱を導光部材のレーザ光出射面まで容易に伝えることができる。これにより、レーザ光通過面(レーザ光出射面)上の結露をより容易に除去することができる。
上記結露除去装置を備える照明装置において、好ましくは、結露除去装置は、蛍光部材のうちのレーザ光が照射される照射面上の結露を除去する。
以上のように、本発明によれば、眼に対する安全性を向上させることが可能な照明装置を容易に得ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、理解を容易にするために、断面図であってもハッチングを施さない場合がある。
(第1実施形態)
図1を参照して、本発明の第1実施形態の照明装置1の構造について説明する。
図1を参照して、本発明の第1実施形態の照明装置1の構造について説明する。
本発明の第1実施形態の照明装置1は、例えば自動車などの前方を照明する前照灯として用いられるものである。照明装置1は図1に示すように、励起光であるレーザ光を出射する励起光源2と、励起光源2が固定される放熱部材3と、励起光源2の前方に配置された導光部材4と、レーザ光(励起光)が照射される蛍光部材5と、蛍光部材5を支持する支持部材6と、蛍光部材5から出射した蛍光を後述する本体部40の外部に向かって反射する反射部材7と、反射部材7の前端に固定されるベゼル8と、蛍光を透過して本体部40の外部に出射する透光部材9と、後述する本体部40内の結露(後述する空間S1の結露)を検知する結露センサ20と、蛍光部材5へのレーザ光の照射を制限する制御部30とを備える。
本実施形態では、反射部材7、ベゼル8および透光部材9などにより、本体部40が形成されている。本体部40内には空間S1が形成されている。この空間S1は、密封されていてもよいし、密封されていなくてもよい。本明細書において、密封とは、気体の出入りができないように封をすることを言う。
励起光源2は半導体レーザであり、半導体レーザ素子(図示せず)と半導体レーザ素子が搭載されるパッケージとによって構成されている。励起光源2は例えば約380nm〜約460nmの中心波長を有するレーザ光を出射するように構成されている。励起光源2は本体部40の外部に配置されている。
放熱部材3は例えば金属ブロックにより形成されており、励起光源2で発生した熱を放熱する機能を有する。放熱部材3は必要に応じて設けられるものであり、既存の部材で代用してもよい。
導光部材4は励起光源2から出射したレーザ光を蛍光部材5まで導く機能を有する。本実施形態では、導光部材4は例えば光ファイバにより形成されている。
導光部材4のレーザ光入射面4a側の部分は、励起光源2に固定されている。導光部材4のレーザ光入射面4aと励起光源2のレーザ光出射面とを密封するように、固定部材10が設けられている。導光部材4と励起光源2との接続部は、レーザ光の光路上に結露が生じないように形成されている。例えば、導光部材4のレーザ光入射端面4aと励起光源2のレーザ光出射面との間に透明な固定部材10が充填されていてもよい。また、導光部材4をピグテールファイバにして、導光部材4と励起光源2とをピグテール接続してもよい。この場合にも、導光部材4のレーザ光入射面4aと励起光源2のレーザ光出射面とを密封して、導光部材4と励起光源2との接続部におけるレーザ光の光路上に結露が生じないようにすることが可能である。
導光部材4のレーザ光出射端面4b側の部分は、反射部材7の後述する導入部7bに隙間なく挿入されている。例えば、導光部材4の外面と反射部材7の導入部7bの内面との間には、シール部材11が設けられている。なお、シール部材11は無くてもよい。導光部材4のレーザ光出射端面4bは本体部40内に配置されている。
また、レーザ光出射面4bは蛍光部材5のレーザ光が照射される照射面5aから所定の距離を隔てて配置されている。これにより、蛍光部材5の照射面5aから出射した光が導光部材4のレーザ光出射面4bに再度入射するのを抑制することが可能であるので、光の利用効率が低下するのを抑制することが可能である。
蛍光部材5は、本体部40内に配置されており、レーザ光(励起光)が照射されることにより蛍光を出射する機能を有する。また、蛍光部材5は励起光の波長よりも長波長の中心波長を有する蛍光を出射する。蛍光部材5は、例えば青紫色のレーザ光を赤色光、緑色光および青色光にそれぞれ変換する3種類の蛍光体(図示せず)を含んでいる。そして、蛍光部材5から出射する赤色光、緑色光および青色光の蛍光が混色されることによって、白色の照明光が得られる。なお、蛍光部材5は、例えば青色のレーザ光の一部を黄色光に変換する1種類の蛍光体を含んでいてもよい。そして、黄色光と、蛍光部材5により散乱された青色光とが混色されることによって、白色の照明光が得られてもよい。蛍光部材5は、蛍光体をガラスや樹脂などに混ぜて固めたものや、蛍光体粒子を加圧または焼結したものなどを用いることが可能である。
支持部材6は、蛍光部材5の側面5bを保持する保持部6aと、ベゼル8に取り付けられる棒状の複数の取付部6bとを含んでいる。保持部6aは、蛍光部材5の側面を直接保持してもよいし、接着層などを介して保持してもよい。取付部6bは反射部材7に取り付けられていてもよい。
また、支持部材6は金属やグラファイトなどの熱伝導率の高い材料により形成されている。支持部材6は、蛍光部材5で発生した熱をベゼル8、反射部材7や図示しない金属ブロック等に放熱するように構成されている。
反射部材7は蛍光部材5から出射した光(蛍光や散乱光)を外部に向かって反射する機能を有する。反射部材7の反射面7aは凹状に形成されており、例えば放物面の一部を含むように形成されている。また、反射面7aの焦点を含む領域に、蛍光部材5の照射面5aが配置されている。また、反射部材7の所定の位置(例えば頂点)には、励起光源2から出射したレーザ光(励起光)を導入するための導入部7bが形成されている。反射部材7は金属や樹脂により形成されている。反射部材7を樹脂により形成する場合、反射面7aは金属膜などにより形成されていてもよい。
ベゼル8は例えば円筒状に形成されており、ボルト12やネジ(図示せず)などを用いて、反射部材7の前端に固定されている。ベゼル8は金属や樹脂により形成されている。ベゼル8の内面8aは、光を反射する機能を有する反射面で形成されていることが好ましい。
透光部材9は、レンズ(例えば平凸レンズ)からなり、ガラスや樹脂などにより形成されている。透光部材9はベゼル8の内面8aに固定されている。透光部材9の外面とベゼル8の内面8aとの間には、図示しない接着部材が設けられていてもよい。
結露センサ20は本体部40内に配置されており、例えば反射部材7の反射面7aに設けられている。結露センサ20はレーザ光の光路近傍の結露を検知する。結露センサ20は、導光部材4のレーザ光出射面4b(レーザ光通過面)や蛍光部材5の照射面5a(レーザ光通過面)の近傍に配置されることが好ましい。このように構成すれば、導光部材4のレーザ光出射面4bや蛍光部材5の照射面5aに結露センサ20を設けなくても、導光部材4のレーザ光出射面4b上や蛍光部材5の照射面5a上に結露が生じているか否かを容易に検知することが可能である。
結露センサ20は、例えば、樹脂中に分散された導電性カーボン粒子間の電気抵抗の変化により、空気中の湿度変化を検知して、結露を検知するものである。また、結露センサ20は、電気抵抗を測定して信号を出力する測定部と、測定部からの出力に基づいて結露の有無を判定する判定部とを含んでいてもよい。この場合、測定部と判定部とが一体で形成されていてもよいし、別体で形成されていてもよい。また、判定部を例えば制御部30に組み込むことも可能である。
本実施形態では、制御部30は結露センサ20および励起光源2に接続されている。制御部30には、結露センサ20が結露を検知したか否かに対応する信号が入力される。制御部30は、結露センサ20が結露を検知しなかった場合に励起光源2の出力を通常時(非結露時)の出力に制御するように構成されている。また、制御部30は、結露センサ20が結露を検知した場合に励起光源2の出力を所定値以下に制御するように構成されている。これにより、運転者により照明装置1がオンされた際に、本体部40内に結露が生じていると、励起光源2の出力が抑えられる。なお、所定値以下とは、レーザ光が水滴により反射や屈折されて照明装置1の外部に出射したとしても人間の眼に悪影響を及ぼさない値であり、通常時(非結露時)の出力に対して例えば1/10以下の値である。また、結露センサ20が結露を検知した場合の励起光源2の出力は、0であってもよい。
また、制御部30は、結露センサ20が結露を検知しなくなった場合に励起光源2の出力を通常時(非結露時)の出力に戻すように構成されている。これにより、所望の照明光が得られる。なお、所定値以下の出力であってもレーザ光が蛍光部材5に照射されると、蛍光部材5から発生する熱により本体部40内の温度が上昇し、結露が徐々に解消される。また、外気温の上昇によっても、本体部40内の結露が徐々に解消される。
本実施形態では、上記のように、レーザ光の光路近傍の結露を検知する結露センサ20と、結露センサ20が結露を検知した場合に蛍光部材5へのレーザ光の照射を制限する制御部30と、を備える。これにより、制御部30により、蛍光部材5へのレーザ光の照射を制限することができるので、人間の眼に悪影響を及ぼすような高出力のレーザ光が水滴により反射や屈折されて照明装置1の外部に出射するのを抑制することができる。このため、照明装置1の眼に対する安全性を向上させることができる。
また、上記のように、制御部30は、レーザ光を出射する励起光源2の出力を所定値以下に制御する。これにより、人間の眼に悪影響を及ぼすような高出力のレーザ光が照明装置1の外部に出射するのを、容易に抑制することができる。
また、上記のように、制御部30が励起光源2の出力を0にすれば、レーザ光が人間の眼に悪影響を及ぼすのを確実に防止できる。
また、上記のように、結露センサ20は電気抵抗および相対湿度を測定する機能を有する。これにより、結露センサ20により、結露を容易に検知することができる。
また、上記のように、蛍光部材5が内部に配置される本体部40を備え、結露センサ20は本体部40内の結露を検知する。これにより、蛍光部材5近傍の結露を検知することができるので、特に効果的である。
また、上記のように、励起光源2から出射したレーザ光を蛍光部材5まで導く導光部材4を備えることによって、励起光源2から出射したレーザ光を蛍光部材5に容易に導くことができる。
また、上記のように、導光部材4を導入部7bに隙間なく挿入すれば、導入部7bから空間S1内にごみなどが侵入するのを防止することができる。これにより、レーザ光がごみなどに当たって規定ビーム光路から逸脱するのを、抑制することができる。
また、上記のように、本体部40に導入部7bを設けることによって、励起光源2から出射したレーザ光を空間S1内に容易に導入することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態の照明装置101では図2に示すように、レーザ光通過面上の結露を除去する結露除去装置150が設けられている。なお、レーザ光通過面とは、レーザ光が通過する面を意味し、本実施形態では、励起光源2のレーザ光出射面、導光部材4のレーザ光入射面4aおよびレーザ光出射面4b、蛍光部材5の照射面5aがレーザ光通過面である。また、本実施形態では、結露除去装置150は上記レーザ光通過面のうちの導光部材4のレーザ光出射面4b上の結露を除去する。
本発明の第2実施形態の照明装置101では図2に示すように、レーザ光通過面上の結露を除去する結露除去装置150が設けられている。なお、レーザ光通過面とは、レーザ光が通過する面を意味し、本実施形態では、励起光源2のレーザ光出射面、導光部材4のレーザ光入射面4aおよびレーザ光出射面4b、蛍光部材5の照射面5aがレーザ光通過面である。また、本実施形態では、結露除去装置150は上記レーザ光通過面のうちの導光部材4のレーザ光出射面4b上の結露を除去する。
結露除去装置150は、加熱機能を有するヒータ151と、ヒータ151の動作を制御するヒータ制御部152とを含んでいる。
ここで、導光部材4のレーザ光出射面4b側の外周面上には図2および図3に示すように、熱伝導層113(熱伝導部)が形成されている。熱伝導層113はレーザ光出射面4bまで形成されている。また、熱伝導層113はヒータ151に接続されており、ヒータ151で発生した熱をレーザ光出射面4bまで伝える機能を有する。
熱伝導層113は、例えば金属線をメッシュ状にしたものであってもよいし、導光部材4の表面上に導電性膜を形成したものであってもよい。また、熱伝導層113の外面と反射部材7の導入部7bの内面との間には、樹脂などからなる絶縁部材114が設けられている。これにより、熱伝導層113から反射部材7に熱が逃げるのを抑制することが可能である。
また、熱伝導層113の外面を覆うように絶縁性の樹脂など(図示せず)がコーティングされていてもよい。このように構成すれば、熱伝導層113が水滴などにより腐食するのを防止することが可能である。なお、熱伝導層113の外面が絶縁性の樹脂などによりコーティングされている場合や、反射部材7が樹脂などにより形成されている場合は、絶縁部材114は設けられていなくてもよい。
ヒータ151は導光部材4のレーザ光出射面4bに近づけて配置されることが好ましい。このように構成すれば、ヒータ151で発生した熱を早くレーザ光出射面4bに伝えることが可能である。ヒータ151を本体部40内に配置することも可能であるが、ヒータ151による光の吸収や意図しない方向への光の反射を防ぐために、ヒータ151は本体部40の外部に配置されていることが好ましい。
ヒータ制御部152は図2に示すように、図示しない電力供給部を介してヒータ151に接続されており、ヒータ151の動作(オンオフ)を制御するように構成されている。また、ヒータ制御部152は、制御部30に接続されている。ヒータ制御部152には、制御部30から、結露センサ20が結露を検知したか否かに対応した信号が入力される。
ヒータ制御部152は、結露センサ20が結露を検知しなかった場合にヒータ151をオンしないように構成されている。また、ヒータ制御部152は、結露センサ20が結露を検知した場合にヒータ151をオンするように構成されている。これにより、運転者により照明装置101がオンされた際に本体部40内に結露が生じていると、ヒータ151がオンされて導光部材4のレーザ光出射面4b上の結露が除去される。
また、ヒータ制御部152は、結露センサ20が結露を検知しなくなった場合にヒータ151をオフするように構成されている。
なお、ヒータ制御部152は制御部30を介さず結露センサ20に直接接続されていてもよい。また、ヒータ制御部152と制御部30とが1つの制御部として構成されていてもよい。このように構成すれば、部品点数を削減することが可能であるとともに、照明装置101を小型化することが可能である。
第2実施形態のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
本実施形態では、上記のように、導光部材4(レーザ光の光路上に配置される部材)のレーザ光出射面4b(レーザ光通過面)上の結露を除去する結露除去装置150を備える。これにより、結露除去装置150によりレーザ光出射面4b上の結露を除去した後、蛍光部材5へのレーザ光の照射の制限を解除することにより、所望の照明光を得ることができる。
また、上記のように、結露除去装置150はレーザ光出射面4b(レーザ光通過面)を温めるためのヒータ151を含む。これにより、レーザ光出射面4b上の結露を容易に除去することができる。
また、上記のように、導光部材4の表面には、ヒータ151で発生した熱を導光部材4のレーザ光出射面4bまで伝える熱伝導層113が設けられている。これにより、ヒータ151で発生した熱を導光部材4のレーザ光出射面4bまで容易に伝えることができる。このため、レーザ光出射面4b上の結露をより容易に除去することができる。
第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態の照明装置201では図4に示すように、加熱機能を有するヒータ251と、ヒータ251の動作を制御するヒータ制御部252とを含む結露除去装置250が設けられている。本実施形態では、結露除去装置250は、蛍光部材5(レーザ光の光路上に配置される部材)の照射面5a(レーザ光通過面)上の結露を除去するように構成されている。
本発明の第3実施形態の照明装置201では図4に示すように、加熱機能を有するヒータ251と、ヒータ251の動作を制御するヒータ制御部252とを含む結露除去装置250が設けられている。本実施形態では、結露除去装置250は、蛍光部材5(レーザ光の光路上に配置される部材)の照射面5a(レーザ光通過面)上の結露を除去するように構成されている。
ヒータ251は蛍光部材5を温める機能を有する。ヒータ251は支持部材6の取付部6bに熱的に接続されており、ヒータ251で発生した熱は支持部材6を介して蛍光部材5に伝えられる。
また、ヒータ制御部252はヒータ251と制御部30とに接続されており、上記第2実施形態のヒータ制御部152と同様に構成されている。
第3実施形態のその他の構造は、上記第1および第2実施形態と同様である。
本実施形態では、上記のように、蛍光部材5(レーザ光の光路上に配置される部材)の照射面5a(レーザ光通過面)上の結露を除去する結露除去装置250を備える。これにより、結露除去装置250により照射面5a上の結露を除去した後、蛍光部材5へのレーザ光の照射の制限を解除することにより、所望の照明光を得ることができる。
また、熱伝導率の高い部材は熱伝導率の低い部材よりも先に温度が低下するので、熱伝導率の高い部材の表面に結露が生じやすい。本実施形態では、蛍光部材5周辺には放熱性を良くするために熱伝導率の高い支持部材6を用いているため、支持部材6周辺に結露が生じやすい。このため、水滴が支持部材6から蛍光部材5に流れ、レーザ光が水滴により反射されて規定ビーム光路から逸脱する可能性がある。また、反射部材7が金属製の場合、反射部材7の内面(反射面7a)に結露が生じやすくなる。この場合、反射部材7の内面(反射面7a)に付着した水滴が、蛍光部材5に落ちて、レーザ光が規定ビーム光路から逸脱する可能性がある。本実施形態では、上記のように、蛍光部材5の照射面5a上の結露を除去することができるので、熱伝導率の高い部材を例えば蛍光部材5周辺などに用いた場合であっても、レーザ光が規定ビーム光路から逸脱するのを抑制することができる。
第3実施形態のその他の効果は、上記第1および第2実施形態と同様である。
(第4実施形態)
この第4実施形態では図5に示すように、導光部材304がレンズにより形成されている場合について説明する。
この第4実施形態では図5に示すように、導光部材304がレンズにより形成されている場合について説明する。
本発明の第4実施形態の照明装置301は、励起光源2と、放熱部材3と、励起光源2の前方に配置された導光部材304と、蛍光部材5と、蛍光部材5を支持する支持部材306と、蛍光部材5から出射した蛍光を外部に向かって反射する反射部材307と、蛍光を透過して照明装置301の外部に出射する透光部材309と、後述する本体部340内の結露(後述する空間S301内の結露)を検知する結露センサ20と、蛍光部材5へのレーザ光の照射を制限する制御部30とを備える。本実施形態では、反射部材307、後述する透光部材315、支持部材306および透光部材309により、本体部340が形成されている。本体部340内には空間S301が形成されている。
導光部材304は、レンズ(例えば両凸レンズ)により形成されている。導光部材304は本体部340の外部に配置されている。
支持部材306は金属や樹脂により形成すること可能であるが、少なくとも蛍光部材5の周辺部分(保持部306a)は金属などの熱伝導率の高い材料により形成されている。保持部306aは、蛍光部材5で発生した熱を支持部材306全体や図示しない金属製の部材等に放熱するように構成されている。また、支持部材306の内面(空間S301を形成する面)306bは、光を反射する機能を有する反射面で形成されていることが好ましい。
反射部材307は蛍光部材5から出射した蛍光を照明装置301の外部に向かって反射する機能を有する。反射部材307の反射面307aは例えば放物面の一部を含むように形成されており、放物面をその頂点と焦点とを結ぶ軸(放物面の回転軸)に平行な面で分割したような形状に形成されている。また、反射部材307の所定の位置には、励起光源2から出射したレーザ光(励起光)を導入するための導入部307bが形成されている。
この導入部307bには、少なくともレーザ光(励起光)を透過する透光部材315が設けられている。この透光部材315は例えば石英、その他の無機ガラスや、樹脂により形成されている。また、透光部材315は蛍光部材5から出射した蛍光を反射するように構成されていてもよい。このように構成すれば、蛍光が励起光源2側に戻るのを防止することが可能となるので、光の利用効率を向上させることが可能である。
透光部材309は例えば平板状のガラスや樹脂などにより形成されている。透光部材309はレンズにより形成されていてもよい。透光部材309は反射部材307および支持部材306に固定されている。
結露センサ20は本体部340内に配置されており、例えば支持部材306の内面306bに設けられている。結露センサ20は、支持部材306の保持部306a以外の部分に配置されていてもよいし、保持部306aに配置されていてもよい。
第4実施形態のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
本実施形態では、上記のように、レーザ光の光路近傍の結露を検知する結露センサ20と、結露センサ20が結露を検知した場合に蛍光部材5へのレーザ光の照射を制限する制御部30と、を備える。これにより、制御部30により、蛍光部材5へのレーザ光の照射を制限することができるので、人間の眼に悪影響を及ぼすような高出力のレーザ光が水滴により反射や屈折されて照明装置301の外部に出射するのを抑制することができる。このため、照明装置301の眼に対する安全性を向上させることができる。
また、上記のように、導入部307bにはレーザ光を透過する透光部材315が設けられている。これにより、導入部307bから空間S301内にごみなどが侵入するのを防止することができる。これにより、レーザ光がごみなどに当たって規定ビーム光路から逸脱するのを、抑制することができる。
第4実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態の照明装置401では図6に示すように、レーザ光通過面上の結露を除去する結露除去装置450が設けられている。なお、本実施形態では、励起光源2のレーザ光出射面、導光部材304のレーザ光入射面およびレーザ光出射面、透光部材315のレーザ光入射面およびレーザ光出射面、蛍光部材5の照射面5aがレーザ光通過面である。
本発明の第5実施形態の照明装置401では図6に示すように、レーザ光通過面上の結露を除去する結露除去装置450が設けられている。なお、本実施形態では、励起光源2のレーザ光出射面、導光部材304のレーザ光入射面およびレーザ光出射面、透光部材315のレーザ光入射面およびレーザ光出射面、蛍光部材5の照射面5aがレーザ光通過面である。
結露センサ20は、本体部340の外部に配置されており、例えば反射部材307の外面に設けられている。また、結露センサ20は導光部材304や透光部材315の近傍に配置されている。本実施形態では、結露センサ20は導光部材304や透光部材315の近傍の空間(レーザ光の光路を含む空間)の結露を検知する。
結露除去装置450は、加熱機能を有するヒータ451と、ヒータ451の動作を制御するヒータ制御部452とを含んでいる。
ヒータ451は透光部材315を温める機能を有する。ヒータ451と透光部材315とを熱伝導部材(図示せず)により熱的に接続し、ヒータ451で発生した熱を透光部材315に伝えてもよい。また、ヒータ451の近くに送風機を設け、ヒータ451で発生した熱を送風することにより透光部材315の表面(レーザ光通過面)を温めてもよい。
なお、ヒータ451は、透光部材315だけでなく導光部材304の表面(レーザ光入射面およびレーザ光出射面)や励起光源2のレーザ光出射面も温めるように構成されていてもよい。また、ヒータ451は導光部材304の表面または励起光源2のレーザ光出射面だけを温めるように構成されていてもよい。照明装置401の構造、材質、配置場所等により、結露しやすい部分が異なるためである。
また、ヒータ制御部452はヒータ451と制御部30とに接続されており、上記実施形態のヒータ制御部と同様に構成されている。
第5実施形態のその他の構造は、上記第4実施形態と同様である。
本実施形態では、上記のように、透光部材315や導光部材304などの表面(レーザ光通過面)上の結露を除去する結露除去装置450を備える。これにより、結露除去装置450により透光部材315や導光部材304などの表面上の結露を除去した後、蛍光部材5へのレーザ光の照射の制限を解除することにより、所望の照明光を得ることができる。
また、上記のように、結露除去装置450は透光部材315や導光部材304などの表面(レーザ光通過面)を温めるためのヒータ451を含む。これにより、透光部材315や導光部材304などの表面上の結露を容易に除去することができる。
また、上記のように、透光部材315は石英やその他の無機ガラスで形成されていてもよい。石英やその他の無機ガラスは樹脂に比べて熱伝導率が高い。このため、透光部材315の表面に結露が生じやすい。本実施形態では、上記のように、透光部材315の表面上の結露を除去することができるので、熱伝導率の高い部材を例えば透光部材315として用いた場合であっても、レーザ光が規定ビーム光路から逸脱するのを抑制することができる。
第5実施形態のその他の効果は、上記第4実施形態と同様である。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態の照明装置501では図7に示すように、加熱機能を有するヒータ551と、ヒータ551の動作を制御するヒータ制御部552とを含む結露除去装置550が設けられている。本実施形態では、結露除去装置550は、蛍光部材5の照射面5a上の結露を除去するように構成されている。
本発明の第6実施形態の照明装置501では図7に示すように、加熱機能を有するヒータ551と、ヒータ551の動作を制御するヒータ制御部552とを含む結露除去装置550が設けられている。本実施形態では、結露除去装置550は、蛍光部材5の照射面5a上の結露を除去するように構成されている。
ヒータ551は蛍光部材5を温める機能を有する。ヒータ551は支持部材306の保持部306aに熱的に接続されており、ヒータ551で発生した熱は支持部材306を介して蛍光部材5に伝えられる。
また、ヒータ制御部552はヒータ551と制御部30とに接続されており、上記実施形態のヒータ制御部と同様に構成されている。
第6実施形態のその他の構造は、上記第4および第5実施形態と同様である。
第6実施形態の効果は、上記第3〜第5実施形態と同様である。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態の照明装置では図8に示すように、結露センサ620は導光部材4のレーザ光出射面4b上の結露を検知するように構成されている。
本発明の第7実施形態の照明装置では図8に示すように、結露センサ620は導光部材4のレーザ光出射面4b上の結露を検知するように構成されている。
結露センサ620は、導光部材4のレーザ光出射面4b側の外周面上に形成された2つの配線621aおよび621bを含んでいる。配線621aおよび621bはレーザ光出射面4bまで形成されている。また、配線621aおよび621bは金属線であってもよいし、導光部材4の表面上に導電性膜を形成したものであってもよい。また、配線621aおよび621bの外面を覆うように樹脂などからなる絶縁層622がコーティングされている。配線621aおよび621bのレーザ光出射面4b側の端部は電極となっている。
結露センサ620は、導光部材4のレーザ光出射面4bの電気抵抗の変化(配線621aの電極および配線621bの電極間の電気抵抗の変化)により、導光部材4のレーザ光出射面4b上の結露を検知するものである。
第7実施形態のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
本実施形態では、上記のように、結露センサ620を設けることによって、導光部材4のレーザ光出射面4b上の結露を検知することができる。
第7実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第8実施形態)
本発明の第8実施形態の照明装置では図9に示すように、結露センサ720は蛍光部材5の照射面5a上の結露を検知するように構成されている。
本発明の第8実施形態の照明装置では図9に示すように、結露センサ720は蛍光部材5の照射面5a上の結露を検知するように構成されている。
結露センサ720は、蛍光部材5の照射面5a上に形成された2つの電極721aおよび721bを含んでいる。電極721aおよび721bは蛍光部材5の照射面5a上に導電性膜(例えばITO(酸化インジウムスズ)膜など)を形成したものであってもよい。
結露センサ720は、蛍光部材5の照射面5aの電気抵抗の変化(電極721aおよび721b間の電気抵抗の変化)により、蛍光部材5の照射面5a上の結露を検知するものである。
第8実施形態のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
本実施形態では、上記のように、結露センサ720を設けることによって、蛍光部材5の照射面5a上の結露を検知することができる。
第8実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第9実施形態)
この第9実施形態では図10および図11に示すように、レーザ光の光路を遮断する遮光部材860が設けられている場合について説明する。
この第9実施形態では図10および図11に示すように、レーザ光の光路を遮断する遮光部材860が設けられている場合について説明する。
本発明の第9実施形態の照明装置801では図10に示すように、結露センサ20は本体部340の外部におけるレーザ光の光路近傍の結露を検知するように設けられている。結露センサ20は、例えば透光部材315の近傍に配置されており、透光部材315近傍の結露を検知する。なお、結露センサ20は、導光部材304や励起光源2の近傍に配置されていてもよい。
結露センサ20には、蛍光部材5へのレーザ光の照射を制限する制御部830が接続されている。本実施形態では、制御部830は、遮光部材860を移動させる位置制御装置861に接続されている。この位置制御装置861は、例えばモータなどを用いて形成されており、遮光部材860をレーザ光の光路(規定ビーム光路)上に挿入したり退避させる機能を有する。
遮光部材860は例えばレーザ光を吸収する吸収体で形成されていてもよい。また、遮光部材860には、レーザ光を吸収する際に発生する熱を放熱するための放熱部材(図示せず)が設けられていてもよい。
また、制御部830は図11に示すように、結露センサ20が結露を検知した場合に、位置制御装置861に挿入信号を出力してレーザ光の光路(規定ビーム光路)上に遮光部材860を挿入させる。また、制御部830は図10に示すように、結露センサ20が結露を検知しなかった場合に、位置制御装置861に退避信号を出力してレーザ光の光路(規定ビーム光路)上から遮光部材860を退避させる。これにより、運転者により照明装置801がオンされた際に、例えば透光部材315の表面に結露が生じていると、レーザ光の光路(規定ビーム光路)上に遮光部材860が挿入され、レーザ光の光路が遮断される。また、結露が解消されると、レーザ光の光路上から遮光部材860が退避され、所望の照明光が得られる。
第9実施形態のその他の構造は、上記第4実施形態と同様である。
本実施形態では、上記のように、制御部830はレーザ光の光路上に遮光部材860を挿入する。これにより、レーザ光の光路を容易に遮断することができるので、レーザ光が照明装置801の外部に出射するのを容易に抑制することができる。
第9実施形態のその他の効果は、上記第4実施形態と同様である。
なお、本実施形態では、本体部340の外部の結露を検知するように結露センサ20を設ける場合について説明しているが、本発明はこれに限らない。本体部340内の結露を検知するように結露センサ20を設ける場合であっても、レーザ光の光路上に遮光部材860を挿入することにより同様の効果が得られる。
(第10実施形態)
この第10実施形態では図12および図13に示すように、レーザ光の光路を変更する光路変更部材960が設けられている場合について説明する。
この第10実施形態では図12および図13に示すように、レーザ光の光路を変更する光路変更部材960が設けられている場合について説明する。
本発明の第10実施形態の照明装置901では図12に示すように、結露センサ20には、蛍光部材5へのレーザ光の照射を制限する制御部930が接続されている。本実施形態では、制御部930は、光路変更部材960の設置角度を変更する角度制御装置961に接続されている。この角度制御装置961は、例えばモータなどを用いて形成されており、光路変更部材960を回動してレーザ光の光路(規定ビーム光路)上に挿入したり退避させる機能を有する。
光路変更部材960は例えば反射鏡により形成されている。
また、制御部930は図13に示すように、結露センサ20が結露を検知した場合に、角度制御装置961に挿入信号を出力してレーザ光の光路(規定ビーム光路)上に光路変更部材960を挿入させる。また、制御部930は、結露センサ20が結露を検知しなかった場合に図12に示すように、角度制御装置961に退避信号を出力してレーザ光の光路(規定ビーム光路)上から光路変更部材960を退避させる。これにより、運転者により照明装置901がオンされた際に、例えば透光部材315の表面に結露が生じていると、レーザ光の光路(規定ビーム光路)上に光路変更部材960が挿入され、レーザ光の光路が変更される。また、結露が解消されると、レーザ光の光路上から光路変更部材960が退避され、所望の照明光が得られる。
また、図13に示すように、変更後の光路上にビーム終端器962を設けておくことが好ましい。ビーム終端器962は、レーザ光を吸収する吸収体や、レーザ光を十分に拡散反射させる拡散反射体などにより形成することが可能である。ビーム終端器962には、熱を放熱するための放熱部材963が設けられていてもよい。
第10実施形態のその他の構造は、上記第4および第9実施形態と同様である。
本実施形態では、上記のように、制御部930は光路変更部材960の角度を変更して光路変更部材960をレーザ光の光路上に挿入する。これにより、レーザ光の光路を容易に変更することができるので、レーザ光が照明装置901の外部に出射するのを容易に抑制することができる。
また、上記のように、光路変更部材960により変更されたレーザ光の光路上にビーム終端器962が配置されている。これにより、レーザ光を容易に終端(吸収など)させることができるので、レーザ光が照明装置901の外部に出射するのをより容易に抑制することができる。
第10実施形態のその他の効果は、上記第4実施形態と同様である。
本実施形態では、本体部340の外部の結露を検知するように結露センサ20を設ける場合について説明しているが、本発明はこれに限らない。本体部340内の結露を検知するように結露センサ20を設ける場合であっても、レーザ光の光路を変更することにより同様の効果が得られる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上記実施形態では、本発明の照明装置を自動車の前照灯に用いた例について示したが、本発明はこれに限らない。本発明の照明装置を、飛行機、船舶、ロボット、バイクまたは自転車や、その他の移動体の前照灯に用いてもよい。
また、上記実施形態では、本発明の照明装置を前照灯に適用した例について示したが、本発明はこれに限らない。本発明の照明装置をダウンライトまたはスポットライトや、その他の照明装置に適用してもよい。また、本発明の照明装置を、反射部材が設けられていない例えば電球型の照明装置に適用してもよい。
また、上記実施形態では、励起光を可視光に変換した例について示したが、本発明はこれに限らず、励起光を可視光以外の光に変換してもよい。例えば、励起光を赤外光に変換する場合には、セキュリティ用CCDカメラの夜間照明装置などにも適用可能である。
また、上記実施形態では、白色光を出射するように、励起光源および蛍光部材を構成した例について示したが、本発明はこれに限らない。白色光以外の光を出射するように、励起光源および蛍光部材を構成してもよい。
また、上記実施形態では、レーザ光を出射する励起光源として、半導体レーザを用いた例について示したが、本発明はこれに限らず、半導体レーザ以外の励起光源を用いてもよい。
また、上記実施形態では、反射部材の反射面を放物面の一部により形成した例について示したが、本発明はこれに限らず、反射面を例えば楕円面の一部により形成してもよい。この場合、蛍光部材の照射領域を反射面の焦点に位置させることにより、照明装置から出射する光を容易に集光することができる。また、反射面を多数の曲面(例えば放物面)からなるマルチリフレクタや、多数の微細な平面が連続して設けられた自由曲面リフレクタなどにより形成してもよい。
また、上記実施形態では、導光部材として光ファイバやレンズを用いた例について示したが、本発明はこれに限らない。導光部材として反射鏡などを用いてもよく、光ファイバ、レンズおよび反射鏡などを複数組み合わせて用いてもよい。なお、導光部材は必要に応じて設けられるものであり、例えば図14に示した本発明の第1変形例の照明装置1001のように、励起光源2を蛍光部材5の近傍に配置する場合は無くてもよい。この照明装置1001では、本体部340内に励起光源2および蛍光部材5が配置されている。
また、上記実施形態とは異なり、本体部の外部に配置される励起光源や導光部材を覆うカバー部材を設けてもよい。例えば図15に示した本発明の第2変形例の照明装置1101のように、励起光源2および導光部材304を覆うように、カバー部材1116が設けられていてもよい。カバー部材1116は、励起光を遮光する機能を有しており、例えば樹脂や金属により形成されていてもよい。
また、上記第4〜第6、第9および第10実施形態では、導入部307bに透光部材315を設けた例について示したが、本発明はこれに限らず、導入部307bに透光部材315を設けなくてもよい。また、上記第2変形例のようにカバー部材1116を設ければ、透光部材315を設けない場合であっても、導入部307bから空間S301内にごみなどが侵入するのを防止することができる。
また、上記第2、第3、第5および第6実施形態では、結露除去装置にヒータを設けた例について示したが、本発明はこれに限らない。結露除去装置にヒータを設けず、例えば除湿器や送風機を設けてもよい。この場合にも、結露を除去することが可能である。
また、上記実施形態では、反射部材に導入部が設けられている例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば第4実施形態の支持部材306に導入部を設けることも可能である。
また、上記第2、第3、第5および第6実施形態では、導光部材や蛍光部材の表面上の結露を除去する結露除去装置を設けた例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば図16に示した本発明の第3変形例の照明装置1201のように、反射部材7の反射面7aを温める結露除去装置1270が設けられていてもよい。この結露除去装置1270は、加熱機能を有するヒータ1271と、ヒータ1271の動作を制御するヒータ制御部1272とを含む。ヒータ1271は反射部材7の反射面7aを温める機能を有する。反射部材7が金属製である場合は、反射部材7の外面を温めることにより反射面7aを温めることが可能である。反射部材7が樹脂製である場合は、反射面7aを例えば金属膜により形成し、金属膜に熱が伝わるようにヒータ1271を設けることによって、反射面7aを温めることが可能である。ヒータ制御部1272は上記実施形態のヒータ制御部と同様に構成されている。また、結露除去装置1270はベゼル8や透光部材9も温めるように構成されていてもよいし、反射部材7ではなくベゼル8または透光部材9だけを温めるように構成されていてもよい。このように構成すれば、蛍光が反射部材7や透光部材9などの表面上の水滴により反射されたり屈折されたりするのを防止することができるので、所望の照明光が得られなくなるのを抑制することができる。
また、例えば図17に示した本発明の第4変形例の照明装置1301のように、蛍光部材5から離れた位置に、熱伝導率の高い材料からなるゲッター部材1317を設けてもよい。このゲッター部材1317は、支持部材306の保持部306aと同等以上の高い熱伝導率を有することが好ましい。このように構成すれば、保持部306aよりも先に、ゲッター部材1317に結露が生じるので、保持部306aに結露が生じるのを抑制することができる。また、ゲッター部材1317は照明装置1301の下部に設けられていることが好ましい。また、支持部材306の内面306bに凹部306cを形成し、その凹部306c内にゲッター部材1317を配置することが好ましい。このように構成すれば、ゲッター部材1317の表面に生じた水滴が他の部分に移動するのを抑制することができる。また、ゲッター部材1317は照明装置1301の外部に露出していてもよい。このように構成すれば、ゲッター部材1317の温度を容易に、例えば保持部306aよりも先に低下させることができる。
また、上記実施形態では、結露センサが電気抵抗や相対湿度から結露を検知する例について示したが、本発明はこれに限らず、結露を検知する動作原理としては様々なものが挙げられる。例えば、結露センサは結露を光学的に検知するものであってもよい。また、蛍光部材の照射面とは反対側に受光素子を配置し、蛍光部材を透過した励起光の強度を測定することにより結露を検知してもよい。この構成では、蛍光部材の照射面に結露が生じていると、結露(水滴)によりレーザ光が反射や屈折され、蛍光部材を透過する励起光の強度が低下するので、結露を検出することができる。なお、この検出動作時は、レーザ光の出力を十分低下させておけばよい。
また、上記第9実施形態では遮光部材を移動させることによりレーザ光の光路上に遮光部材を配置し、上記第10実施形態では光路変更部材の角度を変更することによりレーザ光の光路上に光路変更部材を配置した例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、上記第9実施形態において遮光部材の角度を変更することによりレーザ光の光路上に遮光部材を配置してもよいし、上記第10実施形態において光路変更部材を移動させることによりレーザ光の光路上に光路変更部材を配置してもよい。言うまでもなく、位置と角度との両方を変更してもよい。
また、上記第10実施形態では、レーザ光の光路を変更するために光路変更部材を別途設けた例について示したが、本発明はこれに限らない。角度制御装置を用いて導光部材304の角度を変更してもよい。この場合、導光部材304が光路変更部材として機能し、レーザ光の光路が変更される。
また、上記実施形態では、結露を検知した場合に、蛍光部材へのレーザ光の照射を制限した例について示したが、本発明はこれに限らない。結露が生じそうな湿度になった場合に、前もって蛍光部材へのレーザ光の照射を制限してもよい。
また、上記第8実施形態では、蛍光部材5の照射面5a上の結露を検知するように検知センサ720を構成した例について示したが、本発明はこれに限らず、透光部材315や導光部材307の表面上の結露を検知するように結露センサを構成してもよい。
また、レーザ光通過面に表面処理を施してもよい。レーザ光通過面上に例えば酸化チタン薄膜を設ければ、酸化チタンは親水性であるので、レーザ光通過面上の水が濡れ広がりやすくなる。このため、レーザ光が意図しない方向に屈折されるのを抑制することができる。また、レーザ光通過面上に細かい水滴が生じるように表面処理を施してもよい。このように構成すれば、ヒータ等により水滴を蒸発させやすくできる。
また、例えば上記第2実施形態では、ヒータ151で発生した熱をレーザ光出射面4bに伝えるように、導光部材4の表面に熱伝導層113を設けた例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、レーザ光出射面4bの近傍に発熱部(電気抵抗など)を設け、発熱部に接続するように導光部材4の表面に配線層を形成してもよい。そして、配線層を介して発熱部に電力を供給することにより発熱部を発熱させ、レーザ光出射面4b上の結露を除去してもよい。この場合、配線層および発熱部を覆うように絶縁性の樹脂などをコーティングすれば、配線層や発熱部が水滴により短絡するのを容易に防止することが可能である。
また、上述した実施形態および変形例の構成を適宜組み合わせて得られる構成についても、本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、上記第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせて、導光部材のレーザ光出射面上と蛍光部材の照射面上との結露を除去してもよい。また、例えば、第4実施形態と第9または第10実施形態とを組み合わせて、励起光源の出力を抑えながら、レーザ光の光路を遮断または変更してもよい。
1、101、201、301、401、501、801、901、1001、1101、1201、1301 照明装置
2 励起光源
4、304 導光部材
4a レーザ光入射面(レーザ光通過面)
4b レーザ光出射面(レーザ光通過面)
5 蛍光部材
5a 照射面(レーザ光通過面)
113 熱伝導層(熱伝導部)
20、620、720 結露センサ
30、830、930 制御部
40、340 本体部
150、250、450、550 結露除去装置(第1結露除去装置)
151、251、451、551 ヒータ
860 遮光部材
960 光路変更部材
962 ビーム終端器
2 励起光源
4、304 導光部材
4a レーザ光入射面(レーザ光通過面)
4b レーザ光出射面(レーザ光通過面)
5 蛍光部材
5a 照射面(レーザ光通過面)
113 熱伝導層(熱伝導部)
20、620、720 結露センサ
30、830、930 制御部
40、340 本体部
150、250、450、550 結露除去装置(第1結露除去装置)
151、251、451、551 ヒータ
860 遮光部材
960 光路変更部材
962 ビーム終端器
Claims (15)
- 励起光であるレーザ光が照射され蛍光を出射する蛍光部材と、
前記レーザ光の光路近傍の結露を検知する結露センサと、
前記結露センサが結露を検知した場合に前記蛍光部材への前記レーザ光の照射を制限する制御部と、
を備えることを特徴とする照明装置。 - 前記制御部は、前記レーザ光を出射する励起光源の出力を所定値以下に制御することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
- 前記制御部は前記励起光源の出力を0に制御することを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
- 前記制御部は前記レーザ光の光路を遮断または変更することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
- 前記レーザ光の光路を遮断する遮光部材を備え、
前記制御部は前記レーザ光の光路上に前記遮光部材を挿入することを特徴とする請求項4に記載の照明装置。 - 前記レーザ光の光路を変更する光路変更部材を備え、
前記制御部は前記光路変更部材の位置または角度を変更することを特徴とする請求項4に記載の照明装置。 - 前記光路変更部材により変更された前記レーザ光の光路上にビーム終端器が配置されていることを特徴とする請求項6に記載の照明装置。
- 前記結露センサは電気抵抗および相対湿度の少なくとも一方を測定する機能を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の照明装置。
- 前記蛍光部材が内部に配置される本体部を備え、
前記結露センサは前記本体部内の結露を検知することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の照明装置。 - 前記レーザ光の光路上に配置される部材のレーザ光通過面上の結露を除去する結露除去装置を備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の照明装置。
- 前記結露除去装置は前記レーザ光通過面を温めるためのヒータを含むことを特徴とする請求項10に記載の照明装置。
- 励起光源から出射した前記レーザ光を前記蛍光部材まで導く導光部材を備えることを特徴とする請求項10または11に記載の照明装置。
- 前記結露除去装置は、前記導光部材の前記レーザ光通過面上の結露を除去することを特徴とする請求項12に記載の照明装置。
- 前記結露除去装置は前記レーザ光通過面を温めるためのヒータを含み、
前記レーザ光通過面は前記導光部材のレーザ光出射面を含み、
前記導光部材の表面には、前記ヒータで発生した熱を前記導光部材のレーザ光出射面まで伝える熱伝導部が設けられていることを特徴とする請求項13に記載の照明装置。 - 前記結露除去装置は、前記蛍光部材のうちの前記レーザ光が照射される照射面上の結露を除去することを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の照明装置。
Priority Applications (2)
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JP2012017772A JP2013157241A (ja) | 2012-01-31 | 2012-01-31 | 照明装置 |
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JP2013157241A true JP2013157241A (ja) | 2013-08-15 |
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2012
- 2012-01-31 JP JP2012017772A patent/JP2013157241A/ja active Pending
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