JP2013155992A - ヒートポンプサイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インジェクション配管の振動を抑制し、かつ、設計自由度を向上させたヒートポンプサイクル装置を提供する。
【解決手段】ヒートポンプサイクル装置100は、利用側熱交換器3と第1膨張弁4との間と、圧縮機1の中間圧力部とを接続し電磁弁21と第2膨張弁22とを直列に配置して備えたインジェクション配管14を備えたものであって、インジェクション配管14には、第2膨張弁22をバイパスしキャピラリーチューブ23を備えたバイパス管15が設けられている。制御手段60は、冷媒回路を暖房サイクルとして起動するときは、電磁弁21を開くとともに第2膨張弁22を全閉とする起動時イジェクション制御を行い、冷媒回路を暖房サイクルとして運転しているときは、膨張弁開度テーブルを参照して第2膨張弁22を全閉または所定の開度とする運転時インジェクション制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヒートポンプサイクル装置に係わり、詳細には、圧縮機の中間圧力部に液冷媒のインジェクションを行えるヒートポンプサイクル装置に関する。
従来、ヒートポンプサイクル装置としては、空気調和機が代表的な装置であり、圧縮機の吐出冷媒温度上昇を抑制するために、圧縮機の中間圧力部に液冷媒をインジェクション(以下、液インジェクションと記載)するインジェクション配管を備えたものが提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に開示されている空気調和機は、圧縮機と、四方弁と、利用側熱交換器と、膨張弁と、熱源側熱交換器とが順次冷媒配管で接続された冷媒回路を備え、利用側熱交換器と膨張弁とを接続する冷媒配管から分岐して圧縮機の中間圧力部と接続され、電子膨張弁等の冷媒制御弁を備えたインジェクション配管で接続されている。
一方、ヒートポンプサイクル装置の1つであり、ヒートポンプ式温冷水空気調和機やヒートポンプ式給湯装置等、利用側熱交換器で水と冷媒との熱交換により温水を生成するヒートポンプサイクル装置が存在する。このようなヒートポンプサイクル装置においても、圧縮機に液インジェクションを行うために冷媒制御弁を備えたインジェクション配管を設けたものが提案されている。
一般に、ヒートポンプサイクル装置は、低外気温度(0℃以下)で暖房運転や給湯運転を行う場合等、圧縮機が高圧縮比運転となって圧縮機の吐出冷媒温度が上昇すると、吐出冷媒温度保護制御が働いて頻繁に圧縮機が停止/再起動を繰り返す虞があり、安定したヒートポンプサイクル装置の運転が行えない虞がある。
吐出冷媒温度の上昇を抑えるため、インジェクション配管を備えたヒートポンプサイクル装置では、暖房運転や給湯運転を行っている際に、インジェクション配管に備えられた冷媒制御弁を所定開度で開くことで、利用側熱交換器で凝縮した液冷媒の一部を圧縮機の中間圧力部に注入する。このように、圧縮機に液インジェクションを行って圧縮機内部を冷却することで、圧縮機の吐出冷媒温度上昇を抑制できるので、吐出冷媒温度保護制御が働くことによって頻繁に圧縮機が停止/再起動することを防ぎ、ヒートポンプサイクル装置の運転を安定して行えるようにしている。
特開平8−210709号公報(第4〜6頁、第2図)
上記のような液インジェクションが行えるヒートポンプサイクル装置においては、一般的に、暖房運転を開始する際の圧縮機起動時は、冷媒制御弁を全閉としてインジェクション配管での冷媒の流通を遮断する、つまり、圧縮機への液インジェクションを行わない。圧縮機の起動時は、冷媒とともに冷凍機油が吐出されることで、圧縮機内部の冷凍機油量が一時的に減少する。この状態で液インジェクションにより圧縮機内部に液冷媒が注入されると、冷凍機油が希釈されて圧縮機の機構部で潤滑不足となるためである。
また、ヒートポンプサイクル装置が暖房運転中で、暖房負荷が低い等の理由により圧縮機が低回転で駆動している場合も、圧縮機への液インジェクションを行わない。圧縮機が低回転で駆動しているときは、圧縮機内部の温度が高くならず吐出冷媒温度も高くならないので、圧縮機内部を冷却する必要がない(吐出冷媒温度保護制御が働いて頻繁に圧縮機が停止/再起動することがない)ためであり、この状態で多量の液インジェクションを行うことによって圧縮機の内部温度が必要以上に低下することを防ぐためである。
しかし、冷媒制御弁が全閉とされてインジェクション配管での冷媒の流通が遮断されている場合は、圧縮機の運転によりインジェクション配管内部(インジェクション配管における、圧縮機のインジェクション配管接続口と冷媒制御弁との間)に圧力変動が発生しこれに起因するインジェクション配管の振動が発生する虞がある。
特に、圧縮機がロータリー圧縮機である場合は、機構部のロータの回転によって圧縮機のインジェクション配管内部の圧力が上昇/下降を繰り返す(ロータがインジェクション配管接続口付近にくればインジェクション配管内部の圧力が上昇し、ロータがインジェクション配管接続口から遠ざかればインジェクション配管内部の圧力が下降する)ため、インジェクション配管の振動が発生し、インジェクション配管の振動に起因する騒音が発生するという問題があった。また、インジェクション配管の振動によりインジェクション配管の接続部等の信頼性が低下するといった問題があった。
上述したインジェクション配管の振動を抑制するためには、インジェクション配管に備える冷媒制御弁として、暖房運転の際に圧縮機起動時の冷凍機油の希釈や運転中の圧縮機内部温度の過度の低下を発生させない程度の、極少量の液冷媒が流せる開度とできるものを選択し、暖房運転の際の圧縮機起動時や圧縮機の低回転駆動時は、冷媒制御弁を上記極少量の液冷媒が流せる開度としてインジェクション配管を連通させることで、インジェクション配管内部の圧力変動を抑制することも考えられる。しかし、冷媒制御弁は、一般的に極小量の冷媒を安定して流すことが困難であるという問題があった。また、極少量の液冷媒が流せる開度とするためには呼び径の大きな冷媒制御弁は使いにくく、冷媒制御弁の選択幅が狭くなってヒートポンプサイクル装置の設計自由度が低下するという問題があった。
本発明は以上述べた問題点を解決し、インジェクション配管の振動を抑制し、かつ、設計自由度を向上させたヒートポンプサイクル装置を提供することを目的とする。
本発明は上述の課題を解決するものであって、本発明のヒートポンプサイクル装置は、圧縮機と利用側熱交換器と第1流量調整手段と熱源側熱交換器とを順次冷媒配管で接続し、利用側熱交換器と第1流量調整手段とを接続する冷媒配管から分岐して圧縮機の中間圧力部と接続され直列に配置された開閉手段と第2流量調整手段とを有するインジェクション配管を備えた冷媒回路と、凝縮圧力検出手段と、圧縮機の回転数制御を行う制御手段とを備えたものであって、インジェクション配管には、第2流量調整手段をバイパスし流量規制手段を備えたバイパス管が設けられているものである。そして、制御手段は、冷媒回路を暖房サイクルとして起動するときは、開閉手段を開くとともに第2流量調整手段を全閉とする起動時イジェクション制御を行い、冷媒回路を暖房サイクルとして運転しているときは、開閉手段を開くとともに、利用側熱交換器での凝縮圧力と圧縮機の回転数とに対応して第2流量調整手段を全閉または所定の開度とする運転時インジェクション制御を行うものである。
本発明のヒートポンプサイクル装置は、冷媒回路を暖房サイクルとして起動するときに起動時インジェクション制御を行い、暖房サイクルとして運転しているときに運転時インジェクション制御を行う。暖房サイクルでの起動時や、運転中の凝縮圧力と圧縮機の回転数によっては、第2流量調整手段を全閉としバイパス管に冷媒を流して流量規制手段により極少量の液冷媒を流すバイパス管を介してインジェクション配管を連通させるので、インジェクション配管内部での圧力変動に起因する振動を抑制することができる。また、流量規制手段によって流れる液冷媒量を極少量とできるので、極少量の液インジェクションを安定して行えるとともに、第2流量調整手段の選択幅が広がって設計自由度が向上する。
本発明の実施例におけるヒートポンプサイクル装置の構成図である。 本発明の実施例における、膨張弁開度テーブルである。 本発明の実施例による制御を説明するフローチャートであり、(A)はメインルーチンを説明するもの、(B)は起動時インジェクション制御を説明するものである。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。実施例としては、床暖房装置や室内機等の室内ユニットを有し、利用側熱交換器で水と冷媒との熱交換が行われるヒートポンプサイクル装置を例として説明することとする。尚、本発明は以下の実施形態に限定されることはなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
図1は、本発明によるヒートポンプサイクル装置の構成を示している。このヒートポンプサイクル装置100は、ロータリー圧縮機1(以下、圧縮機1と記載する)、四方弁2、冷媒と水との熱交換を行う利用側熱交換器3、第1流路調整手段である第1膨張弁4、熱源側熱交換器5、アキュムレータ6を順に冷媒配管で接続して冷媒回路10が構成されており、四方弁2を介して冷媒循環方向を切り換えるように構成されている。
冷媒回路10には、利用側熱交換器3と第1膨張弁4とを接続する冷媒配管から分岐して圧縮機1の中間圧力部(圧縮機1の図示しない機構部に対応する箇所)と接続され、開閉手段である電磁弁21と第2流量調整手段である第2膨張弁22とを直列に配置して備えたインジェクション配管14が設けられている。また、インジェクション配管14における第2膨張弁22の両端には、流量規制手段であるキャピラリーチューブ23を備えたバイパス管15が接続されている。
第1膨張弁4および第2膨張弁22は、ステッピングモータを用いて弁の開度をパルス制御可能としたものである。また、キャピラリーチューブ23は、例えば、ヒートポンプサイクル装置100を暖房運転で起動する際に、圧縮機1に液インジェクションされる液冷媒量が、圧縮機1の冷凍機油の希釈がごく僅かとなる極少量とできるものが選択されている。
圧縮機1の吐出口付近の冷媒配管には、圧縮機1から吐出された冷媒の温度(吐出冷媒温度)を検出するための吐出冷媒温度センサ51が備えられている。また、圧縮機1の密閉容器の下方には、圧縮機1の温度を検出するための圧縮機温度センサ52が備えられている。
利用側熱交換器3と第1膨張弁4との間の冷媒配管には、第1膨張弁4付近の冷媒温度を検出する冷媒温度センサ53が、また、第1膨張弁4と熱源側熱交換器5との間の冷媒配管には、熱源側熱交換器5の温度を検出する熱交温度センサ54が、それぞれ備えられている。
熱源側熱交換器5近傍には、外気温度を検出するための外気温度センサ55が設けられている。また、圧縮機1の吐出側(四方弁2と利用側熱交換器3との間)の冷媒配管には、凝縮圧力検出手段である圧力センサ50が備えられている。
利用側熱交換器3には、冷媒配管と水配管16とが接続されており、水配管16には室内ユニット40に水を循環させるための循環ポンプ30が接続され、冷媒と熱交換された水の流れが図1に示す矢印80の方向に循環するように構成されている。また、水配管16における利用側熱交換器3の水の入口側には、利用側熱交換器3に流入する水の温度を検出する入水温度センサ56が、水配管16における利用側熱交換器3の水の出口側には、利用側熱交換器3から流出するする水の温度を検出する出湯温度センサ57が、それぞれ備えられている。
以上説明した構成の他に、ヒートポンプサイクル装置100には制御手段60が備えられている。制御手段60は、各温度センサで検出した温度や圧力センサ50で検出した凝縮圧力を入力し、あるいは、図示しないリモコン等による使用者からの運転要求に応じて、圧縮機1や循環ポンプ30の駆動制御、四方弁2の切り換え制御、電磁弁21の開閉制御、第1膨張弁4および第2膨張弁22の開度制御等といった、ヒートポンプサイクル装置100の制御を行う。
また、図1では、ヒートポンプサイクル装置100を、冷媒回路10を暖房サイクルとして運転したときの冷媒流れ方向を矢印70で、電磁弁21を開いてインジェクション配管14に冷媒が流れた場合の冷媒流れ方向を矢印90で、それぞれ示している。尚、ヒートポンプサイクル装置100を、冷媒回路10を冷房サイクルとして運転したときの冷媒流れ方向は、圧縮機1と四方弁2との間を除いて暖房サイクルとして運転したときの冷媒流れ方向(矢印70の方向)と逆方向となるが、矢印による冷媒流れ方向の記載は省略している。また、冷媒回路10を冷房サイクルとして運転しているときは、電磁弁16は閉じることでインジェクション配管14は閉とされている。
次に、以上説明した本発明のヒートポンプサイクル装置100における、冷媒回路10の動作やその作用・効果について、図1および図2を用いて説明する。尚、以下の説明では、ヒートポンプサイクル装置100が暖房運転を行う場合(冷媒回路10を暖房サイクルとして運転する場合)を例に挙げて説明する。また、暖房運転を行っている場合は、電磁弁21は開とされている。
制御手段60の図示しない記憶部には、図2に示す膨張弁開度テーブル200が記憶されている。この膨張弁開度テーブル200は、後述する運転時インジェクション制御を行うためのものであり、冷媒回路10を暖房サイクルとして運転しているときの第2膨張弁22の開度制御を行うためのものである。尚、この膨張弁開度テーブル200は、予め試験等による確認結果に基づいて作成し制御手段60に記憶されている。
膨張弁開度テーブル200には、圧力センサ50で検出する凝縮圧力HPおよび圧縮機1の回転数Fに対応して、第2膨張弁22の開度が定められている。尚、第2膨張弁22の開度は、上述したようにステッピングモータで制御されるので、膨張弁開度テーブル200には、各凝縮圧力HPおよび圧縮機1の回転数Fにおける第2膨張弁22の開度に対応した、ステッピングモータに加えるパルス数が定められている。また、第2膨張弁22の開度とパルス数との関係は、パルス数が0Pの時が全閉、パルス数が300Pの時が全開、となっている。また、圧縮機1の回転数Fは制御手段60によって制御されており、制御手段60は、現在の圧縮機1の回転数を記憶部に記憶し、回転数を変更する毎に更新を行っている。
例えば、低外気温度における暖房運転時は要求される運転能力が高く、これに起因して圧縮機1内部の温度が上昇し圧縮機1の吐出圧力が性能上限値に近付く虞があるとともに、利用側熱交換器3を流通させる冷媒量を増加させる必要がある。そこで、圧縮機1に液インジェクションを行うことで、圧縮機1を冷却するとともに、インジェクション配管14から圧縮機1に冷媒を早く戻して利用側熱交換器3を流通させる冷媒量を増加させる。一方、液インジェクション量が多すぎると、液冷媒によって圧縮機1の冷凍機油が希釈されて圧縮機1の潤滑不良が発生する虞がある。
本実施例の膨張弁開度テーブル200では、上述した圧縮機1内部の温度上昇抑制や利用側熱交換器3での流通冷媒量の調整と、液インジェクションによる圧縮機1の潤滑不良発生とのバランスが取れるように、凝縮圧力HPおよび圧縮機1の回転数Fに対応した第2膨張弁22の開度が定められている。尚、第2膨張弁22の開度は、予め試験等で確認して定められたものである。
例えば、凝縮圧力HP:3.5MPa以上である場合は、圧縮機1の回転数F:30rps未満でパルス数が0P(パルス)、圧縮機1の回転数F:30rps以上50rps未満でパルス数が50P、圧縮機1の回転数F:50rps以上70rps未満でパルス数が150P、圧縮機1の回転数F:70rps以上でパルス数が300P、となっている。
凝縮圧力HPが3.5MPa以上である場合は、圧縮機1の吐出圧力が性能上限に達する可能性が高く、また、圧縮機1の回転数Fが高いほど圧縮機1の吐出圧力が高くなる。従って、凝縮圧力HPが3.5MPa以上である場合は、圧縮機1の回転数Fが高くなるほど、インジェクション配管14を流れて圧縮機1の中間圧力部に注入される液冷媒量を多くして圧縮機1を冷却し吐出圧力の上昇を抑制するように、圧縮機1の回転数Fが高くなるほど第2膨張弁22の開度が大きくなるようにパルス数が定められている。
上記と同様に、凝縮圧力HPが2.5MPa以上3.0MPa未満である場合や、3.0MPa以上3.5MPa未満である場合についても、圧縮機1の回転数Fに応じて、圧縮機1を冷却し吐出圧力の上昇を抑制するような液インジェクション量となる第2膨張弁22の開度に対応したパルス数が定められている。
また、凝縮圧力HP:2.5MPa未満である場合は、圧縮機1の回転数Fに関わらず全てパルス数が0Pとなっている。凝縮圧力HPが2.5MPa未満である場合は、圧縮機1の吐出圧力が性能上限に達する可能性が低いため、圧縮機1の中間圧力部に注入される液冷媒量を多くする必要がない。パルス数が0P、つまり、第2膨張弁22が全閉となる場合は、バイパス管15を流れキャピラリーチューブ23によって極少量とされた液冷媒が、圧縮機1の中間圧力部に注入される。
次に、ヒートポンプサイクル装置100の具体的な動作について説明する。使用者が室内ユニット40のリモコン等を操作してスイッチをオンし、暖房運転を指示すると、制御手段60は、循環ポンプ30を回転させて利用側熱交換器3と室内ユニット40との間で水を循環させるとともに、冷媒回路10が暖房サイクルとなるように四方弁2を切り換え、圧縮機1を起動してヒートポンプサイクル装置100の暖房運転を開始する。
このとき、制御手段60は、電磁弁21を開とするとともに第2膨張弁22を全閉とする起動時インジェクション制御を行う。起動時インジェクション制御は、暖房運転が開始されて圧縮機1が起動する際に、圧縮機1に極少量の液インジェクションを行う制御であり、電磁弁21を開/第2膨張弁22を全閉とすることによって、利用側熱交換器3から流出した液冷媒がインジェクション配管14に分流し、電磁弁21、バイパス管15、キャピラリーチューブ23を経て圧縮機1の中間圧力部に注入される。
第2膨張弁22は、開度を最小としたときに極小量の冷媒を安定して流すことが困難である。一方、キャピラリーチューブ23は、圧縮機1内部における冷凍機油の希釈がごく僅かとなる極少量の冷媒を安定して流通させることができるので、起動時インジェクション制御を行っている際は、圧縮機1に安定して極少量の液インジェクションを行える。
インジェクション配管14は、第2膨張弁22が全閉となっていても、バイパス管15とキャピラリーチューブ23によって連通した状態となるため、圧縮機1のロータの回転に起因するインジェクション配管14内部の圧力変動が小さくなり、これに起因したインジェクション配管14の振動を抑制することができる。また、圧縮機1には、キャピラリーチューブ23によって極少量しか液インジェクションがなされないため、圧縮機1起動時に、多量の液冷媒がインジェクションされることによって冷凍機油が希釈され、圧縮機1の機構部が潤滑不良となることを防ぐことができる。
制御手段60は、起動時インジェクション制御を、以下に説明する起動時インジェクション制御終了条件が成立するまで行う。起動時インジェクション制御終了条件とは、圧縮機1の内部温度が所定の温度に上昇して圧縮機1内部に存在する液冷媒がガス冷媒となることで、圧縮機1から吐出される冷媒によって圧縮機1の外部に持ち出される冷凍機油量が少なくなったと考えられる条件であり、例えば、制御手段60は、吐出冷媒温度センサ51で検出した吐出冷媒温度と、圧力センサ50で検出した凝縮圧力から算出する利用側熱交換器3での凝縮温度との差や、圧縮機温度センサ52で検出した圧縮機1の温度と凝縮温度との差で、圧縮機1の内部温度を把握する。制御手段60は、検出値から算出した圧縮機1の内部温度が所定温度以上となったか否かを判断して起動時インジェクション制御終了条件の成立/不成立を判断している。尚、上記所定温度は、予め試験等で求めて制御手段60の記憶部に記憶されているものである。
制御手段60は、起動時インジェクション制御終了条件が成立すれば、起動時インジェクション制御を終了して通常の暖房運転制御に移行する。具体的には、制御手段60は、出湯温度センサ57で検出された現在の水温、つまり、利用側熱交換器3で暖められた水の温度が、使用者が設定した暖房運転の目標温度である設定温度に対応する水の温度となるように圧縮機1の駆動制御を行う。圧縮機1から吐出された冷媒は四方弁2を通過し、利用側熱交換器3で水と熱交換して凝縮し、さらに第1膨張弁4で減圧されて熱源側熱交換器5で外気と熱交換して蒸発して再び圧縮機1で圧縮される過程を繰り返す。
制御手段60は、上記暖房運転制御を行っているときに運転時インジェクション制御を行う。具体的には、制御手段60は、圧力センサ50で検出した凝縮圧力を取り込み、膨張弁開度テーブル200を参照して取り込んだ凝縮圧力と現在の圧縮機1の回転数とに対応した、第2膨張弁22のステッピングモータに加えるパルス数を抽出する。制御手段60は、抽出したパルス数に対応した信号を第2膨張弁22のステッピングモータに加えることで第2膨張弁22の開度制御を行い、圧縮機1への液インジェクション量を制御する。
膨張弁開度テーブル200に示すように、凝縮圧力HPや圧縮機1の回転数Fが低い場合はパルス数が0Pとされており、この場合、第2膨張弁22は全閉とされる。しかし、上述した圧縮機1の起動時に行う起動時インジェクション制御の場合と同様に、第2膨張弁22は全閉とされると、利用側熱交換器3から流出した液冷媒がインジェクション配管14に分流し、電磁弁21、バイパス管15、キャピラリーチューブ23を経て圧縮機1の中間圧力部に注入される。
従って、インジェクション配管14は、第2膨張弁22が全閉となっていても、バイパス管15とキャピラリーチューブ23によって連通した状態となるため、圧縮機1のロータの回転に起因するインジェクション配管14内部の圧力変動が小さくなり、これに起因したインジェクション配管14の振動を抑制することができる。また、バイパス管15およびキャピラリーチューブ23の働きによって、圧縮機1には極少量の液インジェクションしか行われないので、圧縮機1内部における冷凍機油の希釈がごく僅かとなって冷凍機油の粘度低下による圧縮機1の潤滑不良発生を抑制できる。また、極少量の液インジェクションとすることによって、圧縮機1は必要以上に冷却されず、圧縮機1の内部温度低下による暖房能力の低下を最小限とすることができる。
以上説明した実施例では、凝縮圧力を圧力センサ50で検出する場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば、利用側熱交換器3に温度センサを設けて利用側熱交換器3での凝縮温度を検出し、検出した凝縮温度から凝縮圧力を算出してもよい。
次に、本発明のヒートポンプサイクル装置100に関わる処理について、図3に示すフローチャートを用いて説明する。図3に示すフローチャートのうち、(A)はヒートポンプサイクル装置100のメインルーチン、(B)はヒートポンプサイクル装置100の起動時インジェクション制御を示すサブルーチンであり、両図においてSTはステップを表し、これに続く数字はステップ番号を表している。
図3(A)に示すように、ヒートポンプサイクル装置100が運転を開始すると、制御手段60は、使用者によって要求される運転モードが暖房運転であるか否かを判断する(ST1)。要求される運転モードが暖房運転である場合は(ST1−Yes)、制御手段60は、冷媒回路10が暖房サイクルとなっている場合はその状態を維持し、冷房サイクルとなっている場合は四方弁2を切り換えて冷媒回路10を暖房サイクルとする。そして、制御手段60は、起動時インジェクション制御を行う(ST2)。
起動時インジェクション制御が終了すれば、制御手段60は、電磁弁21を開とする、あるいは、開である状態を維持する(ST3)。次に、制御手段60は、圧力センサ50で検出した凝縮圧力を取り込む(ST4)。
次に、制御手段60は、膨張弁開度テーブル200を参照し、現在の凝縮圧力と圧縮機1の回転数とに対応するパルス数を抽出し、これに応じて第2膨張弁22の開度制御を行う運転時インジェクション制御を行う(ST5)。
次に、制御手段60は、ヒートポンプサイクル装置100の運転終了指示があるか否かを判断する(ST6)。運転終了指示がなければ(ST6−No)、制御手段60はST1に処理を戻し、運転終了指示があれば(ST6−Yes)、制御手段60は処理を終了しヒートポンプサイクル装置100を停止する。
尚、ST1において、要求される運転モードが暖房運転でない場合(ST1−No)、つまり、冷房運転あるいは除霜運転である場合は、制御手段60は、冷媒回路10が冷房サイクルとなっている場合はその状態を維持し、暖房サイクルとなっている場合は四方弁2を切り換えて冷媒回路10を冷房サイクルとする。そして、圧縮機1や循環ポンプ30の駆動制御等の暖房運転に関わる制御を行う。また、制御手段60は、電磁弁21を閉とする、あるいは、閉である状態を維持する(ST7)。そして、制御手段60は、冷房運転あるいは除霜運転に関する制御を行い(ST8)、ST6に処理を進める。
次に、図3(B)に示す起動時インジェクション制御について説明する。制御手段60は、圧力センサ50で検出した凝縮圧力を取り込み、凝縮圧力から凝縮温度を算出する(ST21)。また、制御手段60は、吐出冷媒温度センサ51で検出した圧縮機1の吐出冷媒温度や圧縮機温度センサ52で検出し圧縮機1の温度を取り込む(ST22)。
次に、制御手段60は、算出した凝縮温度や取り込んだ圧縮機1の吐出冷媒温度あるいは圧縮機1の温度を使用して、起動時インジェクション制御の終了条件が成立しているか否か、つまり、吐出冷媒温度と凝縮温度との差、あるいは、圧縮機1の温度と凝縮圧力との差を求めることで、圧縮機1の内部温度が所定温度以上となったか否かを判断する(ST23)。
圧縮機1の内部温度が所定温度以上となっていれば(ST23−Yes)、制御手段60は、起動時インジェクション制御を終了する。圧縮機1の内部温度が所定温度以上となっていなければ(ST23−No)、制御手段60は、第2膨張弁22を全閉とし(ST24)、電磁弁21を開とする(ST25)。そして、制御手段60は、ST21に処理を戻す。
以上説明した通り、本発明のヒートポンプサイクル装置は、冷媒回路を暖房サイクルとして起動するときに起動時インジェクション制御を行い、暖房サイクルとして運転しているときに運転時インジェクション制御を行う。暖房サイクルでの起動時や、運転中の凝縮圧力と圧縮機の回転数によっては、第2流量調整手段を全閉とし、キャピラリーチューブを介してバイパス管に冷媒を流すことにより極少量の液インジェクションとするので、インジェクション配管が連通した状態となり、圧縮機のロータの回転に起因するインジェクション配管内部での圧力変動による振動を抑制することができる。また、インジェクション配管を流れる液冷媒量を極小量とするためにキャピラリーチューブを用いているので、極少量の液インジェクションを安定して行えるとともに、第2流量調整手段の選択幅が広がって設計自由度が向上する。
1 圧縮機
2 四方弁
3 利用側熱交換器
4 第1膨張弁
5 熱源側熱交換器
6 アキュムレータ
10 冷媒回路
14 インジェクション配管
15 バイパス管
16 水配管
21 電磁弁
22 第2膨張弁
23 キャピラリーチューブ
30 循環ポンプ
40 室内ユニット
50 圧力センサ
51 吐出冷媒温度センサ
52 圧縮機温度センサ
53 冷媒温度センサ
54 熱交温度センサ
55 外気温度センサ
56 入水温度センサ
57 出湯温度センサ
60 制御手段
70 冷媒流れ
80 水流れ
90 インジェクション配管での冷媒流れ
100 ヒートポンプサイクル装置
200 膨張弁開度テーブル

Claims (3)

  1. 圧縮機と利用側熱交換器と第1流量調整手段と熱源側熱交換器とを順次冷媒配管で接続し、前記利用側熱交換器と前記第1流量調整手段とを接続する前記冷媒配管から分岐して前記圧縮機の中間圧力部と接続され直列に配置された開閉手段と第2流量調整手段とを有するインジェクション配管を備えた冷媒回路と、凝縮圧力検出手段と、前記圧縮機の回転数制御を行う制御手段とを備えたヒートポンプサイクル装置であって、
    前記インジェクション配管には、前記第2流量調整手段をバイパスし流量規制手段を備えたバイパス管が設けられ、
    前記制御手段は、前記冷媒回路を暖房サイクルとして起動するときは、前記開閉手段を開くとともに前記第2流量調整手段を全閉とする起動時イジェクション制御を行い、
    前記冷媒回路を暖房サイクルとして運転しているときは、前記開閉手段を開くとともに、前記利用側熱交換器での凝縮圧力と前記圧縮機の回転数とに対応して前記第2流量調整手段を全閉とする、あるいは、所定の開度に調整する運転時インジェクション制御を行うことを特徴とするヒートポンプサイクル装置。
  2. 請求項1に記載のヒートポンプサイクル装置において、
    前記流量規制手段はキャピラリーチューブであることを特徴とするヒートポンプサイクル装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のヒートポンプサイクル装置において、
    前記圧縮機は、ロータリー圧縮機であることを特徴とするヒートポンプサイクル装置。
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