JP2013154334A - 浄水器 - Google Patents

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三喜子 池田
Nobuki Uematsu
信機 植松
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Abstract

【課題】本発明は、上述のような問題点に鑑み、浄水器用切替弁の上下方向厚さが大きくなく、浄水器下面の清掃もしやすいコンパクトな浄水器を提供することにある。
【解決手段】カムシャフトの回動により前記カムシャフトのカムが複数の弁体を押圧することによって、前記複数の弁体を移動させて複数の流路を切り替える切替弁を有する浄水器であって、前記複数の弁体の移動方向は、前記複数の弁体による前記流路の開閉部の開口面に略垂直であり、かつ鉛直方向から所定の角度だけ傾いていることを特徴とする浄水器。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に家庭で使用し、水道水をろ過する家庭用浄水器に関する。
切替器を蛇口に取り付け、切替器に含まれる切替弁で流路を切り替えて使用する蛇口直結型浄水器が数多く提案されている。この種類の浄水器は、原水は切替器から直接吐出し、浄水は切替器または切替器に取り付けたカートリッジから吐出するタイプのものが提案されている。さらに、原水の吐出はストレート状とシャワー状を選択できるタイプが多く、原水ストレート状と原水シャワー状の吐水口は、一般的に切替器の下面に設けられている。
このため、蛇口に取り付けて長期間使用すると、シンクで洗浄水や洗剤などが跳ね返り、汚れやバイオフィルムが原水シャワーの穴に詰まり、流量が低下することが起こり得る。また、水道配管中の異物が切替器内部側から原水シャワーの穴に詰まる可能性もある。このように切替器下面は汚れ、また切替器以外の部分も含めて浄水器下面は汚れることになる。
このため、使用者は、キッチンシンクと蛇口に取り付けられた切替器との空間に顔を入れ、覗き込み、切替器下面を含めて浄水器下面を清掃する必要がある。
しかしながら、特許文献1に記載される従来型の切替弁では、リンクと傘型形状が上下方向に繋がった縦長の弁体を鉛直上下方向に移動させる構造のために、切替弁ならびに切替器全体の上下方向厚さが大きく、キッチンシンクと蛇口に取り付けられた切替器との間の空間が狭くなり、切替器下面(浄水器下面)を清掃しづらいという問題があった。
特許文献1では、このため、原水シャワー吐出口の部分が、切替器本体部に脱着可能な浄水器も開示されている。しかし、脱着可能な原水シャワー吐出口の取り付け構造寸法も加わり、さらに切替器全体の上下方向厚さが大きくなるので、キッチンシンクと蛇口に取り付けられた切替器との間の空間はより狭くなり、原水シャワー吐出口の部分の取り外しが行いにくかった。
切替器としては、特許文献2に開示されるようなタイプもあるが、特許文献1と同様に、弁体を鉛直上下方向に移動させる構造であることには変わりなく、切替弁ならびに切替器全体の上下方向厚さが大きくなるという問題は解決されていなかった。
特開2008−173538号公報 特開2000−210661号公報
本発明は、上述のような問題点に鑑み、浄水器用切替弁の上下方向厚さが大きくなく、浄水器下面の清掃もしやすいコンパクトな浄水器を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明の浄水器は下記の構成から成る。すなわち、
カムシャフトの回動により前記カムシャフトのカムが複数の弁体を押圧することによって、前記複数の弁体を移動させて複数の流路を切り替える切替弁を有する浄水器であって、前記複数の弁体の移動方向は、前記複数の弁体による前記流路の開閉部の開口面に略垂直であり、かつ鉛直方向から所定の角度だけ傾いていることを特徴とする浄水器である。
ここで、前記複数の弁体の移動が、前記複数の弁体のいずれか一つを押圧することにより行われ、前記複数の弁体の移動により前記流路を開放する浄水器であると好ましい。
また、前記複数の弁体の移動が、前記複数の弁体のいずれか一つを押圧することにより行われ、前記複数の弁体の移動により前記流路を閉塞する浄水器であると好ましい。
また、前記複数の弁体がシール部を有する弁棒であって、前記カムシャフトのカムによって前記弁棒の端部が押圧される浄水器であると好ましい。
また、前記複数の弁体がシール性を有するボールであって、前記カムシャフトのカムによって前記ボールが押圧される浄水器であると好ましい。
さらに、前記カムシャフトを回動させることによって前記複数の弁体を移動させて複数の流路を切り替える切替弁を有する浄水器であって、前記複数の弁体の移動方向が鉛直方向から所定の角度だけ傾いており、かつ前記複数の弁体がシール部と内部に凹凸を設けた枠体を有し、前記枠体を貫通するように前記カムシャフトが配置され、前記カムシャフトの回動により前記カムシャフトの前記カムが前記枠体の前記凹凸を押圧し、前記弁体が移動され、前記流路を開閉するものであることを特徴とする浄水器である。
また、前記所定の角度が鉛直方向から45度〜135度だけ傾いた範囲である浄水器であると好ましい。
また、前記複数の流路の切り替えが、少なくとも、前記切替弁の原水流入口へ流入する原水を、原水のまま吐出させる流路と原水をろ過するカートリッジへ原水供給する流路とへの切り替えを含み、かつ前記所定の角度が鉛直方向から略90度である浄水器であると好ましい。
さらに、区画壁と原水の流入する原水流入口とを有する上流室を設け、前記区画壁には前記上流室とその下流側とを連通する複数の連通口を設け、前記連通口は、前記連通口に対応して設ける複数の弁体によって開閉可能であり、前記弁体が、弁体移動手段によって移動することにより、前記連通口が選択的に開閉され、流入する前記原水の流路を複数の流路のいずれかへと切り替える切替弁を有する切替器と、前記切替器に接続し原水をろ過するカートリッジとを有する浄水器であって、前記複数の連通口の開口中心は略1つの水平面内にあり、かつ前記複数の弁体の移動軸は鉛直方向から45度〜135度の範囲で傾いていることを特徴とする浄水器である。
ここで、前記複数の弁体の移動軸は鉛直方向から略90度傾いて、前記略1つの水平面内にある浄水器であると好ましい。
また、前記複数の連通口の開口中心は略1つの直線上に配列されると共に、前記複数の弁体の移動軸は略一つの平面内にあって互いに平行であり、かつそれぞれが対応する前記連通口の開口軸と一致する浄水器であると好ましい。
また、前記下流側には、前記区画壁によって前記上流室と区画され、前記複数の流路へと前記原水を流出させる複数の流出口を有する下流室を設ける浄水器であると好ましい。
また、前記弁体移動手段は、前記下流室に収容されている浄水器であると好ましい。
また、前記弁体移動手段は、回動軸が水平方向に配置される回動可能なカムシャフトに設けられる、前記複数の弁体に対応して当接可能な複数のカムであり、かつ前記カムシャフトには切替レバーが係合し、前記カムシャフトは前記切替レバーの回動操作に伴い回動する浄水器であると好ましい。
また、前記カムシャフトと前記切替レバーは直結され、前記カムシャフトの回動軸と前記複数の弁体の移動軸とは略同一水平面内にあり、かつ直交する浄水器であると好ましい。
また、前記上流室の前記原水流入口は前記上流室の鉛直上面に配置され、かつ前記切替弁の鉛直上部には、前記原水流入口に連通し、蛇口からの前記原水を受け入れる原水入口部が設けられている浄水器であると好ましい。
また、前記複数の弁体の移動軸方向の力を、前記複数の弁体にそれぞれ付与する複数の付勢手段を設ける浄水器であると好ましい。
また、前記複数の弁体の移動軸に直交する、前記上流室の側面に開口部を設け、かつ該開口部を閉塞する蓋を設けると共に、該蓋内面と前記複数の弁体の一端との間に、それぞれ前記付勢手段を設ける浄水器であると好ましい。
また、前記原水および/または前記原水をろ過するカートリッジから流出される浄水を外部に吐出させる吐水キャップが、前記切替弁の前記原水および/または浄水の吐水部に着脱可能に取り付けられる浄水器であると好ましい。
本発明は、上記の構成により以下の優れた効果を奏することができる。すなわち、
カムシャフトの回動により前記カムシャフトのカムが複数の弁体を押圧することによって、前記複数の弁体を移動させて複数の流路を切り替える切替弁を有する浄水器であって、前記複数の弁体の移動方向は、前記複数の弁体による前記流路の開閉部の開口面に略垂直であり、かつ鉛直方向から所定の角度だけ傾いているため、弁体の移動方向が水平に近い方向となり、切替弁の上下方向厚さを縮減できる。これにより、浄水器下面の清掃がしやすいコンパクトな浄水器が提供できる。
また、前記複数の弁体の移動が、前記複数の弁体のいずれか一つを押圧することにより行われ、前記複数の弁体の移動により前記流路を開放するため、前記複数の流路を選択的に切り替えることができる。
また、前記複数の弁体の移動が、前記複数の弁体のいずれか一つを押圧することにより行われ、前記複数の弁体の移動により前記流路を閉塞するため、前記複数の流路を選択的に切り替えることができる。
また、前記複数の弁体がシール部を有する弁棒であって、前記カムシャフトのカムによって前記弁棒の端部が押圧されるため、弁体が棒状の細身であり、切替弁の上下方向厚さ縮減に寄与できる。また、切替弁のシール性を確実にすることができる。
また、前記複数の弁体がシール性を有するボールであって、前記カムシャフトのカムによって前記ボールが押圧されるため、弁体が球状で、安価かつ小型にでき、切替弁の上下方向厚さ縮減に寄与できる。また、切替弁のシール性を確実にすることができる。
さらに、前記カムシャフトを回動させることによって前記複数の弁体を移動させて複数の流路を切り替える切替弁を有する浄水器であって、前記複数の弁体の移動方向が鉛直方向から所定の角度だけ傾いており、かつ前記複数の弁体がシール部と内部に凹凸を設けた枠体を有し、前記枠体を貫通するように前記カムシャフトが配置され、前記カムシャフトの回動により前記カムシャフトの前記カムが前記枠体の前記凹凸を押圧し、前記弁体が移動され、前記流路を開閉するものであるため、弁体の移動方向が水平に近い方向となり、切替弁の上下方向厚さを縮減できる。これにより、浄水器下面の清掃がしやすいコンパクトな浄水器が提供できる。また、カムシャフトと弁体を1つの場所(室)に配置することが可能であり、設計・製作が容易、かつ切替弁をコンパクトにするができる。弁体付勢手段がなくても、十分確実に流路の開閉を行うことができる。
また、前記所定の角度が鉛直方向から45度〜135度だけ傾いた範囲であるため、弁体の移動方向がより水平に近い方向となり、より切替弁の上下方向厚さを縮減できる。
また、前記複数の流路の切り替えが、少なくとも、前記切替弁の原水流入口へ流入する原水を、原水のまま吐出させる流路と原水をろ過するカートリッジへ原水供給する流路とへの切り替えを含み、かつ前記所定の角度が鉛直方向から略90度であるため、弁体の移動方向は水平方向となり、さらに切替弁の上下方向厚さを縮減できる。
また、区画壁と原水の流入する原水流入口とを有する上流室を設け、前記区画壁には前記上流室とその下流側とを連通する複数の連通口を設け、前記連通口は、前記連通口に対応して設ける複数の弁体によって開閉可能であり、前記弁体が、弁体移動手段によって移動することにより、前記連通口が選択的に開閉され、流入する前記原水の流路を複数の流路のいずれかへと切り替える切替弁を有する切替器と、前記切替器に接続し原水をろ過するカートリッジとを有する浄水器であって、前記複数の連通口の開口中心は略1つの水平面内にあり、かつ前記複数の弁体の移動軸は鉛直方向から45度〜135度の範囲で傾いているため、複数の連通口は水平面内にあることになり、かつ弁体の移動軸が水平に近い方向となり、切替弁および切替器の上下方向厚さを縮減できる。これにより、浄水器下面の清掃がしやすいコンパクトな浄水器が提供できる。
また、前記複数の弁体の移動軸は鉛直方向から略90度傾いて、前記略1つの水平面内にあるため、弁体の移動方向は水平方向となり、切替弁の弁部分(連通口と弁体)およびその移動に関わる部分は水平配置・配向され、横長に配置されることになるので、より切替弁および切替器の上下方向厚さを縮減できる。
また、前記複数の連通口の開口中心は略1つの直線上に配列されると共に、前記複数の弁体の移動軸は略一つの平面内にあって互いに平行であり、かつそれぞれが対応する前記連通口の開口軸と一致するため、弁体は略1つの平面内にあり、かつ略1つの直線状にあると言え、より切替弁および切替器の上下方向厚さを縮減できると共に、切替弁の設計・製作も容易となる。
また、前記下流側には、前記区画壁によって前記上流室と区画され、前記複数の流路へと前記原水を流出させる複数の流出口を有する下流室を設けるため、原水の流路を切り替えるための前記複数の流路を提供しやすくなると共に、弁体移動手段を収容することが可能な囲われた空間を提供できる。
また、前記弁体移動手段は、前記下流室に収容されているため、弁体を下流側から押圧可能となる。
また、前記弁体移動手段は、回動軸が水平方向に配置される回動可能なカムシャフトに設けられる、前記複数の弁体に対応して当接可能な複数のカムであり、かつ前記カムシャフトには切替レバーが係合し、前記カムシャフトは前記切替レバーの回動操作に伴い回動するため、切替レバーの回動操作で簡単に、弁体を移動し原水の流路を複数の流路のいずれかへと切り替えることができる。
また、前記カムシャフトと前記切替レバーは直結され、前記カムシャフトの回動軸と前記複数の弁体の移動軸とは略同一水平面内にあり、かつ直交するため、カムシャフトの直径は、弁部分の厚さの中に含まれてしまい、切替弁の上下方向厚さにほとんど影響しなくなるので、一層切替弁および切替器の上下方向厚さを縮減することができる。また、切替弁の設計・製作も容易となる。
また、前記上流室の前記原水流入口は前記上流室の鉛直上面に配置され、かつ前記切替弁の鉛直上部には、前記原水流入口に連通し、蛇口からの前記原水を受け入れる原水入口部が設けられているため、受け入れる原水を上から下に流し上流室へと流入させることができる。
また、前記複数の弁体の移動軸方向の力を、前記複数の弁体にそれぞれ付与する複数の付勢手段を設けるため、弁体の移動による流路の開放または閉塞のために、弁体に力を付与することができる。
また、前記複数の弁体の移動軸に直交する、前記上流室の側面に開口部を設け、かつ該開口部を閉塞する蓋を設けると共に、該蓋内面と前記複数の弁体の一端との間に、それぞれ前記付勢手段を設けるため、開口部から弁体および付勢手段を取り出し、交換や洗浄・修理などを行うことができる。
また、前記原水および/または前記原水をろ過するカートリッジから流出される浄水を外部に吐出させる吐水キャップが、前記切替弁の前記原水および/または浄水の吐水部に着脱可能に取り付けられるため、浄水器自体は蛇口に取り付けたまま吐水キャップを取り外して洗浄することができるので、容易に吐水キャップの吐出口を上流側からも下流側からも清掃し、その吐出口の孔に詰まった汚れを完全に取り除くことができる。従って切替器および/またはカートリッジの下面を非常に衛生的に保つことができる。さらに、吐水キャップは切替弁の吐水部に直接取り付いているので、水密シールは2部材間のみで行われるため、設計・製作が容易・正確であって、水密シールが確実となり水漏れの可能性を大幅に低減できる。
本実施形態の浄水器の外観正面図 本実施形態の切替器の正面縦断面図 本実施形態の切替器の水平断面図 本実施形態の切替器の側面縦断面図 本実施形態の切替器の下面図 本実施形態の切替弁の下側斜視図 本実施形態の切替弁ケースの上面図 本実施形態の吐水キャップ斜視図 (a)本実施形態の保護カバーを外した状態における吐水キャップ装着開始位置を示す上面図(b)図9(a)のときの下面図(c)本実施形態の保護カバーを外した状態における吐水キャップ装着完了位置を示す下面図。 (a)本実施形態の切替器右側面図(b)図10(a)に吐水キャップを装着した状態を示す右側面図 本実施形態における保護カバー斜視図 一変形実施形態における切替弁の側面縦断面概略図 本実施形態における保護カバーを装着した切替器の下面側斜視図 本実施形態における保護カバーを装着した切替器の右側面図
以下、本発明の実施形態の例を、蛇口直結型浄水器を例にとり図面を参照しながら説明する。
本発明では、シール部材を介して、あるいは圧入により、接する複数の部材の間が締結され、締結部分のみで原水や浄水が行き来できない状態を水密と呼び、該当部材に締結部分以外の穴があっても良いものとする。なお本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、据え置き型浄水器の切替器に適用する実施形態など、上記本発明の目的を達成できるものであればよい。
また、本発明の実施形態について、切替器2をカートリッジの交換時期表示手段が読める向きで蛇口に取り付けた状態で、作業者側の面を前面、作業者から向かって右側を右側面、作業者から向かって左側を左側面、作業者から最も遠い面を背面と呼び、同状態において蛇口側を上面、シンク側を下面と呼ぶ。また、作業者側を手前とする。
まず、本発明の実施形態の全体構成について説明する。
本発明の実施形態である浄水器1の外観正面図を図1に示す。浄水器1は、切替器2と切替器2に接続するろ過用のカートリッジ3と切替器2の下方を着脱可能に覆う保護カバー4で構成される。
切替器2は取付けナット11によって蛇口の先端に固定され、図2のように、切替弁12と、切替弁12を上下で挟んで覆い互いに係合する上カバー13と下カバー14と、切替弁12とつながり上カバー13および下カバー14の側方に位置する切替レバー15と、切替弁12の原水吐水部に接続される吐水キャップ17を有する。
切替弁12は、蛇口から給水される原水の流路を切り替える弁であり、切替弁12に入った原水は、切替レバー15の回転角度によって、原水ストレート、原水シャワー、カートリッジ3への原水供給のいずれかの形態で吐出する。
切替弁12を通過した原水は、切替弁12の原水吐水部に着脱可能に取り付けられた吐水キャップ17から外部に吐出する。吐水キャップ17は原水ストレート吐出口と原水シャワー吐出口を有し、原水ストレートと原水シャワーの形状は、吐水キャップ17により形成される。
ここで、本実施形態における切替器2とは、カートリッジ3と保護カバー4を除き、蛇口に取り付けて使用される組立体を意味する。
切替器2は蛇口先端に取り付けて使用するため、通水時にシンクから跳ね返った汚れが裏側に付着しやすい。本実施形態の切替器2は少なくとも切替器2の下方を覆う保護カバー4を有しているため、保護カバー4を取り外して洗浄することで、切替器2を蛇口に取り付けたまま切替器2の裏側の汚れを洗浄することができる効果がある。ここで、下方とは、底面図で表したときに図面で表現できる範囲をいう。
本実施形態では吐水キャップ17を取り外して洗浄することができるため、原水シャワー吐出口の多数のシャワー孔に詰まった汚れを取り除き、流量を回復させることができる。従来品は製品の外側からシャワー孔の洗浄を行っていたため、孔の詰まりを一時的に解消することはできても、詰まりの原因がシャワー孔より上流に滞留するためすぐに再度詰まる問題があった。本実施形態では、吐水キャップ17を取り外してシャワー孔より上流に滞留していた詰まりの原因を完全に洗い流して除去することにより、目詰まりの発生頻度を大幅に下げることができる。
本実施形態では、吐水キャップ17を切替弁12に接続した。下カバー14に取り付ける従来の構造では、原水が部材間から漏れ出すことを防ぐために、切替弁12と下カバー14と吐水キャップ17の少なくとも3部材の成形精度を高め、少なくとも3部材の位置決めをした上で装着することで水密状態をつくる必要があった。これに対し本実施形態では、吐水キャップ17と切替弁12の2部材だけで水密状態が作られており、成形品の収率が高まる点および容易に水密状態を作れる利点がある。
本実施形態では、吐水キャップ17に原水ストレートと原水シャワーの2種類の吐出口を設けた。原水は主に食器洗浄時に使用され、勢いよく洗い流せる原水ストレートと、広範囲を一度に洗い流せる原水シャワーを使い分けされる傾向があるため、浄水器にも複数種類の吐出形態を有することが求められる。吐水キャップ17に複数種類の吐出口を設けたため、すべての種類の吐出口を洗浄することが可能となり、切替器2をより一層衛生的に維持することができる。
切替器2について図1から図14を用いて説明する。
上カバー13は、手前側中央にカートリッジ3の交換時期を示す液晶表示16(カートリッジの交換時期表示手段)を有する。
下カバー14は、原水を挿通可能とする開口を中央付近に有する。
切替弁12は上端に原水入口部21を有し、下端に原水吐水部51を有する。切替弁12の原水吐水部51は図6のように二重の円筒形状になっており、外側円筒の外壁には、吐水キャップ17を着脱するバヨネット溝52を有する。内側円筒の内側からなる原水ストレート流路53と、内側円筒と外側円筒との間の円環状部分に形成される原水シャワー流路54の、二つの原水吐出用の流路が設けられている。内側円筒の外周には内側Oリング55が装着され、外側円筒の外周には外側Oリング56が装着されている。
切替弁12における、複数の流路を切り替えるための構成、構造について、以下説明する。
尚、以下の本発明の実施形態の記載において、1つの水平面内、同一面内、1直線上、平行、直交、垂直、所定の角度等の角度など、配置、配向に関して表現した部分については、製作上の精度、設計上の制約、もしくは意図する設計などのために、例えば数mmや数度のずれは許容され、略そのようになっていればよいものとする。
図3は切替弁12を備えた切替器2の水平断面図、図4は切替器2の側面の縦端面図である。
切替弁12は、切替弁ケース23と、それに収容される3つの弁体24、弁体バネ25(付勢手段)、カムシャフト26と、ケース蓋27(蓋)とから主に構成されている。カムシャフト26の端部には、切替器2の切替レバー15が接続されている。本実施形態では、原水の流路の切り替えは、原水シャワー吐出用、原水ストレート吐出用、カートリッジ3への原水供給用の3つの流路のいずれかへの切り替えであるので、切り替えに必要となる弁体等は3つとして、記述しているが、原水のまま吐出させる流路とカートリッジへ原水供給する流路の2つの流路、またはそれらを含む3つより多い複数の流路の切り替えを行う形態もあり得る。
切替弁12(より詳しくは切替弁ケース23)の鉛直上部は、蛇口からの原水を受け入れる原水入口部21であり、中心軸を鉛直方向とする円筒部をなしている。原水入口部21の下部には、切替弁12の上流室29が配置されている。原水入口部21の円筒部底面の偏心した一部分であり、かつ上流室29の鉛直上面に当たる位置には、原水入口部21の原水入口22から給水され、円筒部内部に配される蛇口パッキンの中央開口を通過する原水を、上流室29に流入させるための原水流入口28が形成されている。原水流入口28が円筒部底面の偏心した位置にあるのは、原水入口部21を通過する原水の流れの向きを変えて、その下流において水平方向に配置された弁部分(後述の連通口31と弁体24)を水平方向に通過させるためである。また、原水入口22から鉛直下方に給水される原水を、偏流を抑えスムーズに、偏心した位置にある原水流入口28に流し、水平方向の流れに変えるために、円筒部底面には、図7の切替弁ケース23平面図において上下で形状の異なる略放射状の水流ガイド用のリブ形状が形成されている。
上流室29の水平方向下流側には、下流室30が設けられている。これら切替弁ケース23内に設けられる上流室29、下流室30の両室は、その隔壁をなす区画壁32によって、区画されている。区画壁32には、上流室29と下流室30とを連通する円形・同一口径の3つの連通口31が、その開口中心(円形開口でない場合も含め、開口面の重心と定義する。また3つの連通口の口径はそれぞれ異なっていてもよい。)を水平面内かつ1直線上になるよう配列されている。また3つの連通口31の開口軸(連通口の開口中心における開口面に対する法線方向軸と定義する。)も、前記水平面内にあり、かつ互いに平行となっている。
ここで、上流室29の下流側は、1つの囲われた空間としての下流室30を構成している必要は必ずしもない。上流室29の下流側は、(複数の)連通口31を通じて上流室29と連通し、原水の流路を切り替えるための複数の流路を提供できる構造がありさえすればよい。
連通口31の開口周縁は弁体24の弁座となる。3つの連通口31には、周囲にシール用Oリングを装着し、かつ下流部に十字状リブを設けた、略柱状の弁体24(シール部を有する弁棒の形態)が配設されている。十字状リブのリブ同士間の凹部は、水の流路となる。弁体24の下流部先端部は、連通口31を挿通し、下流室30に突出しているので、後述するカム33(弁体移動手段)が当接して押圧することができる。この弁体24がカム33の押圧によって移動し、連通口31の弁座に当接すると連通口31は閉となり、離間すると開となるので、連通口31は弁体24の移動により開閉可能となる。
3つの弁体24の移動軸(弁体の移動方向であって、弁体の中心を通る軸と定義する。)は、前記連通口31の開口軸が配置される1つの水平面と同一平面内にある。かつ3つの弁体24の移動軸は互いに平行であり、それぞれが対応して配設される連通口31の開口軸と一致している。
上記のように、連通口31、弁体24が1つの水平面内に配置され、弁体24の移動もその水平面内で行われるため、切替弁12の弁部分、ひいては切替弁12、切替器20全体の鉛直上下方向の寸法(厚さ)は、従来の、例えば、連通口、弁体が鉛直方向に配置され、かつ弁体の移動方向も鉛直方向の縦型配置のものより、大きく縮減されたものとなる。従来の配置・配向においては、弁部分およびその移動に関わる部分は全体として縦長寸法を有するが、本実施形態の水平配置・配向により、その部分を横長に配置できるからである。
本発明において、弁部分の配置や移動方向の実施形態は、上述のものに限られるものではない。目的とする切替弁の上下方向厚さの縮減の観点からすれば、複数の連通口の開口中心が略1つの水平面内にあり、かつ複数の弁体の移動軸が鉛直方向から45度〜135度の範囲で傾いてさえいれば、効果を奏することができる。
複数の弁体の移動軸は鉛直方向から略90度傾いて、略1つの水平面内にある場合、または、複数の連通口の開口中心が略1つの直線上に配列されると共に、複数の弁体の移動軸は略一つの平面内にあって互いに平行であり、かつそれぞれが対応する連通口の開口軸と一致する場合は、より切替弁の上下方向厚さの縮減に寄与するし、設計・製作上も容易となる。
弁体の移動軸の傾き角度が90度でない場合、例えば45度などの場合の一形態例を、上述の図4の実施形態に則して述べる。この場合、まず、弁体24を上流室29内において、その移動軸を鉛直方向から傾いて斜め45度(図4において左上がり)となるように配設させる。そして、区画壁32上の連通口31の開口軸も傾かせて、同じ斜め45度を向かせるとよい。この時、下流室内に配置されるカムシャフト26の中心軸を、側面縦断面において、弁体24の移動軸および連通口31の開口軸の延長線上に配置すると設計し易い。こうした配置にすると、弁体24の移動方向が斜め45度になる違いはあるが、図4と似たような切替弁の動きとなる。切替弁の上下方向厚さは、図4よりは大きくなるが、従来の縦型配置よりは縮減される。一方この場合、上流室29の鉛直上面の位置にある原水流入口28から流入してくる原水を、その流れの向きを大きく変化させることなく、スムーズに弁部分へと流通させる効果がある。
3つの弁体24の移動軸に直交する、上流室29の側面には開口部が設けられ、その開口部は、ネジ止めされるケース蓋27によって閉塞されている。ケース蓋27を取り外すと、開口部から弁体24および弁体バネ25を取り出し、交換や洗浄・修理などを行うことができる。
本実施形態では、ケース蓋27により開口部は開閉可能であるが、製作過程で弁体24および弁体バネ25を収容後、ケース蓋を開口部に超音波溶接等で固定してしまう場合もあり得る。さらに、開口部の位置は、3つの弁体24の移動軸に平行な上流室29側面とすることもできる。
ケース蓋27内面と3つの弁体24の一端との間には、それぞれの弁体24に、その移動方向(水平方向)であって、連通口31を閉塞する方向の力を付与する付勢手段としてのらせん状の弁体バネ25が3つ設けられている。より詳しく述べると、弁体バネ25は、弁体24頭部溝とケース蓋27の内面側に形成された案内穴に差し込まれ保持されている。そして、弁体24頭部自体もケース蓋27の案内穴に収容され、弁体24の径方向(弁体の移動軸の直交方向)の位置決めがなされている。付勢手段は、らせん状のバネでなく、蛇腹状のバネや板バネなどで構成することも可能である。
弁体24の径方向(弁体の移動軸の直交方向)の位置決め、動きの規制は、弁体24のOリングより下流部が連通口31に挿通されているので、連通口31の内周壁によっても行われている。さらに、上流室の上下の側面を弁体の側面に近接させたり、上流室内に弁体の側面に近接する仕切り板などの部材を設けて、弁体の径方向(弁体の移動軸の直交方向)の位置決め、動きの規制を行ってもよい。上流室の上下の側面を弁体の側面に近接させたることは、上流室の上下方向厚さ、ひいては切替弁の上下方向厚さを低減するためにも有効である。
今述べたように、弁体の径方向(弁体の移動軸の直交方向)の位置決め、動きの規制を行う構成が好ましい。そのような構成が存在しないと、(以降の実施形態も含めた)本発明で示す、鉛直方向配置(縦型配置)しない切替弁の構造では、弁体が重力や水の浮力で、径方向(弁体の移動軸の直交方向)に揺動するのではないかと懸念されるが、実際は、弁体の移動軸方向に作用する水流圧や弁体移動手段からの押圧で弁体は支えられて、実用上問題となるような弁体の移動軸の直交方向の揺動は生じないので、弁体の径方向(弁体の移動軸の直交方向)の位置決め、動きの規制を行う構成は必須ではない。
上記では、上流室側面の開口部とその蓋としてのケース蓋は、3つの弁体に対して、1つであったが、複数の弁体ごとに開口部と蓋がある形態でもよい。
下流室30には、外部に設置される切替レバー15に直結された略円柱棒状のカムシャフト26が水平方向に挿入されている。切替レバー15の回転操作により回転するカムシャフト26の回転軸と前記3つの弁体24の移動軸とは同一水平面内にあり、かつ直交している。このようにカムシャフトを配置すると、前述の連通口31、弁体24の配置・配向と相まって、一層切替弁12の上下方向厚さを縮減することができる。従来の縦型配置では、カムシャフトの直径が、切替弁の厚さに加わっていたが、本実施形態では、弁部分の厚さの中に含まれてしまい、切替弁12の上下方向厚さにほとんど影響しないからである。
カムシャフト26には、3つの連通口31に対応する回転軸方向位置に、前記3つの弁体24に、それぞれ対応して当接可能な3つのカム33が設けられており、弁体移動手段となっている。本実施形態では、カム33は周方向に90°ずつずらして設けられている。またカム33を挟むようにカムシャフト26には3つのOリングが装着され、下流室30の内面と水密に接合している。これにより下流室30は、連通口31に対応した3室に区画されることになっている。本実施形態では、弁体24を押圧して移動させるこのカム33(弁体移動手段)の押圧方向(の軸)は、弁体24の移動方向(移動軸)と一致しており、水平方向である。ただし、カム(弁体移動手段)の押圧方向(の軸)と弁体の移動方向(移動軸)が一致せず、一定の角度(例えば0度〜45度)をなしている実施形態もあり得る。
カムの位置は、周方向に90°ずつずらした位置ではなく、40°や60°など一周である360°の約数になっていると好ましい。また、ある一つの連通口に対応して、同じカムシャフトの回転軸方向位置に複数のカムを設け、カムシャフト(および切替レバー)の回転ストップ位置を設けず、連続して前転、後転自在にして、複数のカムが当接する度に対応する弁体が移動し、連通口を開閉する態様でもよい。
なお、切替レバー15はクリックストップ機構34を備えており、カムシャフト26の回転位置を簡単に設定することができる。
カムシャフトとその上に設けられるカムの配置は、上述の実施形態に限られるものではない。複数の連通口の配置に対応して、カムシャフトおよびカムの配置を決めればよく、必ずしも、カムシャフトの回転軸と弁体の移動軸とは同一水平面内にあり、かつ直交しているとは限らない。また。カムシャフトの形状も略円柱棒状とは限らず、複数の連通口の配置に対応して、複数の異なる直径の円盤部を有したシャフト形状や、クランクを有したシャフト形状である場合もあり得る。
上述のように3室に区画された下流室30の下流側壁には、3つの連通口31に連通し、連通口31を通過してきた原水を出す流出口として、それぞれ、原水シャワー流出口、原水ストレート流出口、カートリッジ3への原水供給用流出口が形成されている。
下流室30のさらに下流には、原水シャワー流出口、原水ストレート流出口に連通する流路である原水シャワー流路54と原水ストレート流路53とを内部に有する原水吐水部51が存する。そして原水吐水部51の外面には、着脱可能に係合する形で吐水キャップ17が設けられている。吐水キャップ17は、原水シャワー流出口に連通する原水シャワー吐出口、および原水ストレート流出口に連通する原水ストレート吐出口を供えている。
上記のように構成される切替弁12の動作、作用について説明する。
切替レバー15の回転に伴うカムシャフト26の回転につれてカム33が動き、弁体24の一方端がカム33により押圧されると、弁体24は移動し連通口31弁座から離れ、開弁(連通口31開放)する。回転によりカム33の押圧がなくなると、弁体バネ25の付勢力および水流圧により、弁体24は連通口31弁座に当接し閉弁(連通口31閉塞)する。結局、切替レバー15の回転により、3つの弁体のいずれか一つを押圧することにより、3つの弁体24は位相をずらして水平方向に往復移動し、3つの連通口31を選択的に開閉する。
本実施形態では、切替レバー15を9時の方向に切り替えると、浄水に対応する連通口3が開となり、他は閉となる。蛇口から原水入口部21に供給された原水は、切替弁12の原水流入口28を通り、開となった連通口31を通過して、原水供給用流出口からカートリッジ3へと供給される。カートリッジ3では原水の浄化がなされ、カートリッジの浄水吐出口から浄水が吐出される。
切替レバー15を90°時計方向に回転して12時の方向にすると、カムシャフト26が90°回転し、原水シャワーに対応する連通口31が開となる。この状態で、原水は原水シャワー流出口から原水シャワー流路54に流出し、最終的に原水吐水部51に取り付けられた吐水キャップ17の原水シャワー吐出口から外部に吐出される。
切替レバー15をさらに90°時計方向に回転して3時の方向にすると、原水ストレートに対応する連通口31が開となる。この状態で、原水は原水ストレート流出口から原水ストレート流路53に流出し、最終的に吐水キャップ17の原水ストレート吐出口から外部に吐出される。
以上のようにして、浄水器1としては、切替器2の切替レバー15を操作して、浄水、原水シャワー、原水ストレートのいずれかの流路を選択、切り替えることができる。
以下に切替弁に関連する別の実施形態例について述べる。
上記実施形態では、切替弁は、切替弁の構成要素が1つの外郭をなす切替弁ケース内に配置され、1つのブロックをなしてしたが、例えば、原水入口部、上流室、下流室などが別体で、それらが連結して組み立てられる構造体であってもよい。
また、前記カムシャフトの回動によりカムシャフトのカムが前記複数の弁体を押圧することによって、複数の弁体を移動させて複数の流路を切り替える切替弁において、複数の弁体の移動方向が、複数の弁体による流路の開閉部(前記連通口に相当)の開口面に略垂直であり、かつ鉛直方向から所定の角度だけ傾いていさえすればよい。この場合でも、目的とする切替弁の上下方向厚さの縮減の効果を奏することができる。そして、前記所定の角度が鉛直方向から45度〜135度だけ傾いた範囲であると、より効果が大きく、前記所定の角度が鉛直方向から略90度であると、弁体の移動方向は水平方向となり、さらに効果が大きくなる。
また、前記カムシャフトを回動させることによって前記複数の弁体を移動させて複数の流路を切り替える切替弁において、複数の弁体の移動方向が鉛直方向から所定の角度だけ傾いており、かつ複数の弁体がシール部と内部に凹凸を設けた枠体を有し、前記枠体を貫通するようにカムシャフトが配置され、カムシャフトの回動によりカムシャフトのカムが枠体の凹凸を押圧し、弁体が移動され、流路を開閉するものであればよく、この場合も、目的とする切替弁の上下方向厚さの縮減の効果を奏することができる。
さらに、以下に切替弁に関連する変形実施形態例について述べる。
原水流入口は、上流室の鉛直上面ではなく、上流室の側面(図3、図4の開口部が設けられるサイドの側面)に設けることもできる。この場合、原水流入口に連通する原水入口部には内部にL字形の流路を設けたり、原水入口部そのものをエルボ型にする。
また、図4、図7では、原水流入口は、原水入口部底面の偏心した位置に設けられたが、原水入口部の位置を原水流入口の直上に配置することもできる。原水入口部中心と切替弁の原水ストレート流路の中心とは偏心することになる。
また、弁体移動手段は、カムシャフトに設けられたカムではなく、例えば、各弁体に対応した複数の往復動可能な押しボタン状の弁体操作部の、先端に設けられる棒状の弁体押圧部であってもよい。この場合、弁体押圧部による弁体24の押圧方向(の軸)は、弁体の移動方向(移動軸)と一致していることが好ましい。こうすることは、切替弁の上下方向厚さ低減に寄与する。またこの場合、下流室(または上流室の下流側)は、そこに設けられる複数の区画板ないしは区画管によって、複数の連通口に対応して区画されて、複数の流路を提供できるものであることが好ましい。もちろん、弁体の移動軸が鉛直方向から所定の角度(45度〜135度など)の範囲で傾いて(図4に示すような切替器側面縦断面の紙面内だけでなく、紙面からはずれるような傾き方も含めて)、弁体押圧部による弁体の押圧方向(の軸)と弁体の移動軸が一致していなくてもよく、このような形態の時でも、弁体押圧部(弁体移動手段)は、弁体を移動させ、流路の開閉を行うことができる。
また、カムシャフトを回転する切替レバーは、ラチェット機構を備えた両端支持のレバーであってもよい。
また、切替レバーはカムシャフトと直結されず、歯車などを介して係合し、回転伝達するものであってよく、切替レバーとカムシャフトの回転軸が一致していなくてもよい。
また、弁体の形状は、弁座(連通口の開口、流路の開閉部の開口)に当接するシール部を有せば、柱状(弁棒の形態)でなくて、ボール状(ボール・球体、楕円の回転体など)、T字形、円錐状、円錐台状など他の形状であってもよい。ボール状の場合、シール性を有するボールも好ましい。シール性を有するボールとしては、例えば、金属またはプラスチックボールにシール性のあるゴムなどを被覆したものや、ゴム製ボールが利用できる。
また、当然ながら、弁体、連通口、カムシャフトの口径・直径は機能を損なわない範囲で細いものが望ましい。
また、弁体の置かれる場所は、上流室でなく、下流室(下流側)とすることも可能である。
また、カムを有するカムシャフトは、下流室ではなく、上流室にあってもよい。その他形態の弁体移動手段も、上流室、下流室(下流側)のどちらにあってもよい。
また、カムシャフトのカムを含めた弁体移動手段の移動による弁体への押圧によって、流路(連通口、開閉部の開口)は、開放する場合だけでなく、閉塞する場合もあり得る。弁体移動手段の弁体への押圧により、流路が開放する場合は、弁体の移動軸方向(弁体の移動方向)に力を付与する付勢手段(弁体バネ等)は、流路閉塞方向に付勢し、その逆に、弁体移動手段の弁体への押圧により、流路が閉塞する場合は、付勢手段は、流路開放方向に付勢するように、付勢手段の配置と設定をするとよい。付勢手段もその配置と設定の仕方により、上流室、下流室(下流側)のどちらにある場合もあり得る。
上述する実施形態の例として、図12に示すような、弁体、弁体移動手段(カム)、付勢手段(弁体バネ)が全て、上流室に配置される場合もあり得る。弁体、弁体移動手段は水平配置されている。この場合、弁体移動手段が弁体の頭部側に配置され、弁体を押圧して、流路を閉塞する。弁体移動手段が動いて弁体への押圧がなくなると、弁体と上流室の下流側面(区画壁)との間に配置される付勢手段の付勢力(反発力)で流路は開放する。
次に、吐水キャップ17について、説明する。
吐水キャップ17は、図8のように円環状底面71と、略円環の底面から連なる内側の側面72と外側の側面73と、円環状底面71および外側の側面73からなだらかに連なるヘラ状のツマミ74を有する。吐水キャップ17に、少なくとも1本の指が掛けられ、吐水キャップ17の外周方向に押圧することで吐水キャップ17を回転可能とする指掛け部を有するツマミ74を、吐水キャップ17の外周側に設けている。吐水キャップを確実に回すことを可能とし、吐水キャップ17の着脱を容易かつ確実とする。ツマミ74は外側の側面73から連なる形状でも良く、円環状底面71から連なる形状でも良く、吐水キャップ74の外周側に設けることが好ましい。
外側の側面73の内壁にはバヨネット用の凸75が設けられている。吐水キャップ17は、切替弁12のバヨネット溝52に沿ってバヨネット用の凸75を移動させることで、二重の円筒形状になっている切替弁12の原水吐水部51に取り付けられる。その際、外側の側面73は、切替弁12の外側Oリング56を介して外側円筒と水密に接続され、原水シャワー流路54を形成する。吐水キャップ17における円環状底面71には多数の孔が環状に配され、原水をシャワー状に吐出するための原水シャワー吐出口となっている。
吐水キャップ17における内側の側面72より内側は、切替弁12の内側Oリング55を介して内側円筒と水密に接続され、原水ストレート流路53を形成し、原水をストレート状に吐出するための原水ストレート吐出口となっている。
ツマミ74は板バネ76と保護カバー4を固定する固定溝77を有する。保護カバー4の切替器2に当接する面に設けた固定凸82を、吐水キャップ17の固定溝77に嵌めることで、保護カバー4を切替器2に固定することができる。保護カバー4の固定方法は、凸と凹だけでなく、凸と凸を引っ掛けるなど固定できる形状であれば特に指定はない。
板バネ76はなくても良いが、固定溝77の手前を板バネ76とすることで、保護カバー4を繰り返し着脱した場合も、板バネ76がない形状よりも固定凸82が削れにくく、保護カバー4を切替器2に固定する力を長く維持できる効果がある。
保護カバー4を切替器2に固定するための固定溝77は切替器2にあれば良く、必ずしも吐水キャップ17に設ける必要はない。本実施形態では吐水キャップ17に原水ストレートおよび原水シャワーの形状を作る孔を設けているため、吐水キャップ17を取り付けて使用することで、原水形状が整う。保護カバー4を切替器2に固定するための固定溝77を吐水キャップ17に設けているため、吐水キャップ17未装着の状態では保護カバー4が取り付けられず、吐水キャップ17の取り付け忘れを防ぐことができる。
一般的な歯ブラシの毛の太さは約0.2mmであるため、原水シャワー吐出口のシャワー孔の孔径を0.2mmより大きく設計すると、孔の中まで洗浄しやすい効果がある。
また、ツマミ74を、切替器2の外縁まで延在する形状としても良い。ツマミ74の先端が吐水キャップ回転中心から遠くなるため、てこの原理より、小さい力で吐水キャップを回すことが可能となる。特に、ツマミ74を手前側外縁まで延在する形状とすると、いっそう操作しやすい形状となる。また、ツマミ74を長くすると、保護カバー4を取り外して吐水キャップ17を回転させた際に、吐水キャップ17の回転角度によって、図9のように切替器2の外縁より外側にツマミ74をはみ出させることができる。このはみ出している位置を吐水キャップ17の装着開始位置とすると、切替器2を上から見た際にツマミ74が見えているため、吐水キャップ17を取り付けやすい利点がある。さらには、ツマミ74と切替器2に印を付け、それぞれの印が並ぶ吐水キャップ17と切替器2の配置が、切替弁12に対する吐水キャップ17の装着開始位置としておくと、吐水キャップ17の装着開始位置を容易にみつけることができる効果もある。
吐水キャップ17を厚さ5mm以上とすると握ったり指をかけたりしやすく、吐水キャップ17の着脱操作が行いやすく好ましい。特に吐水キャップ17をバヨネットでなくネジで取り付ける場合には、指がかかりやすいため操作しやすく便利である。また、指に当たる面積が大きくなるため、指あたりが優しく、操作時の痛みを取り除くことができる。
バヨネット機構を用いて吐水キャップ17を着脱する構造では、吐水キャップ17のツマミ74だけに指をかけて力を加え、吐水キャップ17を外すことが想定される。バヨネット溝を、斜めに開口しているため、吐水キャップ17を回転させるだけで斜め下向きに取り外すことができる。本実施形態では、バヨネット溝の取り外しを誘導する溝側面において、開口する手前1mm程度を回転軸と平行にした。吐水キャップ17を回転させながら斜め下向きに取り外すのではなく、略鉛直下向きにだけ誘導することで、吐水キャップ17を静かに使用者の手に落とすことができる。
本実施形態では、吐水キャップ17に少なくとも1本の指がかけられるツマミ74を設け、ツマミ74を押圧することで吐水キャップ17を回転させ、着脱させる手法としたが、吐水キャップ17の外周面に2つ以上の平面や凹を設け、平面や凹をつかむことで吐水キャップ17を回転させ着脱させる形状であっても良い。平面や凹をつくることで、つかみやすく力を入れやすい効果を得る。
吐水キャップ17の外周面を平面のみで形成する形状であっても良い。たとえば吐水キャップ17の外周の断面を正六角形とすると、吐水キャップ17が固く締め付けられた場合でもスパナや六角レンチなどで取り外すことも可能となる。
本実施形態では、ヘラ状のツマミ74を設けたが、指がかけられる形状であれば良く、棒状や、指がかけやすいように水平断面に窪みを有する凸などであっても良い。
また、吐水キャップ17の中央に、一本の直線を凹で設け、その凹みにコインを押し当て回すことで、吐水キャップ17の着脱を行う手法も容易であり好ましい。
本実施形態では、吐水キャップ17を切替弁12に取り付ける手法としてバヨネットを採用したが、ネジを用いて取り付けても良い。吐水キャップ17にツメを設け、切替弁12の原水吐水部51内周に凸を設け、吐水キャップ17のツメを内側にたわませながら原水吐水部51に差し込み、ツメを原水吐水部51内周の凸に引っ掛けることで吐水キャップ17を取り付ける機構でも良い。逆に、原水吐水部51の外周に凸を設け、吐水キャップ17のツメを外側にたわませながら吐水キャップ17を取り付ける機構でも良い。同様に、ツメを原水吐水部に設け、ツメを引っ掛ける凸を吐水キャップ17に設けても良い。
下カバー14の下面に、切替器2を蛇口に取り付けた状態で上向きに凹む窪みを、図10のように設け、窪みの範囲を少なくとも吐水キャップ17の設置範囲、および、図9(b)(c)のように吐水キャップ17に設けられたツマミ74の可動範囲とした。吐水キャップ17を切替器2の厚さの範囲内に収納することができ、切替器2の厚さを薄くすることができる。シンクと蛇口の距離が狭いシンクでも、蛇口下を広く使用できる利便性がある。また、裏側(下面)窪みを、原水が挿通可能な中央の穴から径方向に10mm以上の幅で設けると、吐水キャップ17を着脱する際に指が入る空間とすることができる。ツマミ74がない場合も、吐水キャップ17をしっかり握ることができるため操作がしやすい。
ネジ機構を用いて吐水キャップ17の着脱を行う構造の場合、吐水キャップ17の着脱に際し、吐水キャップ17を一周以上回転させることが多いため、裏側窪みは原水が挿通可能な中央の穴の周り全周にあると、着脱しやすい効果がある。
バヨネット機構を用いて吐水キャップ17の着脱を行う構造の場合、吐水キャップ17およびツマミ74の可動域だけに裏側窪みを設けても良い。この場合、吐水キャップ17を切替器2の厚さの範囲内に収納することができるだけでなく、裏側窪みを設けない内部容量が大きい部分に、流量カウント機能やカートリッジの交換時期表示機能を作動させるための電池を嵌める電池ボックスなどを収納できる利点がある。
また、吐水キャップ17の可動範囲の両サイドに、さらに指が入る隙間ができるように裏側窪みを広げると、吐水キャップ17着脱の際に、吐水キャップ17と切替器2との間で指を挟んだりすることを予防できる利点がある。
切替弁12の原水吐水部51に装着する内側Oリングと外側Oリングは、切替弁12と吐水キャップ17を水密にする役割を担うため、重要である。吐水キャップ17を取り外した際に現れる内側Oリング55と外側Oリング56を、取り外し困難であるようOリング装着溝の深さおよび幅を決定すると、Oリングの落下や紛失を予防することができる。
本実施形態では、切替弁12の原水吐水部51と吐水キャップ17をOリングの外周を径方向に潰すことで水密状態としたが、原水吐水部51と吐水キャップ17の間に平パッキンを嵌め、パッキンを厚さ方向に潰すことで水密状態としても良い。
吐水キャップ17の上流に配する整流部材も、その目的のためには、必要である。ここで言う整流部材とは、原水ストレートの形状を整える役割を担うメッシュや原水シャワー形状を整える役割を担う整流板などを指す。整流部材は吐水キャップ17を取り外した際に現れるが、切替弁12内部への装着や、一体成形、溶着により、切替弁12に固着させているため取り外すことができず、紛失を予防することができる。
原水ストレート形状を整える整流部材として用いるメッシュは、原水ストレート流路53内における上流寄り(例えば、下流室30の原水ストレート流出口の直後)に設置することが好ましい。上流寄りに設置すると、シンクで跳ね返った汚れが原水ストレート吐出口に入った場合も、汚れがメッシュに付着しづらく、吐水キャップ17を洗浄するだけで、切替器2を衛生的に維持することができる。
整流板は、切替器2の原水シャワー流路54に出た原水を、吐水キャップ17の円環状底面71に均等に行き渡らせることで、原水シャワー形状を整える。整流板を円盤状とすれば、円盤の周方向に原水を拡散させることができるため、吐水キャップ17の円環状底面71に均等に行き渡らせることができる。また、整流板を複数の穴を円環状に設ける形状としても良い。吐水キャップ17を取り付け忘れた状態で使用した場合も、整流板自体がシャワー形状であるため、原水拡散により不用意に周囲の家財に水がかかることを防ぐことができる。
本実施形態では、上カバー13と下カバー14で切替弁12を挟む形態を切替器2と呼んだが、切替弁12の表面が切替器2の表層面を兼ねている場合など、上カバー13および下カバー14は必ずしも必要ではない。したがって、切替弁12が切替器2の下側表層面を形成している場合、下カバー14は不要であり、本実施形態で下カバー下面に設けた窪みは切替弁12の下面に設けると良い。
また、本実施形態では、下カバー14中央に、原水を挿通可能とする穴を円形状で設け、吐水キャップ17を装着する形態を記載したが、吐水キャップ17を着脱させる必要がない場合、下カバー14に原水ストレート吐出口や原水シャワー吐出口にあたる吐出口を設ければ良く、スリットやメッシュなど、どのような形態であっても良い。
切替器2は樹脂成形品であると製作しやすく安価である。樹脂材質としては、ポリスチレンやAS樹脂(アクリロニトリルスチレン樹脂)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリエチレン、ABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂)、ポリプロピレンなどが使用可能である。特には、流路の切替を行う切替弁12は、シール機構を有し、繰り返し切替操作を行うことから、成形精度が良く摩擦に強いPOM(ポリオキシメチレン、ポリアセタール)が好ましい。上カバー13、下カバー14、切替レバー15、吐水キャップ17は、外観を担う部分であり、他部材との係合部が多いことから、成形精度や成形性が良く光沢のあるABS樹脂が好ましい。
次に、保護カバー4について説明する。
保護カバー4は、図11、図13、図14のように切替器2の下面から側面に沿った肉薄の部材であり、切替器2に着脱可能に装備される。肉薄とは樹脂厚さ2mm以下を指す。切替器2と一体的な形状となることで、美観を保つことができる。
切替器2の表層が複数の部材から構成される場合、複数の部材のうち少なくとも隣り合う二部材の境界の一部を保護カバー4で覆うことで、境界が汚れることを防ぎ、手入れを楽にすることができる。つまり、切替器2の側面を覆っているため、上カバー13と下カバー14の境界を覆うことができ、切替器2で汚れがたまりやすく洗浄しづらかった上カバー13と下カバー14の境界に汚れがたまることを防ぐ効果がある。同様に、下カバー14が複数の部材で構成される場合、下カバー14を担う複数の部材の境界を保護カバー4で覆うことで、境界が汚れることを防ぐ効果がある。
同様に、本実施形態のように、上カバー13と液晶表示16の境界など、複数の隣接する部材同士の境界を保護カバー4で覆うと、異物や汚れがたまりやすい箇所を減らすことができ、衛生的に使用できる。
保護カバー4を切替器2の前面、背面、左右の側面のうち一面を覆わない形状とすると、保護カバー4を水平方向に動かすだけで着脱できて簡単である。切替器2の背面を覆わない形状とすると、切替器の前面の方向に引くことで保護カバー4を取り外すことができる構造となり、保護カバー4のデザインを左右対称とすることができるため、美観をつくることができる。
保護カバー4の下面に指掛け凸83を設けているため、保護カバー4に指が掛かりやすく手前に引きやすい効果がある。指掛け凸83は保護カバー4に指がかかりやすければ良く、窪みで形成されても良い。
保護カバー4は樹脂成形品であると製作しやすく安価であり、かつ、切替器2に繰り返し着脱する際の傷が少ない利点がある。樹脂材質としては、ポリスチレンやAS樹脂(アクリロニトリルスチレン樹脂)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリエチレン、ABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂)、ポリプロピレンなどが使用可能である。保護カバー4は肉薄であるため、柔軟性に富むポリプロピレンであると破損しづらく好ましい。また、ABS樹脂を用いると、塗装やメッキ、印刷など、装飾しやすい利点がある。
本実施形態の保護カバー4の形状は、保護カバー4中央に孔81のみを設け、切替器2に設けた原水ストレート吐出口や原水シャワー吐出口により原水形状を形成したが、保護カバー4に原水ストレート吐出口と原水シャワー吐出口があっても良い。この場合、保護カバー4が吐水キャップ17の機能を兼ねる。略円環の底面と、底面から連なる内側面と外側面を有し、切替弁12の原水吐水部51と水密に接続される。吐水キャップ17が不要な分、安価に構成できる。また、洗浄部品が減るため、使用者の手入れも楽になる利点があって好ましい。
本実施形態では、保護カバー4を切替器2にスライドして装着し、吐水キャップ17の板バネ76奥の固定溝77に固定する形態を採用したが、その他にも、切替器2の原水吐水部51を中心にネジやバヨネットを用いて切替器2に下から装着しても良く、市販のネジやボルトを用いて切替器2に固定しても良い。また、ゴムなど伸縮性のある素材を用いたバンドを取り付けた保護カバー4を、バンドを用いて切替器2に固定しても良い。保護カバー4と切替器2の一方にツメを設け、もう一方に凸を設け、ツメをたわませて保護カバー4と切替器2を装着し、凸にツメを引っ掛けて固定しても良い。
保護カバー4の着脱方向は、手前であると操作しやすいが、略鉛直方向とすると、奥行きの狭いシンクでも容易に着脱可能であり好ましい。一般に、原水吐水部51は切替器2の下側に鉛直下向きに伸びる円筒状で設けられる。この場合、原水吐水部51の軸方向と保護カバー4の着脱方向がほぼ平行であるため、保護カバー4中央に設けた原水を挿通可能とする孔81と原水吐水部51の隙間を小さくすることができる。保護カバー4を手前に引いて着脱する場合よりも保護カバー4で保護できる範囲を広くすることができる。
保護カバー4と切替器2の間を水密状態とすると、保護カバー4と切替器2の間に溜まる水や汚れによるカビや水垢などを防ぐことができるため好ましい。保護カバー4に水抜き穴を設けておくと、保護カバー4と切替器2の間に水が入ってしまった場合も、水抜きをすることができて良い。
本実施形態によれば、保護カバー4を一部材で安価に作製し、一方向に動かすだけで着脱できる形状を採用した。一方で、2つ以上の部材をヒンジで繋ぐなど保護カバー4に開閉機能を保持させると、一方向に動かす保護カバー4では覆いきれない切替器2の面、例えば全面を覆うことが可能となり、保護域を自由に選択できる利点がある。
切替器2を略円筒状とする場合、保護カバー4も内側にめねじを有する略円筒形状とし、切替器2の外周に設けたおねじに取り付けると、コンパクトに強力に保護カバー4を取り付けることができる。
カートリッジ3を切替器2の内部に収納するなど、切替器2が、蛇口取り付け位置から背面側が長い形状である場合、保護カバー4を切替器2の背面側に嵌め込む形状としても良い。この場合、保護カバー4を取り外すだけで、手が届きにくい背面や背面側下面の汚れを洗浄することができる利点がある。
保護カバー4はカートリッジ3に取り付ける構造でも良い。例えば図1のようにカートリッジ3が切替器2の側方に位置する場合、カートリッジ3の側面に複数の凸を設け、保護カバー4を凸にかけて固定し、切替器2の下方を覆う形状としても良い。同様に凸の代わりにツバやツメを設けても良い。
カートリッジ3が切替器2の内部に収納される場合などは、切替器2に浄水吐出口が設けられることが多い。原水の吐出口だけでなく浄水の吐出口も設けることで、切替器2の下面全体を保護カバー4で覆い保護することができる。
本実施形態のように保護カバーで切替器2の下方を覆うことを目的とする場合、切替弁12から下カバー14を着脱できる構造とし、下カバー14に保護カバー4の機能を持たせても良い。下カバー14を複数部材で構成し、最も衛生的に維持したい原水吐水部51周縁を含む部材を着脱できる構造としても良い。原水形状を形成する吐出口は切替弁12に設けても良く、吐水キャップ17を設けても良い。また、原水形状を形成する吐出口を保護カバー機能を有する下カバーや、原水吐水部51周縁を含む下カバーの一部材に設けることで、下カバー14に、保護カバーと吐水キャップの機能を持たせても良い。いずれの場合も構成部材を減らすことができ、浄水器を安価かつコンパクトにできる効果がある。
保護カバー4をシリコーンなど伸縮性の高い樹脂で形成し、保護カバー4を伸ばして下カバー14の外周にひっかけて固定する構造でも良い。切替弁12の原水吐水部51に固定できる例えば円筒などの固定成形部材を設け、固定成形部材の外側をシリコーン樹脂で形成すると、保護カバー4の位置決めや取り付けを容易とすることができる。また、シリコーン樹脂性保護カバー4の伸ばし方が悪く原水形状を乱す懸念を解消することもできる。さらには、吐水キャップ17の外側をシリコーン樹脂で形成すると、保護カバー4と吐水キャップ17を1つの部材としてつくることができる。一度に洗浄できる利点がある。
本実施形態は、シンクから跳ね返った汚れから切替器2の裏側を保護し、切替器2の裏側にあたる部分の洗浄を手軽に実施できることを目的としたが、保護カバー4が蛇口と切替器2の接続部を覆う形態であっても良い。
蛇口と取り付けナット11と切替器2が該当する蛇口と切替器2の接続部には、部材同士の隙間や凹凸が多い。隙間や凹みに埃や食品汚れなどがたまりやすく、従来品は頻度よく洗浄しなくてはならない問題があった。保護カバー4が蛇口と切替器2の接続部を覆う形態であれば、保護カバー4だけを取り外して洗浄することで、簡単に、切替器2を衛生的かつ美しく維持することができる。例えば、保護カバー4を1枚の薄い成形品で作製し、先端を落とした円錐状に巻きつけるような形状を採用すると、着脱が容易な上、開いて洗浄できるため使いやすい利点がある。また、空洞のドーナツ型を半分に割ったようなリング状のカバーとすれば、高さの低い保護カバー4とすることができる。上記のように埃や食品汚れなど、水洗いで落としづらい汚れを防ぐことができるだけでも、切替器2を簡単に衛生的かつ美しく維持することができるが、さらに、蛇口と保護カバー4の接続部にシール性を持たせると、水垢の発生も抑制することができて好ましい。
同様に、従来製品において、上カバー13と液晶表示16の境界も異物や汚れがたまりやすく、洗浄しづらい問題があった。本実施形態では、保護カバー4を切替器2の裏側保護を目的として切替器2の下方に取り付けたが、切替器2の上面上方にスライド嵌めこみにより取り付け、切替器2の上面を保護する形状としても良い。
また、保護カバー4として、液晶表示よりも大きいフィルムを用いて液晶表示周辺も覆うことで、異物や汚れたまりを防ぎ、洗浄しやすい製品を実現することができる。フィルムを何重にも貼り付け、汚れたら一番上のフィルムを剥ぎ取って美しくすることも可能だが、上カバー13に張り付きやすい素材のフィルムや、貼って剥がせる粘着剤付きのフィルムなどを採用し、汚れたら洗浄して再度貼り付け、繰返し使用することができれば、安価な上にゴミ削減にもなるため好ましい。
保護カバー4は、切替器2の汚れを予防して洗浄を簡潔化する目的を達成すれば良く、例えば成形品に限らず、フィルムを貼り付ける形態やシリコーンゴムを伸ばして巻きつける形態であっても良い。
その他、保護カバー4に、液体をはじきやすい材質を用いたり撥水コーティングを施したりすると、保護カバー4自体に防汚効果と洗浄しやすい効果を持たせることができる。また、抗菌コーティングを施したり抗菌剤入りの樹脂を用いたりすると、繰返し洗浄によりキズが付いた場合も菌が発生しにくく保護カバー4自体を衛生的に使用できる。さらに、保護カバー4に着色やデザイン性を持たせることで、浄水器自体の美観を付加することもできる。
本実施形態では、カートリッジの交換寿命の表示手段に液晶表示を記載したが、その他、カレンダー表示などの機構であっても良い。
本実施形態では、吐水キャップ17を切替弁12に着脱可能に取り付けられる部材とし、原水ストレートや原水シャワーの形状を吐水キャップ17によって形成する構成としたが、吐水キャップ17を設けず、原水ストレートや原水シャワーの形状を下カバー14によって形成する構成であっても、保護カバー4の効果を得ることができる。
本実施形態によれば、吐水キャップ17には原水の吐出口を設けたが、浄水吐出口にも応用することができ、さらには原水と浄水双方の吐出口を設ける形態であっても好ましい。原水の吐出口と浄水の吐出口を個別の部材で設けても良いが、一部材であれば、安価であり、また、使用者も一度に原水吐出口と浄水吐出口の両方を洗浄できるため利便性が高い。
本発明は、浄水器に限らずストレート状吐水やシャワー状吐水を有する水栓などにも応用することができるが、その応用範囲が、これらに限られるものではない。
1:浄水器
2:切替器
3:カートリッジ
4:保護カバー
11:取り付けナット
12:切替弁
13:上カバー
14:下カバー
15:切替レバー
16:液晶表示
17:吐水キャップ
21:原水入口部
22:原水入口
23:切替弁ケース
24:弁体
25:弁体バネ
26:カムシャフト
27:ケース蓋
28:原水流入口
29:上流室
30:下流室
31:連通口
32:区画壁
33:カム
34:クリックストップ機構
51:原水吐水部
52:バヨネット溝
53:原水ストレート流路
54:原水シャワー流路
55:内側Oリング
56:外側Oリング
71:円環状底面
72:内側の側面
73:外側の側面
74:ツマミ
75:バヨネット用の凸
76:板バネ
77:固定溝
81:孔
82:固定凸
83:指掛け凸

Claims (19)

  1. カムシャフトの回動により前記カムシャフトのカムが複数の弁体を押圧することによって、前記複数の弁体を移動させて複数の流路を切り替える切替弁を有する浄水器であって、前記複数の弁体の移動方向は、前記複数の弁体による前記流路の開閉部の開口面に略垂直であり、かつ鉛直方向から所定の角度だけ傾いていることを特徴とする浄水器。
  2. 前記複数の弁体の移動が、前記複数の弁体のいずれか一つを押圧することにより行われ、前記複数の弁体の移動により前記流路を開放するものであることを特徴とする請求項1に記載の浄水器。
  3. 前記複数の弁体の移動が、前記複数の弁体のいずれか一つを押圧することにより行われ、前記複数の弁体の移動により前記流路を閉塞するものであることを特徴とする請求項1に記載の浄水器。
  4. 前記複数の弁体がシール部を有する弁棒であって、前記カムシャフトのカムによって前記弁棒の端部が押圧されることを特徴とする請求項2または3に記載の浄水器。
  5. 前記複数の弁体がシール性を有するボールであって、前記カムシャフトのカムによって前記ボールが押圧されることを特徴とする請求項2または3に記載の浄水器。
  6. 前記カムシャフトを回動させることによって前記複数の弁体を移動させて複数の流路を切り替える切替弁を有する浄水器であって、前記複数の弁体の移動方向が鉛直方向から所定の角度だけ傾いており、かつ前記複数の弁体がシール部と内部に凹凸を設けた枠体を有し、前記枠体を貫通するように前記カムシャフトが配置され、前記カムシャフトの回動により前記カムシャフトの前記カムが前記枠体の前記凹凸を押圧し、前記弁体が移動され、前記流路を開閉するものであることを特徴とする浄水器。
  7. 前記所定の角度が鉛直方向から45度〜135度だけ傾いた範囲であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の浄水器。
  8. 前記複数の流路の切り替えが、少なくとも、前記切替弁の原水流入口へ流入する原水を、原水のまま吐出させる流路と原水をろ過するカートリッジへ原水供給する流路とへの切り替えを含み、かつ前記所定の角度が鉛直方向から略90度であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の浄水器。
  9. 区画壁と原水の流入する原水流入口とを有する上流室を設け、前記区画壁には前記上流室とその下流側とを連通する複数の連通口を設け、前記連通口は、前記連通口に対応して設ける複数の弁体によって開閉可能であり、前記弁体が、弁体移動手段によって移動することにより、前記連通口が選択的に開閉され、流入する前記原水の流路を複数の流路のいずれかへと切り替える切替弁を有する切替器と、前記切替器に接続し原水をろ過するカートリッジとを有する浄水器であって、前記複数の連通口の開口中心は略1つの水平面内にあり、かつ前記複数の弁体の移動軸は鉛直方向から45度〜135度の範囲で傾いていることを特徴とする浄水器。
  10. 前記複数の弁体の移動軸は鉛直方向から略90度傾いて、前記略1つの水平面内にあることを特徴とする請求項9に記載の浄水器。
  11. 前記複数の連通口の開口中心は略1つの直線上に配列されると共に、前記複数の弁体の移動軸は略一つの平面内にあって互いに平行であり、かつそれぞれが対応する前記連通口の開口軸と一致することを特徴とする請求項9または10に記載の浄水器。
  12. 前記上流室の下流側には、前記区画壁によって前記上流室と区画され、前記複数の流路へと前記原水を流出させる複数の流出口を有する下流室を設けることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の浄水器。
  13. 前記弁体移動手段は、前記下流室に収容されていることを特徴とする請求項12に記載の浄水器。
  14. 前記弁体移動手段は、回動軸が水平方向に配置される回動可能なカムシャフトに設けられる、前記複数の弁体に対応して当接可能な複数のカムであり、かつ前記カムシャフトには切替レバーが係合し、前記カムシャフトは前記切替レバーの回動操作に伴い回動することを特徴とする請求項9〜13のいずれかに記載の浄水器。
  15. 前記カムシャフトと前記切替レバーは直結され、前記カムシャフトの回動軸と前記複数の弁体の移動軸とは略同一水平面内にあり、かつ直交することを特徴とする請求項14に記載の浄水器。
  16. 前記上流室の前記原水流入口は前記上流室の鉛直上面に配置され、かつ前記切替弁の鉛直上部には、前記原水流入口に連通し、蛇口からの前記原水を受け入れる原水入口部が設けられていることを特徴とする請求項9〜15のいずれかに記載の浄水器。
  17. 前記複数の弁体の移動軸方向の力を、前記複数の弁体にそれぞれ付与する複数の付勢手段を設けることを特徴とする請求項9〜16のいずれかに記載の浄水器。
  18. 前記複数の弁体の移動軸に直交する、前記上流室の側面に開口部を設け、かつ該開口部を閉塞する蓋を設けると共に、該蓋内面と前記複数の弁体の一端との間に、それぞれ前記付勢手段を設けることを特徴とする請求項17に記載の浄水器。
  19. 前記原水および/または前記原水をろ過するカートリッジから流出される浄水を外部に吐出させる吐水キャップが、前記切替弁の前記原水および/または浄水の吐水部に着脱可能に取り付けられることを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載の浄水器。
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