JP2013153629A - 振動アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】回転子と振動子との接触部を潤滑するための潤滑油を回転子の内部に保持する振動アクチュエータを提供する。
【解決手段】振動アクチュエータ101は、ローラ1と、ローラ1と接触する振動子2と、振動子2を振動させる圧電素子3と、ローラ1と振動子2とを加圧接触させる予圧部材8とを備え、ローラ1は多数の空孔を有する多孔質部材により成形されると共に空孔に潤滑剤を保持し、ローラ1の側面1ab及び1bb並びに内周面1ad及び1bdにはコーティングが施される。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動アクチュエータに係り、特に、振動アクチュエータの回転子と振動子との接触部を潤滑可能な振動アクチュエータに関する。
多自由度であり、且つ高トルクな駆動を要求される部位に使用されるアクチュエータとして、超音波振動を発生して駆動する振動アクチュエータが使用されている。
振動アクチュエータには、超音波振動を発生する圧電素子等の振動手段と、振動手段に接触させて固定された振動子と、振動子に接触させて配置された回転子とが設けられている。振動子は、振動手段が発生する超音波振動からなる複合振動によって回転子との接触部に振動を発生させ、回転子は、この振動する接触部との間に発生する摩擦力によって、回転移動される。このような振動アクチュエータでは、回転子が振動子と接触した状態で回転されるため、これらの接触部分に摩耗が発生する。そこで、回転子と振動子との間の接触部分の摩耗を低減する技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、球体の回転子(ロータ)を回転移動させる振動アクチュエータが記載されている。この振動アクチュエータでは、振動手段及び振動子(ステータ)が互いに連結されて円柱状の外形を形成し、振動子における振動手段との接触面と反対側の面に円筒状の凹部が形成され、この凹部の環状をした角部に回転子が接触配置されている。また、回転子には、凹部と反対側から、予圧部によって振動子に押し付けられる方向に予圧がかけられている。さらに、予圧部には、回転子に向かって開いた凹部が形成されており、この凹部の中には、グリス等の潤滑剤が収容されている。また、振動子の凹部にも、グリス等の潤滑剤が収容されている。そして、予圧部及び振動子のそれぞれには、予圧部の凹部及び振動子の凹部に連通する潤滑剤供給経路が形成されており、各凹部には、予圧部及び振動子の外部から潤滑剤を補給することができる。よって、特許文献1の振動アクチュエータでは、予圧部の凹部から予圧部と回転子との間に潤滑剤が供給されて潤滑され、振動子の凹部から回転子と振動子との間に潤滑剤が供給されて潤滑される。
特開2008−206251号公報
しかしながら、特許文献1の振動アクチュエータでは、予圧部及び振動子に潤滑剤を収容する凹部及び各凹部へ潤滑剤を供給する経路を形成しているため、その構造が複雑になり、製作工数も増大するため、コストが増大するという問題がある。さらに、回転子が球体でなくローラ等であり、予圧を回転子の外部からではなく内部からかける場合には、潤滑剤を収容する凹部の構造がさらに複雑になり、コストが増大するという問題がある。
また、振動アクチュエータ自体に潤滑剤を含浸させた潤滑部材を設け、回転子又は振動子に潤滑部材から潤滑油を供給することもできる。しかし、回転子と潤滑部材とが接触することで、不要な摩擦力が発生し、振動アクチュエータのトルクが減少したり、回転子の回転速度が減少したりする可能性があった。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、不要な摩擦力を発生させずに、回転子と振動子との接触部に潤滑剤を供給する構造の簡易化を図る振動アクチュエータを提供することを目的とする。
この発明に係る振動アクチュエータは、回転子と、回転子と接触する振動子と、振動子を振動させる振動手段と、回転子と振動子とを加圧接触させる予圧手段とを備える振動アクチュエータであって、回転子は多数の空孔を有する多孔質部材により成形されると共に空孔に潤滑剤を保持し、回転子は振動子と接触する接触面と、振動子と接触しない非接触面とを有し、非接触面の少なくとも一部には潤滑油漏出防止処理が施される。
多孔質の回転子が内部に潤滑油を保持することにより、摩耗の発生をより簡易な構造によって効率よく防止することができる。また、潤滑部材の存在が不要であるため、不要な摩擦力が発生するおそれもない。
また、回転子の非接触面に潤滑油漏出防止処理が施されることにより、潤滑が不要な箇所における潤滑油の漏出を防ぐことができる。
また、この発明に係る振動アクチュエータにおいて、潤滑油漏出防止処理は樹脂コーティングとすることができる。
さらに、振動子は多孔質部材により成形されると共に内部の空孔に潤滑油を保持してもよい。
この発明によれば、不要な摩擦力を発生させずに、振動アクチュエータの回転子と振動子との接触部に潤滑剤を供給する構造の簡易化を図ることができる。
本発明の実施の形態1に係る振動アクチュエータの構成を示す斜視図である。 図1に示した振動アクチュエータにおける回転子の形状を示す斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る振動アクチュエータの構成を示す斜視図である。 図3に示した振動アクチュエータにおける回転子の、振動子との接触面の形状を示す斜視図である。
以下に、この発明の実施の形態について、添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
まず、図1及び2を用いて、この発明の実施の形態1に係る振動アクチュエータ101の構成を示す。
図1を参照すると、振動アクチュエータ101は、一対の同形状の第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bを備えている。
ここで、図2を参照して、第一ローラ部1aについて説明する。第一ローラ部1aは中心が同心円状に刳り貫かれた円筒形状をしている。第一ローラ部1aの中心の刳り貫き部分は軸嵌め部1aSである。第一ローラ部1aは、円筒の外周面である円筒面1aaと、円筒面1aaに隣接しリング形状の平面である左右一対の側面1abと、軸嵌め部1aSにおける内周面1adとを有する。第二ローラ部1bにおける軸嵌め部1bS、円筒面1ba、側面1bb及び内周面1bdについても同様の構成とする。
第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bは、対向して設けられている。また、第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bは、軸嵌め部1aS及び1bSに貫通して固定されるローラ軸1cによって連結されて、ローラ軸1cを中心に一体に回転動作することができる。従って、第一ローラ部1a、第二ローラ部1b及びローラ軸1cは、1つのローラ1を形成している。ここで、ローラ1は回転子を構成している。
さらに、第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bには、それぞれの円筒面1aa及び1baにおいて、柱状のアーム部材6が連結されている。よって、第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bがローラ軸1cを中心に紙面上で時計回りの方向P又は反時計回りの方向Qに回転すると、アーム部材6が、第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bと共に、方向P又は方向Qに回転移動する。
ここで、ローラ1において、円筒面1aa及び1baは接触面を構成し、側面1ab及び1bb並びに内周面1ad及び1bdは非接触面を構成する。接触面とは、ローラ1が方向P又は方向Qに回転移動した際に振動子2と接触し得る面をいい、非接触面とはローラ1が方向P又は方向Qに回転移動しても振動子2と接触しない面をいう。
第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bは、全体が多孔質の焼結金属で成形されると共に内部の空孔に潤滑剤としての潤滑油を保持する。具体的には、第一ローラ部1a及び第二ローラ部1b全体を潤滑油の中に所定の時間浸け、空孔の内部に潤滑油を含浸させることで、潤滑油が第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bの内部に保持される。潤滑油には、例えば、フッ素系、グリコール系、合成炭化水素系、又はエステル系のオイルやグリスを使用することができる。
側面1ab及び1bb並びに内周面1ad及び1bdには潤滑油漏出防止処理として樹脂コーティングが施されている。樹脂コーティングには、例えば、ウレタン樹脂、ナイロン樹脂、ポリエチレン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂等を使用することができるが、これに限定されず、潤滑油の漏出を防止することができるものであればよい。一方、円筒面1aa及び1baには樹脂コーティングは施されず、多孔質面が露出するようになっている。また、円筒面1aa及び1baは、振動子2と接触する時に振動子2を傷つけないよう、研磨加工して凸部をなくしている。
また、図1及び2に示すように、振動アクチュエータ101は、第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bそれぞれの円筒面1aa及び1baに接触するようにして配置された略円筒状の振動子2を有している。振動子2には、第一ローラ部1a及び第二ローラ部1b側となる端面2cにおいて、帯状に突出する第一突出爪部2a及び第二突出爪部2bが平行に形成されている。そして、第一突出爪部2a及び第二突出爪部2bは、これらの間に溝部2abを形成している。また、第一突出爪部2a及び第二突出爪部2bはそれぞれ溝部2ab側の角部が、第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bの円筒面1aa及び1baに沿って当接するような曲面状に面取りされている。この面取りされた部分が第一当接面2a1及び第二当接面2b1を形成している。よって、振動子2は、第一突出爪部2aの第一当接面2a1及び第二突出爪部2bの第二当接面2b1において、第一ローラ部1aの円筒面1aa及び第二ローラ部1bの円筒面1baと接触する。
また、振動アクチュエータ101は、振動子2における第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bと反対側の端面に、円筒状の圧電素子3を有しており、振動子2と圧電素子3とは互いに連結・固定されている。圧電素子3は、図示しない駆動回路に電気的に接続される複数の圧電素子板を積層した構造を有している。そして、圧電素子3の複数の圧電素子板は、交流電圧を印加されることによって超音波振動を発生する。ここで、圧電素子3は、振動手段を構成している。
さらに、圧電素子3における振動子2と反対側の端面には、円筒状をした第一基部ブロック4及び第二基部ブロック5が順次設けられ、これらは互いに固定されている。
また、ローラ軸1cには、予圧部材8が回転自在に設けられている。予圧部材8は、ローラ軸1cに対してその周りを取り囲むようにして回転自在に取り付けられた取付部8aと、取付部8aに連結されて振動子2、圧電素子3及び第一基部ブロック4を貫通する棒状の軸部8bと、第二基部ブロック5に設けられて取付部8aと反対側で軸部8bに連結された付勢部8cとを有している。付勢部8cは、軸部8bに対して取付部8aと反対側の方向Fに引張する力を加える。よって、予圧部材8の付勢部8cの引張力によって、軸部8bは方向Fに引き付けられ、第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bが、振動子2に押し付けられている。すなわち、第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bは、振動子2に対して加圧する予圧力が付与されて、振動子2に対して固定されている。なお、予圧部材8は、予圧手段を構成している。
次に、図1を用いて、この発明の実施の形態1に係る振動アクチュエータ101の動作を示す。
図1を参照すると、圧電素子3は、その内部の各圧電素子板に図示しない駆動回路によって交流電圧が印加されると、各圧電素子板が振動方向の異なる超音波振動を発生する。さらに、これらの超音波振動の複合振動が振動子2に伝達され、振動子2の第一突出爪部2a及び第二突出爪部2bの先端には楕円振動が発生する。第一突出爪部2a及び第二突出爪部2bのそれぞれは、その先端の第一当接面2a1及び第二当接面2b1においてx軸回りの超音波楕円振動を行うことによって進行波を発生させて、第一ローラ部1aの円筒面1aa及び第二ローラ部1bの円筒面1baを引っ掻くようにして、これらを方向P又は方向Qに回転させる。これにより、振動アクチュエータ101では、アーム部材6が、ローラ1を中心として、振動子2、圧電素子3、第一基部ブロック4及び第二基部ブロック5に対して、屈折するように動作する。なお、第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bの回転方向は、圧電素子3に印加する交流電圧を制御することによって、制御される。
また、圧電素子3の発生する超音波振動は、圧電素子3から振動子2に伝達された超音波振動において、その振幅が最も大きくなる振動の腹又は振動の腹の近傍が、振動子2の第一突出爪部2aの第一当接面2a1及び第二突出爪部2bの第二当接面2b1の位置となる、すなわち、第一当接面2a1及び第二当接面2b1に含まれるように、圧電素子3に印加する交流電圧を制御することによって振動の位相が制御されている。このため、振動の腹の位置又はその近傍となる第一当接面2a1及び第二当接面2b1では、超音波振動の振幅が大きくなっている、すなわち、振動が大きくなっている。
第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bの内部の空孔に保持される潤滑油は、振動子2を介して伝達される超音波振動によって円筒面1aa及び1baに滲み出てくる。また、超音波振動の腹である最も振動している箇所の近傍で、超音波振動の腹に集まる特性を有している。これは、液体が超音波振動する部材の表面で、振動の大きい腹部に集まる現象を利用している。このため、円筒面1aa及び1baに滲み出た潤滑油は、円筒面1aa及び1baにおいて、振動の腹である振動子2の第一当接面2a1及び第二当接面2b1との接触部に集まる。そのため、潤滑油は円筒面1aa及び1baと第一当接面2a1及び第二当接面2b1との間の接触箇所全体に浸透し油膜を形成する。この接触箇所への潤滑油の供給は、第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bに超音波振動が与えられていれば各ローラ部1a,1bが回転しなくとも行われる。
よって、第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bと振動子2との間における接触箇所は、潤滑油で潤滑される。従って、予圧部材8によって振動子2に押し付けられつつ回転する第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bと、振動子2との間における摩耗の発生が抑制される。
特に、予圧により油膜が切れやすい起動時において、超音波振動で潤滑油が瞬時に供給されるため、起動時の摩耗が抑制される。つまり、振動アクチュエータの起動がスムーズになる。
また、潤滑油が円筒面1aa及び1baから外部へ飛散した場合であっても、毛細管現象により空孔内部の潤滑油が途切れることなく継続的に円筒面1aa及び1baに滲み出て、供給され続ける。
さらに、第一ローラ部1a及び第二ローラ部1b全体に存在する空孔に潤滑油を含浸させることにより、長期間の使用にも対応することができる量の潤滑油を保持することができる。そのため、振動アクチュエータ101に潤滑油を供給するための潤滑部材を設ける必要がない。従って、ローラ1が潤滑部材と摺動して摩耗を発生させるおそれがない。
また、振動子2と接触しない側面1ab及び1bbや内周面1ad及び1bdに樹脂コーティングを施すことにより、潤滑が不要な部分に潤滑剤が漏れ出して無駄になることを防止する。従って、潤滑剤は潤滑の必要な部分(摩耗の発生するおそれがある部分)にのみ、無駄なく提供することができる。
なお、本実施の形態において、第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bのみならず、振動子2も多孔質部材により形成されると共に、振動子2の内部の空孔に潤滑油が含浸され、保持されていてもよい。この場合、圧電素子3から振動子2に伝達される超音波振動により、振動子2の表面に潤滑油が放出され、第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bと振動子2との間における接触箇所は、潤滑油で潤滑される。また、ローラ1のみならず振動子2自体にも潤滑油を含浸させることで、より多量の潤滑油を保持することが可能となる。
実施の形態2.
図3及び4を参照して、この発明の実施の形態2に係る振動アクチュエータ201について説明する。振動アクチュエータ201は、回転子(ローラ1)が垂直方向に回転移動する振動アクチュエータ101とは異なって、回転子(水平ロータ21)が水平方向に回転移動するものである。振動アクチュエータ201は水平ロータ21に接触する略円筒状の振動子22を有し、振動子22が水平ロータ21と接触するのとは反対の端部において、圧電素子23と基部27とを有する。
図3及び4を参照すると、振動アクチュエータ201は、円筒形状の水平ロータ21を備え、水平ロータ21には中心軸方向に円柱状の孔25が刳り貫かれている。また、水平ロータ21は、円筒形状における外周面21bと、孔25に面する内周面21dと、外周面21b及び内周面21dと隣接する平面である第一端面21cと第二端面21aとを有する。
なお、水平ロータ21は回転子を構成する。また、外周面21b、内周面21d及び第一端面21は非接触面を構成し、第二端面21aは接触面を構成する。
水平ロータ21は、実施の形態1の第一ローラ部1a及び第二ローラ部1bと同様に、全体が多孔質の焼結金属で成形されると共に内部の空孔に潤滑油を保持する。潤滑油を水平ロータ21に含浸させる方法及び潤滑油の種類は実施の形態1と同様なので省略する。
水平ロータ21の外周面21b、内周面21d及び第一端面21cにはコーティングが施されている。コーティングの材料については実施の形態1と同様なので省略する。一方、第二端面21aにはコーティングは施されず、多孔質面が露出するようになっている(図4参照)。また、第二端面21aの多孔質面については、振動子22と接触した際に振動子22を傷つけないように研磨加工して凸部をなくしている。
図3及び4に示すように、振動アクチュエータ201は、水平ロータ21の第二端面21aに接触する略円筒状の振動子22を有しており、水平ロータ21と振動子22とは図示しない予圧手段により、互いに加圧接触している。また、振動アクチュエータ201は、振動子22における水平ロータ21と反対側の端面に、略円筒状の圧電素子23を有しており、振動子22と圧電素子23とは互いに連結・固定されている。振動子22及び圧電素子23にはそれぞれ、水平ロータ21と同様に中心軸方向に円柱状の孔が刳り貫かれ、中空部分をなしている。また、圧電素子23は、図示しない駆動回路に電気的に接続される複数の圧電素子板を積層した構造を有している。そして、圧電素子23の複数の圧電素子板は、交流電圧を印加されることによって超音波振動を発生する。ここで、圧電素子23は、振動手段を構成している。
さらに圧電素子23における振動子22と反対側の端面には、円筒形状をした基部27が設けられる。基部27の円形の端面の中心には、基部27の端面に対して垂直方向に延びる円柱状の軸部27aが設けられる。軸部27aは、圧電素子23及び振動子22の中心の中空部分を貫通し、圧電素子23と振動子22との中心位置がずれないように位置決めする。また、軸部27aは振動子22の摺動面22aから上端が突き出しており、軸部27aの上端に水平ロータ21が孔25を介して回転可能に嵌合される。この際、軸27aには水平ロータ21の内周面21dが接している。
次に、図3及び4を用いて、この発明の実施の形態2に係る振動アクチュエータ201の動作を示す。
圧電素子23は、その内部の各圧電素子板に図示しない駆動回路によって交流電圧が印加されると、各圧電素子板が振動方向の異なる超音波振動を発生する。さらに、これらの超音波振動の複合振動が振動子2に伝達され、振動子2の上部が首振り運動を起こす。振動子2の首振り運動は進行波を発生させて、水平ロータ21が摩擦力により軸部27aを中心に方向P’又は方向Q’に回転する。なお、水平ロータ21の回転方向は、圧電素子23に印加する交流電圧を制御することによって、制御される。
水平ロータ21の内部の空孔に保持される潤滑油は、振動子22を介して伝達される超音波振動によって第二端面21aに滲み出てくる。このため、第二端面21aに滲み出た潤滑油は、水平ロータ21の第二端面21aと振動子22の摺接面22aとの間の接触箇所全体に浸透し油膜を形成する。
以上より、水平ロータ21と振動子22との間における接触箇所は、摩擦力を発生させつつ潤滑油で潤滑される。従って、水平ロータ21と振動子22との間における摩耗の発生が抑制される。
特に、起動時に予圧により油膜が切れやすい状態に対して、超音波振動のより水平ロータ21内部の空孔から第二端面21aへ潤滑油が瞬時に供給されるため、起動時の摩耗が抑制される。つまり、振動アクチュエータの起動がスムーズになる。
また、水平ロータ21の第二端面21aと振動子22の摺接面22aとの間の接触箇所において潤滑油の量が少なくなった場合であっても、毛細管現象により水平ロータ21内部の空孔の潤滑油が途切れることなく継続的に円筒面1aa及び1baに滲み出て、供給され続ける。
さらに、水平ロータ21全体に存在する空孔に潤滑油を含浸させることにより、長期間の使用にも対応することができる量の潤滑油を保持することができる。
また、振動子2と接触しない面(外周面21b、内周面21d、第一端面21c)に樹脂コーティングを施すことにより、潤滑が不要な部分に潤滑剤が漏れ出して無駄になることを防止する。従って、潤滑油は潤滑の必要な部分(摩耗の発生するおそれがある部分)にのみ、無駄なく提供することができ、潤滑油の減る速度が遅くなる。
なお、本実施の形態において、水平ロータ21のみならず、振動子22も多孔質部材により形成されると共に、振動子22の内部の空孔に潤滑油が含浸され、保持されていてもよい。圧電素子23から振動子22に伝達される超音波振動により、振動子22の表面に潤滑油が放出され、水平ロータ21と振動子22との間における接触箇所は、潤滑油で潤滑される。また、水平ロータ21のみならず振動子22自体にも潤滑油を含浸させることで、さらに多量の潤滑油を保持することが可能となる。
また、実施の形態1又は2において、ローラ1又は水平ロータ21の材料は焼結金属に限られず、多孔質部材であれば成長鋳鉄等、他の材料でも良い。
1 ローラ(回転子)、1a 第一ローラ部(回転子)、1b 第二ローラ部(回転子)、1c ローラ軸(回転子)、21 水平ロータ(回転子)、1aa,1ba 円筒面(接触面)、1ab,1bb 側面(非接触面)、1ad,1bd 内周面(非接触面)、21a 第二端面(接触面)、21b 外周面(非接触面)、21c 第一端面(非接触面)、21d 内周面(非接触面)、2,22 振動子、4,23 圧電素子(振動手段)、8 予圧部材(予圧手段)、101,102 振動アクチュエータ。

Claims (3)

  1. 回転子と、該回転子と接触する振動子と、該振動子を振動させる振動手段と、前記回転子と前記振動子とを加圧接触させる予圧手段とを備える振動アクチュエータであって、
    前記回転子は多数の空孔を有する多孔質部材により成形されると共に前記空孔に潤滑剤を保持し、
    前記回転子は前記振動子と接触する接触面と、前記振動子と接触しない非接触面とを有し、
    該非接触面の少なくとも一部には潤滑油漏出防止処理が施されることを特徴とする振動アクチュエータ。
  2. 前記潤滑油漏出防止処理は、樹脂コーティングである請求項1に記載の振動アクチュエータ。
  3. 前記振動子は多孔質部材により成形されると共に内部の空孔に潤滑油を保持する請求項1又は2に記載の振動アクチュエータ。
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