JP2013151948A - 自動変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、発進用ギヤ列と変速用ギヤ列とを備える自動変速機について、噛み合いクラッチを操作するレバーを緊急時には手動により操作できる構造としながら変速機ケースに対する組み付け性を向上させることを目的としている。
【解決手段】このため、変速機ケースを一方及び他方のケースで構成し、一方のケースに隔壁を設け、他方のケースに隔壁と対向する端部壁を設け、変速機ケース内部に入力軸と出力軸を平行に配置し、入力軸及び出力軸で隔壁と端部壁に挟まれる区間にギヤ列を複数個配置し、各ギヤ列は発進用ギヤ列と変速用ギヤ列を備え、変速機ケースに支持されるレバーとアクチュエータによって噛み合いクラッチを操作する自動変速機において、レバーに手動操作部を設け、一方のケースに他方のケース内へ延びるステーを取付け、ステーによってレバーを回転自在に支持し、他方のケースに手動操作部に臨む開口部を形成した。
【選択図】図1

Description

この発明は自動変速機に係り、特にワンウェイクラッチを使用する発進用ギヤ列とアクチュエータによって噛み合いクラッチを操作する変速用ギヤ列とを備える自動変速機について、噛み合いクラッチを操作するレバーを緊急時には手動で操作可能とするとともに、変速機ケースに対する組み付け性の向上を図る自動変速機に関するものである。
噛み合いクラッチを備える自動変速機であるデュアルクラッチトランスミッション(「DCT」ともいう。)において、近年、コストダウンを目的として1速を自動制御の噛み合いクラッチからワンウェイクラッチに変更する動きがある。
特開2008−544161号公報
ところで、従来の自動変速機に使用されるワンウェイクラッチおいては、構造的にシンプルではあるが、噛み合いクラッチの変速機構が故障した際に自動変速機がインターロックして車両が移動できない状態になる場合がある。
このとき、車両を運搬する場合には、両輪を上げて搬送する必要があった。
しかし、緊急避難が必要な場所で自動変速機にインターロックが発生すると、車両を手押しで移動させることができず、車両の移動容易性を十分確保しているとは言えないという不都合がある。
これを手動で解除する機構について、本発明の特許出願人は既に特許出願を完了しているが、その特許出願に示した構造においては、ケースの分割構造上、手動解除する機構をデュアルクラッチトランスミッションに組付けることが困難であり、製造性が悪く、コストアップの要因であるという不都合がある。
上述の特許出願では、自動変速機101の変速機ケース102を、図6及び図7に示す如く、エンジン199側から順次に配置される、ライトケースである第1ケース103と、ミドルケースである第2ケース104と、レフトケースである第3ケース105とによって構成する。
そして、アクチュエータ117の駆動力を3速、5速用の噛み合いクラッチ115に伝達する動力伝達機構149としてレバー116を設け、このレバー116を前記変速機ケース102の第3ケース105に取り付けていた。
この自動変速機101を組み立てる場合、まず、第2ケース104にギヤやシャフト類を組付ける。そして、第2ケース104に第3ケース105を被せつつ、レバー116の両端を夫々アクチュエータ117と噛み合いクラッチ115とに挿入する必要がある。しかし、第3ケース105内には手が入るスペースがないことと、直接、組み付け箇所を目視できないことからレバー116の組付けが困難になるという不都合がある。
なお、レバー116は前記変速機ケース102から外部に突出する手動操作部146を備えている。そして、噛み合いクラッチである第3・第5噛み合いクラッチ115を作動させる前記アクチュエータ117が故障して車両が停止した場合には、図8に示す如く、前記手動操作部146を工具であるホイールレンチ160により手動で操作し、前記第3・第5噛み合いクラッチ115の噛み合いを解除可能としている。
この発明は、ワンウェイクラッチの連結時に駆動力を伝達する発進用ギヤ列と、アクチュエータによって噛み合いクラッチを操作して駆動力を伝達する変速用ギヤ列とを備える自動変速機について、噛み合いクラッチを操作するレバーを緊急時には手動により操作できる構造としながら変速機ケースに対する組み付け性を向上させることを目的とする。
そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、変速機ケースを軸方向に連結される一方のケースと他方のケースとによって構成し、前記一方のケースに変速機の内部空間を軸方向に分割する隔壁を設け、前記他方のケースに前記隔壁と対向する端部壁を設け、前記変速機ケースの内部に入力軸と出力軸とを互いに平行に配置し、前記入力軸及び前記出力軸の長手方向で前記隔壁と前記端部壁とに挟まれる区間に駆動力を前記入力軸から前記出力軸に伝達するギヤ列を複数個配置し、前記ギヤ列は前記入力軸に配置されるワンウェイクラッチを連結することによって前記出力軸へ駆動力を伝達する発進用ギヤ列と、噛み合いクラッチを連結することによって前記出力軸へ駆動力を伝達する変速用ギヤ列とを備え、前記変速機ケースに回転自在に支持されるレバーとこのレバーを回転させるアクチュエータとによって前記噛み合いクラッチを操作するようにした自動変速機において、前記レバーにその回転軸がこのレバーの回転軸と同軸の手動操作部を設け、前記一方のケースに前記他方のケース内へ延びるステーを取り付け、このステーによって前記レバーを回転自在に支持し、前記他方のケースに前記手動操作部に臨む開口部を形成したことを特徴とする。
以上詳細に説明した如くこの発明によれば、アクチュエータの故障により噛み合いクラッチが作動した状態で車両を停止させた場合、工具を開口部から他方のケース内へ挿入してレバーの手動操作部を操作して噛み合いクラッチを解除することができる。
このため、車両を緊急移動させる際に、ワンウェイクラッチと噛み合いクラッチとが同時に作動して車両が移動できなくなることを防止できる。
また、変速機ケースが上記のように分割されている場合、各ギヤ列や噛み合いクラッチ類は、予め入力軸と出力軸の間にセットされた状態で一方のケースヘ組み付けられ、その後これらの部品を覆う他方のケースを一方のケースに連結するという手順で組み立てられる。
この際、他方のケース内に配置されるレバーを一方のケースから他方のケース内に延びるステーによって一方のケースに支持したため、他方のケースを一方のケースに取り付ける前にレバーを噛み合いクラッチとアクチュエータとに容易に連結することができる。
よって、噛み合いクラッチを操作するレバーを緊急時には手動により操作できる構造としながら変速機ケースに対する組み付け性を向上させることができる。
図1は組付時を示す自動変速機の平面図である。(実施例) 図2はワンウェイクラッチを採用した自動変速機の構造図である。(実施例) 図3はシフト装置の斜視図である。(実施例) 図4は自動変速機の概略断面図である。(実施例) 図5は開口部を現出させた状態の自動変速機の概略断面図である。(実施例) 図6はこの発明の従来技術を示す自動変速機の平面図である。 図7は組付時を示す自動変速機の平面図である。 図8は強制解除を示す自動変速機の概略断面図である。
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。
図1〜図5はこの発明の実施例を示すものである。
図1及び図2において、1は自動変速機(単に「変速機」ともいう。)である。
この自動変速機1は、図1に示す如く、変速機ケース2を備えている。
このとき、変速機ケース2を、図1に示す如く、軸方向に連結される第1ケース3と第2ケース4と第3ケース5とによって構成する。第2ケース4が請求項1に記載した一方のケースに相当し、第3ケース5が請求項1に記載した他方のケースに相当する。
そして、図1及び図4、図5に示す如く、前記第2ケース4に前記自動変速機1の内部空間6を軸方向に分割する隔壁7を設ける一方、前記第3ケース5に前記隔壁7と対向する端部壁8を設ける。
また、前記変速機ケース2の内部に入力軸である第1、第2入力軸9、10と出力軸11とを互いに平行に配置し、前記第1、第2入力軸9、10及び前記出力軸11の長手方向で前記隔壁7と前記端部壁8とに挟まれる区間に駆動力を前記第1、第2入力軸9、10から前記出力軸11に伝達するギヤ列を複数個配置する。
つまり、第1クラッチ12を介してエンジン(図示せず)の駆動力が伝達される第1入力軸9および第2クラッチ13を介してエンジンの駆動力が伝達される第2入力軸10を出力軸11と平行に配置している。
そして、前記ギヤ列は前記第1入力軸9に配置されるワンウェイクラッチ14を連結することによって前記出力軸11へ駆動力を伝達する発進用ギヤ列と、噛み合いクラッチ15を連結することによって前記出力軸11へ駆動力を伝達する変速用ギヤ列とを備えている。
前記自動変速機1は、動力伝達機構49の一部を構成し、前記変速機ケース2に回転自在に支持されるレバー16とこのレバー16を回転させるためにバルブボディVBに取り付けられるアクチュエータ17とによって前記噛み合いクラッチ15を操作するようにしている。
詳述すると、前記自動変速機1は、図1及び図2、図4、図5に示す如く、前記第1入力軸9と前記出力軸11との間に奇数段の変速段を構成するギヤ列を配置し、前記第2入力軸10と前記出力軸11との間に偶数段の変速段を構成するギヤ列を配置している。
このとき、奇数段の変速段を構成するギヤ列は、第1速ギヤ列18、第3速ギヤ列19、第5速ギヤ列20とからなる。
また、上述の偶数段の変速段を構成するギヤ列は、第2速ギヤ列21、第4速ギヤ列22、第6速ギヤ列23とからなるとともに、この偶数段の変速段を構成するギヤ列を配置する前記第2入力軸10の端部たる前記第6速ギヤ列23の外側には、リバースギヤ列24を配置している。
そして、前記各ギヤ列を夫々前記各入力軸に回転自在に配置される駆動歯車とこの駆動歯車に噛み合うとともに前記出力軸7に固定される従動歯車とによって構成する。
つまり、前記第1速ギヤ列18は、図2に示す如く、前記第1入力軸9の軸方向で前記第1クラッチ12から最も離れた他端部の近傍に回転自在に配置した第1駆動歯車25と、この第1駆動歯車25に対応する位置で、第1駆動歯車25に噛み合うように前記出力軸11に固定、すなわち回転不能に配置した第1従動歯車26とからなる。
また、前記第3速ギヤ列19は、前記第1入力軸9の前記第1駆動歯車25の軸方向一側に回転自在に配置した第3駆動歯車27と、この第3駆動歯車27に対応する位置で、第3駆動歯車27に噛み合うように前記出力軸11に固定、すなわち回転不能に配置した第2・第3従動歯車28とからなる。
更に、前記第5速ギヤ列20は、前記第1入力軸9の前記第3駆動歯車27の軸方向一側に回転自在に配置した第5駆動歯車29と、この第5駆動歯車29に対応する位置で、第5駆動歯車29に噛み合うように前記出力軸11の前記第2・第3従動歯車28の軸方向一側に固定、すなわち回転不能に配置した第4・第5従動歯車30とからなる。
更にまた、前記第2速ギヤ列21は、前記第2入力軸10の軸方向で前記第3駆動歯車27に対応する位置に回転自在に配置した第2駆動歯車31と、この第2駆動歯車31に対応する位置で、第2駆動歯車31に噛み合うように前記出力軸11に固定、すなわち回転不能に配置した前記第2・第3従動歯車28とからなる。
前記第4速ギヤ列22は、前記第2入力軸10の軸方向で前記第5駆動歯車29に対応する位置に回転自在に配置した第4駆動歯車32と、この第4駆動歯車32に対応する位置で、第4駆動歯車32に噛み合うように前記出力軸11に固定、すなわち回転不能に配置した前記第4・第5従動歯車30とからなる。
前記第6速ギヤ列23は、前記第2入力軸10の軸方向で前記第2駆動歯車31よりも前記第2クラッチ13から離れる側(軸方向他側)の軸部に回転自在に配置した第6駆動歯車33と、この第6駆動歯車33に対応する位置で、第6駆動歯車33に噛み合うように前記出力軸11の前記第1従動歯車26の軸方向他側に回転不能に配置した第6従動歯車34とからなる。
なお、前記第2入力軸10の端部、つまり第2クラッチ13から離れる側(軸方向他側)に配置した前記リバースギヤ列24は、前記第2入力軸10の軸方向で前記第6駆動歯車33よりも前記第2クラッチ13から離れる側(軸方向他側)の軸部に回転自在に配置したリバース駆動歯車35と、このリバース駆動歯車35に対応する位置で、リバース駆動歯車35に連絡するように中間歯車36を介して、前記出力軸11の前記第6従動歯車34の軸方向他側に回転不能に配置したリバース従動歯車37とからなる。
そして、前記自動変速機1は、図2に示す如く、第1速の変速段を構成する第1駆動歯車25を前記第1入力軸9に前記ワンウェイクラッチ14を介して取り付ける一方、前記第1入力軸9に配置される第1駆動歯車25以外の駆動歯車を前記噛み合いクラッチ15によって第1入力軸9に選択的に連結可能とし、前記噛み合いクラッチ15を前記アクチュエータ17によって作動させている。
また、前記第1駆動歯車25を前記第1入力軸9に取り付ける際に使用する前記ワンウェイクラッチ14は、前記第1入力軸9に固定した内輪(図示せず)と、この内輪の外周に配置されるとともに前記第1駆動歯車25に連結する外輪(図示せず)と、内輪及び外輪間に配置されて特定方向回転時に噛み合う図示しないスプラグとからなる。
更に、前記噛み合いクラッチ15は、図2に示す如く、前記第3駆動歯車27と前記第5駆動歯車29との間に配置される第3・第5噛み合いクラッチからなる。
なお、前記第2入力軸10においては、前記第2駆動歯車31と前記第4駆動歯車32との間に配置される第2・第4噛み合いクラッチ38と、前記第6駆動歯車33と前記リバース駆動歯車35との間に配置される第6・リバース噛み合いクラッチ39とを備えている。
また、前記出力軸11においては、図2に示す如く、前記第4・第5従動歯車30の前記第2・第3従動歯車28から離れる側(軸方向一側)を終減速機構を介してディファレンシャル装置40に連絡している。
この終減速機構は、図2〜図5に示す如く、前記出力軸11に配置されるディファレンシャル駆動歯車41と、このディファレンシャル駆動歯車41に噛み合い、かつ、ディファレンシャル軸42に設けられるディファレンシャル従動歯車である終減速ギヤ43とを有し、前記ディファレンシャル装置40は、駆動輪44に連絡している。
これにより、前記第1入力軸9または前記第2入力軸10からの駆動力は、前記出力軸11に伝達された後に、前記ディファレンシャル装置40を介して前記駆動輪44に伝達される。
そして、上述した各噛み合いクラッチ15、38、39を前記アクチュエータ17によって夫々作動させ、前記第1駆動歯車25以外の駆動歯車を前記第1入力軸9または前記第2入力軸10に選択的に連結可能としている。
このとき、前記アクチュエータ17は、図4に示す如く、バルブボディVBを介してオイルポンプ(図示せず)と接続され、このオイルポンプ(図示せず)からの油圧を作動源としている。
そして、前記アクチュエータ17は、図3及び図4に示す如く、前記動力伝達機構49によって前記第3・第5噛み合いクラッチ15に連絡される一方、第2の動力伝達機構56を介して前記第2・第4噛み合いクラッチ38や前記第6・リバース噛み合いクラッチ39に連絡されている。
図3〜図5に示す如く、前記動力伝達機構49は、前記第3・第5噛み合いクラッチ15のスリーブに係合する第3・第5シフトフォーク54と、第3・第5シフトフォーク54に連結されるシフトヨーク53と、第3・第5シフトフォーク54の軸方向移動を許容するために前記第1入力軸9や前記第2入力軸10と平行に配設される第3・第5シフターシャフト55と、前記回転軸45によって前記変速機ケース2に回転自在に支持されるとともに、前記アクチュエータ17の駆動力を、第3・第5シフトフォーク54に伝達するレバー16とを備える。
前記レバー16は、回転軸45によって前記変速機ケース2に回転自在に支持され、一端側がアクチュエータ側連結部51を介して前記アクチュエータ17に連結されるとともに、他端側がヨーク側連結部52を介してシフトヨーク53に連結されている。
このレバー16は、前記アクチュエータ17の駆動力により回転軸45を中心に回転する。そして、前記シフトフォーク54を軸方向に動かして前記第3・第5噛み合いクラッチ15を作動させる。
また、第2の動力伝達機構56は、図4に示す如く、前記アクチュエータ17の近傍に前記第1入力軸9や前記第2入力軸10と平行に配設される第2・第4シフターシャフト57(第6・リバースシフターシャフトの開示は省略する。)と、この第2・第4シフターシャフト57に配置され、かつ、前記第2・第4噛み合いクラッチ38や前記第6・リバース噛み合いクラッチ39のスリーブに係合する第2・第4シフトフォーク58(第6・リバースシフトフォークの開示は省略する。)とを有している。
ここで、前記ワンウェイクラッチ14の動作を説明する。
車両が発進する場合に、前記第1入力軸9にトルクが入る。
このとき、前記第1入力軸9に配置した前記ワンウェイクラッチ14のエンゲージ(「ロック」ともいう。)機能により前記第1駆動歯車25が前記第1入力軸9に固定される。そして、前記第1駆動歯車25と噛み合う前記第1従動歯車26から前記出力軸11へ回転が伝達され、前記駆動輪44を駆動する。
また、第2速以上に変速した場合には、ギヤ比の関係で前記出力軸11が第1速時よりも速く回転する。
このとき、前記第1駆動歯車25が前記第1入力軸9より速く回転するため前記ワンウェイクラッチ14のディスエンゲージ(「フリー」ともいう。)機能により前記第1駆動歯車25は空転するだけでトルクを伝えない。
ところで、何らかの理由で前記アクチュエータ17が作動しなくなった場合、前記ワンウェイクラッチ14とこれと同軸上にある前記第3駆動歯車27や前記第5駆動歯車29の噛み合いクラッチである前記第3・第5噛み合いクラッチ15のON/OFFとの組合せにより、一旦、車両を停止させると、その後は車両が移動できなくなる場合がある。
以下に、前記第3・第5噛み合いクラッチ15が作動しない状況で車両を停止させた場合、その後車両を手押しで動かせるかどうかについて説明する。
なお、車両を手押しで前進または後退させるため、車軸側に連結される出力軸11に回転が入力する。
(1)車両を手押しで前進させる場合、前記第3駆動歯車27及び前記第5駆動歯車29の噛み合いクラッチである前記第3・第5噛み合いクラッチ15がON(第3速または第5速にシフトされている)状態にあると、前記第1入力軸9(「内輪」とも換言できる。)よりも前記第1駆動歯車25(「外輪」とも換言できる。)が高速で前進方向へ回転するため、前記ワンウェイクラッチ14はディスエンゲージ状態となって、車両は前進可能である。
(2)車両を手押しで前進させる場合、前記第3駆動歯車27及び前記第5駆動歯車29の噛み合いクラッチである前記第3・第5噛み合いクラッチ15がOFF(第3速または第5速にシフトされていない)状態にあると、上述した場合と同様に、前記ワンウェイクラッチ14がディスエンゲージ状態となるため、前記第1入力軸9は回転せず、第1駆動歯車25が空転し、車両は前進可能である。
(3)車両を手押しで後退させる場合、前記第3駆動歯車27及び前記第5駆動歯車29の噛み合いクラッチである前記第3・第5噛み合いクラッチ15がON(第3速または第5速にシフトされている)状態にあると、前記第1駆動歯車25が前記第1入力軸9よりも速く後退方向に回転するため、両者の相対速度の差により前記ワンウェイクラッチ14がエンゲージ状態となり、前記第1駆動歯車25と前記第3駆動歯車27(または、前記第5駆動歯車29)とが第1入力軸9に同時に連結される。このため、自動変速機1が「インターロック」状態となり、車両を後退できない。
(4)車両を手押しで後退させる場合、前記第3駆動歯車27及び前記第5駆動歯車29の噛み合いクラッチである前記第3・第5噛み合いクラッチ15がOFF(第3速または第5速にシフトされていない)状態にあると、前記ワンウェイクラッチ14はエンゲージ状態となるが、前記第1入力軸9は自由に回転できる。このため、車両は後退移動可能となる。
つまり、上述のように、車両が前進する場合、前記ワンウェイクラッチ14と前記第3駆動歯車27及び前記第5駆動歯車29の噛み合いクラッチである前記第3・第5噛み合いクラッチ15のON/OFFの組合せ上、自動変速機1がインターロック状態になることはない。
しかし、手押しで車両を後退させる場合、第3速あるいは第5速にシフトが入っている状態では、前記ワンウェイクラッチ14が作動して自動変速機1がインターロック状態となるため、車両が後退しない。
車両を後退できるようにするためには、外部から強制的に前記第3・第5噛み合いクラッチ15を解除する必要がある。
そこで、前記動力伝達機構49に前記第3・第5噛み合いクラッチ15を手動で解除可能な前記手動操作部46を設け、この手動操作部46を図4及び図5に示す如く、前記変速機ケース2の内部に位置させる。
詳述すれば、一方のケースである前記第2ケース4に他方のケースである前記第3ケース5内へ延びるステー47を取り付け、このステー47によって前記動力伝達機構49として前記第3ケース5内に配置される前記レバー16を回転自在に支持する。そして、前記レバー16にその回転軸45がこのレバー16の回転軸45と同軸の手動操作部46を設ける。
さらに、前記第3ケース5に前記手動操作部46に臨む開口部48を形成する。
前記開口部48に、図4及び図5に示す如く、この開口部48を閉塞するために、ホイールレンチと同じサイズの六角頭部を有するキャップ50を設け、このキャップ50近傍に前記手動操作部46を位置させる。
これにより、前記アクチュエータ17の故障により噛み合いクラッチである前記第3・第5噛み合いクラッチ15が作動した状態で車両を停止させた場合、工具(後述する「ホイールレンチ60」ともいう。)を前記開口部48から第3ケース5内へ挿入してレバー16の手動操作部46を操作して噛み合いクラッチである前記第3・第5噛み合いクラッチ15を解除することができる。
このため、車両を緊急移動させる際に、前記ワンウェイクラッチ14と噛み合いクラッチである前記第3・第5噛み合いクラッチ15とが同時に作動して車両が移動できなくなることを防止できる。
また、前記変速機ケース2が上記のように分割されている場合、各ギヤ列や噛み合いクラッチ類は、予め入力軸と出力軸の間にセットされた状態で一方のケースである前記第2ケース4ヘ組み付けられ、その後これらの部品を覆う他方のケースである第3ケース5を第2ケース4に連結するという手順で組み立てられる。
この際、第3ケース5内に配置されるレバー16を第2ケース4から第3ケース5内に延びるステー47によって第2ケース4に支持したため、第3ケース5を第2ケース4に取り付ける前にレバー16を噛み合いクラッチである前記第3・第5噛み合いクラッチ15と前記アクチュエータ17とに容易に連結することができる。
よって、噛み合いクラッチである前記第3・第5噛み合いクラッチ15を操作するレバー16を緊急時には手動により操作できる構造としながら、前記変速機ケース2に対する組み付け性を向上させることができる。
また、前記自動変速機1を前記入力軸である第1、第2入力軸9、10の軸方向から見た場合、前記レバー16はその長手方向中央部が前記開口部48に近づくように屈曲される支持部59を備え、この支持部59に対して前記開口部48とは反対側を前記ステー47によって支持する。
つまり、前記レバー16は、図4及び図5に示す如く、その長手方向中央部が前記開口部48に近づくように、すなわち上方に突出するように屈曲される支持部59を備えている。
また、前記レバー16は、この支持部59に対して前記開口部48とは反対側、すなわち下方側を前記ステー47によって支持する。
これにより、上記構造によって前記手動操作部46を開口部48に近接させることができるため、手動操作部46に操作工具を連結し易くなり、手動操作部46の操作性を向上させることができる。
更に、前記入力軸は互いに平行に配置される第1入力軸9と第2入力軸10とから成っており、前記ギヤ列のうち発進用ギヤ列を含む奇数段のギヤ列を前記第1入力軸9と前記出力軸11との間に配置し、偶数段のギヤ列を前記第2入力軸10と前記出力軸11との間に配置し、前記自動変速機1を軸方向から見た場合、前記アクチュエータ17を前記第2入力軸10に対して前記第1入力軸9とは反対側に配置し、前記レバー16を前記アクチュエータ17から前記第2入力軸10の上方を跨いで噛み合いクラッチである前記第3・第5噛み合いクラッチ15と連結する構造とする。
つまり、前記自動変速機1において、図4及び図5に示す如く、前記自動変速機1を軸方向から見た場合、前記アクチュエータ17を前記第2入力軸10の側方(図4及び図5において左側)に配置するとともに、前記第2入力軸10を挟んで前記アクチュエータ17と反対側に前記第1入力軸9を配置し、この第1入力軸9及び前記第2入力軸10の下方に出力軸11及び前記ディファレンシャル装置40のディファレンシャル軸42を配置する。
そして、第3ケース5内に、前記動力伝達機構49の一部を構成する前記レバー16を配設する際には、図4及び図5に示す如く、前記レバー16が前記アクチュエータ17側から前記第2入力軸10の上方を跨いで、前記噛み合いクラッチである前記第3・第5噛み合いクラッチ15に連結するようにしている。
これにより、前記第1入力軸9よりも噛み合いクラッチの数が多くなる前記第2入力軸10側の近傍に前記アクチュエータ17を配置でき、第2入力軸10側に配置される噛み合いクラッチである前記第2・第4噛み合いクラッチ38や前記第6・リバース噛み合いクラッチ39を操作するレバー類を小型化でき、自動変速機1の構造を簡素化できる。
また、前記ワンウェイクラッチ14と噛み合いクラッチである前記第3・第5噛み合いクラッチ15とを備え、ギヤ列の二重噛み合いが発生する虞のある第1入力軸9を前記アクチュエータ17から遠ざけ、アクチュエータ17と第1入力軸9側に配置される噛み合いクラッチである前記第3・第5噛み合いクラッチ15とに連結される前記レバー16の長さを長くし、レバー16上に前記手動操作部46を配置する空間を確保できる。
追記すれば、今回の提案は、変速機ケース2のミドルケースでありかつ一方のケースである第2ケース4から前記レバー16を支持する足を出し、その上にレバー16を取り付けた構造(回転方向は自由)としている。
これにより、ミドルケースである第2ケース4上にギヤやシャフトを取り付ける時にレバー16(45)も同時に組付けることが出来る。
図4に示す如く、レフトケースでありかつ他方のケースである第3ケース5は、その後、被せるだけで組付けは完了する。
緊急時の強制解除を可能にするため、図4及び図5に示す如く、前記レバー16の中心部に配置した前記手動操作部46は六角ボルトの頭形状とし、その直上のレフトケースである第3ケース5に開口部48を形成する。
そして、この開口部48にホイールレンチ60が入るだけのねじ穴を設定し、図4に示す如く、そのねじ穴に六角ボルトの頭形状の付いた着脱可能な前記キャップ50を装着する。
緊急時には、図5に示す如く、ホイールレンチ60を使ってキャップ50を取り外し、開口部48を現出させた際に、この開口部48の直下にある前記レバー16の中心の手動操作部46にホイールレンチ60を使ってアクセスし、強制的にニュートラルヘ解除する。
なお、この発明は上述実施例に限定されるものではなく、種々の応用改変が可能である。
例えば、この発明の実施例にて説明した構成を、噛み合いクラッチとワンウェイクラッチとを有している自動変速機(MTAやDCT)であれば、2輪、特機等でも採用可能である。
1 自動変速機(単に「変速機」ともいう。)
2 変速機ケース
3 第1ケース
4 第2ケース
5 第3ケース
6 内部空間
7 隔壁
8 端部壁
9 第1入力軸
10 第2入力軸
11 出力軸
12 第1クラッチ
13 第2クラッチ
14 ワンウェイクラッチ
15 噛み合いクラッチ
16 レバー
17 アクチュエータ
18 第1速ギヤ列
19 第3速ギヤ列
20 第5速ギヤ列
21 第2速ギヤ列
22 第4速ギヤ列
23 第6速ギヤ列
24 リバースギヤ列
38 第2・第4噛み合いクラッチ
39 第6・リバース噛み合いクラッチ
40 ディファレンシャル装置
41 ディファレンシャル駆動歯車
42 ディファレンシャル軸
43 終減速ギヤ
44 駆動輪
45 回転軸
46 手動操作部
47 ステー
48 開口部
49 動力伝達機構
50 キャップ
51 アクチュエータ側連結部
52 ヨーク側連結部
53 シフトヨーク
54 第3・第5シフトフォーク
55 第3・第5シフターシャフト
56 第2の動力伝達機構
57 第2・第4シフターシャフト
58 第2・第4シフトフォーク
59 支持部
60 ホイールレンチ

Claims (3)

  1. 変速機ケースを軸方向に連結される一方のケースと他方のケースとによって構成し、前記一方のケースに変速機の内部空間を軸方向に分割する隔壁を設け、前記他方のケースに前記隔壁と対向する端部壁を設け、前記変速機ケースの内部に入力軸と出力軸とを互いに平行に配置し、前記入力軸及び前記出力軸の長手方向で前記隔壁と前記端部壁とに挟まれる区間に駆動力を前記入力軸から前記出力軸に伝達するギヤ列を複数個配置し、前記ギヤ列は前記入力軸に配置されるワンウェイクラッチを連結することによって前記出力軸へ駆動力を伝達する発進用ギヤ列と、噛み合いクラッチを連結することによって前記出力軸へ駆動力を伝達する変速用ギヤ列とを備え、前記変速機ケースに回転自在に支持されるレバーとこのレバーを回転させるアクチュエータとによって前記噛み合いクラッチを操作するようにした自動変速機において、前記レバーにその回転軸がこのレバーの回転軸と同軸の手動操作部を設け、前記一方のケースに前記他方のケース内へ延びるステーを取り付け、このステーによって前記レバーを回転自在に支持し、前記他方のケースに前記手動操作部に臨む開口部を形成したことを特徴とする自動変速機。
  2. 前記自動変速機を前記入力軸の軸方向から見た場合、前記レバーはその長手方向中央部が前記開口部に近づくように屈曲される支持部を備え、この支持部に対して前記開口部とは反対側を前記ステーによって支持したことを特徴とする請求項1に記載の自動変速機。
  3. 前記入力軸は互いに平行に配置される第1入力軸と第2入力軸とから成り、前記ギヤ列のうち発進用ギヤ列を含む奇数段のギヤ列を前記第1入力軸と前記出力軸との間に配置し、偶数段のギヤ列を前記第2入力軸と前記出力軸との間に配置し、前記自動変速機を軸方向から見た場合、前記アクチュエータを前記第2入力軸に対して前記第1入力軸とは反対側に配置し、前記レバーを前記アクチュエータから前記第2入力軸の上方を跨いで前記噛み合いクラッチと連結する構造としたことを特徴とする請求項2に記載の自動変速機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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