<全体構成>
図1は本発明の一実施形態に係るスロットマシン100の外観斜視図である。方向について言う場合には、図1に示すようにスロットマシン100の高さ方向を上下方向、正面(又は前面)−背面方向を奥行き方向、これらに直交する方向を左右方向とし、左右は正面視を基準とする。
図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ラインは5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。
なお、入賞ラインの数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口134から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔160a乃至160cはスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置600が配設されている。演出装置600は各リール110乃至112よりも上方に配置されている。これは、各リール110乃至112の視認性を確保すると共に、演出装置600が備えるモータ等の発熱が、各リール110乃至112の駆動系やスロットマシン100の制御系に熱害を与えないようにすることができる。演出装置600の詳細については後述する。
<制御部>
図2を用いて、スロットマシン100の制御部の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて液晶表示装置601を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314が出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口134の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、および、リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ338(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路334aにスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示しない)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)が接続されている。
また、第2副制御部500には、演出装置600が備えるステッピングモータを駆動する駆動回路423を設けており、この駆動回路423は、CPU402からの命令に応じて、演出装置600のステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第2副制御部500には、センサ回路424を設けており、演出装置600が備えるセンサ(図示省略)の検出結果を取得する。CPU402は、割り込み時間ごとにセンサ回路424に接続されたセンサの状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出装置600が備える液晶表示装置601の表示制御を行う。なお、液晶表示装置601に代えて他の電子画像表示装置、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイを採用してもよく、更に、リール(ドラム)等の電子画像表示装置以外の表示装置を採用してもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM306に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、液晶表示装置601に画像を表示する。
<図柄配列>
図3(a)を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図3(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「青7−青7−青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス−ボーナス−ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。遊技状態とは、抽選などにおいて選択する抽選データの種別を識別するための情報である。本実施形態では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技と、に大別した。但し、内部当選遊技は、通常遊技に含まれる区分けであってもよい。
<通常遊技>
通常遊技に内部当選する入賞役には、ビッグボーナス(BB)と、レギュラーボーナス(RB)と、再遊技(リプレイ)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)がある。「ビッグボーナス(BB)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を開始する特殊役(作動役)である。「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出も行われない。「小役」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。
なお、各々の役の内部当選確率は、通常遊技に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。通常遊技に用意された抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定、又は、停止表示結果がいずれの役の図柄組合せに該当しないハズレの停止表示結果が概ね導出される設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせてもよい遊技状態であり、この場合、遊技に用いられるメダルの消費が抑えられ、小役の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態になり、遊技者にとっては利益となる遊技状態になる場合がある。
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施形態では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、RB遊技(後述する)を連続して繰り返し実行可能になっており、遊技中に予め定められた一の数(例えば、465枚)を超えるメダルが獲得された場合に終了する。但し、BB遊技はRB遊技を複数回数実行可能であればよく、例えば、RB遊技を開始する役(図柄組み合わせは例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するようにしてもよい。
<RB遊技>
RB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、RB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。RB遊技は、本実施形態では、レギュラーボーナス(RB)の入賞により開始され、予め定めた一の役が内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、「設定1」「通常遊技」に設定された「小役1」の内部当選確率1/15を、予め定めた一の値である内部当選確率1/1.2に上昇させる)をし、予め定めた一の数(例えば、8回)の入賞があった場合に終了する。RB遊技は、予め定めた回数(少なくとも2回)の入賞があった場合(例えば、8回)、または、RB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、8回)に終了するようにしてもよい。上述したBB遊技は、RB遊技を複数回数実行可能であるので、一回のRB遊技を行った場合には、BB遊技で得られるメダルの総数よりも少ないメダル数を獲得して終了することとなる。
<ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技>
ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技に内部当選する入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)は内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)かレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。
但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよく、例えば、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせて、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)対応する図柄組み合わせが入賞するまでの間は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数とほぼ同じとなる遊技状態とし、通常遊技と比べると遊技者にとっては利益となる遊技状態としてもよい。なお、BB遊技、RB遊技は両者とも遊技者にとって利益となる遊技状態であるため、総じて、ボーナス遊技、又は、特別遊技と称する場合がある。
<主制御部メイン処理>
図4を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図4に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、S1で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
S2ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればS3へ進む。
S3では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。S4では乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。S5では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとS4で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役に内部当選した場合、その入賞役の内部当選フラグをONにする。S6では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
S7では全リール110乃至112の回転を開始させる。S8では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをS6で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。リールの停止制御は、基本的には、内部当選した入賞役がある場合は、その入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されることは許容し、ハズレ等の場合はいずれの役に対応する図柄組み合わせも表示されないように、いわゆる引き込み・蹴飛ばしといったリールの停止制御を行う。
全リール110乃至112が停止するとS9へ進む。S9では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。また、フラグ持ち越しの場合を除き、内部当選フラグをリセットする。
S10では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。S11では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、通常遊技、BB遊技、RB遊技、内部当選遊技、の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行する。こうして本実施形態では、停止表示された図柄の組み合わせに基づいて遊技者に特典を付与している。以上により1ゲームが終了する。以降S2へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<第1副制御部400の処理>
図5を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図5(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図5(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図5(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図5(a)のS11では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずS11で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。S12では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、S13の処理に移行する。
S13では、タイマ変数に0を代入する。S14では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。S15では、演出制御処理を行う。例えば、S14で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
S16では、S15の処理結果に基づいて、演出装置600が備えるモータの駆動制御を行う。S17では、S15の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、S15で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。S18では、S15の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、S15で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
S19では、S15の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、S15で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、S12へ戻る。
次に、図5(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のS21では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図5(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
S22では、図5(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるS12において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、S12において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。S23では、S18で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部500の処理>
図6を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図6(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図6(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図6(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図6(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図6(a)のS31では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずS31で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。S32では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、S33の処理に移行する。
S33では、タイマ変数に0を代入する。S34では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。S35では、演出制御処理を行う。例えば、S34で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
S36では、S35の処理結果に基づいて液晶表示装置601の画像制御処理を行う。例えば、S35で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、S32へ戻る。
次に、図6(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のS41では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図6(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
S42では、図6(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるS32において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、S32において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。S43では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図6(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるS36の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。S51では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が液晶表示装置601に表示される。
次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP536は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
S52では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はS53に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。S53では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、S51でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
S54では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。S55では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はS56に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。S56では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<演出装置600>
次に、演出装置600の構成について説明する。図7(a)は正面側から見た演出装置600の斜視図、図7(b)は背面側から見た演出装置600の斜視図、図8は正面側から見た演出装置600の分解斜視図、図9は背面側から見た演出装置600の分解斜視図である。
演出装置600は正面カバー602を備える。正面カバー602は例えば透明又は半透明の部材により形成され、その背後に位置する液晶表示装置601や演出部材移動装置610を保護する。液晶表示装置601は本実施形態の場合、方形のパネル状をなしており、その正面には方形の表示部(表示画面)601aを備える。上側支持板603、下側支持板604及び背板605は、演出部材移動装置610を支持する部材である。
<演出部材移動装置610>
図10は演出部材移動装置610の斜視図であり、演出部材620R及び620Lを分離した状態を示す図である。演出部材移動装置610は、その中央部に液晶表示装置601(図10において不図示)が装着され、演出部材620R及び620Lを液晶表示装置601の表示部601a上で移動することで、表示部601aを覆ったり、開放したりすること(以下、開閉ともいう。)ができる。
演出部材620R及び620Lは、本実施形態の場合、樹脂フィルム等の可撓性部材から構成され、特に、左右に長尺のシート状をなしている。演出部材620R及び620Lは、本実施形態の場合、透明又は半透明の部材からなり、表示部601aを覆った場合に表示部601aが表示する画像を透過させて透過画像を遊技者に視認させる透過領域を構成している。本実施形態の場合、演出部材620R及び620Lの全域が透過領域を構成しているが、一部に透過領域を有する構成でもよい。
演出部材620Rは、液晶表示装置601の一方側方である右側方でU字状に湾曲して折り返されることにより、液晶表示装置601の正面側から背面側に渡って往復移動可能に設けられており、表示部601aの右側から表示部601a上へ進出して表示部601aを開閉する。演出部材620Lは、液晶表示装置601の他方側方である左側方でU字状に湾曲して折り返されることにより、液晶表示装置601の正面側から背面側に渡って往復移動可能に設けられており、表示部601aの左側から表示部601a上へ進出して表示部601aを開閉する。本実施形態の場合、演出部材620R及び620Lは、表示部601aを左右方向で開閉する構成としたが、表示部601aを上下方向で開閉する構成とすることも可能であり、開閉方向は適宜選択できる。
演出部材620Rの左右方向の両端部には、それぞれ、端部部材621R、622Rが取り付けられている。端部部材621R、622Rは、演出部材620Rよりも強度が高い、例えば、硬質のプラスチック等からなり、演出部材620Rの形状を安定させると共に、後述する案内機構630と演出部材620Rの端部とを連結させるための部材である。演出部材620Lの左右方向の両端部にも、同様に、端部部材621L、622Rが取り付けられている。
図11は図10の状態から更に演出部材移動装置610を分解した図である。演出部材移動装置610は、案内機構630と駆動機構640とを備える。
<案内機構>
案内機構630は演出部材620R及び620Lの移動を案内するための機構である。図11を参照して、本実施形態の場合、案内機構630は、ガイド部材631乃至633と、ガイド部材631に沿って移動するスライダ631aR及び631aLと、ガイド部材632に沿って移動するスライダ632aR及び632aLと、ガイド部材633に沿って移動するスライダ634R及び634Lと、ローラ635R及び635Lと、を備える。
<折返しの案内機構>
ローラ635Rは上下方向を軸心方向とする円筒状をなし、液晶表示装置601の右側方に配置され、演出部材620Rを湾曲して、液晶表示装置601の正面−背面間で折り返す。ローラ635Lは上下方向を軸心方向とする円筒状をなし、液晶表示装置601の左側方に配置され、演出部材620Lを湾曲して、液晶表示装置601の正面−背面間で折り返す。本実施形態では、ローラ635R及び635Lを円筒状のものとしたが中実のものであってもよい。ローラ635R及び635Lは、演出部材620R及び620Lの摺接により生じる静電気による塵の付着防止の観点から、少なくともその表面は導電性を有することが好ましい。ローラ635R及び635Lは、例えば、アルミ材から一体的に形成することができる。
<正面側及び背面側の案内機構>
ガイド部材631乃至633は、本実施形態の場合、断面円形の軸であり、左右方向に互いに平行に延設されている。ガイド部材631及び633は、その両端部が支持部材637に支持され、ガイド部材632は、その両端部が支持部材638、638に支持される。
ガイド部材631は、液晶表示装置601(図11において不図示)の正面側で上方に位置しており、ガイド部材632は、液晶表示装置601の正面側で下方に位置している。本実施形態の場合、ガイド部材631はスライダ631aR、631aL挿通しており、また、ガイド部材632はスライダ632aR、632aL挿通している。
スライダ631aRと632aRとには、これらに跨るようにして端部部材621Rが連結され、スライダ631aLと632aLとには、これらに跨るようにして端部部材621Lが連結される。ガイド部材631及び632に沿ってスライダ631aR、632aR、スライダ631aL、632aLが移動することで、液晶表示装置601の正面側において、その正面に沿った同一面上での演出部材620R及び620Lが移動することになる。スライダ631aRとスライダ631aLとには、被検知片SDがそれぞれ形成されている。この被検知片SDは、支持部材637に設けられる不図示のセンサにより、検知され、演出部材620R及び620Lが特定の位置(例えば初期位置)にあることが検知される。
ガイド部材633は、液晶表示装置601(図11において不図示)の背面側で上方に位置している。スライダ634R及び634Lの上部には、ガイド部材633と係合する係合部634aが設けれており、スライダ634Rの係合部634aはガイド部材633が挿通する孔、スライダ634Lの係合部634aは、その倒れ込みを防止するようにガイド部材633の上側から引っかかるフック形状をなしている。
支持板641b上には、左右方向に延設された2列のガイド溝636R及び636Lが形成されている。ガイド溝636Rにはスライダ634Rの下端部が挿入され、ガイド溝636Lにはスライダ634Lの下端部が挿入される。スライダ634R及び634Lは、その上部はガイド部材633に支持され、その下部はガイド溝636R及び636Lに挿入されて支持される。しかして、これらに案内されてスライダ634R及び634Lは液晶表示装置601の背面側において、その背面に沿った面上で移動可能となっている。
スライダ634Rには端部部材622Rが連結され、スライダ634Lには端部部材622Lが連結される。ガイド部材633及びガイド溝636R及び636Lに沿ってスライダ634R及び634Lが移動することで、液晶表示装置601の背面側において、その背面に沿った面上での演出部材620R及び620Lが移動することになる。但し、液晶表示装置601の背面側においては、演出部材620R及び620Lを互いにすれ違って異なる軌道上を移動するように案内する。
本実施形態では、液晶表示装置601の背面に沿った面であって、互いに液晶表示装置601の奥行き方向にずれた面上を演出部材620R及び620Lが移動するようにこれらを案内する構成とした。図18は、演出部材620R及び620Lの配設態様の説明図である。同図は、演出部材620R及び620Lが液晶表示装置601の表示部601aを開放した状態を示しているが、液晶表示装置601の背面側では、演出部材620R及び620Lが重なり合う関係にある。
演出部材620R及び620Lの移動軌道を異ならせるためには、ガイド部材633をもう1つ設けて実現することも可能であるが、本実施形態ではガイド部材633は1つとし、スライダ634R及び634Lの構成で実現した。図21は液晶表示装置601の背面側における演出部材620R及び620Lの配置関係の説明図である。同図に示すように、ガイド部材633から演出部材620Rの連結部位までの距離b1と、ガイド部材633から演出部材620Lの連結部位までの距離b2と、を異ならせた。これにより、液晶表示装置601の背面側においては、演出部材620Lが演出部材620Rよりも正面側を移動することになる。
本実施形態では、このように液晶表示装置601の背面側においては、演出部材620Rと620Lとが互いにすれ違って異なる軌道上を移動するようにしたので、演出部材620Rと620Lの収納スペースとして液晶表示装置601の背面側のスペースを有効活用できる。このため、省スペース化を図りながら複数の演出部材620R及び620Lを設けることができる。また、巻き取り式の場合と比べて、演出部材620R及び620Lの変形が少ないので、可撓性部材である演出部材620R及び620Lの変形を抑制することができる。
なお、本実施形態では、液晶表示装置601の奥行き方向にずれた面上を演出部材620R及び620Lが移動するようにしたが、ローラ635R及び635Lとしてテーパ状のローラを用いることにより、液晶表示装置601の背面側において、演出部材620R及び620Lの一方を上側へ、他方を下側へ案内し、同一鉛直面内において上下方向にずれるようにしてもよい。
<張力調整機構>
演出部材620R及び620Lが弛むと、その迅速な移動が妨げられる場合がある。そこで、本実施形態では演出部材620R及び620Lが常時一定の張力を維持するように、張力調整機構を設けた。図16(a)及び(b)は端部部材622Rとスライダ634Rとの連結構造の説明図、図17(a)及び(b)は演出部材620Rの張力調整機構の説明図である。ここでは、端部部材622Rとスライダ634Rとの連結構造及び張力調整機構について述べるが、端部部材622Lとスライダ634Lとの連結構造及び張力調整機構も同様である。
図16(a)を参照して、端部部材622Rの背面には、一対の係止部622aが上下方向に離間して2組設けられている。また、端部部材622Rの背面には、バネ装填部622bが上下方向に離間して3箇所設けられている。
スライダ634Rには、スリット634bが、一対の係止部622aの部位に対応して2ヶ所形成されている。スリット634bは、その途中に幅広部634b'が形成されている。また、スライダ634Rには、スリット634cが、バネ装填部622bの部位に対応して2ヶ所形成されている。スリット634cの一方側壁にはバネ装填部634c'が形成されている。
しかして、図16(b)に示すように、T字状をなす係止部622aを幅広部634b'に挿入し、同図の矢印方向に端部部材622Rと、スライダ634Rとを相対変位させることで、両者が連結される。両者は連結されるが、係止部622aがスリット634b内を移動することで、同図の矢印方向に相対位置が変位可能となっている。
この連結状態においては、スリット634c内にバネ装填部622bが進入した状態にある。そして、図17に示すように、弾性部材(ここではコイルスプリング)SPをバネ装填部622bとバネ装填部634c'に装填することで、弾性部材SPの付勢によって、演出部材620Rを常時その長手方向に引っ張る力が作用し、演出部材620Rの弛みが防止される。
<駆動機構>
次に、図11及び図12を参照して駆動機構640について説明する。図12は駆動機構640の分解斜視図である。駆動機構640は、上側の支持板641aと、下側の支持板641bと、これらの間の支柱641cと、を備える。支持板641aは、モータ642R、642Lを支持する。本実施形態の場合、これらのモータ642R、642Lはいずれもステッピングモータである。モータ642Rは演出部材620Rを、モータ642Lは演出部材620Lを、それぞれ移動する駆動力を発生し、演出部材620R及び演出部材620Lはそれぞれ独立して移動制御される。
上側の支持板641aと、下側の支持板641bと、間には上下方向に延び、互いに平行な軸645R及び645Lが支持される。液晶表示装置601は軸645R及び645Lの間に配置されるため、軸645R及び645Lの間から表示部601aが正面に露出する構成である。図13は軸645R及び645L周辺の構造の分解斜視図である。軸645R及び645Lは、その両端部に断面がD字状のDカット部645aを有し、Dカット部645a間は断面が円形となっている。
軸645Lには、上から順に、カットワッシャW01、ベアリングBR01、回転体646DL、樹脂ワッシャW02、回転体646ML、ベアリングBR02、回転体646FR、ベアリング03、ローラ635L、ベアリングBR04、回転体646FR、ベアリングBR05、樹脂ワッシャW03、回転体646DL、ベアリングBR06、カットワッシャW04が装着される。
カットワッシャW01、W04は、それぞれ、支持板641a、支持板641bに対する軸645Lの抜止め防止用の嵌合部材である。ベアリングBR01、BR06は、それぞれ支持板641a、支持板641bに取り付けられて、軸645Lを円滑に回転自在に支持するための軸受けである。
本実施形態では、動力伝達機構としてベルト伝動機構を採用する。このため、回転体646DL、回転体646ML、回転体646FR、回転体646FR、回転体646DLはいずれもプーリであるが、例えば、チェーンベルト伝動機構を採用する場合はスプロケットとなる。
回転体646DL及び646MLは、Dカット部645aの断面形状に対応するD字状の孔を有し、ここにDカット部645aが挿通して回転方向に対しては回転不能となる意味で軸645Lに固定される固定回転体である。回転体646DLは本来1つで足りるが、動作を安定させるため、補助回転体として1つ追加して合計2つとし、上下に離間して配置している。回転体646FRはベアリングBR02を介して軸645Lに取り付けられるため、軸645Lに対して回転自在な自由回転体である。回転体646FRも本来1つで足りるが、動作を安定させるため、補助回転体として1つ追加して合計2つとし、上下に離間して配置している。ローラ635LはベアリングBR03及びBR04を介して軸645Lに取り付けられ、軸645Lに対して回転自在である。
軸645Rには、上から順に、カットワッシャW11、ベアリングBR11、回転体646FL、ベアリングBR12、樹脂ワッシャW12、回転体646MR、回転体646DR、ベアリング13、ローラ635R、ベアリングBR14、回転体646DR、樹脂ワッシャW13、ベアリングBR15、回転体646FL、ベアリングBR16、カットワッシャW14が装着される。
カットワッシャW11、W14は、それぞれ、支持板641a、支持板641bに対する軸645Rの抜止め防止用の嵌合部材である。ベアリングBR11、BR16は、それぞれ支持板641a、支持板641bに取り付けられて、軸645Rを円滑に回転自在に支持するための軸受けである。
上記の通り、本実施形態では、動力伝達機構としてベルト伝動機構を採用する。このため、回転体646FL、回転体646MR、回転体646DR、回転体646FR、回転体646FLはいずれもプーリであるが、例えば、チェーンベルト伝動機構を採用する場合はスプロケットとなる。
回転体646MR及び646DRは、Dカット部645aの断面形状に対応するD字状の孔を有し、ここにDカット部645aが挿通して回転方向に対しては回転不能となる意味で軸645Rに固定される固定回転体である。回転体646FLはベアリングBR12を介して軸645Rに取り付けられるため、軸645Rに対して回転自在な自由回転体である。ローラ635RはベアリングBR13及びBR14を介して軸645Rに取り付けられ、軸645Rに対して回転自在である。
図12に戻り、駆動機構640は無端の紐体643R、643L、644L、644Rを備える。上記の通り、本実施形態では、動力伝達機構としてベルト伝動機構を採用する。このため、紐体643R、643L、644L、644Rはいずれもベルトであるが、例えば、チェーンベルト伝動機構を採用する場合はチェーンとなる。紐体と回転体との関係を図14を参照して説明する。図14は駆動機構640の説明図であり、特に紐体と回転体との関係を示している。
紐体643Rはモータ642Rの出力軸に取り付けられた回転体と回転体646MRとに巻き回されている。したがって、モータ642Rを回転させると軸645Rが回転することになる。紐体643Lはモータ642Lの出力軸に取り付けられた回転体と回転体646MLとに巻き回されている。したがって、モータ642Lを回転させると軸645Lが回転することになる。
紐体644Lは、回転体646DLと回転体646FLとに巻き回されている。回転体646DLは軸645Lに固定されているため、その回転により回転して紐体644Lが走行するが、回転体646FLは軸645Rに回転自在に取り付けられているため、その回転が軸645Rに伝達されず、また、軸645Rの回転により回転するものでもない。上側の紐体644Lには、スライダ631aL、634Lが固定される。また、下側の紐体644Lには、スライダ632aL、634Lが固定される。よって、紐体644Lが走行すると演出部材620Lが移動することになる。図14では、その端部部材621Lのみを図示している。
なお、紐体644L、回転体646DL及び回転体646FLの組は、本来1組で足りるが、動作を安定させるため、補助紐体、補助回転体として1組追加して合計2組とし、上下に離間して配置している。
紐体644Rは、回転体646DRと回転体646FRとに巻き回されている。回転体646DRは軸645Rに固定されているため、その回転により回転して紐体644Rが走行するが、回転体646FRは軸645Lに回転自在に取り付けられているため、その回転が軸645Lに伝達されず、また、軸645Lの回転により回転するものでもない。上側の紐体644Rには、スライダ631aR、634Rが固定される。また、下側の紐体644Rには、スライダ632aR、634Rが固定される。よって、紐体644Rが走行すると演出部材620Rが移動することになる。図14では、その端部部材621Rのみを図示している。
なお、紐体644L、回転体646DL及び回転体646FLの組と同様、紐体644R、回転体646DR及び回転体646FRの組は、本来1組で足りるが、動作を安定させるため、補助紐体、補助回転体として1組追加して合計2組とし、上下に離間して配置している。2組とするか1組とするかは、演出部材620R及び620Lの動作態様に応じて適宜選択でき、例えば、一方の演出部材は2組採用で動作を安定させ、他方の演出部材は本来的に動作が安定していることから1組採用としてもよい。
また、回転体646DL、646FL、646DR、646FRはいずれも同径であるため、液晶表示装置601の正面側の走行区間において、紐体644L及び644Rは互いに平行である。
さて、本実施形態では、回転体646DLの駆動軸となる軸645Lを、回転体646FRを回転自在に支持する軸しても用い、これらの共通軸とした。また、回転体646DRの駆動軸となる軸645Rを、回転体646FLを回転自在に支持する軸しても用い、これらの共通軸とした。このため、別々に軸を設定する場合よりも、演出部材620R及び620Lの有効移動スペースとして、より大きなスペースを確保できる。図15はその説明図である。
図15(b)は比較例の説明図であり、軸645R及び645Lを共通軸とせずに、演出部材620R及び620L毎に別々に軸(645R、645R'、645L及び645L')を設定した例である。同図の例の場合、演出部材1については、本来、回転体646DL−646FL間で移動可能であるが、演出部材2の移動スペースとの関係で、その有効移動スペースが狭くなっている。これは、遊技台の内部空間を無駄に使うことになると共に、本実施形態の場合のように、軸645R及び645L間に液晶表示装置601を配する構成の場合、大型画面のものが利用できない。
一方、図15(a)は駆動機構640の効果の説明図である。軸645Rと軸645Lとを共通軸としているため、演出部材1と演出部材2とで移動スペースが同じである。よってこれら複数の演出部材を独立して移動させる構成の場合に、より大きな有効移動スペースを確保することができる。
なお、本実施形態では、軸645Rと軸645Lとの双方を共通軸としたが、いずれか一方のみを共通軸とした構成であっても、図15(b)の構成と比較してより大きな有効移動スペースを確保できる。また、本実施形態では、1つの紐体について回転体を2つ設けた構成としたが、回転体は3以上であってもよい。その場合、2つの共通軸に設ける回転体をいずれも回転自在な回転体とすることができる。例えば、図15(a)の構成の場合、紐体644Lを走行させる駆動用の回転体が別に存在する場合は、回転体646DLも回転自在な回転体とすることが可能である。要するに、2つの演出部材の各駆動機構で、軸を共通するための要件は、双方の駆動機構の各回転体が共通軸に固定されないことであり、少なくとも一方の回転体が回転自在であればよいことになる。
<動作例>
次に、係る構成からなる演出装置600の、特に演出部材移動装置610の動作例について説明する。まず、図18に示す態様を初期位置として説明する。また、このときの演出部材移動装置610の外観態様を図22に示す。初期位置においては液晶表示装置601の表示部601aが全開とされるよう、液晶表示装置601の正面側において演出部材620Rの端部部材621Rは右端に、演出部材620Lの端部部材621Lは左端に位置している。液晶表示装置601の背面側においては、演出部材620R及び620Lが互いに重なり合い、端部部材622Rは左端に、端部部材622Lは右端に位置している。
図19(a)はモータ642Lの駆動により演出部材620Lを移動させ、液晶表示装置601の正面側において演出部材620Lの端部部材621Lを右端に位置させ、この結果、液晶表示装置601の背面側においては、端部部材622Lは左端に位置している。図23はこのときの演出部材移動装置610の外観態様を示す。液晶表示装置601の表示部601aは演出部材620Lによって全閉とされている。つまり、本実施形態の場合、演出部材620Lのみによって液晶表示装置601の表示部601a全体を覆うことが可能である(全閉状態(左)という)。逆に、図19(a)及び図23の動作とは逆の動作を行うことで、演出部材620Rのみによって液晶表示装置601の表示部601a全体を覆うことが可能である(全閉状態(右)。図24はこの場合の演出部材移動装置610の外観態様を示す。
このように、本実施形態では、液晶表示装置601の表示部601aの領域のうち、一方の演出部材620Lが覆える範囲を他方の演出部材620Rも覆うことが可能な構成となっている。本実施形態では、表示部601aの全体を演出部材620R及び620Lの双方が覆える構成であるが、少なくとも一部であってもよい。演出部材620R及び620Lが覆える範囲が共通することで、意外性ある演出が可能となると共に、どちらでも覆えることから、その時の演出部材620R及び620Lの位置に応じてどちらで覆うかの選択の余地があり、より高速での演出が可能となる。無論、演出部材620R及び620Lが覆える範囲が共通になっていない構成も採用可能である。
図19(b)は初期位置からモータ642R及び642Lの双方を等量駆動することにより、演出部材620及び620Lを等量移動させて、液晶表示装置601の表示部601aを全閉とした例である。図25はこのときの演出部材移動装置610の外観態様を示す。
液晶表示装置601の正面側において、表示部601aの中央に演出部材620Lの端部部材621Lと演出部材620Rの端部部材621Rが互いに近接して位置している。表示部601aは半分ずつ、演出部材620Rと620Lとに覆われている。液晶表示装置601の背面側においても、端部部材622Lと622Rとが、左右方向中央の位置に位置している。このような全閉態様(全閉状態(中央)という)も採用できる。
図19(b)や図25に示したように、表示部601aを演出部材620Rと620Lとで覆う場合において、演出部材620Lの端部部材621Lと演出部材620Rの端部部材621Rとが近接している位置を中央以外にも設定でき、本実施形態ではその位置は、表示部601aの全域に渡る。図19(c)はその一例を示しており、演出部材620Lで表示部601aの8割程度を、演出部材620Rで残りの2割程度を覆っている。演出部材620Lの端部部材621Lと演出部材620Rの端部部材621Rとが近接している位置は、表示部601aの中央より右にある。図26はこのときの演出部材移動装置610の外観態様を示す。このように、閉じる位置を所定範囲で選択できることは、演出の多様化に寄与する。また、初期位置から図19(c)の状態に移行するのではなく、図20に示すように、図19(b)の状態(図20上側)から図19(c)の状態(図20下側)に移行する演出もでき、演出の多様化に寄与する。なお、演出部材620Rと620Lとは、これらを2つで表示部601aを覆う場合であっても、その一部のみを覆う構成も採用可能である。
<重ね画像>
演出部材620R及び620Lに輪郭部を形成して、演出部材620R及び620Lを透過した表示部601aの表示画像(透過画像)との重ね画像を提示する例について説明する。図27(a)は重ね画像の説明図である。
図27(a)の例では、演出部材620Lに表示部601aが表示する画像IMの輪郭部OLを形成した例を示し、表示部601aを演出部材620Lが覆って輪郭部OLと画像IMとが重なることで重ね画像が遊技者に提示される。
図27(a)に示すように、輪郭部OLと画像IMとがズレ無く重なって見える場合はよいが、ズレると演出効果が低下する。図27(b)はズレの要因の例を示している。遊技者が表示部601aに正対していると想定すると、表示部601aの中央付近に輪郭部OLと画像IMとが位置している場合は、両者がちょうど重なって見えるが、左側や右側に位置している場合は、両者がズレて見えることになる。これは、表示部601aと演出部材620Lとの間に奥行き方向の隙間が存在するためである。
輪郭部OL及び画像IMと、遊技者の目線との関係以外にも、演出装置600の部品精度や組み付け精度、演出部材620R及び620Lの弛み、伸び等もこのようなズレを生じる要因となる。そこで、本実施形態では、輪郭部OLに沿って表示部601aからの画像光を拡散する光拡散部を設けることでこのズレを目立たなくする。
図28(a)は演出部材620Rの構成例を示す図、(b)は演出部材620Lの構成例を示す図である。図28(a)を参照して演出部材620Rには、キャラクタ(殿様)画像の輪郭を形成する線状の輪郭部OL1と、円形の輪郭部OL2と、が形成されており、更に、輪郭部OL1、OL2に沿って光拡散部DFが形成されている。図29(a)は輪郭部OL1と光拡散部DFの説明図(拡大図)、図29(b)は輪郭部OL2と光拡散部DFの説明図(拡大図)である。
光拡散部DFは輪郭部OL1、OL2の内側において輪郭部OL1、OL2に沿って帯状に形成されている。光拡散部DFは、例えば、微小な起伏を多数形成してなり、例えば、チヂミ印刷やダイヤモンドカットにより形成できる。輪郭部OLと光拡散部DFをいずれも印刷処理により形成することで、これらをより簡易に形成することができる。
図28(b)を参照して演出部材620Lには、キャラクタ(殿様)画像の輪郭を形成する線状の輪郭部OL3と、星形の輪郭部OL4と、文字の輪郭部OL5と、が形成されており、更に、輪郭部OL3乃至OL5に沿って光拡散部DFが形成されている。図30は輪郭部OL4及びOL5と光拡散部DFの説明図(拡大図)である。なお、輪郭部OL3は輪郭部OL1と同じ形状である。光拡散部DFは、輪郭部OL3及びOL4については、これらの内側において輪郭部OL3、OL4に沿って帯状に形成されており、輪郭部OL5についてはその内側及び外側の双方に形成されている。
光拡散部DFは、輪郭部と画像とのズレを目立たなくすることを目的とするので、輪郭部の全域に渡って形成する必要はなく、少なくともズレが目立ち易い部位にのみ形成すればよい。また、光拡散部DFは、輪郭部の内側のみ、外側のみとしてもよく、無論、内側と外側の双方に形成してもよい。
図31(a)及び図31(b)は輪郭部OL1と重ねられる画像IMの例を示す図であり、表示部601aの表示画像例である。これらの画像IMは輪郭(輪郭部OL1)を共通とした異なる画像であり、同図の例の場合はキャラクタの表情が異なっている。こうして、輪郭を共通として異なる画像を輪郭部に重ねることで、異なる画像(重ね画像)を遊技者に提示できる。また、キャラクタの表情の違いや、衣類の色の違いによって、入賞役の内部当選の有無や、内部当選の種類を報知するようにしてもよい。
図32(a)及び(b)は、光拡散部の有無による重ね画像の見え方の違いを示した図であり、図32(a)光拡散部がない場合の重ね画像の例を示す図、図32(b)は光拡散部DFがある場合(図29(a)の例の場合)の重ね画像の例を示す図である。いずれの場合も、輪郭部OL1に同じキャラクタ画像IMを少しずらして重ねたものであり、図32(a)に示す光拡散部が無い例ではズレが目立つが、図32(b)に示す光拡散部DFが有る例ではズレが目立たなくなっている。これは光拡散部DFを形成したことで、表示部601aからの画像光が拡散され、画像IMの輪郭がぼけるためである。こうして、画像IMと輪郭部OLとにズレが生じても、これを目立たなくすることができる。
図33(a)及び図33(b)は図29(b)の輪郭部OL2と重ねられる画像IMの例を示す図である。図33(a)では、4種類の図柄が示され、そのうちの3つに網掛けがなされて1つは網掛けがなされていない。このような表示で、例えば、網掛けがなされていない図柄に対応する入賞役が内部当選していることを報知できる。また、網掛けの模様の種類(水玉、トラ柄等)によって、内部当選の期待度(信頼度)が異なるようにしてもよい。図33(b)では、家紋の図形が示されている。例えば、ボーナスに内部当選した場合に、この家紋を表示することで、ボーナスの告知演出とすることができる。
図34は、輪郭部OL1と重ねられる画像IMの別の例を示す図であり、ここでは動画を表示する場合を想定している。同図の例では、キャラクタの口が順次変化する動画を表示する場合を例示している。このように重ね画像は動画表示も可能である。
<重ね画像による演出例>
図35(a)乃至(c)は演出例を示す図である。図35(a)は演出部材620R、620Lが全開の状態から、全閉状態(中央)に移行し、輪郭部OL2及びOL3の背面において表示部601aが画像を表示して2つの重ね画像が遊技者に提示されている。本実施形態の場合、光拡散部DF(図35において不図示)は、透過領域の全域に渡って形成されておらず、透過領域の一部に形成されているので、輪郭部OL2及び3に重ね合わされる画像(図35(a)の場合、輪郭部OL2及び3の内側の4種類の図柄と、キャラクタ)を縁の部分を除いてより鮮明に見せることができると共に、余白部分の画像(図35(a)の場合、「おっと?」という文字)も鮮明に見せることができる。
図35(a)の演出により、遊技者に何かが始まることを予感させた後、図35(b)の演出に移行する。図35(b)の演出では、演出部材620R、620Lの全閉状態を維持しながら左右に演出部材620R、620Lを繰り返し移動させる。この状態では、輪郭部OL2及びOL3に加えて、OL4並びにOL5の背面においても表示部601aが画像を表示して最大で4つの重ね画像が遊技者に提示されている。また、輪郭部OL3に重ねられるキャラクタの表情が変化されている。
このとき、第1制御部400及び第2制御部500は、演出部材620R、620Lの移動と表示部601aが表示する画像の表示位置の移動とを同期させることで、重ね画像を移動させる。重ね画像を移動させることで更に演出効果を高められる。重ね画像を移動する場合は、輪郭部と画像とのズレが生じ易いが、本実施形態では上記の光拡散部DFの存在によりこれを目立たなくすることができる。
図35(b)の演出の後、図35(c)の演出に移行する。図35(c)の演出では、演出部材620R、620Lが全閉状態(左)となり、ボーナスに内部当選したことが表示されている。また、輪郭部OL3に重ねられるキャラクタの表情が変化されている。
図36(a)乃至(c)は他の演出例を示す図である。図36(a)は上述した図35(a)と同様に演出部材620R、620Lが全開の状態から、全閉状態(中央)に移行し、輪郭部OL2及びOL3の背面において表示部601aが画像を表示して2つの重ね画像が遊技者に提示されている。
図36(a)の演出により、遊技者に何かが始まることを予感させた後、図36(b)の演出に移行する。図35(b)の演出では、演出部材620R、620Lの全閉状態を維持しながら左右に演出部材620R、620Lを繰り返し移動させる。
図36(b)の演出の後、図36(c)の演出に移行する。図36(c)の演出では、演出部材620R、620Lが全閉状態(右)となり、小役に内部当選したことを示唆する表示されている。また、輪郭部OL1が出現し、重ね画像が提示されている。図35及び図36の演出例は、図35(a)及び図36(a)に示した共通の演出から、演出部材620Lが全閉する図35(c)の場合か、演出部材620Rが全閉する図36(d)の場合とで、報知内容(ボーナス確定、小役内部当選示唆)が異なっており、どちらの演出部材620R、620Lによる全閉かによって、遊技者の期待感を向上させる内容となっている。
<光拡散部の他の形成例>
図29(a)等に示した例では、光拡散部DFを輪郭部OLに沿って帯状に形成したが、例えば、図37(a)に示すように輪郭部OL(OL1)の内側を全て光拡散部DFとしてもよい。但し、この構成の場合、輪郭部OLに重ね合わされる、表示部601aの画像の鮮明度が落ち、全体としてぼけた画像が遊技者に提示されることになるため、図29(a)等に示した例のように光拡散部DFを輪郭部OLに沿って帯状に形成し、その内側は透過領域のままとすることが望ましい。
また、図37(b)に示すように、輪郭部OL(OL1)の外側の全領域を全て光拡散部DFとしてもよい。但し、この構成の場合、図35(a)などのように余白部分に文字や画像を表示部601aが表示する際、その鮮明度が落ちる。よって、光拡散部DFを輪郭部OLの外側に形成する場合も、輪郭部OLに沿って帯状に形成し、その外側は透過領域のままとすることが望ましい。
<演出部材の他の例>
上記実施形態では、演出部材620R及び620Lとしてシート状の部材を用いたが、これに限られず、種々の演出部材を採用可能である。図38は演出部材の他の例を示す図であり、表示部601a上を移動する演出部材700、710を例示している。
図39(a)は演出部材700の説明図である。演出部材700は硬質のプラスチック等からなる円形の枠体701と、その内側の透過部材702と、を備える。透過部材702は、透明又は半透明の部材であり、レンズ状であってもよい。透過部材702は表示部601aが表示する画像を透過させて透過画像を遊技者に視認させる透過領域を形成し、枠体701は透過画像の輪郭を形成する輪郭部として機能する。透過部材702の周縁には光拡散部DFが形成されている。
図39(b)は演出部材710の説明図である。演出部材710は硬質のプラスチック等からなる矩形の枠体711と、その内側の透過部材712と、を備える。透過部材712は、透明又は半透明の部材であり、レンズ状であってもよい。透過部材712は表示部601aが表示する画像を透過させて透過画像を遊技者に視認させる透過領域を形成し、枠体711は透過画像の輪郭を形成する輪郭部として機能する。透過部材712の周縁には光拡散部DFが形成されている。
図39(c)は演出部材700と重ね合わされる、表示部601aが表示する画像IMの例を示しており、ここでは両者が重ねあわされて宝玉の重ね画像を提示する場合を想定している。枠体701と画像IMとにズレが生じても、光拡散部DFの存在により目立たなくすることができる。
図39(d)は演出部材710と重ね合わされる、表示部601aが表示する画像IMの例を示しており、ここでは両者が重ねあわされて書簡の重ね画像を提示する場合を想定している。枠体711と画像IMとにズレが生じても、光拡散部DFの存在により目立たなくすることができる。
<他の実施形態>
上記実施形態では、スロットマシンに本発明を適用した例を例示したが、パチンコ機等、他の遊技台にも本発明は適用可能である。パチンコ機に適用する場合、液晶表示装置601は特典付与に関わる図柄(特別図柄、普通図柄、装飾図柄)の組合せを変動表示する表示装置として利用することも可能である。
<実施形態のまとめ>
1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、画像を表示する表示装置(例えば601)と、前記表示装置の表示部(例えば601a)上を移動可能に設けられ、前記表示装置が表示する画像を透過させて透過画像を遊技者に視認させる透過領域を有する演出部材(例えば620R、620L)と、前記演出部材を移動させる駆動手段(例えば610)と、を備えた遊技台において、前記演出部材が、前記透過画像の輪郭を形成する輪郭部(例えばOL)と、前記輪郭部の少なくとも一部に沿って形成され、前記表示装置からの画像光を拡散する光拡散部(例えばDF)と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、画像と輪郭部とにズレが生じても、これを目立たなくすることができる。
2.また、上記実施形態の遊技台は、前記光拡散部は、前記透過領域の一部に形成されていることを特徴とする。この構成によれば、透過領域全体がぼかされてしまうことが無く、余白部分で透過画像をより鮮明に見せることができる。
3.また、上記実施形態の遊技台は、前記演出部材が、可撓性を有する透明又は半透明のシート部材であり、前記輪郭部及び前記光拡散部は、前記シート部材に対する印刷処理により形成されたことを特徴とする。この構成によれば、簡易に輪郭部及び光拡散部を形成できる。
4.また、上記実施形態の遊技台は、前記シート部材の張力を調整する張力調整手段(例えば図17)を備えたことを特徴とする。この構成によれば、シート部材の撓みを防止でき、シート部材の撓みに起因する画像と輪郭部とのズレを防止できる。
5.また、上記実施形態の遊技台は、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば110〜112)と、複数種類の入賞役の内部当選の当否を抽選する抽選手段(例えば300、S5)と、前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチ(例えば135)と、各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための停止スイッチ(例えば137〜139)と、前記抽選手段の抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御を行うリール停止制御手段(例えば300、S8)と、停止時の前記リールにより表示された前記図柄の組合せが、予め定めた図柄の組合せであるか否かに基づいて前記入賞役の入賞を判定する入賞判定手段(例えば300、S9)と、を備え、前記表示装置と前記演出部材と前記駆動手段とを、前記複数のリールよりも上方に配置したことを特徴とする。この構成によれば、リールの視認性を確保しながら、駆動手段等が発生する熱害を防止できる。
6.また、上記実施形態の遊技台は、前記演出部材の移動と前記表示装置が表示する画像の表示位置の移動とを同期させる制御手段(例えば、400及び500)を備えたことを特徴とする。この構成によれば、重ね画像を移動させることで更に演出効果を高められる。重ね画像を移動する場合は、輪郭部と画像とのズレが生じ易いが、光拡散部の存在によりこれを目立たなくすることができる。