JP2013148871A - 電子機器およびコンテンツ転送方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】著作権の保護が求められるコンテンツを適切な著作権保護方式を適用して転送する電子機器およびコンテンツ転送方法を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、電子機器は、映像データと音声データとを含む著作権保護されたコンテンツを転送するコンテンツ転送手段であって、前記音声データの品質がしきい値を超える場合、前記音声データの著作権保護に第1の著作権保護方式を適用し、前記音声データの品質が前記しきい値以下の場合、前記音声データの著作権保護に第2の著作権保護方式を適用し、前記音声データの品質が前記しきい値を超えているか否かに関わらず前記映像データの著作権保護に前記第1の著作権保護方式を適用するコンテンツ転送手段を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、著作権の保護が求められるコンテンツの転送技術に関する。
近年、パーソナルコンピュータやスマートフォン等、デジタル化された映像や音声を取扱い可能な電子機器が広く普及している。この種の電子機器は、一般的に、データ通信機能を搭載しており、いわゆるAV(Audio and Visual)コンテンツを他の電子機器との間で送受信することが可能である。
一方、AVコンテンツの中には、複製が制限される等、著作権の保護が求められるものも少なくない。そのために、著作権保護を図りつつ、AVコンテンツを複数の電子機器の間で送受信するための仕組みがこれまでも種々提案されている。
特開2006−108961号公報
映像または音声の著作権を保護するための方式として、例えば、HDCP(High-bandwidth digital content protection system)が知られている。また、音声の著作権を保護するための方式として、例えば、SCMS(Serial copy management system)が知られている。HDCPは、著作権保護対象データの暗号化を伴う方式であり、SCMSは、著作権保護対象データの暗号化を伴わない方式である。従って、HDCPの方がSCMSよりも著作権保護の強度は高いと言え、一方、SCMSの方がHDCPよりも著作権保護処理の負荷は低いと言える。
ここで、例えば、電子機器A(コンテンツ送信器)が電子機器B(コンテンツ受信器)にAVコンテンツを転送し、電子機器Bが、AVコンテンツ中の音声データを電子機器C(音声再生器)にさらに転送する場合を考える。また、電子機器CがHDCPをサポートしていないために、電子機器Bから電子機器Cへの音声データの転送時における当該音声データの著作権保護にSCMSが適用されるものと想定する。この場合、電子機器Aおよび電子機器Bの双方がHDCPをサポートしている場合であっても、その後に保護強度の低いSCMSが適用されて転送されることを勘案すれば、(電子機器AがSCMSをサポートしているのであれば、)負荷低減を優先して、電子機器Aから電子機器Bへの音声データの転送時における当該音声データの著作権保護にも、電子機器B−電子機器C間と同様にSCMSを適用することも一考である。なお、同一のAVコンテンツ中の映像データと音声データとを互いに異なる著作権保護方式を適用して転送することは可能であり、映像データの著作権保護には、保護強度を優先して、常時、HDCPを適用することが好ましい。
本発明は、著作権の保護が求められるコンテンツを適切な著作権保護方式を適用して転送する電子機器およびコンテンツ転送方法を提供することを目的とする。
実施形態によれば、電子機器は、映像データと音声データとを含む著作権保護されたコンテンツを転送するコンテンツ転送手段であって、前記音声データの品質がしきい値を超える場合、前記音声データの著作権保護に第1の著作権保護方式を適用し、前記音声データの品質が前記しきい値以下の場合、前記音声データの著作権保護に第2の著作権保護方式を適用し、前記音声データの品質が前記しきい値を超えているか否かに関わらず前記映像データの著作権保護に前記第1の著作権保護方式を適用するコンテンツ転送手段を具備する。
実施形態のコンテンツ転送システムのシステム構成を示す図。 実施形態のコンテンツ転送システムのコンテンツ送信器の構成を概略的に示す図。 実施形態のコンテンツ転送システムのコンテンツ受信器の構成を概略的に示す図。 実施形態のコンテンツ転送システムのコンテンツ送信器側の動作手順を示すフローチャート。 実施形態のコンテンツ転送システムのコンテンツ送信器が実行する音声品質および著作権保護方式の調停処理の手順を示すフローチャート。 実施形態のコンテンツ転送システムのコンテンツ受信器側の動作手順を示すフローチャート。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るコンテンツ転送システムのシステム構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態のコンテンツ転送システムは、コンテンツ送信器1、コンテンツ受信器2および音声再生器3から構成される。コンテンツ送信器1とコンテンツ受信器2との間は、例えばIEEE802.11規格の無線LAN(Wi−Fi)によって接続され、また、コンテンツ受信器2と音声再生器3との間は、例えばS/PDIFによって接続されるものとする。
コンテンツ送信器1は、例えばポータブルタイプのPC(Personal computer)であり、例えばBlu-ray(登録商標)Discドライブを備えている。コンテンツ送信器1は、Blu-ray(登録商標)DiscドライブにセットされたBlu-ray(登録商標)Discからコンテンツを読み出して再生し、ディスプレイやスピーカ等に出力する。また、コンテンツ送信器1は、再生したコンテンツ(ディスプレイ等に出力する映像およびスピーカ等に出力する音声)をエンコードして、無線LAN(Wi−Fi)経由でコンテンツ受信器2へ転送するコンテンツ転送機能を有する。このエンコード時の音声品質は、ユーザが任意に設定可能である。
コンテンツ受信器2は、例えばテレビジョン受像機であり、コンテンツ送信器1から受信した(エンコードされた)コンテンツをデコードし、映像を画面に表示する。コンテンツ受信器2は、内蔵スピーカから音声を出力することも可能であるが、ここでは、S/PDIF経由で音声再生器3に転送して当該音声再生器3によって出力するものとする。この出力時の音声品質も、ユーザが任意に設定可能である。
コンテンツ送信器1とコンテンツ受信器2との間で転送されるコンテンツのデータフォーマットは、例えばMPEG2−TS形式であり、転送プロトコルは、例えばRTP(Real-time transport protocol)である。また、映像ESを保護するための著作権保護方式は、例えばHDCP2.0またはその後継規格が適用される。一方、音声ESを保護するための著作権保護方式は、例えばHDCP2.0またはその後継規格と、SCMSとの2種類が適用可能である。本実施形態のコンテンツ転送システムは、音声ESを保護するための著作権保護方式として、この2種類のうち、適切な方を適宜に選定できるようにしたものであり、以下、この点について詳述する。
なお、SCMS自体には、無線LAN上でコピー制御情報を通知する方法は規定されていないが、例えば、本願出願人出願の特願2011−189374に記載した、(a)HDCP2.0で規定されているregistration_descriptorをPMT(Program map table)に挿入することで通知する、(b)RTSP(Real time streaming protocol)等による通信で通知する、などの方法によって通知することができる。
まず、図2および図3を参照して、コンテンツ送信器1およびコンテンツ受信器2の構成について説明する。
図2は、コンテンツ送信器1の構成を概略的に示す図である。図2に示すように、コンテンツ送信器1は、プロセッサ11、主メモリ12、外部記憶装置13、表示装置14、入力装置15、通信装置16等を有している。
プロセッサ11は、コンテンツ送信器1の動作制御を司るモジュールであり、各種プログラムを外部記憶装置13から主メモリ12にロードして実行することで、コンテンツ送信器1を様々な手段として機能させる。各種プログラムの中には、コンテンツの転送制御を司るコンテンツ転送制御プログラム100が含まれる。外部記憶装置13として、前述したBlu-ray(登録商標)Discドライブのほか、例えばHDD(Hard disk drive)またはSSD(Solid state drive)等が存在する。
表示装置14は、コンテンツ送信器1が提供するユーザインタフェースのアウトプット側を担うモジュールである。一方、入力装置15は、コンテンツ送信器1が提供するユーザインタフェースのインプット側を担うモジュールである。即ち、入力装置15によってユーザの指示を受け付け、この指示に応じて、各種プログラムが処理を実行し、その処理結果を表示装置14に提示する。
通信装置16は、前述した無線LAN経由の無線データ通信を実行するモジュールである。そのほか、通信装置16として、例えばLAN経由の有線データ通信を実行するモジュール等が存在する。
一方、図3は、コンテンツ受信器2の構成を概略的に示す図である。コンテンツ送信器1との相違点のみを大まかに説明すると、図3に示すように、コンテンツ受信器2は、テレビジョン放送番組データを受信するためのTVチューナ26を有している。また、コンテンツ受信器2は、前述したS/PDIF経由で音声を出力する外部音声出力装置28を有している。
コンテンツ受信器2においても、外部記憶装置23から主メモリ22にロードされてプロセッサによって実行される各種プログラムの1つとして、コンテンツ転送制御プログラム100が存在している。即ち、コンテンツ転送制御プログラム100は、インストール先の電子機器をコンテンツの送信側として動作させるためのルーチンと、インストール先の電子機器をコンテンツの受信側として動作させるためのルーチンとの2つのルーチンを併せ持っている。例えばコンテンツ受信器2は、このコンテンツ転送制御プログラム100により、コンテンツ送信器1との間ではコンテンツの受信側として動作し、同時に、音声再生器3との間ではコンテンツの送信側として動作し得る。
次に、図4および図5を参照して、本実施形態のコンテンツ転送システムにおける、コンテンツ送信器1が音声を送信してからコンテンツ受信器2が当該音声を再生するまでの手順のうち、コンテンツ送信器1側の動作について説明する。なお、映像は、音声とは別に、HDCP2.0またはその後継規格が適用され、著作権の保護が適切に図られた上で、コンテンツ送信器1とコンテンツ受信器2との間で転送される。
コンテンツ送信器1の電源がオンされた後、ユーザ操作によりコンテンツ転送制御プログラム100が起動されると、(当該コンテンツ転送制御プログラム100に記述された手続きに沿ってプロセッサ11によって動作制御される)コンテンツ送信器1は、Wi−Fi経由でのコンテンツ受信器2との接続を待機する(ブロックA1)。コンテンツ受信器2との接続が確立されると(ブロックA2のYES)、コンテンツ送信器1は、コンテンツ受信器2に対して、自身(コンテンツ送信器1)の各種著作権保護方式への対応可否を表す8bitデータを送信する(ブロックA3)。ここで、8bitデータのフォーマットは、最上位ビットが映像のHDCP2.0対応可否、5番目のビットが音声のHDCP2.0対応可否、6番目のビットが音声のSCMS対応可否を表すものとし、残りのビットはReserved(0)であるものとする。あるビットに関連づけられた著作権保護方式に対応しているとき、そのビットの値を1とする(非対応の場合は0)。なお、この8bitデータの構成は単なる一例であり、著作権保護方式への対応可否を表すことができるものであれば、どのような構成のデータも適用可能である。本実施形態においては、コンテンツ送信器1は、映像の著作権保護についてHDCP2.0に対応し、音声の著作権保護についてHDCP2.0とSCMSとの両方に対応しているとする。よって、コンテンツ送信器1は、8bitデータとして、”10001100”をコンテンツ受信器2へ送信する。
次に、コンテンツ送信器1は、コンテンツ受信器2から、コンテンツ受信器2の著作権保護方式への対応可否を表す8bitデータを受信する(ブロックA4)。本実施形態においては、コンテンツ受信器2も、映像の著作権保護についてHDCP2.0に対応し、音声の著作権保護についてHDCP2.0とSCMSとの両方に対応しているとする。よって、コンテンツ送信器1は、8bitデータとして、”10001100”をコンテンツ受信器2から受信する。言い換えるとコンテンツ受信機2は、映像と音声の夫々について、HDCP2.0により著作権保護(暗号化)されたデータの処理(デコード等)が可能であるか否かと、SCMSにより著作権保護されたデータの処理が可能であるか否かとについてのデータをコンテンツ送信機1に送信する。
コンテンツ送信器1は、コンテンツ受信器2へ送信した8bitデータとコンテンツ受信器2から受信した8bitデータのAND演算を行い、コンテンツ送信器1とコンテンツ受信器2との組合せで適用可能な著作権保護方式を判定する(ブロックA5)。本実施形態においては、AND演算の結果、”10001100”となり、映像はHDCP2.0、音声はHDCP2.0とSCMSとの両方式に適用可能であることが判る。
例えば、コンテンツ送信器1から送信した8bitデータが”10000100”、コンテンツ受信器2から受信した8bitデータが”10001100”であれば、AND演算結果は”10000100”となり、映像はHDCP2.0、音声はSCMSのみ適用可能となる。
著作権保護方式として、映像または音声のいずれかまたは両方でHDCP2.0を適用可能な場合(ブロックA5のYES)、コンテンツ送信器1は、コンテンツ受信器2との間で、HDCP2.0に従った認証および鍵交換の処理を実行する(ブロックA6)。これにより、著作権保護つきコンテンツ(著作権の保護が求められるコンテンツ)を転送する際の映像ESおよび音声ESの暗号鍵およびイニシャルベクター(IV)の一部が決定される。
次に、コンテンツ送信器1は、コンテンツ受信器2に対して、自身(コンテンツ送信器1)のエンコード時における音声品質設定情報を送信し(ブロックA7)、一方、コンテンツ受信器2からは、コンテンツ受信器2の音声出力品質設定情報を受信する(ブロックA8)。コンテンツ送信器は、自身(コンテンツ送信器1)のエンコード時における音声品質設定情報とコンテンツ受信器2から受信した音声出力品質設定情報とに基づき、実際にコンテンツをエンコードする際の音声品質を決定する(ブロックA9)。音声品質の決定方法は、コンテンツ送信器1側のエンコード時における音声品質設定を優先してもよいし、コンテンツ受信器2側の音声出力時における音声品質設定を優先してもよい。また、両者を比較して、高品質な方にしてもよいし、低品質な方にしてもよい。
前述した、電子機器A(コンテンツ送信器)→電子機器B(コンテンツ受信器)→電子機器C(音声再生器)と音声データが転送される場合において、電子機器B−電子機器C間でSCMSが適用されるならば、負荷低減を優先して、電子機器A−電子機器B間でも(HDCP2.0も適用可能であるが)SCMSを適用するケースは、「コンテンツ受信器2側の音声出力時における音声品質設定を優先」するケースに該当する。
また、後述するブロックA10以降は、コンテンツ送信器1がコンテンツをエンコードしてコンテンツ受信器2へ送信するまでの手順を示している。
コンテンツ送信器1は、コンテンツ受信器2との接続が切断されるまで(ブロックA17のYES)、自身(コンテンツ送信器1)の画面に出力する映像とスピーカ等に出力する音声とをそれぞれエンコードし(ブロックA12)、MPEG2−TS形式に多重化した後、RTPにより送信する(ブロックA15)のが基本的な流れであるが、コンテンツ再生アプリケーションの起動やディスクの入れ替え等により、画面に出力するコンテンツが切り替わった場合(ブロックA16のYES)、著作権保護有無を判定し(ブロックA10)、著作権保護が必要であれば(ブロックA10のYES)、著作権保護処理を行って送信する。
コンテンツ送信器1は、例えば、AACS(Advanced access control system)により著作権保護されたBlu-ray(登録商標)Discのコンテンツを画面に出力した場合、著作権保護が必要と判定する。著作権保護が必要と判定したとき、映像の著作権保護方式はHDCP2.0となる。一方、音声の著作権保護方式はHDCP2.0またはSCMSのいずれかであり、図5に示す以下の手順により、音声品質および音声の著作権保護方式を決定する(ブロックA11)。
音声品質情報の送受信によって決定した音声品質が、量子化16bit、サンプリング周波数48kHzのいずれかを超えている場合(ブロックB1のYES)、コンテンツ送信器1は、HDCP2.0以外の方法では送信することができない。ここで、量子化16bit、サンプリング周波数48kHzは、AACS Adopter Agreement(http://www.aacsla.com/license/)におけるデジタル音声出力規定に従った境界値である。コンテンツ送信器1は、前述の著作権保護方式適用可否判定(図4のブロックA3〜A5)において、HDCP2.0が適用可能であれば(ブロックB2のYES)、音声の著作権保護方式をHDCP2.0に決定する(ブロックB3)。一方、HDCP2.0が適用不可であった場合(ブロックB2のNO)、コンテンツ送信器1は、音声品質を、量子化16bit、サンプリング周波数48kHzに変更し(ブロックB4)、音声の著作権保護方式をSCMSに決定する(ブロックB5)。なお、コンテンツ送信器1は、予め用意された高品質の音声と低品質の音声との2種類の音声のうちの一方を選択してコンテンツ受信器2に送信するように動作することも可能である。即ちコンテンツ送信器1は、ブロックB2においてHDCP2.0が適用可能であれば高品質の音声を選択し、HDCP2.0が適用不可であれば低品質の音声を選択しても良い。
また、音声品質情報の送受信によって決定した音声品質が、量子化16bit以下、かつ、サンプリング周波数48kHz以下の場合(ブロックB1のNO)、コンテンツ送信器1は、音声の著作権保護方式をSCMSに決定する(ブロックB5)。
コンテンツ送信器1は、以上の手順で決定した音声の著作権保護方式を、コンテンツ受信器2へ通知する(ブロックB6)。
なお、(Blu-ray(登録商標)Discで採用される)AACSでは、量子化16bit以下、かつ、サンプリング周波数48kHz以下の音声品質の音声については著作権保護を要求されないが、DVD(Digital versatile disc)で採用されるCSS(Content scrambling system)では、音声の著作権保護方式がHDCP2.0の場合、任意の音声品質でよく、音声の著作権保護方式がSCMSの場合、(音声品質の境界値以下の)低品質とすべきことが規定されていることを考慮し、ここでは、量子化16bit以下、かつ、サンプリング周波数48kHz以下の場合、音声の著作権保護方式としてSCMSを採用するものとする。
また、ここでは、AACS Adopter Agreementにおけるデジタル音声出力規定に従って、音声品質の境界値を量子化16bit、サンプリング周波数48kHzとしたが、音声品質の境界値は、コンテンツ送信器1が自身(コンテンツ送信器1)の画面に出力するコンテンツの著作権保護規定によって異なる。
再び図4を参照する。上記手順により決定した音声の著作権保護方式がHDCP2.0であれば(ブロックA13のYES)、コンテンツ送信器1は、エンコードしたコンテンツをHDCP2.0規定に従って暗号化し(ブロックA14)、MPEG2−TS形式に多重化してRTPにてコンテンツ受信器2へ送信する(ブロックA15)。
一方、上記手順により決定した音声の著作権保護方式がSCMSであれば(ブロックA13のNO)、コンテンツ送信器1は、コンテンツの暗号化は行わず、所定の方法でコピー制御情報をコンテンツ受信器2へ通知し、エンコードしたコンテンツをMPEG2−TS形式に多重化してRTPにてコンテンツ受信器2へ送信する(ブロックA15)。
また、著作権保護不要な場合(ブロックA10のNO)、コンテンツ送信器1は、エンコードしたコンテンツをそのままMPEG2−TS形式に多重化してRTPにてコンテンツ受信器2へ送信する。なお、著作権保護不要な場合は、コピーフリーなため、コピー制御情報をコピーフリーとしてコンテンツ受信器2へ通知してもよい。
このように、コンテンツ送信器1は、(1)自身(コンテンツ送信器1)の著作権保護方式への対応可否とコンテンツ受信器2の著作権保護方式への対応可否とから適用可能な著作権保護方式を判定し、(2)自身(コンテンツ送信器1)のエンコード時における音声品質設定情報とコンテンツ受信器2の音声出力品質設定情報とから音声品質を決定し、(3)適用可能な著作権保護方式と音声品質とから実際の音声品質および著作権保護方式を決定する。即ち、著作権の保護が求められるコンテンツを適切な著作権保護方式を適用して転送することを実現する。
次に、図6を参照して、本実施形態のコンテンツ転送システムにおける、コンテンツ受信器2がコンテンツ送信器1から転送された音声を再生するまでの手順について述べる。なお、映像に関しては、HDCP2.0規定に従って著作権保護有無を判定し、著作権保護されている場合はHDCP2.0規定に従って復号(暗号解読)後、デコードして、自身(コンテンツ受信器2)の画面に出力する。
コンテンツ受信器2は、コンテンツ送信器1が決定した著作権保護方式をコンテンツ送信器1から受信すると(ブロックC1のYES)、受信した著作権保護方式に従い(ブロックC2)、コピー制御設定を行う(ブロックC3)。コンテンツ送信器1から著作権保護方式を受信していないときは(ブロックC1のNO)、コンテンツ受信器2は、そのコンテンツをコピーフリーとみなす。
コンテンツ受信器2は、コンテンツ送信器1からRTPによりコンテンツを受信し(ブロックC4)、通知された著作権保護方式がHDCP2.0であれば(ブロックC5のYES)、HDCP2.0規定に従って復号(暗号解読)し(ブロックC6)、デコードして(ブロックC7)音声出力する。一方、通知された著作権保護方式がHDCP2.0でなければ(ブロックC5のNO)、コンテンツ受信器2は、そのままデコードし(ブロックC7)、音声出力する。
以上のように、本実施形態のコンテンツ転送システムは、著作権の保護が求められるコンテンツを適切な著作権保護方式を適用して転送することを実現する。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願原出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]著作権保護されたコンテンツを転送するコンテンツ転送手段であって、しきい値を超える品質でコンテンツを転送する場合、前記コンテンツの著作権保護に第1の著作権保護方式を適用し、前記しきい値以下の品質で転送する場合、第2の著作権保護方式を適用するコンテンツ転送手段を具備する電子機器。
[2]前記コンテンツ転送手段は、前記コンテンツを送信する前記電子機器における前記コンテンツの符号化時の品質に関する設定値と、前記コンテンツを受信する他の電子機器における前記コンテンツの出力時の品質に関する設定値とに基づき、前記他の電子機器に転送する際における前記コンテンツの品質を決定し、前記決定した品質が前記しきい値を超える場合、前記コンテンツの著作権保護に前記第1の著作権保護方式を適用し、前記しきい値以下の場合、前記第2の著作権保護方式を適用する[1]に記載の電子機器。
[3]前記コンテンツ転送手段は、前記コンテンツを受信する他の電子機器が前記第1の著作権保護方式で保護された音声データに対応していない場合、前記しきい値以下の品質の音声データを含む前記コンテンツを前記他の電子機器に転送する[1]または[2]に記載の電子機器。
[4]前記コンテンツは、音声データを含み、
前記コンテンツ転送手段は、前記音声データの符号化時における量子化ビット数およびサンプリング周波数の一方または両方が所定の値を超えている場合に、前記コンテンツの品質が前記しきい値を超えていると判定する、
[1]、[2]または[3]に記載の電子機器。
[5]前記コンテンツは、映像データを含み、
前記コンテンツ転送手段は、前記音声の品質が前記しきい値を超える場合、前記音声の著作権保護に前記第1の著作権保護方式を適用し、前記音声の品質が前記しきい値を超えない場合、前記音声の著作権保護に前記第2の著作権保護方式を適用し、前記コンテンツが著作権保護されている場合は、前記音声の品質がしきい値を超えているか否かに関わらず前記映像に前記第1の著作権保護方式を適用する、
[4]に記載の電子機器。
[6]前記第1の著作権保護方式は、著作権保護対象データの暗号化を伴う方式であり、
前記第2の著作権保護方式は、著作権保護対象データの暗号化を伴わない方式である
[1]、[2]、[3]、[4]または[5]に記載の電子機器。
[7]前記第1の著作権保護方式は、HDCP(High-bandwidth digital content protection system)2.0または前記HDCP2.0の後継規格であり、
前記第2の著作権保護方式は、SCMS(Serial copy management system)である
[6]に記載の電子機器。
[8]著作権保護されたコンテンツを送信するコンテンツ送信手段であって、前記コンテンツを受信する他の電子機器が第1の著作権保護方式で保護された音声データに対応している場合、前記音声データの著作権保護に第1の著作権保護方式を適用し、前記第1の著作権保護方式で保護された音声データに対応していない場合、前記音声データの著作権保護に第2の著作権保護方式を適用し、かつ、前記音声データの品質をしきい値以下に設定して、前記他の電子機器に対する前記コンテンツの送信を実行するコンテンツ送信手段を具備する電子機器。
[9]電子機器のコンテンツ転送方法であって、
しきい値を超える品質でコンテンツを転送する場合、前記コンテンツの著作権保護に第1の著作権保護方式を適用し、前記しきい値以下の品質で転送する場合、第2の著作権保護方式を適用するコンテンツ転送方法。
[10]前記コンテンツを送信する前記電子機器における前記コンテンツの符号化時の品質に関する設定値と、前記コンテンツを受信する他の電子機器における前記コンテンツの出力時の品質に関する設定値とに基づき、前記他の電子機器に転送する際における前記コンテンツの品質を決定し、前記決定した品質が前記しきい値を超える場合、前記コンテンツの著作権保護に前記第1の著作権保護方式を適用し、前記しきい値以下の場合、前記第2の著作権保護方式を適用する[9]に記載のコンテンツ転送方法。
[11]前記コンテンツを受信する他の電子機器が前記第1の著作権保護方式に対応していない場合、前記しきい値以下の品質で前記コンテンツを前記他の電子機器に転送する[9]または[10]に記載の電子機器のコンテンツ転送方法。
[12]前記コンテンツは、音声データを含み、
前記コンテンツ転送手段は、前記音声データの符号化時における量子化ビット数およびサンプリング周波数の一方または両方が所定の値を超えている場合に、前記コンテンツの品質が前記しきい値を超えていると判定する、
[9]、[10]または[11]に記載のコンテンツ転送方法。
1…コンテンツ送信器、2…コンテンツ受信器、3…音声再生器、11,21…プロセッサ、12,22…主メモリ、13,23…外部記憶装置、14,24…表示装置、15,25…入力装置、16,27…通信装置、26…TVチューナ、28…外部音声出力装置、100…コンテンツ転送制御プログラム。

Claims (10)

  1. 映像データと音声データとを含む著作権保護されたコンテンツを転送するコンテンツ転送手段であって、前記音声データの品質がしきい値を超える場合、前記音声データの著作権保護に第1の著作権保護方式を適用し、前記音声データの品質が前記しきい値以下の場合、前記音声データの著作権保護に第2の著作権保護方式を適用し、前記音声データの品質が前記しきい値を超えているか否かに関わらず前記映像データの著作権保護に前記第1の著作権保護方式を適用するコンテンツ転送手段を具備する電子機器。
  2. 前記コンテンツ転送手段は、前記コンテンツを送信する前記電子機器における前記音声データの符号化時の品質に関する設定値と、前記コンテンツを受信する他の電子機器における前記音声データの出力時の品質に関する設定値とに基づき、前記コンテンツを前記他の電子機器に転送する際における前記音声データの品質を決定する請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記コンテンツ転送手段は、前記コンテンツを受信する他の電子機器が前記第1の著作権保護方式で保護された音声データに対応していない場合、前記しきい値以下の品質の音声データを含む前記コンテンツを前記他の電子機器に転送する請求項1または2に記載の電子機器。
  4. 前記コンテンツ転送手段は、前記音声データの符号化時における量子化ビット数およびサンプリング周波数の一方または両方が所定の値を超えている場合に、前記音声データの品質が前記しきい値を超えていると判定する請求項1、2または3に記載の電子機器。
  5. 前記第1の著作権保護方式は、著作権保護対象データの暗号化を伴う方式であり、
    前記第2の著作権保護方式は、著作権保護対象データの暗号化を伴わない方式である
    請求項1、2、3または4に記載の電子機器。
  6. 前記第1の著作権保護方式は、HDCP(High-bandwidth digital content protection system)2.0または前記HDCP2.0の後継規格であり、
    前記第2の著作権保護方式は、SCMS(Serial copy management system)である
    請求項5に記載の電子機器。
  7. 電子機器のコンテンツ転送方法であって、
    映像データと音声データとを含む著作権保護されたコンテンツを転送する際、前記音声データの品質がしきい値を超える場合、前記音声データの著作権保護に第1の著作権保護方式を適用し、前記音声データの品質が前記しきい値以下の場合、前記音声データの著作権保護に第2の著作権保護方式を適用し、前記音声データの品質が前記しきい値を超えているか否かに関わらず前記映像データの著作権保護に前記第1の著作権保護方式を適用するコンテンツ転送方法。
  8. 前記コンテンツを送信する前記電子機器における前記音声データの符号化時の品質に関する設定値と、前記コンテンツを受信する他の電子機器における前記音声データの出力時の品質に関する設定値とに基づき、前記コンテンツを前記他の電子機器に転送する際における前記音声データの品質を決定する請求項7に記載のコンテンツ転送方法。
  9. 前記コンテンツを受信する他の電子機器が前記第1の著作権保護方式で保護された音声データに対応していない場合、前記しきい値以下の品質の音声データを含む前記コンテンツを前記他の電子機器に転送する請求項7または8に記載のコンテンツ転送方法。
  10. 前記音声データの符号化時における量子化ビット数およびサンプリング周波数の一方または両方が所定の値を超えている場合に、前記音声データの品質が前記しきい値を超えていると判定する請求項7、8または9に記載のコンテンツ転送方法。
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