JP2013148709A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産性を低下させることなく、非通紙領域の過昇温を抑制できる定着装置を提供する。
【解決手段】記録媒体が通過する第1の通過幅W1と、第1の通過幅W1よりも大きく第1の通過幅W1を包含する第2の通過幅W2と、第1の通過幅W1より小さく第1の通過幅W1に包含される第3の通過幅W3を有する定着装置であって、定着部材21を加熱する加熱源は、第1の通過幅W1に対応して配設された第1の発熱部23aと、第2の通過幅W2のうち第1の通過幅W1と重ならない端部側に配設された第2の発熱部23bと、第3の通過幅W3に対応して配設された第3の発熱部23cとを有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、記録媒体に画像を定着する定着装置、及び定着装置を備えた画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等の各種画像形成装置に用いられる定着装置として、金属基材と弾性ゴム層などから成る薄肉の定着ベルトを備えるものが知られている。このように、低熱容量化された薄肉の定着ベルトを備えることで、定着ベルトの加熱に必要なエネルギーを大幅に低減することができ、ウォームアップ時間(電源投入時など、常温状態から印刷可能な所定の温度(リロード温度)までに要する時間)や、ファーストプリント時間(印刷要求を受けた後、印刷準備を経て印字動作を行い排紙が完了するまでの時間)の短縮化を図れる。
従来、この種の定着装置には、図8に示すように、無端ベルト(定着ベルト)100と、無端ベルト100の内部に配設されたパイプ状の金属熱伝導体200と、金属熱伝導体200内に配設された熱源300と、無端ベルト100を介して金属熱伝導体200に当接してニップ部Nを形成する加圧ローラ400を備えているものがある(特許文献1参照)。この場合、加圧ローラ400の回転により無端ベルト100は連れ回りし、このとき、金属熱伝導体200は無端ベルト100の移動をガイドする。また、金属熱伝導体200内の熱源300により金属熱伝導体200を介して無端ベルト100が加熱されることで、無端ベルト100全体を温めることを可能にしている。これにより、加熱待機時からのファーストプリントタイムを短縮することができ、かつ高速回転時の熱量不足を解消することが可能となっている。
また、さらなる省エネ性及びファーストプリントタイム向上のために、無端ベルトを(金属熱伝導体を介さずに)直接加熱する定着装置が提案されている(特許文献2参照)。
図9に示す例では、無端ベルト100の内側から上記パイプ状の金属熱伝導体を取り除き、代わりに、加圧ローラ400と対向する位置に板状のニップ形成部材500を設けている。この場合、ニップ形成部材500を配設した箇所以外で無端ベルト100を熱源300によって直接加熱することができるので、伝熱効率が大幅に向上し消費電力が低減する。このため、加熱待機時からのファーストプリントタイムをさらに短縮することが可能となる。また、金属熱伝導体を設けないことによるコストダウンも期待できる。
また、特許文献3には、薄肉の定着ローラ又は定着ベルトを用いた定着装置において、用紙のサイズに応じて発熱範囲が異なるヒータを設け、用紙サイズに合わせてヒータを選択駆動することで、効率的に発熱させ、省エネルギー化を図る技術が開示されている。
上記のように、無端ベルトを直接加熱する構成とすることで、省エネ性及びファーストプリントタイムのさらなる向上が可能となるが、他方で、金属熱伝導体を介さないで熱が伝達されるため、無端ベルトの通紙領域から非通紙領域への熱の伝達が早くなり、非通紙領域の過昇温が発生しやすくなるといった問題がある。これを防止する方法としては、無端ベルトの回転速度を落とす方法があるが、この場合、生産性(印刷速度)が低下するといった問題が新たに発生してしまう。
そこで、本発明は、斯かる事情に鑑み、生産性を低下させることなく、非通紙領域の過昇温を抑制できる定着装置、及びその定着装置を備えた画像形成装置を提供しようとするものである。
上記課題を解決するため、請求項1に係る本発明は、軸回りに回転可能な定着部材と、前記定着部材を加熱する加熱源と、前記定着部材に当接してニップ部を形成する対向部材とを備え、記録媒体が通過する第1の通過幅と、前記第1の通過幅よりも大きく第1の通過幅を包含する第2の通過幅と、前記第1の通過幅より小さく第1の通過幅に包含される第3の通過幅を有する定着装置であって、前記加熱源は、前記第1の通過幅に対応して配設された第1の発熱部と、前記第2の通過幅のうち第1の通過幅と重ならない端部側に配設された第2の発熱部と、前記第3の通過幅に対応して配設された第3の発熱部とを有することを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、各通過幅に合った範囲で定着部材を加熱することができる。具体的には、第1の通過幅に対応した範囲を加熱するときは、第1の発熱部のみを発熱させ、第2の通過幅に対応した範囲を加熱するときは、第1及び第2の発熱部を発熱させる。また、第3の通過幅に対応した範囲を加熱するときは、第3の発熱部のみを発熱させればよい。このように、各通過幅に合った範囲で定着部材を加熱することができるので、生産性を低下させることなく、記録媒体の非通過領域における定着部材の過昇温を抑制することができる。
本発明に係る画像形成装置の実施の一形態を示す概略構成図である。 前記画像形成装置に搭載された定着装置の概略構成図である。 定着ベルトの端部の構成を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は定着ベルトの回転軸方向から見た側面図である。 各ハロゲンヒータの発熱領域と通紙領域との関係を示す図である。 他の実施形態に係る定着装置の概略構成図である。 定着ベルトを定着ローラと加熱ローラで張架した定着装置の概略構成図である。 定着ベルトの代わりに定着ローラを用いた定着装置の概略構成図である。 従来の定着装置の概略構成図である。 他の従来の定着装置の概略構成図である。
以下、添付の図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の実施の形態を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
まず、図1を参照して、本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の全体構成及び動作について説明する。
図1に示す画像形成装置1は、カラーレーザープリンタであり、その装置本体の中央には、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kが設けられている。各作像部4Y,4M,4C,4Kは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。
具体的に、各作像部4Y,4M,4C,4Kは、潜像担持体としてのドラム状の感光体5と、感光体5の表面を帯電させる帯電装置6と、感光体5の表面にトナーを供給する現像装置7と、感光体5の表面をクリーニングするクリーニング装置8などを備える。なお、図1では、ブラックの作像部4Kが備える感光体5、帯電装置6、現像装置7、クリーニング装置8のみに符号を付しており、その他の作像部4Y,4M,4Cにおいては符号を省略している。
各作像部4Y,4M,4C,4Kの下方には、感光体5の表面を露光する露光装置9が配設されている。露光装置9は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を有し、画像データに基づいて各感光体5の表面へレーザー光を照射するようになっている。
各作像部4Y,4M,4C,4Kの上方には、転写装置3が配設されている。転写装置3は、転写体としての中間転写ベルト30と、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ31と、二次転写手段としての二次転写ローラ36と、二次転写バックアップローラ32と、クリーニングバックアップローラ33と、テンションローラ34、ベルトクリーニング装置35を備える。
中間転写ベルト30は、無端状のベルトであり、二次転写バックアップローラ32、クリーニングバックアップローラ33及びテンションローラ34によって張架されている。ここでは、二次転写バックアップローラ32が回転駆動することによって、中間転写ベルト30は図の矢印で示す方向に周回走行(回転)するようになっている。
4つの一次転写ローラ31は、それぞれ、各感光体5との間で中間転写ベルト30を挟み込んで一次転写ニップを形成している。また、各一次転写ローラ31には、図示しない電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が各一次転写ローラ31に印加されるようになっている。
二次転写ローラ36は、二次転写バックアップローラ32との間で中間転写ベルト30を挟み込んで二次転写ニップを形成している。また、一次転写ローラ31と同様に、二次転写ローラ36にも図示しない電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が二次転写ローラ36に印加されるようになっている。
ベルトクリーニング装置35は、中間転写ベルト30に当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードを有する。このベルトクリーニング装置35から伸びた図示しない廃トナー移送ホースは、図示しない廃トナー収容器の入り口部に接続されている。
プリンタ本体の上部には、ボトル収容部2が設けられており、ボトル収容部2には補給用のトナーを収容した4つのトナーボトル2Y,2M,2C,2Kが着脱可能に装着されている。各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kと上記各現像装置7との間には、図示しない補給路が設けてあり、この補給路を介して各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kから各現像装置7へトナーが補給されるようになっている。
一方、プリンタ本体の下部には、記録媒体としての用紙Pを収容した給紙トレイ10や、給紙トレイ10から用紙Pを搬出する給紙ローラ11等が設けてある。ここで、記録媒体には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート等が含まれる。また、図示しないが、手差し給紙機構が設けてあってもよい。
プリンタ本体内には、用紙Pを給紙トレイ10から二次転写ニップを通過させて装置外へ排出するための搬送路Rが配設されている。搬送路Rにおいて、二次転写ローラ36の位置よりも用紙搬送方向上流側には、二次転写ニップへ用紙Pを搬送する搬送手段としての一対のレジストローラ12が配設されている。
また、二次転写ローラ36の位置よりも用紙搬送方向下流側には、用紙Pに転写された未定着画像を定着するための定着装置20が配設されている。さらに、定着装置20よりも搬送路Rの用紙搬送方向下流側には、用紙を装置外へ排出するための一対の排紙ローラ13が設けられている。また、プリンタ本体の上面部には、装置外に排出された用紙をストックするための排紙トレイ14が設けてある。
続いて、図1を参照して、本実施形態に係るプリンタの基本的動作について説明する。
作像動作が開始されると、各作像部4Y,4M,4C,4Kにおける各感光体5が図示しない駆動装置によって図の時計回りに回転駆動され、各感光体5の表面が帯電装置6によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された各感光体5の表面には、露光装置9からレーザー光がそれぞれ照射されて、各感光体5の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体5に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように各感光体5上に形成された静電潜像に、各現像装置7によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
また、作像動作が開始されると、二次転写バックアップローラ32が図の反時計回りに回転駆動し、中間転写ベルト30を図の矢印で示す方向に周回走行させる。そして、各一次転写ローラ31に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加される。これにより、各一次転写ローラ31と各感光体5との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。
その後、各感光体5の回転に伴い、感光体5上の各色のトナー画像が一次転写ニップに達したときに、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、各感光体5上のトナー画像が中間転写ベルト30上に順次重ね合わせて転写される。かくして中間転写ベルト30の表面にフルカラーのトナー画像が担持される。また、中間転写ベルト30に転写しきれなかった各感光体5上のトナーは、クリーニング装置8によって除去される。その後、図示しない除電装置によって各感光体5の表面が除電され、表面電位が初期化される。
画像形成装置の下部では、給紙ローラ11が回転駆動を開始し、給紙トレイ10から用紙Pが搬送路Rに送り出される。搬送路Rに送り出された用紙Pは、レジストローラ12によってタイミングを計られて、二次転写ローラ36と二次転写バックアップローラ32との間の二次転写ニップに送られる。このとき二次転写ローラ36には、中間転写ベルト30上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより、二次転写ニップに転写電界が形成されている。
その後、中間転写ベルト30の周回走行に伴って、中間転写ベルト30上のトナー画像が二次転写ニップに達したときに、上記二次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト30上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。また、このとき用紙Pに転写しきれなかった中間転写ベルト30上の残留トナーは、ベルトクリーニング装置35によって除去され、除去されたトナーは図示しない廃トナー収容器へと搬送され回収される。
その後、用紙Pは定着装置20へと搬送され、定着装置20によって用紙P上のトナー画像が当該用紙Pに定着される。そして、用紙Pは、排紙ローラ13によって装置外へ排出され、排紙トレイ14上にストックされる。
以上の説明は、用紙上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つの作像部を使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
次に、図2に基づき、上記定着装置20の構成について説明する。
図2に示すように、定着装置20は、回転可能な定着部材としての定着ベルト21と、定着ベルト21に対向して回転可能に設けられた対向部材としての加圧ローラ22と、定着ベルト21を加熱する加熱源としての3本のハロゲンヒータ23a,23b,23cと、定着ベルト21の内側に配設されたニップ形成部材24と、ニップ形成部材24を支持する支持部材としてのステー25と、各ハロゲンヒータ23a,23b,23cから放射される光を定着ベルト21へ反射する反射部材26と、定着ベルト21の温度を検知する温度検知手段としての温度センサ27と、定着ベルト21から用紙を分離する分離部材28と、加圧ローラ22を定着ベルト21へ加圧する図示しない加圧手段等を備えている。
上記定着ベルト21は、薄肉で可撓性を有する無端状のベルト部材(フィルムも含む)で構成されている。詳しくは、定着ベルト21は、ニッケルもしくはSUS等の金属材料又はポリイミド(PI)などの樹脂材料で形成された内周側の基材と、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などで形成された外周側の離型層によって構成されている。また、基材と離型層との間に、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、又はフッ素ゴム等のゴム材料で形成された弾性層を介在させてもよい。
上記加圧ローラ22は、芯金22aと、芯金22aの表面に設けられた発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、又はフッ素ゴム等から成る弾性層22bと、弾性層22の表面に設けられたPFA又はPTFE等から成る離型層22cによって構成されている。加圧ローラ22は、図示しない加圧手段によって定着ベルト21側へ加圧され定着ベルト21を介してニップ形成部材24に当接している。この加圧ローラ22と定着ベルト21とが圧接する箇所では、加圧ローラ22の弾性層22bが押しつぶされることで、所定の幅のニップ部Nが形成されている。また、加圧ローラ22は、プリンタ本体に設けられた図示しないモータ等の駆動源によって回転駆動するように構成されている。加圧ローラ22が回転駆動すると、その駆動力がニップ部Nで定着ベルト21に伝達され、定着ベルト21が従動回転するようになっている。
本実施形態では、加圧ローラ22を中実のローラとしているが、中空のローラであってもよい。その場合、加圧ローラ22の内部にハロゲンヒータ等の加熱源を配設してもよい。また、弾性層が無い場合は、熱容量が小さくなり定着性が向上するが、未定着トナーを押しつぶして定着させるときにベルト表面の微小な凹凸が画像に転写されて画像のベタ部に光沢ムラが生じる可能性がある。これを防止するには、厚さ100μm以上の弾性層を設けることが望ましい。厚さ100μm以上の弾性層を設けることで、弾性層の弾性変形により微小な凹凸を吸収することができるので、光沢ムラの発生を回避することができるようになる。弾性層22bはソリッドゴムでもよいが、加圧ローラ22の内部に加熱源が無い場合は、スポンジゴムを用いてもよい。スポンジゴムの方が、断熱性が高まり定着ベルト21の熱が奪われにくくなるのでより望ましい。また、定着部材と対向部材は、互いに圧接する場合に限らず、加圧を行わず単に接触させるだけの構成とすることも可能である。
上記各ハロゲンヒータ23a,23b,23cは、それぞれの両端部が定着装置20の側板(不図示)に固定されている。各ハロゲンヒータ23a,23b,23cは、プリンタ本体に設けられた電源部により出力制御されて発熱するように構成されており、その出力制御は、上記温度センサ27による定着ベルト21の表面温度の検知結果に基づいて行われる。このようなヒータ23の出力制御によって、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度に設定できるようになっている。また、定着ベルト21を加熱する加熱源として、ハロゲンヒータ以外のものを用いてもよい。
上記ニップ形成部材24は、ベースパッド241と、ベースパッド241の表面に設けられた摺動シート(低摩擦シート)240とを有する。ベースパッド241は、定着ベルト21の軸方向又は加圧ローラ22の軸方向に渡って長手状に配設されており、加圧ローラ22の加圧力を受けてニップ部Nの形状を決めるものである。ベースパッド241は、ステー25によって固定支持されている。また、この場合、ニップ形成部材24を囲むように板金250が設けられており、この板金250を介してニップ形成部材24はステー25に支持されている。これにより、加圧ローラ22による圧力でニップ形成部材24に撓みが生じるのを防止し、加圧ローラ22の軸方向に渡って均一なニップ幅が得られるようにしている。なお、ステー25は、ニップ形成部材24の撓み防止機能を満足するために、ステンレスや鉄等の機械的強度が高い金属材料で形成することが望ましい。また、ベースパッド241も、強度確保のためにある程度硬い材料で構成されていることが望ましい。ベースパッド241の材料としては、液晶ポリマー(LCP)等の樹脂や、金属、あるいはセラミックなどを適用することができる。
また、ベースパッド241は、耐熱温度200℃以上の耐熱性部材で構成されている。これにより、トナー定着温度域で、熱によるニップ形成部材24の変形を防止し、安定したニップ部Nの状態を確保して、出力画質の安定化を図っている。ベースパッド241には、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの一般的な耐熱性樹脂を用いることが可能である。
摺動シート240は、ベースパッド241の少なくとも定着ベルト21と対向する表面に配設されていればよい。これにより、定着ベルト21が回転する際、この低摩擦シートに対し定着ベルト21が摺動することで、定着ベルト21に生じる駆動トルクが低減され、定着ベルト21への摩擦力による負荷が軽減される。なお、摺動シートを有しない構成とすることも可能である。
上記反射部材26は、ステー25とハロゲンヒータ23a,23b,23cとの間に配設されている。本実施形態では、反射部材26をステー25に固定している。反射部材26の材料としては、アルミニウムやステンレス等が挙げられる。このように反射部材26を配設していることにより、ハロゲンヒータ23a,23b,23cからステー25側に放射された光が定着ベルト21へ反射される。これにより、定着ベルト21に照射される光量を多くすることができ、定着ベルト21を効率良く加熱することが可能となる。また、ハロゲンヒータ23a,23b,23cからの輻射熱がステー25等に伝達されるのを抑制することができるので、省エネルギー化も図れる。
また、本実施形態に係る定着装置20は、さらなる省エネ性及びファーストプリントタイムなどの向上のために、種々の構成上の工夫が施されている。
具体的には、ハロゲンヒータ23a,23b,23cを定着ベルト21に直接対向するように配設することで、定着ベルト21をニップ部N以外の箇所において直接加熱できるようにしている(直接加熱方式)。本実施形態では、ハロゲンヒータ23a,23b,23cと定着ベルト21の図2の左側の部分の間に何も介在させないようにし、その部分において各ハロゲンヒータ23a,23b,23cからの輻射熱を定着ベルト21に直接与えるようにしている。
また、定着ベルト21の低熱容量化を図るために、定着ベルト21を薄くかつ小径化している。具体的には、定着ベルト21を構成する基材、弾性層、離型層のそれぞれの厚さを、20〜50μm、100〜300μm、10〜50μmの範囲に設定し、全体としての厚さを1mm以下に設定している。また、定着ベルト21の直径は、20〜40mmに設定している。さらに低熱容量化を図るためには、望ましくは、定着ベルト21全体の厚さを0.2mm以下にするのがよく、さらに望ましくは、0.16mm以下の厚さとするのがよい。また、定着ベルト21の直径は、30mm以下とするのが望ましい。
なお、本実施形態では、加圧ローラ22の直径を20〜40mmに設定しており、定着ベルト21の直径と加圧ローラ22の直径を同等となるように構成している。ただし、この構成に限定されるものではない。例えば、定着ベルト21の直径が加圧ローラ22の直径よりも小さくなるように形成してもよい。その場合、ニップ部Nにおける定着ベルト21の曲率が加圧ローラ22の曲率よりも小さくなるため、ニップ部Nから排出される記録媒体が定着ベルト21から分離されやすくなる。
また、上記のように、定着ベルト21を小径化した結果、定着ベルト21の内側のスペースが小さくなるが、ステー25を両端側において折り曲げられた凹状に形成し、その凹状に形成した部分の内側に3本のハロゲンヒータ23a,23b,23cのうちの全部又は一部を収容することで、小さいスペース内でもステー25やハロゲンヒータ23a,23b,23cの配設を可能にしている。
また、小さいスペース内でもステー25をできるだけ大きく配設するために、ニップ形成部材24を反対にコンパクトに形成している。具体的には、ベースパッド241の用紙搬送方向の幅を、ステー25の用紙搬送方向の幅よりも小さく形成している。さらに、図2において、ベースパッド241の用紙搬送方向上流側端部及び下流側端部におけるそれぞれのニップ部N又はその仮想延長線Eに対する高さをh1,h2とし、上流側端部及び下流側端部以外のベースパッド241の部分におけるニップ部N又はその仮想延長線Eに対する最大高さをh3とすると、h1≦h3、h2≦h3となるように構成している。このように構成することで、ベースパッド241の上流側端部と下流側端部は、ステー25の用紙搬送方向上流側及び下流側の各折り曲げ部と定着ベルト21との間に介在しないので、各折り曲げ部を定着ベルト21の内周面に近づけて配設することができる。これにより、定着ベルト21内の限られたスペース内でステー25をできるだけ大きく配設できるようになり、ステー25の強度を確保することができるようになる。その結果、加圧ローラ22によるニップ形成部材24の撓みを防止でき、定着性の向上を図れる。
さらにステー25の強度を確保するために、本実施形態では、ステー25が、ニップ形成部材24と接触し用紙搬送方向(図2の上下方向)に延在するベース部25aと、そのベース部25aの用紙搬送方向上流側と下流側の各端部から加圧ローラ22の当接方向(図2の左側)に向かって延びる立ち上がり部25bとを有するように構成している。すなわち、ステー25に立ち上がり部25bを設けることで、ステー25が加圧ローラ22の加圧方向に延在する横長の断面を有するようになり、断面係数が大きくなって、ステー25の機械的強度を向上させることが可能となる。
また、立ち上がり部25bを加圧ローラ22の当接方向により長く形成する方が、ステー25の強度が向上する。従って、立ち上がり部25bの先端は、定着ベルト21の内周面に対し、できる限り近接していることが望ましい。しかし、回転中、定着ベルト21には大小なりとも振れ(挙動の乱れ)が生じるので、立ち上がり部25bの先端を定着ベルト21の内周面に近づけすぎると、定着ベルト21が立ち上がり部25bの先端に接触する虞がある。特に、本実施形態のように、薄い定着ベルト21を用いている構成においては、定着ベルト21の振れ幅が大きいので、立ち上がり部25bの先端の位置設定には注意が必要である。
具体的に、本実施形態の場合、立ち上がり部25bの先端と定着ベルト21の内周面との加圧ローラ22の当接方向の距離dは、少なくとも2.0mm、望ましくは3.0mm以上に設定するのが好ましい。一方、定着ベルト21にある程度厚みがあって振れがほとんど無い場合は、上記距離dは0.02mmに設定することが可能である。なお、本実施形態のように、立ち上がり部25bの先端に反射部材26が取り付けられている場合は、反射部材26が定着ベルト21に接触しないように上記距離dを設定する必要がある。
このように、立ち上がり部25bの先端を定着ベルト21の内周面に対し可能な限り近接するように配設することで、立ち上がり部25bを加圧ローラ22の当接方向に長く配設することができる。これにより、小径の定着ベルト21を用いた構成においても、ステー25の機械的強度を向上させることが可能となる。
図3は、定着ベルトの端部の構成を示す図である。同図中、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は定着ベルトの回転軸方向から見た側面図を示す。なお、図3の(a)〜(c)では、片側の端部の構成のみを図示しているが、反対側の端部も同様の構成となっているので、以下、図3に基づき片側の端部の構成についてのみ説明する。
図3の(a)又は(b)に示すように、定着ベルト21の端部にはベルト保持部材40が挿入されており、このベルト保持部材40によって定着ベルト21の端部は回転可能に保持されている。図3の(c)に示すように、ベルト保持部材40はニップ部の位置(ニップ形成部材24を配設した位置)で開口したC字形に形成されている。また、上記ステー25の端部は、このベルト保持部材40に固定され位置決めされている。
また、図3の(a)又は(b)に示すように、定着ベルト21の端面とそれに対向するベルト保持部材40の対向面との間には、定着ベルト21の端部を保護する保護部材としてのスリップリング41が設けられている。これにより、定着ベルト21に軸方向の寄りが生じた場合に、定着ベルト21の端部がベルト保持部材40に直接当接するのを防止することができ、端部の摩耗や破損を防ぐことができる。また、スリップリング41は、ベルト保持部材40に外周に対し余裕を持って嵌められている。このため、定着ベルト21の端部がスリップリング41に接触した際に、スリップリング41は定着ベルト21と連れ回り可能となっているが、スリップリング41が連れ回りせず、静止していても構わない。スリップリング41の材料としては、耐熱性に優れたいわゆるスーパーエンプラ、例えば、PEEK、PPS、PAI、PTFE等を適用することが好ましい。
なお、図示省略するが、定着ベルト21の軸方向両端部には、定着ベルト21とハロゲンヒータ23との間に、ハロゲンヒータ23からの熱を遮蔽する遮蔽部材を配設している。これにより、特に、連続通紙時の定着ベルトの非通紙領域における過剰な温度上昇を抑制することができ、定着ベルトの熱による劣化や損傷を防止することができる。
図4は、各ハロゲンヒータの発熱領域と通紙領域との関係を示す図である。
本実施形態の定着装置は、異なる大きさの用紙通過幅を少なくとも3つ有する。ここでは、図4に示すように、第1の通過幅として、A4サイズの用紙を縦向きに通過させる中サイズ通過幅W1(幅210mm)と、第2の通過幅として、A3サイズの用紙を縦向きに通過させる大サイズ通過幅W2(幅297mm)と、第3の通過幅として、A6サイズの用紙を縦向きに通過させる小サイズ通過幅W3(幅105mm)とがある。
また、中サイズ通過幅W1は、それより大きい大サイズ通過幅W2に包含され、小サイズ通過幅W3は、それより中A4サイズ通過幅W1及び大サイズ通過幅W2に包含されるように配設されている。なお、本実施形態では、各種サイズの用紙の幅方向中央部をそれぞれ定着ベルト21の軸方向中央位置で揃えて搬送する方式(センター基準方式)を採用している。ただし、本発明はこれに限定されることなく、定着ベルトの軸方向端部を基準に各種サイズの用紙を搬送する方式(端部基準方式)を採用している定着装置にも適用することは可能である。
図4おいて、上下方向に並んで示された3つのハロゲンヒータ23a,23b,23cは、それぞれの発熱部の位置、長さ及び電力が異なる。具体的に、第1のハロゲンヒータとしての図の中央に示されている中サイズヒータ23aでは、中サイズ通過幅W1に対応して発熱部が配設されており、その最大電力は700Wである。また、第2のハロゲンヒータとしての図の一番上に示されている大サイズヒータ23bでは、大サイズ通過幅W2のうち中サイズ通過幅W1と重ならない端部側に発熱部が配設されており、その最大電力は500Wである。また、第3のハロゲンヒータとしての図の一番下に示されている小サイズヒータ23cの発熱部では、小サイズ通過幅W3に対応して発熱部が配設されており、その最大電力は647Wである。
なお、本発明において、上記「大サイズ」、「中サイズ」、「小サイズ」は、上記A3縦サイズ、A4縦サイズ、A6縦サイズの場合に限らず、その他のサイズの場合であってもよい。
ところで、ハロゲンヒータはその端部側で発光強度が弱くなる傾向にあり、発光長を通紙領域と同じ範囲にすると、通紙領域の端部側で十分な熱量が得られず、温度落ち込みが生じ、定着不良が発生する虞がある。そのため、本実施形態では、各発光部の発光長を対応する用紙通過幅よりも長くしている。具体的には、幅が210mmの中サイズ通過幅W1に対して、中サイズヒータ23aの発熱部の長さを217mmに設定している。また、幅が297mmの大サイズ通過幅W2に対しては、中サイズヒータ23a及び大サイズヒータ23bの各発熱部を合わせた長さを324mmに設定している。また、幅が105mmの小サイズ通過幅W3に対しては、小サイズヒータ23cの発熱部の長さを133mmに設定している。なお、大サイズヒータ23bのみの発熱部の長さは、それぞれ56mmである。
以下、図2及び図4を参照しつつ、本実施形態に係る定着装置の動作について説明する。
プリンタ本体の電源スイッチが投入されると、通紙される用紙サイズに応じてハロゲンヒータに電力が供給される。具体的には、A4サイズの用紙を縦向きに通紙する場合は、中サイズヒータ23aにのみ通電し、A3サイズの用紙を縦向きに通紙する場合は、中サイズヒータ23aと大サイズ端部ヒータ23bに通電する。また、A6サイズの用紙を縦向きに通紙する場合は、小サイズヒータ23cにのみ通電する。これにより、各用紙幅サイズに合った範囲で定着ベルト21を加熱することができる。
また、ハロゲンヒータへの通電が開始されると同時に、加圧ローラ22が図2中の時計回りに回転駆動を開始する。これにより、定着ベルト21は、加圧ローラ22との摩擦力によって、図2中の反時計回りに従動回転する。
その後、上述の画像形成工程により未定着のトナー画像Tが担持された用紙Pが、不図示のガイド板に案内されながら図2の矢印方向に搬送されて、圧接状態にある定着ベルト21及び加圧ローラ22のニップ部Nに送入される。そして、加熱された定着ベルト21による熱と、定着ベルト21と加圧ローラ22との間の加圧力とによって、用紙Pの表面にトナー画像Tが定着される。
トナー画像Tが定着された用紙Pは、ニップ部Nから搬出される。このとき、用紙Pの先端が分離部材28の先端に接触することにより、用紙Pが定着ベルト21から分離される。その後、分離された用紙Pは、上述のように、排紙ローラによって機外に排出され、排紙トレイにストックされる。
以上のように、本実施形態の定着装置では、「大サイズ」、「中サイズ」、「小サイズ」の各通過幅に対応して、発熱範囲を異ならせることができるので、各用紙幅サイズに合った範囲で定着ベルト21を加熱することができる。例えば、小サイズ通過幅W3に用紙を連続的に通紙する場合に、中サイズヒータ23aを発熱させると、非通紙領域において定着ベルト21が過昇温する虞があるが、本実施形態のように、小サイズ通過幅W3に対応した小サイズヒータ23cを発熱させることで、非通紙領域の過昇温を抑制できる。
これにより、生産性(印刷速度)を低下させることなく、非通紙領域における定着ベルト21の過昇温を抑制することができるので、定着ベルト21の熱による劣化や損傷を防止することができ、長期に亘ってその機能を良好に維持することが可能となる。特に、本実施形態のように、定着ベルト21を薄く形成することで低熱容量化を図った構成においては、定着ベルト21の温度が上がりやすいので、大きな効果を期待できる。
さらに、本実施形態では、温度センサ27を定着ベルト21の直接加熱される箇所に対応して配設することで、定着ベルト21の最も加熱されやすい部分の温度を正確に検知することができるようにしている。これにより、定着ベルト21の温度制御の精度が向上し、定着ベルト21の熱による劣化や損傷をより確実に防止できるようになる。
また、本実施形態では、図2に示すように、定着ベルト21の軸方向から見た状態で、小サイズヒータ23cを、中サイズヒータ23a及び大サイズヒータ23bに対し、これらが定着ベルト21と直接対向する正面側とは反対側の背面側に配設している。これは、使用頻度の高い中サイズヒータ23a及び大サイズヒータ23bからの定着ベルト21への輻射熱を、使用頻度の低い小サイズヒータ23cによって妨げられにくくするためである。特に、本実施形態では、各ハロゲンヒータ23a,23b,23cの周囲に凹状のステー25が配設された構成となっているので、使用頻度の高い中サイズヒータ23aと大サイズヒータ23bをステー25の開口部側に配設し、使用頻度の低い小サイズヒータ23cをステー25の内部に収容するように配設している。このように、各ハロゲンヒータ23a,23b,23cを配設することで、使用頻度の高いヒータ23a,23bからの定着ベルト21への輻射熱を、使用頻度の低いヒータ23cによって妨げられにくくすることができ、熱効率の向上が図れる。
また、本実施形態のように、定着ベルト21を小径化した構成においては、定着ベルト21内の設置スペースが小さくなるため、各ハロゲンヒータ23a,23b,23cを互いに近接させることで、3本のハロゲンヒータ23a,23b,23cをコンパクトに配設するようにしている。すなわち、図2に示すように、中サイズヒータ23aと大サイズヒータ23bを、互いに近接させて配設し、かつ、小サイズヒータ23cを、中サイズヒータ23a及び大サイズヒータ23bの背面側であってそれらの間に近接するように配設している。また、このように配設することで、定着ベルト21に対する小サイズヒータ23cの距離を短く設定することができ、小サイズヒータ23c作動時における定着ベルト21の昇温を早めることができる。
また、本実施形態では、中サイズヒータ23aと大サイズヒータ23bを、定着ベルト21の軸方向に平行に、かつ、互いに近接するように配設することで、加熱時のベルト軸方向の温度のばらつきを抑制している。
なお、中サイズ通過幅W1に対応して配設される発熱部(第1の発熱部)と、大サイズ通過幅W2の端部側に配設される発熱部(第2の発熱部)と、小サイズ通過幅W3に対応して配設される発熱部(第3の発熱部)とは、それぞれ別個の発熱体で構成されていなくてもよい。例えば、ハロゲンヒータの両端部に反射部材を設けて中央部側と端部側において温度制御の機能を持たせることで、1本のハロゲンヒータによって中サイズヒータ23aと大サイズヒータ23bの両方の機能を果たせるようにすることも可能である。
図5は、2本のハロゲンヒータ23d,23eを備えた定着装置に本発明の構成を適用した実施形態を示す図である。
図5において、上側のハロゲンヒータ23dが、1本で中サイズヒータ23aと大サイズヒータ23bの両方の機能を有する大・中サイズ兼用ヒータであり、下側のハロゲンヒータ23eが、小サイズ用紙加熱用の小サイズヒータである。ここでは、2本のハロゲンヒータ23d,23eを、それぞれ定着ベルトと直接対向するように縦並びに配設している。すなわち、この実施形態では、上記実施形態とは異なり、ハロゲンヒータが2本しかないので、使用頻度の低い小サイズヒータ23eを、使用頻度の高い大・中サイズ兼用ヒータ23dの背面側に配設しなくても、大・中サイズ兼用ヒータ23dから定着ベルト21への輻射熱を十分に確保することができる。ただし、図5に示す構成において、ステー25及び反射部材26の開口幅が、ハロゲンヒータを1本分しか配設できない大きさである場合は、使用頻度の低い小サイズヒータ23eを、使用頻度の高い大・中サイズ兼用ヒータ23dの背面側に配設する必要がある。なお、図5に示す実施形態において、その他の構成は上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、図6に示すように、定着ベルト21を定着ローラ63と加熱源23を内装した加熱ローラ64によって張架した定着装置や、図7に示すように、定着ベルト21に代えて定着ローラ63を用いた定着装置などにも適用可能である。これらの定着装置においても、上記実施形態と同様に、加熱源として、中サイズヒータ23aと大サイズヒータ23bと小サイズヒータ23cとを設けることで、各通過幅に合った範囲で定着ベルト21や定着ローラ63を加熱することができ、生産性を低下させることなく、非通過領域における過昇温を抑制することができる。
また、本発明に係る定着装置は、図1に示すカラーレーザープリンタに限らず、モノクロ画像形成装置や、その他のプリンタ、複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等に搭載することも可能である。
20 定着装置
21 定着ベルト(定着部材)
22 加圧ローラ(対向部材)
23a 中サイズヒータ
23b 大サイズヒータ
23c 小サイズヒータ
24 ニップ形成部材
25 ステー(支持部材)
27 温度センサ(温度検知手段)
N ニップ部
P 用紙(記録媒体)
W1 中サイズ通過幅
W2 大サイズ通過幅
W3 小サイズ通過幅
特開2007−334205号公報 特開2007−233011号公報 特許第4077499号公報

Claims (8)

  1. 軸回りに回転可能な定着部材と、
    前記定着部材を加熱する加熱源と、
    前記定着部材に当接してニップ部を形成する対向部材とを備え、
    記録媒体が通過する第1の通過幅と、前記第1の通過幅よりも大きく第1の通過幅を包含する第2の通過幅と、前記第1の通過幅より小さく第1の通過幅に包含される第3の通過幅を有する定着装置であって、
    前記加熱源は、前記第1の通過幅に対応して配設された第1の発熱部と、前記第2の通過幅のうち第1の通過幅と重ならない端部側に配設された第2の発熱部と、前記第3の通過幅に対応して配設された第3の発熱部とを有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記定着部材を無端状の定着ベルトとし、当該定着ベルトを介して前記対向回転体と当接して前記ニップ部を形成するニップ形成部材を備えた構成において、
    前記第1及び第2の発熱部を、前記ニップ部以外の箇所で前記定着ベルトに直接対向するように配設すると共に、前記第3の発熱部を、前記第1及び第2の発熱部に対しこれらが定着ベルトと直接対向する正面側とは反対側の背面側に配設し、
    あるいは、前記第1、第2及び第3の発熱部を、それぞれ前記定着ベルトと直接対向するように配設した請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記第1及び第2の発熱部を、互いに近接させて配設し、前記第3の発熱部を、第1及び第2の発熱部の前記背面側であって第1及び第2の発熱部の間に近接するように配設した請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記ニップ形成部材を支持する支持部材を備え、
    前記支持部材を凹状に形成し、
    前記第1及び第2の発熱部を前記支持部材の凹状の開口部側に配設すると共に、前記第3の発熱部を前記支持部材の内部に収容するように配設した請求項2又は3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記第3の発熱部は、前記第1及び第2の発熱部よりも使用頻度の低い発熱部である請求項2から4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 前記定着ベルトの温度を検知する温度検知手段を備え、
    前記温度検知手段を、前記第1及び第2の発熱部が前記定着ベルトを直接加熱する箇所に対応させて配設した請求項2から5のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 前記第1及び第2の発熱部を、それぞれ前記定着部材の軸方向に平行に、かつ、互いに近接するように配設した請求項1から6のいずれか1項に記載の定着装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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