JP2013148510A - 電池駆動型電子機器及びその電池電圧監視方法 - Google Patents

電池駆動型電子機器及びその電池電圧監視方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電池駆動型電子機器において、環境温度や負荷条件の相違にかかわらず、電池消耗電圧が検出されてから動作停止電圧に低下するまで一定の猶予期間を確保する。
【解決手段】記憶部7には、所定の環境温度及び負荷条件で取得した電池の出力電圧対使用時間特性上で、出力電圧が装置の動作停止電圧まで低下すると予測される時点から所定の猶予期間遡った時点の出力電圧である電池消耗電圧の設定値が記憶される。平均消費電流量情報取得部1aは、所定の期間毎の動作状態の統計を基に装置の平均消費電流量情報を取得する。環境温度情報取得部1bは、所定の期間毎の環境温度の測定値の統計を基に装置の環境温度情報を取得する。電池消耗電圧算出部1cは平均消費電流量情報及び環境温度情報を基に電池の消耗電圧を算出し、電池消耗電圧更新部1dは記憶部7の電池消耗電圧7dを更新する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電池駆動型電子機器及びその電池電圧監視方法に関する。
リチウム一次電池、リチウムイオン二次電池などのリチウム電池は、電源用やメモリバックアップ用などとして、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、ノート型パーソナルコンピュータ、カメラなど、様々な電子機器に搭載されている。
このような電池により駆動される電子機器である電池駆動型電子機器の一つとして遠隔検針システムにおける無線子機がある。この遠隔検針システムは、センタ装置と、無線親機と、無線子機を備えており、センタ装置と無線親機とは携帯電話網などの公衆通信回線を用いてデータ通信を行い、無線親機と無線子機とは特定小電力無線によりデータ通信を行う。無線子機にはガスメータ、水道メータ、ガス漏れセンサーなどが接続されている。無線子機を複数段(複数階層)配置し、段間を中継するように構成したシステムもある。
この無線子機は、ガスメータで計測されたガスの流量を計測すると共に、定期的にセンタ装置からの指示に応じて、ガス流量の計測値をセンタ装置に通知する。また、各種センサーによりガス漏れや地震を検出した時に、遮断弁でガス流路を遮断するとともに、ガス漏れなどをセンタ装置に通知する機能を備えている。
このような無線子機の制御装置は、停電時にも正常に動作することができるように電池から電源電力が供給される。また、この電池は上記遮断弁を駆動するための電源としても利用される。このため、電池の出力電圧が低下すると、遮断弁を閉じることができない、或いは制御装置であるマイクロコンピュータを正常に動作させることができないなどの事態を招くことになる。
ここで、マイクロコンピュータ・チップは、その動作が保証される電源電圧が1.2−1.3ボルト程度と比較的低く、例えば3ボルトの電池から供給される電源電圧が経年変化等により多少低下しても正常に動作する。これに対して、遮断弁を駆動するためには、遮断弁内のソレノイドコイルに電流を供給して所定の駆動力を発生させる必要があるため、ある程度の電圧が電池から供給される必要がある。
そこで、従来のガスメータでは、マイクロコンピュータ・チップとは別に電池の出力電圧をチェックする電池電圧監視装置が設けられている。この電池電圧監視装置は、例えば25時間に1回の頻度で遮断弁と同程度の抵抗からなる擬似負荷を電池に接続して電池の端子電圧を測定し、測定結果を制御装置が以下のように利用する。
即ち予め遮断弁を動作させることのできる最低電圧を動作停止電圧として設定しておき、電池の出力電圧対使用時間特性、即ち横軸を使用開始時点からの経過時間、縦軸を出力電圧とした特性上で、出力電圧が動作停止電圧まで低下すると予測される時点(年月日)から所定の期間(例えば1カ月)遡った時点(年月日)の電圧値を電池消耗電圧として設定する。電圧低下検出部は、電池電圧を監視して電池消耗電圧を検出する。即ち電池消耗電圧が検出されてから、動作停止電圧に低下するまでの所定の期間だけ遮断弁の開栓を可能にするとともに、電池電圧低下の通知や表示を行うことで、電池を交換するまでの猶予期間を設けている。
しかし、ここでリチウム電池の放電温度特性が問題となる。即ち、リチウム電池の出力電圧は周囲温度の昇降に対応して昇降するため、図7に示す、温度をパラメータとした電池電圧対電池容量特性から明らかなように、高温時(例えば60℃)には常温時(例えば21℃)の使用量を上回った使用量にならないと電池消耗電圧を検出せず、低温時(例えば−20℃)には常温時の使用量を下回る使用量で電池消耗電圧を検出してしまう。このため、上記のような電池電圧監視装置では、電池消耗電圧を正確に検出することができないという問題がある。
この問題に対処したガス遮断装置として、一時的な気温の低下による誤検出を防止するため、一回の電圧低下の検出で電圧低下と判定せず、予め季節毎に電池電圧の最適な測定時刻及び測定周期を設定しておき、その周期で複数回電圧低下を検出したときに電圧低下と判定するようにしたガス遮断装置がある(特許文献1)。
しかしながら、このガス遮断装置の場合、予め設定した測定時刻又は測定周期の相違により、一回目に電池消耗電圧を検出した時点から電池消耗電圧を検出したと判定する時点までの期間が変化するため、電池消耗電圧を検出したと判定した時から動作停止電圧に低下するまでの時点、即ち電池を交換するまでの猶予期間も変化してしまう。
また、電池電圧対電池容量特性は、負荷条件(負荷の大きさと、その負荷がかかる時間)により変化するため、動作の少ない装置と動作の多い装置とでは、電池消耗電圧を検出したと判定した時点から動作停止電圧まで低下する時点までの期間、即ち猶予期間も異なってしまう。即ち、例えば遠隔検針システムの場合、中継機として動作する無線子機のような他の無線子機より通信頻度の高い無線子機の場合、通信動作に伴う消費電力が多いため猶予期間が短くなる。
つまり、特許文献1に記載されたガス遮断装置では、環境温度や負荷条件が異なる場合、一定の猶予期間が確保されないため、一定の余裕を持って、電池電圧低下の通知や表示を行うことができないという問題がある。
特開2003−42321号公報
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、電池駆動型電子機器において、環境温度や負荷条件の相違にかかわらず、電池消耗電圧が検出されてから動作停止電圧に低下するまで一定の猶予期間を確保できるようにすることである。
本発明の電池駆動型電子機器は、駆動電源である電池の出力電圧が所定の環境温度及び負荷条件の下で動作停止電圧まで低下すると予測された時点から所定の猶予期間遡った時点の出力電圧が電池消耗電圧の初期設定値として記憶される電池消耗電圧記憶部と、所定期間毎の環境温度の測定値に基づいて、該期間毎の環境温度の最低値が更新される毎に該最低値を記憶する最低温度情報取得手段と、所定期間毎の平均消費電流を算出するとともに、該期間毎の平均消費電流の最大値が更新される毎に該最大値を記憶する負荷条件情報取得手段と、前記最低温度情報取得手段により記憶された環境温度の最低値、及び前記負荷条件情報取得手段により記憶された平均消費電流の最大値に基づいて、環境温度及び負荷条件に適合する電池消耗電圧の設定値を算出する電池消耗電圧算出手段と、該算出した電池消耗電圧により、前記電池消耗電圧記憶部に記憶されている電池消耗電圧を更新する電池消耗電圧更新手段と、前記電池に所定の負荷を与えたときの前記電池の電圧を所定期間毎に測定する電池電圧測定手段と、該電池電圧測定手段により測定された電圧値が前記電池消耗電圧記憶部に記憶されている電池消耗電圧以下に低下したとき、電池電圧低下の表示又は通知を行う手段と、を有する電池駆動型電子機器である。
本発明の電池駆動型電子機器の電池電圧監視方法は、駆動電源である電池の出力電圧が所定の環境温度及び負荷条件の下で動作停止電圧まで低下すると予測された時点から所定の猶予期間遡った時点の出力電圧が電池消耗電圧の初期設定値として記憶される電池消耗電圧記憶部を備えた電池駆動型電子機器における電池電圧監視方法であって、所定期間毎の環境温度の測定値に基づいて、該期間毎の環境温度の最低値が更新される毎に該最低値を記憶する最低温度情報取得工程と、所定期間毎の前記電池駆動型電子機器の平均消費電流を算出するとともに、該期間毎の平均消費電流の最大値が更新される毎に該最大値を記憶する負荷条件情報取得工程と、前記最低温度情報記憶工程で記憶された環境温度の最低値、及び前記負荷条件情報記憶工程で記憶された平均消費電流の最大値に基づいて、前記電池駆動型電子機器の環境温度及び負荷条件に適合する電池消耗電圧の設定値を算出する電池消耗電圧算出工程と、該算出した電池消耗電圧により、前記電池消耗電圧記憶部に記憶されている電池消耗電圧を更新する電池消耗電圧更新工程と、前記電池に所定の負荷を与えたときの前記電池の電圧を所定期間毎に測定する電池電圧測定工程と、該電池電圧測定工程で測定された電圧値が前記電池消耗電圧記憶部に記憶されている電池消耗電圧以下に低下したとき、電池電圧低下の表示又は通知を行う工程と、を有する電池電圧監視方法である。
本発明によれば、電池駆動型電子機器において、環境温度や負荷条件が相違しても、電池消耗電圧が検出されてから動作停止電圧に低下するまで一定の猶予期間を確保することができる。
本発明の実施形態の電池駆動型電子機器の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の電池駆動型電子機器における電池消耗電圧の初期設定及び更新動作を説明するための図である。 本発明の実施形態の電池駆動型電子機器における平均消費電流量算出処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の電池駆動型電子機器における最低温度検出処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の電池駆動型電子機器における温度変動情報算出処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の電池駆動型電子機器における電池電圧監視処理を示すフローチャートである。 リチウム電池の温度をパラメータとした電池電圧対電池容量特性を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
〈電池駆動型電子機器の構成〉
図1は、本発明の実施形態の電池駆動型電子機器の構成を示すブロック図である。この電子機器は、遠隔検針システムの無線子機であり、ガスメータ、ガス遮断弁、ガス漏れセンサーなどが接続される。
この電池駆動型電子機器は、制御部1と、それぞれが制御部1に接続された擬似負荷部2、電池電圧測定部3、温度測定部4、操作部5、表示部6、記憶部7、特定小電力無線部8、メータインタフェース部9、及び接点機器インタフェース部10を備えており、各部には電池11から電力が供給される。
制御部1は、CPU、ROM、及びRAMを内蔵しており、ROMに記憶されているプログラムをCPUがRAMをワークエリアとして実行することにより実現される機能ブロックとして、平均消費電流量情報取得部1a、環境温度情報取得部1b、電池消耗電圧算出部1c、電池消耗電圧更新部1d、及び電池電圧監視部1e、タイマ1f、及びカウンタ1gを備えている。これらの機能ブロックの詳細については後述する。
擬似負荷部2は電池電圧監視部1eにより定期的に電池11に接続される。電池電圧測定部3は擬似負荷部2が電池11に接続されたときの電池11の端子電圧を測定し、制御部1に出力する。温度測定部4は所定時間毎に機器の環境温度(設置されている場所の気温)を測定し、測定値を制御部1に出力する。
操作部5は各種ボタンやスイッチなどからなり、ユーザがこの電池駆動型電子機器を操作するための手段である。表示部6は液晶表示装置などからなり、この電池駆動型電子機器の動作状態などを表示する手段である。
記憶部7はEEPROMなどの不揮発性メモリからなり、この電池駆動型電子機器の各動作の消費電流テーブル7a、電池11の電池出力電圧対使用時間特性テーブル7b、及び電池消耗電圧算出用テーブル7cが予め記憶されている。また、電池11の電池消耗電圧7dが記憶される。これらの記憶情報の詳細については後述する。
特定小電力無線部8は、図示しない無線親機との間でデータ通信を行う。この無線子機が中継機として動作するネットワーク構成の場合は、他の無線子機ともデータ通信を行う。
メータインタフェース部9は、図示しないガスメータとの間のインタフェースであり、接点機器インタフェース部10は、図示しないガス遮断弁との間のインタフェースである。
平均消費電流量情報取得部1aは、この電池駆動型電子機器の動作毎の消費電流と動作時間の積である消費電流量(Ah)を24時間分積算し、さらに24時間で割ることにより1時間当りの平均消費電流量を算出し、記憶する。さらに、1時間当たりの平均消費電流量の算出値が、記憶されている値(以下、記憶値という。)を超えたときに、記憶値を更新する。従って、この電池駆動型電子機器を設置した後、現時点迄の1時間当りの平均消費電流量の最大値が記憶値となる。また、この平均消費電流量の記憶値に基づいて、動作量(「少」、「中」、「多」)を判定する。即ち、例えば1mAh以下であれば「少」、1mAhを超え、2mAh以下であれば「中」、2mAhを超えれば「多」と判定する。
環境温度情報取得部1bは、所定時間(例えば1時間)毎の温度測定部4の測定値を記憶するとともに、温度測定値が記憶値より低くなったときに、記憶値を更新する。従って、この電池駆動型電子機器を設置した後、現時点迄の最低温度が記憶値となる。また、この最低温度の記憶値に基づいて、環境温度情報の一つである「寒冷」、「標準」、又は「温暖」を判定する。即ち、例えば−10℃以下であれば「寒冷」、−10℃より高く0℃以下であれば「標準」、0℃より高ければ「温暖」と判定する。
また、環境温度情報取得部1bは、所定時間(例えば11時間)毎の温度測定部4の測定値に基づいて、環境温度情報の一つである温度変動情報を取得する。本実施形態では、温度を所定回(例えば2回)測定する毎にそれらの最高温度を記憶し、前回記憶した値より低い温度を検出する度に記憶値を更新する。そして、記憶値と現在までの最低温度との差により、温度変動情報を決定する。即ち、例えば3℃未満であれば「小」、3℃以上5℃以下であれば「中」、5℃を超えれば「大」と判定する。
電池消耗電圧算出部1cは、平均消費電流量情報取得部1aの判定結果及び環境温度情報取得部1bの判定結果に基づいて、記憶部7内の電池消耗電圧算出用テーブル7cを参照し、この電池駆動型電子機器の平均消費電流量及び環境温度に適合した電池消耗電圧を算出する。
電池消耗電圧算出用テーブル7cは、3種類の動作量(「多」、「中」、「少」)、3種類の最低温度情報(「寒冷」、「標準」、「温暖」)、及び3種類の温度変動情報(「大」、「中」、「小」)の組み合わせに応じた電池消耗電圧を設定するために必要な27個のデータを記憶しているテーブルである。
電池消耗電圧更新部1dは、記憶部7に記憶されている電池消耗電圧7dを電池消耗電圧算出部1cにより算出された値に書き換えて更新する。従って、電池消耗電圧7dは、下記a〜fの1つ以上が成立したとき更新される。
a:動作量が「少」から「中」又は「多」に遷移した。
b:動作量が「中」から「多」に遷移した。
c:環境が「温暖」から「標準」又は「寒冷」に遷移した。
d:環境が「標準」から「寒冷」に遷移した。
e:温度変動が「小」から「中」又は「大」に遷移した。
f:温度変動が「中」から「大」に遷移した。
電池電圧監視部1eは、定期的に擬似負荷部2を電池11に接続し、その時の電池電圧測定部3の測定値と、記憶部7に記憶されている電池消耗電圧7dとを比較し、その測定値が電池消耗電圧7d以下であると判定したとき、その旨を表示部6に表示させたり、特定小電力無線部8を通してセンタ装置に通知したりする。
タイマ1fは予め設定された時間(1時間、11時間、24時間等)をカウントする。カウンタ1gは予め設定された事象の発生回数をカウントする。
〈電池消耗電圧の初期設定及び更新〉
図2は、本発明の実施形態の電池駆動型電子機器における電池消耗電圧の初期設定及び更新動作を説明するための図である。この図において、横軸は電池11の使用開始時点からの使用時間であり、縦軸は電池11の出力電圧の予測値である。以下、この図を用いて、電池消耗電圧算出部1c及び電池消耗電圧更新部1dの動作の詳細について説明する。
図2において、特性101は予め所定の環境条件及び負荷条件で取得した特性である。ここでは、所定の環境条件については、前述した最低温度条件が「標準」(−10℃より高く0℃以下)、温度変動条件が「中程度」(3℃以上5℃以下)とする。また、所定の負荷条件については、「動作中程度」(1mAhを超え、2mAh以下)とする。
電圧値Vnはこの電池駆動型電子機器の動作停止電圧であり、電圧値VT0は特性101に対応する電池消耗電圧である。即ち、時点t1は特性101の電圧が動作停止電圧Vnに低下すると予想される時点であり、時点t0はそこから所定の期間L0(例えば1ヶ月)遡った時点である。
つまり、この電池駆動型電子機器を前述した所定の環境条件及び負荷条件で動作させた場合、時点t1で動作停止電圧Vnまで低下するので、そのL0前の時点t0における特性101上の点P0の電圧値VT0を電池消耗電圧に設定している。この電圧VT0は記憶部7に記憶される電池消耗電圧7dの初期設定値である。
一方、電圧VT1は電池消耗電圧更新部1dにより更新された電池消耗電圧であり、特性102は電池消耗電圧算出部1cが、機器の負荷条件及び環境温度に適合する電池消耗電圧を算出する過程で算出した電池11の出力電圧対使用時間特性である。
ここで、時点t1’は特性102の電圧が動作停止電圧Vnに低下すると予想される時点である。つまり、平均消費電流量情報取得部1a及び環境温度情報取得部1bの判定結果に基づいて予測した電池11の出力電圧対使用時間特性102では、当初予測した出力電圧対使用時間特性101よりも早い時点で動作停止電圧Vnに低下すると予測されたことになる。
従って、電池消耗電圧が当初予測した特性101に対応する電圧VT0、つまり、特性102上の点P0’の電圧のままでは猶予時間、即ち電池消耗電圧VT0に低下すると予測される時点t0’から動作停止電圧Vnに低下すると予測される時点t1’までの期間L0’は期間L0より短くなってしまう。そこで、時点t1’から所定の期間L0遡った時点t2における特性102の点P1の電圧VT1を新たな電池消耗電圧とした。
このように、平均消費電流量の増加、最低温度の低下、温度変動の増大に応じて電池消耗電圧を更新することで、負荷条件及び環境温度の相違にかかわらず、一定の猶予期間(=L0)を確保することができる。
〈電池駆動型電子機器の動作〉
《平均消費電流量情報取得部の動作》
図3は、本発明の実施形態の電池駆動型電子機器における平均消費電流量算出処理を示すフローチャートである。この処理は平均消費電流量情報取得部1aが実行する。
まず24時間当たりの消費電流量Iaの初期値(=0)を制御部1内のRAMに記憶する(ステップS1)。次に24時間タイマを初期化した後(ステップS2)、スタートさせる(ステップS3)。
24時間タイマがタイムアップするまで機器の動作の有無を監視し(ステップS4:NO→ステップS5:NO)、動作があったとき(ステップS5:YES)、各動作の消費電流テーブル7aから、その動作の単位時間当たりの消費電流を読み出し、動作時間を掛けることで、動作電流(その動作による消費電流量)を算出し、その算出値を消費電流量Iaに加算した値を新たな消費電流量Iaとする(ステップS6)。
24時間タイマがタイムアップしたら(ステップS4:YES)、消費電流量Iaを24で割ることにより、1時間当りの平均消費電流量Iav’を算出する(ステップS7)。次いでIav’が予め記憶部7に記憶されている、1時間当りの平均消費電流量Iavより大きいか否かを判断する(ステップS8)。ここで、Iavは平均的な負荷条件に対応する値である。
判断の結果、Iav’がIavより大きい場合は(ステップS8:YES)、Iav’を新たなIavとし(ステップS9)、ステップS1に戻る。また、Iav’がIav以下の場合は(ステップS8:NO)、そのままステップS1に戻る。
つまり、平均消費電流量Iavは、測定開始後、24時間内の1時間当りの消費電流量の最大値により更新されることになる。
《環境温度情報取得部の動作》
図4は、本発明の実施形態の電池駆動型電子機器における最低温度検出処理を示すフローチャートである。この処理は環境温度情報取得部1bが実行する。
まず温度測定部4の測定値Tを取得し(ステップS11)、制御部1内のRAMに記憶する(ステップS12)。次に1時間タイマを初期化した後(ステップS13)、スタートさせる(ステップS14)。
1時間経過したら(ステップS15:YES)、再び温度測定部4の測定値T’を取得する(ステップS16)。そして、T’がTより低いか否かを判断する(ステップS17)。
判断の結果、T’の方が低ければ(ステップS17:YES)、T’を新たなTとする、即ち先に記憶した測定値TをT’で書き換え(ステップS18)、ステップS13に戻る。一方、T’がT以上であれば(ステップS17:NO)、そのままステップS13に戻る。
つまり、記憶されている測定値Tは、測定開始後の1時間毎の最低温度により更新されることになる。
図5は、本発明の実施形態の電池駆動型電子機器における温度変動情報算出処理を示すフローチャートである。この処理も環境温度情報取得部1bが実行する。
まず温度測定値の差の閾値Thを0に設定して、制御部1内のRAMに記憶する(ステップS21)。次いで温度測定部4から1回目の温度測定値Tm1を取得し、制御部1内のRAMにTmとして記憶する(ステップS22)。次に11時間タイマを初期化した後(ステップS23)、スタートさせる(ステップS24)。
11時間経過したら(ステップS25:YES)、温度測定部4から温度測定値Tm2を取得する(ステップS26)。次いでTm2を前回の温度測定値Tm1と比較し、高い方をTm’とする(ステップS27)。次に、記憶されている温度測定値(以下、記憶温度値という。)TmがTm’より高いか否かを判断する(ステップS28)。
判断の結果、TmがTm’以下の場合は(ステップS28:NO)、今回の温度測定値Tm2を新たに前回の温度測定値Tm1とし(ステップS33)、ステップS23に戻る。従って、TmがTm’以下の場合、記憶温度値Tmを変更する(低下させる)ことなく、11時間後に新たに温度測定値Tm2を取得することになる。
判断の結果、TmがTm’より高い場合は(ステップS28:YES)、Tm’をTmとする(ステップS29)。即ち、前回の温度測定値Tm1と今回の温度測定値Tm2のうちの高い方の温度Tm’が過去の記憶温度値Tmより低い場合、記憶温度値Tmを低下させる。
次に記憶温度値Tmと現在までの最低温度値T(図4における記憶されている測定値T)との差の絶対値をTh’とし(ステップS30)、Th’がThより大きいか否かを判断する(ステップS31)。
判断の結果、Th’がTh以下の場合は(ステップS31:NO)、ステップS33に進む。この結果、閾値Thを変更することなく、今回の温度測定値Tm2を新たに前回の温度測定値Tm1とし、11時間後に新たに温度測定値Tm2を取得することになる。
判断の結果、Th’がThより大きい場合は(ステップS31:YES)、Th’を新たにThとする(ステップS32)。これにより、温度差比較の閾値Thが大きくなる。次いでステップS33に進む。従って、記憶温度値Tmと現在までの最低温度値Tとの差の絶対値Th’が閾値Thより大きい場合は、閾値を大きくした後に新たに温度測定値Tm2を取得することになる。
記憶温度値Tmと現在までの最低温度値Tとの差の絶対値Th’が大きくなると、電池11の電圧が電池消耗電圧に低下したことの判定が遅れる傾向となるため、閾値ThをTh’により更新し、閾値Thに基づいて電圧値VT1を設定する。
《電池電圧監視部の動作》
電池消耗電圧算出部1c及び電池消耗電圧更新部1dの動作については、図2を参照しながら説明した。次に、図6を用いて、本発明の実施形態の電池駆動型電子機器における電池電圧監視処理である電池電圧監視部1eの動作を説明する。
まずH時間タイマを初期化するとともにHを11に設定し(ステップS41)、カウンタのカウント値nを0に設定する(ステップS42)。次にH時間タイマをスタートさせる(ステップS43)。
H時間が経過したら(ステップS44:YES)、擬似負荷部2を電池11に接続して動作させ、電池電圧測定部3の測定値を取得する(ステップS45)。そして、測定値Vと動作停止電圧Vnとを比較する(ステップS46)。比較の結果、測定値Vが動作停止電圧Vn以下であった場合(ステップS46:YES)、装置の動作を停止させる(ステップS47)。
一方、測定値Vが動作停止電圧Vnより高かった場合は(ステップS46:NO)、測定値Vが電池消耗電圧に低下したことをセンタ装置(図示せず)に通知済みであるか否かを判断する(ステップS48)。判断の結果、通知済みであった場合は(ステップS48:YES)、H時間タイマを初期化するとともにHを1に設定し(ステップS49)、ステップS43に戻る。
判断の結果、通知済みでなかった場合は(ステップS48:NO)、測定値Vが電池消耗電圧V以下であるか否かを判断する(ステップS50)。ここで、電池消耗電圧Vは最初は図2のVT0であり、以後については更新があった場合は更新された値である。判断の結果、測定値Vが電池消耗電圧Vより高かった場合(ステップS50:NO)、ステップS42に戻る。
判断の結果、測定値Vが電池消耗電圧V以下であった場合(ステップS50:YES)、カウンタ値を1インクリメントし(ステップS51)、カウンタ値が2であるか否かを判断する(ステップS52)。
判断の結果、カウンタ値が2でない場合は(ステップS52:NO)、H時間タイマを初期化するとともにHを11に設定し(ステップS54)、ステップS43に戻る。一方、カウンタ値が2であった場合は(ステップS52:YES)、測定値Vが電池消耗電圧に低下したことをセンタ装置に通知する。通知とともに表示部6に表示させてもよい。
つまり、測定値Vが電池消耗電圧に低下したことを1回目に検出したときに、測定間隔を11時間から1時間に短縮し、2回続けて測定値Vが電池消耗電圧に低下したことを検出したときに、そのことを管理センタに通知する。
以上詳細に説明したように、本発明の実施形態の電池駆動型電子機器によれば、環境温度や負荷条件が相違しても、電池消耗電圧が検出されてから動作停止電圧に低下するまで一定の猶予期間を確保することができる。従って、設置環境や動作条件の相違にかかわらず、一定の余裕をもって、電池電圧低下の通知及び表示が可能である。また、最低気温の高い地域や、温度変動の小さい地域では、電池消耗電圧が高く設定されるため、電池をより長く、効率良く使用することができる。
なお、以上の実施形態では、電池消耗電圧の初期設定値を定める条件として、最低温度件を「標準」、温度変動を「中」、動作量を「中」としたが、他の条件、例えば最低温度を「温暖」、温度変動を「小」、動作量を「少」としてもよい。
1…制御部、1a…平均消費電流量情報取得部、1b…環境温度情報取得部、1c…電池消耗電圧算出部、1d…電池消耗電圧更新部、1e…電池電圧監視部、2…擬似負荷部、3…電池電圧測定部、4…温度測定部、6…表示部、7…記憶部、7a…各動作の消費電流テーブル、7d…電池消耗電圧。

Claims (4)

  1. 駆動電源である電池の出力電圧が所定の環境温度及び負荷条件の下で動作停止電圧まで低下すると予測された時点から所定の猶予期間遡った時点の出力電圧が電池消耗電圧の初期設定値として記憶される電池消耗電圧記憶部と、
    所定期間毎の環境温度の測定値に基づいて、該期間毎の環境温度の最低値が更新される毎に該最低値を記憶する最低温度情報取得手段と、
    所定期間毎の平均消費電流を算出するとともに、該期間毎の平均消費電流の最大値が更新される毎に該最大値を記憶する負荷条件情報取得手段と、
    前記最低温度情報取得手段により記憶された環境温度の最低値、及び前記負荷条件情報取得手段により記憶された平均消費電流の最大値に基づいて、環境温度及び負荷条件に適合する電池消耗電圧の設定値を算出する電池消耗電圧算出手段と、
    該算出した電池消耗電圧により、前記電池消耗電圧記憶部に記憶されている電池消耗電圧を更新する電池消耗電圧更新手段と、
    前記電池に所定の負荷を与えたときの前記電池の電圧を所定期間毎に測定する電池電圧測定手段と、
    該電池電圧測定手段により測定された電圧値が前記電池消耗電圧記憶部に記憶されている電池消耗電圧以下に低下したとき、電池電圧低下の表示又は通知を行う手段と、
    を有する電池駆動型電子機器。
  2. 請求項1に記載された電池駆動型電子機器において、
    所定期間毎の環境温度の測定値に基づいて、該期間毎の温度変動の最大値が更新される毎に該最大値を記憶する温度変動情報取得手段をさらに備え、
    前記電池消耗電圧算出手段は、前記最低温度情報取得手段により記憶された環境温度の最低値、前記温度変動情報取得手段により記憶された温度変動の最大値、及び前記負荷条件情報取得手段により記憶された平均消費電流の最大値に基づいて、環境温度及び負荷条件に適合する電池消耗電圧を算出する電池駆動型電子機器。
  3. 請求項2に記載された電池駆動型電子機器において、
    温度変動情報取得手段は、連続する複数回の環境温度の測定値のうち、最高温度値を記憶する最高温度値記憶手段と、該最高温度値記憶手段の記憶値と前記最低温度情報取得手段により記憶された最低温度値との差を温度変動とする電池駆動型電子機器。
  4. 駆動電源である電池の出力電圧が所定の環境温度及び負荷条件の下で動作停止電圧まで低下すると予測された時点から所定の猶予期間遡った時点の出力電圧が電池消耗電圧の初期設定値として記憶される電池消耗電圧記憶部を備えた電池駆動型電子機器における電池電圧監視方法であって、
    所定期間毎の環境温度の測定値に基づいて、該期間毎の環境温度の最低値が更新される毎に該最低値を記憶する最低温度情報取得工程と、
    所定期間毎の前記電池駆動型電子機器の平均消費電流を算出するとともに、該期間毎の平均消費電流の最大値が更新される毎に該最大値を記憶する負荷条件情報取得工程と、
    前記最低温度情報記憶工程で記憶された環境温度の最低値、及び前記負荷条件情報記憶工程で記憶された平均消費電流の最大値に基づいて、前記電池駆動型電子機器の環境温度及び負荷条件に適合する電池消耗電圧の設定値を算出する電池消耗電圧算出工程と、
    該算出した電池消耗電圧により、前記電池消耗電圧記憶部に記憶されている電池消耗電圧を更新する電池消耗電圧更新工程と、
    前記電池に所定の負荷を与えたときの前記電池の電圧を所定期間毎に測定する電池電圧測定工程と、
    該電池電圧測定工程で測定された電圧値が前記電池消耗電圧記憶部に記憶されている電池消耗電圧以下に低下したとき、電池電圧低下の表示又は通知を行う工程と、
    を有する電池電圧監視方法。
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