JP2013148475A - 物理量測定装置及び物理量測定方法 - Google Patents

物理量測定装置及び物理量測定方法 Download PDF

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Keiichi Fujita
圭一 藤田
Masahiro Shinoda
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Abstract

【課題】干渉計に加わる衝撃や温度変化があってもノイズ成分を抑えて物理量を精度良く測定することができる物理量測定装置の提供
【解決手段】波長変化型光センサ30から出力される波長λ1の出力光と基準光供給源12から出射される波長λ2の基準光とが入射されるとともに干渉光を出力する干渉計50と、干渉計50から出力される干渉光を波長λ1に対応する光と波長λ2に対応する光とに分離する分離手段70と、分離手段70で分離された光から干渉信号を検出する光検出手段80と、光検出手段80で検出された信号から波長変化型光センサ30の物理量を算出する演算手段90と、波長変化型光センサ30から出力される光の干渉信号の演算結果と基準光供給源12から光の干渉信号の演算結果との差分を求めて干渉計50で発生したノイズ成分をキャンセルしてセンサ出力光の波長を求める差分演算手段95とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、加速度、変位、傾斜などの物理量の測定を行う物理量測定装置及びその測定方法に関する。
光ファイバは、主に通信用として広く利用されているが、計測分野においても広範囲にわたり研究が行われており、様々な波長変化型光センサが実用化されている。
その中でも、FBG(ファイバ・ブラッグ・グレーティング)と称される波長変化型光センサは、落雷・電磁ノイズに対して耐性に優れ、さらには、耐候性に優れるといった波長変化型光センサに共通する特長を有し、その上、波長多重伝送(WDM)により複数の光センサが遠隔計測可能であり、かつ、歪計測精度が高くなる、という優れた特徴をも有する。これらの特徴を活かして波長変化型光センサのひずみ・変位計測への応用が数多く検討、さらには実用化されている。
この波長変化型光センサを用いた物理量測定装置としては、特許文献1で示される従来例がある。
特許文献1で示される従来例は、広帯域光源と、この広帯域光源から出射された光が通過するサーキュレータと、このサーキュレータで通過した光が入射し被測定物に設置されるFBG等の波長変化型光センサとを備えている。波長変化型光センサで特定波長のみ反射又は透過された光は再びサーキュレータを通過して反射光を分波する光学素子に送られて2分岐され、マッハツェンダー干渉計に入射する。マッハツェンダー干渉計は、光路差を設けるための2つの光路を有するものであり、異なる光路を通過した光は再びビームスプリッタで合波された後、3分岐される。3分岐された光は、それぞれ位相が(2π/3)異なっており、この光をビームスプリッタにそれぞれ接続された3つの光電変換器で電気信号に変換した後、これらの光電変換器にそれぞれ接続された増幅器で増幅を行い、AD変換器でデジタル信号に変換してMPUで演算し測定値を求める。
光電変換器で検出される光強度は、波長変化型光センサの波長変化に伴い正弦波を描くことになり、この正弦波の位相変化Δφは、数式(1)で示すことができる。
Figure 2013148475
数式(1)において、λは波長変化型光センサの波長、nは光ファイバ屈折率、dは、マッハツェンダー干渉計の2本の光路の光路長の差、Δλは波長変化型光センサの波長変化量である。
この数式(1)からわかる通り、位相変化がわかれば、逆に波長変化量を計算することができる。位相変化の復調は、増幅器の出力電圧を用いて行われる。増幅器は3つあり、それぞれの出力電圧Vnは数式(2)で表すことができる。
Figure 2013148475
数式(2)では、Cは光電変換器の暗電流と増幅器のDC成分とが合算された数値、nは3つの増幅器の番号を示し、n=1〜3である。数式(3)を用いてこの3つの増幅器の出力から位相変化量を算出できる。
Figure 2013148475
従って、MPUで数式(3)の演算を行い、3つの増幅器のそれぞれの出力から位相変化量を算出し、続いて数式(1)の演算を行うことで、波長変化量を算出することができる。この位相角度の復調を行ったときの位相角度分解能は数式4で表すことができる。
Figure 2013148475
数式(4)において、nは検出器数、ADbitはAD変換器のビット数、VNRMSはAD変換器の入力前の信号成分のノイズの実行値を示し、位相角分解能は位相角度換算で通常0.01deg程度である。
数式(4)より12bitのAD変換器で電圧信号をデジタル信号に変換し、位相角度の復調を行うと、その分解能は約0.04degであり、16bitの場合には約0.01degである。この波長の変化量から物理量を算出しセンシングが行われる。
特開2010−96597公報
特許文献1で示される従来例では、位相の変化量は、干渉計に予め設けられた光路差が変化しなければ、波長変化型光センサの波長の変化のみに依存することになる。
しかし、実際には干渉計が納められた測定装置に加わる衝撃や、温度変化によって光路差が変化する。具体的には、光ファイバで製作された干渉計に衝撃が加わった場合、干渉計には衝撃によって応力が発生しひずみが加わる。このひずみによって、変化する光路差は、数式(5)のように、ひずみにより変化した光路差と光ファイバの屈折率の変化で表すことができる。
Figure 2013148475
数式(5)において、ΔLsは光路差の変化量、LOPDは変化前の光路差、nは光ファイバ屈折率、εは光ファイバのひずみ量、Pは光弾性係数である。数式(5)より、光路差5mmの干渉計において、1マイクロストレインのひずみが加わると、約4nmの光路差が変化し、この結果、約0.8pmの波長変化として出力されることになる。また、同様の干渉計に温度変化が起きた場合、変化する光路差は温度変化による屈折率の変化と光ファイバの膨張で変化し、数式(6)で表すことができる。
Figure 2013148475
ここで,ΔLTは、温度変化による光路差の変化量、ζは屈折率温度係数、αは光ファイバの線膨張係数である。実環境においては、衝撃による光路差の変化と、温度による光路差の変化が同時に加わるため、実環境光路差の変化量は数式(7)で表すことができる。
Figure 2013148475
数式(7)において、ΔLは光路差の変化量である。数式(7)より、光路差5mmの干渉計において、1干渉計あたり温度が1度変化すると、約30nmの光路差が変化することとなるため、約8pmの波長変化として出力されることになる。
数式(5)や数式(6)で示された光路差の変化は物理量測定時にノイズ成分として含まれ、無視できない大きさになる。そのため、これらのノイズ成分を抑える必要があった。
本発明の目的は、干渉計に加わる衝撃や温度変化があっても、ノイズ成分を抑えて物理量を精度良く測定することができる物理量測定装置及び測定方法を提供することにある。
本発明は、波長が安定な基準光の供給源を追加することによってノイズ成分のみを検出し、物理量測定値から差分することによりノイズ成分を物理量測定値から除去して前記目的を達成しようとするものである。
即ち、本発明の物理量測定装置は、広帯域な波長の光を放出する広帯域光源と、この広帯域光源から放出される光を受けて物理量に応じた波長を出力するとともに被測定物に設置される波長変化型光センサと、この波長変化型光センサからの出力光を入射するとともに前記出力光を干渉させる干渉計と、この干渉計に所定波長の基準光を出射する基準光供給源と、前記干渉計から出力される干渉光を前記波長変化型光センサから出力される光と前記基準光供給源からの光とに分離する分離手段と、この分離手段で分離された光から干渉信号を検出する光検出手段と、この光検出手段で検出された干渉信号から前記波長変化型光センサの物理量を算出する演算手段と、前記波長変化型光センサから出力される光の干渉信号の演算結果と前記基準光供給源からの光の干渉信号の演算結果との差分を求めることにより前記干渉計で発生したノイズ成分をキャンセルしてセンサ出力光の波長を求める差分演算手段と、を備えたことを特徴とする。
この構成の本発明では、波長変化型光センサから出力される出力光は干渉計に入り、干渉計から出力される干渉光は分離手段及び光検出手段を介して演算手段に送られ、この演算手段で物理量が算出される。この算出された物理量は干渉計に加わる衝撃や温度変化があった場合には、この温度変化等に伴う誤差を含むことになる。本発明では、干渉計に所定波長の基準光を基準光供給源から出射し、干渉計から出力される干渉光を広帯域光源から波長変化型光センサを通じて送られる光と基準光供給源からの光とに分離手段で分離し、この分離手段で分離された光を光検出手段で検出し、この光検出手段で検出された干渉信号から波長変化型光センサの物理量を演算手段で算出するが、差分演算手段により、波長変化型光センサから出力される光の干渉信号の演算結果と基準光供給源から光の干渉信号の演算結果との差分を求め、干渉計で発生したノイズ成分をキャンセルすることでセンサ出力光の波長が求められる。
従って、本発明では、干渉計に加わる衝撃や温度変化があっても、これらに伴う誤差をキャンセルすることで、物理量を精度良く測定することができる
本発明では、前記基準光供給源は前記広帯域光源から放出される広帯域の波長の一部を狭帯域に加工する狭帯域加工機構を備えた構成が好ましい。
この構成の本発明では、標準光供給源として広帯域光源を利用することができるので、別途、標準光を供給するための光源を用いる必要がない。そのため、光源を別個に設けることに伴うコストを低減することができる。
前記分離手段は、前記波長変化型光センサの出力光に基づく干渉光と前記基準光供給源の光に基づく干渉光とを分離するために偏光分離手段を備えた構成が好ましい。
この構成の本発明では、偏光ビームスプリッタ等の偏光分離手段は価格が比較的に安いので、装置のコストを低くすることができる。
前記分離手段は、前記波長変化型光センサからの出力光に基づく干渉光と前記基準光供給源の光に基づく干渉光とを分離するために波長分離手段を備えた構成が好ましい。
この構成の本発明では、WDM(Wavelength Division Multiplexing)カプラ等の波長分離手段は2つの干渉光を効率よく分離することができるので、測定精度を良好なものにすることができる。また、多数の波長に分離することが可能なため、多数のセンサを同時に測定できる。
本発明の物理量測定方法は、広帯域光源から放出された広帯域な波長の光を被測定物に設置される波長変化型光センサに送り、この波長変化型光センサから物理量に応じた波長の出力信号と基準光供給源から放出される所定波長の基準光とを干渉計に送り、この干渉計で前記出力光を干渉させるとともに前記干渉計からの出力干渉光を前記波長変化型光センサの光と前記基準光供給源の光とに分離手段で分離し、この分離手段で分離された光を光検出手段で検出し、この光検出手段で検出された干渉信号から前記波長変化型光センサの物理量を演算手段で算出し、前記波長変化型光センサから出力される光の干渉信号の演算結果と前記基準光供給源から光の干渉信号の演算結果との差分を差分演算手段で求めることにより前記干渉計で発生したノイズ成分をキャンセルしてセンサ出力光の波長を求めることを特徴とする。
この構成の本発明では、前述の効果を奏することができる物理量測定方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態にかかる物理量測定装置の概略図。 合分波器の出力波形と分離手段の出力波形との関係を示すグラフ。 基準光供給源から供給される波長λ2の基準光に対応する干渉計出力のグラフ。 波長変化型光センサで反射された波長λ1の出力光に対応する干渉計出力のグラフ。 図4の波長変化型光センサの出力から図3の基準光の干渉計出力の差を演算したグラフ。 本発明の第2実施形態にかかる物理量測定装置の概略図。 本発明の第3実施形態にかかる物理量測定装置の概略図。 本発明の第4実施形態にかかる物理量測定装置の概略図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ここで、各実施形態の説明において、同一の構成要素は同一符号を付して説明を省略もしくは簡略にする。
[第1実施形態]
図1から図5には第1実施形態が示されている。
図1は第1実施形態にかかる物理量測定装置の概略構成が示されている。
図1において、物理量測定装置1は、広帯域光源11と、この広帯域光源11から放出された光が通過するとともに途中で2つに分岐された光ファイバFと、光ファイバFの分岐点に設けられたサーキュレータ20と、光ファイバFの一方の分岐部の他端側に設けられた波長変化型光センサ30と、光ファイバFの他方の分岐部に設けられた光分岐器40及びマッハツェンダー干渉計50と、このマッハツェンダー干渉計50に光分岐器40を介して基準光を出射する基準光供給源12と、マッハツェンダー干渉計50から出力される出力光を合波するとともに位相の異なる3つの干渉光として分ける合分波器60と、この合分波器60で分けられた干渉光をそれぞれ2つに分離する分離手段70と、この分離手段70で分離された光を検出する光検出手段80と、この光検出手段80で検出された干渉信号から波長変化型光センサの物理量を算出する演算手段90と、波長変化型光センサ30から出力される光の干渉信号の演算結果と基準光供給源12から光の干渉信号の演算結果との差分を求める差分演算手段95とを備えた構成である。
広帯域光源11は所定の波長領域、例えば、1530nm以上1560nm以下の波長領域に渡って光ファイバFの内部に光を照射する。
波長変化型光センサ30はFBG(ファイバ・ブラッグ・グレーティング)と称されるセンサであり、図示しない被測定物に1個設置される。本実施形態では、波長変化型光センサ30は被測定物の振動や温度等の物理量を測定するものである。広帯域光源11から放出された所定の波長領域の波長のうち所定の波長λ1、例えば、1540nm±1nm(1539nm以上1541nn以下)の波長のうち所定波長の光が反射する。
基準光供給源12は広帯域光源11で放出される光の波長λ1から外れる波長λ2(≠λ1)、例えば、広帯域光源11の波長領域が1530nm以上1560nm以下の波長領域である場合、波長λ1に含まれない1530nmの波長の出射光を光分岐器40に送るもので、本実施形態では、広帯域光源11とは異なるレーザ光源から構成される。
サーキュレータ20は広帯域光源11から照射された光を波長変化型光センサ30に送るとともに波長変化型光センサ30で反射された所定の波長の反射光を光分岐器40に送る。
マッハツェンダー干渉計50はそれぞれ光ファイバからなる2つの光路51,52を備え、これらの光路51,52の光路差によって出力光の位相がずらされる。
光分岐器40は波長変化型光センサ30で反射された波長λ1にある反射光と基準光供給源12の波長λ2の基準光とを受けるとともにマッハツェンダー干渉計50の2つの光路51,52に分岐するビームスプリッタである。
合分波器60はマッハツェンダー干渉計50の光路51,52から送られる出力光を合波して干渉を発生させるとともに干渉光を位相が(2π/3)ずつ異ならせて分岐するビームスプリッタである。
分離手段70はマッハツェンダー干渉計50から出力される干渉光を、波長変化型光センサ30で反射して出力される波長λ1の光に対応するものと、基準光供給源12から供給される波長λ2の光に対応するものとに分離するものであり、本実施形態では、WDMカプラ等の波長分離手段から構成される。
分離手段70は合分波器60で分岐された干渉光に合わせて第1波長分岐器71、第2波長分岐器72及び第3波長分岐器73を備えている。
光検出手段80は、第1波長分岐器71から送られる干渉光を受ける第1光検出手段81と、第2波長分岐器72から送られる干渉光を受ける第2光検出手段82と、第3波長分岐器73から送られる干渉光を受ける第3光検出手段83とを備えている。
第1光検出手段81は、第1波長分岐器71から送られた光を電気信号に変換する第1光電変換器811と、この第1光電変換器811から出力される信号を増幅する第1増幅器812と、この第1増幅器812で出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する第1AD変換器813とを備えている。
第1光電変換器811は、波長λ1に対応する第1光電変換器811Aと、波長λ2に対応する第1光電変換器811Bとに分かれて構成される。第1増幅器812は波長λ1に対応する第1増幅器812Aと、波長λ2に対応する第1増幅器812Bとに分かれて構成される。第1AD変換器813は波長λ1に対応する第1AD変換器813Aと、波長λ2に対応する第1AD変換器813Bとに分かれて構成される。
第2光検出手段82は、第2波長分岐器72から送られた光を電気信号に変換する第2光電変換器821と、この第2光電変換器821から出力される信号を増幅する第2増幅器822と、この第2増幅器822で出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する第2AD変換器823とを備えている。第2光電変換器821は、波長λ1に対応する第2光電変換器821Aと、波長λ2に対応する第2光電変換器821Bとに分かれて構成される。第2増幅器822は波長λ1に対応する第2増幅器822Aと、波長λ2に対応する第2増幅器822Bとに分かれて構成される。第2AD変換器823は波長λ1に対応する第2AD変換器823Aと、波長λ2に対応する第2AD変換器823Bとに分かれて構成される。
第3光検出手段83は、第3波長分岐器73から送られた光を電気信号に変換する第3光電変換器831と、この第3光電変換器831から出力される信号を増幅する第3増幅器832と、この第3増幅器832で出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する第3AD変換器833とを備えている。
第3光電変換器831は、波長λ1に対応する第3光電変換器831Aと、波長λ2に対応する第3光電変換器831Bとに分かれて構成される。第3増幅器832は、波長λ1に対応する第3増幅器832Aと、波長λ2に対応する第3増幅器832Bとに分かれて構成される。第3AD変換器833は、波長λ1に対応する第3AD変換器833Aと、波長λ2に対応する第3AD変換器833Bとに分かれて構成される。
演算手段90は、波長λ1に対応する信号を受領する第1演算器91と、波長λ2に対応する信号を受領する第2演算器92とを備えており、これらの第1演算器91及び第2演算器92で演算された結果の信号は差分演算手段95に出力される。
第1演算器91は、波長λ1の出力信号に基づいて、数式(3)の演算が行われる。第1演算器91で演算された波長λ1の位相角度の変化量Φλ1は数式(8)で示すように、波長変化型光センサ30の波長変化量にマッハツェンダー干渉計50で発生したノイズ成分(ΔL/λ1)が加算されている。
Figure 2013148475
数式(8)において、ΦFBGは波長変化型光センサ30の波長変化のみに起因する干渉計の位相変化、ΔLはマッハツェンダー干渉計50の光路差の変化量、λ1は波長変化型光センサ30の波長である。
第2演算器92は、波長λ2の出力信号に基づいて、数式(3)の演算が行われる。第2演算器92で演算された波長λ2の位相角度の変化量Φλ2は数式(9)で示すように、マッハツェンダー干渉計50で発生したノイズ成分のみが示されている。
Figure 2013148475
図2は、合分波器60の出力波形と分離手段70の出力波形との関係を示すグラフである。図2のグラフでは、出力波形とは時間と光強度との関係を示すもので、符号Q0は合分波器60から出力される波形を示し、符号Q1は分離手段70で分離された波長λ1に対応する出力波形を示し、符号Q2は分離手段70で分離された波長λ2に対応する出力波形を示す。
図2において、合分波器60から出力される出力波形Q0は、波長λ1に対応する出力波形Q1と、波長λ2に対応する出力波形Q2とに分離されることになる。
図3は基準光供給源12から供給される波長λ2の基準光に対応する干渉計出力のグラフを示し、図4は波長変化型光センサ30で反射された波長λ1の出力光に対応する干渉計出力のグラフを示す。
図3において、波長λ2の基準光の出力波形Q2は放物線のようなカーブを描いている。これは基準光が変化したのではなく、マッハツェンダー干渉計50が温度で変化しておりその変化を反映していることに起因する。マッハツェンダー干渉計50の変化は全てのセンサ出力に影響を与える。
図4は波長変化型光センサ30の干渉計出力である。波長変化型光センサ30の出力の基線が図3に示した位相ノイズと同じ放物線上のカーブを描いていることがわかる。このため、図4の波長変化型光センサ30の出力から図3の基準光の干渉計出力(位相ノイズ)の差をとることで、温度による影響をキャンセルすることができる。
そのため、本実施形態では、波長変化型光センサ30から出力される光の干渉信号の演算結果と基準光供給源12からの基準光の干渉信号の演算結果との差分を求めることによりマッハツェンダー干渉計50で発生したノイズ成分をキャンセルしてセンサ出力光の波長を求める差分演算手段95を設けた。
差分演算手段95では、数式(10)で示される通り、波長λ1の位相角度の変化量と波長λ2の位相角度の変化量に係数(λ2/λ1)を掛けた値の差分をとることにより波長変化型光センサ30の波長変化量のみを算出できるようにした。なお、波長λ1の位相角度の変化量に係数(λ1/λ2)を掛けた値と波長λ2の位相角度の変化量との差分をとることにより波長変化型光センサ30の波長変化量のみを算出するようにしてもよい。
Figure 2013148475
たとえば、波長変化型光センサ30が温度センサであった場合、1℃の温度変化に対して波長が変化する割合は10pmであるため、波長変化量を1℃当たり波長変化割合で除算することにより物理量である温度に変換する。
図5は図4の波長変化型光センサ出力から図3の基準光の干渉計出力(位相ノイズ)の差を演算したグラフである。
図5では、図4の波長変化型光センサ30の出力に重畳されていた位相ノイズが除去されていることがわかる。この例では、わかりやすさのためにマッハツェンダー干渉計50の温度による影響をキャンセルした例である。本実施形態では、温度変化に伴うノイズのキャンセル以外にも、振動による影響も99%以上キャンセル可能である。
次に、本実施形態にかかる物理量測定方法について説明する。
広帯域光源11から放出された広帯域な波長の光はサーキュレータ20を通過して被測定物に設置される波長変化型光センサ30に入射される。この波長変化型光センサ30では、被測定物の歪等の物理量に応じた波長λ1の出力光が反射され、この反射光はサーキュレータ20から光分岐器40を介してマッハツェンダー干渉計50に送られる。一方、基準光供給源12から放出される波長λ2の基準光は光分岐器40を介してマッハツェンダー干渉計50に送られる。このマッハツェンダー干渉計50では、波長λ1の出力光と波長λ2の基準光とが同時に入射され、光路差に基づいて、これらの光がそれぞれ干渉する。発生した干渉出力は互いに位相が2π/3ずれており、合分波器60から第1波長分岐器71、第2波長分岐器72及び第3波長分岐器73に分けて送られる。第1波長分岐器71に送られた出力信号は第1光検出手段81に送られ、第2波長分岐器72に送られた出力信号は第2光検出手段82に送られ、第3波長分岐器73に送られた出力信号は第3光検出手段83に送られる。
第1光検出手段81では、第1波長分岐器71から送られた光を第1光電変換器811で電気信号に変換して第1増幅器812で増幅した後、第1AD変換器813でアナログ信号からデジタル信号に変換し、この変換された信号が第1演算器91と第2演算器92とに分けて送られる。同様に、第2光検出手段82では、第2波長分岐器72から送られた光を第2光電変換器821で電気信号に変換して第2増幅器822で増幅した後、第2AD変換器823でアナログ信号からデジタル信号に変換し、この変換された信号が第1演算器91と第2演算器92とに分けて送られる。第3光検出手段83では、第3波長分岐器73から送られた光を第3光電変換器831で電気信号に変換して第3増幅器832で増幅した後、第3AD変換器833でアナログ信号からデジタル信号に変換し、この変換された信号が第1演算器91と第2演算器92とに分けて送られる。
第1演算器91では、波長λ1の出力信号に基づいて、数式(3)の演算が実施される。この演算結果には、マッハツェンダー干渉計50で発生したノイズ成分が加算されていることになる。第2演算器92では、波長λ2の出力信号に基づいて、数式(3)の演算が実施される。この演算結果はマッハツェンダー干渉計50で発生したノイズ成分のみである。
これらの第1演算器91と第2演算器92とで演算された結果は、それぞれ差分演算手段95に送られ、数式(10)の演算が実施される。これにより、波長λ1の位相角度の変化量と波長λ2の位相角度の変化量の差分がとられることにより波長変化型光センサ30の波長変化量のみが算出される。この算出結果は図示しない出力手段で出力される。
従って、第1実施形態は次の作用効果を奏することができる。
(1)波長変化型光センサ30から出力される波長λ1の出力光と基準光供給源12から出射される波長λ2(≠λ1)の基準光とが入射されるとともに干渉光を出力するマッハツェンダー干渉計50と、このマッハツェンダー干渉計50から出力される干渉光を波長λ1に対応する光と波長λ2に対応する光とに分離する分離手段70と、この分離手段70で分離された光から干渉信号を検出する光検出手段80と、この光検出手段80で検出された干渉信号から波長変化型光センサ30の物理量を算出する演算手段90と、波長変化型光センサ30から出力される光の干渉信号の演算結果と基準光供給源12からの光の干渉信号の演算結果との差分を求めることによりマッハツェンダー干渉計50で発生したノイズ成分をキャンセルしてセンサ出力光の波長を求める差分演算手段95と、を備えて物理量測定装置を構成した。マッハツェンダー干渉計50に加わる衝撃や温度変化があった場合には、演算手段90で算出された物理量に温度変化等に伴う誤差を含むことになるが、差分演算手段95により、波長変化型光センサ30から出力される波長λ1の光の干渉信号の演算結果と基準光供給源12から波長λ2の光の干渉信号の演算結果との差分を求め、前述のノイズ成分をキャンセルすることにしたので、物理量を精度良く測定することができる。
(2)分離手段70は、波長変化型光センサ30からの波長λ1の出力光に基づく干渉光と、基準光供給源12の波長λ2の光に基づく干渉光とを分離するためにWDMカプラ等の波長分離手段を用いたから、2つの干渉光を効率よく分離することができ、測定精度を良好なものにすることができる。また、多数の波長に分離することが可能なため、多数のセンサを同時に測定できる。
(3)基準光供給源12を広帯域光源11とは別に設けたレーザ光源としたので、基準光供給源12から出力される基準光が広帯域光源11の精度に影響することがない。
次に、本発明の第2実施形態を図6に基づいて説明する。第2実施形態は基準光供給源の構成が第1実施形態の構成と異なるもので、他の構成は第1実施形態の構成と同じである。
図6は第2実施形態にかかる物理量測定装置の概略構成が示されている。
図6において、物理量測定装置2は、第1実施形態の物理量測定装置1を構成する基準光供給源12に代えて基準光供給源13が用いられている。
基準光供給源13は、広帯域光源11と、この広帯域光源11とサーキュレータ20との間に配置された狭帯域加工機構としての波長分岐器131と、この波長分岐器131と光分岐器40との間に設けられた温度補償FBG132とを備えて構成される。
本実施形態では、広帯域光源11は、所定の波長領域、例えば、1530nm以上1560nm以下の波長領域に渡って光ファイバFの内部に光を照射するものである。
波長分岐器131は、広帯域光源11から放出される光のうち1535nm以上1560nm以下の広帯域の波長の光を波長変化型光センサ30に送り、1530nm以上1535nm未満の波長のうち所定波長λ2の光を温度補償FBG132に送るもので、WDMカプラ等から構成される。
温度補償FBG132は温度変化によって波長が変化せず、ファイバ・ブラッグ・グレーティングが形成された光学素子である。この光学素子として、例えば、負の線膨張係数の材料に、FBG素子を接着固定したものを例示できる。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様の方法で物理量の測定が行われる。
つまり、広帯域光源11から放出された広帯域な波長の光は、その一部が波長分岐器131を通じてサーキュレータ20に送られ、波長λ2の光が波長分岐器131を通じて温度補償FBG132に送られる。
サーキュレータ20に送られた所定領域の光は被測定物に設置される波長変化型光センサ30で反射され、この反射された波長λ1の出力光はサーキュレータ20から光分岐器40を介してマッハツェンダー干渉計50に送られる。一方、温度補償FBG132に送られた波長λ2の光は光分岐器40を介してマッハツェンダー干渉計50に送られる。このマッハツェンダー干渉計50から下流側の装置では、第1実施形態と同様の処理が実施され、差分演算手段95により波長変化型光センサ30の波長変化量のみが算出される。
従って、第2実施形態では、第1実施形態の(1)(2)と同じ作用効果を奏する他、次の作用効果を奏することができる。
(4)基準光供給源13として、広帯域光源11の広帯域の波長を一部の波長に加工する狭帯域加工機構としての波長分岐器131を備えたので、基準光供給源13として別途、レーザ光源を用いることを要しないから、装置のコストを低いものにできる。
(5)基準光供給源13として、温度補償FBG132を備えて構成したから、マッハツェンダー干渉計50に送られる基準光に温度変化に伴って波長が変化することがないので、精度の高い測定結果を得ることができる。
(6)波長分岐器131をWDMカプラ等から構成したから、2つの干渉光を効率よく分けることができ、測定精度を良好なものにすることができる。
次に、本発明の第3実施形態を図7に基づいて説明する。第3実施形態は波長分岐器と分離手段との構成が第2実施形態の構成と異なるもので、他の構成は第2実施形態の構成と同じである。
図7は第3実施形態にかかる物理量測定装置の概略構成が示されている。
図7において、物理量測定装置3は、第2実施形態の物理量測定装置2を構成する波長分岐器131に代えて波長分岐器141が用いられ、分離手段70に代えて分離手段75が用いられている。
波長分岐器141は、広帯域光源11から放出される同一波長の光のうち異なる偏光面の光を波長変化型光センサ30と温度補償FBG132とにそれぞれ送る偏光分離手段を備えており、偏光分離手段は偏光ビームスプリッタから構成される。
分離手段75は、第1及び第2実施形態と同様に、マッハツェンダー干渉計50から出力される干渉光を、波長変化型光センサ30で反射して出力される波長λ1の光に対応するものと、基準光供給源13から供給される波長λ2の光に対応するものとに分離するものであるが、第1及び第2本実施形態とは異なり、偏光ビームスプリッタ等の偏光分離手段から構成される。
分離手段75は合分波器60で分岐された干渉光に合わせて第1偏光分離器76、第2偏光分離器77及び第3偏光分離器78を備えている。
第3実施形態においても、第2実施形態と同様の方法で物理量の測定が行われる。
従って、第3実施形態では、第2実施形態の(1)(2)(4)(5)と同じ作用効果を奏する他、次の作用効果を奏することができる。
(7)分離手段75は、波長変化型光センサ30からの、偏光に基づく干渉光と、基準光供給源13の偏光に基づく干渉光とを分離するために、偏光ビームスプリッタ等の偏光分離手段から構成したから、2つの干渉光を効率よく分離することができ、測定精度を良好なものにすることができる。
(8)分離手段75を偏光ビームスプリッタ等の偏光分離手段から構成したから、センサ数を増やす場合に好適である。即ち、波長をずらす必要がない。
次に、本発明の第4実施形態を図8に基づいて説明する。第4実施形態は波長変化型光センサの設置個数が複数個であり、これに伴って、光検出手段及び演算手段の構成が第1実施形態とは異なるもので、他の構成は第1実施形態と同じである。
図8は第4実施形態にかかる物理量測定装置の概略構成が示されている。
図8において、物理量測定装置4は、第1実施形態と同じ構成の広帯域光源11、サーキュレータ20、光分岐器40、マッハツェンダー干渉計50、基準光供給源12及び合分波器60の他に、複数個(図8では2個)の波長変化型光センサ31,32と、合分波器60で分けられた干渉光をそれぞれ3つに分離する分離手段70と、この分離手段70で分離された光を検出する光検出手段85と、この光検出手段85で検出された干渉信号から複数の波長変化型光センサ31,32の物理量をそれぞれ算出する演算手段93と、複数個の波長変化型光センサ31,32からそれぞれ出力される光の干渉信号の演算結果と基準光供給源12から光の干渉信号の演算結果との差分を求める差分演算手段96とを備えた構成である。
波長変化型光センサ31と波長変化型光センサ32とは被測定物の異なる設置場所に設けられている。
波長変化型光センサ31は、広帯域光源11から放出された所定の波長領域の波長のうち所定の波長λ11、例えば、1540nm±1nm(1539nm以上1541nm以下)の波長のうち所定の波長の光が反射する。
波長変化型光センサ32は、広帯域光源11から放出された所定の波長領域の波長のうち所定の波長λ12、例えば、1550nm±1nm(1549nm以上1551nm以下)の波長のうち所定の波長(λ12≠λ11)の光が反射する。
基準光供給源12は広帯域光源11で放出される光の波長λ11,12から外れる波長λ2(≠λ11,λ12)、例えば、広帯域光源11の波長領域が1530nm以上1560nm以下の波長領域である場合、波長λ11,12に含まれない1530nmの波長の出射光を光分岐器40に送るものである。
分離手段75はマッハツェンダー干渉計50から出力される干渉光を、波長変化型光センサ31で反射して出力される波長λ11の光に対応するものと、波長変化型光センサ32で反射して出力される波長λ12の光に対応するものと、基準光供給源12から供給される波長λ2の光に対応するものとに分離するものであり、WDMカプラ等の波長分離手段から構成される。
分離手段70は合分波器60で分岐された干渉光に合わせて第1波長分岐器71、第2波長分岐器72及び第3波長分岐器73を備えている。
光検出手段85は、第1波長分岐器71から送られる干渉光を受ける第1光検出手段86と、第2波長分岐器72から送られる干渉光を受ける第2光検出手段87、第3波長分岐器73から送られる干渉光を受ける第3光検出手段88とを備えている。
第1光検出手段86は、第1波長分岐器71から送られた光を電気信号に変換する第1光電変換器861と、この第1光電変換器861から出力される信号を増幅する第1増幅器862と、この第1増幅器862で出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する第1AD変換器863とを備えている。第1光電変換器861は、波長λ11に対応する第1光電変換器8611Aと、波長λ12に対応する第1光電変換器8612Aと、波長λ2に対応する第1光電変換器811Bとに分かれて構成される。第1増幅器862は、波長λ11に対応する第1増幅器8621Aと、波長λ12に対応する第1増幅器8622Aと、波長λ2に対応する第1増幅器812Bとに分かれて構成される。第1AD変換器863は、波長λ11に対応する第1AD変換器8631Aと、波長λ12に対応する第1AD変換器8632Aと、波長λ2に対応する第1AD変換器813Bとに分かれて構成される。
第2光検出手段87は、第2波長分岐器72から送られた光を電気信号に変換する第2光電変換器871と、この第2光電変換器871から出力される信号を増幅する第2増幅器872と、この第2増幅器872で出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する第2AD変換器873とを備えている。第2光電変換器871は、波長λ11に対応する第2光電変換器8711Aと、波長λ12に対応する第2光電変換器8712Aと、波長λ2に対応する第2光電変換器821Bとに分かれて構成される。第2増幅器872は、波長λ11に対応する第2増幅器8721Aと、波長λ12に対応する第2増幅器8722Aと、波長λ2に対応する第2増幅器822Bとに分かれて構成される。第2AD変換器873は、波長λ11に対応する第2AD変換器8731Aと、波長λ12に対応する第2AD変換器8732Aと、波長λ2に対応する第2AD変換器823Bとに分かれて構成される。
第3光検出手段88は、第3波長分岐器73から送られた光を電気信号に変換する第3光電変換器881と、この第3光電変換器881から出力される信号を増幅する第3増幅器882と、この第3増幅器882で出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する第3AD変換器883とを備えている。
第3光電変換器881は、波長λ11に対応する第3光電変換器8811Aと、波長λ12に対応する第3光電変換器8812Aと、波長λ2に対応する第3光電変換器831Bとに分かれて構成される。第3増幅器882は、波長λ11に対応する第3増幅器8821Aと、波長λ12に対応する第3増幅器8822Aと、波長λ2に対応する第3増幅器832Bとに分かれて構成される。第3AD変換器883は、波長λ11に対応する第3AD変換器8831Aと、波長λ12に対応する第3AD変換器8832Aと、波長λ2に対応する第3AD変換器833Bとに分かれて構成される。
演算手段93は、波長λ11に対応する信号を受領する第1演算器931と、波長λ12に対応する信号を受領する第1演算器932と、波長λ2に対応する信号を受領する第2演算器92とを備えており、これらの第1演算器931,932及び第2演算器92で演算された結果は差分演算手段96で受領される。
第1演算器931は、波長λ11の出力信号に基づいて、数式(3)の演算が行われる。第1演算器931で演算された波長λ11の位相角度の変化量Φλ1は数式(8)で示すように、波長変化型光センサ30の波長変化量にマッハツェンダー干渉計50で発生したノイズ成分が加算されている。同様に、第1演算器932は、波長λ12の出力信号に基づいて、数式(3)の演算が行われる。第1演算器932で演算された波長λ12の位相角度の変化量Φλ1は数式(8)で示すように、波長変化型光センサ30の波長変化量にマッハツェンダー干渉計50で発生したノイズ成分が加算されている。
本実施形態では、図4で示される干渉計出力は、波長変化型光センサ31,32毎に異なる波形となる。波長変化型光センサ31の出力から図3の基準光の干渉計出力の差をとることで、温度による影響をキャンセルすることができる。同様に、波長変化型光センサ32の出力から図3の基準光の干渉計出力の差をとることで、温度による影響をキャンセルすることができる。
差分演算手段96では、数式(10)で示される通り、波長λ11の位相角度の変化量と波長λ2の位相角度の変化量の差分をとることにより波長変化型光センサ31の波長変化量のみを算出できるようにし、波長λ12の位相角度の変化量と波長λ2の位相角度の変化量の差分をとることにより波長変化型光センサ32の波長変化量のみを算出できるようにした。
以上の第4実施形態では、波長変化型光センサの数は2個に限定されるものではなく、3個以上、例えば、4個としてもよい。この場合、波長変化型光センサは、波長λ11,λ12、λ13、λ14、…で反射される構成とされる。そして、第2光電変換器871は、波長λ2に対応する第2光電変換器821Bの他に、センサの数に応じて設けられることになる。同様に、第2増幅器872は、波長λ2に対応する第2増幅器822Bの他に、センサの個数に応じて設けられることになる。第2AD変換器873は、波長λ2に対応する第2AD変換器823Bの他に、センサの数に応じて設けられることになる。
従って、第4実施形態では、第1実施形態の(1)(2)と同じ作用効果を奏する他、次の作用効果を奏することができる。
(9)波長変化型光センサ31,32を複数設けたので、これらのセンサの設置位置が異なることで、被測定物の異なる場所の物理量をより正確に測定することができる。また、多数の波長に分離することが可能なため、多数のセンサを同時に測定できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的及び効果を達成できる範囲内での変形や改良が、本発明の内容に含まれるものであることはいうまでもない。
例えば、本発明では、前記各実施形態で用いられているサーキュレータ20をビームスプリッタ(カプラ)に置き換えてもよい。サーキュレータ20はビームスプリッタに比べて光量が増えるので、SN比の大きな光学系を構築することができる。これに対して、ビームスプリッタはサーキュレータに比べて価格が安いので、装置のコストを低くすることができる。本発明では、装置によってサーキュレータとビームスプリッタとを使い分ける。
また、本発明の干渉計は、波長変化型光センサに入射された光の反射光もしくは透過光を入射するとともに反射光もしくは透過光を干渉させる構成であれば、その具体的な構造は問わず、前述のマッハツェンダー干渉計やマイケルソン干渉計(トワイマングリーン干渉計)に限定されない。
さらに、前記実施形態では、波長変化型光センサを、FBG(ファイバ・ブラッグ・グレーティング)を利用したセンサとしたが、本発明では、ファブリペロー干渉を利用したセンサや、誘電体多層膜を用いたものとしてもよい。
本発明では、使用するWDMカプラのアイソレーションレシオは20dB以上のものが望ましい。
本発明は、ひずみ、温度、加速度、変位、傾斜、圧力、音波、水位、風速、流量、力等の物理量の測定に利用できる。
1,2,3,4…物理量測定装置、11…広帯域光源、12,13…基準光供給源、20…サーキュレータ、30,31,32…波長変化型光センサ、40…光分岐器、50…マッハツェンダー干渉計、60…合分波器、70,75…分離手段、71…第1波長分岐器、72…第2波長分岐器、73…第3波長分岐器、76…第1偏光分離器、77…第2偏光分離器、78…第3偏光分離器、80,85…光検出手段、81,86…第1光検出手段、82,87…第2光検出手段、83,88…第3光検出手段、90,93…演算手段、91,931,932…第1演算器、92…第2演算器、95,96…差分演算手段、131,141…波長分岐器、132…温度補償FBG、F…光ファイバ

Claims (5)

  1. 広帯域な波長の光を放出する広帯域光源と、
    この広帯域光源から放出される光を受けて物理量に応じた波長を出力するとともに被測定物に設置される波長変化型光センサと、
    この波長変化型光センサからの出力光を入射するとともに前記出力光を干渉させる干渉計と、
    この干渉計に所定波長の基準光を出射する基準光供給源と、
    前記干渉計から出力される干渉光を前記波長変化型光センサから出力される光と前記基準光供給源からの光とに分離する分離手段と、
    この分離手段で分離された光から干渉信号を検出する光検出手段と、
    この光検出手段で検出された干渉信号から前記波長変化型光センサの物理量を算出する演算手段と、
    前記波長変化型光センサから出力される光の干渉信号の演算結果と前記基準光供給源からの光の干渉信号の演算結果との差分を求めることにより前記干渉計で発生したノイズ成分をキャンセルしてセンサ出力光の波長を求める差分演算手段と、
    を備えたことを特徴とする物理量測定装置。
  2. 請求項1に記載された物理量測定装置において、
    前記基準光供給源は前記広帯域光源から放出される広帯域の波長の一部を狭帯域に加工する狭帯域加工機構を備えたことを特徴とする物理量測定装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された物理量測定装置において、
    前記分離手段は、前記波長変化型光センサからの出力光に基づく干渉光と前記基準光供給源の光に基づく干渉光とを分離するために偏光分離手段を備えたことを特徴とする物理量測定装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載された物理量測定装置において、
    前記分離手段は、前記波長変化型光センサからの出力光に基づく干渉光と前記基準光供給源の光に基づく干渉光とを分離するために波長分離手段を備えたことを特徴とする物理量測定装置。
  5. 広帯域光源から放出された広帯域な波長の光を被測定物に設置される波長変化型光センサに送り、この波長変化型光センサから物理量に応じた波長の出力信号と基準光供給源から放出される所定波長の基準光とを干渉計に送り、この干渉計で前記出力光を干渉させるとともに前記干渉計からの出力干渉光を前記波長変化型光センサの光と前記基準光供給源の光とに分離手段で分離し、この分離手段で分離された光を光検出手段で検出し、この光検出手段で検出された干渉信号から前記波長変化型光センサの物理量を演算手段で算出し、前記波長変化型光センサから出力される光の干渉信号の演算結果と前記基準光供給源からの光の干渉信号の演算結果との差分を差分演算手段で求めることにより前記干渉計で発生したノイズ成分をキャンセルしてセンサ出力光の波長を求めることを特徴とする物理量測定方法。


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