JP2013147709A - 堆積膜形成方法 - Google Patents

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幸裕 阿部
Jun Ohira
純 大平
Takanori Ueno
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Abstract

【課題】クリーニングガスの利用効率を向上しつつ、堆積膜形成装置へのダメージを抑制して、副生物が付着するのを抑制する堆積膜形成方法を提供する。
【解決手段】減圧可能な反応容器1100の中に基体1106を設置し、原料ガスを供給しながらプラズマを生成し、基体上に堆積膜を形成することと並行して、反応容器の中を排気する排気手段1200と反応容器とを連結する排気配管1203内へ不活性ガスによって希釈したクリーニングガスを供給して排気配管内に副生成物が付着するのを抑制する堆積膜形成方法であって、少なくとも原料ガスの供給量が異なる第1工程と第2工程を有し、第1工程と第2工程のうち原料ガスの供給量が少ない工程をA工程、供給量が多い工程をB工程とした時、クリーニングガスの供給量をA工程よりB工程で多くし、かつクリーニングガスと不活性ガスの総流量に対するクリーニングガスの比率をA工程よりB工程で少なくする。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマCVD法等を用いた堆積膜形成方法に関する。
プラズマCVD法を用いて基体上にアモルファスシリコン(以下、a−Siと記す)等の機能性堆積膜を形成する技術は幅広く実用化されている。プラズマCVD法は、反応容器内に原料ガスを導入し、電力を印加することで原料ガスのプラズマを生起させ、基体上に堆積膜を形成する方法である。このとき、反応容器内に残留する排気ガスは排気配管を通して排気装置によって排気される。
ガスを原料とした堆積膜形成方法では、導入された全ての原料ガスが反応容器内において分解消費され所望の基体上に堆積膜として形成されるわけではない。特に、プラズマCVD法を用いた製造方法では、堆積膜形成と同時に反応容器内に副生成物が生じ、反応容器、排気配管および排気装置に副生成物が堆積する。例えば、原料ガスにモノシラン(SiH)を用いた場合には副生成物としてポリシランが生じる。なお、排気配管に大量の副生成物が堆積すると、堆積膜形成の途中に排気配管を閉塞させる場合がある。また、油回転ポンプ等の排気装置へ大量の副生成物が溜まると、例えばポンプへの負荷が増大することで排気能力が低下し、メンテナンス増に伴う生産コスト上昇の要因となる。特に、a−Si電子写真感光体を作製する場合には堆積膜形成が長時間となるため、排気配管内に大量の副生成物が堆積し、堆積膜形成後の排気配管内の副生成物除去処理に多大な時間を費やす必要がある。
そのため、堆積膜形成と同時に生じるポリシラン等の副生成物の除去に関する提案がこれまでにもなされている。
特許文献1には気相法により基体上に堆積膜を形成するための堆積室と堆積室内を排気するための排気系とを備えた堆積膜形成装置を用いる堆積膜形成法において、堆積膜形成時に排気系の排気路にClFを供給する技術が開示されている。
特開平1−307229号公報
特許文献1に開示された技術を用い、堆積膜形成時に排気系の排気路にClFを供給することで堆積膜形成時に排気路に付着する皮膜や副生成物の粉末を抑制できる。
しかし、本発明者らの検討によれば、原料ガスの供給量に対してクリーニングガスの供給量が不足すると副生成物の分解除去が不十分になる場合があった。また、クリーニングガスの供給量が過剰になると副生成物の分解除去に使われず排気されるクリーニングガスが生じるため、利用効率が低下する場合があった。さらに、不活性ガスによるクリーニングガスの希釈率が不十分な場合、排気ガスおよび副生成物とクリーニングガスとの反応が急速に進むため、反応熱によって堆積膜形成装置がダメージを受ける場合があった。
そこで、本発明は、クリーニングガスの利用効率を向上しつつ、堆積膜形成装置へのダメージを抑制して、副生成物が付着するのを抑制する堆積膜形成方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、減圧可能な反応容器の中に基体を設置し、反応容器の中に原料ガスを供給しながら電力を供給して原料ガスのプラズマを生成し、前記基体上に堆積膜を形成することと並行して、前記反応容器の中を排気する排気手段と反応容器とを連結する排気配管内へ不活性ガスによって希釈したクリーニングガスを供給して排気配管内に副生成物が付着するのを抑制する堆積膜形成方法において、少なくとも前記原料ガスの供給量が異なる第1工程と第2工程を有し、前記第1工程と前記第2工程のうち前記原料ガスの供給量が少ない工程をA工程、供給量が多い工程をB工程としたとき、前記クリーニングガスの供給量がA工程よりB工程で多く、かつ、前記クリーニングガスと前記不活性ガスの総流量に対する前記クリーニングガスの比率がA工程よりB工程で少ないことを特徴とする堆積膜形成方法が提供される。
本発明によれば、クリーニングガスの利用効率を向上しつつ、堆積膜形成装置へのダメージを抑制して、副生成物が付着するのを抑制する堆積膜形成方法が得られる。
本発明を適用可能な堆積膜形成装置の模式図である。 実施例および比較例で作製した電子写真感光体の模式断面図である。 本発明の実施例で用いた堆積膜形成装置の模式図である。
以下、本発明の実施形態を詳述する。
まず、本発明を適用可能な堆積膜形成装置の例について図1を用いて説明する。図1の堆積膜形成装置は、大別すると、減圧可能な反応容器1100、反応容器1100の中を排気する排気手段1200、排気手段1200の排気配管1203にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給手段1300から構成されている。
反応容器1100は、上蓋1101および底板1102から絶縁部材1103、1104によって絶縁された高周波電極1105で構成されている。堆積膜を形成する円筒状基体1106は反応容器1100の中の基体ホルダー1107の上に設置され、補助基体1108と共に一体化され設置され、接地電位としている。基体ホルダーの1107の内側には円筒状基体1106を加熱するためのヒーター1109が設置されている。反応容器1100の中には原料ガスを供給する原料ガス導入管1110が設置されている。更に整合回路1111を介してRF高周波電源1112が接続されている。
排気手段1200は、油回転ポンプ1201、メカニカルブースターポンプ1202、排気配管1203、メインバルブ1204、サブバルブ1205から構成され、反応容器1100の中を排気可能となっている。
クリーニングガス供給手段1300はクリーニングガスの供給量を制御するマスフローコントローラー1301と不活性ガスの供給量を制御するマスフローコントローラー1302から構成されている。供給量を制御されたクリーニングガスと不活性ガスは混合され、クリーニングガス供給バルブ1303を介して排気配管1203に供給される。
また、排気配管1203に供給するクリーニングガスの利用効率を高めるためにはクリーニングガスをラジカル化して供給すると良い。図3に示す堆積膜形成装置にはクリーニングガスと不活性ガスの混合ガスをラジカル化するラジカル発生装置3304が設けられている。ラジカル発生装置3304はラジカル発生装置3304の中のラジカル発生用電極3305に整合回路3306を介してRF高周波電源3307から高周波電力が供給され、不活性ガスで希釈されたクリーニングガスのラジカルが生成される。ラジカル化されたクリーニングガスは排気ガスおよび副生成物との反応性が高まるため、ラジカル化しない場合よりも少ないクリーニングガスの供給量で充分な処理が可能になる。本発明においてクリーニングガスのラジカル化とは、クリーニングガス成分が例えばプラズマ中の電子の衝撃によって分解され、クリーニング対象物質であるポリシランとの化学反応性に優れた活性種を生成することである。また、クリーニングガスをラジカル化する手段としては、グロー放電、光エネルギー、熱エネルギーなどによる分解がある。活性種を生成できればいずれの手段であっても構わないが、ガス分解性能という観点からグロー放電が最適手段として挙げられる。グロー放電を生起させるために、例えば、直流電力、RF(13.56MHz)高周波電力、マイクロ波電力などを印加することが好ましい。例えば、円筒状のプラズマ発生容器内に絶縁物で介した平行平板電極へRF高周波電力を印加する。その結果、プラズマ発生容器内でグロー放電が生起してプラズマが発生しクリーニングガスが分解され活性種が生成される。
なお、クリーニングガスが反応容器へ逆拡散する影響を抑制するためには特開2010−163685号公報で開示された技術が有効である。この技術は排気配管の原料ガスが流れる向きに対して断面積が段差をもって広がる部分があり、その段差よりも排気装置側にクリーニングガスを供給することに特徴がある。図3の堆積膜形成装置には前述の技術が適用されている。排気配管3203に副生成物トラップ容器3208が設けられ、クリーニングガスは副生成物トラップ容器3208に供給される構成になっている。図3の装置を用いることでクリーニングガスが反応容器3100へ逆拡散することが抑制される。
次に、本発明の堆積膜形成方法について、図1の堆積膜形成装置を用いて図2に示す電子写真感光体を作製する場合を例に説明する。まず、あらかじめ切削および脱脂洗浄した円筒状基体1106を反応容器1100の基体ホルダー1107の上に設置する。次に、排気手段1200の油回転ポンプ1201およびメカニカルブースターポンプ1202を運転し、メインバルブ1204およびサブバルブ1205を操作して反応容器1100の中を排気する。不図示の真空計の表示を見ながら、反応容器1100の圧力が所定の圧力(例えば1Pa以下)になったところで、ヒーター1109に電力を供給し、不図示の温度計の表示を見ながら、円筒状基体1106を所定の温度(例えば温度50〜350℃)に加熱する。
円筒状基体1106の加熱が終了したら、原料ガス供給バルブ1113を介してガス導入管1110より原料ガスを、下部阻止層202を形成する条件で反応容器1100の中に導入し、所定の内圧に設定する。内圧が安定したところで、RF高周波電源1112から整合回路1111を介して高周波電極1105に所望の高周波電力を供給し高周波グロー放電を生起させる。この放電エネルギーによって反応容器1100の中に導入させた原料ガスが分解され、円筒状基体1106の上に下部阻止層が形成される。下部阻止層の形成が終了したら同様の手順で、各層を形成する条件で原料ガスを反応容器1100の中に導入し、光導電層203、表面保護層204を順次積層する。なお、各層の形成が終了する度にグロー放電を停止して積層しても良いし、各層の間に原料ガスの供給量および圧力を制御した変化層を設け、グロー放電を維持しながら各層を連続的に形成しても良い。
表面保護層204の形成が終わったところで、高周波電力の印加を停止し、原料ガスの供給を止める。反応容器1100の中のパージを適宜行い、その後メインバルブ1204、サブバルブ1205を閉じ、反応容器内1100の中に不活性ガスを導入し、大気圧に戻した後、表面に堆積膜が形成された円筒状基体1106を取り出す。
本発明においては、基体上に堆積膜を形成することと並行して、排気手段と反応容器とを連結する排気配管内へ不活性ガスによって希釈したクリーニングガスを供給して、排気配管内に副生成物が付着するのを抑制する。例えば、上述した原料ガスを反応容器1100に導入すると同時もしくは堆積膜形成中の任意のタイミングに、マスフローコントローラー1301で流量制御したクリーニングガスとマスフローコントローラー1302で流量制御した不活性ガスとをクリーニングガス供給バルブ1303を介して排気配管1203へ導入する。クリーニングガスの供給量および不活性ガスによるクリーニングガスの希釈率は原料ガスの供給量に応じて適宜決定され、原料ガスの供給量が異なる工程間でクリーニングガスの供給量および不活性ガスによるクリーニングガスの希釈率を変更する。なお、クリーニングガスの希釈率はクリーニングガスと不活性ガスの総流量に対するクリーニングガスの流量の比率である。また、本発明において原料ガスとは、そのガス単体で堆積膜を形成可能なガスのことを指しており、そのガス単体で堆積膜を形成できない希釈用ガスやドーピング用ガスは含まない。
クリーニングガスの供給量およびクリーニングガスの希釈率は原料ガスの種類や流量等の成膜条件に応じて適宜決定する。例えば、図2に示す層構成の電子写真感光体を作製する場合には、下部阻止層、光導電層、表面保護層、各層の原料ガスの種類および供給量に応じて、クリーニングガスを異なる供給量および/または異なるクリーニングガスの希釈率で排気配管に供給する。
本発明においては、クリーニングガスの供給量は原料ガスの少ない工程から多い工程に移行する場合にはクリーニングガスの供給量を上げ、原料ガスの多い工程から少ない工程に移行する場合にはクリーニングガスの供給量を下げることが必要である。また、クリーニングガスの希釈率は原料ガスの少ない工程から多い工程に移行する場合にはクリーニングガスの希釈率を下げ、原料ガスの多い工程から少ない工程に移行する場合にはクリーニングガスの希釈率を上げることが必要である。
すなわち、原料ガスの供給量が少ない工程をA工程、供給量が多い工程をB工程としたとき、クリーニングガスの供給量をA工程よりB工程で多く、かつ、クリーニングガスの希釈率をA工程よりB工程で少なくすることが必要である。
これにより、原料ガスの供給量に応じてクリーニングガスの供給量が最適化されるので必要十分なクリーニングガスを供給でき、クリーニングガスの過剰な供給が抑制され、高い利用効率が得られる。また、原料ガスの少ない工程から多い工程への移行に対してクリーニングガスの希釈率を下げることによって、排気ガスや副生成物が多い状況であっても排気ガスや副生成物とクリーニングガスとの急激な反応が抑制される。その結果反応熱による堆積膜形成装置へのダメージが軽減できる。
本発明で使用するクリーニングガスには特に制限はないが、原料ガスの種類に応じて適宜最適なガス種を選択する必要がある。例えば、原料ガスにSiを含む原料ガス、例えばモノシラン(SiH)を用いる場合には、三フッ化塩素(ClF)、四フッ化炭素(CF)、四フッ化炭素(CF)と酸素(O)の混合ガス、三フッ化窒素(NF)、六フッ化二炭素(C)等が好ましい。この中で、副生成物であるポリシランとの反応性が優れ、クリーニング効率が向上するという点で三フッ化塩素がより好ましい。更に、三フッ化塩素は、希釈ガスとの混合ガスを使用すると制御性が上がるという点からより好ましい。使用する希釈ガスは、不活性ガスであればいずれでも良いが、アルゴン、窒素、ヘリウム、のいずれか又はいずれかを含む混合ガスが好ましい。また、希釈ガスとして水素ガスを用いることも本発明では有効である。
以下、実施例および比較例により本発明を詳細に説明する。
〔実施例1〕
本実施例では、図3に示す堆積膜形成装置を用い、堆積膜形成工程にて図2に示す層構成のa−Si電子写真感光体の作製し、クリーニング工程にて反応容器内のクリーニングを実施した。
まず、外径(φ)80mm、長さ358mmの、肉厚3mmの鏡面加工したアルミニウム製の円筒状基体を反応容器内に設置し、表1に示す条件で堆積膜形成工程を行って基体上に下部阻止層、光導電層および表面保護層を形成し、電子写真感光体を作製した。なお、堆積膜形成工程では表2に示す条件で副生成物トラップ容器にクリーニングガス(ClF)および不活性ガス(Ar)を供給した。
作製した電子写真感光体を反応容器から取り出し、代わりにダミーシリンダーを設置し、反応容器内をクリーニングするクリーニング工程を表1および2に示す条件で行った。
Figure 2013147709
Figure 2013147709
〔比較例1〕
本比較例は、堆積膜形成工程において副生成物トラップ容器に供給するクリーニングガスおよび不活性ガスを表3に示す条件とした以外は、実施例1と同じ装置および条件で堆積膜形成工程を実施し電子写真感光体を作製した。
本比較例では副生成物トラップ容器に供給するクリーニングガス(ClF)および不活性ガス(Ar)の供給量は全層ともに実施例1の表面保護層形成時と同じ条件とした。また、クリーニングガスの希釈率は全層とも50%になるように調整した。
なお、クリーニング工程は実施例1と同じ条件とした。
Figure 2013147709
〔比較例2〕
本比較例は、堆積膜形成工程において副生成物トラップ容器に供給するクリーニングガスおよび不活性ガスを表4に示す条件とした以外は、実施例1と同じ装置および条件で堆積膜形成工程を実施し電子写真感光体を作製した。
本比較例では副生成物トラップ容器に供給するクリーニングガス(ClF)の供給量は全層ともに実施例1の光導電層形成時と同じ条件とした。また、クリーニングガスの希釈率は全層とも50%になるように調整した。
なお、クリーニング工程は実施例1と同じ条件とした。
Figure 2013147709
〔比較例3〕
本比較例は、堆積膜形成工程において副生成物トラップ容器に供給するクリーニングガスおよび不活性ガスの条件を表5に示す条件とした以外は、実施例1と同じ装置および条件で堆積膜形成工程を実施し電子写真感光体を作製した。
本比較例では副生成物トラップ容器に供給するクリーニングガス(ClF)の供給量は各層毎に実施例1の条件に合わせた。一方、クリーニングガスの希釈率は全層とも50%になるように調整した。
なお、クリーニング工程も実施例1と同じ条件とした。
Figure 2013147709
〔実施例2〕
本実施例は、堆積膜形成工程において副生成物トラップ容器に供給するクリーニングガス(ClF)、不活性ガス(Ar)およびRF高周波電源3307から出力される電力を表6に示す条件とした。それ以外は、実施例1と同じ装置および条件で堆積膜形成工程を実施し電子写真感光体を作製した。
本実施例で用いたラジカル発生装置はランドマークテクノロジー(株)製のプラズマ発生装置(商品名:LG3000)である。
なお、クリーニング工程は実施例1と同じ条件とした。
Figure 2013147709
〔比較例4〕
本比較例は、堆積膜形成工程において副生成物トラップ容器に供給するクリーニングガス(ClF)、不活性ガス(Ar)およびRF高周波電源3307から出力される電力を表7に示す条件とした。それ以外は、実施例1と同じ装置および条件で堆積膜形成工程を実施し電子写真感光体を作製した。
本比較例では副生成物トラップ容器に供給するクリーニングガスおよび不活性ガスの供給量は全層ともに実施例2の表面保護層形成時と同じ条件とした。また、クリーニングガスの希釈率は全層とも50%とした。
なお、クリーニング工程は実施例1と同じ条件とした。
Figure 2013147709
〔比較例5〕
本比較例は、堆積膜形成工程において副生成物トラップ容器に供給するクリーニングガス(ClF)、不活性ガス(Ar)およびRF高周波電源3307から出力される電力を表8に示す条件とした。それ以外は、実施例1と同じ装置および条件で堆積膜形成工程を実施し電子写真感光体を作製した。
本比較例では副生成物トラップ容器に供給するクリーニングガスの供給量は各層で実施例2の光導電層形成時と同じ条件である。一方、クリーニングガスの希釈率は全層で50%になるように調整した。
なお、クリーニング工程は実施例1と同じ条件とした。
Figure 2013147709
〔比較例6〕
本比較例は、堆積膜形成工程において副生成物トラップ容器に供給するクリーニングガス(ClF)、不活性ガス(Ar)およびRF高周波電源1308から出力される電力を表9に示す条件とした。それ以外は、実施例1と同じ装置および条件で堆積膜形成工程を実施し電子写真感光体を作製した。
本比較例では副生成物トラップ容器に供給するクリーニングガスの供給量は実施例2と同じ条件とした。一方、クリーニングガスの希釈率は全層で50%になるように調整した。
なお、クリーニング工程は実施例1と同じ条件とした。
Figure 2013147709
[電子写真感光体の感度]
各実施例および各比較例で作製した電子写真感光体をキヤノン株式会社製の複写機(商品名:iR−5065N)に設置した。この複写機の現像器に替えて表面電位計(Trek社製の表面電位計(商品名:Model344)および、プローブ(商品名:Model555−P))を設置して、電子写真感光体の表面電位の測定を行った。
電子写真感光体の現像位置での暗部表面電位が450(V)になるように電子写真感光体を帯電させた。そして、電子写真感光体に画像露光光(発振波長が658nmの半導体レーザー)を照射し、電子写真感光体の現像位置での明部表面電位を50(V)にする画像露光光の光量値により感度評価を行った。数値が小さいほど感度が良好であり、電子写真特性に優れる。いずれの電子写真感光体も同等の感度を示し、副生成物トラップ容器へのクリーニングガス供給量や、供給量の変化による影響は見られなかった。
[堆積膜形成装置への影響]
各実施例および各比較例において堆積膜形成工程中に副生成物トラップ容器の排気装置側の出口部の温度計3206を設置し、堆積膜形成工程中における温度を測定した。なお、温度測定による評価は堆積膜形成工程中における最高到達温度で評価した。最高到達温度が低いほど堆積膜形成装置への影響は小さく良好である。堆積膜形成装置の温度が高くなりすぎると、真空を保持するために使用しているOリングなどの真空部品を傷める可能性が考えられる。評価結果を表10に記載のランクに区分した。結果を表12に示す。
Figure 2013147709
[クリーニング効率]
各実施例および各比較例のクリーニング工程中に副生成物トラップ容器に設けた覗き窓3207からCCDカメラを用いて観察し、副生成物が完全に除去された時点をクリーニング工程の終了と判断し、クリーニング工程時間を求めた。クリーニング工程時間からクリーニング効率を評価した。クリーニング時間が短時間であるほどクリーニング効率が良好である。比較例1のクリーニング工程時間を基準に表11に記載のランクに区分した。結果を表12に示す。
Figure 2013147709
Figure 2013147709
評価の結果、堆積膜形成装置への影響については光導電層形成時のクリーニングガス供給量を増やし、不活性ガスによるクリーニングガスの希釈率を下げた実施例1,2では副生成物トラップ容器の出口温度の最高到達温度が抑えられ、良い結果であった。また、全層でクリーニングガスの供給量が少ない比較例1,4においても副生成物トラップ容器の出口温度の最高到達温度が抑えられ、良い結果であった。一方、光導電層形成時のクリーニングガス供給量を増やし、不活性ガスによるクリーニングガスの希釈率を50%に維持した比較例2,3,5,6では副生成物トラップ容器の出口温度の最高到達温度が高く、堆積膜形成装置への影響が懸念される結果となった。特にクリーニングガスをラジカル化して供給した比較例5,6では反応のし易さからその影響が大きいことが分かった。
次に、クリーニング効率については原料ガスの供給量が多い光導電層形成工程中に多くのクリーニングガスを供給した実施例1,2、および、比較例2,3,5,6において良い結果が得られた。ただし、下部阻止層および表面保護層でクリーニングガスの供給量を減らした実施例1,2および比較例3,6と比べて全層のクリーニングガスを多く供給した比較例2,5のクリーニング効率が同等であった。このことから、実施例1,2および比較例3,6の方がクリーニングガスの利用効率は高いといえる。また、実施例1と2の比較から、少ないクリーニングガスであっても、クリーニングガスをラジカル化して供給することにより、同等のクリーニング効果が得られた。つまり、クリーニングガスをラジカル化して供給した方がクリーニングガスの利用効率が高いといえる。
総合的に堆積膜形成装置への影響およびクリーニングガスの利用効率の観点から、実施例で優れた本発明の効果が確認された。
1100、3100‥‥反応容器
1101、3101‥‥上蓋
1102、3102‥‥底板
1103、3103‥‥絶縁部材
1104、3104‥‥絶縁部材
1105、3105‥‥高周波電極
1106、3106‥‥円筒状基体
1107、3107‥‥基体ホルダー
1108、3108‥‥補助基体
1109、3109‥‥ヒーター
1110、3110‥‥原料ガス導入管
1111、3111‥‥整合回路
1112、3112‥‥RF高周波電源
1113、3113‥‥原料ガス供給バルブ
1200、3200‥‥排気手段
1201、3201‥‥油回転ポンプ
1202、3202‥‥メカニカルブースターポンプ
1203.3203‥‥排気配管
1204、3204‥‥メインバルブ
1205、3205‥‥サブバルブ
1300、3300‥‥クリーニングガス供給手段
1301、3301‥‥マスフローコントローラー
1302、3302‥‥マスフローコントローラー
1303、3303‥‥クリーニングガス供給バルブ
201‥‥円筒状基体
202‥‥下部阻止層
203‥‥光導電層
204‥‥表面保護層
3206‥‥温度計
3207‥‥覗き窓
3208‥‥副生成物トラップ容器
3304‥‥ラジカル発生装置
3305‥‥ラジカル発生用電極
3306‥‥整合回路
3307‥‥RF高周波電源

Claims (3)

  1. 減圧可能な反応容器の中に基体を設置し、前記反応容器の中に原料ガスを供給しながら電力を供給して前記原料ガスのプラズマを生成し、前記基体上に堆積膜を形成することと並行して、前記反応容器の中を排気する排気手段と前記反応容器とを連結する排気配管内へ不活性ガスによって希釈したクリーニングガスを供給して前記排気配管内に副生成物が付着するのを抑制する堆積膜形成方法であって、
    少なくとも前記原料ガスの供給量が異なる第1工程と第2工程を有し、前記第1工程と前記第2工程のうち前記原料ガスの供給量が少ない工程をA工程、供給量が多い工程をB工程としたとき、前記クリーニングガスの供給量がA工程よりB工程で多く、かつ、前記クリーニングガスと前記不活性ガスの総流量に対する前記クリーニングガスの比率がA工程よりB工程で少ないことを特徴とする堆積膜形成方法。
  2. 前記不活性ガスによって希釈したクリーニングガスをラジカル化して供給する請求項1に記載の堆積膜形成方法。
  3. 前記原料ガスが少なくともモノシランを含み、前記クリーニングガスが三フッ化塩素である請求項1または2に記載の堆積膜形成方法。


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