JP2013147654A - ポリアクリレート用の架橋剤−促進剤系 - Google Patents
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Abstract
【課題】制御された熱架橋を提供すること。
【解決手段】この課題は、少なくとも1個のエポキシ基を含有する少なくとも1種の物質(架橋剤)と、
一般式(I)
NR3 (I)
[式中、基Rは、相互に独立して水素原子、または1〜20個の炭素原子を有する有機基を表し、
ここで、基Rの少なくとも1個は、1〜20個の炭素原子を有する有機基であり、かつ少なくとも1個のアルコール性OH基を含有する]
で示される少なくとも1種の物質と
を含む、エポキシ基と架橋反応するのに適した官能基を有するポリアクリレートを熱架橋するための架橋剤−促進剤系を提供することによって達成される。
【選択図】図1
【解決手段】この課題は、少なくとも1個のエポキシ基を含有する少なくとも1種の物質(架橋剤)と、
一般式(I)
NR3 (I)
[式中、基Rは、相互に独立して水素原子、または1〜20個の炭素原子を有する有機基を表し、
ここで、基Rの少なくとも1個は、1〜20個の炭素原子を有する有機基であり、かつ少なくとも1個のアルコール性OH基を含有する]
で示される少なくとも1種の物質と
を含む、エポキシ基と架橋反応するのに適した官能基を有するポリアクリレートを熱架橋するための架橋剤−促進剤系を提供することによって達成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、架橋性ポリアクリレートの技術分野に関する。特に、エポキシ基含有物質と特別に置換されたアミンとの組合せに基づく、熱架橋性ポリアクリレートの架橋速度を制御するためのシステムが提案される。
ポリアクリレートは、接着剤として、特に感圧接着剤またはヒートシール剤として価値の高い工業応用のために色々と使用されている。それは、ポリアクリレートがこれらの応用領域での増え続ける要求に十分適することが分かったからである。それゆえに、感圧接着剤は、良好な粘着性(「タック」)を示さなければならないが、剪断強度に関する高い要求にもふさわしくなければならない。同時に支持体材料上にこれらの組成物をコーティングするための適性もなければならない。この全ては、高い分子量および高い極性を有するポリアクリレートを使用すること、ならびにそれらの効率的に架橋することによって達成することができる。加えて、ポリアクリレートは、透明で耐候性に製造することができる。
感圧接着剤として使用可能なポリアクリレート組成物を溶液からまたは分散物としてコーティングする場合、現況技術は、ずっと以前から熱架橋である。一般的には、熱架橋剤、例えば多官能性イソシアネート、金属キレート、または多官能性エポキシドを、適切な官能基を有するポリアクリレートの溶液または分散物に添加し、基材上に平面的にコーティングし、続いて乾燥させる。これにより有機溶剤または分散物の場合は水が蒸発し、ポリアクリレートがそれに応じて架橋される。この架橋はコーティングのために非常に重要であるが、それは、これによってコーティングが十分な凝集性および熱剪断強度が得られるからである。架橋しなければコーティングが柔らかすぎ、かつ小さい負荷でも流れ出してしまう。コーティング結果を良くするために重要なことは、ポットライフ(その系が加工可能な状態にある加工時間)に留意することであり、このポットライフは架橋系に応じて明らかに異なるおそれがある。この時間が短すぎると、架橋剤がポリアクリレート溶液中ですでに反応してしまい、この溶液は、すでに部分的に架橋してしまい、もはや均一に塗布できなくなっている。
感圧接着剤を製造するための技術的プロセスは常に発展し続けている。より一層厳しい環境基準および溶媒の価格上昇のゆえに、製造プロセスから溶媒をできるだけ排除しようとする努力が為されている。したがって当業界においては、無溶媒コーティング技術を用いる溶融方法(熱溶融方法またはホットメルト方法とも呼ばれる)が、感圧接着剤を製造するためにますます重要になっている。その場合、溶融性ポリマー組成物、つまり高温で分解せずに流動可能な状態に移行するポリマー組成物が加工される。そのような組成物は、格別に溶融状態から加工することができる。このプロセスの変形形態ではポリマー組成物の製造も、少量の溶媒で、または溶媒なしで実施する努力が為される。
ホットメルト技術の導入は、接着剤への要求を増大させる。特に溶融性ポリアクリレート組成物(別名「ポリアクリレートホットメルト」、「アクリレートホットメルト」)は、改良を目指して非常に集中的に研究されている。ポリアクリレート組成物を溶融物からコーティングする場合、熱架橋は、この方法が利点を有するであろうにもかかわらず、これまでにあまり普及していない。
これまでアクリレートホットメルトは、とりわけ放射線化学的方法(UV照射、EBC照射)によって架橋されている。しかし、この手順は以下のような種々の欠点と結び付いている。
− UV線による架橋の場合、UV透明性(UV透過性)の層だけが架橋性である、
− 電子線による架橋(電子線架橋、または電子線硬化、EBCとも呼ぶ)の場合、電子線が、照射する材料の密度および加速電圧に依存して限られた侵入深さしか持たない、
− 前述のどちらの方法でも、架橋後に層が架橋プロフィルを有しており、感圧接着剤層は均質には架橋されない。
− UV線による架橋の場合、UV透明性(UV透過性)の層だけが架橋性である、
− 電子線による架橋(電子線架橋、または電子線硬化、EBCとも呼ぶ)の場合、電子線が、照射する材料の密度および加速電圧に依存して限られた侵入深さしか持たない、
− 前述のどちらの方法でも、架橋後に層が架橋プロフィルを有しており、感圧接着剤層は均質には架橋されない。
放射線化学的方法によってうまく架橋した層が得られるように、感圧接着剤層は比較的薄くなければならない。放射線を通すことができる厚さは、密度、加速電圧(EBC)、および/または活性波長(UV)に応じて確かに変化するが、しかしいずれの場合にも大きな制限があり、したがって任意に厚い層を、しかも全く均質に架橋させることはできない。
現況技術では、アクリレートホットメルトを熱架橋するためのいくつかの方法も知られている。その場合、各々コーティング前にアクリレート溶融物に架橋剤を添加し、その後成形し、かつローラに巻き付ける。
NCO反応基を含有するアクリレートホットメルト組成物の直接的な熱架橋がEP0752435A1(特許文献1)に記載されている。使用されたブロック剤不含のイソシアネート、特に立体障害され、かつ二量体化されたイソシアネートは、非常に激しい架橋条件を必要とし、その結果、有意な技術的変換が問題を引き起こす。このEP0752435A1(特許文献1)に記載された手順は、溶融物からの加工の際に支配的であるような条件の場合、急速で比較的広範囲の架橋に至り、このため特に支持体材料上に組成物をコーティングすることが困難である。特に、接着テープの多くの工業技術的用途に必要であるような均質な接着材料層を得ることができない。
さらに現況技術では、ブロックドイソシアネートが用いられる。このコンセプトに関する欠点は、接着技術的性質に対して悪影響を及ぼすおそれがあるブロック化基または断片が遊離することである。一例は、US4,524,104A(特許文献2)である。ここでは、触媒としてのシクロアミジンまたはその塩と一緒にブロックドポリイソシアネートと架橋することができるアクリレート溶融感圧接着剤が記載されている。この系の場合、必要な触媒が、とりわけHCN、フェノール、カプロラクタム、またはその類似物のような発生する物質が、生成物の性質を大きく損なうおそれがある。加えて、このコンセプトの場合も、反応基を遊離するために激しい条件が必要であることが多い。このコンセプトの言うに値するほどの応用はこれまで知られておらず、かつまた魅力的でないと思われる。
DE102004044086A1(特許文献3)は、アクリレートホットメルトを熱架橋するための方法を記載しており、この方法の場合、熱反応型架橋剤を計量供給添加した後に、配合、搬送、およびコーティングのために十分に長い加工時間を有する、溶剤不含の官能化アクリレートコポリマーを、さらなる材料のウェブ形態の層上にコーティングし、続いて緩やかな条件下で、感圧接着テープにとって十分な凝集性に達するまで後架橋する。この方法に関する欠点は、架橋剤(イソシアネート)の反応性によって、自由加工時間および架橋度が予め決められることである。イソシアネート架橋剤がすでに添加時に部分的に反応し、このためゲルが存在しない時間が系に応じて非常に短い可能性がある。ヒドロキシ基またはカルボン酸のような官能基を比較的高い割合で有する組成物は、そのうえそれ以上十分にうまくは塗布できない。結果は、ゲル粒(Gelstippe)が点在した、つまり不均質な塗布像になる。さらに、達成可能な架橋度が制限されるという問題が生じる。比較的多量の架橋剤を添加することにより比較的高い架橋度を所望する場合、多官能性イソシアネートを使用したときにこれには欠点がある。この組成物は速く反応しすぎるであろうし、もしそうなら非常に短い加工時間で、したがって非常に高いコーティング速度でしかコーティングできなくなり、そのため不均質なコーティング像の問題が増大することになろう。
多官能性エポキシドによる架橋は、EP1978069A1(特許文献4)に記載されており、そこでは、促進剤なしではポリマー中に含有されるカルボキシル基とエポキシドがほぼ反応しないであろう促進剤の使用によって架橋度を架橋動態に依存せずに調整できるということを示すことができた。溶融物を加工した後の組成物のコーティング可能性を保証できるためには、生成物の最適な性質が獲得されるように、架橋は押出機中でわずかな割合でしか起こってはならず、かつ続いて架橋は押出機中よりも低温でなお続行しなければならない。EP1978069A1(特許文献4)に記載された架橋剤−促進剤系は、確かにこの要求を満たし、工業的に使用可能であるが、しかしながら室温での後架橋が遅すぎた。感圧接着剤がテンパリングステップによりその形状を失うおそれがあるロールにすでに巻かれている場合、高温での後架橋は望ましくないことが多い。
エポキシドは、基本的に熱の作用下だけで、しかも特に熱エネルギーの比較的長い供給後に初めて反応する。例えばZnCl2のような公知の促進剤物質は、確かにポリマーの溶融温度範囲内で反応能の改善につながるが、しかし外界からの熱エネルギーの供給不足の際に(つまり例えば室温で)、促進剤の存在下でもエポキシドの反応性が失われ、それによって架橋反応が中断される(つまり促進剤は所与の温度でもはや促進的に作用しない)。そのうえ、ホットメルトとして加工されたポリアクリレートが比較的短い時間(数分)内でコーティングされ、次にさらなる熱供給が不足しているために室温または保存温度まで速やかに冷却される場合、これは特に問題である。さらなる架橋反応の開始なしに、高い架橋度を達成することはできないであろうし、これは、組成物の小さすぎる凝集性となって、特に感圧接着剤としての使用などのポリアクリレートの多くの応用範囲にとって非常に不利に作用するであろう。
架橋剤系を(十分な架橋度を得るために)温時にのみ機能する促進剤、例えばZnCl2と共にポリアクリレート系に加えるのが早すぎるならば、組成物は架橋が速すぎるか、またはそれどころか「ゲル化」(制御不能の架橋)するので、組成物をもはや均質に加工すること、特に配合およびコーティングすることができないであろう。それに反して、促進剤がエポキシ架橋の少なすぎる活性化を引き起こす場合、非常に長い後架橋時間を覚悟しなければならないか、または組成物を高温で保存しなければならず、これは望ましくない。
T.G. Fox、Bull. Am. Phys. Soc. 1956、1、123
Polymer 1967、8、381〜
さらなる問題は、いくつかの促進剤物質が溶融物の粘度増大を引き起こすことにある。溶融物の粘度が高いほど、さらなる加工に必要なエネルギー入力が高くなる。これは、促進剤のより早期の添加が明らかに短いポットライフをもたらすことにつながる。というのも、システムの加温(=エネルギー入力)が架橋を追加的に促進するからである。促進剤の遅すぎる添加は、促進剤物質がもはや組成物中に均質に分布できず、それにより一様でない架橋像が生じることにつながるおそれがある。
本発明の課題は、溶融物から加工可能なポリアクリレート組成物(「ポリアクリレート−ホットメルト」)の熱架橋を可能にすることであり、その際、溶融物から加工するために、特にポリアクリレート−ホットメルト用の公知の熱架橋系の場合の加工時間(「ポットライフ」)よりも十分に長いポットライフが利用可能とすることである。そのうえ、場合によりアクチニウム放射線または他の方法によって元通りに除去しなければならない保護基の使用の必要がないようにする。さらに、プロセス進行の利点に不利に作用せずに、ポリアクリレート組成物の架橋度を所望のレベルに調整することである。特に、促進剤を添加した後の組成物の粘度増大をできるだけ大きく回避すべきである。後架橋は、低温でも迅速に最終レベルに進行するべきである。
以下ではポリアクリレート組成物を同じ意味で短く「ポリアクリレート」と呼ぶ。架橋していないポリアクリレート組成物には「重合体(Polymerisate)」という概念も使用し、架橋が完了した、または部分的に架橋したポリアクリレート組成物には「ポリマー」という概念も使用する。
少なくとも1種のエポキシド化合物と少なくとも1種の特異的に置換されたアミンとからの特定の架橋剤−促進剤系によって前述の課題が解決される。したがって、本発明の第1の主題は、エポキシ基と結合反応を起こすのに適した官能基を有するポリアクリレートを熱架橋するための架橋剤−促進剤系であって、少なくとも1個のエポキシ基を含有する少なくとも1種の物質(架橋剤)、および一般式(I)
NR3 (I)
[式中、基Rは、相互に独立して水素原子、または1〜20個の炭素原子を有する有機基を表し、
ここで、基Rの少なくとも1個は、1〜20個の炭素原子を有する有機基であり、かつ少なくとも1個のアルコール性OH基を含有する]
で示される少なくとも1種の物質を含有する架橋剤−促進剤系である。
NR3 (I)
[式中、基Rは、相互に独立して水素原子、または1〜20個の炭素原子を有する有機基を表し、
ここで、基Rの少なくとも1個は、1〜20個の炭素原子を有する有機基であり、かつ少なくとも1個のアルコール性OH基を含有する]
で示される少なくとも1種の物質を含有する架橋剤−促進剤系である。
その種の架橋剤−促進剤系は、まず第一にポリアクリレート組成物にとって快適な加工時間を可能にする一方で、後で低温、特に室温でも円滑な後架橋が保証されている。本発明の架橋剤−促進剤系は、従来の架橋系の上述の欠点を回避し、感圧接着剤または感圧接着剤をコーティングされた製品の工業的に実施された製造方法の要求に最適に適合している。
本発明による前記成分の組合せによって、熱溶融ポリアクリレート組成物を加工する際に制御不能な反応(組成物のゲル化)に至らず、加工のために十分に長い時間(ポットライフ)に保つことによって特に層としてコートする際または支持体上に塗布する際に一様でかつ泡のない塗布像を達成することができる熱架橋方法を提供することができる。本発明による架橋剤−促進剤系は、非常に有利なことに、加工後の、特に層としてコートした後または支持体上への塗布後のポリアクリレート剤の不可欠な後架橋が、溶融物を製造することに比べて熱エネルギーの明らかに少ない供給で、つまり冷却後に迅速に進行し、このためにアクチニウム照射が必要なくなることを引き起こす。迅速な架橋は、1週間以内にマイクロ剪断距離法(Mikroscherwegmethode)H3により測定した組成物の弾性割合(elastischer Anteil)が明らかに25%よりも大きく、特に好ましくは35%よりも大きいことを意味する。
本発明の架橋剤−促進剤系によって、ポリアクリレートは、能動的に、つまりプロセス技術的に供給されたさらなる熱エネルギー(加熱)なしに、特に室温(RT、20℃)または室温付近の温度に冷却後にさらに架橋することができる。特にこの架橋段階で加熱なしに行うことができ、このことが架橋反応の中断につながることはない。
本発明によれば、「架橋剤」は、それを介して共有結合が形成することによって三次元構造へのポリアクリレート分子の結合が生じる物質と理解される。「促進剤」は、促進剤の不在下に比べて有意に高い架橋反応速度を招くという点で架橋反応を促進する物質と理解される。これは、比較可能な反応パラメータで、特にポリアクリレートの溶融温度未満の温度で当然適用される。この温度範囲内で架橋反応は、促進剤なしでは全くまたは非常にゆっくりとしか進行しないだろう。したがって促進剤は、架橋反応の反応動態の本質的な改善を引き起こす。本発明によれば、これは触媒的に、そして反応への組込みによっても行うことができる。
「ポリアクリレート」は、その物質量に関連づけたモノマーベースが、少なくとも30%のアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルから成り、その際、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルが、少なくとも比例して全般に、そして好ましくは少なくとも30%の割合で含有されるポリマーと理解される。特に「ポリアクリレート」は、アクリルモノマーおよび/またはメタクリルモノマーならびに場合によりさらなる共重合性モノマーのラジカル重合によって得られる重合体と理解される。
本発明の架橋剤−促進剤系は、少なくとも1個のエポキシ基を含有する物質を架橋剤として含有する。エポキシ基含有物質として、好ましくは多官能性エポキシド、つまり1分子あたり少なくとも2個のエポキシ官能基を有する(つまりエポキシ基に関して少なくとも2官能性の)エポキシドが使用される。この物質は、芳香族化合物だけでなく脂肪族化合物の場合もある。
適切な多官能性エポキシドは、例えばエピクロルヒドリンのオリゴマー、多価アルコール(特にエチレングリコール、プロピレングリコールおよびブチレングリコール、ポリグリコール、チオジグリコール、グリセリン、ペンタエリスリット、ソルビット、ポリビニルアルコール、ポリアリルアルコール他)のエポキシエーテル;多価フェノール(特にレゾルシン、ヒドロキノン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−メタン、ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロムフェニル)−メタン、ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジフルオルフェニル)−メタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−クロルフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロルフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロルフェニル)−プロパン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ジフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4’−メチルフェニルメタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2,2,2−トリクロルエタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−(4−クロルフェニル)−メタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキシルメタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、2,2’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン)およびそのヒドロキシエチルエーテルのエポキシエーテル;フェノールアルコール、フェノールアルデヒド樹脂などのようなフェノール−ホルムアルデヒド縮合生成物;S−およびN−含有エポキシド(例えばN,N−ジグリシジルアニリン、N,N’−ジメチルジグリシジル−4,4−ジアミノジフェニルメタン)ならびに通例の方法により多価不飽和カルボン酸または不飽和アルコールの一価不飽和カルボン酸エステルから製造されるエポキシド、グリシジルエステル、不飽和酸のグリシジルエステルの重合もしくは混合重合によって得ることができるか、または他の酸化合物(シアヌル酸、ジグリシジルスルフィド、環状トリメチレントリスルホン、またはそれらの誘導体他)から入手されるポリグリシジルエステルである。
本発明によれば、極めて適切なエポキシ基含有エーテルは、例えば1,4−ブタンジオールジグリシドエーテル、ポリグリセロール−3−グリシドエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシドエーテル、グリセリントリグリシドエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシドエーテル、ペンタエリスリットテトラグリシドエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシドエーテル)、ポリプロピレングリコールジグリシドエーテル、トリメチロールプロパントリグリシドエーテル、ビスフェノール−A−ジグリシドエーテルおよびビスフェノール−F−ジグリシドエーテルである。
さらにまた本発明の架橋剤−促進剤系は、一般式(I)
NR3 (I)
[式中、基Rは、相互に独立して水素原子、または1〜20個の炭素原子を有する有機基を表し、
ここで、基Rの少なくとも1個は、1〜20個の炭素原子を有する有機基であり、かつ少なくとも1個のアルコール性OH基を含有する]
で示される少なくとも1種の物質を促進剤として含有する。
さらにまた本発明の架橋剤−促進剤系は、一般式(I)
NR3 (I)
[式中、基Rは、相互に独立して水素原子、または1〜20個の炭素原子を有する有機基を表し、
ここで、基Rの少なくとも1個は、1〜20個の炭素原子を有する有機基であり、かつ少なくとも1個のアルコール性OH基を含有する]
で示される少なくとも1種の物質を促進剤として含有する。
好ましくは、少なくとも2個の基Rは、相互に独立して1〜20個の炭素原子を有する有機基を表し、ここで、これらの基Rの少なくとも1個は、少なくとも1個のアルコール性OH基を含有する。特に好ましくは、全ての3個の基Rは、相互に独立して1〜20個の炭素原子を有する有機基を表し、ここで、基Rの少なくとも1個は、少なくとも1個のアルコール性OH基を含有する。
好ましくは、基Rの少なくとも1個は、1〜8個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基を表す。同様に好ましくは、全ての3個の基Rは、1〜8個の炭素原子を有する置換または非置換のアルキル基を表す。
「置換された」は、そのときどきの基に属する炭素原子に結合している水素原子が、他の原子または化学基、例えば官能基に交換されており、その際、その基の当該炭素原子に直接結合しているある基の原子が、特にヘテロ原子であり、つまり炭素原子ではない場合もあると理解される。「置換されたアルキル基」という概念に、本質的に置換にもかかわらずなおアルキル基と呼ぶことができる基が包含される。それには、例えば1位が、つまり窒素原子に直接結合している炭素原子がハロゲン化またはヒドロキシル化された基が属する。それに反して、例えば1位に存在する炭素原子がカルボニル基の構成要素であるか、または当該基に本質的にもはやアルキル基に属さないようにさせる類似の官能基の構成要素である基は、「置換されたアルキル基」という概念に包含されない。
特に好ましくは、基Rの少なくとも1個は、1〜8個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基を表し、少なくとも1個のさらなる基Rは、1〜8個の炭素原子を有するアミノアルキル基を表す。
本発明の架橋剤−促進剤系の特別な利点は、例えば等しい数の活性化基を有する純粋なアミン促進剤よりも、本発明のアミノアルコール促進剤によって引き起こされる溶融物粘度の増大が少ない結果となることにある。これは、押出プロセスで必要なエネルギー入力または入熱がよりわずかになり、それにより加工プロセスでのポリアクリレートの架橋も遅くなることにつながる。それによって、より長いポットライフまたはさらなる加工時間が得られる。
特に好ましくは、促進剤1分子あたりのアミノ官能基の数に対するヒドロキシ基の数の比率は、0.33〜1である。原則として促進剤1分子あたりのヒドロキシ基の数が高いほど、溶融物粘度の減少が、例えば等しい数のアミノ官能基を有する純粋なアミン促進剤に比べて大きくなる。しかしながら、それによって同時に促進剤の反応性は低下する。このことは、前述の比率では、必要に応じてより高い数のアミノ基により最適に相殺される。
本発明によれば、「アミノ基」または「アミノ官能基」という概念は、−NH2基だけでなく、一方または両方の水素原子が特に置換または非置換アルキル基によって置換されている第2級および第3級アミノ基も含まれると理解される。
好ましくは、一般式(I)で示される物質は、第2級アミノ官能基のみを含有し、特に好ましくは第3級アミノ官能基のみを含有し、特にメチル置換基および/またはエチル置換基のみ、とりわけ好ましくはメチル置換基のみを有するアミノ官能基を含有する。
一般式(I)で示される適切な物質は、例えば2,2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)エチルアミン、2,2−(ジイソプロピルホスフィノ)エチルアミン、2,2−(ジフェニルホスフィノ)エチルアミン、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N,N−ジイソプロパノールアミン、(1R,2R)−2−(ベンジルオキシ)シクロヘキシルアミンおよび(1S,2S)−2−(ベンジルオキシ)シクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、ビス−(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’−トリメチル−N’−ヒドロキシエチルビスアミノエチルエーテル、2−(2−ジメチルアミノエトキシ)エタノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、trans−2−アミノシクロヘキサノール、cis−2−アミノシクロヘキサノール、ビス(2−ヒドロキシシクロヘキシル)メチルアミン、N−シクロペンチル−2−メトキシシクロヘキシルアミンおよび(1S,2S)−2−(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキシルアミンである。一般式(I)で示される物質は、好ましくは前述の物質から選択される。
本発明のさらなる主題は、エポキシ基と架橋反応することに適した官能基を有する少なくとも1種のポリアクリレートおよび本発明の架橋剤−促進剤系を含有する熱架橋性組成物である。これは、特に、エポキシ基と架橋反応するのに適した官能基を有する少なくとも1種のポリアクリレートと、少なくとも1個のエポキシ基を含有する少なくとも1種の物質(架橋剤)と、一般式(I)
NR3 (I)
[式中、基Rは、相互に独立して水素原子、または1〜20個の炭素原子を有する有機基を表し、
ここで、基Rの少なくとも1個は、1〜20個の炭素原子を有する有機基であり、かつ少なくとも1個のアルコール性OH基を含有する]
で示される少なくとも1種の物質を含む、熱架橋性組成物に関する。
NR3 (I)
[式中、基Rは、相互に独立して水素原子、または1〜20個の炭素原子を有する有機基を表し、
ここで、基Rの少なくとも1個は、1〜20個の炭素原子を有する有機基であり、かつ少なくとも1個のアルコール性OH基を含有する]
で示される少なくとも1種の物質を含む、熱架橋性組成物に関する。
好ましくは、少なくとも1個のエポキシ基を含有する物質(架橋剤)の合計割合は、架橋されるべき純(添加剤なしの)ポリアクリレートに対して0.1〜5重量%、特に好ましくは0.15〜0.4重量%である。促進剤の合計割合は、添加剤不含の架橋されるべきポリアクリレートに対して好ましくは0.05〜5重量%、特に好ましくは0.1〜1.2重量%である。「架橋されるべき純ポリアクリレート」は、本発明によれば、「どの添加剤も有さない架橋されるべきポリアクリレートだけ」を意味する。少なくとも20%という架橋したポリアクリレートの弾性割合が生じるように架橋剤の割合が選択されるときが、特に有利である。好ましくは、弾性割合は、少なくとも40%であり、さらに好ましくは少なくとも60%である(各々測定方式H3により測定;実験の部参照)。
それに対応して好ましくは、ポリアクリレートを製造するためのモノマーまたはコモノマーとして、エポキシ基と架橋性官能性のモノマーが割合的に使用される。その際に好ましいのは、酸基(特にカルボン酸基、スルホン酸基またはホスホン酸基)および/またはヒドロキシ基および/または酸無水物基および/またはエポキシ基および/またはアミン基を有するモノマーであり;特に好ましいのはカルボン酸基含有モノマーである。特に、ポリアクリレートが重合したアクリル酸および/またはメタクリル酸を有する場合が有利である。
ポリアクリレート用のコモノマーとして使用することができるさらなるモノマーは、最大30個のC原子を有するアクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステル以外に、例えば最大20個のC原子を含有するカルボン酸のビニルエステル、最大20個のC原子を有するビニル芳香族化合物、エチレン性不飽和ニトリル、ビニルハロゲン化物、1〜10個のC原子を含有するアルコールのビニルエーテル、2〜8個のC原子および1もしくは2個の二重結合を有する脂肪族炭化水素、またはこれらモノマーの混合物である。
ポリアクリレート(感圧接着剤;ヒートシール剤、粘弾性の非接着性材料他)の性質は、特に個別のモノマーの様々な重量割合によってポリマーのガラス転移温度が変動することを介して影響されうる。
純結晶系について融点TSで結晶と液体の間に熱平衡がある。それに反して非結晶系または部分結晶系は、幾分硬い非結晶相または部分結晶相から柔らかい(ゴム様〜粘性)相への転移によって特徴付けられる。特にポリマー系の場合、ガラス点でより長い鎖セグメントのブラウン分子運動の「融解」(または冷却時は「凍結」)に達する。
それゆえに、被験試料の部分結晶化度の割合に応じて、融点TS(「融解温度」とも呼ばれ;本来純結晶系「ポリマー結晶」のためだけに定義される)からガラス転移点TG(「ガラス転移温度」、「ガラス温度」とも呼ばれる)への転移は、流動性と見なすことができる。
本明細書の範囲内でガラス点を表示する場合、前述の実施の意味内で融点が一緒に含まれ、つまり、ガラス転移点(または同義のガラス転移温度)は、対応する「溶融」系についての融点とも理解される。ガラス転移温度の数字は、動的機械分析(DMA)による低周波数での決定に関するものである。
所望のガラス転移温度を有するポリマー、例えば感圧接着剤またはヒートシール剤を獲得するために、好ましくはフォックス式(T.G. Fox、Bull. Am. Phys. Soc. 1956、1、123(非特許文献1)参照)に類似する式(G1)にしたがってポリマーについて所望のTG値をもたらすように、モノマー混合物の量的組成物が選択される。
好ましくは、以下のモノマー組成物に由来しうるポリアクリレートが使用される:
a)次式CH2=C(RI)(COORII)[式中、RI=HまたはCH3であり、RIIは、4〜14個のC原子を有するアルキル基である]のアクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステル、
b)エポキシ基との反応性についてすでに定義された種類の官能基を有するオレフィン不飽和モノマー、
c)場合により、成分(a)と共重合性のさらなるアクリレートおよび/またはメタクリレートおよび/またはオレフィン不飽和モノマー。
a)次式CH2=C(RI)(COORII)[式中、RI=HまたはCH3であり、RIIは、4〜14個のC原子を有するアルキル基である]のアクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステル、
b)エポキシ基との反応性についてすでに定義された種類の官能基を有するオレフィン不飽和モノマー、
c)場合により、成分(a)と共重合性のさらなるアクリレートおよび/またはメタクリレートおよび/またはオレフィン不飽和モノマー。
ポリアクリレートを感圧接着剤として応用するために適切な成分(a)、(b)、および(c)の割合は、重合生成物が特にガラス温度≦15℃(低周波数でのDMA)を有するように選択される。
特に、45〜99重量%の割合を有する成分(a)のモノマー、1〜15重量%の割合を有する成分(b)のモノマーおよび0〜40重量%の割合を有する成分(c)のモノマーを選択することが、感圧接着剤を製造するために非常に有利である(数字は、「主体ポリマー」用、つまり樹脂などの完成ポリマーへの潜在的添加剤が添加されていないポリマー用のモノマー混合物に対するものである)。
ホットメルト接着剤として、つまり最初に加温によって感圧接着性になる材料としてポリアクリレートを用いるならば、成分(a)、(b)、および(c)の割合は、特に、そのコポリマーが15℃から100℃の間、好ましくは30℃から80℃の間、特に好ましくは40℃から60℃の間のガラス転移温度(TG)を有するように選択される。
典型的には両面に感圧接着層が積層されうる粘弾性材料は、特に−50℃から+100℃の間、特に−20℃から+60℃の間、特に好ましくは0℃〜40℃のガラス転移温度(TG)を有する。ここでも、成分(a)、(b)、および(c)の割合は、本明細書にしたがって選択すべきである。
成分(a)のモノマーは、特に柔軟化および/または無極性モノマーである。好ましくは、モノマー(a)として4〜14個のC原子、特に好ましくは4〜9個のC原子から成るアルキル基を有するアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルが使用される。その種のモノマーに関する例は、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、n−ペンチルアクリレート、n−ペンチルメタクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、n−ヘプチルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルアクリレート、イソブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソオクチルメタクリレート、およびその分岐アイソマー、例えば2−エチルヘキシルアクリレートまたは2−エチルヘキシルメタクリレートなどである。
成分(b)のモノマーは、特に、官能基、特にエポキシ基と反応することができる官能基を有するオレフィン不飽和モノマーである。
好ましくは、成分(b)について、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホン酸基またはホスホン酸基、酸無水物、エポキシド、アミンを含む群から選択される官能基を有するモノマーが使用される。特に好ましくは、成分(b)のモノマーについての例は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、アコニット酸、ジメチルアクリル酸、β−アクリロイルオキシプロピオン酸、トリクロルアクリル酸、ビニル酢酸、ビニルホスホン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート、アリルアルコール、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートである。
原則的に、成分(c)として、成分(a)および/または成分(b)と共重合性の全てのビニル官能化化合物を使用することができる。成分(c)のモノマーは、結果として生じる感圧接着剤の性質の調整のために役立つことができる。
成分(c)の例示的なモノマーは:
メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、sec−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、tert−ブチルフェニルアクリレート、tert−ブチルアフェニルメタクリレート(Butylaphenylmethacrylat)、ドデシルメタクリレート、イソデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、n−ウンデシルアクリレート、ステアリルアクリレート、トリデシルアクリレート、ベヘニルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、シクロペンチルメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、2−ブトキシエチル−メタクリレート、2−ブトキシエチルアクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルアクリレート、3,5−ジメチルアダマンチルアクリレート、4−クミルフェニルメタクリレート、シアノエチルアクリレート、シアノエチルメタクリレート、4−ビフェニルアクリレート、4−ビフェニルメタクリレート、2−ナフチルアクリレート、2−ナフチルメタクリレート、テトラヒドロフフリル(Tetrahydrofufuryl)アクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−ブトキシエチルアクリレート、2−ブトキシエチルメタクリレート、3−メトキシアクリル酸メチルエステル、3−メトキシブチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、ブチルジグリコールメタクリレート、エチレングリコールアクリレート、エチレングリコールモノメチルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート350、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート500、プロピレングリコールモノメタクリレート、ブトキシジエチレングリコールメタクリレート、エトキシトリエチレングリコールメタクリレート、オクタフルオロペンチルアクリレート、オクタフルオロペンチルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルメタクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルアクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N−(1−メチルウンデシル)アクリルアミド、N−(n−ブトキシメチル)アクリルアミド、N−(ブトキシメチル)メタクリルアミド、N−(エトキシメチル)アクリルアミド、N−(n−オクタデシル)アクリルアミド、そのうえN,N−ジアルキル−置換アミド、例えばN,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−ベンジル−アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−tert−ブチルアクリルアミド、N−tert−オクチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、アクリルニトリル、メタクリルニトリル、ビニルメチルエーテル、エチルビニルエーテル、ビニルイソブチルエーテルのようなビニルエーテル、酢酸ビニルのようなビニルエステル、塩化ビニル、ハロゲン化ビニル、塩化ビニリデン、ハロゲン化ビニリデン、ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルフタルイミド、N−ビニルラクタム、N−ビニルピロリドン、スチロール、a−およびp−メチルスチロール、a−ブチルスチロール、4−n−ブチルスチロール、4−n−デシルスチロール、3,4−ジメトキシスチロール、2−ポリスチロールエチルメタクリレート(4000〜13000g/molの分子量Mw)、ポリ(メチルメタクリレート)エチルメタクリレート(2000〜8000g/molのMw)のようなマクロモノマーである。
メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、sec−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、tert−ブチルフェニルアクリレート、tert−ブチルアフェニルメタクリレート(Butylaphenylmethacrylat)、ドデシルメタクリレート、イソデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、n−ウンデシルアクリレート、ステアリルアクリレート、トリデシルアクリレート、ベヘニルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、シクロペンチルメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、2−ブトキシエチル−メタクリレート、2−ブトキシエチルアクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルアクリレート、3,5−ジメチルアダマンチルアクリレート、4−クミルフェニルメタクリレート、シアノエチルアクリレート、シアノエチルメタクリレート、4−ビフェニルアクリレート、4−ビフェニルメタクリレート、2−ナフチルアクリレート、2−ナフチルメタクリレート、テトラヒドロフフリル(Tetrahydrofufuryl)アクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−ブトキシエチルアクリレート、2−ブトキシエチルメタクリレート、3−メトキシアクリル酸メチルエステル、3−メトキシブチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、ブチルジグリコールメタクリレート、エチレングリコールアクリレート、エチレングリコールモノメチルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート350、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート500、プロピレングリコールモノメタクリレート、ブトキシジエチレングリコールメタクリレート、エトキシトリエチレングリコールメタクリレート、オクタフルオロペンチルアクリレート、オクタフルオロペンチルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルメタクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルアクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N−(1−メチルウンデシル)アクリルアミド、N−(n−ブトキシメチル)アクリルアミド、N−(ブトキシメチル)メタクリルアミド、N−(エトキシメチル)アクリルアミド、N−(n−オクタデシル)アクリルアミド、そのうえN,N−ジアルキル−置換アミド、例えばN,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−ベンジル−アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−tert−ブチルアクリルアミド、N−tert−オクチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、アクリルニトリル、メタクリルニトリル、ビニルメチルエーテル、エチルビニルエーテル、ビニルイソブチルエーテルのようなビニルエーテル、酢酸ビニルのようなビニルエステル、塩化ビニル、ハロゲン化ビニル、塩化ビニリデン、ハロゲン化ビニリデン、ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルフタルイミド、N−ビニルラクタム、N−ビニルピロリドン、スチロール、a−およびp−メチルスチロール、a−ブチルスチロール、4−n−ブチルスチロール、4−n−デシルスチロール、3,4−ジメトキシスチロール、2−ポリスチロールエチルメタクリレート(4000〜13000g/molの分子量Mw)、ポリ(メチルメタクリレート)エチルメタクリレート(2000〜8000g/molのMw)のようなマクロモノマーである。
成分(c)のモノマーは、また、有利にはその後の放射線化学的架橋(例えば電子線、UVによる)を促進する官能基を含有するように選択することができる。適切な共重合性光開始剤は、例えばベンゾインアクリレートおよびアクリレート官能化ベンゾフェノン誘導体である。電子照射による架橋を促進するモノマーは、例えばテトラヒドロフフリルアクリレート、N−tert−ブチルアクリルアミドおよびアリルアクリレートである。
ポリアクリレートの製造は、技術者によく用いられる方法にしたがって、特に有利には従来のラジカル重合または制御ラジカル重合によって行うことができる。ポリアクリレートは、通常の重合開始剤と、場合により調節剤を使用してモノマー成分を共重合させることによって製造することができ、その際、物質、エマルション、例えば水もしくは液体炭化水素、または溶液の中で常温で重合される。
好ましくは、ポリアクリレートは、溶媒中で、特に50〜150℃、好ましくは60〜120℃の沸騰範囲を有する溶媒中で、全般に0.01〜5、特に0.1〜2重量%(モノマーの総重量に対して)である通常量の重合開始剤を使用してモノマーを重合させることによって製造される。
原則として、技術者によく用いられる全ての通常の開始剤が適する。ラジカル源の例は、ペルオキシド、ヒドロペルオキシドおよびアゾ化合物、例えばジベンゾイルペルオキシド、クモールヒドロペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、シクロヘキシルスルホニルアセチルペルオキシド、ジイソプロピルペルカルボネート、t−ブチルペルオクトエート、ベンズピナコールである。非常に好ましい一手順では、ラジカル開始剤として2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(会社DuPontのVazo(登録商標)67(商標))または2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル;AIBN;会社DuPontのVazo(登録商標)64(商標))が使用される。
溶媒として、メタノール、エタノール、n−プロパノールおよびイソプロパノール、n−ブタノールおよびイソブタノール、好ましくはイソプロパノールおよび/またはイソブタノールのようなアルコール、ならびにトルオールおよび特に60〜120℃の沸騰範囲のベンジンのような炭化水素が対象となる。さらになお、好ましくはアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトンおよび酢酸エチルエステルのようなエステル、ならびに前記種類の溶媒の混合物を使用することができ、その際、特に使用される溶液混合物に対して2〜15重量%、好ましくは3〜10重量%の量のイソプロパノールを含有する混合物が好まれる。
ポリアクリレートの重量平均分子量MWは、好ましくは20,000〜2,000,000g/molの範囲;非常に好ましくは100,000〜1,000,000g/molの範囲、極めて好ましくは150,000〜500,000g/molの範囲にある[本明細書中の平均分子量MWおよび多分散度PDの数字は、ゲル浸透クロマトグラフィーによる決定に関連するものである(測定方式A2;実験の部参照)]。そのために、所望の平均分子量に調整するためにチオール、ハロゲン化合物および/またはアルコールのような適切な重合調節剤の存在下で重合を行うことが有利な場合がある。
ポリアクリレートは、好ましくは30〜90、特に好ましくは40〜70の、トルオール中(1%溶液、21℃)で測定されたK値を有する。フィッケンチャーによるK値は、重合体の分子量および粘度に関する尺度である。
本発明によれば、狭い分子量分布(多分散性PD<4)を有するポリアクリレートが特に適切である。この組成物は、架橋後に比較的低い分子量であるにもかかわらず特に良好な剪断強度を有する。加えて、より低い分子量は、溶融物からの、より容易な加工を可能にする。それは、利用特性が十分に等しい場合に、より広く分布したポリアクリレートよりも流動粘度が小さいからである。分布の狭いポリアクリレートは、有利にはアニオン重合または制御ラジカル重合法によって製造することができ、その際、後者が特によく適する。RAFT法により製造される種類のポリアクリレートの例は、US6,765,078B2(特許文献5)およびUS6,720,399B2(特許文献6)に記載されている。例えばEP1311555B1(特許文献7)に記載されているように、N−オキシルを経由して対応するポリアクリレートを製造することもできる。分布が狭いポリアクリレートを合成するために、原子移動ラジカル重合(ATRP)も有利な方法で使用することができ、その際、好ましくは1官能性または2官能性の2級または3級ハロゲン化物およびそのハロゲン化物(複数可)の引抜きのためにCu−、Ni−、Fe−、Pd−、Pt−、Ru−、Os−、Rh−、Co−、Ir−、Ag−またはAu−錯体が開始剤として使用される。ATRPの様々な可能性が文書US5,945,491A(特許文献8)、US5,854,364A(特許文献9)およびUS5,789,487A(特許文献10)に記載されている。
架橋されるべきポリアクリレートは、エポキシ基と架橋反応するために適した官能基を含有する。架橋反応は、特に付加反応および置換反応と理解される。したがって好ましくは、特に結合架橋としてエポキシ基担持架橋剤分子を経由して官能基担持ポリマー構成要素を架橋させる意味で、エポキシ基担持構成要素に官能基担持構成要素が架橋する結果となる。エポキシ基含有物質は、好ましくは多官能性エポキシド、つまり少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシドであり;それに応じて、全体として官能基担持構成要素が間接的に架橋する結果となる。
本発明の架橋性組成物は、少なくとも1種の粘着付与樹脂を含有する場合がある。粘着付与樹脂として、公知の粘着樹脂および文献に記載の粘着樹脂が使用可能である。特に全ての脂肪族、芳香族、アルキル芳香族炭化水素樹脂、純モノマーベースの炭化水素樹脂、水素化炭化水素樹脂、機能性炭化水素樹脂および天然樹脂が挙げられる。好ましくはピネン樹脂、インデン樹脂およびコロホニウム樹脂、それらの不均化された、水素化された、重合された、エステル化された誘導体および塩、テルペン樹脂およびテルペンフェノール樹脂、ならびにC5炭化水素樹脂、C9炭化水素樹脂および他の炭化水素樹脂を使用することができる。結果として生じた組成物の性質を所望により調整するために、これらの樹脂とさらなる樹脂の組合せも有利に使用することができる。特に好ましくは、対応するポリアクリレートと適合可能な(可溶性の)全ての樹脂を使用することができる。特に好ましくは、本発明の架橋性組成物は、テルペンフェノール樹脂および/またはコロホニウムエステルを含有する。
場合により、本発明の架橋性組成物は、また、粉末形態および/または顆粒形態のフィラー、染料および顔料を、特にまた研磨性フィラーおよび強化用フィラー、例えばチョーク(CaCO3)、二酸化チタン、酸化亜鉛およびカーボンブラックなども、配合物全体に対して高い割合で、すなわち1〜50重量%含有しうる。非常に好ましくは、様々な形態のチョークをフィラーとして使用することができ、その際、特に好ましくはミクロゾル(Mikrosoehl)チョークが使用される。総組成物に対して最大30重量%の好ましい割合の場合、接着技術的性質(RTでの剪断強度、スチールおよびPE上への瞬間接着力)はフィラーの添加によって実際に変化しない。
そのうえ、架橋性組成物または架橋が完了した組成物中に例えばポリリン酸アンモニウムのような難燃性フィラー;例えば導電性カーボンブラック(Leitruss)、炭素繊維および/または銀コーティング球状体のような導電性フィラー;例えば窒化ホウ素、酸化アルミニウム、炭化ケイ素のような熱伝導性材料;例えば酸化鉄(III)のような強磁性添加剤;体積増加用の、特に発泡層またはシンタクチックフォームを製造するための例えば発泡剤のような添加剤、ガラス球状体、中空ガラス球状体、炭素化微小球状体、中空フェノール性微小球状体、他の材料製の微小球状体、膨張性微小バルーン(会社AkzoNobelのExpancel(登録商標))、ケイ酸、ケイ酸塩、例えば木粉のような有機再生原料、有機および/または無機ナノ粒子、繊維;エージング防止剤、遮光剤、オゾン劣化防止剤、配合剤および/または発泡剤が含有される場合がある。エージング防止剤として好ましくは一次エージング防止剤、例えば4−メトキシフェノールまたはIrganox(登録商標)1076だけでなく、二次エージング防止剤、例えば会社BASFのIrgafos(登録商標)TNPPまたはIrgafos(登録商標)168も、場合により相互に組み合わせて使用することができる。さらなるエージング防止剤として、フェノチアジン(C−ラジカルスカベンジャー)およびヒドロキノンメチルエーテルを酸素の存在下で、ならびに酸素自体を使用することができる。
場合により、通常の可塑剤(プラスティサイザー)を、特に最大5重量%の濃度で添加することができる。可塑剤として、例えば低分子ポリアクリレート、フタレート、水溶性可塑剤、軟性樹脂、リン酸エステル、ポリリン酸エステル、アジピン酸エステルおよび/またはクエン酸エステルを計量供給することができる。
そのうえ場合により、熱架橋性または架橋したポリアクリレート(複数可)が、本発明により他のポリマーとも混合されている場合もありうる。このために天然ゴム、合成ゴム、EVA、シリコーンゴム、アクリルゴムおよびポリビニルエーテルベースのポリマーが適する。熱架橋剤の添加前にこれらのポリマーを顆粒形態または他の方法で粉砕された形態でポリアクリレートに添加することが目的にかなうことが判明した。ポリマー配合物の製造は、好ましくは押出機で、より好ましくは多軸押出機または遊星ローラ押出機で行われる。熱架橋したポリアクリレート、特に熱架橋したアクリレートホットメルトと他のポリマーからのポリマー配合物のポリアクリレートを安定化するために、成形された材料に低線量の電子照射を行うことが賢明でありうる。場合により、2官能性、3官能性、または多官能性アクリレート、ポリエステルおよび/またはウレタンアクリレートのようなポリアクリレート架橋促進剤をこの目的のために添加することができる。
本発明のさらなる主題は、本発明の架橋性組成物の熱架橋によって入手可能な、架橋したポリアクリレートである。
本発明のさらなる主題は、エポキシ基と架橋反応するのに適した官能基を有するポリアクリレートの熱架橋のための方法であって、本発明の架橋剤−促進剤系を使用することを含む方法である。
本発明の方法は、ポリマーの製造から生じたポリアクリレート溶液またはポリアクリレート分散物の濃縮を含む場合がある。重合体の濃縮は、架橋剤物質および促進剤物質の不在下で行うことができる。しかしながら、濃縮前にすでにこれらの物質の最大1種を重合体に添加することにより、次にこの物質(複数可)の存在下で濃縮を行うことも可能である。
次に、重合体は、好ましくは配合器中に移送される。本発明の方法の特別な実施では、濃縮および配合を同じ反応器中で実施することができる。特に、配合器として押出機を使用することができる。重合体は、配合器中で好ましくは溶融物の状態で存在する。それは、すでに溶融状態の重合体が入れられるか、または重合体が配合器中で溶融物になるまで加熱されるからである。有利には、重合体は、配合器中で加熱によって溶融物の状態に保たれる。
架橋剤(エポキシド)も促進剤も重合体中に存在しない場合、溶融物における可能な温度は、重合体の分解温度によって限定される。配合器中のプロセス温度は、通常は80から150℃の間、特に100から120℃の間である。
エポキシ基含有物質は、好ましくは促進剤の添加の前または添加と共に、重合体に添加される。それらが重合段階に関して十分に安定な場合、この段階の前または最中にすでにモノマーに添加することができる。しかし特に好ましくは、エポキシ基含有物質は、配合器中への添加前に、または配合器への添加時に重合体と混合され、つまり重合体と一緒に配合器に入れられる。
非常に好ましい手順では、促進剤物質は、さらなる加工、特にコーティングまたは他の方法の成形の直前に重合体に添加される。コーティング前の添加の時間窓は、結果として生じる生成物の性質を不利に変化させずに特に利用可能なポットライフ、つまり溶融物の状態での加工時間に向けられる。本発明の方法を用いて(試験パラメータの選択に応じて)数分から数十分までのポットライフを達成することができ、その結果、促進剤をコーティング前のこの期間内に添加することが求められる。有利には、促進剤は、可能な限り遅く溶融物に添加されるが、ポリマー混練体との良好な均質化がまだ行われるように必要なだけ早期に添加される。
本明細書において、110〜120℃のプロセス温度でさらなる加工を開始する前に2〜10分、特に5分よりも長い時間をとることが非常に有利であることが明らかになった。
架橋剤(エポキシド)および促進剤の両方を、ポリマーのさらなる加工の直前に、つまり有利には促進剤について前述したような段階に、添加することもできる。これに関して、架橋剤および促進剤を、場合によりエポキシド−促進剤−混合物として一つの場所でおよび同じ場所でプロセスに同時に導入するのが有利である。
原則として、上記実施における架橋剤および促進剤についての添加時点または添加場所を、エポキシ基含有物質の前に促進剤を添加できるように切り換えることも可能である。
配合プロセスでは重合体の温度は、架橋剤および/または促進剤の添加時に好ましくは50から150℃の間、より好ましくは70から130℃の間、特に好ましくは80から120℃の間である。
原則として架橋剤、つまりエポキシ基含有物質を添加剤なしのポリマーに対して0.1〜5重量%、特に好ましくは0.15〜0.4重量%添加することが非常に有利であることが分かった。促進剤を添加剤不含のポリマーに対して0.05〜5重量%、特に好ましくは0.1〜1.2重量%添加することが有利である。架橋したポリアクリレートの弾性割合が少なくとも20%になるように架橋剤の割合を選択する場合が特に有利である。好ましくは、弾性割合は、少なくとも40%、さらに好ましくは少なくとも60%である(各々測定方式H3により測定;実験の部参照)。
コーティング後にポリマー混練体は比較的速やかに、しかも保存温度まで、通例室温に冷める。本発明の架橋剤−促進剤系は、さらなる熱エネルギーを供給せずに(熱供給なしに)架橋反応を進行させるために特に適する。本発明の促進剤および促進剤の濃度は、有利には例えば室温でのプロセスよりも低温での配合プロセスの終了後に、1週間以内、好ましくは3日以内にポリアクリレートの弾性割合が25%、好ましくは35%の値を超えることにより、すでに機能性の生成物(特にポリアクリレートベースの接着テープまたは機能性支持層)が存在するように選択することができる。
したがって、本発明の架橋剤−促進剤系によるポリアクリレートの官能基とエポキシドとの間の架橋反応は、また、熱供給なしに通常の条件で、特に室温で完全に進行する。
本発明の架橋剤−促進剤系の成分の相互の比または架橋されるべきポリアクリレートとの比を記述するために、ポリアクリレート中の反応性官能基の数と、架橋剤中のエポキシ基の数との比を考慮することができる。原則としてこの比は、官能基が過剰に存在するように、それらの基の数が等しく存在するように、またはエポキシ基が過剰に存在するように自由に選択することができる。
好ましくは、この比は、エポキシ基が過少に存在するように〜最大限で数が等しく存在するように選択され;とりわけ好ましくは、架橋剤中のエポキシ基の合計数と、エポキシ基と架橋反応するのに適したポリアクリレート中の官能基の数の比は、0.01:1〜1:1の範囲、特に0.02:1〜0.4:1の範囲である。
したがって好ましくは、所望の架橋を達成するために、重合体中に十分に多い官能基、つまり潜在的架橋場所または結合場所があるように、ポリアクリレート中の官能基、特に好ましくはカルボン酸基は、エポキシ基に対して過剰に存在する。
促進剤中の促進作用基の数と架橋剤中のエポキシ基の数の比は、原則として、促進作用基が過剰に存在するように、それらの基の数が等しく存在するように、またはエポキシ基が過剰に存在するように自由に選択することができる。全ての第1級、第2級および第3級の、したがって全ての置換および非置換のアミノ基およびホスフィノ基と理解されるアミノ基およびホスフィノ基が促進作用基として見なされる。
好ましくは、促進剤中の全ての置換および非置換のアミノ基およびホスフィノ基の数と架橋剤中のエポキシ基の数の比は、0.2:1〜4:1である。
組成物の配合後に、ポリマーのさらなる加工、特に永続的または一時的な支持体上へのコーティングを行うことができる。永続的支持体は、使用する場合に接着剤層と結合したままである一方で、一時的支持体は、さらなる加工プロセス、例えば接着テープの変換において、または接着剤層の使用時に除去される。
自己接着剤のコーティングは、当業者に公知のホットメルトコーティング用ノズルまたは好ましくはロール・コータ、別名コーティングカレンダを用いて行うことができる。コーティングカレンダは、有利には2、3、4個またはそれよりも多い数のローラから成りうる。
ローラの少なくとも1個、好ましくはポリアクリレートと接触する全てのローラが、抗接着性のローラ表面を備えることが好ましい。好都合な手順では、カレンダの全てのローラを抗接着性に装備してもよい。抗接着性ローラ表面として、好ましくはスチール−セラミック−シリコーン複合材料が使用される。その種のローラ表面は熱負荷および機械的負荷に対して耐性がある。
特に加工すべきポリマー層に面が完全に接触するのではなく、平滑なローラに比べて接触面が少ないような表面構造を有するローラ表面を使用する場合が特に有利であることが判明した。金属性アニロックスロール(Rasterwalze)、例えばスチール性アニロックスロールのような、構造化されたローラが特に好都合である。
コーティングは、特に有利にはWO2006/027387A1(特許文献11)の12頁5行〜20頁13行、つまり特に段落「変形形態A」(12頁)、「変形形態B」(13頁)、「変形形態C」(15頁)、「方法D」(17頁)、「変形形態E」(19頁)および図1〜6の図面で説明されているようなコーティング方法にしたがって行うことができる。それゆえに、WO2006/027387A1(特許文献11)からの上記の開示部分は、明確に本明細書の開示内容に含まれる。
コーティングする場合、特にマルチロールカレンダを使用する場合、300m/minまでのコーティング速度を実現することができる。
本明細書の図1に、配合プロセスおよびコーティングプロセスを連続進行に基づき例示的に説明する。ポリマーは、配合器(1.3)、ここでは例えば押出機の中の第1の投入場所(1.1)に導入する。導入は、すでに溶融した状態で行うか、またはポリマーを配合器中で溶融するまで加熱する。有利には、第1の投入場所でポリマーと一緒にエポキシ含有化合物を配合器中に導入する。
コーティングの直前に、第2の投入場所(1.2)で促進剤を添加する。このことは、促進剤がエポキシ含有ポリマーにコーティング直前に初めて添加され、溶融物中での反応時間が短くなるという成功を収める。
反応操作を不連続的に行うこともできる。例えば反応釜のような適切な配合器中へのポリマー、架橋剤および促進剤の添加を、時間をずらして、またはそうでなく、図1に説明したように場所を変えて行うことができる。
コーティング直後に、好ましくはローラ塗装または押出機ノズルによるコーティング直後に、ポリマーは、わずかだけ架橋しているが、まだ十分には架橋していない。架橋反応は、好ましくは主に支持体上で進行する。
架橋によってポリマーの凝集性と共に剪断強度も高まる。結合は非常に安定である。これにより、耐劣化性および耐熱性の非常に高い、接着テープ、粘弾性支持体材料または成形体のような生成物の製造が可能になる。
最終生成物の物理的性質、特にその粘度、接着力および粘着性は、架橋度によって影響されるので、反応条件を適切に選択することによって最終生成物を最適化することができる。多様な要因がこの方法のプロセスウインドウを決定している。最も重要な影響要因は、架橋剤および促進剤の量(濃度および相互の比)および化学的性質、プロセス温度およびコーティング温度、配合器(特に押出機)およびコーティングユニット中の滞留時間、重合体中の官能基、特に酸基および/またはヒドロキシ基の割合、ならびにポリアクリレートの平均分子量である。
本発明の架橋剤−促進剤系は、ポリアクリレートの架橋方法においてポリアクリレートにとって安定な架橋プロセスを提供でき、それも架橋度と反応性(反応動態)、特に低温での反応動態とを十分に脱共役することによって架橋像に関する抜群の制御可能性で提供することができるという利点を提供する。この場合、添加された架橋剤の量(エポキシドの量)は、生成物の架橋度に十分に影響し、促進剤の化学的性質および濃度は反応性を十分に制御する。
驚くことに、架橋度は、添加されたエポキシ含有物質の量によって予め選択することができ、つまり通常は追加的に選択されるべき方法パラメータである温度および促進剤の添加量とは大きく無関係であることを確認できた。
促進剤の量および温度を同じに保った場合の架橋度に対するエポキシ基濃度の影響を図2に図示する。この場合、促進剤の濃度は、濃度A(上側の曲線;低濃度)から濃度B(2番目に低い濃度)およびC(2番目に高い濃度)を経て濃度D(下側の曲線;最高濃度)に増加する。示されるように、本図においてマイクロ剪断値の漸減する値によって表される架橋度の最終値は、漸増するエポキシド濃度と共に増加する一方で、反応動態はほとんど無影響のままである。
そのうえ、促進剤の添加量が架橋速度に、つまり最終架橋度の達成時点にも直接的な影響を及ぼすが、この時点に絶対的に影響することはないことが確認された。この場合、架橋反応の反応性は、完成生成物をそこで通常の条件(室温)で保存した場合にも架橋が数週間以内に所望の架橋度に至るように、特になお熱エネルギーを(能動的に)供給する必要も、生成物をさらに加工する必要もないように選択される。
温度が同一であり続け(本明細書において室温)エポキシド量が一定の場合の、促進剤濃度に対する架橋時間の依存性を図3に図面的に描写する。この場合、促進剤濃度は濃度1(上側の曲線;低濃度)から濃度2(2番目に低い濃度)および3(2番目に高い濃度)を経て濃度4(下側の曲線;最高濃度)に増加する。本図において、架橋度の最終値がほぼ一定のままであるが(最も少ない反応の場合この値にまだ達しない);この値は、促進剤濃度が低い場合よりも促進剤濃度が高い場合の方が速やかに達成されることが示される。
前述のパラメータに追加的に、架橋反応の反応性は、特に通常条件で保存する間に「本来の架橋」の利点がまるで重要でない場合に、所望により温度の変化によっても影響されうる。架橋剤濃度が同じままである場合、プロセス温度の上昇は粘度の低下につながる。このことは、組成物のコーティング性を改善するが、加工時間を短縮する。
加工時間の延長は、促進剤濃度の低下、分子量の減少、重合体中の官能基濃度の低下、重合体中の酸割合の低下、より反応性の低い架橋剤(エポキシド)またはより反応性の低い架橋剤−促進剤系の使用、およびプロセス温度の低下によって得られる。
組成物の凝集性の改善は、様々な方法で得ることができる。一つには促進剤濃度を上昇させることであり、このことで加工時間が短縮する。促進剤濃度が同じままである場合、ポリアクリレートの分子量を増加させることができ、この方が効率的な可能性がある。本発明の意味で、いずれにせよ架橋剤濃度(エポキシ基含有物質)を上昇させることが有利である。組成物または生成物の所望の要求プロファイルに応じて、上に挙げたパラメータを適切な方法で適合させなければならない。
本発明のさらなる一主題は、熱架橋したポリアクリレートを製造するための本発明の架橋剤−促進剤系の使用である。
本発明により架橋したポリアクリレートは、広範囲にわたる用途に使用することができる。以下に、いくつかの特に有利な使用分野を例示的に説明する。
本発明の架橋剤−促進剤系を用いて架橋したポリアクリレートは、特に感圧接着剤として、好ましくは接着テープ用の感圧接着剤として利用され、その際、アクリレート感圧接着剤は、支持体フィルム上に片面または両面フィルムとして存在する。特に、このポリアクリレートは、高い組成物塗布量を一つの層にすることが求められる場合によく適しているが、なぜならこのコーティング方法によってほぼ任意の高い組成物塗布量が、好ましくは100g/m2よりも大きい、特に好ましくは200g/m2よりも大きい量が可能であり、しかも特に同時にその層にわたり均質な架橋で可能であるからである。好都合な使用は、例えば特に建築に使用するための工業用接着テープ、例えば絶縁テープ、腐食保護テープ、アルミニウム接着テープ、織布強化フィルム接着テープ(ダクトテープ)、建築用特殊接着テープ、例えば蒸気遮断材、組立て用接着テープ、ケーブル巻付テープ、自己接着性フィルムおよび/または紙ラベルである。
本発明により架橋したポリアクリレートは、支持体のない接着テープ、いわゆる転写接着テープ用の感圧接着剤としても提供することができる。ここでも、ほとんど任意の高さに調整可能な組成物塗布量と同時にその層にわたる均質な架橋が特に有利である。好ましい面積重量は、10g/m2よりも多く5000g/m2までであり、特に好ましくは100g/m2〜3000g/m2である。
本発明により架橋したポリアクリレートは、転写接着テープまたは片面もしくは両面接着テープにおけるヒートシール接着剤としても存在する場合がある。ここでも支持体含有感圧接着テープに関して、支持体は、本発明にしたがって得られる粘弾性ポリアクリレートの場合がある。
本発明にしたがって架橋したポリアクリレートを使用して得られた接着テープの有利な一実施形態は、ストリップ状接着テープとして、特に引っ張ることにより実質的に接着面に残留物なく元通り剥がすことができる種類の接着テープとして使用することができる。
本発明の架橋剤−促進剤系または本発明の架橋性組成物は、また、三次元の感圧接着性または非感圧接着性の成形体を製造するためにも特によく適する。この方法の特別な利点は、UV硬化法およびEBC硬化法とは対照的に、架橋すべき、成形すべきポリアクリレートの層厚に制限がないことである。それをもってコーティングユニットまたは成形ユニットの選択に応じて任意の形態の形成物を製造することができ、その成形物を次に穏やかな条件下で所望の強度へと後架橋させることができる。
このシステムまたはこの組成物は、特に厚い層、特に80μmを超える厚さを有する感圧接着層または粘弾性アクリレート層を製造するためにも特に適する。その種の層は、溶剤技術ではなかなか製造することが可能ではなく、というのも、このことが、例えば気泡の形成および非常に遅いコーティング速度をもたらすからである。薄い層を交互に積み重ねることは手間がかかり、弱い場所をもたらす。
厚い感圧接着層は、例えば無補充で純アクリレートとして、または樹脂と混合されて、または有機もしくは無機のフィラーを補充して存在する場合がある。本発明の架橋剤−促進剤系または本発明の熱架橋性組成物を使用して、公知の方法により連続気泡または独立気泡フォーム層ならびにシンタクチックフォームを製造することも可能である。発泡方法として、窒素もしくはCO2のような圧縮ガスを介した発泡またはヒドラジンもしくは膨張性マイクロバルーンのような発泡剤を介した発泡が可能である。膨張性マイクロバルーンを使用する場合、組成物または成形された層を有利には適切な方法で入熱により活性化する。発泡は、押出機中で、またはコーティング後に行うことができる。発泡層を適切なローラまたは剥離フィルムによって平滑にすることが適切でありうる。フォーム類似の層を製造するために感圧接着性の熱架橋したポリアクリレートに、中空ガラス球状体またはすでに膨張したポリマー性マイクロバルーンを添加することもできる。
特に本発明のシステムまたは組成物を用いて、両面に感圧接着剤がコーティングされた接着テープ用の支持体層として使用することができる厚い層も製造することができる。これに関して、フォーム状接着テープ用の支持体層として使用することができる、補充された層および発泡した層が、特に好ましい。これらの層の場合にも、架橋剤−促進剤系または架橋剤または促進剤の添加前にポリアクリレートに中実ガラス球状体、中空ガラス球状体または膨張性マイクロバルーンを添加することが有意義である。そのような発泡状の粘弾性層に少なくとも片面で感圧接着層を積層することができる。好ましくはコロナ前処理されたポリアクリレート層が両面で積層される。あるいは、他の方法で前処理された接着層、つまりアクリレートベースとは異なるポリマーベースの感圧接着層および/または熱活性化可能な層を粘弾性層に積層することができる。適切なベースポリマーは、天然ゴム、合成ゴム、アクリレートブロックコポリマー、スチロールブロックコポリマー、EVA、特定のポリオレフィン、特殊ポリウレタン、ポリビニルエーテルおよびシリコーンをベースとする接着剤である。しかしながら移動能のある成分を重要な割合で有さず、ポリアクリレートに非常に良好に許容性であることによりアクリレート層中に有意な量で拡散し、そこで性質を変化させる組成物が好ましい。
両面で感圧接着層を積層する代わりに、少なくとも片面で溶融接着層または熱活性化可能な接着層を使用することもできる。その種の非対称な接着テープは、高い接着強度でクリティカルな基材の貼り付きを可能にする。その種の接着テープは、例えば車両にEPDMゴムプロファイルを固定するために使用することができる。
本発明により架橋したポリアクリレートの特別な利点は、この層が粘弾性支持体として、感圧接着剤として、またはヒートシール剤として利用されようと、特にUV架橋層およびEBC架橋層とは対照的に、表面品質が同じ場合、その層にわたり(またはポリアクリレートから製造された成形体に応じて)架橋プロファイルを示さないことにある。これによって、接着性と凝集性のバランスを架橋により層全体に関して理想的に制御および調整することができる。これに対し、放射線化学的に架橋した層の場合、全般に片面または層の一部が過剰または過少に架橋している。
例
測定法(全般):
K値(フィッケンチャーによる)(測定方式A1):
K値は、高重合体の平均分子サイズに関する尺度である。測定のために、ポリマーの1%(1g/100mL)トルオール溶液を製造し、VOGEL−OSSAG粘度計の助けを借りてその動粘度を決定した。トルオールの粘度に対して基準化後に、相対粘度が得られ、この相対粘度からフィッケンチャーにしたがってK値を算出することができる(Polymer 1967、8、381〜(非特許文献2))。
測定法(全般):
K値(フィッケンチャーによる)(測定方式A1):
K値は、高重合体の平均分子サイズに関する尺度である。測定のために、ポリマーの1%(1g/100mL)トルオール溶液を製造し、VOGEL−OSSAG粘度計の助けを借りてその動粘度を決定した。トルオールの粘度に対して基準化後に、相対粘度が得られ、この相対粘度からフィッケンチャーにしたがってK値を算出することができる(Polymer 1967、8、381〜(非特許文献2))。
ゲル浸透クロマトグラフィーGPC(測定方式A2):
本明細書における重量平均分子量MWおよび多分散性PDの数字は、ゲル浸透クロマトグラフィーによる決定に関するものである。透明に濾過した試料(試料濃度4g/L)100μLでその決定を行う。溶離液として0.1体積%のトリフルオロ酢酸を有するテトラヒドロフランを使用する。測定は、25℃で行う。プレカラムとしてカラムタイプPSS−SDV、5μ、103Å、ID8.0mm×50mmを使用する。分離のために、タイプPSS−SDV、5μ、103Åならびに105Åおよび106Åの、各々ID8.0mm×300mmを有するカラムを使用する(会社Polymer Standards Serviceのカラム;示差屈折計Shodex RI71によって検出)。流量は、1分あたり1.0mLである。較正は、PMMA基準に対して行う(ポリメチルメタクリレート較正)。
本明細書における重量平均分子量MWおよび多分散性PDの数字は、ゲル浸透クロマトグラフィーによる決定に関するものである。透明に濾過した試料(試料濃度4g/L)100μLでその決定を行う。溶離液として0.1体積%のトリフルオロ酢酸を有するテトラヒドロフランを使用する。測定は、25℃で行う。プレカラムとしてカラムタイプPSS−SDV、5μ、103Å、ID8.0mm×50mmを使用する。分離のために、タイプPSS−SDV、5μ、103Åならびに105Åおよび106Åの、各々ID8.0mm×300mmを有するカラムを使用する(会社Polymer Standards Serviceのカラム;示差屈折計Shodex RI71によって検出)。流量は、1分あたり1.0mLである。較正は、PMMA基準に対して行う(ポリメチルメタクリレート較正)。
固体含量(測定方式A3):
固体含量は、ポリマー溶液中の蒸発不能成分の割合に関する尺度である。固体含量は、その溶液を秤量し、次に120℃で2時間乾燥庫内で蒸発可能な成分(の割合)を蒸発させ、残渣を再度秤量することによって重量測定的に決定する。
動的機械分析(DMA)による複素粘度η*の決定(測定方式A4)
測定のために少なくとも1mmの層厚および約1cmの辺の長さを有する、気泡のない見本が必要である。見本は、例えば気泡性ポリマー混練体のホットプレスによって、または小片見本の複数の層を気泡なしに相互に積層することによって得ることができる。続いて見本をレオメータの試料プレート上に置き、上側のプレートを規定の力で見本に押し付ける。
固体含量は、ポリマー溶液中の蒸発不能成分の割合に関する尺度である。固体含量は、その溶液を秤量し、次に120℃で2時間乾燥庫内で蒸発可能な成分(の割合)を蒸発させ、残渣を再度秤量することによって重量測定的に決定する。
動的機械分析(DMA)による複素粘度η*の決定(測定方式A4)
測定のために少なくとも1mmの層厚および約1cmの辺の長さを有する、気泡のない見本が必要である。見本は、例えば気泡性ポリマー混練体のホットプレスによって、または小片見本の複数の層を気泡なしに相互に積層することによって得ることができる。続いて見本をレオメータの試料プレート上に置き、上側のプレートを規定の力で見本に押し付ける。
実験:
測定機器:DSR IまたはDSR II、測定ヘッド:200gノーマルフォースでエアベアリング搭載、テンパリング:ペルチエ素子、測定ジオメトリー:平行プレート、直径:25.0mm
温度スイープ:
測定頻度:10rad/s、温度範囲:−40℃〜130℃、加熱速度:2.5℃/min、圧力:2500Pa。
測定機器:DSR IまたはDSR II、測定ヘッド:200gノーマルフォースでエアベアリング搭載、テンパリング:ペルチエ素子、測定ジオメトリー:平行プレート、直径:25.0mm
温度スイープ:
測定頻度:10rad/s、温度範囲:−40℃〜130℃、加熱速度:2.5℃/min、圧力:2500Pa。
測定法(特に感圧接着剤):
180°接着力試験(測定方式H1):
ポリエステル上に層として塗布したアクリレート感圧接着剤の幅20mmのストリップを、予めアセトンで2回、そしてイソプロパノールで1回洗浄したスチール板上に施した。感圧接着ストリップを2kgの重量に相当する接触圧力で基材上に2回押し付けた。続いて接着テープを直ちに300mm/minの速度で180°の角度で基材から剥がした。全ての測定は室温で実施した。
180°接着力試験(測定方式H1):
ポリエステル上に層として塗布したアクリレート感圧接着剤の幅20mmのストリップを、予めアセトンで2回、そしてイソプロパノールで1回洗浄したスチール板上に施した。感圧接着ストリップを2kgの重量に相当する接触圧力で基材上に2回押し付けた。続いて接着テープを直ちに300mm/minの速度で180°の角度で基材から剥がした。全ての測定は室温で実施した。
測定結果はN/cm単位で表記し、3回の測定値から平均値を求める。同様にポリエチレン(PE)上への接着力を決定した。
剪断寿命(測定方式H2):
幅13mmで長さが20mmよりも長い(例えば30mm)接着テープのストリップを、アセトンで3回およびイソプロパノールで1回浄化した平滑なスチール表面上に施した。接着面は、20mm×13mm(長さ×幅)であり、その際、接着テープは検査板の縁からはみ出している(例えば上述の30mmの長さに対応して10mmだけ)。続いて接着テープを2kgの重量に対応する接触圧力でスチール支持体上に4回押し付けた。この試料を垂直に懸架し、それにより接着テープの突出た端部が下側に向くようにした。室温で接着テープの突出た端部に1kgの重りを固定した。測定は普通の雰囲気(23℃、大気湿度55%)で、および加熱庫内で70℃で実施する。
幅13mmで長さが20mmよりも長い(例えば30mm)接着テープのストリップを、アセトンで3回およびイソプロパノールで1回浄化した平滑なスチール表面上に施した。接着面は、20mm×13mm(長さ×幅)であり、その際、接着テープは検査板の縁からはみ出している(例えば上述の30mmの長さに対応して10mmだけ)。続いて接着テープを2kgの重量に対応する接触圧力でスチール支持体上に4回押し付けた。この試料を垂直に懸架し、それにより接着テープの突出た端部が下側に向くようにした。室温で接着テープの突出た端部に1kgの重りを固定した。測定は普通の雰囲気(23℃、大気湿度55%)で、および加熱庫内で70℃で実施する。
測定した剪断寿命(接着テープが下地から完全に剥がれるまでの時間;10,000分で測定を中断)は、分単位で表記し、3回の測定の平均値に相当する。
マイクロ剪断試験(測定方式H3):
この試験は、温度負荷下での接着テープの剪断強度の迅速検査に役立つ。
この試験は、温度負荷下での接着テープの剪断強度の迅速検査に役立つ。
マイクロ剪断試験用の測定試料の調製:
そのときどきの試料見本から切り取った接着テープ(長さ約50mm、幅10mm)を、アセトン浄化されたスチール板が接着テープの左右ではみ出て、接着テープが検査板の上縁から2mmはみ出るように、スチール検査板上に貼り付ける。試料の接着面は、高さ×幅=13mm×10mmである。続いて接着箇所の上に2kgのスチールローラを10m/minの速度で6回転がす。接着テープを同一平面上で丈夫な接着ストリップで補強し、このストリップを経路測定センサ用の支持台として用いる。試料は検査板を用いて垂直に懸架する。
そのときどきの試料見本から切り取った接着テープ(長さ約50mm、幅10mm)を、アセトン浄化されたスチール板が接着テープの左右ではみ出て、接着テープが検査板の上縁から2mmはみ出るように、スチール検査板上に貼り付ける。試料の接着面は、高さ×幅=13mm×10mmである。続いて接着箇所の上に2kgのスチールローラを10m/minの速度で6回転がす。接着テープを同一平面上で丈夫な接着ストリップで補強し、このストリップを経路測定センサ用の支持台として用いる。試料は検査板を用いて垂直に懸架する。
マイクロ剪断試験:
測定すべき試料見本の下端に重量100gの負荷をかける。試験温度は40℃であり、試験時間は30分である(15分の負荷および15分の解放)。一定温度での所定の試験時間後の剪断距離を結果としてμm単位で、つまり最大値[「max」;15分の負荷による最大剪断距離];最小値[「min」;解放から15分後の剪断距離(「残留偏位」);解放時に緩和による反転運動が生じる]として表記する。同様に弾性割合をパーセント単位で表記する[「elast」;弾性割合=(max−min)×100/max]。
測定すべき試料見本の下端に重量100gの負荷をかける。試験温度は40℃であり、試験時間は30分である(15分の負荷および15分の解放)。一定温度での所定の試験時間後の剪断距離を結果としてμm単位で、つまり最大値[「max」;15分の負荷による最大剪断距離];最小値[「min」;解放から15分後の剪断距離(「残留偏位」);解放時に緩和による反転運動が生じる]として表記する。同様に弾性割合をパーセント単位で表記する[「elast」;弾性割合=(max−min)×100/max]。
測定法(特に三層構造物):
90°スチール接着力−解放側および被覆側(測定方式V1):
スチール接着力の決定は、23℃±1℃の温度および50%±5%の相対大気湿度の試験環境で行う。見本を幅20mmで切り取り、スチール板上に接着した。スチール板を測定前に浄化し、コンディショニングを行う。このために板をまずアセトンで拭き、溶媒が蒸発できるように次に5分間放置して空気に触れさせる。次に、三層アセンブリのうち検査下地に面していない側を50μmのアルミホイルで被覆し、それによって見本が測定時に伸びることを防ぐ。その後スチール下地上に検査見本をローラで押し付けた。このために2kgのローラでテープの上を10m/minの転がり速度で5往復させた。ローラで押し付けた直後に、見本を90℃の角度で垂直に上方向に引き剥がすことができる特殊な保持具中にスチール板を差し込んだ。接着力の測定は、ツビック(Zwick)引張検査機で行った。被覆した側をスチール板上に適用する場合、三層アセンブリの開放側をまず第一に50μmのアルミニウムフィルムに貼り合わせ、剥離材を外し、スチール板上に接着し、同様にローラで押し付け、そして測定する。
90°スチール接着力−解放側および被覆側(測定方式V1):
スチール接着力の決定は、23℃±1℃の温度および50%±5%の相対大気湿度の試験環境で行う。見本を幅20mmで切り取り、スチール板上に接着した。スチール板を測定前に浄化し、コンディショニングを行う。このために板をまずアセトンで拭き、溶媒が蒸発できるように次に5分間放置して空気に触れさせる。次に、三層アセンブリのうち検査下地に面していない側を50μmのアルミホイルで被覆し、それによって見本が測定時に伸びることを防ぐ。その後スチール下地上に検査見本をローラで押し付けた。このために2kgのローラでテープの上を10m/minの転がり速度で5往復させた。ローラで押し付けた直後に、見本を90℃の角度で垂直に上方向に引き剥がすことができる特殊な保持具中にスチール板を差し込んだ。接着力の測定は、ツビック(Zwick)引張検査機で行った。被覆した側をスチール板上に適用する場合、三層アセンブリの開放側をまず第一に50μmのアルミニウムフィルムに貼り合わせ、剥離材を外し、スチール板上に接着し、同様にローラで押し付け、そして測定する。
開放側および被覆側の両側の測定結果はN/cm単位で表記し、3回の測定から平均値を求める。
剪断寿命 開放側および被覆側(測定方式V2):
見本の調製は、温度23℃±1℃および相対大気湿度50%±5%の試験雰囲気で行った。試験見本を13mmに切抜き、スチール板上に接着した。接着面は、20mm×13mm(長さ×幅)である。測定前にスチール板を浄化し、コンディショニングを行った。このために、まず第一に板をアセトンで拭き、溶媒が蒸発できるようにその後5分間放置して空気に触れさせる。接着した後、開放側を50μmのアルミホイルで補強し、2kgのローラを2回往復させた。続いて三層アセンブリの突出た端部にベルトループを取付けた。次に、全体を適切な装置に懸架し、10Nの負荷をかけた。この懸架装置は、試料に179°±1°の角度で重量負荷がかかるようにするものである。これにより確実に三層アセンブリを板の下縁から剥がせないようにする。測定された剪断寿命は、見本を懸架してから落下するまでの時間であるが、これは分単位で表記したものであり、3回の測定からの平均値に対応する。被覆側を測定するために、まず第一に開放側を50μmのアルミホイルで補強し、剥離材を外し、説明したように検査板上に接着する。測定は普通の雰囲気(23℃、大気湿度55%)で実施する。
見本の調製は、温度23℃±1℃および相対大気湿度50%±5%の試験雰囲気で行った。試験見本を13mmに切抜き、スチール板上に接着した。接着面は、20mm×13mm(長さ×幅)である。測定前にスチール板を浄化し、コンディショニングを行った。このために、まず第一に板をアセトンで拭き、溶媒が蒸発できるようにその後5分間放置して空気に触れさせる。接着した後、開放側を50μmのアルミホイルで補強し、2kgのローラを2回往復させた。続いて三層アセンブリの突出た端部にベルトループを取付けた。次に、全体を適切な装置に懸架し、10Nの負荷をかけた。この懸架装置は、試料に179°±1°の角度で重量負荷がかかるようにするものである。これにより確実に三層アセンブリを板の下縁から剥がせないようにする。測定された剪断寿命は、見本を懸架してから落下するまでの時間であるが、これは分単位で表記したものであり、3回の測定からの平均値に対応する。被覆側を測定するために、まず第一に開放側を50μmのアルミホイルで補強し、剥離材を外し、説明したように検査板上に接着する。測定は普通の雰囲気(23℃、大気湿度55%)で実施する。
感圧接着剤の例
例B1〜B8用の出発ポリマーの製造
以下に出発ポリマーの調製について記載する。被検ポリマーは、従来通り溶液中でのフリーラジカル重合を介して製造する。
例B1〜B8用の出発ポリマーの製造
以下に出発ポリマーの調製について記載する。被検ポリマーは、従来通り溶液中でのフリーラジカル重合を介して製造する。
主体ポリマーP1
ラジカル重合用の慣用の反応器に2−エチル−ヘキシルアクリレート30kg、n−ブチルアクリレート67kg、アクリル酸3kg、およびアセトン/イソプロパノール(96:4)66kgを充填した。撹拌しながら窒素ガスを45分間通した後、反応器を58℃に加熱し、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)50gをそこに加えた。続いて外側の加熱浴を75℃に加温し、反応をこの外部温度で持続的に行った。1時間後に新たに2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)50gを添加し、4時間後にアセトン/イソプロパノール混合物(96:4)20kgで希釈した。
ラジカル重合用の慣用の反応器に2−エチル−ヘキシルアクリレート30kg、n−ブチルアクリレート67kg、アクリル酸3kg、およびアセトン/イソプロパノール(96:4)66kgを充填した。撹拌しながら窒素ガスを45分間通した後、反応器を58℃に加熱し、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)50gをそこに加えた。続いて外側の加熱浴を75℃に加温し、反応をこの外部温度で持続的に行った。1時間後に新たに2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)50gを添加し、4時間後にアセトン/イソプロパノール混合物(96:4)20kgで希釈した。
5および7時間後にその都度ビス−(4−tert−ブチルシクロヘキシル)−ペルオキシジカルボネート150gでポスト開始を行い、アセトン/イソプロパノール混合物(96:4)23kgで希釈した。22時間の反応時間後に重合を止め、室温まで冷却した。このポリアクリレートは、転化率99.6%、K値75.1、平均分子量Mw=1,480,000g/mol、多分散性PD(Mw/Mn)=16.1を有する。
主体ポリマーP2(粘弾性支持体)
例P1と同様に、2−エチルヘキシルアクリレート68kg、メチルアクリレート25kgおよびアクリル酸7kgをアセトン/イソプロパノール(94:6)66kg中で重合した。その都度2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)50gで2回、その都度ビス−(4−tert−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカルボネート150gで2回開始し、アセトン/イソプロパノール混合物(94:6)20kgで希釈した。22時間の反応時間後に重合を止め、室温まで冷却した。
例P1と同様に、2−エチルヘキシルアクリレート68kg、メチルアクリレート25kgおよびアクリル酸7kgをアセトン/イソプロパノール(94:6)66kg中で重合した。その都度2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)50gで2回、その都度ビス−(4−tert−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカルボネート150gで2回開始し、アセトン/イソプロパノール混合物(94:6)20kgで希釈した。22時間の反応時間後に重合を止め、室温まで冷却した。
このポリアクリレートは、転化率99.7%、K値51.3および平均分子量Mw=676,000g/mol、多分散性PD(Mw/Mn)=9.5を有する。
主体ポリマーP3(粘弾性支持体と組み合わせた三層構造物用の感圧接着剤)
例P1と同様に、2−エチルヘキシルアクリレート24.0kg、n−ブチルアクリレート12.0kgおよびアクリル酸4.0kgをアセトン/ベンジン 60/95(1:1)26.7kg中で重合した。撹拌しながら窒素ガスを45分間通した後、反応器を58℃に加熱し、AIBN30gをそこに添加した。続いて外側の加熱浴を75℃に加温し、反応をこの外部温度で持続的に行った。1時間の反応時間後にもう一度AIBN30gをそこに添加した。4および8時間後にその都度アセトン/ベンジン 60/95(1:1)混合物10.0kgで希釈した。残留開始剤を減少させるために8時間後および10時間後にその都度ビス−(4−tert−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカルボネート90gをそこに添加した。24時間の反応時間後に反応を止め、室温に冷却した。
例P1と同様に、2−エチルヘキシルアクリレート24.0kg、n−ブチルアクリレート12.0kgおよびアクリル酸4.0kgをアセトン/ベンジン 60/95(1:1)26.7kg中で重合した。撹拌しながら窒素ガスを45分間通した後、反応器を58℃に加熱し、AIBN30gをそこに添加した。続いて外側の加熱浴を75℃に加温し、反応をこの外部温度で持続的に行った。1時間の反応時間後にもう一度AIBN30gをそこに添加した。4および8時間後にその都度アセトン/ベンジン 60/95(1:1)混合物10.0kgで希釈した。残留開始剤を減少させるために8時間後および10時間後にその都度ビス−(4−tert−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカルボネート90gをそこに添加した。24時間の反応時間後に反応を止め、室温に冷却した。
このポリアクリレートは、転化率99.7%、K値46.9および平均分子量Mw=1,500,900g/mol、多分散性PD(Mw/Mn)=17.0を有する。
方法1:濃縮/溶融感圧接着剤の製造:
アクリレートコポリマー(主体ポリマーP1およびP2)から一軸スクリュー押出機(脱揮押出機、Berstorff GmbH、ドイツ)によって、溶剤の大部分を除去する(残留溶剤含量≦0.3重量%;個別の例の場合を参照)。例示的にここで主体ポリマーP1の濃縮のパラメータを示す。スクリューの回転数は150U/min、モータ電流は15Aであり、58.0kg液/hの処理量を実現した。濃縮するために、3個の異なるドームで真空を作った。低圧は各々20mbarから300mbarの間であった。濃縮されたホットメルトの吐出温度は、約115℃である。この濃縮ステップ後の固体含量は99.8%であった。
アクリレートコポリマー(主体ポリマーP1およびP2)から一軸スクリュー押出機(脱揮押出機、Berstorff GmbH、ドイツ)によって、溶剤の大部分を除去する(残留溶剤含量≦0.3重量%;個別の例の場合を参照)。例示的にここで主体ポリマーP1の濃縮のパラメータを示す。スクリューの回転数は150U/min、モータ電流は15Aであり、58.0kg液/hの処理量を実現した。濃縮するために、3個の異なるドームで真空を作った。低圧は各々20mbarから300mbarの間であった。濃縮されたホットメルトの吐出温度は、約115℃である。この濃縮ステップ後の固体含量は99.8%であった。
方法2:改変された溶融感圧接着剤および粘弾性支持体の製造:
上で説明した方法1にしたがって製造したアクリレート溶融感圧接着剤を後続のWELDING二軸スクリュー押出機(WELDING Engineers、オーランド、USA;モデル30MM DWD;スクリュー直径30mm、スクリュー1の長さ=1258mm;スクリュー2の長さ=1081mm;3つのゾーン)中に直接搬送した。固体計量供給システムにより樹脂Dertophene(登録商標)T105をゾーン1中に計量供給し、均質に混合した。例MT1およびMT2についての組成物の場合は固体計量供給システムによって樹脂ではなく、予めLevagard(登録商標)DMPPとペーストになるように混合しておいた熱可塑性微小中空球状体を計量供給した。ここで例示的に主体ポリマーP1と樹脂を配合するためにパラメータを説明している。回転数は451回/min、モータ電流は42Aであり、30.1kg/hの処理量を実現した。ゾーン1および2の温度は各々105℃であり、ゾーン1中の溶融物温度は117℃であり、吐出(ゾーン3)時の組成物の温度は100℃であった。
上で説明した方法1にしたがって製造したアクリレート溶融感圧接着剤を後続のWELDING二軸スクリュー押出機(WELDING Engineers、オーランド、USA;モデル30MM DWD;スクリュー直径30mm、スクリュー1の長さ=1258mm;スクリュー2の長さ=1081mm;3つのゾーン)中に直接搬送した。固体計量供給システムにより樹脂Dertophene(登録商標)T105をゾーン1中に計量供給し、均質に混合した。例MT1およびMT2についての組成物の場合は固体計量供給システムによって樹脂ではなく、予めLevagard(登録商標)DMPPとペーストになるように混合しておいた熱可塑性微小中空球状体を計量供給した。ここで例示的に主体ポリマーP1と樹脂を配合するためにパラメータを説明している。回転数は451回/min、モータ電流は42Aであり、30.1kg/hの処理量を実現した。ゾーン1および2の温度は各々105℃であり、ゾーン1中の溶融物温度は117℃であり、吐出(ゾーン3)時の組成物の温度は100℃であった。
方法3:本発明の接着テープの製造、熱架橋用の架橋剤−促進剤系との混合、およびコーティング:
方法1〜2にしたがって製造したアクリレート溶融感圧接着剤をフィード式押出機(会社TROESTER GmbH & Co KGの一軸スクリュー搬送押出機、ドイツ)中で溶融し、この押出機を用いてポリマー溶融物として二軸スクリュー押出機中に搬送した(会社LEISTRITZ、ドイツ、名称LSM 30/34)。ユニットは、外側から電気的に加熱され、様々な送風機によって空冷され、ポリマーマトリックス中に架橋剤−促進剤系が十分に分布している場合、同時に押出機中の接着剤の短い滞留時間を確保するように設計されている。このために、二軸スクリュー押出機の混合軸は、搬送要素と混合要素が交互になるように配置した。そのときどきの架橋剤および促進剤の添加は、適切な計量供給装置を用いて、場合により複数の場所に(図1:計量供給場所1.1および1.2)、場合により計量供給補助手段を使用して2軸スクリュー押出機の加圧されていない搬送ゾーン中に行う。
方法1〜2にしたがって製造したアクリレート溶融感圧接着剤をフィード式押出機(会社TROESTER GmbH & Co KGの一軸スクリュー搬送押出機、ドイツ)中で溶融し、この押出機を用いてポリマー溶融物として二軸スクリュー押出機中に搬送した(会社LEISTRITZ、ドイツ、名称LSM 30/34)。ユニットは、外側から電気的に加熱され、様々な送風機によって空冷され、ポリマーマトリックス中に架橋剤−促進剤系が十分に分布している場合、同時に押出機中の接着剤の短い滞留時間を確保するように設計されている。このために、二軸スクリュー押出機の混合軸は、搬送要素と混合要素が交互になるように配置した。そのときどきの架橋剤および促進剤の添加は、適切な計量供給装置を用いて、場合により複数の場所に(図1:計量供給場所1.1および1.2)、場合により計量供給補助手段を使用して2軸スクリュー押出機の加圧されていない搬送ゾーン中に行う。
配合が完了した、すなわち架橋剤−促進剤系と混合された、接着剤の二軸スクリュー押出機(吐出:円形ノズル、直径5mm)からの吐出後に、ウェブ形態の支持材料上に図1にしたがってコーティングを行う。架橋剤−促進剤系の計量供給から成形またはコーティングまでの時間を加工時間と呼ぶ。加工時間は、架橋剤−促進剤系と混合された接着剤または粘弾性支持体層が外見的に優れた塗布像(ゲルなし、粒なし)でコーティングできる期間を示す。コーティングは、1m/minから20m/minの間のウェブ速度で行い、2−ロール・コータのドクターローラは駆動しない。
以下の例ならびに表1および表3〜表4に、使用した処方、製造パラメータならびに得られた性質をそれぞれ詳細に説明する。
方法4:改変された溶融感圧接着剤および粘弾性支持体の製造:
主体ポリマーP3を、ポリマーに対して0.2重量%のUvacure(登録商標)1500と混合し、固体含量30%(測定方式A3)になるようにアセトンで希釈し、次に溶液からシリコーン処理剥離フィルム(50μmポリエステル)または厚さ23μmのエッチングされたPETフィルム上にコーティングした(コーティング速度2.5m/min、乾燥路15m、温度はゾーン1:40℃、ゾーン2:70℃、ゾーン3:95℃、ゾーン4:105℃)。接着剤塗布量は50g/m2であった。
主体ポリマーP3を、ポリマーに対して0.2重量%のUvacure(登録商標)1500と混合し、固体含量30%(測定方式A3)になるようにアセトンで希釈し、次に溶液からシリコーン処理剥離フィルム(50μmポリエステル)または厚さ23μmのエッチングされたPETフィルム上にコーティングした(コーティング速度2.5m/min、乾燥路15m、温度はゾーン1:40℃、ゾーン2:70℃、ゾーン3:95℃、ゾーン4:105℃)。接着剤塗布量は50g/m2であった。
例B1〜B5(エポキシド濃度が一定でアミノ基の合計数が一定の場合の異なる促進剤の比較)
主体ポリマーP1を、すでに記載した重合法にしたがって重合し、方法1にしたがって濃縮し(固体含量99.8%)、続いて方法2にしたがって樹脂Dertophene(登録商標)T105と混合した。次に、この樹脂改変アクリレートホットメルト組成物を方法3にしたがって架橋剤−促進剤系と連続的に配合した(表1参照)。
主体ポリマーP1を、すでに記載した重合法にしたがって重合し、方法1にしたがって濃縮し(固体含量99.8%)、続いて方法2にしたがって樹脂Dertophene(登録商標)T105と混合した。次に、この樹脂改変アクリレートホットメルト組成物を方法3にしたがって架橋剤−促進剤系と連続的に配合した(表1参照)。
詳細な説明:方法3に記載した2軸スクリュー押出機中に68部のポリマーP1および32部の樹脂Dertophene(登録商標)T105から成る533.3g/minの合計マスフロー(これは、1分あたり純ポリマー362グラムに相当)を、1.01g/minのエポキシ架橋剤ペンタエリスリットテトラグリシドエーテル(ポリマーに対して0.19重量%に相当)および各々適合する量のアミン促進剤と混合した。エポキシドの計量供給は、計量供給場所1.1でチューブポンプを介して行い、アミンの計量供給は、別に計量供給場所1.2でチューブポンプを介して行う(図1参照)。計量供給性能および達成可能な混合品質を改善するために、使用する架橋剤系を液体ジメチルプロピルホスホネートである、会社LanxessのLevagard(登録商標)DMPPで希釈した(架橋剤との比は0.5:1)。プロセスを各々同様に実施したので、プロセスパラメータをそれ以上詳細に記載しない。
完成した配合物の加工時間は、LEISTRITZ二軸スクリュー押出機から出た後の組成物の平均温度が125℃の場合、7分を超えた。コーティングは、図1にしたがう2−ロール・コータで、各々ローラ表面温度100℃および各々組成物塗布量100g/m2で23μmのPETフィルム上に行った。そのように製造した接着テープによって、保存期間に依存する室温でのスチール上の接着力および40℃でのマイクロ剪断距離を測定した。室温で14日間保存後に、最大マイクロ剪断距離はわずかにだけ変化する。例B1〜B5の接着技術的データを表4に要約する。これらの例から、とりわけ極性および無極性支持体(スチールおよびポリエチレン)上にとりわけ良好な接着力に優れ、かつ温度の影響下でも良好な凝集性に優れる、非常に高性能な接着テープを製造できることが示される。
本例は、各々ポリマーP1、エポキシド架橋剤ペンタエリスリットテトラグリシドエーテル(Polypox(登録商標)R16、会社UPPC、ポリマーに対して0.19重量%)および樹脂Dertophene(登録商標)T105(会社DRT、ポリマーに対して32重量%)を用いて実施したものである。促進剤の量は、活性化塩基性基の数が一定になるように選択した(表2参照)。1分子あたりの官能基の数が異なるので、分子に対する物質量濃度は様々に変動する。促進剤としてアミノアルコールが使用される場合、各々1分子あたり1個だけのヒドロキシ基が利用可能であり、比較例は、等しい数の活性化塩基性アミノ官能基を有するアミン促進剤である。
本発明の架橋剤−促進剤系を利用した場合、ポリアクリレートの官能基を介した架橋反応が熱の供給なしでも普通の条件(室温)で完全に進行する。通例、7日〜14日の保存期間後に機能性接着テープまたは機能性支持体層が存在するほど進行して架橋反応が終了する。組成物の最終的な架橋状態およびそれに伴う最終的な凝集性は、組成物−架橋剤系の選択に応じて、14〜30日の保存後に、好都合な形態では14〜21日の保存期間後に室温で達成され、より高い保存温度の場合、より早期になることが予測される。
架橋によって、接着剤の凝集性が高まり、その結果、剪断強度も高まる。得られた結合基は非常に安定である。このことは、非常にエージングに安定で耐熱性の感圧接着テープを可能にする。そのうえ、促進剤の選択が溶融物の粘度に大きく影響することを示すことができる(図5参照)。それで驚くことに、アミノアルコールが、構造的に非常に類似し、かつ分子中に等しい数のアミノ基を担持する促進剤(Jeffcat(登録商標)ZF−20およびZ−130を用いた比較例、図5)よりも本質的に低い粘度を有することが見出された。
例B6〜B8(様々なヒドロキシ/アミン比率を有する異なる促進剤の比較)
主体ポリマーP1を記載された重合法により重合させ、方法1により濃縮し(固体含量99.8%)、続いて方法2により樹脂Dertophene(登録商標)T105と混合した。次に、この樹脂改変されたアクリレート−ホットメルト組成物に、方法3により架橋剤−促進剤系を連続的に配合した。
主体ポリマーP1を記載された重合法により重合させ、方法1により濃縮し(固体含量99.8%)、続いて方法2により樹脂Dertophene(登録商標)T105と混合した。次に、この樹脂改変されたアクリレート−ホットメルト組成物に、方法3により架橋剤−促進剤系を連続的に配合した。
詳細な説明:方法3に記載した二軸スクリュー押出機中で70部のポリマーP1および30部の樹脂Dertophene(登録商標)T105から成る合計マスフロー533.3g/min(これは、1分あたり純粋なポリマー373グラムに相当)を、0.69g/minのエポキシド架橋剤ペンタエリスリットテトラグリシドエーテル(ポリマーの0.13重量%に相当)および各々適量のアミン促進剤と混合した。エポキシドの計量供給は、計量供給場所1.1でチューブポンプを介して行い、アミンの計量供給は、別に計量供給場所1.2でチューブポンプを介して行った(図1参照)。計量供給能および到達可能な混合品質を改善するために、使用する架橋剤系を液体ジメチルプロピルホスホネートである、会社LanxessのLevagard(登録商標)DMPPで希釈した(架橋剤との比は0.5:1)。プロセスを、各々例B1と同様に実施したので、プロセスパラメータはこれ以上詳細に記載しない。
完成した配合物の加工時間は、LEISTRITZ−二軸押出機から出た後の組成物の平均温度が125℃の場合、7分を超えた。コーティングは、図1にしたがう2−ロール・コータで、各々ローラ表面温度100℃および各々接着剤塗布量100g/m2で23μmのPETフィルム上に行う。そのように製造した接着テープによって、保存期間に依存する室温でのスチール上の接着力および40℃でのマイクロ剪断距離を測定した。室温で14日間保存後に、最大マイクロ剪断距離はわずかだけ変化する。例B6〜B8の接着技術的データを表4に要約する。
粘弾性支持体および三層構造物の例
方法5:2本ロール式カレンダによる三層構造物の製造:
方法1と同様に主体ポリマーP2から溶剤を除き、場合により続いて方法2と同様に添加剤を混合した。続いて図4に記載したような方法を実施した。分配器ノズル(1)によって、架橋剤−促進剤系、および場合によりフィラーとの配合が完了した粘弾性組成物(3)をローラ間隙に供給する。粘弾性フィルムへの粘弾性組成物の成形は、カレンダロール(W1)と(W2)の間のローラ間隙内で、二つの自己接着剤(6a、6b)の間で行われ、これらの自己接着剤の方は抗接着性を備える支持体材料(5a、5b)上にコーティングされて供給される。その際、同時に粘弾性組成物が調整された層厚に成形され、かつ供給された両方の自己接着剤でコーティングされる。成形された粘弾性支持体層(4)上への自己接着剤(6a、6b)の定着を改善するために、ローラ間隙に供給する前に自己接着剤をコロナステーション(8)でコロナ処理する(コロナシステム、会社VITAPHONE、デンマーク、100W・min/m2)。この処理は、三層アセンブリの製造後に粘弾性支持体層への化学結合の改善につながる。
方法5:2本ロール式カレンダによる三層構造物の製造:
方法1と同様に主体ポリマーP2から溶剤を除き、場合により続いて方法2と同様に添加剤を混合した。続いて図4に記載したような方法を実施した。分配器ノズル(1)によって、架橋剤−促進剤系、および場合によりフィラーとの配合が完了した粘弾性組成物(3)をローラ間隙に供給する。粘弾性フィルムへの粘弾性組成物の成形は、カレンダロール(W1)と(W2)の間のローラ間隙内で、二つの自己接着剤(6a、6b)の間で行われ、これらの自己接着剤の方は抗接着性を備える支持体材料(5a、5b)上にコーティングされて供給される。その際、同時に粘弾性組成物が調整された層厚に成形され、かつ供給された両方の自己接着剤でコーティングされる。成形された粘弾性支持体層(4)上への自己接着剤(6a、6b)の定着を改善するために、ローラ間隙に供給する前に自己接着剤をコロナステーション(8)でコロナ処理する(コロナシステム、会社VITAPHONE、デンマーク、100W・min/m2)。この処理は、三層アセンブリの製造後に粘弾性支持体層への化学結合の改善につながる。
コーティング設備を通過する際のウェブ速度は30m/minである。
ロール間隙から出た後に、場合により抗接着性支持体(5a)を外し、できあがった三層製品(9)を、残っている第2の抗接着性支持体(5b)と共に巻き付ける。
例MT1およびMT2
主体ポリマーP2を方法1によって濃縮し(固体含量99.7%)、続いてそれに方法3によって二軸スクリュー押出機中で連続的に
MT1:ペンタエリスリットテトラグリシドエーテル(Polypox(登録商標)R16;ポリアクリレートに対して0.14重量%)
および
N,N,N’−トリメチル−N’−ヒドロキシエチルビスアミノエチルエーテル(Jeffcat(登録商標)ZF−10;ポリアクリレートに対して0.40重量%)から成る架橋剤−促進剤系を配合した。
MT2:ペンタエリスリットテトラグリシドエーテル(Polypox(登録商標)R16;ポリアクリレートに対して0.14重量%)、
N,N,N’−トリメチル−N’−ヒドロキシエチルビスアミノエチルエーテル(Jeffcat(登録商標)ZF−10;ポリアクリレートに対して0.40重量%)、
および
Expancel(登録商標)051DU40(膨張可能な熱可塑性微小中空球状体、ポリマーに対して0.70重量%)から成る架橋剤−促進剤系を配合した。
主体ポリマーP2を方法1によって濃縮し(固体含量99.7%)、続いてそれに方法3によって二軸スクリュー押出機中で連続的に
MT1:ペンタエリスリットテトラグリシドエーテル(Polypox(登録商標)R16;ポリアクリレートに対して0.14重量%)
および
N,N,N’−トリメチル−N’−ヒドロキシエチルビスアミノエチルエーテル(Jeffcat(登録商標)ZF−10;ポリアクリレートに対して0.40重量%)から成る架橋剤−促進剤系を配合した。
MT2:ペンタエリスリットテトラグリシドエーテル(Polypox(登録商標)R16;ポリアクリレートに対して0.14重量%)、
N,N,N’−トリメチル−N’−ヒドロキシエチルビスアミノエチルエーテル(Jeffcat(登録商標)ZF−10;ポリアクリレートに対して0.40重量%)、
および
Expancel(登録商標)051DU40(膨張可能な熱可塑性微小中空球状体、ポリマーに対して0.70重量%)から成る架橋剤−促進剤系を配合した。
予め方法4によってシリコーン化ポリエステルフィルム上にコーティングされた組成物層P3の間で主体ポリマーP2から粘弾性支持体VT1およびVT2を製造するためのコーティングを、2−ロール・コータで、100℃のローラ温度で方法5によって行った。粘弾性支持体VT1およびVT2の層厚は800μmであった。コロナ処理量は100W・min/m2であった。7日間室温で保存後に各々開放側および被覆側の接着技術的データを測定した。例MT1およびMT2のデータを表5に要約する。
表5のデータから推測できるように、本発明の両面接着性の組立て用接着テープは、非常に良好な接着技術的データを有する。それぞれの側のバランスの取れた接着プロファイルが特に好ましい。接着テープの両面で接着剤層が等しい場合、これらの接着剤層は、ほぼ等しい接着技術的データを示す。これは、その層にわたり架橋が均質であることを示す。加えて、この三層接着テープは剥離を示さない。感圧接着層剤層のコロナ処理および隣り合う粘弾性支持体層の後架橋によって、層の相互の定着は非常に良好である。
Claims (15)
- 少なくとも1個のエポキシ基を含有する少なくとも1種の物質(架橋剤)と、一般式(I)
NR3 (I)
[式中、基Rは、相互に独立して水素原子、または1〜20個の炭素原子を有する有機基を表し、
ここで、基Rの少なくとも1個は、1〜20個の炭素原子を有する有機基であり、かつ少なくとも1個のアルコール性OH基を含有する]で示される少なくとも1種の物質を含む、エポキシ基と架橋反応するのに適した官能基を有するポリアクリレートを熱架橋するための架橋剤−促進剤系。 - 少なくとも2個の基Rが、相互に独立して1〜20個の炭素原子を有する有機基を表し、これらの基Rの少なくとも1個が、少なくとも1個のアルコール性OH基を含有することを特徴とする、請求項1に記載の架橋剤−促進剤系。
- 基Rが、相互に独立して1〜20個の炭素原子を有する有機基を表し、基Rの少なくとも1個が、少なくとも1個のアルコール性OH基を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の架橋剤−促進剤系。
- 基Rの少なくとも1個が、1〜8個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基を表すことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の架橋剤−促進剤系。
- 基Rが、1〜8個の炭素原子を有する置換または非置換のアルキル基を表すことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の架橋剤−促進剤系。
- 基Rの少なくとも1個が、1〜8個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基を表し、少なくともさらに1個の基Rが、1〜8個の炭素原子を有するアミノアルキル基を表すことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つに記載の架橋剤−促進剤系。
- 促進剤1分子あたりのアミノ官能基の数に対する促進剤1分子あたりのヒドロキシ基の数の比率が、0.33〜1であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一つに記載の架橋剤−促進剤系。
- 促進剤中の全ての置換および非置換のアミノ基およびホスフィノ基の数と架橋剤中のエポキシ基の数との比が、0.2:1〜4:1であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一つに記載の架橋剤−促進剤系。
- エポキシ基と架橋反応するのに適した官能基を有する少なくとも1種のポリアクリレートと、
請求項1〜8のいずれか一つに記載の架橋剤−促進剤系とを含む、
熱架橋性組成物。 - 架橋剤中のエポキシ基の合計数と、エポキシ基と架橋反応するのに適した、ポリアクリレート中の官能基の数との比が0.01:1〜1:1の範囲内であることを特徴とする、請求項9に記載の熱架橋性組成物。
- 各々架橋されるべき純ポリアクリレートに対して、架橋剤の合計割合が0.1〜5重量%であり、促進剤の合計割合が0.05〜5重量%であることを特徴とする、請求項9または10に記載の熱架橋性組成物。
- 請求項9〜11のいずれか一つに記載の組成物の熱架橋によって入手可能な、架橋したポリアクリレート。
- 請求項1〜8のいずれか一つに記載の架橋剤−促進剤系を使用することを含む、エポキシ基と架橋反応するのに適した官能基を有するポリアクリレートを熱架橋する方法。
- 熱架橋したポリアクリレートを製造するための、請求項1〜9のいずれか一つに記載の架橋剤−促進剤系の使用。
- 感圧接着剤としての、請求項12に記載の架橋したポリアクリレートの使用。
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